新学期がはじまり、やっと一息といったところでしょうか。わが家では、中学に入学した長男が、この春から自分の部屋を持つことに。小学校のうちは、リビングの横に兄弟で机を並べていたわが家の学習スタイル。この度、長男の一人部屋をつくるために、子供部屋を大改造しました。この連載で何度か書かせていただいている「子供の支度とお片付け」シリーズ。今回は中学入学編をお届けいたします。理想は、「自立した学校生活をおくる部屋づくり」。新しい環境は、どんなに成長してもドキドキするもの。楽しく学校生活をおくるためにも、集中しやすく、過ごしやすい部屋にしてあげたいですよね。部屋を整えることで、時間も整い、ストレスを軽減することができます。自分の世界でがんばっている子供のために、親は手を出しすぎず、自立した学校生活をおくるためのサポートができたらいいなぁ、と思うのです。自分の持ち物の管理、時間やスケジュールの配分など、自分で自分のことを管理できる部屋づくりを。「ここに置くと忘れてしまうかな?」「ここじゃ難しくて自分で片付けそうにない…」など、問題点をなくしていきます。部活の予定表は、自分で管理できるようにバインダーを壁掛けして、カレンダーとして兼用。鏡は子供の目線の高さに。時計は壁掛けにせず、デジタルの目覚まし時計を1つだけ。ゴミ箱は、手を伸ばせば届く机の下に置く。子供のやりやすい方法を優先し、生活しやすい動線を考えながら設置していくといいですよ。制服が散らからない!クローゼット収納の工夫。毎日着る制服。帰宅後、投げっぱなしにならないように、自分できちんと片付けられる収納にしたいもの。ジャケットはハンガーに。ネクタイはS字フックに引っ掛けるだけでOK!幼稚園、小学校の時と同じく、片付けが難しいな…と感じるものは、〝引っ掛け収納〟に頼ります。〝引っ掛け収納〟は1アクションでできる簡単な作業なので、お片付けが苦手な人にも、子供にもおすすめの収納方法。この方法で、ズボンもベルトループを利用して、フックに掛けます。(ベルトループを劣化させますので、ハンギングクリップを使う方法もオススメです!)片付けのハードルを下げることで、片付けが毎日続く収納に。「片付けて!」と怒るアクションを減らせるだけで、親子のケンカも1つ解消。集中できる学習スペースをつくる。学習デスクは、使い慣れたデスクを。今まで兄弟で共有して使っていたものも、部屋が離れることで1つずつ所有するようになり、モノが増えることになります。デスクの引き出しには、文房具のストックを収納。家族で共有していた文房具も、自分専用を持ち、これからは自分で管理します。これは、勉強や作業の中断と、部屋を行ったり来たりするのを避けるため。小学校生活では、キャスター付きのデスクキャビネットにその学年分の教材を収納していましたが、中学校生活では教材の数が多いので本棚で管理。中に入れるモノが収納の容量をオーバーするのはNG。モノの量に見合った収納スペースを設けるのがポイントです。本棚をファイルスタンドで仕切り、科目ごとに分類。ファイルボックスで仕切りをつくることにより、教科書やノートの出し入れをスムーズにしています。また、科目が混ざらないように収納することで、必要なモノを探す時間を省く効果も。忘れもの防止にもなりますよ。もちろん「好きなものコーナー」もちゃんと。自分の好きなものを置くのが、一人部屋の醍醐味。これから新しい生活リズムに慣れて、ベッドを設置したらまた〝らしさ〟が出るのがとても楽しみです。自分の過ごしやすい空間をつくる楽しさも、仕組みづくりの大切さと一緒に感じてくれたらいいなぁと思うのです。 nami sasaki整理収納アドバイザー。夫と三兄弟と5人暮らし。毎日の暮らしを楽しむ工夫探しが好き。収納で暮らしを心地よく。
2001年12月05日