若獅子会プロデュース公演、おおさかバージョンⅥ『王将-坂田三吉の生涯-』が2024年2月8日 (木) ~2024年2月11日 (日・祝)にABCホール(大阪府大阪市福島区福島1丁目1番30号)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて12月1日(金) 15:00より予約受付開始です。カンフェティにて12月1日(金) 15:00より予約受付開始 公式ホームページ 辛うても 苦しゅうても 将棋はおもろい こんなええもん おまへんなあ……演劇史の1ページに残る新国劇の名作、北條秀司 作・演出に拠る「王将」を、笠原章 演出・主演で、数多くの名場面・辰巳柳太郎師の芸風を踏襲しつつ、新たな工夫で割愛しての一挙上演。過去公演より過去公演より過去公演より過去公演より団体概要昭和62年9月、「劇団新国劇」解散により、同年10月、同劇団中堅メンバーによって結成。独自の企画で新作及び新国劇の名作上演を続け、本格的時代劇や現代劇に取り組み続けて参りました。新体制で、新たなスタートを切った若獅子会は、目まぐるしく移り変わる世の中で、故く新しくをモットーに、日本人ならではの細やかな心と人生の応援歌を感じて頂けるよう取り組み続けて参ります。公演概要若獅子会プロデュース公演 おおさかバージョンⅥ『王将-坂田三吉の生涯-』公演期間:2024年2月8日 (木) ~2024年2月11日 (日・祝)会場:ABCホール(大阪府大阪市福島区福島1丁目1番30号)■出演者笠原章/衣通真由美/大竹修造/西園寺章雄/五大桃華/青野敏行/浦川ともみ/有希晃・花浦愛一朗・紫月光・菰池剛史・森光冬・吉野悦世・今安琴奈・山本拓平・宮俊一・片岡保海・山﨑永莉・岸本立蔵・宇城高・大西悠貴/近澤ゆうき・新川万智・田中進之介■スタッフ北條秀司作・演出に拠る笠原章/演出鍛治明彦/演出協力舞台監督/木下三郎・國田未来照明/篠部拓音響/大谷健太郎後援/公益社団法人日本将棋連盟主催/一般社団法人若獅子会■公演スケジュール2月8日(木)13:002月9日(金)12:00/17:002月10日(土)12:00/17:002月11日(日)13:004日間6回公演※開場は、開演の30分前です。■チケット料金全席指定:5,500円(税込)<カンフェティ会員限定!割引席>1,000円割引 → 4,500円!(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年12月01日松竹株式会社メディア事業本部の藤井宏美と、ユーロスペース支配人の北條誠人がオンライン・コミュニティ「ミニシアタークラブ」で対談を行った。「ミニシアタークラブ」はミニシアターや映画好きのためのコミュニティ。そこにユーロスペースで特集上映されている「篠田正浩監督生誕90年祭『夜叉ケ池』への道モダニズムポップアートそしてニッポン」の企画者である藤井がゲストとして出演し、今回の対談に至ったのだという。現在上映中の『夜叉ヶ池』の話から特集上映に対する考え方などで盛り上がったトークセッションを以下にレポートする。――藤井の業務内容について。藤井:松竹のメディア事業部という部署に所属しています。劇場公開後のパッケージ、配信、TV、海外などいわゆる2次利用と言われるものの権利窓口を扱う部署です。その中で私は知財事業室というところにいるのですが、松竹の過去の作品をいかに多くの人に見ていただくかを考えて企画、推進していく仕事をしています。――特集上映開催までの経緯。藤井:篠田正浩監督と坂東玉三郎さんが登壇された初日舞台挨拶でもおっしゃってたんですが、昨年7月に、お二人が再会された時に、今の人たちにもう一度『夜叉ヶ池』を見てもらいたいですね、というお話になりその翌日には松竹に連絡をいただきました。『夜叉ヶ池』を多くの方に見ていただくには、現存のフィルムの状態やフィルム映写機がない劇場も多いことを考慮して4Kデジタルリマスター版を制作しようということになりました。デジタル化にあたってはいろんな方法があるんですが『夜叉ヶ池』ではフィルムの1コマ1コマを4Kでスキャンしリマスターしました。さらにそこから2次利用の素材も劇場上映用素材も作り、さらに篠田監督は海外でも非常に人気が高いので海外の映画祭でもかけられないか、など動き始めました。初日の舞台挨拶は北條さんに司会もしていただき本当に好評でした。北條:客層も幅広くて、盛況でした。※ユーロスペースでの『夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター』の上映は4Kデジタル上映マスター版をもとにした2K上映。――リマスターについて。北條:リマスターされる作品の条件というか基準などは何かあるんでしょうか?藤井:リマスターは、公開当時(の上映プリント)の状況を復元することなので、監修についていただける方、例えば当時を知るキャメラマンの方などに立ち会っていただけるかどうか、ということも重要な要素です。例えば小津監督作品でも『東京物語』からやったんですが、当時撮影助手でつかれていた川又昂キャメラマンに見ていただきました。あと『青春残酷物語』や『砂の器』なども。――特集上映の面白さとは。北條:篠田監督が今年90歳ということで、そのお祝いになるような企画ができないか?とはじめにお話をいただきました。その時、篠田監督の作品本数は非常に多いのでどうセレクトしていこうか?ということが頭をよぎりました。(笑)結果的に企画コンセプトとしては落ち着いたのは『夜叉ヶ池』に至るまでの10本を篠田監督に選んでいただくということで、上映作品を決定しました。司会:ユーロスペースの特集上映のジャンルを見るとかなり幅広く、バラエティーに富んでいると思うんですが狙いはあるんでしょうか?今年ですとイスラーム映画祭、相米慎二監督特集、タルコフスキー特集など。北條:日本映画に関して言いますと、全ての世代に向けて満遍なく、というのを意識しております。藤井:私たちは過去の作品や監督、俳優に新しいお客さんが出会って欲しいと思っているので、いろんな年代の客層がいらっしゃるユーロスペースさんは本当にありがたいです。『夜叉ヶ池』は玉三郎さんのファンと特撮ファンという要素があるので、まずは北條さんにご相談しました。――次の企画について。北條:次は小津120周年ですか?藤井:そうですね、2022年頃から準備に入ります。『周年』の企画というのは企画を立てやすいんですが、それ以外の企画も考えていきたいです。例えば、今を生きている私たちに考えるきっかけを与えてくれるような作品や監督、人物に焦点をあてたような。■配信情報ミニシアタークラブ対談「藤井宏美(松竹株式会社)×北條誠人(ユーロスペース支配人)」対談動画は、ミニシアタークラブに入会後、閲覧可能。■上映情報「篠田正浩監督生誕90年祭『夜叉ケ池』への道モダニズムポップアートそしてニッポン」7月30日(金)まで上映劇場:ユーロスペーストークショー7月17日(土)13:00回の上映後ゲスト:樋口真嗣(映画監督)聞き手:樋口尚文(映画評論家 / 映画監督)※オンライントークになる場合もあり。
2021年07月16日文:北條誠人(ユーロスペース支配人)今日は6月1日月曜日。「非常事態宣言」をうけての4月8日から53日間続いた休館がようやく終わり、いよいよ上映再開です。2月中旬からお客さんが徐々に減ってきていましたから、私たちは3か月半の期間を新型コロナウイルスと戦ってきたことになります。そしてこの戦いはまだしばらくつづきそうです。それぞれの映画館が上映再開にあたっては何を上映しようかと思いを込めて考えていると思いますが、ユーロスペースの再開第一弾はアキ・カウリスマキ監督の『希望のかなた』を35mmフィルムで上映します。シリアで生きはぐれた妹をお兄さんがヘルシンキの人たちの力を借りて再会する物語。ほんとうに普通の人が困っている人を助けるというだけのことがなんと心に沁み込むことかと今、あらためて思います。今回のフィルムはロードショウの時に全国のミニシアター15館でリレーのように廻して上映をしてもらったもの。こんな機会がなければスクリーンで再会することもなかったでしょう。もう片方のスクリーンは『ようこそ、革命シネマへ』。スーダンでは1989年に軍事政権が発足してから映画産業も映画館もなくなってしまいました。それから35年、年をとった4人の映画人が閉館している映画館をなんとか復活させようとがんばる、まさに上映再開へのすがたをとらえたドキュメンタリー映画。いずれもまず観ていただきたい映画として選びました。今回のコロナ禍をミニシアターで経験して考えたこと、感じたことはさまざまにありますが、一番の驚きは、多くのかたからのミニシアターへの思いです。「ミニシアター・エイド基金」のクライドファンディング、「Save the Cinema ミニシアターを救おう!」の署名と参加していただいた方々にはお礼のことばしかありません。それだけではなく直接に間接に映画館に応援のことばや支援をいただき、その量と熱さが本当に自分たちに向けられているのかと疑いたくなるくらいでした。この疑問は、今から思えば恥ずかしい限りです。仕事に対して無自覚でありすぎました。ミニシアター・エイド、仮設の映画館、Save the Cinema……"若い力"ともに、ミニシアターのルネサンスを!ここ数年、私たちミニシアターを取り巻く環境は決して恵まれていたものではないと思っていました。その環境は若い人のミニシアター離れやシネコンとの競争、デジタル化による作品の膨大な増加が問題点としてまず挙げられますが、そこで働いている者がこの状況を変えていくための方策をきちんと持っていたり、今後の将来的なヴィジョンを説明できるかといえばまったく心もとない状況が、新型コロナウィルスの感染拡大まで続いていました。果たして自分たちの仕事はどう見られているのか。社会から置いていかれている小さな産業になってしまっていないか。そんな疑問を心の片隅に追いやって仕事を続けてきていたのかもしれません。好きな映画を上映できていればいいと。ですから、今回の多くのかたからのミニシアターへの応援は、私たちの今までの仕事の見直しを嫌でも強いてきます。「ミニシアター・エイド基金」や「仮設の映画館」が若い映画監督や配給会社のメンバーなどによってすぐに立ち上がって進んでいったこと。「Save the Cinema」の運営に若い世代の人たちが参加してくれていること。もしクラウドファンディングや署名に若い人たちが参加してくれていれば、ミニシアターのこれからは若い文化にもなっていくのではないかと期待しています。私が今回のことで一番学んだことはこの“若い力”。そして一緒に動いていく“協同の力”。これがなければ、たぶん全国のミニシアターは生き残ることはできなかったでしょう。多くのかたがたからの応援の声を帆にいっぱい受けて、今日からの上映再開の海に漕ぎ出していきます。はたしてその海はどんな海なのかはまったく予想ができませんが、これからは私たちの海図を作りながら進んでいくことになります。先日、友人が「コロナが落ち着いたらミニシアターのルネサンスがきますよ」と声をかけてくれました。中世のペスト大流行のあとにルネサンス文化が花開いたことをふと思いだしましたが、この友人の船出への手向けのことばを全国のミニシアターと共有したいと思います。競争の時代ではなく共同の時代がきました。北條誠人(撮影:平辻哲也連載『発信する!映画館』から)プロフィール北條誠人(ほうじょう・まさと)1961年、静岡県清水市(現静岡市)生まれ。大学在学中から映画の自主上映に携わり、1985年、ユーロスペースに入社、1987年から支配人を務める。全国各地域の映画・映像文化を担う組織で構成する、一般社団法人コミュニティシネマセンター理事。SaveTheCinema「ミニシアターを救え!」呼びかけ人のひとり。
2020年06月01日昨年4月に新しく建てかわった名古屋・御園座で本日10月2日から始まる吉例顔見世は、節目となる第五十回記念。片岡仁左衛門、中村梅玉、片岡秀太郎ら重鎮が顔を揃え、初音ミクとの競演が話題を呼んだ『超歌舞伎』に出演した中村獅童や澤村国矢も参加している。昼の部は『狐と笛吹き(きつねとふえふき)』と『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)』。相撲好きの人にぜひ観てもらいたいのが『双蝶々曲輪日記』だ。八百長を巡る力士の苦悩が描かれる〈角力場(すもうば)〉、罪を犯し捕らえられる直前の親子の別れを描いた〈引窓(ひきまど)〉に加え、今回は上演機会の少ない〈難波裏(なんばうら)〉も観ることができる。『狐と笛吹き』も久しぶりの上演。今昔物語を題材にした北條秀司の作品で、愛妻を失った楽師(梅玉)と狐の化身(中村雀右衛門)との魂の交流を描いている。夜の部は『碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)』『身替座禅(みがわりざぜん)』に『瞼の母』の3本。『身替座禅』は恐妻家の山蔭右京(仁左衛門)が奥方(中村鴈治郎)を騙して浮気相手に会いに行くも、ウソがばれてやりこめられる一幕で、右京の憎めない艶っぽさと、悋気ながらも夫一途な奥方のかわいらしさに思わず顔がほころぶ。『碁太平記白石噺』は、田舎から出てきた妹・信夫(片岡孝太郎)が吉原で傾城・宮城野となった姉おきの(雀右衛門)と巡り合い、ふたりで父の仇を討とうとする〈新吉原揚屋の場〉が上演される。『瞼の母』は股旅もので長谷川伸の名作。幼い頃に生き別れた母親を探し出して親子の名乗りがしたい忠太郎(獅童)の純情に対し、おはま(秀太郎)は極道となった息子を警戒し、素直に「母だ」と言えない。獅童は忠太郎を2011年に初役で務めて以来当たり役としており、今回が4度目。公演は26日(土)まで。文:仲野マリ
2019年10月02日7月31日、新派名作撰『葛西橋/舞踊小春狂言』の製作発表が行われ、出演の歌舞伎俳優・市川笑三郎、市川春猿、市川月乃助が登壇した。『葛西橋』は劇作家・北條秀司が『佃の渡し』『百花園裏』と共に、東京慕情編の3部作のひとつとして書き、花柳章太郎により1960年に東京・明治座にて初演された。世間に背いてまでも愛を貫いた男女の退廃的な生き方を描いたこの作品は、1975年に東京・新橋演舞場で再演され、水谷八重子(当時は水谷良重)が、おぎん・菊枝の姉妹とパーラーの女主人・美也子の3役を演じた。今回、この3役を市川春猿が早替りで務めるのも見どころのひとつ。『舞踊小春狂言』は1942年に初演された、川口松太郎作『小春狂言』をモチーフにした新作舞踊。小光と小春、芸者の恋と粋を華やかに描く。春猿は「今回は3役を早替りで演じますが、早替りというより、3役を一つひとつじっくり作り上げて演じたい。内面で見せたいと思います。以前の新派公演では、お芝居と舞踊という上演の形態があったようですので、今回は、復活させてみようという気持ちでおります。私たちが、こうやって新派の作品に出演させていただけるのも、師匠である2代目(市川)猿翁が自分たちをビシビシと鍛えてくれたおかげです」と意気込みを見せた。『葛西橋』で姉妹と三角関係に、またパーラーの女主人とも関係を持つ友次郎を演じる月乃助は「3人の女性と絡んで、リアルな濡れ場もありまして。男同士の女方さんとやるには見せ方を研究しないと。博打は打つし本当にだらしのない男です。春猿さんとはプライベートでも仲が良いのですが、どうやっていこうか考えています。自分にはない、やったこともない役ですが、気心の知れたメンバーと一緒に全力投球したいと思います」と決意を新たにしていた。『舞踊小春狂言』で姉芸者の小光を演じる笑三郎は「新派は、春猿さんが出演した『滝の白糸』以来2度目の経験になります。歌舞伎での演技方法をだして良いんだ、八重子さんや(波乃)久里子さんに、私たち女では出せないものがあるよと、教えていただいた。今回は、先入観を持たずに入っていこうと思います」と抱負を語った。公演は10月6日(土)から26日(金)まで東京・三越劇場にて上演される。チケットは8月31日(金)より一般発売開始。
2012年08月02日