日本では北欧のデザインやインテリアの人気が非常に高いですが、その歴史を語るうえで欠かせない存在とされているのがフィンランドを代表する建築家でデザイナーのアルヴァ・アアルト。そこで今回オススメするのは、名作誕生の裏側に迫る注目のドキュメンタリーです。『アアルト』【映画、ときどき私】 vol. 605アルヴァ・アアルトは、不朽の名作として名高い「スツール60」やアイコン的アイテムと言える「アアルトベース」、そして自然との調和が見事な「ルイ・カレ邸」など、優れたデザインと数々の名建築を生み出してきた。そんな彼のデザイナーとしての人生を突き動かしたのは、自身もデザイナーとして才能を発揮していた最初の妻アイノだった。公私ともにパートナーだった2人の間で交わされたやりとりや知られざるアアルトの素顔がいま明らかとなる…。アアルトの生誕125周年にあたる今年に、観るべき1本として誕生した本作。そこで、見どころについてこちらの方にお話をうかがってきました。ヴィルピ・スータリ監督フィンランドのヘルシンキを拠点に、映画監督やプロデューサーとして活躍しているヴィルピ監督。本作では、“フィンランドのアカデミー賞”と称されるユッシ賞で音楽賞と編集賞を授賞し、高く評価されています。今回は、アアルト作品が愛され続ける理由やアアルトの妻たちから学んだことなどについて、語っていただきました。―子どもの頃に通っていた図書館がアアルトの設計だったこともあって興味を持たれたそうですが、どんなところがアアルトの魅力だと思われますか?監督70年代当時の家はわりと質素だったこともあって、豪華で美しい家具のある図書館にいるだけで特別な場所にいるような気分を味わうことができました。なかでもアアルトの素晴らしいところは、スペースの使い方。“スケール感のマスター”と言ってもいいくらい、感覚の優れた人だと思いました。彼は広さに関係なく、人の気持ちをワクワクさせたり、私たちを歓迎するような温かみを感じさせたりする場所を作ることができる人。そういったアアルトならではのスケール感は、まだ幼かった私の印象にも深く残ったほどです。それから、アアルトのデザインには、いま作ったと言われても信じてしまいそうになるほど時代を越えたところがあると考えています。しかも、ほかの物を許す優しさがあるというか、控えめで周りと調和しやすいところがあるので、1930年代の作品と最近のデザイナーが作ったものを並べておいても全然違和感がないんですよ。そこが彼のすごいところだと思います。家というよりもまさに“愛の詩”―撮影のためにさまざまな場所を訪れたと思いますが、なかでも心を動かされた場所といえば?監督私が一番好きなのは、マイレア邸。ここは個人のお宅ですが、アアルトの友人である有力な一族が所有しているものです。マイレア邸については、ある建築批評家が「ラブポエム」と称していましたが、家というよりもまさに“愛の詩”。日本の影響を受けた庭や田舎のフィンランドらしいサウナ、そしてモダンなお部屋まですごく多層的なお家なので、いくつもの美しい物語が詰まっているような感じです。ちなみに、今回の撮影ではマイレア邸に宿泊させていただいたので、私とクルーはなんとピカソが描いた絵の下で寝ることができました。そのときばかりは、「なんていい仕事なんだろう」と思ったほどです(笑)。―本当に素敵なところなので、ぜひ一度は行ってみたいです。監督通常では寝泊まりすることはもちろんできませんが、一般公開もされているので、時期によっては日本のみなさんも見学することは可能となっています。この映画を観て、行きたいなと感じてくださる方がいたらうれしいですね。あと、「フィンランド人は森を夢見る」と言われるくらい森を大事にしていますが、マイレア邸は家のなかに森があるような感じ。そういうところもいいなと思っているところです。妻たちの功績について語るべきだと感じた―アアルトについてはフィンランド人ならほとんどの方が知っているそうですが、みなさんにとってはどのような存在ですか?監督フィンランドにはアアルトの作った建物がたくさんありますし、どの家庭にもだいたい1つはアアルトアイテムがあると思います。特に、最初の妻アイノは贅沢品ではなく、普通の人の日常生活をより美しくしたいという考えのもとでデザインをしていましたので。そんなふうに、誰もが知っているからこそ、アアルトに対してはみんなそれぞれの意見を持っていて、素晴らしいという人もいればあまり好きじゃないという人もいますよ。ただ、ひとつ言えるのは、誰もが彼をとても尊敬しているということです。―本作はアアルトのドキュメンタリーではあるものの、同時にアイノとエリッサという2人の妻との愛の物語でもあると感じました。彼女たちの功績については、これまであまり語られることはなかったのでしょうか。監督実は、フィンランドでも彼女たちのことはほとんど知られていなかったので、私を含めた多くの人たちが驚くことになりました。ただ、これは非常に大事なことなので語るべきだなと。幸いなことに、アアルトのご家族から過去の映像や写真、アアルトとアイノの間で交わされたラブレターを使う許可をいただくことができました。もしそれがなかったら、私はこの映画を作っていなかったでしょうね。そこが“映画の魂”になるくらい、大事なアーカイブだと思っていましたから。これらの記録のおかげで、クリエイティブなカップルの心のなかを覗き見ることができたと感じています。そして、それは現代を生きる人々にとっても、刺激を与えるものだと考えました。アイノは近代的な女性のエッセンスを詰め込んだ存在―確かに、彼らの生き方はいまにも通じる部分があるように思います。監督特にアイノは建築家で、2児の母で、アーティスティックディレクターで、最終的には会社のCEOにもなるという近代的な女性のエッセンスを詰め込んだような存在ですからね。100年以上も前にそういう女性がいたというだけでも、触発される人は多いと思います。しかも、アアルトという“簡単ではない夫”までいたわけですから(笑)。私自身も「映画作りって大変!」と思うことはありますが、そういうときは「いやいや、アイノのことを考えたら自分は大したことないよね」と。戦争があったり、海外に行くのに何週間もかかったりする厳しい時代のなかでも、あれだけ素晴らしい作品を残していたので、こんなことで文句を言っている場合じゃないなと思い直しています。―日本の働く女性たちにも、そのあたりは響くところかなと。監督そうかもしれないですね。ただ、アイノの時代は自宅兼オフィスのなかで働いていたり、料理や子どもの世話を手伝ってくれる人を雇っていたりしたので、そういう意味ではわりと両立しやすい環境にあったとは言えると思います。それに比べて、いまの私たちは、なかなかそういう状況にできる人のほうが少ないと思うので。あと、2人目の妻エリッサについては、アイノとはまた別の重要な役割を担っていたので、そのあたりも見ていただけたらいいなと。アイノの死後、アアルトは壊滅的とも言えるくらい精神的なダメージを受けていましたが、エリッサとの出会いで輝きを取り戻し、もう一度建築に向き合う力を得られたのです。彼女は事務所も切り盛りしていたので、晩年のアアルトが設計に専念できたのはエリッサのおかげと言えると思います。日本とフィンランドには似ている部分があると感じる―では、日本についての印象もお聞かせください。監督今回は夫と18歳の娘と一緒に来日していますが、到着した翌日に渋谷を歩いていたときのこと。時差ボケでボーっとしたというのもありますが、街を見回したらビデオゲームのなかにいるみたいで驚きました(笑)。若者が集まるエリアでキラキラしていたということもありますが、すごくいきいきしていて、面白い場所だなと思っています。そのいっぽうで日本といえば自然を尊重していて、森を神聖な場所と考えているようなので、そこは日本とフィンランドの似ているところですね。アアルトといえば木を多用していてナチュラルで控えめな感じですが、そこも日本人の謙虚さと通じているのかもしれません。だから、日本でアアルトの作品は好まれているんだなと納得しました。―確かに、そういう部分でシンパシーを感じているのかもしれませんね。監督あと、私の家族はみんな宮崎駿監督の映画が大好きです!それから私の夫は俳優をしていて、本作ではアアルトの声を担当しているのですが、彼は90年代に日本で公演したフィンランドの演劇で松尾芭蕉の役を演じたこともあるんですよ。去年の夏には、家族で別荘を訪れた際、良寛の本を読んで過ごしていたこともありました。―日本の文化がフィンランドにも浸透しているのは、非常にうれしいことです。それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いいたします。監督アアルトだけでなく、アイノとエリッサという素晴らしい2人の女性からもぜひ何かを感じていただけたらいいなと思っています。そして、彼らのようなクリエイティブなカップルの姿からも、ぜひインスピレーションを受けていただきたいです。美しい名作の数々に心が奪われる!世界各地にあるアアルト作品を巡りながら、まるで旅をしているかのような感覚を味わえる本作。いまなお色褪せることなく人々の心を動かすデザインが生まれた背景と、それを支えた女性たちの物語を知ることでさらなる感動が込み上げてくるはずです。取材、文・志村昌美興味深い予告編はこちら!作品情報『アアルト』10月13日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK吉祥寺、10月28日(土)より、東京都写真美術館ホールほか全国順次公開!配給:ドマ️(C)Aalto Family (C)FI 2020 - Euphoria Film
2023年10月13日フィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルトの人生に迫るドキュメンタリー『アアルト』より冒頭映像が解禁された。“フィンランドのアカデミー賞”と称されるユッシ賞にて音楽賞、編集賞を受賞した本作は、建築家アルヴァ・アアルトの人生と、彼の色褪せない名作の誕生を陰で支えた最初の妻アイノとの愛の物語を捉えたドキュメンタリー。この度解禁された本編冒頭映像では、アイノからアルヴァへ、想いあふれる言葉が紡がれていく。映像は、「もう一度、あの頃に戻ろう」「習慣的な作業はやめて、2人で一緒に家で仕事をする」と、アルヴァが愛するアイノに向けた想いが溢れる手紙が明かされるとともに、実際にアルヴァがデザインをスケッチする姿を捉えたシーンから始まる。続くのは、世界の名建築の一つと名高いマイレア邸、流れるような曲線が特徴的なアアルトベース、本作のヴィルピ・スータリ監督が実際に子ども時代を過ごし、波打つ天井でも有名なヴィープリの図書館など数々の傑作デザイン。アルヴァとアイノ、2人の想いの深さや人間的魅力も同時に捉えた冒頭映像となっている。『アアルト』は10月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK 吉祥寺、10月28日(土)より東京都写真美術館ホールほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アアルト 10月13日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK 吉祥寺、10月28日(土)東京都写真美術館ホールほか全国順次公開(C)Aalto Family (C)FI 2020 - Euphoria Film
2023年10月12日フィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルトの人生と作品に迫るドキュメンタリー映画『アアルト』が、10月13日(金) に公開される。このたび、建築家の隈研吾ら総勢9人の著名人のコメントと、本編映像が公開となった。アアルトが2023年に生誕125年を迎えたことを記念して公開される本作。不朽の名作として名高い「スツール 60」、アイコン的アイテムと言える「アアルトベース」、そして自然との調和が見事な「ルイ・カレ邸」など、優れたデザインと数々の名建築を生み出した彼のデザイナーとしての人生を突き動かしたのは、一人の女性だった――。アルヴァと同じ建築家であった妻のアイノとの濃密な愛の物語であるとともに、アアルト夫妻が世界中を股にかけながら物を創造していく過程とその伝説をどのように作り上げていったかを、まるで観客が映像ツアーに参加しているかのようにみせていく、独創的な作品となっている。建築家4名からのコメントはいずれもアアルトへの想いあふれるもの。『多摩美術大学図書館』などの代表作を持つ伊東豊雄は「二人の妻との生活を通して浮かび上がってくるアルヴァの人間としての優しさや温かさが、彼の作品を生む源泉であることをこの映画は美しく描いている」、木材をふんだんに使用し、和のイメージが強く打ち出されたデザインが特徴的な隈研吾は「アアルトのその妻アイノに対する尊敬、やさしさを、この映画で思い知った。それが、彼のデザインのやさしさとつながっているのである」とコメント。また『エストニア国立博物館』『弘前れんが倉庫美術館』などで知られる田根剛は「この映画では、深い森のフィンランドからアメリカで脚光を浴び、好奇心、才能、挑戦、理想、信仰、苦悩までのアアルトの旅路を描き、アアルトとアイノとの深い愛と情と慈しみの言葉は、冬の温かな暖炉のように心の奥に大切な火を灯してくれる」、全体のデザイン監修や複合施設の設計を担った『延岡駅周辺整備プロジェクト』などで知られる乾久美子は「パイミオのサナトリウム、ムーラッツァロの実験住宅など、フィンランドの美しい環境との調和が素晴らしい。有名なタイルを使ったプレキャストコンクリート板の製造シーンなども貴重!」とそれぞれ述べた。併せて公開された本編映像は、本作のメガホンを取ったヴィルピ・スータリ監督も子ども時代多くの時間を過ごしたというフィンランドのロヴァニエミ図書館や、ドイツのヴォルフスブルグの文化センターなど、アアルトが生前手がけた建築物とともに、生前受けたラジオインタビューでの肉声を切り取ったもの。「今身の回りにあるものの90%は機能主義が生んだ粗悪品だ」「機能は大事だがまずは発想から始める。機能と連携して考えるわけだ」と、未だ現在へも影響を与え続けるアアルトの考える“デザイン”について言及するシーンとなっている。映画『アアルト』著名人コメント全文■伊東豊雄(建築家)私は56年前、初めての海外旅行でアルヴァ・アアルトの建築を見るためにヘルシンキやユヴァスキュラを訪れた。美しい森林の中から出現するアアルトの作品は、雲のように私を柔らかく包み込んでくれた。二人の妻との生活を通して浮かび上がってくるアルヴァの人間としての優しさや温かさが、彼の作品を生む源泉であることをこの映画は美しく描いている。■石井佳苗(インテリアスタイリスト)アアルトデザインのパイミオを初めてみた時の衝撃は忘れない。唯一無二の有機的な曲線、合板で作られ、病を癒す患者の為と知り感動を覚えた記憶がある。この映画は、空撮によるダイナミックな建築の姿、それを取り巻く森も映し出し、建築とは人と自然の間で育まれるものと教えてくれる。家具も同じアプローチだ。妻アイノとの手紙のやり取りは、アルテックのアートディレクターである前に妻という人間味溢れる感情のほとばしりを垣間見ることができる。■乾久美子(建築家)なにより最近の建築ドキュメンタリーがいいのは、ドローンをつかった空撮で、思わぬ角度から名作を味わうことができる点だろう。パイミオのサナトリウム、ムーラッツァロの実験住宅など、フィンランドの美しい環境との調和が素晴らしい。有名なタイルを使ったプレキャストコンクリート板の製造シーンなども貴重!■織田憲嗣(椅子研究家、東海大学名誉教授)アルヴァ・アアルトの椅子の想い出私が初めてアアルトの椅子を目の当たりにしたのは18歳の時。高知県の片田舎から都会に出てきて、父親を輸入家具店〈湯川ヨーロッパランド〉に案内した際でした。バーゲンセールをしていたコーナーでアアルトの肘に籐を巻いたアームチェア、そしてジョージ・ナカシマのコノイドチェアが、それぞれ3万円の札が付いていたのです。当時、両親からの毎月の仕送りが7千円か1万円だったことを考えれば、その価格は信じられない高額でした。アアルトやナカシマの名前は全く知らなかったものの、そのプロポーションの美しさに感動したことは昨日の様に鮮明に覚えています。■隈研吾(建築家)モダニズム建築の巨匠と呼ばれるコルビュジエ、ミース、ライトと、アアルトの一番の違いは女性に対するスタンスではないかと、僕はうすうすと感じていた。コルビュジエ達は、一言でいえばマッチョであり、女性に対して抑圧的である。それが原因になって様々のトラブルもかかえた。しかしアアルトのその妻アイノに対する尊敬、やさしさを、この映画で思い知った。それが、彼のデザインのやさしさとつながっているのである。■島塚絵里(テキスタイルデザイナー)小さな人間という視点から設計し、それが街になり、社会の発展につながるという哲学に触れ、アアルト建築の魅力がすとんと腑に落ちました。また、生涯をかけた仕事は、時を超えて語り継がれる壮大なプロジェクトであり、アイノとエリッサの存在が必要不可欠でした。アアルト建築が今までと少し違って見えるような気がします。■下田結花(モダンリビング・ブランドディレクター)朝食にアイノの器を使い、庭の花をアアルトベースに生ける、今の自分の暮らしの中で、デザインから伝わってくるこの「優しさ」はなんだろうといつも思っていた。映画の中にその答えがあった。アルヴァとアイノとエリッサと。「アアルト」というブランドは、誰が欠けては成り立たなかった。 仕事への愛、家族への愛、相手への愛――これは、3人の3つの愛の物語だ。■田根剛(建築家)建築家もひとりの人間であり、ある時代を生き抜いた人間としてのアアルト。この映画では、深い森のフィンランドからアメリカで脚光を浴び、好奇心、才能、挑戦、理想、信仰、苦悩までのアアルトの旅路を描き、アアルトとアイノとの深い愛と情と慈しみの言葉は、冬の温かな暖炉のように心の奥に大切な火を灯してくれる。■平井千里馬(SCOPE代表)映画『アアルト』が、頭のなかにあった情報に沢山の背景を加えて物語のようにつなげてくれた。アアルトのいた時代を覗き見しているようで楽しかったし、いくつか謎も解けたし、いくつか僕のなかに残っている言葉がある。でもそれは少しぼんやりしているから、もう一度見直して正しく覚えておきたい。映画『アアルト』本編映像<作品情報>映画『アアルト』10月13日(金) 公開公式サイト: Family (C)FI 2020 - Euphoria Film
2023年09月21日フィンランドを代表する建築家の人生とデザインに迫るドキュメンタリー『アアルト』より本予告が解禁。さらに公開に併せ、“映画で旅するフィンランド”特集上映の開催が決定した。“フィンランドのアカデミー賞”と称されるユッシ賞にて音楽賞、編集賞を受賞した本作は、アルヴァ・アアルト(1898-1976)が2023年に生誕125年を迎えたことを記念して公開されるドキュメンタリー。優れたデザインと数々の名建築を生み出した彼のデザイナーとしての人生を突き動かした妻アイノとの濃密な愛の物語として、アアルト夫妻が世界中を股にかけながら物を創造していく過程をまるで観客が映像ツアーに参加しているかのように映し出す。本作の監督を務めたフィンランドの新鋭女性監督ヴィルピ・スータリは、長年アルヴァ・アアルトの映画を撮りたいと考えていたという。「幼い頃、アアルトが設計した図書館で過ごし、彼の建築の虜になった」。そんな彼女が、アルヴァの最初の妻、アイノとの手紙のやりとり、同世代を生きた建築家や、友人たちなどの証言を盛り込みながら、アアルトの知られざる素顔を躍動感あふれるタッチで描き出す。この度解禁された予告編は、アイノとアルヴァ、2人で交わした親密な手紙のやりとりとともに、彼らがともに過ごした空間や、生み出された数々の傑作群を映し出したもの。アアルトが世界的に名をあげるきっかけになったフィンランドのヴィープリの図書館、客員教授としてアアルトも教鞭を取っていたMIT(マサチューセッツ工科大学)の“波打つ外観”が特徴的な学生寮のほか、2人で多くの時間を過ごしたアトリエの様子など、未だ多くの人々を魅了し続ける美しいデザインとともに、夫婦がやりとりしたそれぞれへの想い、過ごした濃密な時間が切り取られている。また、本作の公開を記念し、ヒューマントラストシネマ有楽町にて9月22日(金)から9月28日(木)までの期間 “映画で旅するフィンランド特集”の開催が決定。世界中で愛されるムーミンを生み出したアーティスト、トーベ・ヤンソンの人生を映し出した『TOVE/トーベ』(2021)、世界が忘れかけている“当たり前”の人間性を、辛辣なユーモアと優しさを持って描いたアキ・カウリスマキ監督による『希望のかなた』(2017)の2作品が上映される。『アアルト』は10月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK 吉祥寺、10月28日(土)より東京都写真美術館ホールほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アアルト 10月13日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK 吉祥寺、10月28日(土)東京都写真美術館ホールほか全国順次公開(C)Aalto Family (C)FI 2020 - Euphoria Film
2023年08月22日建築家アルヴァ・アアルトの人生と作品に迫るドキュメンタリー『アアルト』より本ポスタービジュアルとシーン写真が解禁された。フィンランドが生んだ世界的建築家でデザイナーのアルヴァ・アアルト(1898-1976)が今年2023年に生誕125年を迎えたことを記念して公開される本作。アルヴァと同じ建築家であった最初の妻アイノとの手紙のやりとり、同世代を生きた建築家や、友人たちなどの証言を盛り込みながら、アアルトの知られざる素顔に迫っていく。この度解禁された本ポスタービジュアルは、フィンランドのアトリエでリラックスするアルヴァ・アアルトの姿を捉えたもの。「人に寄り添うデザインは、いかにして生まれたか?」と添えられたコピーをまさに表現するような、普及の名作として名高い「スツール60」「アアルトベース」「41アームチェアパイミオ」の印象的なカットも合わせて切り取られたデザインとなっている。併せて解禁されたシーン写真は4点。アルヴァ・アアルトが妻・アイノとレストランで仲睦まじく食事を楽しむ日常の姿を切り取った風景のほか、本ポスターにも採用されたアイコニックなプロダクトが切り取られている。アアルトベース『アアルト』は10月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK吉祥寺、10月28日(土)より東京都写真美術館ホールほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アアルト 10月13日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK 吉祥寺、10月28日(土)東京都写真美術館ホールほか全国順次公開(C)Aalto Family (C)FI 2020 - Euphoria Film
2023年06月25日フィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルトのドキュメンタリー映画『アアルト』が、2023年10月13日(金)に全国にて順次公開される。アルヴァ・アアルトの人生と作品に迫るドキュメンタリー映画『アアルト』は、アルヴァ・アアルトの人生と作品を巡るドキュメンタリー作品。世界的建築家、デザイナーとして活躍したアルヴァ・アアルトが2023年に生誕125年を迎えることを記念して公開される。“フィンランドのアカデミー賞”と称されるユッシ賞にて音楽賞、編集賞を受賞した映画だ。アルヴァ・アアルトは、建築や製品が、限られた人に向けたラグジュアリーなものではなく、デザインの力によってすべての人の暮らしが豊かになることを願い作品制作やデザインを手がけてきたアーティスト。使いやすさと優しさの共存する建築をはじめ、インテリア・家具・プロダクトデザインなどを制作し世に送り出した。アルヴァの妻・アイノとの物語にもフォーカス『アアルト』では、アルヴァ・アアルトの人生や作品にフォーカスするとともに、アルヴァと同じ建築家であった妻・アイノとの濃密な愛の物語も映し出す。アアルト夫妻が世界中にわたって物を創造していく過程とその伝説をどのように作り上げていったかを、アイノとの⼿紙のやりとりや、同世代を⽣きた建築家、友⼈たちなどの証⾔を盛り込みながら、まるで観客が映像ツアーに参加しているかのような独創的な映像で見せていく。作中には、スタッキング可能な3本脚が特徴の「スツール 60」や、イッタラのアイコンとも⾔える花瓶「アアルトベース」、初期の頃に⼿がけた建築デザインとして知られるヴィープリ(ヴィーボルク)市⽴図書館の様⼦など、様々なデザインの傑作が登場。アルテックの家具やイッタラ(iittala)の食器など、後世に残る名作の誕生秘話も必見だ。監督はヴィルピ・ スータリ監督は、フィンランドの映画監督ヴィルピ・スータリが務めている。ヴィルピ・スータリは、「幼い頃、アアルトが設計した図書館で過ごし、彼の建築の虜になった」と語り、長年アルヴァ・アアルトの映画を撮りたいと考えていたという。有楽町で“映画で旅するフィンランド特集”ヒューマントラストシネマ有楽町では、映画『アアルト』の公開を記念し、2023年9⽉22⽇(⾦)から9⽉28⽇(⽊)までの期間、“映画で旅するフィンランド特集”を開催。ムーミンを⽣み出したアーティスト、トーベ・ヤンソンの⼈⽣を映し出した『TOVE/トーベ』と、世界が忘れかけている“当たり前”の⼈間性を、⾟辣なユーモアと優しさを通じて描くアキ・カウリスマキの『希望のかなた』の2作品を上映し、フィンランドの魅力を発信する。【詳細】映画『アアルト』公開日:2023年10月13日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク 吉祥寺、シネ・リーブル梅田 ほか全国順次ロードショー監督:ヴィルピ・スータリ配給:ドマ原題:AALTO2020年/フィンランド/103分■『アアルト』公開記念「映画で旅するフィンランド特集」概要上映期間︓2023年9月22日(⾦)〜9月28日(⽊)上映作品︓『TOVE/トーベ』『希望のかなた』劇場︓ヒューマントラストシネマ有楽町 ※詳細は劇場まで問い合わせ
2022年09月16日フィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルトの人生と作品を巡るドキュメンタリー映画で、フィンランドのアカデミー賞と称されるユッシ賞にて音楽賞・編集賞を受賞した『AALTO』が、邦題『アアルト』として2023年秋より全国公開されることが決定。併せて、ティザーポスタービジュアルが解禁された。フィンランドが生んだ世界的建築家でデザイナーのアルヴァ・アアルト(1898-1976)が、来年2023年に生誕125年を迎えることを記念して公開される本作。彼の人生と生み出した作品を巡るドキュメンタリーであると同時に、アルヴァと同じ建築家であった妻のアイノとの濃密な愛の物語になっており、アアルト夫妻が世界を股にかけながら作品を創造していく過程と、その伝説をどのように作り上げていったかを、まるで映像ツアーに参加しているかのように体感することができる。監督は、長年アルヴァ・アアルトの映画を撮りたいと考えていたフィンランドの女性監督、ヴィルピ・スータリ。北欧を代表する建築家でデザイナーのアルヴァ・アアルトは、どのような人生を歩んできたのか。どのようにして最初の妻であるアイノと出会い、ふたりで数々の傑作を生み出していったのか。彼らの手紙のやり取りを通して、これまで明かされてこなかったふたりの関係が余すところなく描かれている。また建築だけでなく、アルテックの家具やイッタラの食器など、後世に残る名作の誕生秘話もあり、必見の内容になっている。この度解禁されたポスターは、アトリエで共に作業するアアルト夫妻の様子を捉えたもの。このシンプルながらユニークなポスターの構図は、「私がいつも基準にしてるのは、“人間”だ。人間は、松や白樺と同じように自然の一部である。―アルヴァ・アアルト」と語り、自然がもつしなやかさをデザインに活かすことを常に大事にした、アアルト夫妻の想いを想起させるようなビジュアルになっている。『アアルト』は2023年秋、ヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK吉祥寺ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アアルト 2023年秋、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸、伏見ミリオン座、札幌シアターキノ、KBCシネマ1・2ほか全国にて公開© FI 2020 - Euphoria Film
2022年09月13日フィンランド・ヘルシンキ発「カフェ・アアルト」の世界2号店目、日本初となる店舗が京都・河原町エリアにて、2019年12月オープンする。建築家アルヴァ・アアルトの名建築アカデミア書店内のカフェとしてフィンランドの人々から長年親しまれている「カフェ・アアルト」。今回オープンする京都店は「アアルト・カフェ」の記念すべき海外初店舗となる。ヘルシンキに次ぐ世界2号店目の京都店では、フィンランドスタイルの朝食やフィンランドの伝統的な料理“サーモンスープ”、ブルーベリーパイ、シナモンロールなどを提供。また、「カフェ・アアルト」のオーナー、マルコ・サラチーノが選んだコーヒーやアルコールも用意する。ヘルシンキの「カフェ・アアルト」は、アアルト自身がカフェの為だけにデザインしたインテリアや、彼の代表作のペンダントランプ“ゴールデン ベル(Golden Bell)”が並ぶ、アアルト独自世界観を味わえる店内が人気。京都店ではどのような空間が演出されるのか期待したい。なお、オープンに先駆け「カフェ・アアルト」のメニューの一部を東京・南青山のスパイラルガーデンにて6月30日(日)までの期間限定で提供。こちらも併せてチェックしてみて。【詳細】カフェ・アアルト 京都店オープン時期:2019年12月オープンエリア:京都・河原町エリア<カフェ・アアルト 期間限定カフェ>提供期間:6月19日(水)~6月30日(日)営業時間:11:00~20:00提供場所:スパイラルガーデン住所:東京都港区南青山5-6-23メニュー:サーモンスープ 1,420円(税込)、シナモンロール 1,370円(税込)、ブルーベリーパイ 1,370円(税込)※サーモンスープは平日15:00~、土日11:00~の提供。※シナモンロールとブルーベリーパイにはドリンク付き。※料金は期間限定カフェのみでの設定。
2019年06月29日フィンランド・ヘルシンキにある、世界的建築家アルヴァ・アアルトの名建築の一つでもあるアカデミア書店内に併設するカフェ「カフェ・アアルト(CAFE AALTO)」の2号店が、京都中心地の河原町エリアに12月オープンする。「カフェ・アアルト」は、1969年のオープンから50年経った今でも当時と変わらぬ店内デザインのまま営業しており、アアルトの代表作でもある「ペンダントランプ(Golden Bell)」や、大理石のテーブル、アアルトがカフェの為にデザインし、カフェでしか座ることのできない黒いレザーと真鍮フレームによって作られた椅子などが設置されている。シンプルでありながら普遍的なデザインの家具や空間は、地元の人をはじめ、アアルトの世界観を体感するとともに、フィンランドの雰囲気を味わえるカフェとして、世界中から来訪者が絶えない人気のカフェだ。この度オープンする京都店は、ヘルシンキに次ぐ2号店としてオープン。フィンランドスタイルの朝食や、サーモンスープ、チーズケーキをベースにしたブルーベリーパイ、シナモンロールといったフィンランドの伝統的な料理やスイーツがラインアップする。また、オーナーである、マルコ・サラチーノ(Marco Saracino)がセレクトしたコーヒーやお酒なども提供され、本場さながらなメニューを楽しむことができる。なお、東京・青山のスパイラルでは京都店オープンに先駆け、ヘルシンキを拠点にする日本人テキスタイルデザイナーで陶芸家の石本藤雄の個展「石本藤雄展 -マリメッコの花から陶の実へ-」を開催中の6月30日までの期間限定で、「カフェ・アアルト」のメニューを特別提供している。提供されるのは、「サーモンスープ」(税込1,420円 平日 15:00〜/土・日 11:00〜 提供)、「シナモンロール」(税込1,370円/ドリンク付き) 、「ブルーベリーパイ」(税込 1,370円/ドリンク付き)の3種類となっている。
2019年06月26日展覧会「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」が、2019年2月16日(土)から4月14日(日)まで東京ステーションギャラリーにて開催される。フィンランドを代表する建築家、アルヴァ・アアルトアルヴァ・アアルトは、個人邸宅から公共建築までを設計したフィンラ ンドを代表する建築家。「マイレア邸」「パイミオのサナトリウム」「ヴィープリ(ヴィーボルク)の図書館」などを設計した。また、建築にあわせて、家具や壁面タイル、ドアノブなどのディテールのデザインも手掛けている。アームチェアやスツール、照明器具、流線形のガラス器などのプロダクトデザインは、今やフィンランドデザインのシンボルといえるほど世界中から親しまれている。アアルトが50年以上にわたって関わった設計やプロジェクトは国内外を含め約500にものぼる。家具やドローイングなど約300点が集結「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」では、オリジナルドローイング、模型、家具をはじめとするプロダクト、写真など合計約300点の作品資料が集結。日本で個展を開催するのは20年ぶりとなる。アアルトは、“人々の暮らしをより豊かにしたい”というヒューマニズムの考えに基づきながら、フィンランドの豊かな自然の中に見出した有機的なフォルムを設計やデザイン に落とし込んだ。周囲の環境に溶け込み、空間と光が調和したアアルトの作品には、温かみのある木材などが用いられており、“自然”の存在を感じさせる仕上がりとなっている。詳細アルヴァ・アアルト もうひとつの自然開催日程:2019年2月16日(土)~4月14日(日)開館時間:10:00~18:00 ※金曜日は20:00まで。 ※入館は閉館30分前まで会場:東京ステーションギャラリー住所:東京都千代田区丸の内1-9-1休館日:月曜日 ※4月8日は開館入館料:一般 1,200(1,000)円、高校・大学生 1,000(800)円、中学生以下無料※20名以上の団体は一般 800円、高校・大学生 600円※障がい者手帳等持参者は100円引き(介添者1名無料)※( )内は前売料金。前売券は、ローソンチケット(Lコード=34765)、イープラス、CNプレイガイド、セブンチケットにて販売(販売期間=2018年12月20日~2019年2月15日)。東京ステーションギャラリー受付での販売は2018年12月20日~2019年1月20日の開館日(閉館30分前まで)に限る。
2018年11月29日巡回展「アルヴァ・アアルト‐もうひとつの自然」が、2018年9月15日(土)から11月25日(日)まで神奈川県立近代美術館 葉山での開催を皮切りに、名古屋市美術館、東京ステーションギャラリー、青森県立美術館へと巡回する。巡回展「アルヴァ・アアルト‐もうひとつの自然」は、2014年9月にドイツのヴァイルアムラインにあるヴィトラデザインミュージアムでスタートし、スペイン・バルセロナ、マドリード、デンマーク・オールボー、フィンランド・ヘルシンキ、フランス・パリと開催されてきた国際巡回展だ。アルヴァ・アアルトの生誕120周年にあたる2018年、約20年ぶりに日本で本格的なアアルトの回顧展が実施される。建築家でありデザイナーとしても活躍したアルヴァ・アアルトは、建築や製品が、限られた人に向けたラグジュアリーなものではなく、デザインの力によってすべての人の暮らしが豊かになることを願ったアーティストだ。会場では、彼の想いが詰まったオリジナルの図面や家具、照明器具、ガラス器、建築模型などを紹介する。「北欧の賢人」とも称された20世紀を代表するアーティストの生涯と作品に触れることができる。日本巡回展の起点となる、神奈川県立近代美術館 葉山では、アアルトの軌跡を辿る展示とともに、実際にアアルトのデザインを体験できる特設コーナー「アアルトルーム(Aalto Room)」を設置。ここでは、アルヴァ・アアルトの代表的なスツールやテーブル、アームチェアが並んでいるので、来場者は実際に座ってその座り心地を体感することができる。また、大人から子どもまで楽しめるワークショップや記念撮影、instagramを使った企画も予定している。【詳細】巡回展「アルヴァ・アアルト‐もうひとつの自然」・2018年9月15日(土)~11月25日(日)会場:神奈川県立近代美術館 葉山住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1■アアルトルーム(Aalto Room」with Artek & Iittala)※第2・3展示室の展覧会「アルヴァ・アアルト‐もうひとつの自然」の当日観覧券が必要。料金:一般 1,200円/20歳未満・学生 1,050円/65歳以上 600円/高校生 100円開館時間:9:30~17:00 ※入館は16:30まで・2018年12月8日(土)~2019年2月3日(日)会場:名古屋市美術館住所:愛知県名古屋市中区栄2丁目17-25・2019年2月16日(土)~4月14日(日)会場:東京ステーションギャラリー住所:東京都千代田区丸の内1丁目9-1・2019年4月27日(土)~6月23日(日)会場:青森県立美術館住所:青森県青森市安田近野185
2018年08月11日建築家でありデザイナー、アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)の生誕120周年を記念した回顧展「アルヴァ・アアルト -もうひとつの自然」が、神奈川県立近代美術館 葉山にて9月15日から11月25日まで開催。これを皮切りに、2019年にかけて4会場を巡回する。©Vitra Design Museum ©UrsulaSprecherヴィトラデザインミュージアムとアルヴァ・アアルト美術館が企画した同展は、2014年9月にドイツのヴァイルアムラインにあるヴィトラデザインミュージアムで始まり、スペインのバルセロナ、マドリード、デンマークのオールボー、フィンランドのヘルシンキ、フランスのパリで開催されてきた国際巡回展。日本では約20年ぶりとなる本格的なアアルトの回顧展にあたり、オリジナルの図面や家具、照明器具、ガラス器、建築模型などで、「北欧の賢人」とも称された20世紀を代表する建築家であり、アルテックの設立者の一人であるアルヴァ・アアルトの生涯と作品を辿る。会場には、アアルトの創造の軌跡を辿る展示とともに、アアルトのデザインを実際に体験できる特設コーナー「アアルトルーム/Aalto Room」が開設される。このコーナーでは、メインパートナーであるアルテックと日本巡回展のメインスポンサーであるイッタラの協力のもと、アルヴァ・アアルトの代表的なスツールやテーブル、アームチェアが並び、その座り心地を実際に試すことができる。さらにインテリアスタイリストの黒田美津子が、会場構成とスタイリングを担当。海の見える窓辺から差し込む自然光のもとに、アアルトベースやトレーを合わせたるスタイリングからは、現代の暮らしにアアルトのデザインを取り入れるヒントを見つけ、日々の暮らしを豊かに美しくという彼の想いを体感することができる。期間中は「アアルトルーム/Aalto Room」にて、アルテックのテーブルで作業するアルヴァ・アアルトのパネルの隣に座り、記念撮影できる「アルヴァ・アアルトと記念撮影/instagramフォトコンテスト」を開催。好みの家具やコーディネイトなどの写真を撮って「#alvaraaltosecondnature」のハッシュタグとともにinstagramに投稿すると、会期終了後、抽選でプレゼントが当たる。さらに「アアルトルーム/Aalto Room」内のワークショップスペースでは、「自分だけのアアルトルームをつくろう」を実施。ポストカードに「スツール 60」や「41 アームチェア パイミオ」、アアルトベースなどのシールを貼ってスタイリング。ポストカードは持ち帰ることができ、子どもから大人まで自由に参加できる。会期中の11月3日を除き、毎日9時半より行われ、当日分の配布がなくなり次第終了となる。「アルヴァ・アアルト‐もうひとつの自然 -」は、神奈川県立美術館 葉山で開催後、12月8日から2019年2月3日まで名古屋市美術館、2019年2月16日から4月14日まで東京ステーションギャラリー、2019年4月27日から6月23日まで青森県立美術館に巡回予定。決して限られた人のためのラグジュアリーではなく、すべての人の暮らしがデザインの力によって便利で豊かになることを目指したアアルトの想いを体感してみては。【展覧会情報】アルヴァ・アアルト‐もうひとつの自然会期:9月15日〜11月25日会場:神奈川県立近代美術館 葉山 第2・3展示室時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)料金:一般1,200円 20歳未満・学生1,050円 65歳以上600円 高校生100円
2018年08月10日