10月14日、有楽町朝日ホールにて超特急のカイ(小笠原海)とリョウガ(船津稜雅)によるトークライブ「稜海しました!」が行われた。9月17日に行われた大阪での公演合わせて4回だけの貴重なトークライブ。本記事では東京第2部の模様をレポートする。ジャージ姿の稜海がシンプルにトークをお届け定刻になると、オープニング映像が流れ始める。ビシッとキマったフォーマルなスタイル、革手袋もカッコいい……が、会場からはクスクスと笑い声が。登場したカイとリョウガはジャージにサングラス姿。しばらく会場を見回したあと「映像で笑うな」とカイがボソリ。リョウガの「逆になんでジャージなの?」と尋ねるとカイは「予算不足です」とキリリ。「できるだけスーツに寄せたい」と言ったらジャージになり、革の手袋に寄せたいと言ったら黒の軍手に。サングラスも一番安いものを通販で買ったものだそう。「逆にサングラスを通販で買うことないよ」と言いつつ早々にサングラスと軍手は外してスタッフに渡し、オープニングトークへ。最近、「なかなかちゃんと確認していないスマホのキャリアメールに羽生くんからメールが来る」とカイ。苦笑いのリョウガに向かって「プロに転向していろいろ悩みがあるのでもしよかったら相談のってもらえませんか、って」と続ける。ほかにも著名人から相談メールがきてるそうで「がんばって仕事してるし、いまの俺ならメールも来るのかな、って。返すのを迷っている」と相談(?)するとカイに、リョウガは頷きつつ、「少なくとも俺がみなさんに言えるのは真似しないでください、返信しないでください。カイのところに来ているものだけが本物だから」と客席に注意を促した。客席とのコミュニケーションも軽快だ。遠くから来た自信がある人は?と問いかけると、なんと中国やタイから観客もおり、驚きの表情を見せた。ふたりだからこそ思い付く回答を連発「稜海の勝手にBest3」20分が経ったところで「始めていきましょうか」というカイの呼びかけでようやく本編がスタート。トークイベントはふたつのコーナーで構成。最初のコーナーは「稜海の勝手にBest3」。さまざまなベスト3を決めていこうというコーナー。とは言え、テーマも一般的なものではない。最初のテーマだった「コンサート中に体の一部が動物になってしまいます。どの動物のどこの部分がいい?」からして普通ではない。「テーマがアホ!」と言いつつ、真剣に考える2人。「『a kind of love』のサビで『ラ』のときにキリンの首みたいに伸びる」(リョウガ)、「フラミンゴのピンク色が唇にほしい。メイク入らず!」「感動的なMCのときに海亀の瞳」(カイ)など常人では思いつかなさそうな回答を繰り出していく。「火星人が地球に来ました。お・も・て・な・しBest3」では火星人はタコ型なイメージがあるカイが「大阪には連れていけない」とキッパリ(たこ焼きが名物ゆえに)。そこから急に2人でミニコントを始めたかと思えば、「せっかくだからいいとこ連れて行ってあげたいよね」とカイが言い、リョウガは「俺たちと価値観も違うかもしれないからね」と真面目に考える表情も。「歩いていて転びそうになったときの誤魔化し方Best3」では実演付きで盛り上がり、「個人的に無人島に持っていくものBest3」ではBest3をBeat3とスクリーンに表示されている誤字をいじりつつ、客席にもアイディアを求めながら、トークが白熱。リョウガが虫から身を守るために「ハチ用の防護服」を挙げれば、カイは「シャンプー持っていきたい。ベタつくやん。あとボディソープも」と無人島への持ちものとしては少々似つかわしくないものも。また、無人島に連れて行きたい人も多く挙げられ、その中でSUPER★DRAGONの志村玲於の名前が。「(志村が)料理とかいろいろやってくれそう」(カイ)、「で、その横でシャンプーしてるんでしょ。なんかしろよ!」(リョウガ)。結果、3位はキャンプセット、2位はシャンプーリンスとボディソープ(スクラブもつけてほしい、とカイ)などのお風呂セット、そして1位は志村玲於という結果に。無人島に持っていくものに挙げられがちな火やナイフなども出ていたが、ベスト3がここに落ち着くのがおもしろい。ファンとの交流も!和気あいあいとした質問コーナーそして、会場に来ているお客さんからの質問に答える「稜海! 質問コーナー」。質問箱から質問を引いていき、サクサクとふたりが答えるというオーソドックスなもの。「今現在の気持ちを教えてください」というある意味1問目にぴったりな質問からスタートし「ほんのちょっとだけ、暑いなぁ~」(リョウガ)「冷静になったらこういうくだらない会話を親が見てるのやだな」(カイ)とテンポよく回答していく。質問コーナーではカイとリョウガの息が合ったトークがより冴える。「超特急のみんなでカラオケ。最初と最後は何を歌う?一発目は誰が歌う?」という質問に、一発目に歌うメンバーを「ユーキだ!」とふたり声をそろえて回答。ちなみに最後も「ユーキがなんか歌ってくれるよ」とのこと。「今日の夕ご飯は何を食べますか」という質問には直前にニックネームが「海鮮丼」だったお客さんがいたこともあり、「海鮮丼」(カイ)、「ネギトロ丼」(リョウガ)と回答。さらにリョウガが「ネギトロのネギはあの葱じゃなくて『身をねぎ取る』の意味」という豆知識を披露した。「今月から神奈川県民になりました。みんなが知らない神奈川のおすすめスポットを教えてください」や「一番好きな秋のものはなんですか」など多種多様な質問に答え、ラストは「家でカルピスソーダを飲むのですが好きです。ソーダストリームを買うか、500ml×24本を買うかで悩んでいます」というカイ曰く「シリアスな質問」がラストとなった。これにカイは「ソーダストリームを持ってる側からするとめっちゃいいよ。コスパいいからおすすめ」と言い、リョウガは「俺は500ml。(ソーダストリームは)なんだかんだめんどくさくなると思うよ」とアドバイス。リョウガは「カルピスソーダが好きならそのものを買えばいいんじゃ?」と聞くと「炭酸が強いのがいい」とお客さん。結果、「カルピスソーダをソータストリームすればいいんじゃない?」で落ち着いた。たっぷりとトークを繰り広げ、約100分のライブも締めくくりへ。客席に向かってカイは改めてお礼を言ったあと、「みなさん、すごい倍率を勝ち抜いて会場にいらっしゃったはずなので。倍率だけで言うとTWICEさんと一緒です」。そんなカイにツッコミも入れつつ、リョウガは「稜海しました!が万能じゃないですか。LINEスタンプとかにもできますから。そのためにも第二回もやっていきたいですし、いろんなところを回っていきたいですね」。さらに「続くかどうかわかりませんが、こんなゆるゆるタイムを過ごすことに対して事務所が目をつぶってくれるかわかりませんが、続けていきたいな、と思っていますので」と今後に期待が高まる言葉も。最後は、会場から拍手を受けながら、2人で質問ボックスの乗った机を運びつつ退場。終了後に「緊急告知!」という文字がスクリーンに踊り、客席をざわめかせたが、「打ち上げいってきます」の言葉と共に稜海がジャージ姿でドアから飛び出そうとしている写真が映し出され、最後まで会場を沸かせた。ゆるりとしたふたりならではの空気感を届けた「稜海しました!」。質問コーナーでの「次回開催はいつですか」という質問にカイが「来年あるでしょ」と答えていたが、早くも第2回開催の告知が待たれる。取材・文/ふくだりょうこ
2023年10月15日朝井リョウが、作家生活10周年で書き上げた渾身の一作を、岸善幸監督が映画化する『正欲』。この度、磯村勇斗、佐藤寛太(劇団EXILE)、東野絢香の出演が明らかになり、場面写真も公開された。本作は、家庭環境、性的指向、容姿――様々に異なった選べない背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのか、というテーマを炙り出していく衝撃的なストーリー。稲垣吾郎と新垣結衣が、息子が不登校になった検事・寺井啓喜と、特殊性癖を持つことを隠して生きる桐生夏月を演じる。今回新たに出演が発表された磯村さんが演じるのは、両親の事故死をきっかけに中学3年まで暮らしていた広島に戻ってきた佐々木佳道。夏月の中学時代の同級生で、誰にも言えない秘密を共有している。佐藤さんが演じるのは、大学生でダンスサークルに身を置き、準ミスターに選ばれ、一見華やかな場所にいるように見えるにも関わらず、人との交流を避ける諸橋大也。また、連続テレビ小説「おちょやん」で注目を浴びた東野さんが、大也と同じ大学に通い、学祭実行委員として大也が所属するダンスサークルにイベント出演依頼をする神戸八重子役で、映画初出演。通学中や講義中も、八重子は異性と目を合わさぬよう、触れることがないようにやり過ごそうとする。一見、無関係に見えるそれぞれの人生だが、ある事件をきっかけに交差することになる。磯村さんは「自分の指向とは異なる人物を演じなければならなかったので、その感覚を体に馴染ませるのが難しかったです」と話しつつも、「『前科者』でご一緒させていただいた岸監督とだったので、信頼しながら作り上げていきました。クランクイン前や現場で監督と話し合い、丁寧に佐々木佳道に寄り添っていきました」とふり返る。佐藤さんは「この映画観てくれたひとがみんな傷つけばいいのに、傷ついてハッとして人にやさしくなればいいのにって思います」と語り、東野さんは「あの日、カメラの前に立ったあの瞬間は、心からなにかを愛せたと思います。1秒1秒がスローモーションに感じたあの時間や空間を、私は生涯忘れません。この作品が、誰かにとっても、そう記憶される映画になればと、万感の思いでいっぱいです」とコメントしている。『正欲』は秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:正欲 2023年公開予定
2023年05月01日日常的に人と接する時の意識や心遣いを少し変えるだけで愛嬌力を高められる、10のアクションをキャリアコンサルタントのリョウさんがレクチャー。自分が取り入れやすそうなものをいくつかチョイスして、今日から習慣化すれば、人間関係は好転させられる!愛嬌力を身につけるための10の習慣1、返事は“!”つき、リアクションは“1.8倍”で。会話中の相槌や表情は、少しだけオーバーなくらいでちょうどいい。「リアクションしているつもりでも、相手に伝わらなければ意味がありません。特にオンラインでは、動きや表情の有無が伝わりやすいので、無表情にならないよう注意を。返事は、言葉と言葉の間を“!”や“っ”で区切るつもりですると、元気で明るい印象に。また、『え!そうなんですか!!』と目を見開くなど、表情もコロコロ変えながら感情表現をすると、相手に安心感を与えられます」2、挨拶やお礼の言葉の前に「あっ」をつけてみる。挨拶したりお礼をする時は、ただ言葉を述べるだけでなく、「あっ」と感嘆詞をつけると、良い印象につながる。「名前をつけるのも効果的ですが、それよりも『あっ』をつけるほうがポイント高め。例えば『あっ、おはようございます』にすると、そこに、会えてうれしいというニュアンスを含めることができます」。お礼も「あっ、ありがとうございます」だと、感謝の気持ちが増幅する。感嘆詞ひとつで、すごく感情が乗るので、様々な場面で活用してみよう。3、何歳になっても、人から学ぶ姿勢を持つ。人から学ぶ姿勢が、自分自身を成長させる最短ルート。「人に興味を持たないと成長はありません。老若男女問わず、自分の周りにいる人すべてが学びの対象だと思って、どんな人であっても自分から歩み寄っていくマインドを持ちましょう。誰かに興味を持ってもらえることは単純にうれしいし、興味を持つことで心の距離は縮まっていくので」。話しかけたり質問するのはハードルが高ければ、この人はなんでこう考えるんだろうと、想像するだけでもOK。4、教えてもらったことは、実践して結果を報告する。アドバイスを受けたら、どんな時も感謝、実践、報告を忘れずに。「例えばお薦めの本を教えてもらったら、最初に感謝を伝えるのはもちろんですが、次に『さっそく買いました。これから読みますね』と行動に移したことを伝え、読み終えたら『すごく勉強になりました』などと感想を報告する。そこまでしてもらったら、誰でもうれしいと思いますよ」。反応が返ってくる人には、また教えてあげたくなるもの。そこにコミュニケーションの好循環が生まれる。5、会話では、“話すは2割、聞くが8割”のバランスを意識する。会話では、相手を主役にする。「自分の話ばかりし続けて、喋り倒して気持ちよくなったら終わり…みたいなことをしていると、周りから距離を置かれてしまうことも。大前提として、人は誰でも自分の話を聞いてほしいという思いを持っています。そこを大事にして、相手に興味を持って質問していると、話す2、聞く8のバランスは自然と作れます」。仕事上の議論でも日常会話や悩み相談でも、まず相手の価値観や感情に寄り添って、話を聞いてあげよう。6、人間関係はギブ&テイクでなく、ギブ&ギブの精神で。人間関係はギブ&テイクが大事だともいうが、愛嬌力を高めるには100%ギブの精神をベースに持ちたい。「これだけやってあげたのだから、自分も何かしてほしいと、つい見返りを求めてしまいがちですが、損得勘定が入ってくると人付き合いはうまくいきません。“見返りを求めない。人に期待しない”を基本設定にしておくと、人間関係はものすごくラクに。『できることがあれば言ってくださいね』など、サポートする姿勢を常日頃から意識しましょう」7、褒め上手になる。褒める時は、人を主語にする。褒める時は、必ず人の名前を主語に持ってくること。「例えば『この資料すごいね』ではなく、『さんが作ってくれたこの資料見やすいね』と、人にフォーカスする言い回しに変えるだけで、好感を持たれやすくなります」。逆に注意する時は、「さんが作った資料、間違いがあったから修正お願いします」ではなく、「この資料、ここが間違っていたから修正をお願いします」と、モノを注意する言い回しにしたほうが、相手を傷つけずに指摘できる。8、どう伝えたら喜ぶか、傷つけないか、常に相手目線で。褒める時や注意する時に、どんなふうに伝えたらいいか、常に相手ファーストを心がける。自分中心に考えずに、相手の目線に立って伝えることを習慣づけると、思いやる気持ちや器の大きさが養われる。「そうはいっても、たやすくできることではないので、いったん自分に置き換えてみるのもあり。『自分だったらどう言われたら嬉しいかな?』『自分ならどう注意されたら悲しくないかな?』と考えながら言葉を選ぶと、相手の心に響きやすくなります」9、ネガティブ思考をポジティブに置き換えてみる。とにかく前向きに、マイナスなこともプラスに変えられるかは、愛されるための必須条件。「ポジティブな人ほど一緒にいて楽しい。ただネガティブな発想を全否定するわけでなく、慎重に考えることも大切なので、準備する時はネガティブに、行動に移したらポジティブを意識しましょう。例えばせっかくのデートの日が雨予報だったとしても、傘を準備して雨なりの楽しみ方を考えてみる。そうやってネガをポジに変換できる人のほうが圧倒的に魅力的です」10、イジられるのを楽しんでみる!自分の弱みをどんどんさらけ出し、自己開示してみる。「弱さを見せることで、どんな人からも人間味を感じてもらえるようになります。しかし、年齢を重ねて立場も上がると、弱みを見せづらくなるのも当然のこと。そんな場合でも、自分の過去の失敗談なら気軽に話せるのでは?『じつは…、昔お客さんに怒られちゃったことがあるんだよね』などと自己開示できるようになれば、親近感がグッと高まり、イジられキャラを楽しめるようになります」リョウさんキャリアコンサルタント。金融機関の営業を経て、大手メーカーに転職。人材・組織開発の責任者をしながら、キャリア支援やキャリア戦略の発信を行っている。著書に『仕事ができる人は知っているこびない愛嬌力』(KADOKAWA)。Twitterは@Ryoot13※『anan』2023年3月8日号より。イラスト・oyumi取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2023年03月01日仕事やプライベートなど、どんな場面でも良好な人間関係を築いていきたいもの。そこでぜひ身につけてほしいのが、人の機嫌を窺ったり、ゴマをするのではない、相手を理解したい思いが詰まった“愛嬌力”。心の距離を縮める愛嬌力について学ぼう!人との距離感がグッと縮まる、“愛嬌力”を身につけよう!誰からも好かれる愛されキャラ。どうしてその人たちは、みんなから愛されるのか…。キャリアコンサルタントのリョウさんが、自身の経験や周りの人を観察してたどり着いたのが、“愛嬌力”。「僕は、新卒で金融機関に入社し、9年間営業の仕事をして、多くのお客様と接してきました。しかし、どれだけ数字を並べて、論理的に説明しても、相手の心をつかむことはできないと感じたんです。そこで相手の懐にすっと入り込み、心を動かすにはどうしたらよいか。それを考えながら人間観察をしていたら、周りに自然と人が集まってくる人たちには“愛嬌力”が備わっていることに気づいたんです。僕が考えるこの愛嬌力とは、相手のことを理解し、心の距離を縮め、信頼関係を築きたいという感情の強さにあると思っています。結局のところ、人の心は、感情でしか動きません。感情があるから、人間味を感じ、魅力や個性が溢れ出して、周りの人から好かれ愛されるのです。だから僕もその純粋な思いを持って人と接するようにしたら、相手も自分を受け入れてくれるようになり、人間関係を劇的に好転させることができたんです。高い愛嬌力を身につけたおかげで、お客さんだけでなく、社内はもちろん、プライベートでも心地よい関係性を築きやすくなりました」愛嬌力を身につけるというと、ゴマをすったり、へつらったりと、相手の機嫌をとりながら接することのように誤解されそうだが、決してそうではない。「そんなふうに周りから見られたくないから、うまく自分を出せずに、人との距離を縮められずにいる人が多くいます。でもそれってすごくもったいない!見返りを求めたり、周りの反応を気にしすぎず、信念をしっかりと持って接することができれば、自分の個性や持ち味を生かしながら、関係性を深めることができるんです」愛嬌力には様々な要素があり、人によってすでに備わっている部分と足りていない部分がある。「自分に愛嬌なんてないと思っている方もいるかもしれませんが、個性そのものが愛嬌。その中にはすでに愛嬌力の要素を備えているものも。なので、自分に足りない部分を明確にして、日ごろの言動でそこを意識して習慣づけていけば、個性をより輝かせられるようになり、自分だけの最強の武器にすることができます。愛嬌力はいくつになっても身につけられます。むしろ後天的に身につけたほうが、今までとのギャップが生まれて、人との距離感をグッと縮めることができます。愛嬌力で、心地よい人間関係を築きましょう!」誰からも好かれる人は、みんな持っている。愛嬌力の9つの要素。「愛嬌力には主に9つの要素があります」とリョウさん。これらをたくさん兼ね備えている人ほど、愛されやすい。このうち、今の自分にはいくつの要素が備わっているか、できるだけ客観視しながら、照らし合わせてみよう。1、感情表現や表情が豊か。特に笑顔!人に好印象を持ってもらうのに、笑顔は最も重要な要素。「『あなたのことを思い出して』と言われた人に、笑顔を思い出してもらえるかどうかがすごく大切です。もし無表情な顔が思い浮かぶようだったら、周りに持たれている印象は良くないってこと」。笑顔だけでなく喜怒哀楽の感情表現が豊かであることもポイント。人の話を表情豊かに聞いてあげると距離が縮まる。2、何事もまずは“自分事”として考えられる。「不測の事態が起きた時も、ひとまず自分事として捉えることができる人のことです。その時に自分に足りなかった部分やできることがなかったかを冷静に考えられるかどうか。ただし、自分のせいにばかりすると心が疲弊するので、自分を追い詰めすぎないことも大事です」。逆に何かあった時にすぐに人のせいにしたり、他人を否定する人は、周りが離れてしまう可能性が高いので注意が必要。3、自分と異なる意見も尊重できる。異なる価値観の人と接する時も、高圧的な態度をとったりしない。「『こうあるべきじゃない?』など自分にとっての普通論を並べて、マウントをとってくるような人は論外です。自分と異なる意見でも、まずは『なるほど』と受容できる感覚を持っていると、この人はわかってくれる、と思われます」。言い争いを生むような火種を自分で作らないのも愛嬌力の一つ。4、問題があってもポジティブな発想ができる。問題提起するだけで解決策を提案できない人は、何も生み出すことはできない。どんな時も問題に対して柔軟に対応できる人こそ、一目置かれる存在に。「『それは難しいのでは?』と否定から入ることは百歩譲ってOKとして、それだけで終わらせないこと。その後に『こうしてみればどうでしょう』と提案して、前向きな発想に転換できるかどうかが大切なポイントです」5、謙虚さも素直さも持っている。年齢や立場に関係なく、誰に対しても謙虚で素直に学ぶ姿勢を持てる人は、慕われやすい。「人は歳を重ねていくほどに経験値が高まるので、上から目線で物を言ったりしがち。しかしそんなことをしていると、どんどん人は離れていってしまいます。わからないことがあれば、年下や後輩であろうが教えを請うこと。自分を大きく見せることなく、謙虚で素直な姿勢で向き合える人は、好かれます」6、自分の意見や信念を持っている。人当たりの良い一面とは裏腹に、曲げられない信念を持っていることが、こびない愛嬌力につながる。「何でもかんでも人の言うことを聞いていたら、それはこびていると思われても仕方がない。相手の考えを受け止めたうえで、自分の意見を率直に述べることができる人ほど、心地よい関係を築きやすくなります」。お互いが歩み寄って、納得のいく結論に導いていける人を目指そう。7、努力や成果を自分からひけらかさない。実績や過去の栄光をついついひけらかしたくなるが、自らアピールするのは控える。「自分はこれだけやってきたという自負があるのは、すごく素晴らしいこと。誰しも自分を重要な人だと思われたい欲があるので、語りたくなる気持ちもわかります。でも、それを自慢した瞬間から評価は下がります。人に聞かれた時にだけ話すことで、真面目な一面を印象づけるきっかけになります」8、信頼できると思わせる、安心感がある。「これは、礼儀正しくて人に安心感を与えられる人、ともいえます。挨拶やお礼がしっかりできたり、ハキハキと返事ができると、この人になら任せられる、何でも話せると信頼感を得られます。どうすれば相手に気持ちよく思ってもらえるか、矢印をいつも相手の心に向けられる人は安心されやすいですね」。仕事関係だけでなく、仲のいい友人との間でも、礼儀正しさを大事に。9、周りを楽しませるため、弱みも見せられる。最後に、愛嬌力を養ううえで絶対に欠かせないのが、人間味あふれる遊び心とユーモア。「人間なので、弱い部分は必ずあります。そういった完璧じゃない部分を他人に見せられると、心理的安全性を生むことができ、いい意味でギャップもあって、魅力的な人だと思われやすくなります」。すると一気に心のハードルが下がり、とっつきやすい、話しかけやすい人になり、親しみが生まれる。リョウさんキャリアコンサルタント。金融機関の営業を経て、大手メーカーに転職。人材・組織開発の責任者をしながら、キャリア支援やキャリア戦略の発信を行っている。著書に『仕事ができる人は知っているこびない愛嬌力』(KADOKAWA)。Twitterは@Ryoot13※『anan』2023年3月8日号より。イラスト・oyumi取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2023年03月01日北条司氏の漫画『シティーハンター』が日本で初めて実写化され、2024年にNetflixにて配信されることが15日、発表された。俳優の鈴木亮平が主人公・冴羽リョウを演じる。1985年から1991年まで『週刊少年ジャンプ』にて連載され、単行本の累計発行部数が5000万部突破、一大ブームを巻き起こした『シティーハンター』。1987年にはTVアニメの放送もスタートし、1999年放送の TV スペシャルまで至る大ヒットシリーズとなった。主人公は、東京・新宿を拠点にしている冴羽リョウ。無類の女好きで、美女とみれば見境いなくちょっかいを出すが、いざ依頼を受ければ、並み外れた銃の腕と身体能力、そして冷静沈着な頭脳で、仕事を遂行する超一流スイーパー。コメディとハードボイルドアクション、ラブストーリーと多くのエンターテインメント要素が盛り込まれた『シティーハンター』は多くの読者の心を捉え、日本のみならず世界中で愛され続けている。実写版ではこれまで香港、韓国、フランスで映像化がなされているが、本家である日本では今回が初。実際の新宿の街での撮影や、原作で表現される日本語独特のニュアンスなどを活かして、日本ならではの実写化を目指す。物語の舞台は現代の新宿。それに伴い、キャラクター設定もわずかにアップデート。リョウの衣装はアニメ版のジャケット姿ではなく、原作漫画のロングコートを採用し、ステンカラーからタイロッケンコートへと変更。今回公開する写真では、愛用するコルト・パイソン 357 マグナムの撃鉄に指をかけ、シティーハンターの事務所で新宿の夜景をバックに佇む冴羽リョウの姿が描かれている。このたび、主演の鈴木亮平、佐藤祐市監督、原作者の北条司氏らがコメントを寄せた。○■鈴木亮平この度、Netflix 映画「シティーハンター」にて主人公の冴羽リョウ役を演じさせていただくことになりました。北条司先生が生み出したこの珠玉の名作を、そして数え切れないほどのファンに愛される冴羽リョウというキャラクターを皆様からお預かりさせていただくことに、非常に大きな責任を感じると共に、緊張に打ち震えております。やらせていただくと決めた以上、これまでに培った経験の全てを注ぎ込み、誠心誠意向き合わせていただく所存です。大きな愛情と責任を持って、大切にお預かりさせていただきます。どうすればファンの皆様に、そして原作を知らない世代の方にも「シティーハンター」の世界を一番良い形で楽しんでいただけるのか。どうすればこの令和の新宿に、冴羽リョウという男を現実の人物として召喚できるのか。虚構とリアル、80年代と2020年代、そのバランスを日々考え続けながら現場に立っています。あのクールで、ロマンチックで、おバカで、もっこりで、そして最高に格好良いシティーハンターの世界を、大切に大切に、皆様にお届けしたいと思っております。○■原作・北条司構想約10年(笑)、ようやくクランクインしました。実写化するなら「シティーハンター」好きの方にやってもらいたいなとずっと思っていた中、鈴木亮平さんが冴羽リョウ役をやられるという企画をいただきました。それから長い時間がかかりましたが、亮平さんの情熱が絶えなかったおかげでようやくこの日を迎えることができました。撮影も見学させてもらいましたが、現場が和気藹々ととても楽しそうで、撮影も細部まで妥協がなく素晴らしかったです。いい役者さんたちとスタッフに関わっていただけていることを感じて、とても楽しみになりました。語弊があるかもしれませんが、漫画的な表現にこだわらず、映画的なリアルな面白さを追求してもらえたら嬉しいです。○■佐藤祐市監督どこで聞いたのか?定かでは有りませんが鈴木亮平くんがシティーハンターの大ファンだった。と言うのは結構前から知っていました。もしかしたら、直接ご本人に聞いたのかも知れません。スタッフ・キャストに助けられながら、素敵な「アクション(もっこり)エンターテイメント」を目指して皆んなと共に突き進んで行きたいと思っています。お楽しみに。○■エクゼクティブ・プロデューサー/高橋信一(Netflix コンテンツ部門 マネージャー)以前、鈴木亮平さんとご一緒した作品を通して彼の作品にかける情熱と献身性に魅入られ「またいつかご一緒したい」と強く思っていました。原作、アニメーションを通して、リョウと香たちの物語を追いかけ続けてきた者として、亮平さんが冴羽リョウ役を演じ、「現代の新宿をリョウたちが疾走する背景にはどんな大騒動があるのだろう?」と想像するだけで興奮が隠せません。全世界で愛される「シティーハンター」の原作の魅力を引き出し、更に見たことのない実写化を佐藤監督、キャスト・スタッフの皆様と目指していきます。
2022年12月15日『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』と来て、『そして誰もゆとらなくなった』。朝井リョウさんが、エッセイ集三部作を完結させた。全20編書き下ろしだ。このエッセイを書いたことで人生第一部完、の感覚になりました。「前作までは連載モノも入っていましたが、連載となるとどうしてもその媒体の色を意識した文章になっていたんです。今作は三部作の最後だし、自分が書くエッセイの、ある種、到達点的な一冊にしたい。最後は純粋な書き下ろしで全編いこう、とだいぶ前から決めていました。エゴ丸出しでいこう、と」友人の結婚式の余興でなぜか人体交換マジックに挑み、催眠術のセミナーで思いもよらぬ人格否定の憂き目に遭って、クリスマスのだいぶ前からホールケーキ三昧の果てに脂質異常症を来し…。ananで昨年3月まで連載していた古市憲寿さんとの対談「紙のラジオ」で披露されたエピソードも幾つか登場するが、喋り言葉ではなく書き言葉で語り直されると、こうまで面白いものか。「謎の状況ほど、淡々とした表現で描写するとおかしみが増すんですよね。芸人さんでいうと、1作目の頃は勢いや大声、動きとかで笑いを取ろうとする感じで、今回はエピソードトークでじっくり楽しませるイメージ。文章そのものの完成度を高めようと努めました」ばかばかしい~と楽しく読み進めていると、〈本当に、人生とはいつだって「あのときの自分、死ね」の連続だ〉といったズキッとくる思弁が顔を出す。30代となった人生の厚みは、前2作にはなかったものだ。「この体で、この自分でこれからも生きていくんだ、みんなそうなんだ…と、人生への諦めがいい意味で滲み出ました。ここで人生の第一部完、という感覚が個人的にあります」実は、昨今の出版界はYouTuberのエッセイ集が全盛だ。小説家のエッセイ集は、なかなかベストセラーリスト入りしない。だが、小説家としての脳と技芸を十全に発揮した朝井さんの本は、出版界にとって起爆剤になるかもしれない。「小説を読むのはメンタル的にしんどい時期でも、このエッセイだったら読めるし楽しめる――子供の頃、さくらももこさんのエッセイ集に抱いていた感覚を、自分の本でもなんとか表現したいと心を砕いてきました。シリーズ3冊、ぜひご贔屓にしていただければと思います」あさい・りょう1989年、岐阜県生まれ。2009年、『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。’13年、『何者』で第148回直木三十五賞を、’14年、『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を、’21年、『正欲』で第34回柴田錬三郎賞を受賞。朝井リョウ『そして誰もゆとらなくなった』エッセイ集三部作完結編は、全20編書き下ろし。日常の中に出現する異常事態を前に、誰からも気付かれず世界にも記録されない心の叫びを、こと細かに綴る。文藝春秋1540円※『anan』2022年10月5日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・吉田大助(by anan編集部)
2022年10月02日朝井リョウの小説『正欲』が実写映画化。出演者に稲垣吾郎や新垣結衣を迎え、2023年11月10日(金)より公開される。朝井リョウによる衝撃作『正欲』が実写映画化朝井リョウの小説『正欲』は、2021年3月に発売され、第34回柴田錬三郎賞を受賞した作品。2009年に『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を、2013年『何者』で直木賞を受賞した朝井が、作家生活10周年の節目に書き上げた。家庭環境、性的指向、容姿など様々に異なった“選べない”背景を持つ人たちが、生きていくために模索する姿をリアルに描写している。その中で「人が生きていくための推進力になるのは何なのか」というテーマを炙り出していく衝撃的なストーリーが波紋を呼び、“共感を呼ぶ傑作”か、“目を背けたくなる問題作”かと、今もなお話題を集めている。岸善幸×港岳彦で原作を再構築映画化にあたっては、『あゝ、荒野』『前科者』の監督・岸善幸と、脚本家・港岳彦がタッグ。原作を大胆に再構築しながら、家庭環境、性的指向、容姿など、様々に異なる背景を持つ人たちの人生を、ある種のラブストーリーとして描き出す。尚、『正欲』は第36回東京国際映画祭コンペティション部門に正式出品。本映画祭が、『正欲』のワールドプレミアになる。稲垣吾郎&新垣結衣が出演映画『正欲』には、稲垣吾郎と新垣結衣が出演。息子が世間から断絶されることを恐れる寺井啓喜を稲垣吾郎が、自ら世間との断絶を望む桐生夏月を新垣結衣が演じる。寺井と桐生の物語が、いつ、どこで、どのように交わっていくのかに注目だ。寺井啓喜(てらい・ひろき)...稲垣吾郎横浜検察庁に務める検察官。自分の力でマイホームを持ち、妻と子を養う。小学校不登校の息子が、世間から断絶されてしまう可能性を恐れている。自分のみが正しいと思っており、妻と子と意見が食い違っていく。『半世界』『ばるぼら』『窓辺にて』など、近年、映画作品に精力的に出演する稲垣吾郎が出演。桐生夏月(きりゅう・なつき)...新垣結衣広島のショッピングモールで契約社員として働く。実家暮らしで代わり映えのしない日々を繰り返している。特殊性癖を持つことを隠して生きており、自ら世間との断絶を望む。劇中では、「それでも私が、私たちが抱えている欲望は、あって良いものだと思いたい」と言う場面も。唯一、秘密を共有する佳道にだけ心を開いている。ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や、映画『劇場版コード・ブルー-ドクター・ヘリ緊急救命-』、『GHOST BOOK おばけずかん』に出演する新垣結衣が担当。佐々木佳道(ささき・よしみち)…磯村勇斗夏月の中学時代の同級生。ふたりは誰にも言えない秘密を共有している。両親の事故死をきっかけに中学3年まで暮らしていた広島に戻ってきた。諸橋大也(もろはし・だいや)…佐藤寛太ダンスサークルに身を置く大学生で、準ミスターに選ばれるほどの容姿を持つ。一見華やかな場所にいるように見えるにも関わらず、人との交流を避け、心を誰にも開かずに日々を過ごす。神戸八重子(かんべ・やえこ)…東野絢香大也と同じ大学に通い、通学中や講義中も、異性と目を合わさぬよう、触れることがないようにやり過ごそうとする。学祭実行委員として大也が所属するダンスサークルにイベント出演依頼をする。寺井由美(てらい・ゆみ)…山田真歩不登校になった息子との距離を掴めずにいる啓喜に対し、徐々に気持ちが離れていく妻。越川秀己(こしかわ・ひでき)…宇野祥平啓喜とともに検察庁に勤める事務官。西山修(にしやま・しゅう)…渡辺大知夏月と佳道の中学の同級生那須沙保里(なす・さおり)…徳永えり夏月と同じ商業施設で働く妊婦の女性。夏月を気に掛けている。矢田部陽平(やたべ・ようへい)…岩瀬亮ある日をきっかけに、佳道と大也と秘密を共有するようになる小学校の非常勤講師。高見優芽(たかみ・ゆめ)…坂東希大也の所属するダンスサークルのリーダー。サークルのみならず大学内でも信頼を得ている学生。夏月と佳道の中学時代の担任教師…山本浩司中学時代、夏月と佳道の担任をしていた教師。主題歌はVaundy「呼吸のように」映画『正欲』の主題歌は、Vaundyの未発表楽曲「呼吸のように」。Vaundyが映画主題歌を手掛けるのは本作が初となる。かけがえのない人との繋がりを歌う、映画世界とリンクした楽曲に注目だ。映画『正欲』あらすじ不登校の息子が世間から断絶されることを恐れる検事の啓喜。ひとつの秘密を抱え、自ら世間との断絶を望む寝具販売員の夏月。夏月の中学の同級生で、夏月と秘密を共有する佳道。心を誰にも開かずに日々を過ごす大学生・大也。自分の気持ちに戸惑いながらも心に従おうと邁進する、大也と同じ大学に通う八重子。無関係に見えたそれぞれの人生が、“ある事件”をきっかけに交差する……。【作品詳細】映画『正欲』公開日:2023年11月10日(金)原作:朝井リョウ『正欲』(新潮社刊)監督:岸善幸脚本:港岳彦出演:稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香、山田真歩、宇野祥平、渡辺大知、徳永えり、岩瀬亮、坂東希、山本浩司配給:ビターズ・エンド
2022年09月15日俳優の稲垣吾郎と女優の新垣結衣が、2023年公開の映画『正欲』で共演することが12日、発表された。原作は朝井リョウ氏による小説『正欲』。監督は岸善幸氏が務める。原作小説は、2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞、2013年『何者』では直木賞を受賞した朝井リョウ氏が、作家生活10周年で書き上げた渾身の一作。2021年3月に発売されるやいなやその内容が波紋を呼び、第34回柴田錬三郎賞を受賞した話題作で、自身は「小説家としても一人の人間としても、明らかに大きなターニングポイントとなる作品です」と語っている。家庭環境、性的指向、容姿――様々に異なった“選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく衝撃的なストーリーを、ある種のラブストーリーとして映画化するのは、『あゝ、荒野』(2017)、『前科者』(2022)などの演出家・岸善幸氏と、原作を大胆に再構築しながら監督の演出の可能性を拡げていく脚本家・港岳彦氏。この2人のタッグにより、生きていくための原動力が、「当たり前」とは違う形である人たちの人生を大胆な演出表現をもって映像として浮かび上がらせる。横浜検察庁に務める検察官であり、自分の力でマイホームを持ち、妻と子を養う寺井啓喜(てらい・ひろき)役に、『半世界』(19)、『ばるぼら』(20)、公開を控える『窓辺にて』(22)など精力的に映画出演を務め、その演技と役柄の幅広さで多くの人を魅了している稲垣吾郎が挑む。そして、広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月(きりゅう・なつき)役に大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や映画『劇場版コード・ブルー-ドクター・ヘリ緊急救命-』(18)、『GHOST BOOK おばけずかん』(22)に出演、今や国民的人気を誇る新垣結衣。特殊性癖を持つことを隠して生きる夏月という難役に挑む。小学校不登校の息子が世間から断絶されてしまう可能性を恐れる寺井と、自ら世間との断絶を望む夏月が、いつ、どこで、どのように交わっていくのか。生きることと死ぬことが目の前に並んでいるとき、生きることを選ぶきっかけになり得るものをひとつでも多く見つけ出したい――映画に込める想いをどう昇華させていくのかが見どころになっている。映画は現在絶賛撮影中で、10月下旬にクランクアップを予定している。○■稲垣吾郎脚本を読み終えた時、この作品に関われる事を嬉しく思いました。難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います。○■新垣結衣原作を読んで、何かを問われたような気持ちになりました。それは、「何が正しいか」とかそういう単純なものではないような、でも実はとてもシンプルなことのような気もしました。考え続ける事、想像し続ける事をいつも以上に大切にしながら、制作に臨めたらと思っています。岸監督とは初めてご一緒しますが、初顔合わせから親身に役についての相談などを聞いてくださり、とても心強く、感謝しています。撮影では、自分なりに、夏月達が生きる世界を必死に生きたいと思います。○■監督・岸善幸原作の衝撃と感動がずっと消えません。朝井さんの“視点”が生み出した登場人物たち、その感情をどう表現するべきか、模索が続いています。稲垣吾郎さん、新垣結衣さんをはじめとするキャストの皆さんとの対話を重ねて、少しずつ輪郭が浮かび上がってきたところです。人と人のつながりを描こうと思います。大切なのに、難しい、つながり。世界から「普通ではない」と片づけられてしまう人たちの、歪みのないつながりを描こうと思います。○■原作・朝井リョウ言葉にするとは線を引くということです。明確に名付けがたい感情や現象に無理やり輪郭を与えてしまうのが、言葉です。映画には、表情、声色、沈黙など、言葉以外のものが沢山映ります。それらが、私が書きながら取りこぼしていったものたちを一つでも多く拾い上げてくれることを願っています。そして、この物語の核が、いい映画を創るという意思以外の部分で歪められることのないよう、緊張感とともに祈っています。
2022年09月12日稲垣吾郎、新垣結衣を迎え、朝井リョウによる小説「正欲」を『あゝ、荒野』の岸善幸監督が映画化。制作決定に伴い、各キャスト・監督・原作者よりコメントが到着した。原作小説は、2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞、2013年『何者』では直木賞を受賞した朝井リョウが、作家生活10周年で書き上げた渾身の1作。2021年3月に発売されるやいなやその内容が波紋を呼び、第34回柴田錬三郎賞を受賞した話題作。自身も「小説家としても一人の人間としても、明らかに大きなターニングポイントとなる作品です」と語っている。家庭環境、性的指向、容姿ーー。様々に異なった“選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく衝撃的なストーリーを、ある種のラブストーリーとして映画化するのは、『あゝ、荒野』『前科者』などを経てその手腕にさらに期待が高まる演出家・岸善幸と、原作を大胆に再構築しながら監督の演出の可能性を拡げていく脚本家・港岳彦。稲垣吾郎×新垣結衣、奇跡のタッグ横浜検察庁に務める検察官であり、自分の力でマイホームを持ち、妻と子を養う寺井啓喜(てらい・ひろき)役に、『半世界』『ばるぼら』に加え、公開を控える『窓辺にて』など精力的に映画出演を務め、その演技・役柄の幅広さを不動のものとした稲垣吾郎が挑む。そして、広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月(きりゅう・なつき)役に、大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や映画『GHOST BOOKおばけずかん』などに出演、いまや国民的人気を誇る新垣結衣。特殊性癖を持つことを隠して生きる夏月という難役に挑む。小学校不登校の息子が世間から断絶されてしまう可能性を恐れる寺井と、自ら世間との断絶を望む夏月が、いつ、どこで、どのように交わっていくのか…。生きることと死ぬことが目の前に並んでいるとき、生きることを選ぶきっかけになり得るものをひとつでも多く見つけ出したい。映画に込める想いをどう昇華させていくのかが見どころになっている。コメント到着稲垣吾郎脚本を読み終えた時、この作品に関われる事を嬉しく思いました。難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います。新垣結衣原作を読んで、何かを問われたような気持ちになりました。それは、「何が正しいか」とかそういう単純なものではないような、でも実はとてもシンプルなことのような気もしました。考え続ける事、他を想像し続ける事をいつも以上に大切にしながら、制作に臨めたらと思っています。岸監督とは初めてご一緒しますが、初顔合わせから親身に役についての相談などを聞いてくださり、とても心強く、感謝しています。撮影では、自分なりに、夏月達が生きる世界を夏月達のように必死に生きたいと思います。監督・岸善幸原作の衝撃と感動がずっと消えません。朝井さんの“視点”が生み出した登場人物たち、その感情をどう表現するべきか、模索が続いています。稲垣吾郎さん、新垣結衣さんをはじめとするキャストの皆さんとの対話を重ねて、少しずつ輪郭が浮かび上がってきたところです。人と人のつながりを描こうと思います。大切なのに、難しい、つながり。世界から「普通ではない」と片づけられてしまう人たちの、歪みのないつながりを描こうと思います。原作・朝井リョウ言葉にするとは線を引くということです。明確に名付けがたい感情や現象に無理やり輪郭を与えてしまうのが、言葉です。映画には、表情、声色、沈黙など、言葉以外のものが沢山映ります。それらが、私が書きながら取りこぼしていったものたちを一つでも多く拾い上げてくれることを願っています。そして、この物語の核が、いい映画を創るという意思以外の部分で歪められることのないよう、緊張感とともに祈っています。『正欲』は2023年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2022年09月12日朝井リョウの小説『正欲』が、監督に岸善幸、出演に稲垣吾郎、新垣結衣を迎え、映画化されることが決定した。原作小説は、2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞、2013年『何者』では直木賞を受賞した朝井リョウが、作家生活10周年で書き上げた渾身の一作。発売されるやいなやその内容が波紋を呼び、第34回柴田錬三郎賞を受賞した話題作で、自身も「小説家としても一人の人間としても、明らかに大きなターニングポイントとなる作品です」と語る通り、共感を呼ぶ傑作、目を背けたくなる問題作と評価が分かれ、「この衝撃は読んでみないとわからない」「もう読む前の自分には戻れない」と、今も続々と読者が増え続けている。家庭環境、性的指向、容姿……様々に異なった”選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを軸とする衝撃的なストーリーを、ある種のラブストーリーとして映画化するのは、『あゝ、荒野』、『前科者』などを経てその手腕にさらに期待が高まる演出家・岸善幸と、原作を大胆に再構築しながら監督の演出の可能性を拡げていく脚本家・港岳彦。横浜検察庁に務める検察官であり、自分の力でマイホームを持ち、妻と子を養う寺井啓喜役には、『半世界』、『ばるぼら』、そして公開を控える『窓辺にて』などで精力的に映画に出演し、その演技・役柄の幅広さを不動のものとした稲垣吾郎が挑む。そして、広島のショッピングモールで契約社員として働き、特殊性癖を持つことを隠して生きる桐生夏月役は大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や映画『劇場版コード・ブルー-ドクター・ヘリ緊急救命-』、『GHOST BOOKおばけずかん』に出演、今や国民的人気を誇る新垣結衣が務める。難役に挑むにあたり、稲垣は「難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います」、新垣は「考え続ける事、他を想像し続ける事をいつも以上に大切にしながら、制作に臨めたらと思っています」とそれぞれコメントを寄せている。小学校不登校の息子が世間から断絶されてしまう可能性を恐れる寺井と、自ら世間との断絶を望む夏月が、いつ、どこで、どのように交わっていくのか。生きることと死ぬことが目の前に並んでいるとき、生きることを選ぶきっかけになり得るものをひとつでも多く見つけ出したい……。そんな映画に込める想いをふたりがどう昇華させていくのかが見どころになっている。映画は現在絶賛撮影中で、10月下旬にクランクアップを予定している。キャスト・スタッフ<コメント全文>稲垣吾郎脚本を読み終えた時、この作品に関われる事を嬉しく思いました。難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います。新垣結衣原作を読んで、何かを問われたような気持ちになりました。それは、「何が正しいか」とかそういう単純なものではないような、でも実はとてもシンプルなことのような気もしました。考え続ける事、想像し続ける事をいつも以上に大切にしながら、制作に臨めたらと思っています。岸監督とは初めてご一緒しますが、初顔合わせから親身に役についての相談などを聞いてくださり、とても心強く、感謝しています。撮影では、自分なりに、夏月達が生きる世界を必死に生きたいと思います。監督・岸善幸原作の衝撃と感動がずっと消えません。朝井さんの“視点”が生み出した登場人物たち、その感情をどう表現するべきか、模索が続いています。稲垣吾郎さん、新垣結衣さんをはじめとするキャストの皆さんとの対話を重ねて、少しずつ輪郭が浮かび上がってきたところです。人と人のつながりを描こうと思います。大切なのに、難しい、つながり。世界から「普通ではない」と片づけられてしまう人たちの、歪みのないつながりを描こうと思います。原作・朝井リョウ言葉にするとは線を引くということです。明確に名付けがたい感情や現象に無理やり輪郭を与えてしまうのが、言葉です。映画には、表情、声色、沈黙など、言葉以外のものが沢山映ります。それらが、私が書きながら取りこぼしていったものたちを一つでも多く拾い上げてくれることを願っています。そして、この物語の核が、いい映画を創るという意思以外の部分で歪められることのないよう、緊張感とともに祈っています。『正欲』2023年 全国公開
2022年09月12日『サマーフィルムにのって』『PLAN 75』などで大きな注目を集める河合優実を主演に迎え、直木賞作家・朝井リョウの同名連作短編小説「少女は卒業しない」を映画化、2023年2月23日(木・祝)より公開が決定した。本作は、廃校が決まり、校舎の取り壊しを目前に控えたとある地方高校を舞台に、世界の全てだった“学校”と“恋”にさよならを告げる4人の少女たちの卒業式までの2日間が描かれる。原作は、同世代のリアルな心情を鮮やかに描き出し、共感を呼ぶ作品を発表し続け『桐島、部活やめるってよ』や『何者』など映像化作品も数多の直木賞作家・朝井リョウが、2012年に発表した連作短編小説。発表当時、現役高校生からこれまでに“卒業”を経験した20代以上の大人世代まで多くの共感を呼んだ話題作が、10年の時を経て映画化となった。原作に感銘を受け、監督・脚本を手掛けたのは、高校生を主人公に描いた短編映画『カランコエの花』が国内映画祭で13冠を受賞し話題を呼んだ中川駿。商業長編映画デビューとなる本作では、原作の持つ瑞々しさと甘酸っぱさをそのままに群像劇へと構成を変え、少女たちの心の機微を丁寧に描き出す。彼氏へのある“想い”を抱えながら卒業生代表の答辞を担当する料理部部長の主人公・山城まなみを演じるのは、いま映画界を中心に熱視線を浴びる河合優実。『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』で数々の映画祭の新人賞を受賞し、2022年には『ちょっと思い出しただけ』『PLAN 75』『ある男』など8本の映画に出演。本作で初主演を果たす。将来の夢のために進路の違いで彼氏と離れることを選んだバスケ部の部長・後藤由貴役には、連ドラ初レギュラーとして出演した「中学聖日記」で話題となり、『アルプススタンドのはしの方』での好演が記憶に新しい小野莉奈。軽音部の部長で同じ部内の中学校からの同級生に恋心を抱く神田杏子役は、『ヤクザと家族 The Family』で主人公の娘役で銀幕デビューした小宮山莉渚。クラスに馴染めず図書室に通いながら先生に密かな想いを寄せる作田詩織役には、2021年には『かそけきサンカヨウ』など3本立て続けに出演作が公開され注目を集める中井友望が演じる。キャストらコメント到着河合優実(山城まなみ役)この映画は卒業というひとつのリミットに直面する高校生たちの群像劇です。誰もが生きる上で経験する「絶対的な終わり」をいまどう捉えて物語に向き合うか、じっくり自分に問いながら臨みました。また、主演という形でお話を頂き、肩肘張らずに挑もうとは思いましたが、やはり1番目に名前がくるとなると良いものを作りたいという気持ちがいつも以上にメラメラと燃えはじめたのを最初から感じていました。中川監督が有難いことに私たち若いキャストと常に同じ目線に立とうとして下さったので、なんとか感覚を伝えあおうと沢山言葉を交わしながらシーンを紡いでいきました。キャストの皆さんとの日々も、とても瑞々しく感じられる出会いや再会が重なった春でした。ラストカットを残して、皆が出番を終えて現場を去ってゆく体育館で、人知れず泣いてしまったほどです。あの時それぞれの中に映っていた景色が、観てくださる方の胸にもたしかに反射するような映画になっていたらいいなと願っています。小野莉奈(後藤由貴役)後藤の性格や思考回路はとても共感できてこの役を自分が演じられるのはとても光栄だと思いました。また脚本には描かれていないこれまでの後藤の人生も沢山想像した上で現場でどんな後藤という人物像が生まれるのかも楽しみでした。中川監督は役者さん1人1人を信じて、寄り添いながら演出してくださる方だと思いました。私は監督が役者を信じて期待している感じが嬉しく、心地良くて、その気持ちにしっかり応えられるお芝居がしたいと想いながら毎日撮影に挑んでいました。本当に撮影現場では共演者の子たちとよく笑っていました。同世代の子とたわいもない話をして、まるで学生時代にタイムスリップしたような感覚でした。大人になってから学生時代を追体験できる事はなかなか無いのでこの時間を噛み締めようと思っていました。今でもこの撮影期間は大切な思い出です。あと、中川監督にバスケットボールを熱血指導していただいたのも忘れません。笑映画を見て、大人の方はきっと忘れていた思い出や学生時代の感情を思い出して初心に戻るような気がしますし、学生の方が見たら、今しかない時間を大事に生きようと思える作品なのではないかと思います。私は公開がとても楽しみです。個人的な話ですが後藤のバスケシーン、本当に頑張ったので良かったら見てほしいです。笑小宮山莉渚(神田杏子役)私が今回の作品で演じさせていただいた神田杏子は、軽音部部長で、部員から頼りにされるしっかりした子なんですが、10代の高校生らしい部分もちゃんと持っている女の子だなーと思ったのが第一印象でした。普段の自分と近いところもあったので、映画を通して神田の魅力がたくさん伝わると嬉しいです。中川監督には、台本にとらわれずリアルな高校生を演じて欲しいと言っていただいたので、撮影中も普段学校に行くのと変わらない感覚で、監督を‘先生’と呼んでしまいそうになったり、年齢関係なく皆さん本当の同級生のように接してくださって、毎日がとても楽しかったです。私も卒業まで、これからの高校生活を悔いのないよう充実させていきたいと思います。完成した映画を観て更にいろいろな変化を感じられると思うので、今から楽しみです!中井友望(作田詩織役)私は作田という役を演じさせていただいたのですが、いい意味でああ何もしなくていいかも、と思えたほど最初から作田に寄り添えました。そんな風に思える役と出逢えた事が凄く嬉しかったです。中川監督は、明確な提案をくださり監督の頭の中で毎秒映画が出来上がっていってるようでした。物腰は柔らかく必要のない緊張や不安を初めからふーっと消し去ってくれました。撮影期間は冬の残りから桜が満開になる頃で、撮影に行きながら季節の移り変わりを感じていました。人の数だけ物語や感情があり、それが合わさった時の心の振動は、生きていてよかったなと思えることのひとつです。そういうものがスクリーンから伝わればと思います。完成が楽しみです。中川駿(監督・脚本)初めて原作を読んだ際、少女達の繊細で複雑な心理描写に感銘を受けると共に、映像化することへの大きなハードルを感じました。それでも挑戦してみたいと思えたのは、やはり原作の持つ魅力や世界観に魅せられたからだと思います。4人の少女を演じていただいた河合さん、小野さん、小宮山さん、中井さんはそれぞれが全く違う素敵な個性の持ち主で、ご自身の個性をなるべくそのまま作品に反映できるよう、キャラクター設定はもちろん、現場での向き合い方も意識して臨みました。コロナ禍であり、天候や桜の開花具合に左右され、かつスケジュールもタイトな中での撮影でしたが、終わってみれば万事滞りなくやり遂げることができ、やはりこの作品には何かがあるなと感じています。本作に関わっていただいたすべての方に感謝しています。皆様の想いに応えられる作品になっていますので、ぜひ楽しみにお待ちください。朝井リョウ(原作)まず、十年以上前に書いた小説に新たな命が吹き込まれることを、本当に嬉しく、そして幸運に思います。そのうえで、企画をいただいた当初は少し戸惑いました。なぜなら、原作にある七編の物語から四編を抜き出し再構築するという提案だったからです。七編の物語は互いに関係し合っているため、三編を差し引いて組み立て直すとなると相当細やかな作業が必要だと感じました。正直難しいのではと思いましたが、いただいた脚本を拝読し、とても巧みな再構築具合とセンスの光るオリジナル要素の数々に「これは映像で観てみたい」と素直に胸が高鳴りました。一人の観客として完成を楽しみにしています。『少女は卒業しない』は2023年2月23日(木・祝)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:少女は卒業しない 2023年2月23日より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開© 朝井リョウ/集英社・2023 映画「少女は卒業しない」製作委員会
2022年08月24日時代の空気とそこに生きる人々の秘めたる本音を、絶妙な比喩を交えて表現してきた朝井リョウさん。そんな朝井さんが作家生活10周年記念作品として、昨年に『スター』(朝日新聞出版)を、そしてこの3月に『正欲』(新潮社)を刊行した。「『スター』は初めての週刊連載だったので、次々に展開するグルーヴ感のある作品を目指していました。一方、人間の欲望をテーマにした『正欲』は書き下ろしだったので、衝動のままに書くというか、読み手にとって咀嚼しにくい作品になるかもと思っていました。それで前者を〈白版〉、後者を〈黒版〉と名づけたんです。でも、完成してみれば、『スター』は閉所で誰かと誰かがずっと対話をしている話で、逆に『正欲』は、私の本の中で“生きる”ということにいちばん前向きな本になったと感じています。本当に小説って計画通りにいかないんです。ただ、『正欲』を書きながら、この数年で明確化してきた、“生と死のうち生を選ぶとして、その理由になり得るものとは”というテーマに少し向き合うことができた気がしていて、それはよかったなと感じています」朝井さんの言葉は強い。デビュー作のタイトルは、10年経ったいまもさまざまにもじられる言葉として定着している。また本書では、性欲と重なる音に「正」の字を当てはめたタイトルにしたことで、性的欲求だけではなく、生きる上でおろそかにできない承認欲求や生存欲求のような欲も俎上に乗せた。たった2文字で、正しい欲とは何か、それを誰がジャッジするのか、と突きつけられているかのようだ。「〈正欲〉という題名は執筆前から決まっていました。欲はすごく個人的なことで、正はすごくパブリックなイメージの文字。そのアンバランスさが居心地の悪さを醸し出してくれるかなと。性欲はずっと書きたいテーマだったのですが、それをテーマに据えたとして説得力が出る自分なのかと、ずっと躊躇していました」不登校児の息子を持て余している検事の寺井啓喜、自分は〈正しい命の循環〉から外れていると感じている寝具店勤務の桐生夏月、学祭の実行委員として〈ダイバーシティフェス〉を仕切る大学生の神戸八重子が、代わる代わる語り手を務め、物語は進む。冒頭に置かれているのは、ある手記と衝撃的な事件の記事だ。語り手を含め、それらに何かしらの形で関わる人々が、自らが直面している問題を語っていく。作中には、性的指向をひた隠しにしている人物も出てくる。それは決して、多様性を認めようという建前だけでは解決しない苦悩も孕んでいる。多様性という言葉にしても、〈清々しいほどのおめでたさでキラキラしている言葉〉〈話者が想像しうる“自分と違う”にしか向けられていない言葉〉と評し、安易に是としないところが朝井さんらしい。「好きな顔のタイプとかはよく聞く話ですが、他のパーツ、たとえば膝とかの好みってなかなか聞かない。同じ体でも人を興奮させる部位とそうでない部位があるということがずっと不思議でした。『正欲』には、そういうレベルのものを筆頭に、ずっと頭の中に流れていたさまざまな回路が集合しています。どんな話題にも、それっぽい答えみたいな言葉はあると思うんです。たとえばコロナ禍でのステイホーム。私も色々と準備をして家にいられる状況を整えました。家庭ごみの清掃業者の方々の大変さに気付いたのはかなり後のことでした。それっぽい答えに安住しているときほど視野は狭まる。全員の暮らしやすさや生きやすさが実現するまでには、どうしても順番が生まれてしまう――色々と実感しました。もっと言えば、最後まで順番が回ってこない人もいるような世界で、それでも生きるほうを選ぶきっかけになり得る言葉に巡り合いたい。これは今後の課題でもあります」装幀にも一瞬で掴まれる。「メインテーマである“欲”を彷彿とさせるので、人間を含めた動物を表紙にしたかったんです。写真家の友人に相談したら、菱沼勇夫さんの作品を教えてもらいまして、内容にとても惹かれました。鑑賞者を集中させる力がすごいんです。菱沼さんの作品からは、私たちにはきっと理解ができないレベルの、被写体への執着のようなものを感じます。鴨の写真を表紙に選んだ理由は幾つもありますが、せっかく読者の方が考察してくださっているので、変に限定せずにおこうかなと思います」小説家として10年が経ち、何か変化はあったのだろうか。「私はこれまで、小説を書くときに社会を反映した広い視野を持たなければという強迫観念みたいなものがありました。やはり若いときに直木賞という大きな賞をいただいたことで自縄自縛しがちだったのですが、今回思ったのが、広い視野を持つ努力よりも狭い視野の人をたくさん書く努力のほうが向いているかも、ということです。そうすれば、極狭な私自身の視野でも小説を書ける気がする。こういう感じで、自分の中にある、できないことやわからないことへの恐怖心が少し減ったのも変化かもしれません。それは、先ほど少し触れた今後の課題に関わってくることでもあります。『死にがいを求めて生きているの』あたりから、もう生きている理由はないからと終わりを選ぼうとする自分、または誰かがいるとして、そのとき機能しうる言葉を私は見つけられているのだろうかとずっと考えているんです。その言葉を見つけ出す作業は、小説や読者のためというより自分のために、今後も続けていくと思います」変化する時代の中で、作品の質や価値はどう変わっていくのかを考察した『スター』に続く最新刊『正欲』。あらゆる欲望は、多様性という美辞麗句ですべて肯定できるのかと問いかける。新潮社1870円あさい・りょう作家。1989年、岐阜県生まれ。2009年、『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。’13年、『何者』で直木賞を、’14年、『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞を受賞。※『anan』2021年5月19日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年05月18日黒島結菜、葵わかな、佐藤勝利、田中麗奈、上田竜也の5名を主演に迎え、「桐島、部活やめるってよ」「何者」の朝井リョウの短編小説をドラマ化したWOWOWオリジナルドラマ「世にも奇妙な君物語」。3月5日(金)からの放送・配信を前に、第1話が公式サイトにて期間限定で無料配信されることになった。本作は、1話完結のオムニバスドラマ。第1話「シェアハウさない」では、フリーライターとして成功を求める田上浩子(黒島結菜)が、自立した社会人同士が“シェアハウス”する理由を深く掘り下げるため、見知らぬ男女4人が暮らすシェアハウスへの潜入取材を試みる。しかし、その4人の共同生活には、彼女の想像を遥かに超えた真の目的があり…。そして、「コミュニケーション能力促進法」という法律のもと、大学生の谷沢知子(葵わかな)が能力調査会に挑む「リア充裁判」、幼稚園教諭の金山孝次郎(佐藤勝利)が子どもが生き生きとする幼稚園作りを目指して奮闘する「立て!金次郎」、ネットユーザー向けのニュースライター・本田香織(田中麗奈)が、これまでの自分を肯定しようと必死にあがく「13.5文字しか集中して読めな」、役者の淳(上田竜也)が、見た目も年齢も性別もバラバラな6人の男女と、ある大物演出家の主演オーディションに挑む「脇役バトルロワイアル」の全5話。異様な世界観、複数の伏線、先の読めない展開。想像を超えた結末と、それに続く恐怖…。奇妙で怖くておもしろい、どんでん返しだらけの世界に迷い込んだ5人の物語に注目だ。WOWOWオリジナルドラマ「世にも奇妙な君物語」は3月5日より毎週金曜0時~WOWOWプライムにて放送、WOWOWオンデマンドにて配信(全5話/第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2021年02月26日累計27万部を売り上げ、いくつもの書店で週間ランキング1位に輝いた朝井リョウの短編小説「世にも奇妙な君物語」が、WOWOWでドラマ化される。この度、その主演が黒島結菜、葵わかな、佐藤勝利、田中麗奈、上田竜也の5人に決定した。原作者の朝井さんは、「桐島、部活やめるってよ」で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、「何者」が第148回直木三十五賞を戦後最年少で受賞、直木賞史上初の平成生まれの受賞者ということでも話題に。両作は映像化も話題となったが、朝井作品がWOWOWでドラマ化されるのは、本作が初となる。本作は、全5話、1話完結のオムニバスドラマ。連続テレビ小説「スカーレット」の三津役も話題となった黒島さんがフリーライターの田上浩子を演じ、社会人の男女4人が暮らすシェアハウスの潜入取材を試みる「シェアハウさない」。“コミュニケーション能力促進法”という法律のもと、葵さん演じる大学生・谷沢知子が能力調査会に挑む「リア充裁判」。「Sexy Zone」の佐藤さん演じる幼稚園教諭・金山孝次郎が、子どもが生き生きとする幼稚園作りを目指して奮闘する「立て!金次郎」。田中さん演じるネットユーザー向けのニュースライター・本田香織が、これまでの自分を肯定しようと必死にあがく「13.5文字しか集中して読めな」。「KAT-TUN」の上田さん演じる役者・淳が、6人の男女とある大物演出家の主演オーディションに挑む「脇役バトルロワイアル」。異様な世界観、複数の伏線、先の読めない展開。想像を超えた結末と、それに続く恐怖…。奇妙で怖くておもしろい、どんでん返しだらけの世界に迷い込んだ5人の物語となっている。さらに今回、主演5人の表情が印象的なカットと、岐路の先に5つのドアが描かれた、ミステリアスで奇妙な雰囲気のポスタービジュアルも公開された。<主演コメント>●黒島結菜今回は監督から直接、私にぴったりな役があるということでこのお話をいただきました。世にも奇妙な物語をWOWOWで!面白そう!やります!というかんじだったのですが、改めて企画をみると、世にも奇妙な君物語!君!?ますます惹かれました。予想を裏切られたと同時に、どこにもやり場のない気持ちがじっとりと残って、そのゾクゾクしたものが撮影現場にもあり、とても不思議な体験でした。この気持ちを皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しいです。●葵わかな出演させていただいた「リア充裁判」は本当に不思議なお話で、台本を読んだ時から常に?マークが頭にあるような感覚でした。わかるような気もするし、わからないような気もするし…。そんな「奇妙な」感覚に囚われたまま撮影をしていたのを覚えています(笑)。設定もリアルなようでリアルじゃないようで…。でもやっぱり、現代の若者達がどこかで感じていることが表現されているんだと思いながら、演じていました。観てくださる方にも「奇妙な」感覚に囚われながら、楽しんでいただけたらと思います!●佐藤勝利第3話は奇妙な中に温かさがあるストーリーです。子供達とお芝居するのが初めてだったので、楽しかったし、とても刺激をもらえた撮影でした。そして、今回、WOWOWのドラマには初めて出させていただきました。現場の雰囲気もとても温かかったですし、朝井さんの原作がインパクトのある作品なので、その中にいるキャラクターをWOWOWドラマで演じられて、醍醐味を感じながら撮影に臨めました。ぜひ全話観て欲しいと思います!●田中麗奈今回演じる女性は、お母さんだけど仕事も大好きな出版業界で働くキャリアウーマン。自分が世間の注目を集める記事を書いているんだ!という優越感や、憧れの先輩より成績が良いのを聞いて、かなり浮き足立っている状態。更に、夫の浮気を疑ったり、自分も浮気心が芽生え始めたりと、とにかく刺激がいっぱいで、ただただ演じてて楽しかったです。そして最後はゾッとする展開も!自覚なく奇妙な物語への道筋を歩いてる人間の様子をご覧頂きたいです。●上田竜也脚本を読ませていただき、ある意味でとても役者のリアルな気持ちを描いているなと感じました。視聴される方は役者のあるあるを覗いている感じで、すごく面白いのではないかなと思います。上を目指し続ける役者の気持ちや、世代交代の中をもがくいろいろな役者のリアルが詰め込まれている作品になっていると思いますので、是非お楽しみください。WOWOWオリジナルドラマ「世にも奇妙な君物語」は2021年3月よりWOWOWプライムにて放送予定(全5話/第1話無料放送)。(cinemacafe.net)
2020年11月28日朝井リョウさんの新作『発注いただきました!』は作家生活10周年記念のお祭り本。企業等から依頼を受けて書いた小説やエッセイ20編と、書き下ろし短編を収録。受注作は依頼内容実際に書いた作品感想戦の順に掲載。感想戦では工夫した箇所等がユーモアたっぷりに語られる。企業からの依頼にどう応えた?工夫が楽しいタイアップ作品集。「発注の内容をオープンにしていいと言ってくださった企業の方々に感謝しています。感想戦は、ここを頑張りました、褒めてください、と自分から言っていくスタイルです」たとえばゾンビ漫画『アイアムアヒーロー』の映画化記念のアンソロジーに書いた青春短編は、注文されてないのに原作のキャラクターや台詞を登場させ、かなり苦労したのだとか。「でも、私の短編に対しては驚くくらい読者の感想がなくて。もとからの私の読者に届けたら面白がってくれるのではと思い、そのためにこの本の企画が始まったんです」難しかったのはキャラメルの箱に載せた、文字数の少ない掌編。「数百字のなかに登場人物の情報を入れなくちゃいけない。文字数が極限まで削られている俳句のすごさを思い知りながら書きました」一方、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』と『チア男子!!』のコラボ小説では、思わぬ初体験が。「両さんを登場させたら、もう勝手に行動して事件を解決してくれるんですよ。作家がよく言う“登場人物が勝手に動く”というのを初めて体験しました。しかも自分じゃない人が作り出したキャラクターで」思わぬ仕掛けとしては、「基本的には、登場人物の名前にその会社の会長や社長の名前を使っています。社内ウケが欲しくて」と、読者、商品、クライアント全方向にサービス精神を発揮。「タイアップは“やりまっせ!”という意識に変わって、つい“全力下僕”をやっちゃうんですよね」ただし最後の書き下ろし「贋作」は、まったく異なる読み心地。「頭にあったけれど出しどころがなかった話を書きました。自戒を込めて書いています」昔から「怒り」が執筆の原動力と語っていた朝井さんらしい一編だ。「今後は“怒り”がマイルドな名前に変わりそうな気がします。でも“読んで幸せな気持ちになれた~”という小説を書けるようになるまではまだ時間がかかりそうです」あさい・りょう1989年生まれ。2009年に『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。’13年に『何者』で直木賞、翌年『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞受賞。『発注いただきました!』キャラメルが登場する掌編、aikoの楽曲を題材にした小説、“20”にまつわる短編…さまざまな発注にどう応えたのか?タイアップ作品集。集英社1600円※『anan』2020年4月8日号より。写真・土佐麻理子(朝井さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2020年04月02日朝井リョウさん、伊坂幸太郎さんら8組9人の作家による競作企画「螺旋プロジェクト」。古代から未来にわたるまで、各時代を各作家が受け持ち、“対立”をテーマに長編を執筆。朝井さんが受け持ったのは平成のパートだ。もともとは伊坂さんが編集者と雑談したなかで生まれた企画とのことで、「依頼をいただいた時、私からすると文壇高校の伊坂先輩に呼んでいただいたという感覚で、それはもう応えないわけにはいきませんでした」植物状態で入院する青年、智也と彼を見舞う雄介。二人は幼馴染みだ。しかし幼少の頃から周囲は違和感を抱いていた。自己顕示欲が強く“やりがい”を見つけては実行する雄介と、彼を冷静な目で見つめる控えめな智也。正反対の二人がなぜ友人同士なのか―。「最初、平成を舞台に対立を描くとなっても、何も浮かばなかったんです。連載開始の前に何度か全員で集まって話し合ったんですけれど、僕だけ何も意見が言えなくて。自分を無価値で、無意味に感じました」もともと日常生活でも、原稿が書けない日は美味しいものを食べることができない、などと自分を責めがちな朝井さん。と同時に、頭をよぎることもあった。「僕にとって印象に残る平成の事件というと、秋葉原通り魔事件や、『黒子のバスケ』脅迫事件。犯人の供述書や関連書を読んで感じたのは、どちらも“社会にとって自分は無価値である”という思いから起こした事件だということだったんです」犯人らも自分も、どうして自分を無価値と考えてしまうのか。「平成って、個人間の対立や争いごとをなくしていこうという試みが強かったと思うんです。学校でテストの順位を張り出さず、運動会で順位を決めず、ナンバーワンではなく自分らしいオンリーワンを目指そうという。でも自分らしさを探そうとすると、どうしても私は自分と人を比べることがやめられなかった。自分の価値を測るために“この部分はあいつより下だ”などと自分で自分をジャッジするしかなかった。そうすると小さい自己否定がちょっとずつ積もっていく。それは内側から腐っていく感覚だなと思ったんです」その痛みを、二人の青年を軸に少しずつ描き出したのが本作だ。「条件だけ抽出すれば、二人は立派な大学を出ているし貧困層でもなく友人もいる。何に悩んでいるのか分からない人も多いと思う。それは今の社会全体にも言えること。内側から腐る痛みを書くことによって、逆説的に平成で対立を書くことができるのではないかと思いました」自分は雄介タイプ、と朝井さん。「対立軸が奪われ、自分らしさを探して“自分地獄”に陥り、自滅していく。私のこれまでの小説でもそういうことが書かれたものがありますが、今回はその集大成みたいなもの」後半は何度も書き直したという。「大変でしたが、でも連載中、伊坂さんが毎回すごく褒めてくださったのが嬉しかったです(笑)」各作家の作品に共通するモチーフや共通するシーンも盛り込まれているという。本作はもちろん、今後刊行予定の他の作家の作品も楽しみ。あさい・りょう1989年生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。’13年『何者』で直木賞受賞。著作に『世にも奇妙な君物語』など。『死にがいを求めて生きているの』伊坂幸太郎、天野純希、薬丸岳、乾ルカ、澤田瞳子、大森兄弟、吉田篤弘による「螺旋プロジェクト」の単行本第1弾。平成の暗部を浮き彫りにする。中央公論新社1600円※『anan』2019年4月3日号より。写真・土佐麻理子(朝井さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年03月29日直木賞作家・朝井リョウの「チア男子!!」が、この度横浜流星と中尾暢樹のW主演で来夏、映画化されることが決定。主演に決定した2人からコメントも到着した。■朝井リョウ傑作青春小説が映画化!「桐島、部活やめるってよ」「何者」が映像化された朝井氏。次なる映像化は、彼の第2作目となる、累計17万部の傑作青春小説「チア男子!!」。大学在学中に、これまで女子がやるものとされてきたチアリーディングを、男子がやる男子チアチーム“SHOCKERS”をモデルに執筆した作品だ。これまで漫画化、TVアニメ化、舞台化もされた本作が、今回ついに実写映画化される。朝井リョウ コメントこれまで何度か実写化の企画が立ち上がっては「俳優陣がチアリーディングを実演することが難しい」という理由で頓挫し続けてきた作品です。そのため、キャストはもちろん監督も二十代という若いチームで製作されると聞いたときは、喜びより先にその巨大なチャレンジ精神を見上げる思いでした。十年近く前に執筆した作品を次世代の方々がどんな風に生まれ変わらせてくれるのか。その機会に恵まれた幸運に感謝しつつ、完成を楽しみに待ちたいと思います。■横浜流星&中尾暢樹W主演! 男子チアの世界へ――物語は、道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた大学1年の晴希が怪我をきっかけに柔道をやめ、親友の一馬と共に男子チアチームの結成を目指す青春物語だ。本作で主演を務めるのは、『虹色デイズ』『兄友』で主演し、来年には『愛唄-約束のナクヒト-』『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』の公開を控える横浜流星と、「動物戦隊ジュウオウジャー」『一礼して、キス』「文学処女」に出演する中尾暢樹。本作で横浜さんは、柔道一家の中でどうしても姉に届かない自分の柔道の才能に苦悩し、男子チアの世界へ飛び込む坂東晴希役、中尾さんは男子チアチーム「BREAKERS」の発起人で晴希の幼なじみ・橋本一馬役を演じる。■横浜流星「僕たちの応援を届けたい」脚本を読み、「仲間と何かに熱中することのすばらしさを感じました」と話す横浜さんは、「僕は個人競技の空手をやっていたので、今回みんなと一緒に同じ目標に向かってチアに挑戦することができて嬉しいです」とコメント。「SHOCKERS」の演技を見て、改めて“応援”の力は素晴らしいと感じたという横浜さんは、「そんなSHOCKERSの方々に恥じない演技を7人で披露し、僕たちの応援を届けたいと思います。そして悩みながらも、信じた仲間と共に青春を過ごし、目標に向かって仲間と共に一生懸命に取り組む姿を全力で演じるので、何かに挑戦する人の背中を押すことができると嬉しいです!」と意気込みを語っている。■中尾暢樹「チアの楽しさを感じて欲しい」3か月以上の練習を経て撮影に挑むという今回。「チアを自分がやると知った時は驚きました。最初はバク転も側転もできない状態からスタートし、数ヶ月間、歳の近い仲間達と部活の様に練習しながらだんだんと形になってきています」と明かし、「練習はまさに映画のワンシーンのように仲間たちと熱い夏の青春を過ごしているので、それをこれからの撮影で出していけたら絶対に素敵な作品になると思っています。挑戦する勇気、がむしゃらに努力する事の大切さ、チアの楽しさを感じて欲しいです。僕たちの熱い青春映画、楽しみにしていてください!」と熱いメッセージを寄せている。なお監督は、弱冠27歳の新星・風間太樹。2013年大学在学中に制作した『Halcyon days』が山形ムービーフェスティバルで注目を浴び、『帝一の國』や 『恋は雨上がりのように』のスピンオフドラマも手掛けた若き才能の持ち主だ。『チア男子!!』は2019年初夏、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2018年09月10日小説家の朝井リョウが、10日に放送されたニッポン放送『高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと』(毎週日曜 22:30~23:00)で、俳優・東出昌大の自宅に招かれたエピソードを披露した。東出昌大番組内で東出について「いい人って芸能界にいるんだなって思うよね」と絶賛する朝井。東出は12年に公開された朝井原作の映画『桐島、部活やめるってよ』にメインキャストの一人として出演しており、その撮影現場で2人は初対面を果たした。原作者の朝井は撮影現場に招かれたものの、キャストの輪に入れず、恐る恐るスタジオセットの隅にいた。そこへ「原作者の方ですよね」と東出が話しかけてくれ、他の共演者に紹介までしてくれたと明かす。その後、打ち上げに参加した朝井は、年齢の近かった東出とかなり深い時間まで飲んでいたという。すると、東出から「ちょっと抜けようか」と一言。その時の心境を朝井は「ドキドキするでしょ?『パーティ抜け出さない?』ですよ(笑)」と振り返り、2人で映画を観に行ったことを明かした。それからも2人の交流は続き、東出・杏夫妻の子供が生まれた際、東出から「来てよ!」と自宅へ招待されたとも話す。そして自宅では、杏の手料理を振る舞ってもらったといい、「あの家にいた時間は夢だったんじゃないか」と感慨深く振り返っていた。
2018年06月12日読むのに真面目な理由も目的も不要。ただただ楽しいエッセイ集第2弾『風と共にゆとりぬ』について、著者・朝井リョウさんに話をうかがいました。トリュフチョコレートを彷彿させる色合いに金色の飾り文字が並ぶ表紙。どんな重厚な作品かと思ったら、朝井リョウさんのエッセイ集第2弾『風と共にゆとりぬ』である。「装丁はできるだけ名作っぽくしてください、ってお願いしました」本を開きページをめくってまた驚く。紙がやたらと、妙に、分厚い。「間違えて2枚めくっちゃった、って思いますよねー。名作らしくボリューム感を出したかったんです」小説家の随筆集は、新聞や雑誌に載ったものを収録する場合が多い。だが本作は書き下ろしがメイン。「新聞連載分以外は全部、雑誌に掲載した数本も含め、この本のために書きました。エッセイを書くこと自体が楽しくて幸せなんです」眼科医との攻防、作家仲間・柚木麻子さんと臨んだ結婚式の余興、レンタル彼氏との騙し合い…。軽妙な語り口に笑いつつも、自分の感情を客観視するバランスの良さに感服。日頃から自発的に書くそうで、「一日のうちにある程度枚数を書かないと、全然生産していなくていいのかという気分になってしまう。なので小説が進まなかった日は、発表するあてがなくてもエッセイを書くんです。エッセイ用の語彙は別腹のようで、言葉が湯水のように出てくる。小説で堅苦しい言葉を使うと気取った感じになりますが、エッセイだとそれが面白かったりする。使える言葉の範囲が広がるので、小説を書いている時より辞書をよく使います。それも楽しくて」帯には<ひたすら楽しいだけの読書体験をあなたに>とある。「小さい頃、本が好きなのに“読んで何か得なければ”と感じることもありました。そうしたプレッシャーが一切なく読めたのがさくらももこさんの『もものかんづめ』から始まるエッセイ三部作。どこから読んでも、5分だけ読んでも1時間読んでも面白くて、何も試されることなく文章を読む楽しさを味わえて、ありがたかった。その感謝の気持ちもあって、自分も作家になったらそういうものを出したいと思っていました。さくらさんに倣って三部作を目指します」噴き出すこと間違いなしなので人前で読むのは危険。また、278、282ページは人前で開くのも危険かも…。理由は見れば分かります。あさい・りょう作家。1989年生まれ。‘09年『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。‘13年『何者』で直木賞、‘14年『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞受賞。※『anan』2017年8月9日号より。写真・水野昭子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2017年08月07日●就活は、ひとつの能力を試される教科テスト就職活動を通して、自分を模索する大学生たちの姿を描いた映画『何者』(公開中)。俳優・佐藤健が主演を務め、冷静分析系男子・二宮拓人を演じる。原作の朝井リョウは同作で平成生まれとして初めて直木賞を受賞。ともに平成元年生まれとして、プライベートでも交流を深めている。就活を題材にした作品というだけあり、マイナビニュースも注目せずにはいられないが、実際に就活を経験した朝井、映画を撮るにあたって体験した佐藤に、作品のこと、そして互いの仕事について話を聞いた。○タコパきっかけで知り合いに――もともとお知り合いだったというお二人ですが、意外とほかのインタビューでも出会いのきっかけを話されてないのかなと思いまして、伺っても大丈夫なものでしょうか。朝井:全然いいですよ。他の取材でも話しているんですけど、あまり使われなくて(笑)。というのも、私は覚えてるけど、彼は覚えてないんですよ。普通に、タコパ(たこ焼きパーティー)で出会いました。友人の家でたこ焼きを作っていたら、佐藤さんもその友人と仲が良く、深夜0時過ぎくらいにふらっと現れたんです。あまりに自然な登場だったので、「あ! 芸能人だ!」みたいな顔をしないように気を付けました。佐藤健に驚いてませんよ、みたいな顔をしていましたけど、内心大パニックでしたね。そのあと、オセロや人狼ゲームなどを一緒にやっていくうちに仲良くなっていきました。佐藤:人狼ゲーム、はまってたね。朝井:佐藤さんは本当にゲーム的なものに強くて。僕、自分でオセロすごく強いと思っていたんですけど、58対6とかで負けました。文壇でオセロが強いと噂の作家をふたりも差し向けたんですけど、佐藤さんが全勝でしたね。――様々なゲームを通じて交流を深められたと。それだけ、ふだんから仲が良いんですね。朝井:今はいいんですけど、この映画の結果次第でどうなるか……やっぱり友人関係の人と利害関係を結ぶのはよくないですね(笑)。○面接と人狼の関係――佐藤さんは、東宝さんに頼んで模擬就活を体験されたそうですね。佐藤:そうですね、東宝さんにご協力頂いて、体験させてもらいました。さすがに本物の面接ではないですが、リアルな就活生と面接をやらないと感覚がつかめないなと思いました。――朝井さんは実際に就活をされて、一度就職もされていますが、就職活動でひっかかったポイントはありましたか?朝井:マイナビさんにもお世話になりました(笑)。とにかく就活っていうのは人間総合力テストでもなんでもなくて、あるひとつの能力を試されているだけの教科にすぎないんだな、ということです。あとは、1を10にする嘘じゃなくて、0を1にする嘘をつくのはよくない、ということも身に染みて感じました。それこそ俳優とか、大勢の人の前で演技をすることに慣れていないと、0を1にする嘘をついたとき、身体に何かしらの反応が出るんですよ。背中が曲がってしまったり、目が泳いでしまったり。その面接は見事に落ちました。僕が人狼をあまり得意としない原因はそれかなと……。佐藤:わかる(笑)。朝井:佐藤さんはうまいんですよ。佐藤:それは努力の賜物だから。僕も最初顔に出てたけど、顔に出ないために集中してやる。自己催眠ですね。――就活という題材には、どんな理由があったんでしょうか?朝井:当時SNSなどを通して感じていた「若者同士のコミュニケーションの変容」が最も顕著になる舞台は「就活」かな、と勘が働いたんです。あと、実は小説を書くときに、ニッチな場面を細やかに描いたほうが普遍性が出てくるなというのを感じていて。みんなが知っていることを書こうとすると、逆に誰にも刺さらない作品ができあがる。就活という、人生で数カ月しかやらないようなことを緻密に緻密に書くことで、実はどの世代にも広まる話になる予感はしていました。――原作を読んで、佐藤さんの感想はいかがでしたか?佐藤:朝井くんは性格が悪いなと思いました(笑)。朝井:褒めてくれてます。佐藤:朝井くんは、作者として登場人物みんなに愛があるんですけど、全員のことを馬鹿にしてるんですよ(笑)。朝井:なんてことを! してません!佐藤:みんなを否定してる(笑)。でもね、愛があるのは伝わってきます。●菅田将暉はぴったりすぎた? 作品に起こそうとしたバグ○所属事務所の面接も見せてもらった――先ほど就活体験の話になりましたが、体験されてみて、実際の就活生に対してはどんな思いを持ちましたか?佐藤:素直に尊敬します。「これをやってるんだ」と思ったら、偉いなと。実は体験の他に、アミューズにも協力してもらい、本当に面接しているところを見る場も用意してもらいました。内定者を呼んで、実際の面接官の人とのやりとりを見せてもらったんです。朝井:うわ、超やだ!! 呼ばれた人、絶対ドキドキしてますよ。親とかにも「内定した」って言っちゃってるだろうに……。佐藤:それは最後に事情を説明して、僕のために集まってもらったので「ありがとうございました」とお礼を言いました。朝井:よかった……。佐藤:僕は帽子をかぶって、面接の様子を見て。本当に面接をしているから「好きな映画は?」という質問にも、全然僕と関係ない作品の名前が出てきました(笑)。やっぱり芝居って模倣なので、本物の人たちを見て取り入れるものだと思うんです。音楽家の役のときも料理人の役のときも、誰かになるときはいつも実際の現場を見せていただいております。○互いにすごいと思うところは――仲良しのお2人ですが、こうやってお仕事の話をすることはあるんですか?佐藤:きちんとお互いのことを話す場はなかったと思います。だからこうやって取材を受ける場で聞いて、初めていろいろ知ることができました。朝井:俳優同士って、お酒を飲みながら演技論を交わしているイメージがありますけど。佐藤:そういう人もいるのかもしれないですが、僕はあんまりないですね。朝井:それは意外。でも僕も同業者と飲んだりすることがありますが、お互いの作品の話とかはあんまりしないですね。最近面白かったラジオの話とか、お互いの失態を責め合ったりしています。――では、取材や一緒に仕事をしたことを通して、すごいと思ったことは。佐藤:朝井くんは、ほぼ全部すごいです。小説家ですけど、しっかり話せるところもすごいです。話の内容と、話し方と、両立するのはなかなか難しいと思っているので。朝井:佐藤さんはとにかく頭がいい。映像業界の方とお話する機会があると、実は「頭の良い俳優さんは貴重だ」という話を聞いたりするんです。書いてある台本を読んで演じること以上に、掘って演技をできる人は貴重だと。あとインタビューできちんと自分の言葉で話せる俳優も実は少ない、とか。――具体的にここがすごいな、と思ったことはありますか?朝井:実は、光太郎役が菅田将暉さんに決まる前に、誰がいいか話し合ったことがあったんです。光太郎と拓人ってルームシェアをするくらいの友人同士だけど、刺激しあっている間柄で、無邪気と思いきやちょっとした緊張感がある関係性。その役を誰にするかってことはつまり、撮影期間や宣伝期間を合わせたかなり長い時間を共にする俳優を誰にするか、って話でもあるわけです。佐藤健的には、一緒にいて気持ち良い人がいいはずなんです。でも、佐藤さんが挙げてくださった方は、名前は出せませんが、おそらくリアルな関係性でも一種の緊張感が生まれるような方だったんですよね。撮影期間や宣伝期間を過ごす自分自身よりも、作中のキャラクターを優先した自己犠牲精神に感銘を受けましたね。佐藤:思いついたんです。もちろん、今表に出ているのは最高のキャストだと思うんですけど、菅田将暉は誰が見ても光太郎にぴったりで、ど真ん中ストレートすぎるかなとも思ったんです。みんなぴったりすぎるから、"ずらし"が欲しかった。バグがあった時の方が、爆発力ができるんじゃないかなという説があって。朝井:我々の一説が。佐藤:結果的に、そのキャスティングは難しくて、もちろん映画を観たときに菅田で良かったなと思ったんですが(笑)。高度な演技も、まったく違和感なかったですよね。朝井:自分は大変になるかもしれないけど、作品として良くなる方を選ぶ人なんだなと思ったら、一緒にものを作る一員として、なんて誠実な、信頼できる人なんだろうと思いました。映画『何者』(公開中)作家・朝井リョウによるベストセラー『何者』を映画化。大学の演劇サークルに全力投球してきた拓人(佐藤健)、拓人の片思い相手・瑞月(有村架純)、拓人とルームシェア中の光太郎(菅田将暉)、瑞月の友達で意識の高い理香(二階堂ふみ)、理香と同棲中の隆良(岡田将生)。理香の家を"就活対策本部"として集まる5人だが、内定が決まり始めると状況が変わっていく。
2016年10月22日俳優・佐藤健と、小説家・朝井リョウが27日、都内で行われた映画『何者』(10月15日公開)の学生限定イベントに出席。会場にはサプライズゲストとして美容家・IKKOが登場した。同作は朝井による同名のベストセラーを映画化。就職活動を通して自分が何者かを模索する大学生の姿をヒリヒリと描く。脚本・監督は『ボーイズ・オン・ザ・ラン』『愛の渦』等の作品を送り出した、劇団「ポツドール」の三浦大輔が担当する。佐藤と朝井はともに平成元年生まれで、映画の主演が決定する前から知り合いだったという。朝井は、佐藤と食事をしている時に「もし主演のオファーを受けたらどうする?」と聞いたところ、「ちょっとそれはね」と返されたエピソードを披露。主演が佐藤に決定した際には「驚きました」と語り、佐藤は「朝井くんが言ってくれたんだったらという気持ちでやらせていただきました」と説明した。会場には約380名の学生が集まり、3人に悩みをぶつけた。「高校時代はバスケに熱中していたが、大学に入ってから熱中するものが見つからない」という女子学生に、佐藤は「ダンスやったらいいよ」とアドバイス。「女性はダンスできると僕の好み。ダンスできる女性が好きなので」と理由を明かすと、朝井から「あなたの好みじゃないですか!」とつっこまれていた。しかし、回答に対して女子学生はバツマークを掲げ、「ダンス、バツいただきました」と確認した朝井が「じゃあ、バレーボール」と答えると、今度は佐藤が「バレーボールやってるんでしょ!」と朝井にツッコミ。佐藤が「地元のママさんバレーで、朝井リョウってことを隠してやってるんですよ! そういうところだからね!」と責めると、朝井は「別に言う機会がなかったんですよ、偶然!」と言い訳した。佐藤は朝井について、なおも「絶対そういう人たちを研究対象として見ているんですよ!」と客席にうったえかけ、最終的に「そういうところだからね!」ともう一度言ったが、朝井は「いいところがでしょ?」とすまして返し、絶妙なコンビネーションを見せた。また、IKKOは「この先まだまだ何十年も拓けていますから、男の人に頼っていかなくても生きていけるような、そういう部活に入るといいんじゃないかな」と真剣にアドバイスし、「料理がいいかな」と具体的に上げると、学生も「料理好きなので頑張りたいです」と納得していた。
2016年09月26日映画『何者』が、2016年10月15日(土)より全国の劇場で公開される。原作は、平成生まれの作家として初めて直木賞を受賞した、朝井リョウによるベストセラー『何者』。『桐島、部活やめるってよ』で等身大の高校生を描き切った朝井が、就職活動を通して自分が「何者」かを模索する5人の大学生を描いた話題作だ。本作の主演を務めるのは、『バクマン。』『世界から猫が消えたなら』と立て続けに主演作が公開されるなど、今最も旬な俳優の一人・佐藤健。その他、初主演の民放連続ドラマが話題となっている有村架純をはじめ、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之と世代を代表する若手実力派俳優陣が集結した。監督・脚本は『ボーイズ・オン・ザ・ラン』『愛の渦』といった映画でも高い評価を得ている、演劇界の若き鬼才・三浦大輔が担当し、一筋縄ではいかない現代のリアルが詰まったこの問題作を、深みのある演出で描き出す。また、プロデューサー・DJの中田ヤスタカが本作の劇中音楽・主題歌を担当することが決定。作詞・ゲストボーカルとして、米津玄師も参加している。『何者』で描かれている若者たちの葛藤や世代観を射抜く、米津玄師による等身大な歌詞と、中田ヤスタカによるダイナミックなダンストラックが融合した主題歌となっている。さらに、バンド「忘れらんねえよ」と「LAMP IN TERREN」も楽曲を提供。劇中では「OVER MUSIC」というバンドのボーカル兼ギターを担当する光太郎を演じる菅田将暉が、実際にその曲をライブシーンで熱唱。撮影の約1ヶ月前から本格的に練習を開始し、本物のバンドさながらの勢いと一体感のある演奏を魅せ、疾走感あふれるナンバーやバラードなど計3曲を披露している。【作品情報】映画『何者』公開日:2016年10月15日(土)キャスト:佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之ほか監督・脚本:三浦大輔(『ボーイズ・オン・ザ・ラン』『愛の渦』)原作:朝井リョウ『何者』(新潮文庫刊)©2016映画「何者」製作委員会【ストーリー】就活の情報交換のため一つの部屋に集まった、5人の22歳。かつて演劇サークルで脚本を書いていた、人を分析するのが得意な拓人(佐藤健)。天真爛漫で何も考えていないようで、着実に内定に近づいていく光太郎(菅田将暉)。光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せ続ける、実直な性格の瑞月(有村架純)。人一倍「意識高い系」でありながら、結果が出ず不安を募らせていく理香(二階堂ふみ)。社会の決めたルールには乗らないと宣言しながらも、焦りを隠せない隆良(岡田将生)。海外ボランティアの経験、サークル活動、手作り名刺、SNS、業界の人脈...。様々なツールを駆使して戦っていく就活生たち。企業に入れば「何者」かになれるのか、自分は「何者」になりたいのか――。そんな疑問を抱えて就活を進める中、5人はそれぞれの思いや悩みをツイートするが、一緒に過ごすうちに、就活のやり方やスタンスに嫌悪感を覚えることもあり、徐々に人間関係が変化していく。そして拓人はサークルOBのサワ先輩(山田孝之)に相談するも、思うようにいかない現実に苛立ちを隠せなくなる。やがて「内定者」が現れたとき、抑えられていた妬み、本音が露になっていく。そして、ようやく彼らは自分を見つめ直す。果たして自分は「何者」なのか。
2016年05月14日喉頭がんを患い、声帯摘出手術を受けたつんく♂が、フジテレビとタッグを組み、朝井リョウの同名小説の連続ドラマ化「武道館」の主人公であるアイドルユニット「NEXT YOU」をプロデュースすることが明らかになった。「桐島、部活やめるってよ」が神木隆之介主演で映画化もされた朝井リョウによる小説「武道館」。原作本の帯コメントをつんく♂さんが担ったほど、お互いシンパシーを抱いている関係性のようで、朝井さんが創り出した架空アイドルユニットを、つんく♂さんがリアル稼働させるという、夢のコラボレーションが実現することとなった。ひたすら武道館を目指して頑張っている絶賛売り出し中のアイドルユニット「NEXT YOU」。メンバーは、センターを担い人気トップの碧、明るいムードメーカーの真由、リーダーで最年長の波奈、年長者だが甘えん坊のるりか、そして唯一素人から選出された愛子の5人。しかし、「アイドルは太ってはいけない」という試練や、変質者による障害事件や、メンバー内の人気格差、そして恋愛問題、などなど様々な試練が彼女たちに押し寄せる――。本作の主役となるアイドルユニット「NEXT YOU」を演じるのは、連続ドラマ初主演となる実在のアイドル「Juice=Juice」。「Juice=Juice」も実際につんく♂さんが立ち上げたユニットではあるのだが、ドラマ撮影期間中・放送期間中は、彼女たちは「Juice=Juice」として活躍しつつ、「NEXT YOU」としても実際に稼働することになる。その活動範囲は“現実のアイドル”たちと一緒で、ライブ、握手会、テレビ出演、動画配信などをこなす予定だ。また、実在する現役アイドルたちや、つんく♂さんを彷彿とさせるプロデューサー役も登場するなど、アイドル界の裏側をリアルに垣間見られるドラマとして、注目が集まりそうだ。<以下、つんく♂さん&キャストコメント>■つんく♂「テレビドラマとのコラボレーションで音楽を作れること、とても楽しく思っています。この企画が持ち上がってすぐプロデューサーの栗原さんとたくさん打ち合わせをしました。武道館公演を目指して頑張るアイドルの話って立場は違えど僕も大阪のアマチュアバンド時代に同じ様な思いで頑張ってきたので、とてもワクワクしました。僕が今回プロデュースするグループはドラマの中の世界に存在するグループなんですが、音楽自体は実際にお茶の間で誰もが聞くことができるわけです。何やら不思議な感覚かもしれませんが、それを実在する『Juice=Juice』が歌います。テレビをご覧の皆様も、本当にあるかも(存在するかも)しれないような『NEXT YOU』のサウンドが大好きになるようおもいっきり気合い入れて仕上げます!特にライブでおもいっきりノリノリになるようなそんなサウンドです。かなり期待していてください!」■「Juice=Juice」宮崎由加「私たち『Juice=Juice』はこの冬、連続ドラマの主演に初挑戦させていただきます。いつも応援してくださる皆さんのおかげで、こんなにもすてきなチャンスをいただくことができました。本当にありがとうございます。このドラマの主人公のアイドルグループ“NEXT YOU”を私たち5人が演じ、そのプロデュースをつんく♂さんがして下さるということで、久しぶりにつんく♂さんプロデュースで活動できると知った時はメンバーみんなで大喜びしました。まだまだ未熟な私たちですが5人で助け合い、刺激し合いながら、このドラマで多くのことを吸収して自分たちの力を精一杯発揮できるよう努力していきたいと思います。ドラマ『武道館』を是非楽しみにしていてください!」「武道館」は2016年、フジテレビ「土ドラ」枠にて放送予定。BSスカパー!にてスカパー!バージョンの各話を「土ドラ」放送から一週間以内に放送予定。(text:cinemacafe.net)
2015年10月08日森永製菓は5月下旬から、「ミルクキャラメル」「あずきキャラメル」、6月2日新発売の「ココナッツミルクキャラメル」に、直木賞作家の角田光代氏、朝井リョウ氏による書き下ろし小説が掲載された限定品を発売する。価格は各・税込123円。期間は8月までを予定今回の小説コラボでは、角田氏、朝井氏という年代と性別が異なる直木賞作家の2人が「森永ミルクキャラメル」の魅力を表現。ミルクキャラメルと自分の思い出を投影できる、心温まるストーリーが繰り広げられているとのこと。一つの物語は3話で完結し、合計6種類のパッケージがある。
2015年05月22日エロだけじゃない!!男の色気も期待!!『CITY HUNTER』の主人公、冴羽リョウは、普段は頼りなくても決めるときは決める男。そんな彼は多くの女性から支持されている人気のキャラですよね。もし実写化するなら、「この人にやってほしい」と思う人がいるはず。そこで20代女性に「冴羽リョウを演じてほしい芸能人」を聞いてみました。※冴羽リョウの「リョウ」は漢字ですが、機種依存文字のためカタカナ表記しています。>>男性編も見るQ.『CITY HUNTER』の主人公、冴羽リョウを演じてほしい芸能人といえば?(複数回答)1位沢村一樹25.0%2位高橋克典21.8%3位坂口憲二8.0%3位長瀬智也8.0%4位向井理7.1%5位福山雅治5.7%■沢村一樹に演じてほしい!!・「イケメンで幅広い役がこなせるし、かっこいいセリフもエロいセリフも違和感がなさそう」(26歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「女好きだが、やるときはやるイケメンというイメージがぴったり」(25歳/医療・福祉/専門職)・「ワイルドさと抜けたところを両方持っているから」(28歳/建設・土木/秘書・アシスタント職)・「まじめで渋い面とエロくて軽い面をサラっと演じられる」(24歳/小売店/販売職・サービス系)・「あのエロスを発揮してほしい」(29歳/小売店/販売職・サービス系)■高橋克典に演じてほしい!!・「体格がよく軽薄そうな役もこなせ、何より『もっこり』をちゃんとやってくれそうなところがいい」(27歳/商社・卸/事務系専門職)・「ダンディかつ適度にがっしりしているし、おとぼけの演技もうまそうだから」(24歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「かっこよくて筋肉質、男くさくておちゃめなキャラがぴったり合っているから」(29歳/金融・証券/事務系専門職)・「かっこよくてハードボイルドでエッチ……といったら彼でしょ!!ハンマーでぶったたかれてほしい!!」(27歳/自動車関連/事務系専門職)■坂口憲二に演じてほしい!!・「三枚目のところを見てみたい。体形、顔が似ている感じがする」(27歳/医療・福祉/専門職)・「ある程度体格のいい人が似合うと思う。クールさと笑える面を自然に演じ分けられる人がいい」(28歳/ソフトウェア/秘書・アシスタント職)・「かっこいいだけじゃなくて、おちゃらけたノリもできるから、ぴったりだと思う」(22歳/情報・IT/技術職)■長瀬智也に演じてほしい!!・「筋肉質でややごつさのある人、かつ視線が鋭い人がいいと思う」(25歳/金融・証券/事務系専門職)・「ちょっとマッチョ気味で、コメディーもシリアスな演技もできる俳優だから」(28歳/ソフトウェア/事務系専門職)・「がたいがよくて、彫りの深い顔がいいと思います」(25歳/医薬品・化粧品/専門職)■向井理に演じてほしい!!・「二枚目すぎない、ちょっとくだけた感じが出せると思う。下ネタは似合うかどうか分からないけど……」(27歳/金融・証券/販売職・サービス系)・「どこか涼しげで男前、存在感のある俳優がいいから」(27歳/医療・福祉/専門職)■福山雅治に演じてほしい!!・「普段からエッチなトークをしているし、かっこいいからイメージに近い」(24歳/電機/事務系専門職)・「あんなにかっこいいリョウちゃんになったら、はまってしまうと思うから」(29歳/電機/事務系専門職)■番外編:この俳優に演じてほしい!!・堤真一:「平気で下ネタを言えそうなイメージのある俳優が適している気がします」(26歳/団体・公益法人・官公庁/技術職)・玉木宏:「真剣なときの渋さと、女の子を目の前にしたときのニンマリ顔の切り替えが分かりやすそう」(27歳/食品・飲料/販売職・サービス系)・玉山鉄二:「『CITY HUNTER』作者の別作品『キャッツ・アイ』の俊夫役をCMで演じているとき、似ていると思ったから」(27歳/金属・鉄鋼・化学/秘書・アシスタント職)・竹野内豊:「ドラマ『BOSS』の、あのキャラならいけるかも」(26歳/金融・証券/営業職)・香取慎吾:「銃を扱えそうな体格」(26歳/情報・IT/クリエイティブ職)※敬称略総評男女共に見事1位に選ばれたのは沢村一樹さん。「女好きだけどやるときはやる」、「ワイルドさと抜け感」など沢村さんの持つギャップが、リョウちゃんを演じるうえで生かせそうです。イケメンの沢村さんならさわやかな「もっこり」も期待できそう。「『もっこり』をちゃんとやってくれそう」な高橋克典さんは2位。1位の沢村さんよりもさらにダンディで大人の男のセクシーさ漂うリョウちゃんになりそうですよね。『サラリーマン金太郎』や『特命係長 只野仁』で見せた鍛え抜かれた体は、プロの殺し屋を演じるには絶対に欠かせない要素です。同じく鍛え抜かれた肉体を持つ坂口憲二さんは3位。185cm、75kgの坂口さんなら186cm、72kgのリョウちゃんに引けを取りません!!趣味のサーフィンを生かした海でのアクションにも期待しちゃいます。同率3位の長瀬智也さんには、「彫りの深い顔の人に演じてもらいたい」という意見が寄せられました。クドカンのドラマに出演していた長瀬くんが演じたら、コメディー色の強い『CITY HUNTER』になるかもしれません。4位には下ネタを言って新たな一面を見せてほしい向井理さんがランクイン。エロのイメージが薄い向井さんに対して、普段からエロトークがさえ渡る福山雅治さんは5位。「かっこいい"福山”リョウにはまりそう」なんて人も。1位の沢村一樹さん、5位の福山雅治さんは、普段のエロキャラから想像して選ばれたようです。2位の高橋克典さんも明るいエロが似合う俳優さんですが、リョウちゃんと体格が似ていることも高ポイントに。高橋さんと同じく体格で選ばれたのは、3位の長瀬智也さんと坂口憲二さんでした。韓国では20代のイ・ミンホさんが演じましたが、今回のランキングでは40代が人気を集めたようです。やはりリョウちゃんには、大人の色気や渋さもないと!?実写化を楽しみにしたいところですが、果たして海坊主は一体誰が演じるのでしょうか。キャスティングを想像しながら、マンガを読み直してみるのも楽しそうです。(文・飯塚雪/C-side)調査時期:2011年8月2日~8月16日調査対象:COBS ONLINE会員調査数:女性523名(その他と回答した157人を除く)調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【ランキング女性編】『天使なんかじゃない』が実写化されるとしたら主人公を演じてほしい芸能人ランキング【ランキング女性編】『ONE PIECE』を実写化するとしたらルフィを演じてほしい有名人ランキング【ランキング女性編】ルパン三世を演じてほしい芸能人ランキング完全版(画像などあり)を見る
2011年10月29日エロ男爵の「もっこり」に期待!!普段は女好きで適当だけど、やるときはやる男、冴羽リョウ。男としてあこがれている人もたくさんいるのでは?人気のあるキャラだけに、実写化されるとしたらキャスティングが気になります。そこで20代男性に「冴羽リョウを演じてほしい芸能人」を聞いてみました。※冴羽リョウの「リョウ」は漢字ですが、機種依存文字のためカタカナ表記しています。>>女性編も見るQ.『CITY HUNTER』の主人公、冴羽リョウを演じてほしい芸能人といえば?(複数回答)1位沢村一樹29.7%2位高橋克典18.5%3位阿部寛8.7%4位福山雅治6.9%5位唐沢寿明6.2%■沢村一樹に演じてほしい!!・「多少すべった感じのギャグを言ったり、スケベなところが冴羽リョウに近いと思うから」(27歳/情報・IT/その他)・「女性とじゃれるところがぴったりイメージに合う」(29歳/機械・精密機器/技術職)・「シリアスとユーモラスの両面を持ち合わせていそうだから」(29歳/食品・飲料/販売職・サービス系)・「エロとプロとのギャップを出すには最高のキャスティングだと思う」(28歳/医薬品・化粧品/技術職)・「セクスィー部長の経験が生かせる」(26歳/ソフトウェア/技術職)■高橋克典に演じてほしい!!・「クールでスタイリッシュな一面と、ただの変態という両面をうまく演じきれそうな人だから」(29歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「あのアクティブなキャラを演じられるとしたらこの人しかいないと思う」(24歳/自動車関連/営業職)・「クールなところもおちゃらけたところも似合いそうなので」(22歳/学校・教育関連/専門職)・「雰囲気が似ている。コミカルなときをどう演じるか見てみたい」(29歳/金属・鉄鋼・化学/営業職)■阿部寛に演じてほしい!!・「かっこよくてエッチで面白そうな役が似合う人だから」(29歳/機械・精密機器/営業職)・「イケメンなのに三枚目という役を演じきってほしい」(25歳/医療・福祉/技術職)・「力強さや大人の男の渋さを感じ、コミカルな演技も合っていそうだから」(26歳/ソフトウェア/技術職)■福山雅治に演じてほしい!!・「渋い役もでき、エッチなセリフも言えそうなのは、この人しかいないと思ったから」(27歳/商社・卸/事務系専門職)・「ちょっとしゃれっ気がある方がいい」(29歳/食品・飲料/事務系専門職)・「かっこよくてエロさも兼ね備えているから」(29歳/自動車関連/事務系専門職)■唐沢寿明に演じてほしい!!・「エロそうにしていても面白く受け止められるキャラ。おちゃらけた場面とシリアスな場面の分け方がうまそうな俳優だと思ったので」(27歳/商社・卸/営業職)・「エロ色も強く、キャラが濃い人が向いていると思う」(24歳/医療・福祉/その他)・「おとぼけキャラが似合っているから」(23歳/自動車関連/販売職・サービス系)■番外編:この俳優に演じてほしい!!・玉木宏:「女の子の前でデレデレになるところを見たい」(28歳/食品・飲料/事務系専門職)・坂口憲二:「ただエロいだけじゃなくて、さわやかさがある程度ないと務まらない」(28歳/情報・IT/事務系専門職)・大泉洋:「まじめさと面白い部分を本気で出せるのは彼しかいない」(25歳/情報・IT/営業職)・大沢たかお:「かっこよさと、今まで見たことがないコメディー的な部分も見てみたいから」(29歳/情報・IT/事務系専門職)・織田裕二:「刑事役で銃を持つのに慣れているから」(24歳/金融・証券/営業職)※敬称略総評エロ男爵こと沢村一樹さんが1位に!!リョウちゃんの明るいエロを表現できるのは、エロキャラが定着している沢村さんしかいない!?また、ドラマで見せるシリアスな大人の色気は、冴羽リョウが任務を遂行するときの真剣さを思わせるものがあります。「セクスィー部長の経験が生かせる」という人もいましたが、フェロモンだけで敵を倒してしまったら、リョウちゃんの華麗な銃さばきが見られなくて残念かも。『サラリーマン金太郎』や『特命係長 只野仁』などマンガの実写ドラマをこなしてきた高橋克典さんは2位。クールで都会的な一面と、女性に弱くデレデレしてしまうギャップを「うまく演じられそう」という意見が多数寄せられました。明るいエロの沢村さんに対し、大人のセクシーさが漂うワイルド系のリョウちゃんが見られそう。「イケメンなのに三枚目」というキャラが似合いそうなのは3位の阿部寛さん。ドラマ『TRICK』で見せたコメディタッチの演技や深く低い声が、渋めのリョウちゃんを演じるのにぴったり!!渋い声ならこちらも負けていない福山雅治さんは4位。エッチなセリフも福山さんの声なら、よりセクシーに聞こえます。続く5位には唐沢寿明さんがランクイン!!おちゃらけ系とシリアスな場面を演じ分けられる高い演技力に期待すると共に、役に負けないキャラの濃さを挙げる意見も。リョウちゃんを演じるには、日常のふざけた態度と仕事中の真剣さのギャップを演じきれる演技力が求められるようです。さらには、アクションをこなす体力、そして何より「もっこり」がいやらしく聞こえない明るいエロを表現できる人に、冴羽リョウを演じてほしいですね。いつか実写化されることになったら、誰が演じるのか楽しみです。(文・飯塚雪/C-side)調査時期:2011年8月2日~8月16日調査対象:COBS ONLINE会員調査数:男性276名(その他と回答した44人を除く)調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【ランキング男性編】『天使なんかじゃない』が実写化されるとしたら主人公を演じてほしい芸能人ランキング【ランキング男性編】『ONE PIECE』を実写化するとしたらルフィを演じてほしい有名人ランキング【ランキング男性編】ルパン三世を演じてほしい芸能人ランキング完全版(画像などあり)を見る
2011年10月29日