アンドリュー・ヘイ監督作『異人たち』よりアンドリュー・スコットとポール・メスカルのインタビュー映像が解禁された。山田太一作の長編小説「異人たちとの夏」(新潮社刊)を、『荒野にて』『さざなみ』のアンドリュー・ヘイが再映画化した本作。この度解禁されたのは、本作で恋に落ちていくアダムとハリーを演じたアンドリュー・スコットとポール・メスカルのインタビュー映像。2人が脚本について、ヘイ監督について、そしてお互いの共演について、ラフな姿勢で明るく朗らかに語っている。スコットが「2人とも心を揺さぶられた。涙が落ちたね」と脚本を読んだ時の気持ちを話し始めると、メスカルは「何度も」と相づちを打ち、穏やかな様子で本作製作の裏側を明かしていく。最初に本作へと向き合った時の印象を「家族同士の関係性が絶妙に描写されていて真実味があるんだ。ラブストーリーの描き方には胸を締め付けられた。そういう部分が印象的だった」と分析するスコットに対し、メスカルはスコットと同じ思いであったことを告げ、「他に類を見ない映画だ」と語る。さらにメスカルは「今までにない映画に初めて挑戦できるのは役者として光栄だね。僕が知る限りでは唯一無二の作品だ」とハリー役に挑んだ想いを吐露している。本作は監督にとって、とてもパーソナルな物語になっているという点に触れつつ、「彼を演じるつもりで臨んだけど…」と話しはじめるスコットだったが、その途端、言葉に熱がこもり過ぎたのか、勢い余ってタイトルボードに肘を打ち付けてしまうハプニングが。「ごめんね」と小声でボードに謝る優しい一面を見せたのも束の間、話を中断させる原因になってしまった物言わぬタイトルボードに思わず八つ当たり。「離れてろ」とボードを隅へと追いやるお茶目な姿を披露している。そんなスコットの様子に笑顔を見せながら笑い声を上げるメスカルの姿もあり、和気あいあいと本作について語り合う貴重な2ショットとなっている。最後に、映画の公開に向けて「僕が感じているのは、人々の心とつながる映画を作れたということだ。誰もが自分を投影できる。一生心の中に残る映画になるはずだ」とメッセージを贈るスコットに続き、メスカルも「ぜひ劇場で観て欲しい。友達とでもいいし、一人でもいいから、できる限り劇場に足を運んでほしいね」と映画公開への期待を寄せたメッセージを投げかけている。『異人たち』は4月19日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:異人たち 2024年4月19日より全国にて公開© 2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年04月17日アンドリュー・スコットが主演をつとめ、2024年ローレンス・オリヴィエ賞の演劇部門リバイバル賞と主演男優賞にノミネートされているNTLive2024の新作第2弾「ワーニャ」から、場面写真とリハーサル中のメイキング写真が到着した。NTLive2024シーズンの新作第2弾「ワーニャ」は、チェーホフによる人気の古典を、ローレンス・オリヴィエ賞やトニー賞の受賞脚本家サイモン・スティーヴンス(「夜中に犬に起こった奇妙な事件」)がひとり芝居に仕立て、NTLive「プレゼント・ラフター」やドラマ「Fleabag フリーバッグ」「SHERLOCK/シャーロック」などで人気のアンドリュー・スコットが主演。5月24日(金)から劇場で上映されるのは、イギリスのデューク・オブ・ヨーク劇場にて収録されたもの。演出はスクリーン・インターナショナル・スター・オブ・トゥモローに選ばれた注目の才能、サム・イェーツ。演劇界では各地で毎年上演されている「ワーニャ伯父さん」が新たに生まれ変わり、現地時間4月14日(日)にイギリスのロイヤル・アルバート・ホールで授賞式が開催されるローレンス・オリヴィエ賞にて演劇部門リバイバル賞と主演男優賞にノミネートされている。すでに本作には「アンドリュー・スコットの一人芝居の演技はベスト・オブ・ザ・イヤーだ」(iNews)、「マスタークラス!」(Evening Standard)、「文句なしに最高の演劇」(Broadway World)、「アンドリューに魅了される」(Telegraph)などの声が寄せられている。ナショナル・シアター・ライブ「ワーニャ」は5月24日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)
2024年04月12日アンドリュー・スコット、ポール・メスカルを迎え、故・山田太一の原作を再映画化した『異人たち』が4月19日(金)に公開。この度、2人が演じたアダムとハリーの愛について語る特別映像が解禁となった。本国イギリスでは、大作・競合ひしめく中、2位で初登場。引き続き4週連続トップ10を維持するスマッシュヒットとなり、山田氏のオリジナリティ溢れたストーリーに、アンドリュー・ヘイ監督ならではの感性あふれる脚色と演出が加えられた。今回到着したのは、主人公アダム(アンドリュー・スコット)とハリー(ポール・メスカル)の2人が惹かれ合い、互いを受け入れていく様子を描いた特別映像。ロンドンのタワーマンションに暮らす40代の脚本家・アダムは、子どもの頃に両親を交通事故で亡くしたトラウマから悲しみと孤独を纏っている。そんなアダムと出会い、恋に落ちていくハリーは、どこか儚げな空気が感じられる一方で、少年のような無邪気さも併せ持つミステリアスな男性。誰よりも繊細で優しいがゆえに傷つきやすく、他者とのつながりを求めながらもそれを恐れる2人は、互いの心の奥底にある孤独を見出し、恐る恐るながらも確かにつながりを深めていく。主人公・アダム役を演じたアンドリュー・スコットが観る者を魅了する演技を披露するのはもちろん、本作ではハリーを演じたポール・メスカルからも目が離せない。メスカルは、アイルランド出身のいま大注目の俳優の1人。『aftersun/アフターサン』で第95回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされて以降、その人気・注目度は留まることを知らず、すでに明らかになっているものだけでもリドリー・スコット監督の『Gladiator 2』(24)、クロエ・ジャオ監督の『Hamnet』(未定)、リチャード・リンクレイター監督の『Merrily We Roll Along』(未定)など、錚々たる作品に出演することが決まっている。そんな彼が本作で魅せる繊細な演技にヘイ監督も魅了されたようで「ポールは名優だ。絶妙なバランスで繊細さと強さを併せ持ち人を引き付ける」と絶賛。親密なシーンも多く、複雑な関係性を演じる必要のあったスコットはメスカルとの共演を「ポールと僕の課題は経歴を多く語らず相性を示すことだった。愛を演じるというのがいい。美しいものだからね」とふり返っており、若い才能に魅せられたことを明かす。そんなメスカルは「彼らの孤独はお互いを映し合っていると思います」とアダムとハリーの関係性について明かし、自身が演じたハリーという役について、「もっと幸せになれるのに自分を隠して性に奔放な生活をしている」と分析。「ドラッグやアルコールの問題を抱え、追い詰められている。僕自身や友人たち、そして世の中の若者たちの中に、彼の存在をわずかに感じることがあります」とも捉えており、自身にとってひとつの“役”以上の想いを持っていたことを明かしている。「大事なのは愛し合おうとすること。人生は有限だからできるだけ愛すること」。そう明かすスコットの言葉に続き、「愛する人々との絆を諦めずに求め続け、人生で孤立しないこと。信じる勇気も必要だ」と語るメスカル。豊かな色調と陰影に富んだ35mmフィルムに映し出される映像には、孤独のなかに差し込む一筋の希望の光かのように琥珀色の光がきらめいている。“出かけよう、君と僕と2人で外の世界に”という言葉が示す、2人の愛の行方は――?ヘイ監督の繊細かつ先鋭的な演出と相まって、本作は観る者をリアルとファンタジーの狭間へと誘う夢幻的な映画体験を味わえる1作となっている。『異人たち』は4月19日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:異人たち 2024年4月19日より全国にて公開© 2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年04月09日俳優の永田崇人が、日本初上演となるフィリップ・リドリーの一人芝居『ポルターガイスト』に出演することが決定。永田は同舞台で一人芝居に初挑戦し、主人公をはじめ、個性溢れるキャラクター10役を演じ分ける。『ポルターガイスト』は、2020年にロンドンのサザークプレイハウスにて初演された鬼才フィリップ・リドリーの一人芝居。2024年6月に村井雄演出、永田崇人により日本で初上演する。一人芝居でありながら、複数の人物が登場し、狂気とナイーブさを兼ね備えた主人公と、少女から近所のおじさんまで個性あふれるキャラクターたち10役を演じ分けるソロパフォーマンスに永田が挑む。【コメント】■永田崇人 コメント俳優永田崇人30歳。脱皮します。一人芝居。この4文字の言葉に抱いていた印象は、憧れと恐怖です。そして、自分の中では前者が勝利したみたいです。リドリーの『ポルターガイスト』はホラーではありません。むしろ前向きなお話です。自分を信じてオファーをくださった関係者の皆様ありがとうございます。全身全霊をかけて挑む所存です。劇場にてお待ちしております。≪プロフィール≫永田崇人(ながた・たかと)1993年8月27日、福岡県生まれ。2015年3月に開業した東京ワンピースタワーの「ONE PIECE LIVE ATTRACTION」でモンキー・D・ルフィ役を1年間務める。2016年以降、数多くの人気舞台に出演。中でも、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」シリーズでは人気キャラクター音駒高校・孤爪研磨役として出演し人気を博した。その後も出演する舞台や映像作品での演技が注目され、2.5次元作品以外の舞台などでも活躍の場を広げており、注目の俳優である。■最新出演作:シン・時代劇ドラマ「君とゆきて咲く~新選組青春録~」山南敬助役 レギュラー(テレビ朝日・4/24~OA)、ABEMA TV「私たち結婚しました5」(配信中)。■上演台本・演出:村井雄 コメントコロナ禍で執筆されたフィリップ・リドリー氏による一人芝居に永田崇人さんと挑みます。主人公サーシャの精神的な(ソーシャル)ディスタンスの先に在るものに辿り着きたいと思います。どうぞ、ご期待ください。≪プロフィール≫村井 雄むらい・ゆう)KPR/開幕ペナントレース主宰・脚本家・演出家2006年に開幕ペナントレース(現「KPR/開幕ペナントレース」)を結成し、以降、全作品の脚本・演出を担当している。2019年5月には『Ashita no Ma-Joe: Rocky Macbeth』がニューヨークのJapan Societyより正式招聘され、レビューサイト「The Front Row Center」で最高評価である5つ星をはじめ、ニューヨークを代表する5つのレビューサイトから高い評価を得る。コロナ禍を経て、2024年1月には『HAMLET|TOILET』が再びJapan Societyより正式招聘、Under The Radar Festivalに正式参加し、ニューヨークタイムズでも注目作品として紹介され、連日ソールドアウトを記録し、多数の劇評から高い評価を得る。東京2020パラリンピック閉会式ディレクター=AFTER THE GAMESパート担当。演劇作品以外にもTVアニメのシリーズ構成・脚本も手掛ける。石井光三オフィス企画には、2020年の朗読劇『日の名残り』(主演:眞島秀和)での演出・上演台本以来、二度目の参加となる。【公演概要】石井光三オフィスプロデュース『ポルターガイスト』2024年6月14日(金)~23日(日)東京芸術劇場・シアターウエスト作:フィリップ・リドリー翻訳:小原真里上演台本・演出:村井雄ソロパフォーマンス出演:永田崇人チケット料金:全席指定6,800円(税込)一般前売開始:5月10日(金)<STORY>10代で描いた大規模な壁画で注目された主人公のサーシャ才能ある若手芸術家としてアート界に旋風を巻き起こすはずだったしかし、今ではすっかり世間から忘れ去られ、文具店で働きながら絵を描き、古びた賃貸アパートにパートナーと住んでいる輝かしい画家としての成功を手にいれられるはずだったのに、何が問題だったのだろうか…芸術、家族、記憶に惑わされながら、本当の“自分”に気づくある1日の出来事
2024年04月08日アンドリュー・スコットとポール・メスカルの共演で、英国インディペンデント映画賞作品賞ほか最多7部門受賞、英国アカデミー賞6部門にノミネートされた『異人たち』。この度、2人がそれぞれ演じたアダムとハリーの出会いを描いた本編映像が解禁された。今回解禁されたのは、主人公・アダムとハリーが出会うシーンの本編映像。ロンドンにそびえ立つ真新しいタワーマンションの上層階で暮らすアダムは、12歳の時に両親を交通事故で亡くす悲劇を経験して以来、埋めようのない喪失感に苛まれずっと孤独に生きてきた。ある夜、ハリーと名乗るミステリアスな青年が、アダムの部屋のチャイムを鳴らす。日本製のウイスキーをちらつかせて「飲まない?」と誘ってくるハリー。「俺が怖い?」「部屋の外に吸血鬼がいるんだ」そんな謎めいたことを言う彼は酩酊しているよう。突然の訪問に戸惑うアダムだが、ハリーの姿からは、必死に人の温もりを求めているような、どこか切羽詰まった雰囲気が感じられる。ハリーもまた、アダムと同様に寂しさと孤独を抱えた日々を送っていたのだ。この日を境に、アダムはハリーのことを気にかけるようになり、次第に2人は親密な関係になっていく…。アダム役のアンドリュー・スコットは、TVシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」のモリアーティ教授役で人気を博し、英国アカデミー賞TV部門助演男優賞を受賞。さらに『007 スペクター』『否定と肯定』「Fleabag フリーバッグ」『1917 命をかけた伝令』など話題作への出演が続き、いま絶大な支持を集める注目の実力派俳優。スコットは「アダムはとても孤独な人物です。とても危うい境地にまで行かなければならないという意味で、演じるのは大変な役でした」と自身が演じたアダムについて明かし、アダムを演じる難しさを痛感していたというが、出演については「即座に心を奪われました」と即決するほど魅了されたそう。また、ハリー役を演じたポール・メスカルは、『aftersun/アフターサン』で第95回アカデミー賞主演男優賞にノミネート、2023年には英国アカデミー賞TV部門主演男優賞を受賞した、いま大注目の期待の俳優。2024年以降の出演作として、リドリー・スコット監督の『Gladiator 2』(24)、クロエ・ジャオ監督の『Hamnet』(未定)、リチャード・リンクレイター監督の『Merrily We Roll Along』(未定)など、錚々たる作品に出演が決まっている。メスカルは自身が演じたハリーとアダムの関係について、「彼らは真のつながりを見つけるのだと思います。映画の中でアダムとハリーが持っているようなつながりを見つけるのは、ますます難しくなっているのです」と明かしている。劇中、2人は孤独によって見失った互いの魂を見つけ出すように深い愛を紡いでいき、心の底からのつながりを見出していく。そんな2人の関係は、他者とのつながりを求める全ての人の心にそっと寄り添うかのようで、その切なさに胸を打たれること必至だ。ミステリアスな暗い影と少年のような無邪気さが同居するハリーを好演したメスカルについて、ヘイ監督は「とても自然体で素晴らしい俳優で、以前から好きでした。繊細さと力強さが絶妙に融合された、実に興味深い存在です」と、次代を担う才能溢れる俳優として絶賛。スコットも「彼には信じられないほどの才能があります。親密なシーンをたくさんこなさなければなりませんでしたし、一緒に笑い合える相手、背中を押してくれる相手がいることはとても重要なことです」とコメントする。「この物語には悲しみがたくさんありますが、彼は、決して多くの俳優に備わっているわけではない、明るさを演じる能力を持っています」とポールの存在に助けられたことを明かしている。実はヘイ監督とスコット、メスカルは撮影前にライブに出かけ、互いの人生について語り合う時間を設けたそう。そのおかげで、早い段階から彼らの間には強い信頼関係が築かれ、繊細で胸を打つ、リアリティ溢れる演技がより豊かなものになっていったという。2人のほか、アダムの父親役・母親役として、『リトル・ダンサー』『ロケットマン』のジェイミー・ベル、「ザ・クラウン」『ウーマン・トーキング 私たちの選択』のクレア・フォイが出演。主な登場人物は彼らが演じるわずか4人。実力派キャストだからこそ成し得た、美しく夢幻的な映画体験が堪能できる。『異人たち』は4月19日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:異人たち 2024年4月19日より全国にて公開© 2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年03月26日アンドリュー・スコット、ポール・メスカル、ジェイミー・ベル、クレア・フォイらが豪華共演する、『荒野にて』『さざなみ』などのアンドリュー・ヘイ監督が手掛ける『異人たち』。この度、故・山田太一作の長編小説「異人たちとの夏」(新潮社刊)を蘇らせた愛と喪失の物語について監督・キャストらがガイドする豪華特別映像が解禁となった。2023年11月29日に逝去された山田さん原作による本作は、英国インディペンデント映画賞で作品賞・監督賞・脚本賞・助演男優賞(ポール・メスカル)など最多7冠に輝き、第77回英国アカデミー賞では作品賞・監督賞・助演男優賞・助演女優賞・脚色賞・キャスティング賞にノミネートされた。今回解禁された映像で、本作の監督・脚本を手掛けたアンドリュー・ヘイは、「自分の世界に閉じこもり建設的な生き方をやめた男」と主人公・アダムを紹介する。少しずつ明かされていく物語と共に、12歳で両親を亡くして以来、喪失感を埋められずに孤独を抱えているアダムの姿や、互いの寂しさを感じ取り、少しずつ惹かれあっていくアダムとハリーの様子、そして、亡くなった当時のままの姿で現れた両親との再会に戸惑いながらも、彼らの前では子どものような笑顔を見せるアダムの姿などが次々と紡がれていく。少しずつ物語を紐解いていく監督、キャストらの姿が映し出されていく中で、「誰もが思うだろう。過去に戻って両親との関係を見直したいと」と明かすのはヘイ監督。もし、あのときに戻れたら?もし、過去に戻ってやり直せるとしたら?そんな、誰もが一度は考えたことのある切なくも苦しい想いが感じ取れ、大人になったアダムだけではなく、30年前の姿のままで再会した両親にも、多くの葛藤と後悔があった様子が映し出される。主人公のアダムを演じたアンドリュー・スコットは、本作について「心揺さぶる物語だ。演じていてもその悲しさと美しさに打たれる」と明かしており、いま蘇った奇跡の映画化に賞賛を送っている。◆映画『異人たち』公開とともに、山田太一氏の追悼企画を実施中なお、神保町シアターでは3月23(土)~4月19日(土)まで、追悼企画<映画で辿る――山田太一と木下惠介>を実施予定。日本を代表する名脚本家・作家である山田太一氏の軌跡を辿る。『異人たち』は4月19日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:異人たち 2024年4月19日より全国にて公開© 2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年03月21日『エイリアン』シリーズ最新作『Alien: Romulus(原題)』のティザー予告編が公開された。本作は、リドリー・スコット監督作『エイリアン』と、ジェームズ・キャメロン監督作『エイリアン2』の間に起きた出来事にフォーカス。メガホンを取ったのは、『死霊のはらわた』『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレス監督。スコット監督はプロデューサーを務めている。ティザー予告編は、廃墟と化した宇宙ステーションを探索している若者の入植者たちが、次々とエイリアンに襲われていくシーンが描かれている。「だれか助けて、お願い」「ヤダ、ヤダ、ダメだ。一体これは何なんだ?」「早く、早くドアを開けて!」といった悲痛の叫びと共に、床・壁一面の血しぶきが彼らの“その後”を示唆する。武器を手に取り、反撃するメンバーもいるようだが…。映画ファンの感想は「これぞ正しいティザー予告編だよ。素晴らしい。フェデ監督、どうかこのシリーズにかつての栄光を取り戻してください」「この動画を見る限り、本編も成功間違いなしでは?」「何も見えないのに悲鳴だけ聞こえるというのが本当に恐ろしいよね。最高のティザーだ」と大好評だ。『Alien: Romulus』は8月16日全米公開予定。(賀来比呂美)■関連作品:エイリアン 1979年7月より公開
2024年03月21日劇場公開を経て世界中で称賛を浴びた、リドリー・スコット監督によるApple Original Films『ナポレオン』が3月1日(金)に配信スタートする。アカデミー賞では視覚効果賞、美術賞、衣装デザイン賞の3部門にノミネート、英国アカデミー賞では英国作品賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアー賞、特殊視覚効果賞にノミネートされ話題となった本作。天才的な軍事戦略で国を守り英雄と呼ばれる一方で、迅速かつ冷酷さを持ち“悪魔”と恐れられたフランス皇帝ナポレオン・ボナパルトを、オリジナル脚本で描く物語。揺るぎない野心や驚くほど戦略的な思考を持つナポレオンの、後に語り継がれる有名な戦い。戦いの最中で描かれるナポレオンの心の内を、最愛の妻ジョセフィーヌとの複雑な関係を通して迫っていく。キャストには、スコット監督とは23年ぶりのタッグとなったホアキン・フェニックスが主演するほか、『ミッション:インポッシブル』シリーズのヴァネッサ・カービーがジョセフィーヌ役で出演。デヴィッド・スカルパが脚本を手掛け、製作はApple StudiosがScott Free Productionsと共同で行い、スコット監督がプロデューサーを兼任。ケヴィン・J・ウォルシュ、マーク・ハッファム、ホアキン・フェニックスらがプロデューサーを、マイケル・プルスとエイダン・エリオットが製作総指揮を務めた。Apple Original Films『ナポレオン』は3月1日(金)よりApple TV+にて配信開始。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2024年02月16日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督による映画『ナポレオン』のデジタルプレミア配信が1月9日(火)よりスタート。これを記念して、ナポレオンの栄光の日々を象徴する「アウステルリッツの戦い」制作の舞台裏に迫る特別映像が公開された。<英雄>と呼ばれる一方、<悪魔>として恐れられたフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトの真の姿を描く本作。田舎町に生まれた青年ナポレオンは軍人・政治家として揺るぎない成功を収めながら、なぜ残虐な戦いに取りつかれ、冷酷非道な怪物に変貌したのか?本作ではこれまでのイメージを覆すような、新解釈のナポレオン・ボナパルトが描かれる。ホアキンは監督から「彼のようにナポレオンを演じられる俳優はいない」という全幅の信頼を受け、常人ならざる<英雄>を圧倒的な演技力で体現した。世界各国で劇場公開されると、全世界のオープニング興行収入No.1を記録。ヨーロッパではイギリス、フランス、ドイツ、スペイン、オランダ、ベルギー、ポーランドなどで1位。ラテンアメリカではメキシコやブラジルで1位、中東ではサウジアラビアやUAEで1位、オーストラリアで1位など主要各国で好成績を収め、日本でも興行収入において洋画初登場1位を獲得している。今回、配信開始に合わせて公開された特別映像は、ナポレオンの栄光の日々を象徴する“アウステルリッツの戦い”のシーンのメイキング。ナポレオン率いるフランス軍がロシア・オーストリア連合軍を破った本シーンの見どころの1つが、制作スタッフ陣がこだわり抜いてつくりあげた戦場だ。雪で凍った湖に敵をおびき寄せて一網打尽にする大迫力、かつ冷酷なシーンだが、撮影では凍った湖そのものをつくり上げた。地面を掘ってコンクリートで固めた巨大な水槽を制作し、約2,000人もの敵兵を溺れさせたという戦闘シーンを再現。このシーンについてスコット監督も「ナポレオンは希代の戦略家で、冷酷な判断を下した」と話し、「彼は本物のオオカミだ」とナポレオンの人物像を表現。撮影カメラ11台、集められたエキストラ総勢8,000人と、莫大な製作費をかけてヨーロッパロケを敢行したスペクタクル超大作の一端を目撃することができる。『ナポレオン』は1月9日(火)よりデジタルプレミア配信中。発売元・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2024年01月09日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督による映画『ナポレオン』のデジタルプレミア配信が、1月9日(火) よりスタート。配信開始を記念して特別映像が公開された。〈英雄〉と呼ばれる一方、〈悪魔〉として恐れられたフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトの姿を描く本作。田舎町に生まれた⻘年ナポレオンは軍人・政治家として揺るぎない成功を収めながら、なぜ残虐な戦いに取りつかれ、冷酷非道な怪物に変貌したのか?本作ではこれまでのイメージを覆す、新解釈のナポレオン・ボナパルトが描かれる。公開された特別映像は、ナポレオンの栄光の日々を象徴する“アウステルリッツの戦い”のシーンのメイキング。ナポレオン率いるフランス軍がロシア・オーストリア連合軍を破ったこのシーンの見どころの一つが、制作スタッフ陣がこだわり抜いて造りあげた戦場だ。雪で凍った湖に敵をおびき寄せて一網打尽にする大迫力、且つ冷酷なシーンだが、撮影では凍った湖そのものを造り上げた。地面を掘ってコンクリートで固めた巨大な水槽を制作し、中の水を凍らせることで約2000人もの敵兵を溺れさせる戦闘シーンを再現。この大虐殺さながらのシーンについてスコット監督も、「ナポレオンは希代の戦略家で、冷酷な判断を下した。戦争は残酷なもの。彼は本物のオオカミだ」とナポレオンの人物像について語っている。『ナポレオン』特別映像公開<作品情報>『ナポレオン』1月9日(火) よりデジタルプレミア配信開始公式サイト: Apple Video Programming LLC. All Rights Reserved.
2024年01月09日リドリー・スコット監督映画『テルマ&ルイーズ』4K版が、2024年2月16日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国の劇場で順次公開される。リドリー・スコット監督映画『テルマ&ルイーズ』リバイバル上映最新作『ナポレオン』の公開を控えるリドリー・スコットが監督した『テルマ&ルイーズ』は、90年代を代表するロードムービー、そしてシスターフッド映画の金字塔。平凡な主婦のテルマとウェイトレスのルイーズの逃避行を通して、女性の自立や抵抗といったテーマを痛烈に描き出した作品だ。男性優位社会における女性の自由や自己解放、性暴力への強い批判、友情か愛情かで議論が巻き起こった複雑な関係性といった難しいテーマを、ロードムービーというフォーマットに巧みに落とし込んだ本作。“90年代の女性版アメリカン・ニューシネマ”と評され、第64回アカデミー賞では6部門にノミネート、見事に脚本賞を受賞している。このほか、デッド・ホース・ポイントをはじめとする壮大なロケーションが楽しめる映像美、短時間ながら強烈な印象を残し、結果的に本作が出世作にもなったブラッド・ピットの出演シーン、映画音楽の巨匠として知られるハンス・ジマーが手掛けた劇伴などにも注目しながら、本作を鑑賞してみてほしい。あらすじ平凡な主婦のテルマ(ジーナ・デイヴィス)とウェイトレスのルイーズ(スーザン・サランドン)は週末のドライブ旅行に出発した。その途中、立ち寄った店の駐車場でテルマが男に襲われるという事件が発生。テルマがレイプされそうになった寸前、助けに入ったルイーズが護身用の拳銃で男を射殺。ルイーズにはかつて、レイプの被害を受けたトラウマがあった。次から次へとトラブルが重なり、警察に指名手配された2人は、車でメキシコを目指し逃避行を続けるうちに、自分らしく生きることに目覚めていく……。上映情報『テルマ&ルイーズ 4K』※リドリー・スコット監督の監修による4Kレストア版での上映上映開始日:2024年2月16日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開■作品詳細監督・製作:リドリー・スコット製作:ミミ・ポーク・ギトリ脚本:カーリー・クーリ撮影:エイドリアン・ビドル音楽:ハンス・ジマー出演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、ハーヴェイ・カイテル、マイケル・マドセン、ブラッド・ピット1991年/アメリカ/129分/THELMA&LOUISE/カラー/シネスコ/5.1chThelma & Louise © 1991 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
2023年12月03日『ナポレオン』より主演のホアキン・フェニックスとリドリー・スコット監督の対談映像が解禁。さらに撮影現場の様子を捉えたメイキング写真も初解禁された。『グラディエーター』(2000)以来23年ぶりのタッグとなるホアキン・フェニックスを主演に、リドリー・スコット監督がフランス皇帝・ナポレオンを描く本作。この度、旧知の仲であるホアキン・フェニックスとリドリー・スコット監督の対談が実現。撮影時のエピソードや「ナポレオン」の人物像などについて語り合っている。冗談も多く飛び交うリラックスムードの中、フェニックスが「この映画が大変だったのは僕のせいじゃない?」とズバリ切り込むと、スコット監督は「君のせいだ」と即答。「僕のせいか」と爆笑するフェニックスに「それは冗談だけど(笑)君から学んだね。物語の真の意味を探ってくれただろ。実に楽しかった」と感慨深げ。撮影中の話になると、「正直リハは嫌いだ。大まかな構想だけをイメージして、何も決めずに演技したい」と本心を明かしたフェニックス。「撮影中、何回僕に腹を立てた?」と聞くフェニックスにスコット監督は「毎日だね」と返すなど、2人の気さくな関係がこちらにまで伝わってくる。「君はいい意味で複雑な人間だ。この役では、それが大きなプラスになる」とスコット監督がいうと照れ笑いを浮かべるフェニックス。「僕の性格をよくわかってる。演じてて最高に楽しかった」と笑顔でふり返った。また、2人の出会いとなった映画『グラディエーター』についても話が及ぶ。「初対面は23年前。以来監督は多くの作品を作ってきた。英雄、偉人、優れた人たちをね。今回はこの男だ。背が低く気が短い・・・僕を選んだ理由は?」とユーモアたっぷりに聞くフェニックス。スコット監督も笑いながら「『グラディエーター』を思い出した。“ナポレオンがいる”と。これは褒め言葉ではない」と語ると、フェニックスがたまらず「いいことを言おうとして思いつかなかったんだろ!」と笑いながら突っ込みを入れる、息のあった様子を見せた。リドリー・スコット×ホアキン・フェニックス「今作を作って、初めて知ったナポレオンの真実はあった?」とフェニックスが訊ねると、スコット監督は「もちろんたくさんあった。欠点が多いからこそあれだけの立身出世をなし得た。実に複雑で一筋縄ではいかない男だ。あまりに脆く、あまりに残酷すぎた」と答える。フェニックスは「一方でユーモアと茶目っ気もあった」とナポレオン像について語り合う。2人の言葉から、いかにナポレオンが両極端に思える性質を内存させた人物だったかが垣間見える。そして話はナポレオンの妻・ジョゼフィーヌとの話に。「最初に言ったね。“ナポレオン”を演じるなら、ジョゼフィーヌとの関係性を理解しろ”と。まだできていない」と率直に語るフェニックス。それに対しスコット監督は「ナポレオンの名声の始まりは、ジョゼフィーヌとの出会いだ」と語る。互いを振り回し、傷つけ、それでも離れることのなかった2人の複雑な関係を、フェニックスは「きっと本人たちも分かっていない。なぜ惹かれあい、なぜ離れられないのか。ミステリアスな関係だ」とふり返った。『ナポレオン』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2023年11月28日映画『ナポレオン』の12月1日(金)からの公開を前に、主演のホアキン・フェニックスとリドリー・スコット監督の特別対談映像とメイキング写真が解禁された。歴史に名を刻むフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトはいかにして皇帝の座へ上りつめたのか?映画では、彼が唯一愛した妻ジョゼフィーヌとの波乱万丈な愛憎関係の中で、大いなる野望と驚くべき戦略で歴史に残る数々の戦争を仕掛けたナポレオンの真の姿が描かれる。旧知の仲であるホアキン・フェニックスとリドリー・スコット監督。冗談も多く飛び交うリラックスムードの中、フェニックスが「この映画が大変だったのは僕のせいじゃない?」と切り込むと、スコット監督は「君のせいだ」と即答。「僕のせいか」と爆笑するフェニックスに「それは冗談だけど(笑)君から学んだね。物語の真の意味を探ってくれただろ。実に楽しかった」と感慨深げ。撮影中の話になると、「正直リハは嫌いだ。大まかな構想だけをイメージして、何も決めずに演技したい」と本心を明かしたフェニックス。「撮影中、何回僕に腹を立てた?」と聞くフェニックスにスコット監督は「毎日だね」と返すなど、ふたりの気さくな関係が伝わってくる。また、ふたりの出会いとなった映画『グラディエーター』についてにも話が及ぶ。フェニックスは「初対面は23年前。以来監督は多くの作品を作ってきた。英雄、偉人、優れた人たちをね。今回はこの男だ。背が低く気が短い……僕を選んだ理由は?」とユーモアたっぷりに聞くと、スコット監督も笑いながら「『グラディエーター』を思い出した。“ナポレオンがいる”と。これは褒め言葉ではない」と回答。フェニックスはたまらず「いいことを言おうとして思いつかなかったんだろ!」と笑いながらツッコむ。そして「今作を作って、初めて知ったナポレオンの真実はあった?」とフェニックスが切り込む。スコット監督は「もちろんたくさんあった。欠点が多いからこそあれだけの立身出世をなし得た。実に複雑で一筋縄ではいかない男だ。あまりに脆く、あまりに残酷すぎた」と答えると、フェニックスは「一方でユーモアと茶目っ気もあった」と語った。最後、ナポレオンの妻・ジョゼフィーヌとの話になると、「最初に言ったね。“ナポレオン”を演じるなら、ジョゼフィーヌとの関係性を理解しろ”と。まだできていない」と率直に語るフェニックス。それに対しスコット監督は「ナポレオンの名声の始まりは、ジョゼフィーヌとの出会いだ」と語る。互いを振り回し、傷つけ、それでも離れることのなかったふたりの複雑な関係。フェニックスは「きっと本人たちも分かっていない。なぜ惹かれあい、なぜ離れられないのか。ミステリアスな関係だ」と振り返った。『ナポレオン』ホアキン・フェニックス×リドリー・スコット監督の対談映像『ナポレオン』12月1日(金)公開
2023年11月28日今年の映画賞レースの本命と噂される、超大作の登場だ。世界史の授業などでその名をきいたことがあるだろう、18世紀末から19世紀の初頭にかけてヨーロッパに君臨したフランスの英雄ナポレオン・ボナパルト。平たい二角帽子がトレードマークの戦略の天才。その半生を壮大なスケールで描いた映画『ナポレオン』が12月1日(金)、いよいよ日本公開される。監督は『エイリアン』や『ブレードランナー』の巨匠リドリー・スコット。主演は『ジョーカー』のオスカー俳優、ホアキン・フェニックス。このふたりがタッグを組んだ前代未聞の歴史スペクタクルだ。『ナポレオン』フランス革命で王妃マリー・アントワネットがギロチンにかけられ斬首されるのを、若き軍人ナポレオンが傍観しているシーンで始まる。革命に揺れるフランスで頭角をあらわし、軍の司令官から最高権力者となり、ついには皇帝の座まで昇りつめるナポレオン快進撃のまさに幕開けだ。映画は、彼が参戦した初期の「トゥーロンの戦い」、皇帝になってからの『トラファルガーの海戦」、ロシア・オーストリア軍を破った「アウステルリッツの戦い」、大失敗に終わったロシア遠征、そして末期、イギリス・プロイセン軍に大敗した「ワーテルローの戦い」まで。戦歴の大半を描いてみせる。砲火が行き交い、騎馬にまたがった兵士がサーベルを手にして敵と斬り結ぶ戦闘シーンの迫力は、大スクリーンで観ると、まるで歴史の現場に居合わせたようなリアル感だ。クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』、スティーヴン・スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』が第二次世界大戦を描く戦争映画像を変えたけれど、本作は、18〜19世紀の戦争描写の決定版になったと思う。リドリー・スコット監督にとって、敬愛するスタンリー・キューブリック監督が企画し、実現に至らなかったナポレオンの映画化は、長年の悲願だったという。そういえば、監督の長編デビュー作は本作とほぼ同じ時代を舞台にした『デュエリスト 決闘者』。帝政ローマの剣闘士を主人公にしたアカデミー作品賞受賞作『グラディエーター』では、大量の群衆(モブ)シーンを効果的に使っている。予習はできている。まさに適役といっていいのだ。CG全盛の時代に反旗を翻すように、今回、スコットが多用したのは従来型の人海戦術。何百エーカーという広大な土地に作られた360度撮影可能のセットで、最大11台のカメラを同時にまわし、総勢8000人のエキストラを使ったというすさまじさ。なかでも、予告編にちらっと出てくる、凍てついた湖の上の戦いは常識を超えている。東京ドーム8.6個分の広大な野原を氷の湖にし、馬が落下するための大きな穴を掘って戦場を作った。ナポレオンが軍に砲撃を命じ、敵の馬が氷の穴に落下する。機械仕掛けの馬も利用し、カメラ8台で撮影したという。特殊効果を担当したのは『グラディエーター』でもスコットと組んでオスカーを獲得したニール・コーボールドだ。ところで、公開されたばかりの『翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜』のポスターにGACKTと二階堂ふみが馬にまたがるビジュアルが使われているが、あの元絵は、『サン=ベルナール峠を越えるボナパルト』という有名な肖像画だ。ナポレオンの時代は、戦いも含め様々な歴史上のできごとが絵画で描かれ、現存している。例えば、ナポレオンの戴冠式のシーン。世界史の教科書や参考書によく使われるこの絵画を、本作は忠実に再現した。その戴冠式に同席し、ナポレオンから皇后の冠を授けられるのが、彼の妻ジョセフィーヌ。『ミッション:インポッシブル』シリーズにも出演したヴァネッサ・カービーが扮している。この夫婦の何とも熱烈で、いっぷう変わったラブストーリーが、「英雄とよばれ、悪魔と恐れられた」ナポレオンの知られざる一面。実はリドリー・スコットが描きたかった、戦闘シーンと並ぶ、映画の重要なもうひとつの柱だ。ジョセフィーヌは、離婚歴があり、ふたりの子持ち。正直、こんな人に出会っちゃったら人生変わるよなあ、というタイプ。ナポレオンはこの蠱惑的な「年上の女」にいちずな愛をそそぎ、戦地からも膨大な数のラブレターを送り続けるのだが、彼女は他の男と浮気をしてしまう。手玉にとられ、それでも彼女なしにはいられない。英雄が無力なひとりの男になる。リドリー・スコットは「彼は私生活でも妻ジョセフィーヌとロマンティックな戦争を繰り広げていた」と語る。結構大胆なラブシーンも多い。このうえない世界史の勉強になる、おとなの映画なのです。文=坂口英明(ぴあ編集部)【ぴあ水先案内から】真魚八重子さん(映画評論家)「冒頭のマリー・アントワネットのギロチン台のシーンが、すでにリドリー・スコットらしい……」真魚八重子さんの水先案内をもっと見る()中川右介さん(作家、編集者)「……リドリー・スコットの狙いはフランス史を描くことではなく、「人間ナポレオン」を描くところにある……」中川右介さんの水先案内をもっと見る()植草信和さん(フリー編集者、元キネマ旬報編集長)「……リドリー・スコット監督の最高傑作……」植草信和さんの水先案内をもっと見る()
2023年11月27日巨匠リドリー・スコットとホアキン・フェニックスが組んだ映画『ナポレオン』。この度、ホアキン演じるナポレオンと、ヴァネッサ・カービー演じるジョゼフィーヌの重要な語らいのシーンの本編映像が初解禁となった。解禁された映像は、気だるげな2人がソファに座り1点を見つめているところからはじまる。ナポレオンがエジプト遠征中にジョゼフィーヌが浮気。その醜聞があろうことか新聞にまで掲載されて、ナポレオンは大激怒。家から叩き出されそうになったジョゼフィーヌは泣き叫び、ナポレオンも彼女を激しく罵る。そんな激しすぎる喧嘩の直後、2人はぐったりとしながら、ソファで語り合う。それは今後の彼らの関係性に大きく影響を及ぼす言霊となる――。「私は他の男とは違う。ささいな不安は無視できる。君はケダモノだ」と呟くナポレオン。浮気を糾弾されたジョゼフィーヌの方がむしろ堂々と彼に告げる。「偉大になりたい?私なしに偉大にはなれない」ナポレオンは、そのジョゼフィーヌの強い瞳から目が離せない…。この後、ジョゼフィーヌの“予言”通り、ナポレオンは皇帝へと上り詰め、ジョゼフィーヌは皇后として、2人は頂点に立つことになる。自由奔放なジョゼフィーヌの振る舞いに、ナポレオンはどんなに立腹しても荒々しく対応しても、決して離れない。離れられない。ジョゼフィーヌがどれだけ特別な存在であり、ナポレオンがどれほど彼女に心酔しているか、そして他人には理解し難い彼らの奇妙な、そして特別な関係のキーとなるシーンとなっている。ジョゼフィーヌを演じたヴァネッサ・カービーは、先日の11月14日パリで行われたワールドプレミアの後、取材に対し「たくましさや強さについて、多くを学びました。彼女は常に…私が書籍などを読んだ限り、ナポレオンとは正反対の、威厳のような静かなパワーを持っているに違いないと感じました」と明かす。「それでも2人は生涯惹かれあっていたのですから、お互いの中に何かを見出し、どんなことがあっても2人を引き合わせる磁力があったのではないかと思います。だからこそ、彼らが複雑な精神を持っていると感じたのだと思います。彼女はとても気まぐれで、とらえどころがなく、現実がどのような状況であっても、それに適応しなければなりませんでした。私にとっては、もっと表現豊かな人物を演じる方が楽なのです。彼女は多くのものを抱え込んでいて、自分がどう感じているかを語ることができないと感じました。そこが一番難しいところでした」と、独自の解釈を交えたキャラクターと役作りの難しさについて語った。この非常に難しい2人の愛の形をホアキンとどのように作り上げていったのか?撮影秘話について聞いてみると「長年にわたる結婚生活における最もハードなシーンの大半を最初の2週間で、複数台のカメラで撮影していましたから非常にタフな撮影でしたが、シーンの合間に2人で笑い合ったことが一番印象的」とヴァネッサ。「彼のユーモアにとても感謝しています。私たちは本当に深く苦しく、奇妙なものを探求していましたから、それはとてもありがたいことでした。一緒に笑うことで、私は順調に進めることができました」とエピソードを語ってくれた。『ナポレオン』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2023年11月25日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督最新作『ナポレオン』より特別映像が解禁。さらに新たな場面写真も解禁された。本作は、撮影カメラ11台、集められたエキストラ総勢8000人、莫大な製作費をかけてヨーロッパロケを敢行し、「皇帝ナポレオン」を描いたスペクタクル超大作。この度解禁されたのは、ナポレオンを演じたホアキン・フェニックスにフォーカスした特別映像。ハリウッドを代表する俳優となったホアキンについて、共演のヴァネッサ・カービーやリドリー・スコット監督が語っている。かつてホアキン・フェニックスといえば、個性的な監督たちと組んで、映画通の間で愛される役者、何よりあの伝説の俳優リバー・フェニックスの弟という印象が強かった。映画賞にも常連の実力派だったが、『ジョーカー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞、映画も世界中で爆発的なヒットを記録し、スター俳優として脚光を浴びることとなった。音楽のセンスもユーモアのセンスも独特なエピソードを持つ彼だが、本作の現場ではどうだったのだろうか?解禁となった映像で「ホアキンは本当にすごかった」と語り出すヴァネッサ・カービー。ホアキン・フェニックス演じる本作のナポレオンは、「私は他の男とは違う」と言い聞かせ、天才的な戦略で大群を率いてヨーロッパを侵攻するも、妻・ジョゼフィーヌに振り回されるというキャラクターだ。豪胆さと矮小さが同時に存在し、ナポレオンという人物を形作っている。カービーは「ナポレオンという予測不能な人物の特異な精神性を見事に表現した。ナポレオンの中にある真っ黒な部分をホアキンは完全に理解していた」と語る。さらにリドリー・スコット監督は「ホアキンを選んだ理由は彼の情熱だ」と話す。ホアキンとは『グラディエーター』以来のタッグとなるが、きっかけはホアキンがアカデミー賞に輝いた『ジョーカー』を見た時だったという。「彼が『グラディエーター』にどのように取り組んだか、彼の姿を見て鮮やかによみがえってきました。彼は正直でいてくれるし、私も彼に対して誠実さを大切にする。互いにとって良い存在ですね」と語る。同時に「彼こそがナポレオンだ、と思いました。身体的にも彼は役にピッタリです。彼の顔の特徴のいくつかは驚くほどナポレオンに似ている」とも言っており、ぜひ劇中にも登場するナポレオンのおかかえ画家、ジャック=ルイ・ダヴィッドらが残した自画像などと照らし合わせて見てほしい。現場でのホアキンの立ち振る舞いについて、プロデューサーのケヴィン・ウォルシュも「彼のような人はいません。彼はカメラの前に立つ度に自分を消します。何よりも、とても働き者です。自分の仕事を深く掘り下げ、映画全体の構成をより良くするために疑問を投げかけます。さらに、素晴らしいユーモアのセンスもあります。映画にとって、かけがえのない財産です」と絶賛している。今回のナポレオン役については、さすがのホアキンも不安を覚えたそうだが、鍵になったのは【肖像画】だったという。当時でいう写真代わりの肖像画をホアキンは見つめ続けた。ちなみにナポレオンの墓や縁ある場所なども訪れたそうだが、それらはホアキンの心を動かすことがなく、ナポレオンの着用したジャケットを見ても「“こりゃ小さいジャケットだな”と思う程度だった」という。そんな独自の感性を持つ彼が本作でどのように「ナポレオン」像を作り上げていったのか。スコット監督は、「彼はナポレオンの歩き方、話し方、座り方に注目していた」と明かし、改めて「ホアキンは撮影中に進化していく。ナポレオンになっていくんだ。最高の俳優だ」と賛辞を送っており、そんなホアキン・フェニックスが体現した「ナポレオン」にますます期待が高まる。『ナポレオン』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2023年11月18日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督作『ナポレオン』より特別映像と日本版本ポスターが解禁された。歴史にその名を刻むフランスの皇帝ナポレオンをホアキン・フェニックスが演じる本作。今回解禁となる特別映像では、リドリー・スコット監督が劇中で圧倒的な迫力を誇る戦闘シーンの撮影について語っている。「戦闘シーンの撮影は全てが規格外となる。歴史的な戦いを再現した」と監督自らが語る通り、陣形の全体像が分かる上空からのカット、さらには息を呑む大砲の炎、吹き飛ばされる兵士の姿、戦場を駆け抜ける騎兵隊など、迫力ある映像が続く。「一気に撮影したかった」という監督の要望通り、エキストラ300人、馬100頭とカメラ11台が用意された。「私自身の中にナポレオンが宿り、撮影に影響を及ぼした。良くも悪くもだ」とスコット監督は語る。今年で御年86歳となるリドリー・スコット監督。50年近いキャリアの中で、『ブレードランナー』『エイリアン』『グラディエーター』『オデッセイ』など、映画史に刻まれる名作を生み出してきたが、特に戦争、SFといった非日常な世界をテーマに、細部にまでこだわり抜いてリアリティを積み上げ、圧倒的な世界観を構築した作品を多く手掛けてきた。監督の思い描く壮大なビジョンを実現するために、スタッフたちは完璧な仕事が求められる。本作では最大11台のカメラを使用するため、広大なロケーションは360度完璧に装飾された。ごまかしは一切なし。隠れられるような背景もない。戦闘シーンでは当時の兵士のように動ける膨大な人数の俳優が必要だった。そこで軍事アドバイザー、ポール・ビティスによりナポレオン時代に使われていた軍事演習が行われた。銃の構え方、足並みの揃え方、軍隊としての移動の仕方まで、当時のナポレオン兵が行っていた訓練がほどこされたという。俳優たちは消耗戦だったナポレオン戦争で兵士たちが感じていた死と直面する恐怖や、砲弾が飛び交い、すぐ隣にいた人間が一瞬で命を落としていく、まるで死を迎える準備のような戦場のリアルを演技で伝える必要があったからだ。最終的には戦闘の決まった振り付けを用意するのではなく、<事態に備える>よう心がけさせたという。スコット監督が「正方形に整列してほしい」と言えばビティスが「騎兵隊の位置に」と告げ、俳優たちは正方形に整列し、必要なポジションを取ることができるまでになった。何事にも備えよ――ビティスが24年の兵役経験から身につけてきたモットーが、撮影現場では戦闘シーンのさらなるリアルな演出に生かされた。本作では、そうしたスペシャリストたちのきめ細やかな仕事が、リドリー・スコット映画の唯一無二のリアリティを作り上げているのだ。併せて、日本版本ポスターも解禁。前回解禁された“静”のイメージのポスターから一転、フランス国旗たなびく中、サーベルを片手に鬼神のごとき表情で先陣を切り突撃していくホアキン・フェニックス演じるナポレオンの躍動する姿がとらえられたポスターとなっている。『ナポレオン』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2023年11月01日映画『ナポレオン』の最新予告映像が公開された。『ナポレオン』は、リドリー・スコット監督とホアキン・フェニックスが『グラディエーター』以来23年ぶりにタッグを組んだ作品。1789年、自由、平等を求めた市民によって始まったフランス革命。マリー・アントワネットは斬首刑に処され、国内の混乱が続く中、天才的な軍事戦略で諸外国から国を守り皇帝にまで上り詰めた英雄ナポレオン。最愛の妻ジョゼフィーヌ(ヴァネッサ・カービー)との奇妙な愛憎関係の中で、フランスの最高権力を手に何十万人の命を奪う幾多の戦争を次々と仕掛けていく。冷酷非道かつ怪物的カリスマ性をもって、ヨーロッパ大陸を勢力下に収めていくが――。公開された特別映像では、スコット監督が戦闘シーンの撮影を振り返っている。「戦闘シーンの撮影は全てが規格外となる。歴史的な戦いを再現した」と自らが語る通り、陣形の全体像がわかる上空からのカットがあったかと思えば、息を呑む大砲の炎、吹き飛ばされる兵士の姿、戦場を駆け抜ける騎兵隊など、まるで観る者が戦場に引きずり込まれているとさえ感じるような迫力ある映像が続く。スコット監督は撮影について「私自身の中にナポレオンが宿り、撮影に影響を及ぼした。良くも悪くもだ」と語っている。併せて、日本版本ポスターが公開された。先日公開となった“静”のイメージのポスターから一転、フランス国旗たなびく中、サーベルを片手に鬼神のごとき表情で先陣を切り突撃していくホアキン演じるナポレオンの躍動する姿が捉えられている。『ナポレオン』特別映像<作品情報>『ナポレオン』12月1日(金) 公開公式サイト:
2023年11月01日デイジー・リドリーが『We Bury the Dead』に主演することになった。サバイバルスリラーで、監督はザック・ヒルディッチ。軍隊の実験が失敗して夫を失った主人公(リドリー)は、夫が生きていることを願いつつ死体の回収を手伝う。そんな中、死体が息吹を持ち出すというストーリーらしい。撮影は来年2月、オーストラリア西部で始まる。今作はオーストラリアが出資しているため、全米映画俳優組合のストライキの対象外。リドリーの最近作は、今年のサンダンス映画祭で上映された『Sometimes I Think About Dying』。文=猿渡由紀
2023年11月01日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督の映画『ナポレオン』。撮影カメラ11台、8,000人を超えるエキストラ、巨額の製作費をかけてヨーロッパロケを敢行した本作の見どころでもある、戦いのシーンにフォーカス。ホアキン演じるナポレオンが、いかに広範囲に勢力を伸ばし、どのように周辺諸国を制圧していったのか、また語り継がれる歴史的な戦いはどのようなものだったのかを紐解く。誰もが名前を知る<英雄>ナポレオン・ボナパルト。彼が世界にその名を轟かせるきっかけは、1789年に始まったフランス革命だった。王と貴族による支配に不満を抱いた平民が立ち上がり、絶対王政が崩壊。しかし革命後、フランスは大きな混乱と抗争に見舞われる。若き軍人ナポレオンは、その動乱のさなかに数々の功績を打ち立てた。革命政府の軍人として混乱を次々に鎮め、ついにはクーデターを成功させて国家の長となったのだ。政治家の才に長けたナポレオンは、革命の精神をもって社会の安定を図り、自らの名を冠した「ナポレオン法典」を発布。また、自ら戦地に赴き、卓越した戦術とカリスマ性によって生涯61もの戦闘を指揮した。フランス皇帝となった後も、名将として周辺諸国を圧倒し、一時はヨーロッパ大陸の大半を勢力下に置いた。地図で見ると、いかに広範囲にナポレオンの勢力が広がっていたかが分かるだろう。もともとフランスにとって、自国を守るための闘いだった戦争。ナポレオンはその目的を少しずつ変化させ、やがて血で血を洗う侵略と征服に身を投じていく。1793年から1815年までに率いた戦闘の数々では、累計300万人以上が戦死。もはや、彼は「悪魔」「食人鬼」として恐れられる存在となっていた。●トゥーロンの戦い(1793年フランス)パリ→トゥーロン695kmフランス革命初期、港町・トゥーロン。王党派を支援するイギリスらの軍隊に占領されていた港の砦を取り戻し、砲兵将校だったナポレオンが国際的に名を上げた戦い。深夜、ナポレオンは奇襲をかけると砦の大砲を強奪、港に停泊していたイギリス海軍の艦隊を次々撃沈した。●エジプト遠征(1798年 エジプト)パリ→アレクサンドリア4,477km29歳のナポレオンは少将となり、4万人を率いてエジプト・アレクサンドリア近郊に上陸。イギリスの植民地インドへの経由地であるエジプトを抑えることが狙いだった。エジプトはオスマン帝国統治下、非アラブ系白人奴隷や傭兵からなる騎馬隊のマルムーク軍は、銃剣装備の歩兵からの一斉射撃の前になすすべなくフランス軍が圧勝。北進するもののイギリス・オーストリアによるフランスへの攻撃の再開に加え、ナポレオンの妻・ジョゼフィーヌの浮気が発覚。「敵前逃亡と見做されるぞ!」と非難されながらも、ナポレオンはフランスへ帰還する。●アウステルリッツの戦い(1805年オーストリア※現在のチェコ)パリ→アウステルリッツ1,242kmナポレオンが、ロシア・オーストリア連合軍を破った戦いは戴冠式から1年後のこと。オーストリアは、ロシアと同盟を組んでフランスに戦いを挑んだ。ナポレオンは地の利を活かし、敵を誘い込むように陣形を展開。雪で隠されていた場所は、実は氷の張った湖。そこへ大砲を打ち込んで兵も馬も凍てつく湖に引き摺り込んだ。結果はフランス軍の大勝。オーストリアは領土の割譲や多額の賠償金を課され、ロシア軍は撤退。ナポレオンの戦績の中でも最も華々しいものとなった。●ボロジノの戦い(1812年ロシア)パリ→モスクワ2,848kmモスクワ西方・ボロジノ。ナポレオン率いる大陸軍(フランス軍を中核としたヨーロッパ諸国連合軍)とロシア帝国陸軍の戦い。ナポレオンは、60万の兵を率いて進軍する。食糧供給を断たれるなど戦力を削られながらもなんとかモスクワに入城したときには30万人都市はすでにもぬけのカラ。若きロシア皇帝アレクサンドル1世はモスクワの街を焼き払い、ナポレオンを退却させた。しかも例年よりも早く厳しい寒波に襲われ、寒さ・飢えに加えてチフスや赤痢といった病が蔓延。フランスへ帰還できたのはわずか4万ほどだったといわれている。●ワーテルローの戦い(1815年現在のベルギー)パリ→ワーテルロー292kmモスクワ遠征の責任を問われたナポレオンはエルバ島の統治を名目とした実質流刑となるが、ヨーロッパ情勢は安定せず、1年ほどでフランス国内からもナポレオン待望の機運が高まる。イギリスとプロイセン連合軍は25万を超える兵力を終結させ、ナポレオン率いるフランス軍12万と対峙。イギリス軍は高地に軍をはり、正確な射撃で応戦。フランス軍は雨により砲兵が活動できず、イギリス軍の方陣を切り崩せない上、交戦中にプロイセン軍の援軍が到着。フランス軍は結果4万人もの戦死者を出して総退却することになった。ナポレオンはセントヘレナ島に流され、そこで生涯を終える。『ナポレオン』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2023年10月28日ホアキン・フェニックス主演×リドリー・スコット監督の映画『ナポレオン』より、本編の見どころでもある戦いのシーンにフォーカスした場面写真が解禁された。本作は、“英雄”と呼ばれる一方で“悪魔”と恐れられたフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトの真の姿を壮大なスケールで描いたスペクタクル大作。撮影カメラ11台、8000人を超えるエキストラ、巨額の製作費をかけてヨーロッパロケを敢行した。ナポレオン・ポナパルトが世界にその名を轟かせるきっかけは、1789年に始まったフランス革命だった。王と貴族による支配に不満を抱いた平民が立ち上がり、絶対王政が崩壊。しかし革命後、フランスは大きな混乱と抗争に見舞われる。若き軍人ナポレオンは、その動乱のさなかに突如現れ、数々の功績を打ち立てた。革命政府の軍人として混乱を次々に鎮め、ついにはクーデターを成功させて国家の長となった。政治家の才に長けたナポレオンは、革命の精神をもって社会の安定を図り、自らの名を冠した「ナポレオン法典」を発布。また、自ら戦地に赴き、卓越した戦術とカリスマ性によって生涯61もの戦闘を指揮した。フランス皇帝となった後も、名将として周辺諸国を圧倒し、一時はヨーロッパ大陸の大半を勢力下に置く。もともとフランスにとって、戦争とは自国を守る闘いだったが、ナポレオンはその目的を少しずつ変化させ、やがて血で血を洗う侵略と征服に身を投じてゆく。1793年から1815年までに率いた戦闘の数々では、累計300万人以上が戦死。もはや、彼は「悪魔」「食人鬼」として恐れられる存在となっていた。なお、今回解禁された場面写真と解説は以下の通り。トゥーロンの戦い(1793年フランス)パリ→トゥーロン695kmトゥーロンの戦いフランス革命初期、港町・トゥーロン。王党派を支援するイギリスらの軍隊に占領されていた港の砦を取り戻し、砲兵将校だったナポレオンが国際的に名を上げた戦い。深夜、ナポレオンは奇襲をかけると砦の大砲を強奪、港に停泊していたイギリス海軍の艦隊を次々撃沈した。エジプト遠征(1798年 エジプト)パリ→アレクサンドリア 4477kmエジプト遠征29歳のナポレオンは少将となり、40,000人を率いてエジプト・アレクサンドリア近郊に上陸。イギリスの植民地インドへの経由地であるエジプトを抑えることが狙いだった。エジプトはオスマン帝国統治下、非アラブ系白人奴隷や傭兵からなる騎馬隊のマルムーク軍は、銃剣装備の歩兵からの一斉射撃の前になすすべなくフランス軍が圧勝。北進するもののイギリス・オーストリアによるフランスへの攻撃の再開に加え、ナポレオンの妻・ジョゼフィーヌの浮気が発覚。「敵前逃亡と見做されるぞ!」と非難されながらも、ナポレオンはフランスへ帰還する。アウステルリッツの戦い(1805年オーストリア※現在のチェコ)パリ→アウステルリッツ1242kmアウステルリッツの戦いナポレオンが、ロシア・オーストリア連合軍を破った戦い。戴冠式から1年後のことだった。オーストリアは、ロシアと同盟を組んでフランスに戦いを挑んだ。ナポレオンは地の利を活かし、敵を誘い込むように陣形を展開。雪で隠されていた場所は、実は氷の張った湖。そこへ大砲を打ち込んで兵も馬も凍てつく湖に引き摺り込んだ。結果はフランス軍の大勝。オーストリアは領土の割譲や多額の賠償金を課され、ロシア軍は撤退。ナポレオンの戦績の中でも最も華々しいものとなった。ボロジノの戦い(1812年ロシア)パリ→モスクワ2848kmボロジノの戦いモスクワ西方・ボロジノ。ナポレオン率いる大陸軍(フランス軍を中核としたヨーロッパ諸国連合軍)とロシア帝国陸軍の戦い。ナポレオンは、600,000の兵を率いて進軍する。食糧供給を断たれるなど戦力を削られながらもなんとかモスクワに入城したときには30万人都市はすでにもぬけのカラ。若きロシア皇帝アレクサンドル1世はモスクワの街を焼き払い、ナポレオンを退却させた。しかも例年よりも早く厳しい寒波に襲われ、寒さ・飢えに加えてチフスや赤痢といった病が蔓延。フランスへ帰還できたのはわずか40,000ほどだったと言われている。ワーテルローの戦い(1815年現在のベルギー)パリ→ワーテルロー 292kmワーテルローの戦いモスクワ遠征の責任を問われたナポレオンはエルバ島の統治を名目とした実質流刑となるが、ヨーロッパ情勢は安定せず、1年ほどでフランス国内からもナポレオン待望の機運が高まる。イギリスとプロイセン連合軍は250,000を超える兵力を終結させ、ナポレオン率いるフランス軍120,000と対峙。イギリス軍は高地に軍をはり、正確な射撃で応戦。フランス軍は雨により砲兵が活動できず、イギリス軍の方陣を切り崩せない上、交戦中にプロイセン軍の援軍が到着。フランス軍は結果4万人の戦死者を出して総退却することになった。ナポレオンはセントヘレナ島に流され、そこで生涯を終える。『ナポレオン』12月1日(金)公開
2023年10月28日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督、Apple Original Filmsによる映画『ナポレオン』から新場面写真が解禁。ナポレオン役のホアキンとジョゼフィーヌ役のヴァネッサ・カービーについてリドリー・スコット監督が語った。今回解禁となる新場面写真は、キャラクターにフォーカス。“英雄”のイメージから一変、悪魔の一面を覗かせるナポレオン役のホアキンの鋭い眼光が印象的だ。スコット監督は、『ナポレオン』の製作に取り掛かる直前に公開された『ジョーカー』(19)でのフェニックスの演技に魅了されたという。「ナポレオンは戦場において怪物のような存在で、いかに人を欺き、荒廃させるかを知っています。無慈悲です。しかし彼のアキレス腱はジョゼフィーヌでした」と話す。スコット監督は、ナポレオンが持つこのジョゼフィーヌに対する“執着心”を表現するのは、「これまで一緒に仕事をした中で最高の俳優の一人」と語るホアキン・フェニックスしかいないと考えた。「私はホアキンを見つめながら、“この小さな悪魔はナポレオン・ボナパルトそのものだ”と言いました。彼はナポレオンに似ています」。一方、フェニックスは「リドリーとまた仕事がしたいという、とてもノスタルジックな思いがありました」と語る。彼はナポレオンに関する膨大な量の書籍を読み漁り、リサーチを進め、ナポレオンに近づこうとしたというが、「ホアキンがやってきて、“どうしたらいいのか分からない”と言うのです」と監督。「私たちは10日間、1日中座って、1つ1つのシーンについて話し合いました。ある意味、リハーサルを行ったのです。とにかく細部に渡って」とふり返る。この結果、すでに台本は固まりつつあったころだったが、台詞を大幅に削減し、シーンが単純化され、視覚的な合図や身体的なジェスチャーが代わりに重要な役割を果たすようになったそうだ。また、ナポレオンの“運命の女性”ジョゼフィーヌを演じたカービーについて、スコット監督は彼女がアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた『私というパズル』や、マーガレット王女を演じた人気シリーズ「ザ・クラウン」で惚れ込んでいた。カービーは依頼されたその晩に脚本を読んでとても気に入り、準備期間として1か月を与えられた。書籍などからリサーチを進め、ジョゼフィーヌの領地であったマルメゾンで多くの時間を過ごし、墓にも訪れたという。カービーのジョゼフィーヌは魅惑的で、束縛できない女性。率直だが儚く、優美で、やや異質でもある。カービー曰く、ジョゼフィーヌがもつ多面的な女性像はとても魅力的だと感じながらも、その複雑さゆえに役作りには苦労したそう。スコット監督は「すべてはヴァネッサの力量です。素晴らしい俳優です。情報を得るための努力、自分で行うリサーチ、それらが様々な形で現れています。私は驚かされるのが大好きです」と語る。ナポレオンについてはたくさんの書籍や逸話が残されているものの、それらを見ていくと証言同士が互いに矛盾していることが多かったのだという。人間がいかに複雑な内面を抱えているか、フェニックスでも役作りに悩み苦しんだナポレオンが抱えていた“矛盾”。フェニックスのナポレオンは圧倒的なカリスマ性を持ちながらも、不器用で神経質で、まるで迷子の子どものような振る舞いも見せる。歴史に名を残す“英雄”でありながら、一方で“悪魔”と恐れられた男。様々な矛盾をはらんだ“人間・ナポレオン“の姿を、悩み抜いた末に鬼気迫る迫真の演技で魅せている。『ナポレオン』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2023年10月24日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督作『ナポレオン』より最新予告が公開され、日本版ポスターと新場面写真も解禁された。『ジョーカー』でアカデミー賞を受賞したホアキン・フェニックスが英雄と呼ばれる一方で、悪魔と恐れられた男「ナポレオン」を演じる本作。リドリー・スコット監督とホアキン・フェニックスが『グラディエーター』以来23年ぶりの再タッグで挑むスペクタクル超大作だ。この度解禁された最新予告では、ホアキン・フェニックスが鬼気迫る演技で挑んだナポレオンの真の姿が切り取られている。フランス軍を率いる指揮官としての雄姿、いまも語り継がれる運命の女、妻ジョゼフィーヌとの愛憎入り混じるプライベートな顔、歴史に残る冠を奪い、自ら頭上へと掲げる皇帝ナポレオン誕生の戴冠式での威圧的な演説の様子などが、撮影カメラ11台、エキストラは総勢8000人という莫大な製作費をかけた壮大な映像とともに映し出されている。やがて、徐々に剥き出しになっていくナポレオンの野心と虚栄。遂にはフランス中が恐れ、誰も手がつけられない存在へとなってしまうひとりの男の生き様を、ホアキン・フェニックスならではの怪演とも言うべく迫真の演技で見せつける。フランス国旗を手にした軍隊や数百頭の馬とともに激しい雄叫びを上げ、勇ましく走り抜けるナポレオンの姿に目が離せない、圧巻の予告映像に仕上がっている。併せて解禁された日本版ポスターでは、まるで睨むような形相で、じっとこちらを見つめるホアキン=ナポレオンの表情が切り取られている。場面写真では、兵士を鼓舞する凄みのある佇まいを見せる一方、妻に寄り添う別の一面も映し出され、これまで描かれることのなかったであろう、「ナポレオン」のまた違う側面を垣間見ることができる。『ナポレオン』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ナポレオン 12月1日より全国の映画館で公開
2023年10月19日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督作『ナポレオン』の公開日が12月1日(金)に決定し、日本版予告と新場面写真が解禁された。ホアキン・フェニックスとリドリー・スコットは『グラディエーター』以来の再タッグ。歴史に名を刻むフランスの皇帝ナポレオンの知られざる姿を描き出す。この度解禁となった予告映像は、1789年に始まったフランス革命により、マリー・アントワネットが国民の罵声飛び交う中でギロチン(斬首刑)にかけられるショッキングなオープニングから始まる。それを冷静に見守る一人の男、フランスの将校ナポレオン。革命による国内の混乱を鎮め、イギリスやオーストリアから国を守るべく、類まれなる軍事戦略でたちまち頭角を現し、皇帝にまで上り詰めていく。最愛の妻ジョゼフィーヌとともに出席したノートルダム大聖堂での戴冠式では自らの手で冠を取り上げて被り、大いなる野望を描く印象的なシーンも。そして、アウステルリッツとワーテルローという、ナポレオンの戦いの中でも重要な二大戦闘シーンも見られる。フランス国旗を手にした軍隊と数百頭の馬と共に勇ましく指揮を執るナポレオン。そして予告ラストに描かれるのは、一面、氷と霧に覆われたアウステルリッツの戦いだ。オーストリアとロシアの連合軍を雪で覆われた氷上に誘い込むと突然、大砲を発射!彼らの足元の氷を打ち割り、血まみれになった敵国の兵や馬が氷の割れた湖へと落ちていく…。ナポレオンの狡猾かつ冷酷ぶりを伺わせる衝撃シーンとなっている。撮影カメラ11台、集められたエキストラは8000人と多額な製作費をかけ、ヨーロッパロケを敢行した本作。「スペクタクル超大作」の名にふさわしい、壮大なスケールを感じさせる予告編となっている。『ナポレオン』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年09月08日リドリー・スコット監督と『ジョーカー』のホアキン・フェニックスが『グラディエーター』以来の再タッグで挑むスペクタクル超大作『ナポレオン』の日本版予告編と新場面写真が解禁された。歴史に名を刻むフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトはいかにして皇帝の座へ上りつめたのか?映画では、彼が唯一愛した妻ジョゼフィーヌとの波乱万丈な愛憎関係の中で、大いなる野望と驚くべき戦略で歴史に残る数々の戦争を仕掛けたナポレオンの真の姿が描かれる。解禁された日本版予告は、1789年に始まったフランス革命により、マリー・アントワネットが国民の罵声飛び交う中でギロチン(斬首刑)にかけられるショッキングなオープニングから始まる。それを冷静に見守るひとりの男、フランスの将校ナポレオン(ホアキン・フェニックス)。革命による国内の混乱を鎮め、イギリスやオーストリアから国を守るべく、類まれなる軍事戦略でたちまち頭角を現し、皇帝にまで上り詰めていく。最愛の妻ジョゼフィーヌ(ヴァネッサ・カービー)と共に出席したノートルダム大聖堂での戴冠式では、自らの手で冠を取り上げて被り、大いなる野望を描く印象的なシーンも。また、予告編ではアウステルリッツとワーテルローという、ナポレオンの戦いの中でも重要な二大戦闘シーンも見られる。フランス国旗を手にした軍隊と数百頭の馬と共に勇ましく指揮を執るナポレオン。そして予告ラストに描かれるのは、一面、氷と霧に覆われたアウステルリッツの戦い。オーストリアとロシアの連合軍を雪で覆われた氷上に誘い込み、突然、大砲を発射。彼らの足元の氷を打ち割り、血まみれになった敵国の兵や馬が氷の割れた湖へと落ちていくという、ナポレオンの狡猾かつ冷酷ぶりを伺わせる衝撃的なシーンとなっている。『ナポレオン』日本版予告『ナポレオン』12月1日(金)公開
2023年09月08日『ジョーカー』のホアキン・フェニックスがナポレオン・ボナパルトを演じることで話題の、Appleオリジナル映画『ナポレオン』。上映時間は2時間38分(158分)と発表されているが、監督のリドリー・スコットによるとさらに長い「4時間半(270分)」で「最高」と評するカットの用意があるという。スコット監督が「Empire Magazine」に語ったところによると、270分版の『ナポレオン』は、よりナポレオンの妻ジョセフィーヌ(ヴァネッサ・カービー)に焦点を当て、彼女がナポレオンに出会う前の生活が描かれているとのこと。「最終的に、Appleが上映してくれるといいのだが」というスコット監督の願いは叶うのか。映画ファンも「ぜひ270分版を見せてほしい!」「Apple、お願いします」と後押ししている。2000年の『グラディエーター』から23年を経て、スコット監督とホアキンが2回目のタッグを組んだ今作。アカデミー賞ノミネート常連のスコット監督に、『ジョーカー』でアカデミー主演賞を獲得したホアキン、『私というパズル』でアカデミー主演女優賞にノミネートされたヴァネッサ、『預言者』でセザール賞主演男優賞を受賞したタハール・ラヒムと演技派が揃い、賞レース参戦への期待が高まる。『ナポレオン』の日本公開は今年12月に予定されている。(賀来比呂美)
2023年08月30日アメリカでは11月22日、日本では12月に公開が決定しているリドリー・スコット監督×ホアキン・フェニックス主演『ナポレオン』。スコット監督が主演にホアキンを選んだ理由を「Empire」誌に語った。2人は2000年のアカデミー賞受賞作『グラディエーター』でタッグを組んだことはあったが、今作のナポレオン役にホアキンを起用するアイディアは、スコット監督が『ジョーカー』を観ている時に思いついたという。「私はホアキンを見つめながら、『この悪ガキはナポレオン・ボナパルトだ』と言いました。彼はナポレオンにそっくりなんです」と、ジョーカーに扮したホアキンがナポレオン役にぴったりだと確信したと明らかにしている。「私はナポレオンをアレクサンドロス大王、アドルフ・ヒトラー、スターリンと比較します。確かに彼は悪いこともたくさんやってきた。同時に、驚くほどの大胆さ、実行力、支配力もありました。彼は特別な人だったのです」と、ナポレオンの魅力についても語った。ナポレオンと最初の妻ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネの関係を中心に描いているという今作。ジョゼフィーヌ役は当初ジョディ・カマー(「キリング・イヴ/Killing Eve」)がキャスティングされていたが、スケジュールの都合で降板し、ヴァネッサ・カービー(『ミッション:インポッシブル』シリーズ)が新たに起用された。(賀来比呂美)■関連作品:ジョーカー 2019年10月4日より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”
2023年08月01日映画『ナポレオン』が2023年12月1日(金)に公開される。監督はリドリー・スコット、主人公ナポレオン役はホアキン・フェニックス。軍人ナポレオンの“真の姿”とは?映画『ナポレオン』は、歴史に名を刻むフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトが、いかにして皇帝の座へ上りつめたのかを壮大なスケールで描く作品。彼が唯一愛した妻・ジョゼフィーヌとの波乱万丈な愛憎関係の中で、歴史に残る数々の戦争を仕掛けた“軍人ナポレオンの真の姿”に迫る。リドリー・スコット監督×ホアキン・フェニックス主演監督は、アカデミー賞作品賞に輝いた映画『グラディエーター』や『オデッセイ』などを手掛けてきた巨匠リドリー・スコット。主人公のナポレオン役はホアキン・フェニックスが演じる。リドリー・スコットとホアキン・フェニックスのタッグは、ホアキン・フェニックスがラッセル・クロウ演じるローマの将軍マキシマスと対峙する暴君を演じた『グラディエーター』以来となる。ホアキン・フェニックスは役作りにあたり、ナポレオンに関する膨⼤な量の書籍を読み漁りリサーチ。しかし、役作りは難航したといい、リドリー・スコットは細部にわたって1つ1つのシーンについてホアキン・フェニックスとの話し合いを行ったという。“アウステルリッツの戦い”シーンも『ナポレオン』は、リアルと特殊効果の相乗効果による圧倒的なスケールがポイント。中でも、ナポレオン史上最も華々しい功績をあげたとされる氷上が舞台の“アウステルリッツの戦い”シーンだ。オーストリア&ロシアと会戦する戦いのシーンについて、監督のリドリー・スコットは「無駄がない」と舌を巻くほどの出来栄えに。凍てつく氷の湖の先で睨みあうロシア軍と、ナポレオン率いるフランス軍。ナポレオンは、敵を凍った湖の上に追い込み、大砲で氷を割り敵を湖へと沈めた。このシーンは、なんと約80万〜120万㎡を誇る広大な野原の土を掘り、氷の湖の表面を再現、さらにはその上を氷で固めた上で撮影したという。⾶び散る⾎や泥、役者にこびりつくように濡れた泥、四⽅⼋⽅から⾶んでくるもの、多くの煙、機械仕掛けの馬などを用いて、迫力満点のシーンに仕上げたのである。衣装の約95%はオリジナル、出来る限り忠実に再現衣装にも注目ジョゼフィーヌはナポレオンとの出会いから皇后となるまで、地位の変化にともない衣装が変わっていく。彼女は、当時、時代の最先端であり、ファッションアイコンでもあった。結婚式、戴冠式など要所で出てくるジョゼフィーヌのドレスなども『ナポレオン』の見所。また、ナポレオンは軍服も当時のものを出来る限り再現。例えば、二角の”ナポレオン・ハット”。帽子も当時の比率があうよう徹底的にリサーチしたという。衣装の約95%は既存品の利用ではなく、映画のために制作されたもとなっている。登場人物ナポレオン・ボナパルト…ホアキン・フェニックス大いなる野望と驚くべき戦略思考をもって、数多の戦争を仕掛けた軍人であり、皇帝の座まで上りつめた男。歴史に名を残す“英雄”でありながら、⼀⽅で“悪魔”と恐れられた一面も持つ。ホアキン・フェニックスは、バットマンの敵役として登場した人気ヴィラン“ジョーカー”誕生の理由に迫る人気映画であり、続編の公開も予定されている『ジョーカー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞した。ジョゼフィーヌ…ヴァネッサ・カービーナポレオンが妻。カリブ海のフランス領マルティニーク島の貴族の家に生まれる。フランス革命で投獄された後、6歳年下のナポレオンと結婚。フランス皇后にまで上り詰める。ナポレオンが唯一愛した運命の女性で、彼の最期の言葉は「フランス、陸軍、ジョゼフィーヌ」であったと言われる。演じるのは、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』や『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』など話題作に出演しているヴァネッサ・カービー。ウェリントン...ルパート・エヴェレットイギリスの軍人。ワーテルローの戦いではナポレオンと会戦。ナポレオンとの戦争で功績をあげる。後にイギリスの首相にまで上り詰める。脚本は『ゲティ家の身代金』のデヴィッド・スカルパ脚本は、リドリー・スコットと『ゲティ家の身代金』でタッグを組んだデヴィッド・スカルパ。一流のキャストとフィルムメイカーが集結し、軍人ナポレオンの真の姿に迫る大作『ナポレオン』を送り出す。映画『ナポレオン』あらすじ歴史に名を刻むフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルト。唯一愛した妻・ジョゼフィーヌとの波乱万丈な愛憎関係の中で、野望と戦略思考をもって数々の戦争を仕掛け、皇帝の座へ上りつめた。軍人ナポレオンの“真の姿”とは?【作品詳細】映画『ナポレオン』公開日:2023年12月1日(金)監督:リドリー・スコット脚本:デヴィッド・スカルパ出演:ホアキン・フェニックス、ヴァネッサ・カービー、タハール・ラヒム、ルパート・エヴェレット配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント原題:Napoleon
2023年07月14日Apple Original Filmsによる映画『Napoleon』が、日本で12月に『ナポレオン』のタイトルで全国公開されることが決定し、併せて予告映像が公開された。本作は、歴史に名を刻むフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトの姿を壮大なスケールで描いた作品。彼が唯一愛した妻ジョゼフィーヌとの波乱万丈な愛憎関係の中で、大いなる野望と驚くべき戦略で歴史に残る数々の戦争を仕掛けたナポレオンはいかにして皇帝の座へ上りつめたのか──。監督は、アカデミー賞作品賞受賞作『グラディエーター』や『オデッセイ』などを手がけた巨匠リドリー・スコット。主人公ナポレオン役には『ジョーカー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックス。二人のタッグはホアキンが、ラッセル・クロウ演じるローマの将軍マキシマスと対峙する暴君を演じた『グラディエーター』以来となる。ナポレオンの妻ジョゼフィーヌ役には、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』や『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』など話題作に次々と出演するヴァネッサ・カービー。脚本はリドリー・スコット監督とは『ゲティ家の身代金』でもタッグを組んだデヴィッド・スカルパなど、超一流のキャストとフィルムメイカーが集結した。『ナポレオン』予告映像<作品情報>『ナポレオン』12月 全国の映画館で公開監督:リドリー・スコット脚本:デヴィッド・スカルパ出演:ホアキン・フェニックス、ヴァネッサ・カービーオフィシャルサイト:
2023年07月11日ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督作『ナポレオン』が、12月に全国にて公開されることが決定し、予告映像が解禁された。唯一愛した妻ジョゼフィーヌとの波乱万丈な愛憎関係の中で、大いなる野望と驚くべき戦略思考をもって、歴史に残る数々の戦争を仕掛けた、類まれなる軍人ナポレオン。その真の姿を、壮大なスケールで描く歴史超大作。リドリー・スコット-(C)Getty Images監督はアカデミー賞作品賞受賞作『グラディエーター』や『オデッセイ』などを手掛ける巨匠リドリー・スコット。主人公ナポレオン役には『ジョーカー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックス。この2人のタッグはホアキン・フェニックスが、ラッセル・クロウ演じるローマの将軍マキシマスと対峙する暴君を演じた『グラディエーター』以来となる。ホアキン・フェニックス Photo by Rachel Luna/Getty Imagesナポレオンの妻ジョゼフィーヌ役には、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(日本公開7月21日)や『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』など話題作に次々と出演するヴァネッサ・カービー。脚本はリドリー・スコット監督とは『ゲティ家の身代金』でもタッグを組んだデヴィッド・スカルパが務め、超一流のキャストとフィルムメイカーが集結した。全世界で初解禁となった予告映像では、暴君と呼ばれながらも崇められ、頂点を極めていくナポレオンの姿が映し出されていく。ホアキン・フェニックスの堂々たる佇まいと迫力の戦闘シーン、重厚な映像美に期待が高まる予告映像となっている。『ナポレオン』は12月、全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月11日