堤真一、井浦新、AKIRA、高良健吾、福士蒼汰と「親友フィーリングカップル」を行うことが明らかにされた「SMAP×SMAPスペシャル」(仮)。同じ放送回で今回「SMAP」のメンバーが、北海道出身の男性5人で結成された演劇ユニット「TEAM NACS」と卓球対決をすることが分かった。大泉洋と安田顕は「SMAP×SMAP」に出演経験があるが、「TEAM NACS」としては初出演。おそろいのTシャツと短パン姿に身を包み気合十分の様子だったが、スタジオの空気に押され気味に。この状況を吹き飛ばそうと大泉さんが「『SMAP×SMAP』から『SMAP』とゲーム対決をしましょうと言われてきたつもりなんですが」とゲストとして招待されてやってきていることを再確認。すると中居正広は、「誰が呼んだの。誰が卓球をやろうって言い出したの」と話し、緊迫したムードに…。大泉さんは「何か『SMAP』に勝てるものはないかと問われて“卓球”と答えました」と自信を見せた。そんな中、決行された対戦だったが、「普通にはやらないでしょ!」と木村拓哉が宣言。通常の卓球とは全く違ったルールで行われた。横長の大きな卓に5人VS5人、10人全員が一斉に対決する卓球や、通常の25倍のサイズで2.3キロもあるラケットを使った対決が用意された。「TEAM NACS」が勝利をおさめた場合は「『SMAP』に勝ちました」と大きく刻まれた特製の金色のトロフィーが授与される。大泉さんは「僕らのレギュラー番組に飾りたい」と本気に火が付く。一方、「SMAP」が勝利すると「特選北海道の味覚」がプレゼントされることが発表されると「SMAP」も「やった!」と俄然やる気に。試合が始まるや否や、10人対決で誰が誰の前に立つか相談が始まり、卓球部だった戸次重幸が「木村さんの前は恐れ多い」と萎縮。木村さんの前をはずれ中居さんの前へ移動。中居さんは「恐れ多いって言った後になんで俺の前に来たんだよ!」と声を荒らげて突っ込みスタジオを笑わせたていた。「SMAP×SMAPスペシャル」(仮)は6月29日(月)21時よりフジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月16日6月29日(月)に放送となる「SMAP×SMAPスペシャル」(仮)にて、中居正広、木村拓哉、稲垣吾郎、香取慎吾、草なぎ剛の「SMAP」メンバーが堤真一、井浦新、AKIRA、高良健吾、福士蒼汰と「親友フィーリングカップル」を行うことが明かされた。2014年10月6日に企画されて以来、好評の「親友フィーリングカップル5 VS 5」。目の前に立った錚々たる顔ぶれに、「これはモテる!」と叫ぶ中居さん。いまさら自己紹介をする必要もないメンバーだが、まずは自己紹介からスタート!中居さんが「友達になるのには4、5年かかります」と言うかと思えば、香取さんも「絶賛、家にこもり中です」と発言、稲垣さんは「意外と僕は社交的なんですよ。気難しいイメージとは全然反対。半同居人とも一緒に仲良くしてください」とそれぞれの告白が続いた。一方のゲストサイドも、堤さんが「趣味はありません」と言いつつ「最近包丁を研ぐことに凝ってます」と発言しみんなを驚かせるなど俳優陣のイメージを覆す発言の数々に盛り上がりを見せた。さらに1日二人っきりで出かけるならどんなプランを考えてくれるかという「SMAP」からの質問にも素敵な提案が続く。井浦さんは強い思いが止まらなくなり、進行の田淵裕章アナウンサーに「一人で40分話していましたよ」とつっこまれるほど。香取さんは井浦さんの話に出てきた「鬼のいる山」に興味津々で、「あれ、そこには鬼はいないの」と何度もみんなに聞き返すほどだった。二人で出かけるなら海に行きたいという福士さんは「ぜひ実家に来てください!ウェルカムです、両親と姉二人でお迎えします」とアピール。「僕の部屋使ってください」と伝えると木村さんが「お姉ちゃんの部屋じゃないの?」と聞いたり、中居さんが「お姉ちゃん」についてさらに尋ねたりするなど、「SMAP」みんなが福士一家に興味津々の様子だった。最後までどんな質問が来ても、「一人が一番なんです」という答えを貫く中居さんに堤さんが「僕も一人が好きだったけど結婚したよ」と声をかけると「てことは僕も結婚できるかな?」という発言がついに中居さんから飛び出すなど、「フィーリングカップル」の収録は今回も大盛り上がりとなったようだ。2014年に放送された「親友フィーリングカップル」では小栗旬、向井理、「Kis-My-Ft2」藤ヶ谷太輔、高島政宏、山田孝之が出演。結果、木村さんと向井さん、草なぎさんと山田さんがカップルになった。2015年に放送されたスペシャルでは、田中哲司、渡部篤郎、斎藤工、東出昌大、「Kis-My-Ft2」玉森裕太が出演し、木村さんと斎藤さん、草なぎさんと東出さんがカップル成立している。中居さん、稲垣さん、香取さんはいまだ不成立。「もう相手の気持ちが僕には届いている」と自信満々の中居さんは、稲垣さんから「前回も前々回もそう言っていたよ中居君」とつっこまれる始末だが、果たして今回はカップル成立なるか?放送を楽しみに待ちたい。「SMAP×SMAPスペシャル」(仮)は6月29日(月)21時よりフジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月16日女優の北川景子がフジテレビ連ドラ初主演を果たす7月期木曜劇場「探偵の探偵」。井浦新、ユースケ・サンタマリア、三浦貴大、DEAN FUJIOKAら実力派俳優陣の出演で話題の本作だが、この度、主題歌に、メーンダンサー&バックボーカルグループという斬新な編成で人気急上昇中の「超特急」が決定した。原作は、「万能鑑定士Q」シリーズや「千里眼」シリーズで累計1,000万部以上の売上を誇る松岡圭祐の、シリーズ累計40万部を突破した「探偵の探偵」(講談社)。「探偵を追う探偵」という異色の設定ながら、職業としての「探偵業」を徹底的な取材に基づくリアリティーで描写し、圧倒的なスピード感とスケール感で読む者の心を虜にする、傑作サスペンスとして人気を博している。そんな今夏の注目作で主題歌を担当することになった「超特急」は、史上初の“メーンダンサー&バックボーカル”という編成の7人グループ。2012年6月10日にシングル「TRAIN」でCDデビューして以来着実に人気を伸ばし、昨年12月25日に東京国際フォーラム・ホールAで開催された結成3周年単独ライブは、チケット発売開始5分で完売。6月6日~7日にはインドネシア・ジャカルタのイベントに出演するなどグローバルな活躍をみせる。今回の起用については、6月10日に開催された「HMV25周年×超特急3周年記念スペシャルライブ“君の笑顔が終着駅”」にてサプライズ発表がなされた。ライブ終了後のアンコールで「超特急」がステージ上に再登場すると、突然スクリーンに北川さんが登場!同じ事務所の後輩である「超特急」の3周年を祝うメッセージを贈り、さらに本作の主題歌決定を告げると、会場は歓喜に包まれ、この日一番の盛り上がりを見せたそう。その後、同ドラマの渡辺恒也プロデューサーも登壇し、メンバーが戸惑う中、ドラマを盛り上げるため「超特急」を“PR大使”に任命した。「超特急」3号車・ガリガリ担当、リョウガは「なんと!ドラマ『探偵の探偵』の主題歌を超特急が務めさせていただくということで…ドラマの主題歌を通して、また新しい超特急を魅せていけたらなと思います!!PR大使も全うし、超特急はPR大使にも化けられるということを証明したいと思います!!!」と、気合充分な熱いコメントを寄せた。先日放送されたフジテレビ系水曜10時ドラマ「心がポキッとね」の最終回にもゲスト出演し、今秋には初主演映画『サイドライン』の公開が控えていたりと、音楽の世界だけでなく活躍の幅を広げる「超特急」。本格サスペンスドラマの本作とどんな化学変化を起こすのか期待がもたれる。「探偵の探偵」は、7月より毎週木曜日22時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月11日ハードコア・パンクバンドのBRAHMAN(ブラフマン)のメンバーの素顔にクリエイティブディレクター・箭内道彦氏が迫った映画『ブラフマン』(7月4日公開)の追加キャストが22日、発表された。追加キャストには、パンク・ロックバンドHi-STANDARDのギタリスト・Ken Yokoyama、BRAHMANのボーカルTOSHI-LOWの妻で女優のりょう、さらにモデル・デザイナー・俳優として活躍する井浦新らが、彼らの知られざる一面を証言する語り手として選ばれている。同時に、新ポスターのビジュアルも公開。使用された写真では、バックステージでリラックスするBRAHMANの4人が映し出されており、普段は見ることのないメンバーの雰囲気を見て取ることができる。本作は、今年20周年を迎えるBRAHMANの姿を、タワーレコードの「NO MUSIC,NO LIFE.」などで知られる箭内氏が一台のカメラで追い続けた作品。これまで、映画監督としてのオファーを固辞し続けて来た箭内氏にとって、これが最初で最後の映画監督作品となる。ヨーロッパやアジアでもツアーを行うなど日本以外でも広く音楽活動を行う一方、2011年の東日本大震災以降は被災地の復興支援の活動を続けている彼らの"人間"としての素顔を、家族や、古い友人の言葉も織り交ぜながら描く。(C)2015 映画「ブラフマン」製作委員会
2015年05月22日女優・北川景子が本格アクションに初挑戦することでも話題のドラマ「探偵の探偵」(フジテレビ)。先日、北川さんのバディ役に川口春奈が抜擢されたことが明らかになったが、この度、井浦新、ユースケ・サンタマリア、三浦貴大ら演技派俳優の出演が決定した。「万能鑑定士Q」シリーズや「千里眼」シリーズで累計1,000万部以上の売上を誇る松岡圭祐の「探偵の探偵」(講談社)を基に描く本作。「探偵を追う探偵」という異色の設定ながら、職業としての「探偵業」を徹底的な取材に基づくリアリティーで描写し、圧倒的なスピード感とスケール感で読む者の心を虜にする、傑作サスペンスとして人気を博している。今回出演が決定した井浦さんが演じるのは、北川さん演じる主人公・紗崎玲奈が入所した探偵事務所スマ・リサーチ社社長・須磨康臣。探偵の行動は全て自己責任によるもの、という考えを持ち、玲奈が窮地に陥ろうとも介入しない。人生が闇に覆われるほどのつらい思いをした過去があるようだ…。探偵役を待ち望んでいた井浦さんは「探偵作品に魅了されてきた私としては、役者を生業とするようになり、いつの日にか! と思いを募らせてきました」と喜びのコメント。またユースケさんは阿比留総合探偵社の社長・阿比留佳則を好演。「台本に書かれていない阿比留のキャラクターに命を吹き込みたい」と語るように、“葉巻とサングラス”を愛するキャラクターを作り上げるべく、劇中に登場する葉巻はユースケさんが私生活で吸っているもので、サングラスも私物を使用しているという。そして、フジテレビドラマ初出演となる三浦さんが演じのは、警視庁捜査一課勤務のノンキャリア出身の刑事・窪塚悠馬。訳あって8歳になる一人娘・柚希を母親の実家に預けながら仕事をしている。玲奈の過去を知って同情にも似た共感を覚えるようになっていく人物だ。三浦さんは、今回の出演について「玲奈との今後の関わりも楽しみにしていただければ」と北川さん扮する玲奈との恋愛についても期待させた。そのほか、玲奈の殺された妹・咲良のDNA鑑定を担当した大学病院の医師・矢吹洋子役に高岡早紀、川口さん演じる峰森琴葉の姉・織田彩音役に中村ゆり、坂東志郎役に相島一之らの出演も決定している。「探偵の探偵」は、7月より毎週木曜日22時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年05月19日ディズニー実写映画の最新作や話題のミュージカルなど、注目作が目白押しの今週末公開の作品の中から、シネマカフェ編集部がピックアップしたオススメの作品をご紹介。今週末、あなたはどの作品を観に行く?■『シンデレラ』ディズニー・スタジオが総力を結集し、「シンデレラ」の実写版を映画化した夢のプロジェクト。ガラスの靴やカボチャの馬車に代表されるロマンティックなイメージはそのままに、シンデレラの勇気と優しさから生まれる“奇跡の愛”が感動的に描かれていく――。ディズニーが総力を結集し、「原点にして頂点」と言われる永遠のクラシックを、『マレフィセント』など、古典的なラブ・ロマンスを超えた新しい愛の物語を世に送り出すスタジオが、さらなる進化を遂げたプリンセス像とともに実写化した映画『シンデレラ』がいよいよ公開。シンデレラを演じるのは、BBCのテレビドラマ「ダウントン・アビー」でも注目を集めた若手女優のリリー・ジェームズ。意地悪な継母役は『ブルージャスミン』で“堕ちたセレブ”を怪演し、オスカーを獲得したケイト・ブランシェット、フェアリー・ゴッドマザー役は『アリス・イン・ワンダーランド』で赤の女王を演じるなど、独特な存在感を放つ女優ヘレナ・ボナム・カーターが務める。シンデレラのドレスやガラスの靴など、ストーリーにおける重要な位置を占める美しい衣装や美術にもうっとりできそう。『シンデレラ』は4月25日(土)より全国にて公開。■『ラスト5イヤーズ』舞台はニューヨーク、とあるアパートメントの一室。恋に破れたキャシー(アナ・ケンドリック)がその胸中を切ない歌声で語るところから物語は始まる。キャシーとジェイミー(ジェレミー・ジョーダン)が出会いから破局を迎えるまでの5年間。それは、出会ってすぐに恋におち、一緒にいるだけで笑顔がこぼれ、ともに夢を追いかけた日々。だが、あっという間に成功の階段を駆け上る夫と、いつしかその夫の陰を歩くようになってしまった妻の気持ちの歯車は、次第にズレていく――。2度のトニー賞受賞を誇るソングライター、ジェイソン・ロバート・ブラウンの同名ミュージカルを、『マディソン群の橋』(脚本)『P.S. アイラヴユー』のリチャード・ラグラヴェネーズが監督・脚本を務めて映画化した『ラスト5イヤーズ』。失恋した女子の心情を圧倒的な歌唱力と表現力で歌い上げ、一気に物語へと引き込むヒロインを演じるのは、『マイレージ、マイライフ』で米アカデミー賞「助演女優賞」ほか数々の賞にノミネートを果たし注目を集めたアナ・ケンドリック。「2人の時間。2人の想い。交わるのは、たった一瞬だけ」というコピーにも象徴されるように、出会いから別れを描く時間と、別れから出会いへを描く二つの時間が交叉するというユニークな手法で描かたミュージカルラブストーリーだ。『レ・ミゼラブル』『アナと雪の女王』『アニー』などと並んで、近年最高のミュージカル作品との呼び声高い本作に注目。『ラスト5イヤーズ』は、4月25日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。■『白河夜船』恋人・岩永(井浦新)と不倫関係を続ける寺子(安藤サクラ)は、仕事もせず毎日家で岩永からの電話を待つだけの日々を送っている。岩永には妻がいるが、彼女は交通事故にあって以来ずっと植物人間状態にあった。岩永との関係は進展しないながらも穏やかに続いていたが、寺子にはひとつだけ彼に言えずにいることがあった。それは、最愛の親友しおり(谷村美月)が死んでしまったことだ。しおりと過ごした日々を思い返しているうちに、寺子の眠りは徐々に深くなる。まるで取り憑かれたように眠りつづける寺子にとって、いつしか夢と現実の境目すら曖昧になっていく……。26年前に発表されたよしもとばななの初期の傑作である原作小説を、気鋭の写真家、若木信吾が映画化した『白河夜船』。ヒロインを務めるのは、今年に入って『0.5ミリ』『百円の恋』など主演作が続々と公開され、今最も注目を集める安藤サクラ。恋人役には、是枝裕和監督作品『ワンダフルライフ』『空気人形』の井浦新。安藤サクラとは、『かぞくのくに』以来の再タッグとなる。そして、亡くなった親友を『海岸市叙景』の谷村美月が演じる。よしもとばななからは「こんなに完璧な映画化は奇跡的です。夢が叶い、感無量!」とのコメントが寄せられ、原作と合わせて週末にゆっくりと味わいたい一本。『白河夜船』は4月25日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月23日公開初日を迎えた映画『悼む人』の舞台あいさつが14日、東京・有楽町の丸の内TOEIで行われ、高良健吾、石田ゆり子、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ、井浦新、堤幸彦監督が出席した。公開初日の舞台あいさつに、主演の高良健吾をはじめキャスト陣と堤幸彦監督が勢揃い。高良は「この映画が始まるのはうれしいですね。『悼む人』は自分が10年目の1発目の主役で力が入り、やっていることは楽しいことではなかったけど、振り返るとすごく幸せな時間を過ごせていただきました」と難しい役をやり切った様子。その高良扮する静人と悼む旅を共にする奈義倖世役の石田ゆり子は「この作品の生みの親が天堂さんだとしたら、育ての親が堤監督、私は乳母ぐらいの気持ちでいます。それぐらい私はこの作品に出られて幸せでしたし、自分からどうしても参加したいと志願して大胆な行動に出ましたので、この日が来て感無量です」と充実した表情を見せた。また、亡き夫役の井浦新について石田は「新さんとの雨のシーンで、新さんが『僕はこういうシチュエーションを楽しめるんで、ストーブには当たりません』と仰っていましたが、実際は死ぬほど寒くてものすごくストーブに当たってましたよね。ストーブがあって良かったですね。なかったら死んでましたよ(笑)」と撮影エピソードを披露して共演者や観客を笑わせた。公開初日となったこの日は、2月14日のバレンタインデー。共演者からチョコレートを手渡され、最後に石田ゆり子からもらったチョコレートをその場で口にした高良は「うれしいですね~。サプライズってうれしいですよ! ドッキリとかサプライズは初めてなのでビックリしました。下手なリアクションで最悪ですけど、心のなかでは跳ねるぐらいうれしいです。本当にありがとうございます」と感激しきりだった。天童荒太が7年の歳月を費やして書き上げ、2008年の第180回直木賞を受賞したベストセラー小説『悼む人』を、堤幸彦の手によって映画化した本作。縁もゆかりもない死者を悼む旅を続ける主人公の坂築静人(さかつき しずと)に高良健吾が扮し、静人の悼む旅を通して、生と死、愛と憎しみ、罪と許しのドラマの果てに、という難しいテーマを感動的に描く。
2015年02月14日映画『悼む人』が2月14日(土)に公開され、主演の高良健吾をはじめ、石田ゆり子、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ、堤幸彦監督が舞台挨拶に登壇。高良さんにサプライズで共演陣ひとりひとりからバレンタインのチョコレートがプレゼントされた。天童荒太の直木賞受賞小説を同じく堤監督による舞台化に続いて映画化。不慮の死を遂げた人々を“悼む”という行為を続けて全国を巡る青年・静人、彼の存在を通じて命に向き合っていく周囲の人々や彼の家族の姿を描く。高良さんは、ついに公開を迎え「この日が来て本当に本当に嬉しいです。(キャリア)10年目の主演1本目の作品で、力も入っていたし『どうすればいいのか?』と考える毎日で、やっている最中はつらかったですが、ふり返ってみると幸せな時間を過ごさせていただいたと実感しています」と感無量の面持ち。各地を巡った公開前のプロモーションで、観客から様々な感想を受け取ったが「観ていて安心できる映画ではないかもしれないけど、温かい映画だと思います。時間が育ててくれる映画なのではないかと、みなさんの感想を聞いて思いました」と語る。石田さんも「生みの親が天童荒太さんで、育ての親が堤監督だとしたら、私は乳母くらいの気持ち。それくらい、出られて幸せでした」と本作への思い入れの強さを口にする。その石田さんを追い詰めていく亡き夫の役を演じた井浦さんは「監督から『思い切りやっちゃって!』と言われて、それに応えようとしていました。あるシーンを終えて、ゆり子さんが『難しいな…』とつぶやいてて、その姿に心打たれまして、愛情を持って追い込んでいこうと腹を括りました」と“ドS”な自身の演技をふり返る。石田さんは、特に井浦さんとの雨の中のシーンを述懐。「新さんは現場で全く動じることがなくて、雨のシーンでも『僕はこういうシチュエーションは楽しめるからストーブにもあたらない』と仰ってたんですが、ものすごく寒い日で、実際はすごくあたってて…(笑)。ストーブがあってよかったですよね」と現場の様子を暴露しつつ、厳しい環境の中での撮影をしみじみと思い出していた。貫地谷さんは出産シーンがあり、母親役の大竹さんの存在が大きな心の拠り所になったようだが「生むシーンで、しのぶさんが『こうなんだ』と教えてくださったんですが、助産師さんに『ちょっと違います』と言われて…(笑)。経験者ですよね?」と笑いながら明かす。大竹さんは「『いまは違います』『それは昔ですね』と言われました…」と苦笑していた。椎名さんは、以外にも初共演となった大竹さんとのシーンについて「あの大竹しのぶさんですからね。普段緊張しない自分が緊張して胃が痛くなって、撮影を中断していただいて病院に行きました」と大竹さんのせいで胃痛を起こしたと主張!しかし「本当の原因は前日に食べた焼いたカキだと思います(苦笑)」と告白し、会場は笑いに包まれた。その大竹さんは、がんを患う静人の母親を演じたが「死んでいく役ですが、生きることに感謝できた不思議な1か月でした」と嬉しそうに撮影の日々を振り返っていた。そして、舞台挨拶の最後にはサプライズで、椎名さん、井浦さん、貫地谷さん、大竹さんが順番に高良さんにチョコレートをプレゼント。最後に石田さんが、桜の花びらの形のチョコレートを渡すと、高良さんはガブリと噛り付く!「サプライズっていいですね!嬉しいです。どうしていいか分からないけど、跳ねるくらい嬉しいです」と喜びをかみしめていた。『悼む人』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:悼む人 2015年2月14日より全国にて公開(C) 2015「悼む人」製作委員会/天童荒太
2015年02月14日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』が2月14日(土)より公開される。天童氏が7年の歳月を費やして書き上げたという原作小説は、生と死、愛と憎しみ、罪と許しをテーマに重厚な人間ドラマが展開されるが、この壮大な物語を映像化するにあたり、キャストとスタッフはどのような思いで作品に取り組んだのか? コメントが到着した。その他の写真映画は、事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死を見つめる4人のドラマが描かれる。堤幸彦監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。主人公・坂築静人(さかつきしずと)を演じた高良は「身近に死がある作品を多くやってきたので、すごく死生観を考えてきた。10代後半からそういったことを思わなきゃいけなかったし感じなきゃいけなかったので、今回の死を悼む役柄、その準備は出来ていたと思う。作品を観て“誰に愛され、誰を愛していたか”を覚えていてもらえるのは、かけがえのないことだと感じた」と話し、“他人を悼む”という主人公の行為について「共感されなくても、批判もされるだろうけど、否定はされたくない。自分だけじゃなく、大竹さん、桔平さんのシーンなど、どのシーンも見ごたえがある。答えのない旅を全員で精いっぱいやりました。観ればきっと心が動く作品」と語る。また、静人と出会い、彼の旅に同行する女性、奈義倖世を演じた石田は「どの役か、ということより、この作品に参加したかった。今までやってきたこと全部捨てて、引退してもいいつもりで、崖っぷちでした。静人を高良さんが演じたことで、『この人なら救ってくれるかもしれない』と思える。自分の心の奥底に眠る何かを掘り返す作品。ぜひ感想を聞きたい」という。原作者の天童氏は「キャスト全員の方の、命を、全存在を賭けるかのような演技は、演ずることを超えている。役を丁寧に生きるという事に非常に敬意を覚え、画面からひしひしと伝わってくる」と絶賛。堤監督は「いままでの自分のやり方を一回封じて臨んだ。(スタッフ全員が)この作品に対する想いが強く、こういう形でまとまりいろいろな力がひとつにまとまることができた。いい経験が出来たし、結果に表れている。“死”という捉えることのできない不条理なものに対して、ひとつの理解の仕方がそこにあり、決して難しいことでは無い。人々に観て頂けるよう、強く訴える作りになった。静人と一緒に、日本の風景の中を旅して頂きたい」と語っている。『悼む人』2月14日(土)全国ロードショー
2015年02月13日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』のキャストと監督による初日舞台あいさつが、2月14日(土)に丸の内TOEI、新宿バルト9で開催される。その他の写真本作は、天童が7年を費やして書き上げ、2008年の直木賞に輝いた小説を、原作に惚れ込み舞台化も実現させた堤幸彦監督が映画化したもの。事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死、愛と憎しみ、罪と許しをテーマにしたドラマが描かれる。堤監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。丸の内TOEIと新宿バルト9で行われる初日舞台あいさつには、高良、石田、井浦(※新宿バルト9のみ登壇)、貫地谷、椎名、大竹(※丸の内TOEIのみ登壇)、堤監督が登壇する。チケットは、2月7日(土)午前10時より一般発売がスタートする。なお本イベントは15歳以上の観客が参加できる。『悼む人』初日舞台あいさつ2月14日(土)会場:丸の内TOEI9:30の回上映後/舞台あいさつ会場:新宿バルト912:00の回上映後/舞台あいさつ登壇者(予定):高良健吾、石田ゆり子、井浦新(※新宿バルト9のみ登壇)、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ(※丸の内TOEIのみ登壇)、堤幸彦監督料金:大人 2000円、大学・高校生 1700円、中学生(15歳以上)1200円、シニア 1300円、障がい者手帳お持ちの方(付き添い1名様まで同額)1200円チケット発売:2月7日(土)10:00AMより
2015年02月06日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』のキャストと監督による完成披露舞台あいさつが、1月26日(月)に丸の内TOEIで開催される。当日は、原作者の天童荒太も登壇する。その他の写真本作は、天童が7年を費やして書き上げ2008年の直木賞に輝いた小説を、原作に惚れ込み舞台化も実現させた堤幸彦監督が映画化。事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死を見つめる4人のドラマを描き出す。堤監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。完成披露舞台あいさつは、丸の内TOEIで行われ、高良、石田、貫地谷、大竹、天童、堤監督が登壇する。チケットは1月17日(土)午前10時より一般発売が開始される。なお本イベントは15歳以上の観客が参加できる。『悼む人』完成披露舞台あいさつ1月26日(月)会場:丸の内TOEI(東京都)開場18:00/開映18:30登壇者(予定):高良健吾、石田ゆり子、貫地谷しほり、大竹しのぶ、天童荒太、堤幸彦監督料金:大人 2000円、大学・高校生 1700円 ※当日要学生証、中学生 1200円 ※15歳以上 当日要学生証、シニア 1300円 ※60歳以上、障がい者手帳お持ちの方 1200円 ※当日要障がい者手帳チケット発売:1月17日(土)10:00AMより
2015年01月15日2012年に向井理・主演で舞台化された天童荒太の直木賞受賞作を、今度は高良健吾を主演に迎え映画化する『悼む人』。このほど、本作から2種類の予告編が到着した。地に跪き、右手を頭上に挙げて空中に漂う何かを捕らえるように自分の胸へ運ぶ。左手は地面すれすれに下ろして大地の息吹をすくうかのように胸へ運び、右手の上に重ねる。そのまま、目を閉じて、何かを唱えるように唇を動かす青年。週刊誌記者・蒔野抗太郎が出逢った坂築静人(高良健吾)は、そうして死者を“悼む”ために全国を放浪している男だった。だが、人の善意を信じられぬ、猜疑心の塊のような蒔野は、静人の不可解な行動(=悼み)に疑念を持ち、彼の身辺を調べ始める。一方、家庭内暴力を受けた女性たちをかくまい「仏様の生まれ変わり」とまで言われていた夫・甲水朔也を殺害し、4年の刑期を終えた奈義倖世(石田ゆり子)。身寄りもなく、行く宛もない彼女は、二度と足を踏み入れぬつもりだった東北の町を訪ね、その殺害現場で朔也を“悼む”静人と出会い…。「トリック」や「SPEC」シリーズなどヒット作を世に送り出してきた、堤幸彦監督がメガホンを握る本作。主演の高良さんを始め、ヒロインには石田ゆり子、ほかにも椎名桔平、貫地谷しほり、井浦新、大竹しのぶといった堤組の豪華な常連たちも出演している。このほど完成した2種類の予告編映像はどちらも、高良さん演じる“悼む人”静人に、石田さん演じる倖世が出会うシーンから始まり、椎名さん、井浦さん、貫地谷さん、大竹さんなどそれぞれの登場人物たちの捻じれて歪んだ過去が映し出される。後半になると2種類の映像でそれぞれに違いが。1本は高良さんの情感にあふれたセリフが、もう一本では「<悼む>=愛を覚えておくこと」「あなたは思い出す。誰に愛され、誰を愛していたか。」という胸が苦しくなるような本作のキャッチコピーが一気に押し寄せるという仕上がりとなっている。映画『悼む人』は2015年2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月22日「あれ、なんだか今回のクールは“不倫”を扱ったものが多い気がする…」そう感じたあなたはなかなかのドラマ通かも!?7月夏クールとなる今回は、主に女性向けの作品として、ちょっぴりドロッとした恋愛ドラマが顔を揃えていますよね。そこで今日は、日常にハラハラドキドキが足りていない皆さんにオススメ!視聴する度、つい登場人物に感情移入し過ぎて、手に汗握ってしまう恋愛ドラマ3作をご紹介します。今、まさに“不倫ドラマ”がアツい理由とはいったい?■夫に隠れて録画視聴する人も!?――上戸彩&吉瀬美智子が魅惑の「昼顔」妻を熱演毎週木曜22時からフジテレビ系列にて放送中のドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」。今、アラサー・アラフォー世代の女性たちが、夫や彼氏に隠れてこっそり本作を視聴する驚きの現象が起きていることをご存知でしょうか。オンエア前から、「あの上戸彩さんが不倫妻に!?」「吉瀬美智子さんが浮気とか…無敵過ぎる!」と話題を呼んでいたこの作品。放送開始と共に、「これはパートナーと一緒には見られない」「一人で静かに堪能したい」と、秘かにハマる女性たちが急増していると言うのです。その大きな理由は、本作がテーマとする“妻の不倫”にあると言えるでしょう。刺激の足りない毎日にうんざりしていた主人公・紗和(上戸)は、ある日勤務先のスーパーで近隣に住むセレブ主婦・利佳子(吉瀬)と出会い、“昼顔妻”として新たな恋に目覚めてしまいます。紗和と恋に落ちる相手・北野を、今まさに旬の俳優、斎藤工さんが。また、利佳子の想い人・加藤をダンディズム満載の北村一輝さんが熱演していることからも、視聴者にとっては胸キュン以上のハラハラドキドキ感を味わう絶好の時間と言えるのかも!?実際には「こんなことアリエナイ」と頭で分かっていても、「でも、もしかしたらどこかにこんな恋が落ちているのかも…」と時折リアリティあふれる描写が妙に心に刺さってしまうんですよね。シチュエーションや台詞、仕草など、手に汗握る展開が散りばめられていて、ある意味、恋愛ドラマというよりミステリーを見ているのに近い感覚とでも言いましょうか。一時間まるっと没頭してしまう作品という意味では、非常に珍しい感覚と言えるのかもしれません。果たして、彼女たちが最後に見るのは天国か、地獄か。最後まで目の離せない展開を楽しみたいと思います。■「同窓生」ってこんな感じ…?――思わず“初恋の相手”に会いたくなる木曜21時また、上記ドラマと並んで注目されているのが、同じく木曜日21時からTBS系列にて放送されているドラマ「同窓生~人は、三度、恋をする~」です。これまでにも“同窓会で再会して恋に落ちる”というテーマのドラマは多く見受けられましたが、今回はそんな中でも特に大人向けという設定がさらに注目度を上げているポイント。中心となる人物は、主人公の健太(井浦新)を始め、昔の恋人・あけひ(稲森いずみ)、クラスのマドンナ・薫子(板谷由夏)、学年イチのモテ男・遼介(松岡昌宏)の4人。彼らのうち2人は現在既婚という中で、懐かしの恋がそれぞれのタイミングで再熱していきます。特に、健太とあけひの恋は典型的な“初恋あるある”で、15歳の頃、短い時間ながら付き合っていた2人は、お互いに嫌いで別れたワケではありませんでした。若さゆえとはいえ、一度でも「ずっと一緒にいたい」と誓った懐かしくもアツい想いは、大人になるまでの間経験した数々の恋の中でも、比較対象として必ず胸の奥に存在していたことでしょう。同窓会へ足を運ぶ際も、きっと頭の隅に相手の存在を思い描いていたはず…。恋に必要なのは“運とタイミング”なんてよく言いますが、もし大人になった今だからこそ改めて伝えたい想いがあるとしたら?あなたはその一歩を踏みとどまることができるでしょうか。■「理屈じゃねぇんだよ」――数ある愛の形を、様々な角度から描いた「若者たち 2014」そして最後にピックアップするのがこちらの作品。1966年に放送された同名ドラマのリバイバルとして現在水曜22時枠・フジテレビ系にて放送されている「若者たち 2014」です。物語の軸となる佐藤家の長男に妻夫木聡さんが。次男役に瑛太さん、長女役に満島ひかりさん、三男役に柄本佑さん、四男役に野村周平さんと豪華キャストが顔を揃えたこのドラマ。一見“不倫”なんてテーマ、全く関係無さそうにも見えますが…実は、家族それぞれが抱える仕事や恋愛、将来への問題が意外にもドロドロしているのが、“2014”と銘打っているだけあって非常にリアルで面白いところなんです!中でも、唯一の女性兄弟として登場するひかり。兄も弟もみんな彼女には“誰よりも幸せになってもらいたい”と願っているものの、当の本人は、大学病院の小児センター看護師という難しい現場で働く心の支えとして、医師で既婚者の新城正臣(吉岡秀隆)を選びます。その選択が決して“正しいことではない”と分かっている、ひかりと兄弟たち。そのことで、時に殴り合いの喧嘩になることも…。「正しいを選択すること」はもちろん正しい生き方です。しかしながら、時に迷い壁にぶつかり、転んで支え起こされながら生きていくことも大切なのかも知れない。そう痛感させられる一作となっていますので、どんなに心苦しいシーンでも最後までしっかり目を開けて彼らの不器用な生き方を見守ってみてくださいね。いかがでしたか?こんな時代だからこそ、人はドラマとリアルの狭間をふわり旅してみたいと願うのかもしれません。引き続き、2014年夏クールのドラマをお楽しみあれ!(text:Yuki Watanabe)
2014年08月28日直木賞作家・角田光代の短編小説集をWOWOWの連続ドラマWで実写化した「かなたの子」の完成披露試写会が11月19日(火)に開催。第1話上映後に主演の坂井真紀を始め、井浦新、大森立嗣監督が舞台挨拶に登壇した。偶然、富士登山ツアーに集まった男女。罪を抱え呵責の念にさいなまれる彼らが富士登山を通じて自らの過去と向き合っていくさまを描き出す。富士山の世界遺産登録後、初めてのドラマ撮影として本作の撮影は閉山前の9月に行われたが大森監督は「永瀬(正敏)さんが来た途端に台風も一緒に来た!」と恨み節。嵐が来ると撮影は中断され、山小屋でスタッフ、キャスト全員が待機することになったそう。坂井さんは「すごく強い風が吹いたことがあり、『自分の身は自分で守らなきゃ!』と。自然の怖さを感じました」とふり返る。富士登山ルートの中でも最も過酷と言われる御殿場ルートで撮影が行われ、山小屋と撮影現場を往き来する日々だったというが井浦さんは「毎日、登って下りての繰り返しで、何の修行をしてるのか?という感じなんですが(苦笑)、だんだんとそれが楽しくなってきた」と明かしたがこれも一種のクライマーズハイ…?それぞれに重い過去を背負った役柄を演じたが、母親として娘に対する重い罪を抱える日都子を演じた坂井さんは「監督が『(日都子が罪を犯した)理由なんてない。衝動的という言葉でも片づけられないようなもっと違うことなんだよ』と仰り、その一言で前に進めたと思います」とふり返る。井浦さんは「抱えた罪を大げさにではなく、見せないようにしつつ表さなくてはいけないというなかなか、出会うことのない役で難しかった」と述懐しつつ「そこが一番、面白いところでもあった」と充実した表情を見せた。作品にちなんでいまだに背負っている“過去”について問われると、坂井さんは「小学校の頃、プールのときに脱いだパンツがなくなってしまいまして(苦笑)」と思いがけぬエピソードを明かす。パンツはその後、無事見つかったそうだが「それ以来、トラウマでプールでパンツを脱ぐたびに『これは絶対になくせない』と見えるところに置くようになって」と告白し笑いを誘う。一方、大森監督は“家族”こそがトラウマだという。「初めてに書いた脚本をあるプロデューサーに見せたら『普通は壊れていく家庭を描くのに、お前のは最初から家庭が壊れてる』と言われました。おれんちはムチャクチャだったから。オヤジ(=前衛舞踏家の麿赤児)が白塗りなのがそもそもトラウマだし!」と大森監督、そして俳優の大森南朋を生んだ複雑な家庭環境について語り、会場は笑いに包まれた。WOWOW 連続ドラマW「かなたの子」は12月1日(日)より放送(全4話/第1話無料放送/毎週日曜22:00~)。(黒豆直樹(cinema名義))■関連作品:かなたの子
2013年11月19日週末の公開を控える『さよなら渓谷』の女性限定試写会が6月18日(火)、都内で開催され、上映後には主演の真木よう子と大森立嗣監督が来場し、映画を観終わったばかりの観客の質問に答えた。原作は吉田修一が「週刊新潮」に連載した小説。児童虐待の疑いのある事件の発生に際し、容疑者宅の隣人の夫婦が、実は15年前のある事件の加害者と被害者であることが判明。2人の間に流れる彼らにしか理解できない感情をつぶさに描き出していく。真木さんにとって、映画鑑賞後の観客と向き合うのはこれが初めての機会。客席を見渡し、「そんなに爽やかな感じではないですよね。お察しします」と決して後味のスッキリとした作品ではないだけあって、やや重苦しいムードにも納得の様子。だが、観客から次々と漏れ出てくる映画に対する肯定的な反応に「安心しました。(この日の観客は)女性が多いと聞いて、残酷な許せない事件が描かれているし心配してたんです」とホッとした表情を見せた。撮影は昨年の夏と秋に行われており、過去の事件の加害者である俊介(大西信満)と暮らしているときの“かなこ”としてのシーンは夏に、過去の回想の“夏美”としてのシーンは秋に撮影された。だが一部、かなこを演じた後にすぐ、夏美に切り替えなくてはならない撮影もあったそうで、かなり精神的にも追い詰められたよう。「役作りではなく、痩せてしまいました。夏美のときは固形物を見ると吐いてしまった」とかなりハードな状況であったことを明かした。夏美のシーンでは井浦新が演じた夫の激しいDV(家庭内暴力)にさらされるシーンもあるが、「新さんも役に入ったら真面目なので、3回の撮影で3回とも同じような強さでバチーンと叩かれて、そのたびに『ごめんなさい』って(笑)。現場では大丈夫だったんですが、ホテルに帰ってから『あぁ、DVを受けたときってこういう感じか…』って魂が抜けたようになって、慌てて木村カエラちゃんの明るい曲を流したりして、夏美から無理矢理、真木よう子に戻る作業をしました」と壮絶な思い出を明かす。ちなみに、木村カエラさんは本作を鑑賞しコメントを寄せているが、真木さん曰く、カエラさんは「「『(映画は)すごいけど、どう書いていいか分からない』って迷ってました(笑)」とのこと。また真木さん自身が歌うエンディング・テーマ「幸先坂」は椎名林檎の作詞作曲によるもの。レコーディングについて尋ねられ、「林檎さんからは『もうちょっとつぶやくように。ハッキリではなく、途切れ途切れの感じで歌ってほしい』とアドバイスをもらいました」と明かした。大森監督は、本作を作った目的について「何故、かなこと俊介は一緒に住んでいるのか?小説では吉田修一さんがそれを書いているけど、僕はそれを俳優でやりたかった」と説明。一方で、俊介やかなこの気持ちや結末について解釈を求められると「分かんないんだ、オレも。女心は」と苦笑し、「でも(2人の間に)愛はあったのではないか」と語った。またラスト近くの俊介が、かなこに呼びかけるシーンに関し、真木さんは、大西さんから“かなこ”ではなく“夏美”と呼びたいと提案されたという。真木さんはこれについて「前日に大西さんから電話で『どうだろうか?』と聞かれました」と明かしつつ、「撮影中、かなこになりきっていて、彼女の気持ちで考えたときに『まだそうじゃない』と思えたので『やめてほしい』と伝えた」と述懐。真木さんと大西さんとの間のこうした細かいやりとりに関しては監督も初耳だったようで、「知らなかった!」と驚いていた。『さよなら渓谷』は6月22日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:さよなら渓谷 2013年6月22日より全国にて公開(C) 2013「さよなら渓谷」製作委員会
2013年06月19日映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』の完成披露試写会が2月5日(火)、都内で開催され、主演の柴咲コウを始め、真木よう子、寺島しのぶ、染谷将太、井浦新、御法川修監督が舞台挨拶に登壇した。原作は漫画やエッセイなど多岐にわたって活躍する益田ミリの手による人気漫画「すーちゃん」シリーズ。日常の中でそれぞれに不安や悩みを抱えながらも生きていく女性たちの等身大の姿を温かく描き出す。柴咲さん以下、キャスト陣は全員、今回の撮影現場の普段とは全く異なる“異様”な点について言及。柴咲さんは「現場の雰囲気はボスである監督の影響で作られるものですが、監督はいつも穏やかで少し天然で、癒しの空間でした。現場は怒号が飛び交うのが普通と思っていたらそういうのは一切なかった」とふり返る。真木さんも「監督がいい意味で穏やかでした」と明かし、あるシーンについて「監督に『真木さん、どうしましょうか?』と全部委ねられたのは初めての経験でした」と語る。また、これまでたびたびヘビーな役柄と戦ってきた寺島さんは「撮影が終わってすり減らない現場でした。疲れ切るというよりも逆にパワーをもらって帰れる現場で、演者が癒されてどうするんだ?とさえ思いました(笑)」とあまりの穏やかさに戸惑いまで感じた様子だった。「自分も人を殺したり殺されたりという役が多い(苦笑)」と語る染谷さんも「こんなにすがすがしい気持ちで帰ったことはなかったです。こういう世界があるんだ?という思いでした」と監督が作り出した不思議な現場の空気感を驚きをもって評した。井浦さんは「監督の演出で『この役はデヴィッド・ボウイをイメージして』と言われた」と告白。ほかの4人と同様に穏やかな現場の空気をしみじみと感じつつ「正直、すごいハードルでした。爽やかな気持ちでテンパってました(苦笑)!僕にデヴィッド・ボウイが背負えるわけないので…」と苦労を明かした。トークでは映画の中に登場する「選択」「仕事」「貯金」といったキーワードが書かれたカードを登壇陣が引いて、それについて語る時間が設けられたが、「結婚」と書かれたカードを引き当てたのは柴咲さん。「フレキシブルでいたい。何歳までにというルールはないし、そんなルールを作りたくもない。イメージとしては(人生の)スタートでもゴールでもなく中間点」と自らの結婚観を語った。原作漫画「すーちゃん」シリーズは多くの読者に愛され続け巻数を重ねているが、この3人の関係の今後について演じた当人たちは「ずっと同じ距離感でお付き合いが続いていくと思う」(柴咲さん)「変わらずこのままの関係を保ちそう」(真木さん)と語る。寺島さんは初共演となった柴咲さんと真木さんとの関係にも言及。「女性的でなく仕事ができてとても快適でした。(続編を)10年ごとに撮っていくのはどうですか?」と提案し、柴咲さんも真木さんも乗り気だった。『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』は3月2日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:すーちゃん まいちゃん さわ子さん 2013年3月2日より全国にて公開(C) 2012 映画「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」
2013年02月05日神奈川県・箱根の「彫刻の森美術館」は、俳優・井浦新さんの撮影による2013年カレンダーの発行を記念して、同氏の写真活動を紹介する展覧会「井浦新 空は暁、黄昏れ展」を、12月22日から3月3日まで開催。同館の本館ギャラリーが会場となる。同展では、同氏が今まで撮りためた写真や、カレンダー撮影のために当館の風景を納めた写真、箱根を含めた自然や文化、風土、歴史を撮影した写真を3つのセクションにわけて展示。また、同氏のアイデアで構成した、五感で感じる写真展会場を構築する。ギャラリー入り口のガラス面には、箱根旧街道の石畳の写真を展示。石畳の写真は1階展示室の床面にも貼りめぐらし、同氏の考える「新・富嶽シリーズ」や、箱根のさまざまな祭りや自然を納めた写真のほか、床一面を使った巨大な作品を展示する。中2階展示室は、モノクロームの部屋となり、小田原ぢょうちんをはじめ、和紙を使った作品などを展示。2階展示室は”映画館”をコンセプトにし、展覧会に向けての撮影を追ったドキュメンタリー映像と、同氏が撮り続けた写真をスライドショーで投影する。開館時間は9時から17時まで、入場料は一般1,600円、65歳以上1,100円、大学生・高校生1,100円、中学生・小学生800円。詳細は、同館公式ホームページで確認できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月21日先日、亡くなった若松孝二監督のお通夜および告別式が10月23日(火)、24日(水)に都内で営まれ、井浦新、寺島しのぶ、佐野史郎、高岡蒼佑、高良健吾ら若松作品に出演した俳優陣など多くの映画関係者が参列し故人を偲んだ。若松監督は12日(金)に自動車にはねられ、搬送された病院で17日(水)に息を引き取った。祭壇には今年公開された『海燕ホテル・ブルー』の伊豆ロケの際に撮られたトレードマークのサングラスをかけて笑顔を浮かべた監督の遺影が置かれ、生前に好んだ黄色い花で埋め尽くされた。佐野さんは8月に行われた湯布院映画祭で監督と顔を合わせ、「同じ部屋に泊まって、遅くまで語り合った」という。「教わったことを少しずつでも伝えていけたらと思います」と語った。通夜に足を運んだ高岡さんは、遺作となった『千年の愉楽』の主要キャストに抜擢されたが「監督は『ひとりで戦っている面白い奴がいる』って感じで面白がって使ってくれたんだと思う。会うといつも褒めてくれて『お前は大丈夫だ』って言ってくれた」と感謝の思いを口にし「(別れが)こんな形で悔しい」と唇を噛んだ。同じく通夜の参列者のひとり、奥田瑛二は若松作品への出演はなかったが、長年の飲み仲間だったそうで「なぜ?という思いしかない…」と沈痛な表情。「近年の尋常じゃない多作は生き急いでいたのかな?でも120%生きた方だったと思う」と語り、「1作も一緒に仕事をすることはなく終わってしまって残念です」と無念をにじませていた。参列者の中には『餌食』(’79)、『水のないプール』(’82)で若松作品の主演を張った内田裕也の姿も。「突然の死で、若松のオヤジらしいっちゃらしい。こんな早く死んでんじゃねーよ、バカヤロー!」と寂しそうな表情を見せた。24日の告別式では『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』以来、多くの若松作品に出演してきた井浦さんが弔辞を読んだ。井浦さんは先日行われた釜山国際映画祭で監督と共に渡韓。帰国後の事故に遭った12日夜も新宿で一緒に飲んだそう。井浦さんに見送られた後に、監督は道路を横断しようとして車にはねられた。井浦さんは「あれが最後の別れになるなんて思いませんでした」と涙まじりに語り、「たくさんの言葉をいただき、僕の人生を変えてしまうくらいの経験をさせていただきました」とわずか6年ながらも濃密な若松監督と過ごした時間をふり返った。式後に改めて報道陣の取材に応じた井浦さんは「『僕らは前進します』ということを伝えた」と監督に語りかけた思いを明かした。寺島さんは「付き合いは短かったけど、かけがえのない時間でした。しょっちゅう現場で怒鳴るし、グサッと来るようなことを言うけど、正直な方だからその分、人と向き合ってくれた」と語る。ベルリン国際映画祭で主演女優賞に輝いた『キャタピラー』は「子供が欲しくて1年ほど休もうかと思ってたときにいただいた台本だった」と明かし、「監督も事情を知っていたから、子供が生まれたときは一番に電話をくれた。『千年の愉楽』も産婆さんの役だったので『子供連れて舞台挨拶してよ』と仰られて、それが最後になってしまった」と声を詰まらせた。通夜には800人、告別式には600人もの人々が足を運び、最後は生前の監督の望み通り、参列者の大きな拍手に見送られて棺を乗せた車は葬儀所を発った。■関連作品:千年の愉楽 2012年秋、全国にて公開海燕ホテル・ブルー 2012年3月24日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開© 若松プロダクションCATERPILLARキャタピラー 2010年8月14日より公開© 若松プロダクション実録・連合赤軍−あさま山荘への道程 2007年12月22日より名古屋シネマスコーレにて先行上映、2008年3月15日よりテアトル新宿、テアトル梅田にて公開© 若松プロダクション
2012年10月24日ローラやあのイケメン・アスリートも受賞!『第29回ベストジーニスト2012』が10月4日に発表され、嵐の相葉雅紀と黒木メイサが昨年に続いて連続受賞した。注目のスギちゃんは落選となった。写真はAmazonより黒木と相葉のコメント会見には出席しなかった黒木だが「選んでいただきありがとうございます。しかも2年連続で選んでいただき、すごく嬉しいです。普段からジーンズを愛用し、ファッションが好きな一女性として、この賞に2年連続で選ばれてすごく嬉しいです。」とコメント、7125票(全投票数は40746票)を獲得した相葉は「また相葉家の家宝が一つ増えました。ありがとうございます」「デニムはカジュアルにもシックにも、冠婚葬祭以外はいつでも着ますね。去年は(嵐のメンバーに)盾の写真を送ったので、今年は僕と盾の写真を送ります」と喜びを表した。(スポーツ報知より)ボクシングの村田諒太選手も受賞ロンドン五輪で盛り上がった今年らしく、五輪ボクシングミドル級で金メダルを獲得したイケメンアスリート・村田諒太選手がローラと並んで協議会選出部門を受賞し、「こんなに緊張したのは久しぶりで、ローラさんがいたので緊張がほぐれました」と、コメントした。ローラも「選ばれるよう、普段からちょこちょこはいていたの。見ていたんだ。良かった~。満足」とローラ節を炸裂。スギちゃん無念1年中通して上下ジーンズで頑張って来て、ケガから復帰したばかりのスギちゃんは無念の落選。自身のブログで「まさかの選ばれなかったぜぇしかも10位にも入ってなかったってぇこんなに好きなのに何でなのよぉ」と、大変残念がり、可愛いおかっぱ頭でジーンズを抱きしめている姿をアップしている。ベストジーニスト賞2012の受賞者一般選出部門・・男性部門:相葉雅紀女性部門:黒木メイサ協議会選出部門・・夏木マリ、井浦新、ローラ、村田諒太選手一般新人部門・・グランプリ:本多麻衣準グランプリ:小出友華アーティスト賞:富田千晴元の記事を読む
2012年10月06日アジア最大級の映画の祭典、第17回釜山国際映画祭が4日(現地時間)、韓国・釜山市で開幕した。釜山市海雲台センタムシティに昨年、オープンした映画祭専用施設“映画の殿堂”で行われた開幕式には、アジアを代表するスターが続々と登場。現在、『王になった男』が韓国で大ヒット中のイ・ビョンホンを始め、オ・ジホ、ユ・ジテ&キム・ヒョジン夫妻、チソン、イ・ジェフン、ムン・グニョン、除隊したばかりのキム・ナムギル、「JYJ」のジェジュンら韓流スターに加え、オープニング作品に選ばれた香港の大作サスペンス映画『COLD WAR』(原題)の主演レオン・カーファイ、アーロン・クォックが、レッドカーペットを華やかに飾った。日本からは『るろうに剣心』の佐藤健、『ライク・サムワン・イン・ラブ』の加瀬亮と高梨臨、『かぞくのくに』の井浦新らが出席。大会場の外まで埋め尽くすファンからの歓声に、みな、顔をほころばせていた。特にレッドカーペット前に詰めかけたファンの熱狂ぶりはすさまじく、一時は警察と揉み合いになるほどの加熱ぶりだった。開幕式の司会は例年、韓国の人気俳優や監督が務めるが、今年は初めて『ラスト、コーション』、『レイトオータム』で知られる中国の女優タン・ウェイが、韓国を代表する名優アン・ソンギと共に大役を果たした。またセレモニーでは、「アジアン・フィルムメーカー・オブ・ジ・イヤー」に選ばれた、日本の若松孝二監督の表彰も行われ、さらにニューカレント部門審査員を務める、チョン・ウソンと日本からは女流監督・河瀬直美も出席した。13日までの期間中、チャン・ドンゴン、チャン・ツィイー、ソ・ジソブ、チョン・ジヒョンらアジアが誇る人気スターが続々と登場するほか、「東方神起」や「江南スタイル」が世界中でヒットしているPSYのイベントも予定されており、例年以上の盛り上がりとなりそうだ。第17回釜山国際映画祭は10月13日(現地時間)まで開催。(photo/text:Ayako Ishizu)■関連作品:王になった男 2013年2月、全国にて公開© 2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reservedかぞくのくに 2012年8月4日より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開© 2011 Star Sands, Inc.ライク・サムワン・イン・ラブ 2012年9月、渋谷・ユーロスペースにて公開るろうに剣心 2012年8月25日より全国にて公開© 和月伸宏/集英社© 2012「るろうに剣心」製作委員会第17回釜山国際映画祭 [映画祭] 2012年10月4日から10月13日まで韓国・釜山にて開催
2012年10月05日在日コリアン2世であるヤン・ヨンヒ監督が自身の実体験を基にオリジナル脚本で手がけた初のフィクション映画『かぞくのくに』が、来年開催される第85回米国アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表作品に決定した。病気治療のために25年ぶりに北朝鮮から一時帰国することを許された兄・ソンホと、彼を日本で迎える妹・リエや家族たち、日本に残った友人らの再会を通して、価値観の違う社会に生きるもどかしさと、それでも変わらぬ家族の絆を浮き彫りにしていく。帰国事業に翻弄される在日コリアンの家族という難しい題材を扱いながら、あくまでも「私は私の家族の話をしているだけ」(ヤン監督)というシンプルな物語と安藤サクラ、井浦新、ヤン・イクチュンら出演陣による好演が観客の圧倒的な支持を集め、国内では着々と公開スクリーン数を伸ばしている本作。同賞における外国語映画賞部門の日本代表作品としては今回、女性監督初の快挙を果たしたヤン監督は、「怖じ気づく心を押さえ込んで闘った昨年の夏を思い出します。スタッフを信じ、俳優陣を信じ、観客を信じ、自分を信じようともがきました。家族に会うという当たり前のことを手放してまでも世に出した作品です。『かぞくのくに』が人々の中で、世界中の様々な家族について思いを馳せる触媒となることを祈ります。これからも魂を込めて作品を作り続けていこうと思います。大きな叱咤激励をありがとうございました」と喜びと共に、本作に込めた熱い想いを明かす。今年2月に開催されたベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品され、見事C.I.C.A.E<国際アートシアター連盟>賞を受賞。さらに、モントリオール世界映画祭、釜山国際映画祭など12の海外映画祭への正式出品も決定するなど、海外でも高い評価を得ている本作。これまでアカデミー賞外国語映画賞の日本代表作品に選出されたのは、2009年に見事受賞を果たした『おくりびと』、2011年の『告白』、2012年の『一枚のハガキ』とそれぞれ異なる個性の光る作品が並ぶが、国家や政治が個人の人生を否応なしに翻弄する悲劇を背景に描いた『かぞくのくに』は、人権問題により敏感な欧米社会でどのように受け入れられるのか?『おくりびと』以来の本選参加、ノミネートにも大いなる期待が寄せられる。『かぞくのくに』は全国にて公開中。■関連作品:かぞくのくに 2012年8月4日より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開© 2011 Star Sands, Inc.おくりびと 2008年9月13日より丸の内プラゼ−ルほか全国にて公開© 2008 映画「おくりびと」製作委員会告白 2010年6月5日より全国東宝系にて公開© 映画「告白」フィルムパートナーズ一枚のハガキ 2011年8月6日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011「一枚のハガキ」近代映画協会/渡辺商事/プランダス
2012年09月04日映画『莫逆家族 バクギャクファミーリア』の“完成披露祭”と銘打って30日、主演の徳井義実(チュートリアル)をはじめ、林遣都、中村達也、新井浩文、村上淳、ちすん、井浦新、倍賞美津子、熊切和嘉監督が浴衣姿で集結。記者会見と舞台あいさつに臨んだ。その他の写真田中宏の人気漫画を映画化した本作。かつては関東一の暴走族のトップだったが、いまは建設作業員として働く中年男が、ある事件をきっかけに家族や仲間を守るべく立ち上がり、戦う姿を描く。映画初主演にして人生初の金髪、肉体改造、さらに初の父親役と「初モノづくしでした」と振り返る徳井。「普段はバラエティで下ネタを言って金を稼いでますが、今回は真剣に取り組ませていただきました」と強い思いを明かす。だが、そんな真剣さを覆すかのように、現場のムードや空き時間の会話の話題になると、出てくるのは下ネタに関する思い出ばかり…。村上は「(徳井との会話は)たいていは下ネタなんですが、幅が広くて感動しました。ダッチワイフの話とか」と細かい内容まで暴露。息子役を演じた林が「徳井さんの生の下ネタを聞けるかと楽しみにしてたんですが、人見知りなので…。1回だけ盗み聞きしたけど、異次元の内容でした(笑)」と明かすと、徳井は父親らしい気遣いで(?)「遣都くんにはまだ早かった」と語り、笑いを誘っていた。林同様に人見知りで話しかけられなかったという新井は「下ネタ大好きなので話したかった。今度、教えてください!」と懇願。一緒のシーンがなかった井浦も「僕も下ネタを話したかったけど残念」と語り、妻役のちすんまで「意外と話してくれなかったけど、下ネタなら話してくれたんだ…」と悔しさをにじませるなど、晴れの完成披露の場がまさかの“下ネタ”づくしとなった。劇中、徳井の育ての親を演じた倍賞が徳井をビンタで張り飛ばすシーンがあるが、実はこれは徳井に黙って倍賞がアドリブで付け加えたもの。「パーンっとやった方がいいと思って気持ちよく殴らせてもらいました」と明かし、殴られた徳井の方は「素晴らしいビンタで愛とぬくもりを感じました」と感激した面持ちで語っていた。また浴衣にちなんで、この夏、浴衣で出かけたり、祭に行った思い出を尋ねられた徳井。真剣な顔でしばし思案の末に出てきた答えは「大阪の方で、キャバクラの浴衣祭りに行きましたね(笑)」。倍賞はそんな“男子”たちのやりとりを眺めつつ「今日の話を聞いたら、男優として出たかったなと思います。男たちがみんな生き生きしてる」とうらやましそうに漏らしていた。『莫逆家族 バクギャクファミーリア』9月8日(土)全国ロードショー
2012年08月30日お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実の初主演映画『莫逆家族バクギャクファミーリア』の完成披露試写会が8月30日(木)に都内で開催され、徳井さんを始め林遣都、倍賞美津子、中村達也、村上淳、新井浩文、ちすん、井浦新、熊切和嘉監督が出席。撮影の様子や徳井さんの主演ぶりについて語り合った。原作は400万部を突破する田中宏の人気漫画。かつては暴走族のヘッドだったが、いまは息子からもバカにされる建設作業員の男を中心に、不良たちの“その後”の人生を過激に描き出す。撮影は1年半前の2月に行われたが、お披露目の日を迎え徳井さんは「やっと来たかという気持ち」と晴々とした表情。「普段はバラエティで下ネタを言って金稼いでますが、今回は真剣に取り組ませていただいた」と真摯に語る。だがそんな真剣な顔つきを見せたのも束の間、撮影現場の空気に話が及ぶと、出るわ出るわ!徳井さんと切っても切り離せない“下ネタ”にまつわるエピソード。村上さんは「会話の中身はたいてい、下ネタですが、その幅が広いのに感動しました!ダッチワイフの話とかしましたね」と嬉しそうにふり返る。それを聞いた新井さんも「うちは人見知りなので一言も話せなかったけど、下ネタ大好きなので話したかった…」と残念そう。息子役の林さんも「徳井さんの生の下ネタを楽しみにしてたけど、僕も人見知りなので。1回だけ会話を盗み聞きしたけど、異次元の内容でした」と首を振った。中村さんは、徳井さんと深い因縁を持つ男を演じただけあって「現場で話はしていない。(徳井さんを)ぶちのめさないといけないんだから、生易しい気持ちではいられなかった」と役柄になりきって現場に参加していたことを明かす。熊切監督さえも「中村さんは怖かった」と漏らしていたが、中村さんは「そんなに怖くないんだよ」と心外そう。「普段は心優しいドラマーとして活躍しています」と笑顔で“安全”をアピールしていた。井浦さんは回想シーンにおける徳井さん演じる鉄の父親を演じたが、普段から飲み友達でもある熊切監督の作品に出演するのはこれが初めて。「同い年の大好きな監督の作品に参加で来たことが何より嬉しい」と語り、「僕の撮影は2日しかなかったけど、にもかかわらずクランクアップしたとき監督と抱き合ってボロボロに泣いた」と意外な熱い一面を覗かせた。ちすんさんは、撮影初日の苦い思い出を告白。「クランクインの最初のシーンがみんなでの家族写真だったんですが、私ごときが大遅刻をしてしまいまして…。撮影に行く前から『死んでしまいたい』と思って、笑顔で写らないといけない写真のシーンもガチガチでした」と苦笑いを浮かべていた。倍賞さんは「素敵な青年、素敵な紳士になるだろう若者に囲まれて嬉しいです」と満面の笑み。“男”たちのやりとりを見守りつつ、「今日の話を聞いてたら、男優としてこの映画に出たかったと思う。男たちが生き生きとしててうらやましい」とも。熊切組についても「監督、スタッフ一同素晴らしかった」と称賛を送っていた。この日は“完成披露祭”と銘打たれ、登壇陣は全員浴衣姿。これにちなんで「今年の夏、浴衣を着たり、祭に行った思い出は?」と尋ねられた徳井さんは、「キャバクラの浴衣祭りに行ったくらいですね」と申し訳なさそうに答え、会場は笑いに包まれた。『莫逆家族バクギャクファミーリア』は9月8日(土)より公開。■関連作品:莫逆家族バクギャクファミーリア 2012年9月8日より全国にて公開© 2011「莫逆家族」製作委員会
2012年08月30日ときにクールであったり、ときに知的な雰囲気で女子たちの母性本能をくすぐる“メガネ男子”。シネマカフェのランキング企画「シネマカフェゴコロ ランキング5」では、「“メガネ男子”が似合う俳優」をテーマにアンケートを実施!気になる上位には、やはり知的なイメージの高学歴男子たちの名前が揃った。見事1位に輝いたのは、現在TBSドラマ「サマーレスキュー~天空の診療所~」を始め、数々の話題作に引っ張りだこの向井理。「インテリでメガネが似合う!」(20代・女性)や「ドラマ『ハチミツとクローバー』での真山役がすごくハマってたので」(30代・女性)といった女性からの高い人気で、2位を大きく離して堂々のトップに君臨した。明治大学農学部を卒業した秀才イケメンが、やはり女性のハートを鷲づかみにした様子。今後は中山美穂と年の差恋愛を演じる『新しい靴を買わなくちゃ』や、宮崎あおいと初めて夫婦役を演じる『きいろいゾウ』などの出演作が控えているが、当分メガネ男子として活躍する姿は見れそうにないのがメガネフェチとしては残念なところ?続く2位には、帰国子女であり高学歴俳優として注目を集めた水嶋ヒロがランクイン。その票全てが女子票と、映画界を遠のいて久しいものの根強いファンからの支持がうかがえる結果となった。あまりメガネ男子としてのイメージはないかと思いきや、「写真集やバラエティでメガネ姿を披露していますが、メチャメチャ素敵です」(30代・女性)、「普段使いのメガネの写真をツイッターで公表していました」(20代・女性)などという証言もあるようにアイウェアのコーディネートに惹かれたという女性も少なくないよう。さらに、「彼は実際にもメガネをかけているので、正真正銘メガネ男子です」(40代・女性)という情報まで、熱い声が多数寄せられた。3位には、最近「ARATA」から改名し再スタートを切った井浦新!物静かなイメージはそのままに、「クールな物腰とメガネが似合ってます。『ピンポン』のスマイル役は最高でした」(30代・女性)という声からも、役柄のメガネ男子率の高さで支持を得た模様。水嶋さん同様にファッション誌で見る井浦さんのメガネ着用率はさらに高く、「飄々としている感のあるところで、アイブローのメガネが非常に合う」(30代・女性)というフェチ心をくすぐられる女子が多数!そして、4位には藤木直人、5位には加瀬亮が滑り込んだ。役柄からのイメージが強いようで、藤木さんに至っては「ドラマ『三毛猫ホームズの推理』のヒロ兄役が可愛かった」(30代・女性)という声も。一方、加瀬さんは「映画『ハチミツとクローバー』はもちろん、『アウトレイジ』のインテリヤクザでのあのメガネ姿はかっこ良すぎます」(20代・女性)、「眼鏡がないときはそれほどでもないですが、『重力ピエロ』のときなどの眼鏡姿は目を離せないほどかっこいい!」と、メガネをかけることで女心を一気にくすぐる素質をもった純粋なメガネ男子と言えそう。こちらも高学歴インテリ系男子のおふたりだが、キャンパスライフでメガネ姿を披露していたら、さぞやステキだったことだろう。そのほかには、「メガネ姿は珍しいかなと思ったのですが、結構似合う」(30代・女性)と評判の『桐島、部活やめるってよ』の神木隆之介を始め、ハリウッドからは『ハリー・ポッター』シリーズで世界を代表する“メガネ男子”の一人となったダニエル・ラドクリフ、そして韓流系ではペ・ヨンジュンなどがランク入りを果たしている。こうして見ると、上位ランクの俳優陣の多くはアッサリ系“塩顔”タイプが多いようで、女性たちの好みの傾向が出た結果となったようにも。さて、あなたの理想の“メガネ男子”は誰?「“メガネ男子”が似合う俳優」ベスト51位:向井理2位:水嶋ヒロ3位:井浦新4位:藤木直人5位:加瀬亮次回の「シネマカフェゴコロランキング5」のテーマは「あなたが注目する“日本人若手俳優”は誰?」。こちらもぜひ、ご応募ください。「シネマカフェゴコロランキング5」■関連作品:桐島、部活やめるってよ 2012年8月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012「桐島」映画部©朝井リョウ/集英社かぞくのくに 2012年8月4日より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開© 2011 Star Sands, Inc.アウトレイジビヨンド 2012年10月6日より新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会新しい靴を買わなくちゃ 2012年10月6日より全国にて公開© 2012「新しい靴を買わなくちゃ」製作委員会
2012年08月27日田中宏の人気コミックを実写化した映画『莫逆家族 バクギャクファミーリア』の特別試写会が20日に都内で行なわれ、狂気に走る難役を演じた村上淳と、メガホンを執った熊切和嘉監督が撮影現場での裏話などを語った。その他の写真『莫逆家族…』は、不良たちのその後の人生に焦点を当て、不器用だが誠実に生きようとする男たちの姿を描いたヒューマン・アクションドラマ。チュートリアルの徳井義実が主演を務めるほか、阿部サダヲ、玉山鉄二、中村達也、新井浩文、井浦新ら豪華キャストが出演している。主人公・火野鉄(徳井)と敵対する五十嵐けんを演じた村上は、「撮影前の打ち合わせで、監督から“跳ねた役”という指示があり、豹変していく様を視覚的に見せたいという話しをされた」と説明。また「(五十嵐は)悪役という役割ではなく、健全な光があって、生まれる“闇”という部分だと感じていた」と語り、「いい歳をしたキャリアもある俳優たちがコントロール内の顔とか芝居をしていてはおもしろくない。監督の要求も高かったし、みんなそれに応えていた。『監督って猛獣使いだよね』と、現場で監督に言ったのを覚えていますね」と振り返った。村上と組むのは3作目となる熊切監督は「淳さんは僕のプランを簡単に飛び越えてくれる。イメージを覆されるのがいいな」と話し、村上の演じた役について「“真っ白い狂気”というイメージがあり、五十嵐と、新井浩文さんの演じた緒方のふたりには特に思い入れがあった」と語った。さらに、村上は共演した徳井について「この人以外に主演は考えられない、と現場で直感的に思った。相当に魅力的でした」とべた褒め。最後に熊切監督は死にもの狂いで撮ったという本作を「自分のクセというか、どうも爽快な映画にはならないが、やりたい放題やった映画でして、賛否両論は覚悟の上」とPRした。『莫逆家族 バクギャクファミーリア』9月8日(土)全国ロードショー
2012年08月21日第62回ベルリン国際映画祭フォーラム部門で国際アートシアター連盟賞を受賞したヤン・ヨンヒ監督の最新作『かぞくのくに』が8月4日(土)、東京・テアトル新宿で封切られ、ヨンヒ監督を始め、出演する安藤サクラと井浦新の3人が初日舞台挨拶を行った。50年代から始まった北朝鮮への帰国事業を題材に、ヨンヒ監督がオリジナル脚本を手がけた初のフィクション映画。自身の実体験がベースになっており「兄に会えなくなるのと引き換えに、この映画が世に出た」と複雑な胸中を明かし、「いまでもサクラちゃんは、私の“分身”に思えて仕方ない。サクラちゃんがお兄ちゃんと一緒にいてくれる感じ」と目を細めていた。病気治療のために25年ぶりに北朝鮮から一時帰国することを許された兄・ソンホ(井浦さん)と、彼を日本で迎える妹・リエ(安藤さん)や家族たち、日本に残った友人らの再会を通し、時間と距離が引き裂いた“かぞく”の実像を浮き彫りにしていく。「監督の強い思いから生まれた作品なので、世界中の人に届いてほしい」(安藤さん)、「公開初日を迎えて、ようやく作品が完成しました。心に何かが残れば幸い」(井浦さん)。撮影初日は、2人が演じる兄妹の距離感が上手く掴めなかったと言い、ヨンヒ監督は「2週間の撮影は模索、模索の連続だった」とふり返った。それでも「サクラちゃんが『リエはずっとお兄ちゃんを見ていれば、いいんですよね』って言ってくれて、私自身も『そういう映画だよな』と思えるようになった」とヨンヒ監督。実際の演出も「のびのび演じてほしかったので、具体的な動きやしゃべり方の指示はせず、たくさん私の思い出話をしました。2人もそこからエキスを吸い取ってくれて、本当の兄妹になってくれた」とあくまで自然体だったのだとか。「決して規模の大きな作品ではないが、スタッフやキャスト、そして宣伝スタッフのみなさんなど初日を迎えるまでにたくさんの人たちの苦労があった。本当に頭が下がる思い」と思わず涙ぐむヨンヒ監督。それだけに「物語の背景にある問題を“分かる”に越したことはないですが、これは授業ではなくあくまで映画。だから、登場人物たちの怒りや悔しさといったものを“感じて”もらえれば」と挨拶にも熱がこもっていた。『かぞくのくに』は全国にて公開中。■関連作品:かぞくのくに 2012年8月4日より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開© 2011 Star Sands, Inc.
2012年08月06日在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督が、北朝鮮で暮らす家族を想って撮り上げた『かぞくのくに』。北朝鮮から家族が暮らす日本へ戻る兄ソンホを演じた井浦新が、ヨンヒ監督の想いに応えるために独自のアプローチでカメラの前に立ったメソッドを振り返るとともに、撮影中は「演じている人間は誰もいなかった」と本物の家族として生きたことを明かした。その他の写真『ディア・ピョンヤン』、『愛しきソナ』と一貫して自身の家族を見つめ続けるヨンヒ監督が、実体験を元に書き起こした初のフィクション。1970年代に帰国事業で北朝鮮へ渡った兄ソンホが治療のために日本へ再入国を果たすが、家族と過ごす束の間のひと時の中で、両国の間で揺れ動く人々の複雑な想いを描く。井浦にとっては無縁の題材だったが、ヨンヒ監督が熱い想いを記した手紙を読み、出演を快諾。「ヨンヒ監督は北朝鮮が題材の政治色が強い作品は俳優にとってリスクが高いと懸念されていましたが、僕はそういう基準で作品を選別したことはなく、どちらかといえばやりがいを感じるタイプ。その想いに応えたいという心境も伝えたくて監督にお会いしました」と初動時を回想する。本作は、実際、政治的メッセージは薄目で、家族の風景を切り取る演出がメイン。「どこにでもいる家族に起こる問題と、苦悩する様を淡々と描いています。日本の家族の原風景のようにも見えました」と井浦も普遍的な家族の姿だと説明する。事実、極めて私小説的な側面が強いため、「再現ドラマになることは避けたかった」と意識していたようだが、そこには初フィクションに挑戦するヨンヒ監督への優しい想いがあったようだ。「そこに収まってしまうことは、ヨンヒ監督にとって一番面白くないことだと思いました。ソンホはヨンヒ監督の3人の兄の集合体のような存在だそうですが、それを全部受け止めた上でいかに距離を離して、裏切っていくか。そのセッションを繰り返して、初めて互いに気が付くこともありました」。おかげで撮影現場では、本当に“家族”のような関係になったという。「フィクションの中で、僕たちは確かに“家族”として生きていました」と井浦も証言。演技を超えて生きた時間が、代えがたい経験になったようだ。「俳優には覚えた技術を力技でこなす局面もあるけれど、この作品は違いました。個々の言葉を自分の血肉に変え、絞り出して落ちる一滴をどれだけ生々しいものにするか。その作業が、どこにでもいそうな家族を表現するために必要なことでした。あの時、演じている人は誰もいなかった。それは本当に素敵な時間でした」。『かぞくのくに』8月4日(土)、テアトル新宿、109シネマズ川崎ほか全国順次ロードショー取材・文・写真:鴇田 崇
2012年08月03日「なりきる」というのとは違う。「魂をすくい取る」とでも表現すべきだろうか?井浦新は自らが演じる人物に真摯に向き合い、映画の中を生きる。「政治や思想ではなく、そうやって生きるに至った人物そのものに興味がある」という本人の言葉通り、革命を信じ内ゲバを繰り広げた極左の活動家から自衛隊の決起を呼びかけ割腹自殺を遂げた三島由紀夫、旧日本軍の軍人に怨霊伝説で後世にその名を記憶される悲劇の帝まで、イデオロギーや時代を超えて様々な人物を演じてきた。そんな彼が最新作『かぞくのくに』で演じるのは、70年代に家族と別れ北朝鮮に移住し、25年を経て病気療養のために日本に一時帰国をすることになったひとりの“異邦人”。在日コリアン2世であるヤン・ヨンヒ監督自身の体験を基にした本作で井浦さんは何を感じ、伝えようとしたのか?「答えを提示するのではなく、もっと生々しく感じてもらえるような芝居をしたい」いま現在も解決されることなく日本と北朝鮮の間にある種々の問題や現実が、前提として本作に横たわっていることは間違いないが、映画の中心を貫いているのはタイトルにもあるように、ある在日コリアンの“家族”の物語である。井浦さんは意外性を感じながら脚本を読み進めたという。「最初に監督自身と(北朝鮮に渡った)お兄さんの体験を基にしたお話と聞いていたのですが、正直、もっと政治に寄った物語なのかなと思っていましたが、読んでみたら、そうした政治的な部分は、見事に“背景”としてキッチリ収まっていて、ある家族の苦悩や在り方がしっかりと描かれていた。とは言ってもこの家族の姿を通じて、様々な問題がものすごい力を持ってあふれ出てくるのを感じました。やはり実話だからこその力を感じたし、そこに自分が参加したいという気持ちが湧いてきました」。25年ぶりに生まれ育った日本の地を踏み、家族や友人、かつての恋人と再会を果たすソンホ。井浦さんは淡々と静かな佇まいで彼を演じるが、その静けさが彼の存在感を際立たせ、声なき彼の心の叫びを見る者の胸に響かせる。「まさにその点は最も意識してやった部分です。物語自体に力があるからこそ、大げさに何かを表現するような演技は絶対にしないと決めていました。悲しい出来事を悲しく表現するのではなく、見る人に答えを提示するのでもなく、もっと生々しく感じてもらえるような芝居がしたかったんです」。安藤サクラとしか築き得なかった兄妹の関係特に感じてほしいのはソンホと家族との心の距離。映画で描かれるのはほんの数日の物語だが、そのわずかな時間の流れの中で決して劇的にではなく、少しずつその距離は変化していく。「共演者のみなさん(父:津嘉山正種、母:宮崎美子、妹:安藤サクラ)とは、事前の打ち合わせは全くないままにテストに臨んで、そこでそれぞれが考えてきたことを積み重ねて“家族”を作っていきました。やはりこれは個人ではなく家族で紡いでいく物語。みんなで距離感を探りながら自然に生まれてきたお芝居だと思います」。映画は幼い頃に別れた兄・ソンホを見つめる妹のリエの目線で描かれる。国家の命令でリエに日本での諜報部員になることを持ちかけるソンホ。彼女に自由に生きることを託すソンホ。2人の関係性を表現する上でのヤン監督との会話とリエ役の安藤サクラの存在の大きさについてこう語る。「何より考えたのは、ソンホにとってリエはどういう存在なのか?ということ。その答えは監督との話の中にありました。こちらから『お兄さんのことをどう思ってたんですか?』とは尋ねませんでしたが、監督がお兄さんについて語るときの顔が本当に嬉しそうだったんです。そんな妹をどんな思いでお兄さんは見ていたんだろうと考えながら作り上げていきました。妹に諜報員になるようにと言うなんて、ソンホのような男ならそこには苦しみしかなかっただろうし、言った後で悔いる気持ちも湧いてきたと思う。キッパリと彼女が断ってくれたことに救われもしただろうし、それを経て彼女への心の開き方もまた変わっていったと思う。そうやってワンシーンごとに積み重ね、築き上げていきましたが、それはサクラさんとでなければできなかったでしょうね。決してやりやすいだけじゃないんです。むしろやりづらかったりもするんだけど(笑)、その先に独自のソンホとリエの関係性を作れると確信しながら探っていきました」。宿題は増えていく。「ツライ」と思えるようになって楽しくなってきた冒頭でも触れたが、政治的な右左やフィクション、実話を問わずここ数年、多様な役柄を演じてきた。巡り合せもあるが役の振れ幅という点で、これほど両極端な立場の役柄をこの短い期間に演じられる俳優はそうはいないだろう。「芝居を通じて歴史上の事件を追体験することはできても、その人物そのものになることなんてできないし、ましてやその人の気持ちを僕が分かることなんて絶対にできないと思ってます。それでもその人が感じたものと近い何かを感じることはできるのでは?という思いもあって、人間そのものへの興味が尽きないです」。「ここ数年でやっと、自分がやってみたいと思っていた表現方法や求めていた役柄と出会えるようになった」とも。その過程で自身が変わっていっていることも感じており、変化それ自体を楽しんでいるようにも見える。「こうやって自分の言葉で語るようになったのも本当に最近のことです。これまでは役柄や作品どころか自分の仕事についてさえも自分の考えを語ってきてなかったですから。何で俳優をやってるのかと尋ねられたら『何となく』でしかなかったです。もちろん、そのときにできる最高の状態で仕事に向き合ってきていたと思います。でも本当に役者が楽しいと感じられるようになったのはこの数年で、きっかけを与えてくれたのは若松(孝二/『実録・連合赤軍−あさま山荘への道程』)監督で、課題を生み出してくれたのが是枝(裕和/『ワンダフルライフ』)監督です。決して何かが分かったというわけではないし、楽しいと言っても血ヘドを吐きそうなくらいツラいのが楽しいって意味ですよ(笑)。どんどん迷宮入りするし、やればやるほど分からなくなるし、宿題は増えていく。それをちゃんと『ツラい』って思えるようになって、やっと楽しくなってきました」。今回の役柄さながら、静謐さの中に確かな熱を感じさせてくれる口調だった。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:かぞくのくに 2012年8月4日より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開© 2011 Star Sands, Inc.11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち 2012年6月2日より全国にて公開
2012年08月02日映画『かぞくのくに』のジャパン・プレミア試写会が7月12日(木)に都内で開催され、ヤン・ヨンヒ監督を始め、主演の安藤サクラに井浦新(ARATA改め)、この日のイベントのために来日したヤン・イクチュンが舞台挨拶に登壇した。また、本作のモントリオール国際映画祭への出品、韓国での劇場公開が正式に決定したことも発表された。ヨンヒ監督の実体験を基に製作された本作。かつての帰国事業で北朝鮮へと渡り、25年ぶりに日本へ一時帰国を果たした兄(井浦さん)と日本で暮らしてきた妹(安藤さん)。国家という巨大で理不尽な力により、離れ離れにならなくてはならなかった家族の姿を丁寧に、そして力強く描き出す。潤沢な予算もなく、決して明るいとは言えない政治的・歴史的な問題を孕んだ作品とあって、お客さんへのお披露目までこぎつけたことに一同は万感の思い。監督自身をモデルにした主人公を演じた安藤さんは「監督の思いに応えようと必死になってて…。監督がどうにかして伝えようと思っていた作品で、それがこうしてお披露目できて、今日が特別な日であることを実感してます」と言葉を絞り出した。井浦さんも真夏の15日間の撮影をふり返り「監督の思いをひしひしと受けながら、いい意味で監督の想像を裏切り、どう飛び越えていけるかと監督と戦い続けた15日間でした。ヨンヒ組という一つの組が、間違いなく家族になった日々だったと思います」と言葉に力を込める。主演・監督を務めた『息もできない』が日本でも話題を呼んだイクチュンさんは、本作で描かれる北朝鮮を巡る様々な問題について「私たち韓国人にとっても悩むべき歴史です。この映画が、美しい世界を作るためにみなさんと一緒に悩むきっかけになったら嬉しい」と思いを訴えた。帰国事業で実際に北朝鮮に渡った監督の3人の兄と日本に残った監督の体験に基づいてはいるが、監督は「私の実体験を超える作品になったと思います。というのは、兄と私の間にはどうしても遠慮があるんです。(安藤さんと井浦さんの)2人の演技を見て、もっとガツンと言い合いたいのに感情を押し殺している部分があったのかな?と思い知らされました」と2人の演技に称賛を送った。この日は映画上映後の舞台挨拶となったが、井浦さんは「この4人が揃うことはなかなかないので、聞きたいことや感想などがあればぜひ手を挙げて」と観客に呼びかけ。予定の時間を大幅に超え客席を巻き込んだトークセッションとなり、熱いやり取りが繰り広げられた。安藤さんは締めの挨拶で、監督が過去の2作のドキュメンタリー映画(『ディア・ピョンヤン』、『愛しのソナ』)で北朝鮮から入国禁止措置を受けていることに触れ、「さらにこの作品を作るのってすごい覚悟ですよね?監督の中でこの作品を作ることで何が変わったんですか?」と監督に質問。現在も家族が北朝鮮で生活をしている監督は「家族の話を撮れば撮るほど家族に会えなくなっているという矛盾があるんですが…」と複雑な思いを明かし、「正直、不安だし家族に申し訳ない気持ちもあるし(3作目の本作を撮ったことで)もっと心配になっています」と悲痛な思いを吐露。その上で「家族を守るためにもこの映画を通じて世界中のいろんな人にうちの家族を知ってもらえたら。“オフィシャル問題児”になる覚悟でいます。だからぜひこの映画をいろんな人に観てほしい。写真の人(=額入りの写真で飾られている北朝鮮の最高指導者)にも観てほしい!」と本作が世界中に広まることで少しでも状況が変化していくことへの期待を口にし、客席からは大きな拍手が沸き起こった。『かぞくのくに』は8月4日(土)より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開。■関連作品:かぞくのくに 2012年8月4日より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開© 2011 Star Sands, Inc.
2012年07月13日人気小説家・吉田修一著による青春感動巨編を、『南極料理人』、『キツツキと雨』の沖田修一監督がメインキャストに高良健吾、吉高由里子を迎えて実写映画化する『横道世之介』。若手キャストが一堂に集結する本作に出演する新キャストの名前がこのほど発表となった。『悪人』や『パレード』の原作者としても知られる吉田修一の同名人気小説を原作に、1980年代、上京したての大学生・横道世之介の日常と、彼を取り巻く人々の生活を優しいタッチで描き出す。先に発表となっていた高良さんと吉高さん、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛ら若手実力派キャストに加え、今回新たに発表されたベテラン勢も個性豊か。世之介の父親・横道洋造役に『南極料理人』に続く沖田組参加となるきたろう、世之介の母親・横道多恵子役に余貴美子が扮するほか、世之介(高良さん)のアパートの隣人でカメラマンの室田恵介を『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』の井浦新、ヒロイン・与謝野祥子(吉高さん)の父親を國村隼、同じく祥子の母親を堀内敬子が演じる。また、ベテラン勢も去ることながら、若手俳優陣たちの活躍も見逃せない。世之介の同級生・阿久津唯役に『神様のカルテ』の朝倉あき、世之介の元カノ・大崎さくら役に『ボーイズ・オン・ザ・ラン』の黒川芽以、世之介の同郷の友人・小沢役に柄本佑、祥子の幼なじみ・戸井睦美に佐津川愛美(『忍道-SHINOBIDO-』)が扮する。さらに、その脇を固めるのが江口のりこ、眞島秀和、ムロツヨシ、広岡由里子、渋川清彦、大水洋介(「ラバーガール」)、田中こなつら個性派キャストたち。この個性豊かな俳優陣が、果たしてどのような人間模様を繰り広げるのか?作品ごとに異色のキャスティングで見事な調和を作り上げる沖田監督だけに、今回のコラボにも期待がかかる。『横道世之介』は2013年、全国にて公開。■関連作品:横道世之介 2013年、全国にて公開
2012年07月10日