「今年12月の『M-1グランプリ』は、松本人志さん(60)が裁判のため長期休業中とあって、新たな審査員が加わることになることになるでしょう。すでに、各方面で最有力視されている人気芸人の名前は一致しています」(制作関係者)昨年のM-1グランプリで優勝した令和ロマン。大会初の2連覇を狙っていることでも話題だが、すでに新たな審査員探しが始まっているという。「通常の代役であれば、松本さんの所属する吉本興業の芸人が務めることになりますが、今回は裁判中ということもあり、あえて“松本色”を薄める方向性で進んでいるようです。そのため、“非吉本の人気芸人”で“ネタ作り担当”“芸人たちも認める芸人”、かつ“審査員歴がある”といった要素をすべて満たしているオードリーの若林正恭さん(45)が適任だという声が相次いでいるのです」(前出・制作関係者)オードリー若林といえば、テレビのレギュラー番組を10本(コンビ含む)抱え、今年2月には長寿番組のラジオ番組『オードリーのオールナイトニッポン』で開催した東京ドームイベントを超満員にした屈指の人気芸人だ。実は、若林を推す“動き”が5月8日放送の『あちこちオードリー』(テレビ東京系)でも見られていた。サンドウィッチマンのゲスト回で、富澤たけし(50)は「M-1グランプリ」審査員を昨年まで6年連続で務めている。「伊達みきおさん(49)もM-1をリアルタイムで見ており、出場者の点数を富澤さんにその都度、LINEで送るそうです。富澤さんは自分で点数を付けたあとに伊達さんの点数を見て、自分の審査がブレていないか確認するそうです」(前出・制作関係者)番組中、富澤は突然、若林にこう切り出したのだ。「審査員(のオファー)来たらやる?」驚く若林は「俺は、そこはできないかもな……って思ってますね」と答えると、すかさず伊達が「若手は多分、若林くんに面白いと思われたい人多いと思うよ」と“口説いた”のだ。「サンドウィッチマンがM-1で優勝したのは2007年。その翌年、準優勝だったのがオードリーでした。同番組ではその後、伊達さんが“(若林の相方の)春日に面白いと思われたい若手はいない”と笑いを取っていましたが、サンドの2人は、若林さんのM-1審査員入りを願っている本音が出たのだと思います。若林さんは今年2月に放送された『欽ちゃん&香取慎吾の第99回全日本仮装大賞』(日本テレビ系)にも審査員として起用され、欽ちゃんとの心温まる掛け合いに会場から拍手が沸き上がっていました。『激レアさんを連れてきた。』や『しくじり先生』など、『M-1』と同じテレビ朝日系列のレギュラー番組を多数持っている縁もあり、若林さん自身は“荷が重い”と感じているようですが、テレ朝も芸人仲間たちも、本人を説得しようと水面下で動いているようです」(前出・制作関係者)“待望論”を受け年末、若林の新たなレギュラー番組が増えるかもしれないーー。
2024年05月14日米国アカデミー賞公認、日本発・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略称:SSFF & ASIA)2024」にて、優秀賞が翌年のアカデミー賞短編部門へのノミネート候補となる各カテゴリーおよび部門の審査員が決定した。今回決定したのは、ライブアクション部門インターナショナルカテゴリー&ノンフィクションカテゴリー、アジア インターナショナルカテゴリー&ジャパンカテゴリー、アニメーション部門の公式審査員。国際映画祭で選考を行ってきたフェスティバルディレクターやプログラマーのほか、映画監督、俳優、文化人など多角的な視点で今年のショートフィルムを審査する。各受賞作品の発表は6月17日(月)に開催のアワードセレモニーにて発表。ライブアクション部門のインターナショナル、アジア インターナショナル、ジャパンのカテゴリー、アニメーション部門、ノンフィクション部門の各優秀賞の発表が行われる。また、ジョージ・ルーカスアワード(グランプリ)作品には副賞としてクイーン・エリザベスの船旅がキュナードより贈呈される。審査員紹介■ライブアクション部門インターナショナルカテゴリーアジアを除く世界94の国と地域から応募のあった2,104作品のうち、33のノミネート作品を審査■ノンフィクション部門世界55の国と地域から応募のあった313作品のうち、15のノミネート作品を審査永作博美(俳優)永作博美山崎エマ(ドキュメンタリー映像監督)山崎エマティム・レッドフォード(クレルモン=フェラン国際短編映画祭 共同ディレクター)ティム・レッドフォード■ライブアクション部門アジア インターナショナルカテゴリー日本を除いたアジア36の国と地域から応募のあった722作品のうち、25のノミネート作品を審査■ライブアクション部門ジャパンカテゴリー241作品のうち、21のノミネート作品を審査シャロン・バダル(フェスティバルプログラマー、ニューヨーク大学ティッシュ芸術学部の特別講師)シャロン・バダル藤岡弘、(俳優・武道家)藤岡弘、本木克英(映画監督・日本映画監督協会理事長)本木克英■アニメーション部門世界57の国と地域から応募のあった464作品のうち、23のノミネート作品を審査川田十夢(開発者/AR三兄弟 長男)川田十夢シシヤマザキ(アーティスト)シシヤマザキ杉山知之(デジタルハリウッド大学 学長/工学博士)杉山知之「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」は6月4日(火)オープニングセレモニー、6月17日(月)アワードセレモニー、オンライン会場は6月30日(日)まで開催。(シネマカフェ編集部)
2024年05月13日育児をしながら各分野で活躍する女性を表彰する『第16回ベストマザー賞2024』(主催・日本マザーズ協会)の授賞式が9日に開催。スポーツ部門を元サッカー日本女子代表でタレントの丸山桂里奈(41)が受賞した。授賞式後には取材も実施。丸山は『ベストマザー賞』の印象について「横文字がわからないんですけど、お母さんがもらえる賞」と話し、笑いを誘った。子育てについては「めちゃくちゃ大変です。産まれてから目が離せないからびっくりするぐらい大変」と驚きながら、「独身の時って、例えばうどんを吸い込んだらそのまま飲み込んでもいいかなって思えるぐらい勢いがあった。今はかまないといけない」と独特の表現で忙しさを語った。また、娘は1歳に。父・本並健治も母・丸山桂里奈も日本を代表するアスリートだった。娘の将来について丸山は「すごい力が強い。見たら何でも登りたがる。動物の本能が強い」とする。ただ、ここで話が急転換。「動物も好き。動物にエサを与える方になってほしい」と飼育員になることを期待した。スポーツについては「スポーツをやりたいならやればいいと思います」としていた。そのほか、芸能部門をタレントのpeco(28)、音楽部門をアーティストのBENI(38)、社会経済部門を身体美容家、モデル、タレントの優木まおみ(44)、文化部門をフリーアナウンサーの川田裕美(40)が受賞した。
2024年05月09日育児をしながら各分野で活躍する女性を表彰する『第16回ベストマザー賞2024』(主催・日本マザーズ協会)の授賞式が9日に開催。文化部門をフリーアナウンサーの川田裕美(40)が受賞した。壇上のスピーチで川田は「ステキな賞をいただき、本当にありがとうございます。身に余る光栄です」としみじみと口にした。授賞式後には取材も実施。受賞の一報が入ったときを振り返ると「信じられなかったです。いい母親みたいなこともしてないですし、何もお手本になることができていないので」としながらも「うれしくて。じわじわうれしさを感じています」と笑顔を見せた。現在は長男3歳、長女1歳。「毎日必死」と苦笑いしながらも「今、頑張ればもう少ししたら楽になれるのかな、と希望を抱きながら過ごしています」と口にする。誰に受賞の喜びを伝えたいか問われると「母ですね。自分の母に感謝する機会が出産、育児をするまでなかなかなかった。改めて母のありがたみを感じます。1番喜んでくれるのは母なのかな」とかみ締めるように語った。子どもには早くもしゃべりの才覚を感じるそう。「アナウンサーになりたいって言われたら泣いちゃいますね(笑)。私のできることをすべてやりたい。下の妹は、よくしゃべるので片鱗がもしかしたらあるかも。こっちが、そのうち言い負かされるんじゃないかなってぐらい、よくしゃべります」と笑う。川田といえばスキップができないことでおなじみ。「上の子の友だちもスキップしだしている。来ちゃったな、という感じです(笑)。どうやって逃げようかな」と苦笑いで、まだ“やって”とは言われていないことを明かし「その一言が、できるだけ遅くなるように願っています」とこぼしていた。そのほか、芸能部門をタレントのpeco(28)、スポーツ部門を元サッカー日本女子代表でタレントの丸山桂里奈(41)、社会経済部門を身体美容家、モデル、タレントの優木まおみ(44)、音楽部門をアーティストのBENI(38)が受賞した。
2024年05月09日育児をしながら各分野で活躍する女性を表彰する『第16回ベストマザー賞2024』(主催・日本マザーズ協会)の授賞式が9日に開催。芸能部門をタレントのpeco(28)が受賞した。壇上でpecoは「こんな素敵な賞いただき、本当にありがとうございます」と笑顔。ただ、直後に「ちょっと泣きそうなんですけど、ちょっとすいません…」と思いがあふれた。23歳になってすぐに第1子男児が誕生。今は5歳になる。その間、夫のryuchellさんが亡くなるなど、家族間にはさまざまなことがあった。それでも「どんな時でもママであることが、自分自身をすごく強くしてくれた」と感謝する。子どもを強く叱ることもあり、もっと優しくできたのではと反省もする日々。それでも「私が今日この賞をいただいて、本当に完璧な毎日じゃなくてもいいなと本当に思えたように、きっと一生懸命我が子と向き合っているママはもう全員が『ベストマザー賞』だなと、本当に心から思います。本当に毎日お疲れ様です」と話す。最後は「これからも私は、きっと帰ってガミガミ言ってしまう思うんですけど私なりのやり方で愛を伝えていければ。そして何より、私をママにしてくれた息子とryuchellに感謝し続けたい」と話すと大粒の涙がこぼれていた。そのほか、スポーツ部門を元サッカー日本女子代表でタレントの丸山桂里奈(41)、社会経済部門を身体美容家、モデル、タレントの優木まおみ(44)、文化部門をフリーアナウンサーの川田裕美(40)、音楽部門をアーティストのBENI(38)が受賞した。『ベストマザー賞』は、一般のママ・パパたちが想う「共感」や「好感」の著名人ママに投票し、その1年間の集計で選出される。毎年、母の日を前に開催されている。
2024年05月09日8月28日から9月7日に開催される第81回ヴェネチア国際映画祭で、イザベル・ユペールが審査員長を務めることが分かった。イザベルは同映画祭で1988年に『主婦マリーがしたこと』、1995年に『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』で2度、女優賞の受賞経験がある。同映画祭の芸術監督アルベルト・バルベラは、イザベルを「素晴らしい女優です。厳しく、好奇心が強く、寛大な心を持っています。イザベルは数々の偉大な映画監督たちのミューズですが、彼女は自分が理想的なストーリーの伝え手だと感じた若手、あまり知名度の高くない映画監督たちからのオファーを決して退けることはありませんでした」と称賛している。「彼女がこのポジションを受け入れてくれたことに、私たちはとても感謝しています」と喜んだ。イザベルは「ヴェネチア映画祭と私には長く美しい歴史があります。特権を与えられた観客になれるのは名誉なことです」とコメントしている。俳優として半世紀以上のキャリアを持ち、2017年には『エル ELLE』でアカデミー主演女優賞にノミネートされたイザベル。ファンは「むしろ今までイザベルが審査員長を務めたことがなかったのが不思議!」「クイーン・イザベル!今年のヴェネチア国際映画祭は安心して彼女に任せられるね」と歓喜の声を上げている。(賀来比呂美)
2024年05月09日育児をしながら各分野で活躍する女性を表彰する『第16回ベストマザー賞2024』(主催・日本マザーズ協会)の授賞式が9日、都内で開催された。芸能部門をタレントのpeco(28)、スポーツ部門を元サッカー日本女子代表でタレントの丸山桂里奈(41)、社会経済部門を身体美容家、モデル、タレントの優木まおみ(44)が受賞した。そのほか、文化部門をフリーアナウンサーの川田裕美(40)、音楽部門をアーティストのBENI(38)が受賞した。『ベストマザー賞』は、一般のママ・パパたちが想う「共感」や「好感」の著名人ママに投票し、その1年間の集計で選出される。毎年、母の日を前に開催されている。■受賞コメント【BENI】この度は、ベストマザー賞をいただき、感激です!ありがとうございます。仕事柄、我が家ではいろいろな音楽が流れています。面白いことに子どもたちは独自のリズムと感覚を持っていて同じメロディーを歌っても自分だけのものにしていく自由な彼らにインスパイアされる日々です。3歳の息子に至っては私への厳しい音程チェックも時々入れてきたり(笑)。親としてもアーティストとしても成長させてくれています。受賞の連絡をいただいた日は、仕事に追われながら体調不良の2人の子どもたちのケアを行うハードな一日でした。このようなハプニングは、子育てをしていると当たり前に起きてしまいますが、この日は特に背中を押していただきました。同じように日々奮闘しながら子どもと向き合っている世の母たち全員にベストマザー賞を贈りたいです!日本マザーズ協会をはじめとする子育てに関わってくれる方々、応援し続けてくれるファン、そして大切な家族に常にカをもらって走り続けられています。これからも子どもたちの輝く未来を共に作り、世界共通語でもある音楽がくれる喜びと感動をシェアしていきたいです。【川田裕美】この度、素晴らしい賞をいただきありがとうございます。身に余る光栄です。毎日が必死で、あっという間に時間が過ぎ、長男を産んでからもうすぐ4年も経つというのが信じられません。夜、子どもたちが眠りにつくと、「今日も無事に過ごせて良かった」と心底ホッとし、朝、元気に起きてきてくれると、うれしくて思いきり抱きしめる。毎日、その繰り返しです。とにかく、普段通りの日々を送れる事が幸せなんだと感じるようになりました。きっと、世の中のパパ・ママは同じ気持ちだと思います。より一層、子どもたちが安全にのびのびと過ごせる社会になっていくことを願っています。【優木まおみ】このような、たいへん光栄な賞をいただきまして誠にありがとうございます。「お母さん」と言われる存在になって10年程になりますが、今もなお、「子どもにとっての、いいお母さん」というのは一体どんなものなのか?私は、いいお母さんができているのか??と悩んだり、落ち込んだりの自問自答を繰り返しています。上手くないし好きでもない、子どもと遊ぶのがしんどいと感じてしまう、1人の時間が欲しいと思ってしまう、、、そんな自分自身に罪悪感を感じたりすることも多々ありました。でも、きっとそんな葛藤を繰り返しながも、体当たりで子どもと向き合いながら、お互いが笑顔でいられる時間を見つけて、たくさんの時間を過ごしているうちに、いつしか、「子育て」してるつもりが、むしろこちらが「親育て」されているんだなーと感じる毎日です。私を育ててくれている子どもたちに感謝しつつ、また、サポートしてくれる周りのみなさんにも感謝しつつ、毎日を親子で大切に過ごしていこうと思います。【peco】この度は、こんなにも光栄な賞を受賞させていただき、本当にありがとうございます!ベストマザー賞のお話を聞いた時、正直、うれしくて涙を流してしまいました。23歳になった直後に息子が生まれてきてくれて、今5歳となった息子がここまで大きくなってくれるまでに、わたしたち家族のなかでは本当にいろんなことがありましたが、いつだって“ママである”ことが、自分自身を強く、そして背中を押してくれました。ですが、「ぺこちゃんは本当にいいママだね」というお言葉をいただくたび、毎朝のように息子に「はよしいゆうてるやろ!」と怒鳴り散らしてしまうわたしはまったくそんなことないのになぁと思っていましたが、今回このような賞をいただけて、なんだかハグしていただいているような、完璧な毎日じゃなくてもいいか、なんて思えるような、そんな気がします。こうしてわたしが自分のなりたい“ママ”でいられるのは、ママであることをいちばんに考えたいというわたしの思いを尊重してくださる周りの関係者の方々や家族の支えがあってです。これからも感謝の気持ちを忘れずに、わたしなりの“ママ”でいたいと思います。いろんな形でそれぞれの方法で、一生懸命我が子と向き合うママたちは、みんなみんな、ベストマザーだなと本当に思います!本当に、毎日おつかれさまです。そして最後に、日本マザーズ協会の皆様に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました!」こうと思います。【丸山桂里奈】このたびは(時間は何時かは覚えていません)ベストマザー賞という絶対に賞だとわかる賞をいただきましてうれしく思います。今まで生きてきた中で、出産は一番大変で育児も毎日大変な中であります。ずっと走り続ける車のタイヤのように回り続ける感覚です。その中で、人生でこんなに大変でそれなのに一番の宝物に出会いながら日々娘と共に成長しています。私は昔会ったあのイタリアの牛を見てお母さんてこんなんだよなーて思いながらまだまだその牛には近づけてはいませんが、毎日牛乳を飲みお母さんなんだと言い聞かせています。育児とお仕事の両立も家族をはじめまわりのみなさんに支えていただき毎日私も私らしく入れています。正解はないので、とても難しいですが、これからも正解を出さず私らしい子育てを、そしてお母さんを目指して行きたいです。地に足をつける足裏にも感謝です。■子どもの年齢BENI:長男3歳、長女1歳川田裕美:長男3歳、長女1歳優木まおみ:長女10歳、次女7歳peco:長男5歳丸山桂里奈:長女1歳
2024年05月09日自宅にいながら、スマホ1つでさまざまな物が手に入るようになった現代は、全国を走り回る多くの配達員によって、成り立っているといっても過言ではありません。届けられる荷物には、注文者の想いが込められているもの。配達員たちは日々、その想いを私たちに届けているのです。うどんを届けた配達員元配達員であり、宅配便にまつわる漫画を公開している、ゆきたこーすけさん。ある配達員から寄せられた、忘れられないエピソードを漫画に描きました。出典:運び屋ゆきたの漫画な日常出典:運び屋ゆきたの漫画な日常宅配サービス『Uber Eats(ウーバーイーツ)』で、うどんを届けに行った配達員。受け取った高齢女性に頼まれて、自宅の中へと入ると、病床に伏す高齢男性の姿がありました。男性は配達員が届けたうどんを見ると、涙を流しながら「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたのです。男性はきっと、このうどんが好きだったのでしょう。夫婦の孫は、身体が弱っている祖父に「食べてほしい」という想いで注文をしたのかもしれませんね。【ネットの声】・涙が出てきました…。しみるお話ですね。・配達の仕事をやっていてよかった…と実感する瞬間でしょうね。温かい話、いいですね。・もう食べられないと諦めていたものが、自宅に届くなんて、信じられないくらい嬉しかったでしょう。・涙なしには読めないです。おじいさんもおばあさんも嬉しかったでしょうね。本当は食べたくても、病気やケガ、距離的な問題といったさまざまな理由で諦めなければならない人もいるはず。病床の男性のもとに届いたうどんは、配達員にとってはもちろん、受け取った夫婦にとっても忘れられないものになったことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2024年05月04日2023年ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門で上映され審査員特別賞を受賞、大きな喝采を浴びるとともに物議を醸した『人間の境界』。中心となるシリア人難民家族に加え、国境の森に関わる支援活動家、国境警備隊の青年など複数の視点から描き出していく本作から、地元住民の女性が“不条理”に直面する本編映像が解禁となった。2021年、ベラルーシ政府の策略により大勢の難民がポーランド国境へと送り込まれるが、ポーランドの国境警備隊は非人道的な仕打ちのすえ彼らをベラルーシへと押し戻し、ベラルーシも再びポーランドへと戻す…と両国が難民を押しつけ合う事態となっていた。今回の本編映像は、地元住民がある不条理を目の当たりにするシーン。森のすぐそばに暮らす精神科医のユリア(マヤ・オスタシェフスカ)は、難民支援グループのメンバーの車で病院に向かう。すると、病院で治療を受けていたアフガニスタンからの難民レイラ(ベヒ・ジャナティ・アタイ)がポーランド警察によって強制連行されようとしていた。支援グループのメンバーはレイナのメガネやコートだけでも渡そうとするがそれすら叶わず、彼女はどこかに連れ去られてしまう。ユリアは警察の横暴と支援グループによる必死の抵抗を呆然と見つめることしかできない。ユリアがこの場に居合わせることになったのは、前日、彼女が偶然森の中でレイラと余りに悲劇的な出会いを果たし、病院でその悲しみを分かち合ったことがきっかけだった。この一連の出来事をきっかけに、彼女はこの支援グループに参加することを決意するが…。アグニエシュカ・ホランド監督は政府により立ち入りを禁じられた国境の森で、実際に難民たちと関わっていたアクティビストらを共同脚本家に迎え、情報源への入念な調査を重ね脚本を作り上げた。そんな“不都合な真実”の告発を試みた本作に対して、当時のポーランド政府は映画を激しく非難。現役の大臣が非難声明を発表し、公開劇場に対して上映前に「この映画は事実と異なる」という政府作成のPR動画を流すよう命じるなど異例の攻撃を仕掛ける事態へと発展した。ホランド監督は「私は裁判官や検察官のように他人を裁いたりすることがアーティストとしての使命だと感じたことはありません。私はストーリーを語り、様々な人々が直面する様々な選択肢と選択を描きます。私にとって最も重要なことは、私たちは誰もがコミュニティの一員であるというのを表現することなのです」と、自身の考える映画の役割について説明。こうした想いから、本作に複数の全く異なる視点を登場させたという。その上で、「基本的には、恐れていません。以前も恐れていませんでしたから、今も恐れる理由はありません。物議をかもすようなテーマについて明確な立場を示したり発言したりすることは、大きなリスクを伴います。ですが私は、痛みを伴うような難しい選択が強いられる重要な問題や、時には解決不可能な問題に取り組むために闘わないのであれば、芸術を作ることに意味はないと感じるのです」と、一貫して変わらぬ制作スタイルを語っている。『人間の境界』は5月3日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開。©2023 Metro Lato Sp. z o.o., Blick Productions SAS, Marlene Film Production s.r.o., Beluga Tree SA, Canal+ Polska S.A., dFlights Sp. z o.o., Česká televize, Mazovia Institute of Culture(シネマカフェ編集部)■関連作品:人間の境界 2024年5月3日TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開©2023 Metro Lato Sp. z o.o., Blick Productions SAS, Marlene Film Production s.r.o., Beluga Tree SA, Canal+ Polska S.A., dFlights Sp. z o.o., Česká televize, Mazovia Institute of Culture
2024年05月03日第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品され、来たる第60回百想芸術大賞 映画部門4部門ノミネートを果たしている『ファラン』(原題/英題『HOPELESS』)が、『このろくでもない世界で』の邦題で7月26日(金)より公開決定。かつてない役どころに挑んだソン・ジュンギの場面写真が解禁された。本作はある寂れた町を舞台に、継父からの暴力と貧困に喘ぐ18歳の少年ヨンギュと、彼の絶望漂う瞳にかつての自分を重ねた裏社会の男チゴンの物語。傷だらけのふたつの魂が交錯したとき、悲劇がさらなる悲劇を生み、彼らの運命は思わぬ方向へ走り出す――。監督・脚本を手掛けたのは、社会の格差の闇を描き続ける韓国映画界の新たな才能、初長編作品となるキム・チャンフン。身体的痛みと心の叫びが渾然一体となった見事な脚本に惚れ込んだソン・ジュンギがチゴン役を熱望したことから、この企画が本格的に動き出したという。ソン・ジュンギは「これは韓国映画界に絶対に必要なプロジェクトだと信じていたので、参加する機会を頂けて感謝している」とその理由を語っている。チゴンの属する犯罪組織の門を叩くほかなかったヨンギュは、仕事という名の“盗み”を働き、徐々に憧れのチゴンに認められていく。このろくでもない世界で、響き合ったふたりにほんの一瞬でも陽が注ぐことはあるのか?ヨンギュ役に扮したのは映画初主演のホン・サビン、長編デビュー作のキム・チャンフン監督というフレッシュなメンバーのなか、「ヴィンチェンツォ」『ロ・ギワン』などで主演を務め、超話題のTVドラマ「涙の女王」にも“ヴィンチェンツォ役”としてカメオ出演するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのグローバルスターであるソン・ジュンギが果たした役割は大きい。「トキメキ☆成均館スキャンダル」「太陽の末裔」などで活躍してきた彼が、大きく作り上げた体躯になまなましい傷を全身に刻んだ犯罪組織のリーダーという、これまで目にしたことのない姿で登場。表情や声のトーンまで徹底的に変身させて、チゴンというキャラクターをときに大胆に、ときに繊細に演じ切った。その渾身の演技と若手チームとの協働がカンヌ国際映画祭&釜山国際映画祭の公式出品へ導き、第44回青龍映画賞では新人男優賞をホン・サビン、人気スター賞をソン・ジュンギが受賞。そして本年の百想芸術大賞映画部門にはソン・ジュンギの男性助演賞をはじめ、新人俳優賞にホン・サビンとキム・ヒョンソ、新人監督賞にキム・チャンフン監督がノミネートされる快挙となっている。解禁となって場面写真でも、暗い部屋で眼光鋭くこちらを見据えるソン・ジュンギ扮するチゴンの姿が…。その瞳に生気は感じられず、虚無感を纏っていることが伝わってくる。薄汚れた顔には傷の跡もあり、闇組織に身を置く人間の悲哀さえも見て取れ、この役に懸ける彼の並々ならぬ覚悟がうかがえるカットとなっている。『このろくでもない世界で』は7月26日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年05月01日どんなに仕事ができる人でも、最初はみんな新人からスタートするもの。慣れない作業に戸惑い、うまく仕事をこなせず悩んだ経験がある人は、たくさんいるでしょう。泣きながら配達していた新人配達員元配達員であり、宅配便にまつわる漫画を公開している、ゆきたこーすけさん。ある女性配達員から寄せられた、新人の頃のエピソードを漫画に描きました。出典:運び屋ゆきたの漫画な日常出典:運び屋ゆきたの漫画な日常出典:運び屋ゆきたの漫画な日常大幅に遅れを取ってしまい、半泣きになりながら配達をしていた配達員。最後に訪れた配達先で、遅い時間になったことを、家にいた高齢女性に謝罪しました。すると高齢女性は、優しい言葉を配達員にかけただけでなく『心づけ』まで渡してくれたのだとか…!配達員は「あのおばあちゃんのおかげで今も仕事が続いている」と語り、今もなお、そのお金を使わずに、大事にしまっているのだそうです。【ネットの声】・いい話だなあ。頑張っていてもうまくできない時、優しいエールをもらえると心に沁みますよね。・泣けちゃいました。この時におばあちゃんに出会えてよかった。・配達員さんもおばあちゃんも素敵。・読んでいてウルっとしてしまいました。世の中の新人さんたち、頑張れ。私も仕事を頑張ろう。新人の頃は特に、乗り越えなければならない試練が山積みです。仕事がうまくいかず、自分を不甲斐なく思っている時、怒ることなく「あなたはすごいね」と声をかけられたら、どれだけ心が救われるでしょうか。この高齢女性のように、一生懸命に頑張っている人に対して、優しく声をかけられる器の大きい人でありたいものですね。[文・構成/grape編集部]
2024年05月01日今年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門で審査員を務めるメンバーが発表された。昨年度、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』で数々の賞を受賞したリリー・グラッドストーン、『ダーク・シャドウ』のエヴァ・グリーン、「Lupin/ルパン」のオマール・シー、2014年にパルム・ドールを獲得した『雪の轍』の脚本家エブル・ジェイラン、2018年に審査員賞を受賞した『存在のない子供たち』のナディーン・ラディキー監督、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のフアン・アントニオ・バヨナ監督、イタリア人俳優のピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、2018年に『万引き家族』でパルム・ドールを受賞した日本の是枝裕和監督の7名。審査員長は昨年末、『バービー』のグレタ・ガーウィグに決定したことが発表されていた。審査員に決まったメンバーに対し、映画ファンの感想は「才能豊かな面々だし、多様性のある人選」「カンヌ史上最高のメンバーかもしれない」「ますます今年のカンヌが楽しみになってきた!」と好評。海外ファンも多く抱える是枝監督については、「是枝監督に審査員長を務めてほしかった」という声も多数上がっている。第77回カンヌ国際映画祭は5月14日に開幕する。(賀来比呂美)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2024年04月30日『第61回ギャラクシー賞』が26日に発表され、テレビ部門個人賞を神木隆之介が受賞した。連続テレビ小説『らんまん』での演技が評価されての受賞となった。選評では「子役から出発して数々のテレビドラマや映画に出演する傍ら、声優としても活躍し、その卓抜な演技力は折り紙付きの神木隆之介さん。NHK連続テレビ小説『らんまん』では、植物学者になるという夢に向かって邁進し、植物を愛し、自らの欲望に正直に生きる槙野万太郎を、愛すべき主人公として見事に造形しました」と伝えられた。続けて「万太郎は、土佐随一の造り酒屋・峰屋に生まれ何不自由なく育ちながら、小学校中退であるがために『名もなき草』となりますが、やがて植物学者として自らの名前を歴史に刻むだけではなく、妻の寿恵子はじめ周囲の人々に光を当てる存在となっていきます。神木さんは、そんな万太郎の波乱万丈の人生を、ストイックでありながら、どこか愛嬌のある表情豊かな演技で演じ切り、『雑草という草はない』という万太郎の一貫した思想に説得力と彩りを与えました。男性主人公は難しいと言われる連続テレビ小説を成功に導いた素晴らしい演技を讃え、個人賞を贈ります」と賛辞を送った。
2024年04月26日放送批評懇談会が主催する「第61回ギャラクシー賞」(が26日に発表され、ニッポン放送『霜降り明星のオールナイトニッポン』(毎週金曜深1:00)が、ラジオ番組部門で入賞8作品の一つに決定した。入賞したのは、昨年8月11日の放送回。家庭の事情でせいやが欠席となる中、アイカタの粗品が一人二役で番組を進行し、異なる時間軸を交差させてトークを展開。時間軸Aの粗品(粗品A)がボケると時間軸Bの粗品(粗品B)がツッコみ、まるで粗品が2人存在しているような手法で、リスナーを怪異の世界へいざなった。ギャラクシー賞での同局の入賞または奨励賞の獲得は、これで7年連続となった。また、毎週土曜日のオールナイトニッポンを担当するオードリーが「ラジオ部門 DJパーソナリティ賞」を受賞。今年2月に東京ドームで開催した番組イベントで、会場に5万3000人、ライブビューイングや生配信を合わせて16万人の熱狂を呼び込み、ラジオ史に残る記録を打ち立てたことが評価された。
2024年04月26日『第61回ギャラクシー賞』が26日に発表され、お笑いコンビ・オードリーがDJパーソナリティー賞に輝いた。ニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン(ANN)』(毎週土曜深1:00)の放送開始15周年を記念した番組イベント『オードリーのオールナイトニッポンin東京ドーム』を2月に実施。同局によると、東京ドームに5万3000人、47都道府県の映画館など201会場で行われたライブビューイング(※映画館200館+LINE CUBE SHIBUYA)には5万2000人、オンライン生配信には5万5000人が鑑賞するなど、合計16万人が熱狂する大きなイベントとなった。■受賞理由15年続く「オードリーのオールナイトニッポン」。今年2月の番組イベントは東京ドームに5万3000人を動員し、会場、ライブビューイング、生配信合わせて16万人の熱狂を呼んで、ラジオ史に残る記録を打ち立てました。結果として、ラジオをカルチャーとして進化させる社会現象を生み出しています。その影響力は聴取率やリスナー数、スポンサー数だけにとどまらず、多くのパーソナリティーにも刺激を与え、若い世代のラジオへの関心を大きく高めました。若林正恭さんはこの番組を代表作ととらえて真摯に向き合い、心を許したトークで深い共感を集めています。春日俊彰さんが巧みに受け、笑いを誘う姿はコンビとして絶妙です。番組が、若林さんと春日さん、「チーム付け焼き刃」として親しまれる制作陣、「リトルトゥース」と呼ばれる番組リスナーらが時間を共有する大切な「居場所」であり続け、ラジオの世界を豊かにすることを期待します。■オードリー1978年東京都出身の若林正恭と、79年埼玉県出身の春日俊彰による漫才コンビ。ともに在学していた日本大学第二中学校・高等学校で出会う。2000年4月にコンビ結成。当初のコンビ名は「ナイスミドル」で、05年4月より現在のコンビ名「オードリー」へ。08年「M-1グランプリ2008」で敗者復活戦から決勝に勝ち上がり、大ブレイク。09年にスタートした「オードリーのオールナイトニッポン」は絶大な人気を誇る。テレビのレギュラー番組には、「スクール革命!」(日本テレビ)、「100カメ」(NHK)、「あちこちオードリー」(テレビ東京)、「オドオド×ハラハラ」(フジテレビ)などがある。
2024年04月26日2月の第74回ベルリン国際映画祭で最新作『A Traveler's Needs』が銀熊賞(審査員大賞)を受賞し、同映画祭では通算5度目の銀熊賞受賞という快挙を果たした名匠ホン・サンス監督の日本公開最新作が邦題『WALK UP』として、6月28日(金)より公開。日本版ポスタービジュアルが解禁された。名匠ホン・サンス監督の長編第28作目は、人生の摩訶不思議さを紡ぎ上げた4階建てのアパートを舞台にした、芸術家たちの4章の物語。端正なモノクロームの映像で紡がれた本作は、都会の一角にたたずむ地上4階・地下1階建ての小さなアパートを舞台にした人間ドラマが展開していく。映画監督のビョンスは、インテリア関係の仕事を志望する娘のジョンスと一緒に、インテリアデザイナーとして活躍する旧友ヘオクの所有するアパートを訪れる。そのアパートは1階がレストラン、2階が料理教室、3階が賃貸住宅、4階が芸術家向けのアトリエ、地下がヘオクの作業場になっている。3人は和やかに語り合い、ワインを酌み交わすが、仕事の連絡が入りビョンスはその場を離れる。ビョンスが戻ってくると、そこには娘のジョンスの姿はなく…。アパートの階をひとつずつ上がるごとに、いつしか物語は4つの章へと枝分かれし、ビョンスと彼を取り巻く女性たちの人間模様は予測不能な方向へとねじれていく。映画監督ビョンスに扮するのは、ドラマ「冬のソナタ」(02)のキム次長役で知られ、『新感染半島 ファイナル・ステージ』、Netflixドラマ「寄生獣 ―ザ・グレイ―」などで活躍するクォン・ヘヒョ。ホン・サンス作品では『それから』以来の単独主演を務めた。さらに韓国を代表する名優イ・ヘヨンや、ホン・サンス監督常連俳優のソン・ソンミ、チョ・ユニらが脇を固め、迷走中のビョンスの人生を揺らめかせる。果たしてこれは、“もしもの人生”を提示したパラレルワールドなのか、それとも…?ユーモア溢れるトリッキーな仕掛けから、芸術家たちの葛藤やささやかな喜び、そしてままならない人生の本質が浮かび上がっていく。第70回サン・セバスチャン国際映画祭や第47回トロント国際映画祭などの国内外の映画祭で高く評価され、「ホン・サンス監督の最高傑作」と絶賛を博した注目作が日本に上陸する。このたび完成した日本版ポスタービジュアルは、アメリカの独立系配給会社Cinema Guildのポスターデザイナーであるブライアン・ホン(Brian Hung)が手掛けたアメリカ版『WALK UP』のポスタービジュアルを踏襲。ブライアン・ホンは『夜の浜辺でひとり』から長編第30作目『In Our Day』まで、近年のホン・サンス監督作品や、バス・ドゥヴォス監督『ゴースト・トロピック』などのポスターデザインで知られ、シネフィル垂涎の定額配信サービス「MUBI」が選ぶ「ベスト・ムービー・ポスター」では、2021年に『逃げた女』のポスターがランクイン。さらに2022年には『Riotsville,U.S.A.』のポスターが、『EO イーオー』『aftersun/アフターサン』といった話題作の海外版ポスターを抑え1位に輝くなど、現在アメリカのアートハウスシーンで最も注目されるデザイナーとして活躍している。併せて、主演のクォン・ヘヒョが、舞台となるアパートのベランダから街を見下ろす穏やかな雰囲気のカットが解禁となった。『WALK UP』は6月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺、Strangerほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)
2024年04月26日第77回カンヌ国際映画祭の「イマーシブ・コンペティション部門」の作品ラインアップが明らかになった。その名の通り、イマーシブ(没入型)な映画に特化した部門で、今年新設されたばかり。コンペティション作品とコンペティション外作品に分け、今回はそれぞれ8本と6本が選出された。最先端のVR(バーチャルリアリティ)やAR(拡張現実)技術を取り入れた作品であり、ロケーションVR、複合現実(MR)体験、プロジェクション・マッピング、ホログラフィック作品が含まれている。様々な国から出品されているが、『Evolver』にはケイト・ブランシェット(声)、『Gloomy Eyes』にはコリン・ファレル、『Spheres』にはジェシカ・チャステイン&ミリー・ボビー・ブラウンといったハリウッドスターたちも出演している。また、『Missing Pictures: Naomi Kawase』には河瀬直美監督が登場する。「イマーシブ・コンペティション部門」ラインナップコンペティション作品『En Amour』(フランス)『Evolver』(UK、アメリカ)『Human Violins: Prelude(マルチユーザー版)』(ルーマニア、フランス)『Maya: The Birth of a Superhero』(UK、フランス、アメリカ)『Colored』(フランス、台湾)『TELOS I』(カナダ、スウェーデン、デンマーク)『The Roaming』(フランス、ルクセンブルク、カナダ)『Traversing the Mist』(台湾)コンペティション外作品『Battlescar』(フランス、アメリカ)『Emperor』(フランス、ドイツ)『Gloomy Eyes』(アルゼンチン、フランス、アメリカ)『Missing Pictures: Naomi Kawase』(フランス、UK、台湾、ルクセンブルク、韓国)『Notes on Blindness』(フランス、UK)『Spheres』(アメリカ、フランス)(賀来比呂美)
2024年04月24日アンドリュー・スコットが主演をつとめ、2024年ローレンス・オリヴィエ賞の演劇部門リバイバル賞と主演男優賞にノミネートされているNTLive2024の新作第2弾「ワーニャ」から、場面写真とリハーサル中のメイキング写真が到着した。NTLive2024シーズンの新作第2弾「ワーニャ」は、チェーホフによる人気の古典を、ローレンス・オリヴィエ賞やトニー賞の受賞脚本家サイモン・スティーヴンス(「夜中に犬に起こった奇妙な事件」)がひとり芝居に仕立て、NTLive「プレゼント・ラフター」やドラマ「Fleabag フリーバッグ」「SHERLOCK/シャーロック」などで人気のアンドリュー・スコットが主演。5月24日(金)から劇場で上映されるのは、イギリスのデューク・オブ・ヨーク劇場にて収録されたもの。演出はスクリーン・インターナショナル・スター・オブ・トゥモローに選ばれた注目の才能、サム・イェーツ。演劇界では各地で毎年上演されている「ワーニャ伯父さん」が新たに生まれ変わり、現地時間4月14日(日)にイギリスのロイヤル・アルバート・ホールで授賞式が開催されるローレンス・オリヴィエ賞にて演劇部門リバイバル賞と主演男優賞にノミネートされている。すでに本作には「アンドリュー・スコットの一人芝居の演技はベスト・オブ・ザ・イヤーだ」(iNews)、「マスタークラス!」(Evening Standard)、「文句なしに最高の演劇」(Broadway World)、「アンドリューに魅了される」(Telegraph)などの声が寄せられている。ナショナル・シアター・ライブ「ワーニャ」は5月24日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)
2024年04月12日11日、第77回カンヌ国際映画祭の公式上映作品が発表された。最高賞のパルム・ドールを競うコンペティション部門には19作品が選出。フランシス・フォード・コッポラ監督の久々の新作でアダム・ドライバー主演の『Megalopolis(原題)』、ヨルゴス・ランティモス監督×エマ・ストーン主演が3度目のタッグを組んだ『憐れみの3章』、若きドナルド・トランプをセバスチャン・スタンが演じる『The Apprentice(原題)』などが上映される。ラインアップが明らかになったのと同時に、複数の作品が新たな動画や画像などを解禁。『Emilia Perez』に出演しているセレーナ・ゴメスは「これをみんなに見せるのを待っていた!」とインスタグラムにポスター写真を投稿し、サーチライト・ピクチャーズは『憐れみの3章』よりエマ・ストーンが不思議なダンスを踊っている動画を公開中だ。第77回カンヌ国際映画祭は5月14日から25日まで開催される。審査員長はグレタ・ガーウィグが務める。【コンペティション部門】『All We Imagine as Light』パヤル・カパディア監督『Anora』ショーン・ベイカー監督『The Apprentice』アリ・アッバシ監督『Bird』 アンドレア・アーノルド監督『Feng Liu Yi Dai』(英題:Caught by the Tides)ジャ・ジャンクー監督『Emilia Perez』ジャック・オーディアール監督『Pigen Med Nalen』(英題:The Girl With the Needle)マグヌス・フォン・ホーン監督『Grand Tour』ミゲル・ゴメス監督『憐れみの3章』ヨルゴス・ランティモス監督『L’Amour Ouf』 ジル・ルルーシュ監督『Limonov: The Ballad』 キリル・セレブレニコフ監督『Marcello Mio』クリストフ・オノレ監督『Megalopolis』 フランシス・フォード・コッポラ監督『Motel Destino』カリム・アイノズ監督『Oh, Canada』 ポール・シュレイダー監督『Parthenope』 パオロ・ソレンティーノ監督『The Shrouds』 デヴィッド・クローネンバーグ監督『The Substance』 コラリー・ファルジャ監督『Diamant Brut』(英題:Wild Diamond)アガーテ・リーディンガー監督(賀来比呂美)
2024年04月12日第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞した奥山大史監督の商業映画デビュー作『ぼくのお日さま』が、フランス現地日時の5月14日(水) から25日(土) にかけて開催される第77回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクション「ある視点」部門に正式出品されることが決定した。ハンバート ハンバートの代表曲「ぼくのお日さま」にインスピレーションを受け製作された本作の舞台は、田舎町のスケートリンク。吃音をもつホッケーが苦手な少年タクヤ(越山敬達)と選手の夢を諦めたスケートのコーチ荒川(池松壮亮)、コーチに憧れるスケート少女さくら(中西希亜良)の3人の視点で紡がれ、雪が降りはじめてから雪がとけるまでの、淡くて切ない小さな恋の物語が描かれる。「ある視点」部門に日本人監督の作品が出品されるのは、2022年の早川千絵監督『PLAN 75』以来2年ぶりで、28歳での選出は日本人監督として史上最年少となる。4月11日(木) に行われたカンヌ映画祭の公式記者会見で選出が発表され、カンヌ国際映画祭の総代表も務めるティエリー・フレモーからは「コレエダ(是枝裕和監督)の再来だ。10分もみればこれがまさに映画であることが分かる。ぜひとも大きなスクリーンで見てほしい」と選出理由も述べられた。奥山監督は同部門に選出されたことを受け、「光栄の至りです。『月の光』が繰り返し流れる本作ですが、カンヌのドビュッシー劇場が初上映の場になるとは夢にも思っていませんでした。物語のインスピレーションを与えてくださったハンバート ハンバートさん、ずっと力強く背中を押し続けてくださった池松さん、そして、共にこの映画を作り上げてくださった皆さん。ここまで連れてきていただき、心から感謝しています」と喜びとともに感謝を伝えた。また企画段階から奥山監督を支えていたという池松は「映画そのものを祝福してくれるような世界最高峰の地で、自分にとって本当に大切な作品を、様々な国の映画人、映画ファンにみていただけること、大変光栄に思っています。奥山さんをはじめ、主演の敬達、希亜良、キャストスタッフ、この映画に関わった全ての方々と、この喜びを分かち合いたいです」とコメント。さらに主題歌のハンバート ハンバートの佐藤良成からは「週末になると渋谷に出かけミニシアターで映画を観ていた高校時代の私にとって、カンヌの『ある視点』は“いい映画”の指標のような存在でした。その『ある視点』に『ぼくのお日さま』が選ばれるなんて、嬉しすぎて恐ろしいです」と喜びを語った。そしてハンバート ハンバートの佐野遊穂からは「私たちの作品が、発表から10年後に1本の映画になり、それがカンヌ映画祭の出品作となって、またたくさんの人たちと出会うことになるなんて、こんな幸せなことはありません。子育てをしていると、子どもによって自分の世界が広がる事がしばしばあるけれど、それに似た感覚です」とコメントが寄せられた。<作品情報>『ぼくのお日さま』2024年9月公開公式サイト:「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
2024年04月12日池松壮亮、若葉竜也が出演する映画『ぼくのお日さま』が、2024年度の第77回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ある視点」部門に正式出品されることが決定した。グザヴィエ・ドランが審査員長を務めることでも注目される「ある視点」部門。過去の日本作品では、北野武監督『ソナチネ』や、黒沢清監督『トウキョウソナタ』、是枝裕和監督『空気人形』が選出されてきており、近年では特に、新しい映画監督を国際的な舞台へと輩出する部門として注目されており、今年は2000本以上の作品の中から選ばれた。日本人監督の作品が出品されるのは、2022年の早川千絵監督『PLAN 75』以来、2年ぶり。本作の監督・奥山大史は、カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクション「ある視点」部門に日本人監督として史上最年少で選出されることとなった。今回、会見の中で「Hiroshi Okuyama」と名前が呼ばれると、映画祭の総代表も務めるティエリー・フレモーから「是枝(裕和監督)の再来だ。10分もみればこれがまさに映画であることが分かる。ぜひとも大きなスクリーンで見てほしい」と選出理由も述べられた。『君たちはどう生きるか』の主題歌である米津玄師「地球儀」のMVを手掛け、国内でも注目される奥山監督。商業映画デビュー作が選出されたことを受けて、「光栄の至りです」と喜び、「物語のインスピレーションを与えてくださったハンバート ハンバートさん、ずっと力強く背中を押し続けてくださった池松さん、そして、共にこの映画を作り上げてくださった皆さん。ここまで連れてきていただき、心から感謝しています」とコメント。企画段階から奥山監督を支え、コーチ荒川として出演している池松さんは「映画そのものを祝福してくれるような世界最高峰の地で、自分にとって本当に大切な作品を、様々な国の映画人、映画ファンにみていただけること、大変光栄に思っています」と心境を述べる。また、主題歌を担当した「ハンバート ハンバート」は「嬉しすぎて恐ろしいです」(佐藤良成)、「こんな幸せなことはありません」(佐野遊穂)と語っている。『ぼくのお日さま』は9月、テアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開予定。「第77回カンヌ国際映画祭」は5月14日(火)~25日(土)開催(※フランス現地日程)。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ぼくのお日さま 2024年9月、テアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開予定(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
2024年04月11日第32回林忠彦賞は、78点の応募作品の中から厳正な審査の結果、奥山 淳志(おくやま あつし)さんの「BENZOESQUISSES 1920-2012」(ベンゾウ エスキース)に決定しました。この賞は、戦後の写真界に大きな足跡を残した、周南市出身の写真家・林忠彦の多彩な業績を記念し、周南市が周南市文化振興財団とともに創設したものです。時代ととともに歩む写真を撮り続けた林忠彦の精神を継承し、未来を切り開く写真家の発掘を目指すものです。授賞式は、4月20日(土)に周南市にて行います。また、受賞記念写真展を4月20日(土)から4月29日(月・祝)まで周南市美術博物館で開催します。また、4月21日(日)には、奥山淳志さんのトークショーも行います。授賞式日時:4月20日(土)14:00~16:00会場:遠石会館 千歳の間(周南市遠石2丁目3-1)第一部授賞式第二部大石芳野選考委員長の講演※参加無料※参加ご希望の方は電話でお申し込みください。(周南市美術博物館 0834-22-8880)受賞記念写真展日時:4月20日(土)~29日(月・祝)9:30~17:00※22日休館会場:周南市美術博物館※観覧無料奥山淳志氏トークショー日時:4月21日(日)10:30~会場:周南市美術博物館講座室定員:40名(先着順)話し手:奥山淳志氏聞き手:有田順一(周南市美術博物館館長、林忠彦賞選考委員)※聴講無料※参加ご希望の方は電話でお申し込みください。(周南市美術博物館0834-22-8880)受賞作品「BENZO ESQUISSES 1920-2012」第32回林忠彦賞受賞作品作品について奥山淳志 写真集「BENZO ESQUISSES 1920-2012」発行所 私家版発行日 2023年8月1日発行定価 6,600円(税込)A4変型(300×225mm) 176ページ写真点数127点内容作者の奥山さんは、北海道の大自然の中で自給自足で暮らす井上弁造さんと25歳のときに出会いました。彼の暮らしぶりや生き方に触れ、彼が2012年に92歳で亡くなったのちも現在まで、26年にわたり彼の生きざまを写真で伝え続けています。2018年に『BENZO 弁造』、続いて翌年には『庭とエスキース』にまとめあげ、この『BENZOESQUISSES 1920-2012』は3作目となります。様々な事情により絵描きへの夢は叶わなくても一生絵を描き続けた弁造さん。この写真集は、長年にわたり弁造さんと向き合ってきた作者が、彼の死後、遺されていた膨大なエスキース(習作)を通して、人間が生きるということがどういうことかを真摯に見つめようとした作品です。本作は、一見、画集のようにも見えますが、絵を単に複写しているわけではなく、弁造さんが暮らしていた丸太小屋の周りの植物などを絵に重ね、またそれらを影としても写し込んでいます。弁造さんが遺した絵を通して、彼の心情や思いを読み解いていこうとする斬新な表現が高く評価されました。写真集には詩情豊かでポエジーな雰囲気が漂います。作者の弁造さんへの愛情あふれる温かいまなざしが感じられる作品です。受賞者プロフィール奥山 淳志 さん経歴1972年大阪生まれ、奈良育ち。京都外国語大学卒業1998年岩手県雫石に移住し、写真家として活動を開始2006年フォトドキュメンタリーNIPPON(『Country Songs ここで生きている』)2015年 第40回伊奈信男賞(『あたらしい糸に』)2018年 日本写真協会新人賞(『弁造 Benzo』)2019年 第35回写真の町東川賞特別作家賞(『弁造 Benzo』)2022年 令和3年度岩手県美術選奨(『動物たちの家』)主な活動【写真展】2006年「Country Songs ここで生きている」ガーディアンガーデン(東京)・ギャラリーヒラキン(岩手)2008年「明日をつくる人」新宿ニコンサロン(東京)2010年「Drawing 明日をつくる人 vol.2」トーテムポールフォトギャラリー(東京)2012年「彼の生活 Country Songsより」銀座ニコンサロン(東京)2015年「あたらしい糸に」銀座ニコンサロン(東京)・大阪ニコンサロン(大阪)2018年「庭とエスキース」銀座ニコンサロン(東京)・大阪ニコンサロン(大阪)2019年「さようならのはじまり」KOBE819 GALLERY(神戸)2019-20年「弁造さんのエスキース展」全国巡回2020年「光のゆくさき」上り屋敷ギャラリー(東京)2021-22年「動物たちの家」全国巡回2023-24年「BENZO ESQUISSES 1920-2012」全国巡回【写真集】2018年『弁造 Benzo』(私家版)2019年『庭とエスキース』(みすず書房)2021年『動物たちの家』(みすず書房)2023年『BENZO ESQUISSES 1920-2012』(私家版)受賞コメントこのたびの林忠彦賞の受賞を大変光栄に思っております。今回の写真集は、僕が25歳のときに、北海道の新十津川で出会った井上弁造さんが遺したエスキース(習作)がモチーフとなっています。一見するとそれは女性を描いた絵に過ぎません。実際、僕もずっとそう思っていました。しかし、弁造さんの「生きること」に触れ続けてきた25年間以上の日々は僕に、エスキースの声なき声を聞きとる力を与えてくれたように感じます。絵のなかの女性たちは歌うように話しかけてきます。「井上弁造さん」という、すでにこの世には存在しないひとりの人間の存在の物語を語って聞かせてくるのです。写真を撮り続ける毎日は、表現することへの逡巡を噛み締める日々だったと思います。しかし、その一方、写真を撮る行為を通じてしか得られない大切なものに出会うことができたとも思っています。この賞を授けてくださった審査員の先生方、そして、今も僕のそばにいてくれる井上弁造さんの魂に感謝いたします。第32回 林忠彦賞最終候補作品※五十音順、敬称略安掛 正仁 (あがけ まさひと)「朧眼風土記」 写真集金川 晋吾 (かながわ しんご)「長い間」 写真集菅野純(かんの じゅん)「Planet Fukushima」 写真集・写真展藤本巧(ふじもと たくみ) 「朝鮮通信使誠信の交わり全弐巻」写真集淵上 裕太 (ふちかみ ゆうた)「上野公園」 写真集・写真展松村 和彦 (まつむら かずひこ)「心の糸」写真展三島正(みしま ただし)「Flat」 写真集・写真展水島 貴大 (みずしま たかひろ)「環島回憶錄Memoirs of Huandao」写真展山下 晃伸 (やました あきのぶ)「夜光性静物観察記」写真展梁丞佑(やん すんうー)「荷物」 写真集林忠彦賞について賞についてこの賞は、戦後写真界に大きな足跡を残した写真家・林忠彦の多彩な業績を記念し、周南市と公益財団法人周南市文化振興財団が1991(平成3)年に創設したものです。1996(平成8)年には第46回日本写真協会文化振興賞を受賞しました。趣旨わが国の写真文化の発展において、林忠彦は木村伊兵衛、土門拳、渡辺義雄各氏などの先輩写真家とともに日本写真家協会設立に尽力する一方、昭和28年、二科会に写真部を創設、以後、全国のアマチュア写真家の資質の向上に最後まで全力を傾注しました。こうした氏の遺志を生かしアマチュア写真の振興を目的として本賞を設立しました。デジタル化の急速な進歩により多極化する表現形態に対応するため、第12回から新しい写真表現を目指す作家の参入も推し進めました。さらに第18回より、これまでの経験をもとに、対象をプロ作家にまで広げ、時代とともに歩む写真を撮り続けた林忠彦の精神を継承し、それを乗り越え未来を切り開く写真家の発掘を目指す賞へと拡大しました。応募資格国内居住であれば、アマチュア、プロ、年齢、性別、国籍を問いません。ただし、2023年1月1日~2023年12月31日の写真展、写真集、カメラ雑誌等の表現媒体で、すでに発表された作品に限ります。選考できるだけ広い視野のもとで候補作品を絞るために、写真界各層の関係者約250名より推薦を受けた推薦作品と、公募による自薦作品の中から選考委員5名(大石芳野、笠原美智子、河野和典、小林紀晴、有田順一(周南市美術博物館館長)の各氏)による選考委員会によって決定します。公式サイト周南市美術博物館:林忠彦賞公式サイト : 【この件に関する問い合わせ先】周南市美術博物館林忠彦賞事務局TEL : 0834−22−8880 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月29日第96回アカデミー賞にて最多13部門ノミネート、作品賞・監督賞・主演男優賞など最多7部門を制したクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』が、いよいよ日本で3月29日(金)より公開される。本作は、世界の運命を握った天才科学者の実話に基づく物語。キリアン・マーフィー演じる天才科学者J・ロバート・オッペンハイマーが第二次世界大戦下に率いた「マンハッタン計画」での原爆の開発過程と、イギリス・ドイツ留学時代から大戦後の“冷戦”までを行き来しながらオッペンハイマーの半生が描かれていく。そこで今回は、オッペンハイマーと各時代で関わりを持ち、影響を与え合ったキャラクターたちに注目。ノーラン監督作品の常連メンバーやアカデミー賞俳優、大ヒット映画・海外ドラマで知られる俳優たちが多数名を連ねている。主要キャラクターJ・ロバート・オッペンハイマー/キリアン・マーフィー主人公となるアメリカの理論物理学者。第二次世界大戦中に、ロスアラモス国立研究所にて原子爆弾の開発・製造を目的とした「マンハッタン計画」を主導。広島、長崎への原爆投下による惨状を知り、戦後の原子力政策には反発する。【主な出演作】:ノーラン監督の『ダンケルク』『インセプション』『ダークナイト』トリロジーほか、『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』『麦の穂をゆらす風』『プルートで朝食を』『28日後…』「ピーキー・ブラインダーズ」など。アイルランド生まれの俳優として本作で初のアカデミー賞受賞。キャサリン・オッペンハイマー/エミリー・ブラント“キティ”の愛称で呼ばれたロバート・オッペンハイマーの妻。生物学者で植物学者。ロバートと結婚する前に三度結婚していた。ロスアラモス時代にアルコール依存と闘うも、生涯オッペンハイマーを支え続けた。【主な出演作】:『メリー・ポピンズ リターンズ』『クワイエット・プレイス』『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』『ヴィクトリア女王 世紀の愛』『プラダを着た悪魔』ほか。本作で初のアカデミー賞ノミネート。レズリー・グローヴス/マット・デイモンアメリカ陸軍工兵隊の将校。政府の極秘プロジェクト「マンハッタン計画」の責任者。オッペンハイマーに白羽の矢を立て、ニューメキシコ州ロスアラモスに研究所を建設。新型爆弾の開発を急ぐ政府からの圧力に腐心する。【主な出演作】:『AIR/エア』『オデッセイ』『ディパーテッド』『オーシャンズ』シリーズ、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』など。ノーラン監督の『インターステラー』にカメオ出演。ルイス・ストローズ/ロバート・ダウニー・Jr.アメリカ原子力委員会の委員長で、海軍少将。戦後、オッペンハイマーをプリンストン高等研究所所長に抜擢、原子力委員会にも迎え入れる。野心に満ちた人物で、やがて水爆実験をめぐりオッペンハイマーと対立を深めていく。【主な出演作】:『アイアンマン』『アベンジャーズ』シリーズのトニー・スターク役ほか、『シャーロック・ホームズ』シリーズ、『ゾディアック』『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』『チャーリー』など。本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞。ジーン・タトロック/フローレンス・ピュー精神科医。知的で愛情深く、自由精神にあふれた女性。オッペンハイマーがカリフォルニア大バークレー校で物理学の教授をしていた1936年に出会い、恋人になる。ジーンが共産党員であったこともまた、彼の運命を狂わせてゆく。【主な出演作】:『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でアカデミー賞助演女優賞にノミネート。『ブラック・ウィドウ』『ミッドサマー』『ファイティング・ファミリー』『レディ・マクベス』など。アーネスト・ローレンス/ジョシュ・ハートネットアメリカの核物理学者で発明家。社交的な性格で、カリフォルニア大学バークレー校でオッペンハイマーと意気投合し友人に。大学内のラボで共に研究を行い、その後、マンハッタン計画に関わる彼を支援する。【主な出演作】:『オペレーション・フォーチュン』『ブラック・ダリア』『パール・ハーバー』『ブラックホーク・ダウン』『ヴァージン・スーサイズ』『パラサイト』(98)など。ボリス・パッシュ/ケイシー・アフレックアメリカ陸軍の防諜部将校。ナチスドイツの核開発計画の調査を進め、マンハッタン計画時代のオッペンハイマーと面識がある。後に、オッペンハイマーが共産主義に傾倒していた疑いを証言する。【主な出演作】:『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞受賞。『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』『ジェシー・ジェームズの暗殺』『ゴーン・ベイビー・ゴーン』『オーシャンズ』シリーズなど。デヴィッド・L・ヒル/ラミ・マレックイタリアの実験物理学者エンリコ・フェルミの助手。フェルミと共にマンハッタン計画に参加するが、後に日本への原爆使用に反対する請願書に署名する。【主な出演作】:『ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー賞受賞。『アムステルダム』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『ナイト ミュージアム』シリーズ、「MR. ROBOT ミスター・ロボット」など。ニールス・ボーア/ケネス・ブラナーデンマークの理論物理学者で、ノーベル物理学賞受賞者。20代のオッペンハイマーがケンブリッジ大学で出会う、心の師。精神的に追い込まれていたオッペンハイマーに、ドイツの大学で理論物理学を学ぶことを薦める。パトリック・ブラケット(ジェームズ・ダーシー)&ニールス・ボーア(ケネス・ブラナー)【主な出演作】:ノーラン監督『TENET テネット』『ダンケルク』ほか、『オリエント急行殺人事件』『ハリー・ポッターと秘密の部屋』『ヘンリー五世』など。『ベルファスト』『マイティ・ソー』『シンデレラ』などを監督。パトリック・ブラケット/ジェームズ・ダーシーケンブリッジ大学で、オッペンハイマーが苦手としていた実験物理学の教鞭をとっていた。【主な出演作】:『ダンケルク』ほか、「コンステレーション」『アベンジャーズ/エンドゲーム』「エージェント・カーター」『クラウド アトラス』など。イジドール・ラビ/デヴィッド・クラムホルツアメリカの物理学者で、オッペンハイマーの友人。マンハッタン計画には倫理的に反対の立場ながら、コンサルタントとしてトリニティ実験に立ち会う。【主な出演作】:「NUMB3RS/ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル」チャーリー・エップス役ほか、「プロット・アゲンスト・アメリカ」「DEUCE/ポルノストリート in NY」など。ヴァネヴァー・ブッシュ/マシュー・モディーン軍事目的の科学研究を担ったアメリカ科学研究開発局のトップ。政府にマンハッタン計画を進言したひとり。【主な出演作】:「ストレンジャー・シングス 未知の世界」ブレナー博士役で知られるほか、『ダークナイト ライジング』『メンフィス・ベル』『フルメタル・ジャケット』など。ハンス・ベーテ/グスタフ・スカルスガルドマンハッタン計画の理論部門のトップ。トリニティ実験と長崎に投下された原爆の設計者。ハンス・ベーテ/グスタフ・スカルスガルド(左)【主な出演作】:「ヴァイキングス~海の覇者たち~」フロキ役ほか、『AIR/エア』「ニミュエ 選ばれし少女」「ウエストワールド」など。リチャード・ファインマン/ジャック・クエイドユダヤ系の若き理論物理学者で、マンハッタン計画に参加しトリニティ実験を見守る。ボンゴが趣味。後に彼の逸話集はベストセラーとなる。【主な出演作】:「ザ・ボーイズ」のヒューイ役で知られるほか、『スクリーム』『ランペイジ 巨獣大乱闘』など。ハーコン・シュヴァリエ/ジェファーソン・ホール作家。カリフォルニア大学バークレー校で同僚となったことをきっかけにオッペンハイマーの友人となる教授。共産主義者。【主な出演作】:『TENET テネット』『ハロウィン』「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」「ゲーム・オブ・スローンズ第一章:七王国戦記」など。エドワード・テラー/ベニー・サフディ理論物理学者。マンハッタン計画に参加し、トリニティ実験に立ち会うものの、水素爆弾の開発をめぐりオッペンハイマーと袂を分かつ。【主な出演作】:「オビ=ワン・ケノービ」『リコリス・ピザ』ほか、兄ジョシュと『アンカット・ダイヤモンド』『グッド・タイム』(出演も)『神様なんかくそくらえ』を監督。ウィリアム・ボーデン/デヴィッド・ダストマルチャン弁護士であり、連邦議会原子力合同委員会の元事務局長。冷戦下、オッペンハイマーに疑いをかける。【主な出演作】:『ダークナイト』『アントマン』シリーズ、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』『DUNE/デューン 砂の惑星』など。ケネス・ニコルス/デイン・デハーンマンハッタン計画を指揮するアメリカ陸軍レズリー・グローヴスの側近だったが…。ケネス・ニコルス/デイン・デハーン(右端)【主な出演作】:「ZeroZeroZero 宿命の麻薬航路」『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』『アメイジング・スパイダーマン2』『キル・ユア・ダーリン』『クロニクル』など。上院補佐官/オールデン・エアエンライク公聴会でルイス・ストローズに付き添う。【主な出演作】:『Fair Play/フェアプレー』『コカイン・ベア』『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』『ヘイル、シーザー!』など。ロジャー・ロッブ/ジェイソン・クラーク1954年、少人数で行われた聴聞会でオッペンハイマーを追い詰めていく弁護士。【主な出演作】:『ファースト・マン』『ナチス第三の男』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『ゼロ・ダーク・サーティ』など。アルベルト・アインシュタイン/トム・コンティノーベル賞受賞の物理学者。オッペンハイマーとはプリンストン高等研究所で同僚だった。【主な出演作】:『ダークナイト ライジング』ほか、『パディントン2』『テンペスト』『戦場のメリークリスマス』など。ほかにも注目したいキャラクターリリー・ホーニグ/オリビア・サールビーチェコ系の女性化学者。マンハッタン計画では“タイプ仕事”でなく、プルトニウムの研究チームに従事。トリニティ実験を目の当たりにし、日本への原爆使用に反対する請願書に署名。オリヴィア・サールビー Photo by Michael Buckner/Variety via Getty Images【主な出演作】:『JUNO/ジュノ』の親友リア役や、「Y:ザ・ラストマン」『ジャッジ・ドレッド』『ダーケストアワー 消滅』『ユナイテッド93』など。フランク・オッペンハイマー/ディラン・アーノルド放射線研究をしていた素粒子物理学者。兄ロバートと共にマンハッタン計画に参加、史上初の核実験“トリニティ実験”の機器開発に携わる。一時期、共産党に入党した過去も。ディラン・アーノルド Photo by Amy Sussman/Getty Images【主な出演作】:『ハロウィン KILLS』『ハロウィン』のキャメロン役ほか、Netflixシリーズ「YOUー君がすべてー」など。さらに、ナチスドイツ下で原爆開発に関わったヴェルナー・ハイゼンベルク役にNetflix映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』『ハート・オブ・ストーン』のマティアス・シュヴァイクホファー。聴聞会をまとめた政治家ゴードン・グレイ役に海外ドラマ「スキャンダル」の大統領役で知られるトニー・ゴールドウィン、重要な記録をとった物理学者ルイス・ウォルター・アルヴァレズ役に『ヘレディタリー/継承』『オールド』のアレックス・ウルフらの姿も。ノーラン監督の娘、フローラ・ノーランが『インターステラー』に続いてカメオ出演、また、あるアカデミー賞俳優がアメリカ大統領役で特別出演している。マティアス・シュヴァイクホファー Photo by Kevin Winter/GA/The Hollywood Reporter via Getty Images/トニー・ゴールドウィン Photo by Amy Sussman/WireImage/アレックス・ウルフ Photo by Jeremy Chan/Getty Images『オッペンハイマー』は3月29日(金)より全国にて公開。IMAX(R)劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema(R)全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. 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2024年03月27日アンドリュー・スコットとポール・メスカルの共演で、英国インディペンデント映画賞作品賞ほか最多7部門受賞、英国アカデミー賞6部門にノミネートされた『異人たち』。この度、2人がそれぞれ演じたアダムとハリーの出会いを描いた本編映像が解禁された。今回解禁されたのは、主人公・アダムとハリーが出会うシーンの本編映像。ロンドンにそびえ立つ真新しいタワーマンションの上層階で暮らすアダムは、12歳の時に両親を交通事故で亡くす悲劇を経験して以来、埋めようのない喪失感に苛まれずっと孤独に生きてきた。ある夜、ハリーと名乗るミステリアスな青年が、アダムの部屋のチャイムを鳴らす。日本製のウイスキーをちらつかせて「飲まない?」と誘ってくるハリー。「俺が怖い?」「部屋の外に吸血鬼がいるんだ」そんな謎めいたことを言う彼は酩酊しているよう。突然の訪問に戸惑うアダムだが、ハリーの姿からは、必死に人の温もりを求めているような、どこか切羽詰まった雰囲気が感じられる。ハリーもまた、アダムと同様に寂しさと孤独を抱えた日々を送っていたのだ。この日を境に、アダムはハリーのことを気にかけるようになり、次第に2人は親密な関係になっていく…。アダム役のアンドリュー・スコットは、TVシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」のモリアーティ教授役で人気を博し、英国アカデミー賞TV部門助演男優賞を受賞。さらに『007 スペクター』『否定と肯定』「Fleabag フリーバッグ」『1917 命をかけた伝令』など話題作への出演が続き、いま絶大な支持を集める注目の実力派俳優。スコットは「アダムはとても孤独な人物です。とても危うい境地にまで行かなければならないという意味で、演じるのは大変な役でした」と自身が演じたアダムについて明かし、アダムを演じる難しさを痛感していたというが、出演については「即座に心を奪われました」と即決するほど魅了されたそう。また、ハリー役を演じたポール・メスカルは、『aftersun/アフターサン』で第95回アカデミー賞主演男優賞にノミネート、2023年には英国アカデミー賞TV部門主演男優賞を受賞した、いま大注目の期待の俳優。2024年以降の出演作として、リドリー・スコット監督の『Gladiator 2』(24)、クロエ・ジャオ監督の『Hamnet』(未定)、リチャード・リンクレイター監督の『Merrily We Roll Along』(未定)など、錚々たる作品に出演が決まっている。メスカルは自身が演じたハリーとアダムの関係について、「彼らは真のつながりを見つけるのだと思います。映画の中でアダムとハリーが持っているようなつながりを見つけるのは、ますます難しくなっているのです」と明かしている。劇中、2人は孤独によって見失った互いの魂を見つけ出すように深い愛を紡いでいき、心の底からのつながりを見出していく。そんな2人の関係は、他者とのつながりを求める全ての人の心にそっと寄り添うかのようで、その切なさに胸を打たれること必至だ。ミステリアスな暗い影と少年のような無邪気さが同居するハリーを好演したメスカルについて、ヘイ監督は「とても自然体で素晴らしい俳優で、以前から好きでした。繊細さと力強さが絶妙に融合された、実に興味深い存在です」と、次代を担う才能溢れる俳優として絶賛。スコットも「彼には信じられないほどの才能があります。親密なシーンをたくさんこなさなければなりませんでしたし、一緒に笑い合える相手、背中を押してくれる相手がいることはとても重要なことです」とコメントする。「この物語には悲しみがたくさんありますが、彼は、決して多くの俳優に備わっているわけではない、明るさを演じる能力を持っています」とポールの存在に助けられたことを明かしている。実はヘイ監督とスコット、メスカルは撮影前にライブに出かけ、互いの人生について語り合う時間を設けたそう。そのおかげで、早い段階から彼らの間には強い信頼関係が築かれ、繊細で胸を打つ、リアリティ溢れる演技がより豊かなものになっていったという。2人のほか、アダムの父親役・母親役として、『リトル・ダンサー』『ロケットマン』のジェイミー・ベル、「ザ・クラウン」『ウーマン・トーキング 私たちの選択』のクレア・フォイが出演。主な登場人物は彼らが演じるわずか4人。実力派キャストだからこそ成し得た、美しく夢幻的な映画体験が堪能できる。『異人たち』は4月19日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:異人たち 2024年4月19日より全国にて公開© 2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年03月26日カンヌ国際映画祭女性監督初のパルム・ドール(最高賞)を獲得、第66回アカデミー賞主演女優賞・助演女優賞・脚本賞受賞をはじめ、世界中の数々の映画祭を席巻した映画『ピアノ・レッスン』。この度、初公開から30年の時を超えて4Kデジタルリマスターとして蘇り、3月22日(金)より公開される。ジェーン・カンピオン監督が、改めてこの不朽の名作について語った。ジェーン・カンピオンが手掛け、19世紀半ばのニュージーランドの孤島を舞台に、「私」らしい生き方と幸せを探すエイダを描く本作は、第46回カンヌ国際映画祭で錚々たる巨匠や奇才の新作が競い合う中、女性監督で初のパルム・ドールを受賞した。また、本作では第66回アカデミー賞脚本賞を受賞した後、2021年には『パワー・オブ・ザ・ドッグ』でアカデミー賞史上初となる<2度の監督賞にノミネートされた女性監督>として見事受賞。世界的に注目される女性監督が少なかった時代から現在に至るまで、第一線で活躍を続けるパイオニア的な存在として後進の女性監督に影響を与え続けている。映画界に旋風を巻き起こしたジェーン・カンピオン監督女性の視点の現代にも通ずるテーマを30年前に描いた苦労とは…『ピアノ・レッスン』が日本初公開から30年の時を超え4Kデジタルリマスターとして劇場公開されることを記念しジェーン・カンピオン監督に改めてインタビューを行った。ジェーン・カンピオン監督Photo by Grant Matthews courtesy of Netflix Inc.監督は、今回の4K上映を聞いてとても驚いたと同時に、とてもワクワクしたという。「30年も経った作品が今でも受け入れられると思ってくださった方がいるということに感動しました。しかし、考えてみると、この映画はクラシックな面もあるのですが、本質は現代的なテーマで構成されていて、今でも通用すると私も思います」と監督は話す。本作は、女性が男性の所有物のように扱われていた、女性にとって生きづらい19世紀が舞台。そんな中、エイダが自分らしくありのままに生きようとする姿はたしかに現代的にも映る。30年前の製作当時、監督はそのことをどのように捉えていたかを問うと、「当時の女性の視点からこの映画を描いたわけですが、女性の視点から描くということだけでも大変だったんです。現在、政治的には変わってきたと思うのですが、あらゆる面で女性が男性と同等の機会を得ようとする戦いは、何世紀にもわたってまだ続いていると感じます」と、当時から駆け出しの女性監督が女性の目線でメガホンを取ることの困難さを話した。ホリー・ハンターとは姉妹のような間柄撮影前、ホリー・ハンターと、役作りや本編では描かれていないエイダのバックグラウンドについてどのような話をしたのかとの問いに対して、2人は特別気に留めていなかったのだと言う。「とてもいい質問だと思うのですが、そのことについて、ホリー・ハンターも私もあまり興味がなかったんですね(笑)」と監督。「私たちは、今の、その映画に描かれている部分の彼女がどうかということにすごく気を遣っていました。また、私たちが議論を深めたのは、手話をどういうふうにするかということでした。この手話というものが、彼女が(エイダが)自分でフロラと一緒に作り上げたものなのか、どこかでちゃんと手話を習ったものなのか、ということを非常に気にしていました」と話す。ある日、ホリー自身が手話を習ってきて、それを見せてくれたという。「彼女の手話がすごく攻撃的に見えました。当時のヴィクトリア調の女性としてはアグレッシブ過ぎると思い、そのあたりも議論しました」。ホリーと多くの議論を重ねるにあたり、たくさん笑い合い、ときには喧嘩になったりもしたそうだが、彼女との長い準備期間とお互いの意見を本音で交わしたことが、2人の距離を縮め、姉妹のような関係になっていったという。天才子役といわれたアンナ・パキン「最初から素晴らしかった」当時10歳でアカデミー賞を受賞したアンナ・パキンの演出方法を問うと、「なるべく何もしないようにしました。彼女は本当に天才役者だと思います。その後の活躍を見てもらってもわかると思うのですが、本当に彼女を見ていると、成功の軌跡を見ているかのような気がします」と監督。「私が気を付けたのは、彼女のエネルギーが継続していること、つまり疲れてしまわないようにすることだったんです。彼女の様子を見て、疲れてきそうだったら彼女の出番を早めに撮影して、というふうに彼女のスケジュールを変えたりすることでした。彼女自身の演技は最初から素晴らしかったので、疲れないようにスケジュールを管理して守ってあげることだけでした」。「また、アンナはホリー・ハンターのことが大好きで、彼女の周りにいるだけでとてもハッピーだったようです」と続け、映画撮影で最も配慮が必要であろう子役の演技指導が、アンナ・パキンの卓越した才能によって軽減され、本作を成功に導いた一つの要因であると強調した。アンナ・パキン(左)、ホリー・ハンター(中央)、ジェーン・カンピオン監督(右)当時すでに大スターの地位を確立していたハーヴェイ・カイテルべインズを演じたハーヴェイ・カイテルについては、「私はその当時、駆け出しの新人監督だったんです。片やハーヴェイ・カイテルはすでに役者として経験豊富な大スター。ですから、こちら側に謙虚さがあって、彼のことを聞き入れ、学ぶ姿勢があったことが良かったんだと思います」と監督はふり返る。「ハーヴェイ・カイテルは、すごくタフで、とても怖い人だという評判だったのですが、実はとても親切で非常に寛容な人でした。私にはとても優しく接してくれました。今に至るまで、彼との間には固い友情というものが育まれています」と、ハーヴェイとの良好な関係性が築けたことで、新人監督であった自身の力強い手助けになったと言う。30年の時を超え劇場公開される本作を、初めて鑑賞する方にメッセージ最後に本作を初めて観る人や、次の世代にどう観て欲しいか、ひと言メッセージをお願いすると、「『ピアノ・レッスン』を初めてご覧になる方へ、何の情報も入れずご覧頂きたいというのが本音です」と監督は応じる。「ロマンティックな複雑さがある世界をそのままに体験してほしいのです。また、このストーリーはエミリー・ブロンテの『嵐が丘』にインスピレーションを受けています。『嵐が丘』と同様、とても極端にロマンティックを描いていて、キャラクターたちはある種のエロティックな、エロティシズムのポテンシャルというものを発見していった、そういう映画になっています」と、すでに鑑賞済の方も改めて観たくなるような言葉を寄せてくれた。『ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター』は3月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年03月17日皆さんは、デリバリーでトラブルに巻き込まれた経験はありますか?今回は「注文品をつまみ食いする宅配員」にまつわる物語とユーザーからの声を紹介します。※この物語はフィクションです。(CoordiSnap編集部)イラスト:モナ・リザの戯言ハンバーガーを注文夫と友人と一緒に会社を経営する主人公。ある日、主人公たちはデリバリーでハンバーガーを注文しました。主人公はチーズが2枚入ったハンバーガーを頼んだのですが…。実際に届いたハンバーガーには、チーズが1枚しか入っていなかったのです。ハンバーガーの中身が違うのに、包み紙が間違っていないことに違和感を覚えた主人公。違和感のあるミス出典:モナ・リザの戯言後日、またデリバリーの注文をすると、今度はポテトが少ないことに気づきました。宅配員が怪しいと考えた主人公は、注文時にアプリで居場所を確認することに…。すると宅配員が公園で立ち止まり、注文品を食べていたことがわかったのです。「その…これは…」と焦る宅配員を前に、主人公は唖然。デリバリーの会社に報告すると、宅配員はすぐに解雇されました。その後「次のバイト探そ(笑)」と反省しない宅配員でしたが…。後日、高額の賠償金を請求されることになるのでした。読者の感想人が注文した商品を、配達中に食べてしまうなんて大胆ですよね。衛生的にもアウトな行動をしておいて、まったく反省していない宅配員には呆れてしまいました。(30代/女性)デリバリーする注文品を食べてしまう配達員の非常識さには引いてしまいます…。悪質な勤務態度だと、高額の賠償金を請求されても仕方がないと思いました。(40代/女性)
2024年03月17日皆さんは、デリバリーでトラブルに巻き込まれた経験はありますか?今回は「注文品をつまみ食いする宅配員」にまつわる物語とユーザーからの声を紹介します。※この物語はフィクションです。(CoordiSnap編集部)イラスト:モナ・リザの戯言ハンバーガーを注文夫と友人と一緒に会社を経営する主人公。ある日、主人公たちはデリバリーでハンバーガーを注文しました。主人公はチーズが2枚入ったハンバーガーを頼んだのですが…。実際に届いたハンバーガーには、チーズが1枚しか入っていなかったのです。ハンバーガーの中身が違うのに、包み紙が間違っていないことに違和感を覚えた主人公。違和感のあるミス出典:モナ・リザの戯言後日、またデリバリーの注文をすると、今度はポテトが少ないことに気づきました。宅配員が怪しいと考えた主人公は、注文時にアプリで居場所を確認することに…。すると宅配員が公園で立ち止まり、注文品を食べていたことがわかったのです。現場に駆け付けた主人公を見て「その…これは…」と焦る宅配員ですが…。宅配員は全く反省をしていない様子で「次のバイト探せばいいや」と話します。しかしこの後、主人公の反撃により宅配員は自分の行いを後悔する【まさかの末路】を辿ることに…!?読者の感想人が注文した商品を、配達中に食べてしまうなんて大胆ですよね。衛生的にもアウトな行動をしておいて、まったく反省していない宅配員には呆れてしまいました。(30代/女性)デリバリーする注文品を食べてしまう配達員の非常識さには引いてしまいます…。(40代/女性)
2024年03月17日日本有数のアニメ都市・新潟にて、アジア最大規模の「第2回新潟国際アニメーション映画祭」が3月15日(金)より開幕する。本映画祭の長編コンペティション部門で審査員長を務めるのは、アカデミー賞ノミネートの『ブレンダンとケルズの秘密』(共同監督)や『ブレッドウィナー』、Netflix映画『エルマーのぼうけん』を手掛けた世界的アニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」のノラ・トゥーミー監督だ。昨年3月に初めて開催された新潟国際アニメーション映画祭(NIAFF)は、世界で初の長編アニメーション中心の映画祭として、また多岐にわたるプログラムとアジア最大のアニメーション映画祭として各国で大きな反響を呼んだ。今年はレトロスペクティブ部門にて長編映画全作品ラインアップの高畑勲特集ほか、イベント上映では世界を舞台に活躍する湯浅政明監督の貴重な短編の特集上映、『機動戦士ガンダム』シリーズの富野由悠季監督の来場などを予定。長編コンペティション部門には、『アリスとテレスのまぼろし工場』(監督:岡田麿里)、『クラユカバ』(監督:塚原重義)といった日本作品をはじめ、29の国と地域の49作品から選りすぐった12作品が集結する。ノラ・トゥーミー監督といえば、アイルランド・キルケニーにある「カートゥーン・サルーン」にて初期から受賞歴のある短編映画やコマーシャルの監督を務め、アカデミー賞にノミネートされた『ブレンダンとケルズの秘密』ではトム・ムーア監督と共同監督、同じくアカデミー賞ノミネートの『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』ではストーリーとボイスのディレクターを担当。タリバン政権下のアフガニスタンを舞台にした『ブレッドウィナー』ではアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞にノミネートされたほか、アヌシー国際映画祭で最優秀インディーズ長編映画賞、観客賞、審査員賞など数々の国際賞を受賞。最近では、ルース・スタイルズ・ガネットのベストセラー児童文学にインスパイアされたNetflixオリジナル長編アニメーション『エルマーのぼうけん』を監督した。今回の初来日では、時間が許せば、小泉八雲として知られるアイルランド系ギリシア人のラフカディオ・ハーンの記念館を訪れ「彼の人生や彼の見た日本に思いを馳せてみたい」というトゥーミー監督。自身や「カートゥーン・サルーン」のクリエイティブにおいて大切にしていることや、アニメーションの未来についてたっぷりと語ってくれた。高畑勲監督の『火垂るの墓』は「美しい傑作」ーー「カートゥーン・サルーン」のアニメーションは日本でも大変ファンが多いです。ご自身が作品を作るときに心がけていることは?ノラ・トゥーミー(以下、N・T)「カートゥーン・サルーン」では私たちも常に自問自答しています。何が「カートゥーン・サルーン」作品たらしめているのか? アニメーションにして語るだけの価値があるものとは何か?なぜなら、アニメーションはフィルムとしてつくるのに驚くほど手間がかかるので…手描きの2Dアニメーションは特にそうです。アイディア出しの段階から劇場で上映されるまで5年、10年かけて制作されるものもザラにあります。そのため、本当に語るだけのストーリーである必要があります。私たちは「勇気」を「美しい語り口」で、と自分たちによく言い聞かせています。この2つがとても大切なのです。まずは、私たちが語らなければ、おそらく決して語られることのない物語をやろう。そして、語るにしても私たちだからこその語り口でやっていこう、と。そしてこの「美しい語り口」ですが、決して砂糖をまぶしたような歯が浮く甘いお話、というわけではなく、アニメーションというメディア表現の可能性をさらに広げるようなものを指しています。高畑勲特集『かぐや姫の物語』©2013 畑事務所・Studio Ghibli・NDHDMTKそれも必ずアニメーターの手によるものを見せる。業界でこれまで20年30年と経験を積んだ人たちと一緒にスタジオで働いているのですが、同時に業界入りしたばかりの新しい才能や学生たちとも一緒に仕事をしています。彼らが一丸となって、「最も優れた完璧なもの」を目指すわけですが、そこに人間味のあるというか、人間だからこそのミスや間違い、というのも当然混ざってくるわけです。そこがアニメーションの良さといいますか、どうしてそうなるかというと、アニメーターによるテーマやキャラクターへの思い入れが強いため、なんですね。まさに「カートゥーン・サルーン」が目指しているところはそこにあるのです。ちょっとした間違い、人間であるからこそ起こり得るミス…それこそがメディアの可能性をさらに高めるものなのです。高畑勲監督の傑作『火垂るの墓』は、2人の子どもが過酷な状況を生きのびようとする物語で、とても難しいテーマを扱っています。映画の中では、兄妹の互いの温かい思いやりの心が描写されており、それは決して他の手法では描けない。絶対にあのアニメーション表現でなくてはならなかったのです。高畑勲特集『火垂るの墓』©野坂昭如/新潮社, 1988監督や各アニメーターがキャラクターに心を寄り添わせながら(他人事ではなく自分のことのように愛情を込めて)描いているのがわかります。それがこの作品を唯一無二のものにしています。美しい傑作であり、監督から世界への贈り物だと感じています。人は誰しも困難に直面します。個人的であったり、より大きな国や世界規模ででも。いま、世界中がそのような状況となっていますよね。そんなとき、こうした作品は私たちを助けてくれる。これまでの歴史を振り返り、未来がどうなっていくのかを考えさせてくれると思うのです。「自分たちの声を見つけること」それがスタジオの真髄ーーご自身が作品を作られる場合、マーケットについてはどのように意識されていますか?N・Tマーケットについては必ず意識しています。アニメーションのビジネスマーケットにはサイクルがあって、活発に作品を求めている時期とそうでない時期があります。いまはちょうど活発でない時期。もともとアイルランドは500万人の小さな国なので、自分たちだけで映画をつくることはできません。国内の観客動員数の規模は小さく、上映できる映画の本数も少ないからです。そのため常に国外に目を向けているのですが、そうなると自分たちの声(語り口)を失くしてしまうリスクも生じます。アメリカやよその国でつくられるようなフィルムになってしまう可能性もある。何年もかけて学んだのは、人々が私たち「カートゥーン・サルーン」独自の「声」を求めていること。必ずしも主人公がアイルランド人でなければならない、ということはなく、ときにはアフガニスタン人やアメリカ人の男の子だったりするわけです。スタジオが独特な感性をしっかり持つことの意味を理解するようになりました。長編コンペティション部門『深海からの奇妙な魚』(ブラジル)「カートゥーン・サルーン」がつくった初めての映画『ブレンダンとケルズの秘密』のプロデューサーはフランス人のディディエ・ブリュネール氏だったのですが、彼から教わったことはディズニーや他のスタジオに倣うのではなく、「自分たちの声(語り口)を見つけること」でした。それがスタジオの真髄として、当初からずっと貫いてきたスタンスであり、これからもそれを目指していきます。そういった意味でも、マーケットは意識しており、どういう状況であろうとも、自分たちを失わずに突き進めるように頑張っています。正直、未来を見据えて正しい判断をいつも下すのは難しいです。そこでやはり重要になってくるのが、映画祭などでスタジオが専門知識や経験を持ち寄り人脈をつくることです。そうやってアニメーションビジネスがどんな状況であろうと、力を合わせてしのいでいけるのです。AIがアニメーションに与える影響、そして未来は…?ーー制作を取り巻く環境はご自身が始められた時からどのように変化していると感じていますか?一番変化が大きいと感じた点はどのようなことでしょうか?N・T25年前に「カートゥーン・サルーン」がスタートしたわけですが、それがもう少し前であったら、スタジオ設立にはお金がかかりすぎて無理だったでしょう。アイルランドやヨーロッパではそれまでアニメーションはすべて手描きでしたが、ちょうどその頃、徐々にデジタル処理を制作プロセスに導入しつつあったのです。そのため2Dアニメーションでも、スキャナーで手描きの絵を取り込んでいましたので、とても高価な撮影機材を設置しないですみました。デジタル革命の技術をうまく取り入れながら、私たちにとって一番大切なことにはとことんこだわりました。例えそれが紙の上であってもモニターの上であっても、いままでと変わらずに水彩絵の具などのブラシタッチで絵を描く、ということ。以降、様々な変化がありますが、やはり3Dアニメーションの進歩が大きいでしょう。ですが「カートゥーン・サルーン」としては、あくまで2Dにこだわることにしたのです。手描きが私たちの一番得意としているところですし、古くならないもの、私たちの紡ぐ物語が一番確実に伝わる方法だ、と信じているので。本当に多くの変化が起きました。仕事があったり、なかったり…そういった中、なんとかやりくりしてきて。長編コンペティション部門『クラユカバ』(日本)©塚原重義/クラガリ映畫協會将来的には様々な問題が起こりそうですよね。AI、機械学習などがそうです。頻繁に議論されてはいますが、それがどういった影響を業界に及ぼすのか、まだ誰にもわかりません。昨年末にはアメリカの脚本家と俳優が自分たちの知的財産の権利を守ろうとストライキを起こしましたが、様々な問題がある中、私自身もこの先どうなるのか、まったく読めません。それでもアニメーションにおいては、人間によるストーリーテリングが求められる、と信じています。「私はつらいこんな経験をしたが、あなたにも共感してもらえるだろうか?」と実際にあった経験を他者に語りかける。そして「この共有した経験を活かしながら、未来に向かって一緒に歩んでいけるだろうか? あなたはいつも心にとどめておいてくれるだろうか?」と問いかける。これが実体験に基づくのではなく、以前あったストーリーを断片的によせ集めるだけのAIができるとは思えません。実際にAIが経験したり、本当の喜びや苦しみを味わったりしたわけではないですから。そういったものに耳を傾ける人は世の中にいるのでしょうか?私はいないと思います。長編コンペティション部門『アリスとテレスのまぼろし工場』(日本)©新見伏製鐵保存会結局、人々が物語を欲するのは、単なる娯楽(エンターテインメント)だけでなく、そこから何かを学ぶためで、そこが私たちを人間たらしめている部分です。私個人はそのように考えていますが、この先どうなるかはわかりません。それでも私はこれからも人々の「勇気」ある「本当の声」に耳を傾けていきます。1人の観客としても。人類をそれくらいには信頼しています。ーーこれから5年後、10年後、20年後、アニメーションはどのように変化していくとお考えでしょうか?N・Tいまの時代、半年の間でも大きな変化はありえます。将来アニメーション業界に大きな影響を与えると思えるのは、やはりAI。AI技術が業界全体に与える影響が気になります。ただ、AIの専門家で今後の可能性について知っていようと、従来の手法で紙と鉛筆で仕事をするアニメーターであろうと、誰一人として未来がどうなるかは予測できないのではないでしょうか。AIが私たちの活動にどんな影響を与えるのか?これはアニメーション業界だけにとどまりません、創作活動を行う業界すべてに同じことが言えます。本当に目を見張るような状況が続いていて「もうすぐこんなことができるようになる!」といった将来性についてもよく耳にします。アニメーションスタジオを運営する事業主として、また監督としては、これからも人間の手によって生み出されるものへの尽力は惜しまないつもりです。決して量産されたものではなく、人間の体験を下地にした唯一無二の「声」の持つ力、それが人々が欲するものだと信じています。長編コンペティション部門『マントラ・ウォーリアー ~8つの月の伝説~』(タイ)一方で、ポジティブに作用するテクノロジーを見極めていって、自分たちも納得のいく方法で使っていくべきだとも思います。アーティストやストーリーテラーの生み出すものの価値を下げるのではなく、映画のストーリーテリングが伝わり、受け入れてもらえるような形で導入するのです。繰り返しますが、アニメーション業界には昔からよい時期もあればよくない時期もあります。どんな経済状態に晒されても、アニメーションスタジオは歯を食いしばって状況を乗り越えなければなりません。今後もかつてなかった問題に直面するでしょう。これから10年後、業界がどうなっているかは本当に予想がつかない。それでも人間とは太古の昔から常に表現したがっている生き物です。すべてのストーリーテラーが持つ「物語を語りたい」という欲求、それは未来永劫変わることはないと思います。長編コンペティション部門『アザー・シェイプ』(コロンビア)「第2回新潟国際アニメーション映画祭」は3月15日(金)~3月20日(水・祝)、新潟市民プラザ、新潟日報メディアシップ(日報ホール)、だいしほくえつホール、シネ・ウインドなどにて開催。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アリスとテレスのまぼろし工場 2023年9月15日より全国にて公開(c)新見伏製鐵保存会クラユカバ 2024年4月12日より全国にて公開©塚原重義/クラガリ映畫協會
2024年03月14日第96回アカデミー賞にて、主演女優賞受賞、衣装デザイン賞ほか合計4部門を受賞した『哀れなるものたち』より入場者プレゼントの配布が決定した。『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーンが再集結した本作は、3月10日時点で、アート系作品としては異例の世界興行収入1億8400万ドルに到達。7週目にもかかわらず満席回が出続ける日本の興行収入も4億6400万円に達している。先日開催された第96回アカデミー賞ではエマ・ストーンが『ラ・ラ・ランド』に続く2度目の主演女優賞、さらに衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、美術賞の4部門を受賞。この度、オスカー受賞を記念して特製"ヴェネチア・ポストカード"の入場者プレゼントの配布が決定した。3月16日(土)の初回上映から先着1万名様に全国の公開劇場にて配布される(なくなり次第終了)。本プレゼントは、前売特典として3回に分けて展開された10種類のポストカードが海外仕様で1枚綴りとなっており、ヴェネチア国際映画祭でプレスのみに配布された、レアアイテム。前売券未購入の方は勿論のこと、すでに前売券購入済み、鑑賞済みの方も、ベラが経験したヨーロッパ横断の旅を追体験できる代物となっている。『哀れなるものたち』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:哀れなるものたち 2024年1月26日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年03月13日広島ホームテレビ『せとチャレ!STU48』瀬戸内の魅力を再発見!2024年3月14日(木)深夜0時15分~広島ホームテレビ(広島市中区)は、毎週木曜深夜0時15分から「せとチャレ!STU48」を放送しています。14日の放送では先週に続き、お好み焼きをヘラで美しく魅せる「ヘラー1グランプリ」をお届けします。左から北浦篤店長(ちんちくりん薬研堀本店)、HIPPY、沖侑果・今村美月(STU48)、細井謙一教授(広島経済大学)・榮真樹(HOMEアナウンサー)満点ヘラ上げを目の前で見た2人が挑戦!前回、見事な「満点ヘラ上げ」を披露した「みちゅ」(今村美月)。場内割れんばかりの拍手、そして熱狂冷めやらない異様な雰囲気の中、「沖ちゃん」(沖侑果)、ゲストの「HIPPY」さんが消化試合状態のヘラ上げに挑む。HIPPY辛口審査員たちが参戦するも・・・?!これまで9回「ヘラー1GPグランプリ」を審査してきた3人がついにヘラー1に挑戦。審査してきた側が審査される側に回ったとき、こんなにも面白い!!大会名誉顧問のヘラ上げは伝説です!■放送予定広島ホームテレビ(HOME)▸日時:2024年3月14日(木)深夜0時15分~番組公式サイト : ※他エリアの放送予定は番組ホームページをご覧ください。■出演者出演者/STU48(今村美月・沖侑果)榮真樹(HOMEアナウンサー)ゲスト/HIPPY(シンガーソングライター)■番組紹介STU48のメンバーが、瀬戸内を舞台に様々なチャレンジを行い世界に羽ばたくべく己を磨く挑戦バラエティです。過酷なチャレンジから、ゆる~いチャレンジまで、STU48が全力で挑みます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月12日