これまでにたびたび映像化されてきた、こうの史代による不朽の名作漫画『この世界の片隅に』が、アンジェラ・アキを音楽に迎えてミュージカル化される。主人公・すずとその夫・周作を演じるのは、昆夏美&大原櫻子、海宝直人&村井良大のWキャスト。ぴあでも既報の 製作発表会見() の直後に行われた4人の合同取材会より、主なやりとりをピックアップしてお届けする。言葉にしづらいこともダイレクトに伝えられる――まずは、製作発表も終わり、ミュージカル版『この世界の片隅に』が本格的に動き出した“今”のお気持ちをお聞かせください。昆原作を読んだり映像化された作品を観たりする中で、これをどうやってミュージカル化するんだろう?という思いがまずあって。これをどういうふうに作っていくのかな?という期待が今、ますます膨らんでいます。本当に新たな試みだと思うので、ストレートプレイではなくミュージカルとしてこの作品を上演することの意味を、これから見つけていきたいですね。大原私は、ミュージカルでここまでたくさん歌わせていただく作品は初めてです。なので、すごく楽しみですが、少し不安もあります。海宝そうだよね。原作では日常が淡々と、生々しく、すごく繊細に描かれているから、アニメーションにするのも大変だったと思うんです。そんな中で(劇場版アニメーションの片渕須直)監督は、基本的には原作に忠実に、でも監督自身の思いも入れて映像化したと聞いているので、そういう意味では原作とはまた違う『この世界の片隅に』なのだと思っていて。それが舞台になることで、さらに新しいものになるのだろうと思うと、すごく楽しみな反面、ハードルはやっぱり高い。クリエイトすることの難しさを実感しながら作っていくことになると思うので、覚悟を持って臨んでいきたいです。村井原作があって、アニメ化やドラマ化もされているものを、ミュージカルに落とし込むわけですからね。でもアニメ映画版を観た時に、挿入歌が結構入っているのが、僕にはすごく自然に感じられたんです。優しい旋律がずっと流れているような空気感が、この作品に合っている気がしたから、ミュージカル化するのにぴったりな作品なのかなと。言葉にしづらいことを、歌詞と旋律に乗せることで、お客さんにダイレクトに伝えられると思います。――製作発表では、Wキャストの相手についての印象を語っていらっしゃいましたが、相手役のおふたりについてはいかがですか?昆周作さん役のおふたりとはどちらも共演経験があって、仲良くさせてもらっている……と、私としては思ってるんですけど(笑)。村井はい、いつもお世話になってます!(一同笑)昆良かった(笑)。なので周作さん役がおふたりと聞いて、すごく心強いなって思いました。すずさんと周作さんは、すずさんの不器用なところや足りないところを、周作さんが受け止めてくれるような関係性。それはちょっと、ポンコツな私としっかり者のおふたりの関係性に似ているような気がするので(笑)、夫婦役として一緒に役を作っていくのがとても楽しみです。大原私は、海宝さんとは『ミス・サイゴン』の稽古場でご一緒しました。本番には出られなかったのですが、昆さんとも海宝さんとも稽古場で色んなお話をしていたので、おふたりがいらっしゃるだけで安心感がありますね。そして村井さんとは、今回が初めてで。海宝そっかそっか、初めましてか。大原そうなんです。でもPV撮影の時にすごくサポートしていただいたので、私も昆さんと同じく、心強いな、という安心であふれております。海宝僕は昆ちゃんのことも大原さんのことも、表現者としてすごく尊敬しているので、相手役としてご一緒できて本当に光栄です。昆ちゃんとは今まで、相手役として組んでもハッピーな結末を迎えられたことがなくて(笑)。昆そうだね、ようやくだね!海宝やっと夫婦役ということで、新鮮な感じがしています。大原さんは、音楽に対してもお芝居に対しても絶えずハングリーに、前に進もう、前に進もうとしているのをいつも感じていて。この舞台に臨む姿からもきっと刺激がいただけると思うので、とっても楽しみですね。村井僕と昆ちゃんは、共演させていただくといつも、昆ちゃんのほうが僕より強い役だったんです! 今回の役は、今までとは違う関係性の役になりそうなので楽しみ。初めて静かな昆ちゃんが見られるのかなって(笑)。大原「静かな昆ちゃん」(笑)。昆……頑張ります(一同笑)。村井櫻子さんとはPV撮影の時が初対面だったんですが、プロ意識の高い方だなと思いました。もっとこうしたらこう見えるんじゃないか、といったことをすごく追求されていたので、稽古場でご一緒できるのがやっぱりすごく楽しみです。現代と地続きの人々の営みを通して、戦争というものを感じてもらう――演じられる役柄に共感する部分や、ご自身と似ていると思うところがあれば教えてください。海宝周作さんは、ちょっと鈍くさいというか(笑)、スッとしてるように見えて、意外と自分の思ったようにはできないところがあって。村井良かれと思ってやったことがダメだった、みたいなことが結構ある人だよね。海宝そうそう(笑)。普段はすずさんを引っ張ろうって頑張ってるけど、たまに弱さや素直さを見せる、そのバランスが可愛らしいキャラクターだなと思います。その人間臭さ、人間味みたいなところには共感するというか、素敵なところだなあと。村井優しいところが可愛らしくもあり残念なところでもあると僕も思います。自分で言うのもなんですが、僕も優し過ぎるところがあるので、そこは似てるなあと思いますね(一同笑)。大原すずさんと似てるところかあ、難しいな……。昆私は、不器用なところが似ています!(一同笑) 着物を裁ち間違えてしまったりとか、「あちゃー!」みたいなことをすずさんはよくやっていて、分かるなって(笑)。一生懸命やっているのに「あれ? どこで間違えた?」みたいなことが、私もよくあるんです。大原すずさんって、柔らかくて温かくて、ちょっとおっちょこちょいなところが可愛らしい人だと思うんですが、私は結構ハッキリした性格なんですね。だから似てるところを探すのは難しいんですが……ホワっとした中にも強さとか明るさ、元気さが感じられる人でもあるので、強いて言うならそういう前向きなところなあと思います。――最後に、この作品のテーマについて伺います。言葉で表すのがなかなか難しい作品かとは思いますが、今の時点で皆さんが特に伝えたいこと、大事にしたいと思っていることは?村井これは、原作者のこうの先生が仰っていたことなんですが。私は原爆体験者ではないけれど、戦争の話というのは体験者だけが伝えればいいということではなく、我々全員に語る権利と語る義務があるんだと。そのお話を聞いた時、僕らも戦争を体験はしていないけれど、ミュージカルを通して皆様に知っていただくということを、自分たちの義務としてやるべきなんだと、背中を押された気持ちになりました。戦争を前面に押し出した作品ではないですが、戦時中の人々の生活を舞台上で、生身の人間である僕らが演じることで、皆さんに戦争というものを感じていただく機会になるのではないかと思っています。昆・大原すごい、全部言ってくれたね。村井じゃあもうこれで終わりにする(笑)?――何かしらトッピングするか、「同意です」のひとことでも大丈夫ですので皆さんもぜひ(笑)。大原そうですね~、言葉にするのが本当に難しいのですが……。戦時中の話ではありますが、日々を生きる中での出来事とか苦悩、人間だから思うことというのはいつの時代も同じなんだなって、この作品に触れていると本当に思うんですね。だからすごくシンプルに言うと、「生きるとは何か」というのがテーマなのかなあと。生きるために何かと向き合って、戦って、もがき苦しみながらも前を向いて進むということを、すごく感じさせてくれる作品です。昆私は、コレ! という明確なテーマがないというか、簡単にキャッチコピーが付けられないところ、色々な角度から捉えられるところが、この作品の魅力なのかなと感じていて。だから「これを表現したい」と言うことはできないけれど、ひとつ言えるのは、戦争の悲惨さを派手に訴えるのではなく、戦時下にもあった当たり前の日常を淡々と描いているということ。原作がそうだから、このミュージカルも、“戦争を題材にした作品”と聞いて思い浮かべるものとは違う作品になる、ということだけは確信しています。海宝……もうね、ほぼほぼ出尽くしてますけど(笑)。村井トッピングお願いします!海宝はい(笑)。皆さん仰っていたように、戦争の被害を生々しく描いているわけじゃないのに、戦争にリアリティを感じづらくなっている僕らの世代にも、戦争が生々しく突き刺さってくるのがこの作品。それは、日常が淡々と描かれていて、その日常を送るキャラクターたちに“実在感”があるからだと思います。みんなが自分たちと同じようなことで喜んだり悲しんだりしてるから、自分たちとは価値観の違う時代を生きてた人たちではなく地続きの人たちの話なんだ、そういう当たり前の人間の営みの背景に戦争があったんだ、と思える。僕が原作や映像化作品で感じたそのリアリティを、音楽の力も借りながら、この舞台でも表現できたらいいなと思っています。取材・文:町田麻子撮影:杉映貴子<公演情報>ミュージカル『この世界の片隅に』原作:こうの史代音楽:アンジェラ・アキ脚本・演出:上田一豪出演:浦野すず:昆夏美/大原櫻子(Wキャスト)北條周作:海宝直人/村井良大(Wキャスト)白木リン:平野綾/桜井玲香(Wキャスト)水原哲:小野塚勇人/小林 唯(Wキャスト)浦野すみ:小向なる黒村径子:音月桂白木美貴子 川口竜也 加藤潤一飯野めぐみ 家塚敦子 伽藍琳 小林遼介 鈴木結加里 高瀬雄史 丹宗立峰中山昇 般若愛実 東倫太朗 舩山智香子 古川隼大 麦嶋真帆桑原広佳 澤田杏菜 嶋瀬晴大村つばき 鞆琉那 増田梨沙【東京公演】2024年5月9日(木)~5月30日(木)会場:日生劇場【全国ツアー公演】6月6日(木)~6月9日(日) 北海道公演 札幌文化芸術劇場hitaru6月15日(土)・16日(日) 岩手公演 トーサイクラシックホール岩手大ホール(岩手県民会館)6月22日(土)・23日(日) 新潟公演 新潟県民会館大ホール6月28日(金)~30日(日) 愛知公演 御園座7月6日(土)・7日(日) 長野公演 まつもと市民芸術館7月13日(土)・14日(日) 茨城公演 水戸市民会館グロービスホール7月18日(木)~21日(日) 大阪公演 SkyシアターMBS7月27日(土)・28日(日) 広島公演 呉信用金庫ホールチケット情報:()公式サイト:音楽を手がけるアンジェラ・アキさんと昆夏美さん、大原櫻子さんによる、一発撮りパフォーマンス映像『アンジェラ・アキ - この世界のあちこちに / THE FIRST TAKE』も公開中!
2024年03月15日過去にアニメーション映画化、実写化されてきた、こうの史代の傑作漫画を原作とするミュージカル『この世界の片隅に』の製作発表記者会見が2月20日(火)、都内で開催され、出演者の昆夏美、大原櫻子、海宝直人、村井良大、平野綾、桜井玲香、音月桂と脚本・演出の上田一豪が出席。音楽を担当するアンジェラ・アキからはビデオメッセージが寄せられた。戦争下の広島県呉市でつつましく暮らす人々の姿を丁寧に描き出す本作。卒業ソングの定番となった「手紙 ~拝啓十五の君へ」で知られるアンジェラは、2013年に日本での活動を休止し、2014年に渡米し大学で音楽を学んでいたが、本作の楽曲の発表と共に日本での活動を再開させることになる。4月24日には本公演の為に書き下ろした30曲以上の楽曲の中から厳選された曲をアンジェラ自身が新たにアレンジし、歌唱した12年ぶりのアルバム「アンジェラ・アキ sings 『この世界の片隅に』」がリリースされるSony Music Labels Inc.会見のためにビデオメッセージを寄せたアンジェラは、上田による台本に最初に目を通した時に「自然にセリフと共に音が見えてきた」と明かし「素晴らしい原作を舞台化する意味があるんだと思えたし、それに寄り添うような曲をつくりたいと思いました」と語る。既にアンジェラの楽曲を耳にしたというキャスト陣からは感動の声が! Wキャストで主人公・すずを演じる昆は「何て素敵な楽曲なんだろうと心から思いました。アンジェラさんのつくる力強くもあり、温かく寄り添うような楽曲が作品の温度感にぴったりハマるなと。この素敵な楽曲を早く歌いたいです」と語り、同じくすず役の大原は、学生時代からアンジェラのファンだったと明かし、「(音楽がアンジェラと聞いて)え? アンジェラさんが曲を? とワクワクして、(曲を聴いて)ワクワクを通り越して体の芯がゾワゾワッと震えるくらい感動して涙が出てきて、これは絶対に歌いたい! という思いが強まりました」と明かす。昆夏美大原櫻子すずの夫の周作を演じる海宝は「アンジェラさんが久々に復帰して音楽を書かれる、その一作目に参加できることを幸せに感じます」と語り、海宝と共にWキャストで周作を演じる村井は「(曲を聴いて)とにかく思ったのは、純粋だなということ。この作品に本当にぴったりな楽曲がいきなり目の前に現れて、完成形が見えちゃった」とアンジェラの楽曲が作品に与える力の大きさを口にしていた。海宝直人村井良大脚本・演出の上田は、原作の漫画について「戦争を描いていながら、日常に暮らす人々の細やかな機微や心の小さな動き、内面まで繊細に描かれている作品」と語り、ミュージカルの脚本にする上でとにかく原作に「丁寧に向き合った」と述懐。「演出も奇をてらうのではなく、登場人物たちの感情線がしっかりと届くように、お客様が歩み寄り、耳を傾けたくなるものにしたいと思い、プランニングしています」と語った。脚本・演出を務める上田一豪原作の好きなシーン、演じるのが楽しみなシーンを尋ねると、昆と大原は奇しくも同じシーンを選択。ひょんなことからすずと仲良くなる遊女のリン(平野と桜井のWキャスト)がすずに「この世界に居場所はそうそうなくなりはしない」ということを優しく語るシーンを挙げ、大原は「この作品のテーマであり、良い言葉だなと胸に突き刺さりました」と語る。昆も「居場所を見つけざるを得なかったリンさんが、この作品でずっと居場所を探し続けているすずさんにかける言葉であり、(原作の)読者のみなさんも今回、(ミュージカルを)ご覧になるみなさんも、すずが一貫して自分の本当の居場所を探すところに非常に重きを置いてご覧いただけるのではないかと思います」とこのセリフの重みを口にしていた。なお、東京公演後には北海道、岩手、新潟、愛知、長野、茨城、大阪と全国を巡り、大千穐楽は物語の舞台である広島県呉市(呉信用金庫ホール)にて上演される。取材・文・撮影:黒豆直樹<公演情報>ミュージカル『この世界の片隅に』原作:こうの史代音楽:アンジェラ・アキ脚本・演出:上田一豪出演:浦野すず:昆夏美/大原櫻子(Wキャスト)北條周作:海宝直人/村井良大(Wキャスト)白木リン:平野綾/桜井玲香(Wキャスト)水原哲:小野塚勇人/小林 唯(Wキャスト)浦野すみ:小向なる黒村径子:音月桂白木美貴子 川口竜也 加藤潤一飯野めぐみ 家塚敦子 伽藍琳 小林遼介 鈴木結加里 高瀬雄史 丹宗立峰中山昇 般若愛実 東倫太朗 舩山智香子 古川隼大 麦嶋真帆桑原広佳 澤田杏菜 嶋瀬晴大村つばき 鞆琉那 増田梨沙【東京公演】2024年5月9日(木)~5月30日(木)会場:日生劇場【全国ツアー公演】6月6日(木)~6月9日(日) 北海道公演 札幌文化芸術劇場hitaru6月15日(土)・16日(日) 岩手公演 トーサイクラシックホール岩手大ホール(岩手県民会館)6月22日(土)・23日(日) 新潟公演 新潟県民会館大ホール6月28日(金)~30日(日) 愛知公演 御園座7月6日(土)・7日(日) 長野公演 まつもと市民芸術館7月13日(土)・14日(日) 茨城公演 水戸市民会館グロービスホール7月18日(木)~21日(日) 大阪公演 SkyシアターMBS7月27日(土)・28日(日) 広島公演 呉信用金庫ホールチケット情報:()公式サイト:©こうの史代/コアミックス・東宝製作:東宝
2024年02月21日ミュージカル『この世界の片隅に』の製作発表が20日に都内で行われ、昆夏美、大原櫻子、海宝直人、村井良大、平野綾、桜井玲香、音月桂、上田一豪(脚本・演出)が登場した。同作はこうの史代氏による同名漫画のミュージカル化作。太平洋戦争下の広島県呉市に生きる人々の物語でありながら、つつましくも美しい日々とそこで暮らす人々が淡々と丁寧に描かれ、生きることの美しさが胸に迫る作品となっている。映画化、実写ドラマ化もされ、この度新たにミュージカルとして上演される。○■ミュージカル『この世界の片隅に』製作発表にキャスト陣が登場作品の好きなシーンについて聞かれると、大原は「一個に絞るのが難しいんですけど、すごくグッときたというか突き刺さったのが、すずがリンさん(平野/桜井)に『誰でも何か足らんくてもこの世界に居場所はそうそうのうなりゃせんのよ』と言われるシーン。この作品のテーマだなというか、すごくいい言葉だなと思って、胸に突き刺さりました」と回答。すると、昆も「今、さくちゃん(大原)の好きなシーンを聞いてびっくりしたんですけど、私も本当にそこがすごく印象に残っていて」と興奮。「居場所を見つけざるを得なかった彼女(リン)、が、ずっと居場所を探し続けているすずさんにかける言葉ということで、すずを演じると、そこが印象に残るのかなって。読者の皆様も、そして今回ご覧になる皆様も、すずが一貫して自分の本当の居場所を探すというところに、非常に重きを置いてご覧いただけるのではないかなと思っているので、とても印象に残りました。一緒で嬉しかった」と作品についての思いを確かめ合っていた。作品の魅力、周囲の反響について聞かれると、平野は「この作品はたくさんの方に愛されて、日本だけではなく世界中の方々からも注目されている作品で、しかもそれがストレートプレイではなくミュージカルであるというところが注目していただけるポイントだと思っているので、そういうところにもこだわりながら、進めていきたらいいなと思っています」と意気込む。桜井は何度もメディア化された同作について「今まで作品に関わってきていた方々とお会いする機会も何度かありまして『こんな素晴らしい作品に携わらせてもらえるのは本当に素敵なことだから頑張った方がいい』『リアルすぎてどうやって感情を受け止めたか言語化しにくい作品でもあるから、そういう役を演じることに悩んできたし、頑張って作ってきたけど、やった後にこの作品からかけがえのない財産をもらってきたから、あなたも頑張りなさい』という言葉を、いろんな方からかけていただいたので、しっかり頑張りたいと思います」と決意を表す。音月は「私は最近はミュージカルよりもストレートプレイに出演する機会が多かったので、この作品に出演が決まって情報解禁された時には、周りの方から『えっ、歌うの?』『久しぶりに歌うんだね』と言っていただいて。今回アンジェラ(・アキ)さんの楽曲のデモを聴いた時も、ざわざわと心が動いて心に響いたので、色々な方のお力を皆様の力をお借りしながら、この作品の良いスパイスになれたらいいなと思っております」と周囲の反響を明かしながら語った。○■Wキャストの印象は?すず役の昆&大原、周作役の海宝&村井に対し、Wキャストの印象について質問が及ぶと、村井は「海宝くんとは二度目まして。『これってどういうことなんだろうね』と思った独り言とかを、すぐ『これはね』と教えてくれるんですよ。ミュージカルについてなんでも知ってる人というイメージ」と表し、海宝は「そうだったっけ?」と驚く。逆に海宝は村井について「本当にお芝居に真摯な方という印象がすごく強くて。どなたから聞いたか忘れたんですけど『昔はすっごい尖ってたんだよ』という話を。『丸くなったんだよ』って」と暴露し、村井は爆笑。「そいつの名前を教えてください」という村井に、海宝は「後で裏でちょっと……」と答えていた。大原は「昆さんとは、ミュージカル『ミス・サイゴン』の稽古でずっと一緒で。その時はキム役で一緒に稽古させていただいてたんですけれども、ちょうどコロナ禍になってしまって、本番はご一緒できなかった」と振り返る。「役のこともそうですし、役以外での普段の体調面とかでもいろんなことを聞かせていただいて。喉のこととかも、気づいたら2時間ぐらい相談に乗ってもらったりして、本当に良いお姉ちゃんとのような存在です。お客さんとしてもミュージカル見に行かせていただいたりとかしていて、本当にかっこいいなと、客席からいつも見ているので、一緒にこの役を演じられるっていうのは、本当に本当に嬉しく思っています」と熱弁。昆は「さくちゃん(大原)とは、中止になっちゃったんですけど『ミス・サイゴン』の時にも同じ役、そして今回も同じ役ということで、とてもご縁を感じてます」と和気あいあいとした様子。「皆さんご存知だと思いますが、さくちゃんの人を幸せにするような可愛い笑顔がすずさんにぴったりだなと、同じ役をやらせていただくんですけど、客観的に思っています。いろいろなお話もこれからさらにできると思うので、すずさんを一緒に作っていけたらいいなと思っております」と期待する。また昆は、全国ツアーも行われる同作について、観客に「悲しくて辛いことですけど、戦争が当たり前の日常になってしまっていた中で、人とのつながりとか、ささやかな幸せを細かく丁寧に繊細に描いた作品なので、どうか皆様の心にまっすぐ届く作品になっていけばいいなと思っております」とメッセージを送った。東京公演は日生劇場にて5月9日〜30日、北海道公演は札幌文化芸術劇場 hitaruにて6月6日〜9日、岩手公演はトーサイクラシックホール岩手 大ホールにて6月15日〜16日、新潟公演は新潟県民会館 大ホールにて6月22日〜23日、愛知公演は御園座にて6月28日〜30日、長野公演はまつもと市民芸術館にて7月6日〜7日、茨城公演は水戸市民会館 グロービスホールにて7月13日〜14日、大阪公演はSkyシアターMBSにて7月18日〜21日、広島公演は呉信用金庫ホールにて7月27日〜28日。
2024年02月21日ミュージカル『この世界の片隅に』の製作発表が20日に都内で行われ、昆夏美、大原櫻子、海宝直人、村井良大、平野綾、桜井玲香、音月桂、上田一豪(脚本・演出)が登場。また楽曲を担当したアンジェラ・アキが映像でコメントを送った。同作はこうの史代氏による同名漫画のミュージカル化作。太平洋戦争下の広島県呉市に生きる人々の物語でありながら、つつましくも美しい日々とそこで暮らす人々が淡々と丁寧に描かれ、生きることの美しさが胸に迫る作品となっている。映画化、実写ドラマ化もされ、この度新たにミュージカルとして上演される。○■ミュージカル『この世界の片隅に』で音楽を担当したアンジェラ・アキ今回音楽を担当し、同作の楽曲を集めたアルバム 『この世界の片隅に』も発売するアンジェラは、アメリカの自宅スタジオからコメント映像を寄せた。「最初に上田さんの台本を読ませていただいた時に、もともと大好きだった原作の漫画の世界をこういう風に具体化するんだと、本当に感動したんです。読んだばかりなのに、目を閉じると舞台の上でどういうふうに繰り広げられていくのかがすごく見えてきて、自然にセリフとともに音も聞こえるぐらいすごくカラフルなわかりやすい台本だったんです」「そこから一つずつのシーン、曲に向き合いながら上田さんと細かいやり取りをして作り上げていって。実際ワークショップをして二十数人の方のお声とともに、客観的に聴けた時はもう本当に感動しました」とここまでの仕上がりを絶賛する。さらに「上田さんの脚本、本当にこの素晴らしい原作を舞台化する意味があるんだと強く思って、寄り添うような楽曲を作りたいなという気持ちで、このミュージカルに向き合いました」「全身全霊で込めて作りました。そして全身全霊を込めて、キャストのみんなと共に皆さんにお届けしたいと思うので、楽しみにしていてください」とメッセージを送った。脚本・演出の上田は「今回は私が台本を一通り書いた上で、皆さんと細かく打ち合わせをするところから始まりました」と説明。構成をもとにアンジェラが楽曲のメロディを作り、歌詞をアレンジ、デモを送るといった制作の流れがあったという。上田は「デモはご本人が歌を吹き込んでくれるのを、初めて聞くわけです。おおって思う。アンジェラ秋が歌ってる!と思うんでうsけど、日本語の細かいニュアンスだとか、楽曲的に必要なもの、何が1番伝えなきゃいけないことなのかというのを、お互いに細かく電話やメールでやりとりしながら、1曲ずつ丁寧に調整をかけていく形で、仕上がっていきました」と語った。実際に楽曲を聴いた昆は「なんて素敵な楽曲なんだろうと、心から思いました。アンジェラさんの作る、力強くも温かく寄り添うような楽曲が、この作品の世界観や温度感にぴったりハマるなと思いました」、大原は「学生時代から大好きで大ファンでもあるアーティストさんの一人だったので、曲を聴く前に『え、アンジェラさんが曲を作ってくださるんだ』とワクワクしてましたし、その上で楽曲聴かせていただいて、ワクワクを通り越してもうゾワゾワというか。本当に体の芯が震えるぐらい感動して、それから涙が出てきて、『絶対歌いたい』という思いがすごく強まりました」とそれぞれに思いを表す。海宝は「ポップスでずっと培っていらっしゃった感覚に、アメリカに留学して演劇の勉強をされていた演劇的な感覚との融合というか、今までのミュージカルとはちょっと違うカラーというか。日本を舞台にしてる作品も数多くない中で、すごく新しい感覚を受けた」と明かす。「とても美しくて繊細で、作品のみずみずしい感覚にマッチしている音楽だなと。お話する機会が何回かあったんですけれども、ワークショップでも俳優たちが表現したものや一豪さんが書いているものを受けてアグレッシブに作品に臨んでいらっしゃる言葉や姿を見ていて、表現する僕たち自身もしっかりと向き合って、演劇の中で音楽を表現しなければならないなと感じました」と気持ちを新たにした様子。また村井は「初めて聴いた時にとにかく『純粋だな』と思ったんです。本当にこの作品にぴったりな楽曲が、いきなり目の前に現れたので、完成形が正直見えちゃったというか。曲の力ってすごいなと思いましたし、アンジェラさんの語る優しい旋律、包み込んでくれるような楽曲が多くて、この歌を早く劇場で聴きたいなあとも思いながら。ダブルキャストだから『聴けるわ』と思いながら。素敵な楽曲です」と会場を笑わせていた。東京公演は日生劇場にて5月9日〜30日、北海道公演は札幌文化芸術劇場 hitaruにて6月6日〜9日、岩手公演はトーサイクラシックホール岩手 大ホールにて6月15日〜16日、新潟公演は新潟県民会館 大ホールにて6月22日〜23日、愛知公演は御園座にて6月28日〜30日、長野公演はまつもと市民芸術館にて7月6日〜7日、茨城公演は水戸市民会館 グロービスホールにて7月13日〜14日、大阪公演はSkyシアターMBSにて7月18日〜21日、広島公演は呉信用金庫ホールにて7月27日〜28日。
2024年02月21日2024年5月から7月にかけて上演されるミュージカル『この世界の片隅に』のビジュアルと全キャストが公開された。こうの史代による原作漫画は、太平洋戦争下の広島県呉市に生きる人々の物語でありながら、つつましくも美しい日々とそこで暮らす人々が淡々と丁寧に描かれ、それゆえにいっそう生きることの美しさが胸に迫る作品だ。ミュージカル版の脚本・演出は、原作コミック『四月は君の嘘』をミュージカル作品として成功へと導いた実績もある上田一豪が、そして音楽はミュージカル音楽作家として10年ぶりに再始動するアンジェラ・アキが務める。絵を描くことが大好きな主人公の浦野すず役を昆夏美と大原櫻子がWキャストで演じるほか、すずが嫁ぐ相手の北條周作役で海宝直人と村井良大、すずと周作の三角関係となる白木リン役で平野綾と桜井玲香、すずと幼馴染で淡い恋心をいただいていた水原哲役で小野塚勇人と小林唯、すずの妹の浦野すみ役で小向なる、周作の姉ですずにとっては義姉の黒村径子役で音月桂が出演する。<公演情報>ミュージカル『この世界の片隅に』原作:こうの史代音楽:アンジェラ・アキ脚本・演出:上田一豪出演:浦野すず:昆夏美/大原櫻子(Wキャスト)北條周作:海宝直人/村井良大(Wキャスト)白木リン:平野綾/桜井玲香(Wキャスト)水原哲:小野塚勇人/小林 唯(Wキャスト)浦野すみ:小向なる黒村径子:音月桂白木美貴子 川口竜也 加藤潤一飯野めぐみ 家塚敦子 伽藍琳 小林遼介 鈴木結加里 高瀬雄史 丹宗立峰中山昇 般若愛実 東倫太朗 舩山智香子 古川隼大 麦嶋真帆桑原広佳 澤田杏菜 嶋瀬晴大村つばき 鞆琉那 増田梨沙【東京公演】2024年5月9日(木)~30日(木) 日生劇場【全国ツアー公演】6月 北海道公演 札幌文化芸術劇場hitaru6月 岩手公演 トーサイクラシックホール岩手大ホール(岩手県民会館)6月 新潟公演 新潟県民会館大ホール6月 愛知公演 御園座7月 長野公演 まつもと市民芸術館7月 茨城公演 水戸市民会館グロービスホール7月 大阪公演 SkyシアターMBS7月 広島公演 呉信用金庫ホール公式サイト©こうの史代/コアミックス・東宝製作:東宝
2024年01月12日アンジェラ・アキが、東宝ミュージカル『この世界の片隅に』に音楽制作として参加することが決定し、10年ぶりとなる日本での活動再開を発表した。2005年シングル「HOME」でメジャーデビューし、2008年にリリースした楽曲「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」がプラチナディスクを獲得。15年が経った現在も卒業ソングとして日本全国で歌い継がれている。2013年には日本での活動停止を発表し、以前からの目標であったミュージカル音楽家になるべく2014年渡米した。活動再開として2024年2月7日(水) には、新曲「この世界のあちこちに」を配信リリースする。本楽曲は、ミュージカル『この世界の片隅に』の為に書き下ろした楽曲。ミュージカル本公演用に制作した楽曲をリアレンジし自ら歌唱したもので、言わば“ミュージカル音楽作家”として作った楽曲を、“シンガーソングライター”アンジェラ・アキが歌う作品となる。併せて、アンジェラ・アキよりコメントが到着した。■アンジェラ・アキ コメントこの度、『この世界の片隅で』ミュージカルに音楽担当として参加させて頂く事になりました。ミュージカルの音楽作家になりたくて、10年前にアメリカの音楽大学に入学し、作曲を学び直しました。その学びの体験を経て、この素晴らしい作品に巡り会えた事を心から光栄に思っています。そして、この作品の発表をもって日本での活動を再開させて頂きます。シンガーソングライターとして曲を書くことと、ミュージカル音楽作家として曲を書くこと。その一番大きな違いは、視点です。シンガーソングライターとして曲を作るときは私の個人的な視点で書きますが、ミュージカルの場合はキャラクターの視点。そのキャラクターがどの場面で何を感じているのか、その視点になって、言葉ではなくまず音で考えてみる。そのときにどんな音が鳴っているのが正しいのかを探していく。難しいことではあったけれど、ものすごくやりがいを感じている自分がいました。ミュージカルは総合芸術。関わる全員が答えを探し、何度も書き直したりしながら一緒に作品を作り上げる。この喜び、この経験は、一回やって“楽しかったな”で終われるようなものではありません。私は日本語にこだわりながら、ミュージカル音楽を一生作り続けていきたい。そう思っています。<配信情報>デジタルシングル「この世界のあちこちに」2024年2月7日(水) 配信リリース「この世界のあちこちに」配信ジャケットアンジェラ・アキ Official HP:<公演情報>ミュージカル『この世界の片隅に』ミュージカル『この世界の片隅に』ビジュアル原作:こうの史代脚本・演出:上田一豪出演:昆夏美/大原櫻子(浦野すず役Wキャスト)海宝直人/村井良大(北條周作役Wキャスト)平野綾/桜井玲香(白木リン役Wキャスト)音月桂(黒村径子役)ほか【東京公演】2024年5月会場:日生劇場【全国ツアー公演】2024年6月北海道公演:札幌文化芸術劇場 hitaru岩手公演:岩手県民会館大ホール新潟公演:新潟県民会館大ホール愛知公演:御園座2024年7月長野公演:まつもと市民芸術館茨城公演:水戸市民会館グロービスホール大阪公演:SkyシアターMBS広島公演:呉信用金庫ホール公式サイトこうの史代/コアミックス・東宝
2023年11月22日ミュージカル『この世界の片隅に』が2024年5月に東京・日生劇場にて上演され、その後2024年6月から7月にかけて、札幌、長野・松本、茨城・水戸、大阪、広島・呉公演を実施。演出は上田一豪、主人公の浦野すず役は、昆夏美と大原櫻子がWキャストで務める。不朽の名作が初のミュージカル化『この世界の片隅に』こうの史代による漫画『この世界の片隅に』は、太平洋戦争下の広島県呉市を舞台に、慎ましくも美しい日々を生きる人々を淡々と、しかし丁寧に描いた作品。生きることの美しさや日常の大切さが胸を打ち、多くの人が涙を流した。そんな不朽の名作が、2度にわたる映画化、実写ドラマ化などを経て、初のミュージカル化を果たす。昆夏美&大原櫻子のWキャストで主人公の浦野すず役は、昆夏美と大原櫻子がダブルキャストで担当。すずが嫁ぐ相手の北條周作役は、海宝直人と村井良大のダブルキャスト、さらにすずと周作の三角関係となる白木リン役を平野綾と桜井玲香がダブルキャストで演じる。また、周作の姉である黒村径子役は音月桂が演じるなど、人気実力派が揃う。<配役>浦野すず…昆 夏美/大原櫻子(Wキャスト)絵を描くことが大好きな女性。北條周作…海宝直人/村井良大(Wキャスト)すずが嫁ぐ相手。白木リン…平野 綾/桜井玲香(Wキャスト)すずと周作の三角関係となる女性。水原哲…小野塚勇人/小林唯(Wキャスト)すずの幼馴染み。すずに淡い恋心を抱いていた。浦野すみ…小向なるすずの妹。黒村径子…音月桂周作の姉。すずにとっては義姉。脚本・演出は上田一豪、音楽はアンジェラ・アキ脚本・演出は、漫画を原作とする『四月は君の嘘』を成功へと導いた実績もある上田一豪が担当。音楽は、日本での活動休止から約10年を経て、活動再開を果たすアンジェラ・アキが手掛ける。彼女がミュージカル『この世界の片隅に』のために書き下ろした楽曲「この世界のあちこちに」は2024年2月7日(水)より配信リリース予定。ぜひこちらも併せてチェックしてみてほしい。なお、東京・日生劇場で開幕後、全国ツアーを実施し、『この世界の片隅に』の舞台である広島県呉市にて大千穐楽を迎える予定だ。作品詳細ミュージカル『この世界の片隅に』原作:こうの史代『この世界の片隅に【新装版】』(ゼノンコミックス/コアミックス)脚本・演出:上田一豪出演:昆夏美、大原櫻子、海宝直人、村井良大、平野綾、桜井玲香、音月桂、小野塚勇人、小林唯、小向なる、白木美貴子、川口竜也、加藤潤一、飯野めぐみ、家塚敦子、伽藍琳、小林遼介、鈴木結加里、高瀬雄史、丹宗立峰、中山昇、般若愛実、東倫太朗、舩山智香子、古川隼大、麦嶋真帆、桑原広佳、澤田杏菜、嶋瀬晴、大村つばき、鞆琉那、増田梨沙製作:東宝■東京公演時期:2024年5月場所:日生劇場住所:東京都千代田区有楽町1-1-1■北海道公演時期:2024年6月場所:札幌文化芸術劇場 hitaru住所:北海道札幌市中央区北1条西1■岩手公演時期:2024年6月場所:岩手県民会館大ホール住所:岩手県盛岡市内丸13-1■新潟公演時期:2024年6月場所:新潟県民会館大ホール住所:新潟県新潟市中央区1番堀通町3-13■愛知公演時期:2024年6月場所:御園座住所:愛知県名古屋市中区栄1-6-14■長野公演:時期:2024年7月場所:まつもと市民芸術館住所:長野県松本市深志3-10-1■茨城公演時期:2024年7月場所:水戸市民会館グロービスホール住所:茨城県水戸市泉町1-7-1■大阪公演時期:2024年7月場所:SkyシアターMBS住所:大阪府大阪市北区梅田3-2-4■広島公演時期:2024年7月場所:呉信用金庫ホール住所:広島県呉市中央3-10-1【問い合わせ先】東宝テレザーブTEL:03-3201-7777
2023年08月25日映画&ドラマ化もされた「この世界の片隅に」が、来年5月、日生劇場を皮切りに、ミュージカルとして上演されることが決定した。こうの史代による漫画「この世界の片隅に」。太平洋戦争下の広島県呉市に生きる人々の物語でありながら、つつましくも美しい日々とそこで暮らす人々が淡々と丁寧に描かれ、それゆえにいっそう生きることの美しさが胸に迫る作品。この世界の片隅に 上画像:amazon.co.jp今回のミュージカル化では、絵を描くことが大好きな主人公・浦野すずを、完全実写版映画『美女と野獣』のプレミアム吹き替え版でベルを演じた昆夏美と、現在ドラマ「結婚予定日」に出演中の大原櫻子がWキャストで演じる。昆さんは「初めてこの作品に触れた時、登場人物たちが日々の生活の中でささやかな幸せを見つけながら懸命に生きていた姿が心に残りました。かつてあった日本の日常と歴史をキャスト・スタッフ一同、舞台上で丁寧に描いていければと思います」と意気込む。台本を読んだ際「ずっと涙が止まりませんでした」とふり返った大原さんは、「今作の内容をお客様に届けるには、日本人として、大きな責任感と覚悟を持って臨まなければならない作品だと思っております。子供から大人まで、愛され、心に刻まれる作品にする為、一生懸命演じたいと思います」とコメントしている。また、すずが嫁ぐ相手、北條周作も海宝直人と村井良大、すずと周作と三角関係となる白木リンも平野綾と桜井玲香のWキャストで上演。周作の姉で、すずにとっては義姉の黒村径子役は音月桂が務める。海宝さんは「この物語が伝えるものを自らの肉体を通してしっかりと皆様にお届けできるよう、作品と向き合ってまいります」と気合を入れ、村井さんも「忘れてはいけない歴史。心に残る作品を創れるよう懸命に向き合いたい」と語る。平野さんは「終戦から78年経ち、当時の生活をリアルに伝えることで、過酷な歴史のなかで生きたひとりひとりの人生の喜びや幸せ、葛藤を感じていただけたら」と話し、桜井さんは「きっとまた新たなメッセージをこの作品でお届けできるかと思います」とコメント。音月さんは「激動の時代を強く美しく生き抜いた人々の物語…全身全霊をかけてお届けしたい」とメッセージを寄せた。脚本・演出は、「四月は君の嘘」をミュージカル化した上田一豪が務める。なお、日生劇場で開幕後、全国ツアーを展開し、広島県呉市にて大千穐楽を迎える予定だ。ミュージカル「この世界の片隅に」は2024年5月、日生劇場にて上演予定。※全国ツアー公演2024年6月~7月札幌、松本、水戸、大阪、広島(呉)ほか(シネマカフェ編集部)
2023年08月22日昆夏美、大原櫻子がWキャストで主演を務めるミュージカル『この世界の片隅に』が上演されることが22日、明らかになった。同作はこうの史代氏による同名漫画のミュージカル化作。太平洋戦争下の広島県呉市に生きる人々の物語でありながら、つつましくも美しい日々とそこで暮らす人々が淡々と丁寧に描かれ、生きることの美しさが胸に迫る作品となっている。映画化、実写ドラマ化もされ、この度新たにミュージカルとして上演される。脚本・演出は、原作コミック『四月は君の嘘』をミュージカル作品として成功へと導いた実績もある上田一豪が手掛ける。また絵を描くことが大好きな主人公の浦野すず役を、昆夏美と大原櫻子がWキャストで演じる。さらに、すずが嫁ぐ相手の北條周作役に海宝直人と村井良大(Wキャスト)、すずと周作の三角関係となる白木リン役に平野綾と桜井玲香(Wキャスト)、そして周作の姉ですずにとっては義姉の黒村径子役に音月桂と、実力派俳優が勢揃いした。日生劇場で2024年5月に開幕の後、2024年6月〜7月にかけて札幌、松本、水戸、大阪ほかで全国ツアーを展開し、作品の舞台である広島県呉市にて大千穐楽を迎える。○昆夏美 コメント原作漫画から映画化・実写ドラマ化され、様々な形で新しく誕生を続けたこの作品のミュージカル化ということで、今回はどのような『この世界の片隅に』が生まれるのかと期待に胸が膨らみます。初めてこの作品に触れた時、登場人物たちが日々の生活の中でささやかな幸せを見つけながら懸命に生きていた姿が心に残りました。かつてあった日本の日常と歴史をキャスト・スタッフ一同、舞台上で丁寧に描いていければと思います。○大原櫻子 コメント台本を読ませていただいた時、ずっと涙が止まりませんでした。そして、劇中に歌わせていただく音楽を聴いて、改めて、この作品ですずを演じたい、と自分の気持ちが強まりました。アニメーションなどでも、多くの方に愛されている作品でもあり、今作の内容をお客様に届けるには、日本人として、大きな責任感と覚悟を持って臨まなければならない作品だと思っております。子供から大人まで、愛され、心に刻まれる作品にする為、一生懸命演じたいと思います。○海宝直人 コメント今回周作を演じさせていただきます。映画やドラマなど様々な形で愛された不朽の名作のミュージカル化初演に携われることを心から光栄に思います。この作品に初めて触れた時、淡々と描かれる日常の中にある生々しい温度感や息遣いに惹き込まれ胸を打たれました。この物語が伝えるものを自らの肉体を通してしっかりと皆様にお届けできるよう、作品と向き合ってまいります。素晴らしいクリエイター、キャストの皆さんと作るミュージカル『この世界の片隅に』にどうぞご期待ください。○村井良大 コメントこの作品の映画版を祖母と一緒に映画館で観ました。上映後に祖母に色々と質問した事を覚えています。当時の食料不足や生活での知恵、戦争の爪痕…そして当時は何も物が無かった、と言っていました。しかし、作品の中では様々な人間模様が丁寧に描写されていました。生きていく事の愉快さ、賢明さ、日常の中の小さな幸せ、前向きに生きている日本人たち。その細やかさを、心の奥深くに響く素敵な旋律にのせてミュージカルとして創作される事にとても興味が湧いています。忘れてはいけない歴史。心に残る作品を創れるよう懸命に向き合いたいと思います。○平野綾 コメントオーディションで世界観や音楽に初めて触れた時、ストレートプレイではなくミュージカルであることの意味をとても感じ、この作品のメッセージがたくさんの方に優しく降り注げば良いなと思いました。終戦から78年経ち、当時の生活をリアルに伝えることで、過酷な歴史のなかで生きたひとりひとりの人生の喜びや幸せ、葛藤を感じていただけたらと思います。リンとして見えるもの感じるものを大切に、精一杯役として生きていきます。○桜井玲香 コメントこの世に生きる限り、身近な存在であり、決して忘れてはいけない〈戦争〉。その事実を、優しく、静かな厳しさをもって伝えてくれている作品だと感じました。映画、ドラマに続いてのミュージカル化。きっとまた新たなメッセージをこの作品でお届けできるかと思います。○音月桂 コメント多くの方に愛され、これから先もずっとずっと語り継がれていくであろう作品に触れ、携わることができてとても光栄です。激動の時代を強く美しく生き抜いた人々の物語…全身全霊をかけてお届けしたいと思います。皆さまの心に響くぬくもりのある舞台になりますように。(C)こうの史代/コアミックス
2023年08月22日こうの史代の『この世界の片隅に』が初のミュージカル化、2024年の5月に東京・日生劇場にて上演されることが決まった。漫画が原作のこの作品。太平洋戦争下の広島県呉市に生きる人々の物語でありながら、つつましくも美しい日々と、そこで暮らす人々が淡々と丁寧に描かれ、それゆえにいっそう生きることの美しさが胸に迫る内容だ。『この世界の片隅に【新装版】』(ゼノンコミックス/コアミックス)著者:こうの史代発売:コアミックス©こうの史代/コアミックス上巻、下巻好評発売中これまで、2度にわたる映画化や実写ドラマ化など、原作の漫画を超えて様々に形を変えてきた作品が、ついにミュージカルとして上演される。脚本・演出は上田一豪。『この世界の片隅に』同様、コミックが原作の『四月は君の嘘』をミュージカル作品として成功へと導き、この秋は同じくコミック原作の『のだめカンタービレ』ミュージカル版の演出も担っており、上田が手がける今作には期待が高まる。キャスト陣にも、実力派が名を連ねる。絵を描くことが大好きな主人公・浦野すず役は、昆夏美と大原櫻子のWキャスト。出演に際し、昆は「初めてこの作品に触れた時、登場人物たちが日々の生活の中でささやかな幸せを見つけながら懸命に生きていた姿が心に残りました」と語り、大原は「劇中に歌わせていただく音楽を聴いて、改めて、この作品ですずを演じたい、と自分の気持ちが強まりました」と意気込む。すずが嫁ぐ相手・北條周作役には海宝直人と村井良大がWキャスト。「この物語が伝えるものを自らの肉体を通してしっかりと皆様にお届けできるよう、作品と向き合ってまいります」(海宝)、「忘れてはいけない歴史。心に残る作品を創れるよう懸命に向き合いたいと思います」(村井)とそれぞれ不朽の名作のミュージカル化に向け意気込みを語る。出演はほかにすず・周作と三角関係になる白木リン役に平野綾と桜井玲香のWキャスト、周作の姉(すずの義姉)・黒村径子役には音月桂と、人気の実力派が勢揃いした。開幕は2024年5月の東京公演、日生劇場。札幌・松本・水戸・大阪での全国ツアー公演を7月にかけて展開し、その大千穐楽は物語の舞台となっている呉市を予定している。東宝が贈るミュージカル『この世界の片隅に』。永遠に残り続けるであろう不朽の名作の新しい形を、ぜひその目に焼き付けていただきたい。【キャストコメント全文】■昆夏美原作漫画から映画化・実写ドラマ化され、様々な形で新しく誕生を続けたこの作品のミュージカル化ということで、今回はどのような『この世界の片隅に』が生まれるのかと期待に胸が膨らみます。初めてこの作品に触れた時、登場人物たちが日々の生活の中でささやかな幸せを見つけながら懸命に生きていた姿が心に残りました。かつてあった日本の日常と歴史をキャスト・スタッフ一同、舞台上で丁寧に描いていければと思います。■大原櫻子台本を読ませていただいた時、ずっと涙が止まりませんでした。そして、劇中に歌わせていただく音楽を聴いて、改めて、この作品ですずを演じたい、と自分の気持ちが強まりました。アニメーションなどでも、多くの方に愛されている作品でもあり、今作の内容をお客様に届けるには、日本人として、大きな責任感と覚悟を持って臨まなければならない作品だと思っております。子供から大人まで、愛され、心に刻まれる作品にする為、一生懸命演じたいと思います。■海宝直人今回周作を演じさせていただきます。映画やドラマなど様々な形で愛された不朽の名作のミュージカル化初演に携われることを心から光栄に思います。この作品に初めて触れた時、淡々と描かれる日常の中にある生々しい温度感や息遣いに惹き込まれ胸を打たれました。この物語が伝えるものを自らの肉体を通してしっかりと皆様にお届けできるよう、作品と向き合ってまいります。素晴らしいクリエイター、キャストの皆さんと作るミュージカル『この世界の片隅に』にどうぞご期待ください。■村井良大この作品の映画版を祖母と一緒に映画館で観ました。上映後に祖母に色々と質問した事を覚えています。当時の食料不足や生活での知恵、戦争の爪痕…そして当時は何も物が無かった、と言っていました。しかし、作品の中では様々な人間模様が丁寧に描写されていました。生きていく事の愉快さ、賢明さ、日常の中の小さな幸せ、前向きに生きている日本人たち。その細やかさを、心の奥深くに響く素敵な旋律にのせてミュージカルとして創作される事にとても興味が湧いています。忘れてはいけない歴史。心に残る作品を創れるよう懸命に向き合いたいと思います。■平野綾オーディションで世界観や音楽に初めて触れた時、ストレートプレイではなくミュージカルであることの意味をとても感じ、この作品のメッセージがたくさんの方に優しく降り注げば良いなと思いました。終戦から78年経ち、当時の生活をリアルに伝えることで、過酷な歴史のなかで生きたひとりひとりの人生の喜びや幸せ、葛藤を感じていただけたらと思います。リンとして見えるもの感じるものを大切に、精一杯役として生きていきます。■桜井玲香この世に生きる限り、身近な存在であり、決して忘れてはいけない〈戦争〉。その事実を、優しく、静かな厳しさをもって伝えてくれている作品だと感じました。映画、ドラマに続いてのミュージカル化。きっとまた新たなメッセージをこの作品でお届けできるかと思います。■音月桂多くの方に愛され、これから先もずっとずっと語り継がれていくであろう作品に触れ、携わることができてとても光栄です。激動の時代を強く美しく生き抜いた人々の物語…全身全霊をかけてお届けしたいと思います。皆さまの心に響くぬくもりのある舞台になりますように。<公演情報>ミュージカル『この世界の片隅に』原作:こうの史代脚本・演出:上田一豪出演:昆夏美/大原櫻子(浦野すず役Wキャスト)海宝直人/村井良大(北條周作役Wキャスト)平野綾/桜井玲香(白木リン役Wキャスト)音月桂(黒村径子役)ほか【東京公演】2024年5月会場:日生劇場【全国ツアー公演】2024年6月〜7月札幌、松本、水戸、大阪、呉(広島)公式サイト
2023年08月22日香港アカデミー賞10部門ノミネート、大阪アジアン映画祭コンペティション部門で上映され大きな話題となった香港映画『星くずの片隅で』が、7月14日(金)より公開決定。主演アンジェラ・ユンのコメント動画も到着した。2020年、コロナ禍で静まり返った香港。「ピーターパンクリーニング」の経営者ザク(ルイス・チョン)は、車の修理代や品薄の洗剤に頭を悩ませながら消毒作業に追われる日々を送っている。リウマチを患う母(パトラ・アウ)は、憎まれ口をたたきながらも、たまに看病にくるルイスのことを心配している。ある日、ザクの元にド派手な服装のシングルマザーのキャンディ(アンジェラ・ユン)が職を求めてやってくる。娘ジュー(トン・オンナー)のために慣れない清掃の仕事を頑張りはじめるキャンディ。しかし、キャンディがジューのために子ども用のマスクを客の家から盗んでしまい、ザクは大事な顧客を失ってしまう。幼い娘を抱え、まともな暮らしもできずにいるキャンディをみて、ザクはもう一度だけチャンスを与える。心を入れ替え仕事に打ち込んでいくキャンディに、心惹かれていくザク。そんな中、ルイスの母が急死してしまう。葬儀に向かうザクを送り出し、ひとりで仕事に張り切るキャンディ。だが、ジューがうっかりこぼしてしまった洗剤をきっかけに、追い詰められたキャンディはちょっとした嘘を重ねていってしまう。それがザクと会社を窮地に追いやることになり…。都会の片隅でまっすぐに生きようとする人々の姿を、丁寧な人物描写と美しい映像で紡ぎした本作は、新世代の香港映画を牽引する、ラム・サム監督(映画『少年たちの時代革命』共同監督)の単独デビュー作。大阪アジアン映画祭2023コンペティション部門にて上映され、台湾アカデミー賞3部門受賞、2023年香港アカデミー賞10部門にノミネートという快挙を遂げ、最優秀音楽賞を受賞、大きな話題となった。アンジェラ・ユン&ラム・サム監督主演は映画やドラマでコメディ俳優として定評のあるルイス・チョンと、映画『宵闇真珠』でオダギリジョーと共演し、川島小鳥の写真集や、VAUNDYの「Tokimeki」MVにも起用されて話題を呼ぶ香港のトップモデルでもあるアンジェラ・ユン。憎めないキュートなシングルマザー役を好演し、ポップでかわいい衣装も見どころの1つとなっている。やさしく不器用な中年男のザクと、誰にも頼らずに生きるシングルマザーのキャンディを主軸に、家族でもない、恋人でもない、でもお互いがきらめいている瞬間を愛おしく思える気持ちを描いていく。今回、アンジェラ・ユンとラム・サム監督から日本公開に寄せるコメント動画が到着。アンジェラは「日本の観客にまず知って頂きたいのは、コロナ禍の香港が一体どんな状況に置かれていたのか。実は一番深刻な影響を受けたのが、低所得層の人々でした。その中でもシングルマザーの家庭は、特に大変でした」と説明しながら、「世の中に、たくさんの困難があっても諦めない限り、きっと生きていく希望を見つけられるはず」とコメントを寄せている。『星くずの片隅で』は7月14日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、ポレポレ東中野ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2023年05月12日あれも、これもとしなければならないことが重なり、忙しい日々。それが連日続き、寝不足だと感じていました。すると突然、視界の片隅に黒い糸くずのようなものが現れました。驚いてパチクリと瞬きをすると、パッと消えてなくなるのです。でも時間がたつとまた、視界の片隅に黒い糸くずのようなものがぼんやり現れました。そしてまた、瞬きや視線をクルリと変えると、消えるのです。それが1日に何度も繰り返し現れました。★関連記事:「虫?糸くず?」明るい所や白いものを見ると浮遊物が。これって病気?受診する?【眼科医監修】視界の片隅に、黒い糸くずのようなもの夏休みも終盤に差し掛かったころのことです。子どもの宿題や課題を見なければならない上、自分のおこなうべきこともいくつか重なり、慌しい日々が続きました。すると突然、視界の隅のほうに現れた黒い糸くずのような物体。 「あれ? 何?」と驚き、瞬きをすると、パッとその黒い糸くずは消え、いつも通りの状態に戻りました。「たまたま見えただけなのかな?」と気にせずにいると、また視界の片隅に黒い糸くずがぼんやり見えてきて、再び瞬きをしたりその黒い糸を見ようと視線を変えたりすると、サッと消えてしまうのです。そんなことが、その日の午後から夕方にかけて何度か繰り返されました。洗濯物を取り込もうと外に出たとき。電気のついた洗面所で手を洗っているときなど、黒い糸くずが視界の片隅に見えたのでした。「これは一体何?」と、ネットで調べると「飛蚊症」という症状が出てきました。私が見た黒い糸くずのような物が飛蚊症でも見えるそうで、それを知り一気に不安になりました。ネットの説明によれば飛蚊症は、目の老化現象の1つ。また若くても、スマホなどの小さな画面を見続けることによる目の負担や視力低下、ストレスなどによっても引き起こされるのだそうです。3歳年上の夫はすでに飛蚊症が!今のところ、私の周りの人で「飛蚊症かも?」という話を聞いたことはありませんでした。でも、突然現れた黒い糸くずがどうしても気になるので、一番身近な存在の夫に相談しました。夫は私より3歳年上の44歳なのですが、意外や意外!! 夫はすでに飛蚊症だったのでした。夫の話によれば、常に黒い蚊のような虫が1匹飛んでいるそうです。夫は当初、飛蚊症かもと疑った際に、眼科で診察を受けていました。その際、眼科医に、「飛蚊症は老化現象の1つ。一度現れると消えないし、特に薬も対策もない。だから慣れるしかないね。きっとそのうち気にならなくなるよ」と言われたそうです。だから夫は特に何の処置もなく、今も変わらず普通に過ごしています。そして私が「今日初めて視界の片隅に黒い糸くずが見えた」と伝えると、夫は「寝不足だったりしない? それで一時的に見えることもあるらしいよ」と言いました。たしかに、そのころ私は寝不足気味でした。そこで夫のアドバイスを聞き、その日はいつもより早く寝ることにしました。忠告と思いしっかり睡眠、目を休める習慣へしっかり睡眠が取れた翌日は、朝からスッキリ起きることができました。昨日いきなり現れた黒い糸のようなものがまた視界の片隅に現れないか、しばらく様子を見ました。また現れるようなら、一度眼科へ行こうと考えていたからです。ですがあの日以来、一度も現れることなく快適な日々を過ごせています。あれから数カ月経過。黒い糸くずのような物が現れることはありません。ハードコンタクトを装着している私。黒い糸くずのような物が見えた日には、コンタクトに汚れが付着していないかも確認し、念入りに洗浄もおこないました。不思議なことに、視野の片隅に黒い糸くずのような物体が見えたのは、あの日だけ。なぜそんなことが起こったのかはわかりません。自分で思い当たるとすれば、寝不足気味であったことです。けれど、これは今の私に対する忠告だと思い、しっかり睡眠を取ることと、目に負担をかけないよう心がけています。若いころとは違い、無理がきかない年齢と自覚。目を休ませ、睡眠時間をしっかり確保し自分をいたわってあげようと思いました。長時間のパソコンやスマホの閲覧は控え、休憩時間はできるだけ外を眺め、遠くを見て目を休めるようにしています。まとめある日突然現れた、黒い糸くずのような物。視界の片隅にそれは現れ、瞬きしたり、視線を変えたりすると消えてなくなるのです。目の老化現象の1つである飛蚊症かと疑いましたが、寝不足気味であったため、睡眠を十分取った翌日には、黒い糸くずのような物は現れなくなりました。たった1日だけの体験でしたが、これは忠告だと捉え、睡眠時間の確保と目を休ませ時間を設けるように意識。長時間に及ぶパソコンやスマホの閲覧は控え、合間に目を休める時間を確保。休憩時間は、できる限り遠くを眺めるようにもしています。若いころと違い、無理がきかない年齢であると自覚し、睡眠の大切さと目をいたわる習慣を意識するようになりました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。著者/izuみん(41歳)小学生の子ども2人を育てる母です。40歳を過ぎても美しい女性でありたいと強く願う私。外見はもちろん内面に関しても楽しいこと&うれしいことをして日々笑顔で過ごしていきたいです。
2022年12月06日現役の日本大学芸術学部映画学科3年映像表現・理論コース映画ビジネスゼミで毎年実施している“日芸映画祭”は、11回目を迎える今年、「ジェンダー・ギャップ」映画祭として全15作品を上映する。今年3月、「日本の男女平等指数が世界で120位」というニュースが発表された。2月にはJOC森前会長による「性差別発言」もニュースとなった。日本は、「女だから」「男だから」という無意識な差別や偏見、男女差別が根強く残る国。2017年にアメリカの映画界で始まった#MeToo運動も諸外国と比べると日本では拡散が弱く、これから社会に出る学生たちは将来に大きな不安を抱えているという。『はちどり』そこで今年度の映画祭のテーマを「ジェンダー・ギャップ」に決定。映画史の様々な作品を学ぶからこそ、長年見過ごされてきたジェンダー・ギャップという問題にいま一度、映画を通じて改めて観客と共に向き合いたいとして映画祭を企画。古今東西の映画15本から、いかに女性たちが戦ってきたのか、そして社会はそれをどう阻んできたのか、ジェンダーをめぐる価値観はどう変わっていったのか、国によってどう違うのかなどを観客と共に考えていく。取り上げるのは、主に性差に疑問や悩みを持ち、行動してきた“女性”を描いた作品。中国の蔡楚生監督『新女性』と溝口健二監督『浪華悲歌』は、製作国こそ違えど、同時代作品においてどちらの主人公も女性であるがゆえに苦しい選択を迫られている。『新女性』そして女性監督の筆頭であるアニエス・ヴァルダ作品からは『5時から7時までのクレオ』を選出。また、家庭や学校での性差に悩む少女の繊細な心情を捉えたキム・ボラ監督の『はちどり』はスタッフ全員一致で選出。日藝映画祭で初選出となるアニメーションは、遊女であるリンの生き方がさらに深く描かれた片渕須直監督『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』また、『RBG 最強の85才』や『この星は、私の星じゃない』のように、男女平等の道を切り拓いてきた女性のドキュメンタリー作品にも注目。そして、2020年東京国際映画祭コンペティション出品作の舩橋淳監督による『ある職場』は、本映画祭でプレミア上映として公開する。『ある職場』例年以上に現代の作品を多く選定したのは、今後の自分たちの生き方の鍵が見えやすいと考えたゆえという。今も昔もジェンダー・ギャップに満ち溢れた世界の中で、本映画祭を通して“変わりゆく男女観”に気づき、幅広い層の方々と共に自由に語り合えることを目指していく。なお、本映画祭はテーマ設定、企画から作品選定、上映交渉、ゲスト交渉、チラシやパンフレットのデザイナー探しから制作、そして会場運営に至るまで、全て3年生の学生主導で行なっている。「ジェンダー・ギャップ映画祭」に著名人からコメント到着上野千鶴子(社会学者、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長)「自分の目の黒いうちに、区別が差別に昇格した」と名言を残したのは、女性学の大先輩、駒尺喜美さん。映画は社会の状況を反映する。おんなとおとこの「あたりまえ」がどうやって「あたりまえ」になったか、そして「あたりまえ」でなくなっていったかを知るためには映画は最高の歴史資料。ううむ、へええ、まさか、やっぱり、と驚きと感動の連続であることを請け合います!ブレイディみかこ(ライター・コラムニスト)「ジェンダー・ギャップ」は何も特別な概念ではない。政治家や識者が議論するポリティカル・イシューでも、ジャーナリストが新聞やネットの記事に書くための専門用語でもない。それはわたしたちの足元につねに蹲っていて、この社会を生きる一人一人の暮らしの中に浸み出しているものだ。その影響を受けているのは女性だけではないから、すべての性の人々が考えるべき問題でもある。1本の映画が、自分の生活の中にもあった不可視化された差別や格差について気づくきっかけになることがある。気づいてしまった後に何をするかは、あなた次第だ。片渕須直(アニメーション映画監督)両性のあいだにはどうしても相違があってしまい、それゆえに理解が難しいのであるなら、それを乗り越えさせるものこそ「想像力」ではないか。かつて自作『アリーテ姫』(2000)で語ろうとしたことです。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(2019)の主人公もアリーテ姫と同じ魔法にかけられてしまい、やはりもともとの名前や、それまで携えてきたアイデンティティを失わされます。そして、そこからの解決がもたらされない、というのは現実の負の面を反映しているから。両映画の間の20年近くの時間はなんだったのでしょう。「ジェンダー・ギャップ」映画祭は12月4日(土)~12月10日(金)、ユーロスペースにて開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2019年12月20日より全国にて公開© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会はちどり 2020年6月20日よりユーロスペースほか全国順次公開© 2018 EPIPHANY FILMS. All Rights Reserved.
2021年12月03日自意識が渦巻く教室で、主人公になりたかった私たちへ。谷口菜津子さんによるコミック『教室の片隅で青春がはじまる』をご紹介します。「ラジオが好きで“学校あるある”を投稿するコーナーを聴いていたんですけど、痛々しい記憶が多いんですよね。恥ずかしい思い出でしかないんだけど、みんなと共有することで微笑ましくなったり、楽しい記憶になるのがいいなと思って。私も読む人が、過去の失敗や恥ずかしい記憶を優しく思い出せるマンガを描きたくなって、自意識が暴走していた高校時代の教室を舞台にしました」谷口菜津子さんの『教室の片隅で青春がはじまる』は、同じ教室で机を並べる女子高生のオムニバス。彼女たちはみな自分を特別視し、小説にしたらベストセラーになるような人生を送りたいと願い、信じてもいるけれど、それが難しいことも心のどこかでわかっている。たとえば有名になりたい吉田まりもは、ユーチューバーデビューをしても空回り。おまけに周りと合わせることができず、いつも浮いている。「私も浮いていた時期があったんですよね。いま思うと、あれはクスクス笑いじゃんみたいな(笑)。ほかにも周りで浮いていた人の気持ちを想像して、笑われがちだけどだんだん目が離せなくなってしまうようなキャラクターにしてみました」まりもの人生初の友達となるネルは、宇宙からの留学生。自分の星ではまったくモテず、地球だったら特別になれると信じてやって来たが、結局マスコット扱いされてしまう。「飼い猫が巨大化して、人間の恋人が欲しいと思ったらどうなるんだろう、と想像してできたキャラです」ほかに登場するのは、オタクであることを隠している美少女のニカ、SNSの裏アカで完璧な女子高生を演じるめぐみ、宇宙人と地球人のハーフでどちらにも属し切れないサイリ、存在価値を男で見出し、自分を空っぽだと感じるマイ。彼女たちは理想と現実の乖離に悩みながら、やがて自分らしさを見つけていく。「他人にはっきり教えてもらって変わるのではなく、他人と接することで変わるきっかけが見えたり、気づけるようにしたかったんです。実際今の自分がいるのは、いろんな出会いの積み重ねによるものだから、その一部を描きたいと思いました」恥ずかしい以外の何物でもなかったはずの過去の記憶が、大人になった自分を形作る、かけがえのない思い出へと変わることもあるのだ。「最後はとにかくみんな幸せになってくれ、と思いながら描きました。当時の私に対しても、やっぱり幸せになってほしかったんですよね」今よりずっと不器用で、窮屈だったあの頃の友や自分を、優しく抱きしめたくなるような作品だ。『教室の片隅で青春がはじまる』女子高生の自意識と友情をそれぞれの視点で描くオムニバス。「自分が思い込んでいたマンガの描き方を捨てて、自由帳的に描いた」という絵も必見!KADOKAWA924円©谷口菜津子/KADOKAWAたにぐち・なつこマンガ家。著書に『レトルト以上・ごちそう未満! スキマ飯』『彼女と彼氏の明るい未来』など。イラストも数多く手がける。※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2021年08月12日「ぴあ」調査による2019年12月20日、21日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、片渕須直監督が2016年の大ヒット作に新たなエピソードを追加し、再構成した“新作”映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が第1位になった。本作は、こうの史代の漫画を原作に戦中の広島で暮らす人々の生活を描いた作品。オリジナルの『この世界…』は制作時に資金難に陥るも、クラウドファンディングを通じて支援者が集まるなど、公開前からファンの期待値が高い作品だった。そして小規模で公開をスタートすると、その完成度の高さ、メッセージ、声優陣の演技を絶賛する観客が続出。公開規模を驚異的なスピードで拡大していき、DVD発売、テレビ放映された後も上映を続ける劇場が出るなど、観客の熱い支持によって成功をおさめた作品になった。そんな『この世界の…』の長尺版を観客はどう観たのか? 出口調査でわかったのは、前作を上回る満足度の高さだ。観客からは「今回は人にスポットが当てられているので、心情がより伝わってきて泣けた」「新シーンが多くて新しく感じた。前回はさらっと描かれていた部分も感情移入して観ることができて、いろいろ感じることがあった」「前作ではわからなかったところや、明かされなかった部分が今作を観たことで理解できた」「原作の忠実度はこちらのほうが高かった。空襲のシーンの描き方や、音の演出が良い。やっぱりすごい映画だなと感じた」などの声があがり絶賛が相次いだ。また「戦争が普通の人たちの日常に与える影響が描かれていて、視点が私たちに近く親近感をおぼえた」「広島出身なので他人ごとではなく、自分のことのように感じた」「時代は違っても、現在に続いているものが描かれている。普通の生活の場面が印象的だからこそ、ショッキングなシーンが心に刺さった」「また違った新しい物語として観ることができたし、すずさんに会って素直な気持ちになれた」などの声も。本作も前作同様、口コミで支持を広げ、息の長い興行になりそうだ。なお『この世界の片隅に』(2016年公開)は満足度95.2点を記録。その年の年間満足度ランキングで第1位になったが、本作はその点数を僅かに上回る満足度95.3点を記録している。1位『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』95.3点2位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』93.1点3位『ヒックとドラゴン聖地への冒険』92.3点4位『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』92.1点5位『THE UPSIDE/最強のふたり』88.8点6位『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』88.0点7位『サイゴン・クチュール』86.3点8位『テッド・バンディ』83.6点9位『冬時間のパリ』78.5点(本ランキングは、12/20(金)、12/21(土)に公開された新作映画9本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2019年12月23日2016年に公開され、異例のロングランを達成するとともに、多くの賞を受賞したアニメーション映画『この世界の片隅に』。こうの史代の同名漫画作品を原作に、監督・脚本を片渕須直が務め、主人公すずの声をのん、音楽をコトリンゴが担当し、日本が戦争のただ中にあった時代の広島県を舞台にした人間ドラマを描く作品だ。公開後、片渕監督は場面を付け足した新しいバージョンの製作を決め、この度ついに完成。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』として本日より公開された。追加された映像には、独立した新たなエピソードや新しいキャラクターが登場したりと、新鮮な印象が与えられる。さらに興味深いのは、もともとある物語の意味に変化を与えたり、物語の裏に隠されていた謎が明かされる部分だ。本作はその意味で、ただエピソードを付け加えたものではなく、まったく別の新作と言って間違いないだろう。超ロングラン公開を果たした『この世界の片隅に』を経て、片渕監督が新たに描きたかったものは何なのか。劇場で目に焼き付けてほしい。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』公開中
2019年12月20日女優・のんが、21日発売の雑誌『映画秘宝』2020年1月号(洋泉社)で、アニメ映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(12月20日公開)で声優を務めるヒロイン・北條すずを再現。21日、誌面未掲載の写真4点が公開された。同作は、大ヒット作『この世界の片隅に』に250カットを超える新エピソードを加え、これまでのシーンや人物像を新たに印象付ける内容。『映画秘宝』では巻頭カラー16ページにわたって同作の特集が組まれ、のんは表紙を飾るほか、10ページで撮り下ろしのグラビアを披露。独占インタビュー、片渕須直監督と映画評論家・町山智浩氏による1万5,000字対談も掲載されている。“すずさん”になりきったのんは、「これはもう感動じゃないですか! 本当にアニメの絵の中に入り込んでいるのが、なんだかすごく面白い」と感激。この写真を見た片渕監督もその再現度の高さに驚き、「すずさんとのんちゃんはずっと別人格だと思っていて意外と重なって見えなかったんですよ。でもこうして写真を眺めてみると、すずさんの片鱗が感じられる。表情やしぐさの端々がそこはかとなく似ている、共通点が浮かび上がってくる写真ですね」と絶賛のコメントを寄せている。
2019年11月21日新たなエピソードを盛り込み、1本の新作として描き出される劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。この度、劇中の“四季”の描写が揃う新場面写真が解禁となった。戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前を向き、日々の暮らしを紡いでいく女性・北條すずの深い感情を、250カットを超える新エピソードを盛り込んで描く本作。先日、ワールド・プレミア上映となった第32回東京国際映画祭では、「前作とは見終わった後の印象が全く違う! 期待以上の新作」と話題となっている。前作では、18歳で見知らぬ土地に嫁いだすずが、厳しい戦況の中でも工夫を凝らしながら懸命に生きていく、いわば“暮らし”を中心に描かれたが、新作では、リンと周作の過去に気づいたすずが、自分の存在意義について思い悩み、葛藤する、奥深い“心情”までも描写。すずたち登場人物の知られざる一面が別の切り口によって浮き彫りになり、一つ一つのセリフもいままでと全く違う意味合いを持つものになっている。今回解禁となった場面写真6点は、北條家の一家が揃って花見をした桜満開の春。すずと晴美で小松菜の種を植えた初夏。赤とんぼが飛ぶいわし雲を夫婦で見つめた秋。そして、テルとすずが出会う雪が多かった昭和20年の冬。美しい四季折々の場面写真の端々に、登場人物が抱える“いくつもの想い”を垣間見ることができるものとなっている。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は12月20日(金)よりテアトル新宿・ユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2019年12月20日より全国にて公開© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会
2019年11月19日『この世界の片隅に』に新たなエピソードを盛り込み描き出す新作劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の【特別先行版】ワールドプレミア上映が、昨日11月4日に第32回東京国際映画祭特別招待部門にて行われ、のん、岩井七世、片渕須直監督、そしてコトリンゴが登壇した。国内外で70以上の賞を受賞したアニメーション映画『この世界の片隅に』。新作となる本作では、250カットを超える新たなエピソードを追加。ただの長尺版ではなく、新エピソードによってこれまで目にしていたシーンや人物像が、全く異なる印象で息づきはじめる。2016年の同映画祭で『この世界の片隅に』が上映されたが、今回の上映イベントで片渕監督は「3年ぶりに帰ってきた気分」と凱旋を喜び「実はまだ途中です。あと数分長くなります。もっと長いすずさんの人生をこの映画を通して感じていただければ」と劇場公開時のさらなるシーンの追加を予告。今作では、すず役ののんさん、リン役の岩井さん、周作役の細谷佳正ら、前作のキャストが再集結している。のんさんは「期間を置いてから同じ役に挑むのは初めての経験。緊張したけれど、前作や原作を読み直して、すずという役柄や新しいシーンに対してどう解釈するかを考えていくうちに、すずさんの皮膚感が蘇ってきました」と明かし、岩井さんは「自分で舞台である呉を訪れたり、前作を10回くらい映画館で観たり。作品のファンでもあるのでアフレコ収録は緊張しましたが、気張らず、監督の演出に耳を傾けていました」と作品愛を語った。そして、音楽担当のコトリンゴさんは新たな楽曲提供のほか、エンディング曲「たんぽぽ」もアレンジ。「再録にあたり『たんぽぽ』は聴いたイメージを変えないように意識しつつ、完結という名残惜しい重厚感を出したかった」と言いつつ、「これで本当に完結…なんですよね!?」と片渕監督に確認し笑わせる一幕も。また今回の新たなシーン追加で“リンと周作の秘密”が描かれることに。これにのんさんは「複雑な気持ちになりました」と話し、「すずさんにとって、リンさんの存在はとても大きいことがわかるシーンが沢山あります。突然嫁いだ呉でリンさんはすずさんに、『絵を描いてほしい』と言ってくれたはじめての人で、すずさんはもともと自分の中にあるものを認めてもらえたということを心の拠り所にしていました。なのでリンさんと周作さんの秘密は、すずさんにとってどこに感情を置けばいいのか、戸惑っている気がしました。リンさんが大切だからこその戸惑いですね」とすずの心境を代弁した。一方で「複雑な部分で難しいと思ったけれど、スタジオに入って監督に演出してもらって理解していきました」と言い、「自分自身も気づけることもあって、再び役に挑むことができました」と徐々に役をつかんでいったそうだ。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は12月20日(金)よりテアトル新宿・ユーロスペースほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2019年12月20日より全国にて公開© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会
2019年11月05日2016年11月12日に公開され、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、仏・アヌシー国際アニメーション映画祭優秀作品賞など国内外で70以上の賞に輝き、大反響を呼んだ『この世界の片隅に』に、新たにエピソードを追加した新作『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。この度、主人公・すずと遊郭で働くリンを主軸にした、愛らしく切ない予告編が完成。さらに、すず役のん、リン役岩井七世のアフレコの模様とコメント映像が解禁となった。予告編では、すずが描いた“あいすくりいむ”や“ハッカ糖”、“わらび餅”などお菓子の絵について、リンと楽しそうに笑い合う場面や、満開の桜の木を背に語り合う場面など、2人のこころの交流が描かれている。さらに前作では描かれなかったものの、原作に登場する北條周作を巡るすずとリンの関係性も垣間見えるシーンが登場。ある日、周作の部屋で“最後のページの一部が切り取られたノート”を発見したすずは、ひらがなが読めないリンが「ええお客さんが書いてくれんさった」と、リンの名前と住所が書かれた“ノートの切れ端”を嬉しそうに見せてくれたことを思い出す。白い息を吐きながら、寒空の下を曇った表情で歩くすずの姿と、「周作さん、うちは何一つリンさんに敵わん気がするよ」と語るすずの声が重なり、周作を巡る3人の物語を喚起させる内容となっている。また、のんさんと岩井さんのアフレコ映像も初解禁。3年ぶりにすず役を演じた、のんさんは「時を経て、同じ役に挑むことは初めての経験だったので緊張しましたが、スタジオでは監督とリン役の岩井さんと一緒に収録することができたので、すぐにすずを思い出せた気がします。今までのすずさんと違った一面もあるので、面白かったです」と、前作との違いを語る。同じく3年ぶりにリンを演じた岩井さんは、「このような形でまた映画館で上映されるということで、本当に最良の形だと思いますし、台本と絵コンテが送られてきたときは、“やっとだ”という思いから涙が出ました」と感慨深いコメントを寄せている。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は12月20日(金)テアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2019年12月20日より全国にて公開© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会
2019年10月10日人気声優の花澤香菜が、新作劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』に出演していることが判明。彼女が声をあてるテルの本編映像も到着した。日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、仏・アヌシー国際アニメーション映画祭優秀作品賞など、国内外で70以上の賞を受賞するなど大きな反響を呼び、公開から1日も途絶えることなく、1000日以上も日本全国どこかの劇場で上映が続けられている『この世界の片隅に』。新作『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、この『この世界の片隅に』を原型とした新たな物語だ。今回花澤さんが担当したテルは、すずが遊郭で出会う九州出身の女性。併せて到着した映像では、手に息を吹きかけ、寒さをこらえながら南の島の絵を描いてあげるすずに、「そげん南の島がよか。よかねぇ…」と嬉しそうに話しかける、切なくも愛らしい声が収められている。「〈物語〉シリーズ」や「デュラララ!!」、「東京喰種トーキョーグール」、「3月のライオン」など数々の人気作に出演し、また歌手としても活躍中の花澤さん。本作からの参加について「観て…というより、すずさんを通してあの体験をしてからずっと大切にしていた作品だったので、参加できるなんて信じられませんでした」と喜び、「原作を読みながら、自分なりにテルちゃんの描かれていない部分も想像して収録に臨ませていただきました。さらに多くの方に観ていただけますように!」と願った。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は12月20日(金)よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2019年12月20日より全国にて公開予定© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会
2019年09月19日女優・のんが声優を務め2016年に公開されると国内外で70以上の賞に輝いた劇場アニメ『この世界の片隅に』が8月3日(土)今夜、NHK総合テレビで地上波初放送される。日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、仏・アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞をはじめ国内外70以上の賞を受賞。ファンと劇場の熱い支持で2016年11月の公開以来現在まで上映が続けられている本作が、ついに地上波に登場する。広島市江波で生まれた絵が得意な少女・すずは昭和19年(1944年)、20キロほど離れた町・呉に嫁ぎ、18歳で一家の主婦となる。太平洋戦争の戦況が悪化し物資が欠乏していくなかでも、日々の食卓を作り出し、衣装を作り直すなど工夫を凝らして生活していくすずだが、海軍の基地があった呉は幾度もの空襲に襲われる。軍艦たちが炎を上げ、街が燃え、すずが大事に思っていた身近なものが奪われていくなかでも毎日を築くすずの営みは終わらない。そして、昭和20年(1945年)の夏がやってきた――という物語。主人公・すずの声優には女優として様々な作品に出演してきたのんさん。『心が叫びたがってるんだ。』「黒子のバスケ」シリーズの細谷佳正や、「おそ松さん」「斉木楠雄のΨ難」の小野大輔、「プリキュア」シリーズや「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の潘めぐみらも声優を担当する。また本作放送の翌週8月10日(土)21時からはNHKスペシャル「#(ハッシュタグ)あちこちのすずさん~戦争中の暮らしの記憶~(仮)」が放送。本作の片渕須直監督をはじめ「Hey! Say! JUMP」八乙女光・伊野尾慧、千原ジュニアがスタジオゲストとして出演するほか、本作を制作したスタジオ「MAPPA」と片渕監督が新たに制作したアニメーション映像も流されるという。さらに片渕監督が原作の魅力的なエピソードを描き加え、30分もの新規映像を追加した『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』も12月20日(金)より全国にて公開。同作ではすずと嫁ぎ先の町で初めて出逢う同世代の女性リンとの交流を描いた、昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソードや、妹・すみを案じて過ごす中で迎える20年9月の枕崎台風のシーンなどが追加されるという。劇場アニメ『この世界の片隅に』は8月3日(土)今夜21時~、NHK総合テレビで地上波初放送。(笠緒)■関連作品:この世界の片隅に 2016年11月12日より全国にて公開© こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
2019年08月03日劇場アニメーション映画『この世界の片隅に』が、NHK総合にて地上波初放送されることが決定。さらに、片渕須直監督×「MAPPA」制作によるアニメーションを使用した、NHKスペシャル「#あちこちのすずさん」も放送されることになった。2016年11月12日に公開され、深い感動の輪を少しずつ拡げていった本作は、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、仏・アヌシー国際アニメーション映画祭優秀作品賞など国内外で70以上の賞を受賞するなど大きな反響を呼んだ。多くのファンと上映劇場の熱意に支えられ、公開から1日も途絶えることなく900日以上も日本全国どこかの劇場で上映が続けられている中、ついに8月3日(土)に地上波初放送。さらにその翌週8月10日(土)には、NHKスペシャル「#(ハッシュタグ)あちこちのすずさん~戦争中の暮らしの記憶~(仮)」の放送も決定し、スタジオゲストとして片渕監督、「Hey! Say! JUMP」の八乙女光・伊野尾慧、そして千原ジュニアの出演が発表。また、『この世界の片隅に』制作のスタジオ「MAPPA」が片渕監督と新たに制作したアニメーションが、同番組の中で使用される。「#あちこちのすずさん」というキーワードが生まれたのは去年8月、NHK「クローズアップ現代+」にて、『この世界の片隅に』の主人公・すずさんのように、恋やオシャレ、食べ物といった日々のなにげない暮らしを工夫して紡ぎながら、戦時中を懸命に暮らしていた人たちのエピソードがSNSで全国から集ったことがきっかけ。遠い過去の話だと思われがちな戦争を身近に感じてもらうことで、“平和への想い”や“戦争の記憶”を次世代につなげていこうという呼びかけに大きな反響が生まれ、番組には2,000を超えるエピソードが寄せられた。そして今年、より幅広い世代にも想いを届けるためにNHKの様々な番組が連動。10~20代に人気の「らじらー!」(ラジオ第1)、子育て世代に多く見られている「あさイチ」(総合テレビ)、働き盛りの世代を中心に支持を集める「クローズアップ現代+」(総合テレビ)など、様々な世代に向けた番組で、NHKスペシャルの放送に向け「#あちこちのすずさん」の投稿を呼びかけつつ、NHKスペシャル当日は各番組からも出演者が集う。こうして、各番組やSNSなどで募ったエピソードを片渕監督の全面バックアップにより、アニメーション制作会社MAPPAがアニメ化するという。さらに、「戦争体験の風化」という社会問題に対して、記憶と記録をアーカイブし未来へ残す必要性を考え続けてきたYahoo! JAPANがこの取り組みに賛同。「#あちこちのすずさん」というキーワードをともに使用しながら、Yahoo! JAPAN独自のコンテンツを発信しつつ、“戦争の記憶”をつなげる試みに挑む。『この世界の片隅に』は8月3日(土)21時よりNHK総合にて放送。NHKスペシャル「#(ハッシュタグ)あちこちのすずさん~戦争中の暮らしの記憶~(仮)」は8月10日(土)21時よりNHK総合にて放送。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は12月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:この世界の片隅に 2016年11月12日より全国にて公開© こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2019年12月20日より全国にて公開予定© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会
2019年06月19日のんが主人公の声を務める劇場アニメ映画『この世界の片隅に』に新規エピソードを追加した、片渕須直監督の最新作『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が、当初の今年12月から公開延期となることが発表された。本作は、第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、激化していく世の中で大切なものを失いながらも、日々を大切に前を向いていく女性・すずを描いた『この世界の片隅に』に、約30分間の新規映像が加えられる新バージョン。2016年11月の公開と同時に、SNSの口コミにより大きな反響を呼んだ『この世界の片隅に』は公開から700日以上たった現在もなお、1日も途絶えることなく劇場上映が続く超ロングランヒットとなっている。その新バージョンは12月の公開に向け、主人公すずと、すずが嫁ぎ先の町で初めて出逢う同世代の女性リンとの交流を描いた、昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソードを中心に制作が続けられてきたが、進行状況について各所で検討が重ねられた結果、公開延期が決定した。■「この世界の片隅に」製作委員会からのコメント<公開延期のお知らせ>劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、2018年12月公開に向け制作を続けて参りましたが、当初の想定以上に制作に時間を要しており、本編完成までには数か月単位での期間が必要になることが判明しました。製作委員会としては、良質な作品をお届けすることでお客様のご期待に応えたいという考えから、公開時期の延期を決断するに至りました。現在、2019年中の公開に向けてスタッフ一同、鋭意制作中です。公開を心待ちにされているファンの皆様には謹んでお詫び申し上げますとともに、より魅力を増して公開される『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を楽しみにお待ちいただけるようお願い申し上げます。2018「この世界の片隅に」製作委員会『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は2019年、全国にて公開予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2019年、全国にて公開予定© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会
2018年10月19日松本穂香、松坂桃李らの出演で人気コミックをドラマ化したTBS日曜劇場「この世界の片隅に」が9月16日(日)の放送をもって最終回を迎え、感動の声がネット上にあふれている。本作はこうの史代による累計130万部突破の原作コミックにオリジナルの現代パートなどの要素を加え連続ドラマ化。太平洋戦争の最中、広島の江波から呉に嫁いだ松本さん演じるヒロイン・北條すず(松本さん)とその周囲の人々のかけがえのない日常を丹念に描いてきた。すずの夫・周作を松坂さんが演じ、周作の姉・径子に尾野真千子、周作の父・円太郎に田口トモロヲ、周作の母・サンに伊藤蘭、北條家の隣人・刈谷幸子に伊藤沙莉、すずの祖母・森田イトに宮本信子、すずの妹・すみに久保田紗友、すずの幼なじみ・水原哲に村上虹郎、現代パートには榮倉奈々と古舘佑太郎といったキャスト。広島の江波に住む幼少期のすずはおつかいにいった先で人さらいに遭い、そこで周作と出会う。周作は大人になってからもそれを覚えておりすずを嫁に迎え、すずは北條家の一員として呉で暮らすことに。当初はすずを快く思っていなかった径子や幸子とも親しくなり、迷った先の遊郭で出会った遊女・白木リン(二階堂ふみ)とも心を通わせるすずだが、空襲が激しさを増すなかで呉も焼け、遊郭も失われ、径子の娘・晴美を亡くし、すず自身も右手も失う。そして広島には原爆が投下される…というのがこれまでのあらすじ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。最終回では終戦後が描かれた。終戦後に海平団に招集された周作の帰りを待つすずの元に祖母・イトから手紙が。母が行方不明で父は亡くなり、すみは原因不明の病に倒れたという…広島に向かったすずと入れ違いに周作も帰宅。すずを追い広島に。原爆ドームの前で再会した2人は駅で、母を失った幼い節子と出会い呉に連れ帰る。そして家族として新たに暮らし始める…というストーリー。放送後のSNSでは「一人の人間が必死で生きて家族をつくっていく話だったんだなあ」「すずさんの居場所を探す物語なんだな」など、ヒロイン・すずの歩んだ軌跡を改めて振り返って感慨にふけるツイートや「丁寧に作られた印象に残るドラマ」「ストーリーにめっちゃアレンジ効いてて面白い」など作品自体を高く評価する声などが多数投稿。また「ドラマ版のすずも可愛かった松坂桃李は毎週見る度にイケメンで最高やった」「松坂桃李さんの制服姿がほんとに素敵」「松本穂香のすずさんもめっちゃ良かった」などキャストを讃えるツイートも多数アップされ続けている。(笠緒)
2018年09月16日こうの史代による人気同名コミックを松本穂香、松坂桃李らの出演で連続ドラマ化した日曜劇場「この世界の片隅に」の第8話が9月9日(日)に放送された。号泣展開に「今日のはやばい」「まじで無理」などの声が相次ぐなか、松本さんの演技に改めて賞賛が集まっている。広島県の江波から呉に嫁いだヒロイン・北條すずを松本さんが演じ、その夫・周作を松坂さんが演じる本作。かつて周作と恋仲だった呉の遊女・白木リンに二階堂ふみ、すずの幼なじみ・水原哲に村上虹郎、そのほか田口トモロヲ、尾野真千子、木野花、宮本信子、仙道敦子、ドロンズ石本、大内田悠平、久保田紗友、伊藤沙莉、ドラマオリジナルの現代パートには榮倉奈々と古舘佑太郎らが出演する。すずと周作の出会いと成長した2人の再会、嫁入りしたすずの呉での生活から、周作の過去の恋人だったリンとすずとの交流など、戦時下ながらホームドラマのような日常が描かれた前半。そこからすずの兄・要一の死、本格化する空襲ですずは義理の姉・黒村径子の娘を亡くすなど、身近な人々の死が続く展開に。ついに前回の終盤では広島に原爆が投下されることに…。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。家族が心配なすずは広島行きを懇願するも、救援のトラックは医療関係者しか乗れないという。そんななか広島から歩いてきたと思われる黒焦げの人物が行き倒れ、運ばれる。すずは周作と仲直りするがその翌日玉音放送が流れ敗戦。今まで信じてきたものが崩れ去るなかで「こんなん納得できん!」とすずは泣き叫ぶのだった。その後、行き倒れの死体が幸子(伊藤さん)の兄だったと判明。周作が反乱軍の制圧に赴くことになり見送りに同行したすずは、リンの遊郭が廃墟になっているのを見る…というストーリー。「毎週泣いてるけど今日のはやばいな」という声に代表されるように「まじで無理泣いてまう」など、今回も号泣したという視聴者が続出。特に「わたし呉出身。この世界の片隅にをみながら毎週泣いとる。」など舞台となった広島の視聴者からのツイートも多数。「ドラマ、終戦を受け止める時間がアニメより長く取られてるね」「ドラマ版も好き」など、今回も終戦パートを中心としてじっくり描けるドラマ版ならではの良さを感じたという声も数多く見られた。また前半ののほほんとした雰囲気から一変、感情をむき出しにして“強くなろう”ともがくすずを熱演している松本さんに「松本穂香ちゃん、良い女優さんだと思います」「松本穂香さん、稀代の名演だ」など改めて高い評価が集まっている模様。来週はいよいよ最終回となる本作。「松本穂香にあえるのもあと1週か」と残念がる声も寄せられている。(笠緒)
2018年09月09日松本穂香、松坂桃李らのキャストで人気コミックをドラマ化したTBS日曜劇場「この世界の片隅に」の第7話が9月2日にオンエアされ、尾野真千子の演技に泣かされる視聴者、激しい空襲の模様に衝撃を受ける視聴者が続出している。こうの史代の累計130万部突破原作コミックに、現代パートなどのオリジナル要素も加え連続ドラマ化。太平洋戦争のさなか、広島の江波から呉に嫁いだすず(松本さん)が嫁ぎ先の北條家で暮らす、かけがえのない日常を丹念に描いていく本作。松本さんがすずを演じ主演、すすが幼い頃出会いその後結婚した周作に松坂さん、周作の姉・黒村径子に尾野さん、周作の父・円太郎に田口トモロヲ、周作の母・サンに伊藤蘭、北條家の隣人・刈谷幸子に伊藤沙莉、すずの母・浦野キセノに仙道敦子、父・十郎にドロンズ石本、すずの妹・すみに久保田紗友、すずの幼なじみ・水原哲に村上虹郎、呉の遊女・白木リンに二階堂ふみといったキャスト。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。当初は戦時下ではありながらあくまで日常の人間ドラマが描かれてきた本作だが、前回から呉の町も空襲に襲われるようになった。そんななか負傷した円太郎を見舞った帰り、時限爆弾の爆発に巻き込まれすずは一緒にいた径子の娘・晴美を亡くし、自らの右手も失う重傷を負う。そんな幕開けに「初っ端から尾野真千子さんの演技に泣かされる…」「ひどいことになっとる」「そうかもう晴美さん…」など衝撃を受ける視聴者が続出。原作やアニメ版を観ている視聴者からは「今日はキツい展開」という声も。その後意識が戻ったすずだが径子から厳しい言葉を浴びせられ、さらに度重なる空襲で精神的にも負担を強いられることに。訓練から戻りすずを気遣う周作に「広島に帰る」と空襲のさなかにも関わらずケンカになってしまう。すみが見舞いに来たり、径子からも謝罪さら、北條家に残ることを決めたすずだが、その瞬間強い閃光と激しい衝撃波に襲われる。広島に原爆が投下されたのだった…というのが7話のあらすじ。アニメが大ヒットしたこともあり、ドラマ版にも大きな注目が集まっていた本作だが「映画でカットされてたとこ結構多いのうれしい」「径子さんのセリフが原作バージョンになってて個人的にこっちが好き」と、時間をかけて描けるドラマならではの丁寧な演出を評価する声や、「北条家セット。何がすごいって、太陽の角度の再現が素晴らしい。この感覚は地元民じゃないと分からんことかも知れんけど」などといったツイートも多数寄せられていた。(笠緒)
2018年09月02日クライマックスを前に、8月26日の放送がアジア大会のためお休みとなり、ドラマファンの期待が増幅している日曜劇場「この世界の片隅に」。主人公・すずを演じる松本穂香をはじめ、松坂桃李、二階堂ふみ、村上虹郎らキャスト陣の好演もあり、視聴率は伸び悩んでいるというが、なかなかどうして、SNSからはかなりの熱量が感じられる1作だ。一方、アニメ映画『この世界の片隅に』は、2016年の劇場公開から650日以上たった現在もなおロングラン上映が続いており、12月には新シーンを追加した『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が公開されることになった。戦時下を舞台にしながら老若男女を惹きつけてやまない、この物語の魅力に迫った。原作:こうの史代のベストセラー漫画2007~2009年まで「漫画アクション」(双葉社)にて連載された「この世界の片隅に」は累計発行130万部を超える、こうの史代によるベストセラー漫画。2009年に「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門優秀賞を受賞。太平洋戦争のさなか、広島の江波から軍港のある呉に嫁いだ主人公・すずが、嫁ぎ先の北條家で暮らす日常を丹念に描いていく。絵を描くことが好きで、おっとりとした性格の“すずさん”をはじめとする、生き生きとしたキャラクターたちはもちろんのこと、綿密に調べ上げられた膨大で貴重な当時の情報、繊細で豊かな漫画表現でファンを魅了する傑作だ。その後、劇場アニメ化に際し、ノベライズや劇場アニメ公式ガイドブックなども双葉社から刊行。2011年には、北川景子主演で「終戦記念スペシャルドラマ この世界の片隅に」として日本テレビ系列にてドラマ化されている。ちなみに、こうのさんといえば、広島の原爆投下から10年後と、約40年後、約60年後に生きる人々を描いた2004年発表の「夕凪の街 桜の国」でも知られ、こちらも2007年に映画化(実写)され、今夏にはドラマ化。「手塚治虫文化賞」新生賞、および「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門大賞に輝いている。ストーリー:広島・呉に嫁いだ“すず”の日常、そして戦争…昭和19(1944)年2月、戦争のさなかの日本。18歳で故郷から離れた呉の北條家に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始める。物資は不足し、生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。ある日、迷子になったすずは遊郭でリンという女性と出会い、友情を深める。だが、リンは夫・周作と過去につながりがあった。また、すずの幼なじみで軍艦に乗る水原が“入湯上陸”の際、北條家にすずを訪ねてくる。昭和20(1945)年3月、軍港のあった呉は大規模な空襲に見舞われ、すずは大切なものを失ってしまう。そして、広島に“あの夏”がやってくる――。口コミで大拡散!劇場アニメ『この世界の片隅に』第40回日本アカデミー賞にて『君の名は。』『聲の形』などを抑えて最優秀アニメーション作品賞に輝いた本作。『マイマイ新子と千年の魔法』(’09)の片渕須直監督が6年の歳月を経て、クラウドファンディングにより公開を望むファンから製作資金を募り、完成させた。2016年11月12日(土)より全国63館からスタートすると、今年の『カメラを止めるな!』のように「観たら応援したくなる」映画としてSNSを中心に口コミが拡散し、社会現象化。当時の全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)では、公開初週から2週連続10位の後、6位から4位にジャンプアップするという異例の事態に。2017年明けには上映館は200近くにのぼり、これまでに200万人を超える人たちが鑑賞、70を超える賞を獲得。なんと公開から1日も途絶えることなく、DVDや配信がリリースされた現在もなお、全国のどこかの映画館で上映が続いている。主人公のすずの声を務めるのは女優・のん。一途さや芯の強さも含む彼女の柔らかな声質と“ちょっととぼけた感じ”が、広島弁やすずさんの雰囲気にハマった。今年8月15日、終戦記念日に行われた夏の再上映イベントでは、本作のロングランについて「これほどまでに長く作品と付き合うことが初めてなのでとても貴重な体験をさせてもらっています。こんなにみなさんに愛されている作品は、世界中どこを見てもこの作品だけなのではないか。と思ってしまうくらいです!」と喜びの表情を見せていた。また、原作に惚れ込んだ片渕監督は何度も現地を訪れ、1930~40年代当時の雑誌や公的機関が発行した通達、当時撮影された写真や日記、回覧板に到るまで、様々な一次資料に目を通し、時に当時を知る人たちの話を聞きながらアニメの中に反映させていった。「セミ・ドキュメンタリーのような形で、実際の情報が作品に入ってくることによって、より映画の世界観が現実の方に拡張されていったような気がします。映画の世界観が、映画の中の現実だけじゃなくて、映画を観る側の現実とも触れ合って重ね合わさって、広い世界を持つ映画ができ上がったのかなと」と、シネマカフェのインタビューでも監督は語っており、本作を見て改めて、祖父母などから聞いた戦争体験に思いを馳せたという人は数多い。“さらにいくつもの人生”が追加された“もう1本の映画”の誕生今回12月に公開される映画は、新たに約30分の新規シーンが追加される。原作にはまだまだ魅力的なエピソードがあり、それを描き足すことによって主人公のすずさんだけではない、「さらにいくつもの人生」を描き出したいと制作に至ったという。すずと、すずが嫁ぎ先で初めて出会う同世代の女性リンとの交流を描いた、昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソード、さらに妹・すみを案じて過ごす中で迎える20年9月の枕崎台風のシーンなどが追加される予定。主人公・すずの声はのんが続投、さらに細谷佳正(北條周作)、稲葉菜月(黒村晴美)、岩井七世(白木リン)、小野大輔(水原哲)、潘めぐみ(浦野すみ)らも引き続き出演する。さらに、音楽も引き続きシンガーソングライターのコトリンゴが担当。主題歌を含む全ての劇中曲を再び担当し、新曲も制作される。これまでの現行版とはまったく別の、“もう1本の映画”として生まれ変わる『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』にも期待が高まる。『この世界の片隅に』は公開中。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は12月、テアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開。ドラマオリジナルの描写で親近感!日曜劇場「この世界の片隅に」「JIN-仁-」「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」「ブラックペアン」など高視聴率をたたき出しているTBS日曜劇場枠で、脚本を連続テレビ小説「ちゅらさん」「ひよっこ」の岡田惠和、演出を『いま、会いにゆきます』「逃げるは恥だが役に立つ」の土井裕泰と「仰げば尊し」の吉田健が手がけるドラマ版。主な舞台となる北條家の家屋は、74年前の佇まいを忠実に再現するため、呉市に実在していた古民家を東京・緑山スタジオの敷地内に移築したとか!主演を務めるのは、3,000人の中からオーディションで選ばれた松本穂香。昨年の「ひよっこ」で注目を集めた松本さんは、映画『恋は雨上がりのように』『あの頃、君を追いかけた』ほか、『SUNNY強い気持ち・強い愛』にも出演している今年を代表するブレイク女子。「正直“うれしい”とかよりも“ポカーン…”という感じ。事務所の方にも“よかったね”と言われるんですけど、あまり入ってこない、信じられない気持ちでいっぱいです」と製作発表時に語っていたが、このコメントからして、すずさんにぴったり?さらに松本さんは、音楽を担当する久石譲が作曲・編曲、脚本の岡田氏が作詞した印象的な劇中歌「山の向こうへ」で初めてのレコーディングも経験しており、同楽曲はドラマのサントラにも収録される。また、夫・北條周作役の松坂さん(梅ちゃん先生/わろてんか)ほか、すずの祖母・森田イトに宮本信子(あまちゃん/ひよっこ)、周作の姉・黒村径子に尾野真千子(カーネーション)、その娘・晴美に稲垣来泉(とと姉ちゃん)、幼少期のすずに新井美羽(花子とアン/わろてんか)、すずの妹・すみに久保田紗友(べっぴんさん)、さらに北條家の隣人・刈谷タキには木野花(あまちゃん)、その娘・幸子には伊藤沙莉(ひよっこ)、同じく近隣の堂本家のおじいさん・安次郎役で塩見三省(あまちゃん)、堂本家のお嫁さん・志野役で土村芳(べっぴんさん)など、子役も含めキャスト陣に近年の連続テレビ小説に出演していた俳優が多く、戦時下ながら、すずを中心にした生活の微笑ましい風景や井戸端会議なども頻繁に描かれてきたことから、“日曜夜の朝ドラ”との声も上がっている。そんなドラマキャストの中で特に話題を呼んでいるのが、呉の遊女・白木リン役の二階堂ふみと、すずの幼なじみ・水原哲役の村上虹郎だ。リンは、奇しくも同じ男性を好きになったが、やがて境遇を超えて友情を育むことになる物語のキーパーソンの1人。原作やアニメとは異なり、やや年上という設定なのか否か、二階堂さんが醸し出す艶には「めちゃくちゃ色っぽい」「儚くて切ない…」という声や、「すずさんの苗字(北條)を知ってからの目線の運び方が凄すぎる」とその演技を絶賛する声が続々。リンがすずに「この世界の居場所」について話すシーン(4話)も、よりグッとくるものとなっている。村上さんが演じるのは、すずとは互いに淡い恋心を抱きながらも、亡くなった兄の遺志を継いで海軍兵学校に入隊、軍艦に乗る水原。突然、嫁ぎ先にやってきたことで、すずはもちろん、周作の心までもかき乱していく。原作やアニメの水原は大柄で、村上さんは一見するとイメージが違うように思えるが、豪快で男気がある一方、繊細さや色気を併せ持つ水原を演じられる20代の若手俳優は、村上さん以外には思い浮かばない。そんな水原が“最後”にすずと過ごす一夜は涙を誘う屈指のシーン(5話)となり、村上さんへの注目度も急上昇している。さらにドラマでは、原作にもアニメにもなかった径子(尾野さん)の長男・黒村久夫が北條家を訪れるシーンも印象深い。演じるのは、「過保護のカホコ」(NTV)で竹内涼真の少年時代を演じていた大山蓮斗。妹思いで、軍艦好き、しっかり者。早くに父を亡くし、長男であったため、黒村の家に1人引き取られた久夫は、“子ども時代を早く手放さなければならなかった”当時の男児の姿をも想像させ、切ないシーン(4話)が誕生した。ドラマオリジナルとしては、現代のパートがある点が大きな特徴。現代パートには榮倉奈々と古舘佑太郎のほか、榮倉さん演じる佳代と交流する老女・節子役で、黒澤明や小津安二郎らに愛された大女優・香川京子が21年ぶりにTBS連続ドラマに出演。北條という苗字や「被爆者なんよ」という言葉から、当時の広島や北條家に深くかかわり、本編と現代を繋ぐ役割を果たすキャラクターとなるらしい。原作者・こうの氏からもアイディアを得ているという。第7話(9月2日放送)戦火はより激しくーー呉の中心部が爆撃を受け、すずが晴美と防空壕を出た矢先、閃光に包まれたところで終わった前回。昭和20年春、すずが目を覚ますと、そこは北條家。全身包帯だらけで身体は動かない。しばらくたち、すずは現実を理解し始める。防空壕を出たところで不発弾の爆発に遭ったのだ。すずは、底知れぬ絶望と悲しみに襲われる…。また、第7話では、すずの「なんじゃ、あの雲は」とのセリフもあるように、原爆投下のシーンが描かれるらしく、いっそうシリアスさが増していく様子。佳境に入ったいま、ドラマならではの展開にも注目だ。日曜劇場「この世界の片隅に」は毎週日曜日21時~TBS系にて放送中。(注)ドラマクレジットにおいて「special thanks to 映画『この世界の片隅に』製作委員会」との表記があるが、 アニメ映画『この世界の片隅に』製作委員会は「当該ドラマの内容・表現等につき、映画に関する設定の提供を含め、一切関知しておりません」とのコメントを発表している。(text:Reiko Uehara)■関連作品:この世界の片隅に 2016年11月12日より全国にて公開© こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2018年12月、テアトル新宿・ユーロスペースほか全国にて公開予定© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会
2018年08月31日好評放送中のTBS日曜劇場「この世界の片隅に」の第6話が8月19日放送された。すずの暮らす呉の街も空襲が襲い、衝撃的なラストシーンと次回予告に、原作やアニメ版を知る視聴者からの「あまりに辛い」「観れるか自信ない」などの声が殺到している。累計130万部突破のこうの史代による漫画を原作に、オーディションで3,000人の中から選ばれた松本穂香がヒロイン・北條すずを、すずの夫・周作を松坂桃李が、かつて周作と恋仲だった呉の遊女・白木リンを二階堂ふみが、すずの幼なじみ・水原哲を村上虹郎がそれぞれ演じる。また田口トモロヲ、尾野真千子、木野花、宮本信子、仙道敦子、ドロンズ石本、大内田悠平、久保田紗友、伊藤沙莉らのほか、ドラマオリジナルの現代パートも追加され榮倉奈々と古舘佑太郎が出演。太平洋戦争の最中、広島県の江波から呉に嫁いだヒロイン・北條すずが、嫁ぎ先の北條家で夫・周作らとともに暮らすかけがえのない日常を丹念に描いていくほか、当初は戦時下を舞台にしながらもあくまですずを中心として日常が描かれてきた本作。それゆえに「朝ドラのよう」といった声も聞かれるほどだったが、前回の5話のラストでついに舞台となっている呉にも空襲が。原作やアニメ版を見ている視聴者の「この回やばい…!一番アカン回やんけ」「泣くやつや。つらいやつ」などの声が放送開始前からタイムラインに流れる。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。昭和20年春。呉にも空襲がやってくるようになり、北條家ではこんなご時勢だからと花見を企画。花見は幸子(伊藤さん)に周作の同僚・成瀬(篠原篤)を紹介することも兼ねていた。花見に向かったすずは人ごみの中にリンを見つけ、桜の木のもと語り合う。その後、円太郎(田口さん)が勤務する工場に空爆があり円太郎が行方不明に。その夜、すずは周作から「武官になることになり軍事教練のため三か月家に帰れない」と告白され、突然のことに絶句する。円太郎の無事が確認され。すずと晴美は見舞いに向かうのだが、その帰りに空襲に遭う。防空壕に入り難を逃れるも地上に出たすずは晴美のすぐ後ろに爆弾があるのを発見、晴美の手をひき逃げようとした瞬間、光が晴美を包む…というシーンで6話は終了した。その後の次回予告では尾野さん演じる晴美の母・径子の泣き崩れる姿や、すずの「なんじゃあの雲は」などといったカットが流れ、「予告の時点で辛いのにな」「次回めちゃくちゃ重い回だな」「結末知らないけど超絶鬱展開なのは想像つく」どの声がSNSに殺到している。(笠緒)
2018年08月20日2016年11月12日封切られてロングラン上映している映画『この世界の片隅に』の再上映舞台あいさつが15日、東京・新宿のテアトル新宿で行われ、のん、片渕須直監督が登壇した。第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、激化していく世の中で大切なものを失いながらも、日々を大切に前を向いていく女性・すずの姿を描いた本作。公開初日となった2016年11月12日から、深い感動の輪を拡げ、爆発的な口コミと共に大きな反響を呼び、公開から642日が経過したこの日まで1日も途絶えることなく劇場での上映が続けられている。そんな本作の再上映を記念した舞台あいさつが、公開初日の舞台あいさつと同じテアトル新宿で実施。主人公すずの声を担当したのんは「本当にうれしいですね。こんなに長く作品と付き合ったのが初めてなので、とても貴重な体験だと感じています。こんなにも皆さんから愛されている作品は、世界中どこを見てもこの作品だけじゃないかと思うぐらい、すごくうれしいですね」と話した。この日は終戦記念日だが、劇中では1945年8月15日の様子も描かれており、玉音放送を聞いたすずが井戸の水をくんで畑で泣き崩れる場面も。同シーンについてのんは「それまでのすずさんからは意外な気がしましたが、すずさんはそれだけ自分に押し込めた感情があるんだと思えてきて、すずさんの中で怒りみたいなものが逆流して溢れ出てきたのかと考えました。すずさんの中にあるかもしれない怒りを込めて演じました」と振り返った。本作に新たな約30分の新規シーンが描き足された『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が、今年12月に公開されることも決定。その予告編でナレーションを務めたのんは「すずさんを演じてから期間が空いていたので、また出来るのか不安な気持ちもありましたが、ブースに入って何度かやっていくうちに大丈夫だと思って手応えを感じました」と自信を深めたそうで、新たなに追加されるシーンの収録を「大人っぽいすずさんだったりするので、その部分の解釈をもっと掘り下げて監督と密にやっていけたらと思います」と意欲を見せていた。
2018年08月16日