皆さんは覚えているだろうか。2009年の3月、カップ麺界の雄・日清カップヌードルシリーズに入っている肉が、従来のミンチ肉から「コロチャー」に取って代わられるとの発表があったときのこと。あのミンチ肉をもう食べられなくなるなんて……、と大きな衝撃を受けた。サクサクした不思議な食感が癖になるあの肉。ネット上でも「謎肉」、「謎の肉」等の呼び名で親しまれ、未練たっぷりの人も少なくない。コロチャーがすっかり定着してしまった昨今だが、コロチャーは本当に市民権を得ているのか。謎の肉派も根強く残っているはず。ここらで白黒はっきりつけるべく、「カップヌードルの肉、どっちが好きか対決」を開催したい。(アンケート方法:COBS ONLINE会員へのWEBログイン式、調査期間:2009年12月21日~25日、有効回答:481件)さっそく、今の「コロチャー」と、以前の「謎の肉」どちらが好きかどうかを読者481人に聞いたところ、以下のような結果に。コロチャー・・・・274人謎の肉・・・・・・207人そんなバカな……!筆者の個人的期待を大きく裏切り、結果はコロチャー派が優勢であった。こんなはずでは……。コロチャー派の理由として挙げられていたのは下記の通り。【コロチャー派の意見】■肉って感じがするから■ジューシーで食べやすい■安心感があるから■ネーミングが面白い■謎の肉を食べたことがないから■謎の肉っていうのが、何かわからないのですが……。「謎の肉」という聞き方がよくなかったのだろうか。「謎の肉を食べたことがない」、「謎の肉が何だかよく分からない」という意見がとにかく目立ったが、肉がコロチャーに変わるまで一度もカップヌードルを食べたことがない人がそんなに多いとは思えない。それ以外には、コロチャーの方がしっかりとした肉を食べている感じがするなど、本物感を求める人々に支持されていた。一方、謎の肉派の意見では、不思議な味わいにハマったという声や、古きよき「カップヌードル」のイメージを守り抜きたいという声が目立った。【謎の肉派の意見】■ジューシーだから■食感と絶妙な塩味が最高■味が濃くておいしかった■かんだらうまみが出てくる■謎の食感がミステリアスでよかった■カップヌードルといえば、謎の肉は欠かせないそして、「謎の肉」が復刻するとしたらうれしいかどうかも聞いてみたところ、「うれしい」が262人、「うれしくない」が219人、と、わずかながら復刻を望む方に軍配が上がった。直接対決ではコロチャーに敗れてしまったものの、やはりカップヌードルといったら「謎の肉」なのである。「謎の肉よ、永遠に」そんな思いを胸に、日清食品のお客さま相談室に電話をして、復刻予定はあるのかどうか聞いてみることにした。――カップヌードルシリーズのお肉が変わってしまって、少々残念です。「そうですか。私どもとしましては、全体的な味のグレードアップを図って変えたのです。ただ、メインのお肉はコロチャーに変わりましたが、今も以前のお肉を小さく砕いたものが入っているんですよ」――そうだったのですか!気付きませんでした。ちなみに、以前のお肉の正式名称は何と言うのですか?「『ダイスミンチ』です」――ダイスミンチのファンは今でもたくさんいると思うのですが、復刻予定はあるのでしょうか?「今は特にそういった予定はございません。ダイスミンチ、コロチャー、どちらが好きかはそれぞれ皆さん好みが異なるようで、どちらの声もいただいているんです。ただ、現段階ではダイスミンチに戻るかは、ちょっと分からないですね」――そうですか。まあそうですよね。個人的には、いつの日かの復刻を信じて、思いをはせ続けます。好き、ただそれだけの気持ちでどうにかなるほど世の中は甘くない、と分かってはいる。ただ、3分待たずに食べ始めるとサクサク感があっておいしかったあの肉。麺をすべてすすったあと、スープの底に沈むあの肉を発見してうれしくなった日。そのすべてが大切な思い出として心に残っている。ああ、謎の肉、もとい、ダイスミンチよ永遠に。ダイスミンチと過ごしたあの幸せな日々を、私は忘れない。(朝井麻由美/プレスラボ)※あの謎肉はダイスミンチって言うのか!?僕もダイスミンチ派でしたが最近はコロチャー良いかも、という気分になってきました。浮気なぼくら。(編集部・梅田)【関連リンク】カップ麺をお湯以外のものをかけて食べてみた緑茶やコーヒーをかけたカップ麺のお味は?カップ麺よりカップ焼きそばの方が高カロリーな理由、知ってる?カップ麺もカップ焼きそばも、ふと無性に食べたくなるのよねカップヌードルのあの肉に別れを告げる。(デイリーポータルZ)別れを惜しむ声がここにも【おすすめリンク】【Q&A】料理が苦手【Q&A】食費を抑えたいのですが……【Q&A】インスタント食品中心の生活って、どう?
2010年01月13日