日本古来の伝統芸能に新たな視点を加え、これまでにない舞台公演を生み出してきた「J-CULTURE FEST」の「井筒装束シリーズ」。今回は構成・演出に日本舞踊尾上流四代家元の尾上菊之丞を迎え、古事記をもとにした詩楽劇『八雲立つ』を上演する。主人公のスサノオを演じるのは、歌舞伎役者ながら、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』での好演なども記憶に新しい尾上右近。そんな右近に本作へ寄せる想い、さらに2022年の振り返りと、2023年に向けた胸の内を語ってもらった。飛躍した表現は歌舞伎役者が得意どころ――台本を読まれての感想、作品としての魅力をどんな点に感じましたか?神話を題材にしているということで、メッセージ性がはっきりしている、非常にわかりやすいという点は、まず大きな魅力だと思います。さらに神が生まれる、国が出来るといったスケールの大きな話なので、そういった飛躍した表現は、僕ら歌舞伎の人間が得意とするところですから。特に僕が演じるスサノオは、暴れん坊のヒーローという、非常にエネルギッシュな役どころ。なので、ふんだんに歌舞伎的要素を取り入れられるのではないかなと。舞台上でお化粧をする、なんて演出もあるようですし(笑)。また舞踊には奉納といった意味合いもあるので、自分たちも神様と繋がっている、神様を感じながら舞台に立てるのではないかと思います。――本作には歌舞伎役者である右近さんのほか、多ジャンルのキャストが同じ舞台に立たれますね。歌舞伎そのものをやるわけではないですからね。各ジャンルの、しかも超プロフェッショナルな方が参加されるわけで、それぞれの持ち味を発揮していただきつつ、僕の役割としては、それをかき混ぜていくことかなと。さらに僕とお神楽の“ふたりスサノオ”という演出もあるようなので、それぞれの違いなども見比べていただけるのではないかと思います。スサノオ役を演じる尾上右近ほか、共演はイワナガヒメを演じる水夏希、構成・演出も手がける尾上菊之丞、さらに川井郁子のヴァイオリンと吉井盛悟の和楽器、石見神楽(MASUDAカグラボ)の舞が物語を彩る――年末年始の公演ということで、お客さまにとってもまた特別な想いで来場されるかもしれませんね。ここのところやっぱり、お客様のお時間を頂戴している、という感覚は非常に強くなっています。しかも今回は年末年始なわけで、その骨頂みたいなものですよね。だからこそシンプルに楽しんでいただきたい、もうそのことしか頭にないです。そしてお客さまに楽しんでいただくためには、自分も楽しむってことが大切なのかなと。今回で言えばやはり、お神楽的な動きであったり、お歌であったり、かなり大きな振り幅でいろいろな表現をさせてもらえる。なによりこの豪華な出演者の皆さんとご一緒出来ること、それが僕にとっての一番の楽しみですね。節目の30代。すべては歌舞伎のために――2022年もさまざまなことにチャレンジされた一年になりましたね。今年30歳になったのですが、それはやっぱり大きいみたいです。30代を最高のタイミングで迎えられたとは思いますが、20代が終わることに対する恐怖感は想像以上に大きくて。いわゆる若手じゃなくなるってことですよね。あと初めての挑戦が少なくなっていくこと。そこに対する恐怖感は、いまだにあるかもしれません。というのも「甘えちゃいられない」ってことだと思うんです。自分ってものをさらに認識しなきゃいけない時期に突入したというか。今まではとりあえずノリでやってみることも多かったのですが(笑)、いやいや、もうすでに似たようなことはやっているだろうと。もしもう一回やるとなったら、じゃあなんのために? というしっかりとした目標が必要になってくる。ただ“歌舞伎のため”というのは、やっぱり僕の中では相当大きいみたいですね。歌舞伎のためには、この人の話は聞いておいたほうがいいなとか、会っておいたほうがいいなとか。歌舞伎を基準にする、その意識はより強くなっていると思います。――映画やミュージカルなど活躍の幅を広げながらも、やはり最終的に戻ってくるのは歌舞伎だと?そうですね。自分が思っている以上に、歌舞伎ってものが僕の中で大きな位置を占めているみたいです。いくつか選択肢があった時、その中からどれを選ぶのか。なんとなくの気分で選ぶこともありますが、その理由を辿っていくと、結局は歌舞伎なんですよね。歌舞伎界で目立ちたいとずっと思っていた――ますますの飛躍が期待されますが、2023年はご自身にとってどんな一年にしたいですか?ある意味、スケジュールが見えてきた一年でもあります。これまでは「どんな一年になるんだろう?」と決まっていないことに対するワクワクだったんですが、来年は「どんな内容になるんだろう?」と決まっていることに対するワクワクに変わっている。それはちょっと新鮮な変化かもしれません。ただ先ほども言いましたが、やっぱり楽しみ続けてはいたいなと思います。――またお忙しい一年になりそうですね。そうですね。今までは「そんなことないですよ」と答えることも多かったんですが、これだけ言われ続けるということは、「俺、やっぱり忙しいんだな」と(笑)。でもありがたいですよ。だってずっとそうなりたかった、目立ちたかったんですから(笑)。それはなぜかと言ったら、やっぱりこの歌舞伎界でやっていきたいから。そして大役であり憧れの「鏡獅子」(『春興鏡獅子』)をやりたいから。そこは来年の大きな目標のひとつですし、執着していきたいなと思います。取材・文:野上瑠美子撮影:You Ishiiヘアメイク: Storm(Linx)スタイリスト:三島和也(tatanca)衣装:ジャケット¥26,400・パンツ¥17,380 / 共にINTERPLAY ※その他スタイリスト私物ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★尾上右近さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!J-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ詩楽劇『八雲立つ』チケット情報はこちら:
2022年11月10日日本舞踊の流派のひとつである尾上流(事務所所在地:東京都中央区 家元:尾上菊之丞)4代家元尾上菊之丞と宗家藤間流(事務所所在地:東京都港区 宗家:藤間勘十郎)八世宗家、藤間勘十郎は2020年7月、コロナ禍においても日本舞踊・伝統芸能の魅力を発信すべくオンラインサロン「K2 THEATRE」をスタートいたしました。2022年12月16日(金)、初めての舞踊公演を日本橋公会堂で開催、2022年11月1日(火)よりチケットを発売いたします。「関の扉」には歌舞伎役者の尾上右近氏も特別出演いたします。URL: 尾上菊之丞と藤間勘十郎 1■K2 THEATRE(ケーツーシアター)とは古典芸能の世界は伝統やしきたりを大切にする、クローズドな世界でもあります。コロナ禍で芸術や文化の意義が問われ、披露の場も縮小されるなか「オンラインサロン」という場で広く門戸を開き、沢山の魅力をお伝えしたい。そんな想いで流派の垣根を超えて、尾上流四代家元、尾上菊之丞と宗家藤間流八世宗家、藤間勘十郎が2020年に立ち上げたサロンです。新作から古典まで撮りおろしの日本舞踊やライブ配信、伝統芸能解説、和楽器演奏、楽屋拝見など“ここでしか観ることのできない”多彩なコンテンツをお届けしています。現代ではなかなかふれる機会のない日本舞踊・伝統芸能の世界を「お好きなときに」「何度でも」「自分のペースで」楽しめる、日本人なら知っておきたい古典芸能サロンです。■「オンラインサロンK2 THEATRE特別舞踊公演」詳細新しい表現の場である「K2 THEATRE」初の舞踊公演です。生の舞台の息遣いを感じていただきたく、全曲古典作品でありながらも、様々な趣向にてご覧いただきます。流儀として大切にしている演目や、衣裳拵えもあれば素踊りもあります。ゲストには尾上右近氏をお迎えして歌舞伎舞踊の大古典を勘十郎さんが練り直した「関の扉」を上演。尾上菊之丞の子供たちも出演いたします。日本舞踊の魅力、生の舞台をお楽しみください。11月中に家元と宗家、尾上右近氏によるインスタライブも実施予定です。一、女夫狐(常磐津) 藤間勘知恵・藤間勘松音・藤間勘光二、二人椀久(長唄) 尾上菊透・尾上菊晴三、漁樵問答(長唄) 尾上菊之丞・藤間勘十郎四、外記猿(上) 羽鳥嘉人汐汲 (下) 羽鳥以知子五、関の扉(常磐津) 藤間勘十郎・尾上右近・尾上菊之丞場所 : 中央区立 日本橋公会堂/東京都中央区日本売蛎殻町1-31-1半蔵門線「水天宮前」A6出口・日比谷線「人形町」A2出口・浅草線「人形町」A5出口日時 : 2022年12月16日(金)午後4時30分開演 ※午後4時開場入場料: 1階席8,000円 2階席6,000円 ※全席指定/税込演奏 : 長唄/唄:日吉小八郎 三味線:東音河野文常磐津/浄瑠璃:常磐津和英太夫 三味線:常磐津菊寿郎囃子/藤舎千穂 連中チケット申込 : チケットに関するお問い合わせ先: 株式会社TOMABUNE03-6812-9592 kanjurou.soke@gmail.com ■K2 THEATRE概要初の舞踊公演を記念し、2022年11月1日より12月末まで、初月無料で「K2 THEATRE」のコンテンツをお楽しみいただけます。名称: K2 THEATRE(ケーツーシアター)概要: CAMPFIREにて入会申込後、Facebookクローズドグループにて視聴&コミュニケーションURL : ※サロンメンバーとしてご登録後、初月無料でご視聴いただけます。■尾上流(おのえりゅう)とは日本舞踊尾上流は1948年(昭和23年)歌舞伎俳優尾上宗家の六代目尾上菊五郎によって創立されました。「品格、新鮮、意外性」を初代家元の言として大切にしています。六代目尾上菊五郎の歩んだ日本舞踊の理念に基づき、上品な舞踊、格調の高い舞踊芸術を掲げ、日本の文化を絶やさずその魅力を国内外へ伝え続けます。尾上菊之丞■三代目 尾上菊之丞(おのえ きくのじょう) 尾上流四代家元1976年生まれ。2歳から父に師事し5歳で初舞台、2011年四代目尾上流家元を継承し三代目尾上菊之丞を襲名。新作の創作にも力を注ぎ、様々な作品を発表。日本を代表する和太鼓奏者、林英哲氏をはじめ様々なジャンルのアーティストとのコラボレーションにも積極的に挑戦。京都芸術大学非常勤講師。新橋「東をどり」、先斗町「鴨川をどり」の花街舞踊でも演出振付を手掛けています。歌舞伎や宝塚歌劇団、万国博覧会、フィギュアスケートショー「氷艶」等を振付。OSK日本歌劇団、高橋大輔主演アイスショー「Luxe」などを演出。日本舞踊界初の映像作品、日本舞踊Neo「地水火風空そして、踊」では作・演出を務めています。■■コメント■■「勘十郎さんとはこれまで様々な形で共に力を合わせて歩んで参りました。時に作曲家と役者として、時に浄瑠璃と三味線のコンビとして、また今回の会場となる日本橋劇場にて2008~2014までの7年間「趣向の華」という夏の勉強会の共同主催者として、そして2020年コロナ禍に突入して立ち上げたオンラインサロン「K2THEATRE」の共催者として初めて2人で本業の舞踊公演を開催します。また互いの流儀とも大変関わりの深い尾上右近さんを迎えての舞台を是非ご覧ください!」尾上流 : Instagram: Facebook : Twitter : ■宗家藤間流とは宗家藤間流は日本舞踊の五大流派の一つで、江戸時代から今日まで300年以上の歴史があります。代々、歌舞伎の振付師であり、六世藤間勘十郎は多くの振付作品を残したことで人間国宝に指定されました。彼は衣装や鬘を付けない「素踊り」を積極的に取り入れ、今でも「素踊り」は当流において根幹をなす踊りのスタイルです。歌舞伎舞踊と六世の作品や手法の両方を守り、発展させています。藤間勘十郎■宗家藤間流八世宗家 藤間勘十郎(ふじまかんじゅうろう)1980年生まれ。歌舞伎振付師。宗家藤間流現宗家。2002年、22歳で八世を襲名、翌年に芸術選奨文部科学大臣賞新人賞を受賞。歌舞伎舞踊の振付以外にもオペラやニコニコ超歌舞伎などの舞台演出等、多方面で活躍。振付師として活動する一方で後進の育成にも力を入れる。また、2007年のフランスや2015年のブラジルなどの積極的に海外公演を行い、日本伝統芸能の魅力を国内外に発信しています。■■コメント■■「藤間勘十郎でございます。この度K2シアター初の舞踊公演にゲストとして尾上右近さんをお迎えし天下転覆を企む悪人とそれを打ち砕く桜の精の奇想天外な物語を描いた歌舞伎舞踊の名作【関の扉】、若返りの水を求め養老乃瀧に現れた樵夫が竜宮城帰りの浦島太郎と出会う【漁礁問答】を上演致します。今まで色々舞台で御一緒してる菊之丞さんと、二人の舞踊公演は実は初めて!!どのような公演になりますか乞う御期待!是非劇場に!」藤間勘十郎HP: Instagram : Facebook : Twitter : YouTube : 尾上右近■歌舞伎役者 尾上右近(おのえ うこん)1992年生まれ。清元宗家七代目 清元延寿太夫の次男。曾祖父は六代目尾上菊五郎、母方の祖父には俳優 鶴田浩二。7歳で歌舞伎座『舞鶴雪月花』の松虫で本名の岡村研佑で初舞台。12歳で新橋演舞場「人情噺文七元結」の長兵衛娘お久役ほかで、二代目尾上右近を襲名。2018年1月清元栄寿太夫を襲名。■■コメント■■「二人のお師匠さんとこのような形でご一緒させていただける日が来たなんて夢のようです。僕も本名の頭文字がKなので、ある意味K3のつもりで励みます!」尾上右近HP: Instagram : Twitter : YouTube : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月01日日本舞踊の流派のひとつである尾上流(事務所所在地:東京都中央区 家元:尾上菊之丞)4代家元尾上菊之丞と、大蔵流茂山千五郎家の狂言方能楽師、茂山逸平は、2022年12月10日(土)に東京のセルリアンタワー能楽堂、12月24日(土)に京都の金剛能楽堂で14回目となる「逸青会」を開催いたします。「連獅子」には花柳基氏、「きつね」には歌舞伎役者の中村莟玉氏も特別出演いたします。2009年からの二人会「逸青会」【逸青会とは】舞踊家・尾上菊之丞と狂言方能楽師・茂山逸平が互いのジャンルを越え、新しい形としての舞踊と狂言の可能性を追求している二人会です。2009年より毎年創作を重ねさまざまな形で継続して開催、この度14回目を迎えます。古典作品の上演に加え、互いのジャンルの研鑽と、「舞踊」「狂言」という似て非なる芸能を合わせ、単なるコラボレーションに終わらない新しい可能性を求めて毎回「舞踊狂言」として新しい作品を創作、発表しています。現在までに十作品を超える逸青会オリジナル作品が生まれ、コロナ禍以降、オンライン配信も実施しています。逸青会YouTubeチャンネル: 【「逸青会」詳細】日本舞踊と狂言の古典作品をご覧いただいたのちに、新作「きつね」をご覧いただきます。古典作品は日頃からご縁の深い方々にもご出演頂き、3日間異なる演目を上演いたします。新作「きつね」には歌舞伎役者の中村莟玉を迎え、歌舞伎舞踊にも狂言にも登場する「きつねが化けた人間」のそれぞれの表現の違いを柱に物語が展開します。第一線で活躍する演者たちが挑戦して創り上げる、新しいエンターテインメントをお楽しみください。【東京】13時開演の部 ※12時半開場一、北州(清元) 尾上菊之丞二、寝音曲(狂言) 茂山逸平・島田洋海三、きつね(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・中村莟玉【東京】16時開演の部 ※15時半開場一、連獅子(長唄) 花柳基・尾上菊之丞二、泣尼(狂言) 茂山逸平・茂山七五三・島田洋海三、きつね(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・中村莟玉【京都】15時開演 ※14時半開場一、巽八景(長唄) 尾上菊之丞・尾上京二、音曲聟(狂言) 茂山逸平・茂山七五三・茂山慶和・島田洋海三、きつね(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・中村莟玉■■きつね■■初音の鼓の持主が変わり、主人の都合よく呼び出されるのに困った源九郎狐は友達の白蔵主狐を呼んできますが何の役にも立ちません。そこで新たな若い狐を募集する事にします。やって来た若狐に二人はアレやこれやと教え込むのですが、、場所 :東京 セルリアンタワー能楽堂京都 金剛能楽堂日時 :東京 2022年12月10日(土)13時開演・16時開演 ※2回上演京都 2022年12月24日(土)15時開演入場料:6,000円※全席指定/税込演奏 :長唄/今藤政貴・杵屋栄八郎社中 囃子/藤舎貴生社中チケット申込 : チケットに関するお問い合わせ先: 03-3541-6344(平日10時~18時) info@onoe-ryu.com 【尾上流(おのえりゅう)とは】日本舞踊尾上流は1948年(昭和23年)歌舞伎俳優尾上宗家の六代目尾上菊五郎によって創立されました。「品格、新鮮、意外性」を初代家元の言として大切にしています。六代目尾上菊五郎の歩んだ日本舞踊の理念に基づき、上品な舞踊、格調の高い舞踊芸術を掲げ、日本の文化を絶やさずその魅力を国内外へ伝え続けます。尾上菊之丞三代目 尾上菊之丞 (おのえ きくのじょう)尾上流四代家元1976年生まれ。2歳から父に師事し5歳で初舞台、2011年四代目尾上流家元を継承し三代目尾上菊之丞を襲名。新作の創作にも力を注ぎ、様々な作品を発表。日本を代表する和太鼓奏者、林英哲氏をはじめとする様々なジャンルのアーティストとのコラボレーションにも積極的に挑戦している。京都芸術大学非常勤講師。振付:尾上菊五郎劇団「NINAGAWA十二夜」歌舞伎NEXT「阿弖流為」ラスベガス歌舞伎公演「鯉つかみ」「獅子王」スーパー歌舞伎II「ワンピース」「オグリ」や宝塚歌劇団、万国博覧会、フィギュアスケートショー「氷艶」等をを振付。演出:「新作歌舞伎 風の谷のナウシカ」「赤胴鈴之助」、OSK日本歌劇団「ツクヨミ」「光」、高橋大輔主演アイスショー「Luxe」などを演出。新橋「東をどり」、先斗町「鴨川をどり」の花街舞踊でも演出振付を手掛けている。WEB上での発信にも力を注ぎ、藤間流家元・藤間勘十郎氏と古典芸能オンラインサロン「K2 TEATRE」を主催。日本舞踊界初の映像作品、日本舞踊Neo「地水火風空そして、踊」では作・演出を勤める。■■コメント■■今年も逸青会を開催できることを嬉しく思います。今年の新作は「きつね」、伝統芸能には狐が登場する作品がいくつもあります。狂言や舞踊、歌舞伎それぞれの表現の違いや共通点を利用し、ゲストに中村莟玉さんを迎えて描こうと思います。また、東京公演では舞踊の名手である花柳基さんと連獅子、京都公演では幼い頃からずっと一緒に修行してきた尾上京さんと踊ります。伝統芸能を見たことがあまりない方にはわかりやすく。伝統芸能大好きな方には新たな発想をお見せできればと思います。是非ご来場ください。尾上流 : Instagram: Facebook : Twitter : 古典芸能オンラインサロン『K2 THEATRE』(ケーツーシアター) 【江戸時代から記録に残る狂言の名門 茂山千五郎家】茂山千五郎家は江戸時代初期から歴史に残る京都在住の狂言の家系です。貞享4年(1687年)の文献に【油小路通四条下る】に「茂山徳兵衛」という狂言師が記されており、この徳兵衛が五代目、姫路藩、本田忠国のお抱えで十五世宗家の弟子であったことも分かっております。(※現在は十四世茂山千五郎が当主)長い歴史がありながら、茂山千五郎家では十世正重(二世千作)の「お豆腐のような狂言師」という言葉が大切に語り継がれています。一部の方だけが楽しむ、限られた世界の芸能ではなく、「いつの世も、どなたからも広く愛される、飽きのこない、そして味わい深い」そんな「お豆腐狂言」を目指しています。茂山逸平狂言方 能楽師 茂山逸平(しげやま いっぺい)1976年うまれ。4歳の時『業平餅』の童にて初舞台。その後『千歳』『三番三』『釣狐』を披く。1994年に、宗彦、茂と「花形狂言少年隊」を結成し活躍。また2000年より心・技・体、教育的古典狂言推進準備研修錬磨の会=「TOPPA!」を千三郎、正邦(現 千五郎)、宗彦、茂、童司と共に主催し、活動。NHK連続テレビ小説「京、ふたり」「オードリー」「ごちそうさん」他、舞台・CMにも数々出演。2006年より「HANAGATA」を正邦(現 千五郎)、宗彦、茂、童司と共に再開。2020年からはHANAGATA改め「Cutting Edge KYOGEN」として企画・製作・出演までを自分たちでおこない活動している。2006年秋から1年間フランスに留学。2009年より「逸青会」を主催。■■コメント■■今回の新作は『きつね』をご覧頂きます。あの狐とこの狐を結びつけてみたらどうなるか?そんな狐達が後継者を育成したらどんな苦難があるのか?今回こそ“逸青会だからこそ”可能な作品かもしれません。中村莟玉さんには結構なご負担を担って頂く事になりそうなので先にこの場で謝っておきます(笑)口伝を持って受け継がれる伝統芸能の世界を逸青会ならではの世界観でお楽しみ頂きます!茂山千五郎家 : Instagram : Facebook : Twitter : YouTubeチャンネル: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月11日体験・企画展示『正月に出会う 五節供の日本』展が、12月29日(木)から2023年1月3日(火) にわたって東京国際フォーラム ホールB5にて開催されることが発表された。『正月に出会う 五節供の日本』展は、最も重要な年中行事である人日(じんじつ:1月7日)、上巳(じょうし:3月3日)、端午(たんご:5月5日)、七夕(たなばた:7月7日)、重陽(ちょうよう:9月9日)のいわゆる五節供のルーツをたどり、日本人の感性と美意識をビジュアルで体感する企画。本イベントでは、平安時代の五節供を表現した360度から見られる1/4スケールジオラマや等身大の衣裳展示を通して五節供を紹介する。また 平安時代の装束試着できる体験プログラムに加え、五節供関連の和菓子などの販売も行われる。五節供ジオラマ併せて東京国際フォーラム B7では、12月30日(金) から2023年1月1日(日) にわたってJ-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ詩楽劇『八雲立つ』が開催される。本公演は、音楽や狂言、歌舞伎など日本古来の伝統芸能に新たな価値を創造することを目的とした事業「J-CULTURE FEST」の一環で、毎年正月の恒例イベントとして実施されるオリジナル企画。今年はスサノオとイワナガヒメの魂の交わりを描く荒魂と八岐大蛇の物語を上演する。構成・演出は尾上流四代家元を継承する尾上菊之丞が手掛け、尾上右近、水夏希が出演する。<イベント情報>J-CULTURE FEST presents 体験・企画展示『正月に出会う 五節供の日本』展2022年12月29日(木)~2023年1月3日(火)会場:東京国際フォーラム ホールB5【チケット料金】入場料:1,000円(税込)※保護者同伴の未就学児入場無料※詩楽劇『八雲立つ』公演チケットをお持ちの方は、入場は無料になります(必ず公演チケットをご持参ください)。■一般発売2022年10月7日(土)チケットはこちら:※セブンイレブンの店舗でも直接購入できます■チケットに関する問合せ:サンライズプロモーション東京TEL:0570-00-3337(平日 12:00~15:00)【イベント内容】■1/4スケール展示・紫宸殿展示:人日「白馬節会」・寝殿展示:上巳「曲水の宴」、端午「競馬」、七夕「乞巧奠」、重陽「茱萸袋」■等身大・実物大展示・新春:ぶりぶり、百人一首かるた、月次公事屏風一双・上巳:江戸時代の雛人形・等身大享保雛・端午:檜兜、五月人形・七夕:乞巧奠、織姫・彦星装束・重陽:菊の着せ綿・重ねの色目等身大・実物大展示■ワークショップA「子供向け衣裳体験。お内裏様やお雛様になってみよう」会場:東京国際フォーラム ホールB5エントランス体験料:500円(税込)ワークショップA「子供向け衣裳体験。お内裏様やお雛様になってみよう」■ワークショップB「フォトスタジオ。平安時代の衣裳を着て記念写真」会場:東京国際フォーラム ガラス棟会議室体験料:5,000円(税込)ワークショップB「フォトスタジオ。平安時代の衣裳を着て記念写真」■物販(グッズショップ)会場:東京国際フォーラム B5エントランス出店:赤福 / 銀座HIGASHIYA / 染司よしおか / ほか(予定)五節供の日本 展示情報サイト:<公演情報>J-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ詩楽劇『八雲立つ』J-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ詩楽劇『八雲立つ』出演者会場:東京国際フォーラム ホールB72022年12月30日(金) 16:00 開演2022年12月31日(土) 11:00 開演 / 16:00 開演2023年1月1日(日) 11:00 開演 / 16:00 開演※開場は、開演時間の45分前 /上演時間約100分構成・演出:尾上菊之丞脚本:戸部和久音楽・演奏:川井郁子(ヴァイオリン)/ 吉井盛悟(和楽器)【出演】尾上右近 / 水 夏希 / 川井郁子 / 吉井盛悟 / 石見神楽(MASUDAカグラボ)/ 尾上菊之丞 / 林 佑樹 / 花柳喜衛文華 / 藤間京之助 / 若柳杏子 / 花柳まり草【チケット料金】SS席:12,000円(税込)S席:8,000円(税込)U-25席:4,000円(税込)※U-25チケットは、公演日に満25歳以下を対象に販売するチケットです。来場時に年齢明記の身分証の提示が必要となります。※全席指定 / 5歳未満入場不可■一般発売2022年11月5日(土)チケットはこちら:※セブンイレブンの店舗でも直接購入できます公演情報サイト:
2022年10月04日新たなエンタメ舞台の主役5人を選ぶサバイバルオーディション番組「主役の椅子はオレの椅子シーズン2」第1話が放送。MCの尾上松也は参加俳優の涙ながらの訴えを「何がしたいかという思いがあるのは素晴らしいこと」と称賛、ゲストの荒牧慶彦は奮闘する若手俳優たちに「できないのは当たり前。やりきることが大事」とエールを贈った。本番組は、「ABEMA」、ネルケプランニング、講談社、キングレコードによる4社共同プロジェクト。2.5次元界のスターとなる新たなエンタメ舞台の主役5人を選ぶ、俳優育成オーディションバトル番組。「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」Rule the Stageの演出を手掛ける総合プロデューサー・植木豪氏のもと、15人の“プロ”の若手俳優たちから勝ち残った栄えある5人は、新たな2.5次元俳優ユニットとして活動。選ばれた5人をオリジナルキャラクターとする舞台、コミックス、音楽、映像など、メディアミックス作品が世に送り出される。9月29日(木)の初回放送では、1次審査を突破した15名の顔ぶれが明らかに。さらに、15名の候補生たちが第1課題となるダンス審査に果敢に挑む様子が報償された。尾上松也、何がしたいのか「ちゃんと言えるというのが素敵」第1話では、1次オーディションとなったダンス、芝居、歌唱の3つの審査により選ばれた、最終候補生15名の顔ぶれが明らかに。候補生となる15名には、植木さんから直接合否を伝えられる。ほとんどの候補生たちが最終候補に選ばれたことを聞くと驚いたり、笑顔になったりする中、ただ1人だけ表情を崩さなかったのは、芸能界に入ってわずか1年という打越漣(うちこしれん)。打越さんは、歌唱オーディションの際に緊張のあまり歌詞が飛んでしまい、立ち尽くしてしまったという苦い記憶があり、それゆえ、最終候補に選出されるとは思ってもいなかったよう。植木さんは、打越さんの失敗について「(本番では)そういうことがあるんだということを、自分の心に残してほしい。きちんとあがいて頑張ったら成果が出ると、そういうことがわかった1次オーディションだったんじゃないかな」と語りかけると、打越さんも「1次審査はなかなか悲惨なものだったので、ここからは全力でやるしかない」と決意を新たにしていた。そして、植木さんから合否を伝えられる前に、「一つお伺いしたことがあるのですが…」と切り出したのは、俳優6年目の佐藤たかみち。佐藤さんは「もし主役の5人に選ばれた場合、メインとなる活動はアイドルになるんですか?」と植木さんに問いかける。佐藤さんは、自分は俳優として成り上がっていきたいため、アイドル活動となると自分のやりたいこととは道が逸れてしまうのではないかと、懸念していることを涙ながらに伝える。そんな佐藤さんの想いを受け、植木さんは「芝居のみで戦っていくのは実は一番難しい。ミュージカルも2.5次元作品も(活躍している)皆さんは歌って踊れます。本当に俳優としてやっていきたいのであれば、いろんな技術を磨いて戦っていかなきゃ勝てない。(今回のオーディションは)芝居ができてずっと戦っていける人を探して、今の舞台界に風穴を開けていきたいと思っているから、歌やダンスの審査もしている」と真摯に返答。植木さんの想いに心を動かされた佐藤さんは、最後には笑顔を見せ、オーディションに挑むことに。これに対し、ゲストの荒牧さんは「やりたいことがはっきりしているのはいいですね」と言い、MCの尾上松也さんも「何がしたいかという思いがあるのは素晴らしいこと。それをちゃんと言えるというのが素敵だなと。今回、この大人たちを利用するつもりでやってみればいいんですよ」と、臆せず自分の想いを伝えきった佐藤さんへ称賛を送った。荒牧慶彦、奮闘する若手俳優たちに「やりきること、食らいつくことが大事」最終候補に選ばれた15人での審査初日。何も聞かされず集められた候補生たちだったが、植木さんより、今後行われる各種目別審査にて、特別講師が課題を与え審査すること、毎回TOP5を決めて発表されること、12月に実施される最終審査には、この審査結果が加味されていくことが明かされる。第1回目の課題となるのはダンス。そしてダンス審査の特別講師には、ストリートダンスで世界1位に輝いた経歴を持つ、振付師・演出家のToyotakaと、振付師としても活躍する俳優・福澤侑が招かれた。ダンス審査で与えられたのは、わずか22秒ほどの課題。しかし、ステップ、ターン、腕の振りなど、ダンスの基礎が詰まっている内容に、ダンス未経験者はおろか、経験者からしても難易度の高い課題となり、候補生たちの表情は曇ってしまう。全員が悪戦苦闘しつつも、未経験の候補生たちに経験者の候補生たちがアドバイスをするなど、全員で切磋琢磨するひと幕もあり、荒牧さんは「できないのは当たり前。やりきること、食らいつくことが大事」とエール。そして、課題の審査が始まると、未経験者たちは慣れないダンスに苦戦し、経験者たちも緊張のあまり振りが飛んでしまうハプニングが起こるなど、初日から波乱万丈の結果に。果たして、第1回目の課題でTOP5に選ばれたのは誰なのか、見逃せない。また、15人が挑んだ1次オーディションの模様および候補生15人の舞台裏に密着した特別映像は「ABEMAプレミアム(※)」限定で配信中となっている。「主役の椅子はオレの椅子シーズン2」は毎週木曜23時~ABEMA SPECIALチャンネルにて放送中。※「ABEMAプレミアム」は、月額960円で、「ABEMA」をより一層お楽しみいただける「ABEMA」のプレミアムなプラン(text:cinemacafe.net)
2022年10月02日J-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ詩楽劇『八雲立つ』が、12月30日(金) から2023年1月1日(日) にわたって東京国際フォーラム ホールB7にて開催されることが発表され、ビジュアルと詳細が公開された。本公演は、音楽や狂言、歌舞伎など日本古来の伝統芸能に新たな価値を創造することを目的とした事業「J-CULTURE FEST」の一環で、毎年正月の恒例イベントとして実施されるオリジナル企画。2018年から始まった株式会社井筒による、本物の装束を纏う舞台公演は「伝統と革新」の公演として好評を博している。今年のテーマは、来場者が本公演を通して神々に触れることでこの一年の穢れを祓い、新しい一年を寿ぐこと。構成・演出は尾上流四代家元を継承する尾上菊之丞が手掛ける。物語は荒魂と八岐大蛇。主となる登場人物はスサノオ(尾上右近)とイワナガヒメ(水夏希)。スサノオの成長物語を展開しながらイワナガヒメの闇堕ち、草薙剣の誕生からイワナガヒメの神上がりまで、日本という国の構築に大きな役割を果たしたスサノオとイワナガヒメの魂の交わりを描く。そして、川井郁子のヴァイオリンと吉井盛悟の和楽器の音色、石見神楽(MASUDAカグラボ)の舞が公演を彩る。併せて、尾上右近、水 夏希、尾上菊之丞の3名からコメントが到着した。■尾上右近(スサノオ役)コメントこの度『八雲立つ』に出演させていただきます尾上右近です。幼少の頃よりお世話になっている尾上菊之丞先生からのお声がけでご縁をいただいた今回の舞台。ジャンルの異なるプロフェッショナルが集いどのような作品が生まれるのか、とても楽しみです。私は神話の中でも暴れん坊の呼び声高い「スサノオノミコト」を演じます。お役としても役者としてもいい意味で暴れ、かき混ぜ、皆様に愛されるような舞台をつとめられたらと思っています。■水 夏希(イワナガヒメ役)イワナガヒメという名前は聞いたことがなかったのですが、再びヤマタノオロチ役という事で驚きました。宝塚時代の「スサノオ」という公演の際にオロチの役だったので御縁がありすぎるなと。大蛇に化身してしまう程の熱い熱い想いを今回も存分に役に込めたいと思います。■尾上菊之丞(構成・演出)伝統芸能と関わりの深い神話の世界に、尾上右近さん、水夏希さん、川井郁子さんなどジャンルの異なる表現者が集いどのような舞台が出来上がるのか楽しみでなりません。さらに、生業として演じる俳優と、人々の生活の中に生きる神楽が同じ舞台でそれぞれのスサノオやオロチを魅せるというのも見所になると思います。美しい日本語と音楽、そして魂の舞を通してこの一年を締めくくり、更に新たな一年の幕開けを寿ぐ欲張りな舞台です。年末年始、是非お待ちしております。<公演情報>J-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ詩楽劇『八雲立つ』会場:東京国際フォーラム ホールB72022年12月30日(金) 16:00 開演2022年12月31日(土) 11:00 開演 / 16:00 開演2023年1月1日(日) 11:00 開演 / 16:00 開演※開場は、開演時間の45分前 /上演時間約100分構成・演出:尾上菊之丞脚本:戸部和久音楽・演奏:川井郁子(ヴァイオリン)/ 吉井盛悟(和楽器)【出演】尾上右近 / 水 夏希 / 川井郁子 / 吉井盛悟 / 花柳喜衛文華 / 藤間京之助 / 石見神楽(MASUDAカグラボ)/ 尾上菊之丞【チケット料金】SS席:12,000円(税込)S席:8,000円(税込)U-25席:4,000円(税込)※U-25チケットは、公演日に満25歳以下を対象に販売するチケットです。来場時に年齢明記の身分証の提示が必要となります。※全席指定 / 5歳未満入場不可■一般発売2022年11月5日(土)チケットはこちら:※セブンイレブンの店舗でも直接購入できます公演情報サイト:
2022年09月12日尾上松也、安田顕、河合郁人(A.B.C-Z)らが吹き替えを務める映画『バッドガイズ』より、アフレコワイプ付き吹替CLIP映像が到着した。今回到着した映像では、銀行強盗から華麗に逃げ去る、権力者や富豪たちから華麗なテクニックで財宝を奪う怪盗集団・バッドガイズの様子が見られる。そして、車で逃走しながらも、松也さんが声をあてるリーダーのミスター・ウルフが、親友で金庫破りのスネーク(安田さん)、天才ハッカーのタランチュラ(ファーストサマーウイカ)、ラテン系肉体派・ピラニア(河合さん)、変装の達人・シャーク(長田庄平)と、超個性的なバッドガイズのメンバーを紹介。5人の声もたっぷり入っており、それぞれのキャラクターの技や性格も分かる、まさに5人のお披露目映像となっている。『バッドガイズ』は10月7日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:バッドガイズ 2022年、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2021 DREAMWORKS ANIMATION LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年08月23日日本舞踊の流派のひとつである尾上流(事務所所在地:東京都中央区 家元:尾上菊之丞)は、2022年9月3日(土)、東京・国立劇場にて「尾上菊之丞の会」を主催いたします。四代家元・尾上菊之丞襲名から11年、初めての「尾上菊之丞の会」となる本公演では、尾上宗家の継承者である尾上菊之助をはじめ、尾上松也、茂山逸平など普段から交流の深い共演者を招き、尾上菊之丞の実父である尾上墨雪も出演。一日かぎりの珠玉の舞台を上演します。尾上流四代家元 尾上菊之丞尾上流: 【尾上流(おのえりゅう)とは】日本舞踊尾上流は1948年(昭和23年)歌舞伎俳優尾上宗家の六代目尾上菊五郎によって創立されました。「品格、新鮮、意外性」を初代家元の言として大切にしています。 六代目尾上菊五郎の歩んだ日本舞踊の理念に基づき、上品な舞踊、格調の高い舞踊芸術を掲げ、日本の文化を絶やさず、日本舞踊の魅力を国内外へ伝え続けます。【「尾上菊之丞の会」詳細】初舞台や襲名披露を行った思い出深い国立劇場にて、日頃からご縁の深い方々にご助力頂き、初代尾上菊之丞振付の古典作品から新作まで全四番を上演いたします。一、猩々 尾上松也・尾上菊之丞・尾上墨雪美しい月の夜、水中から現れた酒を好む妖精「猩々(しょうじょう)」。酒を酌み交わして舞を披露し、酒売りの親孝行を称え、汲めども尽きぬ酒の泉を与えます。二、鏡の松 茂山逸平・尾上菊之丞能舞台、歌舞伎の松羽目でおなじみの鏡の松。そこに現れた不思議な老人と、俳優(わざおぎ)とのやりとり・・「逸青会」から生まれた創作作品です。三、蝶の道行 尾上菊之助・尾上菊之丞現世で結ばれず非業の死を遂げた助国と小槙はつがいの蝶となって思い出に耽るうち、修羅の迎えに容赦なく責められます。文楽の名曲にのせた幻想的な道行です。四、八俣の大蛇 尾上菊之丞・(語り)尾上松也邦楽劇「幸魂奇魂」。作詞 松本隆・作曲 藤舎貴生により現代に甦った古事記の世界。素戔嗚尊(スサノオノミコト)の「八俣の大蛇」を素踊りで表現します。尾上菊之丞の会場所 : 国立劇場 大劇場日時 : 2022年9月3日(土)午後3時開演午後5時50分終演予定入場料: S席12,000円/A席9,000円/B席6,000円/C席4,500円※全席指定/各税込金額出演 : 尾上菊之助/尾上松也/茂山逸平/尾上墨雪/尾上菊之丞演奏 : 竹本織太夫/今藤政貴/杵屋栄八郎/都一桜/都一中/藤舎貴生他チケット申込 : お問い合わせ先: 03-3541-6344(平日10時~18時)/ info@onoe-ryu.com 三代目 尾上菊之丞/尾上流四代家元1976年生まれ。2歳から父に師事し5歳で初舞台、2011年四代目尾上流家元を継承し三代目尾上菊之丞を襲名。「尾上会」「菊寿会」を主宰するほか、狂言師茂山逸平氏との「逸青会」や自身のリサイタルを主宰。新作の創作にも力を注ぎ、様々な作品を発表。日本を代表する和太鼓奏者、林英哲氏をはじめとする様々なジャンルのアーティストとのコラボレーションにも積極的に挑戦している。京都芸術大学非常勤講師。振付師としては、尾上菊五郎劇団「NINAGAWA十二夜」、松本幸四郎主演歌舞伎NEXT「阿弖流為」やラスベガス歌舞伎公演「鯉つかみ」「獅子王」、市川猿之助主演スーパー歌舞伎II「ワンピース」「オグリ」等の新作歌舞伎や宝塚歌劇団、万国博覧会、フィギュアスケートショー「氷艶」を振付。演出家としては、尾上菊之助主演「新作歌舞伎 風の谷のナウシカ」、尾上松也、生田斗真主演「赤胴鈴之助」、OSK日本歌劇団「ツクヨミ」「光」、高橋大輔主演アイスショー「Luxe」などを演出。新橋「東をどり」、先斗町「鴨川をどり」の花街舞踊でも演出振付を手掛けている。インターネットでの日本舞踊の発信にも力を注ぎ、藤間流家元である藤間勘十郎氏と共同で古典芸能オンラインサロン「K2 THEATRE」を主催。日本舞踊界初の映像作品、日本舞踊Neo「地水火風空そして、踊」では作・演出を勤める。講演やワークショップによる伝統芸能の啓蒙にも取り組んでいる。Instagram: Facebook : Twitter : 古典芸能オンラインサロン『K2 THEATRE』(ケーツーシアター) 【三代目 尾上菊之丞/四代家元 コメント】尾上菊之丞を襲名して11年、この『尾上菊之丞の会』が初のリサイタルになります。初代菊之丞から受け継ぐ古典と近年創作した新作の歌舞伎舞踊や狂言の台詞劇、古曲の素踊りに現代語の新しい邦楽など、日本舞踊の多彩な表現をお楽しみいただきたいと思います。共演には、尾上菊之助さんをはじめ常々作品創りを共にする戦友ともいえる皆様を迎えます。是非生の舞台を五感で感じてください。【五代目 尾上菊之助(歌舞伎役者) コメント】尾上菊之助菊之丞さんと私は年齢も近く、子供の頃から伝統芸能を担う者同士日々切磋琢磨しています。そんな菊之丞さんが会を主催なさることはとても嬉しく、また出演できることに感謝し、公演の成功をお祈りいたします。【茂山逸平(狂言方 能楽師) コメント】茂山逸平青楓から菊之丞に襲名なさってから初のリサイタル!その中に『逸青会』の作品が入った事が本当に嬉しく、また十数年一緒に作品を創ってきた相方?として協力出来る事に有り難く思います!能楽堂バージョンではない『鏡の松』をどうぞお楽しみに!【二代目 尾上松也(歌舞伎役者) コメント】尾上松也この度『尾上菊之丞の会』に出演させて頂きます尾上松也でございます。日頃から御世話になっている菊之丞さんとの舞台、大変有難く光栄でございます。皆様何卒ご観劇の程よろしくお願い致します。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月02日歌舞伎俳優の尾上松也、尾上右近が出演する、日本中央競馬会「第89回 東京優駿(日本ダービー)」の期間限定コンテンツ「歌舞伎ダービー」が12日より、特設サイトにて公開される。今年、第89回を迎え、数ある競馬レースの中でも頂点に立つと言われる日本ダービー。今回、伝統と格式あるこの一大レースを盛り上げるべく、日本が世界に誇る伝統芸能「歌舞伎」とのコラボが実現した。レースゲームなどを楽しめる「東京優駿善悪鑑(とうきょうゆうしゅんぜんあくかがみ)」では、日本ダービーのためだけに歌舞伎を取り入れたオリジナルストーリーを展開。障害物レースや、日本ダービーに関するトリビアクイズが楽しめる。また、日本ダービーの魅力を伝える歌舞伎を取り入れたオリジナルムービー「競馬祭典花姿絵(歌舞伎ダービースペシャル動画)」では、江戸時代を舞台に松也と右近が兄弟役として登場。自宅にいながら二人が競馬で運試しをする様子を描いた「おうち競馬で候!」編や、インタビュー形式で休日の過ごし方を語る「ぱぱっと即PAT!」編など、エンタメチックに競馬の楽しさや魅力を描いている。○■尾上松也、尾上右近インタビュー―― 「日本ダービー」と「歌舞伎」がコラボすると聞いた時はいかがでしたか?松也:本当にうれしかったです。歌舞伎というエンタテインメントを選んでいただいたこともうれしかったですし、僕自身も競馬は子どものころから好きで、とても馬が好きでしたので、日本ダービーに関わらせていただけるなんて、こんなにうれしいことはございませんでした。右近:日本を代表するエンタテインメント同士で歴史もありますし、そういった意味でも精通する部分もあり、お祭りという意味で皆さんが楽しみにして思いのあるイベントに自分も関われるということで、うれしくお受けしました。―― 「東京優駿善悪鑑」では3つのミッションにクリアして邪悪苦次郎の悪の手からレースを守れるかというゲームですが、普段の生活で守っているルーティンはありますか?松也:家庭用の焚火を購入しましたので、毎日焚火をしています。火を見るのが好きで、夜のルーティーンとして照明は一切つけずに、火だけで過ごすというのが、夜の私の過ごし方です。リラックスできます。右近:最近はジョギングです。どんな日も雨が降ろうが、槍が降ろうが30分は走るようにしてます。何か一つ、どんなことがあってもやっているものがあると気持ちが安定する。あと、食べるのが好きで、特にカレーが好き。食べることを諦めたくないので、その分動こうと思っている。――日本ダービーでは様々な馬が走りますが、自分の馬に名前を付けるならどんな名前にしますか?松也:「マツヤニ」。日本ダービーは、ネーミングが短めの馬が最近勝っている印象があります。印象に残っているのは「ウオッカ」などです。「マツヤニ」は自分の名前が入っていますし、4文字でしたら活躍しそうだなという……。儲けたい欲が出てこうなりました(笑)。右近:私の馬の名前は、「ケンノユメ」です! 僕の本名がけんすけといいます、自主公演の名前も研究の「研」なんです。研究って、「研ぐ」、「磨く」という意味があるので、「研の會」という名前で自主公演やっているため、「研」という名前を付けたい。あとは、やっぱり夢があるっていうことが言葉として好きなので、自分の夢を託して「ケンノユメ!」。――今回、兄貴的存在の松也さんとの共演ですが、右近さんから質問や伺いたいことはありますか?右近:(日本ダービー前日、5月28日は右近の誕生日ということで)以前は高価なプレゼントをいただいたのですが、今年は何をプレゼントしてくれるのでしょうか? 馬ですか? 馬だったら良いな。それぐらい期待しております。松也:馬ですか。まぁ良いですよ。馬にしましょうか。僕、夢だったんですけどね。馬主になるの。買うだけ買って、人に譲るとは思いませんでした……って買えるわけない(笑)。馬買ってどうするんだ。移動手段で使ってくれるなら買いますよ。馬のフィギュアでもあげますよ。
2022年05月12日人気の若手歌舞伎俳優、中村壱太郎さんと尾上右近さんが、『没後50年 鏑木清方展』のイベントに登場!歌舞伎をテーマにした展示室で、トークとフォトセッションが行われました。さらにその後、インタビューも実施。アートやエンタメの魅力、東銀座界隈の思い出など語っていただきました!中村壱太郎さん、尾上右近さん、登場!左:尾上右近さん右:中村壱太郎さん《道成寺 鷺娘》の前で撮影【女子的アートナビ】vol. 239東京国立近代美術館『没後50年 鏑木清方展』の展示室に登場したお二人。さすが歌舞伎俳優さん、立ち姿がとても美しいです!中村壱太郎さんは、歌舞伎俳優だけでなく日本舞踊の吾妻流七代目家元、さらに現代劇でも活躍。尾上右近さんも、歌舞伎俳優と家業である日本古典音楽の清元、映画やバラエティ番組にも出演し、多方面で活躍されています。まずは、鏑木清方の華やかな作品《道成寺(どうじょうじ) 鷺娘(さぎむすめ)》の前でフォトセッション。《道成寺 鷺娘》とは、歌舞伎の演目『京鹿子娘道成寺』と『鷺娘』をテーマに描いた作品。お二人とも、歌舞伎では女方を中心に演じられているので、作品にも興味津々なご様子。撮影の合間にも、絵に描かれている着物や仕草などについて、楽しそうに話されていました。続いてのトークセッションは、《京鹿子娘道成寺》の作品が並ぶ展示室で実施。お二人が鏑木作品の魅力について、語りました。壱太郎さん清方先生の作品は、一言で言うと、眼福。幸せになれます。美しいものを見ると人間は幸せになれる、と改めて感じました。特に、僕らは着物や日本の文化に触れて仕事をしているからかもしれませんが、日本人のどこかに眠っているものと紐づけられるのかなと思います。右近さん品格が高いと思います。画家がどんな人だったのか、絵を見ながら僕はよく人物像を想像してみるのですが、清方作品には品格があふれ、知性があります。江戸っ子の粋や風流、時代からくるモダンさなどに楽しみを感じます。心静かにカブいているのがいいですね。お二人にインタビュー!続いて、本展覧会の目玉作品である清方の美人画三部作《築地明石町》、《新富町》、《浜町河岸》が並ぶ展示室でインタビューを実施。まずは、三部作について、お聞きしてみました。――こちらの美人画で、どの作品、どの女性がステキだと思いますか?右近さんやはり、築地明石町のお姉さんでしょう。この凛とした姿。この瞳で見つめられたいです。男目線でも、女方の役者として見てもステキです。男性の画家が描く女性は、理想の女性の姿で、男が演じる女方も理想の女。そのリンク性も作品から感じられますし、とにかく断然美しいです。男としては、こういう女性に振り返られたいですね(笑)。壱太郎さん浜町のおぼこさんもいいと思う。僕らも踊りを習うと、この絵のように「振り」をおさらいするのです。「今日習ったことは、こんな振りだったのかな」とこの絵を見てすぐにわかります。着物の袖を持ち、扇子を口に当てるというのは、日常にはないしぐさ。これを切り取っている清方先生のセンスはすばらしいですよね。右近さん確かに、浜町の作品もいいですね。どの作品も凛としてさわやか。そして、首がキレイ。九州系だね。――九州系とは?右近さん九州の女性は色白で、首が細くて、毛の流れがきれいというのが僕の勝手な思い(笑)。尾上右近の統計。九州の女性は色白で、輪郭がいいのです。壱太郎さんハハハ。でも、これ大丈夫?九州以外の人を敵に回していない?右近さん大丈夫、大丈夫!「想像させる絵がステキ」――全体を通して、お好きな作品はどれですか?右近さん僕は《墨田河舟遊》(※筆者注:屋形船で姫や若侍が楽しむ様子を描いた屛風)。人間が生き生きと描かれ、楽しそうでワクワクします。当時の時代の最先端が感じられ、若いエネルギーで楽しんでいる。僕らも結局、同じことを繰り返していますよね。カラオケ行ったり、クラブ行ったりするのと同じです。上品に遊んだほうが楽しいよ、ということもこの絵から感じます。壱太郎さん僕は、《佃島の秋》(※男性が女性に花を手渡している場面を描いた絵画)。勝手な解釈だけど、下に描かれている美しいアヒルと女性がリンクしていると思うのです。ぶっきらぼうな男の人が、白くてきれいなアヒルに花をあげてみた、という感じで、この絵をもとに芝居を書けるくらいの情報量があります。想像させる絵がステキです。見る楽しさを感じさせてくれます。「エンタメは、非日常を感じるのがいい」――お二人は、とても楽しそうにこの展覧会をご覧になっていますが、一般的に、特にanan世代の多くは、「日本画の展覧会ってハードルが高そう」と感じているような気がします。右近さんハードルが高い、とすでに存在を認識しているのなら、そのハードルを越えてみたらいいんじゃないのかな。触れてみたらいいと思います。知らないよりは知っているほうが絶対いいです。見に行ったら、「知っている」というステイタス以上に「おもしろい」という純粋な感情が生まれる。ハードルが高いと認識しているものは、もっと触れてみたほうが楽しいですよ。壱太郎さん歌舞伎も、同世代や若い方に「勉強しに行きます」とよく言われます。でも、別に勉強するものではないんですよね。右近さんそうそう。勉強するのは僕らの仕事ですから。壱太郎さんまさにそう。清方先生の《佃島の秋》みたいに、想像する楽しさをみんながもてる。絵を見ていると、それ以上のものを感じるのが絵画のおもしろさで、歌舞伎も一緒。「この人どうしてこんなにきれいなのかな」と素朴な疑問をもつとか、それだけでいいのです。そのきっかけさえ見つければ、それ以上のものをもって帰れると思います。右近さんエンタメは、非日常を感じられるのがいいです。美術館という空間自体いい。おならもできない静寂な空間(笑)。壱太郎さんもうちょっとananらしい良いたとえはないの(笑)。でも、展覧会なら、好きな絵をひとつ見つけに行こうと思って友達と出かけて、感想を伝え合うのもいいよね。朝イチで山盛り海鮮丼!――鏑木清方は築地界隈で暮らしたことがあるので、それらの地域が作品にも描かれています。歌舞伎座からも近いエリアですが、お二人にもなにか築地の思い出はありますか?右近さん以前、二人で歌舞伎座に出ていたとき、朝の築地に行きました。一幕目は昼の11時に開演するので、だいたい10時に楽屋入りします。その前にということで、朝7時に集合して行きました。壱太郎さんあれはよかったね。海鮮丼食べて。右近さんそう。高いのを食べました。よかったですよ、山盛りで(笑)。あの界隈のあの空気感も独特。浅草とか上野の江戸っ子も僕らは知っていますが、築地あたりの江戸っ子の空気は、また違うんですよね。河岸の人間の時間軸を感じて、いいなぁと思いました。『芝浜革財布』という芝居があり、河岸に通う男の話なのですが、築地にいると「こういう空気なんだな」とわかります。夕方には寝るという雰囲気。僕も、いつも午前中はちょっと眠いのですが、築地に行った日は、朝7時から食事をしているものだから、元気モリモリで(笑)。みんなと時の流れ方が違って、すごく充実感がありました。うまいもの食って来ているから(笑)。壱太郎さんこっちはもう始まってんだぜ!っていう感じだったね(笑)。「過去の自分は常に良くない…」――鏑木清方は、自分の作品を自己評価し、その記録が残っています。本展では、その記録をもとに、会心の出来には三ツ星など、作品に星がつけられていますが、そのような画家の姿勢をどう思いますか?右近さん目に見える絵画作品の場合は、いやでも冷静に評価が見えてきますよね。僕らは毎日同じことをやっていても、毎日コンディションも違うしお客さまも違うし、お互いのコンディションも違うし、状況が毎日違うので、自己評価の仕方が難しいです。常に揺れ動いているものなので、実態がわからない。後から振り返るとわかるときもありますが、この時が良かったというのは120パーセントないです。壱太郎さん清方先生の絵は、このまま一生残っていきますが、僕らの演技はその瞬間でしか残らない。だからこそステキさがあると思うので、その意味で評価の仕方は絵とは違うと思います。ただ、自己評価というより、仲間がいるから目指せるものはあるので、高め合いは常に意識しています。右近さん例えば過去の映像を見ると「ひどいな」と自分で思うのです。なんでこんなに拙いことやっているんだ、と。過去の自分は常に良くない、というのが植え付けられているので、冷静に判断ができない。成長がどこにあるのか、自分ではまったくわからないのです。へたに過去の映像など見てしまうと、進歩していない自分が目の前に立ちはだかって舞台に立つのが嫌になる。今日はいい舞台ができるぞという自己催眠がかけられなくなるのです。壱太郎さんこれは役者の宿命。今はビデオがあるから、僕らも頼るし必要だとは思います。でも、あまりにも見すぎると、自分は果たして何なのか。わけがわからなくなる。そこの難しさは僕らにはあります。右近さん客観性を持つのが難しいです。自分で三ツ星つけては取り消しての繰り返しです(笑)。アートとは「極上の…」――絵画作品だけでなく、歌舞伎などの舞台芸術もすべてアートといえると思うのですが、お二人にとってアートとは?右近さんアートとは、「人間の証明」。芸は人なり、という言葉から置き換えてみました。壱太郎さん人生においてのいろどり。人間のいろいろないろどりを総称すると、アートになるのではないかなと。時代時代において、いろいろな人や作品と関わり見ることによって人間力が増していく。これは生きた証です。右近さん僕、先ほどプレーヤー目線で言ってしまいました。すみません、はき違えました(笑)。アートとは、「極上のひまつぶし」です。壱太郎さん「人間の証明」からの落差がすごいね(笑)。右近さん生きるうえでは、いらないのかもしれないけれど、暇ができたら、その暇をやはり上質につぶしたい。それが、生きることへのこだわり。例えば、おにぎりとピカソの絵なら、食うに困るときはおにぎりしか選ばない。でも、食うに困らなくなったらピカソの絵に気づく。おにぎりもいいけど、この絵を見て心を潤うのもいいと気づく。だから、「極上のひまつぶし」です。「先に死なないで!」――お二人の関係、とてもいい感じですね。プライベートでも仲が良いのですか?右近さんいちゃこらしています(笑)。anan読者の女性たちも、僕らを見習って、いちゃこらしてください!壱太郎さん僕らは盟友、親友、ボイスメッセージ友達。同じ時代に生きて、同じものに取り組み、同じ感覚があります。もしかすると、今は追い求めるもの、求められているものが違っているかもしれないけど、いつかのゴールは絶対一緒のものを見ていると思います。一緒の思いをもてることに「ありがとう」と言いたい人です。右近さん僕にとって(壱太郎さんは)うれしいときも悲しいときもすべて報告したい人です。そんな人、清方先生にはいなかったのかな。(ここで、担当学芸員の鶴見香織さんが登場)鶴見さんそれは奥さまだと思います。奥さまは、清方が亡くなる数年前に他界され、その後、清方もがっくりとされていたそうですよ。右近さんがっくりきますよね。(壱太郎さんに向かって)先に死なないで!たとえ死ぬとしても、同じ年の同じ月の同じ日じゃ!壱太郎さん同じ刻限でね(笑)。右近さん芝居のようだね(笑)。――本当にステキなご関係ですね。楽しいお話、ありがとうございました!インタビューを終えて…立ち居振る舞いがとにかく美しいお二人。スーツを着ているとふつうにカッコイイのですが、少しでも動くと足の運びや指先の動きなど、一つひとつの所作が本当に優雅で、見とれてしまいました。くだけた話や楽しい話をしていても、品格が漂っているお二人。固い絆が感じられる友情にも感動しました。『没後50年 鏑木清方展』は5月8日まで開催。ぜひハードルを越えて、美しいアートに触れてみてください!Information『没後50年 鏑木清方展』会期:~5月8日(日)休館日:月曜(※5月2日は開館)会場:東京国立近代美術館1F企画展ギャラリー開室時間:9:30-17:00(金・土曜は9:30-20:00)(入館は閉館30分前まで)観覧料:一般¥1,800、大学生¥1,200、高校生¥700、中学生以下無料撮影:山本 嵩
2022年04月03日鈴木おさむ作・演出、尾上松也主演による舞台『怖い絵』の公演開始を前に3月3日(木)に記者会見と公開リハーサルが開催。鈴木、尾上に加え、共演の比嘉愛未、佐藤寛太(劇団EXILE)、崎山つばさ、寺脇康文が揃って出席した。本作は名画に隠された恐るべき背景を解説した中野京子のベストセラー本「怖い絵」シリーズにインスパイアされる形で鈴木がオリジナルの物語を執筆。絵画にまつわる恐るべき真実を絡めつつ、幾重にも伏線が張り巡らされたミステリとなっている。会員制レストランのオーナー・絵田光(尾上)は、ひょんなことから大手建設会社社長の火山(寺脇)の妻の死にまつわる事件に挑むことに……。自殺として処理され、火山もそう主張するが、火山の元愛人だった美山翼(比嘉)は、自殺ではなく火山による他殺ではないかという疑いを口にする。光はアシスタントの緑(佐藤)、警視庁の刑事・鷹野(崎山)らと事件の真相に迫るが……。舞台セットは絵画の額縁をモチーフにしており、また舞台後方のスクリーンには、事件のカギを握る数々の西洋名画が映し出される。松也が演じる光は、絵画コレクター、投資家、会員制レストランのオーナーという表の顔に加え、罪深きものへの復讐の代行者という“裏”の顔を持つ。この、どこかダークヒーロー的な空気をまとった“探偵”役を松也が魅力的に演じている。“探偵助手“のポジションにある才能あふれる若き画家・緑を佐藤が、協力者である刑事・鷹野を崎山がそれぞれ好演しており、光、緑、鷹野の“捜査チーム”に、事件の有力な“容疑者”の立場にある寺脇演じる建設会社社長の火山を加え、時にシリアスに、時にコミカルな掛け合いを交えつつ、物語はテンポよく展開していく。事件の鍵を握る火山の元愛人・翼を演じる比嘉愛未は、真っ赤なドレスをまとい、文字通りの“紅一点”で、どこか謎めいた雰囲気を醸し出し、強烈な存在感を放っている。作・演出の鈴木は「『怖い絵』とミステリをどうつなげていくか? かなり大変でした」と創作の苦労を明かしていたが、劇中、事件のヒントとなる絵画としてフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」、ウォルター・リチャード・シッカートの「切り裂きジャックの部屋」、ジョルジョ・ド・ラ・トゥールの「いかさま師」といった西洋絵画が登場し、隠された怖い真実が紹介される。物語は休憩なしの約110分。劇中のいたるところに大小さまざまな伏線が張り巡らされており、 特にラスト30分は伏線の回収&どんでん返しの連続で、事件の驚くべき真実が明らかになっていく。絵画×ミステリという本筋に加えて、鈴木が絶賛したのが、松也と寺脇によるアドリブのやり取り。「さすが歌舞伎と地球ゴージャス! キャッチャーミットが広いと松也さん、こんなに遊ぶんだ⁉」という称賛の言葉に松也は「寺脇さんに胸を借りながら、思いついたことは何でもやりました」と照れ笑い。松也は寺脇に促され、報道陣を前にプロ野球・巨人の原辰徳監督の形態模写を、その後のリハーサルでは俳優・えなりかずきのモノマネを見せるなど、多彩なレパートリーの一端を披露し笑いを誘っていた。舞台「怖い絵」は3月4日(金)から3月21日(月・祝)までよみうり大手町ホール(東京)にて、3月24日(木)から3月27日(日)までCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホール(大阪)にて上演。取材・文・撮影:黒豆直樹舞台『怖い絵』■チケット情報
2022年03月04日土屋太鳳主演のフジテレビ新木曜劇場「やんごとなき一族」に、尾上松也と松本若菜が夫婦役で出演することが決定した。本作は、庶民の家庭から上流社会の一家に嫁ぐことになった主人公・篠原佐都(土屋さん)が、理不尽な家のしきたりや親族内の複雑な人間関係に翻弄されながらも、夫・深山健太(松下洸平)と共に真正面から立ち向かい、奮闘するアフター・シンデレラ・ストーリー。現在放送中の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」で刑事役を好演しており、2クール続けてのフジテレビ系連続ドラマ出演となる尾上松也が本作で演じるのは、物語の舞台である深山家の長男・明人。引っ込み思案な性格で、父・圭一の決めたことには逆らえず、目立つことが嫌い。父が経営する不動産会社で働き、次期社長候補と言われるも、その出世欲のなさと気の弱さが災いし、父からは冷ややかな目で見られている。そしてそのことが原因で、妻からも反感を買うこともしばしば。そんな中、弟の健太が深山家に戻ってきたことがきっかけで、自身の跡取りとしての立場はさらに危ういものになっていく。明人の妻・美保子を演じるのは、「仮面ライダー電王」「コウノドリ」『愚行録』などに出演する松本若菜。老舗和菓子店の娘であり、長男の妻として深山家に尽くしてきた人物で、深山家の理不尽なしきたりに対しても理解があり、親族からの評価も高い。明人を跡取りにすることで、自分の地位を高めようともくろむ一方、誰にも言えないある大きな秘密を抱えている。また、佐都のことを目の敵にしており、義父の策略とともに佐都を深山家から追い出そうとする人物だ。台本を読み、「すぐに物語に巻き込まれて、次の展開が楽しみになりました」と印象を語った松也さんは、「明人はいい人ですが、演技ではいい人なのかわからないという感じを出したいです。久しぶりの木曜劇場に一癖添えられるように務めますので、是非是非毎週欠かさずご覧ください!」とコメント。松本さんは「美保子は長男の妻として自分の立ち位置をなんとしても死守するため、佐都へ執拗(しつよう)なライバル心を燃やします。皆さまのご期待も背負いながら、私の思う美保子を私なりに表現できればと思います」と意気込み、「世界観に浸っていただけるよう精いっぱい撮影に励みますので、ご覧いただけましたら幸いです」とメッセージを寄せている。「やんごとなき一族」は4月、毎週木曜日22時~フジテレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2022年02月24日『十二月大歌舞伎』が12月1日、東京・歌舞伎座で開幕した。この度、第二部『ぢいさんばあさん』に出演する尾上菊之助と中村勘九郎からのコメントが到着した。歌舞伎座12月公演『十二月大歌舞伎』の第二部で上演される『ぢいさんばあさん』は、森鷗外の短編小説を原作に劇作家の宇野信夫が作・演出を手がけ、昭和26(1951)年に初演された新歌舞伎である。変わらぬ夫婦愛を描いた名作に今回初役で挑戦するのが、尾上菊之助と中村勘九郎。歌舞伎はもちろん、連続テレビ小説への出演や大河ドラマなど映像ジャンルでの活躍も記憶に新しい両者だが、今回は約5年ぶりに夫婦役での共演となる。演じるのは、それぞれの父、そして祖父も勤めてきた伊織とるんというおしどり夫婦。1年を締めくくる12月にほっこりと心あたたまる愛情物語を堪能してほしい。尾上と中村からのコメントは以下の通り。――『ぢいさんばあさん』の思い出、作品の印象菊之助:若夫婦のきくという役でこれまで2回出させていただいて、その時は父(尾上菊五郎)がるんを勤めておりました。お互いのことを「思う」、「偲ぶ」、「慈しむ」という、なかなか今では感じづらくなっている日本人の大事にしなければいけない心というものがこの作品にはこもっていると感じておりました。今回は勘九郎さんと一緒に勤めさせていただきますけれども、ふたりでこの心を大切にしながら、先人たちが築き上げてきた心を大事にしながら勤めていきたいと思います。勘九郎:私は弟の久右衛門を勤めさせていただいたことがあります。その時は父(十八代目中村勘三郎)が伊織を演じており、るんを玉三郎のおじさまが演じておりました。久右衛門は最初の場面で出番が終わってしまうのですが、そのあとの二場面を毎日のように拝見して、演じていないのに毎日涙が出ていた記憶があります。すごくあったかい作品でもありますし、父や祖父のようにチャーミングで可愛らしい伊織や夫婦像というのを菊之助さんとともにできればいいなと思っております。――久々の夫婦役での共演、若手との共演について菊之助:5年ぶりなんですね、勘九郎さんと夫婦を演じさせていただくのが。その時も色々お話をさせていただきながら作り上げていった思い出もありますので、今回もふたりで話し合いながら作り上げていければという風に思っております。今回若手の歌昇さんや尾上右近さんたちとも一緒に舞台を作っていますが、みんな本当にこの作品を良くしようという心意気が一つの方向に向かっています。一場面一場面、みんなで作り上げていくお芝居だという風に改めて感じています。勘九郎:5年前演じさせていただいた時もバカップルというか…イチャイチャが激しい夫婦を演じさせていただいて、今回の伊織とるんも上品ではありますけれども負けず劣らずのおしどり夫婦です。今、稽古をしながら2日間とも違った感じというか、毎回新鮮にできるというのがすごく幸せです。本当に信頼しきっている方なのでとても楽しいです。――意気込み菊之助:ばあさんのるんを勤めさせていただきます。結婚して赤ちゃんも生まれたばかりの夫婦が別れ別れになって、今度会うときには姿形はおばあさんとおじいさんになっている…。勘九郎さん演じる伊織との日々の舞台での化学反応を楽しみながら、37年という時間をかみしめながら日々勤めたいと思っております。勘九郎:今、まだコロナ禍ということで大切な人、会いたい人に会えない時代で、とてもお客様の心に刺さる作品になっているなと思います。先人たちが築き上げてきたすばらしい演出や、技というものを受け継ぎながら、今の私たちの心を入れて勤めたいと思っております。ほっこりできる作品ですのでぜひ劇場へ足をお運びください。『ぢいさんばあさん』 あらすじとみどころおしどり夫婦を描いたあたたかい愛情物語江戸番町に住む江戸大番役の美濃部伊織と妻るんは評判のおしどり夫婦。子どもも生まれ幸せに暮らしていた矢先、伊織は喧嘩で負傷した義弟の宮重久右衛門に代わり 1 年間単身京都で勤めをすることになる。翌年の桜時の再会を誓い別れる二人。ところが、伊織は京でふとした弾みから同輩の下嶋甚右衛門を誤って斬ってしまい、越前にお預けの身となって江戸への帰参が叶わなくなってしまう。月日は流れ、二人が離れ離れになってから37 年 、罪が許された伊織とるんはようやく再会の日を迎える。前半の心浮き立つ若夫婦の初々しいやり取り、後半の時が流れお互い白髪となった二人が寄り添って交わすしみじみとした会話に胸を打たれる、変わらぬ夫婦愛を描いた名作。『十二月大歌舞伎』は12月26日(日)まで、東京・歌舞伎座にて午前11時~(第一部)、午後2時30分~(第二部)、午後6時~(第三部)の三部制(各部総入れ替え、幕間あり)で上演。
2021年12月01日山崎育三郎、尾上松也、城田優の3人が、2015年ミュージカルでの競演を機に自分たちの感性で、オリジナル作品を製作したいという思いを共有し、3人の名前の頭文字から「IMY」と名付け、2019年より始動したプロジェクト。その舞台公演・第1弾「あいまい劇場 其の壱『あくと』」が11月20日に開幕した。ノンストップの約2時間はぎゅうぎゅうに詰め込まれたおもちゃ箱のよう。音楽監督・桑原まこが率いる生バンドの演奏とともに、歌と芝居がシームレスに展開し、息つく暇がない。福原充則の脚本(第2話を除く)はパンチが効き、台詞の熱量が凄まじい。城田優も脚本(第2話)に初挑戦し、新境地を見せた。成河が初演出とは思えない手腕で、多要素を見事に一つの物語としてまとめ上げている。開演前、メイクをし衣裳をつけ、自分でない誰かを演じ始める瞬間。まるで俳優たちの日常の続きを感じられるような演出からいつの間にか4話のオムニバスはスタート。第1話「朝ドラオーディション」ではオーディション風景が繰り広げられる。オーディションの後半は即興芝居。お題はTwitterで一般から募集したものだ。この日は最初に自由にポーズをとり、そこから自然な形でお題に添う芝居を始める。プロデューサーのザキヤマ(山崎育三郎)、俳優の尾上と城田の3人は頭脳をフル回転し、時に助け合い、絶妙な機転をきかせて大爆笑が起こる。ライブ感がたまらない。場面は一転、ムーディな雰囲気になり、清水美依紗が「あくと」を歌い出す。ソウルフルな歌声と圧巻のロングトーンが心を揺さぶり、観る者を未知の旅へと誘う。すると不穏なメロディと口笛が。第2話「Literal thinking」では、謎解きと心理サスペンスとが入り混じり、観ているこちらも推理に必死になる。手に汗握った後は、皆本麻帆と清水美依紗が「邪なアイ」を軽快に歌い踊る。女と男の駆け引きを思わせるポップソング。こちらまで楽しくなる2人の明るい笑顔に気分がのってくると、導かれるように第3話「1996年の鳥山明」がスタート。夢と現実の狭間での男たちの葛藤、切なさと擦り傷のようなヒリヒリ感。同時に希望をももたらし、まるで青春活劇のような爽快感が残るから面白い。第4話「EXシアターのジャン・ヴァルジャン」は大クライマックスとして、とにかく観てのお楽しみ。ダイナミックで演劇愛に溢れ、グサッとくる台詞と歌が詰め込まれ、これまでにない感覚が味わえること請け合いだ。会見では、「2015年の雑談から生まれた企画がこうして実現し、ワクワクしています」(山崎)、「固定概念にとらわれず、今までにない日本発のエンタテインメントを目指しました」(松也)、「自分たちが楽しい、面白いと思えるもの、そしてミュージカル、コンサート、ショーなど全ての良いところを凝縮したIMYならではの作品、お楽しみいただけると思います」(城田)、「こんなに楽しくていいのかしら?と思ったくらい、稽古場が楽しかったです。IMYと演出の成河さんの自由な発想を毎日見られて幸せでした」(キムラ)、「毎日楽しく自由に、のびのびとやらせていただきました。緑子さんとIMY の御三方が体当たりで大真面目にお稽古している姿が、美しくて素敵でした」(皆本)、「新人で初舞台です。右も左もわからない中でリラックスできる環境を作っていただき、頑張れました。芸歴の長い城田さんでも緊張なさると聞いて安心しています」(清水)、「初めての演出で、場作りが上手いIMYをはじめ、皆さんに助けてもらいました。毎日本気で泣いたり笑ったり、最終的に僕が一番好きなものが出来上がったと思います」(成河)と、キャスト、演出家共に抱負を語った。あいまい劇場 其の壱『あくと』日程:2021年11月20日(土)~12月5日(日)会場:EXシアター六本木出演:山崎育三郎、尾上松也、城田優、皆本麻帆、清水美依紗、キムラ緑子演出:成河※前売り券は完売。当日券は日によって異なる。詳細は公式ホームページでご確認ください。公式ホームページ:
2021年11月22日山崎育三郎・尾上松也・城田優の3人が、2015年ミュージカルでの競演を機に自分たちの感性で、オリジナル作品を製作したいという思いを共有し、3人の名前の頭文字から「IMY」と名付け、2019年より始動したプロジェクト。その舞台公演・第一弾『あいまい劇場 其の壱「あくと」』。ノンストップの約2時間はぎゅうぎゅうに詰め込まれたおもちゃ箱のよう。音楽監督・桑原まこが率いる生バンドの演奏とともに、歌と芝居がシームレスに展開し、息つく暇がない。福原充則の脚本(第2話を除く)はパンチが効き、台詞の熱量が凄まじい。城田優も脚本(第2話)に初挑戦し、新境地を見せた。成河が初演出とは思えない手腕で、多要素を見事に一つの物語としてまとめ上げている。開演前、メイクをし衣裳をつけ、自分でない誰かを演じ始める瞬間。まるで俳優たちの日常の続きを感じられるような演出からいつの間にか4話のオムニバスはスタートする。第1話「朝ドラオーディション」ではオーディション風景が繰り広げられる。オーディションの後半は即興芝居。お題はTwitterで一般から募集したものだ。この日は最初に自由にポーズをとり、そこから自然な形でお題に添う芝居を始める。プロデューサーのザキヤマ(山崎育三郎)、俳優の尾上と城田の3人は頭脳をフル回転し、時に助け合い、絶妙な機転をきかせて大爆笑が起こる。ライブ感がたまらない。場面は一転、ムーディな雰囲気になり、清水美依紗が♪〈あくと〉を歌い出す。ソウルフルな歌声と圧巻のロングトーンが心を揺さぶり、観る者を未知の旅へと誘う。すると不穏なメロディと口笛が。第2話「Literal thinking」では、謎解きと心理サスペンスとが入り混じり、観ているこちらも推理に必死になる。手に汗握った後は、皆本麻帆と清水美依紗が♪〈邪なアイ〉を軽快に歌い踊る。女と男の駆け引きを思わせるポップソング。こちらまで楽しくなる2人の明るい笑顔に気分がのってくると、導かれるように第3話「1996年の鳥山明」がスタート。夢と現実の狭間での男たちの葛藤、切なさと擦り傷のようなヒリヒリ感。同時に希望をももたらし、まるで青春活劇のような爽快感が残るから面白い。第4話「EXシアターのジャン・ヴァルジャン」は大クライマックスとして、とにかく観てのお楽しみ。ダイナミックで演劇愛に溢れ、グサッとくる台詞と歌が詰め込まれ、これまでにない感覚が味わえること請け合いだ。会見では、「2015年の雑談から生まれた企画がこうして実現し、ワクワクしています」(山崎)、「固定概念にとらわれず、今までにない日本発のエンターテインメントを目指しました」(松也)、「自分たちが楽しい、面白いと思えるもの、そしてミュージカル、コンサート、ショーなど全ての良いところを凝縮したIMYならではの作品、お楽しみいただけると思います」(城田)、「こんなに楽しくていいのかしら?と思ったくらい、稽古場が楽しかったです。IMYと演出の成河さんの自由な発想を毎日見られて幸せでした」(キムラ)、「毎日楽しく自由に、のびのびとやらせていただきました。緑子さんとIMY の御三方が体当たりで大真面目にお稽古している姿が、美しくて素敵でした」(皆本)、「新人で初舞台です。右も左もわからない中でリラックスできる環境を作っていただき、頑張れました。芸歴の長い城田さんでも緊張なさると聞いて安心しています」(清水)、「初めての演出で、場作りが上手いIMYをはじめ、皆さんに助けてもらいました。毎日本気で泣いたり笑ったり、最終的に僕が一番好きなものが出来上がったと思います」(成河)と、キャスト、演出家共に抱負を語った。あいまい劇場 其の壱「あくと」日程:2021 年11 月20 日(土)~12 月5 日(日)会場:EXシアター六本木出演:山崎育三郎、尾上松也、城田優、皆本麻帆、清水美依紗、キムラ緑子演出:成河※前売り券は完売。当日券は日によって異なる。詳細は公式ホームページでご確認ください。公式ホームページ 撮影:宮川舞子 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月21日舞台「怖い絵」が、尾上松也主演で来年3月、東京と大阪にて上演されることが決定した。投資家をしながら、実は怖い意味を持つ絵画を集めるのが趣味の男。「怖い絵」に秘められた物語が、その事件の真の姿を浮かび上がらせ、この男が、罪深き人たちに、復讐の代行を行っていく。本当に存在する絵と、そこに隠されたメッセージ。これは新たな絵画版シャーロックホームズとなるのかもしれない――。本作は、中野京子による名画に隠された恐怖の背景を解説したベストセラー美術書「怖い絵」を基にした物語。2017年には、東京・兵庫でその「怖い絵」を集めた「怖い絵」展が開催され、来場者68万人を突破と、怖い絵ブームを巻き起こしたことも。今回上演される舞台は、ただ見るだけでなく、その絵の怖い意味を考えていく、新たなエンターテインメントステージ。セット内には、物語に合わせて厳選された「怖い絵」が何作も登場し、物語と連動していく。本作を手掛けるのは、マルチエンターテイナー・鈴木おさむ。中野さんも監修し、劇場でも美術館でもない、新たな没入感を作り上げる。物語の主人公は、謎多き絵画コレクター。演じるのは、歌舞伎以外にもミュージカル、ドラマ、映画、バラエティなど幅広く活躍する松也さん。さらに、現在放送中の「日本沈没-希望のひと-」で主人公の妻を演じている比嘉愛未。主演映画『軍艦少年』の公開を控える佐藤寛太。2.5次元界をけん引する崎山つばさ。ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の上演が控える実力派俳優・寺脇康文の出演も明らかになった。なお、本公演のチケット一般発売は、来年1月22日(土)10時~販売される予定だ。▼コメント作・演出/鈴木おさむ僕は元々、中野京子さんの本「怖い絵」がとても好きで、実際に美術館で「怖い絵展」が行われた時にはすぐに見に行き、とても興奮と沢山の感動をしました。その時に、これに物語を付けて、ミステリーものとして舞台に出来ないのか?と考え企画しました。もともと、尾上松也さんとは、いつかなにかやりたいねと話をしていたので、この企画を思いついた時に真っ先にオファーしましてOKいただきました。今回、このありそうでなかった怖い絵の物語。最高のキャストで上演することが出来ます。知的好奇心もくすぐる舞台『怖い絵』、皆さんも一緒に謎を解くつもりで、見てください!監修/中野京子拙著「怖い絵」シリーズを刊行した時には、まさかこんなふうに他分野に派生してゆくとは想像もしていませんでした。まず「NHK知る楽」で8回連続テレビシリーズとなりました。次いで美術展「怖い絵展」(上野の森美術館&兵庫県立美術館)と「怖いクラシックコンサート」(東京文化会館)が催され、今度は舞台に!人気放送作家鈴木おさむ氏の脚本なので、期待は裏切られません。怖い絵とミステリーの絡み合いを、どうぞお楽しみください。主演/尾上松也鈴木おさむさんとは何年も前から、一緒に仕事したいですねという話をしていたので、今回この舞台のお話をいただいたときは、すごく嬉しかったです。僕の役は、謎につつまれ、心に闇を持つ主人公ということなのですが、現代劇においては、あまりやったことのないダークヒーローという役柄を演じること、とても楽しみにしています。今回、共演させていただく方々は、皆さん初めての方ばかりなので怖さもありますが、きっと新鮮な刺激をもらえると思うので、今からすごく楽しみです。先の読めないミステリアスな展開が待ち受ける作品です。演出のおさむさん、そして出演者の皆さんと共に、今まで誰も見たことのないエンターテインメント作品に仕上げたいと思います。皆さん、劇場でお待ちしております。舞台「怖い絵」東京公演は2022年3月4日(金)~21日(月・祝)よみうり大手町ホールにて、大阪公演は2022年3月24日(木)~27日(日)COOL JAPAN OSAKA PARK TTホールにて上演。(cinemacafe.net)
2021年11月02日8月下旬の午後、残暑厳しい東京・原宿に現れたのは歌舞伎俳優の尾上松也(36)。近年はテレビドラマやバラエティにも活動の場を広げているが、5歳で歌舞伎の初舞台を踏んだ根っからの歌舞伎俳優だ。この日の彼のファッションはといえば、Tシャツ、パンツ、スニーカーと着ているものはすべてナイキ。そんな松也が入っていったのは「ナイキ原宿」だった。「カジュアルなファッションだったのでまさかあれが歌舞伎俳優の松也さんとは思いませんでした。若者に混じっても全く浮いていませんでしたね。Tシャツなどを手にとってじっくり選んでから買っていってました」(居合わせた女性客)松也は今年3月にWEBメディアのインタビューでも“ナイキ愛”を語っている。「僕には一時的にガッと何かにハマるときがあって、フィギュアやアロマキャンドルにもハマってきました。今はとにかくスニーカーです。今月だけで、20足くらい買いましたからね。(中略)たまにナイキショップに行ったり、ABCマートに行ったりもしますけど、行くとたくさん買いたくなってしまうので、あまり行かないようにしています」(『MONO TRENDY私のモノ語り』3月12日掲載)“行くとたくさん買いたくなってしまう”という言葉通り、袋いっぱいの買い物を終えた松也は、ほかのショップには目もくれず送迎車に戻っていく。だがここでちょっとしたハプニングが。運転手が車を離れており、松也は車に乗り込めなくなってしまったのだ。車の脇で5分ほど立ち尽くしていた松也。……結局、携帯電話で運転手の行先を確かめると、車の鍵を手に戻ってきた。ナイキ愛あふれる松也だけに、ナイキのスローガン「JUST DO IT.(とにかく行動を!)」も体にしみこんでいるのか。
2021年09月10日歌舞伎俳優の尾上松也がこのほど、アンバサダーを務めるデジタルアート展『巨大映像で迫る五大絵師 -北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界-』(7月16日~9月9日、東京・大手町三井ホール)のプレス発表会に出席し、その魅力を興奮気味に語った。同展では、葛飾北斎の『富嶽三十六景』と歌川広重の『東海道五拾三次』、俵屋宗達と尾形光琳が描いた2つの『風神雷神図屏風』の競演、伊藤若冲の代表作『仙人掌群鶏図』など、日本美術の傑作が巨大映像となって集結。最新技術でデジタルリマスター化を実現し、和紙の繊維1本1本の質感まで、立体的に復元している。松也は「大画面で見る迫力、その美しさに本当に息が止まるような感じがいたしました。すごいなと思ったのは、これだけ大画面で詳細に見られるなんてことは、当時の絵師の皆さんは想像もしてなかったはずなんですけど、これだけのアップになってもどれだけ繊細に描かれていたかがよく分かって、ずっと見ていられるのは、改めて五大絵師をはじめ皆さんの作品の素晴らしさとすごさを実感しましたね」と興奮。特にお気に入りの作品は『東海道五拾三次』だそうで、「庶民の息遣い、暮らしぶりがすごく想像できるし、大画面で見ることによって本当に街の中に入って住民の1人になったような感覚が一番大きかったですね」と語る。改めて、大画面で見た感想を、「音楽と映像技術が融合してどうなるのかがすごく楽しみではあったんですけど、大音響と大画面のマッチ度が予想以上で、もちろん演出も素晴らしかったので、より作品に対する興味と没入感がわいて、いつの間にか口をあけて見てるような感覚で、時間を忘れるような感じでしたね」と表現。さらに、「この大画面の映像の中で、会場の真ん中に布団敷いて眠りたいなと思いました。これ癒やされるなあと思って。音楽もちょうどいい具合に調整して、あの中で眠れたら『すげえ良い眠りにつけるだろうな』と思いました(笑)」と想像していた。同展では、光浦靖子が解説ナレーターを担当。現在、カナダ留学中の光浦はビデオメッセージを寄せ、「絵の中に飛び込めるというか、絵の中に囲まれるっていう今までにない体験で、本当にびっくりしながら楽しかったです」と感想を語った。
2021年07月17日歌舞伎俳優の尾上松也がこのほど、7月15日にスタートするYouTube配信番組『#マベりま SHOW』の収録に参加。ソニー・ピクチャーズが配給するマーベル作品『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(原題)』『モービウス』の最新情報を伝える番組で、大のマーベル好きを公言する松也が番組ホストを務める。初回収録後、取材に応じた。映画の最新情報を紹介するほか、作品に関わるゲストを招いてトークを展開していく不定期更新の特別番組。初回となる7月15日と次回の8月7日のゲストに『ヴェノム』で主人公エディ・ブロックの日本語版吹き替えを担当した声優の諏訪部順一、『スパイダーマン:ホームカミング』などで主人公ピーター・パーカーを演じた榎木淳弥の2人を迎える。ヴェノムは『スパイダーマン』に登場し最大の宿敵といわれるヴィラン。映画では対峙していないものの、2作品で主人公を演じる諏訪部と榎木の共演に、松也は終始興奮ぎみ。収録後「とっても楽しかった。マーベルファンとしてはお2人が同じ場所にいらっしゃるのが、もう激アツ!それだけで熱かったので今日はお仕事ってことを忘れてしまいました」と大喜びだった。松也がマーベル作品にハマるきっかけは、趣味の「フィギュア収集」で、「アメコミのフィギュアを集めている中でもっと知りたいと思い勉強していって、そこでどんどんマーベル作品を好きになっていきました」という。自宅には100を超えるアイテムがあり「レギュラーのフィギュアでも3万円くらいはかかってしまう。クオリティが高いのでコレクションする喜びはあるのですが、お金がかかってしまうんですよ」と語った。もしマーベル作品で声優を務めるなら、「ヒーローも演じてみたいけど、やはりヴィランにも興味があります」と意欲。「スパイダーマンで言うとゴブリンやエレクトロもまだ(トム・ホランド版)映画に出てきていない。まだ出てきていないということは、声優さんもまだ決まっていないということ。今日、せっかく諏訪部さんと榎木さんとお話できたので、ヴェノムとスパイダーマン両方に絡んでくるキングピンとかも演じてみたいですね。ボス的な感じのお役で、お二人の間に割って入りたい。そういう意味では今後の楽しみが増えます」と期待を寄せる。番組については「みなさんにマーベル作品に興味持ってもらいつつ、楽しく見ていただける番組にしたい。ヒーローにちなんだ遊びもできたらいいな」と意気込み。なお、番組には進行役として、AIスピーカー・チャラディスが登場しており、声はお笑いコンビ・オリエンタルラジオの藤森慎吾が担当する。チャラディスとのタッグは「もともと友達ですので意外にやりやすかったです(笑)。やはりいいパートナーがいてくださるといいですね、いいロボットですよ」とコンビネーションはばっちりだ。7月15日の初回では松也と藤森の息のあった掛け合いをみられるほか、諏訪部と榎木を迎えてのトークをアフレコ裏話、決められたキャラクター設定での早口言葉に挑戦するコーナーも実施。そして、2018年に公開された映画『ヴェノム』の続編となる『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の新ビジュアルが、番組内で解禁される。初回、第2回ともに17時スタート。
2021年07月14日歌舞伎界の若きプリンス中村壱太郎と尾上右近がコロナ禍において制作し、好評を博したオンライン公演「ART歌舞伎」を、映画化した『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎 花のこゝろ』がポレポレ東中野での上映の反響を受け、6月4日(金)よりシネ・リーブル池袋にて上映されることが決定した。その後、全国順次公開予定となっている。これまでロシアやスペインなどでイベント上映され海外でも評価を受けてきた本作。この度、ファンタジア国際映画祭への参加も決定し、各界著名人からのコメントおよびコメント付き予告映像が公開された。ファンタジア国際映画祭は、カナダ・モントリオールで1996年から開催されているジャンル映画を対象とした映画祭。今年は8月の開催を予定しており、今回で25回目の開催となる。「北米最大のジャンル映画祭」を謳っており、クエンティン・タランティーノやギレルモ・デル・トロ、ジェームズ・ガンなど、多くの映画監督から支持されている。■『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎 花のこゝろ』コメント付き予告<コメント>■紺野美沙子(女優)アート歌舞伎は小宇宙のよう。静けさの中に浮かびあがる濃密で甘美な世界。今だから、誘われたい。■阿部純子(女優)これこそART歌舞伎!お二人の攻めの姿勢に魅了され続けました。壱太郎監督、右近さん、贅沢な時間をありがとうございます!■九龍ジョー(ライター/編集者)繰り返しもたらされる高揚感に、芸能の未来と原初の光景を幻視した。闇夜に注ぐ雨音まで美しい。■上妻宏光(三味線奏者)懐かしさと最先端が融合された芸術世界。各分野のエキスパートだからこそ表現できた世界を堪能して欲しい。■松崎健夫(映画評論家)雨音が伴う陰影の中で舞う姿は、行雲流水な悠久の歴史と人の営みとを対比させる。奇しくもそれは、コロナ禍の不条理とも重なるのだ。■マーク・シリング(映画評論家)「ART歌舞伎」と聞き、単に歌舞伎の舞台を撮影した映像を想像している方々は、驚くべき新しい発見に出会える作品だ。若き歌舞伎俳優、中村壱太郎とコラボレーター達が創造したのは、伝統的な歌舞伎の技と美を素晴らしく斬新な装いで見せるエンターテイメント。実験的でありながら理解し易く、折衷的でありながら一貫性があり、日本の伝統舞台芸術家たちの集合体でありながらその意外な組み合わせは心に残る。「ART歌舞伎」が放つエネルギーとイマジネーションが、古いものと見慣れたものを新鮮な視点で楽しませてくれる。■ニコラ・アーシャンボウ(ファンタジア国際映画祭ディレクター)『心の癒しに「ART歌舞伎」を一服』コロナ禍で劇場が閉館している間に、若き歌舞伎俳優、中村壱太郎は俳優仲間とユニークなアーチストを集めて「ART歌舞伎」の制作を決めた。”舞と美と命”を題にしたパフォーマンスの映像は、見るものの心を捉える。美しい映像、エネルギッシュな音楽、目を見張るコスチュームで、中村壱太郎はこの困難な状況に希望と楽しみを与えてくれた。「ART歌舞伎」は何百年も続く伝統芸術を新たな視点で捉え、まるで日本庭園でロックコンサートを見ている気分にしてくれる。『中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎 花のこゝろ』6月4日(金)よりシネ・リーブル池袋にて公開
2021年06月04日歌舞伎俳優の市川猿之助と尾上右近が出演するキリン「本麒麟」のWEBムービー「本麒麟 × 伝統と革新を語る」と、オフショットを収めたメイキング映像が23日、公開された。市川が「乾杯したいあの人」として尾上を指名し、今回の対談が実現。2人は一緒にラスベガスへの旅行やお伊勢参りをするなどプライベートでも仲が良く、尾上が市川を「お兄さん」と呼んで慕うほどの関係だ。同ムービーは、尾上が手土産にフランス産のサラミと下鴨茶房の「きんぴらまぐろ」を持参し、和やかな雰囲気で始まった。歌舞伎についての話題では、市川が未来を担う若手役者として尾上に期待することや、これから起こしていきたい「革新」 について語り、最後には「愛がなければ何事も続かない」「歌舞伎役者って本当に真の深い愛情を持った人じゃないとできない」といった、歌舞伎愛あふれる濃密なトークに発展していく。市川は「右近君は初めて『本麒麟』を飲んだのですが、すっかり好きになってくれたみたいで、お招きした甲斐がありました。飲んだ後のリアクションに注目してください」と呼びかけ、尾上は今回の撮影で学んだ「三度注ぎ」について「お兄さんから教えていただいたので、家飲みの際には『三度注ぎ』で飲みたいと思います」と宣言した。
2021年04月23日先日、上演決定が発表されたミュ ージカル『衛生』のチラシビジュアル、W主演を務める古田新太・尾上右近による映像コメント、30秒のCM映像が公開された。本作は、古田と脚本・演出を手がける福原充則による「汚いミュージカルをやろう」という構想から始まったミュージカル。 W主演を務める古田と尾上演じる親子が汲み取り業者・諸星衛生を「利益を出すためなら殺人もいとわない」という方針で経営し、のし上がっていく様を描く。登場人物が全員悪者=「善人不在」という欲望にまみれているが、彼らが行う悪行の限りを見るうちにかえって清々しい気持ちを味わえる異色の物語だ。今回公開されたチラシビジュアルは悪者たちが一堂に会し「善人不在。」という言葉通りの表情を見せている。主演の古田と尾上のほか、共演には元宝塚歌劇団雪組トップ娘役の咲妃みゆ、近年つかこうへい作品などで俳優としても注目を集めるNONSTYLEの石田明、映画・ドラマ・舞台と、活躍の場を広げ続けるともさかりえ、福原作品『その夜明け、嘘。』『俺節』に出演した六角精児らが「“汚い”ミュージカル」の住人として参加。音楽を「いきものがかり」の水野良樹と益田トッシュが手がけ、透明感のある旋律が悪行を積み重ねる家族の横暴ぶりを彩る。本日4月19日(月) 12:00〜25(日) 23:59までオフィシャルホームページにて先行予約を受付中。ぜひ善人不在の世界一“汚い”ミュージカル『衛生』に期待してほしい。ミュージカル『衛生』 古田新太・尾上右近(W主演)映像コメント&CM映像【公演概要】ミュージカル『衛生』リズム&バキューム東京公演:2021年7月9日(金)〜25日(日)TBS赤坂 ACTシアター大阪公演:2021年7月30日(金)〜8月1日(日)オリックス劇場福岡公演:2021年8月9日(月)〜11日(水)久留米シティプラザ脚本・演出:福原充則 / 音楽:水野良樹(いきものがかり)、益田トッシュ出演:古田新太、尾上右近、咲妃みゆ、石田明(NON STYLE) 、村上航、佐藤真弓、ともさかりえ、六角精児オフィシャルホームページ先行:4月19(月) 12:00〜4月25日(日) 23:59詳細:
2021年04月19日映画『すくってごらん』(3月19日公開)の公開初日舞台挨拶が19日に都内で行われ、尾上松也、百田夏菜子、柿澤勇人、石田ニコル、真壁幸紀監督が登場した。同作は大谷紀子による世界初の金魚すくい漫画の実写化作。思い描いていた順風満帆なエリート銀行員人生から外れ、荒んだ気持ちを抱えて左遷の地にやってきたプライドは高いがネガティブな男・香芝誠(尾上松也)が、金魚すくいの店を営む美女・吉乃(百田夏菜子)と出会い、世界一静かで優雅なスポーツといわれる「金魚すくい」やそれを取り巻く人々と出会い、成長していく。歌うシーンや英語ラップにも挑戦した松也は「本当にチャレンジングな構成になってまして、歌もふんだんに使われてますし『これどうなるんだろう』と一抹の不安がよぎったくらいぶっ飛んだ脚本だったんですけど、そのチャレンジングな精神が僕の中では共鳴しました」と明かす。撮影について「百田さんには割と厳しく接してきた」という真壁監督は、ピアノ演奏にも挑戦した百田の努力を改めて称賛し、「監督から褒めていただくことがなかった」という百田もこの言葉には喜ぶ。百田は「普段音楽の世界にいながら歌や楽器と触れる時間になるとどうしても後ろ向きになってしまう私を、松也さんが一番近くで応援してくださってました。ピアノのシーンの時もお休みの日なんですけど応援に来てくださったりとか」と感謝。「『ももいろ歌合戦』という番組でピアノ一本で松也さんと一緒に歌う企画では、不安定なピアノで生放送で歌うって相当やりづらいと思うんですけど、私がどんなに間違えても『大丈夫大丈夫、もう1回やろう』『本番で間違えても、もう1回最初からやろう』と言ってくださって、本当に心強かったなと思います。松也さんとじゃなかったらこんなに色んな挑戦ができなかったと思います」と深い感謝を表した。「松也さんが現場を盛り上げてくれたり和ませてくれたりした」(石田)、「初日から、松也が『カッキー、飲みに行こう』って。松也の部屋に押しかけて、帰れと言われても帰らないと言ってずっと一緒にいました。でっかい器に救われた」(柿澤)と、次々と松也に感謝。松也は「嬉しいです。僕も映画初めての主演だったので」と応え、「カッキーは出てもらったことによって、すごく心強かったし、石田さんは僕より年下なんですけど、ものすごい堂々としてらっしゃるので安心感があった。キスシーンはお互い初めてで僕はめちゃくちゃ緊張してたんですけど堂々としてたので」とそれぞれの様子を明かす。百田については「2人のシーンがずっと続いてましたので、どういう風に接したらいいかと思ったらすごくフランクに接してくださった」と振り返り、「終わったあとも、『ももいろ歌合戦』でピアノのこともお願いして。涙を流されてた時はグッときました」とその時の気持ちを語った。
2021年03月13日明日3月12日(金)より公開される映画『すくってごらん』が、松屋フーズとのコラボキャンペーン開催を発表した。尾上松也が初主演し、ももいろクローバーZのリーダー・百田夏菜子が初のヒロイン役を務める金魚すくい映画『すくってごらん』。この度、『すくってごらん』にちなみ、尾上“松也”と松屋が映画と商品のPRをかけて、「金魚すくい」対決を行った。その金魚すくい対決動画を特設サイトで観て、プレゼントに応募した方の中から抽選で「尾上松也さんサイン入りポスターと松屋オリジナルグッズ」をプレゼント。このキャンペーンは本日3月11日(木)〜4月9日(金)まで開催される。【コラボキャンペーン詳細】応募期間 : 3月11日(木)12:00〜4月9日(金)23:59まで内容 : 金魚すくい対決動画をご覧いただきご応募いただいた方の中から抽選で当選された3名様に「尾上松也さんサイン入りポスターと松屋オリジナルグッズ」を ブレゼント!※松屋オリジナルグッズは、松屋オリジナルTシャツ、松屋オリジナルトレーナー、松屋オリジナルパジャマとなります。<参加方法>1.下記URLより金魚すくい対決動画を最後まで視聴「応募する」ボタンをタッブして応募ベージで必要事項を記入して送信当選発表 : 当選発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。『すくってごらん』3月12日(金)より公開
2021年03月11日高橋大輔が主演を務める「LUXE」公演が決定。5月15日(土)〜5月17日(月)の期間、横浜アリーナにて開催される。今回のテーマは「世界巡り」で、高橋は前作の「光源氏」から「光の王子」に姿を変え、訪れる観客を夢の旅に誘う。「LUXE」とはフランス語で「優雅」「豪華」「贅を凝らした」という意味。そこには、 ただ高価さだけではなく、 自身の価値観で本質を見極めたものこそが真の贅沢という考え方が含まれている。エンタテインメントと同様「旅」もまた、私たちの心に様々な感動をもたらしてくれるLUXE。 しかし今、 世界中が未曾有の出来事に見舞われる中、 旅を楽しむことからは大きく遠ざかってしまった。 そのような中でも、 かつて愛した風景に今一度思いを巡らせ、いつか訪ねてみたい憧れの地に想いを馳せてみる。 生のエンタテインメントを通して、 そんなLUXEな時間を堪能して頂きたい。そんな思いから、 本作のテーマは「世界巡り」となった。キャスト・製作陣には「氷艶2019」の豪華メンバーが再集結。 演出には新たに宝塚歌劇団の原田諒を迎え、 チームラボの最先端の映像技術を駆使し、 氷上にレビュー仕立ての華麗なる世界観を創り上げる。エンタテイメントを通して、夢の旅に出発しよう。【公演概要】会場:横浜アリーナ開催日時:5月15日(土)、16日(日) 開演12:00 / 17:005月17日(月) 開演13:30 / 18:30※開場は各開演1時間前(予定)出演者:高橋大輔、荒川静香、柚希礼音、平原綾香、福士誠治、波岡一喜、鈴木明子、織田信成、村上佳菜子、村元哉中、西岡徳馬<スタッフ>監修・演出:尾上菊之丞 / 構成・脚本・演出:原田諒(宝塚歌劇団)主題歌:平原綾香 / 音楽監督・作曲編曲:玉麻尚一 / 振付:宮本賢二 / 振付:当銀大輔衣裳:堂本教子 / アーティスティック コンサルタント:VOGUE JAPAN / 空間演出:チームラボ<チケット>料金(全席指定・税込): スーパーアリーナ席 38,000円 / アリーナ席 26,000円 / スタンド席 12,000円 / 車椅子(アリーナ)席 18,000円チケット最速先行:3月8日(月) 4:00~3月19日(金) 18:00チケット取り扱い:日テレゼロチケ
2021年03月09日尾上松也が初主演し、ももいろクローバーZの百田夏菜子が初のヒロイン役を務めた映画『すくってごらん』が3月12日(金)より公開される。この度、本編映像と、新たな場面写真が公開された。本作は、思い描いていた順風満帆なエリート銀行員人生から外れ、荒んだ気持ちを抱えて左遷の地にやってきたプライドは高いがネガティブな男・香芝誠が、世界一静かで優雅なスポーツと言われる“金魚すくい”や、それを取り巻く人々と出会い、成長していく物語である。世界初の金魚すくいマンガにして「このマンガがすごい!」にもランクインした大谷紀子による同名漫画を、『ボクは坊さん』で長編監督デビューを果たした真壁幸紀が映画化した。キャストは香芝を尾上、彼が一目ぼれする美女・吉乃を百田が演じるほか、柿澤勇人、石田ニコル、矢崎広、大窪人衛、清水みさと、辻本みず希、北山雅康、鴨鈴女、やのぱん、竹井亮介、川野直輝、笑福亭鶴光らが名を連ねた。公開された映像は、支店に着任した香芝の歓迎会として、金魚すくい大会が吉乃が営む「紅燈屋」で行われた場面。香芝は支店の面々が金魚すくい大会を楽しむ中、気が乗らず一足先に帰宅してしまう。彼が夕食を作ろうと煮干しを取り出すと、なぜかその煮干しが水の中で泳ぎだす。思わず、持ち帰ったポイで煮干しをすくうと、そこに香芝を心配した吉乃が「鍵開いてたもんやから」とおはぎを持って訪ねて来る。そこで香芝はポイを握りしめている姿を見られてしまうのだった。本作の見どころのひとつは、もちろん“金魚すくい”。世界一静かで優雅なスポーツと言われるが、実際は夏祭りや縁日でしか体験したことがない人がほとんどだ。映画『すくってごらん』のキャストたちも同様で、撮影に入る前に、“金魚すくい”の道場へ練習に行き、名人からコツを学んだ。まず、金魚は追いかけるだけではなくて待つ。焦って追いかけるとポイが破れてしまうので、金魚がポイに乗ってくるまで静かに動かずにいる感覚だ。尾上松也は「つまり、すくうとは待つことであり、香芝は“金魚すくい”を通してそれに気づいたのでしょう。自分の理想や自分の考えにこだわって突き進みがちですが、冷静になって立ち止まり、どうするべきか考えることが必要だったのです。これは恋愛にも友情にも言える普遍的なことだと思います。そう思って演じました」と“金魚すくい”から多くを学んだようだ。また、ポイが破れたら終わりではなく、破れてからどうするかも面白さのひとつ。特に競技では破れても気にせずに、少しでも残っている部分ですくい続けるのだ。それは出世競争に“敗れた”香芝がこの後どうするかと重なる。“破れる”と“敗れる”、金魚を“すくう”ことで、人生を見つめ直し自らを“救う”。そんなダブルミーニングから導かれる展開も興味深い。あわせて公開された場面写真では、金魚売り・王寺昇の車に乗りながらも白けた表情の香芝、寂しそうに部屋で“小赤”を見つめる香芝、真剣な表情で破れたポイを持つ香芝など、“金魚すくい”と関わってだんだんと変わっていく彼の姿が切り取られている。“金魚すくい”でよく見かける金魚が、“小赤”だ。観賞用からはじかれたものなのだと吉乃から聞いた香芝は「君たちも脱落者か」と彼らに自分自身を見る。が、そんな“小赤”も飼い方次第で、大きく育ち、何十年も生きるものもいる。左遷の地で人生と恋の荒波にもまれる香芝は果たして救われるのか? “金魚すくい”と香芝、その行く末が気になるところだ。『すくってごらん』3月12日(金)公開
2021年03月08日松竹が3月13日(土)の19:00より、桐生麻耶、尾上菊之丞、荻田浩一による一夜限りのトークライブ「桜咲く夜~歌劇家話」を生配信することが決定した。松竹はコロナ禍における自粛生活が続く中、歌舞伎座ギャラリーで好評を博していた「歌舞伎夜話(かぶきやわ)」のステイホーム特別版として、オンライン配信による「“家”話(やわ)」企画を昨年5月より開催し、「歌舞伎家話」や「紀尾井町家話」といった人気企画を生み出してきた。これまでにない顔合せによる貴重なトークに、舞台上では見られない俳優やスタッフの生の声、素顔が垣間見られる特別な空間、真剣に舞台に向き合う姿に熱い支持が集まり、多くの人に注目されている。そして新たな「家話」企画である「桜咲く夜~歌劇家話」は、“華やかなレビューの世界”を、豪華出演陣が存分に語らう一夜限りの特別配信企画。出演は、来年に創立100周年を迎えるOSK日本歌劇団のトップスター・桐生麻耶、日本舞踊尾上流四代家元にして、歌舞伎舞踊からジャンルを超えたコラボレーションなど幅広く活躍する尾上菊之丞。宝塚歌劇団出身で、独特の世界観と美意識で観る者を魅了する人気演出家・荻田浩一。これまで歩んできた道も異なる3人が一堂に会し繰り広げるトークは、歌劇の魅力から、女性が演じる男役の魅力やその楽しみ、日本舞踊家から見る歌劇の世界、レビュー制作の裏側など、ここでしか聞くことができない話題から、コロナ禍における舞台への想いなど、今だからこそ聞きたい想いや制作秘話が展開される予感だ。華麗なるレビューの世界を創り上げる3人による魅惑のトークに期待してほしい。また、コロナ禍での公演中止を経て一年越しの開幕となった「レビュー春のおどり」が、ついに東京・新橋演舞場(3月26日~28日)でファイナルを迎える。31日をもって特別専科へ移籍する「唯一無二の男役・桐生麻耶」のトップスターとしてのラストステージだ。なお、尾上は第1部『ツクヨミ~the moon~』構成・演出・振付を担当、荻田は第2部『Victoria!』作・演出を担当している。さらに、「桜咲く夜~歌劇家話」の配信に合わせ、尾上が演出を務めた2017年上演『桜鏡~夢幻義経譚~』(桐生麻耶出演)舞台映像配信も行う。「春のおどり」のオンライン配信は史上初。こちらも合わせてチェックしよう。●桐生麻耶菊之丞先生、荻田先生と改めて3人でお話しするという機会はあまりなかったので、今から楽しみです。お二人ともこちらが感動するくらいに真摯に舞台や人と向き合ってくださる。こうでなくてはなぁ……と思いました。普段は聞けない事を勇気を出して聞いてみようかなぁと思います。それも踏まえて演舞場でまた一味違う角度からステージをお楽しみいただけると嬉しいです! 楽しみにしていてくださいませませ!!【配信概要】「桜咲く夜~歌劇家話」配信日時:3月13日(土) 19:00開始(70分程度を予定)出演:桐生麻耶、尾上菊之丞、荻田浩一司会:戸部和久(「レビュー 春のおどり」第一部『ツクヨミ~the moon~』脚本)配信場所:イープラス「Streaming⁺」チケット:2,000円(税込) / 3月6日(土) 10:00発売開始※有料配信チケットは、3月20日(金) 20:00 まで発売。※配信開始後、配信終了後に購入の方も3月20日(金) 23:59 までアーカイブ視聴できます 。購入方法:「イープラス 歌劇家話」で検索<視聴価格(税込)>1.トークライブ「桜咲く夜~歌劇家話」: 2,000円2.舞台映像配信『桜鏡~夢幻義経譚~』:1,000円3.トークライブ+舞台映像 セット券:2,700円販売期間:3月6日(土) 10:00発売開始~3月20日(金) 20:00まで発売視聴期間:3月13日(土) 19:00~3月20日(金) 23:59 までアーカイブ視聴可能配信場所:イープラス「Streaming⁺」
2021年03月06日5歳の頃から舞台に立つ歌舞伎俳優であり、大ヒットドラマ『半沢直樹』をはじめ、映像の世界でも活躍を見せる尾上松也だが、意外なことに、映画での主演はまだだった。そんな松也が、“金魚すくい”を題材にした人気マンガを基に発想を飛ばし、歌やダンス満載の摩訶不思議な世界へと誘う映画『すくってごらん』で、満を持しての初主演。東京本社から異世界のごとき田舎町へと左遷された銀行員・香芝誠に扮している。そして香芝がやってきた町の、謎の金魚売り・王寺昇に扮しているのが、劇団四季出身で、舞台のみならず、こちらも連続テレビ小説『エール』ほか、現在、映像世界でも活躍する柿澤勇人。舞台人として元々交流のあるふたりが、映画初共演を果たした本作の印象や、撮影期間のエピソードなどを語り合った。脚本を読んだ段階では、「何がしたいんだ?」と(笑)。(松也)── とてもユニークでオリジナリティのある作品です。原作マンガおよび脚本を読んだときの印象は?松也原作は、今までにない“金魚すくい”というテーマを扱っていて、金魚をすくっている瞬間とか、いわゆるマンガらしさを発揮している部分がすごく良かったです。キャラクターの存在感もとても面白かった。映画の方は脚本を読んだ段階では、正直、想像がつかなくて、「何がしたいんだ?」と、とにかく衝撃でした(笑)。── 歌やダンスが満載でした。脚本にも、「ここで歌う」などと書かれているのですか?松也書いてありました。「ここ音楽入る」とか。「金魚すくい」というテーマが大きくあるにも関わらず、なぜここまで複雑にして表現しようとするのか、全く分かりませんでした(笑)。でも、そこが面白いと感じて惹かれたんですよね。柿澤僕は、真壁(幸紀)監督から「原作は読まなくてもいい。あまり囚われないでほしい」と言われていたんです。読んではみましたが、確かに王寺はぶっとんじゃってるし、中性的で可愛らしくて、謎めいていて、そこに寄せ過ぎると、あまりにも現実味がないキャラクターになってしまう。どうやってアプローチしようかと考えました。それに松也が言ったように、脚本を読んでも「どうなるの?」と(笑)。よく分かりませんでした。でも、歌や、僕の場合はピアノや踊りもありましたが、クランクイン前に、納得いくまでリハーサルができましたし、あとは現場に行ってからだと思っていました。観客が共感できる“普通”の人と、実際にいるようでいない謎めいた人── 香芝と王寺を演じるにあたって、どんなところを心掛けましたか?松也香芝は、王寺くんなんかに比べると、とても普通のキャラクターですが、突然英語でラップを始めたり、感情の表現は突飛なんです。ですが映画を観る方に共感していただけないといけない人物ですので、なるべく変に作り込まず、できるだけ“普通”という感覚を大切にしていました。アクセルを踏むときには踏みつつ、共感できる普通の人物であるようにと。柿澤僕の場合は、マンガが中性的で可愛らしい役だから可愛らしくやるかというとそうでもなくて、自分が持っているパーソナルな部分と合わせていきました。香芝くんは、数字を求めて生きてきて、エリート街道を外れてしまった人。王寺は、“金魚すくい”を通して、そんな香芝くんにイライラを解き放って、もっと楽しい感情を知ってもらいたかった。別に恩着せがましく何かを言う人ではないし、謎めいた人ですが、そこをそのまま謎めいてやっても変な人になってしまうので、実際にいるようでいないみたいな微妙なラインを狙いました。最終的にマンガには囚われませんでしたし、それがよかったと思います。何度も出かけた食事で、共演者たちとの仲もばっちり── ヒロインの吉乃を演じた百田夏菜子さん、香芝に急接近する明日香を演じた石田ニコルさんら、他の共演者のみなさんとは、どうコミュニケーションを?松也僕もかっきー(柿澤さん)も、舞台では座長を何度も務めていますが、映画はまた違いますし、どうやってみんなをまとめていったらいいのか手探りしながらクランクインしました。遠慮しながら撮影していくのも違うと思ったので、時間があるときには率先して声をかけてご飯に行っていました。元々僕は、コミュ力がないんですけどね(苦笑)。でも、かっきーが入る前から、入りやすい空気を作っておきたかったので、みんなで何度か食事に行っていました。柿澤ほんと、結構みんなでご飯に行ったよね。松也1週間くらいしてかっきーが合流してくれたときには、本当に嬉しかったですし、頼もしかったですね。共演者のみなさんともとてもフランクに接してくれて。かっきーは練習しなくてはならないことが多くて、僕よりも大変だったにも関わらず、現場を明るくしてくれました。今回、現場の雰囲気がとてもよくて、それはかっきーをはじめとしたみなさんが、一緒にそうした空気感を作ろうとしてくださったからだと思っています。本当にみんなでしょっちゅうご飯に行っていましたし、最終的にはほぼ毎日、ホテルの僕の部屋に集まって、朝まで帰らなかった(笑)。柿澤あはは。そうだったね。完成した作品を観て、「みんな、芝居うま!」となりました(笑)(柿澤)── 今回、香芝は“金魚すくい”が盛んな町に入り込みましたが、どこか不思議な町に行けるなら、どんなところに行ってみたいですか?松也僕はL.A.に行きたいです。柿澤L.A.?そうなの?(笑)松也いや、僕、いまスニーカーにドはまりしてて(笑)、L.A.って、驚くほどスニーカーがあるんですよ。柿澤それは日本では買えないの?松也買えないものもあるね。だから、壁中スニーカーがぶわ~って並んでる凄い店に行って、買いあさりたい!柿澤へえ。僕はなんだろう。全く浮かばない。松也かっきーはアルコールのプールに飛び込みたいんじゃないの?泳ぎながら飲んで、50メートルくらいのときにはもうベロベロっていう。柿澤あはは!それイイ!アルコールの町に行って、プールで思いきり泳ぎたいです(笑)。── 作品が完成してみていかがですか?松也印象に残っているのは、自分がいなかったシーンです。あと、美術でも作ってはいますが、ロケした元々の町並みが、非常に幻想的だったんです。すごく魅力的で、そこがきちんと映し出されているので、見どころのひとつかなと思います。あとは苦労して深夜まで撮影した最後のシーンが印象深いですし、実際、本編でもとても良かったです。みんな総出で撮ったお祭りのシーン。すごく楽しかったですし、お気に入りです。柿澤僕は芝居でのやりとりは、主に松也と百ちゃんのふたりだけだったので、あまり絡みのなかったニコルちゃんのシーンなんかが新鮮でした。そしてとにかく全員のキャラクターと芝居が完全にハマっていて、浮いている人がひとりもいないのがすごいと思いました。「みんな、芝居うま!」と(笑)。かついい音楽がある。それぞれの歌に個性が強く出ていながら、全体のピースがぴったりハマっている。全員のキャラクターが実に上手くハマった作品だと感じました。『すくってごらん』3月12日(金)公開取材・文:望月ふみ撮影:川野結李歌尾上松也さん、柿澤勇人さんのサイン入りチェキを1名様にプレゼントします!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=6394ad38-6ef8-4801-80d9-6abc330677b4&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。
2021年03月03日2月放送開始の大河ドラマ『青天を衝け』への出演をはじめ、歌舞伎界の枠を超えて活躍する尾上右近が京都・南座公演『三月花形歌舞伎』に登場する。中村壱太郎、中村米吉、中村橋之助ら注目の若手と挑むのは、三大名作のひとつ『義経千本桜』より『吉野山』と『川連法眼館』をAプロ・Bプロの役替わりで上演。加えて彼ら4人が日替わりで『歌舞伎の魅力』を解説する。「三月花形歌舞伎」チケット情報『吉野山』は義経を追って形見の鼓を携えて旅をする静御前が、お供の佐藤四郎兵衛忠信とはぐれ、後に再会するまでの道行きを艶やかな舞踊で表現する。『川連法眼館』は忠信が義経の元を訪ねたところへ、静御前が実は子狐が化けた忠信を伴い現れる。子狐ははぐれた忠信に代わり、母狐の皮が張られた鼓と静御前を守って来たのだ。両作品で忠信役を勤める右近は、自主公演「研の會」第一回公演で同役を選ぶほど、思入れの強い「憧れのお役」と明かす。「スチール撮りでは、衣裳を着ただけで感動して涙が止まらなかったことを思い出しました。まさか本興行で実現するとは。信じていれば願いは叶うと、23歳だった当時の自分に教えられた気がする」と感慨もひとしお。Bプロで同役を勤める橋之助は後輩でもあり「負けられない」と一 層の気合が入る。通常ダブルキャストでは踏襲する型や指導者が異なるが、今回は共に(七代目 尾上)菊五郎に指導を仰ぐ。「『川連法眼館』の狐忠信は中性的な役ですが、立役の橋之助さんと、本興行では圧倒的に女方が多い私がやる中性的なお役とでは、型は同じでもおのずと違いが出る」と見る。ペアを組む壱太郎は互いに自主企画の公演や作品に出演し合うなど苦楽を共にし、夢を語り合う間柄。「尊敬する先輩という関係を超えた精神的な恋人」と絶大な信頼を寄せる。また同級生の米吉は、「醸し出す華やかな雰囲気や舞台度胸が圧倒的。何よりお喋りが上手なので、お芝居もそうですが彼が案内役をつとめる『歌舞伎の魅力』はとても楽しくなると思います」と期待する。歌舞伎俳優を父に持たない右近。様々な分野で経験を積み、いつか後輩が憧れる「稀有な存在」 となり得るその日まで、信じた道を邁進する。「今回、音羽屋ゆかりの演目『川連法眼館』の狐忠信は、本興行のお役としては初めて菊五郎のおじさんに教えていただきます。また『吉野山』の忠信の引っ込みの演出では僕がまだ本名だった頃にご縁をいただいた(四代目市川)猿之助のお兄さんから許しを得て、澤瀉屋(※)の型『ぶっ返り』に挑戦させていただく。いろいろミックスしながらも自分の形を模索している姿をこの重要な公演で提示できるのは嬉しいです。テレビ、映画など、どのジャンルも本気ですが、歌舞伎ほど分かりやすい本気は見逃してほしくないですね」。(※)「澤瀉屋」の「瀉」のつくりは、正しくは“わかんむり”です。公演は3月6日(土)から21日(日)まで(12日(金)は休演日)、京都・南座にて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2021年02月17日現在、歌舞伎座『二月大歌舞伎』の第一部『泥棒と若殿』(山本周五郎作)に出演中の歌舞伎役者・尾上松緑が2月12日、東京・歌舞伎座で取材に応じた。同作で演じるのは“泥棒”である伝九郎。2007年(平成19年)5月、歌舞伎座にて十世坂東三津五郎(2015年没)の若殿との共演で好評を博し、今回は三津五郎さんの長男・坂東巳之助演じる若殿との共演が実現した。「襲名した直後で、自分の中でも、どういう風に役者としてやっていけばいいのか、悩んでいた時期。そんなときに、三津五郎の兄さんから『一緒にやってみよう』とお誘いいただき、救われた思いもあった」と初演を振り返る松緑。それだけに、演目への思い入れも強く「三津五郎の兄さんとご一緒でなければ、演じられない」と、別の俳優との『泥棒と若殿』を断ってきたという。そこに舞い込んできたのが、巳之助との共演だった。「役者冥利につきる。うれしいし、ありがたいです。巳之助さんの後ろ姿を見ると、体型は違うはずなのに、三津五郎の兄さんを思い出しますし、でも、もちろん違うわけで、巳之助さんはいい役者だなと思いながら、毎日新鮮な気持ちで演じさせていただいている。彼ら若い世代は応用力も強いから、『親父さんはこうだった』みたいなことを言う必要もないし、実際にいいキャラクターを作ってきてくる」と巳之助への信頼は早くも厚い。『泥棒と若殿』より、左から松平成信=坂東巳之助、伝九郎=尾上松緑(c)松竹三津五郎さん、巳之助との共通点・相違点については「感情を抑えた正確さで芝居を構築する兄さんですから、絶対に(芝居の)計算から外れない。巳之助さんもそういう部分はありつつ、若さで感情がバンと発露することも。年上の目線から『かわいいなあ、しょうがねえな、何とかしてやらないと』と思うこともありますね(笑)。2人は親子ですから、根っこのDNAは近いですが、ちょっと角度が変わっただけで、(両者の間に)すごくふり幅がある」と分析する。尾上松緑(c)松竹昨年8月の公演再開を経て、年明けから座席数50パーセント(904席)、三部制で各部に演目・幕間ありの上演が行われている。客席から伝わる熱気や雰囲気は「まだまだ、劇場に行くのは控えようと思う人も多い中で、おかしな言い方かもしれないですが、“一生懸命に”楽しもうという気持ちを感じる」といい、「大向うがないのは正直、さみしいと思うこともなくはないですが、その分集中して見てもらえているのかなと。少しずつ、お客様も楽しんでいいんだ、喜んでいいんだと思ってくださっている。ワクチンの話題もありますし、去年よりは先行きが明るくなりつつあるのかなと…」と事態の収束に期待を寄せた。『戻駕色相肩』浪花の次郎作=尾上松緑(平成21年『五月大歌舞伎』より)(c)松竹来月上演の「三月大歌舞伎」では、第一部の舞踊『戻駕色相肩』で浪花の次郎作にふんし、与四郎役の片岡愛之助、禿たより役の中村莟玉と共演する。「愛之助さんとは付き合いも長くて、すぐに息が合うんで。あまり筋を追うというものではないですし、踊りのきれいさ、華やかさを見ていただきたいです」とアピール。コロナ以前の状況に戻るには、まだ時間がかかりそうだが「我々も暇しているわけではありません。セミで言うところの地面でエネルギーを蓄えている時間。ここを無駄にしないで、劇場が全席OKになったとき、お客様に『前よりも歌舞伎が盛り上がっているね』と言ってもらえるような準備だと解釈してします」と未来を見据えている。尾上松緑(c)松竹取材・文:内田涼『二月大歌舞伎』2021年2月27日(土)まで上演中『三月大歌舞伎』2021年3月4日(木)~2021年3月29日(月)会場:東京・歌舞伎座
2021年02月15日