70年代ロンドンのパンクムーブメントを背景に描かれる、エマ・ストーン主演『クルエラ』。その予告編が公開されると「エマ・ストーンのクルエラがかっこよすぎ」「エマだと分からなかった」と、ディズニー史上最悪といわれるヴィランへと見事な変貌を遂げたエマに注目と称賛の声が集まった。そんな彼女のヘアメイクを手掛けたのは、エマも出演した『女王陛下のお気に入り』(ヨルゴス・ランティモス監督)で英国アカデミー賞(BAFTA賞)やヨーロッパ映画賞のヘア&メイクアップ部門を制したナディア・ステイシー。本作で、エマ演じるエステラを白と黒が象徴的なヴィラン・クルエラに大変身させた彼女は、ヴィヴィアン・ウエストウッドやアレキサンダー・マックイーン、ジョン・ガリアーノなど独自の感性を持つデザイナーたちに加え、ドラァグ・アーティストやドラァグ・クイーンたちからもインスピレーションを受けたことを語ってくれた。エステラからクルエラへ…同じジャーニーを辿るかつてグレン・クローズが『101』(1996)で演じたクルエラ・デ・ビル。ナディアは彼女について、「敬意を払う必要がありました。私も愛していますし。アニメーションや同作が、私たちの知るクルエラを作ったのです。けれど、それらのルックにこだわる必要はありませんでした。反抗的でルールを破るという雰囲気をとらえればよかったんです」と語る。「最初に出てくるときのクルエラは、かなりクラシックなクルエラと言えます。髪型はボブだし、グレン・クローズの全体像に近い。ネイルもグレン・クローズのネイルを真似しています」と言う。とはいえ、本作はクルエラ誕生までを描く“オリジンストーリー”。「クルエラが自分を見つけていく話で、グレン・クローズのルックに到達するときには、彼女は自分を完成させているのです」。また、変貌を遂げる前のエステラに関しては、「エマと話し合って、できるかぎりリアルなルックにすることにしました」と言う。「エステラは1970年のロンドンに育った若い女性。どこにでもいる、普通の女性だと、私たちは決めました。彼女には個性もあるけれども、ヘアとメイクアップはあの時代に則していて、ちょっとパンクっぽさを感じさせる程度。クルエラに変革していく時に、変革がはっきりとわかるようにするためです。私たちもクルエラと一緒にそのジャーニーを辿れるようにするため」と語る。「実際、私も、エステラと同じジャーニーを辿っているように感じました。エステラは自分自身を見つけようとしています。自分の中にいるクルエラを。彼女はレッドカーペットのイベントに行って大胆なルックスを披露してみせますが、私も同時に新しいルックス、肌触り、ジュエリー、ヘアスタイルなどを試して、クルエラというキャラクターのパーソナリティを見つけようとしていたんです」と続け、「私は、映画のクルエラと同じジャーニーを辿っていました」と明かす。また、ヘアとメイクが人を変身させるという意味で「すばらしい例」と名前を挙げたのが、デヴィッド・ボウイだ。「彼はヘアとメイクでデヴィッド・ボウイからジギー・スターダストになりました。クルエラも同じことをやっています」。ドラァグから「多くのことを学びました」さらにナディアは、「ドラァグのメイクも参考にしました。ドラァグのアーティストも。彼らも特定のパーソナリティ、違うバージョンの自分を創造していますから。あるシーンで彼女はエステラで、周囲に溶け込んでいて誰も注意を払わないのに、夜になると全然違うルックになってクルエラとして現れるというコンセプトが、私は好きでした」と語る。彼女は、エマと組んだ『女王陛下のお気に入り』ほか、アンソニー・ホプキンスが本年度アカデミー賞を受賞した『ファーザー』、80年代中頃の英サッチャー政権下を舞台にした『パレードへようこそ』、ソノヤ・ミズノ主演×アレックス・ガーランドのSFミニシリーズ「Devs」(原題)など数多くの作品を手掛けてきたが、ドラァグ・クイーンに憧れる高校生を描いたミュージカル映画『ジェイミー!』(原題:Everybody’s Talking About Jamie)でもヘアメイクを担当している。『ジェイミー!』舞台版の主演で、本作『クルエラ』ではアーティを演じているジョン・マクリーと仕事をしながら「『クルエラ』をやる直前に、ドラァグについて多くのことを学びました」とナディア。「イギリス人のドラァグ・アーティストでデヴィッド・ホイルという人がいますが、彼のドラァグにはパンクっぽい要素があって、大好きなんです。また、アクエリアというドラァグ・クイーンが大好きなんです。メイクが本当にすごく美しいんですよ」とも語る。アクエリアといえば、「ル・ポールのドラァグ・レース」シーズン10のウィナーで、いまやファッション界の新たなアイコン的存在となっている。「私は撮影中に、『ル・ポールのドラァグ・レース』をよく見ていました。彼らが、完璧なヘアとメイクで登場する素晴らしい瞬間があるんです。その後で彼らは部屋に戻って、すべてのメイクを取ります。そうすると、メイクの下の彼らがどれほど違うかということにいつも驚かされます。カリスマ・ファッションデザイナーのバロネスに、(クルエラが)エステラだと気づかれないよう、違ったキャラクターを見せるためにメイクを使うのは、とても合っていると思いました」。「勇敢になって、記憶に残るものを作りたかった」そうして完成していったクルエラ像。ナディアは撮影を「ものすごく大変でした」と振り返る。「(出てくる度に)まったく違うルックなんです。完全に違うヘアで、完全に違うメイク。だからチャレンジは、どこまで押すか、ということでした。どこまで大きくやるのか?そして、いつ止めるかをいつ知るのか?(笑)。なぜなら、あまりにたくさんの自由がありましたから。確実に信ぴょう性があるものにするのが大変でした。そして、いつもインパクトがあるものを作ることが大変でしたね。私は、勇敢になって、記憶に残るものを作りたかったんです」と明かす。シーンごとのルックによって違いはあるが、「ヘアとメイク全体で、多分1時間半くらいかかったと思います。ブラック・アンド・ホワイトの舞踏会のときの赤いドレスとマスクとフェザー、ジュエリーをつけているルックには、多分もう少し長くかかった」という。だが、ナディアを奮い立たせたのもまた、クルエラというキャラクターだったようだ。撮影中、「もっとも印象に残っているのは、私が初めて彼女をクリエイトした瞬間でした。私たちが、初めてクルエラのメイクをして、ウィッグをつけたとき。エマ(・ストーン)はイスに座っていました。そして、彼女の(クルエラの)声を試すために、違う話し方で話し始めたのです。あれは、本当にとても特別な瞬間でした。なぜなら、すべてはそこに向けて積み上げてきましたから。すべてのリサーチや、すべての準備とか、すべてをね」。何週間にわたり準備を綿密に重ねても「目の前にいる女優のヘアやメイクを実際に見るまでは、それが本当にうまくいくかどうかはっきりわかりません。だから、エマが突然クルエラに命を吹き込むのを見ることができて、とても素晴らしかった」と、記憶が蘇るかのように振り返る。そんなエマが命を吹き込んだクルエラについて、「彼女は勇敢だと思います。彼女は多分、自分の少し悪いところを積極的に受け入れるように努めていると思います。少し規則破りの側面をね。そういった強さやエンパワーメントがあると思います」とナディア。「トレイラーがリリースされたとき、人々の反応がそういうものでした。『ワオ。これはディズニー映画にしてはクレイジーだ』っていうものでしたから。彼らは、こういう作品だと予想していなかったんですよ。私はその点が大好きです。それが(クルエラの)魅力だろうと思います。人々は、(映画で)見るものに驚くことになると思いますよ」と、言葉に期待を込めて続けた。「誰にでもなりたい人になれるという自由があれば」特にお気に入りのルックを聞いてみると、「それはいつも変わります(笑)」と言いながら、「大きなレッドカーペットのシーンは大好きです。彼女がやって来て、レッドカーペット上でとても大きな注目を集めるところ。また、顔中にジュエリーをつけて、ゴミ収集車に乗っているところも」と応じる。「彼女がアニータのオフィスに助けてくれるように頼みに行くときのルックも大好きですね。あのルックは、衣装と共にとても簡潔だと感じます。あのルックのすべてが。彼女は、黒のチェックの衣装を着ていて、ヘアもメイクもすべてが…彼女は本当に素晴らしく見えると思います」と自ら太鼓判を押す。そして最後に、本作がコロナ禍に公開されることにも意味があるとナディアは語る。「私たちは、いろんな規則によってすごく抑えられてきました。だから、私たちが(コロナ禍から)抜け出し始めるとき、誰にでもなりたい人になれるという自由があればいいなと思いますし、それはクルエラにもうまく合っていると思いますね」。「私はすでに、インスタグラムで(クルエラを)再現したルックを見ています。人々がそういうことをしているのを見るのはとても楽しい。そうやって人々がメイクで遊んでいるのを見られるのはね。なぜって、私たちはノーメイクで、家にずっと閉じこもっていたから。この映画が、人々が外に出かけ始めるようになったとき、もっと勇敢なルックに挑戦してみることをインスパイアするといいなと願っています」と語り、日本の観客にも「何か勇敢なことをやりましょう」とアドバイスを送る。「勇気を出して、ルックに挑戦してみて。ルールブックは捨てて、何か違うことをやってみるんです。そして、アイメイクが濃すぎないかとか気にしないで。強烈なアイメイクでも、強烈なリップと合わせることができます。勇敢になって、実験してみて」と、“勇敢になることを恐れないで”というメッセージを伝えてくれた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:クルエラ 2021年5月27日より劇場にて公開、2021年5月28日よりディズニープラスプレミア アクセスにて配信© 2021 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2021年05月28日世界初のティアラデザイナー紙谷太朗が展開する、ティアラ専門ブランド「TARO KAMITANI」(全国結婚式場・ドレスショップ他190店舗展開)は、ブランド初となる、ダイヤモンドリング『Stella Diamond Ring(ステラ ダイヤンドリング)』を発売する。2020年11月1日より、銀座エリア最大の商業施設『GINZA SIX』内の、国内外のファインジュエリーを取りそろえる『Maison de NADIA』で、世界先行販売される。【製品概要】TARO KAMITANI『Stella Diamond Ring』素材:ダイヤモンド総0.68カラット/プラチナ950/クラリティG-VS 価格:29万7,000円(税別)■公式ONLINEでは11月1日より予約受付開始▷store.tarokamitani.comティアラブランド『TARO KAMITANI』初のダイヤモンドリング【ステラ・ダイヤモンドリング】世界初のティアラデザイナー紙谷太朗がデザイン。ティアラデザイナーならではの美意識とこだわりが息づく、高度なクラフトマンシップが凝縮したリング。複数個のダイヤモンドを組み合わせ、多面的で複雑な光をデザイン。繊細に輝くストーンのあしらいで凛とした強さと女性らしい優しさを表現。洗練された輝きは、身につける女性の魅力を引き出します。素材は、ダイヤモンド総0.68カラット/プラチナ950/クラリティG-VS。ダイヤモンド鑑定士が小さいダイヤを、一粒一粒、光・照りの良さにこだわって選別。有名メゾンのリングやハイジュエリーも手がける職人工房の、クラフトマンシップの技が、細部に光ります。全国人気No.1のレンタルティアラ『ステラ』のデザイン&ストーリーを継承するリング「TARO KAMITANI」の数あるティアラコレクションの中でも、人気を誇るティアラ「ステラ」。星と花をモチーフとした上質で可憐なデザイン。ナチュラル、クラシカル、モード、どんなドレスやヘアスタイルとも合わせやすいフォルムを追求。『Stella Diamond Ring』は、その「ステラ」のデザイン、ディティール、ストーリーを継承した、ダイヤモンドリングです。【STORY】昔むかし、星空は神々がいる所と信じられていた頃。人々はその美しい神々の光の下に集い、祈りや誓いを立てたそうです。そんな頭上に輝く星空をイメージして生まれたのが「ティアラの起源」と言われています。輝く星ひとつひとつを紡いで「ステラ」は生まれました。ティアラデザイナー紙谷「指先のティアラで、明日への希望、絆を輝かせてほしい」自身の結婚式で、妻のためのティアラをデザインしたことがきっかけで、ティアラデザイナーとしてブランドをスタートした紙谷太朗は語ります。「先行きが不安なコロナ禍の、今だからこそ、心の中の希望や、大切な人との絆を、強く輝かせてほしい。指先にティアラを着けて、日常の中、ほんの一瞬でも、ロマンティックな気分に浸り、明るい未来へのパワーやエネルギーに変えてもらえたら。そんな願いを込めて、この指輪をデザインしました」TARO KAMITANI×Maison de NADIA 『ステラ ティアラ&リング特別試着会』が、G SIXで開催『Stella Diamond Ring』発売を記念して『TARO KAMITANI ステラ・フェア~ティアラ&リング特別試着会~』(期間:2020年11月1日~12月25日)を、G SIX 2F『メゾン・ド・ナディア』で開催。気軽にプリンセスに変身できるチャンス。【商品購入特典1】ティアラデザイナー直筆、あなただけの『ティアラポートレート』をプレゼント期間中、TARO KAMITANI『Stella Diamond Ring』をご購入いただいた方にはティアラデザイナー紙谷太朗直筆のポートレートをプレゼント。ティアラ着用の自画像を描いてプレゼントいたします。(先着5名様限定)【商品購入特典2】TARO KAMITANIステラ・ティアラセットを特別価格でレンタルTARO KAMITANI『ステラ ティアラ・ネックレス・イヤリング』を特別価格でお貸出しいたします。ティアラ16,500円・ネックレス10,000円・イヤリング4,000円(すべて税抜価格)。※『ステラ・ダイヤモンドリング』を含むメゾン・ド・ナディア内商品ご購入者様対象【世界初のティアラデザイナー紙谷太朗/TARO KAMITANI】世界初のオーダーメイド・ティアラデザイナー。自身の結婚式で妻に贈ったティアラをきっかけに、2008年からオーダーメイドのティアラ制作をスタート。これまで500名以上の花嫁のオリジナルティアラをデザイン。「女性の夢をデザインする」と言われる、その独創的なティアラとストーリーは、口コミで広がり、世界中のセレブリティ花嫁、女性達から支持を集めている。2010年にはモード誌でレディー・ガガ、ペネロペ・クルスらをイメージしたティアラを発表。優木まおみ、田村淳、南明菜等の結婚式のティアラ。セーラームーン、ウルトラマンゼロ、有名ホテル、映画、CM、有名ジュエリーブランド等のオリジナルティアラを数多く製作。2019年、日本橋三越本店でティアラ展が開催。同展は、世界的ラグジュアリー・フットウエアブランドのセルジオ・ロッシ〈sr1〉をイメージしたティアラも発表され話題を集めた。デザイン界のオスカーと呼ばれる「ニューヨークADC(hybrid部門)賞」を史上最年少で受賞。NHK WORLDでドキュメントTV番組が世界150ヶ国でアンコール放送。レンタルティアラブランド『TARO KAMITANI』が全国の結婚式場衣装室・ドレスショップ等190店舗で展開。年間4000組を越える、花嫁に選ばれるブランドへ成長している。2020年5月、コロナウィルスの影響で、結婚式が延期となってしまった花嫁の自宅まで、無料でティアラを届ける『おうちでティアラ』を実施した。■TARO KAMITANI ブランドサイト:■ティアラデザイナー紙谷太朗インスタ:tarokamitani_tiaradesigner■公式オンラインサイト:store.tarokamitani.com【Maison de NADIA(メゾン・ド・ナディア)】本物を知って愛し、自由な生き方を楽しむお客様に、豊かなジュエリーライフを提案するファインジュエリーブティックです。■東京都中央区銀座6 丁目10 番1 号 GINZA SIX 2 階 TEL : 0 3 - 6 2 6 4 - 5 5 4 1企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年11月03日世界人口の約半数は女性の体を持って生まれている。そして女性の体を持つと、個人差はあるものの10代から50代の間の毎月「生理」という現象と付き合うこととなる。最近、スコットランドで公的な貧困層へ生理用品の無料配布が試験的に始まったが、それ以外の国では基本的に生理期間に必要不可欠な「生理用品」を自分でお金を払って手に入れなければならない。「生理がある人にとって、生理用品に平等にアクセスできるのは基本的な権利」だと、現ハーバード大生のNadya Okamoto(ナディア・オカモト)が強く感じたのは、母親が失業して彼女を含む家族がホームレスになったとき。彼女はホームレスの人々が生理用品の支給を受けることは少なく、その場合トイレットペーパーや靴下、床に敷くマット、紙袋などで代用しなければならないことを彼らと会話するなかで知った。しかしながら、それらを代わりに使おうとすると経血が吸収しきれないだけでなく、感染症にかかったり毒素が体内に入ってショック症状を起こしたりする危険性があるのだ。このような危険から身体を守るためにも、生理用品は生理期間に必要不可欠。そこでホームレス状態を抜け出したナディアは金銭的な理由で生理用品にアクセスできない人に無料で配る活動「PERIOD.」(ピリオド、英語で生理の意)を他の高校生たちとポートランドを拠点に始め、#MenstrualMovement(生理ムーブメント)というハッシュタグを使って世界に広めている。では、当事者の金銭的な理由の他にホームレスの人たちを生理用品へのアクセスから遠ざけている根本的な原因はなんだろうか。それは生理用品の必要性が支援者側や社会的に認知されてない事実、そして「生理のタブー視」かもしれない。生理がタブー視されているからこそ、支援者のなかにも「生理用品の必要性」を認識していない人が多く、当事者も生理用品が必要であっても自分からは欲しいと言い出しにくい人が少なくないと考えられる。そこでナディアたちは学校で生理についてオープンに話す啓発活動も同時に行なっているという。※動画が見られない方はこちら東北や熊本で震災が起きたときにも、被災者が生理用品に十分にアクセスできなかったという情報があるが、「生理用品が必要だと当然のように言いにくい」「生理用品の必要性を理解していない」人がいるのは日本だけではない。アメリカの多くの州やヨーロッパの数カ国では、コンドームを含む衛生用品が非課税になっているにもかかわらず、生理用品には消費税が課せられていることも不平等だと問題になっている。したがって、生理ムーブメントは世界規模で行なっていくべきものではないだろうか。人口の半分が避けては通れない生理現象についてオープンに話すことができないなら、人々の平等を実現させることはおろか、避けられる感染症を防ぐこともできないのだから。***PERIOD.Cover photo by @nadyaokamotoOther photos by @periodmovementText by Shiori KirigayaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!日本人が知らない、世界の「“女の子の日”事情」 世界中の女の子たちが毎月必ず使うもの。日本では気軽に買えるが、国によって使用状況に格差がある。たとえば韓国では、お金がなくて使えない人が続出。欧...
2017年09月19日パレスチナのいまを生き抜く若者たちの青春を描く『オマールの壁』の上映を記念して、「世界を変える、社会を変える、映画特集」が渋谷アップリンクにて4月16日(土)より開催される。思慮深く真面目なパン職人のオマールは、監視塔からの銃弾を避けながら分離壁をよじのぼっては、壁の向こう側に住む恋人・ナディアのもとに通っていた。長く占領状態が続くパレスチナでは、人権も自由もない。オマールはこんな毎日を変えようと仲間と共に立ち上がったが、イスラエル兵殺害容疑で捕えられてしまう。イスラエルの秘密警察より拷問を受け、一生囚われの身になるか仲間を裏切ってスパイになるかの選択を迫られるが…。マドンナが「この凄い映画を観るべき!」と絶賛のコメントを寄せた本作。このほど開催が決定した「世界を変える、社会を変える、映画特集」では、東京を中心に立ち上がった学生団体「SEALDs」に密着したドキュメンタリー『わたしの自由について~SEALDs 2015~』をはじめ、今回が初の劇場公開となる倉岡明子監督が2003年から2012年までにパレスチナを撮った『だから まいにち たたかう』など、全9作品上映される。ラインアップには、『オマールの壁』のハニ・アブ・アサド監督作『パラダイス・ナウ』や、ガエル・ガルシア・ベルナルが主演を務めたチリの独裁政権を描く『NO』、“学校給食と高齢者の宅配給食をオーガニックにする”という前例のない試みに挑戦した南仏のバルジャック村を捉えた『未来の食卓』など、“まず関心を持ち、そして現状に抗うきっかけとなる作品”が並んでいる。『オマールの壁』は、4月16日(土)より角川シネマ新宿、渋谷アップリンクほか全国にて公開。「世界を変える、社会を変える、映画特集」は、4月16日(土)より渋谷アップリンクにて開催。(text:cinemacafe.net)
2016年03月17日第27回東京国際映画祭にて特集上映「庵野秀明の世界」が連日行われているが、10月27日(月)は『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』が上映された。その後の庵野監督のトークショーでは、アニメーション監督初期のエピソードが語られた。10月24日(金)より始まったこの特集上映では連日、庵野監督の作品が上映されており、アマチュア時代や実写映画、アニメーターとしての庵野秀明など日ごとに様々なテーマでトークイベントが開催されてきた。この日は長編劇場アニメ『王立宇宙軍 オネアミスの翼』に参加後、自身が初めて監督を務めたアニメーション「トップをねらえ!」と、続く「ふしぎの海のナディア」について述懐した。庵野監督は自身に関して「監督に向いているかと言えば、向いてない」「僕はNo.2で上手くいくタイプ。サポートするのに向いているけど、責任感はない」と語り、監督という仕事に関して「責任を取ることが監督の仕事」「『OK』と『もう1回』というボキャブラリーがあれば誰でも出来る」と持論を展開する。当時、所属していたアニメーション制作会社「ガイナックス」は『王立宇宙軍 オネアミスの翼』の完成をもって解散する予定だったが、なぜかそのまま会社を存続させることに…。そこで出てきた「トップをねらえ!」の企画に関しては「初めて自分から(監督をしたいと)手を挙げた」という。予算が少ない中で製作はかなり難航したようで「スタッフに苦労を掛けたし、第1話と2話はひどかった…」と苦悶の表情でふり返る。企画はまず4話まで製作が決定しており、その反響次第で6話まで作るということで、実際、少し期間を空けて第5話、6話が製作された。この最後の2話に関して「3か月で作りきったことが自信になった。クオリティコントロールが出来ていた」とここで掴んだ自信、手応えを明かした。この“クオリティコントロール”も、庵野監督が考える監督の仕事の重要な部分で、宮崎駿監督が『カリオストロの城』を半年ほどで完成させたというエピソードも踏まえつつ、「『この画面はこれでいい』と言い切る力が必要。そこで監督が全ての責任を背負う。宮崎さんの凄いところは、このクオリティコントロール」と語った。同作に続いてNHKで放送された「ふしぎの海のナディア」の監督も務めたが、この件に関しても様々な裏話を披露!当初、別の人間が監督をやることになっていたが、NHKによる脚本が「あまりにひどかった」ためにその監督がプロデューサーと衝突し降板となり、庵野監督にお鉢が回ってきたという。庵野監督も脚本を「ひどい」と感じていたが、「そこは賭けに出るしかなく、骨子を残しつつ、勝手にキャラクターやディテールを書き直した」という。周到に周りを味方につけた上で、あえて、描き直しをしていたら間に合わない段階でプロデューサーの元に行き「絵コンテを置いて『これでダメなら続けられません』と言って認めさせた」と“根回し”をした上で、自分の作品へと少しずつ変えていったとのこと。「ちょっとずつ、NHKの脚本を使わないようにしていき、最後は脚本すら読んでない(笑)!でも評判は良くて『勝てば官軍』なんだと感じた。プロデューサーも度量の広い人で、『好きにやらせれば面白くなりそうだ』と任せてくれるようになった」とふり返った。衣裳や露出を含め、キュートなナディアが人気を集めたが、当時は視聴者の抗議を懸念し、NHKはナディアの衣裳に難色を示したとか。しかし、庵野監督は「露出がどれくらいあるかで女の子のキャラの人気は決まる!」と持論を展開!当時のNHKのアニメとしては異例のキャラクターがこうして誕生することになったという。普段「基本的に終わった仕事(作品)は見ない」という庵野監督だが、少し前に久々に仕事で「ナディア」を見る機会があったそうで、「十数年ぶりに見て『面白い』と思いました!」と満足そうに語っていた。第27回東京国際映画祭は10月31日(金)まで開催。(text:cinemacafe.net)
2014年10月28日