フランスの国民的名優、ベルモンド逝く。あの笑顔が見られないと思うと非常に悲しい。「映画を見るなら、娯楽映画!ハリウッドもフランスもインドもok」という御徒町晴彦もさすがに落ち込んでいるようで……。広島:亡くなっちゃいましたね、ベルモンド。悲しいですか?御徒町:そりゃ、世代だからね。「ねえ、ベルモンド派?アラン・ドロン派?」みたいな会話を女の子としてたぐらいだから。ちょっと前にでた『ボルサリーノ』のデジタル・リマスター版、高かったけど買ったし広島:じゃあ、追悼記事を……御徒町:そうなんだけど、オレ、アラン・ドロン派だし、ガリガリ君食べるのに忙しいからさ、キミ書いておいてよ広島:え!?御徒町:じゃあ、あとはよろしく~ガリガリ君ピンクグレープフルーツ味を食べながら帰ってしまった……。しょうがない、拙文ながら書いてみます。ジャン=ポール・ベルモンド、1933年4月9日生まれ。フランスを代表する国民的人気俳優。9月6日に88歳で亡くなった。同月9日には、政府主催の追悼式が営まれ、マクロン大統領をはじめ、多くのファンが別れを惜しんだ。映画『勝手にしやがれ』のヒットで一躍スターに。同時期に人気だった2枚目俳優、アラン・ドロンと人気を2分した。世界一の美男子と称された、アラン・ドロンの造形美と対比するためか、ベルモンドを「2枚目半」と評する人もいるが、それはどうかな。鼻は丸いし、アゴは割れてるけど、クリクリ目とチャーミングな表情、そしてなんといってもおしゃれな雰囲気があった。もし、アラン・ドロンとベルモンドが合コンにいたら、モテるのはベルモンドなんだろう(同席した女性全員が鼻血ブーで倒れちゃうと思うけど)。ライバルとはいっても、アラン・ドロンとは交友はあったみたいで、名作『ボルサリーノ』では共演もしている。両雄並び立たずなんてこともなく、互いに良さを引き出しあっていている。映画を愛する者同士、同級生みたいな意識があったのかな。そうだったらいいな一方で、出世作を撮影した監督のゴダールとは、ソリがあわずたもとを分かっている。メインストリームの映画を否定する、ヌーヴェルヴァーグの手法が肌に合わなかったようだ。たくさんのお客さんを映画で楽しませたいっていう、気持ちでいっぱいの人だったんだろう。その後は、自らがプロデュースもして、アクション映画に多数出演。ハリウッド作品では味わえない、フランス映画ならではのそこはかとないスタイリッシュな雰囲気の中、びっくりするような危険なシーンをスタントなしで演じた。演じるキャラクターは、チャーミングでひょうひょうとしていながら、キメるところはキメる。でも美女に見ると、ついつい鼻の下がのびて……。と、ここまで読むと思い当たるキャラクターが浮かぶでしょう?この雰囲気、まさに『ルパン三世』。実はベルモンドの雰囲気をアニメに落としこんだのが『ルパン三世』で、類似点がたくさんある。まぁベルモンドの吹き替えをしてたのが山田康雄さんなんだから、いかに意識されていたかがわかるというもの。ほかにも、寺沢武一先生の『コブラ』なども影響を受けているものと思われる。しかし、彼がすぐれたアクション映画に出演していた1980年前後から、日本はハリウッド映画に席巻され、彼の映画はあまり公開されなくなってしまった。だから、ルパン三世の元ネタってことも、あまり知られていないのかも。最近、映画評論家の江戸木純さんが仕掛け人となり、彼の映画がまた観られるように、上映会が催されたり、作品のBOXセットが発売されたりしている。特に劇場で彼の作品が観られるのは貴重な機会になる。お近くの劇場で開催されるようなら、ぜひ足を運んでみてほしい。劇場リストはこちら。ジブリ作品や『ドラゴンボール』などの超人気作品は言うに及ばずだが、『UFOロボグレンダイザー』や『キャンディ・キャンディ』などの昔のアニメも、フランスでは大人気だった。あまりに普通に人気すぎて、自国のアニメだと勘違いしている人もいたようだが、今は日本発のアニメだとみんな知るようになり、SNSなどのポストでリスペクトを送ってくれている。海の向こうで日本の作品を好きでいてくれる人がいるなんて、なかなかいいものだと思う。だからもし、『ルパン三世』や『コブラ』が好きなら、ぜひベルモンドの『大頭脳』あたりの作品をチェックしてほしい。なぜ彼がここまで愛されていたのかが、すぐにわかると思う。ベルモンド本人にしたって、お悔やみの言葉を言われるより、映画を観てもらえる方がうれしいはずだから。
2021年09月10日フランスの名優ジャン=ポール・ベルモンドがパリの自宅で亡くなった。88歳だった。「AFP通信」など複数メディアが報じた。ベルモンドの友人であり、ライバルであったアラン・ドロンは「訃報を聞いて打ちのめされている」とコメント。俳優のアントニオ・バンデラスは「今日は文化にとって悲しい日です。偉大な俳優、フランスとヨーロッパ映画のアイコンが私たちのもとを去りました」とツイートしている。1933年4月9日、著名な彫刻家の父と画家の母のもとに誕生したベルモンド。若い頃はサッカーやボクシングに夢中になったが、やがて演技に興味を持ち、舞台から俳優業をスタート。映画界に足を踏み入れたばかりの頃の1958年に、アラン・ドロンと『黙って抱いて』で共演している。1960年には、主演したヌーヴェルバーグの代表作でジャン=リュック・ゴダール監督作の『勝手にしやがれ』が大ヒット。その後もゴダール監督とは『女は女である』『気狂いピエロ』でタッグを組んだほか、フランソワ・トリュフォー、アラン・レネ、ルイ・マル、ジャン=ピエール・メルヴィルら有名フランス監督たちの作品に出演した。『勝手にしやがれ』(C) APOLLO2001年に脳梗塞を発症したが、2008年、2011年にそれぞれ映画とドキュメンタリー(日本未公開)に出演。2011年にカンヌ国際映画祭で名誉パルム・ドール賞を受賞した。(Hiromi Kaku)
2021年09月07日北条司の人気コミックをフランスで実写映画化した『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』が29日(金)から公開になる。共同脚本・監督・主演を務めたのは『世界の果てまでヒャッハー!』が大ヒットを記録したフィリップ・ラショー。彼は8か月におよぶトレーニングを経て主人公の冴羽りょう(獣へんに寮。本稿では平仮名で表記する)になるべく準備を進めたが、彼が重視したのは原作への愛情と“ユーモア”だったという。来日時に話を聞いた。日本では知らぬ者がいない人気コミック『シティーハンター』は今年2月に新作アニメーション映画も公開されたが、フランスでも『ニッキー・ラーソン』のタイトルでアニメ版が放送され人気を集めている。子どもの頃から本作や『ドラゴンボール』が大好きで、日本のアニメに多大な影響を受けて育ったラショー監督は自ら実写映画化を希望し、企画書とプロットを原作者に送付。1年半かけて書いた脚本を手に来日して映画化権を得た。「僕は日本のコミックやアニメーション、そしてフランスのコメディに多大な影響を受けて育ちました。だから意識をしたわけではないけど、知らず知らずのうちに自分が好きなもの、吸収してきたものがこの映画に集結しているのかもしれないですね」映画はボディガードや探偵を行うスゴ腕の男・冴羽りょうと相棒の槇村香のコンビが、匂わせると一瞬で相手をトリコにしてしまう“キューピッドの香水”をめぐる陰謀に巻き込まれて、熾烈な戦いを繰り広げる様をギャグ満載で描いている。本作は日本のコミックやアニメにルーツがあるが、そもそもある時期の日本の漫画は欧州のアクション映画、スパイ映画などから多くの影響を受けている。フランスでの実写化は、異国の地での映画化でありながら、ルーツのルーツに戻った趣きもある。「なるほど。でも確かにそういう影響はあるかもしれませんね。たとえばですが『コブラ』(寺沢武一の名作コミック)の主人公は、仏俳優のジャン=ポール・ベルモンドがモデルになっていると聞いたことがあります。他の日本のコミックにもそのような影響があるのかもしれません。その一方で日本のコミックやアニメーションは、アメリカよりもフランスで愛されています。僕は子どもの頃から日本のアニメーションを吸収して育ってきました。僕はフレンチコメディを愛していますが、日本のコミックからもユーモアを学んだと思っています」ラショー監督はこれまで多くのコメディ映画を手がけてヒットを飛ばしてきたが、アクションやサスペンス的な場面が次々に登場する『シティハンター』を映画化する上でも“ユーモア”を最重視したという。「僕が子どもの頃、周囲の女の子たちはみんな、冴羽りょうのことが大好きでした。彼はカッコいいけど、“女好き”という点ではまるで4歳児みたいなところがあるし(笑)、いつも相手をからかっているようなところがあって『あんなにも女好きで、誰にでもアタックするような男のどこがいいんだろう?』と思っていた時期もありました(笑)。でもよく考えると、彼は相手をからかうにしても悪意がなくて無邪気だし、カッコいいだけではなくて笑わせてくれる。だから僕のまわりの女の子たちは彼に恋したんでしょうね」だからこそラショー監督は、アクションもたっぷりあって、原作のキャラクターや世界観を守りつつ、冴羽りょうが愛すべき男になるようにユーモアとギャグを可能な限り盛り込んだ。「脚本を執筆する段階で可能なかぎり熱を込めています。書いている時はプレッシャーはありましたけど、完成した映像をイメージしながら“これならみんなに笑って楽しんでもらえる”と思えるものができるまで、時間をかけて脚本を練っていったわけです。それにギャグといっても、単純に笑いにとりにいくギャグもあれば、ストーリーを進行させたり、キャラクター造形に寄与するギャグもあります。それぞれのシーンが最大限の力を発揮するように全シーンを考えていきました」その上でラショー監督は『シティハンター』を“映画として語る”ことにこだわった。コミックに愛情をもって接するが、コミックを“そのまま”実写化して効果を生まないなら省く。キャラクターの基本設定を変更はしないが魅力がより伝わるなら大胆な状況を物語に盛り込む。コミックをそのまま演じても実写化にはならない。本作を観ると、映画監督ラショーのこだわりと強い意志を感じられるはずだ。「ありがとうございます。私はこの映画では自分の本当に好きなものを、いかにして魅力的に活かすことができるのかだけを考えて、映画をつくっていきました」ちなみに完成した作品はフランスで観客動員168万人の大ヒット。日本の『シティハンター』ファンも、ラショー監督の原作への愛と真摯な想いを感じられる、そして何よりも楽しめる作品になっている。『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』11月29日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
2019年11月25日『アーティスト』のアカデミー賞受賞スタッフが手掛け、『グランド・イリュージョン』のジョゼ・ガルシアが主演を務める『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~』。本国フランスで公開されるやいなや、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』や『モアナと伝説の海』などと並び、4週連続TOP10入りを果たした話題の本作だが、中でもアンドレ・デュソリエのぶっ飛んだおちゃらけ具合に注目だ。待ちに待った夏休み!整形外科医の父・トム、妊娠中の母・ジュリア、ちょっと不思議な9歳の娘・リゾン、とても活発な7歳の息子・ノエ、4人家族のコックス一家は、おじいちゃんと共にトムの自慢の最新テクノロジーを搭載したピッカピカの真っ赤な新車でバカンスへ。しかし出発直後、なんとブレーキが制御不能に…時速160kmでハイウェイを大暴走!役立たずの無能警官、能天気なカーディーラー、追走する怒り心頭男、さらには後部座席に隠れていた謎の○○?そしてフランス全土を巻き込み、車内は究極のパニック状態に。そんな絶体絶命の“密室”で次々明かされていく“秘密”の数々に家族の絆は崩壊<ブレイク>寸前。そして向かう先には未曾有の大渋滞が待っている!果たして、コックス一家を待ち受ける運命とはいかに――。本作は、待ちに待った夏休みに自慢の新車でバカンスに出発したものの、まさかのブレーキ故障で車が止まらず大暴走するコックス一家の、ハプニングとスリルに満ちた爆笑ドライヴ・コメディ。ブレーキが壊れて大暴走の中、そこに拍車を掛けるようにさらに車内を混乱の渦に陥れるのが、“おちゃらけ過ぎ”、“テキトー過ぎ”、“空気読めなさ過ぎ”の3拍子揃ったお調子者のおじいちゃん、ベン。彼は、サービスエリアで見知らぬ迷子の不思議ちゃんを車内に連れ込み、大暴走中の様子をスマホで撮影、いまにも大渋滞に突っ込もうかというタイミングで「実は本当の父ではない」と衝撃の告白…などなど、そのぶっ飛び度合いは群を抜いている。そんなベンを演じているのは、フランスを代表する名優の一人アンドレ。ジャン=ポール・ベルモンド、イザベル・ユペール、ジャンヌ・モローらを輩出した名門フランス国立高等演劇学校(コンセルヴァトワール)を一等賞で卒業し、フランソワ・トリュフォーの『私のように美しい娘』でスクリーンデビュー。その後、『マイ・ラブ』『美しき結婚』『恋するシャンソン』などに出演。また近年では、『アメリ』のナレーションを皮切りに、『ロング・エンゲージメント』『ミックマック』に出演、フランス版アカデミー賞のセザール賞には5度ノミネートされ、3度受賞している超実力派名優だ。「本当にいいコメディーだと思えるようなシナリオに出会うことはめったにない」と話すアンドレは、「繰り返し読むたびにいつも同じ箇所でまるでびっくりしたように笑うんだ。とてもいい兆候だよ。何よりも賭けだったのは、アクションとコメディーを結び付けたことだね。非常にうまく調和をとっている。それは監督のおかげだ。彼が私にこの役を、と考えてくれたことはまさに奇跡だよ。誰かが自分のことを思ってくれるというのは、ましてやそれが若い時代の演出家だと、私はいつも、まるで子どものように驚嘆するんだ」本作について語っている。『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~』は7月22日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2017年07月08日ジョージ・クルーニーが父親になることについて、フランスのテレビ番組で語った。24日(現地時間)に開催される、フランスのアカデミー賞に当たる第42回セザール賞授賞式で名誉賞を受賞することが決まっているジョージは、映画番組「Rencontres de Cinema」のセザール特集でインタビューを受けた。受賞について「とても光栄だ」と喜び、俳優やプロデューサーとしてのキャリアやトランプ政権についてなど様々な話題を語ったジョージは、今年双子の父親になる。妻のアマルさんは6月に出産予定だと言われているが、そのことについて尋ねられると、「とても幸せで、すごくエキサイトしている。きっと冒険になるね」と笑顔で答えた。「(ジャン・ポール・)ベルモンドがかなり遅く父親になったと聞いて、かなり気が楽になったよ!双子が生まれるとき、僕は56歳だから」と、フランスの名優が70歳で父親になったエピソードを例に挙げつつ、「同世代の友人たちの子どもはみんな大学生になっているんだ。その友だち8人で食事に出かけたとき、みんなから『うまくいくよ』『いい父親になれる』と口々に言われた。それから急にみんなシーンとして、次の瞬間、彼らが赤ちゃんの泣きまねを始めて、みんなで大笑いしたよ」と語った。授賞式ではフランス語でスピーチをするかと聞かれて、準備はしていないと答えたジョージだが、「妻はフランス語が流暢なんだ。レッドカーペットでみんなに愛されると思うよ」と語った。この言葉通りなら、妊娠発表以来、公の場で初のツーショットで登場となりそうだ。(text:Yuki Tominaga)
2017年02月22日カンボジア、シェムリアップの「ベルモンド ラ・レジデンス・アンコール」が全面改修を終え、スイートルームをメインとしたラグジュアリーホテルに生まれ変わった。 伝統文化とモダンなセンスが融合するラグジュアリーリゾート©BELMOND LA RÉSIDENCE D’ANGKOR ベルモンド・リミテッドは、世界中に47軒のホテル、列車、クルーズ、サファリなどを有し、ラグジュアリーな旅のスタイルを提案しする総合リゾートコレクション。そのコレクションの一つ、カンボジアのシェムリアップに位置するホテル「BELMOND LA RÉSIDENCE D’ANGKOR(ベルモンド ラ・レジデンス・アンコール)」はこの度全面改修を終え、さらにグレードアップして生まれ変わった。川のほとりに佇む緑豊かなリゾートホテルは、天然木を活かしたクメール様式建築が特徴的。一方インテリアには、東南アジアアートに精通したロジャー・ネルソン氏監修のコンテンポラリーアートを採用。滞在を通してゲストは、カンボジアの伝統と革新のどちらも感じることができる。 喧騒から逃れ、暮らすように滞在©BELMOND LA RÉSIDENCE D’ANGKORスイートルームを中心に構成されるラグジュアリーな客室は全62室。緑豊かなトロピカルガーデンとプールを見下ろす「デラックス・プールサイド・スイート」を始め、全ての客室が静かなプールサイドエリアや庭園内に位置している。独立したリビングやプライベート・テラスを備え、まさに暮らすように滞在できるエスケープ・リゾートだ。新しく誕生した、「水」を活かしたデザインが特徴的な「スパイス・サークル」では伝統的なカンボジア料理とクメール料理などを提供。ピザ窯を備える「エンバー」は、ショーキッチンで臨場感溢れるシェフのクッキングパフォーマンスを目の当たりに。屋外のダイニングスペースではラテン風にアレンジされたオーガニックなアジア料理を、ホテルのバー「マルティニ・ラウンジ」では庭園の豊かな緑を眺めながら魅力的なクリエイティブ・カクテルやフレ ッシュなタパスを堪能できる。 ©BELMOND LA RÉSIDENCE D’ANGKORシェムリアップの中心部に位置し、何百年も前から繁栄してきた村々が残るジャングルの中に佇む「ベルモンド ラ・レジデンス・アンコール」。ユネスコ世界遺産に認定されているアンコール・ワットなどの寺院群から10分程度、空港からも15分程度という絶好のロケーションも魅力的だ。2017年初頭にはアクティビティやダイニングなどの体験を通じてカンボジアの文化や伝統に触れることができる体験型プランも発表予定。 Belmond La Résidence d’Angkor
2016年12月14日フランスの巨匠、ジャン=リュック・ゴダール監督の名作『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』が、デジタル・リマスター、寺尾次郎の新訳となって生まれ変わり、公開されることが決定。さらに、公開に併せポスタービジュアルも一新し、そして今回シネマカフェに予告編が到着した。『勝手にしやがれ』は、28歳のゴダール、26歳のジャン=ポール・ベルモンド、20歳のジーン・セバーグが、映画に革命を起こした名作。「ベルリン国際映画祭」銀熊賞、イタリア・ゴールデングローブ賞などを受賞しており、圧倒的な影響を及ぼし続けるヌーヴェルヴァーグの金字塔が、デジタル・リマスターで蘇る。自動車泥棒の常習犯ミシェル(ジャン=ポール・ベルモンド)は、マルセイユで車を盗み、追ってきた白バイ警官を射殺してしまう。パリに着いた彼は、アントニオ(ジャック・ユエ)から約束の金を受け取るために旅行会社を訪ねるが、渡されたのは小切手で、ベリュッティという男が現金化してくれるという。そうこうするうちにヴィダル刑事(ダニエル・ブーランジェ)の尾行が。まいたミシェルは、パトリシア(ジーン・セバーグ)と行動を共にする。彼女はアメリカ人の留学生で、2人は南仏の海岸で出会いベッドを共にした仲。けれど、記者志望の彼女はミシェルの誘いをけり、新聞社の男に会いに行ってしまう…。そして同時に公開される『気狂いピエロ』は、35歳のゴダールが、長編10作目で到達したヌーヴェル・ヴァーグ波高の頂点。『勝手にしやがれ』以来の盟友である撮影のクタール、ゴダールのミューズでありながらゴダールと離婚したばかりのカリーナ、『勝手にしやがれ』で大スターになりこの映画でゴダールと決別することになるベルモンド。各自がキャリアの臨界点で燃焼しつくした奇跡的傑作だ。本作は、マスターポジ消失のため、今回撮影ネガをデジタル化、新たな音ネガも復元したデジタル・リストア版となっている。フェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド)は、金持ちの妻との生活に退屈し、逃げ出したい衝動に駆られていた。そんなある夜、夫婦がパーティに出かけるため、幼い娘のベビーシッターがやって来る。彼女はなんと、かつての恋人マリアンヌ(アンナ・カリーナ)だった。パーティを抜け出し、ひとりで帰宅したフェルディナンは、彼女を車で送り、そのまま一夜を共にする。翌朝目覚めると、彼女の部屋に、首にハサミを突き立てられた男の死体が。驚く彼とは裏腹に、平然と朝食を作り歌うマリアンヌ。フェルディナンは、わけは後で話すという彼女と一緒に、着の身着のままでパリを後にし、マリアンヌの兄がいる南仏へ向かう。お金のない2人は、ガソリン代を踏み倒したり、物語を語ってチップをもらったり…。フェルディナンは大満足だったが、マリアンヌは欲求不満を募らせ街に飛び出す。そこで出会った小男がまたもハサミで殺され、マリアンヌは姿を消す。フェルディナンはギャング2人組に捕まって、彼女の居場所を教えろと拷問されるが、何も知らないと分かり解放される。マリアンヌを探し歩いたフェルディナンは、ようやく彼女を見つけるが…。今回、公開に合わせてこの2本の予告編が解禁。『勝手にしやがれ』に関しては、当時の彼らが、28歳、26歳、20歳であった点も強調し、一新されたポスターとも基調色を統一している。そして、『気狂いピエロ』に関しては、ヌーヴェルヴァーグの最高峰の本作でさえゴダールは 35歳でつくっていることを強調し、青・赤・黄色といった原色をモンドリアンの絵のように見立て、自由な感じのするフリージャズのような音楽も加えている。2作品共に、フランス語字幕の第一人者寺尾氏の新訳であることを強調しつつ、ストーリー説明ではなく作品の雰囲気や奔放さに重点を置いて作成。ゴダールファンのみならず、若者にも共感してもらえるようなつくりになおされているようだ。そして今回は、両作品共に「ARUTA SOUP」によるデザインのオリジナルTシャツ・トートバッグが各数種類が作成されるなど、アートワークにも力を入れ、そのほか、『気狂いピエロ』ではアンナ・カリーナが着用していた水色のバスローブも、バスローブ専門店「affett」よりオリジナルで再現されるという。『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』は7月23日(土)より新宿 K’s cinemaにて公開。(cinemacafe.net)
2016年05月23日『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に続き、アカデミー賞にノミネートされた『レヴェナント:蘇えりし者』など話題作に出演するトム・ハーディが、60年代ロンドンの“ダークサイド”に実在した双子のギャングスターを演じる『レジェンド 狂気の美学』。このほど本作から、ハーディが双子のギャングそれぞれに扮した2種類のティザービジュアルが到着!さらに、一人二役で双子を演じた彼の総出演時間が、本編(131分)よりも“長い”141分であることも明らかとなった。1960年代初頭、活気に満ちたロンドンで、双子のギャング、レジナルドとロナルドのクレイ兄弟は手段を選ばない方法で街の権力を手中に収めつつあった。やがて、アメリカのマフィアと手を組み、有力者やセレブリティとも懇意の関係を築き上げた彼らの影響力は、イギリス社会の上流階級にまで及び、その勢いはとどまるところを知らなかった。そんなとき、レジナルドは部下の妹フランシス(エミリー・ブラウニング)と恋に落ち結婚、悪事よりも自らが所有する複数のナイトクラブの経営に注力するようになる。だが、組織内の不調和、警察の執拗な捜査、そして、止められないロナルドの凶暴性、偏執性と自滅的な行動が引き起こす数々の災厄によって、彼らの栄華は徐々に脅かされてゆく――。本作は、スマートでビジネスの才能に長けている兄レジナルド(レジー)と、精神的に不安定で衝動的な暴力癖のある弟ロナルド(ロン/ロニー)という、伝説といわれた実在の双子のギャング、クレイ兄弟を描いた物語。一卵性双生児ながら、相反するところを数多く持つ双子を一人二役で演じ切ったハーディの演技は、各国で絶賛を受け、第18回英国インディペンデント映画賞「主演男優賞」などを受賞した。本作の衣装デザイナー、キャロライン・ハリスは、衣装でもそれぞれの個性を出すため、膨大な写真資料や自伝などから、ロンがダブルのスーツを着たアメリカ禁酒法時代のギャング、アル・カポネの写真を仕立屋に持ち込み、スーツの仕立ての参考にするように依頼したことを知り、衣装にもその好みを反映。また対照的に、レジーはイタリアのデザインを好んでいたそうで、彼の衣装に採用した光沢と力強さを兼ね備えたテイストは、ジャン=ポール・ベルモンドなどの時代に欧州の映画スターが見せた雰囲気に共通するものだったという。結果、おのずとロンとレジーの衣装はそれぞれ異なるシルエットとなり、ここにハーディによる天才的な“演じ分け”が加わることで、全く異なる2つの個性が完成することになった。ちなみに、メガネを掛けているほうがロンだ。なお、一人二役のハーディは、レジーとしての出演時間は1時間26分17秒、ロンとしては55分40秒(うち2ショットは38分37秒)、合計で2時間21分57秒と、なんと本編2時間11分よりも長いことが判明。彼の過去作品の上映時間を考慮すると、これまでの出演作で最も長い出演時間となっている。『レジェンド 狂気の美学』は6月18日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月16日©PARKROYAL Yangon hotel“アジアのラストフロンティア”と言われるミャンマー。ロマンティックでミステリアス。そんな魅惑の仏教国に、世界中のトラベラーが熱い視線を送っている。ミャンマーの旧都であるヤンゴンは、ここ数年、インターナショナルホテルチェーンをはじめとするワールドクラスのホテルが続々とオープンし、観光地としてのインフラも急速に整い出している。ミャンマーは初めてという人が多いはずなので、ここは安心して快適に過ごせる外資系大手ホテルチェーンを選びたい。そこで今回の「MY HOTEL CHOICE」では、ヤンゴンの中でも、選りすぐりのワールドクラスの外資系ホテルチェーンをピックアップ。1. Sule Shangri-La, Yangonスーレー シャングリ・ラ ヤンゴン©SHANGRI-LA HOTELS & RESORTSスーレー・パゴダやボージョーアウンサンマーケットなど、ヤンゴンの主要観光名所に程近い繁華街の中心部に、エレガントなムードをたたえた一軒のラグジュアリーホテルがある。香港に本拠地を置き、アジア太平洋地域を代表するラグジュアリー ホテルグループであるシャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツが運営する5つ星ホテル「スーレー シャングリ・ラ ヤンゴン」に一歩足を踏み入れてみれば、ヤンゴンの街の賑やかな雑踏とは別世界。アジアや中東の主要都市、中国の観光地やフィジーなどのリゾート地に95のホテルとリゾートを展開するシャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツは、都会のど真ん中でも、オアシスのようなリゾート空間でくつろげる、極上のホテルエクスペリエンスを提供する。そのブランドスピリッツは、ヤンゴンでも健在。©SHANGRI-LA HOTELS & RESORTS広々としたゲストルームとスイートが合計479室。窓からは歴史あるヤンゴンの街並みや緑豊かな樹木、輝くパゴダが望める。こんなシティービューはヤンゴンでしかお目にかかれない。室内にはモダンなインテリアと高級感あふれる調度品、各種アメニティも完備。バスルームも広々としていて、居心地は申し分ない。©SHANGRI-LA HOTELS & RESORTSシグネチャーレストランの夏宮では、ランチタイムに人気の飲茶や新鮮なシーフード、アラカルトメニュー、バンケットディナーコースまで、本格的な広東料理を楽しめる。せっかくミャンマーに来たのだからローカルなミャンマー料理にトライしたい!と思えば、ロビー階にあるカフェスーレーの朝食ビュッフェへ足を向けてみて。------------------------*宿泊料金:一泊USD 190~*部屋数:479室住所:#223 Sule Pagoda Road, G.P.O. Box 888, Yangon, MyanmarTEL: (+95)1 242 828Email:ssyn@shangri-la.com PARKROYAL Yangon hotelパークロイヤル ヤンゴン ホテル©PARKROYAL Yangon hotelアジアとオーストラリアの主要都市に、開発中を含め17のホテル、リゾート、サービススイートを擁するパークロイヤル ホテルズ &リゾーツが、ヤンゴンの中心街に構えるのが、地元でも老舗高級ホテルとして知られる「パークロイヤル ヤンゴン」だ。ローカルな伝統、地域性を大切にしつつも、ワールドクラスの洗練されたホテルエクスペリエンスを提供する。フレンドリーなムードのスタッフによるホスピタリティなど、気取りのない居心地の良さにも定評があるホテルチェーンだ。©PARKROYAL Yangon hotel「パークロイヤル ヤンゴン」は、ヤンゴン観光の拠点としても最適なロケーションに位置している。2,600年の歴史を誇るシュエダゴン・パゴダや有名なボージョーアウンサンマーケットなどヤンゴン観光のハイライトとなる観光スポットをはじめ、地元の人々で賑わう食べ物横町、昔ながらの市場、そしてモダンなショッピングスポットなど、ヤンゴンの楽しみ方は多彩。ローカルに詳しい受付カウンターのスタッフによる口コミも頼りになるはず。公共交通機関「バス カー」に乗って街中散策へ繰り出して。©PARKROYAL Yangon hotel大手外資系ホテルへステイするなら、食事のクオリティも保証されているので安心。「パークロイヤル ヤンゴン」では、ミャンマーチキンカレーといった地元の味覚も美味と評判。その他、西洋料理ビュッフェ、中華レストラン、日本料理店など豊富なダイニングチョイスを用意。ザ・ミュージッククラブでは、カクテルを片手に賑やかなダンスフロアで楽しいひと時を過ごして。------------------------*宿泊料金:USD 190~ (税5%、サービス料10%別)*部屋数:334室住所:33 Alan Pya Phaya Road,Dagon Township, Yangon, MyanmarTEL:(+95)1 250 388Email:enquiry.prygn@parkroyalhotels.com Novotel Yangon Maxノボテル ヤンゴン マックス©Accorhotels「ノボテル ヤンゴン マックス」は、フランス・パリを拠点に94カ国で約3800ものホテルを展開するホテルチェーンで、ヨーロッパのトラベラーの間では、その名を知らない人はいないというほどの知名度と規模を誇るアコーホテルズが運営する一軒だ。©Accorhotels「革新的なホテル」を意味する「ノボテル」は、アコーホテルズが展開するホテルの中でも、世界中のどんな場所でもワールドスタンダードを提供するミッドスケールクラスのホテルブランド。ビジネスやファミリーでのレジャー、カジュアルな女子ひとり旅にも使えて、日本人も安心して利用できる便利さが魅力。「ノボテル ヤンゴン マックス」は、ヤンゴン国際空港から車で20分、ヤンゴン市街の北郊のミャンマー最大のショッピングモール、ジャンクション・スクエアから歩いてすぐにロケーションしていて、ヤンゴンのダウンタウンを満喫するのにもぴったり。©Accorhotels最も好印象なのは、ホテルの設備の清潔感。ホテルがキレイだと旅へのモチベーションもおのずと上がる。ミャンマー風のアレンジを加えたスタイリッシュなゲストルームに、機能的な最新設備を備えたゲストルームやフィットネスセンター、アーバンリゾートらしい屋外プールとプールサイドバー、屋外テニスコート、3 軒のレストラン、4 軒のバー・ラウンジは、いずれも新しくスタイリッシュ。------------------------*宿泊料金:HPを確認*部屋数:420室住所:459 Pyay Road, Kamayut Tsp,PO BOX 895,Yangon, MyanmarTEL: (+95)1 230 5858Email:H9045-RE@accor.com Chatrium Hotel Royal Lake Yangonチャトリウム ホテル ロイヤルレイク ヤンゴン©Chatrium Hotels & Residencesヤンゴンの中心に位置するガンドージ湖のほとりに佇む、コロニアル調の優雅なエクステリアを持つ5つ星ホテル「チャトリウム ホテル ロイヤルレイク ヤンゴン」は、ヤンゴンでも有数のラグジュアリーホテル。街の喧騒から離れて、緑豊かな水辺の静かな環境の中で、神秘の国・ミャンマーに流れる、ゆったりとした時間に身を任せることができる。©Chatrium Hotels & Residencesチャトリウムグループは、微笑みの国タイの最上級のおもてなしを提供したいというブランドコンセプトのもとに誕生し、ヤンゴン以外に、タイ・バンコクに4つのホテルと1か月以上の長期滞在用のサービスアパートメント1軒を有しているホテルグループ。いずれもビジネスから、レジャー、女子旅に至るまでの幅広いニーズに応えるハイグレードなホテルを揃える。豪華な内装の広々としたゲストルームには、シックでコージーなインテリアや調度品が配され、高級ホテルならではの洗練された居心地の良さを感じさせる。ホテルの自慢は部屋から望める湖の朝夕のドラマティックな景色。サンセットテラスへ行き、心行くまで夕日の時間を過ごしてもいい。Chatrium Hotels & Residences館内には6つのレストランとバー、ネミタ・スパ、ビーチスタイルのプールなど、リゾート気分を盛り上げる要素をフル完備。特に南国の木々に囲まれたプールは、さすがタイを本拠地とするリゾートチェーンだけあって優雅なムード満点。おいしいカクテルやジュースを飲みながら、何もしない贅沢な時間を楽しんで。------------------------*宿泊料金:一泊 17543円~*部屋数:342室住所:40, Natmauk Road, Tamwe Township,Yangon 11211, MyanmarTEL:(+95) 1 544 500Email: info.chry@chatrium.com Governor’s Residenceベルモンド ガバナース・レジデンス (ミャンマー、ヤンゴン)©BELMOND HOTELS人生一度は訪れたいと思わせる絶景が点在するミャンマー。一生の思い出に残る旅をグレードアップさせるなら、ステイ先をワンランクアップさせてみてはいかが?本連載のホテルセレクトからは少々値が張るものの、番外編としてぜひご紹介したい一軒が、「ベルモンド ガバナース・レジデンス」だ。世界中に45軒のラグジュアリーホテル、豪華列車、リバークルーズを展開し、夢のような景勝地や、エキサイティングな体験を約束する観光地へいざなうベルモンドが運営する「ベルモンド ガバナース・レジデンス」は、まさにミャンマーにおける夢のようなバカンスをかなえる理想的な一軒。©BELMOND HOTELS何よりこのホテルを特別なものにしているのが、時を超えた味わい深さがにじみ出た、ストーリーテリングな面持ちのコロニアル調の建物だ。ここは、1920年代に建てられたミャンマー南部の州知事の旧邸宅を改造したホテルで、蓮の池を擁した緑豊かな庭園に囲まれ、随所に古き良き時代のノスタルジーを宿している。客室は全面ウッドフロア。彫刻が施された見事なチーク材の調度品と贅沢なシルクで彩られ、リラクシングソファ、大理石のバスタブ、心を落ち着かせるやわらかなランタンの灯り…。すべてがクラシカルに統一されていて、このホテルの歴史と物語を語るために存在しているようなものばかり。©BELMOND HOTELS庭園の緑を眺めながらチェスを打ったり、ライブラリーを訪れたり、専用スパのガバナーズ・オアシスでボディセラピーやビューティ・トリートメントを堪能したりと、ホテルで過ごすどんな時間も、安らぎに満ちた充足感をもたらしてくれる。特に屋外のロマンティックなロケーションでゆっくりとディナーを楽しめるマンダレイ・レストランでの時間は、メモリアルな夜の幕開けを予感させる。何度でも訪れたくなる場所をミャンマーで見つけたいという人は、一度訪れてみる価値がある一軒だ。------------------------*宿泊料金:一泊 549USD~*部屋数:49室住所:35 Taw Win Road,Dagon Township,Yangon,MyanmarTEL:(+95)1 229 860E-mail: reservations.tgr@belmond.com : Miwa Ogata)TRIPPING!編集部がリアルに泊まりたいホテルをピックアップ!【MY HOTEL CHOICE】>>その他の記事はこちら
2016年01月28日著者撮影観光でも経済でも、注目度がぐんと高まっているミャンマー。まだまだ観光インフラが整備途中のミャンマーで、快適かつスムースな旅をするなら、チョイスのひとつに考えたいのがリバークルーズです。著者撮影なかでも、最上級のホスピタリティを誇るクルーズが、ベルモンドが運営する「オルケイラ」。高級ホテル並みのもてなしを楽しみながら、一般的な観光では訪れることが少ない地方の街や遺跡をも探訪できるのが大きな魅力。著者撮影ヤンゴンの職人たちにより建造された「オルケイラ」は、4デッキ構成のボートで、全長約60m、巡航速度は約6ノット。全長200mの船ながら、ラウンジ、バー、プール、スパ、ジム、ギャラリーなども備え、ドクターも乗船しています。キャビンは25室だけなので、最大50名のゲストだけが乗船。著者撮影ゆとりあるキャビンには、どれも天井から床までの大きな窓が備わっていて、室内にいても開放感たっぷり。エィーヤワディー川の水面や岸がすぐ側に感じられて、クルーズの臨場感が存分に味わえます。水辺の村や岸で遊ぶ子どもたちの様子が、間近に眺められるのもほのぼのと楽しい時間。著者撮影船というと手狭な印象がありますが、ツインシンク仕様のバスルームを備えるキャビンもあって、まさに河に浮かぶ高級ホテル。すべてのバスルームには、独立したガラス張りのシャワールームつきです。リバークルーズは海のクルーズと異なり、揺れが少ないので、客室でも快適に過ごせます。著者撮影「オルケイラ」は、」ヤンゴン~バガン間の約775キロのエィーヤワディー川を、ゆったりのんびり7泊8日でクルーズ。移動中は、パソコンやスマホからしばし解き放たれて、“デジタル・デトックス”するのもいいかも。著者撮影ヤンゴンを出発した船は、寄港地で観光をしながらバガンを目指します。第一次英緬戦争の際、ミャンマーの英雄マハ・バンドゥーラ将軍がイギリス軍と戦った地ダヌピュー。イギリス植民地時代から河川輸送で栄えたピイ。著者撮影9世紀にイギリスと戦う際に建てた要塞での特別ディナーや、ローカルの茶店のミャンマー風アフタヌーンティーも楽しみ。著者撮影船上では、ミャンマーの伝統的なダンスや工芸ワークショップ、伝統の日焼け止め兼コスメ「タナカ」の実演なども催されて、毎日飽きるということがなし。なんと、ミャンマー流マジックまでも!著者撮影地方にある素朴ながら歴史ある美しい町や村を訪れて、独特の文化に触れ、やさしい人々と出合える「オルケイラ」の船旅。ミャンマーは初めて、という人にはもちろん、一度はヤンゴンやバガンを訪れたことがあるリピーターにもおすすめの贅沢リバークルーズです。著者撮影ベルモンド オルケイラ : 坪田 三千代)大人の東南アジアご褒美旅~テーマとスタイルのある旅~その他の記事を読む>
2016年01月24日シネマヴェーラ渋谷で開催中の特集企画“カンヌ凱旋記念 黒沢清レトロスペクティブ”で23日に、『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・プロジェクト』の上映が行われ、本作に出演した柄本佑がトークイベントに登壇。10月1日(木)より公開される監督の新作『岸辺の旅』について熱く語った。その他の写真父・柄本明は『ドッペルゲンガー』や『岸辺の旅』に、妻の安藤サクラは『贖罪』に出演。姉は『リアル~完全なる首長竜の日~』に製作スタッフとして参加するなど、黒沢監督作品とは深い縁がある柄本一家。柄本は「柄本家は全員、黒沢監督のファン」だといい、「だからうちの姉が製作部で『リアル…』の現場に入るって聞いたときには、家族で『いいなぁ』とうらやましがった」と明かした。現場での黒沢監督は、俳優にはっきりとした指示を出さず、丁寧な物言いで「こんな風にしてみてもいいですけれども、別にやらなくても良いです」というような演出の仕方をすると説明。監督から「『勝手にしやがれ』という映画でジャン=ポール・ベルモンドがこんな風に走っていくんですよね」と指示を出された際、「そういう風に引き合いに出すので、僕も何か出さないと、と思って『撃たれてはいませんけどね』と返しました」と撮影でのエピソードを次々に披露し、場内からは笑い声が上がった。そして話題は今年のカンヌ映画祭“ある視点”部門で日本人初の“監督賞”に輝いた『岸辺の旅』へ。関係者でぎゅうぎゅう詰めの試写室でいち早く本作を観たという柄本。「プレッシャーを感じながらだったので、まだ冷静に観られてはいないのですが…」と前置きしながら、「オープニングからなんだか泣けたんです。途中で曲がかかるときにも涙腺が緩みましたが、冒頭からぐっとくるというのは初めてでしたね」と話し、「いつも黒沢監督の映画には、現実の中の異世界を感じるんですが、今作は真逆で、異世界の人が普通にいるというか、それがすごく不思議で、幽霊がそもそも異質なものだからなのか、ほかの黒沢監督の作品の中でも普通すぎるほど普通で、それに逆に緊張感を感じました」と語った。特集企画“カンヌ凱旋記念 黒沢清レトロスペクティブ”10月9日(金)までシネマヴェーラ渋谷にて開催中『岸辺の旅』10月1日(木)テアトル新宿ほか全国ロードショー
2015年09月24日ラグジュアリーホテル、豪華列車、リバークルーズを世界的に展開するベルモンド。その傘下のサムイ島ホテル「BELMOND NAPASAI(ベルモンド・ナパサイ)」では、キッズの職業体験プログラム「マイ・ファースト・ジョブ」がスタート。ホテルリゾートでの新しい余暇の過ごし方に大注目だ。ファミリーに嬉しいお得なパッケージも。ベルモンド・ナパサイの魅力40年前、イタリア、ベニスの名門ホテル「ホテル・チプリアーニ」の取得と同時に創設されたベルモンド・リミテッド。現在では45のホテル、列車、クルーズなどを手掛け、世界中の旅行者に刺激的でラグジュアリーな旅を提供している。このグループホテルの一つ、ベルモンド・ナパサイは、透き通る海と緑豊かなトロピカルガーデンが自慢。自家菜園で採れたオーガニック食材によるキッズメニューも嬉しい。多世代で楽しめるホテルベルモンド・ナパサイでは、家族全員が楽しめるアクティビティーが充実。専門のスタッフに相談すると、様々な過ごし方を提案してくれる。不定期に開催される「映画ナイト」は、家族みんなの思い出に残る夜になること間違いなし。ポップコーンとレモネードが付き、雰囲気を盛り上げてくれる。到着したらまずアクティビティのスケジュールを確認しよう。キッズ職業体験プログラムとは?ベルモンド・ナパサイでは、3歳~12歳の子供対象とした職業体験プログラム「マイ・ファースト・ジョブ」がスタート。全7種類の様々な職業の中から1つを、無料で体験することができる。体験できるプログラムは以下の通り。●ペストリーシェフ(お菓子の装飾体験)●ネイリスト(マニキュア、ペディキュア体験)●フラワーアレンジメント(ブーケ作り)●ミクソロジスト(アルコール抜きのモクテル作り)●ダンサー(タイ舞踊の基本ステップを学ぶ)●ガーデナー(敷地内の動物たちへの餌やり、パパイヤの植樹)●エンジニア(ホテルを万全に運営するチームに参加)※すべて所要時間は約1時間。日本では珍しい職業もラインアップ。お子様の将来の可能性が広がるかも。滞在には、3泊分の宿泊パッケージ「ファミリー・ブリス・パッケージ」を利用したい。このプランでは、朝食、送迎に加え、12歳以下の子供が利用できるエキストラベッドも含まれる。お子様は、フルーツカービングのレッスンにも参加することも。滞在中1回、ビーチフロント・バーベキュー「ムー・カタ」、もしくはレストラン「ライ・タイ」にてファミリーディナーも付き、お得なプランになっている。肝心のお値段は、これらすべてのサービスを含めて41,307THB(大人2名、12歳未満の子供2名、税込み約144,500円)。もちろん、「マイ・ファースト・ジョブ」にも参加可能。日本ではなかなか体験できない、タイならではのプログラムに参加してみては?家族みんなの忘れられない思い出になること間違いなし!© all photos to BELMOND NAPASAI
2015年08月19日© Raffles Hotels & resorts悠久の時を刻み続ける世界遺産、アンコール・ワット。美しい橙や赤に染まる夕暮れの空をバックに、黒々と浮かび上がる遺跡群をリアルタイムで眺めることができる街が、遺跡群観光の拠点として栄えるカンボジア・シェムリアップだ。遺跡群や中心街、空港への移動も楽にできるアクセスビリティの良い街ではあるが、中心地であるオールドマーケットや、パブストリート、ナイトマーケットに近いホテルを選べば、より便利だ。今回の「MY HOTEL CHOICE」では、中心地の主要スポットに徒歩圏内もしくは車で5分程でありながら、静かで穏やかな時間の流れるリゾートステイを楽しめるおすすめのホテルをピックアップした。Park Hyatt Siem Reapパーク ハイアット シェムリアップ© Park Hyattシェムリアップの街の中心地という好立地にパーク ハイアットがある。隠れ家をコンセプトに徹底して保たれるプライバシー、客室を少なくすることで実現されるきめ細やかなサービス、アーティスティックで格調高いインテリア。どの角度から見ても一流の風格を感じさせるスモールラグジュアリーの粋を極めた一軒。日本をはじめ、世界的なスーパースターたちからも愛されるホテルであることは周知のとおりだ。© Park Hyattシェムリアップのパーク ハイアットは、アンコール・ワットをはじめ1,000以上の寺院からなる、ユネスコ世界遺産のアンコール遺跡群からわずか10kmのロケーション。東南アジアの主要都市を直行便で結ぶ、シェムリアップ国際空港からも近く、街のメインストリートであるシヴォタ通りからもすぐと3拍子が揃う。遺跡観光とシェムリアップの街中観光を同時に楽しむことができる利便性に至っても申し分はない。ひときわエレガントで風格を感じさせるエクステリア。胸の高鳴りを感じながらエントランスをくぐれば、そこはもう完全なる都会のオアシス。おのずと快楽主義へシフトチェンジ。古来のベンガル菩提樹が枝を伸ばす中庭を通り抜け、クメール風のコンテンポラリーアートや特注の家具に彩られたゲストルームに到着すれば、エキゾチックで自由自適なリゾートステイがスタート。13室あるスイートにいたってはシェムリアップでも最高級を誇り、誰もが一度は泊まってと憧れてしまう。© Park Hyatt1日かけての遺跡観光から戻ったら「ザ スパ」のホリスティックなセラピーやトリートメントで癒されて。その他、メインレストラン「ザ ダイニング ルーム」でフランスとインドシナの味に舌鼓。パーク ハイアット愛好者にも人気のデリカテッセン&パティスリー「グラスハウス」の定番メニューもぜひチェックを。© Park Hyatt*宿泊料金:WEBサイトで確認*部屋数:121室(ゲストルーム108室、スイートルーム13室)———————————–住所:Sivutha Boulevard, Siem Reap, Kingdom of CambodiaTEL:(+855)6321-1234Email:siemreap.park@hyatt.comHP: LA RÉSIDENCE D’ANGKORベルモンド ラ・レジデンス・アンコール© BELMOND HOTELS湿気を帯びた暑い空気に、生い茂る草木の匂い。熱帯では水辺がなによりも居心地のよい癒しの空間となる。「ベルモンド ラ・レジデンス・アンコール」は、シェムリアップの木立に囲まれた川のほとりに佇む静かなホテル。天然木を生かした伝統的なクメール様式の建物で、東南アジア特有の空気にとっぷり浸かることができる一軒だ。ホテル周辺には活気溢れるシェムリアップの街の手工芸品店やレストラン、画廊などが集中している。地元の人々が利用するオールドマーケットなどを訪れれば、カンボジアのローカルな食事情について垣間見ることができる。シーフードやフルーツ、野菜などを買い求めるひとで、夜まで賑わう。観光客にとっても魅力的なスポットのひとつになっている。© BELMOND HOTELSまた、ホテルが用意するこの地方の美しさを存分に満喫できるクラスやツアーもおすすめだ。荘厳な寺院を巡るウォーキングツアーをはじめ、サイクリングやヘリコプターでの周遊、カヤックなどは、カンボジアの魅力を一味違ったかたちで体感する機会になりそうだ。近隣の市場ツアーと郷土料理のクッキングクラスを組み合わせたコースも魅力的で、滞在中も飽きることなくアクティブなバカンスを楽しめるはず。© BELMOND HOTELSホテル内の「サークル・レストラン」では、クメールの伝統料理に現代風のテイストを取り入れたフュージョン料理が振る舞われる。庭園を見渡せるオープンエアのテラスやスタイリッシュなダイニング・ルームでくつろぎのディナータイム。食後には、「マルティーニ・ラウンジ」でタパスをつまみながら、カクテルを傾けるなどして、アジアンナイトを満喫してみては。*宿泊料金:一泊21,635円~*部屋数:62室———————————–住所:River Road, Siem Reap | Kingdom of Cambodia, Siem Reap, CambodiaTEL:(+81)120-229-800日本語問い合わせ窓口:0120-229-800Email:reservations.australia@belmond.comHP: Grand Hotel d’ Angkorラッフルズ グランド ホテル ダンコール© Raffles Hotels & resorts一流ホテルの条件は、至高のサービスやファシリティ、ロケーションによる付加価値に加えて、その存在時代に歴史的な重要性が含まれているケースが少なくない。王宮の向かいに位置し、良家の子弟が巡る優雅なインドシナ グランドツアーの宿泊先ともなるほどの、言わずと知れた高級ホテル「ラッフルズ グランド ホテル ダンコール」は、訪れるべき価値ある一軒。© Raffles Hotels & resorts6ヘクタールにおよぶ手入れの行き届いた美しいフランス庭園が敷地内に広がるこの歴史的なホテルは、1932年に開業して以来、その時代の壮麗なスタイルを現代に伝えている。1997年には、大規模な改修が行われて、コンテンポラリーなスタイルを取り入れつつも、開業当時から変わらぬ姿で優雅に昇降するロビーの鳥かごエレベーターなどは、良い意味での古めかしさを強調している。まるで、古い映画のワンシーンに紛れ込んだかのような光景でもある。アンコール遺跡群の観光を目的に開業した「ラッフルズ グランド ホテル ダンコール」だが、象の背に乗って揺られながらの遺跡巡り以外にも、滞在中の過ごし方は実に多様。トンレサップ湖に沈む夕日を眺めたり、フローティング ビレッジのひなびた魅力を味わったりもおすすめ。© Raffles Hotels & resorts栄誉ある賞に輝いてきた「ラッフルズ スパ」には、機会があればぜひ訪れておきたい。カンボジア流のきめ細かなトリートメントが心身の髄まで届く癒しを与えてくれる。食事は、エキゾチックなクメール料理のレストラン「ル グラン」や、高級ワインとシャンペン、カクテルの「エレファント バー」など、幅広いゲストの要望をキャッチアップしてくれるが、他では味わうことのできない、メモリアルな一幕を希望するならば、アンコールの寺院の一つにプライベートなディナー席を用意することも可能だ。ラッフルズでこそ叶う、ドラマの主人公になったかのような、夢のようなステイにまどろんでみたい。*宿泊料金:一泊 24,814円~*部屋数:119室———————————–住所:1 Vithei Charles de Gaulle, Khum Svay Dang Kum, Siem ReapTEL:+(855)63-963-888Email:siemreap@raffles.comHP: Mani Resortシンタ マニ リゾート© Shinta Mani Resort部屋が緑色の芝生に囲まれた美しいプールを擁した中庭へ続くプールサイドガーデンルーム。リゾートホテルにして見れば、とりたてて変わった造りではないけれども、爽やかな目覚めと中庭の散歩から一日をスタートさせるのにぴったりで、滞在中のモチベーションを上げてくれることに間違いはない。オールドマーケットから徒歩圏内、シェムリアップの静かな街中に佇む「シンタ マニ リゾート」は、62室のこじんまりとした雰囲気の中で、ゆったりと心静かな時間を過ごせるホテルだ。2013年に建設された比較的新しめのホテルでシェムリアップの街中でも人気が高い。© Shinta Mani Resortモダンでスタイリッシュなゲストルームには、手製のランプやアンコールのアートワークなど、シックなディテールのインテリアに彩られて、ハイセンスな空間でカンボジアでの滞在を満喫できる。クメールロイヤル言語で「食」を意味するダイニング「Kroya」はシンタマニの伝統的なレシピに基づく料理を提供するレストラン。フレッシュ・シーフードや、ハーブとスパイスを組み合わせたローカルな食材をリアルに体験することができる。© Shinta Mani Resort近隣にあるラグジュアリーな「シンタマニ クラブ」のスパ施設なども利用することができる。ここのトロピカルなフローラルスパはぜひ体験したいビューティ・アクティビティのひとつ。驚嘆に値するアンコール遺跡群の観光を早めに切り上げたとしても、シェムリアップの昼下がりをこれほど有意義に過ごす方法はほかにないかも。*宿泊料金:一泊USD150.00~*部屋数:62室———————————–住所:Junction of Oum Khun and 14th Street,Siem Reap,CambodiaTEL:(+855)63-761-998Email:reservation2.sr@shintamani.comHP: : Miwa Ogata)TRIPPING!編集部がリアルに泊まりたいホテルをピックアップ!【MY HOTEL CHOICE】>>その他の記事はこちら
2015年07月17日