生理が不順になり、そろそろ更年期だなと思ってくると、いろいろな症状を「更年期だから」と思うことに慣れてしまっていました。そのため不眠、下痢、1回当たりの尿量がたらっと出るぐらいでトイレが近いなど、あとから思えば更年期以外の理由も考えられる症状を見逃してしまいました。そしてある日、急性心不全と診断されてしまったのです。「更年期だから」と症状を見逃していて…結婚と同時に、ほぼ寝た切りの義母の介護が始まりました。介護は覚悟していましたが、41歳という年齢的に子どもはできないと思っていたのに突然の妊娠。ありがたいことですが、人生設計の立て直しを余儀なくされました。義母の介護をしながら仕事に行っていたら切迫流産になり、安静が必要になりました。その後、無事出産。仕事は出産のタイミングで退職したものの、40代での育児は大変でした。出産して4、5年たったころから、ひとり暮らしをしていた足の悪い実母に認知症の症状が現れて実母の介護も加わり、自分のことなど考える暇がありませんでした。更年期症状と思っていたら急性心不全だった50歳で閉経を迎え、不眠、下痢、トイレが近いなどの症状が見られるようになりました。子どものことや義母と実母のことなど自分以外の人に対しては、目配り気配りするけれども、自分の症状は全部更年期のせいだと自分を納得させていました。しかし、ちょっと動くと下痢しやすく、横になっていることが多くなり、咳をしていることが気になった夫がこのままじゃいけないと近所の病院に連れて行ってくれました。自分では気付かなかったのですが、不整脈の1つである心房細動が見られ、血圧が測れない状態に。酸素マスクをして、近所の病院から救急車で救急病院へ搬送され、急性心不全との診断がおりました。命に関わる経験をして思ったことその後入院して、カテーテルという細長い器具を心臓内に挿入する検査をおこない、心房細動を引き起こす部分を高周波電流で焼き切るアブレーションという治療をするなど、合計で25日間入院しました。突然命に関わる状態になったことで、驚きのあまり現実なんだろうかと思いましたが、これまでに思い当たる症状がいくつもありました。医師によると横になって眠れないのは、心臓のポンプ機能がうまく働かないと肺の中に水がたまってしまい、溺れているのと同じ状態になるためで、咳もそのせいだったそうです。下痢も心臓のポンプ作用がうまく働かず腸に水がたまったからで、尿量が少ないのも腎臓にうまく血液が運ばれていないからとのこと。全部更年期のせいだと思い込んでいた自分が今思うと怖いです。退院後は、安静にする時間を設けたりして無理をしないように過ごし、通院をして内服薬と定期的な検査のおかげで、3年後にはパートですが仕事に行くことができました。まとめ私は更年期だからと自分の不調に気付かない振りをしていました。その中に大きな病気が隠れているかもしれないと思いながら、こういう状態になるまで放置してしまいました。もし病院に行くのが何日か遅ければ、今この世に存在していない可能性もあります。安易に更年期だからと思わず、定期健診をしっかり受けて自分自身の体と付き合っていこうと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。マンガ/あさり著者/ほのぼの(55歳)41歳のときに初産。見た目若い格好しているつもりだけど子どもといるとおばあさんに間違えられる。50才で閉経。義母と実母の介護を経験。看護師やケアマネのは資格あるものの今後10年のことを考え国家資格をもう一つ取得しようと思ってた矢先に入院。人生100年と思い模索中。
2023年10月24日更年期に入る前は、冷房が苦手でアイスさえ食べきれないほど冷え症だった私。それが40代後半に入り、暑くて眠れない、冷房温度を下げる毎日が来るなんて……。更年期に入り、体に起こった変化について紹介いたします。40歳過ぎまでは冷房が苦手な冷え症の私私は冷え性がひどく、クーラーの効いたあるオフィスではひざ掛けに毛布を使ってぐるぐる巻きにし、足にはレッグウォーマー、上半身は厚手のカーディガンを着ていました。さらに、夏に職場で上司がアイスを買ってきてくれることになった際は、「アイスは食べきれません……」と断り、プリンを買ってきてもらうほど寒いのが苦手でした。夏場は寝ているときも、冷房は30度設定にして、しかも寝室に冷房を入れると寒くて、居間だけ入れていました。パジャマも半ズボンなどはもってのほか、常に長いズボンをはいて過ごしていました。それでも足がつってしまったり、胃腸が冷えてしまうなどもあり、冬場はなんと室内で私だけ分厚い靴下を履いていても足がしもやけになるほど寒がりだったのです。46歳になると感じた変化あんなに冷え症で、レッグウォーマーだけで何組持っているんだとツッコミを入れられるほど寒がりだった私が、45歳を越え、2人目の妊活に取り組むうちに自分の体の変化に気付いてきました。まず寝るときに暑いのです。夏は長ズボンがはけなくなりました。下手すると夏でも冬用のルームウエアをはいていたのにすごい変化です。さらに室温が28度だと、暑くて眠れない。ベッドから降りて床に寝るくらい、冷たいところを探して眠る猫みたいな状態です。そこで気付いたんです。これが更年期のほてりじゃないかと。ベッドの配置を変えて、子どもや夫に冷房の直風が当たらないようにしつつ、自分に当たるようにするとある程度眠れるようになりました。その他のほてりに関することでは、汗が止まらない、暑がりになるなどの症状も出始めました。PMSにも変化が更年期に入る前までは、PMSでずっと苦労していました。生理1週間前から食欲は増して、徐々にイライラが増し、生理数日前になると人が変わったと言われるほど怒りっぽくなったのです。さらに便意もひどかったのですが、腹痛もあり、生理が来ると急におなかが緩く下痢になる繰り返しでした。そんな私でしたが、更年期の現在はイライラはするものの、更年期に入る前のイライラをレベル10とすると、今はレベル2~5くらいになった感じで、期間が3日から1週間以上に伸びている印象。食欲増進はなくなり、腹痛もひどい便秘も下痢もあまり感じなくなりました。更年期のイライラについては漢方薬がよく効くといわれており、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)という漢方薬を飲み始めたら、うそのようにイライラがなくなってきました。まとめ私は薬剤師なので、ほてりなどに効果があるような漢方薬も知ってはいるのですが、暑がりな子どもたちもいることから、まあいいかと今のところは飲まないで暮らしています。あんなに寒がりで冷え症の自分がこんなに暑がりになる日が来るなんて、これが更年期の症状の1つなんだなと日々実感する毎日です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/ナココ(48歳)40代で2児を超高齢出産した未就学児2人のママ。フリーランスの薬剤師で、漢方が大好き。もともとPMSに悩んでいたが、更年期に入りさらなる症状に四苦八苦中。寝ても寝たりないほど体力の低下も実感中。現在は保育園で流行する感染症にずっと翻弄されながら、ライターとして活動中。
2023年10月18日ゴールデンウイーク明けごろから、足の裏が熱くて眠れないことが多くなりました。調べてみると自律神経の乱れや更年期のほか、冷えのせいで足裏が熱くなることがあるとのこと。更年期のせいもあるかと思いましたが、会社でエアコンの風が直撃する位置に座っていて体が冷えている自覚があったので、とりあえず温活して体を温めることに。その結果をお伝えします。まるで冬? オフィスの寒さ対策と温活私は職場で3年間同じ席に座っていますが、これまでは平気だった夏の冷房が、今年は急に寒く感じるようになりました。そのせいでずっと体が冷えているように感じていたので、まずは会社でエアコンの直撃を避けるため、席替えや風よけカバーの設置を相談しましたが却下されてしまいました。ならばできるだけ体を冷やさないように、会社ではヒートテックと肩ウォーマー、ネックウォーマーを着込み、レッグウォーマーと膝掛けで足元の冷え対策も万全におこないました。飲み物は常温、お弁当はスープジャーに味噌汁やスープを入れて持って行き、体の中からも温めることに。さらに夜はお風呂にゆっくり浸かり外側からも温めました。しかし3週間ほどたっても、一向に足の裏の熱さが改善する様子はなし……。やはり冷えではなく更年期が原因なのかなぁ?と思い始めたとき、鍼灸師(しんきゅうし)の先生から「夏野菜や白い食べ物、小麦や麦も体を冷やす」と教えてもらいました。夏野菜が体を冷やすことは知っていたので、あまりとり過ぎないように注意はしていたのですが、麦と言われハッとしました。私が普段飲んでいたのは麦茶。夜は毎日キンキンに冷えたビールも350ml缶を4~5本飲んでいたのです。そこで、麦茶をぬるめのほうじ茶に変え、ビールは量を減らし、3日に1回は休肝日を設けることにました。すると1カ月たつころにはヒートテックを着ていると暑いと感じることが増え、足の裏が熱くなる頻度が格段に減り、温活の成果が出てきたと感じました。朝起きるとむくみ・頭痛…熱中症?と思ったら温活に成功したと思っていたある日。 朝起きると手首が曲げにくいことに気付きました。しかも目もなんだか開けづらい。なんと手と顔がパンパンにむくんでいました。前日調子に乗ってビールを5本も飲んだので、ビールの飲み過ぎかと思いましたが、今までどんなに飲んでもこんなにむくむことはなく、不思議に思っていました。夜にはむくみが引いていたのでほっとしましたが、またしても足の裏が熱くなりました。次の日、朝から吐き気やめまい、頭痛がしてとても仕事に行ける感じではありませんでした。夜中にエアコンを切ったから熱中症になった?と心配になり内科に行きましたが、診断の結果は熱中症の心配はなし。何かの病気ではなさそうだということでした。冷え改善のカギは水分代謝と環境医師が言うには、私のようなぽっちゃり体形で汗っかきの人は、水をため込みやすく冷えやすい体質なのだそうです。体温を下げるために汗をかくのではなく、たまった水を排出するために汗をかくため、内臓を冷やしやすく、おなかを触ると冷たいのだそうです。私は、水毒もしくは水滞と言われる状態で、エアコンの直撃ですでに内臓が冷えているのに汗をかき、さらに内臓を冷やしてしまうため、体が汗をかいて良いのかどうかわからなくなり困って水をため込んでいる状態とのことでした。足の裏が熱いのも内臓が冷えているせいではないかということで、水分代謝を整える五苓散(ごれいさん)と桂枝湯(けいしとう)という漢方で様子を見ることになりました。漢方を飲み始めて1週間ほどで吐き気やめまいが治まり、さらに1週間ほど漢方を飲み続けると目のむくみも治まり、おなかが温かくなり、足の裏が熱くなることもなくなりました。しかし、私の体質とエアコン直撃は相性が最悪だそうで、ヒートテックを着ても寒いと感じるのなら、席替えをしてもらうか、風向きを変えてエアコンの風が直接当たらないようにしないと、症状が良くなってもまた同じことを繰り返すとのことでした。まとめ足の裏が熱いという体からの冷えのサインをきっかけに、エアコンの直撃で自分が思っていた以上に体が冷えていたのだと痛感しました。体調を崩したことで、エアコン直撃は体に悪いと会社にもわかってもらうことができ、設定温度を高めにしたり、サーキュレーターを置いて直接エアコンが当たらないようにしてもらえたりと、ヒートテックなしでも過ごせるようになりました。ですが、いまだに冷房のよく効いたお店や病院などに行くと、体が痛くなったり、吐き気がしたりすることがあるので、冷えやすい体質だということを実感します。なぜ急に冷えを感じるようになったのかは聞きそびれてしまいわからないままですが、これからも温活を続け、冷え過ぎないようにしようと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/谷 海(47歳)おもしろおかしく生きるのがモットーのシングルマザー。
2023年10月12日45歳のときに子宮筋腫で子宮と卵巣を全摘出した私。このことにより、生理がなくなったことへの喜びも一転、その後に待ち受けていたのは過酷な更年期症状でした。更年期症状について周りから理解してもらえず苦しむこともありました。子宮と卵巣を全摘出してから始まった、私の更年期症状体験記を紹介します。40歳過ぎから出血と生理痛に悩まされる私は40歳を過ぎたころから、生理のたびに出血量が徐々に増えていくようになりました。大きなナプキンを使用しても漏れ出るほどの量だったのです。そのうちめまいがひどくなり、病院に行って診察を受けると、最高血圧が80mmHg、最低血圧が40mmHgで重度の貧血だと診断されてしまいました。増血剤を処方してもらい、しばらくそれで対処しながら生活していました。 それから3年ほどが経過して生理痛もひどくなってきたので、病院に行って診てもらうことに。内診をしてもらうと小さな筋腫があると言われました。しかし、年齢から考えると筋腫が大きくなる可能性は低いと言われ、そのまま様子を見ることにしました。その間にも生理でもないのに下腹部が痛くなったり、めまいの頻度も多くなったりと、立っていられないほどのだるさを感じるようになりました。その症状は、普通に生活できないほどのレベルでした。 大学病院で子宮と卵巣を全摘出思い切ってかかりつけではない、産婦人科クリニックに行って診察をしてもらうことに。私が住んでいる地域では評判の良いクリニックだったので、何か手立てを考えてくれると期待していきました。内診をしてすぐに子宮摘出をしたほうが良いと診断されました。筋腫はすでにリンゴ大くらいに大きくなっていて、筋腫が変性している可能性があるとのことでした。急いで対処しなければならない状態だそうで、近くの大学病院を紹介されて診察を受けました。幸いにも子宮肉腫(しきゅうにくしゅ:子宮の筋肉や間質などの組織から発生する悪性腫瘍)にはなっていませんでした。ですが、空き状況を見てなるべく早く子宮と卵巣の全摘をしなければならないと言われ、それから2週間後に入院。次の日に開腹手術がおこなわれました。主治医からは、卵巣を摘出すると女性ホルモンが生成されなくなり、更年期症状が出るかもしれないが、もし残しても卵巣がんなどを発症する可能性もあります、と言われ思い切って摘出することに同意。更年期症状よりも卵巣がんのほうが心配で摘出したのですが、事態はそううまくいきませんでした。以前主治医からも「更年期症状を甘く見ないでくださいね」と言われていましたが、私は「ただホットフラッシュで暑くなるだけでしょ」と高をくくっていたのです。更年期の症状は悪化していく一方最初は生理から解放されたことがうれしかったように思い出されます。手術後しばらくは、ホルモン剤を処方されて飲んでいたため、目立つ症状も表れませんでした。しかし、ホルモン剤を飲まなくなってしばらくしてから、徐々にホットフラッシュが始まり、イライラも始まってきたのです。ホットフラッシュはそれまで1日に数回程度だったのが、1時間に1回になり、さらに症状が表れる前兆として動悸が激しくなり、気持ちが悪くなって過呼吸に似たような気の遠くなる感じがありました。最悪の状態では動けなくなってしまい、1日中寝ているといった日が続くようになってしまいます。家事もろくにできなくなり、罪悪感が増し、症状はひどくなって行く一方。友人が心配して、心療内科への受診を勧めるほどでした。自助グループへの参加が回復につながった抵抗はありましたが、しかたなく友人に紹介してもらった心療内科に通い、抗うつ薬を処方されて、ある程度症状が改善したので、3年ほど続けた薬をやめました。それでもまだ精神的につらい日々が続いていたのです。そんな中、何よりも改善につながったと思ったのは、同じような悩みを持つ人たちの通う自助グループへの参加です。「自分だけではない」と実感し、気持ちがラクになったことが何よりの薬だったようです。家族に訴えても、中々わかってもらえなかったストレスも積み重なっていたようです。自助グループで悩みを打ち明けることを繰り返していくうちに、症状が徐々に軽くなっていきました。完全に回復したわけではないのですが、生活に支障を来たさない程度にまで回復したことはたしかです。まとめ卵巣を摘出したことで起こったひどいホットフラッシュやだるさなどが、抗うつ薬で改善されましたが、それでも精神的に落ち込みました。その後、自助グループに参加して話をしたことで、精神的な落ち込みも回復し、普通の生活に戻れたと思います。これからもこのような症状は続くかもしれませんが、気持ちに張りを持って1日1日を気分良く過ごせるように、自助グループへの参加は続けていきたいです。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/Mrsjunko(55歳)結婚した当初から建築関係の会社を営み、2人の男の子と1人の女の子を授かる。45歳で子宮筋腫から子宮と卵巣を全摘、その後更年期が始まることに。体調の変化に四苦八苦しながらも、夫との2人暮らしを満喫している。趣味はおいしいものを食べて海外ドラマを見ること。
2023年10月11日疲れやすい、疲れが取れない、だるい、やる気が出ないなども更年期の症状の1つですが、自己判断は禁物。必ずしも更年期の症状から来ているとも限りません。原因をきちんと調べ、必要な治療を受けるのがおすすめです。それらの症状には更年期症状なのか、ほかにどんな病気の可能性があるのか、何科にかかれば良いのかなど、産婦人科医の粒来 拓先生に聞きました。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。「この記事はこんな人におすすめ」・更年期症状の疲れやだるさ、やる気のなさに悩んでいる方・疲れる、だるい、やる気が出ないときの対処法が知りたい方・更年期症状別の治療法や自分でできることが知りたい方疲れが取れない、やる気が出ない場合は何が原因?貧血、甲状腺機能低下症の可能性も更年期には、疲れやすい、疲れが取れない、だるい、何もやる気が出ないなどの症状が出ることがあります。診療の中で相談されることが一番多いといっても過言ではなく、皆さんが悩んでいる症状といえます。これは卵巣ホルモン、特にエストロゲンの分泌量が急激に減っていくことが原因です。ただ、全身のだるさや倦怠感は貧血、甲状腺機能低下症などから来ることもあり、何もやる気が出ないのはうつ病から来ているのかもしれません。まずは何が原因でその症状が出ているのかをきちんと診断してもらうことが治療のスタートとなります。どんな状態だったら医療機関への受診が必要?日常生活に支障が出るなら受診を疲れやだるさ、やる気が出ないことで、家事も進まない、出かける気も起きない、自分で気分転換もできないなど日常生活に支障が出るようなら受診を考えましょう。更年期にそれらの症状が出ているようなら、まずは婦人科に相談してみるのが良いでしょう。婦人科ではカウンセリングから働き過ぎ、気づかい過ぎ、睡眠不足、運動不足はないか、食事はしっかりとれているかなどを問診して、生活習慣の見直しを提案します。検査の結果や症状から他科の受診をすすめられることもあります。婦人科以外の受診も必要?症状によっては内科や心療内科、精神科への受診も婦人科でおこなった検査で、貧血や甲状腺機能の異常がある場合、もしくは更年期症状以外の症状を伴った全身の疲れやだるさがひどい場合は、内科での治療がおすすめされます。何もやる気が出ない、食欲もないということであれば心療内科や精神科への受診も提案されます。症状別4つの診療法とセルフケア【1】のぼせ・発汗が伴う場合はホルモン補充療法、漢方療法【2】貧血なら鉄剤の投与、甲状腺機能低下症なら甲状腺ホルモン剤の投与【3】うつ病から来る症状なら抗うつ剤や漢方薬の処方も【4】まずは頑張り過ぎないこと、そして規則正しい生活習慣を【1】のぼせ・発汗が伴う場合はホルモン補充療法、漢方療法のぼせ、発汗など、更年期のほかの症状も伴っている場合は、エストロゲンを体に補充するホルモン補充療法(HRT)が有効で、漢方療法も検討します。漢方では、体の元気を補う“補剤”といわれる人参養栄湯(にんじんようえいとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが有効である可能性があります。【2】貧血なら鉄剤の投与、甲状腺機能低下症なら甲状腺ホルモン剤の投与内科では、貧血があるようなら鉄剤の投与、甲状腺機能低下症であれば甲状腺ホルモン剤が投与されます。改善されるまでに2~3カ月かかることもありますので、つらいかもしれませんが長い目で考えましょう。【3】うつ病から来る症状なら抗うつ剤や補助的に漢方薬の処方も精神科などでうつ病から来るものだと診断された場合は、カウンセリングと併用しながら抗うつ剤が処方されます。また、補助的に漢方薬を処方されることもあります。【4】まずは頑張り過ぎないこと、そして規則正しい生活習慣をセルフケアとしては、まず頑張り過ぎないことが大切です。20代、30代と同じように働くことは難しい体になりつつあるのが更年期。周りのため、家族のため、仕事のため、休まず働くのではなく、ぜひ自分のために自分のペースで動きましょう。状況的になかなか難しいかもしれませんが、常に余力を残すことが症状緩和のコツです。また、規則正しい生活習慣を心がけましょう。睡眠は6時間以上、糖分、油分は控え、ビタミン、ミネラルをたっぷりとって栄養バランスの良い食事と適度に体を動かすことが大切です。更年期世代はうつ病を発症しやすい悩むよりまずは受診を更年期の女性は、子どもの進路や夫との関係、親の介護や職場での責任、立場の変化、さらに加齢に伴う身体的な変化など、さまざまなストレス状況が重なり、それが女性ホルモンの急激な減少と複雑に絡み合うため、うつ病の好発年齢といわれます。実際、閉経前と比較すると罹患率がかなり高いというデータもあります。うつ病の治療は薬物療法と精神療法でおこない、近年、依存性の少ない抗うつ薬も普及しています。悩むよりまずは受診するのがおすすめです。まとめ疲れやだるさ、やる気のなさで病院にかかるのは、なんとなくちゅうちょしてしまうこともありますが、それらが原因で日常生活が立ち行かず、生活習慣が乱れてしまうようであれば、やはり専門家に診てもらうことが必要です。体が動かないということは、体がなんらかの助けを求めているため。自分だけで解決しようとせずに早めに受診しましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。著者/監修/粒来 拓 先生よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
2023年10月03日更年期は正しい知識とセルフケアを株式会社ジャングル・ジャパンは、オンライン講座【更年期の学び~女性ホルモンとの向き合い方】を10月5日(木)に開講する。医療的な知見のレクチャーと、心と体に寄り添うワークショップをセットにして、更年期世代に向けて学びの場を提供する。同社は、更年期世代のための情報発信コミュニティ「うるん」を運営。「うるん」では、女性が楽しく明るく更年期を過ごすための情報をエビデンスや専門家を交え発信している。対話&実践形式で進めるオンライン講座講座は、正しい医療情報とセルフケアを体系的に学んで、美意識の高いライフスタイルとして実践する内容となっている。現役の3名の女医をファシリテーターに、美容・食・運動の分野のエキスパートをゲストに迎えてオンラインセミナー(ZOOM)を開催する。アーカイブ配信も予定している。講座は、オンライン配信全7回とスペシャルイベント1回の構成。開催日は、10月5・19、11月2・16・23・30、12月7・21日(すべて木曜日)。時間は、21時~22時30分。11月23日(木祝)は、リアルイベントを開催。講座では、更年期の基礎知識・症状の具体例と対処法・漢方薬・美容・食事・運動方法等を学ぶ。女性が抱えるさまざまな疑問を解消できるように、医療的なエビデンスと専門家の意見を交えながら更年期を考える。参加費は、88,000円(消費税込み)。定員は、最大50名。受講の申し込みは、社会問題と向き合う人のクラウドファンディングプラットフォーム「GoodMorning」by CAMPFIREにて。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース株式会社ジャングル・ジャパン※【女医、専門家が監修】我慢しがちな悩める更年期世代に学びと共有の場を作ります
2023年09月26日日ごろから毎日の運動と週に一度のファスティングをおこなっている私は、同年代の友人と比べると更年期症状が軽いと自負がありました。しかし猛暑を迎えて、例年より夏バテがひどく、更年期症状が悪化したように感じたのです。今回は更年期症状を軽減するためにおこなった、私の夏バテ対策についてお話しします。倦怠感とのぼせに悩まされて私は52歳のときに閉経しました。それから2年が経過して54歳になっても、たまにホットフラッシュが起こる程度。更年期症状に悩まされることがない日々を送っていました。しかし近年の猛暑により寝苦しさを感じて眠りが浅くなり、夜中に何度も目が覚めてしまう中途覚醒が増えてしまいました。そのことが影響したのか、全身の倦怠感やのぼせ、便秘などの更年期症状と思われる症状が起こるようになりました。疲労回復のためにビタミンB1を含む豚肉を意識して食べる、内臓を冷やして代謝を悪くしないように氷の入った冷たい飲み物は避ける、便秘解消のために不溶性食物繊維を意識して食べるなど自分なりに配慮しました。しかし症状はなかなか改善されず、日々のルーティンだった運動をするのも億劫(おっくう)になるほどでした。屋内外の寒暖差がつらいと感じて制作ディレクターの仕事をしている私は、室内でパソコンの前に座っているだけでなく、外回りもあるので外出する機会も多くあります。そのため外気と室内の温度差にさらされる機会が多く、1日外で仕事をすることになると、午後には頭痛が起こることが増えました。また例年より湿度が高いことでうまく汗がかけず、体内に熱がこもっているように感じることも増え、これは自律神経の乱れが原因と思いました。睡眠の質が下がっている自覚もあったため、このままでは夏バテしてしまうと危機感を覚えたのです。体を温める生活を意識暑いときは冷たいものを食べたくなりますが、1日一度は味噌汁やスープを飲んだり、料理にすりおろしたしょうがを使ったりして、体を温める食事をとるよう意識しました。水や無糖のお茶も常温のものを選んで飲むとともに、利尿作用のあるカフェインを含んだコーヒーなどを飲み過ぎないよう配慮しました。併せてお風呂に入るときはシャワーだけでなく、ぬるめのお湯での半身浴を週に一度はおこなうなどした結果、全身のだるさは軽減されたように思います。まとめ毎日の運動と節制した食事を心がけて生活していることがよかったのか、更年期による心身の不調とは無縁な生活を送っていました。しかし、私の場合は夏バテによって更年期症状と思われる症状が起こりました。自律神経の乱れが心身の不調を引き起こすようなので、更年期症状を緩和する意味でも、今後も夏バテ対策を実践していくつもりです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/サトウ ユカコ(54歳)広告制作プロダクションで、プランナーやディレクター、ライターを兼務。双子を含めた4人の子どもがいる。小学校教諭、幼稚園教諭の資格を持っている。
2023年09月24日私は40代後半から更年期に差し掛かり、ホットフラッシュやイライラなどの影響で仕事に集中できなくなり、自信を失いかけ将来への不安も募りました。しかし、自分の体調に目を向けることでコントロールが可能で、上司とのコミュニケーションも大切だとわかりました。更年期を機に自分のキャリアを見直したことについてお話しします。更年期の仕事への影響更年期は仕事に対して大きなインパクトがありました。突然のホットフラッシュに驚かされたり、イライラが募り集中力を失いました。仕事に集中できないことから成果も出せず、自信を喪失しこの先どうなることだろうと漠然と将来に不安を感じてしまったのです。体調はコントロールできると気付いてしかし、自分の体調に目を向けることでコントロールが可能であることに気付きました。特に睡眠は仕事のパフォーマンスに直結すると感じました。忙しい日々の中で睡眠時間が減っていたため、まずはSNSを見ないようにしたりアプリからの不要な通知を切ることでスマートフォンの使用を減らし、睡眠時間をしっかり取ることを心掛けました。たったこれだけで改善するものなのかと思いますが、私にとってスマートフォンは日常生活にかなり入り込んでいました。スマートフォンの使用時間を大体30分くらい短縮し、就寝前にはスマートフォンを見ないなど使用する時間帯を見直すことで睡眠時間を以前より確保できるようになりました。その結果、体調の安定と仕事への集中力が向上しました。今では睡眠時間が6時間から30分程度増え、約6時間30分は確保できています。上司とのコミュニケーション更年期による体の変化や自分が今どういう状況なのかを上司に伝えることも重要でした。上司から理解を得るために更年期について話すことはかなり勇気が必要でしたが、自分のつらい現状を考えると早めの行動を起こすことにしました。上司に率直に話すと、ありがたいことに上司からさまざまなサポートを受けることができました。具体的には勤務時間を柔軟にしてもらったりや仕事の負担を軽減するなど、私の体の状況に合わせた内容を考慮してもらえました。更年期症状が出てしまって体調不良のときは、休暇を取ることができ、気持ち的にもかなりラクになりました。まとめ更年期を迎えることで、自分のキャリアを見直す良い機会となりました。自分自身の体調と向き合い、上司へ相談をすることで、新しい挑戦をする勇気が湧いてきました。転職やキャリアの拡大など、未来への選択肢が広がったことに感謝しています。更年期の真っ最中で得た経験は、私の人生と仕事にプラスの影響を与えました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/伊達 敦子(50歳)3児の母。会社員の傍ら、化粧品検定2級、1級を取得し、コスメコンシェルジュの認定を受けたエキスパート。人々の美しさと自信を引き出すため、日々活躍中。
2023年09月23日私には、同年代で同じように更年期に悩む友だちがいます。そして、その友だちからいつもサポートしてもらっていて、更年期によって育まれる絆は最高だと感じています。 私も仲間と一緒に更年期を迎えて、本当に助けられてると感じていることについてお話しします。ひとりじゃないと実感職場やプライベートで更年期の友だちがいると、すごく心強いです。その理由はみんなで集まって日々の悩みを相談し合うと、自分だけがつらい思いをしているわけじゃないと思え、共感し合えるからです。私だけではなくみんなも同じようにホットフラッシュに悩まされてたり、イライラしているんだ……。そう思うと孤独感がなくなって、精神的にもラクになります。同じ悩みを共有し合える更年期の友だちは私にとって心強い存在となりました。励ましてくれる人がいることで前向きな気持ちに更年期の友だちが励ましてくれることは、すごくありがたいと感じました。それぞれ、仕事や家庭がある中、お互いの体調を気づかい、一緒に泣いたり笑ったりすることで、更年期を前向きに乗り越えようという気持ちになれます。友だちと一緒に泣いたり笑ったりすることは、まるで青春時代が戻ったような感覚になり、ネガティブな感情が吹き飛んで元気になれます。更年期での友人関係は私の心身に素晴らしい影響を与えてくれました。有益な情報交換もできる!更年期の友だちとの情報交換は楽しくもあり有益なものです。更年期症状や更年期への対策だけではなく、健康的な食事の話などで盛り上がったりして、新しいことをたくさん学べます。友だちが試した方法や経験からのアドバイスも参考になりますし、更年期の悩みに対する解決の糸口を見つけられます。みんなで知恵を出し合って、女性にとって困難だと感じる時期を一緒に乗り越えられそうです。ネット上の情報では得られない、対話をするからこそ生まれるポジティブな気持ちも得られました。まとめ更年期を迎えた友だちはお互いサポートし合うことで強くなる絆があって、今では最高な存在となっています。時々みんなでランチをするなどして、共感し合って、励まし合って、一緒に更年期を乗り越える仲間がいるって最高に幸せだと感じました。友だちだけでなく更年期を経験した職場の先輩も、非常に心強い存在となっています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/伊達 敦子(50歳)3児の母。会社員の傍ら、化粧品検定2級、1級を取得し、コスメコンシェルジュの認定を受けたエキスパート。人々の美しさと自信を引き出すため、日々活躍中。
2023年09月18日女性の更年期は閉経を挟んだ前後5年、合計10年間といわれています。最後の生理から約1年半経過した私は、閉経という折り返し地点を通過し、やっと更年期のゴールが見えてきたところでしょうか。体調の揺らぎに身を任せるしかなかった40代後半から、少しラクになってきた閉経後の現在まで、更年期症状の変化をリアルにお伝えします。まずは更年期を認めるところから始まった47〜48歳のころにピークを迎えた体の不調。肌が乾燥してかゆい、指や肘の関節が痛い、めまいがする…… 。それまで経験したことのない症状が表れましたが、「更年期=ホットフラッシュ」という浅い知識しかなかった私には、更年期外来を受診するという発想がまったくありませんでした。症状に合わせて皮膚科や整形外科、耳鼻科を渡り歩く日々。しかし、とうとう整形外科の医師にこう宣告されました。「更年期の女性に多い症状だね」。衝撃でした。「まさか。生理は順調に来ているし、ホットフラッシュとかないし、逆に最近は冷えて困るくらいだし」と、思わず心の声が出そうになりましたが、会計を待つ間に検索してみると、なんと冷えも更年期の症状に入っているではありませんか! そういえば私、もともと冷え性というわけではなかった…… 。その後も、夜中に何度も目が覚める、集中力が続かない、夫や中学生の長男にイライラする! といった症状に悩まされ、検索するたびにヒットするのは「更年期障害」というワード。いやむしろ、それしか出てこない! ついに私は、自分は更年期なのだと認めざるを得ませんでした。中途覚醒と集中力低下に悩まされる自分はまだまだ若いという根拠のない自信を見事に打ち砕かれた私。体の不調は更年期障害によるものなのだと渋々認めてからは、症状に合わせて無理をしない生活を心がけました。一番つらかったのは、夜中に何度も目が覚める症状です。調べてみると更年期によくある「中途覚醒」でした。睡眠不足で日中は集中力が続かず、仕事が一向に進みません。やっとの思いで1日を終えても、夕食後には電池切れで寝落ち。家族に起こされてお風呂に入れば、すっかり目が覚めて寝付けなくなってしまう…… という絶望的な負のループ。でも、市販の睡眠改善薬やサプリメントにはなんとなく抵抗があり、何も対策をしないまま日々は過ぎました。一方、典型的な更年期症状といわれるホットフラッシュやのぼせはまったくないのです。夏に友人とバス旅行に出かけたとき、私は冷房が寒くて頭痛がするくらいなのに、友人は扇子やタオルを持ち歩いて汗と格闘している。人によってこうも症状が違うのだなと不思議でなりませんでした。閉経後は少しずつ症状がラクに一体いつこの症状から解放されるのだろう? そんな不安を感じながら50代を迎えると、順調だった生理周期が突如乱れ始めました。24日、21日と短くなってきたと思ったら、翌年は一転して2カ月、3カ月と間が空くように。胸の張りや腰痛といったPMS(月経前症候群)があるのに、なかなか生理が始まらないのです。やっと始まってみれば経血量が多く痛みも。つらい状態は1年ほど続きました。その後、徐々に経血量は減っていき、普通の生理より少ない量になってから3回ほどでパタリと止まりました。「1年間生理が来なければ閉経」と定義されていることから、最後の生理(52歳6カ月)から1年が経過した時点で、私は閉経したと判断しました。約40年間付き合ってきた生理ですが、閉経に寂しさはまったくありませんでした。とりあえず更年期の折り返し地点までは来た、あと5年もすればきっとラクになる! と、ゴールに近付いたうれしさのほうが大きかったのです。年齢を重ねるとともに女性ホルモンの低下に体が慣れ、更年期症状が緩和されるそうですが、精神的に安心したこともよかったのでしょう。だんだんと夜は眠れるようになり、疲れやイライラも軽減。また、友人から関節痛に効くとすすめられたエクオール成分のサプリメントを飲み始めたところ、指や肘の痛みもラクになってきたのです。まとめ体調不良に悩まされた40代をなんとか乗り越え、閉経を迎えて以降、更年期障害が少しずつラクになりました。女性ホルモンの低下に体が慣れたこともありますが、ゴールの見えない不安から解放されたことが大きかったと思います。中途覚醒や夕食後の寝落ちが減り、集中力の低下やイライラはほぼ消失。関節痛もエクオール成分のサプリメントを飲み始めてからラクになりました。閉経から5年程度で更年期が終了するならば、私は58歳で卒業という計算になります。もうすぐ54歳の誕生日。あと数年で解放されるのでしょうか? 早くラクになりたい! でも焦りは禁物。引き続き無理をせず、自分をいたわる生活を続けようと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。イラスト/塩り著者/みやび(53歳)大学生と高校生の男子2人の母。夫の自営業を手伝いながらマイペースにライター活動中。息子の野球に全集中した12年間が終わり、燃え尽きたあとにやってきたのは更年期と介護だった……。趣味のヨガで体を整え、すべてを乗り切る所存!
2023年09月17日更年期世代で睡眠障害に悩まされる人は多いですが、その原因の一つに「多汗」があります。それまでは汗かき体質でなかったのに、更年期世代になってから大量の寝汗が出て夜中に目を覚ましてしまうのです。不快な寝汗で満足な睡眠がとれないのはつらいこと。産婦人科医の駒形依子先生に、更年期の汗の特徴と対策について聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。更年期はなぜ汗をかきやすい?女性ホルモンが減り自律神経のバランスが乱れる更年期の汗の悩みといえば「ホットフラッシュ」が知られています。まず、「ホットフラッシュ」はどんな症状なんでしょうか?「何の前触れもなく、顔全体や首筋、頬にかけて熱くなり、顔が赤くなったり、のぼせたような状態になります。このとき、下半身が冷えているのに、上半身、特に頭が熱くなっているのが特徴です。それまでは汗かき体質でなかったのに、急に大量の汗が出るようになるのが特徴です」(駒形先生)。更年期に、なぜそのような症状が出るのでしょうか?「自律神経は汗腺を調節する機能があり、汗の量や出方をコントロールしています。更年期になると女性ホルモンの分泌が低下しますが、その指令を出しているのが脳の視床下部という部分です。脳の視床下部は自律神経もつかさどっており、影響を受けやすくなっています。女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経のバランスも崩れやすくなるため、更年期世代ではホットフラッシュのような発汗の症状が出やすくなるのです」(駒形先生)。大量に出る寝汗の原因は?「不安」や「イライラ」が一因次に、今回のテーマである「大量の寝汗」ですが、これも自律神経による影響なのでしょうか?「大量の寝汗をかくのも自律神経の影響ですが、精神的な要素が強くなります。不安やイライラも更年期症状の一つですが、そのようなマイナスな感情は頭に血が上る原因になります。ただでさえ、機能が落ちている子宮周りには血流が届かず、上半身に血流がいきやすい状態になっているのが更年期の特徴です。それに加えて不安やイライラがあると自律神経の交感神経が優位になり、血流が頭に集中しやすくなるのです。そのほかに環境的、外因要素もあります。体温調節は手と足の平から熱を放散させることでコントロールしていますが、靴下や着圧ストッキングを履いていると放散がうまくいきません」(駒形先生)。更年期の効果的な寝汗対策は?できる範囲でライフスタイルの見直しをイライラや不安を解消するためのアドバイスはありますか?「40代、50代の更年期世代は仕事や家事、育児、介護などいろいろな問題を抱えやすい時期です。それまでは何とか乗り切ってきた壁も、体が追い付かず悩みをため込んでしまいがちです。ですから、もちろん可能な範囲にはなりますが、やるべきことに自分の体を合わせるのではなく、自分の体にやるべきことを合わせていく、という意識を持つ必要があると思います。自分で何でもやろうとせず、仕事を減らしたり、家事を手抜きしたり、いろいろなサービスを利用したりと方法はいろいろあります」(駒形先生)。ドラッグストアには更年期症状に向けた漢方薬がありますが、いかがなのでしょうか?「発汗対策の漢方には抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)や加味逍遙散(かみしょうようさん)などがありますが、ドラッグストアの漢方薬は一包の量が少なめです。その量で効果があるならもちろん良いですが、基本的には漢方薬を処方できるクリニックや病院で受診するほうがいいでしょう。“漢方薬は効かない”と思っている人も多いようですが、最低でも2~3週間は飲み続けないと効果は感じられません。受診の目安は、その症状で日常生活に支障が出ているかどうか。つらい症状があるときは迷わず受診してほしいと思います」(駒形先生)。まとめ駒形先生は取材の中で「頭でっかちは体によくない」とお話ししていました。人それぞれ、いろいろな悩みや問題がありますが、頭で考えるのはできるだけやめて、ライフスタイルや意識を変えるようにすれば道が開けるように感じました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(51歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年09月11日私はコンサルタントとして会社のブランディングに関わる中で、組織運営に関する課題が浮かび上がってきました。その課題の一つに、女性管理職の更年期障害の影響と男性経営者の理解不足が挙げられたのです。今回はどの会社でも起こり得るであろう、女性管理職の更年期問題についてお話しします。★関連記事:「なぜ更年期はイライラしやすくなるの?」今すぐできる改善策を医師がアドバイス!更年期症状だと気付かず中小企業のブランディングの依頼を受け、何度か依頼先の会社を訪れた際、気になる光景を目にしました。私がヒアリングのために話をした女性管理職の方が、朝礼やミーティングの際に部下にあたるスタッフへの言葉の使い方にムラがあることに気付いたのです。どうやらその女性管理職の方は日によって、上司のささいな言動に対して感情的に反応することもあり、本人も感情をコントロールできない様子でした。何度も話をする中で睡眠障害が起こっていたり、職場でミスを指摘されて涙があふれたりすることがあると打ち明けられました。本人は心療内科を受診して抑うつ状態であると診断されていましたが、彼女と同年代の私は更年期症状も影響しているのではないかと思ったのです。一緒に食事をした際に自分の更年期症状について話をした上で、彼女にも同じような経験がないかを聞いてみました。するとのぼせやほてり、日常的にイライラするなどいくつかの更年期症状があることがわかったのです。更年期症状のある女性管理職の悩み彼女の話を聞くと、常に更年期の症状が起こっているわけではないようでした。その様子から、繁忙期や大きなストレスにさらされると、更年期症状が悪化していると予想できました。どんなに体調が悪くても管理職ゆえに簡単に会社を休めない上、部下に代わってもらえない業務も抱えています。心身の不調を感じつつも、部署の業務が円滑に進まなければ上司に叱責(しっせき)される立場です。男性の上司に更年期症状のつらさを訴えるのもはばかられ、「自分が我慢するしかない」と思って仕事に取り組んでいたと彼女は言います。そうした女性管理職ならではの悩みを共有してくれる人が、この職場にはいなかったのでした。職場の環境整備を目指して責任感の強い彼女は仕事のスピードが速く、年上の部下が何度も同じミスを繰り返すことにいら立っている様子でした。眠りが浅くイライラ感が強まっているときに部下がミスをすると、必要以上に叱責(しっせき)してしまうようで、退職者も出てしまいました。その結果、自身の業務負担も増え、さまざまな症状を我慢して頑張っていたものの、その努力を上司からは認めてもらえませんでした。上司が組織運営に苦言を呈したことをきっかけに、涙が止まらなくなって早退したり、出社しようと思うと体調不良が起こるようになってしまったそうです。相談を受けた私は彼女に婦人科の受診とともに、食事や運動など私が実践している生活習慣の改善を勧めました。同時に会社に対しては、更年期を含めた女性特有の健康課題に対するリテラシーの向上を提案しています。女性社員が増える会社において、更年期の悩みについて男性にも理解を深めてもらい、業務が円滑に進む組織をつくることが当面の目標になっています。まとめ男性にも更年期はあるものの、私の経験上、女性のように仕事や生活に悪影響が及ぶほど、症状が重い印象はありませんでした。女性の活躍の場を広げる意味で、更年期を迎えても管理職として仕事が続けられる環境をつくることは必要だと思います。今後もコンサルタントとして、女性が働きやすい職場環境を整えるための提案をしていくつもりです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。マンガ/山口がたこ著者/サトウ ユカコ(54歳)広告制作プロダクションで、プランナーやディレクター、ライターを兼務。双子を含めた4人の子どもがいる。小学校教諭、幼稚園教諭の資格を持っている。
2023年09月08日46歳ごろから、だるい、疲れが取れない、頭痛、めまい、イライラする……などの不調を感じていました。しかし、ホットフラッシュといった私が「更年期の代表的なもの」と認識していた症状は見られなかったので、原因は子どもの受験や仕事のストレスだろうと思っていました。しかし、今にして思えば、このころすでに更年期に突入していたのです。★関連記事:「1時間おきにホットフラッシュが!」46歳で更年期障害になりホルモン補充療法をした結果【体験談】いよいよ閉経が近い?51歳ごろから生理周期が18~40日と乱れるようになり、同時に経血量も減ってきました。一般的に更年期は45歳~55歳といわれ、当時の私はすでに更年期に突入していたのですが、まだ更年期と思われる症状はありませんでした。更年期の症状や程度には個人差があるというけれど、自分はどのようになるのだろう?と思うと不安になる一方、10代のころから生理が重く、生理に振り回される生活を送っていたことを考えると、閉経により毎月の苦痛から解放されるのはうれしい! 早く終わって!!というのが本音でした。更年期が本格的に53歳になった今年初めから、生理の間隔が2~3カ月となり、5月ごろからはホットフラッシュ、頭痛、節々の痛み、不安感、息苦しさなどの症状が出てきました。あまりのつらさに10年来の付き合いがある同年代の女性の整体師さんに相談すると、「自律神経が乱れていますね。このまま放っておくのは心配です。同じような症状があるお客さまがはりに行って改善されたそうなので、はり・きゅうの施術を受けてみては?」と、思わぬ提案をしてくれたのです。いざ鍼灸院へ! 50代は疲労こんぱい世代それならと、わらにもすがる思いで鍼灸(しんきゅう)院に予約の電話をしました。人気のある鍼灸院で、初診は2週間以上先になるかもと聞いていたのですが、幸い1週間後にお願いすることができました。鍼灸師の方いわく「50代になると特に女性の場合は更年期も重なり、数年来の疲労が蓄積されます。今のあなたはそれがひどく、体内のエネルギーが空っぽな状態です。まずは体を休めて根本から疲労を取り除く施術が必要なので、しばらく通っていただけますか?」とのことでした。鍼灸治療を始めて1カ月が過ぎました。一番つらかった息苦しさと不安感はほとんどなくなり、節々の痛みや頭痛も軽減したことで気力が回復。それに伴い体力も着々と回復し、私には合っているように感じました。まとめ更年期との付き合いはまだ数年続きますが、体の声に耳を傾け、つらいときには極力無理をせず、鍼灸治療なども利用して、じょうずに付き合っていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/ブルームーン(53歳)30代でシングルマザーになり、50代で再婚。
2023年09月04日50歳前後で迎える場合が多い女性の更年期。閉経に伴う女性ホルモンの減少により身体にさまざまな影響があります。ですが中には、「え?これが更年期なの?」と驚くような症状の場合も。そこで今回は、MOREDOORに寄せられた「更年期と診断されて驚いたエピソード」をご紹介します。40歳で……現在40歳、夏ごろから鼻の下の髭のような痕が濃くなってきたことが気になりだしました。今年はマスクも外したし、日焼けだろうと思っていたのですが、早く消したくて皮膚科を受診したところ、更年期による色素沈着だと言われました。とにかくショックでした。それなりに食事、美容、運動と気にかけていたつもりだったので、まさか更年期と言われるとは、一気に老けた思いがしてもう何をしても無駄なのかと絶望感しかありませんでした……。どんな治療をうけましたか?皮膚科で処方された保険外のハイドロキノンと美白化粧品を購入してすがる思いで毎日使用しています。その他にピーリングなどを使用し、気持ち薄くなってきたような気はしますが、消えたわけではありません。まだ更年期を迎えていない人へメッセージ更年期という言葉を聞くと、終わりを告げられるような感じがすると思います。実際、自分もそうでした。しかし、思い切って周りの人間に聞いてみると、それぞれに悩みがあり、むしろ更年期トークで盛り上がるくらいです。今では新たなステップだと思い、自分の心と体を見つめ直す時期ではないかと感じています。放っておいても時間は経ち、誰にでも平等に更年期はやってきます。だったら、行動して前向きに捉えた人生の方が素敵です。(40歳/会社員)髭のような痕で気づいた更年期更年期というと、ほてりやイライラなどを想像する人も多いはず。でも実は女性ホルモンは身体のさまざまな場所へ作用しているので、思いがけない症状がでる場合もあります。気になることがあったら、婦人科など専門家へ相談してみてくださいね。今回は、「更年期と診断されて驚いたエピソード」お届けしました。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月31日50歳前後で迎える場合が多い女性の更年期。閉経に伴う女性ホルモンの減少により身体にさまざまな影響があります。ですが中には、「え?これが更年期なの?」と驚くような症状の場合も。そこで今回は、MOREDOORに寄せられた「更年期と診断されて驚いたエピソード」をご紹介します。Aさんの場合、なかなか眠れなくて……小刻みに目が覚めて寝たのか寝ていないのか良く分からない……。そんな日が続くので気分も優れず、家族に眠れないことを訴えたら一度病院に行く事を勧められました。そこで行ってみた所、更年期だと言われました。診断された時、どう思いましたか?「えっ!」と思いました。まだ40歳後半なのに…。先生からは「年齢は関係ない」と言われ、「えっ嘘でしょう」と何度も疑って先生に聞き直しました。そして「個人差はありますがそのうち治る」と伝えられました。どんな治療を受けましたか?睡眠薬を頂いて眠れるようにはなりました。薬ばかりに頼ってたら癖になると思い、何回か病院に通って頂いた薬だけを飲み終えていたら、そのうち睡眠の事があまり気にならなくなりました。まだ更年期を迎えていない人へ、メッセージ初めて病院に行った時に、先生から「更年期は誰でも体験する事だからあまり病的に思わないこと」と言われました。中には知らない間に終わって行く人もいるそうですよ。(53歳/専業主婦)眠れない症状が出る人も更年期というと、ほてりやイライラなどを想像する人も多いかもしれません。ですが不眠や、不安感、頭痛、物忘れ、耳鳴りなど女性ホルモンは全身に作用しているため意外な症状にあらわれることもあります。気になることがあったら、我慢せずに婦人科医など専門家へ相談してみてくださいね。今回は、「更年期と診断されて驚いたエピソード」をお届けしました。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月31日50歳前後で迎える場合が多い女性の更年期。閉経に伴う女性ホルモンの減少により身体にさまざまな影響があります。ですが中には、「え?これが更年期なの?」と驚くような症状も。そこで今回は、MOREDOORに寄せられた「更年期と診断されて驚いたエピソード」をご紹介します。まだ30代後半だったAさんの場合……40歳直前、生理と生理の間(排卵日あたり)の吐き気やだるさが生理まで続くことが数ヶ月ありました。それと共に異常な眠気もあったり、昼間は眠いのに夜は眠れなかったり、イライラしたりという事がありました。まさかまだ、更年期だとは思わなかったのでビックリしました。どんな風に対処しましたか?初めは自宅近くの内科へ行き、なかなか改善されなかったのでその後出産した産婦人科にかかりました。血液検査をしたら、女性ホルモンの数値が少しだけ少なめだと診断され、漢方薬で改善されました。更年期を不安に感じている人へ、メッセージ更年期は気づかずになっているものだと思いました。日々の中で上手に付き合っていく事もできると思うので、あまり怖がりすぎずに過ごした方がいいと思います。案ずるより産むが易しです!(44歳/パート)ほてり以外の症状も知っておこう40歳直前で吐き気やだるさ、異常な眠気や不眠、イライラといった症状に悩まされたAさん。女性ホルモンの減少に伴う症状は、漢方やホルモン補充療法(HRT)で改善させることができます!自分の身体の声を聞いて、更年期とうまく付き合っていけるといいですね。今回は、「更年期と診断されて驚いたエピソード」をお届けしました。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月31日寝ても疲れが取れない、体が重いといった症状は、誰しも経験があるのではないでしょうか。さらに、40代を過ぎてその頻度が増すと「年のせい」「更年期だから」と老化や年齢が原因と考えがちです。けれど、その思い込みから意外な病気を見逃してしまうことも。更年期症状と思い込まれやすく、かつ、女性がかかりやすい病気について、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:「私の疲れは何が原因?」見過ごされがちな副腎疲労。しんどさの理由は更年期症状だけではなかった!つらい症状=更年期とは限らない「40代、50代の女性は何かつらい症状があると更年期症状や加齢のせいにしがちです。しかし、そこには思わぬ病気が潜んでいることがあります。まずは病気の可能性をできる限り否定し、その上で更年期症状や加齢を疑ってほしい」と駒形先生は言います。この症状は何の病気?以下の症状は、ある病気のものです。生理不順冷え症、低体温暑がり、多汗うつっぽいイライラする動悸がする貧血むくみやすい体重が急に増える、または激減するやる気が湧かない物忘れしやすい疲れやすい、体が思うように動かない眠気を感じやすい皮膚がかさつく便秘がち頻便眠気を感じやすい皮膚がかさつく、かゆみがある声がかれる足がつりやすい「ここに挙げたのは甲状腺異常による症状の例です。どの症状が出るかは病気によって異なり、個人差があります」(駒形先生)上に挙がっている症状は、誰もがよく感じやすそうなものばかりに見えます。甲状腺とは何なのでしょうか?甲状腺とは?女性ホルモンと似た甲状腺ホルモンを分泌「甲状腺とは、甲状腺ホルモンを作り、分泌する臓器です。甲状腺ホルモンは主に体の代謝を調整する働きをし、女性ホルモンと似た働きをします」(駒形先生)。【甲状腺ホルモンの働き】筋肉の維持・強化心臓の働きを活性化思考や反応を活性化新陳代謝の促進、体温調整脂質代謝を上げ、コレステロールを下げる糖代謝を促進骨量を上げて骨を強化「脳において、甲状腺に指令を出す部分と卵巣に指令を出す部分は隣り合わせになっています。甲状腺が狂うと生理も狂い、生理が狂うと甲状腺も狂いやすくなる。2つのホルモンはとても関係が深いのです。生理不順や無月経、不妊の原因を調べる過程の血液検査で甲状腺ホルモンの異常が見つかることも多いです」(駒形先生)。自分でできる見分け方は?首の前をチェック血液検査で甲状腺の異常はわかるということですが、「だるい」「疲れやすい」だけで受診や検査を受けるのはハードルが高いことも。「甲状腺異常の代表的な症状は首の前の腫れやしこり。先に挙げた症状があり、首の前の喉あたりが腫れていたり、触れてみてしこりがあったりするときは更年期症状ではなく、甲状腺異常が原因の場合があります。内分泌内科や甲状腺外来など、専門外来を受診すると血液検査やエコーで詳しく調べてもらえます」(駒形先生)。まとめつらい症状があったら我慢でしないで、まずは医師に相談してみることが大切です。甲状腺異常の原因は今のところ解明されていないということですが、遺伝は一因とされています。親族に甲状腺の病気を持つ方がいる場合は、定期的に検査をしたほうが良いということです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年08月26日健康が取り柄だった私ですが、アラフォーになってから体のだるさやめまいといった症状に悩まされるように。ですが、更年期障害といえば「のぼせやホットフラッシュがあるはずだから、自分には関係ない」と思い込んでいたのです。そんな私が「更年期障害かもしれない」と気付けたきっかけは同僚の言葉。私が受診を決意するまでの経緯と、体だけでなく心も軽くなったエピソードを紹介します。★関連記事:「1時間おきにホットフラッシュが!」46歳で更年期障害になりホルモン補充療法をした結果【体験談】アラフォーになり感じ始めた不調は…不調の原因がわからず途方に暮れる日々眠りが浅くなったり、体がだるく疲れやすい。めまいもするし、仕事が思うように進まない。アラフォーになってから、これまでに経験のない不調を感じるようになりました。ですが、健康診断を受けても特に異常は見つからず。「この不調の原因は? 」と悩みましたが、仕事を休むほどではないと判断し、対応はあと回しになっていました。コーヒーを何杯も飲み、仕事が忙しいときはエナジードリンクにも頼るなど、その場しのぎで過ごす日々。ところがついに、無理がきかなくなる日が来たのです。1年前の夏ごろから、寝ても疲れが取れない状態になりました。自宅から最寄り駅まで約15分間歩くことすらつらく、へとへとです。特に困ったことが、帰宅時にスーパーに寄るのがおっくうになったこと。食生活も乱れがちになり「このままだと仕事が続けられない」と不安が募るようになりました。このときはまだ原因に見当もつかず。ドラッグストアへ通い、自己判断で睡眠のサプリや漢方の服用を何度か試してみましたが、大きな変化を感じることはできず、途方に暮れていました。病院へ行くきっかけとなった同僚の言葉そんなとき、アラフィフの同僚と話す機会があり、思い切って相談してみました。私の症状をひと通り聞いた同僚。そこで出た言葉が「それって更年期障害じゃない?」だったのです! 更年期障害といえばイライラやホットフラッシュといった症状の印象が強く、目からうろこが落ちた瞬間でした。同僚の言葉をきっかけに、更年期障害について改めて調べてみると、たしかに多くの症状が書かれています。私が感じるめまいやだるさ、不眠などもありました。そこで自己判断はもうやめて、一度受診してみよう、と一大決心したのです。いざ、受診日当日を迎えました。症状が少しでもラクになるかも、という期待と「どこも悪くない」と先生に嫌な顔をされるかも、という不安。両方が入り混じり、複雑な心境です。緊張しながらクリニックへ向かいました。先生からのアドバイスで前向きになれた先生は、私の話を丁寧に聞いてくれました。緊張が解けていきます。「しんどさをわかってもらえた。受診してよかった」と安心した気持ちになりました。診断はやはり更年期障害。先生からのアドバイスは「まずはお薬の力を借りて、自分の元気な状態はこんな感じ、ということを知りましょう。同時に生活習慣も整えて、元気な状態を続けていけるようにしましょう」ということでした。具体的には、私の症状に合わせた漢方の処方。また、食生活について「今の生活スタイルなら食物繊維を意識して食べてみて」と言われました。漢方はドラッグストアで買ったものと、処方されたものでは種類が異なり「加味帰脾湯(かみきひとう)」が処方され、自己判断の危うさを痛感して反省しました。また、食物繊維について意外だったアドバイスが「フルーツをたくさん食べて」ということです。フルーツは甘すぎるからダイエットに良くないと思い込み、なんとなく避けていました。ですが、ほかのお菓子を食べていたら結局同じ。むしろ、ケーキやクッキーと比べるとフルーツのほうがカロリーも低く、食物繊維やビタミンが豊富! 先生から丁寧にアドバイスしてもらえたことで、自分の捉え方が変わり、生活習慣を整えることに前向きな気持ちを持てるようになりました。まとめアラフォーになり、急に不調を感じることが増えた私。めまいやだるさといった症状が「更年期障害かもしれない」と気付けるまで時間がかかり、自己判断で間違った対処をして悪循環でした。ですが同僚の言葉をきっかけに更年期障害の可能性に気付き、勇気を出して受診することができました。先生のアドバイスもあり、現在は漢方の内服を軸に、楽しみながら食生活の改善に取り組んでいます。めまいは少し残っていますが、息切れをするような疲労感や起きたときのだるさが軽減してきたことを実感しており、以前よりも明るい気持ちで過ごせる毎日です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。マンガ/山口がたこ著者/栢野しほ(43歳)うさぎ好きの兼業ライター。大好きな文章を書くことで誰かを励ます存在になりたいと思い、ライター業に打ち込んでいる。休日は、絶対に着替えない!と決めて部屋着で過ごすことが何よりの幸せ。
2023年08月19日更年期症状の一つといわれている首や肩の凝り。ただ、女性ホルモン(エストロゲン)減少だけが原因ではない可能性があり、凝りがひどくなると頭痛を引き起こすこともあります。そこでセルフケア法を含め、改善策を産婦人科医の粒来 拓先生に聞いてみました。教えてくれたのは…監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。★関連記事:更年期の代表的な症状って? のぼせ、ほてり、発汗があるときの治療と受診の目安【更年期の基礎知識4】「この記事はこんな人におすすめ」・更年期の首や肩の凝りの原因が知りたい方・セルフケアの方法が知りたい方・医療機関を受診するなら何科が良いか知りたい方更年期の首や肩の凝りの主な原因は?エストロゲンの低下以外に加齢による筋肉の衰えも更年期はエストロゲンの分泌量が低下することで自律神経が乱れ、血液循環が悪くなります。そのため筋肉に酸素や栄養が行き届かず、老廃物や疲労物質の回収などもスムーズにいかず首や肩に凝りが出るといわれています。ただ、それだけではなく加齢による筋肉の衰えも原因の一つです。首や肩の凝りを放っておくと、悪化して頭痛などにつながることもあります。症状緩和のためにまずおこなうことは?セルフケアや寝具の工夫を肩や首の後ろがかたくなり頭痛などが起こっているようなら薬物療法が必要になることがありますが、まずはセルフケアやはり・きゅう、マッサージなどを試してみましょう。首や肩の凝りを緩和するためには血行を良くして筋肉をほぐすことが大切で、手軽に始められるのは毎日のストレッチです。その他にも寝具のフィット感を確認したり、運動の習慣をつけることもおすすめです。首・肩甲骨をほぐす効果的なストレッチ2つセルフケアとして、首や肩甲骨をほぐすストレッチが効果的です。以下のものを試してみてください。肩のストレッチ肩の高さに腕を横に上げ、片方は手のひらを上に、反対は下に向け、ぞうきんを絞るような要領で両方の手のひらが逆向きになるようにねじります。ゆっくり10回繰り返して。首のストレッチ肩の力を抜いて首を回します。同じ姿勢を続けたときなど、右回り、左回りに2~3回ずつ回してみましょう。また、鍼灸やマッサージ、整体やアロマトリートメントなども効果があります。自分が試してみたい、気持ちが良いと感じるものを受けてみましょう。医療機関を受診するなら何科でどんな治療?整形外科や内科、婦人科をセルフケアをおこなっても改善しない、頭痛で毎日の生活に支障を来すような場合には、整形外科や内科、婦人科を受診してみましょう。整形外科では鎮痛剤、筋弛緩剤のほか、赤外線、ホットパックなどの温熱療法、脊椎を伸ばす牽引法などで治療していきます。婦人科や内科では、首や肩の凝りの症状に合わせた漢方薬が処方されます。葛根湯は風邪薬のイメージがあると思いますが、肩凝りにも効くとされます。また、肩凝り・頭痛は漢方学的に瘀血・水毒の所見とされ桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)も効果的です。さらに凝りがひどい場合は、麻酔科(ペインクリニック)での治療もあります。痛みを起こす部分(トリガーポイント)に神経ブロック注射をおこない痛みをなくします。ブロック注射は局所麻酔と同様なので、本当に激しい症状のときにおこなう治療法です。・整形外科で鎮痛剤、筋弛緩剤、温熱療法、牽引法など・婦人科や内科では漢方薬が処方される起こりやすい病気と注意したいこと肩凝りと勘違いしやすい五十肩に注意この時期に肩凝りと勘違いしやすい症状に、五十肩(肩関節周囲炎)があります。棚の上の物を取ろうとして手を上げたときなどに痛みが出るもので、肩の関節が炎症を起こしている状態です。この場合はもんだりしないで、整形外科を受診して安静にしながら消炎鎮痛剤で痛みを抑えます。その後、再発しないようリハビリ指導などを受け経過を見ます。放っておくと、関節が固まってしまうこともありますので注意しましょう。まとめ首や肩の凝りは更年期でなくても、ずっと抱えてきた人もいるでしょう。ただこの時期は、ホルモンバランスの乱れからさらにひどくなりがちです。以前より意識しながらセルフケアや代替医療などを取り入れると良いようです。放っておいても良いことは一つもありません。ぜひすぐにできることから試してみましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/アキモトスズ「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。著者/監修/粒来 拓 先生よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
2023年08月18日日本女性ヘルスケア協会長の新刊7月24日、更年期の症状に悩まされている女性などに向けた新刊『更年期で人生を好転させる 体と心のセルフマネジメント 東洋医学×心理学から導き出した 更年期をポジティブに楽しむためのバイブル』が発売された。著者は日本女性ヘルスケア協会長で、株式会社ロサ代表取締役、日本アーユルヴェーダ学会会員、アーユルヴェーダサロンROSA・ジョホレッチスタジオ主宰の鈴木まり氏である。四六判、176ページ、発行はGakken、定価は1,650円(税込)となっている。1万人以上の女性を指導してきた鈴木まり氏何かとネガティブなイメージがある更年期。それは更年期世代の女性自身が感じていることかもしれない。しかし、更年期だからといって、必ず更年期症状が出るわけではなく、毎月の月経から解放されることで、ポジティブに捉えている女性もいる。ただ、症状の有無や症状の程度は人それぞれで、激しい気分の落ち込みや発汗、動けなくなるほどの倦怠感など、心と体の変調に悩む人も少なくない。新刊では、1万人以上の女性にカウンセリングや指導を行ってきた鈴木まり氏が東洋医学や心理学などによる更年期症状の対処法と予防法を紹介する。「ホルモンバランスに負けない心と身体づくり」「-からだ- 自分の身体を知るアーユルヴェーダ診断」「-こころ- 人生を好転させる心の整理整頓法」「-エナジー- これから知っておきたい性愛と恋愛法」が解説されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※美人力PLUS『更年期で人生を好転させる 体と心のセルフマネジメント 東洋医学×心理学から導き出した 更年期をポジティブに楽しむためのバイブル』 ‐ 学研出版サイト
2023年08月07日更年期症状といえば、まずよく聞く症状はのぼせ、ほてり、発汗ではないでしょうか。これは女性ホルモン(エストロゲン)欠乏で起こる代表的な症状です。ただ、どの程度の症状で受診を考えるのかは悩ましいところですね。そこで産婦人科医の粒来 拓先生に聞いてみました。★関連記事:更年期症状がつらいときは何科を受診するの? 受診の目安は?【更年期の基礎知識3】「この記事はこんな人におすすめ」・更年期症状について、受診のタイミングや検査内容を知りたい方・更年期症状の具体的な治療法が知りたい方・更年期症状の治療をおこなう上でのリスクが知りたい方のぼせ、ほてり、発汗の主な原因は?エストロゲンの分泌低下により自律神経が乱れるため閉経前後の更年期に入ると、卵巣機能の低下、つまりエストロゲンの分泌が低下します。脳は一生懸命に刺激を出すのですが、卵巣からのエストロゲンの分泌量には波があり、うまく調整されません。いわゆる“ゆらぎ期”という、ホルモンバランスが乱れた状態になります。のぼせ、ほてり、発汗はエストロゲン減少により、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経が乱れることで起こります。更年期の女性の6割程度が経験するといわれ、そのうち日常生活に支障を来すほど重症になるのは1割程度といわれています。医療機関への受診の目安は?日常生活に支障を来す場合は自分の気持ち最優先で症状としては突然2~4分間持続する熱感と発汗を自覚し、脈拍も早くなります。ほてりや発汗は顔をはじめ、頭部、首から胸に広がります。また、突然体がカッーと熱くなったり、急に顔が紅潮したり、涼しいのに汗が止まらないなどの症状なども見られます。初めは戸惑う症状ですが、許容できる範囲内なら様子を見ても構いません。ただ、それらの症状が日常生活に支障を来すようなら気軽に婦人科で相談をしましょう。不快さやつらさは本人の感覚ですし、仕事や環境によっても感じ方は変わります。我慢せずに自分の気持ちを最優先して受診を決めましょう。婦人科の受診でわかることは?検査結果次第では内科の受診を勧められることものぼせ、ほてり、発汗といえば更年期症状の代表ともいうべき症状ですが、甲状腺疾患のサインであることもあります。甲状腺機能異常は更年期世代の女性に多い疾患です。甲状腺の機能が亢進するとバセドウ病、低下すると橋本病といわれます。どちらも疲れやすい、だるいといった症状になりますが、バセドウ病は特に熱感、発汗を伴います。通常、婦人科では女性ホルモンの採血ともに甲状腺ホルモンの検査もおこないます。もし異常があれば内科の受診が勧められます。具体的な治療例2つとセルフケア1.ホルモン補充療法(HRT)2.漢方療法3.セルフケア「自立訓練法」【1】ホルモン補充療法治療法は、ホルモン補充療法(HRT)をはじめ、漢方薬や安定剤などさまざまです。医師はそれぞれの症状に合わせて治療をおこないます。ホルモン補充療法はエストロゲンを体に補充する治療法で、内服薬・貼り薬・ジェル状の塗り薬があります。更年期症状の中でも、のぼせ、ほてり、発汗といった症状には特に有効です。開始してから2週間ほどで効果が出始めます。5年以上使用する場合は乳がんのリスクが上がるといわれているため、通常2~5年くらい使用しますが、5年で必ずやめなければならないということではありません。そのリスクと治療効果を考慮しながら検討します。いきなりやめるとまた症状が出てしまうこともあるので、生活環境を整えたり、セルフケアなども取り入れながら、だんだんと減量し、ゆっくりやめる方向へ持っていきます。【2】漢方療法また、症状によっては漢方療法も有効です。代表的な漢方は、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)などがあります。漢方は2週間から1カ月使用して効果を確認し、ラクになった感じがなければ処方内容を変更して、本人に合った漢方薬を見つけていきます。【3】セルフケア「自立訓練法」セルフケアの一つとして、自立訓練法があります。薬物治療ほどの効果は期待できませんが、これをおこなうことで自己コントロール力が身につき、症状緩和につながることもあります。●静かに落ち着ける場所で椅子に座るか、あお向けで横になり目を閉じます。下の7項目を唱えながら、その状態になるように気持ちを向けます。①気持ちがとても落ち着いている。②手足が重い。③手足が温かい。④心臓が静かに打っている。⑤呼吸がラクになっている。⑥おなかが温かい。⑦額が涼しい。●終了のための消去動作をおこないます。①手足が軽い。②手足の温かさが引いてくる。③おなかの温かさが引いてくる。④額の涼しさが引いてくる。⑤気持ちがとても落ち着いている。●1回5分以内で、1日2~3回おこないます。治療をおこなう上でのリスクはホルモン補充療法は定期的な乳がん検診をホルモン補充療法は乳がんのリスクが高まるのではと、不安に思われる方も多いと思います。しかし、ホルモン補充療法による発がんリスクは、肥満や飲酒による発がんリスクと同程度か、それより低いことが最近の研究で明らかになっています。ホルモン補充療法は、ほてりや多汗、めまいやイライラなどに対し有効な治療法であることは間違いありません。過度に恐れる必要はありませんが、治療の際には必ず乳がん検診を受けましょう。・更年期症状の主な治療法は、ホルモン補充療法(HRT)と漢方療法の2つ・ホルモン補充療法は乳がんのリスクが高まるといわれているので、治療の際は定期的に乳がん検診を受けるまとめのぼせ、ほてり、発汗がひどいと、ずっと不快感を抱えて生活しなくてはならず、人前に出るような仕事や機会が多い場合はかなり気になりますよね。この程度で受診してもいいの?と考えてしまうかもしれませんが、我慢せずに受診して快適な生活を手に入れるほうが精神的にもラクになれます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/アキモトスズ「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。著者/監修/粒来 拓 先生よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
2023年08月07日トイレのたびに憂うつになる、あのつらい痛み。痔とは長い付き合いという人も多いといいますが、更年期になると痛みが悪化するという話も。産婦人科医の駒形依子先生に、更年期と痔の悪化との関係について聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:「おしりに違和感?」もうすぐ臨月なのにおしりにイボが爆誕!? #年末年始痔になった話 1女性で一番多いのが「切れ痔」なのはなぜ?痔には、いぼ痔や切れ痔などがありますが、女性には切れ痔が多いと駒形先生は言います。「女性で切れ痔が多いのは、便秘が多いからです。若いころから長らく便秘体質で、硬い便を息んで無理やり出すのが当たり前になっている人が多いですね。排便時に肛門の出口に近い部分の皮膚が切れ、鋭い痛みが生じるのが特徴です。傷は自然に治るので、切れた原因が解消されれば一過性で終わりますが、実際は繰り返す女性が多いですね」(駒形先生)。現代は、赤ちゃんのころから便秘体質だったという女性も多いそうです。更年期は痔が悪化しやすい?更年期に入ってから痔が悪化した、という声を聞きます。「更年期だから痔になるというのではなく、もともとあった痔が、更年期になると悪化するということは良くあることです。女性ホルモンは組織の潤いを保つ役割を果たしますが、更年期に入るとその分泌は急激に減ります。それにより組織は硬くなっていきます。組織が硬くなったところで、硬い便を無理やり出そうとすれば、破れるのは当然。さらに、冷え症であればなおさら組織が硬いので、痔は悪化していきます」(駒形先生)。少しでも改善するためには?駒形先生によれば、痔は一度なると繰り返して、治りにくいと言います。治らないとしても、改善する方法はないのでしょうか。「便秘の人に、よく理想の便として“バナナのような便を出そう”と指導しているのを見ますが、痔が悪化している場合は肛門周りの組織が硬いためバナナ様の便でも息んでしまい、さらに悪化する場合があります。痔が悪化していると感じたら、息まずに出せる“ゆる便”を目指すほうが良いと思います」(駒形先生)。便通を良くする生活を心掛けて「便秘の人がゆるめの便を出すのは、最初のころは難しいかもしれません。まずは整腸剤を使って便をゆるくするのでも良いと思います。慣れてきたら、便通を良くする食品を取り入れてみても。例えばプルーンは便通を良くする食品として知られています。更年期の女性にとってほしい鉄分も含まれているので、味が苦手でなければ試してみても良いでしょう」(駒形先生)。まとめエストロゲンは加齢とともに減り続け、痔が悪化するリスクは年々高まっていきます。まずするべきなのは、便秘を解消すること! 更年期こそ、本気で便秘を解消するタイミングといえるのではないでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年07月24日更年期症状は誰にでも起こるもので、症状の程度はさまざま。軽く済む人もいれば、日常生活もままならない状態に陥る人も。症状がつらく日常生活に支障を来すのなら、それは更年期障害です。我慢しないで医師の診察を受けましょう。ただ、更年期障害の症状はさまざまで、何科にかかれば良いのかわからないということも。受診の目安や何科を受診すれば良いのかを産婦人科医の粒来 拓先生に聞いてみました。教えてくれたのは…監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。★関連記事:「更年期障害」とはどんな症状? 症状が表れる仕組み、なりやすい人の特徴を解説【更年期の基礎知識2】「この記事はこんな人におすすめ」・更年期症状が出たらまず何科を受診すれば良いか知りたい方・更年期症状で受診する際の注意点が知りたい方更年期障害に我慢は無用。受診するのは何科?まずは婦人科で全体的な不安を相談更年期障害はさまざまなので、日常生活に支障が出るくらいひどいようなら我慢せずに医師の診察を考えましょう。まずは、更年期障害の全体的な不安を相談するという目的で、婦人科で相談してみてください。子宮がんや子宮筋腫、卵巣嚢腫など婦人科の病気の有無を確認し、月経の状態やホルモン値の結果などから更年期障害なのかを判断してもらいます。複数の科との連携も更年期には、実は更年期障害が原因ではなく、他の病気が隠れているケースもあるので、本当に更年期から来るものなのかをきちんと調べることも大切です。例えば、動悸・息切れは本当は心臓の病気かもしれません。めまいは耳鼻科疾患や脳梗塞のサインなんてことも。婦人科から症状に合った他の科での詳しい検査をするよう紹介される場合も多くあります。更年期障害は多岐にわたるので複数の科との連携で診察していくものなのです。更年期障害とうまく付き合うには自分と相性の良い医師を見つけることが大切更年期障害で複数の科を受診するようになったとしても、とりあえずなんでも相談しやすいホームドクターがいると心強いものです。それは婦人科に限らず、どんな科の医師でも自分との相性の良さを優先して決めましょう。つらい本音を話しやすく、何科で診てもらうべきか相談できるような医師を見つけられると良いですね。日本女性医学学会(旧日本更年期医学会)のホームページで、産婦人科の中でも特にホルモン関連に伴う不調を専門とした女性ヘルスケア認定医を検索できるので、それを利用してみるのもおすすめです。※日本女性医学学会・更年期症状と思われる症状が表れたら、まずは婦人科を受診・なんでも相談できるホームドクターがいると安心まとめ更年期障害は程度の差こそあれ何年か続くケースもあるので、我慢しないで早めに受診を考えることは大切です。自分と相性の良い医師を見つけ更年期障害とうまく付き合っていくことができれば、ひとりでつらい思いをしなくても済みますね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。著者/監修/粒来 拓 先生よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
2023年07月23日閉経に向かうにつれ、女性ホルモンの分泌が少しずつ減る更年期。その一方で、男性ホルモンが増えるという話を聞いたことはありませんか。そもそも女性に男性ホルモンがあるのか、ある場合、更年期には増えてしまうのか、気になることについて産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:<老化のメカニズム>更年期のうつ症状を改善するカギは男性ホルモンにあり【医師解説】女性にも男性ホルモンはある?そもそも、女性には男性ホルモンはあるのでしょうか。「女性は男性の約10分の1の量ではあるものの、男性ホルモンがあります。更年期になり、女性ホルモンが急激に減ったあとでも、男性ホルモンの減少は緩やかなので、元気な体を維持できているのです。よく、更年期は男性ホルモンが増えると誤解されるのですが、女性ホルモンが急激に減ることで男性ホルモンが優位になり相対的に増えて見えるだけで、増えるわけではありません」(駒形先生)。とはいえ、男性ホルモンも加齢とともに減り、80代にはほぼ分泌しなくなるそうです。男性ホルモンとは?ところで、男性ホルモンとはどんな特徴があるのでしょうか。「男性ホルモンは『テストステロン』と呼ばれ、体調の調整、決断力、判断力、意欲、性欲などを司ります。筋肉や骨の発達を促進するので例えば肩幅を広くしたり、胸板を厚くしたり、太ももを太くしたりと、いわゆる“たくましい肉体”の素になります。ひげが生えたり毛深かったりするのも、テストステロンの働きです」(駒形先生)。男性ホルモンの影響は髪に出やすい更年期になると男性ホルモンが優位になるということですが、それでは急に毛深くなったり、性欲が増したりするのでしょうか?「男性ホルモンが増えるわけではなく、また、もともと男性に比べれば少ない量なので急に毛深くなるということはありません。しかし、個人差はありますが男性ホルモンが優位になることで髪の毛に変化が出る女性は多いようです。髪の毛は、男性ホルモンが司る部分と、女性ホルモンが担当の部分があります。例えば、男性ホルモンが強く関わっているのが、生え際や頭頂部。男性の抜け毛や薄毛はこの部分が多いですね。女性ホルモンがあることで保たれていた生え際や頭頂部の髪が、急激に減ることで守れなくなり、かつ、男性ホルモンが優位になったことで抜け毛や薄毛が起こることがあります」(駒形先生)。毛深くなるほどの男性ホルモンの量はないものの、抜け毛や薄毛と関わってくるということです。性欲は強くなる?一方、性欲はどうなのでしょうか。むしろ、更年期には減退する女性が多いように感じます。「男性ホルモンの性欲と女性ホルモンの性欲はもともと違っていて、前者は発散するタイプ、後者は受容するタイプのもの。受け入れたいという気持ちは減るものの、発散したいという気持ちは残っているのではないでしょうか。更年期の女性は性欲がないかといえばそんなことはなくて、結局は相手次第なのだと思います」(駒形先生)。まとめ発散したいという性欲は残っている……ということは、そういう意味ではオス化しているのかもしれません。しかし、既婚女性の場合、パートナーと発散したいという気持ちがどれだけあるかは、本当に個人差があるのではないでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年07月20日ほてりやイライラなどの更年期症状がひどくなり、更年期障害となる原因はあるのでしょうか? 実は更年期障害は、環境の変化や加齢などさまざまな要因が重なって起こるものだといわれています。そこで今回は、更年期障害の原因について産婦人科医の粒来 拓先生に聞いてみました。更年期の症状や更年期障害についてお悩みがあるという方はぜひ参考にしてくださいね。★関連記事:更年期の症状ってどんなもの? いつから? 更年期症状と更年期障害の違いとは?【更年期の基礎知識1】『この記事はこんな人におすすめ』・更年期について知りたい方・更年期障害になる仕組みについて知りたい方・更年期症状や更年期障害にお悩みの方更年期症状が表れる仕組みエストロゲンの分泌量と自律神経の乱れが深く関わっている卵巣の寿命は50年前後といわれます。卵巣ホルモン(エストロゲン)の分泌は、脳にある視床下部と下垂体が卵巣を刺激するホルモンを使ってうまく調整されています。しかし、卵巣の機能が弱ってくると、エストロゲンの分泌量が不安定になり、脳からの刺激がうまく機能しません。そのゆらぎの結果、自律神経が乱れ体にさまざまな不調が表れるようになります。それが更年期症状です。更年期障害になりやすい人の特徴と対策ひとりで抱え込まずに周りの人に相談することが大切更年期症状は、程度の差や出る症状の違いはありますが、つらいと思わずにうまく付き合っていける人もいます。その症状がひどくなり更年期障害になってしまう場合、エストロゲンの分泌量の減少が第一の原因ではありますが、なりやすいタイプや社会的環境も影響しているといわれています。特に更年期障害になりやすいタイプは、“まじめ”“完璧主義”“神経質”な人が多いとされます。一方、なんでも「ま、いいか~」「なるようになる」などとおおらかに考えられる人は軽く済む傾向があるとされます。社会的環境の要因としては、育児、家事、仕事、親の介護など、自分の生活に大きな変化があり、それらのストレスが重なると症状をひどくする原因になります。症状を悪化させ更年期障害までいかないようにするためには、ひとりで問題を抱え込まず、できるだけ周りの人に相談したり、協力を得られるようにすることが大切です。『更年期障害になりやすい方の特徴』・まじめな方・完璧主義な方・神経質な方まとめ更年期症状を更年期障害へと悪化させないためには、周りの人に協力してもらいながら、自分の不調を受け入れ、つらいときはつらいと声に出し、いつかは安定すると信じて過ごすことです。ただ、気軽に話せる人がいないと思うなら、婦人科、心療内科、精神科、内科など更年期の専門家に頼るのが症状軽減の近道です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。著者/監修/粒来 拓 先生よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
2023年07月19日育児と仕事、その他の雑務で疲れているところに、更年期障害が襲ってきました。その更年期障害をやっと克服し、家族や周囲と向き合う余裕が生まれたと思ったら、気が付けば夫婦の会話が激減。更年期障害と診断され、症状が緩和されるまでの間は夫婦とはいっても、毎日一言、二言程度のあいさつだけでした。そんな私たち夫婦が、実際にどのような行動や態度を取って会話が復活したのかを紹介します。★関連記事:「やっぱり寂しい」夫が初めての単身赴任! 離れてわかった夫婦のコミュニケーションに大切なものとは唯一の会話は「おやすみ」という日々更年期障害で苦しんでいる間は、とにかく周りがまったく見えていませんでした。子どもの学校の支度や宿題、家事だけはなんとかこなそうとしましたが、それ以外は家族と話すのもおっくうに。子どもは無邪気に際限なく話しかけてくるので私も話しますが、夫とは必要最低限の伝達事項しか伝え合わなくなりました。夫は寡黙なほうではないのですが、私の感情を読むのがうまいため、黙っていると夫からも話しかけてくることはありませんでした。しかし、感情を読むのがうまいとは言っても、私に対してやさしくするとか育児や家事などを代わりにしてくれるような気づかいは持ち合わせていないわが夫。そのため、週末は子どもの習い事などに出かけると夫もそれに合わせ外出してしまうので、就寝するときの「おやすみ」という言葉が唯一の会話という日々が3カ月ほど続きました。会話しようと思っても空回りばかり夫と話をしようと思っても、会話のない日々を過ごしてしまうと、前のように話すのは難しくなってしまいました。私たちの場合には、主に3つのことが原因で会話が途切れることに。1つ目はタイミングです。夫が話しかけてきてくれても、私は夕食作りに没頭していたり、子どもの宿題チェックに忙しかったりで生返事ばかり。そうこうするうちに、夫も私に話しかけなくなってしまいました。2つ目は私の感情的な言葉です。私の更年期障害の症状は、いきなり涙がボロボロ流れたり、急にイライラしてしまったりすることでした。普段は気にしない言葉でも感情的になっていると、夫の何げない言葉にもついつい絡んでしまうように。「無理しないでいいじゃん」という夫の言葉についカッとなってしまい、「誰が掃除と料理をやるのよ!」と涙ながらに叫んだこともしばしばありました。3つ目は夫の反応の少なさです。夫はある意味素直な人なので、自分に興味のない話などは表情が固まることがあり、意見を求めても「うん」か「へー」しか言わないことも。最初は怒っていたのですが、徐々に怒るのも疲れてきてしまい、夫が興味のなさそうなことは話さないようになりました。会話復活のためにおこなった3つの方法私にとって夫は家族であり、恋愛感情などはもうないかもしれません。しかし、付き合う前から友だちだった夫ともう一度楽しい会話がしたくて、会話を復活させようと思いました。最初にしたことは、夫の話を真面目に聞く、または聞くフリをすることです。ささいなことかもしれないですが、私は家事や自分自身のことに夢中で、話を聞くどころか夫の顔さえ見ないことも。夫の話はつまらない話も多いので、時には話を熱心に聞くフリをしていました。次は夫の仕事について質問をするようにして、夫からも話させるようにしました。夫はある分野の講師もしていたので、得意分野の話ならば何時間でも話せます。最初は戸惑っていましたが、徐々に私の目を見て話すことも増えてきました。最後にしたことは、夫と話し合うことや家事の分担などを思い切って頼んでみました。夫もいきなりの変化に戸惑っていたそうですが、もともと友だちですので前のように話せるのはうれしかったようです。また、家事や子どもの宿題を手伝ってみて、初めて大変さを実感できたそう。夫は単純な人なので、2週間ほどで前のように話せるようになりました。まとめ育児や仕事、更年期障害など自分の身に降りかかることを必死でこなしていました。それがやっと収まり、周りを見る余裕ができたら夫との会話がなくなっていました。原因も解決策もすべてささいなことばかりですが、2週間後くらいには以前のように会話できるくらいまでに回復。私たち夫婦はこの方法で救われました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。イラスト/すうみ著者/Yoko(43歳)とても元気な小5の女の子と小1の男の子と家事をしない夫と楽しく暮らしてはいる。しかし、フルタイムで仕事をしていて、さらに更年期のような症状もボチボチ始まり家事と育児と仕事でかなり疲労気味の主婦。
2023年07月12日4人の子どもを育てていた私はネイルとは無縁で、健康的な生活を送っていたので爪のトラブルが起こったこともありませんでした。しかし更年期を迎えてから爪が欠けやすくなり、閉経を迎えるころには割れてしまうのが日常茶飯事となったのです。パソコン作業が欠かせない私が、爪を保護するために始めたネイルケアについてお話しします。★関連記事:「爪をいたわってあげたい!」加齢とともに割れやすくなった爪をお手入れしてみたら【体験談】机に爪がぶつかると割れる!仕事の資料を机に置こうとしたときに、誤って爪をぶつけてしまうことがあります。若いときは痛みを感じるだけで済んだのに、近ごろは必ずと言っていいほど爪が欠けたり割れたりするようになりました。更年期を迎えて洗い物の後はハンドクリームを塗るようにしていましたが、割れた爪を見ると乾燥しているように感じたのです。気になって調べてみると、爪の先端から根元に向かって割れることが多いのも乾燥と関係しているようでした。食生活の見直しからスタート爪の主成分はケラチンと呼ばれる繊維たんぱく質ですが、更年期を迎えて女性ホルモンの分泌量が減少すると体内でケラチンを保ちにくくなるようです。私は更年期対策として女性ホルモンと似た働きを持つイソフラボンを含む大豆製品を食べることは意識していましたが、ダイエットを目的に肉や魚を食べる回数を減らしていました。ケラチンを保持する上でたんぱく質が大事だとわかってからは、肉と魚介類と卵を意識して食べています。また薄い爪を固く丈夫にしてくれる作用があるビタミンAを摂取するため、鶏レバーや緑黄色野菜も食習慣に取り入れました。甘皮部分をしっかり保湿!娘にネイルオイルをプレゼントされたこともあり、爪のケアとして用いていました。生えた爪だけをケアしても、もろさは改善されませんでした。原因を調べてみると、爪の甘皮部分が乾燥したままでは生えてくる爪がもろくなることを知って驚きました。そこで爪の甘皮をケアする際には保湿効果の高い、顔用の乳液やクリームを使うことにしたのです。1カ月ほど甘皮の保湿ケアを続けたところ、爪の状態が良くなってきたように感じます。爪が欠けたり割れたりする頻度も減りました。まとめ更年期になったからには、ドライシンドロームと呼ばれる肌や口、髪の乾燥は避けられないと思っていました。しかしドライシンドロームが爪にまで及び、私にとって小さなストレスになるのは意外な出来事でした。今後も元気に美しく年齢を重ねていくために、爪のケアは日々の習慣として続けていきます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/サトウ ユカコ(54歳)広告制作プロダクションで、プランナーやディレクター、ライターを兼務。双子を含めた4人の子どもがいる。小学校教諭、幼稚園教諭の資格を持っている。
2023年07月08日40代になってから、「生理が今までと違う」と感じたことはありませんか? 更年期症状や閉経のことが気になる年代が抱えやすい生理の悩みについて、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:トイレが真っ赤っか! 突然の大量出血、予測不能な生理周期…閉経前に起きた生理トラブルのリアル閉経が近づくと生理はどう変わる?周期が乱れやすくなり回数が減ってきます40代になると卵巣機能が低下し、ホルモンバランスが崩れ、生理周期は乱れやすくなります。閉経が近づくと、生理の回数も1カ月おき、2カ月おき……と少しずつ減っていくことが多くなります。その後、1年間継続して生理が来なければ閉経となります。経血の量は変わる?多かったり少なかったり、人それぞれ回数は減っていきますが、量については個人差があります。閉経が近づくと量が減っていくと思っている人も多いようですが、必ずしもそんなことはありません。卵巣機能が低下してホルモンバランスが崩れることで、急に多くなったり少なくなったりと、経血の量は乱れやすくなります。生理が今までと変わってきたらどうする?生理不順=更年期とは限らず、定期的な検診で自己管理をこのカードは本物ではありません更年期になると生理が乱れやすいのは事実ですが、だからといって生理不順のすべてが更年期症状であり、閉経のサインというわけではありません。閉経の前後5年間、合計10年間を更年期と呼びますが、閉経前の生理不順が更年期によるものだったとわかるのは閉経になってから。生理不順の原因には、さまざまな病気が隠れていることもあります。生理が今までと違うからといって慌てる必要はありませんが、年1回の健康診断は必ず受けてセルフチェックしておきましょう。そのとき、婦人科のがん検診とエコー診断を受けるとさらに安心です。まとめいかがでしたか? 閉経が近づくと、生理の回数や量がそれまでとは違ってくるということがわかりました。ただ、閉経とは関係ないケースもあるということも忘れずに。定期的に健康診断を受けて、セルフチェックすることが大切です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年07月04日誰にでも訪れる更年期。しかし、具体的に更年期の症状がどんなものかを把握しているという方は意外と少なく、どんな症状が訪れるのかと不安に感じているという方もいるのではないでしょうか? そこで今回は、産婦人科医の粒来 拓先生に更年期はいつから始まり、どんな症状が出るのかを聞いてみました。専門家のお話を参考にして、更年期についての正しい知識を身につけていきましょう。教えてくれたのは…監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。★関連記事:「なぜ更年期はイライラしやすくなるの?」今すぐできる改善策を医師がアドバイス!『この記事はこんな人におすすめ』更年期についての理解を深めたい方更年期の症状がどんなものか知りたい方更年期がいつから始まるのか知りたい方更年期症状ってどんなもの?のぼせやほてりなどさまざまな体の不調更年期症状とは、更年期の期間に表れるさまざまな症状のことをいいます。脳の視床下部は頑張って分泌させようと指令を出し続けますが、それまでのようにはエストロゲンを維持できません。エストロゲンは子宮だけでなく体のさまざまなところに作用しています。不足するとのぼせ、ほてりなどの症状や、発汗など自律神経失調症に似た症状をはじめ、さまざまな体の不調を引き起こします。これが更年期症状です。誰もが迎える更年期ですが、症状が軽く、生活に支障なく過ごせる人も多くいます。自分で心身の変化や状態を受け止めて、医療機関への受診を含め更年期症状とうまく付き合う方法を見つけていくことが大切です。よく表れる更年期症状とは?更年期によく表れる症状は、以下のものがあります。血管運動神経症状(のぼせ、ほてり、発汗)精神神経症状(イライラする、憂うつになる、不眠、不安感が強い)頭の症状(頭痛、頭が重い)末梢神経系(手足のしびれ、こわばり)運動器系(肩凝り、腰痛、関節痛)生殖・泌尿器系(頻尿、尿漏れ、性交痛)皮膚の症状(乾燥肌、かゆみ)消化器系(喉の違和感、おなかが張る、便秘)循環器系(動悸、息切れ)全身症状やそのほか(だるい、疲れやすい、冷え、めまい、ふらつき、ドライアイ、目の疲れ、においに敏感、物忘れが多い、指が太くなる、太りやすい)特によく表れる更年期症状は、「1.血管運動神経症状ののぼせ、ほてり、発汗」、次に多いのが「2.精神神経症状のイライラする、憂うつになる、不眠」などです。表れる症状は人によってさまざま。症状に強弱はあるものの、いろいろ重なって表れることが多いとされます。【主な更年期症状】・のぼせ・ほてり・発汗・イライラする・憂うつになる・不眠更年期っていつから?閉経前後の10年を「更年期」という卵巣には寿命があり、一般的には50歳前後だといわれています。その卵巣が弱ってきて、今まで規則的に分泌されていた女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌が減少し、その結果、月経が止まることを閉経といいます。この閉経の前5年、後ろ5年の合わせて10年間を「更年期」と呼びます。月経は突然パタッと来なくなる人はまれで、周期が短くなったり、だんだん間隔が空いたり、不順になったと思ったらまた順調に来たり……と閉経までの過程は人によってさまざまです。最終的に、最後の月経から1年間出血がなければ閉経と診断されます。日本人の閉経年齢の平均は50.5歳とされますが、実際には45歳から55歳までと幅があり、その人にとっての閉経年齢から前後5年間が更年期となります。ですので、40代に入れば誰しもが更年期である可能性があります。更年期症状と更年期障害との違いとは?「更年期症状」と「更年期障害」は区別して考えよう!ここからは、「更年期症状」と「更年期障害」の違いについて説明しましょう。更年期症状は、エストロゲンの分泌低下に伴うもので誰しもが通る道です。かといって、過度に不安になる必要はありません。実際に、生活に大きく支障が出ると「更年期障害」といいます。「更年期症状」の範囲内で過ごせるか、「更年期障害」となってつらくなるかは、エストロゲンの分泌低下だけでなく、精神面、環境面の要素が大事であるとされています。一般的には、頑張り過ぎて、更年期に戸惑いを感じている方がなりやすい印象です。残念ながら20代・30代のバリバリ元気な世代とは体が異なります。エストロゲンの分泌量が不安定になり、そのゆらぎが体につらくこたえるのが更年期です。ひとりの社会人であり、妻であり、嫁であり、娘であり、母である。女性を称する言葉はたくさんあります。ひとりでいろいろな役割をこなして休みがない世代といえるでしょう。更年期とうまく付き合うためには、他の誰かのためではなく自分優先、自分のペースを探る必要があります。「更年期症状」誰しも多少は症状が出るもの。過度な心配は不要。「更年期障害」生活に大きく支障が出るつらさがあるもの。病院に受診するなどの対策が必要。まとめ更年期は“更新する”時期です。気張らずに自分のペースでうまく付き合う姿勢が良いですね。更年期のどの症状がどの程度強く表れるかは本当にさまざまです。そして、いつか終わりがあるものです。症状がさまざまであれば、治療もさまざま。サプリや漢方薬といった比較的取り組みやすいものから、ホルモン補充療法や安定剤といった治療まであります。「更年期かしら?」と悩んだら、気軽に婦人科で相談をしてくださいね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。著者/監修/粒来 拓 先生よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
2023年06月16日更年期に入ってからひどい寝汗に悩まされるようになり、特に上半身がびっしょりになることが多かった私。そんなとき、友人から勧められたあるアイテムを使用したところ、寝汗が出にくくなり快適に眠れる日も多くなってきました。超簡単にできる寝汗対策についてお伝えします。★関連記事:「顔汗が止まらず恥ずかしい!」ホットフラッシュで化粧が落ち、寝汗もびっしょり【体験談】寝汗に悩まされる更年期40代後半ごろから、更年期症状に悩まされるようになりました。特に寝汗がとてもひどく、夜中に突然汗が吹き出し、上半身を中心に汗びっしょりになることが多くなったのです。冬であっても大量の汗が出て衣服が濡れるため、着替えをしていました。寝汗によって体が冷えきってしまい、睡眠不足や体調不良になっていました。アイスピローシートとの出合い寝汗がひどいことを同世代の友人に相談してみると、アイスピローシートが良いと聞き、試してみることにしました。アイスピローシートとは枕の上に敷くことができる冷却ジェルシートのことです。最初は半信半疑でしたが、実際に使ってみると驚くほど快適で、上半身のひどい寝汗がかなり軽減されました。アイスピローシートが頭の温度を下げることで寝汗の量が減少したようで体も冷え過ぎず、快適な睡眠を送れる日が多くなりました。それにより睡眠不足も解消されつつあります。もちろん寝汗が完全に解消されたわけではありませんが、これまでの不快な寝汗とは違い、気持ち良く眠ることができるようになりました。頭以外にも使える万能さ!アイスピローシートや冷却ジェルシートは種類が豊富で、値段もさまざまです。私が選んだのはジェル状の枕ではなく、アイスピローシートでした。結露が出ない保冷剤でできているので大変快適で、冷た過ぎにならないこともよかったです。さらにシートになっているため、背中に敷いたり、足に当てたりすることが可能でとても便利でした。夏は冷凍庫に入れていますが、冬には冷凍庫に入れずに使用することもできそうです。まとめ寝汗ぐらいと思って我慢していると、睡眠不足や、脱水などから体調不良のきっかけとなってしまいます。更年期特有の寝汗は上半身に汗が集中することも多く、枕周辺を涼しくしてあげるだけでも快適に過ごせるようになり、体調不良の軽減に役立っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/マメ美著者/伊達 敦子(49歳)3児の母。会社員の傍ら、化粧品検定2級、1級を取得し、コスメコンシェルジュの認定を受けたエキスパート。人々の美しさと自信を引き出すため、日々活躍中。
2023年06月11日