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知らず知らずのうちに行っている子どもへの「しつけ」によって、子どもの能力に大きな差が出てしまうことがわかりました。発達心理学が専門の内田伸子先生に、詳しく説明していただきました。しつけスタイルは大きく2種類●共有型しつけ子どもの気持ちを中心に考え、子どもとのふれあいや会話を大切にし、楽しい経験を子どもと共有しようとする、しつけスタイル。●強制型しつけ大人中心で、言いつけ通りに子どもを従わせようとする、しつけスタイル。罰を与えたり、力によるしつけを行ったりすることもある。似たような家庭環境で、しつけスタイルだけが違うとどうなるのか「年収900万円以上の高所得層で、母親が四年制大学あるいは大学院を卒業し、現在は専業主婦をしている家庭の中から、共有型しつけと強制型しつけの極端な例を30組ずつ計60世帯選び、親子のやりとりを観察しました。すると、図形を組み合わせるブロックパズル課題で、こんな場面が見られました。共有型しつけを行っているお母さんは、お子さんをじっと見守っています。一方、強制型しつけを行っているお母さんは、何かと口を出し、指図します。子どもがパズルをやろうとすると、『そっちは難しいわよ。こっちからにしなさい』『左右の色を同じにしたらキレイでしょう』などと言うのです。また『きつねのおきゃくさま』という絵本の読み聞かせにおいても、違いが見られました。『きつねのおきゃくさま』は、優しいきつねがほかの動物たちを守るために死んでしまうお話です。共有型しつけを行っているお母さん方は、子どもがどんな反応をするかと子どもの顔を心配そうに見ています。子どもは『きつねさん、どうして死んじゃったの? あんなに親切なのにかわいそう』などと言います。それを受けてお母さんは『そうね、かわいそうね』と共感的なサポートをします。一方、強制型しつけを行っている母親は『はい。今のお話はどういうお話だった? 言ってごらん』、子どもが答えると『違うでしょ。お話の記憶、テストに出るわよ』などと勝ち負けの言葉を投げ付けます」強制型しつけのもとでは、高所得層であっても語彙得点・リテラシーともに低い「この子どもたちの学力を調査したところ、共有型しつけを受けている子どもは語彙得点、リテラシー(読み書き能力)ともに高く、強制型しつけを受けている子どもは語彙得点もリテラシーも低かったのです」しつけスタイルと語彙力は関連する(内田・浜野,2012より)なぜ、しつけスタイルが学力に影響するのでしょうか。「子どもの学力を高めるためには、お父さんやお母さん、保育者たちが、子どもの主体性を大事にするかかわり方をすることが重要です。共有型しつけをしている親は、こどもに考える余地を与える援助的なサポートが多く、子どもをよく褒め、子どもに合わせて柔軟な対応をしていました。そうした親のもとで、子どもは伸び伸びと活動していました」 叱られながらやる勉強はなぜ身に付かないのか ~「幸せ力」の育て方vol.6~ でご紹介したように、自分から興味を持ち、楽しいと感じているときは脳の働きが活発になります。「強制型しつけは逆に、子どもに考える余地を与えない、指示的・独断的な介入が多い、しかも過度に介入する、情緒的なサポートが少ない、褒め言葉が少ないという特徴がありました。こうした親のもとでは、子どもは主体的に行動することができず、親の顔色を見ながらおどおどと行動していました」これでは脳の働きが低下するうえ、言われたことしかできない「指示待ち族」になる危険性があります。しつけスタイルは母親の思いひとつで変えることができます。子どもが伸びる共有型しつけを心がけていきたいですね。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年12月31日成長ホルモンは美容やダイエットなどにおいて、非常にプラスになる存在だ。だが、その分泌量は早ければ20歳を待たずに減っていく。そのため、成長ホルモンにとってよいライフスタイルを持つことが重要となる。本稿では、ホルモンに詳しいAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師の解説をもとに、成長ホルモンが分泌されやすい習慣について紹介する。○ノンレム睡眠を意識しつつ、0時前睡眠を心がける体組織の修復・再生や免疫力の維持、脂肪の分解などの働きを持つ成長ホルモンは、睡眠中に大半が分泌されている。そのため、効率よく成長ホルモンを分泌するには、質のよい睡眠を確保する必要があると浜中医師は指摘する。「寝付いてから30分~1時間ほどして訪れるノンレム睡眠時に、1日に分泌される量の70%の成長ホルモンが分泌されています。ノンレム睡眠は脳が寝ている状態で、深い眠りについている時間帯。ちょっとしたことで起きにくいときに、成長ホルモンが出ているのです」。私たちは睡眠時、脳が寝ている「ノンレム睡眠」と体が寝ている「レム睡眠」を約90分のサイクルで繰り返している。就寝後はノンレム睡眠を経てからレム睡眠へと移行し、その後はこの2つを繰り返す。一般的にノンレム睡眠は深い眠り、レム睡眠は浅い眠りと言われており、レム睡眠中に起きると目覚めがすっきりする。成長ホルモンの分泌量がピークとなるのは眠り始めてから1時間半~2時間後とされている。特に睡眠は午後10時~10時半に就寝できれば理想だが、その時間帯はまだ仕事をしている人も多いはず。テレビの連続ドラマなどが気になる人もいるだろう。せめて日付が変わる前までには眠れるようにしたいが、その際は自然な眠りを誘う作用があり、「睡眠ホルモン」とも呼ばれる「メラトニン」を活用したい。「真っ暗な部屋で寝ると、メラトニンの分泌が促されます。メラトニンを利用してしっかり寝て、寝起きをよくすることも成長ホルモンにとっては大事です」。○アミノ酸が成長ホルモンの分泌を促す睡眠以外では、食事と運動も重要な要素となる。食事面では、成長ホルモンを効率よく分泌するためアミノ酸を摂取するとよい。たんぱく質を意識的に摂(と)り、それが難しい日などはサプリメントでアミノ酸を補うようにしよう。そのほかでは、にんにくなどに含まれるアルギニンや、しじみなどに含有されるオルニチンなども摂取したい。運動面では、筋肉を付けて基礎代謝を上げると成長ホルモンの分泌が促される。「筋肉を付けると成長ホルモンの分泌が促進され、基礎代謝量も上がり、より筋肉が付けやすくなります。成長ホルモンと筋肉は密接にリンクしているので、うまく循環するための『正のサイクル』にもっていきましょう」。○自分のペースで「健康な生活」へとつなげる成長ホルモンを効率よく活用するには、「質のよい睡眠の確保」「良質なアミノ酸の摂取」「適度な運動習慣」の3点が必要となる。すなわち、いわゆる「健康的な生活」をいかに送れるかがポイントとなる。この3つをすべてこなすのは容易ではないが、まずはできるものから着手し、次第に普段の生活を「健康的な生活」へと変容できるようにしてみよう。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2015年11月27日子どもの体の成長に「成長ホルモン」が欠かすことができないのは周知の事実だ。ただ、成長期を終えた大人にとっては、もはやその存在はあまり意味がないと考えてはいないだろうか。実は成人してからでも、成長ホルモンは私たちの体において重要な役割を果たしているのだ。そこで今回、ホルモンに詳しいAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師に、大人における成長ホルモンの重要性に関してうかがった。○傷ついた細胞を修復する浜中医師はまず、成長ホルモンが大人にとって重要な理由として「傷ついた細胞の修復・再生」をあげた。「運動や労働で筋組織が疲労困憊(こんぱい)したり、ケガで細胞組織が破損したりした際、それらを回復・修復させるためにも成長ホルモンが必要となります。皆さんも寝ると疲れがとれると思いますが、それは体組織を修復してくれる成長ホルモンが寝ている間に作用しているからです。体のメンテナンスをするために睡眠はとても大事ということですね」。直接的な傷の修復・再生だけではなく、例えば、肌のターンオーバーも「組織の再生・修復」という観点で見れば、成長ホルモンの影響を多分に受けていることになる。「睡眠をしっかりとると肌の新陳代謝もよくなりますし、血流もよくなって老廃物が取り除けます」。この点を鑑みると、美容面においても成長ホルモンは重要であることがうかがえる。○免疫力維持や脂肪分解の効果も次に、成長ホルモンには「病気への抵抗性・免疫力を維持する」という働きもある。仕事が忙しかったり、ついつい夜更かししたりして寝不足が続いた後、風邪をひいてしまったという経験を持つ人も少なくないだろう。この現象も、睡眠不足によって成長ホルモンの分泌量が低下したことに起因している部分が大きいと言える。そして、成長ホルモンには"ダイエット効果"もあると浜中医師は解説する。「よく『睡眠不足は太る』などと言われますが、成長ホルモンは睡眠中に体の脂肪をエネルギー源として消費・分解してくれます。成長期の子どもがご飯をたくさん食べてもなかなか太らないのは、成長ホルモンの分泌量がすごいからなのです」。○まずはしっかりと運動を成長ホルモンの分泌量は20歳前後を境に少なくなり、30~40代で急激に減少してしまう。そのルールには抗えないが、多少なりとも減少のスピードを遅めることは可能。浜中医師は成長ホルモンの減少を緩やかにするには、「運動習慣を持つことが大切」だと話す。美容に健康、さらにはダイエットと、さまざまな面で大人も成長ホルモンの恩恵を受けられる。その神秘的なパワーを少しでも多く得られるよう、今日から努めてみてはいかがだろうか。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2015年11月26日毎回驚きのテクニックで猫の問題行動を解決する"キャットダディ"こと、猫ヘルパーのジャクソン・ギャラクシーのシリーズ第6弾『猫ヘルパー S6~猫のしつけ教えます~』(毎週月曜22:00~)が、今月13日から動物・自然専門チャンネル「アニマルプラネット」で放送開始した。スキンヘッドにピアス、全身タトゥーに覆われた巨体。外見の印象とは異なり、ジャクソンは"猫の行動専門家"として、飼い主から寄せられるさまざまな猫のトラブルを愛情あふれるしつけで解決。今回のシリーズは、かつてないほど凶暴な猫たちが登場する。13日の第1話は、モデルのエイドリアン・カリーからの相談だった。現在、恋人のトッドと同棲中。凶暴なシャム猫、ビリー・シアーズを飼っているが、糞で遊んだり夜中に鳴き続けたり内装に爪を立てたり。その悪事をエイドリアンがSNSで毎回報告していたところ、すっかり有名な猫になってしまった。こんな悩みにジャクソンは「僕が助けましょう」。トッドに「ビリーと遊ぶところを見せてくれ」と頼むと、"高い高い"や強制的なダンス、放り投げるなどの手荒な扱いが発覚。「その遊び方は間違い」と指摘し、「犬と違って猫は荒っぽい扱いを嫌います。激しく遊ぶだけでは猫は破壊的になる」と優しく語る。さらに、猫の習性を利用することが重要であると強調し、「猫は動く物を追う。この子もゴールが欲しいのさ。君の遊びにはそれがない。追って捕まえる。それがゴールだ」と具体的なアドバイスをする。20日に放送された第2話は、交際7年目のカップルの悩み。スティーブの愛猫・ダークネスは数年前から恋人のローラを襲うようになり、夜中に暴れられて睡眠不足に。ジャクソンは「ダークネスという名前からして不吉です」とツッコミを入れつつつも、ここでも「接し方を誤るとこうなる。恐る恐る近づけば、猫はそれに反応して攻撃する」と説明。2人は犬のラスカルも飼っていて、吠えるたびにダークネスが反応していたため、まずはラスカルのストレスを発散させるために犬の散歩を進める。さらに「ダークネスという名前は印象が悪い」と改名を要求。当初は難色を示していた2人だったが、後に「ジェダイ」に変えることを決断した。ジャクソンの狙いは「"猫を見る目"を変えさせること」が狙いだった。このようにジャクソンはさまざまな角度から解決方法を探っていく。しかし、そんな彼でも「前代未聞のケース」と驚いたのが今晩27日放送の第3回。同棲間近のクリスティーンとサンディープはマンチカンのアルバートを購入したものの、そのことが災いに。2人を破局寸前まで追い込んだのは"舐め癖"で、いつでもどこでも誰でも舐め回すため、サンディープは同居が嫌になったという。寝ている時も舐められるため、2~3時間ごとに起きてしまう。しかも、クリスティーンは2016年のオリンピック出場を目指すバドミントン選手であるため、ジャクソンも「オリンピックが懸かったケースは初めて」とプレッシャーを感じながら対応する。クリスティーンはサンディープが引っ越してくることを考えていたため、物があまりない殺風景な部屋に。ジャクソンは「トイレのある部屋は猫にはとても重要」とした上で、「猫にとってはにおいは所有権を意味する」と説明し、"縄張り"となる場所を作るよう求めた。さらに、猫が嫌うシトラスの香りをつけた靴下と手袋で「やっていいことといけないこと」を教える。2人にはこれらを課題として取り組ませ、その後の経過でさらに手を施していく。この回では解決に至るまでの流れとは別に、ジャクソンがマンチカンに心を痛めるシーンも。「マンチカンの脚は突然変異によるもの。それに目を付けた人間が繁殖させました。自然をいじるから反動が起きるのです」と解説し、「走る姿が変わっている。獲物に近づいても前足で捕まえられない。短すぎるからだ。簡単なことがあの子にはできないのです。息は切れ、ジャンプもできません」と悲しげに語っていた。(C)2015 Discovery Communications, LLC
2015年07月27日美肌の秘訣は、成長ホルモンにあります。女性はある一定の時間になると、就寝していなくても成長ホルモンが自然と分泌されます。就寝時刻にこだわるよりも、お肌のために良質な眠りを心がけましょう。睡眠によって成長ホルモンが分泌され、体の組織の修復をします。細胞もまた修復されるため、睡眠は肌荒れを抑えてくれることは十分に考えられることでしょう。“ゴールデンタイムは午後10時”はホント? 大事なのは、睡眠の質よく午後10時から12時の間が、お肌にとってのゴールデンタイムで、この時刻に就寝すると、成長ホルモンが分泌されて、美肌効果が高まるといわれています。逆にいうと、午後10時前に就寝していないと、肌荒れの原因になるというのです。しかし大切なのは、じつは時刻ではなく、いかに良質な睡眠をとるかにかかっています。男性は眠りにつくと初めて成長ホルモンが分泌されます。女性は夜の10時頃になると、就寝していなくても成長ホルモンは自然と分泌されます。眠りについた時刻に関係なく、深く、しっかりと眠ったときには、成長ホルモンは分泌されます。眠りについた初期の段階で、成長ホルモンは盛んに分泌されるのです。時刻帯に固執しすぎるのは、取り越し苦労だといえそうです。成長ホルモンの役目とはそもそもホルモンとは、体内のとある臓器で産生され、血液中に分泌され、離れたところにある細胞に作用する物質のことです。ときには血液中に出て行かないで、産生拠点の臓器に作用したり、隣の細胞に作用したりもします。成長ホルモンは、脳の真ん中にある脳下垂体で産生されます。小児期には、背を伸ばす働きをするため、成長ホルモンの名があります。しかし成長を終えた大人になってからも、成長ホルモンは分泌され続けます。筋肉や骨や皮膚に働きかけて、細胞を修復したり、新しい細胞を作ったりします。骨代謝、タンパク代謝、脂質代謝、糖代謝、水分・電解質代謝などに成長ホルモンは関係しています。生涯にわたって、私たちの体に成長ホルモンは働きかけているのです。甘いものは、美肌の敵!気をつけなければならないのは、血液中の糖分や脂肪分が高いと、成長ホルモンの分泌は、抑制されることです。夜更かしをして眠りにつく前に、甘いものや、炭水化物や、油分が多いものを食べている方が、ずっとお肌には良くないといえそうです。午後10時までに寝ると、お肌に良いというよりも、早寝の習慣は、夜更かしによる余計な飲食を避けて、結果的には美肌に効果的だと考える方が的を射ているようです。健康なからだ作りのためにも良質な眠りを成長ホルモンは、美肌効果だけではなく、体の細胞に働きかけて、骨や筋肉を強くします。また脂質を代謝して、脂肪の分解を促してくれます。健康な肉体を維持するためにも、しっかりと熟睡することは大切なのです。参考文献『睡眠のはなし – 快眠のためのヒント 』日本大学医学部付属病院精神科教授/内山真著中央公論新社『街ぐるみ認知症相談センターNewsletter』Photo by Gabriela Camerotti【提供:武田薬品工業株式会社】
2014年09月04日最近、親が子どもに対して虐待をする痛ましい事件がニュースで取り上げられます。その一歩手前、すなわち子どもに体罰(暴力)を与えている疑いをもたれている家庭に然るべき機関の専門員が訪ねると、ご両親の多くは「しつけです!」と答える場合が多いそうです。しつけと体罰(暴力)の線引きは非常に曖昧な点が多いのも事実です。では、その違いについて考えてみましょう。■「しつけ」の目的とは?簡単に言うと、しつけとは、「集団社会のルールにあった行動ができるように、トレーニングすること、そのサポート」です。サポートの結果、子どもが自分で自分をコントロールすることができるようになったり、自分で考える力を育めたりするように、大人が導くことを目的とします。決して、子どもを抑制したり、威圧をしたりすることではありません。縫い物をする際の「しつけ糸」には、同じ「しつけ」という言葉が使われています。しつけ糸の役目は、本縫いの縫い目が曲がらないように、事前におおまかな形を定めておくことです。それと同じように、大人が子どもへおおまかなガイドをしてあげることによって、自分で自分を律することができるようになってきます。しつけにとって重要なのは、自律心を育てていくことです。怒鳴ったり、叩いたりすることは決して有効な方法ではなく、反対にしつけの目的を削ぐことに繋がってしまうのでNGです。■「体罰」の目的とは?体罰とは、恐怖や痛みで子どもの言動をコントロールして従わせることです。体罰の多くは、単なる大人の感情のはけ口となっている場合があります。大人の感情を“暴力”という形で爆発させながら、「この子のしつけのためだ!」と思い込む、それは大きな間違いなのです。子どもが体罰から学ぶことは、「腹が立ったら暴力をしてもいい」ということ、それだけです。反省や謝罪の思いよりも、恐怖や不安な感情のほうが大きくなってしまいます。体罰には即効性はありますが、恐怖で子どもの行動をコントロールしようとしているだけにほかなりません。子どもにとっては「なぜいけないのか?」を学ぶことができず、痛いからこの行為を止めるという意識になってしまいます。そして、大人のいない所で同じ行為を繰り返すことにもなるのです。体罰では、しつけの目的、すなわち自律心を養うことを果たせないのです。■怒鳴ったり、叩いたりしないしつけ方を子どもにとっても本来、安心を与えてくれるはずのパパやママが、怒鳴ったり、叩いたりして自分へ恐怖を与えることで、心に混乱が生じ、アタッチメント(愛着)の形成が阻害されてしまいます。怒鳴ったり、叩いたりする前にまず、お子さんがどんな大人に育って欲しいのかを、よく考えてみてください。人にやさしくできる人、親切で人の手助けができる人、思慮深くて礼儀正しい人、賢い意思決定ができる人、正直で信頼される人、暴力を振るわない人、愛情深い人… などなど、いろいろと思い浮かぶでしょう。そうすればおのずと、どういう声かけや注意の仕方をしたらいいのかが見えてくるはずです。子育ては即効性がある方法は少なく、少しずつ一歩一歩積み重ねて成長していくものがほとんどです。場合によっては、同じ言葉を何度も繰り返し伝えることも必要です。いまの子どもの姿だけを見て、その場の解決策を考えるのではなく、大人になった姿を見据えて、しつけをしていきたいものですね。
2014年08月16日アニコム損害保険は、ペット保険の契約者に対してインターネットを通じたアンケートを実施し、「ペットとの暮らし」に関する調査を行なった。「ペットの子育て・しつけは楽しいですか」と聞いたところ、16.3%が「とても楽しい」、64.2%が「大変なこともあるが、楽しいことの方が多い」と答え、合わせると80.5%が「楽しい」と感じていることがわかった。ペットと暮らすことが、飼い主の暮らしに新たな楽しみをもたらし、幸福度が増加すると見ることができる。大変と感じることでは、「しつけを覚えてくれない、言うことを聞かない」(25.6%)がもっとも多く、「抜け毛の掃除が面倒」(17.1%)、「費用が予想以上にかかる」(14.3%)が続く。そのほかでは、「病気の介護」「トイレの掃除、片付け」などの声が聞かれた。現在、悩んでいることでは、「病気や医療」(40.2%)がもっとも多く、「しつけの方法」(36.9%)、「食餌や栄養」(30.3%)が続いた。「病気や医療」では、「できるだけ副作用の少ない治療法を選びたいが選択肢が少ない」「加齢に伴う病気の治療方法」「避妊去勢手術の時期」などの声が寄せられ、「しつけ」では「無駄吠え」「食糞」が多く聞かれた。また、「シニア期をどのように穏やかに過ごさせるか悩んでいる」「老化する様子を見るのが寂しい」など、シニア期ならではの悩みも見られた。ペットに関する悩みを相談する相手は、「動物病院」(67.2%)がもっとも多い結果となった。また、しつけに関する情報の入手経路でも、「インターネット」(69.6%)、「動物病院」(64.0%)と続き、飼い主にとって、動物病院が、ケガや病気の治療だけでなくペットの子育てやしつけについても相談できる頼れる存在であることがわかる。ペットの子育てやしつけを「楽しむコツ、工夫していること」では、「ほめる」「気長に、根気良く」「話しかける」というキーワードが多く挙がった。「飼い主も一緒に楽しむ」「できなくて当然と思う」「神経質になりすぎない」というコメントも多く、わが子に愛情を注ぐ飼い主の気持ちが多く寄せられている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月07日