大ヒット痛快エッセイ「世界一周ひとりメシ」の著書で旅人、エッセイストのイシコの新刊大人旅エッセイ「世界一周飲み歩き」(朝日文庫/620円+税)が好評発売中だ。著者のイシコは、旅のエッセイやブログを中心に執筆活動を行う旅人エッセイスト。2008年より1都市1週間のペースで旅をするプロジェクト「セカイサンポ」を始め、世界一周を達成。帰国後に発行された「世界一周ひとりメシ」は、2万5千部を突破(2016年7月時点)。自称旅ベタで人見知り、どこへ行ってもピンチの連続なのに、どんな場所でもそれを楽しんでしまうような底なしの明るさを秘めた著者が贈る肩に力の抜けたエピソードが満載の一冊。本書は、アジア編、ヨーロッパ編、南米・アフリカ編の3部構成で、犬ぞりで向かう雪原の店(スウェーデン)、地元のおじさんとビールを片手に見た夕日(タイ)、朝から立ち飲み屋をはしご(スペイン)、デモから逃げ込んだバーには…(アルゼンチン)など、著者の目を通した世界中の街角が一冊の中に詰め込まれている。「今年の夏は旅行に行けなかった」、「これからバカンスを計画中」という人にもぴったり。ゴーイングマイウェイな旅のすすめに一冊いかが?(text:Miwa Ogata)
2016年09月01日「世界一周ビール祭り2016 ~激辛フードツアー~」が、2016年8月11日(木)から21日(日)までの期間、東京・ベルサール高田馬場で開催される。約2,400㎡を誇る広大なベルサール高田馬場のホールの中で、天候に左右されることなく、また紫外線を気にすることもなく、涼しい環境で世界のビールを楽しめる「世界一周ビール祭り2016」。約700席が設置される会場では、ザ・プレミアム・モルツ4種の生ビールの飲み比べができるほか、コロナ、シンハー、青島、ネグラモデロなど世界各国のビール100種類以上が登場。これに加え、辛さがクセになるタイ風カレーなど、ビールと相性の良い激辛フードも用意されている。また、世界を感じるステージと題して、スペインのフラメンコやブラジルのサンバなど、各国のダンスや伝統的な民族舞踊、パフォーマンスなども披露される予定だ。【開催概要】「世界一周ビール祭り2016 ~激辛フードツアー~」開催日程:2016年8月11日(木)〜21日(日)時間:11:00〜21:00会場:ベルサール高田馬場住所:東京都新宿区大久保 3-8-2 住友不動産新宿ガーデンタワーアクセス:・西武新宿線・JR 線「高田馬場駅」より徒歩5分・東西線「高田馬場駅」より徒歩6分・副都心線「西早稲田駅」より徒歩7分【問い合わせ先】世界一周ビール祭り事務局(住友不動産ベルサール株式会社内)TEL:03-3346-1398
2016年07月28日バイエル マテリアルサイエンス(バイエルマテリアル)はこのほど、「ソーラー・インパルス2」に、同社が開発したハイテク素材が使用されていると発表した。「ソーラー・インパルス2」は太陽光を唯一の動力とする総重量2.3tのソーラー飛行機で、3月にアブダビから総飛行期間5カ月、総飛行距離3万2000kmの世界一周飛行へ飛び立つ予定となっている。バイエル マテリアルサイエンスは同プロジェクトの公式パートナーであり、主ににコックピットシェルの設計を担当。「ソーラー・インパルス2」は、夜間は-40℃、日中は+40℃という激しい温度変化に耐える必要あるため、断熱機能が重要なポイントとなる。同社が提供した材料の1つである高機能断熱材「Baytherm Microcell」は、現行基準と比較して断熱効果が10%向上するという。コックピット以外では、バッテリーの断熱に同社のポリウレタン硬質フォームが使用されているほか、機体の大部分に塗られているシルバーコーティングの原材料や両翼下部で織布を貼り合せるための接着剤を提供している。バイエル マテリアルはソーラー・インパルス・プロジェクトへの参加を技術開発の機会と捉えており「私たちはこの飛行機を空飛ぶ実験室として使い、既存の製品とソリューションをさらに向上させ、新技術を試しながら、将来のアプリケーションを開発しているのです」とコメントしている。
2015年02月04日クリエイティブでロマンチックな気分をデートで味わうには、今、東京都現代美術館の展示がいい。ミシェルの日本初の個展となる「ミシェル・ゴンドリーの世界一周」と、「新たな系譜学を求めて(跳躍/痕跡/身体)」という2つの異なる展示を楽しむことができる。ミシェルは、リアルを天才的にデフォルメするファンタジックな映画監督。『エターナルサンシャイン』や『恋愛催眠のすすめ』は恋愛の痛みを知る人にはたまらない作品で、男性のファンも多い。そして、ミシェルと言えば、Music Video。生粋のクリエイターであるミシェルの手がけたVideoはプロモーションの域を超えたアート作品だ。Around the World in 19 videos では、迷路のような白い壁に映し出されるミシェルの代表的な19作品を楽しむことができる。スクリーンの下に表示されるSTOP、GOの指示に従い、アイディア溢れるミシェルのMusic Videoをふたりで全身に感じながら、スクリーンを追いかけよう。ホームムービー・ファクトリーでは、カフェやガレージ、町中やリビングなどの様々なシーンのセットが展示されており、見てまわるだけで想像力がかき立てられる。それぞれのセットから、どんな登場人物やシーンが思いつくか、シーンを描き、カメラ位置や音楽まで監督になったつもりでアイディアを交換してみると、想像力や発想から互いの新たな一面を知ることができるかもしれない。そして、『新たな系譜学をもとめて』の展示では、野村萬斎による狂言が受け継ぐ伝統の型への挑戦や、身体の動きそのものをリアルタイムで模倣したり、トレースする最先端のテクノロジーを使った実践など、身体のもつ力や可能性、神秘を感じられる。ダムタイプの「Trace/React」というサウンドインスタレーションでは、身体によるパフォーマンス(つまり、言葉や視覚では表現できない何か)を360°回転する超指向性スピーカー5台から流れてくる音で体験できる。パフォーマーの身体が発する音、呼吸、衣擦れ、足音をインスタレーションするという試みだ。ふたりで手をつないで目を瞑り、音の波の中を歩いてみよう。彼の手に引かれてスピーカーの間を前進すると、音の波がつくる壁や亀裂、そこにいないパフォーマーの動きの気配と、隣にいる彼の気配や動き、体温を同時にそしていつもより密接に感じることができるのはないだろうか。2つの展示に触発されて、互いの想像力を覗き、身体そのものの形態やそれがもつ機能に敏感になるデート。感性を刺激し合う体験が、ふたりの距離を縮めてくれるに違いない。【イベント情報】「ミシェル・ゴンドリーの世界一周」展第5回東京アートミーティング「新たな系譜学をもとめて-跳躍/痕跡/身体」会場:東京都現代美術館住所:東京都江東区三好4-1-1会期:9月27日から1月4日休館日:月曜日(10月13日、11月3日、11月24日は開館、翌火曜日休館)時間:10:00から18:00(入場は17:30まで)料金:「ミシェル・ゴンドリーの世界一周」展 一般1,000円大学生・65才以上800円中高生600円小学生以下無料、第5回東京アートミーティング「新たな系譜学をもとめて-跳躍/痕跡/身体」 一般1,200円 大学生・65才以上900円 中高生600円 小学生以下無料
2014年12月22日ダッソー・システムズは12月10日、ソーラー・インパルスとの技術パートナーシップを更新し、ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2」による世界一周飛行を目指すプロジェクトの次期フェーズに参画すると発表した。「ソーラー・インパルス2」はソーラーインパルスにとって二号機となるソーラー飛行機で、2015年に世界一周飛行の実現を目指している。同機の設計にダッソー・システムズのCATIA、ENOVIAなどの各種アプリケーションを含む3Dエクスペリエンス・プラットフォームが活用されている。ダッソー・システムズは同プロジェクトについて「ソーラー・インパルスのプロジェクトは、クリーンな代替エネルギーが、極限状況においても安全に活用可能であり、世界を変える力を有すること我々に示している」とコメントしている。
2014年12月10日11月26日(水)、六本木ヒルズ ヒルズアリーナ(東京・六本木)にて、アメリカンホーム医療・損害保険による“日本一周駅伝プロジェクト”「アメリカンホーム・ダイレクト みんなのMAEMUKI(まえむき)駅伝2014」のゴールイベントが開催。東ちづるさんや間寛平さんら、豪華メンバーが集結した。○間寛平さんをはじめ、豪華メンバーが多数参加会場へ応援に駆け付けたのは、アメリカンホームイメージキャラクターである東ちづるさんをはじめ、駅伝プロジェクトのメインキャラクターである間寛平さん、本プロジェクトに賛同した元サッカー日本代表の中山雅史さん。また、2010年の年末にガンが寛解、2011年にステージ復帰した、本プロジェクトのスペシャルサポーターでもあるキーボディストの都啓一さんや、それを支えてきた、妻でシンガーソングライターの久宝留理子さん、アメリカンホーム・ダイレクトのCMに出演している小澤真利奈さんも出席した。「アメリカンホーム・ダイレクト みんなの MAEMUKI 駅伝 2014」とは、病気・ケガ、災害などの困難に負けず、「MAEMUKI(まえむき)」に生きる人々を応援し、一般のランナーがたすきをつないで日本一周するプロジェクト。第3回目の今年は、5月14日に東京を出発し、全国47都道府県、約9200kmを、約1900人の一般ランナーや間寛平さん、中山雅史さんら著名人がたすきをつないで走った。同日開催されたイベントは、約6ヶ月間にわたり走行した、この駅伝のゴールを盛り上げるもの。雨が降る中、最終ランナーが会場に到着すると、盛大な拍手が起きた。同日の最終ランナーは、生まれつき聴覚障害を持ち、2013年に乳がんを宣告されたが、今年8月にようやく抗癌剤点滴を終えたという笈川敏子さん。2012年の「みんなのMAEMUKI駅伝」のランナーの思いをまとめた本『前を向いて走る。あなたの支えがあったから』(インフォレスト)に勇気をもらい、辛い治療にも耐えてきたという経験を持つ女性だ。笈川さんは、走り終えると「最初は、今まで走ってこられた方の思いが詰まったたすきを重く感じましたが、いまはそれをかけて走れたことを嬉しく感じます。まだまだ闘病中ですが、これからも『前へ、前へ』という気持ちで生きていきたいです」と語り、東さんは「(走っているとき)素敵な表情でした!」と、仲間の健闘を称えた。○「駅伝」に込められた熱い思いちなみに、トークセッションの中では、間さんは「僕もずっと前向きな気持ちでおらなあかんなと思う」と熱く語ったが、中山さんから「今日は雨もすごいですが、前向きな気持ちだから寒くないですよね?」と問われると、「どこが寒いん? 全然寒くない! 今日は25℃やと思えば良い」と、飄々とした態度に。「駅伝は素晴らしい。みんなに力を与えているこのイベントは4年、5年と続けていきたいですね」と思いを明かすも、最後は「あ~め~ほ~」と絶叫するなど、捉えどころのない様子で会場から笑いを誘っていた。
2014年11月28日愛知県名古屋市中区の雲竜FLEXビル5F、ダイヤモンドホールスペースDで、世界各国のワインを味わえる「ワインで巡る世界一周の旅in名古屋」が行われる。開催日は11月7日~9日、時間は11時~21時。なお7日は13時から開催、最終日は19時まで。○世界12カ国をワインめぐり同イベントでは、好きなワインを自分で注ぎ試飲して歩くスタイルと、専門スタッフがサービスし来場者は席でゆっくり楽しめるスタイル、2種類の方法で世界のワインを楽しむことができる。提供されるワインは、フランス、イタリア、ドイツ、スペイン、ハンガリーなどのヨーロッパ各国のものから、アメリカ、南米チリ、アルゼンチン、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド産など。12カ国に分かれた各ブースが、50種類の厳選ワインを提供するという。そのほか、世界のチーズと本場イタリアの生ハム試食販売も実施。さらに初日の来場特典として、先着300名にワイングッズがプレゼントされる。
2014年11月05日クラシエホームプロダクツは19日、日本各地の温泉をイメージした入浴剤「旅の宿」シリーズ商品として、25種類の入浴剤がセットになった「旅の宿日本一周25湯めぐり」を数量限定発売した。同商品は、全国の温泉をイメージした成分や生薬を配合し、自宅にいながら湯めぐり気分が楽しめるという入浴剤。通常発売商品は、3~4温泉分をセットにして販売しているが、そのなかから定番の「草津」等に加え、「美肌の湯」シリーズから「鳴子」、限定品として発売した「吉野」、復刻生産した「伊香保」など25種類の入浴剤をセットにして販売する。セット内容は登別、ニセコ五色、十和田、秋田乳頭、銀山、鳴子、喜連川、草津、伊香保、箱根、伊豆、湯沢、信州白骨、木曽、奥飛騨、吉野、龍神、白浜、有馬、山陰温泉津、道後、嬉野、別府、湯布院、霧島。価格はオープン。詳細は「旅の宿公式ページ」へ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月22日鹿島埠頭株式会社(茨城県神栖市東深芝)は、東日本大震災の影響により運休を余儀なくされていた、鹿島湾内一周遊覧船「ユーリカ号」の運航を9月15日(土)より再開した。「ユーリカ号」は、土曜、日曜、祝日の13時30分に港公園の隣から出航する、最大乗船人数46名(座席数36席)の個人向けの定期遊覧船だ。乗船運賃は、大人1,200円、小学生以下600円だ。乗船券は当日12時30分より発売。15名以上の団体なら、前日の午前中までに電話予約すれば、平日の臨時運航もしてくれる。団体の乗船運賃は大人1,080円、小学生以下540円。雄大な太平洋に面した鹿島の海、鹿島港を臨むオアシス「港公園」や「神の池緑地」、そして巨大タンカーが停泊し世界が交わる近代的な工業地帯……、これらを約45分かけて巡る。神栖市観光協会によると、「ユーリカ号」の名前の由来は、鹿島港がある神栖市と姉妹都市を結んでいるアメリカ合衆国カリフォルニア州ユーリカ市からとっている。さて、鹿島港は、30万トンのタンカーが入港できる世界最大級の掘り込み港湾。日本を代表する工業生産拠点である鹿島臨海工業地帯の中央部に位置し、原材料や製品の海上輸送基地という重要な役割を担っている。同時に、”工場萌え”にとっては、海から、空中から、地上から、工場を堪能できる”工場スポット”でもある。海からの見学に最適なのが、このほど再開した「ユーリカ号」。空から見学できるのが鹿島港の中央にある港公園だ。公園内にある高さ52mの展望台に上ると、左右に港湾地区、臨海地区の工場を一望できる。この公園も震災の影響を受けたが、改修工事を終え、2012年4月に全面開園となった。開園時間は8時30分~17時00分、第1水曜休み。入場料は大人190円、小人100円。遊覧船で海から、展望台で空から楽しんだ後は、地上からの工場見学へ。港公園からも見学できるが、鹿島一番の工場が密集するのが港公園の対岸に見える工業地帯東部地区だ。この地区の真ん中に位置するのが砂山公園。林になっている小さな丘があるほかは何の変哲もない公園だが、石油化学プラントを鑑賞するには外せないスポットだ。工場のパイプ群が目と鼻の先に迫り、存分に工場を楽しめる。なお、「ユーリカ号」は当日の気象条件により運航が中止する場合もあり、また、乗船定員に達した場合、発券は終了するので注意。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月02日セゾン投信代表取締役社長の中野晴啓氏がビジネスの最前線で活躍する人たちを招いて対談する「中野晴啓世界一周の旅」。弊誌では、ワールドインベスターズTVとの同時企画として展開している。その第三回となる「インド編」を今回は紹介したい。「中野晴啓世界一周の旅」は、セゾン投信のファンド「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の組み入れ先の国・地域の中で、その国・地域の専門家の方とその国の最新情報や真相について経済的な側面から語る対談コンテンツ。第一回は「アメリカ編」として、バンクオブニューヨークメロン証券 ヴァイスプレジデントの佐々木一成氏が、世界最大の経済大国の米国の政治・経済の現状や、その光と影の部分について、第二回は「香港編」として、ワールドインベスターズTV(WITV)総合プロデューサーの石田和靖氏が世界が香港に注目する理由について話した。今回は、日本有数のインデックス投資アドバイザーで、晋陽FPオフィス代表のカン・チュンド氏を招き、インド経済の力の源泉や、過去のインドと現在のインドの違い、投資対象としてのインドの魅力などについて、中野氏と語ってもらった。カン氏は、23歳の時にインドに滞在して以来、インドを何度も訪問し、昨年もニューデリーに行って過去と現在のインドを現実に体験している。その”インド通”のカン氏に中野氏は、インド経済の強みについて尋ねた。カン氏によると、インドは外資の積極導入ということで国を挙げて経済成長を実現しようという気運が高まったときに、何が一番強かったかというと、ソフトウェアだったという。例えば、米国企業のソフトウェアの外注先になったり、コールセンターのアウトソーシング先として、脚光を浴び始めたのが、経済成長のきっかけとなった。カン氏は、インドがこうしたIT産業を成長させる土壌について、「数学・算数に強い」ということと、「英語が話せる」という2点を指摘。インド政府は、教育こそが国民を高めていくことを自覚し、それこそが唯一の資源であるということを良く分かっていると述べた。また、インドは人口が多いため、激しい競争社会であるとも述べ、英語と数学・算数は競争社会を勝ち抜く上での必須条件であると話した。さらにカン氏はインドの強みについて、「今日より明日がよくなるという高揚感」を挙げ、実際にインドに行った実感として、「これから国と国民が豊かになるんだ」という明るさを感じたことを話した。『中野晴啓世界一周の旅「インド編(1)インド経済発展の理由」』の動画はこちら→「インド編」の第2回は、インドの成長の源泉になっている、算数、英語について、さらに深く話し合われた。カン氏は、インド人が算数に強いことを感じた場面として、物やサービスを購入する際、購入額に端数があった場合、必ずその端数の金額を求められたことを挙げた。例えば、1,050円の切符を買った場合、インド人は必ず50円を求めてくるという。さらに、9歳~10歳の子ども向けの算数ドリルを見せ、「52+36=□」という問題があった場合、その真下に「=□(答えの68は例として記載)+20」と書かれていて、足し算と同時に引き算の勉強もさせるようになっている例を示した。一つの問題で足し算と引き算をさせるこの問題について、これはすごい」とあらためてその教育方法に感嘆してみせた。また、同じドリルで、「one hundred and twenty」をアラビア数字で書かせる問題も挙げ、「このドリル一冊で算数と英語の両方を勉強できるようになっている」と説明。さらに、ドリルは全て英語で書かれていることも示した。カン氏はさらに、ニューデリーの若い人の間では、普段話すヒンディー語の中にも頻繁に英語の文章が出てくることを挙げて、英語がかなり普及していると述べた。英語が普及している要因としては、インドにはもともと数百あった言語が英国の植民地になることで、全土でコミュニケーションがとれるようになり、インド独立運動の遠因になったなどの歴史的背景もある。こうした話に対し中野氏は、「中国の発展のベースとは、かなりストーリーが違う」と話し、「日本とインドの経済的結びつきはそれほどでもないが?」とカン氏に問いかけると、カン氏は、日本の企業はもっとインドに積極的に進出すべきとの考えを述べた。インドには、二大財閥として「タタ」と「リライアンス」があり、また、ソフトウェア分野では、バンガローに本社を置くインフォシス・テクノロジーが巨大な存在感がある。インフォシス・テクノロジーは欧米からのソフトウェアの受注で発展してきた企業だが、カン氏によると、インフォシス・テクノロジーなどでは、カースト制度の枠を超えて優秀な人材を採用するといい、「まさに”インディアン・ドリーム”が存在する」として、現代のインドの新たな動きを説明した。『中野晴啓世界一周の旅「インド編(2)インド成長の基礎~算数、IT、そして英語~」』の動画はこちら→「インド編」の第3回では、中野氏が、昔のインドと今のインドとの違いについて、カン氏に尋ねた。カン氏は、23歳の時に初めてインドに行き、パキスタンとの国境地帯にあるジャイサルメールという城塞都市に滞在。道ではとにかく人よりも牛が優先で、女性はほとんどの人がサリーを着ていたという。生活は非常に質素で、泥で作った家が点在していたが、人々はゆったりと自然とともに暮らし、のどかな感じで、コカ・コーラはなかったという。だが今では、マクドナルドがインド全土にあり、宗教上の理由から、全ての宗教の人が食べることができるチキン・マックが一番人気。また、ベジタリアンのための野菜だけのマックであるベジマックも人気と述べた。また、昨年行ったニューデリーでは、若い人でサリーを着ている人はおらず、ジーンズをはいたり、化粧をしたりしていたという。車も多く、フォルクス・ワーゲンやベンツもあるが、マルチスズキの車がいたるところに見られる。車のほとんどは新車であることから、モータリゼーションが始まってから、それほど期間がたっていないことを表していることも述べた。中野氏が、スズキのインドでの存在感について言及すると、カン氏は、1980年代からスズキが進出して、長い時間をかけてインド全土に販売網を構築してきたと説明。別の見方をすれば、他の日本企業にとっても、潜在的なチャンスは数多くあると話した。インドのマイナスの面としては、他の新興国と同様、官僚主義が残っており、役人が許認可権を握っていたりするが、政府はその負の面を認識しており、状況は少しずつよくなってきていると述べた。また、中野氏は「インドの成長のポイント」について尋ねると、インド人の人口の半分が20代までで占められており、この人達が年齢を重ねるにしたがって、購買力がさらに増していくことを挙げた。中野氏がこの点について、他のBRICsと比較した場合のインドのアドバンテージであると総括し、「インドの未来は明るい。ぜひ皆さんも一度インドに行ってみては」と呼びかけていた。『中野晴啓世界一周の旅「インド編(3)インド今昔物語」』の動画はこちら→【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月16日