春は “ちょっとだけおしゃれ” をしてお出かけしたくなる季節。今年はワンピースではなく、タンスに眠っている着物を引っ張りだしてみませんか? カジュアル着物は普段着の洋服感覚でOK。その時に半襟をちょっと変えるだけで手持ちの着物を自分流に演出できます。今回は、私が実際に組み合わせている簡単な半襟コーディネートを3パターンご紹介します。気楽に着れる「ポリエステル着物」でカジュアルダウンお出かけ時に着物を着ると「汚してしまいそうで心配」という方も多いと思います。最近よく出回っているポリエステル素材の着物は、自宅の洗濯機で洗うことができるので、万が一汚してしまっても大丈夫。私はお酒の席に着物で参加することが多いのですが、このポリエステルの着物が手放せません。この小紋のポリエステルは、カジュアルなワンピース感覚で着ることができる便利な着物。これには、モノトーンの太いストライプの半襟を合わせます。柄の半襟にすることでレトロモダンを演出。ワインパーティや夜の集いを華やかにしてくれる半襟コーディネートです。 母の「色無地」を自分流にアレンジアラフォー世代になると「母親や祖母、叔母など親戚から着物を譲り受ける」という機会が増えてきます。とくに色無地を譲り受けることが多いのではないでしょうか。色無地は紋が入っていれば結婚式などフォーマルな席でも着用することができる便利な着物。年齢も関係ないため、ずっと楽しむことができる着物のひとつです。そのため、どうしても着こなしがワンパターンになりがちです。そこでおすすめなのが、市販の白い半襟にアンティークのレースを縫い合わせた半襟コーディネート。アンティークレースはオークションサイトや手芸店、アンティークショップなどで入手することができます。ちょっとした工夫なのですが、半襟にレースを持ってくることで顔周りが華やかになり、若い印象や個性を演出することができます。 「古典柄」も自分流にアレンジ古典柄の着物も年齢に関係なく長く着られる反面、ちょっと落ち着きすぎて見えてしまうこともあります。そこで、市販の黒字の半襟に「アンティークの白いレース」を縫いつけたものを半襟にしてみました。これは鮫小紋といって江戸時代から続く古典柄。オールモノトーンのコーディネートがこなれ感と粋な雰囲気を演出してくれます。この着こなしは年配の方からも好評で「あら! その半襟真似したいわ」とお声を頂戴することも多いのです。お茶会や、パーティー、結婚式の二次会などにオススメのコーディネートです。自宅で眠っている着物にちょっとアレンジを加えるだけで、今風に着こなすことができます。特に半襟はコツを覚えれば簡単に取り換えられるので、一枚の着物の着こなしの幅がグンと広がります。春は着物で出かけるにはもってこいのシーズン。洋服感覚で自由にコーディネートを楽しんでみてくださいね。
2016年03月27日江戸では、旧暦5月末に隅田川の川開きがありました。この日から江戸は夏気分、市民は屋形船で隅田川に繰り出して花火や夜店を楽しみました。また川辺で涼をとる人々も多く、ゆかた姿で夕涼みする女性の姿は錦絵にも描かれています。今年もそろそろゆかたでお出掛けしたくなる季節に。そこで、大人女子に人気が高い銀座三越・呉服バイヤーの浅子堅一郎さんに、最新ゆかた事情や着こなし術を教えていただきました。伝統×モダンな色柄がトレンド昼も夜もゆかたで街へ繰り出そう最近は、伝統的な色柄にモダンな要素をプラスしたゆかたが増えてきていると言います。銀座三越が提案する今年のゆかたは、大胆な花文様、伝統的な紫陽花柄×太めなストライプ、ペイズリー柄や絵更紗柄のオリエンタルな総柄など、ファッション性の高いゆかたが揃っているそうです。花火やお祭りなど夏の夜を彩ってきたゆかたですが、夜のイベントだけではなく日中の外出やレストランなどの会食へ着ていきたいという女性が増えているとか。そんな声を受けて銀座三越では、襟をつけて、帯には帯締や帯留をあしらい、足袋をはくという着物風な着こなしを提案しています。古典スタイルは花火や祭りへかれんスタイルでランチ女子会銀座三越が提案する、大人女子に着て欲しい最新ゆかたコレクションを4つのテーマ別にご紹介します。ひとつめは『古典スタイル』、これは伝統的な柄をモチーフにしたスタイルです。生成り地に紫のテッセン柄が涼感をさそいます。伝統柄にパステル系カラーの帯を選ぶことで、ふんわりとしたかわいらしい印象に。夕方から夜にかけての野外イベントにお出掛けする際におすすめです。ふたつめは、人気の高い花柄を大胆に取り入れた『かれんスタイル』。大人女子に着て欲しいゆかたは、藍染を思わせる濃紺地に大輪の菊が咲き誇る一枚。シンプルかつモダンなゆかたは、大人のかわいらしさを演出してくれます。襟をつけて、帯締や帯留をあしらい、着物風にも着こなせます。涼やかなレース足袋をはけば、ランチ会食にもぴったりです。ネオ古典にアーバン、スタイルも多彩!夏のファッションアイテムとして楽しみたいこちらは、素材にこだわった『ネオ古典』スタイル。絹に似た高級感のある新素材ゆかたは、吸湿速乾性が高く自宅で洗濯が可能です。白地に大ぶりな紫陽花柄×太い縦ストライブのシャープな柄合わせのゆかたは、すっきりと見えるので着痩せ効果がありそう。濃紺×薄紅というメリハリの効いた帯でモダンにまとめるのが◎。最後にご紹介するのは、『アーバン』スタイル。日中ショッピングやレストランでの会食など、着物風に楽しめるゆかたです。なかでも絵更紗柄があしらわれた一枚は、上質感のあるシックな雰囲気。落ち着いた薄紅の帯には、ゆかた柄の色をとりいれた帯締や帯留をあわせて、品のある着こなしに。足元には夏らしいレース足袋を選んで。夜のイベントはもちろん、女子会、レストラン、ショッピングと、小物や着こなしを変えることでいろんなシーンで楽しめるゆかた。夏のワードローブのひとつとして考えたいですね。取材協力/銀座三越銀座三越では、ゆかた選びを楽しめる「銀座ゆかたガーデン2015」を開催中。参加費無料のお茶会やゆかたヘアアレンジ講座などのイベントも予定。※2015年6月30日(火)まで9階テラスルーム、7月1日(水)~27日(月)8階催物会場7月28日(火)~8月16日(日)9階テラスルームにて。
2015年06月17日