20世紀のスペインを代表する作曲家フェデリコ・モンポウの没後25年を記念したコンサートが、9月1日(土)に東京オペラシティで行われる。「フェデリコ・モンポウ《インプロペリア》~ひそやかな祈りのために~」の公演情報1893年バルセロナ生まれのフェデリコ・モンポウ。ドビュッシーやサティ、プーランクといったフランス近代の作曲家たちから影響を受けたその作品は、簡素な形式と近代的な和声が巧みに組み合わせられ、非常に繊細で内省的なものが多い。特にピアノ曲の分野で多くの名作を残したことで知られており、近代のスペイン楽壇への影響は計り知れない。今回の没後25年記念コンサートでは、名ギタリストのセゴビアに贈られた『コンポステラ組曲』、モンポウ最初期のピアノ作品『内なる印象』、プーランクが感動のあまり3度続けて演奏を求めたという歌曲「君の上には花ばかり」を含む『夢のたたかい』など、モンポウ初期から晩年までの様々な作品が取り上げられる。なかでも注目なのは、日本初演となるオラトリオ《インプロペリア》。モンポウ作品の中でも非常に演奏機会の少ない、オーケストラを使用した隠れた名曲だ。出演者には、バルセロナを拠点に活躍する指揮者アントニ・ロス・マルバのほか、村治佳織(ギター)、遠藤真理(チェロ)、三浦友理枝(ピアノ)、鈴木優人(オルガン)、幸田浩子(ソプラノ)、与那城敬(バリトン)といった著しい活躍を続ける日本の若手演奏家たちが名を連ねる。また村治佳織と作曲家の加藤昌則の司会で、モンポウについてのトークも交えられる予定。近年、再評価の機運が高まっているモンポウの新たな魅力を知る、貴重な機会となるだろう。「フェデリコ・モンポウ《インプロペリア》~ひそやかな祈りのために~」は、9月1日(土)に東京オペラシティ コンサートホールで開催。チケットは発売中。
2012年08月24日『パンドラの匣』『乱暴と待機』の冨永昌敬監督初のドキュメンタリー映画『庭にお願い』が来年3月に公開されることが決定し、予告編映像が公開された。『庭にお願い』は、福岡在住のミュージシャン、倉地久美夫を捉えた音楽ドキュメンタリー作品。その独特のパフォーマンスで一部の音楽ファンから熱狂的な支持をうけている倉地の魅力を、貴重なアーカイヴ映像、菊地成孔や岸野雄一らへのインタビュー、倉地、菊地、そして外山明によるライヴシーンを交えて描いていく。公開された予告編では、冒頭から菊地が倉地を「こいつは確実に天才だ」と絶賛し、東京・高円寺にあるレコード店/イベントスペース「円盤」の店主、田口史人氏が倉地を「誰から見ても“変”」と評する場面で幕を開け、倉地のパフォーマンスや、インタビュー映像の一部が収録されている。冨永監督は、相対性理論のミュージックビデオ演出や、デート・コース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデンのライヴ中継監督など音楽にまつわる活動も多いだけに、映画ファンだけなく音楽ファンも気になる作品となりそうだ。『庭にお願い』2011年3月5日池袋シネマ・ロサにてレイト・ロードショー
2010年12月27日