●『ラスト・ホールド!』現場で士気を上げる主役に「金髪、筋肉、塚ちゃんです!」というフレーズで、様々なバラエティに引っ張りだこの、アイドルグループ・A.B.C-Z 塚田僚一が、映画『ラスト・ホールド!』(5月12日公開)で初主演を果たす。『SASUKE』にも連続で出場し、身体能力の高さは随一。2020年の東京オリンピックの正式競技種目となった「スポーツクライミング」の一種目、ボルダリングを題材に、実際に吹き替えなしで撮影に挑んだ。後輩であり、アクロバットを得意とするジャニーズJr.のユニット・Snow Manの6名(岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、宮舘涼太、佐久間大介、阿部亮平)も出演し、ボルダリング部の青春が描かれる同作。今回は、真壁幸紀監督と岡村紘野プロデューサーにインタビューし、出演者陣の印象や作品の見どころを聞いた。○すごく不思議な存在の塚田――塚田さんとボルダリングという組み合わせは、どういうところから出てきたのですか?岡村:ボルダリングというスポーツにすごく人気があり、出演した7名の身体能力が高さを組み合わせたら面白くなるのではないかと思いました。題材と出演者、どちらかを先に考えたというわけではなく、組み合わせで自然と企画になった形です。塚田さんは色々テレビに出られていて、身体能力の高さはみなさんご存知でしょう。Snow Manさんもいろいろ舞台を見せていただいていて。『滝沢歌舞伎』など、弊社の舞台に出演いただいているので、もともと知っていました。――演劇部さんとやりとりをされることもあるんですね。岡村:弊社は映画と演劇と両方ありますので、うまくそれぞれの持ち味をコラボレーションできたらいいなと思っています。――主役の塚田さんと実際に組んでみて、どのような印象でしたか?真壁:塚田くんはすごく不思議な存在です。僕もそんなに歳は変わらないのですが、たまに10歳くらい年下に見える時もある(笑)。でも、座長としてSnow Manを引っ張っているところを見ると、頼りになる人でもあります。かっこいいところとかわいいところが両方ある、稀有な存在です。しかもかっこ悪い部分もできるので、そういう人はあんまりいないですよね。また当たり前かもしれないけど、撮影現場にいるときに全く嫌な顔をせず、ずっとニコニコしながら芝居にも取り組んでいるんです。スタッフの士気は必ず上がりますよ。岡村:やりやすかったのは主役のおかげですよね。塚田さんってすごく明るくて、みんなから愛されてるというキャラクター。映画の中でもそれを崩したくないとは思っていたのですが、それだけだと面白くないので、「実は葛藤がある」という形で表したかったんです。テレビのイメージをうまく取り入れつつ、ギャップを見せたいと思いました。――テレビ東京の『ABChanZoo』のプロデューサーさんも、塚田さんのことをすごいとおっしゃってたんですが、お二人も感じられるところはあったんですね。真壁:塚田くんに会いたくなるんですよね。塚田くんの笑顔を見たくなる。だからスタッフも自然と「いいのを撮ってやろう」という気持ちになるのだと思います。岡村:周囲にそう思わせるのは、すごく大切なことですよ。○意外だった人、印象通りだった人――Snow Manさんもあわせて、意外な印象だった、というような方はいますか?真壁:テレビや舞台も見ていたのであんまり印象は変わらなかったですが、佐久間くんのコミュニケーション能力はハンパないですね。「第一印象でこんなに懐に入ってくるのか」と驚きました。最初は阿部ちゃんとキャラクター性が逆でしたが、お会いして少し変えました。――逆にイメージ通り、という方は。岡村:岩本くんかなあ。おちゃめなところもあるけど、隠に入る芝居は上手いよね。真壁:彼は上手い。「任せられるな」というのは、撮影をしながらも気づいていました。Snow Manのリーダーで、他の子の演技にもアドバイスをしているのを見ていました。ボルダリング能力に関しても、一つ抜けていたとインストラクターさんも言っていましたし。●ボルダリングシーンはほぼドキュメンタリー○Snow Manの印象は?――他の方の印象も是非伺っていければ。先ほど話にも出た阿部亮平さんはどのような印象でしたか?真壁:阿部ちゃんは話せば話すほど、「いろんなこと考えているんだ」とわかるんです。頭が良いと感じるんだけど、それをあまり出さないですよね。岡村:ひけらかしたりはしない。真壁:でも、自分が言った方がいいところは行くんだろうな、と思わせます。その押し引きがうまい。Snow Manのバランスをとってる人なんじゃないかと思いました。――体を鍛えている高井戸役の、宮舘涼太さん。岡村:舘ちゃんは、爽やかそのもの!真壁:爽やか真面目! 役に対しても、本当に一生懸命ですよね。ドラムを叩くシーンの日は、そのことばかり考えて、めちゃくちゃ練習してました。本番も決めてくれたし、誠実さとか真面目さが一発でわかるので、愛されているんだと思います。岡村:演じた役も、ああいう面白さになるとは思わなかったですね。他のと違うキャラクターを出してくれます。真壁:"やってやろう"って感じがないから、いいんでしょうね。岡村:まじめにやってるだけ。なのに、いつの間にかっこいい技を覚えてる(笑)。――桃田役の渡辺翔太さん。真壁:なべちゃんは、面白いんですよ。一番、天然なのかもしれません。岡村:劇中では突っかかってくるキャラクターですけど、普段はそんな感じではありません。真壁:キャラクターにはまった時の天才的な爆発力があると思います。――インタビューで「自分に女の影のある役の方がファンが喜ぶ」と言っていたのが印象的でした。真壁:かっこいいですね!(笑)岡村:やっぱり、視点が違うんですよ!(笑)――最後に、新井役の深澤辰哉さんは。真壁:実はすごく、まじめな人なんだなと感じます。みんなが真面目にやっちゃうとつまらないから、おちゃらけちゃう部分もある。岩本くんと深澤くんの関係性は良いですよね。岡村:周りをよく見て判断できている人なんだと思います。撮影の時も、そういう場面がありました。真壁:方言を言う役だったけど、セリフの練習を撮影の合間にずっとやっていたんです。責任感が強い。岡村:方言もすごく上手になっていました。○作品の注目ポイントは?――ボルダリングを題材に撮影をされていたと思いますが、困難だったのはどのような点でしたか?真壁:もし彼らが登れなかったら、ボルダリングのシーンは「カットを細かく割って、時間のかかる撮り方をしなければいけない」と思っていました。でもちゃんと登れるようになっていたので、スムーズに撮影ができました。困難というより、予想外にうまくいったところでした。普段登れていても、撮影本番になると登れないことは多々あるので、みんなちゃんと本番で決めてくるのが、”持ってる”ところだなと。岡村:吹き替えなしにはこだわりがありました。彼らもすごく練習してきてくれましたし、試合のシーンは本当に見所です。真壁:本人たちも、登れるか登れないかわからないくらいのルートなんです。特に岩本くんの表情はもう、ドキュメンタリー入ってますね。撮影時に『登れなかったらカットするよ』とも言っていました。岡村:それくらい、ギリギリのルートを設定しているんです。簡単に登れてしまっても苦しさが表情に出てこないし、全く登れなくてもダメ。絶妙なラインを設定しています。――お二人がそれぞれ好きなシーンを教えてください。真壁:団体戦の時の、塚田くん。単純に”いい顔”になっているんです。最後の方の撮影だったんですけど、綺麗な顔、いい表情をしていたので、非常に手応えを感じました。彼自身も役に対して着地したのかな感じましたし、撮っていても「塚田くん、ひとつ抜けた」と思いました。――展開も意外でしたし、就職活動の様子がリアルで驚きました。岡村:監督も参加して、結構考えました。真壁:最後の展開にヒーロー感を出したい、というのもありました(笑)。岡村:現実に考えたらありえないけど、いいんじゃない!? というところも(笑)。一応裏では、岡島は旅行会社を受けているという設定でした。海外に行ってボルダリングをして欲しいなって。――岡村プロデューサーのオススメのシーンはいかがですか?岡村:音楽がすごくいいなと思っています。最初の"松竹富士"にビートがかかっていて、『いいのかなあ』と思いましたが(笑)。結果大丈夫でしたし、その曲が最後でもかかって、「行くぞ」という空気を出していたところが好きでした。真壁:音楽はこだわりました。ボルダリングの試合自体も音楽がずっとかかっているので、その感じは出したいと思っていました。90分の映画で、何曲使っているんだというくらい多いので、ぜひ注目していただきたいです。■真壁幸紀監督1984年生まれ、ROBOT所属。『踊る大捜査線』『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ等の助監督を経て、ディレクターデビュー。12年、ショートフィルム『THE SUN AND THE MOON』がLouis Vuitton Journeys Awardsでグランプリ。15年、長編映画第1作目となる『ボクは坊さん。』を公開。海外の映画祭でも高い評価を得て、16年にはフランスの女優、イレーヌ・ジャコブ主演のショートフィルム『HOME AWAY FROM HOME』を発表。最新作はTVドラマ『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018』。本作は長編映画第2作目。■岡村紘野2007年、松竹に入社。これまでに関わった作品は『母べえ』『鬼平犯科帳』『関西ジャニーズJr.の目指せ♪ドリームステージ!』『関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生!』など。2015年より現職。
2018年05月08日●プロデューサーから「ぜひ」というプッシュ身体能力が高いことで知られる、アイドルグループ・A.B.C-Zの塚田僚一が、初主演を務める映画『ラスト・ホールド!』(5月12日公開)。2020年の東京オリンピックの正式競技種目となった「スポーツクライミング」の一種目、ボルダリングを題材に、大学生の青春を描いた。原作ものが主流となっている映画界で、若手プロデューサー×若手監督×若手ジャニーズという組み合わせのオリジナル作品は一体どのようにして生まれたのか。真壁幸紀監督と岡村紘野プロデューサーに話を聞いた。○腕を見込んでのオファー――今回真壁監督の長編2作目ということですが、これは岡村プロデューサーが監督にお願いしたい、ということだったのですか?岡村:僕がぜひ、真壁監督がいいとお願いしました。真壁:(笑)。山田洋次監督が主催している”シネマ会”というのが あるんです。「映画人が交流する場を作った方がいいんじゃないか」と開催されていて、僕は師匠の本広克行監督に連れられて参加しているのですが、まあ、重鎮しかいない(笑)。日本映画界があつまっている会の、末端で4~5年前に出会いました。長編デビューもする前だった頃にお会いして、「一緒に面白いことできたらいいですね」と名刺交換をして。岡村:その後も互いに企画をやり取りしていて、なかなかうまくいかなかったのですが、この企画が成立した時に、真っ先に真壁監督にお願いしたいと思いました。若い人に向けての作品にしたいなと思ったので、ご相談をさせていただいて、ROBOTさんにも快諾していただけました。――「やっと実現した」という思いはあったのでしょうか。真壁:一緒にやりたかったですし、オリジナルの作品を作るというのが魅力的でした。なかなか、オリジナル作品をできる機会はありませんから。――”真壁”監督だからボルダリングというのは意識されてたんですか? Snow Manさんもインタビュー時に「ぴったりだよね」と。岡村:……今、初めて気付きました! 真の壁ですね。周りから言われたことありますか?真壁:言われました(笑)。岡村:名前は関係なく、”腕”の方でお願いしました(笑)。●この規模で、若手オリジナル作はなかなかできない○A.B.C-Zでエピソード0がやりたい――全体的にスタイリッシュで、かっこいい映画だと思って観せていただいていたのですが、そこは意識はされていたのでしょうか?真壁:最初から目指していました。ボルダリング自体が、スケボーやスノボなどの流れを汲むもので、試合ではずっと音楽がかかり、DJがお皿を回してるようなスポーツなんです。だから、映画を汗っぽくないようにしたいとはずっと言っていて、音楽には気をつけていました。岡村:監督はずっと「スタイリッシュに」と言っていましたよね。音楽もスタイリッシュ、編集もスタイリッシュ、とにかくスタイリッシュ。真壁:もう、「スタイリッシュってなんなんだ」と(笑)。でも実際のボルダリング選手もみんなカッコいいし、綺麗だし、その感じを残したいというのはあったんです。――お二人で「かっこいいの作ろうぜ!」と言っていたというより、ボルダリングのかっこよさから自然とスタイリッシュな作品になっていったんですね。岡村:そうです。最初はもっとのほほんとしたものを考えてました(笑)。真壁:この枠って、貴重だと思うんですよ。松竹さんとジャニーズさんのコラボで、若いプロデューサーと監督がオリジナル作品を作れる、というのは、なかなか映画業界にないと思うので、なんとかつなげていかないと、と思います。50館規模でオリジナル作品ができるって、なかなかないんです。――確かに、若手の監督、俳優さんもミニシアター系で主役を張ってオリジナルの意欲作を世に出されることが多いですよね。真壁:映画界に対する使命感を持ちながら、ブームになるといいなと思っています。岡村:オリジナル、なかなかないですよね。機会があれば続けていきたいです。――ちなみにA.B.C-Zさんで何か、というのは考えたりされましたか?真壁:『ラスト・ホールド!』のエピソード0を、A.B.C-Zさんでやりたいですよね。(OB役の)駒木根さんとかがいた時代に、岡島とA.B.C-Zの皆さんが部で頑張っていたんだろうなと(笑)○10日間の撮影で勢いが出た――今回真壁監督が長編2作目だからこそできた、という点はありましたか?真壁:ずっとオリジナルをやりたかったので、そこは大きいですね。オリジナルだからこそ、キャストにあて書きできたというところもあります。撮影期間はタイトだったんですけど、クランクインする前に、3日間くらい時間たっぷりとってもらって、みんなでお芝居のリハーサルをしたのも、大きかったです。テレビドラマとかでも、なかなかリハーサルする時間はないんですよ。それでいて撮影時間もなかったら、出演者の演技の幅も広がらない。今回はがっつり3日間とってリハーサルをさせていただいたことが良かったです。岡村:あれはみなさん楽しんでやってました。真壁:基礎からできましたし、僕自身も演出力を上げるきっかけになったので、いい時間をいただきました。10日間の撮影が間違いなくきついのは、わかっていたので(笑)。岡村:でも結果的に、作品に勢いが出ましたよね。現場では無茶な注文で、こちらは「顔を撮ってください」と言うんですけど、彼らの前は壁なので(笑)。監督や、カメラマンの方も大変だったんじゃないかな。真壁:時間もなかったですし、通常2台で撮っているところを4台で撮っていたので、各カメラマンも『良いのを撮らないと、俺のが使われない』という緊張感もあったかもしれないですね(笑)。岡村:監督とスタッフの方々のチームワークも良かったです。――またお二人が組むとしたらこういう作品をやってみたい、という希望はありますか?岡村:僕はやっぱり、高校生が出てくる作品をやりたいです。今回はがっつりスポーツだったんですけど、スポーツじゃなくてもいいし、女の子が出てきたりとか。真壁監督は女性撮るのもすごく上手なので。真壁:僕がやりたい企画は、狭いんですよ。ヒットを考えない映画オタクなので、そこらへんは岡村さんのバランスを取っていただいて広げてもらうのがいいかな。岡村:僕は全然オタクじゃないので(笑)。真壁監督はすごいセンスがある方ですし、どんどん今の若い方に向けた作品を、ぜひ撮ってもらいたいです。※次回は、出演者の皆さんについての印象を真壁監督、岡村プロデューサーに聞いていきます。(5月8日掲載予定)■真壁幸紀監督1984年生まれ、ROBOT所属。『踊る大捜査線』『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ等の助監督を経て、ディレクターデビュー。12年、ショートフィルム『THE SUN AND THE MOON』がLouis Vuitton Journeys Awardsでグランプリ。15年、長編映画第1作目となる『ボクは坊さん。』を公開。海外の映画祭でも高い評価を得て、16年にはフランスの女優、イレーヌ・ジャコブ主演のショートフィルム『HOME AWAY FROM HOME』を発表。最新作はTVドラマ『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018』。本作は長編映画第2作目。■岡村紘野2007年、松竹に入社。これまでに関わった作品は『母べえ』『鬼平犯科帳』『関西ジャニーズJr.の目指せ♪ドリームステージ!』『関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生!』など。2015年より現職。
2018年05月05日数々の傑作を残した巨匠クシシュトフ・キェシロフスキ監督の没後20年を記念した特集上映が、7月に東京・渋谷のBunkamura ル・シネマで行われることが決定した。『トリコロール』3部作や、初期作など全10作品が35ミリフィルムで上映される。クシシュトフ・キェシロフスキ名作/その他の情報クシシュトフ・キェシロフスキは、ポーランドで生まれ、ドキュメンタリーの世界で活躍した後の1976年に初の長編映画『傷跡』を発表。テレビドラマシリーズ『デカローグ』や、イレーヌ・ジャコブを主演に迎えた『ふたりのベロニカ』、フランス政府の依頼を受けて製作した“トリコロール3部作”など多くの名作を残した。日本でも監督の人気は高く、1996年に監督がこの世を去った後も、回顧上映が行われ、新たなファンを獲得している。ル・シネマは、多くのキェシロフスキ作品を封切り時に上映してきた映画ファンにとってはおなじみの劇場で、日本での上映権が切れている作品については、今回の特集のために特別に上映許可を取得。すべてが貴重な35ミリ・フィルムで上映されるのも大きなポイントだ。クシシュトフ・キェシロフスキ没後20年記念 特別上映『トリコロール/青の愛』『トリコロール/白の愛』『トリコロール/赤の愛』『ふたりのベロニカ』『愛に関する短いフィルム』『殺人に関する短いフィルム』『終わりなし』『偶然』『アマチュア』『傷跡』7月9(土)から22日(金)までBunkamura ル・シネマで開催(c)1993 MK2 Productions / CED Productions / FR3 Films Productions / CAB Productions / Studio Tor, (c)1993 MK2 Productions / France 3 Cinema / CAB Productions / Film Studio Tor, (c)1994 MK2 Productions / France 3 cinema / CAB Productions / Film studio TOR
2016年04月27日『ふたりのベロニカ』『エレニの帰郷』などで知られるフランスの名女優イレーヌ・ジャコブと、彼女の夫で、仏演劇界を代表する名優ジェローム・キルシャーが、深田晃司監督の最新作『さようなら』に特別出演している。ふたりは、本作の原作者・平田オリザの舞台に出演したことが縁で、出演料ゼロで主人公ターニャの両親役を演じている。その他の画像本作は、人間の俳優とアンドロイド“ジェミノイドF”が共演する注目作で、放射能に侵され、日本国民が“棄国”を選択した近未来を舞台に、難民として日本に来た女性ターニャと、病弱な彼女をサポートするアンドロイドのレオナの日々を描いている。ジャコブとキルシャーは、平田オリザが作・演出を務めたアンドロイド版『変身』に出演したが、舞台の撮影を深田監督が担当していたことから、監督が前作『ほとりの朔子』のDVDを手渡して本作への出演をオファーしたところ、作品を観賞したふたりは依頼を快諾。ターニャの両親役を演じることになった。本作は日本人キャストだけでなく、アンドロイド、フランス人俳優など多彩なキャストが出演しているが、主演を務めているブライアリー・ロングも米国出身の女優だ。発展途上国の支援をしている両親の仕事の関係で幼少の頃から各国を転々としていた彼女は英語だけでなく、フランス語、ドイツ語、日本語など7か国語を習得。ダンサーとしてキャリアを積み、2010年に幼少期から興味を持ち、独自に研究・学習を続けてきた日本に移住。平田オリザが主宰を務める青年団に所属し、舞台だけでなく、映画やCMにも出演している。『さようなら』11月21日(土) 全国ロードショー
2015年11月12日横浜市立金沢動物園にはジャコブという種類のヒツジがいる。4本もの角が生えた、珍しいヒツジだ。ジャコブは、約3千年前にシリアで飼育されていたと言われているほど起源が古い。オス・メスともに通常2本または4本の角があり、最大で6本にもなるという。横浜市立金沢動物園にいる1歳のジャコブ「アズキちゃん」(メス)は、2013年2月23日に北海道の牧場で誕生し、昨年7月28日に同園に仲間入りした。国内の動物園でジャコブが見られるのは、ここだけだ。同園の広報担当者は「4本以上の角が生えるヒツジなので珍しいなと思います。1歳なのでまだ勇ましい姿とは言えないのですが……。体が"牛柄"なのも特徴なので、茶(黒)と白の斑模様にも注目してほしいです。毛刈りをするとまさに牛!という感じですよ(笑)」と、その特徴について教えてくれた。性格は、「アズキは少々人見知りかも!?飼育担当には心を開いているみたいなのですが……」とのことだ。来園したら、優しく見守ってあげてほしい。また、身体能力の高さもポイントなのだとか。「跳躍力があって柵を飛び越えてしまうので、リードをつけて飼育しています」と話していた。ちなみに、ジャコブの餌は「干草」。餌を食べているところも見学できるので、要チェックだ。実は、ジャコブは、NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の人形劇「ポコポッテイト」のキャラクター、メーコブのモデルになったヒツジ。子供たちに馴染み深いこのキャラクターが同園に遊びに来たこともあるそうで、来園者は大喜びだったという。来年はヒツジ年。横浜市立金沢動物園では、11月1日~12月28日の土日祝日と、1月2~4日までの期間、13:45~、先着20組限定でヒツジと記念写真を撮ることができるイベントを実施予定だ。ジャコブが気になる人も、フワフワの動物が好きな人も、この機会に是非、足を運んでみてはいかが?■横浜市立金沢動物園・住所:神奈川県横浜市金沢区釜利谷東5-15-1・入園料:一般500円、高校生・中人300円、小・中学生200円、未就学児無料。(毎週土曜は高校生以下入園無料)
2014年10月22日