2016年5月、開腹手術で巨大な子宮筋腫を摘出した猫野サラさん。術後に医師からは「腫瘍の重さは1,268gもあったよ」と言われたそうです。子宮筋腫の発症から手術に至るまでの約7年間、そして術後の経過について、猫野サラさんの実体験をご紹介します。 1.初めての婦人科検診 ※「6年前」…2016月5月作画のため、6年前=2010年ごろ。 2010年ごろに受けた人間ドックで、3cmほどの子宮筋腫が3つ見つかった猫野サラさん。良性でただちに手術が必要ないこと、自覚症状がなく日常生活での支障がまったくないことから、年に1度の定期検診で経過観察をすることになりました。 2.引っ越しによる転院 初診から1年後と2年後にも検査を受けた猫野サラさん。3cmだった子宮筋腫はこの2年間で5cm以上になりました。医師から「月経量が増えたり、おなかが張ったり、トイレが近くなったりしていませんか?」と聞かれますが、自覚症状はまったくありません。 このタイミングで県外に引っ越すことになった猫野サラさんは、医師から「引っ越し先でも定期検診は受けてくださいね」と言われ、紹介状を受け取ったのでした。 3.経過観察か手術か ※開腹手術では縦に切開する場合もあります。 2010年ごろに子宮筋腫が見つかってから約4年が経過した、2014年ごろ。2年ほど受診をサボっていた猫野サラさんに初めて自覚症状が現れます。それは生理初日の経血量の多さでした。さらにあお向けになると、明らかにおなかがぽっこりと膨らんでいます。 そこで、2年ぶりに婦人科で診てもらったところ、医師いわく「筋腫の大きさがソフトボールほどになっている」とのこと。この大きさなら、手術で筋腫を切除することも選択肢に入ってくると言われますが……。 4.閉経までやり過ごす? 即座に手術を受ける決断はできず、そのまま経過観察をすることに決めた猫野サラさん。 そして1年後の2015年、再び婦人科で検査をしてもらうと子宮筋腫はさらに大きくなっていて、医師によると「グレープフルーツくらいの大きさです」とのこと。ただし、ここまで大きくなっても猫野サラさんに貧血や頻尿、不正出血などの自覚症状はなく、またしても1年ほど経過観察をすることに。 このとき、猫野サラさんはぼんやりと「閉経まで手術を受けずになんとなくやり過ごせたらいいなあ」と思っていたらしいのですが……。 5.ジーンズが入らない ※今年の3月=2016年3月 ある日、ジーンズがはけなくなったことで「いよいよやばいかも?」と危機感を抱いた猫野サラさんは、1年半ぶりに婦人科を受診しました。エコー(超音波検査)が終わるなり、今まで経過観察を許していた医師からも笑顔が消えて、「前回よりもずいぶん大きくなっていますね……MRIを受けてみますか?」と真剣な表情に変わります。どうやら、何かしらの処置をしなければいけないレベルにまで、子宮筋腫が巨大化してしまっているようです。 たしかに子宮筋腫は、閉経後は女性ホルモン(エストロゲン)の減少とともに小さくなると言われていますが、放置しておくと肥大化し、さまざまな症状が現れます。 また、このあと開腹手術によって巨大な子宮筋腫を切除した猫野サラさんは、「手術後に負った体のダメージが予想以上に大きくて大変だった。もう少し早い段階で治療を検討するべきだった」と語っています。 猫野サラさんのようにあまり自覚症状がない場合は、通院を後回しにしてしまうこともあると思います。しかし、自覚症状があまりなくても子宮筋腫が大きくなっていることもあるため、医師から指示をされたら必ず定期検診を受けるようにしましょう。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター 猫野サラ
2024年04月17日タレントの上原さくらが13日に自身のアメブロを更新。子宮の摘出手術に対する心境を吐露した。この日、上原は最近の自身について、不正出血が多量に出てしまうことを明かし「普段もオムツタイプで過ごす日もある」と告白。再来週に大学病院で手術の予約を取ることを報告し「適応かどうかの最終検査はあると思うけど」と補足した。続けて「子宮摘出の手術は怖いんだけど」と心境を吐露しつつ「これも終わってしまえば120%ラクになると分かってるので!!勇気を出して踏み出してみます」とコメント。自身について、元々は精神面の浮き沈みが激しめな性格だと明かしつつ「娘を産んでからはかなり強くなってると自覚してます。あと、年齢的に図太くなっちゃってるのかも。笑」とお茶目につづった。最後に「片頭痛と月経絡みがないだけで、私の体調不良ってグンと減ると思う」と述べ、現在はほとんど片頭痛の症状がないため痛みを堪えて家事や仕事をする機会が減っていることを説明。「これに加えて月経絡みの不調がなければ、今からトライアスロン始められるくらい元気になれるかも。笑」とコメントし「…更年期症状との戦いはあるけども」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「良い方向に進んで行く事を願ってます」「手術の決意をされたんですね」「応援してます」などのコメントが寄せられている。
2024年04月15日女優の古村比呂が9日に自身のアメブロを更新。子宮頸がんに罹患した当時を回想した。この日、古村は同日が「子宮頸がん予防を啓発するための『子宮(し・きゅう)の日』」と明かし「私が子宮頸がんに罹患したのは」「46歳のとき」と回想。「偶然受けた検診で子宮頸がんの疑いがある」と言われたそうで、当時の自身について「バリバリ仕事をしていました」と振り返った。続けて「がんの可能性があると言われても特に自覚症状もなく仕事も出来るから『検査が間違っている』と思い込みました」と述べつつ、再度検査を受けた際に「やっぱり子宮頸がん」と判明したことを明かした。また「子宮とサヨナラしてしまいました。それから12年が経ちました」といい「子宮頸がんは予防できるがんです」とコメント。最後に「子宮頸がん検診をそしてHPVワクチンのことをぜひ理解してください」と呼びかけ、ブログを締めくくった。
2024年04月10日2015年に子宮頸がんが判明した、とりだまり まどさんの闘病体験を描いたマンガ。おなかの膨らみが大きくなっていることに気付き、婦人科を受診したとりだまりさん。その後、がんの専門病院で詳しい検査を受けた結果、がんが確定しました。子宮頸がんの手術のためおこなった全身麻酔で全身の震えと吐き気という副作用が2つ出ました。手術を終えた実感が湧いてきて…子宮頸がんの手術後1日目から歩行練習をおこなったとりだまりさん。上半身を起こすだけでも吐き気がありましたが、看護師さんから「でも、起きる!」「無理でも立つ!」「吐いても立つ!」と厳しい指導を受けました。歩行練習後、あまりのしんどさにようやく痛み止めを変更してもらうようにリクエストしました。すると一晩中我慢していた痛みがラクになり……。痛み止めの種類を変えてもらったら、びっくりするほど痛みを感じなくなりました。痛みがないって、なんて幸せなんだろう!苦痛が消えた反動で、気持ちがラクになり、周りを見渡す余裕も出ました。そして、ストレスも影響しているのか、自分の汗が獣のようなにおいになっていることにも気付いた私。点滴で入れている薬のにおいと、獣のような汗くささが相まって、「お願いだから、誰もそばに来ないで!」という状態に。そんなワイルドな香りを放ちつつ、2日目の夜がやって来ました。夜になって、ようやく手術をした実感が湧きました。もともと子どもを持ちたいという欲がほぼなかったので、がんになって子宮と卵巣を取ると言われたときも、「女性ホルモンが出なくなって、女らしくなくなったら嫌だなぁ」と、それくらいにしか考えていませんでした。ただ、実際に子宮と卵巣がなくなると、何とも言い表せない喪失感が……。「産まない」のと、「産めない」のは、同じことではないようです。「産まない」は自分の選択の結果だったりするけど、「産めない」は産むことも産まないことも、自分じゃ選べないってことだからなぁ。選べないと、なんだか希望を奪われたような気がしてしまう。初めから産む予定なんてなくても、「なんだかなぁ」と感じてしまうのです。とはいえ、時間は巻き戻せないし、おかげで私は今も生きていられるわけだし。ありがとう、というのは、ちょっと違う気がするけれど、子宮と卵巣、いなくなってしまったあなたたちのおかげで、私は今も生きてるよ。ー------------------------子宮と卵巣が自分の体からなくなったことを実感し、がんが判明してから初めて少しだけ泣いたと、どりだまりさん。喪失感を受け入れるのは、つらいものですよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。著者/とりだまり まどフリーライター。39歳で子宮頸がん(ⅠB2期)が見つかり、子宮・卵巣摘出、薬物療法(抗がん剤・シスプラチン)と放射線治療を経験。治療体験を描いたブログ『今日のもイキイキと弱音を吐きます』をゆるゆると更新中。
2024年03月29日真夜中に陣痛が来た私は病院へ。しかし子宮口はまだ十分に開いておらず、一時帰宅することに。次の日になってもまだ痛みがあったものの、また病院に行って一時帰宅だと言われたら嫌だと思った私は……? もっと早く言って〜!真夜中に陣痛が来て、病院に向かった私。子宮口を見てもらうと「まだ全然開いていないですねぇ」と言われ、結局その日は帰宅することに。次の日になってもずっと痛かったのですが、また病院に行って子宮口が開いていないと言われて帰らされたら、検査代がもったいない!と思い、必死に耐えました。あまりの苦しみぶりに、夫から「病院に行こうよ」と言われましたが、断固拒否。しかし結局、その日の午前2時ごろ痛みに耐えられなくなり、「やっぱりもう無理かもしれない……タクシー呼んでぇ……」と涙を流しながら夫に頼み、病院へ。 子宮口を見てくれた助産師さんから「あ、もう6cmも開いてるね。このまま入院だ。痛かったでしょう」と言われました。痛すぎて会話をする気力もなく、陣痛室へ。それからも相変わらず痛みは続き、寝られず……。このまま終わりが来ないんじゃないかと思いながら、地獄のような時間を朝までずっとベッドのリモコンのスイッチをひたすら数えて過ごしました。 そして翌日、朝だ……と思っていると助産師さんがやって来て、子宮口をチェック。すると「あらちょっと! もう全開大だわ! 分娩台準備するから!」と急にばたばたし始めました。え? 我慢しなくてよかったの? 最初に教えてくれー!と思った出来事です。 ◇ ◇ ◇ 初めての出産ではわからないことも多いですよね。診察の結果、一時帰宅を提案されるのはよくあることで、それは自宅のほうがママがリラックスできるという理由もあるからです。「再受診後にまた帰らされるのは嫌だな……」と家で無理に我慢することは避けましょう。もしまた帰宅となった場合は、どのタイミングで再度連絡をすれば良いのか事前に確認しておくと安心です。 そして病院で夜を過ごすことになった場合、陣痛と陣痛の間隔が短くなってきたり、痛みを感じる時間が長くなったりしたら、夜中であっても我慢せずに助産師さんに知らせてくださいね。 作画/森田家著者:藤 のぞみ監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年03月23日なっぱさんは夫のべじ太との間に子どもを授かりました。出産予定日を迎え妊婦健診をしてもらいますが、出産の兆候はまだなく……。2日後の再健診で、むくみと血圧が高めだったため、急きょ入院に。陣痛促進剤を服用してから強烈な陣痛が始まり、夫の必死のサポートを受け続け、やがて8時間が経過していました。長時間、なっぱさんの肛門を押し続けていた夫は、ついに体力の限界が見えてきます。しかし、ここであきらめるわけにはいきません……! あきらめるものか…! ※全開 → 全開大 陣痛開始から10時間が経過したころ、なっぱさんはもう子宮口が全開大だと確信します。しかし、助産師さんを呼び、子宮口を見てもらうとまだ4cm。先が見えないなっぱさんは、もう限界だからおなかを切ってほしい……と弱音を吐きます。しかし、助産師さんに一喝されて再び闘い始める2人。 そして、陣痛開始から15時間が経ち、子宮口が7cmまで開いたところで分娩台へ徒歩で移動することに。歩く力もないなっぱさんですが、自称健脚のなっちゃんと自らを鼓舞し、力を振り絞ります。 力尽きたはずのべじ太さんも、あきらめず立ち合いに来てくれたのですが、ここへ来てまさかの展開が。なんと、陣痛が遠ざかってしまったのでした……。 立ち合い出産のために、休むことなく同行する夫のべじ太さん。全力でなっぱさんの力になろうとする夫の姿に、感動した方も多いのではないでしょうか。べじ太さんのような夫がそばにいてくれると、激しい陣痛も乗り越えられるような気がしますよね。 監修/助産師 松田玲子 >>次の話著者:マンガ家・イラストレーター べじべじなっぱ
2024年03月11日先日、第2子となる女の子を出産しました。意気込みはどこへ?先日、第2子となる女の子を出産しました。 第1子・第2子共に自然分娩。 前回は夫に腰を押してもらって陣痛を乗り切ったという経験を踏まえ、今回も立ち合い出産を選択しました。「一緒に戦いたい!」と夫は意気込み十分。 さて当日。破水したので私は先に入院しました。暫くして陣痛が始まった私は、事前に勉強した陣痛中の過ごし方を実践。すると、子宮口9cmまで喋ったり笑ったりできるという驚きの結果に! 呼び出された夫もびっくり。 流石に子宮口全開大になると痛みでつらくなってきたのですが、ここで夫の様子にも異変が。 「具合が悪くなってきたので休んできてもいいですか……」と分娩室から退室、今度は私がびっくり! 結局、夫は生まれる数秒前に助産師さんに呼ばれ、なんとか誕生の瞬間には立ち会えたようです。 「なんの役にも立たず逆に迷惑をかけた。情けない」と夫はへこんでいましたが、娘が大きくなったら笑い話として伝えたいと思います。 ◇◇◇ 助産師さん曰く、自然経過で子宮口9cmまで痛みがなく、余裕があると言うことは珍しいようです。陣痛の痛みを和らげるのには、一般的に、呼吸法・リラックス法・ツボ押しなどをすると良いと言われています。実はベビーカレンダー編集部の私も同じく子宮口ほぼ全開大まで会話ができていました。余裕かと思っていたのですが、その後、出血が止まらなくなり大変でした。出産は本当に人それぞれ、何が起こるかわからないですね。 監修/助産師 松田玲子作画/いずのすずみ著者:清水玲奈20代、0歳の女の子と3歳の男の子の母。趣味は片付け。
2024年03月09日なっぱさんは夫のべじ太さんとの間に子どもを授かります。妊娠9カ月のころ、新居が完成するまでの間はべじ太さんの実家に住むことになりました。臨月になり足のむくみがひどく、改善を目指し懸命に努力をするなっぱさん。しかし、改善しないまま出産予定日を迎えたのでした。まるで力士のような歩き方になってしまうほどの足のむくみがある中、期待と不安を抱えて妊婦健診へ向かったなっぱさんですが……!? 落ち着け自分! 出産予定日当日の妊婦健診では、赤ちゃんの様子は順調だったものの、子宮口がまだ1cmしか開いていません。ですが、それを聞いたなっぱさんは、このままトントン拍子でお産に向かうだろうと前向きでした。 翌日も受診するなっぱさん。しかし、子宮口は変わらず1cmしか開いておらず……。いつ陣痛が来るのか不安でならないなっぱさんは、必死に雑巾がけをして陣痛を促そうとします。その翌日、むくみがひどく血圧も高めだったので即入院に。 動揺しながらも入院したなっぱさんは、陣痛促進剤を服用し2時間後……。ついに、副作用の嘔吐とともに陣痛がやってきたのです。 出産予定日を過ぎても陣痛が来ないと、精神的に不安になってしまいますよね。不安な中、パワフルで前向きななっぱさんの姿勢には、心を打たれます。 むくみや血圧も心配なところですが、ここにきてやっと出産のための入院できたことは、なっぱさんや夫、義両親にとっても安心材料となったのではないでしょうか。 監修/助産師 松田玲子 >>次の話著者:マンガ家・イラストレーター べじべじなっぱ
2024年03月09日2015年に子宮頸がんが判明した、とりだまり まどさんの闘病体験を描いたマンガ。おなかの膨らみが大きくなっていることに気付き、婦人科を受診したとりだまりさん。専門施設での細胞診でがんの可能性が高いことがわかり、がんの専門病院で詳しい検査を受けた結果、がんが確定。入院後、医師から手術についての詳しい説明を聞き、大変な手術であることがわかり不安を感じていました。ジタバタしたってしょうがない手術の前日、担当の看護師さんから入院中の過ごし方の説明を受けたとりだまりさん。手術の説明書類を見ると、「おなかを15㎝ほど切開し、子宮、卵巣、卵管、リンパ節を摘出」と書いてあるのに、手術の翌日には歩くように言われて驚きました。そして、手術の前日の夜、麻酔科の先生がやって来て……。手術前日は、先生や看護師さんの説明を受けるほかにも、へその掃除をしたり、アンダーヘアの処理をチェックしてもらったりと、何かとすることがありました。そして、以前出会ったがん友さんとも再会!同じような境遇の人と、バカ話をできるだけでも、ものすごく気持ちが軽くなります。手術の前日は絶食のため、のんびり過ごしていたら、麻酔科の先生がやって来ました。先生が言うには、手術の前日は緊張して眠れない人もいるらしいです。先生から眠剤(睡眠導入剤)を出そうか?と聞かれましたが、私は自分でも驚くほど緊張しておらず。「大丈夫です」と伝えました。「子宮と卵巣取るのに、なんの感傷もなかったのかよ」と今になると自分でも思うのですが、手術前日の私には、本当にあまりそういったものはありませんでした。がんになったことや、手術で子宮や卵巣を取るということは、私には変えることのできない物事でした。自分に変えられないことで、ジタバタしたってしょうがない。だったら、落ち着いて、どーんと構えていたい。自分にそう言い聞かせたていたのだと思います。だって、どうしようもないことは、心配してもどうしようもないし。心配してもどうしようもないから、心配しないことにしよう。よし!……という流れでへらへらしていたら、周りから「無理してない?」とかえって心配されました。そりゃ、してるよ。無理なんか。無理して何も感じないようにしていたから、感傷も感じないわけで。それでも、「まぁ、仕方ないしな!」とつぶやくと、不思議と受け入れられるというか、自然と足元が固まり、背筋がスッと伸びて、呼吸がラクになる気もするのでした。ー------------------------「仕方ない」という言葉は、腹が据わったいい言葉だと思うと、とりだまりさん。手術前に眠れない人もいれば、そうでない人もいて、本当に人それぞれなのですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。著者/とりだまり まどフリーライター。39歳で子宮頸がん(ⅠB2期)が見つかり、子宮・卵巣摘出、薬物療法(抗がん剤・シスプラチン)と放射線治療を経験。治療体験を描いたブログ『今日のもイキイキと弱音を吐きます』をゆるゆると更新中。
2024年02月28日2015年に子宮頸がんが判明した、とりだまり まどさんの闘病体験を描いたマンガ。おなかの膨らみが大きくなっていることに気付き、婦人科を受診したとりだまりさん。専門施設での細胞診でがんの可能性が高いことがわかり、がんの専門病院で詳しい検査を受けた結果、がんが確定。両親や仕事関係者にがんを報告しました。ある書籍編集者からは秒で仕事を切られてショックを受けて……。目の前の景色が鮮やかに見えるように仕事関係者にがんの報告をするとあっさりと仕事を切られてしまったとりだまりさん。がんの治療が終わったとしても復帰する場所がないことをしんどいと思っていました。しかし、他の編集者に連絡するとやさしい言葉をかけてくれる人も多く、復帰を「待つ」と言ってくれた人たちがいたことで勇気づけられました。そして、がんの判明から1カ月過ぎたころから、目の前の景色が変わり出して……。子宮頸がんが判明して約1カ月過ぎたころから、なぜか世界の見え方が変わりました。私の場合は、世界が一気に鮮やかに見えるように。その鮮やかさと言ったら、まるで原始の森にいるみたい。なんというか、私にとって必要な物たちの色だけが、とてもとても濃いのです。「死ぬかも」という恐怖で、アドレナリンが出まくってのかな?そのせいか、感覚という感覚もやたらと過敏になりました。大切な物のそばにいるだけで「幸せでたまらん!」と興奮状態に至るようになって……。ナチュラルにラリっていたのでしょう。この後、治療がヘビーになるにつれて、この感覚はどんどん強くなっていきました。そして、実家には以前よりちょっとだけ多く帰るようになりました。仕事よりも、夫や小鳥や友人を優先するようになりました。それまで無趣味ゆえのワーカホリックだったのですが、趣味でもないのだから、仕事は最優先でやることじゃないな、と考えるようにもなりました。そして、今に至ります。要するにというか何というか、がんは怖いけれど、治療をしている間、私は結構幸せだったのです。その感覚は、今も続いています。ー------------------------不思議なことに、人混みにいても、とりだまりさんにとって大事な人だけがやたらとカラフルに見えるようになっていったそう。病気をきっかけに、自分にとって大事な人や物に気付くということがあるのですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。著者/とりだまり まどフリーライター。39歳で子宮頸がん(ⅠB2期)が見つかり、子宮・卵巣摘出、薬物療法(抗がん剤・シスプラチン)と放射線治療を経験。治療体験を描いたブログ『今日のもイキイキと弱音を吐きます』をゆるゆると更新中。
2024年02月24日子宮に癌が見つかった私を、手術の前日に尋ねてきた義母。お見舞いの言葉をかけてくれるのかと思いきや、信じられない発言をされ……? 無神経すぎる…初めて妊娠したとき、妊娠中の検診で癌が見つかりました。出産後すぐに手術をして子宮を取り除くことを決断した私。赤ちゃんは無事に出産することができ、あとは手術を受けるだけ。生まれてまもないわが子を置いての手術に不安でいっぱいの私を、入院前日に義母が尋ねてきてくれました。 しかし義母はその帰り際になんと、「孫ちゃんに兄弟が居たら良かったのにねぇ」と言ってきたのです! これから二度と子どもを授かれない体になる私に対する言葉としてはあまりに無神経だと感じ、この辛さをわかってもらえないことに腹立たしさと悲しさを感じました。 義母の発言に悪意があったのかはわかりませんが、私の気持ちに配慮せず無神経なことを言ってくるような人と今後仲良くできるとは思えず、今は当たり障りなく付き合っています。 作画/さくら著者:野菜 安子
2024年02月19日38歳から家族の介護が優先になり、自分の体調管理がおろそかに。40歳になると動悸や息切れが気になり始めました。プレ更年期だと思い、サプリメントを半年間服用するも回復しません。経血量も増えて体調も悪化するばかり。そんなとき受けた40歳の子宮頸がん検診をきっかけに、体調不調を医師に相談すると、「年齢的にも子宮体がん検査を」と提案が。人生初の子宮体がん検査を受けた結果をお伝えします。子宮体がん検査をすすめられる子宮体がん検査とは、子宮内の細胞を採る細胞診のことで、がんの疑いがないかを調べます。医師から「40歳以上は受けたほうが良い」と打診されました。子宮体がん検査は痛みがあると聞いたことがあります。予想外の検査だったため動揺はしましたが、嫌ともいうわけにはいきません。この日の私の検査は5種類で次のような順番でした。血液検査子宮体がん検診内診超音波エコー子宮頸がん検診まず内診室に入る前に貧血の確認のため血液検査をしました。血液検査が終わるとカーテンで仕切られた内診台へ案内されます。下着を脱いで、内診台に座ります。自動で内診台が動き脚も開きますが、この瞬間はとても嫌でした。子宮体がん検査で痛みが出やすい人とは私は出産経験がありません。医師の説明では、出産経験のない人は子宮口が狭いため痛みを感じやすいと説明がありました。案の定、医療器具のクスコが入った瞬間から激痛でした。強い痛みで体が拒絶し反り返ります。医師が「おしりを下げて! 下げて!」と声をかけますが、体が拒絶しておしりも下がりません。その間も器具は腟に入ったまま。痛いので自然と体に力が入ります。力が入るので余計に痛い。医師は、無言で腟から子宮内に細いブラシのような器具を挿入していきます。器具を子宮のかなり奥まで入れているのがわかります。ブラシのようなもので、おなかをこすった瞬間におなかに鈍痛が走りました。生理痛の痛みと似ていますが、内臓をかき回されているような感覚です。5周ほどおなかをかき回すと、検査は終わりました。初めての子宮体がん検査は、クスコの挿入時から激痛です。さらにおなかの痛みも強く二度と受けたくない検査になりました。子宮体がん検査の後に続く痛み私がトラウマになった理由は子宮体がん検査の痛みにあると思います。痛み止めの服用や麻酔はありません。我慢できる程度の痛みと認識されているのでしょう。私の場合は子宮体がん検査で強い痛みを経験したことで、次の検査にも支障が出たのです。子宮体がん検査の後は内診がありました。腟から指を入れて子宮や卵巣の腫れや、しこりなどを確認する検査です。医師に「違和感があるところはない?」と聞かれても、痛みと恐怖が優先して答えられません。脚も内側に閉じてしまい医師にあきれられました。次に腟超音波エコーです。子宮筋腫が見つかりました。「聞こえますか? 筋腫があるのでモニターを見てください」と促されますが、私は恐怖でモニターどころではありません。しかも、白黒のモニターでどれが筋腫なのかわかりませんでした。「はい、最後に子宮頸がん検査をするよ!」とブラシを使って細胞を採ります。体は拒絶反応で硬直し内診台の上で涙が出ました。ここまでの検査時間は10分程度です。検査直後は、軽い出血と痛みでしばらく動けません。ナプキンを持参しておらず、自転車で来たことにも後悔しました。おなかの痛みは2週間ほど続きました。1日中ツンツンした痛みのためつらかったです。子宮体がん検査の結果は1週間後に判明しましたが、今回は異常ありませんでした。まとめ子宮体がん検査は、クスコ挿入から子宮口にブラシを入れるときに強い痛みを感じました。痛みも持続性があるので、すべての検査が恐怖でした。今も内診室に入る検査は苦手です。1週間後に子宮体がん検査の結果を聞きに婦人科へ受診しました。「前回、強い痛みがあったので検査は嫌です」と医師に伝えました。医師は「え? 痛かった? ごめんね」と驚いていましたが、二度と受けたくない検査の1つになりました。次回の検査では、痛みと恐怖を克服できるように、医師と相談しながら受けたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/佐藤ゆみ(41歳)田んぼに囲まれたのどかな田舎で生活中。大の猫好きで二匹の猫と暮らしている。現在はWEBライターとして自由気ままな生活を満喫中。
2024年02月18日2022年の冬ごろに大学病院でMRI検査を受け、多発性粘膜下筋腫(複数の腫瘍があり特に出血しやすいタイプの子宮筋腫)と診断されてしまったカンノさん。子宮全摘を決意した彼女は、2023年4月に腹腔鏡手術を受けました。術後は体の痛みや疲れやすさを感じながらも、歩行練習などをしながら過ごし……ついに退院前日を迎えます。本作は5年弱の長きに渡る、著者・舘乃夕華(かんのゆうか)さんの闘病記録を描いた作品です。※子宮筋腫とは…良性の腫瘍であり、発生場所は子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)とさまざまです。1つだけでなく複数できることも。主な症状は過多月経、生理痛、腰痛、頻尿、貧血など。超音波検査やMRIで診断可能で、治療法には薬物療法や手術療法があります。 も、持てない…!1週間の入院期間中にあったさまざまなドラマを思い返しながら、ついに退院前日を迎えたカンノさん。退院前診察で主治医から「問題なし」と判断され、予定通りに退院することとなったのですが……。 ※難病を患っているカンノさんの夫は福祉タクシー券を利用できます。この場合、交付された夫本人がタクシー券を利用しているため問題はありません。なお、福祉タクシー券の交付対象は、自治体によって異なります。 予定通りの日程で退院することになったカンノさん。ところが、術後の体では重たいボストンバッグを持ち上げるのもひと苦労だったそうです。長期入院を控えているときには、スーツケースを持って行くのが無難かもしれませんね。 その後、退院後のカンノさんが悩まされたのは「睡眠の浅さ」と「歩行のつらさ」、そして「出血」でした。お気に入りの枕と術後用に購入しておいた腹巻きのおかげで、睡眠の質は1カ月ほどで改善されたそうですが、歩きにくさや出血に関しては体の回復を待つしかなく、どちらも2カ月ほど不調に悩まされたそうです。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 子宮全摘をおこなったカンノさん。ロボトミー支援下手術だったため通常の手術より出血量は少なく済んだものの、体内を切っていることには変わりありません。カンノさん本人も作中で語っていますが、動けるからといって無理に体を動かすと治りも遅くなってしまいます。働き者のカンノさんが「仕事に穴を開けたくない」と思う気持ちもよくわかりますが、もうしばらく安静にしておいたほうが、むしろ治りが早くなっていたかもしれませんね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター 舘乃夕華
2024年02月15日コロナ禍で夫・進さんの立ち合いがない中、24歳で初めての妊娠・出産に挑んだまほさん。これは、出産のときに起きた思わぬ事件のお話です。妊娠初期から悩まされたつわりは、安定期に入っても続きました。そして妊娠40週、ついに陣痛が! コロナ禍のため、病院まで送ってくれた夫には車で待機してもらい、受付を済ませたまほさん。緊張しながら診察へ向かいました。今の陣痛は10分間隔。子宮口の開きを確認してもらう間、ドキドキしているまほさんでしたが……? 出産本番まであとどれくらいかかるの!? ※登場人物のマスクは省略しています。 子宮口も無事に開いてきており、出産するため入院が決まったまほさん。しかしコロナ禍で家族の付き添いや出産の立ち合いはできないため、まほさんは準備していた入院グッズを夫から受け取ると、頑張れ!と励まされながら別れました。着替えを済ませ、必死に痛みに耐えるまほさん……。出産本番の時をまだかまだかと待ちわびていましたが、そうしているうちに気付けば病院に来てから8時間が経過。子宮口が全開になったと告げられやっと分娩台へ促されたときには、思わず歓喜の涙を流したのでした。 陣痛が来たからといって、すぐに分娩台へ上がって出産というわけにはいかないのがもどかしいところ。思い返せばあっという間に感じるのかもしれませんが、8時間もどんどん強くなる痛みを耐え続けるのは苦しいものです。終わりが見えてきたと思うと、涙も流れてしまいますよね。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター いもやまようみん
2024年02月08日妊娠10カ月、出産予定日まで1週間になったときのことです。夕方に出血があり、病院で診察してもらうことに。診察の結果、まだ子宮口が硬くてお産までは時間がかかるとのことでした。しかし、夜も遅くなってしまったため、1泊して明日の朝に帰るよう言われた私。言われたとおり、1泊することになったのですが――!? 衝撃の結末6人部屋に泊まることになりましたが、その日は誰もおらず私ひとり。明け方になり腹痛で目覚め、下痢かと思ってトイレへ行きましたが、何も出ません。ベッドに戻ってしばらく寝ていると、また腹痛が……。再びトイレへ行ったあと、助産師さんに会ったので状況を伝えると、子宮口の確認をさせてくださいと言われました。すると「これはお産かもしれません!」と助産師さん。言われるがまま分娩台へ上がりました。 すると……。 たった2回! いきんだだけで生まれてしまったのです。 初産なのに下痢と勘違いした時間を含めて2時間。まさかのスピード出産に産院の方も私も誰もが驚きました。 分娩台に移って20分ほどで出産。お産は本当に何があるかわからないと思いました。そして、助産師さんの判断と、1泊していくように言ってくれた医師に心から感謝しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/はたこ監修/助産師 松田玲子著者:たけだ みこ
2024年01月29日出産は鼻からスイカを出すような痛さだと聞いて恐怖を感じていましたが、実際に経験して、私は陣痛に耐える時間のほうがつらかったです。産院に着いて、陣痛に耐えているときに思わず「今!?」とツッコミを入れてしまった出来事をお話しします。なかなか進まないお産…出産予定日の2日後の明け方に陣痛が始まり、産院へ着いたときには子宮口が6cm開いていたため、そのまま夫と一緒に分娩室へ移動することになりました。ついにわが子に会える!と私も夫も気持ちが高ぶっていました。 ところが、子宮口の開きが6cmからなかなか進まず、分娩室に移動してから6時間が経過。「今いきむと赤ちゃんが苦しくなるよ」と助産師さんに言われていたので、私は必死にいきむのを我慢していました。このいきみ逃しの時間が本当に苦しかったです。 いきみ逃し中にまさかの質問!必死でいきみ逃しをしている最中、産院のスタッフさんが朝食を運んで来てくれました。「食べる?」と聞いてくる夫に、首を横に振るのが精いっぱいの私。 しばらくすると別の女性スタッフさんが下膳に来てくれたのですが、その際に早口で「明日からの朝食につける飲み物はコーヒーか紅茶、どちらがいいですか?」との質問が……! まさかのタイミングでの質問に、私は思わず「今!?」とツッコミを入れてしまいました。しかし、そのベテラン風のスタッフさんは無反応で、私の回答を待っている様子。夫が「あとでお伝えしてもいいですか?」と返答すると、「わかりました」と言って部屋を去っていったのでした。 無事に出産が終わり、夫と一緒に病室へ移動したあと、「あのタイミングで聞かれると思ってなかったね」と2人で笑ったのを覚えています。 陣痛やいきみ逃しがあんなにつらいものだとは思っていませんでした。そんな出産直前のタイミングで、朝食の飲み物について聞かれるとは予想していなくて、とても印象に残りました。今でも時々思い出して、夫と笑い合える大事な思い出になっています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラスト/森田家著者:下川 美悠
2024年01月29日女優の細川直美が26日に自身のアメブロを更新。子宮がん検診の結果を報告した。この日、細川は「昨日は子宮がん検診の結果を聞きに行ってきました」と報告。「先日、友人から子宮頸がん検診もだけどそろそろ子宮体がん検診もした方が安心だよ。とススメられて受けた次第です」と説明し「勿論、受診後に先生からもすすめられての検診でした」と明かした。続けて「お陰様で安心出来る結果ではありました」と検査の結果を報告しつつ「やはり年齢的に今までにない身体の変化が色々と現れているようです」と告白。「普段あまり病院に通う方ではなかった」といい「掛かりつけの病院があると安心だなぁ。なんて思うこの頃です」とつづった。最後に「とにかく健康に歳を重ねたいな」と述べ「病院からの帰り道に真っ赤な夕日と富士山が見えました」と写真とともに説明。「最近、空気が澄んでいて空がとても綺麗ですね」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「安心できる結果で本当によかったです」「大切な検診ですよね」「健康で歳を重ねたいですよね」などのコメントが寄せられている。
2023年12月27日2015年に子宮頸がんが判明した、とりだまり まどさんの闘病体験を描いたマンガ。おなかの膨らみは子宮筋腫の影響だろうと思い、婦人科を受診したとりだまりさん。しかし、「今すぐMRIを撮ってきて。がんかも……」と医師に言われて……。医師から検査結果を告げられて…おなかの膨らみが気付けば大きくなっていて、そろそろ婦人科で診てもらったほうが良いと思い、受診したとりだまりさん。医師からすぐにMRI検査を撮るように言われ、専門施設へ。検査結果について、医師から「出ちゃった」と告げられて……。細胞診の検査結果を見せられました。でも、「Class(クラス)Ⅲb」ってどういうこと!?早速詳しく検査をするために、専門施設へ行きました。私はずっとフリーランスで、社会人になってから健康診断すら受けたことがなく……恥ずかしながら、39歳にして生まれて初めてがんの細胞診を受けたのです。後日細胞診の検査結果を見せられたのですが、見方がわからず、早速「クラス」と「ステージ」が頭の中でごっちゃになりました。Class(クラス)Ⅲbってどういうこと!?もう結構がんが進んでいるってこと??だって、ドラマなんかでは「ステージ4」とか言ってるし。だから、がんと言えば「ステージ」でしょうが! と勝手に思い込んでいたのです。実際は、・「クラス」=腫瘍が悪性(がん)かどうかを判断・「ステージ」=がんが体内でどれくらい広がっているかを判断ということだそう。細胞診の検査結果によると、私はがん(悪性腫瘍)の可能性が高いとのこと。この後、別の検査でステージを診断します。普段は「無表情」「表情筋が死んでいる」と言われがちな私ですが、さすがにこのときは表情筋も引きつりました。ー------------------------先生は「クラス」と「ステージ」の違いを懸命に説明してくれましたが、動揺していたとりだまりさんの耳には、ほとんど入ってこなかったそうです。ステージの診断はどうなるのでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。著者/とりだまり まどフリーライター。39歳で子宮頸がん(ⅠB2期)が見つかり、子宮・卵巣摘出、薬物療法(抗がん剤・シスプラチン)と放射線治療を経験。治療体験を描いたブログ『今日のもイキイキと弱音を吐きます』をゆるゆると更新中。
2023年12月23日2015年に子宮頸がんが判明した、とりだまり まどさんの闘病体験を描いたマンガ。ある日、ジーンズのボタンが留まらず、おなかが出ていることに気付いたとりだまりさん。子宮筋腫があったため、そのせいかと思っていたのですが……。何かがボコッと飛び出しているジーンズをはこうとしたらボタンが留まらなかったとりだまりさん。そのとき、おなかがボコッと出ていることに気付いたものの、子宮筋腫のせいだと思い、特に気にすることもなく過ごしていました。その後、おなかのボコッが大きくなっていることが気になり、受診してみたところ……。今や日本では、2人に1人にががんになる時代とか。私も39歳のときにがんが見つかりました(2015年の出来事です)。自分の異常に気付いたきっかけは、ジーンズのボタンが留まらなかったこと。下腹部に何かがボコッと飛び出している感じで、子宮筋腫がある私はそのせいだと思っていたのです。以前受診したときに、医師から「子宮筋腫そのものは悪さをしないから」と聞き、自分に都合の良いように取って、定期的に検診をすることもなく過ごしていた私。時々不正出血があるなど、ちょこちょこ不調がありましたが、勝手に「子宮筋腫のせいだな」と自己判断しておりました。でも、そろそろ婦人科で診てもらったほうが良いな、と思い受診すると……。「あの……今すぐMRIを撮ってきて」「がんかも」はいっ!?まさに青天の霹靂(へきれき)でした。ー------------------------筋腫を診てくれた先生からは「でも、それが原因で他の病気になることがあるから放置せず経過観察しよう」と言われていたのですが、とりだまりさんは、定期的に病院に通うのが面倒で、不調があってもスルーしてしまったそう。異常に気付いたらすぐに受診したほうが良いのですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。著者/とりだまり まどフリーライター。39歳で子宮頸がん(ⅠB2期)が見つかり、子宮・卵巣摘出、薬物療法(抗がん剤・シスプラチン)と放射線治療を経験。治療体験を描いたブログ『今日のもイキイキと弱音を吐きます』をゆるゆると更新中。
2023年12月22日妊活中に子宮筋腫と診断され、切除手術を受けることになったもちなべさん。そして迎えた手術当日、全身麻酔で意識を失っているうち、あっという間に手術が終了。しかし、術後2日目になっても体は鉛のように重く、患部にはズキズキとした痛みがあり、さらには微熱もあって……。本作は著者であるもちなべさんの実体験を描いた作品です。 切除した筋腫の重さは…術後2日目、患部の痛みや微熱と闘いながら、なんとか内診を受け終わったもちなべさん。その結果は……? 内診の結果は特に問題なしとのことで、とりあえずホッとするもちなべさん。 するとここで、医師の口から衝撃の事実が明かされます。筋腫は全部で5つ切除したのですが、その総重量は325gだったとのこと。もちなべさんは自分のおなかの中にそれだけの筋腫があったことに驚きながらも、同時に「それだけ取ればポッコリおなかも治るはずなのにおかしいなあ……おなかはへこんでないぞ……?」とも感じたそうです。 そして同室の患者さんの大きなイビキをBGMに、術後2日目を終えたのでした。 子宮筋腫での腹腔鏡手術後は、筋腫がなくなってぽっかりと空いたスペースに内臓が下垂し、下腹部がぽっこりするケースもよく見られるそう。他の原因も考えられますし個人差もあるのですが、もちなべさんもこういった理由でおなかが少し膨らんでいるのかもしれませんね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 もちなべさんの作品は、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪ ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター もちなべ
2023年12月21日2022年の冬ごろに大学病院でMRI検査を受けたところ、多発性粘膜下筋腫(複数の腫瘍があり特に出血しやすいタイプの子宮筋腫)と診断されてしまったカンノさん。子宮全摘を決意し、2023年4月にロボット支援下での腹腔鏡手術を受けたのですが……。本作は5年弱の長きに渡る、著者・舘乃夕華(かんのゆうか)さんの闘病記録を描いた作品です。※子宮筋腫とは…良性の腫瘍であり、発生場所は子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)とさまざまです。1つだけでなく複数できることも。主な症状は過多月経、生理痛、腰痛、頻尿、貧血など。超音波検査やMRIで診断可能で、治療法には薬物療法や手術療法があります。 1週間の入院生活手術翌日には全身から点滴やチューブが外れ、自由に動けるようになったカンノさん。今回は、カンノさんの術後の体調の様子や、1週間の入院中、どのように過ごしていたかをご紹介します。 手術後は患部の癒着を防ぐ目的で、無理のない範囲での歩行練習が推奨されています。カンノさんもまだおなかの痛みがありながらも、毎日病院内で歩行練習をしていたそうです。 そして術後に気をつけて見ておかないといけないのが「おならが出るかどうか」。腹部の手術をしたあとは癒着が起こって腸の動きが麻痺してしまうこともあり、これを『麻痺性イレウス』と言います。おならが出たかどうか(腸が正常に動いているか)は、イレウスになっていないかを判断する上で重要なサインとなります。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 退院前日、コンビニから病室に戻ってきたカンノさんは、看護師さんからの置き手紙を発見したそう。1週間という短い期間の付き合いだったにもかかわらず、わざわざ手紙を書いてくれるなんて……素敵な看護師さんと巡り会えたことも、入院生活の大切な思い出の1つになりましたね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター 舘乃夕華
2023年12月15日婦人科系トラブルを招く原因として見逃せない“子宮冷え”。婦人科医・成川希さんが、伝統医療「アーユルヴェーダ」の知恵を現代版に解釈した“子宮温活習慣”を提案してくれました。夜の子宮温活冷えを改善する質の良い睡眠には、夜は心身を癒す時間と心得る。心身の疲れを癒して老廃物を排出するには、ぐっすり眠ることが何より大事。夜の時間のルーティンは、大切な睡眠に向かう儀式のように一つ一つ大切に行おう。1、お風呂に入る前のひと手間。オイルマッサージで温め度アップ。入浴前に太白ごま油を使って、下腹部、仙骨まわりやお尻、鼠蹊部をマッサージ。油は手に2~3滴つければOK。巡りが良くなっていくイメージを思い描き、優しくさすろう。お腹やお尻は時計回りに円を描くようにして行い、太ももは上から下へ。2、冬場の浴室はホカホカにして、冷えやすい部位はしっかり温める。浴室の温度と湿度を上げてから入浴。温活にはお湯に浸かる方がいいけど、シャワーで済ませるなら、熱いお湯を数分出しっぱなしにして浴室を温めてから入ろう。また、仙骨周辺や首の後ろの付け根部分、子宮辺りに熱めのシャワーを当て、しっかり温めて。3、子宮まわりの血流を妨げる、股関節の筋肉のこわばりをほぐす。座りっぱなしの時間が長い人ほど、股関節周辺の筋肉が凝り固まっているもの。仰向けになり、膝を曲げて足を上げ、膝に手を置き膝で円を描くようにゆっくり回すと、股関節周辺の凝りがほぐせる。外回り内回りを各10回。手で膝を誘導するように行うといい。4、足裏全体と足指の間に太白ごま油を塗ると足冷え解消。足が冷えて寝付けない人は、足裏全体と足の指の間に太白ごま油を塗ってみて。初めは油は1~2滴で。油が気になる人は、足首を締め付けない靴下を履いてベッドへ。この時、耳まわりもほぐしておくと緊張がほぐれ、深い眠りに誘う副交感神経が優位になる。5、反省や予定を考えるのではなく、いいことを3つ思い返して入眠。ベッドに入ってからも明日の仕事のことを考えたり、今日の反省をしてしまうと交感神経が優位になり、なかなか寝付けない。反省や予定ではなく、その日にあった楽しいこと、良かったことを3つ思い返して、深呼吸するのを眠りに入る前の習慣にしよう。お話を伺った方・成川 希さん婦人科医、女性ヘルスケア専門医、アーユルドクターなり。インドの伝統医療アーユルヴェーダと、現代医学の婦人科が融合したメディカルサロン「アーユルヴェーダユニバース」で幅広い世代の女性を診察。※『anan』2023年12月6日号より。イラスト・佐久間 薫取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2023年12月02日毎日できる“子宮温活”習慣で、ほかほか子宮を育んでいこう。婦人科医・成川希さんが提案、伝統医療「アーユルヴェーダ」の知恵を現代版に解釈した“子宮温活習慣”をご紹介します。昼の子宮温活昼間の活動時間のモットーは、よく動き、食べ、きちんと温める。運動不足で筋肉はこわばり、冷えが増すので、日中はこまめにカラダを動かすこと。ただ、アーユルヴェーダでは焦りの気持ちは冷えのもとと捉えるので、適宜休憩を挟んで。1、おしゃれも大事だけど、子宮を温める時間も忘れずに。おへそが見えるか見えないか程度のクロップド丈のトップスは、見た目も可愛く人気だけど、一日中お腹が冷えてしまうのは問題。デスクに座って仕事をしている時は、腹巻きや膝掛けなどでお腹まわりをカバーするなど、子宮を冷やしすぎないよう注意して。2、生姜は生より加熱した方がベター。胃が痛くなる人は乾燥品を使って。カラダを温めて消化力を上げてくれると定評のある生姜。生より加熱した生姜の方が、血流を高めてカラダを芯から温めてくれるショウガオールを摂れるのでおすすめ。ただ、加熱した生姜でも胃が痛くなるという人は、乾燥させた生姜やその粉末を使ってみて。3、巡りのいいカラダを維持するには、“ながら食べ”はやめて食事に集中。昼は最も消化力が上がっている時なので、三食の中でメインに捉えたい。でも冷えが気になる人は、温かくて消化しやすいものを選んで。また、“ながら食べ”は消化力を下げるので厳禁。忙しい時でも、食事の時間は食べることに集中してじっくり味わおう。4、昼休みの散歩で運動不足解消。楽しみながら歩くのがポイント。運動不足は血流を滞らせるけど、なかなか運動を習慣化できない人におすすめなのは昼休みの散歩。食後、胃がこなれてからの10分でOK。ここで大切なのが楽しむこと。周囲の景色を愛でながら有意義な時間を過ごす。楽しんで歩けば運動の質もグッと上がる。5、座りっぱなしで硬くなる、骨盤まわりの筋肉をストレッチ。座っている時間が長い人は骨盤まわりの筋肉が硬くなりやすく、血流も滞って冷えの原因になっている。1時間に1度は椅子から立って歩くようにしたり、膝を曲げ足首を持って、太もも前の筋肉をストレッチしよう。下半身の血流が改善する。成川 希さん婦人科医、女性ヘルスケア専門医、アーユルドクターなり。インドの伝統医療アーユルヴェーダと、現代医学の婦人科が融合したメディカルサロン「アーユルヴェーダユニバース」で幅広い世代の女性を診察。※『anan』2023年12月6日号より。イラスト・佐久間 薫取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2023年12月02日フェムケアで最近気になるキーワードが“子宮冷え”。婦人科系トラブルを招く原因として見逃せない問題です。子宮や膣は、温かく潤っている状態が理想。毎日できる“子宮温活”習慣で、ほかほか子宮を育んでいこう。冷え冷え子宮はトラブルのもと!毎日実践“ほかほか子宮”の育て方。生理痛や生理不順など、婦人科系のトラブルに大きく関わってくるのが、子宮まわりの冷え。「お腹やお尻、鼠蹊部に触れると、冷えている人が多いです。冷えは滞りをもたらすので、血液や栄養が巡りにくく、老廃物も排出できずに停滞します。子宮の機能にも影響を及ぼし、様々な不調をもたらす原因になるので、たかが冷えだと軽視しないでほしいです」(婦人科医・成川希さん)生理痛がある時にお腹をしっかり温めると、痛みが軽減したという経験がある人も多いはず。「痛みがある時だけでなく、日々冷えを溜めない習慣を身につければ、痛みが出にくくなります。また、冷えの原因は様々。自律神経の乱れや環境の変化、その人の体質、性格などが影響して、冷え=滞りをもたらしているのです」今回、成川さんが提案してくれたのが、伝統医療「アーユルヴェーダ」の知恵を現代版に解釈した“子宮温活習慣”。冷えを溜めないアイデアが揃っているので、続けられそうなものを取り入れて。実は子宮が冷えている人がほとんど!?1つでも当てはまるなら、生活を見直そう!汗をかきにくい運動不足睡眠の質が悪いダイエット中お風呂はシャワーで済ませがち生理の周期が乱れるPMSに悩んでいる鼠蹊部からお尻周辺が冷たい肌や髪が乾燥している心配性冷え冷え子宮を放っておくと、こんな症状が出てくるかも月経不順・月経痛・ホルモンバランスの乱れ・自律神経の乱れ・体調不良・子宮内膜症・子宮筋腫・不妊症…ほかほか子宮温活を始めよう!体質的に冷えやすい人はもちろん、冬場は気温の影響もあるので、子宮温活はすべての女性に必須。「日々の養生を大切にするアーユルヴェーダの知恵に、婦人科の見立ても取り入れています。日中はよく動く、しっかり排出する、質の良い睡眠をとる。そして、お腹まわりを効率的に温めることが基本の考えです」ほかほか子宮生活の3か条よく動く、よく眠る尿、便、汗をしっかり出すお腹まわりを温める時間を作る“冷え”を溜めずに“ほかほか”をプラスする、子宮温活の極意。【朝の子宮温活】冷えをもたらす自律神経の乱れは、朝のルーティンでリセットしよう。一日の始まりとなる朝。バタバタと過ごさず、自分のために丁寧なセルフケアを行うと温め効果大。自律神経が整い、冬場の時期でも冷えにくいカラダをキープできる。1、できるだけ早起きを習慣づけ、体内時計のズレをリセット。夜勤の人以外は心がけてほしい早起き。カーテンを開け、できれば部屋の換気も行い、寝ている間に溜まったものを吐き出すように深呼吸。朝の太陽のエネルギーを全身に取り込もう。これで体内時計がリセットされ、冷えと関わりの深い自律神経のバランスも整う。2、寝ている間に冷えていた、子宮周辺を乾布摩擦で温める。お尻まわりや鼠蹊部、そして子宮周辺を乾布摩擦のような感覚でさすってみよう。この時、素肌にも触れてみると、どこがどれだけ冷えているか実感できる。さすっているうちに冷えも解消されるし、お腹まわりを刺激することで排便も促されて一石二鳥。3、朝食前に歯磨き&舌磨きを。消化力が上がり、代謝も促進。就寝中は唾液の分泌量が減少し、寝起きの口腔内は不潔な状態。アーユルヴェーダでも、睡眠中に体内の老廃物が口腔内に出るといわれている。朝食前に歯磨きや舌のクリーニング、口をゆすぐことで消化力アップにつながり、代謝も促進してくれる。4、頭がスッキリするだけでなく、心まで整うマッサージ。カラダを温める作用があり、循環を促してくれる太白ごま油(ほとんどにおわない)を手に1滴垂らし、頭と耳を丁寧にもみほぐそう。心身の状態をチェックしながら毎朝マッサージすることで、小さな変化にも気づきやすくなり、一日の過ごし方も変わっていく。5、詰まりを流して体熱を生み出す、お湯+クミンの特製ドリンク。朝食を摂ったら、出発前に特製ドリンクを用意。水筒にお湯を注ぎ、代謝、消化力を上げてくれるクミンを小さじ1杯入れて。出先ではこれを飲み、別のものを飲む場合でも常温か温かいものを選び、できるだけ胃腸を冷やさないようにしよう。成川 希さん婦人科医、女性ヘルスケア専門医、アーユルドクターなり。インドの伝統医療アーユルヴェーダと、現代医学の婦人科が融合したメディカルサロン「アーユルヴェーダユニバース」で幅広い世代の女性を診察。※『anan』2023年12月6日号より。イラスト・佐久間 薫取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2023年12月01日皆さんは、妊娠中の印象的な出来事はありますか?今回は、妊娠中に緊急入院になったエピソードを漫画で紹介します。イラスト:みつの妊娠後期に入ったとき里帰り出産の予定が…[nextpage title="eQ`%0…"]救急車を呼ばれて…子宮口が開いていた里帰り出産をする予定が、子宮口が開いてしまい緊急入院をすることに。まさかの事態に驚きを隠せない主人公なのでした。※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。(愛カツ編集部)
2023年11月29日2017年8月ごろからめまいに悩まされるようになったカンノさん。2022年の冬ごろには貧血に悩まされ、婦人科で検査を受けたところ、子宮筋腫が4つほどできていることが判明。後日、大学病院で改めて超音波検査を受けると……。本作は5年弱の長きに渡る、著者・舘乃夕華(かんのゆうか)さんの闘病記録を描いた作品です。※子宮筋腫とは…良性の腫瘍であり、発生場所は子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)とさまざまです。1つだけでなく複数できることも。主な症状は過多月経、生理痛、腰痛、頻尿、貧血など。超音波検査やMRIで診断可能で、治療法には薬物療法や手術療法があります。 子宮筋腫の数は?近所の婦人科で「多発性粘膜下子宮筋腫」と診断されたカンノさんは、悩んだ結果、子宮全摘をすることを決意。紹介先の大学病院に足を運び、改めて超音波検査を受けます。すると、医師曰く「4つどころではなくたくさんの子宮筋腫がある」とのこと。子宮筋腫の正確な数は、後日に受けるMRIではっきりするらしく、次回予約を取ることになったのですが……。 ※更年期障害:ホルモンバランスの変化により、のぼせ、発汗、肩こりなどさまざまな更年期症状が出ることがある。これらの症状が日常生活に支障が出る場合を更年期障害と言う。 新しく担当医となった男性医師はどんな人なのだろうと思っていると、MRI画像を見ながら、淡々とした口調で「筋腫は大小合わせて10個以上ありますね。これならやはり手術で子宮全摘するほうがよさそうです」と説明するのみ。過去に担当してくれた医師たちの対応と比べるとどうしても差があって、カンノさんは戸惑ってしまったそうです。 そして子宮筋腫を少しでも小さくしつつ大量出血や貧血の症状を抑えるため、手術直前まで「レルミナ錠」というホルモン剤を服用することになったカンノさんは、その副作用である「ほてり」の症状が最も強く出たと語っています。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ レルミナとは子宮筋腫の治療に用いられる薬で、過多月経、下腹部痛、腰痛、貧血を改善させるほか、子宮筋腫を小さくさせる効果も期待できます。ただ、副作用としてほてりや不正出血などが報告されているため、カンノさんのように粘膜下子宮筋腫でもともと出血量が多い場合は、今以上に出血が増えないように注意して服用しなければなりません。 一旦レルミナの服用を始めてみて、気になる症状が見られたときには医師に相談しつつ、手術までの過ごし方を一緒に決めていくのがよさそうです。が、新しい担当医とはうまく付き合っていけるのでしょうか……。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター 舘乃夕華
2023年11月21日年に1回、自治体や勤め先の保健事業で受けられる「子宮がん検診」。子宮がんとはどんなものなのか、よくわからず受けている人が多いのではないでしょうか。実は子宮がんは2種類あり、そのうち1つは50代以降に患者が急増する特徴があるそうです。そこで、産婦人科医の駒形依子先生に40代~50代女性が知っておきたい子宮がんについて聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。子宮がんにはどんな種類がある?できる場所によって「子宮頸がん」と「子宮体がん」に分かれる子宮がんは、できる場所と原因によって2種類あると言います。「子宮の奥には、妊娠すると胎児が宿る体部があります。この体部にできるのが子宮体がんです。主な原因は女性ホルモンのバランスの乱れで、閉経後の50代が発症年代のピークです。一方、子宮の入り口付近の細くなった部分の頸部にできるのが子宮頸がんです。性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)感染で起こり、現在は20~30代が発症年代のピークになっています」(駒形先生)。それでは、40代・50代女性が特に注意しないといけないのは子宮体がんということになりますか。「子宮体がんは早期発見が重要なので、どんな症状があるかは知っておいてほしいですね。女性ホルモンの影響を強く受けるので閉経している月経不順妊娠・出産の経験がない肥満ホルモン補充療法を経験しているといった方は注意が必要です。未産と肥満が高リスクの理由妊娠・出産経験がないことがなぜ高リスクになるのでしょうか。「子宮内膜は、エストロゲンにさらされればさらされるほど炎症を起こしやすくなります。妊娠・出産・授乳中は生理がなく、生理があるときに比べて子宮内膜がエストロゲンにさらされる機会が減ります。一方、妊娠・出産経験のない女性はそれだけ子宮内膜がエストロゲンにさらされる機会が増えるので、リスクが高いと言われるのです」(駒形先生)。肥満はどのように関係しているのでしょうか。「エストロゲンはエストロン、エストラジオール、エストリオールの3種類で構成されていますが、このうちエストロンは脂肪細胞から分泌されることがわかっています。つまり、脂肪細胞の面積が大きければ大きいほど、つまり太っていれば太っているほどエストロンが分泌されやすくなります。閉経後、エストロゲンに敏感に反応しやすくなった子宮内膜にこのエストロンが反応して炎症を起こし、がんに変化する可能性が考えられます」(駒形先生)。また、40代、50代でも子宮頸がんを発症する女性はもちろんいるので安心はできません。子宮頸がんは性交渉で感染してから、およそ10~20年かけて発症することが多いので、30代や40代に感染して、40代、50代で発症することは十分あり得ます」(駒形先生)。「子宮がん検診」では「子宮体がん」は検査しない!?多くの集団検診で検査するのは「子宮頸がん」のみ子宮体がんは50代以降から急増するということですが、「年に1回の子宮がん検診では陰性だから大丈夫」と思っている人も多いでしょう。しかし、なんと子宮がん検診では、子宮体がんは検査していないことがほとんどなのだそうです。「一般的に、子宮がん検診では頸部の検査しかしません。つまり、子宮体部の検査はしないのです。理由としては生理には子宮体がんの予防効果があり、閉経後はリスクが高まるが、その時期は個人差があるから子宮体部の検査は頸部よりも痛みが強く気軽にできないから子宮体がんは閉経後にかかる人が多く、初期症状である不正出血で異変に気付きやすいから子宮頸がんの発症年齢は幅広いから子宮頸がんは生理がある人も多くかかり、初期症状が不正出血でわかりにくいので検査する必要があるからなどが挙げられます。一部の自治体では不正出血のある50代以降の女性に限って子宮体がん検診をオプションで受けられるところもあるようですが、多くは、子宮がん検診といえば頸部のみの検査です」(駒形先生)。「子宮体がん」にはどんな症状がある?不正出血があったら早めに受診を「子宮体がんの初期症状は不正出血です。子宮体部からの出血は茶褐色や黒っぽいのが特徴です。また、おりものに血が混じる場合もありますが、これも不正出血です。おりものの変化は軽視されやすいのですが、出るべきでないときに出る血液は不正出血、と心得て欲しいですね。閉経後、時間がたっている場合は受診する人が多いのですが、まだ生理がある場合や月経不順の方は様子を見てしまうこともあるようです。ほかにも、性交時に下腹部が痛む、常に下腹部が張っている感じがする、といった症状にも注意です。子宮体がんは初期で発見できれば予後が良いがんとされています。早期発見がとても大切です。不正出血が1度でもあれば、婦人科を受診することをおすすめします」(駒形先生)。まとめ子宮頸がんは年に1回の検診でチェックができますが、子宮体がんは自分で気を付けておかないと早期発見ができません。いつもと違う出血やおりものが出る場合は、がんではなくてもほかの病気が潜んでいることもあります。早めに受診するようにしましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。イラスト/村澤綾香著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月13日「子宮頸がん」というがんを知っていますか? 子宮にできるがん、ということくらいはわかっていても、どのように発症するのか、どんな人がかかりやすいのか、といったことはまだ知られていないかもしれません。最近は20~30代女性の発症が増えているということですが、40~50代女性も発症しており、油断はできません。40~50代女性が子宮頸がんについて知っておきたいことを産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。子宮頸がんとは?性交渉により、子宮頸部にできるがん子宮頸がんとはどんな場所にでき、なぜできてしまうのでしょうか。「子宮頸がんは、子宮の入り口付近の細くなった部分の頸部にできるがんです。性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって起こります。男性性器がウイルスに感染した状態で、避妊せずに交渉することで女性性器に感染するのです。ただ、HPV感染は性交渉による“風邪”のようなもので、珍しいものではありません。女性の50%以上が一度は感染するウイルスとされており、感染しても90%以上は免疫力により自然治癒します。しかし、自然治癒できなかった残りのウイルスが持続感染して細胞ががんに変化することで発症してしまうのです」(駒形先生)。およそ10~20年かけてがんに変化「HPV感染してから、がん細胞に変化するには、一般的には10~20年かかるといわれています。ですから、20代や30代のとき、避妊ナシで性交渉した経験がある女性は40代や50代で発症するリスクがあると言えます。また、40代や50代の夫婦は避妊ナシの性交渉が多いと思います。パートナーがHPV感染していないとは言い切れないので、誰でもリスクがあるのです」(駒形先生)。不正出血やおりものに変化が子宮頸がんにかかると、どんな症状を感じるようになるのでしょうか。「初期症状は見られないという表現をよく見ますが、正確には初期症状がわかりにくいと言えます。主な症状は不正出血ですが、量がとても少ない場合があります。おりものに少し血が混じるというケースも多いです。他に性交渉のときに下腹部が痛む、下腹部が張って鈍痛がするなどの症状があります。おりものに血が混じる程度なら大丈夫と思っている方も多いのですが、おりものに血が混じっている=不正出血です。血液が出るべきでないときに出た場合は、量や色に関係なく、なるべく早く婦人科を受診してください。不正出血を放置すると、がんが進行してしまう恐れもあります」(駒形先生)かかりやすいタイプはある?ストレスが多い環境の人は要注意「避妊ナシの性交渉をしたことがある人すべてがかかる可能性がありますが、中でも以下のような場合はリスクが上がります。出産回数が多いストレスフルな環境にある喫煙者性交渉の数が多くなればなるほど、かかる可能性が高くなるため、出産回数が多い人はリスクが高まります。また、ストレスフルな環境と喫煙という要素は、免疫力と関係があります。免疫力が高ければ、ウイルス感染しても自然治癒させることができます。ストレスや喫煙は免疫力を下げることで知られています。ちなみによく“セックスパートナーが多い”ということが子宮頸がんのリスク要因として上がります。たしかに性交渉の数が多くなればなるほどリスクは高くなりますが、たとえパートナーが1人であってもその人がHPV感染していればかかります。必ずしも相手の人数だけが理由ではないと思います。同様に、“初交年齢が低い”ということも挙げられますが、初交年齢が低くてもその後性交渉が多くなければリスクは低いので、これも一概には言えません。そのような風潮から受診控えをする女性もいるようですが、気にせず受診してほしいと思います」(駒形先生)。予防はできる?ワクチンがあるようだけど?40代以降は検診による早期発見が有効「自治体や企業の検診に“子宮がん検診”がありますが、これは子宮頸がんを検査するものです。40歳以降の女性に推奨されることが多いと思います。検診で早期発見されれば、子宮頸がんは予後が良いがんとされています。進行すると全身に転移する可能性もある怖いがんです。年に1回は必ず子宮がん検診を受けて欲しいですね。子宮頸がんはワクチンで予防できる唯一のがんですが、最も有効な接種時期は初交前とされています。40代、50代はすでに感染しているケースがあり有効性は低くなります。3回接種が必要で、合計4万5000円ほどというコストの課題もあります。現実的には年に1回の子宮がん検診を受け、ストレス回避をして免疫力を上げる努力をすることが子宮頸がん予防につながると思います」(駒形先生)。まとめ不正出血を放置している人はすぐに受診&ない人も年に1回は子宮がん検診を必ず受診。この2つを守れば子宮頸がんの進行は防げるようです。なお、駒形先生から「今の40代、50代女性は体力と仕事量が合っていない」という指摘がありました。家事でも手を抜けるところは抜いて、ストレスをためこまないようにしたいですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。イラスト/村澤綾香著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月10日出産に対する恐怖が強かったしおさんでしたが、「無痛分娩」という存在を知り、なんとか出産へ踏み切ることに。さっそく無痛分娩の麻酔について院長から説明を受けたのですが、当日は陣痛を誘発させるために、バルーンを挿入をすると言われ、さらに恐怖が増してしまいます。出産当日。無事にバルーン処置が終わり子宮口が開くと、助産師さんからすぐにお産が進むと言われました。その後の内診で院長から子宮口は6cm開いているのに、赤ちゃんが降りてきていないと言われ、不安が増したしおさん。心を落ち着けようとしていた矢先、隣の分娩室でお産をしていた妊婦さんの緊急手術がおこなわれることに。そのため、急きょその前にしおさんの麻酔施術がおこなわれることになったのです。心の準備ができていないまま麻酔の処置を終えたしおさん。ひと息つく間もなく、子宮口が8cmまで開いてきているからと助産師さんに言われます。30分ほど経過したとき、突然院長が現れ、突然「よしっ! 産ませるか……」と言い出し、いよいよ……!? いよいよ赤ちゃんに会える… うまくいきむことができず、涙が出てきてしまったしおさん。しかし、「そうだ……私母親になるんだ」「赤ちゃんも頑張っているんだ」と自分を奮い立たせます。 すると、妊娠がわかったときのこと、つわりで大変だったときのこと、エコーで子どもの顔を見たときのことなどいろいろな記憶がよみがえってきました。 無事に赤ちゃんに会えると思っていた矢先、院長が言いました。 「こりゃあかん! 頭がお股のところで引っかかってるね」 院長は、もう少し頑張ってしおさんの力で自然に赤ちゃんを産むのか、赤ちゃんの頭を掃除機のようなもので引っ張る吸引分娩かどちらにするか選んでほしいと言いました。 しおさんは限界を感じていたため迷いなく、吸引分娩を選択。 そして時刻は20時。無事に女の子が誕生しました。赤ちゃんは元気に泣いています。わが子を抱いたしおさんは、軽いと感じつつ、あたたかさから命の重みを感じ、号泣。涙が溢れ出ました。 しおさん夫婦にとって特別な日になったのでした。 ◇◇◇ 初めての出産は誰しも不安があると思います。ある助産師さん曰く、経験したことのない痛みなどに不安や恐怖が強いときは、その気持ちをかかりつけの産院の助産師さんに話してみるのがおすすめとのこと。安心して出産できるよう提案などがあるそうです。お話を聞いてもらうだけでも不安や恐怖が和らぐかもしれませんね。 また、不安な気持ちは未知からくることもあるので、事前に陣痛や出産方法などの知識を深めておいたり、出産のシミュレーションをおこなっておくこともよいのだとか。できるだけ落ち着いて出産に臨めるよう、不安や恐怖が強い場合は準備しておくとよさそうですね。 妊娠出産は十人十色。痛いことや怖いことが大嫌いなしおさんでしたが、予期せぬことが起こりつつも、無事に出産を乗り越えることができたようでよかったですね。出産を終え、子育てが始まったしおさん。子育てにもたくさんの大変なことがあると思いますが、今回の感動を胸に刻んで、夫婦で乗り越えながら楽しく子育てができますように。 ※バルーン処置とは子宮口にゴムでできた器具を挿入し、その中に蒸留水など滅菌された水を入れて膨らませ、重さと圧で陣痛を誘発させる処置のこと。監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター しお
2023年10月31日出産に対する恐怖が強かったしおさんでしたが、「無痛分娩」という存在を知り、なんとか出産へ踏み切ることに。さっそく無痛分娩の麻酔について院長から説明を受けたのですが、当日は陣痛を誘発させるために、バルーンを挿入をすると言われ、さらに恐怖が増してしまいます。そして出産当日。無事にバルーン処置が終わり子宮口が開くと、助産師さんからすぐにお産が進むと言われました。院長がやってきて内診を始めたのですが、子宮口を確認した院長の顔が突然曇ります。院長曰く、子宮口は6cm開いているのに、赤ちゃんが下に降りてきていないとのこと。お産はまだまだかかりそうだと思っていた矢先、隣の分娩室があわただしい雰囲気に……。同時にお産がおこなわれていた人の赤ちゃんが危険な状態で緊急手術をすることになったため、先にしおさんに麻酔を打つと院長が言い始めたのです。 無事に麻酔も終わり、いよいよお産は終盤に差し掛かったのですが、しおさんは……。 うまくできなくて… ※陣痛促進剤は輸液ポンプを使用して投与しますが、マンガでは省略して描いています。 夫にテニスボールでお尻を押してもらうこと30分。再び院長が様子を確認しにきました。 院長は助産師さんと会話をすると、突然「よしっ! 産ませるか……」と言い出します。 呼吸の仕方などを院長から指示されたのですが、うまくできず、しおさんはパニックに。そしてついに泣き出してしまいました。 院長は「ありゃありゃ! 少し落ち着こうか!」と眠くなる薬を投入。 少しして目を覚ましたしおさん。しかし、つらいときずっと側で励ましてくれていた助産師の高橋さんも、すでに帰宅してしまっていました。 しおさんが落ち着いたタイミングでもう一度院長から「もう一回やってみよ! 君ならできる!!」と言葉をもらい、再度いきみます。 そして、助産師さんたちが両側からしおさんのおなかを押します。その助産師さんたちに圧倒され、しおさんは衝撃を隠せませんでした……。 ◇◇◇ 院長から突然「産ませるか」と言葉をかけられたしおさん。呼吸などがうまくできずパニックになってしまったようです。事前にいきむ練習をしていたのに思うようにいかなかったら悔しくなってしまいますよね。初めてのお産はわからないことや、うまくできないことがあるのは自然なこと。あまり自分を責めすぎず、院長や助産師さんの言葉を信じて、もうひと踏ん張り、頑張ってほしいですね。 ※バルーン処置とは子宮口にゴムでできた器具を挿入し、その中に蒸留水など滅菌された水を入れて膨らませ、重さと圧で陣痛を誘発させる処置のこと。監修/助産師 松田玲子>>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター しお
2023年10月30日