「生涯現役社会の実現に向け、継続雇用年齢を65歳以上に引き上げることの検討を開始する。安倍内閣最大のチャレンジである“全世代型社会保障”への改革を議論したい」安倍晋三首相は10月5日、自身が議長を務める「未来投資会議」のなかで、このように宣言した。定年を70歳へ引き上げるため、’20年の通常国会に関連法案を提出することを目指すという。さらに15日の臨時閣議では、消費税率を’19年10月1日から、予定どおり10%に引き上げることを表明した安倍首相。そこでも、「消費税増税による増収分は社会保障制度への転換に充てる」と、増税への国民の理解を求めた。この政策について、“からくりがある”と指摘するのは経済評論家の加谷珪一さんだ。「70歳に継続雇用年齢が引き上げられれば、5年ぶん現状より収入を多く得ることができるとも考えられます。しかし、裏を返せば、政府は『70歳まで年金は支給しない』という政策を掲げたも同然なんです」(加谷さん・以下同)仮に10年後に「70歳定年制」の関連法案が施行された場合、50~60代夫婦の生活環境はどのように変わるのだろうか。「『未来投資会議』では、『雇用の流動性を高める』方策が検討されようとしています。人手が余っている現場の人間を、人手不足の現場にあてがうことが目的とされています」今後も解雇こそされない生涯労働が保障されるだろうが、定年が近づいてくると、夫が社内やグループ内で転籍や出向などをしょっちゅう命じられる、ということもありえる。「問題になってくるのが、出向や転籍、再雇用であれば、会社は一方的な年収カットを取り決められること。昇給はおろか、現在の年収をキープできません。『まだウチで働けるわけだから、給与は半分カットでもいいよね』と、企業側に再雇用のシステムを逆手に取られてしまう可能性もあります。生活の収入と支出のバランスをとるために、『再雇用後の収入水準は30歳当時の額ほどに下がる』ということを頭に入れておくべきでしょう」そこで、「主婦の副業術」が大事になってくる。「’20年の東京オリンピック・パラリンピック後は、外国人観光客による経済効果が冷え込む、といわれていますが、中国人インバウンドは、減少することはないのではないかと思われます。いわゆる“爆買い”中国人は、これまでの都市部の富裕層から、内陸部・農村部の人が富裕化した層へと変わってきています」つまり、中国ではどんどん豊かな人が増えていっている、ということ。「これからの副業として中国人を相手にビジネスしてみてはいかがでしょうか。現地に行かずとも、ネットで商取引ができる時代です。たとえばメルカリにブランドものなどを出品するときに、翻訳サービスを使って、中国語で商品説明を書いて出品してみてはいかがでしょう」日本人より高く買ってくれる可能性も。「また、日本国内でも、埼玉・西川口のように急速に“中華街化”する町はこれからも出てくるでしょう。スキルがある人は、中国人向けに料理教室、クリーニング店などを開くのもありかもしれません」
2018年10月31日「人生100年時代」とは、裏を返せば「生涯労働時代」。そこに拍車をかけるように政府から打ち出された「70歳定年制」案の裏には、さらに生活を苦しめる恐怖の未来が……。「生涯現役社会の実現に向け、継続雇用年齢を65歳以上に引き上げることの検討を開始する。安倍内閣最大のチャレンジである“全世代型社会保障”への改革を議論したい」安倍晋三首相は10月5日、自身が議長を務める「未来投資会議」のなかで、このように宣言した。定年を70歳へ引き上げるため、’20年の通常国会に関連法案を提出することを目指すという。さらに15日の臨時閣議では、消費税率を’19年10月1日から、予定どおり10%に引き上げることを表明した安倍首相。そこでも、「消費税増税による増収分は社会保障制度への転換に充てる」と、増税への国民の理解を求めた。この政策について、“からくりがある”と指摘するのは経済評論家の加谷珪一さんだ。「70歳に継続雇用年齢が引き上げられれば、5年ぶん現状より収入を多く得ることができるとも考えられます。しかし、裏を返せば、政府は『70歳まで年金は支給しない』という政策を掲げたも同然なんです」残業が多いときで月130時間を超えていた68歳男性警備員が、今年4月、夜勤中に亡くなり、遺族が労災申請を行ったという報道もあった。高齢労働者も“過労死”してしまうという以前では考えられなかった時代に突入したいま、仮に10年後に「70歳定年制」の関連法案が施行された場合、50~60代夫婦の生活環境はどのように変わるのだろうか。その未来と防衛策を加谷さんの解説で見ていこう。■年金は現在の「見込み額」から2割カットに「当初は60歳から年金支給でしたが、’18年度中に65歳支給へと移行するための最終段階がスタートします。移行が完了して間もなく、政府と財務省は、68歳に引き上げるでしょう。68歳支給に完全に移行した段階で、今度は70歳支給になるわけです。そのうえで、いまの50代が実際の受給年齢を迎えたときには、現在の見込み額よりも少なくなることを想定しなければなりません」65歳から受給した場合と、70歳から受給した場合の「厚生年金」「国民年金」受取額を加谷さんが比較したグラフを見ると、後者の額がかなり少ないことがわかる。「政府は68歳、70歳に支給年齢を引き上げた際には、月あたりの支給額を増やすと言っています。しかし、現在の年金財政や、将来の高齢者人口から見ても、そうなる可能性は非常に低い。受け取る年金は、2割ほど減額されるとみるべきです」増額措置が取られず、65歳時点での平均余命(男性84歳、女性89歳)まで生きた場合、年収400万円の夫と専業主婦の世帯であれば、65歳支給時と比べると、厚生年金ではおよそ1,200万円ほど減額される試算結果に――。「年金収入のみで生活費をまかなうことは難しいため、確定拠出年金(iDeCo)などの投資は貯金としてやっておくべきです。現行のiDeCoでは60歳以降は加入・運用できませんが、70歳に定年が引き上げられれば、加入できる年齢の上限も引き上げられる可能性があります。そうなればさらなる増額も見込めるでしょう」■住宅地の価格はダダ下がり……「持ち家」が損になる時代に「高度成長期やバブルまでのサラリーマン世帯の住まいは、圧倒的に『持ち家』志向が強かったといえます。しかしここ最近では、都心型を中心にマンションの価格が高騰していて、特に郊外の住宅地は逆に価格が下落、今後もその傾向は続きそうなんです」老後のマイホームのためといって、地方に一戸建てを購入することはリスクが高く、ローンの返済が苦しくなったときのために、いくらで売却できるかを慎重に考えるべき、と加谷さん。「高額な都心のマンションの購入もリスキーといえます。いくらで売却できるか、を想定しなければいけないことは一軒家と同じ。利便性がいい都心の賃貸マンションをついのすみかにすれば不動産での失敗はないのですから、そういったライフスタイルを目指したほうがよいかもしれません」
2018年10月31日「生涯現役社会の実現に向け、継続雇用年齢を65歳以上に引き上げることの検討を開始する。安倍内閣最大のチャレンジである“全世代型社会保障”への改革を議論したい」安倍晋三首相は10月5日、自身が議長を務める「未来投資会議」のなかで、このように宣言した。定年を70歳へ引き上げるため、’20年の通常国会に関連法案を提出することを目指すという。さらに15日の臨時閣議では、消費税率を’19年10月1日から、予定どおり10%に引き上げることを表明した安倍首相。そこでも、「消費税増税による増収分は社会保障制度への転換に充てる」と、増税への国民の理解を求めた。この政策について、“からくりがある”と指摘するのは経済評論家の加谷珪一さんだ。「70歳に継続雇用年齢が引き上げられれば、5年ぶん現状より収入を多く得ることができるとも考えられます。しかし、裏を返せば、政府は『70歳まで年金は支給しない』という政策を掲げたも同然なんです」残業が多いときで月130時間を超えていた68歳男性警備員が、今年4月、夜勤中に亡くなり、遺族が労災申請を行ったという報道もあった。高齢労働者も“過労死”してしまうという以前では考えられなかった時代に突入したいま、仮に10年後に「70歳定年制」の関連法案が施行された場合、50~60代夫婦の生活環境はどのように変わるのだろうか。その未来と防衛策を加谷さんの解説で見ていこう。■再雇用の年収は大幅カット……年収の目安は「30代のとき」「先述した『未来投資会議』では、『雇用の流動性を高める』方策が検討されようとしています。人手が余っている現場の人間を、人手不足の現場にあてがうことが目的とされています」今後も解雇こそされない生涯労働が保障されるだろうが、定年が近づいてくると、夫が社内やグループ内で転籍や出向などをしょっちゅう命じられる、ということもありえる。「そこで問題になってくるのが、出向や転籍、再雇用であれば、会社は一方的な年収カットを取り決められること。昇給はおろか、現在の年収をキープできません。『まだウチで働けるわけだから、給与は半分カットでもいいよね』と、企業側に再雇用のシステムを逆手に取られてしまう可能性もあります。生活の収入と支出のバランスをとるために、『再雇用後の収入水準は30歳当時の額ほどに下がる』ということを頭に入れておくべきでしょう」■来るカーシェア時代。自家用車は手放す方向に「年収が大幅にカットされてしまう世帯においては、生活に支障がなければ自家用車を手放したほうがよいでしょう」駐車場代、ガソリン代、そして保険料……年間で数十万円かかる自動車の維持費。50代にとって住宅と車は“持っていて当たり前”と考えている人も多いかもしれないが、その考えは改めるべきだという。「じつは、自家用車に維持費をかける必要はもうない時代に突入しています。トヨタ自動車は全国の販売店網をカーシェアの拠点に変える動きを始めている。他社もその流れに乗るでしょうから、地方でも拠点は多くなるはずです」カーシェアとは、WEBサイトやスマホのアプリを通じて、ユーザー間で特定の自動車を共有するサービスのこと。15分程度の単位で車を借りられること、短時間の利用であればレンタカーより割安であることが特徴だ。「月会費無料のカーシェアサービスもありますから、車を手放した人は利用してみましょう」■「役員になれない」夫は、妻が「再デビュー」させよう「夫が今後、『役員にはなれそうもない』という夫婦は、50代からセカンドキャリアを考えるべき。前述のように、年収がカットされることを考えると、老後の生活もひっ迫してきます。そこで、妻の立場から、仕事一筋だった夫を積極的に『近所付合い』に参加させたほうがいいでしょうね」なぜ、妻が夫を“地域デビュー”させることが重要なのだろうか。「セカンドキャリア、あるいは副業として、ヘルパーなどの『職住密着』の職業についたときに、人間関係の面でスムーズに働きやすくするためです。夫の同僚は、はるかに年下の女性になるかもしれない。そう考えると、親しみやすい関係を地域の人と築くのは重要ですよね」「生涯労働」にも常にリスクがつきまとう。高齢になっても、安心して働けるような法整備を安倍首相には求めたいところだ。
2018年10月31日「働き方改革」という言葉自体は、すっかり浸透していますよね。自分の会社はブラック企業、ホワイト企業なんて飲み会のネタになったりするほど、今や働きやすさはとても重要なキーワード。しかし、実際どれくらいの人が改善を実感しているのでしょうか。今回は、アラサー女子の働き方に関するアンケートをご紹介します!文・オリ子 グラフ・王悠夏【アンアン総研リサーチ】アラサー女子から見た働き方改革ってどう?2016年に安倍内閣が働き方改革を提唱してから、2年が経ち、推進するための法律も整ってきました。実際、どのような変化が起きているのでしょうか。そこで、20~30代女性が集まる総研メンバーにアンケートを実施し、調査をしてみました!anan総研調べ意外にも4割以上のアラサー女子が、「働き方改革が浸透してきている」と実感しているようです。確かに最近、夕方の帰宅ラッシュが少し早くなっている気もしますが、具体的にどう浸透していると感じているのでしょうか。働き方改革で、アラサー女子のライフスタイルはどう変わっているの?帰る時間が早くなった「必ず特定の時間に帰らねばならなくなった」(27歳・その他)「20時以降に働いてはいけないような雰囲気に会社がなってきた。残業時間が長いと上から注意が入るようになった。また、とにかく残業をしなくなった(月10時間もしていないかも!) 」(年齢非公開・その他)「残業申請が必要になった」(25歳・公務員)「表向き残業禁止でも、仕事量は変わらないので家に持ち帰っている社員が多い。しかも残業代は出ない」(30歳・自由業)「取引先の担当者さんが、働き方改革で18時以降は電話含め対応ができなくなった。実際に仕事の量は変わっていないので良いのか悪いのか……」(35歳・その他)働き方改革で最も重要視されている施策のひとつ、残業時間の削減。多くの企業が残業時間削減のため、さまざまな施策を行っているようです。休める日が増えた「年間で必ず3連休を取らないといけない制度ができた。今まで仕事中に病院とかに行きづらかったけれど行きやすい環境になってきた」(非公開・その他)「月に1日休日ができた」(32歳・会社員)「休日日数の管理が厳しくなった」(29歳・会社員)働き方改革関連法でも進められている有給休暇取得。今までは有給休暇を使えずに毎年蓄積されていくか、数年後には消滅してしまっていたという方も多かったのではないでしょうか。最近はその傾向も減って、より有給休暇が取得しやすい雰囲気になってきているようです。テレワークがすすんだ「ノマドスタイルの働き方ができる」(32歳・経営)「リモートワークが進み自宅で勤務できる。会社のドライブに外からアクセスできる」(34歳・会社員)「マイクロソフトのチャットシステムが導入されオンライン会議が楽になった」(34歳・会社員)ITのおかげで、オフィス以外での仕事がしやすくなっている昨今。テレビ会議やチャットで遠隔地にいてもその場にいるように仕事ができるのは助かりますよね。最近では、悪天候による急な交通機関の乱れが予想できる前夜に、一斉にテレワークを全社員に指示する会社もあるのだとか。職種によっては難しいかもしれませんが、電車の移動時間も削減されるし、ぜひテレワークはもっと浸透してほしいですね!いっぽう、働き方改革が進んでいないと感じている女性の声は?結局、家で隠れて残業「ノー残業デーができた代わりに土曜日に出勤している」(30歳・専門職)「残りの仕事を家に持ち帰ってる人やタイムカードを切って働く人がいる。時短への風当たりが少しきつい感がある」(34歳・公務員)「サービス残業は黙認されている」(28歳・その他)最も多く聞かれたのが、形だけは残業が減ったことになっているけれど、結局社外のカフェや自宅で仕事をしなくてはいけない状態になっているという声。この、いわば隠れ残業、どうにかなくせる施策ができるといいですね。セクハラ、パワハラは黙認されがち!「建築業界で働いている友だちは男社会なので、セクハラとパワハラは当たり前にあるといっていました」(29歳・会社員)「実際にはパワハラやセクハラは黙認されている」(28歳・その他)「同僚の男性で、本人は意識せずともセクハラのような発言、タッチをしてくる人がいる。会社には匿名で告発できる制度があるが、少人数のチームで仕事をしているので、みんなで一緒に働くことを考えたら言えない。また、上司もそういうのは面倒と考えるタイプなので、言っても自分の評価が下がりそうで言えない」(32歳・マーケティング)日本企業独特の文化なのかもしれませんが、上司からのセクハラ、パワハラにはなかなか声を上げづらい雰囲気がありますよね。また、同僚、部下からの不快な行為も、今後一緒に仕事をしていく関係を考えると、結局言わずに我慢してしまうケースも多々あるのではないでしょうか。女性が声を上げても守られる環境作りをしてほしいものですね。働き方改革は、まだまだ課題あり!大手企業を中心に、進み出しつつある働き方改革。しかし、まだまだ女性にとっては声を上げづらい環境があったり、結局家でお持ち帰り残業をしてしまったりと、進んでいるようで実は根本的な課題が山済みな気がします。アラサー女性は、家事に育児にと忙しくなっていく時期ですが、キャリア設計がしやすい会社がもっと増えていくことに期待したいです!©imtmphoto/Gettyimages©BraunS/Gettyimages©Art Wager/Gettyimages
2018年10月08日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「高度プロフェッショナル制度」です。6月、8つの法律から成る働き方改革関連法が成立。長時間労働をなくすため、残業時間の上限が原則月45時間、年間360時間に定められました。上限を超えると使用者側に6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科せられます。また、「同一労働同一賃金」を導入。同じ企業で同じ仕事内容の場合、正規雇用と非正規雇用の待遇格差を是正することになりました。8つの法律の一つが「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」です。年収1075万円以上の専門職は、残業や休日、深夜労働などの割増賃金の支払い対象から外すというもの。証券アナリストや医薬品開発の研究者、経営コンサルタントなどが対象とされています。残業せずに自分の裁量で効率よく働けばいいという制度なのですが、現実問題、自分の仕事が終わったからと、残業せずに帰ることができるでしょうか。上司に新たな仕事を頼まれ、サービス残業を強いられるのではないか。家族が過労死した遺族らはこの法案に反対していました。優秀で責任感の強い真面目な人こそ、過労に至ります。本来、法律はそういう働き手を守るためにあるべきなのに、「高プロ」はそうではないと肩を落としていました。実はこの法案、第1次安倍内閣のころにも「ホワイトカラー・エグゼンプション」という名で推し進められましたが、猛反対にあい、潰されました。安倍内閣が、なんとしてもこの法律を通したかった背景には、アメリカからのリクエストがあります。「日米投資イニシアティブ」という、経済的にパートナーシップをとろうという交渉のなかで、アメリカは日本の雇用環境を、従来の終身雇用型の家族的なあり方ではなく、成果主義ですぐに首を切れる外資系スタイルに変えることを要望。そうして、日本企業でアメリカ人の雇用を増やすことを望んでいるのです。高プロは、労働者側に、拒否する権利を与えています。しかし、有給休暇の申請さえしづらい日本の職場環境で、対象者は拒否できるのか。また、現在は一部の高所得者、専門職のみが適用対象になっていますが、それも将来もっと広げられるのではないかと、危惧する声も上がっています。堀潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年9月5日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子
2018年09月04日《これで幕引きはおかしい。森友問題がこのまま闇に葬られてはならない》《今の検察、法務省はおかしい。あまりに安倍政権に忖度しすぎではないか》 学校法人・森友学園への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざんをめぐり、大阪地検特捜部は5月31日、佐川宣寿前国税庁長官(60)や財務省職員らを不起訴処分とした。これを受けてネット上には、国民の怒りの声が殺到している。無論、森友学園の名誉校長を務めていた首相夫人の安倍昭恵さん(55)への批判も収まらない。 だが、「今後、一連の騒動は収束に向かっていく」とみるのはジャーナリストの須田慎一郎さんだ。 「この不起訴処分に不満があれば市民が検察審査会に申し立てることができますが、そこで佐川氏らに起訴相当という判断が2回下されれば、起訴される可能性もまだ残っています。つまりまだ疑惑がスッキリと晴れたわけではなく、小骨がのどに刺さっているような状況です。とはいえ6月で国会が終わってしまえば、野党の見せ場もなくなります。そうなると、何か新たな問題が出てこない限りはこのまま落ち着いていくのでは」 こうして森友問題が“幕引き”となったいま、昭恵さんはすっかり“どこ吹く風”なのだという。昭恵さんが名誉職を務めていたある団体の関係者は彼女の近況をこう明かす。 「そもそも昭恵さんは、森友問題に関して自分の責任を感じていないんです。『私は(森友学園の)子供たちのためと思ってやったのよ!』と、“逆ギレ”していました。彼女はずっと『どうせ不起訴になる話なのに……』と言っていましたが、ここに来てやっと自分の思っていたとおりの展開になった。周囲には『ほっとしましたよ~』と話しているそうです」 まったく懲りていない様子だが、今後安倍政権はどうなっていくのだろうか。 「内閣支持率は確実に下がっているとはいえ、いまだに40%前後を保っています。これはこのまま総選挙に突入したとしても勝てる数字で、総辞職しなければならないような窮地ではありません。いまの状況でいけば、今年9月の自民党総裁選も乗り切ることができるでしょう。いっぽうで来年夏の参院選は今後の政治情勢や世界情勢にも影響されますから、まだ何とも言えません。参院選で負けてしまうと党内での安倍首相の立場は厳しくなるので、政権を維持するためにはこの参院選が最大の正念場。これさえ乗り切れば、総選挙が行われる3年後の21年まで安倍政権が続くことになります」(前出・須田さん) 「あと3年、首相夫人で!」――。こんな調子でいられては、国民の不満は募るばかりだ。
2018年06月06日安倍なつみ(36)が5月10日、「第11回ベストマザー賞」授賞式に出席。囲み取材の最中、第2子を妊娠したと発表した。 安倍は「このタイミングなのはたまたま」とし、「安定期に入りました。今年の秋ぐらいになりそう」と喜びの表情。夫である山崎育三郎(32)とは「家族が増える喜びを分かち合った」とし、「すごく喜んでくれました」と微笑んだ。 いっぽう授賞式の壇上では、「このようなステキな賞をいただける日が来るなんて」と感慨無量の様子。「子どもは本当にかわいくて成長もうれしい。希望です」と目を輝かせた。 受賞の報せを受けた当時を「『本当に私ですか?』って事務所の方に何度も確認した」と回想し、「今は育児中心で、その中でできる限りお仕事をさせていただいている。日々、いろんなことがあり過ぎて1日があっという間です」と充実した毎日の様子を明かした。 夫の“育三郎”という名にちなみ、イクメンぶりを訊ねられると「パパはいないことも多いんですけど、いるときは全力で子どもと遊んでくれる」と感謝の気持ちを明かした安倍。山崎はミュージカル風のあやし方もするようで、「ちょっと変わっているのかな」と思わず苦笑。しかし、こう結んだ。 「でも、音楽にあふれていると思う」 Twitterでは、祝福の声が上がっている。 《なっちが二児の母か?おめでとうございます!なっちは我が青春でした》《夫婦仲良さそう。なっち、もう36歳かぁー かわいいお母さんだね》《なっちの歌う姿が見られないのは寂しいけど、無事に出産できることを祈ってるよ!》 安倍は山崎と、11年の舞台「嵐が丘」での共演をきっかけに交際。15年12月に結婚し、翌16年7月には第1子となる男児を出産した。
2018年05月10日「先日、秘書の方から、安倍首相の国会答弁どおりに昭恵さんが『すべての名誉職を辞めることになった』と連絡をいただきました。ついては、ウチの名誉会長職も辞退したいと。残念ですが、受け入れました」 そう本誌に明かしたのは、チャリティ団体『iPSコミュニティー』の鳥越孝理事長。チャリティーゴルフなどを主催して、iPS細胞関連の研究に寄付をおこなっている同団体の名誉会長に就いていたのが安倍昭恵・首相夫人(55)だった。 これまで報じられているとおり、森友学園問題の発端は“愛国教育”を目玉とする同学園に昭恵夫人が肩入れをしていたことに始まる。17年4月開校予定だった新小学校の「名誉校長」に就任していたのが、ほかならぬ昭恵夫人だった。 だが、昭恵夫人が“名誉職”に就いていたのは森友学園だけではない。本誌が調べた限りでも、29もの団体で昭恵夫人は名誉職に就いていた。今回、本誌ではすべての団体に連絡をとろうと試みた。もちろんそのほとんどはしっかりした活動を続けている団体だが、中には連絡先もよくわからない団体も――。 「こういうタイミングで昭恵さんの話は……」(ある社会福祉法人の担当者) 連絡がついても、多くの団体がこう言って取材を拒否した。そのなかで前出の「iPSチャリティー」鳥越孝理事長は「いいことも悪いことも公平に報道されれば」と、正面から取材に答えてくれた。 「昭恵さんは、とにかく人の役に立ちたいという想いでやっている人です。私たちのチャリティーにも実費を払って、ときには1人で来てくれていました。人を疑わず、どんな人とも親しくなれるタイプ。それだけに、下心のある人とか邪な人につけこまれる隙もあったと思います。周りで厳しいことを言う人がいればよかったのかもしれません。良家に育った昭恵さんには、そういう免疫はなかったのでしょう」 政治部記者も、こう話す。 「昭恵さんは首相夫人として“権力”を持っているのに、本人が無頓着すぎるのです。07年に第一次安倍政権を投げ出して退陣した安倍首相は、バッシングに苦しむなか、“彼女の無邪気さに救われた”とつねづね言っています。ある種、罪深いまでの“ピュアさ”を夫人の美点と思っているんです」 ジャーナリストの江川紹子さんは、安倍夫妻にこんな“アドバイス”を送る。 「私、昭恵さんがダメな人とは言うつもりないんですよ。だって友達にしたら、すごくいい人だと思いますよ。彼女からすれば、自分でいいと思うことを一生懸命やっているだけでしょう。首相夫人としての影響力さえ使わなければ、どんな活動でも一生懸命にやっていいですよね。権力さえ伴わなければいいんです。だから彼女自身にそういう自覚がないんだったら、安倍首相が『うちの妻が何か言ってきても気にしないでください』と周囲にひとこと言っておけばいい。夫の安倍さんや周りの人たちが気をつけてあげればよかったんです」 もしかしたら、いまも彼女は本気でこう思っているのかもしれない。 「晋三さんはなんでこんなに焦っているのかしら――」
2018年03月30日「今回の森友問題はすべて、じつは消費税増税をめぐる安倍首相と財務省の戦いだと私は思っていますよ」と語るのは、経済アナリストの森永卓郎さん。 もともと3年前の15年に税率10%へ上がるはずだった消費税。いったん17年4月に延期されたが、16年に安倍首相は消費税増税の再延期を“決断”した。今回の森友問題はその19年10月に再延期された消費税増税の実施と密接に関係してくると、森永さんは指摘する。 「じつは一昨年秋くらいから、安倍首相の周辺が消費増税の再々延期を画策しているんです。でも“財政再建”がモットーの財務省は、とてもそんなことは許せません。そこで、消費増税の再々延期を狙う安倍総理の失脚を狙って、財務省が森友問題をあえて起こした可能性があると思っているくらいですよ」 経済ジャーナリストの須田慎一郎さんも、こう話す。 「今回、財務省は安倍政権に大きな借りをつくってしまった。今後、政権側が消費増税の再々延期を望んだら、断りきれないでしょうね」 森友問題、そして公文書改ざん――。財務省の力が落ちるなか、このまま安倍首相が逃げ切れば、政権浮揚のためにも消費増税の再々延期が十分考えられるというのだ。以前から財務省は力を落としていたと指摘するのは、政治評論家の有馬晴海さん。 「財務省の弱体化は、14年に内閣人事局ができてから、すでに始まっています。霞ヶ関の高級官僚の人事は、それ以来、すべて首相官邸がコントロールするようになりました。以来、官僚は政府に逆らえないんです。だから今回も財務省にすべての責任が押し付けられ、“佐川事件”とまで呼ばれる始末です」 はたして安倍首相は本当に“逃げ切り”を決めるのか。 「内閣総辞職?ないない(苦笑)。憲法改正をするために2度も総理になった人ですよ。安倍さんはこんなことくらいでは絶対辞めません。マスコミは煽ってウソ書いちゃダメですよ」(有馬さん) 前出・森永さんは、消費増税の再々延期には一定のメリットがあると解説する。 「2兆円規模の景気対策を打つのと同じくらいの効果が出る可能性はあります。株価が上がって、就職や転職がしやすくなって、ちょっとタイムラグがあって、賃金も上がり始めると思います」 だが、有馬さんはこう言う。 「税金があがらないのはいいことでしょうが、“老後のこと、本当に考えてる?”と言いたいですね。いま増税を見送ることが、本当に国民の未来にいいことなんでしょうか」 日興証券・シニア財政アナリストの宮前耕也さんも、消費増税の再々延期が行われた場合のデメリットを指摘する。 「昨年秋に決まった、教育費の“無償化”も、増税分のうち、約1兆7千億円分を税源に予定しています。増税を再々延期してしまえば、それも中止になるのか、それとも赤字でもやるのか。そうなれば、子育て世代への影響は大きいでしょう。さらにいえば、いま親が背負うべき負担を子孫へ押しつけていいんですか、ということです」 いよいよ森友問題の集中審議も国会で始まり、事態は新たな局面へ突入するが――。 「まさにこの国会で、安倍総理と財務省どっちが勝つか。それによって、消費税増税がどうなるかも決まります。日本の命運がかかる国会です」 どこまでも国民不在で話が進んでいきそうだ。
2018年03月23日秋元康プロデュース「劇団4ドル50セント」の安倍乙が7日、ブログで自身の写真をアップ。現在放送中のTBS系ドラマ『アンナチュラル』(毎週金曜22:00~)で石原さとみが演じる主人公・三澄ミコトにそっくりだという声が上がっている。「ベースメイク」と題したブログで、「皆さーん!最近更新頻度高めな私です」と挨拶し、「今回はメイク方法について書こうと思います私は基本的に薄いメイクが多いのですが、たまに濃いメイクもします!今回は普段やってるメイクの紹介です!」とベースメイク方法の紹介へ。「まずはファンデーションです!ファンデーションは、プチプラなミシャのクッションファンデーションを使っていますこれで仕上げたあとは気になるクマとか赤みに 資生堂のスポッツカバーファンデーションを使います!これ本当になんでも隠してくれるのでオススメです そして、最後に セザンヌのUVクリアフェイスパウダーを使って完成です」とお気に入りのアイテムも合わせて説明した。最後にバスの中で撮影されたと思われる自身の写真を公開し、「明日はアイメイクとリップとチークの紹介をしていきますねまたみてねー!バイバイ」と締めくくった。以前から女優の石原さとみに似ていると注目を集めている安倍だが、この日の画像について「アンナチュラルのミコトにそっくりー!」「ミコトさんだ!!」「昔の石原さとみさんに似てる」「アンナチュラルの石原さとみにそっくり!」と、『アンナチュラル』で石原が演じるミコトにそっくりだという声が上がっている。
2018年03月09日(写真:アフロ) 昨年10月の衆院選で、与党・自民党が圧勝したことは記憶に新しい。が、高い政党支持率に比べ、トップに君臨する安倍晋三総理大臣(63)の支持率は高いとは言えない。代わって、自民党の「顔」となったのが小泉進次郎衆議院議員(36)だった。 「進次郎さんが衆議院議員に初当選したのは、’09年8月の総裁選でした。当時といえば、自民党が大敗し、野党になった歴史的な選挙。彼はくしくもそのような選挙でデビューを果たしたんです。私がお会いしたのはその翌年9月、自民党機関紙での対談でした。そのとき、『並の政治家ではない』と感じました。当時彼はまだ20代でしたが、とにかく礼儀正しく、話の内容もとてもしっかりしていたんです」 こう話すのは、『小泉進次郎と福田達夫』(文春新書)などの著書がある時事通信社特別解説委員の田﨑史郎さん(67)。田﨑さんは進次郎議員の初当選からおよそ10年、彼の働きを目の当たりにしてきた。初当選当時から、進次郎議員はほかの議員より“抜きんでていた”と語る。 「対談後、『自民党全体の空気は依然としてどんよりとよどんでいるのに、この星だけはきらきらと輝いている』と書きました。当時から『いずれ総理になる』と言われていました。当選1回の新米議員で、そんな評価をされていた人は、長い私の取材歴の中でも記憶にありませんね」(田﨑さん・以下同) さらに、彼の人気の秘訣はその“甘いマスク”だけではない、と続ける。 「進次郎議員はとにかくとっさの判断力に優れている。昨年10月の衆院選、千葉県松戸市で彼が演説するというとき、野党で新勢力となった立憲民主党代表の枝野幸男さんの演説とバッティングした。そのとき進次郎さんは、集まった聴衆を前に、『枝野さんの話を聞いたほうがいい』と、数分間、無言だったんです」 後に「なぜ話さなかったのですか?」と聞いた田﨑さんに対して、進次郎議員からはこんな言葉が返ってきた。 「『あそこは言葉ではないと。対応が問われると思ったので、演説しませんでした』と。演説に来て演説しない、そんな人を私は初めて見ましたが、それが“神対応”として、かなりの注目を集めました」 演説だけではなく、記者への受け答えにも注目があつまる進次郎議員。その発言は、極めて短い言い切りの形が多い。 《出ても無責任、出なくても無責任の「無責任のジレンマ」に陥った》(’17年10月、国政に進出した小池百合子東京都知事が衆院選出馬の有無表明を保留にしていたことに関して) 《党でまったく議論していない。このままなら党はいらない》(’17年11月、与党・自民党での議論を通さず、安倍内閣が幼児教育無償化などの財源を推し進めたことに関して) この“ワンフレーズ発言”は、かつて「自民党をぶっ壊す!」と言い切って世間を揺るがした実父・小泉純一郎元首相(75)ゆずりなのだ。 「ワンフレーズは、自分の言ったことが変に加工されないための対策でもある。さらに、その発言を生み出すため、彼は情報収集を欠かさない。進次郎さんは、毎日、新聞を10紙読みます。会食などで帰宅した後に、新聞読みと、テレビのニュースを早送りで見るという。そしてそれを政治家としての“筋トレ”だと言うんです。それからもうひとつ、お父さんから教わったこととして『ゆっくり話す』ということも心掛けていると進次郎議員は言っていますね」 そこまでできた人ならば、安倍さんのあとにすぐ首相になってもらいたい!という声も聞こえてきそうだが……。田﨑さんはこう見ている。 「いま、彼が『党はいらない』と言うと、首相官邸も気にするようになった。進次郎議員はすでに“ミスター自民党”になっているということです。しかし、閣僚にはならず、いまの党筆頭副幹事長ぐらいの位置で10年やるべきだと思う。首相になるのに必要な、『外交・安全保障』と『社会保障』の部分を勉強し、経験すれば鬼に金棒でしょう」
2018年01月12日安倍内閣と与党・自民党が、2018年度の税制改正で、所得控除の見直しを図る方向であることがわかった。これにより、来年4月から年収800万円以上のサラリーマンを狙い撃ちにした“増税”がおこなわれるという。 「年収ベースで800万円を超える世代というと、一般的に勤続年数の長い40代以上が多いと思われます。源泉徴収の対象となるサラリーマン約4,800万人のうち、約430万人、およそ“10人に1人”が該当します」 こう話すのは、国の税制に詳しい経済評論家の加谷珪一さんだ。では、どのように増税されるのか。 「全納税者が対象の『基礎控除』は、課税対象となる収入から現状で『38万円』分を差し引く制度です。今回の改正では、これが『50万円』に引き上げられる見通しです。これにより、サラリーマン、自営業、年金受給者すべてがいったん“減税”となります。しかし現状で『65万~220万円』と年収によって幅のあるサラリーマン向けの『給与所得控除』の額が、どの年収層でも軒並み引き下げられ“増税”となるんです。この結果、サラリーマンは年収800万円ほど境に“減税額”を“増税額”が上回ります」(加谷さん・以下同) これにより、加谷さんの試算では「年収900万円のサラリーマン」は「年間3万7,000円の増税」となる一方、「年収900万円の自営業者」は逆に「年間3万円の減税」となる。 「『高収入の自営業者』には医師や弁護士が多い。自営業者を軒並み『減税』することで、医師会や弁護士会などに“いい顔”をして、後の選挙対策につなげたいという意図が感じられます」 さらに、年金から一定金額が控除される「公的年金等控除」も見直される。年金収入や年金以外の収入が年間1,000万円以上ある年金受給者は、控除額が縮小される見込みだ。 では、なぜ年収800万円以上の層が狙い撃ちされるのか。加谷さんは次のように語る。 「すべてのサラリーマンを増税の対象にすると、反発が大きいので高所得者に限った。つまり、いちばん税金を取りやすい層から、取るんです」 ’19年10月に消費税は10%に増税される予定だ。これに伴い導入される軽減税率の減収分6000億円のうち、1,000億円を今回の所得税改革で穴埋めするというが……。 「増税を高額所得のサラリーマンに限定したことで、1,000億円には到底届きそうにありません。今後、さらなる増税が予想されます」 今回は対象外だったあなたも、明日はわが身かも。
2017年12月14日「私が選挙戦で訴えてきた“誰一人置いてきぼりにしない”というスローガンは、当時、私がかかわっていた知的障害のある女性が、言っていたことなんです。彼女は口癖のように、『いつも私は置いてきぼりじゃん、私の人生なのにおかしい』って泣いていてね。そんな社会を変えたくて、政治家を志してきたんです」 そう明かすのは、10月22日に投開票が行われた衆議院議員選挙で、北海道5区から立候補し、比例で初当選を果たした立憲民政党の池田まきさん(45)だ。池田さんは、足かけ20年、福祉の世界で仕事をしてきた。民間の介護施設で職員を務めたあと、東京都板橋区役所福祉事務所に14年間勤務。’11年には、北海道大学公共政策大学院で、福祉政策を学ぶため、東京から北海道に移転。勉強をしながら、フリーのソーシャルワーカーとして、ツイッターなどで全国から寄せられた相談にも、ていねいに対応してきた。 「私が福祉の道に入ったのは、私自身が“置いてきぼり”にされてきたからです」(池田さん・以下同) 池田さんは、幼稚園に入る前から、父親からDVを受けていた。 「とくに母や祖母に対する暴力がひどかった。母が妹を連れて実家に逃げると、今度は矛先が私に向けられた。いつも殺されるんじゃないか、という危機感がありました」 池田さんが中学生になるころには、母は暴力から逃げるため、妹を連れて家を出た。彼女も祖母の元へ。家族はバラバラになった。池田さんは、穏やかな家庭を夢見て、18歳で事実婚。しかし幸せはつかの間だった。 「2人目を妊娠していたとき、夫が蒸発をしたんです。あとから知ったんですが、夫は大きな借金を抱えていました」 乳飲み子2人を抱える池田さんのもとに、借金取りは容赦なくやってきた。警察や行政に相談したが、「あなたが借金をつくったんじゃないの?」と疑われてしまう始末。 「弁護士に相談しても、『夫が蒸発して7年たてば離婚は成立するのだから我慢すれば』という返事。7年間、借金の取り立てから逃げながら、どうやって子育てしろというのか。まさに、置いてきぼりにされた気持ちでした」 しかし、6人目に相談した弁護士が、やっと親身に対応してくれ、危機を逃れられた。池田さんは、こうした自身の経験から、「いかに当事者の立場にたった支援が必要か」ということを思い知った。 借金問題の次に待っていたのは、シングルマザーに対する世間の厳しさだった。 「働きたくても、乳飲み子を抱えたシングルマザーを雇ってくれるところがない。やっとの思いで見つけた仕事は、ファミレスのバイトや内職。さらに苦労したのは、保育園。0歳児から預かってくれるところが、なかなか見つからず、結局、2人の子どもを同じ保育園に預けられるようになるまで、4回も転園しました」 池田さんは生活苦に耐えながら「弱者が生きづらい社会を変えたい」と、パートを掛け持ちして職業訓練校に通い、ヘルパー資格を取得。民間の介護施設で働くようになった。そして、中卒だった彼女は、その合間を縫って、通信教育で大検に合格。「早朝に2時間勉強する」という“朝勉”を続け、社会福祉士から消防士まで、7つの資格を取得していった。すべては、現場の仕事に生かすためだった。 「生活保護受給者や不登校の子ども、障害のある方のご家庭など、私は必ず、ご本人に会えるまで家庭訪問します。どうしても入らせてくれないご家庭には、『消防のものです。点検させてください』と言って、消防の格好をして入ったこともあるくらいです」 “置いてきぼり”になっている人たちは、そこまでしないと救えない。しかし、立場が弱い人ほど、行政にたいして「それはおかしい」と言えない、と池田さんは言う。 「いまの日本は、命や暮らしの大部分が“自己責任”に委ねられていて、ひとつ足を踏み外せば誰もが社会的弱者になりえます」 第4次安倍内閣がスタートしたが、新人議員の池田さんは、どう切り込んでいくのか。 「命や暮らしを守ることは、与野党関係なく取り組むべき課題。私は“前例主義”は大嫌いなので、無理だと言われても、知的障害者の方が、『自宅で生活したい』『将来は福祉の仕事に就きたい』などとおっしゃれば、それを実現するためのサポートをしてきました。その後、社会で活躍し始めている方も。それが、地域活性や地方経済の底上げにもつながっていくんです。いい実例を与党議員にも訴えていくことで、人を見捨てる社会を変えていきたいと思います」
2017年11月13日日本の将来を左右する、重要な争点が目白押しだった今回の総選挙。与党の勝利でその公約が進められたら、私たちの暮らしはいったいどうなるのか、識者に聞いた。 「安倍政権下で、物価変動の影響を除いた“実質賃金”は、5%も下落しています。安倍さんは、’19年に消費税を10%にすると言いましたが、そうなるとわれわれの生活は、さらに苦しくなります」 そう予測するのは、経済学者の森永卓郎さんだ。さらに、ファイナンシャルプランナーの八ツ井慶子さんは「高齢者への影響は大きい」と語る。 「第2次安倍政権が始まった翌年’13年以降、高齢者の生活保護受給者は8万人も増加しています。しかも、全生活保護世帯に占める高齢者世帯の割合は、’13年度から5%増えて、’16年度には全体の50%にも達しています」 高齢者の生活保護受給理由は貯金の減少や老齢による収入減が大きい。「この状況下の消費増税はさらに困窮する高齢者が増えかねない」と八ツ井さんは指摘する。また子世代に“非正規労働者”が増え、親の負担がいつまでも続くことの影響も見逃せない。 このような状況を改善するのは容易ではない。というのも、平均貯蓄額は増加しているものの、“貯蓄額ゼロ”世帯も右肩上がりという“格差拡大”を示すデータがあるからだ。前出の森永さんは、さらに高齢者世帯を苦しめる政策が待っていると、こう話す。 「年金財政が苦しいので、年金支給額が70歳に引き上げられる可能性があるんです。その布石を打つように、公務員の定年を65歳に引き上げる法案が、来年の通常国会に提出されるようです」 本来、年金制度を保つためには、将来、保険料を払う子どもの数を増やすべきだ。しかし、そもそも所得が低くて結婚できない人が増えている。森永さんは指摘する。 「平成27年度の国勢調査では、30〜34歳男性非婚率は46.5%にのぼります。これを改善するためには、“同一労働同一賃金”にして、非正規労働者の待遇を改善しないといけない。しかし安倍政権は、正社員の残業代をカットする“ホワイトカラーエグゼンプション”を導入して、逆に正社員の待遇を、非正規に近づけようとしています」 高齢者は年金がなかなかもらえない、若い世代の賃金も伸びない。アベノミクスの行き詰まりも極まった感があるが、安倍首相にはそれを打開する“秘策”があるという。 「安倍さんは、憲法改正発議の目くらまし的な切り札として1年後に、『消費税を5%に引き下げます!』と、また選挙に踏み切るかも。これは経済回復の切り札にもなります。安倍さんのブレーンを務める浜田宏一氏が、雑誌に『減税を含む財政出動をすればアベノミクスの未来は明るい』という論文を発表しているからです」(森永さん) とはいえ、山積する問題を解決しなければ先行きは不安定。老後の生活は自力でなんとかするしかなさそうだ。
2017年10月26日お笑いコンビのビスケッティが5日、北海道・札幌市内で開幕した「みんわらウィーク」のオープニングステージに登場。佐竹正史が、おなじみの安倍晋三首相のモノマネで会場を盛り上げた。「みんわらウィーク」は、昨年北海道が制定した8月8日の「道民笑いの日」を盛り上げ、お笑いの輪を全道に広げるイベント。昨年に続き、2回目となる今年は、8月5日~8日の4日間開催。メイン会場となる「サッポロファクトリー」を中心に、札幌市内各所でお笑いステージや音楽ライブ、スポーツイベント、映画上映など、さまざまな企画を展開する。同イベントの総合司会を務めるタカアンドトシから「お忙しいご公務のなか、すごい方に来ていただきました」と呼びこまれ、相方の岩橋淳と共に登場した佐竹は、「ただいま御紹介にあずかりました第97代内閣総理大臣、安倍晋三と申します」とあいさつ。「本日は、私の政治資金パーティーにお集まりいただきまして…」とブラックジョークを放ち、トシから「総理違いますよ」とツッコまれた。そして、「『日本を取り戻す』と言っておりますけど、今日から8月8日まで、北海道のみなさんも、笑顔を取り戻す!」と安倍首相が掲げたスローガンを用いて、集まった観客にメッセージ。「辞めろー!」とほかの芸人たちからヤジが飛ぶと、「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と力強くコメントした。また、岩橋は、道内179市町村の主婦が推薦した商品の中から認定商品を決めるプロジェクト「よしもと北海道シュフラン」を紹介。「皆さまに召し上がっていただくいただく試食会を開催します」と、イベント期間中、毎日実施する試食会をアピールした。オープニングステージにはそのほか、FUJIWARA、椿鬼奴、とにかく明るい安村、モリマンも登場した。
2017年08月05日「同一労働同一賃金 」という言葉をご存知ですか?これは、同じ仕事内容であれば、正社員・非正規社員・性別・年齢等に関わらず、同じ額の給料を支払うべきだという考えです。現行の安倍内閣が議論している政策で、2016年12月には実現に向けたガイドラインも作られました。同一労働同一賃金が導入されると、私たちの生活はどのように変わるのでしょうか。メリット・デメリットとともに、生活に与える影響を考えていきましょう。●同一労働同一賃金とは 〜とあるファミリーレストランの例〜「同一労働同一賃金」とはどのようなことなのでしょうか。今回はファミリーレストランを例にして、説明していきます。とあるファミレスチェーン店「P」には現在、以下のメンバーがメインとして働いています。・店長(正社員・Pへ配置されて2年半)・チーフ(正社員・Pへ配置されて1年)・Aさん(50歳パート/Pで勤続10年/時給1,000円)このチェーンでは、本社から各店舗へ店長とチーフを1名ずつ派遣しています。店長・チーフともに全国の店舗をローテーションで回るため、1つの店舗にいるのは長くても3年。したがって、店の日常業務に最も詳しいのは勤続10年のAさんです。特にチーフは昨年この店舗に来たばかりなので、今でもAさんが手取り足取り仕事を教えている状況。チーフとAさんの仕事内容は同じです。しかし、正社員とパートタイムという立場の違いから、給料にはだいぶ差があります。時給換算すると、チーフはおよそ1,800円程度。いっぽう、Aさんは時給1,000円で働いています。Aさんにとっては、この給料差が時々ストレスのようです。「私がパートだからって、不公平じゃない?」とグチをこぼすこともあります。……どこにでもありそうな、ファミリーレストランの状況ですね。さて、ここに「同一労働同一賃金」が適用されるとどうなるでしょうか?厳密なチェックが入ることにはなりますが、Aさんとチーフの仕事内容が同じであると判断されると、チーフとAさんの給料差がなくなります。Aさんはパートのままですが、正社員であるチーフと同額の給料をもらうことができるようになるのです。●正社員への影響同一労働同一賃金は、私たちにどのような影響をもたらすのでしょうか。もうすこし詳しく見ていきましょう。まずは、正社員側への影響です。●給与・賞与が減るおそれがある同一労働同一賃金が実現すると、企業全体の人件費が高くなる可能性があります。先程のファミレスの例でいえば、Aさんにチーフと同額の給料を払わなければならなくなりますね。その額をどこに設定するのかは企業の判断になりますが、現状の間を取って「時給1,400円」とするなら、チーフの給与額は減らされてしまいます。また、チーフの給与は据え置き、Aさんを「時給1,800円」にするなら、「Aさんを賃上げするために、チーフのボーナスをカットする 」という決定がされるかもしれないのです。●人事異動のたびに給料の額が変わる同一労働同一賃金のシステム下では、給料額を「人」ではなく「仕事内容」に紐付けすることになります。同じ社内にいても、異動により仕事内容が変われば、給料の額も変わってしまうのです。各部署を異動することで業務全体を覚え、キャリアアップしていくという日本の企業スタイルにおいては、働く側も会社側も非常に面倒なことといえます。●パート・アルバイトへの影響いっぽう、非正規雇用者はどのような影響があるでしょうか?●給料が増える可能性があるパートやアルバイトでも、正社員と同等に働いているならば、給料が大幅にアップする 可能性が出てきますね。これは同一労働同一賃金制度における最大のメリットです。前述のファミレスPで、Aさんがチーフと同額の給料を貰えれば、Aさんの働くモチベーションは大きくあがるでしょう。●自主的に非正規でいることが難しくなるかもしかし、メリットばかりとも言えません。「正社員と同じ額の給料を払っているのだから、正社員になってくれないか」。企業側からそう求められる可能性も出てきます。パートやアルバイトで働く人が全員、正社員になりたいわけではありません。子育てや介護、さまざまな事情により、自らパートタイマーを選んでいる人もたくさんいるはずです。「事情があって正社員にはなれない」と断ったときに、不当な解雇や給料の減額などをされることも現状ではありえますね。同一労働同一賃金には、その他にもさまざまな問題があります。『同じ仕事してれば、バイトでも正社員と同じ給料もらえるってことですよね。正社員になるメリットがもはや感じられません。同一労働同一賃金の話を聞いて、就活するのやめようかなって正直思いましたもん』(20代女性/学生)『人件費が上がるので、新規の雇用は減るでしょうね。簡単な業務はAIに取ってかわられ、人間の仕事そのものがなくなってくるかも』(40代男性/会社員)『仕事内容が同じだからって、若いフリーターと同じ給料に下げられても困りますよ。こっちは結婚して家も買い、子どももいるんです。未婚のフリーターとは、生活にかかるコストがぜんぜん違う。いま給料が下がったら、やっていけません』(50代男性/飲食チェーン)----------同一労働同一賃金は、労働者間の格差をなくすことが目的ではありません。非正規雇用者への賃金を上げ、消費を活性化させようというのが、この政策の最終的な目標なのです。果たしてその目標は達成できるのでしょうか。私たちの日常に大きく関わる問題だからこそ、当事者意識を持って動向を見守っていきましょうね。【参考リンク】・同一労働同一賃金ガイドライン案 | 厚生労働省(PDF)()●文/パピマミ編集部●モデル/ゆみ
2017年07月27日在任期間中に何が何でも!ーーという安倍総理の鼻息が聞こえてきそうな憲法改正議論。とくにそのターゲットとなっているのが“9条”だが、何がそんなに問題なのか。きちんと理解しておこう! 《「自衛隊が違憲かもしれない」などの議論が生まれる余地をなくすべきである……「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」という考え方、これは、国民的な議論に値する……2020年を、新しい憲法が施行される年にしたいーー》 今年の憲法記念日、安倍晋三首相は、憲法改正を求める集会にビデオメッセージで登場し、このように発言した。大阪国際大学准教授で、フェイスブック上のグループ・全日本おばちゃん党代表代行の谷口真由美さんは、この首相の発言が、過去の言動に「大きく矛盾する」として、次のように指摘する。 「記憶に新しい’14年の安保国会で、安倍首相は『集団的自衛権による武力行使は合憲』と主張して法案を成立させました。その彼の論旨は『自衛隊は合憲』という解釈に基づいているのですから、いまさら『自衛隊を合憲にしたいから、9条を改正して自衛隊を明記する』という理屈は通らないし、そもそも’14年に国民に嘘をついていたことにもなる」 そしてその「矛盾」に首相本人も気づいているからこそ、自民党改憲案では手を加えている「現行9条1、2項」について、「残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」という策を披露したのではないかと谷口さんは推測する。 「自民党改憲案は9条2項に『自衛権』を明記したり、『国防軍』という語句を登場させたりと、現行9条の『戦争の放棄』という“誓い”に対してやりたい放題。さすがに国民も受け入れないだろうと考えた結果、『1、2項は変えない』というアイデアを考えついたのではないでしょうか」 しかしこの「安倍9条改憲案」に自民党内部から異議を唱えたのが、現在の同党憲法改正推進本部顧問で、自民党改憲案の起草委員だった石破茂衆議院議員。安倍首相の「1、2項の据え置き」に対し《党のいままでの議論の積み重ねになかった考え方だ》と批判したのだ。 その石破氏に対し、安倍首相は自衛隊の「災害援助」の任務に関しての国民の信頼が「9割を超えて」いるという理屈を持ち出し、「軍隊か否か」の議論をうやむやにしているようにもみえる。 谷口さんは、その「大災害などのときに命がけで頑張っている自衛隊の存在が、明記されないなんてかわいそう」というロジックにだまされてはいけないと強い口調で言う。 「これは感情論でしかないし、それが国家観につながるのは非常に怖いこと。そもそも、政府が都合のいい“解釈”を重ねてきたから『かわいそう』なのが自衛隊なのです。論旨のすり替えに惑わされてはいけません。『かわいそう』で改憲してしまったら、この先の未来の子たちこそが『かわいそう』になる。それを人ごとではないと気づかなきゃ!」
2017年06月16日「3月上旬、安倍首相の母・洋子さんが、2階で暮らす昭恵夫人を3階に呼び出したそうです。そこで『首相夫人という立場にいながら、得体のしれない人物にはもう会わないように……』と、面と向かって厳しく叱咤したと聞いています」(政治部記者) 安倍晋三首相(62)の私邸で再燃した嫁姑バトル。姑の洋子さん(88)が危機感を募らせたのは、森友学園の国有地払い下げ問題で自分ばかりか、夫まで窮地に追い込まれる局面を作った、昭恵夫人(54)の“言動”だった。 2月9日に国有地が格安で森友学園に払い下げられた件が報道されたことに端を発し、建設予定だった小学校の名誉校長に昭恵夫人が就任している(のちに辞任)など学園と夫人の“近しい関係”が次々と明るみになった。前出・政治部記者はこう語る。 「23日に行われた学園の前理事長、籠池泰典氏(64)の証人喚問で昭恵夫人の“疑惑”がさらに強まった。問題の国有地の定期借地契約の期限を探るため、昭恵夫人付きの職員が財務省に“働きかけ”をしたファクスの存在まで明るみになりました。それに加えて、昭恵夫人を通じて安倍首相から100万円の寄附金を受け取ったとも証言したのです」 森友学園問題の“主役”として昭恵夫人がクローズアップされ、洋子さんが怖れていた事態が現実になりつつある。洋子さんは故・岸信介元首相の長女。安倍首相の父で元外相の故・晋太郎氏と結婚し、夫が亡くなった後も長男一家と次男・晋三夫妻と同じ邸宅に住んでいる。安倍家に隠然たる力を持つ彼女のを、政界関係者は“ゴッドマザー”と呼ぶ。 「洋子さんは以前から昭恵さんの自由奔放な振る舞いが気になっていたようです。首相に返り咲いた12年からは、特にその思いを強くしていたようで……」と語るのは政府関係者。それでも洋子さんは直接文句をつけることは避けて、古くからのスタッフを通じて次のような苦言を昭恵夫人に伝えたという。 「首相が公務を終えて帰宅するまでに帰宅すること。彼女が経営する居酒屋で酒を飲まないこと。最低限の家事をすること。山口にたびたび帰って選挙の手伝いなど地元周りをマメにすることなどでした。しかし山口に帰ること以外はほとんど守られなかったそうです」 昭恵夫人は、東京・神田で12年から経営する居酒屋『UZU』で“人脈作り”に励んできたという。安倍首相が帰宅しても、彼女が不在のことも多かったそう。政治部記者が言う。 「そんなとき首相は3階の洋子さんのところに行って、母の晩酌に付き合いながらDVDを観て過ごすこともあるようです。いまはお手伝いさんが作ることが多いそうなんですが、朝食も洋子さんが用意することがあるとか。私邸では自然と母子2人で過ごすことが多くなるようです」(前出・政府関係者) 洋子さんは折に触れ注意していたようだが、昭恵夫人も頑として言うことを聞かなかったという。そんな昭恵夫人に、洋子さんもさじを投げた状態が続いていた。しかし森友学園問題は日に日に大きくなり、行方によっては安倍首相の政治生命にも影響を及ぼしかねない。思いつめた洋子さんがついに面罵したのが冒頭のシーンだった。その続きにはこんな決定的な言葉が昭恵夫人に投げかけられていたという。 「『あなたの不知な行動でどれほど首相が苦しんでいると思っていますか』と昭恵夫人に話し聞かせたそうです。そして『政治家・安倍晋三にもしものことがあったら、しっかりケジメをとってもらいますからね』と付け加えたとも聞いています」(前出・政府関係者) このときはさすがの昭恵夫人も反論することもなく、黙って洋子さんの話を聞いていたという。内閣支持率も目に見えて低下。昭恵夫人だけではなく危機はついに安倍首相も追い込みつつある。洋子さんの懸念どおり、夫妻が“ケジメ”をつける日が来るかもしれない。
2017年03月28日「じつはトランプ大統領との日米首脳会談を終えた安倍首相が帰国して最初に会った民間人は、なべおさみさんだったんです」(政治部記者) 帰国翌日の国会審議を終えた2月14日夜。安倍晋三首相(62)が向かったのが、東京・目黒雅叙園で開かれていた、なべおさみ(77)のパーティだった。 じつはこの2人、父親である故安倍晋太郎・元外相の代から家族ぐるみの付き合いだという。なべおさみ本人が、当日の様子を明かしてくれた。 「総理は、米国滞在中もわざわざ『スケジュールはとってあります。必ず出席します』と、念押しのメールを送ってくれたんですよ。本当にありがたくてね」 その言葉どおり、国会を終えて会場に駆けつけた安倍首相はサービス精神満点だった。 「昭恵夫人が総理と大統領とのツーショット写真を大統領専用機内で撮り、ご自分のフェイスブックに掲載しているんです。ある人が『あの写真をいただけませんか』と話しかけたら、総理は『私に著作権がないんですよ』と言い、周囲を大爆笑させていました」(なべ) 安倍首相は記念撮影にも気軽に応じ、気さくさに驚いた出席者も多かった。 「ある人が『大統領とのゴルフはいかがでしたか?』と聞くと『2人きりで回ったので……国家機密です。(話しては)信頼関係が壊れます』。みなさん大爆笑でした。いやあ、気配りもセンスもさすがです」(なべ) このパーティーの正式名称は、『おさみ・瑠美子夫妻幻の金婚式』。なべが続ける。 「本当はこの日、瑠美子(元女優の笹るみ子さん)と金婚式のお祝いをするはずだったのですが、女房は半年の入院生活の末、昨年10月に肺炎で死んじゃって。総理も去年9月に見舞いに来てくれました。声が出なくなった女房がなけなしの力で書いた『不安です』という乱れた文字を見て、総理は後ろを向いてハンカチで目を押さえていました。『来年の金婚式にはぜひ呼んでね』と帰って行ったその約束を、総理は本当に果たしてくれたんです」 深く感謝するなべだった。
2017年02月24日内閣官房副長官 萩生田光一が28日、映画『空海―KU-KAI―』(2018年公開)の製作報告会見に登壇した。会見には中華人民共和国駐日本国特命全権大使 程永華、KADOKAWA 取締役会長 角川歴彦、東宝 代表取締役 島谷能成、原作の夢枕獏、女優・松坂慶子が出席した。萩生田官房副長官はヒット中の映画『シン・ゴジラ』に触れ、「昨今内閣官房副長官と言いますと、現在ロングランで上映が続いています『シン・ゴジラ』で長谷川博己さんが主演務めていまして、そのことであちらこちらからの取材が増えまして」と状況を説明。さらに「実際にはあんなにかっこいい仕事じゃなくて、『日本一責任の重い脇役』と申し上げているんですけども、会議で発言をするようなこともほとんどございません」と実情を語り、「ましてや総理や閣僚にものを言うことなんてありえないんですけども、映画をきっかけに図々しくやっていこうと思っておりまして、東宝の皆さんには感謝を申し上げたいと思います」と抱負を語った。そして「安倍内閣としては、映画というツールをアベノミクスの経済効果にもつなげていこうと、今回の『空海』を始め、全面的な支援をさせていただきたいと思っています」と今後の展望を示した。同作は作家・夢枕獏の『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』(角川文庫/徳間文庫)を原作に、陳凱歌監督がメガホンを取る。構想5年、総制作費は150億円となり、これまでにない規模の日中共同製作映画として注目を受けていた。7世紀の唐を舞台に、遣唐使として送られた空海(染谷将太)が、詩人・白楽天(黄軒)とともに歴史の謎と対峙する。
2016年10月28日第29回東京国際映画祭(TIFF)が25日に開幕し、東京・六本木ヒルズアリーナで行われたオープニングレッドカーペットに安倍晋三内閣総理大臣がゲストとして登場。俳優の松山ケンイチ、アカデミー賞女優のメリル・ストリープらとステージで顔を合わせた。フェスティバル・ミューズを務める黒木華と共にカーペットを歩いた安倍首相は、「レッドカーペットを歩いているとワクワクします。いよいよ東京国際映画祭が始まるなという思いでいっぱいです」とあいさつ。クロージング作品『聖の青春』に出演する松山ケンイチと東出昌大の演技を称え、オープニング作品『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』で主演を務めるメリル・ストリープに「お越しいただきありがとうございます」と感謝の思いを伝えた。そして、「どうか皆さん映画を楽しんでいただきたい」と力強く呼びかけた。袴姿で登場した松山は「映画祭はものすごく貴重な経験で、たくさんの方のエネルギーをいただる機会。今回もエネルギーをいただきありがとうございます」と感謝。「大ファンの名女優メリル・ストリープさんと、日本を代表する"安倍マリオ"さん、間違えました…安倍首相と肩を並ばせていただいたことを光栄に思っています」と、リオ五輪閉会式で安倍首相が披露したマリオ姿に触れるギャグで笑いを誘い、「『聖の青春』はプロ棋士の物語。生きるということ、人生とは何か向き合うことができる作品になっているので、楽しみに待っていていただけたら」とアピールした。レッドカーペットには、上映作品の監督・出演者が多数登場。「コンペティション部門」に出品される『アズミ・ハルコは行方不明』の蒼井優、高畑充希、『雪女』の青木崇高、山口まゆをはじめ、『いきなり先生になったボクが先生に恋をした』のイェソン(SUPER JUNIOR)、佐々木希、『種まく旅人~夢のつぎ木~』の高梨臨、斎藤工、『うつくしいひと』の橋本愛らが開幕を彩った。東京国際映画祭は、日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の国際映画祭。29回目となる今年は、10月25日~11月3日の10日間にわたって、六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催される。上映本数は204作品で、出演者による舞台あいさつなどイベントも連日行われる。撮影:蔦野裕
2016年10月25日日本人もびっくりした、リオデジャネイロオリンピックの閉会式に現れた安倍首相扮する「安倍マリオ」。ハローキティ、キャプテン翼、ドラえもん、パックマン、そしてマリオ、と日本が誇る名キャラクターの出演と粋な演出で行われた見事な「東京」のプレゼンテーションが、国内のみならず海外でもおおむね好評。2020年に開催される東京オリンピックへの期待が膨らんだようだ。海外のさまざまなメディアでも「安倍マリオ」は大きく取り上げられ、「Forbes」は「ゲームやアニメが意味のある文化の1つとして扱われている点が興味深い」とし、「The New York Times」では日本人の絶賛ツイートを英訳して紹介、任天堂の株価が3パーセント上昇したと報道している。しかし英「The Guardian」紙は「なぜ(選手ではなく)首相の安倍がリオでマリオに?」とのタイトルで「安倍マリオ」を分析し、「日本は変な国だ」と表現。最後に「『2020年に東京で行われるスーパーマリオリンピックが楽しみ!』と言いましょう」、「『あぁよかった君が来てくれて。トイレが詰まって水があふれちゃってさ~』とは言わないで」と、配管工のマリオと安倍首相を皮肉る記事を投稿した。注目を浴びた東京のプレゼンテーションのほか、開会式ではスーパーモデルのジゼル・ブンチェンがキャットウォークを披露したが、閉会式ではモデルのイザベル・グラールが煌びやかなサンバの衣装で登場。多くのダンサーたちと会場を盛り上げ魅了した。(Hiromi Kaku)
2016年08月23日元モーニング娘。でタレントの辻希美が4日、自身のブログを更新。先月26日に第1子となる男児を出産した元メンバーの安倍なつみを祝福した。辻は「今日は矢口さんと一緒だったょー好きそして安心感」と同じく元メンバーの矢口真里と仕事で一緒だったことを報告。2ショット写真を掲載した。そして、「ぁ、先輩と言えばなっちこと安倍なつみパイセン先週無事にbabyちゃんが産まれたと報告がありましたぁー」と明かし、「メンバーがどんどんママになり共通点が増え話す内容が子育て話になって行く凄く嬉しいです」と喜びをつづった。また、「なちみは絶対に優しくて可愛いママな事間違いないね赤ちゃんを抱っこしてるなちみの顔が凄く浮かぶ目がクチャ~って」と想像し、「早く会いたいな」とコメント。「なちみ改めて本当におめでとう」とメッセージを送った。安倍は、昨年12月29日に俳優の山崎育三郎(30)と結婚。今月27日にブログを更新し、「7月26日 私達夫婦の元に、元気な男の子が誕生しました」と報告した。
2016年08月04日元モーニング娘。の安倍なつみ(34)が26日、第1子となる男児を出産し、元メンバーの後藤真希、高橋愛、飯田圭織らがブログで祝福した。自身も昨年12月に第1子を出産したばかりの後藤は「心から、、おめでとう」と祝福し、「メンバーの子供達がどんどん増えていきますね~嬉しい限りです!!!」と感激。「なっちのこれから楽しい育児生活、旦那さんと一緒に幸せいっぱいな日々をおくれますように」と願った。高橋も「子供が大好きなあべさんのことだからきっとデレデレなんだろうな~いいな~」と喜び、「安倍さん!いっくん!本当におめでとうございます!!!」と祝福した。飯田圭織は「なっち~、本当に本当におめでとう心から嬉しいです」とお祝い。現在、アルバムもプロモーションで札幌にいるそうで、「オーデションの頃やインディーズで手売りをしていた頃の事を思い出していたのでいろいろ込み上げてくるものがあります」と振り返った。そして、「これからはママ同士頑張りましょうね」と呼びかけ、「息子同士は室蘭産まれの誕生日が2日違いではなかったけど(笑)仲良くしてくれるといいなぁ」と期待した。また、保田圭は「パパもママも美男美女だからとんでもないイケメン君になるんだろうなぁ」と予想し、「今年は本当にメンバーのおめでたいことが続いて嬉しいな」とコメント。石黒彩は「なっちのBaby様誕生おめでた~いっ!!家族が増えて、ますますHappyだね~いつも笑顔の可愛いなっちが更に素敵な笑顔になるかと思うと、こっちまで幸せになっちゃいます~」と喜び、中澤裕子も「元気なベビ君が産まれたようでホッとしました」とそれぞれブログで祝福した。安倍は、昨年12月29日に俳優の山崎育三郎(30)と結婚。今月27日にブログを更新し、「7月26日 私達夫婦の元に、元気な男の子が誕生しました」と報告した。
2016年07月28日昨年12月に俳優の山崎育三郎(30)と結婚した元モーニング娘。でタレントの安倍なつみ(34)が27日、自身のブログを更新。26日に第1子となる男児を出産したことを報告した。安倍は「7月26日 私達夫婦の元に、元気な男の子が誕生しました」と報告。「子供が生まれてきた瞬間、夫婦そろって感動し涙しそして感謝しました」と幸せいっぱいにつづった。そして、「かけがえのない我が子を、2人で大切に育てていきます」と決意を示し、「まだまだ未熟な私たちですが、これからもよろしくお願い致します」と呼びかけた。安倍と山崎は、2011年の舞台『嵐が丘』での共演をきっかけに交際に発展し、昨年12月29日に結婚。今年2月に第1子妊娠を発表していた。
2016年07月28日お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志(52)が、1日放送のフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~10:55)で、安倍晋三首相と共演した。前日朝に娘が高熱を出したが、自宅に帰ることなく収録に臨んだという。この回の収録は先月14日夕方に行われ、同月17日の放送を予定していたが、熊本地震の報道特番に差し替えられて延期になっていた。松本は番組冒頭、「昨日の朝、娘が高熱を出して」と告白。すぐに病院で診察を受けるもインフルエンザの判定には時間が必要で、その時点では発症の可能性もあったことから、安倍首相にうつさないよう自宅には帰らなかった。「もし僕がインフルエンザになって。あの方にうつしてはいけないということで、昨日、家に帰ってないんですよ」と打ち明けると、共演者からは「えー!?」と驚きの声。松本は「これを美談として伝えてくださいね!」と呼びかけ、笑いを誘った。司会の東野幸治(48)は「ありがとうございます」と松本の配慮をたたえつつも、「事前に耳に入っていたら僕の方から言いますから」とダメ出し。松本は「そうか! そっちの方が良かったか!」と反省し、「しかも、インフルエンザではなかったんやけどね……」とオチをつけて再び笑いを取っていた。
2016年05月02日熊本地震の報道特番で休止された、安倍晋三首相がゲスト出演するフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~10:55)が、5月1日放送されることが28日、同局から発表された。この放送分は、熊本地震発生前の今月14日夕方に、東京・台場の同局本社で収録。安倍首相をゲストに迎え、先日行われた首相主催の「桜を見る会」など、いくつかのニュースについて、松本に加え、山里亮太(南海キャンディーズ)、古市憲寿、指原莉乃(HKT48)とともにトークを行い、今月17日に放送される予定だった。しかし、熊本地震の発生・被害拡大を受け、報道特番に差し替え。ダウンタウンの松本人志は、翌週24日の放送で、「あの状況の中でオンエアした方が、僕はフジテレビに激怒しますよね。やるわけがない!」と、中止は当然の判断だったとの見解を示していた。なお、17日の放送が同時に休止された、安倍首相が出演していない『ワイドナB面』(毎週日曜10:55~11:15)も、5月1日に放送される。
2016年04月28日フジテレビは16日、安倍晋三首相がゲスト出演する予定だった、あす17日のトーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~10:55)を休止することを決定した。報道特番『緊急みんなのニュース 熊本大地震その時何が』を生放送する。あす放送予定だった『ワイドナショー』は、熊本地震発生前の14日夕方に、東京・台場の同局本社で収録。安倍首相をゲストに迎え、先日行われた首相主催の「桜を見る会」など、いくつかのニュースについて、松本に加え、山里亮太(南海キャンディーズ)、古市憲寿、指原莉乃(HKT48)とともにトークを行った。しかし、出演者たちから首相へ質問するフリートークが展開されるなど、終始和やかな雰囲気での番組となっており、今回の地震を受け、放送を見合わせることになった。今後、この収録の模様を放送するかについて、同局は現時点で未定としている。この代わりに、安倍首相の出演はなかった『ワイドナB面』(毎週日曜10:55~11:15)も休止して、報道特番『緊急みんなのニュース 熊本大地震その時何が』を生放送することを決定。平日夕方『みんなのニュース』の伊藤利尋アナウンサーと椿原慶子アナウンサーが現地・熊本から、生野陽子アナウンサーが東京のスタジオから伝える体制で、今回の地震の情報を伝える。
2016年04月16日安倍晋三首相が、17日に放送されるフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~10:55)にゲスト出演することが14日、分かった。同日、東京・台場の同局本社で行われた収録に参加し、ダウンタウンの松本人志らと初対面した。『ワイドナショー』は、松本をはじめとする"普段スクープされる側の芸能人が個人の見解を話に集まるワイドショー番組"で、これまでもビートたけしなどの大物芸能人が出演し、芸能ニュースや時事問題などを取り上げてきた。現役の政治家が出演するのは初めてで、安倍首相がフジテレビのバラエティ番組に出演するのは、2014年3月21日放送の『笑っていいとも!』のコーナー「テレフォンショッキング」に登場して以来、約2年ぶりとなる。今回の放送では、先日行われた首相主催の「桜を見る会」など、いくつかのニュースについて、松本に加え、山里亮太(南海キャンディーズ)、古市憲寿、指原莉乃(HKT48)とともにトーク。終盤には、出演者たちから首相へ質問するフリートークが展開され、終始和やかな雰囲気で収録が行われた。MCは東野幸治とフジテレビの山崎夕貴アナウンサーで、"バーテンダー"には犬塚浩弁護士、井上公造、前園真聖、ワイドナ現役高校生として岡本夏美が出演する。なお、安倍首相は今回、同番組から続けて放送される『ワイドナB面』(毎週日曜10:55~11:15)には出演しない。同番組は、2013年10月14日に深夜枠でスタートし、2014年4月から『笑っていいとも!増刊号』の後番組として日曜午前帯に進出。当初は裏番組のTBS『サンデー・ジャポン』に苦戦していたが、毎回松本の独特な持論が展開されることなどで注目を集め、今年2月14日の放送では番組歴代最高視聴率11.6%を記録。今月10日まで、日曜午前帯での97回の平均視聴率は7.1%となっている(視聴率はビデオリサーチ調べ・関東地区)。
2016年04月15日内閣府政府広報室はこのほど、花粉症対策の基本情報について、政府広報オンラインで発表した。花粉症の原因となるスギ・ヒノキ花粉は、地域などにもよるが、例年2月から3月にかけて飛散のピークを迎える。今回は、すでに症状が出ている人だけではなく、まだ症状が出ていない人のための予防策についても紹介している。すでに症状が出ている人に向けては、悪化を防ぐ「つけない」「持ち込まない」「こまめに掃除」の3つのポイントを紹介。花粉を「つけない」ために、外出時は、マスク、メガネを着用するほか、綿、ポリエステルなど花粉が付着しにくい衣類を選ぶことも大切だという。帽子をかぶると、頭や顔への花粉の付着を減らすことができる。また、外出先から帰ったら、衣類や髪の毛などに付着した花粉をよく落として、家に「持ち込まない」ように心がけることも重要。うがいや洗顔などをすると、顔やのどに付着した花粉も洗い落とすことができる。室内にもたくさんの花粉があるため、こまめに掃除機をかけ、室内の花粉を減らすことも大事だという。まだ症状が出ていない人のための予防策としては、「規則正しい生活習慣」を挙げている。花粉症の発症や症状の悪化には、生活習慣の乱れによる免疫機能の異常が影響すると言われている。そのため、十分な睡眠や適度な運動など規則正しい生活習慣を心がけ、正常な免疫機能を保つことが大切。また、鼻などの粘膜を正常に保つためには、風邪をひかない、たばこを吸わない、過度の飲酒をしないこともポイントとしている。一方で、毎年花粉症の症状が現れている人は、悪化する前に「初期療法」を行うことも効果的とのこと。初期療法とは、花粉が飛び始める前から予防的に抗ヒスタミン薬などを服用するというもの。症状が出てから治療を始めるよりも症状を軽減し、治療期間が短くなるなどの効果が期待できるという。環境省によると、今シーズンのスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、前年と比べて一部地域に「やや少ない」があるものの、全国的には「並」「かなり多い」と予測されている。花粉の飛散時期、飛散量などについては、環境省のホームページでも情報を公開している。
2016年02月19日