新アクセサリーブランド「シキア(SYKIA)」がデビュー。ヴィンテージブティック「マルテ(MARTE)」も手掛ける野村仁美・三好香織がデザインする新ブランドだ。2020年6月9日(火)より公式ウェブサイトにて先行限定プレオーダーを開始。2020年7月6日(月)から7月26日(日)まで、東京・ルミネ新宿店 ルミネ2にて期間限定イベントを開催する。野村仁美・三好香織の新ジュエリーブランド「シキア」誕生「シキア(SYKIA)」は、たおやかで力強く生きる現代の女性たちに向けたジュエリーブランドとして誕生。ヴィンテージブティック「マルテ(MARTE)」を手掛ける野村仁美・三好香織がデザインを手掛ける。ブランド名の「シキア(SYKIA)」は、ギリシャ語で無花果(イチジク)の樹を意味する。無花果の樹は、“不老不死の果物”“聖なる果物”として、古くから現代まで長くにわたって愛されている果実。そんな無花果の樹のように、過去からいまに続く、時代の変化をインスピレーション源にジュエリーを製作する。シルバーやレザーのジュエリーファーストコレクションでは、シルバーやレザーを使って約20種類にもわたるジュエリーをデザイン。幻想的なカラーストーンをつかったリングやコーディネートのポイントになるヘアアクセサリー、アシンメトリーなシルエットのネックレスなどを取り揃えた。アイテムの価格帯は、4,300円~20,000円+税。新宿ルミネ2に限定ショップオープン7月6日(月)から7月26日(日)まで、ルミネ新宿店 ルミネ2 スタニングルアー前催事スペースにて期間限定イベントを開催。実際に「シキア(SYKIA)」のジュエリーを手に取って、ショッピングを楽しむことができる。6月開催のマルテ(MARTE)合同の期間限定ショップやオンラインショップで完売していた「スネイク ウェーブ ヘア ピン(Snake Wave Hair Pin)」が数量限定で再入荷。また、新作の「メタル モチーフ ベルト(Metal Motif Belt)」を先行発売。20個のメタルパーツが連なったチェーンベルトはコーディネートのアクセントになるので、アクセサリー感覚でスタイリングするのがおすすめだ。他にも、シキアがセレクトした洋服、雑貨も取り揃える。なお、シキアは今後セレクトショップなどでも順次取り扱いをスタートする予定だ。【詳細】シキア(SYKIA)発売日:2020年6月22日(月)12:00〜<価格帯>・リング4,300円〜15,000円+税・イヤーアクセサリー6,300円〜20,000円+税・ネックレス8,800円〜20,000円+税・ブレスレット6,000円〜15,000円+税・ヘアアクセサリー4,800円〜20,000円+税■新宿ルミネ2期間限定ショップ期間:7月6日(月)~7月26日(日)営業時間:平日・土曜日・祝日 11:00 ~ 21:00、日曜日 11:00 〜 20:00 (7/3時点)場所:ルミネ新宿店 ルミネ2 2F スタニングルアー前催事スペース住所:東京都新宿区新宿3-38-2<先行発売>メタル モチーフ ベルト 7,900円+税
2020年06月12日劇団文化座が、劇作家・三好十郎の名作『炎の人』を2月20日(木)から29日(土)まで東京・こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロで上演する。同劇団は1942年に結成され、草創期には日本の現代演劇史に大きな足跡を残した三好作品を連続して上演し、戦中戦後の日本で演劇の良心の灯をともし続けた。以来、底辺に生きる人々に光を当てた作品を上演するほか、近年では浅田次郎の小説の舞台化や福田善之による音楽劇、また三好のラジオドラマの舞台化など、多様性ある創作活動も展開している。今回上演する『炎の人』は、絵画『ひまわり』などで知られる画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの半生に焦点を当てた物語で、その激しい炎のような生涯を三好独自の視点で鮮やかに描き出した傑作戯曲。これまで多くのカンパニーによって上演され、文化座では1958年に創立者の佐佐木隆による演出で初演し、その年の文部省芸術祭団体奨励賞を受賞。1962年、1965年の再演以来、文化座としては実に54年ぶりの上演となる。貧しい炭鉱町で福音伝道として暮らしていた若き日のゴッホ。だが、その正義感ゆえの行動で職を解かれてしまう。その後、画家になる決心を固めた彼は、弟テオの献身的な支援のもと画家修業に勤しむが、世界と己の溝は深まるばかりだった。そして、敬愛するゴーガンとの共同生活の果てに、彼は己の耳を切り落とし……。ゴッホは自身の絵を見つけるまでに何を考え、どんな苦悩をしてきたのか。三好が登場人物ひとりひとりに限りない愛情を注いだ物語を、演出・鵜山仁が丁寧に描き出す舞台。ゴッホ役に藤原章寛、ゴーガン役に文学座の鍛治直人を配して贈る。文:伊藤由紀子
2020年02月18日新国立劇場の2020/2021シーズンラインアップ発表会見が1月8日に行われ、演劇部門の芸術監督の小川絵梨子、新たにバレエ・ダンス部門の芸術監督に就任する吉田都らが出席した。英国のロイヤルバレエ団で長年にわたりプリンシパルとして活躍してきた吉田監督は「(新国立劇場の)20年以上の積み重ねを大切にしつつ、新たなチャレンジをしていきたい」と意気込みを語る。就任1年目は『白鳥の湖』(新制作)で幕を開け、『くるみ割り人形』など古典作品が続くが「古典をすることで基礎の大切さ、テクニックの向上、スタミナ・筋力の強化ができる」とベース部分の底上げを図る。一方で「世界的にコンテンポラリーの比重が大きくなっていて、(古典とコンテンポラリー)両方、踊れることが求められる」とも。また「振付家の育成・発掘」も大きな課題とし「なぜロイヤルバレエ団が世界3大バレエ団と呼ばれるようになったか? 優秀な振付家を育てて素晴らしい作品を作ったから。新国立劇場から世界に発信できる作品を作りたい」と“世界”を見据えての育成を掲げる。「吉田都セレクション」と銘打った公演では、世界的に活躍する振付家デヴィッド・ドウソンがバッハのピアノコンチェルトに振り付けた『A Million Kisses to my Skin』、ピアソラのタンゴとバレエを融合させた『ファイヴ・タンゴ』などを上演する。演劇は、パリのオデオン劇場からの招聘作品で、世界的演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェ、主演に仏の国民的女優イザベル・ユペールを迎えての『ガラスの動物園』で幕を開ける。また、2009年より続いてきたシェイクスピアの歴史劇シリーズは『リチャード二世』で遂に完結を迎える。「人を思うちから」と銘打って日本で愛されてきた名作3作を届けるシリーズでは、第1弾で三好十郎作の『斬られの仙太』を上村聡史の演出によりフルオーディションで、第2弾では世界的人気を誇る故・今敏監督によるアニメーション映画を新国立劇場初登場の藤田俊太郎の演出で舞台化する『東京ゴッドファーザーズ』を、そして第3弾では小川監督自身の演出で井上ひさしの名作『キネマの天地』が上演される。小川監督は同企画について「損得とか正しいとか政治的に合っているとかじゃなく、根本に“人を思うちから”をみんなが持っているはず。それを改めて感じてもらえたら。人の“情”のお話であり、3作とも欧米では絶対に書かれない作品だと思います」と言葉に力を込めた。取材・文/黒豆直樹
2020年01月09日「團十郎さんは、07年3月にもパリのオペラ座で海老蔵さんと親子公演を開催しています。ただ海外での公演は日本での公演と違い、莫大な費用がかかります。それでも海老蔵さんは『リスクを負ってでも海外に!』と主張し続けてきたのです」(海老蔵を知る芸能関係者)来年5月に十三代目・市川團十郎を襲名する市川海老蔵(41)。長男・勸玄くん(6)も八代目・市川新之助となり、親子同時襲名披露公演に挑む。そんななか、海老蔵のもとにNY公演のオファーが届いていたという。海外公演といえば、04年に父・市川團十郎さん(享年66)が海老蔵の襲名披露公演をパリで行っている。以降も親子で、海外の舞台に立っていた。「海老蔵さんのスケジュールは、2年先までほとんど埋まっています。今回のNY公演オファーを実現させることは現実的に難しかったようで、5月になって松竹側が断ったと聞きました。ただ海老蔵さんはこれまでも『ゆくゆくは勸玄といっしょに海外公演を実現させたい』と言っていました」(海老蔵を知る芸能関係者)いったいなぜ、海老蔵はそこまでして海外進出にこだわっているのだろうか。「歌舞伎を世界に広めていくこと、それは亡き團十郎さんの悲願でもありました――」そう語るのは、成田屋を見続けてきた梨園関係者だ。「團十郎さんは『このままだと歌舞伎は日本だけの伝統芸能として衰退していくかもしれない』と危惧していました。そのため、早い段階から海外への道を模索していたのです。團十郎さんは04年5月に白血病で倒れましたが、その後も世界中を飛び回ってきました。07年には、フランス芸術文化勲章のコマンドゥール受章も果たしています。09年9月には、親子でのモナコ公演にも挑戦しました。そんな父の姿を見続けてきた海老蔵さんだからこそ、海外での公演に対して並々ならぬ熱意をみせているのです」実際、海老蔵は海外公演についての具体的なプランも温めているようだ。別の梨園関係者がこう明かす。「歌舞伎座に足を運ぶ外国人も増えていますが、公演開始から10分ほどで寝てしまう人もまだまだいるといいます。歌舞伎は日本人でもわからないセリフがありますし、外国人だとなおさら難しいのでしょう。そこで、海老蔵さんは『外国人でも楽しめる歌舞伎を作ろう!』と宣言したそうです。中村芝翫さん(53)などの現役世代と連携し、枠にとらわれない“新たな歌舞伎”を作ろうとしているのです。16年にはNYのカーネギーホールで初となる、能と狂言と歌舞伎を披露する一大公演を行いました。さらに今後は『歌舞伎だけの公演で外国人を驚かせたい!』とも考えているようです。海老蔵さんが團十郎となり勸玄くんが新之助となれば、話題性は十分。その夢は、きっとかなうと思います」NYでの『勧進帳』に、観客がスタンディングオベーションを送る――。そんな“親子三代の悲願”に向けて、海老蔵はすでに動きだしていた。
2019年08月30日2017年7月29日(土)、徳島県三好市に自然共生型アウトドアパーク「フォレストアドベンチャー・祖谷(いや)」がグランドオープンします!自然の地形や木々を利用してダイナミックに遊ぶ、新感覚のアドベンチャースポーツに挑戦してみませんか?「フォレストアドベンチャー・祖谷」の魅力をご紹介します。「フォレストアドベンチャー・祖谷」の魅力を大解剖!●眺めは最高!自然豊かなロケーション「フォレストアドベンチャー・祖谷」がオープンする祖谷渓は、徳島県三好市を代表する景勝地。ミシュラングリーンガイドでも二つ星を獲得しています。樹上から眺めるエメラルドグリーンの祖谷川、豊かに茂る木々が織りなす美景を満喫しましょう。自然の中で思いっきり体を動かしたい人にぴったりです。また、近隣には大歩危・祖谷温泉郷があるので、遊んだあとに温泉へも直行できますよ。●地形を生かしたダイナミックなコース傾斜地を利用したコースは、スリル満点のダイナミックな構成。5サイト、31アクティビティを擁します。イチオシは高低差50m、全長360mを超える「ロングジップスライド」です。樹間に渡したロープを一気に滑走し、祖谷川をひとっ飛びしましょう!国内トップクラスの長さを誇るロングジップをぜひ体験してください。●徹底した安全管理全国でパークを展開する「フォレストアドベンチャー」では、フォレストアドベンチャー発祥の地である欧州の安全基準を採用しています。樹上に登る際は、必ずハーネスを装着するのでご安心を。「フォレストアドベンチャー・祖谷」では、より安全性を高めた「コンティニュービレイシステム」を使用しています。スタート地点で装着すればゴールまで器具を操作する必要がなく、もし足を滑らせても地面まで落下することはありません!なお、参加条件は小学校4年生または身長140cm以上、体重130kg以下です。ゲストハウス、カフェも同時オープンするので、コースに出られない同行者が待機することも可能ですよ。※18歳未満の方は保護者の同伴が必要。「フォレストアドベンチャー・祖谷」で遊び、全身で祖谷渓の大自然を感じましょう!夏レジャー、秋の行楽におすすめ、大注目の新スポットです。スポット詳細施設名所:「フォレストアドベンチャー・祖谷」※2017年7月29日(土)オープン予定所在地:徳島県三好市西祖谷山村尾井ノ内379(祖谷ふれあい公園内)料金:アドベンチャーコース大人(18歳〜)4,000円、子ども(小学4年生~17歳)3,000円※税・保険料含む。利用条件:小学4年生以上もしくは身長140cm以上、体重130kg以下※18歳未満の方は必ず保護者(18歳以上)同伴。TEL:080-6284-2105URL:
2017年07月28日俳優・山崎賢人主演で実写化される映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017年8月4日公開)に登場する片桐安十郎のビジュアルが23日、公開された。同作は荒木飛呂彦原作、1987年に連載を開始した人気コミックで、現在はPart8(第8部)を集英社「ウルトラジャンプ」(集英社)で展開している。今回実写化されるのはPart4(第4部)「ダイヤモンドは砕けない」で、山崎演じる主人公・東方仗助が杜王町に潜むスタンド使いと戦いを繰り広げる。町の平和をおびやかす殺人犯・片桐安十郎(通称・アンジェロ)を演じるのは、俳優の山田孝之。逃亡中の凶悪な連続殺人犯で、犯行の邪魔をした仗助を破滅させようと狙う。製作発表会見では「役が史上最低の殺人鬼ということで、割とたぶん素に近いような。役作りは大変じゃないので、意外とリラックスできてる」と飄々と語り周囲を笑わせた山田だが、不気味なビジュアルを作り込み、殺人犯になりきった。同作にはほか、神木隆之介(広瀬康一役)、小松菜奈(山岸由花子役)、岡田将生(虹村形兆役)、真剣佑(虹村億泰役)、山田孝之(片桐安十郎役)、伊勢谷友介(空条承太郎役)、國村隼(東方良平役)、観月ありさ(東方朋子役)の出演が決定している。(C)2017 映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」製作委員会(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
2017年02月23日旗揚げ20周年を迎えた阿佐ヶ谷スパイダースが、彼らの代表作のひとつ『はたらくおとこ』を12年ぶりに再演する。 女性キャストの北浦愛は今回が初出演となるが、その他は長塚圭史、中山祐一朗、伊達暁の阿佐ヶ谷スパイダースメンバーに加え、池田成志、中村まこと、松村武、池田鉄洋、富岡晃一郎と初演時のメンバーが再集結していることも話題だ。その注目作の上演を前に、作・演出の長塚圭史と出演の池田成志に話を聴いた。阿佐ヶ谷スパイダースPresents『はたらくおとこ』チケット情報「この時期の僕の作品は過激でストーリーも荒唐無稽で、凶暴というか暴走するような展開。そんな作品の真骨頂であり、僕らにとって記念碑的作品である『はたらくおとこ』。その作品を2016年に上演したらどういう反応が返ってくるのかなっていう興味はまずありますね。12年前とは世の中が全く変わっているわけで、ある意味現実の方が追い越している部分もある。それと、有り難いことにお客様からの再演希望が凄い高い作品だったんです。で、キャストも揃って20周年で…。それはもうやるしかないな、と」と笑顔で語る長塚圭史。その傍ら、前回の上演時に精神的にかなり負担があったという池田成志は「最初、この話を聞いた時は『う~ん、やんのか~』って感じ」と苦笑気味。しかも出演者の何人かは、「他の人は皆出ますよ!」という口説き文句で出演OKしたというオマケ付。「巧妙な技に引っかかりました(笑)。でも、12年前のキャストと同じ作品に挑めるって、なかなかない経験。今では楽しみですよ。単なる同窓会的な芝居には絶対できないですしね」と意気込む。ここ最近は、別の演劇ユニット「葛河思潮社」として、三好十郎の戯曲作品の演出に取り組んでいた長塚。その経験を経ての再演は大きな意味を持つと語る。「素晴らしい戯曲に立ち向かって立ち向かって、それでまた自分のこういうところに戻ってくるっていうのは、ワクワクするところではありますね。今、この戯曲を読み返してみると、恥ずかしさもありつつ、なかなか面白い部分があるなとも思えるようになりました。展開の早さだったり、あるいは会話のしつこさだったり。そのバランスが意外と面白い。20代ということもあると思うけど、筆の勢いみたいなものが確実にあって。その作品を、今の自分が、このメンバーで改めてやれる事は凄いことだと思います」(長塚)。「いろいろな贖罪の形があちこちに散りばめられていて、意外に社会性を帯びてる作品。その塩梅をどう見せるか。そして12年と言えば干支がひとまわりするくらいの時間。俺たちよく生き残ってたよな、という奇跡のような感覚と共に、この12年の経験値もうまく出せれば良いですね」(池田)公演は11月3日(木・祝)から20日(日)まで東京・本多劇場、11月23日(水・祝)福岡・キャナルシティ劇場にて。その後、広島、大阪、名古屋、盛岡、仙台を巡演。
2016年10月21日2011年1月、ロンドンに留学中の阿佐ヶ谷スパイダース主宰・長塚圭史が手にし、号泣しながら読んだという三好十郎作の戯曲『浮標(ぶい)』。「万葉の時代から続く日本人の思想が全体に表現され、それでいて古臭くなくてセリフがモダン。そして知的。これを是非上演したいと強く思った」と語る長塚。帰国後、自身のソロプロジェクト葛河思潮社の第1回公演として2011年に上演。その後に起こった東日本大震災で日本が大きく揺らぐ中、翌2012年に東京、仙台で上演。こちらも大きな反響を呼んだ。3度めとなる今年は、神奈川を皮切りに西日本を中心に回り、三好十郎の出身地・佐賀での公演も実現。葛河思潮社『浮標』チケット情報「上演したら4時間になるらしいと聞いてたので、まずは自分が本読みで“久我五郎”をやったんですが、そこでも大泣きして(笑)。どれだけ好きなんだって話ですけど。それで自分の中でイメージが一番近かった田中哲司に台本を送りつけて。そしたら『これ、もし演るのだったらギャラなんていらない』と言われて。俺は何ていい人に声をかけたんだと(笑)。でも実際にやりだしたら、彼がみるみる痩せていったんですよ。初演は特に地獄だったみたいですね」日中戦争の影が忍び寄る時代を舞台に、自己の芸術を信じる洋画家・久我五郎(田中哲司)が、肺を病む妻の美緒(原田夏希)を看護しながら貧困と闘う姿を描く本作。 セットは木枠に敷き詰められた砂のみ。そのシンプルな舞台で繰り広げられるのは「生と死」だ。「生きる事とは?というテーマを徹底的に解剖する約4時間(1幕75分、2幕55分、3幕90分)。一瞬に人が死んでいく戦争というものを背景にしながら、美しい言葉を感じながら生と死に対する思考ができる。こんな豊かな時間はないと思います。久我夫妻と対峙する、市井の人々の生き方やセリフも素晴らしくて。4時間というと長く感じられるかもしれませんが、実際観てくださった方からは『あっという間だった』という感想を多く頂き、戯曲の力、そして役者の力も実感しましたね。こんな劇があるんだ、という事を知ってもらえたら嬉しいです」。劇作家としても、この三好十郎作品との出会いを大きかったと語る。「これまでの自分の作品に対する愛はもちろんありますが、劇作に対する考え方が大きく変わったかもしれないですね。これからまた、阿佐ヶ谷スパイダースの以前の作品を上演したりするのですが、そこにも影響があるかも。こんな風に後世に残せる作品を書きたい気持ちが強くなったと思います」今回で田中哲司の出演は最後になるらしく、長塚本人が寂しくて仕方ない、と嘆く。「ああ、あと何回だなあと終わる度に切なくなってます(笑)。今回3回めにして、よりよく熟成されたというか、言葉の輪郭みたいなものがより深く出せるようになりました。是非、新たな感動を味わって欲しいですね」公演は今後、三重、福岡、佐賀、東京で上演。チケットは発売中。
2016年08月17日長塚圭史のソロプロジェクト葛河思潮社の第五回公演『浮標(ぶい)』が、8月4日に神奈川で開幕した。本作は、1940年に初演された三好十郎の戯曲で、葛河思潮社の公演全5回のうち3回上演している作品。日中戦争の影が忍び寄る時代を舞台に、洋画家・久我五郎(田中哲司)が、自己の芸術を信じ、肺を病む妻の美緒(原田夏希)を看護しながら貧困と闘う姿を描く。舞台セットは、黒い木枠の中に白い砂が敷き詰められた、砂場のような造り。両側に椅子が並べられ、出演者は出番以外もその椅子に座り、砂の上で繰り広げられる芝居を見つめる。死にゆく妻を必死で看病する男・五郎を演じるのは、田中哲司。葛河思潮社の本作初演から3度目の出演で、最愛の妻が生き延びられるならどんなことでもする、というギリギリの精神状態で、約4時間(1幕75分、2幕55分、3幕90分)を演じ切る。そして、病床の妻・美緒を演じるのは原田夏希。長塚演出作品は2作目で、本作は初めての出演。最初から最後まで寝たきりの状態、つまりほぼ上半身だけで、死を目前にした人間の揺れ動く感情を豊かに演じていた。夫婦のそばには、耳は遠いがおしゃべりで明るい“小母さん”がいて、五郎と共に美緒の看病をしている。そこに訪ねてくるのが、美緒の親兄弟や、金貸しの友人、大家、腕利きの医者、兵隊の友人らだ。彼らは、五郎に画壇の話をして圧力をかけたり、美緒の財産を譲るように画策したり、出征が決まって挨拶に来たりする。しかしだからといって、単純なヒールやヒーローにはならない。夫婦を困らせるために存在しているのではなく、彼らは彼らで生きていくために今この場面に登場していると感じさせるのだ。生きることはきれいごとでは済まされない。しかし、きれいなこともちゃんとある。さまざまな想いが幾重にも重なった芝居で、生きることと切り離せない“生々しさ”を際立たせる。命が終わりつつある美緒にねだられ五郎が詠むのは『万葉集』だ。言わずと知れた、日本に現存する最古の和歌集。約1300年前の歌が今も詠み継がれていることに、美緒に残された「生」を見つつも、やはり「生きる」ことの絶対的な価値を突きつけられた。公演は、8月7日(日)までの神奈川・KAAT神奈川芸術劇場を皮切りに、愛知、兵庫、三重、福岡、佐賀、東京にて上演。取材・文:中川實穗
2016年08月10日元グリモワール(Grimoire)バイヤーの野村仁美とマネージャーの三好香織が、ヴィンテージショップ「マルテ(MARTE)」を原宿キャットストリートに2016年4月30日(土)オープンする。またオープニングスタッフには、独自のファションセンスを発信する佐々木茜を迎える。「MARTE」はイタリア語で“火星”を意味し、“新たなる土地、未知なる感覚”をコンセプトに掲げる。内装・ブランディングに至るまで従来のヴィンテージショップでは見る事のできないクリエイティブな感覚を刺激する店作りを目指すようだ。店内では、レディースヴィンテージ衣類を軸に、オリジナルアイテムやセレクトアイテムなども取り扱い、新たなスタイルと価値を提案。ヴィンテージアイテムは、欧米・欧州・アジアなどに直接赴き、商品を一点一点セレクト。1920〜80年代を中心としたヴィンテージワンピースやボトムス、トップスなどを中心に、シューズ、ベルト、バッグ、アクセサリーなどの服飾小物も展開する。■店舗情報マルテ(MARTE)オープン日:2016年4月30日(土)場所:東京都渋谷区神宮前6-6-11 ヴィラハセ202営業時間:13:00〜20:00(平日) / 12:00〜20:00(土・日・祝日)■商品価格帯・ヴィンテージ ワンピース 6,800円〜・ヴィンテージ トップス 5,000円〜・ヴィンテージ スカート 4,500円〜・ヴィンテージ バッグ 5,000円〜・ヴィンテージ アクセサリー 5,000円〜■オープン記念キャンペーンオープン記念として、10,000円以上の購入者の中から、先着100名にマルテ オリジナルクリアポーチをプレゼント。
2016年04月21日劇作家・演出家で俳優としても活躍する長塚圭史が、2009年の英国留学後に立ち上げた「葛河思潮社」。国内外の名戯曲を取り上げ、ワークショップやリーディングを含めた稽古で作品づくりを目指す、長塚のソロプロジェクトだ。一昨年と昨年(再演)に上演した『浮標』(三好十郎作)は、休憩を含めて4時間という長丁場ながら、緊張感あふれる劇場空間を示して高い評価を得た。第3弾となる『冒した者』も、同じ三好の長編戯曲。演出と出演を兼ねる長塚と、『浮標』に続き『冒した者』でも主人公を演じる田中哲司に話を聞いた。舞台『冒した者』チケット情報みたび三好作品に挑むことになった理由を、長塚はこう語る。「初演の『浮標』で三好さんが描く“死を前にした生の物語”の力をつくづく感じました。東日本大震災の後に再演した時、その想いは一層強まって、もっと多くの人に三好作品を体感してほしいと思った。今回の『冒した者』は、主人公の妻の最期を描いた『浮標』の後に書かれていて、内容も作品世界の“その後”を思わせるもの。どちらも私小説ならぬ“私戯曲”ながら、『冒した者』は三好さんのもうひとつの魅力である社会への冷徹な批評眼が作品を覆っているんです。もしかしたら『浮標』よりも、演じる側は手こずるかもしれないですね」妻を亡くした主人公の“私”(田中)は、戦争で焼け残った大きな屋敷に、数組の家族と共同生活をしている。旧知の医師・舟木(長塚)や亡き主の庶子である柳子(松雪泰子)、株屋の若宮(中村まこと)、管理人の浮山(吉見一豊)、盲目の少女モモ(木下あかり)ら、住人たちの仲も悪くない。そんなある日、“私”を慕ってたびたびやってきていた須永(松田龍平)が、フラリと屋敷を訪れる。須永の秘密は、やがて住人たちの隠された現状に影響を及ぼし…。「僕が演じる“私”は、妻を亡くした後に屋敷へ引っ越してきた作家で、今は“死んでいるのか生きているのかわからない”状態なんです。幕開きの膨大なセリフも、モノローグなのかト書きなのか曖昧で、途中から住人たちの説明が入ったりする。その振れ幅の大きさというか、自由さがすごく面白いんです。ただなにしろ“度が過ぎている”と感じる長さなので必死です」と話す田中。だがその表情は、言葉とは裏腹にどこか楽しんでいるようだ。長期的な視点で作品に携わる「葛河思潮社」。すっかり長塚組ともいえる田中が「圭史くんとは一緒に作っていく楽しさがある」と言えば、長塚も「哲司さんは経験も技術もあって、でも新しいことには一緒に乗っかってくれる貴重な存在」と返す。「『浮標』に続いて出ていただく松雪さん、ずっと一緒にやりたかった松田さんと、キャストも揃いました。『葛河~』の作り方は確かに面倒くさいけれど(笑)、それだけ豊かさがあると信じています」と話す長塚。演出家と俳優が名戯曲に真っ向から対峙することで作られる、芳醇な舞台。観る側としては、こんなに贅沢なことはないだろう。9月5日(木)からKAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ、9月20日(金)から東京・吉祥寺シアターにて。ともに現在先行販売中。
2013年07月23日葛河思潮社の第二回公演『浮標』が9月20日、世田谷パブリックシアターにて開幕した。葛河思潮社とは長塚圭史が昨年1月に立ち上げた演劇プロジェクトで、その第一回公演として長塚が演出に挑んだのが、三好十郎作によるこの『浮標』だった。前回の公演中にすでに今年の再演を決めていたそうだが、震災を経た1年半後の今、三好十郎が“生の本質”について苛烈に書き綴った本作の、その気迫のこもった言葉たちはいっそう強度を増して我々の身に迫ってくる。「浮標」 チケット情報時は日中戦争の影が忍び寄る頃。画家の久我五郎(田中哲司)は死を目前にした病身の妻・美緒(松雪泰子)の看病に献身している。美緒の生をなんとかつなぎ止めようと抗う五郎の前に現れるのは、彼を利用しようとする金貸しや財産の譲渡を迫る妻の家族、戦地に赴く親友、現実を突きつける医師など。経済的にも困窮し、次第に追いつめられていく五郎はそれでもなお、あらん限りの力で生きることの意味を美緒に叫び続ける。しかし最期の時は迫りつつある。黒い木枠で囲んだ中に白砂を敷き詰めた抽象舞台で物語は展開する。出演者が立ち並ぶ中、長塚の素朴な挨拶で開演が告げられ、その白砂に五郎役の田中哲司が足を踏み入れた瞬間から、時は過去の時代へと巻き戻されていく。木枠の左右両端には椅子が並び、役者たちがその登場人物のままに着席し、出番のないシーンを静かに見届ける。前回に続いて五郎を演じる田中は、美緒に対する愛情と苛立ち、金貸しの尾崎(赤堀雅秋)や医師・比企(長塚)の前でみせる攻撃と卑屈といった感情の破綻を、より深い哀切を込めて表現。美緒役の松雪は、今にも消え入りそうな病人の透明感を醸しながらも、時おり生への闘争心を鋭く光らせる表情がいい。見舞いにきた若い娘・京子(高部あい)の健康美に嫉妬を覚え、ひとり静かに化粧し、鏡をみつめるかすかな笑顔が悲しく、美しい。五郎を正論で責め立てる尾崎や比企、死にゆく娘に財産話を急かす母・お貞(池谷のぶえ)や美緒の妹・恵子(大和田美帆)などは狡猾とも非情とも見てとれる。しかしここに登場する誰もが戦争という状況からの圧迫を受け、五郎や美緒と同じように必死に生にすがりつこうとしている人たちだ。椅子に座って物語を眺める登場人物たちの視線から、過ぎた日々への懺悔や悔恨を感じ取り、その人物の隠れた厚みに気づく瞬間もあった。戯曲に描かれた人間たちの真の姿を長塚が綿密に探究し、舞台上に息づかせている。死に際の美緒に向かって万葉集を語り聞かせる五郎。その白眉のクライマックスに三好十郎は “生と死”についての深淵な問いを我々に叩きつける。茫漠とした海にただよう浮標の孤独のように、永遠に答えの出ない問いかけを今一度、胸に刻む。上演時間4時間(休憩2回含む)の間、集中をとぎらせず吸引する三好十郎の魂の言葉は、さまざまな気づきをもたらしてくれる。公演は同所にて9月30日(日)まで。その後大阪、兵庫、宮城を巡演し10月20日(土)に新潟で千秋楽を迎える。千秋楽の模様は全国13か所の映画館で生中継される。取材・文:上野紀子
2012年09月21日昨年1月に上演され、大きな反響を呼んだ長塚圭史・演出の『浮標』が今秋再演される。『浮標』は戦前から戦後にかけて活躍した劇作家、小説家の三好十郎の傑作戯曲で、初演は1940年だった。70年以上も前の戯曲だが、長塚はそこに新たな命を吹き込み、観客を大きく突き動かした。再演では、主人公の久我五郎を演じる田中哲司など一部は初演と同じキャストだが、新しく松雪泰子、木村了などが加わる。改めて本作に取り組む長塚に話を訊いた。『浮標』チケット情報「初演の時、稽古に入るだいぶ前に、上演時間を計るために少人数で本読みをしたんですが、その時僕自身が久我五郎のパートを担ったんです。そしたらもう気持ちがぐらぐらになってしまって。(読むのが)とても大変だったんだけれど、それくらい、強烈な戯曲なんです」。物語の舞台は、1930年代末の千葉県郊外の海岸。ここで暮らす洋画家・久我五郎は、病気の妻を懸命に看護しているが、貧困にあえぎ、画壇からは遠ざけられ、さらに唯一の親友は戦地へ送られようとしている。妻の容体は悪く、余命は短い。全ての支えがなくなろうとする中、五郎は自らの芸術、人生、生命と死を根源まで突き詰めていく。「大切な人が目の前で消えようとしている時に、徹底的に生きることを見つめ、現実とも真摯に向き合う五郎のエネルギーがすごい。そして画家としての五郎を通して浮かび上がる三好十郎という劇作家の魂を前に、自分だったらと考えてしまう部分もありましたね」。長塚は、1930年代へと観客を誘うため、ひとつひとつの役、背景についてなど全員でディスカッションを繰り返す稽古を行った。「最初はみんな驚いてました(笑)。ところが途中から、どんどん発言するようになってきて。今回もこの方法は実践しようと思います。俳優がイメージを広げておかなければ成立しないんです、特にシンプルな抽象的セットの中でこうした芝居をやろうと思ったら」。砂と回廊を使う舞台美術などは前回と基本的に変わらないが、これには長塚のある思いが込められている。「劇というのは、何か大きなセットがなくても成立するのではないかと。とりあえず俳優がいるというところから始まる、そうした根本的なところに立ち返ってみたいと思ったんですね。何もない空間から何かが生まれて来るなら、演劇も捨てたもんじゃないなって。それは、観客の想像力を信じることでもあります。青空と言ったら、俳優も観客も青空が見える、そこにないものを思い浮かべる力を一緒に体験してほしいと思う」。長塚と俳優たち、さらには観客との相互作用で、『浮標』の世界がより濃厚に立ち上がることだろう。公演は9月20日(木)から30日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演。チケットは8月11日(土)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは7月22日(日)18時まで先行先着・プリセールを受付中。取材・文:沢美也子
2012年07月20日福岡市内で賃貸仲介「スマイルプラザ唐人店」など、12店舗を展開する三好不動産は、三井住友カードと提携し、「スマイルプラザ」各店で、2012年5月以降の賃貸契約時に発生する初期費用の支払いを、中国人向け決済サービス「銀聯(ぎんれん)」で決済できるサービスを開始する。初期費用を銀聯カードで支払えるサービスは、九州地区では初の取組みとなるという。拡大する中国マーケットへの対応として、三好不動産ではかねてから一部のスマイルプラザ店舗で中国人スタッフを雇用し、中国人留学生を中心に住宅斡旋業務に力を入れてきた。また2011年6月には上海事務所を開設。今回、中国の顧客へのさらなるサービス向上を図るべく、三井住友カードと提携し、初期費用の支払いにおいて新たに銀聯カードでの決済の取扱いを開始した。これにより入居希望者は、従来の銀行振込みや海外送金による手続き負担を軽減できるほか、現金持参による紛失・盗難リスクも回避できる。これにより三好不動産は、決済手段の多様化による賃貸物件の入居率向上を図るだけでなく、入金管理業務の一部を三井住友カードに委ねることで事務の効率化も実現するとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月16日画家ゴッホの短くも激しい生涯を描いた劇作家・三好十郎の代表作で、日本演劇史に残る傑作戯曲として知られる『炎の人』。2009年に初演された栗山民也演出、市村正親主演のバージョンは絶賛を浴び、市村に読売演劇大賞最優秀男優賞などをもたらした。その再演が11月4日、東京・天王洲銀河劇場で幕を開けた。『炎の人』チケット情報物語はゴッホが画家になる以前、ベルギーで宣教師として貧しい人々に尽力していた時期より始まる。労働者たちの悲惨な現状に触れ、聖職者でありながら神を冒涜する言葉を吐いたゴッホはその道を閉ざされ、絵画に理想と真実を見出すようになる。ゴッホは実弟テオの支援を受けて憑かれたように絵を描き続けるが、未成熟で特異に映る彼の絵は当時の人々に受け入れられない。貧しい画家たちが集い創作に没頭するコロニーを夢見るようになったゴッホは、パリから自然豊かなアルルに移住。憧れと同時に嫉妬の対象である画家ゴーガンとの念願の共同生活がスタートする。だがゴッホの凄まじいまでの絵画への情熱は、その肉体と神経を確実に蝕み……。キャストは初演とほぼ変わらず(シィヌ、ラシェル役の富田靖子は初参加)ということもあってか、まるで危なげのない完成度の高い初日だった。初演をなぞるがゆえの安定、という意味ではない。“無垢の人”ゴッホを慈しむようなまなざしで見つめるこの戯曲は、むしろ安定とは対極の鮮烈なるパッションを放出し尽くして、観客の心を激しく揺さぶる。やはり、ゴッホ役の市村が圧倒的だ。風貌も、見慣れたゴッホの自画像によく似ているが、舞台上の市村はゴッホの魂と通じているかのよう。劇中で他者が言うように“優しすぎる”“素直すぎる”“無抵抗すぎる”など何事においても“~すぎる”ゴッホのありのままを、テクニックというよりは魂で体現する。本当に感動的な演技だ。舞台全体が巨大な額縁に収まっているようなセットだが(美術は堀尾幸男)、ゴッホの生き様イコール作品なのだろう。だからこそゴッホの作品は今も、見る者の心を鷲づかみにして離さない。ラスト、中嶋しゅうによって朗読される詩の言葉ひとつひとつにも耳を傾けてほしい。そこには作者・三好十郎のむき出しの思いや魂があふれんばかりに込められている。作者、主人公、俳優……あらゆる者の偽りなき魂のぶつかり合い。名作と呼ばれる理由がそこにある。取材・文武田吏都公演は11月13日(日)まで同劇場にて上演。チケットは発売中。
2011年11月07日市村正親主演の舞台『炎の人』が11月4日(金)から東京・天王洲 銀河劇場にて開幕する。『炎の人』のチケット情報稽古初日を迎えた10月14日、プロデューサーが取材に応じ、「いよいよ『炎の人』のお稽古が始まりました。稽古初日だというのに、既に市村正親さんにはゴッホが舞い降りています」と意気込みを語った。本作は、ときに狂気の画家として知られる天才画家、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの炎のような生涯を、劇作家・三好十郎が描いた戯曲。2009年に栗山民也演出、市村正親主演で初演。市村はこの作品で、読売演劇大賞最優秀賞男優賞、紀伊國屋演劇賞個人賞をW受賞している。再演となる本公演も初演に引き続き、主演・市村正親、演出・栗山民也が務める。また、ゴッホが強く憧れた画家・ゴーガンを益岡徹、ゴッホが愛したシィヌとラシェルというまったく雰囲気の異なる女性の2役を富田靖子、ゴッホの弟テオを今井明彦が演じる。なお、チケットぴあでは、10月18日(火)23:30までチケットを購入した人の中から抽選で稽古見学会に5名様をご招待するキャンペーンを実施中。プロデューサーからは、「演出家の栗山民也さん率いるベテラン俳優勢がどんな稽古に日夜励んでいるのか、特別に公開しちゃいます! 芝居が出来上がっていくその場に立ちあうことのできる、貴重な機会をお見逃しなく!!」とのメッセージ。ほかにもスープ付チケット、学生当日引換券も発売中。
2011年10月17日