紗栄子バッシングからひもとく“カップ酒”の有効活用 【連載:ビバ!ばら色人生から学ばせて Vol.1】

2012年2月23日 12時20分
 

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慢性化する経済不況、崩壊する社会規範……か弱き女にゃなんとも生きづらいこの21世紀。しかしながら親も学校も、ましてや会社の先輩や上司なんてなおさら、この世をサバイブする方法を教えてはくれません。そう、嗅覚を張りめぐらせながら学んでいくしかないのです。
そこで、昨今話題のあんな方やこんな方の生き方をお手本に、麗しき労働女子がより良き人生を送るための方法論を探っていきましょう。罵声や非難をものともしない図々しくもたくましき女たちの“生き方探訪”。


西澤千央(にしざわちひろ)フリーランスライター。雑誌『散歩の達人』(交通新聞社)、『クイックジャパン』(太田出版)などで酒場を巡ったり芸人さんにしつこくしたり。Web『サイゾーウーマン』にて女性誌レビューも担当。世間に疎まれながら執筆中。ときどきつぶやくツイアカ→ http://twitter.com/#!/chihiro_nishi

Womantypeをご覧のみなさん、今日のオカズはなんですか?ちょ、下ネタじゃないよ!ランチタイム~!
この度、当サイトにて「女性の、女性による、女性のための」コラムを担当させていただくことになりました。「そのテーマざっくりすぎじゃね?」と思った貴女、正解です。三十路の壁はとうに突き破り、人生もだいたい破れかぶれのライターが、「女性がもっと輝く!」とか「女子力アゲぽよ!」とか、書いたところで何の説得力もなければそもそも需要がございません。というわけで、いつも身体を張って話題を提供してくれる肝っ玉タレントたちの生き方を教訓に、地雷を踏まない省エネ女子ライフを考察させて頂こうと存じます。マリアナ海溝バリの深い懐でお読み下されば幸いです。
さてさて、栄えあるコラム1回目を飾るのは、今をときめく“ダルビッシュ取れた紗栄子”さんです。ハタチそこそこで日ハムの若きエース、ダルビッシュ有と結婚、その時すでにお腹にチビダルが。今日び出来婚なんぞ珍しくもなんともありませんが、その後ダルビッシュが稼げば稼ぐほど、紗栄子に対する風当たり風速はウナギ登りに。離婚の話が出て来る頃には「そ~ら言わんこっちゃない」と日本女性総姑状態になり、フォトエッセーのAmazonコメント欄は台風直撃の荒れっぷりでした。
余りにもぶったたかれていて、逆に興味をそそられるレベルです。正に“嫌われ紗栄子の一生”。女性の嫌悪の裏側にあるのは、ダルのツラの良さか稼ぎか、はたまたその名前か(声に出したくなるビッシュ)。それに加え、長きにわたり日本女性の脳内を支配し続ける“野球選手の妻コンプレックス”というものが、彼女に追い打ちをかけます。
野球、それはアメリカ文化の象徴です。野球が強くなること、それはつまり日本が戦後を克服したと同義。数多あるスポーツにおいて特に優遇される野球選手、その中でもダルは球界の宝と言われる投手ですから、これはもう国を挙げて保護しなければいけないレベル、言ってみれば朱鷺(トキ)ですよ。ダルビッシュ☆トキです。
朱鷺と同じく野球選手の妻には「アナタも早く落合さん家の福嗣クンのような優秀な子孫を」と早急な繁殖が求められます。その点ではダル&紗栄子が朱鷺を一歩リード。しかしそれからがいけませんでした。ブログで綴られるおしゃれプロデューサーぶりやセレブな生活。こんなことならプロ野球界の“クラシアン”こと女子アナにでもくれてやるんだったわと、全国の疑似姑たちが臍を噛む結果に。確かに女子アナ、安くて早くて安心っぽいですからね。
さてさて、そんな紗栄子嬢から我々が学ぶべきは何でしょうか。実際お金を持っているのですから、セレブな生活を謳歌するのはいた仕方ないと思いますが、如何せん出し方がまずかった。いますよね、ツイッターで「代官山の○○カフェでほっこりなう」とか「ホットヨガで身体のラインが変わった気がするぅ」とか、世界で3番目くらいにいらない情報垂れ流すヤカラが。生活の充実ぶりを嫌みなく伝えるのって、実は非常に高度なテクが必要なのです。
お手軽かつ確実に「あの子も色々大変なのね……」感を出す、女として余計な敵を作らないためにぜひおすすめしたいアイコン、それは「ワンカップ大関」です。酒屋の前で紳士が待ち切れず飲んじゃってるアレ、アレですよ!例えば「お花屋さんで一目ぼれ♡」というブログの写真が、ワンカップの空き瓶に挿したブーケだったら……。それだけで、人は京浜東北線沿い築40年のアパートの一室を思い起こし、カンカンカンと外階段をヒールで昇っていく音まで脳内再生しホロリとするはず。これぞワンカップ大関の破壊力。これが「鬼ころし」だと妙なガチ感が漂いますが、ワンカップ大関であればOLさんにちょうどいい荒み具合に。
ブログやツイッターの写真には、ワンカップもしくは「ヤマザキランチパック」を見切らせる。それだけで親しみやすさがグンと上がります。あぁ紗栄子さんもあのどデカイダイニングテーブルに、さり気なくワンカップを配置していれば……それはそれで叩かれるのでしょうな。ごめんよ、紗栄子さん。やはり、紗栄子につける薬ナシ。
ちなみに、私が今回の離婚騒動の顛末で最も印象に残ったエピソードは「離婚前、紗栄子が六本木ヒルズのカフェで税金の本を真剣に読みあさっていた」というものでした。もう都市伝説じゃないですか。紗栄子さん、そのツラの皮だったら、平成の野村沙知代も夢じゃなかったのに……

イラスト/村野千草(有限会社中野商店)

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