連載コラム『あなたの家計簿見せて! ”給料減少時代”の家計診断』では、相談者のプロフィールと実際の家計簿をもとに、5人のFPが順番に、相談者の家計に関する悩みについての解決策をアドバイスします。【相談内容】今年の春就職したばかりの社会人1年目ですが、仕事で就任早々、配属先が名古屋で東京から名古屋に転勤になってしまいました。一人暮らしも初めてで家計管理もまだうまくできていません。また、彼女とは遠距離恋愛のため、通信費と交通費がかさみ、お金がなかなか貯まりません。どのようにやりくりしていけば、貯蓄ができる家計になっていくでしょうか?【プロからの回答です】慣れない場所で社会人生活を送ることになり大変でしょうが、きちんと家計管理をしていけば遠距離恋愛の彼女との結婚資金も貯めることができます。「先取り貯蓄」や「我慢いらずの節約」で、貯蓄ができる家計を目指しましょう。(※詳細は以下をご覧ください)まだ就職したばかりなのに転勤になってしまい戸惑っていらっしゃるようですが、スムーズに新生活を始められたのは、学生時代の貯金が一役買ったのではないでしょうか? 山下様は、すでに貯蓄できる力をお持ちのようですので、これからしっかり家計管理をすれば、結婚資金もうまく貯められそうです。当面は、一人暮らしをしながら結婚資金をどうやって貯めるかが課題ですね。「ゼクシィ結婚トレンド調査2012」によると、結婚にかかるお金の総額は444万円(※1)。その内訳は結納・婚約、結婚式、新婚旅行などです。その他、新生活の準備金として、住居を借りるための敷金や礼金、家具や電化製品をそろえるためのお金も必要です。結婚費用の大部分を占めるのは挙式・披露宴・披露パーティーの費用ですが、友人からのご祝儀で賄える部分も大きいものです。同調査によると挙式・披露宴・披露パーティーにかかる費用は約344万円(※1)、ご祝儀の総額は約226万円(※1)ですが、どのようなスタイルで行うのかによって費用も大きく異なります。彼女や両家のご両親の意向はどうなのか時期がきたら相談し、早く結婚したいならあまりお金をかけない方法を考えても良いでしょう。当面は、結婚資金として300万程度を目標に貯蓄していきましょう。余ったお金は、そのまま新生活の予備資金に回します。結婚資金として5年後に300万円を目標に貯蓄するならば、毎月いくらずつ貯蓄すればよいでしょうか? まだ、ボーナスがまだ支給されていませんし、いくら支給されるかもわかりませんので、毎月の給料だけで計算すると月に5万円の貯蓄が必要になります。どんな場合でも、貯蓄目標を達成するには「先取り貯蓄」が有効です。「余ったら貯金する」というスタイルですと、ついつい使いすぎてしまいます。給料から天引きできる財形貯蓄制度があればぜひ利用しましょう。なければ、銀行から自動で引き落としされる積立貯金を利用するとよいでしょう。給料が振り込まれる口座とは別の口座に貯蓄していくことで使い込みを防ぎ、お金をうまく管理できます。貯蓄をしたあとの給料でうまく家計をやりくりするには、先に予算別にお金を振り分けるのがコツ。光熱費や通信費は口座引き落としにし、彼女とのデートで使う交通費やレジャー費も別にしておきます。手元で管理するお金は、食費や被服費、日用品費などの生活費だけにし、さらに、5等分して1週間に使える金額を決めます。最後の週は日数が少ないのでお金が余る計算ですが、お金が足りなくなった時の予備資金とし、家計をうまくコントロールしましょう。現在は35,000円の貯蓄ができていますので、あと15,000円を捻出すれば目標の貯蓄額を達成できます。家計データを拝見しますとやはり交通費と通信費がかさんでいますね。新幹線のチケットはJR東海の会員制ネット予約サービス「エクスプレス予約」がお得です。東京~名古屋間の普通車指定席がEX-ICサービスなら片道9,820円、3日前までの予約等の条件付きのIC早得なら片道9,500円になります。エクスプレスカードの年会費1,050円が必要ですが、月に一度の利用で2,000円~3,000円を節約できますので利用を検討してみてはいかがでしょうか。また、格安チケットショップの回数券を購入することでも少し安くできます。次に通信費ですが、最近はスマートフォンの方が通話アプリを利用したり、定額料金を払って特定の相手と無制限で話せるプランを付けたりすることで携帯電話より料金を安くできる場合があります。現在、携帯電話を利用しているならスマートフォンへの変更を検討してみましょう。以上のような見直しで交通費、通信費は、8,000円程度節約できると思います。このように、毎月決まって出ていくお金を安くすることはできないか最新の情報をチェックすることで、あまり「我慢」することなく支出を減らすことができますのでうまく利用していきましょう。残りの7,000円程度は、食費や雑費などを少しずつ節約することで捻出します。こちらは、自炊したり、安い物を探したりといった手間がかかりますが、「結婚資金を貯める」という目標を達成するために頑張りましょう。一人暮らしに慣れてくるうちに、必要なものを買い足すことも少なくなり、支出も落ち着いてくると思われます。ボーナスが支給されたら、なるべく貯蓄に回すようにすれば、それだけ早く目標金額に到達できます。結婚後も、子どもができたりマイホームを取得したりといったライフイベントごとにお金のかかることが続きます。今のうちにうまく家計管理できる力をつけ、結婚後の生活につなげていけるように頑張りましょう。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年07月26日節約が苦手で家計簿も続かない。家計ベタの上大岡トメ・47歳がようやくお金に向き合った・・・!『ずさんな家計を整えました。~ずぼらさんのためのお金安心塾~』は、著者の上大岡トメさんが「家計簿も節約も大の苦手」と言い切るファイナンシャルプランナー・畠中雅子さんに出会い、一念発起してずさん過ぎる家計の立て直しをスタート!思わず「わかる、わかる!」とうなずいてしまうようなトメさんのお金の悩みを、ポイントごとにすっぱりと解決してくれる畠中さんとの掛け合いが楽しいコミックエッセイ。 >>「おうちスタイル」マネーコラムでの特集記事はこちら! これを読めば、誰でもずぼらさんを脱出できるはず!トメさんと同じく悩める家計ベタさんへ、おうちスタイル編集部もおススメの一冊です。■ずさんな家計を整えました ずぼらさんのためのお金安心塾・著者:上大岡トメ・監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子・定価:950円(税別)・発行:メディアファクトリー【応募要項】 ・応募期間:2013年5月28日~2013年6月18日・当選発表:商品の発送をもって、当選のご連絡とさせていただきます。 >>応募はこちらから
2013年05月28日健康・快適な生活をサポートする3種のサプリハーバー研究所は、不足しがちなカルシウムの補給を効率よくサポートするサプリメント「こつこつカルマグ」、“みる力”をサポートするサプリメント「明々源」、季節の変わり目の不快をやわらげるサプリメント「季節らくらく」の3種のサプリメントを、2月1日より発売。*画像はニュースリリースより密度と質をしっかりサポートする「こつこつカルマグ」「こつこつカルマグ」は、不足しがちなカルシウム、マグネシウムをベストバランスの2:1で配合。 さらに、丈夫で質の良い身体作りに欠かせない筋骨草エキス、量や密度の維持をサポートするハス胚芽エキス、その他ビタミンD、ビタミンK、コンドロイチンなどを配合することにより、カルシウムを効率よく補給。さらに、閉経後、女性ホルモン(エストロゲン)の急速な低下により、一気に骨密度が減るため、女性ホルモン様物質と言われるイソフラボンも配合。筋骨草エキスとの相乗効果で、より丈夫な身体をキープし、快適な生活を応援する。みるための健康を取り巻くトラブルを和らげる「明々源」は、“みる健康”をサポートする成分を集約、バランスよく配合したサプリメントです。 ブルーベリーと比べ、疲れにアプローチするアントシアニンの量を多く含むとされる北欧産100%のビルベリー エキス末を使用。また、中高年からの“みる力”にアプローチするルテイン、暗闇の視界に欠かせないとされるビタミンAなど、みるための健康を取り巻くトラブルをさまざまな角度から和らげトータル的にサポート。季節の変わり目の不快なグズグズ、ムズムズを乗り越える「季節らくらく」は、季節の変わり目の憂鬱や、環境に敏感な方をサポートするサプリメント。 不快なぐずぐず感の原因をブロックする天然の植物エキス(バラ花びらエキス、シソ種子エキス、フキエキス)や体調を整えるビタミンとミネラルをはじめ、不快な気分をすっきりとさせる黄杞葉エキス、不快なムズムズをすっきりとさせる、メチル化カテキンが多く含まれているべにふうき茶、体内バランスに働きかける植物性乳酸菌など16種類の成分をバランスよく配合。 一年を通して続けることで、不快なグズグズ、ムズムズを乗り越え、季節を“らくらく”と過ごすことができるという。元の記事を読む
2013年02月02日前回から始まった連載コラム『あなたの家計簿見せて! ”給料減少時代”の家計診断』。相談者のプロフィールと実際の家計簿をもとに、5人のFPが順番に、相談者の家計に関する悩みについての解決策をアドバイスします。【相談内容】昨年第2子が生まれたので、自分の生命保険を見直したいと思っています。生命保険は友達のお母さんに加入を勧められ、言われるがままに入ってしまったので、実際のところ自分がどんな内容の保険に入っているのか、把握しきれていません。自分に何かあった場合、家族は大丈夫でしょうか?【プロからの回答です】保険を見直す際は、現在どのような保障内容になっているか把握した上で、必要な保障額がどれくらいなのかを知ることが大切です。一家の大黒柱である健太郎さんにもしものことがあった場合、実際どれくらいの死亡保障が必要なのでしょうか。計算の結果、中田家の「夫死亡後の収入」は約10,600万円、「夫死亡後の支出」は約13,050万円となり、必要保障額は2,450万円となりました。現在の健太郎さんの死亡保障は総額3,595万円で、必要な保障額よりも大きい保障となっています。その分高い保険料を支払っているともいえます。年金部分はそのままにして、一時金で受け取れる保険金額を減らすなど検討してみてもいいでしょう。(※詳細は以下をご覧ください)健太郎さんと尚子さんの加入されている保険はアカウント型といわれ、支払った積立金で必要な保障を組み立てて買っていく仕組みとなっています。現在の健太郎さんの主な保障内容は、以下のようになっています。死亡・高度障害状態の時、一時金1,795万円、年金120万円が15年間(総額1,800万円)けがや病気で2日以上継続入院の時、日額5,000円、手術の際一時金50万円災害や病気で通院の時、日額3,000円、災害での特定損傷の時5万円がんと診断の時、一時金25万円、入院した時日額5,000円7つの生活習慣病で入院したとき、日額1万円(120日まで)要介護2以上になった時、一時金200万円、年金120万円(終身)では、一家の大黒柱である健太郎さんにもしものことがあった場合、実際どれくらいの死亡保障が必要なのでしょうか。必要な死亡保障額は、「夫死亡後の支出-夫死亡後の収入」で算出することが出来ます。「夫死亡後の支出」は、残された家族の生活資金・子どもの教育資金・子どもの結婚資金・死亡時整理金・その他予備費などを合計したものです。「夫死亡後の収入」は遺族年金・老齢年金・死亡退職金・妻の収入・その他収入(学資保険や養老保険など)・現在の貯蓄の合計です。中田様の家計データをもとに、以下の前提で必要な保障額を算出してみましょう。夫死亡後の主な収入遺族年金:尚子さん38歳時から65歳まで総額約5,200万円(38歳から53歳:年間約176万円、53歳から55歳:年間153万円、55歳以降111万円)老齢基礎年金:尚子さん65歳から87歳まで総額約1,700万円夫死亡後の主な支出生活費:生活費は{現在の月間支出-(住居費+教育費+夫保険料)}×12月+旅行代+車両保険代=年間約290万円 妻・末子(22歳まで)21年間は×7割・妻のみ28年間は×5割で計算すると総額8,350万円教育費:保育園(月3万円)、小学校から高校までは公立、大学は私立文系とすると総額約2,300万円(※その他の収入・支出の前提は文末に記載してあります)計算の結果、中田家の「夫死亡後の収入」は約10,600万円、「夫死亡後の支出」は約13,050万円となり、必要保障額は2,450万円となりました。現在の健太郎さんの死亡保障は総額3,595万円で、必要な保障額よりも大きい保障となっています。その分高い保険料を支払っているともいえます。年金部分はそのままにして、一時金で受け取れる保険金額を減らすなど検討してみてもいいでしょう。また現在の保険は48歳の時に更新となりますが、同じ保障額の場合、年齢が上がるため保険料も上がると考えられます。必要保障額はお子様の成長とともに減っていくため、更新の時には、保障額を減額して見直しをしてください。別の保険を考える場合の見直し例も一つ挙げてみます。必要保障額より少し多めになりますが、500万円分を定期保険で、残りを収入保障保険で補うと考えた場合、41歳・男性では以下のようになります。A社定期保険500万円(10年) : 月額保険料1,910円B社収入保障保険(年金月額10万円・60歳まで・受取総額2,280万円) : 月額保険料3,180円保障総額は2,780万円で、月額保険料A・B社合計5,090円となります。現在支払っている月額保険料8,748円(定期保険と長期生活保障保険の合計)と比べ、大幅に保険料を減らすことが出来ます。次に尚子さんの死亡保障も確認していきましょう。死亡保障に関しては、尚子さんにもしものことが起こった場合は一時金として500万円が支払われます。月保険料が障害特約を付けて1,540円で、60歳時更新ですので、このままお持ちになってはいかがでしょうか。60歳時には下のお子様も大学を卒業する年になっているので、その後は更新の必要はありません。医療保障に関しては、健太郎さんは現在、月6,104円の保険料を支払っておられますが、入院日額を同条件とした場合、七大生活習慣病120日入院、先進医療、がん診断治療給付金が付いて、41歳・男性・終身払いで月保険料2,500円程度というものもあります。医療保障に関しては健太郎さんだけでなく尚子さんも一度見直してみてはいかがでしょうか。ライフステージが変われば必要保障額や保障内容も変わっていきますので、その時々に合った保険を選ぶことが大切となります。(※必要保障額算出の前提)38歳時の女性の平均余命48.78歳(23年度簡易生命表より)より87歳まで生きることとし、49年間分として計算遺族厚生年金額は平均標準報酬額:40万円、平成24年度価格にて算出死亡退職金:500万円とする尚子さんは38歳から60歳まで年100万円で働くこととする(総額2,200万円)その他収入:学資保険約200万円、現在の貯蓄800万円住居費:固定資産税年間20万円、管理費年間10万円とすると総額約1,500万円(ローンは支払う必要がなくなるため計上しない)結婚援助金2人分200万円、死亡時整理金200万円、一時金(リフォーム代・予備費など)500万円とする【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月20日毎日の生活に役立つ情報をクイズ方式でお届けします。今日から暮らしに取り入れたくなりますよ。Q:床を掃除する順番で効率的なのはどれでしょうか?A:フロアモップをかけてから、掃除機をかけるB:掃除機をかけてから、フロアモップをかけるC:掃除機をかけてから、ぞうきんがけをする(答えは矢印の下です!)↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓解答:A:フロアモップをかけてから、掃除機をかける解説:掃除機をかけると排気でホコリが舞い上がり、落ちてくるのに数時間かかるため、先にフロアモップで床のホコリをそっとふいてから掃除機をかけるのが効率的です。※ただし、掃除道具によっては異なることがあります。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月14日東京海上日動あんしん生命保険は9日、病気による就業不能や要介護となった場合の生活費を支援する「家計保障定期保険 就業不能保障プラン(家計保障定期保険 重度5疾病・重度介護保険料払込免除特則、重度5疾病・重度介護家計保障特約付加)」を15日に発売すると発表した。顧客のニーズが死亡保障から生存保障へシフトしつつあるなか、家計(収入)保障保険分野においても、病気が原因で従来のように働けなくなった場合や交通事故などにより介護が必要となった場合の収入減をカバーする生存保障への期待が高まっている。新商品「就業不能保障プラン」は、こうしたニーズに応えるため、従来の「死亡・高度障害保障」に加えて、5つの疾病(悪性新生物(がん)・急性心筋梗塞・脳卒中・肝硬変・慢性腎不全)により就業不能状態となった場合や所定の要介護状態に該当した場合でも、毎月一定の金額を支払う。また、給付金を支払う場合、以降の保険料の払込も不要とすることで、顧客の負担を極力、軽減するようにしたという。死亡時に加えて就業不能になった場合でも、保険期間を通じて家計を保障する保険は業界初とのこと(2012年9月同社調べ)。死亡・高度障害保障に加え以下の場合でも、給付金を毎月支払う重度5疾病・重度介護家計保障特約…被保険者が一旦、5疾病(悪性新生物(がん)・急性心筋梗塞・脳卒中・肝硬変・慢性腎不全)により所定の就業不能状態が60日を超えて継続したと医師により診断された場合、またはベッド周辺の歩行・衣服の着脱・入浴が自分ではできないなど約款所定の要介護状態に該当し、要介護状態が180日を超えて継続したと医師により診断された場合に該当した場合、重度5疾病・重度介護給付金を保険期間中、毎月支払う給付金を支払う場合、以降の保険料の払込は不要同プランでは重度5疾病・重度介護保険料払込免除特則(新特則)も同時に付加されるため、給付金の支払事由に該当した場合、以降の保険料(主契約+特約)の払込が不要【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月11日家計管理といえば、「家計簿」をつければよいと考えがち。でも、クレジットカードの利用や株式や投資信託への投資、住宅ローンや教育ローンを組む場合、現金収支を基本としている単式簿記の家計簿で実態をつかむのは難しいのが現状です。こんなときに役に立つのが、複式簿記を活用した「バランスシート(BS、貸借対照表)」と「損益計算書」(PL)。本来は企業の財政状況やその年の経営成績を明らかにするためのツールですが、家計に応用して使うと、大きな買い物をするときや借り入れをするとき、投資体力を測るときなどに役に立ちます。バランスシートと損益計算書は、企業が作成を義務付けられている財務諸表の1つです。期末時点の資産・負債・資本の額はどうなっているのか(バランスシート)、1年間でどれだけ儲けたか、損したか(損益計算書)を把握し、株主や融資先などの利害関係者に報告するために作成する報告書なのです。2つの財務諸表を照らし合わせることで、経営効率や支払能力などを確認することができるようになっています。<図表1>をご覧ください。家計向きにアレンジしたバランスシート(家計バランスシート)は左側に資産(1~4)、右側に負債(5~7)を書き込み、資産から負債を差し引いたのが「正味財産」となります。目指すは正味資産のプラスです。正味資産はあなたが持つすべての資産・負債を清算した時に残るもの。これがマイナスであればあるほど、アクシデントに弱い家計を意味します。地震などの自然災害が起きた時、会社の業績不振などで手取り収入が減ったり、リストラにあったりした時、不況で株式投資で時価が大幅に目減りした時etc…、私たちの周りには自分の力ではコントロールできない出来事があります。そんなときに心の平静を保ちながら、好機が巡ってくるまで暮らしていけるかどうか。それを図る指標の1つとして、家計バランスシートはあります。<家計バランスシートの費目>(1)現金…手持ちの現金(2)金融資産…預金、有価証券、保険の解約返戻金などの時価(3)不動産…土地、建物の時価(4)その他資産…車、絵画、骨董品、ピアノ、宝飾品、敷金、会員権などの時価(5)クレジットカード…未払い残高(6)住宅ローン…未払い残高(元本)(7)その他ローン…無担保ローン、マイカーローン、教育ローン等の未払い残高作成のコツは細かいことを気にしないこと。時価はざっくりとした金額で構いません。それよりも表を早く仕上げることに力を注ぐことが重要です。これらが役に立つのは、家や車の購入のためにローンを組んだり、投資額を増やすなどの決断をする時に、「本当にこれをやって問題ない?」を調べるためのものです。表を作ることが目的ではなく、適切な判断ができる材料づくりとして取り組んでください。マイホームを建てる、車を買う、株や投資信託に投資するなどの場合、単なる支出ではなく、購入したものは資産となります。家計バランスシート上では金融資産などが他の資産に変化した扱いになります。支出にはならないので、家計の損益計算書の「生活費」には計上しません。また、ローンを組んで購入した場合、借入金の元金部分はバランスシート上の「負債」に、利息部分に関してのみ家計の損益計算書上の「生活費」に計上します。ちなみに、クレジットカードの場合は先に消費が行われ、お金の支払いは後になります。購入代金がどこに計上されるかは買ったものが資産かどうかによって違います。口座引き落とし前の元金は家計バランスシート上の(5)に記載してください。リボ払いを利用している場合は未払い残金を書き込みます。あといくら残っているかがわからないときは、カード会社に電話をすれば教えてもらえます。同様に、家計の損益計算書もざっくりと算出します(<図表2>)。1年間の「(8)収入」から「(9)税金・社会保険料」と「(10)生活費」を差し引き、「年間消費損益」を算出すればOKです。投資に向かない家計とは正味財産がマイナスの家計です。借金がなければ生活できない状態というわけですから、まずはそれを改善した上で投資にチャレンジすること。マイナスではないが、プラスの額が少ない場合も同様です。資産の内訳にもよりますが、不動産などの換金に時間がかかる資産が大半を占めている場合は生活防衛資金(不測の事態に備えた預貯金)として生活費の1~2年分を用意するか、時価変動の影響の少ない積立投資から始めましょう。年間消費損益がマイナスになった場合、その理由がなんであるかが重要です。車の買い替えやリフォーム費用など、大きな買い物を行った年のマイナスでそれがなければプラスになるというのであればよいのですが、普通に暮らしている状態でマイナスというのは早急に改善する必要があります。お金の使い方(予算配分や管理方法)を見直したり、収入を増やす工夫をすることが大切です。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月13日学生さんはもちろんのこと、社会人になっても語学や資格取得などで勉強しなくてはいけないことは多いもの。そこで今回は脳科学者の塩田先生に、脳の仕組みに基づいた、効率的な勉強法についてお聞きしました。■集中力を高めるには10分の予習が有効――先生、効率的な勉強法で、最も大事なことって何ですか?「私がよく言っているのは、もっと予習を大事にしなさいということ。皆さん復習はしますが、予習はおろそかにしがちなのではないでしょうか」――でも、まだ授業で習っていないから、分からないことも多いです。「それでいいんです。むしろ、分からないことが大事。予習ではテキストを読んで、疑問点や難しいところ、よく分からないところ、新たに出てくる用語などを色ペンでチェックしておくだけでいい。こうしておくと、授業中、そこで集中力が高まるからです。脳は、分からないものや未知のものに対して非常に敏感に反応するようにできています。野生動物でも、向こうから何か来る、敵かどうか分からないとなると命にかかわる問題ですから、とても困りますよね。『分からない』という状態から早く脱却したい本能があるので、『これは何だろう?』と集中力が増すんです。あらかじめどこが分からないかを知っておけば、授業中、先生がそこを説明するときに脳がフル回転して、理解力・注意力も高まるし、記憶にも定着しやすくなります。また、長い授業時間中ずっと集中していることは難しいですが、これなら、自分の弱いところを集中して聞くことができるというわけです」――予習がそんなに大事だなんて、盲点でした!「復習の時間を削ってもいいので、必ず予習をしておくことをおすすめします。授業で分かったようなつもりになって、何となく復習するよりずっと効率がいいです。問題の演習など、ある程度復習で身につけるべきこともありますが、まずは理解できなければ何にも始まりません。理解力を高めるには、予習が一番です。これは社会人も同じ。講習などの前にはテキストや資料にあらかじめ目を通しておくとか、ネットで情報を集めておくといいですよ。また、集中力を高める方法として、先生に質問に行くのも有効です。わざわざ質問に行って1対1でとなると、集団の授業よりも緊張して、集中力が高い状態になるからです。通信教育や自習もいいですが、できるだけ、先生が目の前にいるほうが集中はしやすいです」■時間を区切る・繰り返す・アナログ手法がおすすめ――受験生などは一日中勉強しますが、どうやって集中力を持続させたらいでしょう。「50分やって10分休憩の1時間単位にするとか、やはり時間を区切るべきですね。あと、脳の同じ部分を使い続けることを避けるために、同じ教科を続けて勉強しない。例えば、歴史などの暗記ものは記憶をつかさどる海馬、物理や数学などの論理的思考が必要なものは前頭前野をよく使いますので、同じ部分を使い続けると疲れてしまう。同じ教科を集中的に勉強したいなら、英単語(暗記)、長文読解(論理的思考)を交互にするなどするといいでしょう」――よく聞く受験テクは、脳科学の視点からも正しいのですね。では、暗記しやすい勉強ってありますか?「一度に細かく正確に覚えようとしないで、最初はざっくりでいいから何度も繰り返したほうが記憶に定着します。例えば英単語を200覚えたいなら、20ずつ10日よりも、毎日200を10日やったほうがいい。一例ですが、CDやDVDなどの音声教材を流しっぱなしにしながらテキストを読む、などのやり方なら、一日200の単語を勉強することも可能です。特に語学は繰り返しが有効。母国語を覚えた時は、最初はよく分からなかった言葉も、とにかくたくさんの言葉に繰り返し触れていたはず。それと似た状況を作るといいです。また、テキストを目で追うだけでなく、手で書くとか口に出して読むのも有効です。脳のいろいろな部位を使うので、やはり記憶に定着しやすい。今は便利なものがいろいろありますが、アナログのほうが忘れにくいです」――やっぱり、ある程度苦労しないとダメですね……。「スピード勝負の調べ物などには便利なものをどんどん使うべきですが、記憶を定着させるには、苦労したほうがいいです。例えば、電子辞書より本の辞書のほうが手でめくった感覚が脳に伝わり、理解力や記憶力も増すでしょう。あと、現代人は、深くものを考えるということが減っているように思います。あふれる情報を処理することに忙しくて、一つのテーマをとことん考え抜く機会が少ないと、脳が活性化することが減ってしまいます。たまには哲学的な問いをとことん考えてみるとか、名著と呼ばれる古典を読んでみるとか、知らない人と会話するとか……。パズルのように、知識はさほど必要としないけど頭を使う遊びもいいですね。上手に脳をリフレッシュしながら勉強すると、より効率的です」――ありがとうございました!(取材・文/島田彩子)塩田久嗣(しおた・ひさし)1962年生まれ、脳科学者。ブレインサイエンス・ラボラトリー所長。京都大学卒業後、脳や心の研究に従事し、それまでの脳科学の常識を覆す「感情量」という独自の概念を提唱している。人気携帯サイト『男子脳×女子脳』の企画・監修をはじめ、執筆活動やテレビ、ラジオ出演も多数。おもな著書に、『99.9%成功する脳の使い方』(中経出版)、『"成功脳"の秘密がわかった!「扁桃(へんとう)体パワー」が幸せを引き寄せる』(徳間書店)など。
2012年08月05日ネットで使える資金管理ツールをご紹介する連載コラム「上手に活用して”快適”マネーライフ! 『お金の管理』便利ツール」。第8回では、無料オンライン家計簿『@家計簿』を取り上げます。これまで紹介してきたオンライン家計簿には、ブログや健康管理などさまざまな機能が付加されているタイプが多かったですよね。このようなタイプは利用していて確かに楽しいのですが「余分な機能は要らない」と感じることはありませんか? 今回紹介する「@家計簿」は、そんな「家計簿機能だけを利用したい」と考えている人に最適な、家計簿機能に特化したオンライン家計簿となっています。「@家計簿」のコンセプトは「簡単!」&「続けられる!」で、入力方法も非常にシンプル。ログインすると、まず「基本画面(今日の家計簿)」ページが表示されます。初期設定では、「現在の現金資産残高」の欄に、手元にある現金と普通預金口座にある現金の合計額を入力し、「残高調整」のボタンをクリックして、「現金資産残高」の設定を行うようになっています。ただ手元の現金を管理するだけなら、「現金資産残高」のみを設定しておけばいいのですが、金融口座やクレジットカードなどを利用する場合などは、それぞれの項目をあらかじめ設定しておくと使い勝手がよくなります。例えば、定期預金や投資信託、株式などの金融資産を管理する場合は、「金融資産口座管理」機能から行います。初期設定は、「金融資産口座」ページから、現在所有している金融資産の「取引内容」「商品名」などを入力するだけ。取引日付は、家計簿開始日以前であればいつでも構いません。最後に残高調整を行って完了となります。なお、給与振込口座、クレジットカード引き落とし口座・証券会社のMRFといった決済性のある口座については、現金資産として管理するため、口座登録の必要はありません。カードローンや口座貸付など現金の借入残高がある人は、「キャッシュローン管理」機能を利用すればいいでしょう。初期設定は、「キャッシュローン管理」ページにて、「新規借入」として現在の借入項目を入力して行います。日付設定および残高調整の入力は、「金融資産口座管理」と同様です。家のローンや給料など、毎月決まった日に支出・収入がある費目については、「固定入力項目設定」機能を使って、前もって登録しておくと便利です。この機能を利用すれば、登録日になると基本画面に入力項目が自動的に表示され、クリックするだけで入力が行えるようになります。金額が決まっていない費目も、日付と費目名だけでも登録しておけば、当日は金額を入力するだけで済みますよ。毎日の収支は、「基本画面」から行います。入力フォームにて「内容」「費目」「金額」「メモ」を登録すると、ページ下段に当日入力した項目と当月の収支、および現金資産残高が表示されます。また、消費税の「自動計上機能」を利用すると、レシートからの入力も簡単に行うことができます。もちろん携帯電話にも対応。i-modeおよびJ-skyからの利用が可能で、買い物したその場で入力することができます(入力機能のみ使用可能)。買い物の際にクレジットカードを利用した時は、入力フォームのカード利用欄にチェックを入れて記帳します。返済内容の入力方法を説明すると、「クレジットカード管理」ページを開いて、日付を確認。その後、全額返済の場合は「全額支払い」欄にチェックを入れる、また、分割払いの場合は「支払い金額指定」欄に今回支払う金額を入力して設定します。きっちりと予算管理を行いたい人は、「今月の予算と実績」ページで月ごとの予算を設定しておくことをお勧めします。予算設定は、「予算」欄に費目別の予算金額を入力し、一番下の欄で予算を設定する年月を選択して、「予算として登録」ボタンをクリックして入力します。予算と実績の差額も現時点のものが表示されるので、当月の残り予算を一目で確認することも可能です。また、「今月の予算と実績」ページは「家計診断システム」と連動しており、家計簿上から直接家計診断を受けることもできます。家計診断では、支出グラフと家計の健全度に関するアドバイスが表示されます。ところで皆さんは、家計簿をつけていて残高が合わなくなった経験はありませんか? 「@家計簿」では、どうしても残高が合わない場合、「現在の現金資産残高」欄を書き換えて帳尻を合わすことが可能です。簡単に修正できるので、めんどくさがりの人にも向いている機能だと思いますよ。余分な機能を省いた「@家計簿」は、初心者でも簡単に使うことができるオンライン家計簿です。これまで家計簿をつけた経験が無い人も今日から始めてみませんか?【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月02日COBS ONLONEの会員1,157名に、2009年9月29~10月6日の期間で「家計簿についてアンケート」を行った。「家計簿をつけたことはあるか」を聞くと、「現在つけている」41.1%、「過去につけていた」17.0%となり、合計58.1%が今までに家計簿を付けたことがあると回答した。男女別では女性の方が付けたことがある人が多く、63.0%が「現在つけている」または「過去につけていた」と回答した。以下、家計簿を「現在つけている」、「過去につけていた」と回答した680人に聞いた。「どんな家計簿を使っているか」という問いに対しては、「ノートなどで記入するもの」が最も多く52.7%、次いで「パソコンで入力(エクセルなど自作、オリジナル)」23.5%、「パソコンで入力(専門のソフトやアプリケーション)」18.5%となった。その他では、「DSなどのゲーム機のソフト」、「携帯のアプリ」といった回答が多かった。また男女別で見ると、男性の方がパソコンで家計簿を付けている率が高く、女性ではノートが主流だった。「家計簿をつけてから貯金額が変わったか」を聞いた。「変わらない」という人が57.7%と最も多かったものの、「増えた」人が39.3%となり「減った」の3.1%を大きく上回った。「家計簿でお金の動きを理解することで、貯金額を増やした」という人が多かった。最後に、1,157名全員の貯金額を比較した。「現在家計簿を付けている」という人では100万円以上貯金している割合が60.5%と過半数となり、「過去につけていた」人では、20万円未満の層が他よりも多くなっていた。このことから、継続して家計簿を付けている人では貯金額が伸びる傾向があることが伺えた。COBS ONLINE会員アンケート「家計簿に関してのアンケート」より抜粋(期間:2009年9月29~10月6日、集計人数:1,157名/家計簿を付けている:680名)完全版(画像などあり)を見る
2009年10月26日