息子がもうすぐ5歳になるというころ、お互いのガス抜きになればとピアノ教室へ通うことに。最初は「ちゃんと楽しめるのか」「ふざけたりしないか」と心配していた鈴木し乃さんでしたが…? 習いごとにまつわるエピソードです。当時息子はもうすぐ5歳の年中さん、体も心もグッと成長し生意気盛りで一足早くギャングエイジに突入した模様。私は「そういうもんだ」「これも成長だ」と思いつつも、ついイライラすることが増えていました。そこで、家とも幼稚園とも違う環境で、週に1回でも「大人」と接することでお互いのガス抜きになればと、習いごとを検討。まずはまわりに通っている子の多い「スイミング」をと考えたが、水を苦手な息子が拒否したため不採用に…。続いて近所の習いごとをいくつか見学してみた。■習いごとのおかげで、生意気盛りの子どもの対応方法がわかった!ピアノの上達はさておき、「とにかく楽しい」らしいので、6歳の現在もピアノは続けている。競争が苦手でマイペースな息子にはマンツーマンのピアノ教室が合っていたらしい。また親の私も、先生の「危ないことは注意し、それ以外のイタズラはスルー、楽しいことで子どもを自分のペースに引き込む技術(接し方)」には、気づかされることが多い。例えば、「自分は神経質になりすぎていたんじゃないか」とか「その注意は本当に子どものためだったのか」など…。子どもへの接し方について振り返るきっかけに。子どもの習いごとを通じ、私自身が家族以外の「大人」を介して子どもを見る機会を得て、「息子の良いところを発見」することも増えました。これから子どもたちが何に興味をもち、新たにどんな習いごとに通いたがるかはわからないけれど、私にとっての習いごとは「子どもを褒める機会」にしたいと思っています。
2019年01月25日小学3年生~4年生というと、年齢にすれば9歳~10歳になりますね。実はこの頃の子どもたちの脳は、あるポイント地点に到達しています。この時期を境として、その前と後とでは、脳が少し違ってくるのです。いったいどう違ってくるというのでしょうか。それを知ると、わが子への働きかけをどうしていったらよいのかが、よくわかるのです。■9歳~10歳で大人の脳へと切り替わる!生まれてから3歳くらいまでは、脳の発達の度合いはとても急激です。そして3歳過ぎになるとややゆっくりとした速度で脳は発達していきます。そのまま行くのかというとそうではなく、子どもの脳は9~10歳ころにもう一度変化をみせるのです。学校での実例から見ても、9~10歳ころ、つまり小学3~4年生の頃というのは、子どもの学習という視点から見ても変化の兆しが表れる時期です。また、発達心理学の立場からは、このころを「9歳半の節」と名付けています。つまり、この頃の子どもたちはそれまでとはどこか違った様子を見せるようになるというのです。この時期の子どもたちの脳は、大人の脳に移行していく時期を迎えているのです。■子どもの脳と大人の脳の違いでは、大人の脳と子どもの脳というのは、どう違うのでしょうか。そもそも脳にとってのエネルギーは、血液から来ています。脳を使うと血液循環のスピードが速まり、それに伴ってエネルギーもたくさん脳に取り込めるのです。エネルギーを脳に取り込むには、酸素が必要です。大人の場合、血液循環のスピードが上がったとき、それに準じて酸素もたくさん取り入れられるようになるかというと、実はそうではないのです。ですから、エネルギーが脳に取り入れられる量が一定に決まっているということになります。なぜこんな仕組みになっているのかは定かではありませんが、突然血液量が増えてしまうことによって血管に圧力がかかり、詰まりを生じたり切れたりしないようになっているとも考えられています。しかし、この仕組みは、子どもの脳には当てはまりません。子どもの場合は、血液循環のスピードが上がるに従って、取り入れられる酸素の量も増えていきます。ということはつまり、脳を使えば使うほど、脳に必要なエネルギーをどれだけでも得ることができるということになります。子どもの脳はこのような素晴らしい仕組みになっています。ですから、子どもの脳である時は、どんどんと脳を鍛える学習(漢字の書き取り、音読、計算問題など)をするのにもっともふさわしい時期と言えるのです。では、いつまでが子どもの脳と言えるのか。それがズバリ、9歳~10歳ころ、学年で言えば小学校3~4年生の頃なのです。移行の時期には男女差があり、女子は男子より6ヶ月ほど遅れてやってきます。■9歳~10歳くらいの子どもの変化に対して心の余裕を持つ方法小学校3年生~4年生のころになると、脳はもう子どもではありません。大人の脳へと移行していくのです。まだまだ子どもに思える小学校3年生~4年生ですが、脳は確実に大人へと切り替わっていくのですね。さて、この時期の子どもたちを見ていると、それまでとはちょっと違うように見えることがあります。「何だか最近、生意気な口を利くようになってきた」「どうも落ち着きがないのよね」などと、どことなく漂う不安定感に気づかれる方もいるでしょう。それはもしかしたら、大人の脳へと移行していくことから来るのかもしれません。反抗期を迎えた子どもも、今までとはちょっと違った様子を見せますが、それとこの時期の変化とは、少し異なっています。いつも一番近くで子どものことをよく見ている親であれば、きっとその違いがわかることでしょう。さあ、ここまで読んでいただければ、あなたの子どもが小学校3年生~4年生になり、今までとはちょっと違った雰囲気を見せ始めた時、「大人の脳へと変化しているのだ、確実に成長しているんだな」と、少し余裕を持って受け止めてあげられるでしょう。大人の脳へと順調に移行していけば、脳の働きはより潤滑なものとなり、ついに思春期へと向かっていくのです。
2016年04月05日