くらし情報『京大CiRA、iPS細胞から心臓組織シートを作製 - ラットで心機能改善を確認』

2014年10月23日 18:19

京大CiRA、iPS細胞から心臓組織シートを作製 - ラットで心機能改善を確認

京大CiRA、iPS細胞から心臓組織シートを作製 - ラットで心機能改善を確認
京都大学は10月23日、ヒトiPS細胞から、血管構成細胞を含む、心臓組織を模した心臓組織シートを作製することに成功したと発表した。

同研究成果は、米国ルイビル大学の升本 英利 研究員(前・京都大学 心臓血管外科 特定病院助教、前・京都大学iPS細胞研究所(CiRA))、同大学CiRA増殖分化機構研究部門の山下潤 教授、同大学心臓血管外科の坂田隆造 教授らの研究グループによるもの。10月22日(現地時間)の英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。

現在、拡張型心筋症注や虚血性心筋症などの、重度の心筋症の患者に対しては、心臓移植が最も有効かつ最終的な治療法とされているが、深刻なドナー不足から、心臓移植以外の有効な治療法を確立することが求められている。

重症心筋症の患者の心臓では、心筋細胞が失われているだけでなく、心臓を構成しているさまざまな細胞失われることにより組織構造が壊れ、その結果として機能低下を来す。したがって細胞の移植効果をさらに高めるには、心筋細胞だけでなくその他の心臓を構成する細胞も十分に補い、心臓組織構造として再構築することが望ましいとされている。この点で、iPS細胞は、大量に増殖させた上で多様な心臓を構成する細胞群を効率的に分化誘導することで、十分量供給できる可能性がある。

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