くらし情報『微小重力から3Gまで地上で再現可能な細胞培養用重力制御装置をNASAが導入』

2015年8月28日 19:00

微小重力から3Gまで地上で再現可能な細胞培養用重力制御装置をNASAが導入

微小重力から3Gまで地上で再現可能な細胞培養用重力制御装置をNASAが導入
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は8月28日、NEDOプロジェクトの支援を受けてスペース・バイオ・ラボラトリーズが開発した重力制御装置「Gravite」が米国航空宇宙局(NASA)ケネディー宇宙センターに新設された「微小重力シミュレーターセンター」に設置されることを明らかにした。

同装置は、NEDOプロジェクトとして行われた、同社およびツーセル、広島大学らが行った関節を包む膜である滑膜中に存在する間葉系幹細胞を安定的かつ1012個以上といった大量供給・保存する基盤技術の研究開発、ならびに微小重力下での細胞培養法の検討により得られた知見を元に開発されたもの。

今回、同センターに設置される装置は、さらにスペース・バイオ・ラボラトリーズが独自改良を施し、直行2軸で試料を回転させ、重力ベクトルを全方位に分散させることにより、国際宇宙ステーション(ISS)と同様の10-3Gの模擬微小重力環境を実現可能としたほか、単軸回転の遠心力を利用した2~3Gの過重力環境の実現も可能としたもの。また、理論的な重力環境の変化を可視化することを目的に、加速度センサによってリアルタイムにモニタリングする機構も装備しており、これらを活用して、宇宙での微小重力実験との比較検討が行われる予定のほか、今後、どのような研究が宇宙での実験で有用なのかを調べることなどにも活用されていく予定だという。

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