「寝る子は育つ」というのはよく聞く言葉ですよね。この言葉に従って、子どもには「眠れ、眠れ」と促していった方が良いのでしょうか? 実は子どもに一律に昼寝をさせる習慣は、現在少しずつ見直されつつあります。それにはどんな背景があるのでしょう? 子どもの健康的な成長を支えるための睡眠の秘訣をご紹介します。子どもの成長と共に変化する眠りの状態生後半年から1年くらい経つと、パラパラとしていた子どもの眠りのリズムがまとまり始めます。夜の就寝時刻は3歳から5歳頃まではほとんど変わりませんが、それに対して昼寝の時間は顕著に変化するようです。2004年に行われたアメリカでの調査「2004 Sleep in America Poll」では、昼寝の時間を設けなくても特に体に不調を来たさない子どもが3歳以降年齢と共に増えていくことが明らかになりました。その人数は、3歳で約4割、4歳で約7割、5歳で8割を超えています。少しずつ昼寝の時間が不要になり、小学校入学の学齢になると、ほぼ昼寝が不要になり昼間は学習に集中できるということになります。発達にそった昼寝を促すことが重要子どもの眠気を解消する適切な手立てとは子どもは徐々に昼寝が不要になっていくことが明らかになりましたが、日本の保育園の多くは、まだ一律に昼寝を取らせるところが多いようです。自宅でも同様で、子どもは「眠くない」と言っているのに眠るように指導している場合が多いようです。「寝る子は育つ」をそのまま子育てにつなげていくのではなく、子どもによって昼寝の必要性は異なるということを理解して子育てをしていくことが重要でしょう。また、成長段階によって昼寝が減っていくのも当然。成長の証だと捉えていく必要があるのです。子どもが眠気を訴えたら、それに応じて昼寝させても良いでしょう。しかし、「みんながさせているから」などの理由でお昼寝させるのは望ましいことではありません。子どもに合った睡眠指導ができていないとどんな問題があるの?身体が欲していないのに昼寝をさせると、夜の眠りに問題が生じることがあります。日中に睡眠時間を十分に確保しているので、夜の寝ぐずりがひどくなったり中途覚醒が頻発したりします。こうなると、子どもにとっても保護者にとってもストレスが大きくなってしまいますよね。また、無理に寝かされるというイメージが付いてしまうと、睡眠自体が子どもにとってのストレスになりかねません。子どもの昼寝について、ポイントをまとめると下記の通りです。・子どもが「眠い」と言ったら昼寝を促す・夜眠れない様子であれば、昼寝の時間や習慣を見直す・他の子どもと比較して、「もっと寝かせなければ」と焦らない(子どもの個人差を認める)・毎日昼寝する習慣があったとしても、成長と共にある時を境に昼寝をしなくてもよくなることを知っておく子どもの成長段階に合わせて、また必要な眠りの量には個人差があることを踏まえた上で、子どもの睡眠を確保していってくださいね。Photo by Brent Gambrell
2014年12月01日20代後半から30代。仕事も軌道に乗ってきて、ある程度自信もある。その分、責任が重くのしかかったり、イヤな上司にイライラし、要領のいい同僚に嫉妬もしたりして…、ストレスも半端なく溜まっている。そんな働く女性たちに対して、脳科学者の黒川伊保子先生が提案するのが「無邪気な脳」のススメ。「無邪気というのは、好奇心と素直さ。損得勘定なしに、他人の気持ちを自分の気持ちのように思えることです。それができると、右脳と左脳の連携が良くなり、まなざしが深くなる。すなわち相手にもそれが伝わり、会う人会う人を夢中にさせ、話術や戦略よりも強い力を持ちます。ただし、今の40代以下の女性は「本当の無邪気さ」を押し殺して生きている女性が多いのです。現代のように女性活躍が期待されている社会では、ことさら「女性ならでは」の発想や振る舞いを喜ばれる傾向にあります。別に自分が好きでもないのに「ふわふわピンク」を使わざるを得なくなったり、「女性に優しいサービス」を提案しなければならなかったりする。たとえば、車に化粧直しミラーなんかつけちゃったりすると、男性たちは「やっぱり女性目線じゃないと」と感心したりして、「女性活用」の初期モデルができあがってしまったからです。そのため、男性たちが期待する「女性ならでは」に応えざるを得ない立場に追い詰められている若い女性たちを、私は何百人も見てきました。彼女たちは、けっして幸せそうには見えません。でも、よかれと思って、好意で期待していることなので、男性側には罪の意識はいっさいありません。女性の側が、バカバカしい「女性ならでは」を脱ぎ捨てなければならないのに、若い女性には、その気づきもない。それはね、母親の期待に答えようとするクセがついているから。大人になっても、社会の期待通り「いい子ちゃん」になろうとしすぎていて、それが無邪気さの邪魔をしているのです。そして、自分の本当の気持ちさえも分からなくなり、それが、ストレスとして蓄積されている。危険なのは、ストレスが溜まると脳の使い慣れている回路だけを漫然と使うようになるので、思い込みが激しくなったり、過去の呪縛にとらわれやすくなること。すると、自分が知っている以前起きた事象でしか物事を判断することができないので、新しい視野で考えが浮かばなくなります。頭が良くて美人や、器用な人ほど抜け出せないのですが、まずは自分の中にある不快、嫌という違和感を自覚しましょう。「それ、違うと思います」とハッキリ言えることが無邪気さなのです。それから自尊心を立てるのも大切なこと。自尊心というのは、周りにどう言われようと、どう思われようと自分の信念を守ることです。世界中でミニスカートがブームになり始めたころ、ココ・シャネルは頑と「大人の女性は膝を見せないのがエレガント」と、膝下丈のスカートを提唱してきました。1959年、テレビのインタビューで彼女はこう答えています。「膝? あんなものを見せるなんて、気がしれない。大人の膝は汚いわ。誰もが19歳でいられるわけじゃない。けれど、本当のエレガンスは40過ぎてからわかるもの。私は、本当のエレガンスがわかる大人の女性のために闘い、守るの」と。時代遅れと言われようと、シャネルは生涯膝下丈を守り抜き、ノーカラージャケット&ひざ下丈タイトスカートのシャネルスーツは、その後世界中でブームになりました。1963年、ダラスのあの事件のとき、ケネディ大統領夫人ジャクリーヌさんが着ていたのも膝丈のシャネルスーツでした。シャネルにはゆるがぬ自尊心があったのですが、その自尊心は「これは不快、許せない」という明確なセンスがあったからこそ生まれました。自尊心を立てるには、自分が不快に思う事がきちんと見えていなければなりません。いい子ちゃん症候群を抜け出し、自分にしか出来ない仕事を確立するには、まずは「これは不快」を自覚すること。そこから始めてみてください。最後に、「相手が自分の言う事を聞いてくれない」という多くの女性が感じるストレスについてアドバイスを。あるセミナーで、上司との関係に悩む女性がいました。「私は経理部に書類を持って行く担当なのですが、17日に提出しなければいけない書類を、部長は19日にしか持ってこない。私のことを軽んじています。こんな会社、辞めたいんです」それは、部長が経理部のデッドポイントが23日だと知っているからかもしれません。だから、遅く提出するのかもしれないけれど、彼女の事前のアラームについて彼はありがたがっているはずなのです。自分がないがしろにされていると思い込むのは女性の悪いクセ。本当は部長から「いつも事前に知らせてくれてありがとう」と言うべきですが、忙しい上司に感謝の言葉や言い訳を期待してもムダ。彼女は彼女の役割をきちんと果たしているのだから、それでいいんです。余計なストレスを貯めないためには、人に言うことを聞かせようとしたり、自分も人の思い通りに動くことをやめることなのです。 特集:黒川伊保子が教える、幸せを呼ぶ脳のつかい方 毎週金曜更新
2014年03月28日かくれんぼ、おままごと、縄跳び……。どこの国に行っても子どもは子ども。無邪気な遊びが大好きです。ところで、同じ「遊び」でも国によって違いはあるのでしょうか。日本に住む外国人20人に、「子どものころの遊び」について聞いてみました。■Hide and seek(かくれんぼ)日本のかくれんぼと同じ。ただ、じゃんけんポンで鬼を決めるルールがなくて、単に話し合いで決める(イギリス/男性/40代前半)遊びの定番、かくれんぼ。しかし、鬼を話し合いで決めるのは新しいですね。会話例:「ヘンリー、今日は君に鬼をお願いするよ」「えー、今日はマイクが鬼をやってよー」「嫌だよー。ヘンリーが鬼をやらないと始まらないって」「えー」……と、このように遊びが始まる前に交渉が決裂することもありそうです。■バービー人形で遊んだドラマなどで見たストーリーをバービー人形で再現していた(フランス/女性/20代後半)バービー人形はその国の人に合わせた表情や衣装で販売されていることで有名。フランス顔のお人形でドラマの再現、しかもフランス語で。それだけでオシャレ感満載です。■過家家(中国)、Choi do han(ベトナム)(おままごと)友達と2、3人で、子ども用の皿や道具で子供風の家を作って遊んだ(中国/男性/20代後半)(ベトナム/女性/20代前半)遊び方は日本と同じですが、名前の違いが面白いですね。「過家家(発音:ゴウジャアジャア)」は「カカカ」と読んでしまいたくなります。■小川の辺りとかで動物を探したり、ツリーハウスを作ったり動物を捕まえても殺さない。ツリーハウスを作ったらとりでにして、他の子どもから守る(アメリカ/女性/20代後半)大きな木の上に小さな家を作るツリーハウス。自然豊かな環境ならではの遊びですね。トム・ソーヤーみたいです。ところで、出来上がったら守りに入ってしまうのですね。それも遊びの一環?■サバー・トバーッツ(七つの石)七つの石を積み上げて、石を崩すチームと積み直すチームに分かれて対戦する。積み直すチームは崩したチームが投げるボールに当たらないように逃げながら直す(エジプト/男性/40代後半)鬼ごっこのような、ドッチボールのような。長い伝統がありそうな遊びですね。砂漠で土ぼこりをあげながら走り回る子どもたちが目に浮かびます。その他、鬼ごっこ・縄跳び・サッカーなど、日本と同じ方法で遊んでいた、という回答がありました。ちなみに、以下の国の方々から。■鬼ごっこ(タイ/女性/30代前半)(ロシア/女性/20代後半)■縄跳び(スウェーデン/女性/40代前半)(ロシア/女性/20代後半)■かくれんぼ(アルゼンチン/男性/20代後半)(スペイン/男性/20代後半)■サッカー(オランダ/男性/30代前半)(ペルー/男性/50代前半)(ウズベキスタン/男性/20代後半)何千キロメートルも離れている国でも、子どもが好きなことは似ているものですね。人類みな兄弟!とはよく言ったものです。大人になっても変わらず、みな兄弟!でいきたいものです。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月28日大人の目から見ると何も考えず無邪気に遊んでいるように見える子どもたち。しかし、腹の底にはたくさんの不満を抱えているはず。次世代を担う子どもたちの不満に耳を傾けることが、われわれ大人の役目ではないのでしょうか。ということで、子どもたちに「世の中への不満」を聞いてみました。■「自然を守らない」(正輝くん/11歳)なるほど、環境問題に不満を感じているということですね。ここ最近、エコ意識が高まっているとはいえ、環境破壊の問題はやはり深刻。11歳の正輝くんからまっすぐな瞳で言われると、大人としては心が痛みます。■「よく悪口を言われる」(梨奈ちゃん/7歳)具体的に何を言われてるのかが気になりますが、まあ何にせよ悪口を言うのはやめてほしいですね。■「江戸川にゴミを捨てるな」(太陽くん/8歳)ポイ捨てやゴミの不法投棄に不満がある様子の太陽くん。バレないと思ってやっていても、子どもはしっかり見ているようです。江戸川だけではなく、どの川でもダメですからね!■「総理が辞めたことが納得がいかない」(拓真くん/11歳)インタビューした日がちょうど鳩山首相の辞任表明があった日だったので、とてもタイムリーな不満でした。ちなみに「なんで?」と聞いてみたところ「なんとなく」だそうです。なんとなくかー。■「DSとベイブレードを盗まれた。泥棒よ、いなくなれ!」(蒼太くん/7歳)遊びに夢中になって荷物から目を離したらあっという間に盗まれていた、とのこと。警察に行っても、犯人は見つからなかったそうです。子どもの大切なおもちゃを盗むとは許せません。蒼太くんも今後は荷物を置きっ放しにしないようにね!■「つっかえて転ぶ」(杏ちゃん/6歳)バリアフリー化を早く推進してほしいという意味ですかね?そうじゃなかったら、「気をつけようね」ぐらいしか言えません!■「もっとお金を分けてほしい」(智也くん/10歳)「もっとお小遣いが欲しい」という意味かな、と思っていたらどうやら格差社会に対しての不満のようです。「お金を持っている人が持ってない人に分けるべき!金くれ!」と行き場のない怒りを爆発させていました。「どうすれば解決すると思う?」と聞いたら「総理大臣がお金をもっとくれればいい」とのこと。なるほど、斬新な意見ですね。というわけで、辛らつなものから無邪気なものまで、さまざまな「世の中への不満」が出ました。どうやら小学校低学年の子は「世の中=自分の身の回り」という認識のようで、小学校高学年の子はワイドショーで聞くような単語は知っていても深い意味は分からないという具合でした。しかし、なかなか素直で面白い意見が出たのではないかと思います。総理大臣の辞任に納得いかない理由が「なんとなく」など、つい笑ってしまいましたが、考えてみたら意外と僕ら大人もそんなものなのではないでしょうか。シンプルで奥深いことを言ってくれる子どもたち、それだけに彼らの意見には耳を傾ける価値がある、……かもしれません。(永田兄弟/オモコロ)【関連リンク】【コラム】子どものころにまねした"必殺技"は?【コラム】子どもに聞いた!「1億円あったら何に使いたい?」【ランキング】子どものころに読んだ絵本ランキング
2010年06月26日