俳優、大沢たかおが2月7日(日)、茨城県・水戸市千波湖畔に建設された製作費2億円強のオープンセットで行われた主演映画『桜田門外ノ変』の撮影に参加し、水戸藩士・関鉄之介姿を初公開した。同作は、江戸末期、時の最高権力者で攘夷派を弾圧した幕府の大老・井伊直弼(伊武雅刀)が、水戸・薩摩の浪士らに暗殺された事件の推移を追う時代劇エンターテイメントで、『男たちの大和』の佐藤純彌監督がメガホンを取っている。出演はほかに越前福井藩主・松平春嶽役で池内博之ら。総製作費は約10億円。同セットは、同市所有のもので東京ドームとほぼ同じ約13,000平方メートルの敷地に、江戸城の桜田門外周辺を史実に基づき、ほぼ実寸大で、昨年10月から約4か月間かけて建設された。史実では事件は雪の降る中とされているため、約70トンの寒水石を砕いて敷き詰めて雪に見立てて積雪も“再現”し、この日、セット全体を初お披露目。彦根藩邸を出て登城途中の井伊大老の行列が襲撃されるクライマックスシーンがテスト撮影されたが、暗殺事件の指揮官で襲撃の成功を見届ける役割だった関役の大沢さんは、通り脇から劇中さながらの真摯な眼差しで同撮影を見守った。この日は、設定とは違う澄みきった晴天となったため、本撮影は見送られた。同セット内の松の廊下で行われた会見で、大沢さんは、幕末の志士たちに対し「その気概、思いはいま、望まれ求められていて、幕末モノが注目されているのかなと。自分たちにもそういう(志士たちの)遺伝子は絶対ある」と共感を寄せ「こういう作品にはなるべく参加したいし、今回もそうさせてもらった。小さく、少しでもある気概を膨らませて、ぶつかっていきたい」と青空を見つめて体当たり宣言。先月20日のクランクイン前に水戸入りし、市内にある関の墓へお参りをし「クランクイン前に、どうすれば最後まで役と向き合えるのだろう?と考えましたが、歳が同じくらいの関さんと、人間として男として懸命に向き合うことしかない。無駄なことは考えず全体のことは監督に委ねて、関さんと誠実に向き合おうとしていま、水戸に滞在しています」と気持ちが乗っている様子。「西郷隆盛や名が残っている人以外にもいろいろな人が国を思い、行動している。そこがすごくいいなと。それはいまも同じで政治家だけでなく誰でも国を思うことができる。この役を演じることがすごく意味のあることだと思っていて、いろいろな人に勇気を届けられたら、と思いながら関さんと向き合っています」と笑顔を見せた。一方で、昨年10〜12月放送で、同クールトップの平均視聴率19%を記録(TBS発表)した同局系主演ドラマ「JIN -仁-」から幕末モノ続き。だが「偶然です」と照れ笑いし「こういう作品に呼んでいただけるのは、時代の流れ、人が幕末を思い出すのが必要な時代だったりするのかなと思う」と分析してみせた。注目される同ドラマの映画化もしくは続編制作について、大沢さんの近い関係者は「わかりません」と話した。会見には、水戸藩九代目藩主・徳川斉昭役の北大路欣也も出席。「僕の出番は非常に少なめで、撮影は実は終わっている。いまなら大沢さんやスタッフと和んでいるし、今日が一番リラックスしている。いまぐらいから撮影が始まるのが僕の理想だった」と残念がって会場の笑いを誘いつつ「同じ方向を向いていない人たちが国を思い情熱をぶつけた事件。いまのどこかにつながる」と訴えた。佐藤監督は「今日は暖かくていい日ですが、撮影は渋滞です。まあ全体の撮影は5分の1は済んでいますが」と苦笑い。ほぼ全編、茨城県内で来月末まで撮影。同セットは、撮了後に一般公開される予定。映画『桜田門外ノ変』は10月公開予定。■関連作品:桜田門外ノ変 2010年10月、公開予定■関連記事:来年の東映は『ゼブラーマン2』セクシー衣裳から『桜田門外ノ変』まで注目作ズラリ!
2010年02月07日年の瀬が迫り、映画界でも来年に向けた動きが活発化!そんな中、11月19日(木)に東映の2010年ラインナップ発表会が行われ、行定勲監督ら公開待機作の監督陣が集結した。冒頭の挨拶で、東映の岡田裕介社長は、この不況下で業績を著しく伸ばし注目を浴びる「ニトリ」の社長の言葉に触れつつ「東映が目指しているのは安くて面白い、安くてためになる、安くて感動する映画」と“安さ”三連発の方向性を強調。続いて2010年の各作品の監督やプロデューサー陣が作品についてプレゼンテーションを行った。年明け1月16日(土)に公開の『今度は愛妻家』の行定監督は「70歳になるうちの父親と話してて、去年、大人が観られる映画は『おくりびと』だけだったって言われまして…」と語り、本作を「シネコンで大人が観られる映画」と胸を張った。「僕が助監督のときから一緒にやっている豊川悦司さんと念願の薬師丸ひろ子さんとご一緒できた。それと、石橋蓮司さんが初めてのオカマ役ということで、かなり力入れています!」とアピールした。ほかには、主演・哀川翔×監督・三池崇史×脚本・宮藤官九郎のヒット作の続編『ゼブラーマン2ゼブラシティの逆襲』も5月の公開に向けこれから話題を呼びそう!プレゼンテーションに立ったプロデューサーは「ゼブラクイーンに扮する仲里依紗のコスチュームがすごいことになっています」と語り、三池監督の『ヤッターマン』におけるドロンジョ(深田恭子)を上回るセクシーな衣裳であることを強調。「現場で仲里依紗と話していても、目線が胸元に行ってしまう」と明かした。このほか米倉涼子主演の人気ドラマの劇場版『交渉人〜THE NEGOTIATOR THE MOVIE〜』、堤真一主演の医療ドラマ『孤高のメス』、阪本順治監督による、仲村トオル×小西真奈美主演のラブストーリー『行きずりの街』、永山絢斗、賀来賢人というフレッシュな顔ぶれで贈る、実話に基づいた青春映画『ソフトボーイ』、若手人気俳優・溝端淳平主演作で高知のよさこいをテーマにした『君が踊る、夏』など旬な俳優を起用した良作が揃っている。そして、この日の発表会のトリを務めたのは佐藤純彌監督。水戸浪士による、幕府の大老・井伊直弼暗殺事件――俗に言う“桜田門外の変”を大沢たかおを主演に迎えて描いた、その名も『桜田門外ノ変』について「最後の映画という覚悟を持ってやります」と意気込みを語った。この日、プレゼンが行われた東映の2010年ラインナップは以下の通り。『仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイドMOVIE大戦2010 』『今度は愛妻家』『交渉人〜THE NEGOTIATOR THE MOVIE〜』『花のあと』『誰かが私にキスをした〜MEMOIRS OF A TEENAGE AMNESIAC〜』『ゼブラーマン2ゼブラシティの逆襲』『孤高のメス』『君が踊る、夏』『ソフトボーイ』『行きずりの街』『必死剣鳥刺し』『桜田門外ノ変』■関連作品:桜田門外ノ変 2010年公開予定必死剣鳥刺し 2010年夏、全国にて公開仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイドMOVIE大戦2010 2009年12月12日より全国東映系にて公開©劇場版「W&ディケイド」製作委員会、石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映今度は愛妻家 2010年1月16日より全国にて公開©)2010 映画「今度は愛妻家」製作委員会交渉人〜THE NEGOTIATOR THE MOVIE〜 2010年2月、全国にて公開花のあと 2010年3月13日より全国にて公開誰かが私にキスをした〜MEMOIRS OF A TEENAGE AMNESIAC〜 2009年3月、全国にて公開© 2009「誰かが私にキスをした」製作委員会ゼブラーマン2ゼブラシティの逆襲 2010年GW、全国にて公開孤高のメス 2010年初夏、全国にて公開君が踊る、夏 2010年秋、公開予定ソフトボーイ 2010年初夏、全国にて公開行きずりの街 2010年秋、全国にて公開© 「行きずりの街」製作委員会■関連記事:藤沢周平の原作映画化続々!トヨエツが悲運の剣士役で“隠し剣”シリーズの傑作映画化薬師丸ひろ子、20年ぶりライヴ決定8,940円(ヤクシマル)でカ・イ・カ・ン!溝端淳平“よさこいマスター”への道を語る主演映画『君が踊る、夏』製作会見哀川翔「死に物狂いでやります」クドカン&三池監督と再タッグ『ゼブラーマン2』仲村トオルと小西真奈美が12年ぶりに再会する元夫婦に!『行きずりの街』映画化
2009年11月20日映画『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』の初日舞台あいさつが10月10日(土)、東京・TOHOシネマズ日劇スクリーン2で行われ、主演の藤原竜也、香川照之らが出席した。漫画家、福本伸行による累計1,300万部突破の人気コミックの実写映画化で、その日暮らしの自堕落な生活を送る26歳の青年・カイジ(藤原さん)が、友人の借金の保証人になっていたせいで背負った多額の借金返済のため、人生の逆転を賭けて数々のゲーム挑む姿を描くサバイバルストーリー。劇中にちなみ、初めての給料の使い道を司会者から聞かれた藤原さんは、「15歳くらいだったと思いますが、(所属事務所の)ホリプロから少量の金額をもらいました。母親に少し渡して…あとは好きなものを買ったと思います。15の夏だったかなぁ」と懐かしげ。宝塚歌劇団出身の天海祐希は「19か20のときだったと思います。何も買っていないですね、貯金しちゃったんです」と答えつつ「宝塚ってアルバイト禁止なので親の仕送りをしてもらっていて、初任給をもらったときに金額を見て『もう結構です』と大見得切って仕送りを止めてもらったんです。でも1か月分だと思っていた金額が3か月分だと後から分かり、『しまった!』と思いましたが、そのままやりくりしました」と苦い思い出を吐露。さらに香川さんは、回答から脱線して「俳優になる前、TBSの緑山スタジオで2か月間、ADのアルバイトをしていて、すごく大変でみなさんからものすごい怒られていました。コードを巻いたりお弁当を配ったり…。僕の後に、のちの行定勲監督が入ってきて、僕はどうもデカい顔して弁当の配り方とかを行定監督に教えていたらしいんです。キッチリ復讐されましたけど」と意外なエピソードを告白。会場を大いに沸かせた。一方で続編の話題に、カイジを苦しめる狡猾な男・船井を演じた山本太郎は「僕の撮影は1日半くらいで終わってしまったので、次はもっと長く出たい」とおねだり。今作で映画初監督を務めた佐藤東弥監督は「また僕をご指名いただけると…」と今作への思い入れタップリの様子。すかさず香川さんから「次はねぇ、(東弥監督の実父の)佐藤純彌さんに決まっているらしいよ」とツッコミを食らったが「いや別の大作が控えていますから」と笑顔で切り返していた。『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:カイジ 〜人生逆転ゲーム〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 福本伸行・講談社/2009「カイジ」製作委員会■関連記事:天海祐希、“結婚”に関する問いを力技で封印?「逆転など必要ない!」
2009年10月10日