早いものでもうすぐクリスマス。今年は、見た目もかわいいクリスマス料理を子どもと一緒に作ってみませんか? 2歳から通える料理教室「リトルシェフクッキング」を主宰する武田昌美さんに、簡単にできるリースポテトサラダとカップケーキのデコアレンジと、子どもでも失敗せずにできるポイントを伺いました。筆者が3歳の息子と一緒に作ってみた様子とともにご紹介します。武田昌美さん子ども料理研究家。フランスで料理の修業をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに、料理の楽しさや食の大切さを伝えていきたいと思い、2歳児から始められる料理教室「リトルシェフクッキング」を主宰する。HP: ブログ: クリスマス料理のポイントは、簡単で見栄えがすること。カップケーキのデコレーションは、海外でもお菓子を使ったものが流行っていることから、日本のスーパーで買えるお菓子でのデコレーションを考えたのだそう。「わざわざ製菓用のデコレーションを買わなくても、身近なお菓子を使えば、誰でも簡単に作れるんですよね。カップケーキは、売っているものを使ってもいい。子どもと楽しみながらデコレーションをするだけでも十分だと思います」難しいところはお母さんが担当し、できるところは子どもに任せる。そうして、子どもが「自分で作った」という気持ちになれることが大切、と語る武田さん。早速「リースポテトサラダ」作りから教えていただきます。■見た目も華やかな、「リースポテトサラダ」のレシピ<材料>じゃがいも 4個(400g)きゅうり 1/2本コーン(缶詰) 30gマヨネーズ 40g(大さじ2)塩 少々砂糖 小さじ1/2ハム(型を抜く) 1枚ベビーリーフ 適量ミニトマト 5粒<下準備>(大人)・じゃがいもをよく洗い、包丁でぐるりと2周、十字になるように、3mmほどの切り込みを入れる。ひたひたの水に、酢小さじ1/2(分量外)を入れて強火にかけ、沸騰後、蓋をして弱火で30分ほど茹でる(竹串がスッと入るまで)。じゃがいもをザルにあげ、粗熱をとる。・きゅうりは薄く切り、塩小さじ1/4(分量外)を振り、数分置いてから水気を手でぎゅっと絞る。<作り方>1) じゃがいもの皮を剥く。「十字に切り込みを入れておくと、茹でて粗熱をとったときにすでに皮がめくれているので、子どもでも簡単につるんと剥くことができます」2) 厚手のビニール袋に1のじゃがいもと砂糖を入れ、手や肘でつぶす。マヨネーズ、塩を加え、全体になじむまでもみこむ。「子どもがマッシャーを使ってじゃがいもを潰すと、飛び散ってしまうため、ビニール袋を使うのがポイント。どんどん具材を入れていっても、キッチンも手も汚れず、きれいに仕上がります。つぶすのは、お子さんに自由にやらせてください」3) きゅうりとコーンを加えて、全体を混ぜる。「柔らかくしたにんじんやツナでもOK。好きな具材を入れて、子どもに手でもんでもらって、最後にビニール袋を切り開きます」4) お皿にリースのように丸く盛り付ける。周りに型抜きしたハムやベビーリーフ、ミニトマトで、リースのようにデコレーションする。「ベビーリーフを使うと、簡単にリースっぽく仕上がるのでおすすめです」完成! 武田さんのレシピ通りに作り、完成したのがこちら。下準備や材料などのサポートをしつつ、じゃがいもの皮むきから、ほぼ一人で完成できました。息子はベビーリーフが苦手なため、ブロッコリーに変更し、飾り付けも一人でやると大張り切り。緑と赤がクリスマス感を増し、とてもかわいくできて息子も大満足! デコレーションっぽく盛り付けるだけで、いつものポテトサラダがとてもかわいくなり、筆者も驚きでした。クリスマス当日にもぜひ作りたいと思います。■インスタ映えする、カップケーキの簡単デコレーション続いてはカップケーキ。ココアを使った黒いカップケーキに、かわいらしいデコレーションが映えます。デコレーションは「トナカイ」と「クリスマスツリー」の2種類。まずは土台となるカップケーキ作りから。「オーソドックスなカップケーキの作り方です。卵を2個使うレシピが多いですが、今回は小さなカップケーキをたくさん作るレシピなので、1個で十分。しっかりしたカップケーキの作り方ではありますが、年中さんくらいからできるレシピにしています」●ココアカップケーキのレシピ<材料> ※直径5cmマフィン型カップ(12個分)バター(室温に戻す) 50g砂糖 40g卵 (室温に戻す) 1個牛乳 大さじ1A薄力粉 50gAココア(無糖) 5g(小さじ1)Aベーキングパウダー 2g★粉類を量るときのコツ★粉類は量るとき、計量器の上にお皿とざるを置いた状態で計量すると洗い物が少なくなります。<作り方>1) ボウルに室温に戻したバターを入れ、泡だて器でクリーム状になるまで混ぜる。砂糖を加えたら白くふんわりするまですり混ぜる。「バターは無塩バターじゃなくても大丈夫です。室温に戻しておいてほしいのですが、もし忘れてしまったときは、レンジを500wにして20秒加熱すればOK! 砂糖はジャリジャリとした音がなくなって、白くふんわりしてくるまで、がんばって混ぜてください」 2) 溶いた卵を3回に分けて加え、混ぜる。卵がなくなってから、次の卵を加えるようにする。「卵は別のボウルに割り入れ、よく混ぜてから入れてください。一度に入れてしまうと、卵の温度が低かった場合、分離して全然混ざらなくなってしまいます。最初は少量、一回ずつ全部混ざりきってから次を入れてください。料理教室では、子どもも1人で3回に分けて入れられるのですが、ご家庭ではお母さんが見本で1つ作って、子どもにやらせてあげるのもいいかもしれないですね。最初だけお母さんが入れて、あとの2回は『こんな感じで入れてごらん』と声がけしてあげると、子どももわかってできると思います」 3) 牛乳を加え混ぜ合わせる。 「牛乳は冷たいままでも大丈夫です。牛乳は粉類の後に入れるレシピが多いのですが、子どもと一緒に作る場合、粉類の後に入れて混ぜすぎるとグルテンが出て、もちもちになりすぎてしまうので、あえてここで入れるのがポイントです」4) ふるった粉類(A)を2に入れ、ゴムベラで切るように混ぜ合わせる。「粉類はふるった状態で用意しておきます。もし大変ならそのままでも、泡立て器で混ぜるだけで、ダマが取れます。混ぜすぎるとグルテンが出て、生地がふわっとしないので、混ぜすぎないように注意! 粉がなくなったら混ぜるのをやめることがポイントです」5) 生地を焼く。型に生地を8分目ほどまで流し入れる。180度に予熱したオーブンで、約15分焼く。中央を竹串で刺して生地がつかなければ完成。「お弁当に使うシリコンカップを使うと、カップケーキ型が必要ではなくなり、型から外すのもスルッと外せるので、見栄えのいいカップケーキができます」時間がないときなどは、買ったカップケーキでももちろんOK!次はいよいよデコレーションです!●トナカイのデコレーション<材料>クリームチーズ(KIRI) 2個砂糖 小さじ2ココア(無糖) 小さじ1/2<トナカイの顔>ジューC(白→目、赤→鼻)チョコ(黒目)ラングドシャ(口の部分)ミニプレッツェル(耳)<作り方>1)クリームチーズを耐熱ボウルに入れ、電子レンジ500wで20秒加熱する。砂糖、ココアを入れて、泡立て器で混ぜ合わせる。「もともとは生クリームを使ったレシピですが、クリームチーズの方がより簡単。生クリームを泡立てる時は、低速でゆっくりと混ぜて。生クリームは余ることが多いですが、余ったら半量のヨーグルトとジャムを入れ、混ぜ合わせ、冷凍庫に入れたらおいしいアイスにもなります。1時間冷やした時点でガシャガシャと混ぜるのがポイントです」2)白いジューCにチョコペンやチョコを溶かしたもので、目を描く。ラングドシャに赤いジューCを1のクリームでつけ、プレッツェルに目をつける。「目は爪楊枝でちょんと描くだけ。チョコペンのチョコは固いので、少量溶かしたチョコの方が簡単です。ダークチョコを使うと、色がきれいに仕上がります」3)カップケーキにナイフで1のクリームを乗せ、2の目と口を乗せたら完成!トナカイのできあがり!次はクリスマスツリーのデコレーションです。●クリスマスツリーのデコレーション<材料>ホワイトチョコ 1枚ポッキー(半分に折る) 4本粉砂糖 少々 トッピング お好みで<作り方>1)ホワイトチョコを小さな耐熱ボウルに入れ、割り入れる。鍋にお湯を3cmほど張り、その上にホワイトチョコが入ったボウルを置き、弱火にかける。ホワイトチョコが滑らかになるまで、ゴムベラで混ぜながら溶かしたら、生クリームの絞り袋に溶けたホワイトチョコを入れ、口を4mmほどカットする。「ホワイトチョコをしっかり溶かさないと、ぽこぽこした表面になってしまいます。絞り袋に入れる時は、コップに立てて作業するとこぼれないのでおすすめです。絞り袋に入れた後、スケッパーなどで先に押し出すと、きれいに集められます。絞り袋だけを使用し、口金は使いません」2)クッキングペーパーの上にポッキーを並べる。1を絞り出し、ツリーの形にする。チョコレートが冷めないうちにトッピングをする。「チョコレートは熱いので、タオルなどを巻いて絞り出してください。ここはお母さんがやってあげて、トッピングを子どもにしてもらってください。すぐにチョコが固まってしまうので、スピード勝負です」3)冷凍庫で20分ほど冷やし固める。カップケーキに粉糖を振り、ツリーをさしたら完成。トナカイ&ツリーの完成!こちらが、わが家で作ったもの。カップケーキの型が少し大きかったため、高さが少し出なかったり、うまくいかなかったところもありますが、なかなか家で作らない華やかな出来栄えに、息子は大喜び。「また作りたい!」と言ってくれたので、筆者も嬉しかったです。最後に武田さんからのメッセージです。「クリスマスに温かな思い出を作ってもらえたら。家族で料理をするだけで、子どもたちにとって素敵な思い出になると思います。もしパパと一緒に作れなくても、食べてもらって『おいしい!』と言ってもらえることも大切。料理で人を喜ばせること、料理で楽しい気分になるということを掛け合わせて、子どもたちにとって最高の思い出になってくれたらなと思います。みなさんもぜひ、お子さんと一緒に作ってみてくださいね」武田さんのレシピなら、スーパーで買える食材でデコレーションができるので簡単。きっと、想像以上の子どもたちの笑顔が見られます。ぜひお試しください。レシピ提供: Little Chef Cooking(リトルシェフクッキング)武田昌美 【子どもに料理を教えたい!】
2018年12月07日