ウィーン在住ピアニスト、クラシック系YouTuberとして人気上昇中の「たくおん」こと石井琢磨がポポロに!YouTubeの「TAKU-音TVたくおん」で話題を呼ぶピアニスト石井琢磨が、日本全国を巡るコンサートツアー「石井琢磨47都道府県ツアー~ウィーンからあなたの街へ~」を始動します。2022年11月に東京をスタート、中国地方ではトップとなる広島県の開催地が「三原市芸術文化センター ポポロ」に決定しました。ウィーン国立音楽大学で学びながら、ヨーロッパのコンクールで入賞を重ね、国内外で演奏活動を展開している石井琢磨。「クラシックをより身近に」をコンセプトに、2020年に開設した”TAKU-音 TV たくおん”名義でYoutubeチャンネルは、総再生回数はわずか2年で5000万回を超え、チャンネル登録者数も20万人を超えて、なお増え続けています。石井琢磨(いしいたくま)/ピアノ徳島県鳴門市生まれ。3歳よりピアノを始める。東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を卒業。ウィーン国立音楽大学コンサートピアノ科修士課程を審査員満場一致の最優秀で修了。現在同大学ポストグラデュアーレコースに在籍。オーソドックスな古き良きクラシック音楽に主軸を置きながら、「クラシックをより身近に」をコンセプトにした動画配信も行う新しいタイプのピアニストとして活動している。ポポロでの公演は、12月23日(金)の18時30分から。クリスマス直前、ちょうどイルミネーション点灯期間に合わせることができました。演奏とイルミネーションを同時にお楽しみいただけるホワイエが会場となります。限定120席の極上のコンサートを、どうぞお楽しみに!チケット発売《イープラス先行》2022年10月15日10時から*イープラス《一般発売》2022年10月29日10時から*イープラス、三原市芸術文化センター※状況により、追加席を販売する場合もございます。石井琢磨47都道府県ツアー 〜ウィーンからあなたの街へ〜 : 広島県三原市の三原市芸術文化センター[ポポロ] : 公演情報公演名:石井琢磨47都道府県ツアー~ウィーンからあなたの街へ~ in HIROSHIMA特設サイト: 会場:三原市芸術文化センターホワイエ(広島県三原市宮浦2-1-1)開催日時:2022年12月23日(金)18時30分開演(18時開場)入場料:全席指定 一般3,000円(未就学児は入場不可)取扱い:イープラス、三原市三原市芸術文化センターポポロ主催:イープラス共催:一般財団法人みはら文化芸術財団ご来場の皆様へ当ホールでは「新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン」に基づき、感染拡大防止に努めて公演を実施して参ります。ご来場の際にはマスク着用、手指消毒、検温などの感染防止対策に、ご協力をお願いいたします。アクセス◎JR三原駅より4番バス乗り場「田野浦線」で5分「芸術文化センターポポロ・医師会病院入口」下車すぐ◎山陽自動車道本郷ICより約30分。福山西ICより約30分◎駐車場有り(最初の1時間は無料、その後30分毎に50円)※駐車場には限りがございます。公共交通機関をご利用ください。地図 : 主催者概要団体名:一般財団法人みはら文化芸術財団所在地:広島県三原市宮浦2-1-1三原市芸術文化センター ポポロ設立:2019年11月27日URL: 公式facebook : 公式Twitter : 公式Instagram : お問い合わせ先三原市芸術文化センターポポロ(一般財団法人みはら文化芸術財団)担当:村上電話番号:0848-81-0886E-mail: event@mihara-caf.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年09月27日日本テレビ、読売テレビでドラマが放送され、舞台化もされた芸人青春群像劇『あいつが上手で下手が僕で』(通称『カミシモ』)の舞台第2弾に、和田琢磨と染谷俊之の出演が決定した。2人が演じる「ラストワルツ」は、岬一碧(和田)と高砂真夜(染谷)のコンビ。もともと人気トリオだったが、ネタ担当が脱退してコンビになってからは人気が急落。冴えない日々を過ごしている。和田は「最近、Twitter上で染谷くんにAA(アスキーアート)がアニマルアートの略であると騙されました。この悔しさはずっと根に持ちます。あと最近野球のバッティンググローブを片方無くしてしまいました。アルファベットでtakumaと刺繍がありますので見つけた方よろしくお願いします」とコメント。染谷は「漫才の経験はあまりないので、僕にとって新たな挑戦になると思います。相方が、大好きな先輩の役者である琢磨くんということで、とても頼もしく、2人でみなさんを爆笑の渦に巻き込むのを、今からとても楽しみにしています!明るいニュースはあまり多くないこのご時世、みなさんの心をたくさん明るくできるよう精一杯頑張ります☆楽しみにしていてください!」と話している。東京公演(日本青年館ホール)は、11月18日~24日。大阪公演(COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール)は、12月2日~4日。
2022年08月04日フォーマルバッグ・草履の企画製造販売を行う株式会社岩佐(所在地:大阪府大阪市中央区、代表取締役社長:岩佐 浩司)は、兵庫県西宮市の武庫川女子大学生活環境学部生活環境学科・被服造形学研の池田ゼミ(池田 仁美 講師、以下 池田ゼミ)の学生たちと一緒に作製した、「多機能ショルダーバッグ」と「巾着2WAYトートバッグ」を発売いたします。打ち合わせ画像(1)■開発背景コロナ禍によりフォーマルの場は大幅に減り、その在り方に対しての意識までも大きく変化しました。その結果、当社の生産ラインは一時期、コロナ前の半分にまで落ち込みましたが、逆に今こそ新しいモノ作りへの挑戦のチャンスだと考えました。今のZ世代の人たちが、日本の伝統文化をどのように見て、感じているのかを知ることで、若い感性と柔軟性を併持つ学生たちが考えるアイディアが、新たなマーケットの創造や、当社の商品開発にとって、きっとプラスになると期待し、武庫川女子大学のOBだったスタッフを通して、池田ゼミにこの企画を投げ掛けさせていただきました。モノ・空間・事柄・それらと人との関係など、歴史や生活文化を取り入れながら学んでいる武庫川女子大学の池田ゼミの学生たちにとって、創業94年の歴史を企業のモノ作りに対しての想いや日本の伝統に触れる良い機会でもあり、モノ作りの知識やノウハウなどを知る事が、学生たちにとってプラスの経験になるという、相互の想いがマッチし、この取り組みはスタートしました。コロナ禍においては、対面での打ち合わせが一切出来ない状況で、生地の選品からデザインなどの細かな打ち合わせは全てリモートでこなし、私たちにとっては今までに経験がない「リモートへの挑戦」でもありました。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置も重なり、なかなか思うように打つ合わせすら出来ず、長期にわたる企画にはなってしまいましたが、ようやく完成品が出来上がりました。最後に、当社は決して物を売りたいだけの企業ではありません。商品開発から商品化されるまでの過程の中で、それにまつわるストーリーや情報・経験の方こそが重要であると考えております。■使用用途・多機能ショルダーバッグかしこまった装いのホテルディナーや結婚式などのフォーマルな場面からショッピングやお出かけなどの普段使いに至るまでを、パーツ一つ取り替える事で、ガラっと違った印象に変える事が出来る、今らしい汎用性を意識したショルダーバッグです。多機能ショルダーバッグ(1)・巾着2WAYトートバッグ絞って巾着バッグとして使えば和服に合う和スタイルに、絞らず開いて使用すれば通勤・通学に便利なA4ファイルがちょうど入るトートバッグに早変わりし、普段のお出掛けにも使える、汎用性を重視したトートバッグです。巾着2WAYトートバッグ■商品概要商品名 : 多機能ショルダーバッグ価格 : 15,000円(税込)内容 : バッグ本体×1、かぶせ×2、持ち手×2サイズ : (約)高さ180mm×横140mm×マチ幅60mmカラー : 本体1色、かぶせ2色(柄)※標準セット素材 : ポリエステル販売場所: Creema 商品名 : 巾着2WAYトートバッグ価格 : 16,800円(税込)内容 : バッグ単品サイズ : (約)高さ320mm×横230mm×マチ幅100mmカラー : 1色のみ素材 : ポリエステル、ポリウレタン販売場所: Creema ■会社概要商号 : 株式会社岩佐代表者 : 代表取締役社長 岩佐 浩司所在地 : 〒542-0073 大阪府大阪市中央区日本橋2丁目14-4設立 : 1928年1月事業内容: 和装バッグ・草履・フォーマルバッグの企画製造販売資本金 : 3,000万円 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月01日フォーマルバッグ・草履の企画製造販売を行う株式会社岩佐(所在地:大阪府大阪市中央区、代表:岩佐 浩司)は、チャンネル登録者数21.8万人(2022.6現在)人気のYoutuber「すなおの着物チャンネル/Kimono-Sunao」・1級着付け技能士である「きものすなお」さんとのコラボ開発『晴れの日も、もしもの時も凛としたい草履・バッグ』を発売しました。【慶弔両用】コード刺繍シリーズ【開発背景】登録者数21.8万人(2022.6現在)の人気Youtuberであり1級着付け技能士である「きものすなお」さんから「着物晴れの日も、哀しみの日にも活用できるバッグはないか」、というお問い合わせが多数寄せられる、というご相談をうけ創業90余年、ブラックフォーマルバッグシェアNO.1バッグメーカーの岩佐と着物チャンネルYoutuber「きものすなお」さんがコラボした“もしもの時に慌てないように揃えておきたい。”そんな気持ちに応えてくれる、草履とバッグが誕生しました。使い手のことを1番に考えた、お利口さんなバッグです。喪服だけでなく、卒業式などのセミフォーマルシーン、お洋服にも。軽くて丈夫、メイドインジャパンにこだわった、一点一点手作りの逸品。お揃いの“コード刺繍ふくさ”“コード刺繍草履”もご用意しております。【使用用途】■コード刺繍バッグ軽量芯を使い「収納力があるのに軽い」を実現させました。マグネットは内部に埋め込み使い易さを追求(実用新案登録)。かぶせ部分にはオリジナル柄のコード刺繍を施し、本体部分は米沢織を使用。贅沢な組合せで仕上げました。使用している素材はすべて撥水加工済みです。Youtuberすなおさんモデル1■コード刺繍草履履き心地を徹底追及した2種のクッションスポンジを採用しました。底は黒にこだわった「滑りにくいラバー底」を使用。殺生のイメージにつながる革素材を避け米沢織で作りました。鼻緒部分にはオリジナル柄のコード刺繍を施しました。是非履き心地をお試しください。Youtuberすなおさんモデル2■コード刺繍ふくさバッグ職人が仕立てたふくさは高級感が違います。バッグと同じ柄のコード刺繍を施し米沢織で作りました。お香典を渡す際にふくさは目立ちます。大人の嗜みとして「コード刺繍ふくさ」をご使用いただけます。Youtuberすなおさんモデル3【商品概要】商品名 : コード刺繍フォーマルバッグ価格 : 24,800円(税込)内容 : バッグ単品サイズ : (約)タテ18cm×ヨコ(上)26cm・(下)31×マチ幅 12cmカラー : 黒重さ : 約396g素材 : (表)トリアセテート、ポリエステル〈米沢織〉コード刺繍糸、ポリエステル ※全て撥水加工原産国 : 日本販売場所: きものすなおショップURL : 商品名 : コード刺繍ぞうり価格 : 26,400円(税込)内容 : 草履単品サイズ : S/ 対応サイズ 21.5~22.5cm約幅 約8.3cm長さ 約22.5cmM/ 対応サイズ 22.5~23.5cm幅 約8.3cm長さ 約23.5cmL/ 対応サイズ 23.5cm~24.5cm幅 約8.4cm長さ 約24.5cmLL/対応サイズ 24.5cm~25.5cm幅 約8.6cm長さ 約25.5cm高さ : つま先2.5cm、かかと5.3cm※Lサイズ、Mサイズ共通カラー : 黒素材 : 台・鼻緒 トリアセテート、ポリエステル〈米沢織〉コード刺繍糸 ポリエステル ※全て撥水加工底 合成ゴム原産国 : 日本販売場所: きものすなおショップURL : 商品名 : コード刺繍ふくさ価格 : 6,600円(税込)内容 : ふくさ単品サイズ : (約)幅20cm ×高さ12cmカラー : 黒重さ : 約90g素材 : (表)トリアセテート、ポリエステル〈米沢織〉コード刺繍糸、ポリエステル ※全て撥水加工原産国 :日本販売場所: きものすなおショップURL : 【会社概要】会社名 : 株式会社岩佐所在地 : 〒542-0073 大阪府大阪市中央区日本橋2-14-4代表者 : 岩佐 浩司創業 : 1928年(昭和3年)URL : 事業内容: 和装バッグ・草履・フォーマルバッグの企画製造販売 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月28日「舞台『刀剣乱舞』綺伝 いくさ世の徒花」が19日より上演される(東京・明治座 3月19日〜4月3日、福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール 4月22日〜4月24日、大阪・新歌舞伎座 4月30日〜5月15日)。同作は名立たる刀剣が戦士の姿となった“刀剣男士”を率い、歴史を守るために戦う刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」を原案に舞台化し、圧倒的な人気を博している舞台『刀剣乱舞』(通称:『刀ステ』)シリーズの最新作。2020年6月~8月の上演を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、演出を変更した「科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶 ※”綺伝 いくさ世の徒花”に取り消し線」として上演された。今回ついに本公演として「綺伝 いくさ世の徒花」が上演されることとなった。今回は、同シリーズで歌仙兼定を演じる和田琢磨にインタビュー。舞台シリーズ初期から同役を演じ、2020年に「科白劇」を率いて成功へ導いた。今回は本公演として演出も本来想定していた形になるだけでなく、前回出演のメンバーに加え新たな出演者も登場するなど、スケールアップした内容を見せていくという。○■新たに『刀ステ』シリーズに触れる人におすすめな点は?――2020年の「科白劇」以来の上演となりますが、心境はいかがですか?前回はコロナ禍が始まったばかりで出演者もスタッフの方も右も左もわからず、どういう対策をとっていいのかも確立されていない状況でした。今振り返ってみると、あの時期にあの規模の公演を最後までやり遂げられたのは一つの自信にもなりましたし、今回は初めからみんなの結束力が高いと思います。――コロナ禍で大変なことも多いですが、逆にこれを機に配信などでも新たに『刀ステ』シリーズに触れてみようと思う方もいるのではないかと思います。『刀ステ』の魅力はどのようなところにあると思いますか?僕も舞台のお話をいただいて『刀剣乱舞』のコンテンツに触れるようになったのですが、もともと歴史好きだったのもあって、歴史のifを描いたところに想像力をかき立てられると思いました。たとえば「もし織田信長が、本能寺の変で死んでいなかったら?」とか、公演ごとにすごくロマンを感じる物語があって。もちろんさまざまな刀剣男士のキャラクターが出てくるところも魅力ですけど、単純に歴史が好きな方にも楽しんでいただけるんじゃないかな。「科白劇」の時には大河ドラマ『麒麟がくる』が放映されていて、ちょうど細川忠興やガラシャが出てきていたんです。僕が演じる歌仙兼定は細川忠興の刀で、歴史を遡って元の主人に会いに行くという物語にはすごくロマンがあると思うので、新しい方にもぜひ興味を持っていただけたら嬉しいです。――ストーリーについても伏線や物語のつながりなども、かなり考察しがいのあるものになっているのではないでしょうか?脚本・演出の末満(健一)さんが本当にすごいですよね。1人で楽しむこともできますし「自分はこう思う」「ここはこういうことじゃないかな」と、コミュニケーションも取ることができる。役者側もこの後どうなるのか知らないですし、僕らも楽しみにさせてもらっています。欲を言えば、一緒にお酒を飲めるような状況になったら、ちょっと末満さんを酔わせて「最後、どうなるんですか?」と聞き出してみたいです(笑)あとは殺陣についても、「日本でやっている舞台の中で1番殺陣数の多い公演、クオリティが高い公演にしよう」ということは掲げています。いろいろなスタイルがあると思いますが、『刀ステ』の殺陣は映像やキャラクターごとの違いなど楽しむ要素が本当にいっぱいあります。クオリティの高いものを望めば望むほど危険も伴ってくるんですが、そこは安全にしながら、わくわくしていただけるような殺陣をより追求していきたいです。実は今回のメンバーの中で、まだ僕だけしか時間遡行軍と戦ったことがないんです。2020年の「科白劇」では出演者も絞っていたので、一対多数の殺陣の緊張感を味わってほしいな(笑)。しかも、稽古場だと相手の顔が見えているんですけど、本番に入って時間遡行軍の格好になると、相手が誰だかわからなくなるんです。前回より出演する役者も増えますし、時間遡行軍の役をやってくださる方たちも増えますし、本来の『刀ステ』をお客様に見てもらえると思いますので、「科白劇」をご覧になった方でも、さらに深みのある仕上がりをお見せできるんじゃないかと思っています。――本当に隊長という感じですね。そうなんですよね……すっかりベテラン勢になっちゃいました(笑)○■「戦い続ける座組み」を受け継ぎたい――「科白劇」に続き七海ひろきさんが細川ガラシャを演じられますが、前回も見た女性が「ガラシャの女」になってしまったという感想も見かけ…刀剣男士としては「自分たちももっと頑張らないと」と言いたいところなんですが!(笑) やはり宝塚歌劇団で長年男役をやってらっしゃったので、立ち姿や声の出し方など、勉強になるところはたくさんありますし、『刀ステ』で初めて女性の方が登場したというインパクトも大きかったです。七海さんの持っている役者としての魅力も相まって、皆さんが「ガラシャの女」になられるというのは、我々も納得でした。――いい影響があったということですか?ものすごくありました。七海さん自身は『刀ステ』初めての女性キャスト、しかも女性の役を演じるのも退団後は初めてということで不安を感じられていたみたいなのですが、そんなことは微塵も感じさせないぐらい、素敵なガラシャを演じられていました。――ちなみに、前回を振り返ってキャストについて印象的だったことはありましたか?『刀ステ』の殺陣は本来時間遡行軍の方がたくさん入ってきて派手な立ち回りを見せるものなのですが、前回の「科白劇」は1人でステージ上に立ち、映像に合わせて見せるものでした。だからみんな、自分の演じるキャラクターの刀の振り方や動き方を研究していまして、中でも篭手切江役の大見(拓土)くんは、本当に公演を重ねるごとに殺陣を自分のものにしていったという印象があります。『刀ステ』には初参加だし、性格もすごく優しい子なので不安がっていたようでしたが、稽古中だけでなく本番に入ってからもどんどん自分で研究を深めていて、「すごいな」と思いましたし、他のみんなもどんどん役を自分のものにしているように感じました。――本公演という点では、IHIステージアラウンド東京での公演がシリーズ史上最大のスケールと言われていましたが、その次の公演を引き継ぐ形になることについてはいかがですか?もともと僕が参加する前から、三日月宗近役の鈴木拡樹さんが「戦い続ける座組み」という指針を立ててくれたので、公演ごとに受け継いでいく気持ちです。今回は座長という立場もいただいているので、その気持ちは絶やさずにやっていきたいですし、去年のIHIステージアラウンド東京での公演は東京のみだったので、地方のお客様にも「『刀ステ』いいな」と再認識していただけるよう、改めて頑張っていきたいです。きっと2年半ぐらい生で『刀ステ』に触れられていない方もいらっしゃると思うので、元気を与えられるように頑張っていきたい。『刀ミュ』(ミュージカル『刀剣乱舞』)は各地で公演をやってらっしゃるので、『刀ステ』も負けじと全国の方に魅力を届けられるように、とにかく千秋楽まで走り切ることを目標に頑張っていきます。どのような形でもいいので応援していただければ非常に嬉しいなあと思っています。――いい意味で「負けじと」という気持ちもあるのでしょうか?もちろん、意識する気持ちはあります。『刀ミュ』の良さもたくさん知っているし、逆に『刀ステ』にしかない良さもありますから、これからも両方のファンの方に楽しんでいただければ嬉しいです。■和田琢磨1986年1月4日生まれ、山形県出身。2009年より俳優として活動し、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン(11年〜12年)、『ダイヤのA The LIVE -』シリーズ(15年〜17年)、舞台『刀剣乱舞』シリーズ(17年〜)などで活躍。近年の主な出演作に舞台『首切り王子と愚かな女』(21年)、『舞台サザエさん』(22年)、ドラマ『#コールドゲーム』(21年)、映画『劇場版ほんとうにあった怖い話2020 呪われた家』(21年)など。
2022年03月18日2022年1月29日より上演される舞台『サザエさん』の新キャストが26日、発表された。磯野カツオ役は和田琢磨(東京公演)と近藤頌利(大阪・福岡公演)、フグ田タラオ役は2019年公演同様、大平峻也が務める。『サザエさん』は長谷川町子氏の4コマ漫画『サザエさん』を原作に、1969年からアニメ放送がスタート。以降、昭和、平成、令和と三つの時代を駆け抜け、長く愛され続けてきた国民的人気作品だ。2019年にはアニメ放送50周年を迎え、東京・明治座と福岡・博多座での舞台化が実現。10年後の磯野家を舞台に、少しずつ変化のあった一家の日常を描き大好評を博した。あれから約2年、再び『サザエさん』を舞台化。サザエ役の藤原紀香、マスオ役の葛山信吾、フネ役の高橋惠子、波平役の松平健の続投がすでに発表されているが、このたび、カツオ役とタラオ役のキャストが発表された。また、博多座での公演も決定した。10数年の時を経て、少しずつ変化のあった磯野家。それでも変わらぬ温かな日常を、脚本・演出の田村孝裕氏が鋭い観察力によって細やかに鮮やかに描く。10数年後のサザエさん一家を取り巻く環境はどうなっているのか。成長したカツオ、ワカメ、タラオの現在とは――。舞台『サザエさん』の東京公演は2022年1月29日~2月13日に明治座にて、大阪公演は2月22日~2月27日に新歌舞伎座にて、福岡公演は3月3日~3月6日に博多座にて上演。
2021年10月26日1928年の創業、草履・和装バッグ・フォーマルバッグメーカーの株式会社岩佐が、一生に一度の成人式をもっと特別にするクラフトバッグキット「TUKURUNO」を、2021年10月21日よりCAMPFIREにてクラウドファンディングを開始します。1【一度しか無い特別な日に、見るたび思い出せるような心を込めた贈り物を】成人式に相応しい華やかな高級西陣織クラッチバッグを、熟練職人が丁寧にご用意した手作りバッグキットです。初めての方でも安心して作れるよう解説動画をご用意しています。このキットでつくるのは、成人式に振袖に合わせるクラッチバッグです。人気の高い上質な西陣織4種類の中から好みのデザインを選ぶことができます。機械や道具を使わない製法で、難しい工程は職人が準備しております。動画を参考にしながら真心を込めて接着、組み立ての工程を行えばバッグの完成です。・内容 材料、接着剤、ガイド紙・価格 16,500円(税込)~ ※数量限定販売・詳細 【会社概要】会社名 : 株式会社岩佐所在地 : 〒542-0073 大阪府大阪市中央区日本橋2-14-4代表者 : 岩佐 浩司創業 : 1928年(昭和3年)URL : 事業内容: 和装バッグ・草履・フォーマルバッグの企画製造販売 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月18日上野樹里が法医学者役で主演する「監察医 朝顔」第2シーズンの18話が3月15日オンエア。森本慎太郎演じる琢磨が“凶悪犯”に刺され…視聴者からは琢磨を心配する声とともに、犯人役として登場した「EXIT」りんたろー。にも大きな反応が巻き起こっている。2019年に第1シーズンが放送され好評を博し、昨年秋から放送開始となった第2シーズンもいよいよクライマックスへと近づいてきた本作。上野さん演じる興雲大学法医学教室の法医学者・万木朝顔(まき あさがお)と、時任三郎演じる朝顔の父で元刑事の万木平(まき たいら)、風間俊介演じる朝顔の夫で刑事の桑原真也。この一家の日々と、朝顔が監察医として解剖から様々な事件を解決する糸口をつかんでいく様も描かれていく。また朝顔の祖父で里子の父の嶋田浩之を柄本明が演じ、前シーズンでは法医学教室で主任教授を務めていたが、現在はエンバーマーに転身した夏目茶子に山口智子。興雲大学法医学教室の安岡光子に志田未来。野毛山署強行犯の森本琢磨に「SixTONES」森本さん。そのほか中尾明慶、板尾創路、望月歩、杉本哲太、井上瑞稀、戸次重幸、ともさかりえ、三宅弘城らも出演。前回、朝顔の母、里子の遺骨が見つかり、遺骨と対面したのち、浩之は天国へと旅立つ。そして朝顔は第2子を妊娠したことを明かした。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。病院でエコー写真を見て母子手帳を受け取り、家族が増える喜びを噛み締めながら帰宅した朝顔と桑原を前に、平は「子どものこともそうだけど、ちゃんとしろよ。2人のことも」と切り出し「決めたのか、結婚式場」「桑原君、見たいって言ってただろ。朝顔のウエディングドレス」と続ける。朝顔と桑原が式を挙げなかったことを忘れ“2人の結婚式が見たい”という想いを口にする平…。このシーンに「平さんの進行が早くて辛い…」「演技がリアルすぎてより一層つらい」「朝顔も桑原君も辛いよね」など視聴者からも悲痛な声が上がる。さらにラストでは買い出しに出かけた琢磨が、男女のトラブルを目撃、声をかける。その場を立ち去ろうとする男性の前に立ちふさがると、男性は琢磨を刺し、その場を立ち去っていく。フードを被ったその姿はかつて平が追い、今桑原が捜査している「三田村一家殺人事件」の犯人のようで…。このラストに「朝顔見たら森本刑事が…」「森本刑事刺された辺りから記憶ない」など衝撃を受けた視聴者からのツイートが続々とタイムラインに上がる一方、刺した“犯人”役が「EXIT」りんたろー。さんであることに「しんたろーがりんたろーに、、、、」「りんたろーやってくれるじゃないか」「不気味な役が似合ってた」など驚きの声も上がっている。(笠緒)
2021年03月15日2020年10月1日、俳優の岩佐真悠子さんは自身のInstagramを更新。芸能界を引退することを報告しました。 この投稿をInstagramで見る 岩佐真悠子(@mayuko.iwasa)がシェアした投稿 - 2020年 9月月30日午後8時00分PDT岩佐さんは、「世の中や自分を取り巻く環境が大きく変わる中、自分自身と向き合う時間が増えて、新しいことへの挑戦をしたいという気持ちから引退を決意した」と説明。社会や人の役に立ちたいという想いから「介護の仕事に携わりたいと思います」とつづっていました。ネット上では突然の引退宣言に驚きの声が上がるとともに、激励のメッセージも多数寄せられています。・17年間お疲れ様でした、第二の人生頑張ってください。応援しています。・残念だしさびしいけど、新しい道でも輝いてください。・さびしくなる。でも次の夢と目標に向かってる姿と決断がかっこいいです。・驚きました!大きな決断ですね。素晴らしい志を応援します。テレビドラマや映画など数々の作品に出演し、活躍してきた岩佐さん。新しい場所でも、自分らしく輝けるといいですね![文・構成/grape編集部]
2020年10月01日日本時間2020年8月24日、日本人レーサーの佐藤琢磨さんが、第104回『インディアナポリス500マイルレース(以下、インディ500)』で優勝を飾るという嬉しいニュースが飛び込んできました。佐藤さんが同レースで優勝するのは、2017年以来二度目。初優勝当時、日本人としてはもちろんアジア人としても史上初の快挙に世界中がわきました。あれから3年…再び優勝を手にした佐藤さんのある姿が、快挙達成時以上の注目を集めています。偶然かそれとも…佐藤琢磨、3年越しの約束そもそもの発端は、2017年に佐藤さんがインディ500で初優勝を飾った時のことです。江崎グリコ株式会社が、大阪の道頓堀の象徴にもなっている『グリコサイン』で、佐藤さんの優勝を祝うスペシャル映像を上映していました。佐藤琢磨さん @TakumaSatoRacer の優勝を記念して、道頓堀グリコサインにて60秒のスペシャル映像を上映します!期間は6月1日~7日までの1週間、時間は日没30分後~24時の間、15分ごとの上映です。ぜひ見に来て下さいね! pic.twitter.com/IO6NK5D3i9 — Glico PR Japan (@GlicoPRJP) June 1, 2017 江崎グリコの投稿を見たファンからは、スペシャル映像という粋な演出を称賛するとともに、佐藤選手に向けてある指摘があったのでした。「左足をあげていたら完璧ですね」これを見た佐藤選手は、ファンの投稿を引用する形で「今度やってみる」と返答。あれから3年の時が経ち、再び優勝という快挙を成し遂げた佐藤選手の姿をご覧ください。3年前の約束を覚えていたのでしょうか、佐藤さんが決めたのは完璧なグリコポーズ。二度の優勝だけでも十分すぎますが、3年前の約束を果たす有言実行の姿にしびれます!佐藤さんのポーズはネット上で話題を呼び「粋ですね」「かっこいい」と称賛の声が寄せられています。・ちょっとどころじゃない、めちゃくちゃかっこいい!・覚えているのがすごい。・3年越しに約束を果たす佐藤琢磨さん、粋すぎます。佐藤琢磨さんが本当に3年前の約束を覚えての行動だとしたら、あまりにもかっこよすぎますね![文・構成/grape編集部]
2020年08月24日俳優の和田琢磨が12日、東京・渋谷のHMV&BOOKS SHIBUYAで写真集『Love,always』(発売中 3,000円 税抜 インディペンデントワークス刊) の発売記念イベントを行った。ミュージカル『テニスの王子様』2rd シーズンでの手塚国光役や、映画・舞台『刀剣乱舞』 歌仙兼定役で活躍中の和田が、「30代の恋愛」をテーマにお台場や神楽坂での週末デートをはじめ、初の料理シーンやお風呂上がりカットにも挑戦。デビュー10年目の節目もあり、意欲に満ちた1冊となっている。和田は、「今回の写真集は、『もし和田琢磨と同棲をしたら…』というイメージをしながら見て頂ける内容になっています。素の和田琢磨に近いけれど、30 代の恋愛をテーマにした、ひとつの作品のようにできたらなって。神楽坂やお台場に出かけたり、お部屋でも様々なシーンを撮影し、100 点満点の出来栄えです!」と笑顔を見せた。また、「料理をしているところとお風呂上がりのシーン。たぶん今まで撮ったことがないカット。普段の僕に近い感じで撮ってもらえたと思います。カメラマンの小林さんには、全体的に彼女目線で撮ってもらいました。『最大限に近い』のぞき見って感じですかね(笑)」と撮影を振り返った。お気に入りの写真については「パジャマ姿で寝室で寝転ぶ写真です。人もカメラも意識せず、素の自分を存分に出せました」と話し、恥ずかしかった撮影についてはシャワーの場面といい、「一切何も鍛えず、自然体で撮影に臨んでしまったので……みぞおちのヌードカットでお許し頂ければ(笑)」と照れ笑いを見せた。和田は今年デビュー10年を迎え、「仕事は30 代で朝の連ドラか大河ドラマに出てみたいです。それと大好きなラジオのレギュラーも。まだまだ挑戦者の身ですが、これからも常に挑戦者として映像や舞台等、幅広く積極的に挑んでいきたいです。プライベートは今回写真集のテーマが恋愛。いつかは結婚の話もしたいですね。『家事分担はどうされているんですか?』みたいな感じで(笑)」と抱負を語っていた。
2019年05月13日『舞台 PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice』の公開ゲネプロが17日に東京・日本青年館大ホールで行われ、鈴木拡樹、和田琢磨、本広克行(演出)が取材に応じた。同作は、人気アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズ の脚本家・深見真が、公安局刑事課三係を舞台に書き下ろした完全オリジナルストーリーのスピンオフ作品。TV1期・劇場版で総監督を務めた本広が演出を務める。映像や照明を駆使した同作に、鈴木は「世界観を360度で体験していただくだけじゃなくて、一つのテーマパークを、2時間かけてアトラクションで一緒に体験していただく感じに仕上がってるんじゃないかなと思います」と自信を見せた。さらに鈴木は「もし、キービジュアルを撮っていたころに受けていたインタビューを読んでいただいた方には謝りたいなと思うんですけど、性格が180度反転しまして、さわやかといえる感じでもないですし、新人といえる感じでもなく仕上がった」と、当初のキャラクターからの変化を明かす。「一つ変わってないのは、シビュラを信じてやまないところ、というか。信仰心は、もともと描こうとしているところより強くなっているんじゃないかな」と演じた監視官・九泉晴人について語った。本広監督は、初タッグとなった 2人について「すごい人気の俳優さんだって聞いてたので、いやなやつなのかな? と思って。ぶっちゃけ、人気者たくさん見てきて、みんな少しずつ……」と語り始め、すかさず和田が「みんな、いやなやつなんですか?」とツッコミ。本広は「いやな奴というか、自分を持ってるというか。でももう、(2人は)真っ白で来てくれましたね」と褒めると、鈴木は「それだけ、本広さんがどうなんだろうという気持ちが強かったんです」と振り返る。一方、「正直、けっこうびびって稽古場に入った」という和田は、「稽古初日を勘違いして、1日早く入ってしまったんです」とミスを告白。「本広さんとかスタッフの方が会議をしてて『あれ、こいつきた!』という目で見られたんですけど、結果、あの時に初めてお会いして、『和田くんってこういう人なんだ』ってところからスタートした」と明かした。プロデューサーからは「3日くらい早かった」とつっこまれた和田に、鈴木は「そんなことってあるんだね」と驚いていた。今回の舞台版について、本広は「もともと『PSYCHO-PASS』って、アニメだけでなく小説も漫画も広がりをつくるように、『PSYCHOプロジェクト』って当時呼んでたんです。実写にもなりたいし、舞台版にもなりたいというのがあって、その中の一環ですね」と説明する。「ここで失敗すると途絶えてしまうので、絶対面白いものにしようと思って、僕の思いの丈を全部やってもらいました」と心境を語った。「色相が濁ってるキャストは?」という質問には、鈴木が「誰か1人の名前をあげた時点で、自分が色相濁ってる」、和田が「罠ですよ、この質問」とニヤリ。鈴木は「キャストもスタッフさんも、ここ連日、小屋入りしてからみるみるうちに色相悪化が激しい。今逆に、100オーバーしてない人を探す方が難しいかもしれないですね。細かいんですよ」と苦笑し、「観ていただくことによって、我々のメンタルケアになる」とアピールした。
2019年04月17日篠田麻里子が主演を務める舞台『アンフェアな月』が2月22日(木)に開幕する。本番を一週間後に控えた稽古場で、染谷俊之、中村優一、和田琢磨、野崎弁当に話を聞いた。舞台『アンフェアな月』チケット情報本作は、検挙率トップ、バツイチ、男勝り、酒豪で「無駄に美人」と揶揄されるワーカホリックな女性刑事・雪平夏見を描き、テレビドラマや映画で人気を博した『アンフェア』シリーズの初舞台化。秦建日子による小説シリーズ2作目を原作とし、脚本・演出は菅野臣太朗が務める。ドラマの印象も色濃い作品だが、和田が「小説のページをめくるような感覚が味わえたらいいなと演出の臣太朗さんもおっしゃっていましたが、原作をすごく大事にした舞台です」と話す通り、ドラマや映画、そして小説のファンである野崎も「ドラマのイメージを持って入ったのですが、いつの間にかそれはなくなっていました」という本作。あくまで小説『アンフェアな月』の舞台化だが「『アンフェア』ファンとしても、好きな舞台になっています」(野崎)。実はほとんど共演するシーンがない4人だが、それぞれの役について聞いてみると、雪平の相棒・安藤刑事を演じる染谷は「雪平は事件を追いかけるのでずっとピリピリしてるんですけど、その中で僕は雪平が上司に見せない顔も引き出せる役なので。人間らしい部分を出せたらと思っています」、雪平の元旦那・佐藤和夫を演じる中村は「娘・美央とのシーンは1シーンしかないんですけど、そこにいろんなものがギュッと詰まっているので。やってて楽しいし、個人的に一番大事なところだと感じていますね」、事件の鍵を握る隣人・日野雅紀を演じる和田は「雪平とのアクションシーンがあるんですけど、僕は人のために戦うんですね。その動きの一つひとつに彼の愛の重さを込めて演じています」、誘拐された女児の父親・藤田由人を演じる野崎は「僕の役って全く愛のない人間なんですよ。雪平は愛がある人なので、その雪平と僕の役の対比を見てくださると面白いと思います」とそれぞれのシーンにかける想いは強く、作品の奥行きを感じさせる。主演の篠田について染谷は「最初の顔合わせのときから台本にすごい書き込みがされているのを見ていますし、圧倒的な台詞量なんですけど台本を持ってるのも見たことがない。背中で引っ張るタイプです」と言い、「雪平の魅力を楽しんでいただきたい。僕らがスパイスとして引き立たせることができたら」と語る。中村が「舞台装置も面白いことになってますよ。舞台としての『アンフェアな月』の見所がたくさんあります」と紹介する本作は、2月22日(木)から3月4(日)まで東京・天王洲・銀河劇場にて。チケットは発売中。撮影・取材・文中川實穗
2018年02月20日俳優の和田琢磨が、18日深夜放送の日本テレビ系ドラマ『男水!』(毎週土曜24:55~)の第5話にゲスト出演する。同作は白泉社・花とゆめ「花LaLaonline」で連載中の木内たつや原作コミックを実写化。高校の弱小水泳部を舞台に、男子高校生たちの青春を描く。メインキャストは主に2.5次元舞台で活躍する俳優たちを集め、同キャストで5月に舞台版も製作する。第5話は、水泳の強豪校・龍峰高校がメインで描かれる。都大会のメンバー選抜記録会を行う龍峰高校の強みに迫る取材シーンのインタビュアー役として、和田が出演する。ミュージカル『テニスの王子様』や『ダイヤのA The LIVE』等で活躍する和田は「みなさんが頑張っている姿に、すごくわくわくしながらインタビューさせていただきました」と、役に入り込んでじっくり話を聞いた様子。和田は「緊張もあったのですが、知っているメンバーもいたので楽しみもあって良かったです」と撮影を振り返り、「若い男の子たちが青春を水泳にかけるという熱が見ている人の青春時代を思い出させる、気持ちをかきたてられる作品なんじゃないかなと思います」と作品の魅力をアピールした。また18日23時から24時55分まで、ドラマ本編1~4話のニコ生一挙無料配信も決定した。5話のTVオンエア直前まで放送し、これまでの展開を見逃した人も最新話に追いつける試みとなっている。同作にはメインとなる東ヶ丘高校に松田凌(榊秀平役)、宮崎秋人(篠塚大樹役)、赤澤燈(小金井晴美役)、佐藤永典(滝結太役)、神永圭佑(原田ダニエル役)、コーチ役に廣瀬智紀(川崎亮也役)が出演。対する強豪校・龍峰高校生徒として、安西慎太郎(藤川礼央役)、小澤廉(平光希役)、黒羽麻璃央(仁科譽役)、池岡亮介(神宮一虎役)が出演している。
2017年02月16日読売テレビは、最先端のテクノロジーなどにフォーカスした特別番組『ハッカテン~HACKATEN~』(関西ローカル)の第2弾を、24日(深夜1:59~2:29)と、8月5日(深夜2:18~2:48)の2回にわたり放送する。今月24日の放送は、「近未来のテクノロジーとモノづくり」をテーマに、家電ベンチャーの草分け的存在であるCerevo代表・岩佐琢磨氏がゲストに登場。アニメに出てくる特殊な銃を再現した玩具や、プロジェクターを搭載したロボット、本体を強く振らないと音が止められないアラームといった、同社のユニークな家電がスタジオに登場し、岩佐氏が考えるモノづくりの哲学に迫っていく。翌週8月5日放送のテーマは「クラウドファンディング」。国内最大級のクラウドファンディングサービスを運営する、サイバーエージェント・クラウドファンディング取締役の坊垣佳奈氏をゲストに迎え、活用が急拡大する背景に迫るほか、成功例のプロジェクトを紹介していく。司会は、読売テレビの立田恭三アナウンサーで、スタジオゲストに、松尾貴史、黒田有彩、伊藤有(週刊アスキー編集部)が出演。関西ローカルだが、地上波での放送終了後から同局の無料見逃し配信サービス「ytvMyDo!(ワイティービー まいど!)」で公開され、全国で視聴できる。
2016年07月22日●華麗なる技術の無駄遣いCerevoは5日、アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」に登場するアイテム「ドミネーター」を、1/1スケールで再現したスマート・トイ「DOMINATOR(ドミネーター)」を正式発表した。同社直販サイト「Cerevo official store」などで2月18日から予約開始する。発売は3月上旬から順次。アニメ「PSYCHO-PASS」に登場する特殊拳銃「ドミネーター」を忠実に再現した自動変形機構を備えるスマート・トイ。作品中のドミネーターは、対象者に向けることで、犯罪者になる危険性を表した「犯罪係数」を測定でき、一定以上の数値が確認された場合は自動変形して対象者を執行(発砲)することができる。その際、基本モードの「パラライザー」から、執行モードの「エリミネーター」へ本体形状が自動変形する。今回発売する「ドミネーター」は、「パラライザー」「エリミネーター」2つのモード間の自動変形機構に加え、音声再生機能、LED発光、タッチセンサ、犯罪係数測定などを備える。作品の世界観を再現するため、グリップ部に静電容量式のタッチセンサを搭載。劇中同様、握ると自動で起動するほか、"不正ユーザー"としてトリガーをロックすることもできる。大きな特徴のひとつ、内蔵モーターによる自動変形機構では、総合モーターメーカーである日本電産の協力により、独自カスタマイズした専用ギヤードモーターを内蔵。「パラライザー」と「エリミネーター」モード間を自動で変形する機構を実現した。本体には、総数217個のフルカラーLEDも搭載。通常時・変形時・執行時のモードに合わせ、発光状態が変化する。「ドミネーター」の先端には小型カメラを搭載し、「ドミネーター」を向けた相手の犯罪係数を測定し、結果を内蔵スピーカーから音声で読み上げる。無線LAN経由でiOS/Androidデバイスとも接続でき、カメラのストリーミング映像をスマートフォン画面に表示できるほか、トリガーを引くことで、犯罪係数を表示した状態のスマートフォン画面をキャプチャできる。犯罪係数の算出は、もちろん実際に測定するものではなく"お遊び"の機能だが、ランダムではなく、撮影した顔画像を分析し、独自のアルゴリズムで数値化している。「ドミネーター」操作時に劇中で流れる、日髙のり子さんの音声も、100種類以上録り下ろしで収録。"グリップを握る""特定の人に向ける"といったシーンに応じて、内蔵スピーカーから再生される。音声は、接続したスマートフォンやタブレットからも再生でき、スマホやタブレットと接続できる外部スピーカーで音声を楽しむことも可能。「ドミネーター」用アプリでは、71種類の音声を手動で再生できる「サウンドテストモード」も用意する。ラインナップは、通常版と上位モデル「SPECIAL EDTION」の2モデル。通常版では、グリップ部と公安局マークがABS樹脂製だが、上位モデルでは、本体のグリップ部分に、天然のローズウッド削り出し、オイル磨き仕上げ素材を使用。また、公安局マークでは、アルミ素材の削り出しによる台座に合成ルビーをあしらった。直販価格は、通常版が税別79,800円。上位モデルが税別89,800円。「ドミネーター」を収納できる、IP67準拠の防水・耐荷重・耐衝撃性を備えたプロテクタケースと、専用バッテリをオプションで用意する。専用バッテリは標準で1個同梱されるが、通常使用で1時間半程度(規格値は90分:パラライザー時、30分:エリミネーター時)となるため、長時間の動作向けに別売でも提供する。直販価格は、プロテクタケースが税別12,800円、バッテリが税別1,580円。なお、2月7日に幕張メッセで開催する「ワンダーフェスティバル 2016」のCerevoブース(3-07-02)で先行予約を受け付ける。ブースでは、本体の変形機構やアプリ連動を体験可能。ブースで予約した製品は、発売日以降に発送される。●「本当に好きな人のために」今回発売する「ドミネーター」製品版は、同社が2015年7月に開発を予告していたもの。Cerevo代表取締役CEOの岩佐琢磨氏によると、開発発表後、国内だけでなく、海外でも大きな反響があったという。「海外市場でいけそうだ」と考えた岩佐氏は、予告時から内部構造を刷新し、この半年強で発売にこぎつけた。■関連記事あの自動変形機構を再現! 「PSYCHO-PASS」の特殊拳銃「ドミネーター」をCerevoが1/1スケールで開発開発にあたっては、今まで誰も作ったことがない機構を組み込むため、特に内蔵ギヤードモーター(ギヤを組み付けたモーター)の実装に苦労した。製品版では5,000回の動作テストをクリアしているが、開発初期の試作機では数十回の動作でモーターが壊れることもあったとする。この事情を知った日本電産が製品化に協力。「ドミネーター」のためにフルカスタムした専用ギヤードモーターが開発され、これが製品版の完成に大きく寄与したという。総部品点数は、約1,400点。このうち、スプリングや基板といった機構部品は250点を超える。演出に欠かせないLEDは、色や輝度を調節し、217点を実装した。製品コンセプトは、「本当に好きな人のために」。上位モデルの「SPECIAL EDTION」は、実銃のグリップ仕上げで使われる加工を施すなど、岩佐氏のこだわりで製品化した経緯がある。岩佐氏は「オタクの熱意は、作り手からユーザーにつながるだろう。『よくこんなところに技術を使ったな』と言ってもらえるよう、細かい部分もこだわって作った」と笑顔を見せた。
2016年02月05日Cerevoは1月22日、クラウド型スマートマイク「listnr」を発売。同日、製品発表会を開催し、Cerevo 代表取締役の岩佐琢磨氏がlistnrの開発経緯などをプレゼンテーションした。listnrは、CES 2016に参考出品されたクラウド型スマートマイク。もともとは2015年1月にInterphenomが発表した製品で、クラウドファンディングサイトKickstarerにて資金提供を募っていた。目標の50,000ドルを上回る約63,000ドルを集めたが、2015年3月にKickstarterからプロジェクトの停止勧告を受け、開発を中断。その後、プロジェクトはUPQの代表取締役でCerevoのプロダクトマネージャーを務める中澤優子氏に引き取られ、Cerevoが製品開発を引き継ぐこととなった。listnrの機能を一言でまとめるなら「人間の声から感情を推察し、スマートフォンにアイコンで通知する」とするのが適当だろうか。listnrは集音用マイクとWi-Fi機能(IEEE 802.11b/g/n)を内蔵し、感知した声を音声解析エンジンに送信。解析結果をスマートフォンに通知する。解析する音声の対象としているのは、声は発するが「言語」までは達していない0~2歳の乳幼児だ。音声の解析エンジンには、パナソニックが提供するサーバー「xauris(ゾウリス)」を採用。listnrが内蔵マイクで感知した乳幼児の声を解析し、乳幼児の感情を「Laugh(笑う)」「Cry(泣く)」「Babble(喃語)」「Growl(叫ぶ)」の4種類にカテゴライズする。解析結果はスマートフォンにアイコンで通知し、乳幼児の感情を離れた場所にいても知ることができる。アプリの対応OSはAndroid 4.4以降。iOS版アプリは追って提供する予定だ。今後は開発者向けにAPIを公開し、xauris以外の音解析エンジンや音認識サーバーを認識エンジンとして設定できるようにする予定だ。たとえば、「ドンガラガッシャーン」といったモノが壊れる音を感知すると、スマートフォンにメッセージを送るように設定するなど、listnrとスマートフォンを組み合わせたサービスを独自に開発できる。解析結果は、スマートフォンだけでなくlistnr本体にも通知され、LEDライトに色で表示する。listnrは、子どもの監視を目的としたツールというよりも、家族との繋がりを実感できる"ゆるい"コミュニケーションツールとしての活用を目指し開発されている。「いまだ電気が通っていないものをスマホ連携・ネット連動で改革する」というコンセプトで製品開発を行ってきたCerevo。これまでに、スマートフォンと連携したスノーボード用バインディング「SNOW-1」、自走式のプロジェクター搭載ロボット「Tipron」、センサー内蔵のロードバイク「ORBITREC」などをリリースしている。岩佐氏は、プレゼンテーションの中で、販売店が「どこの棚に置いたらいいのやら……」と迷うような新しい製品を開発したいと話していた。Cerevoの今後の展開にも目が離せない。
2016年01月22日Cerevo、スマート・スポーツブランド「XON」(エックスオン)のシリーズ第1弾として、Bluetooth搭載のスマートフォン連携型スノーボードバインディング「SNOW-1」(スノウ・ワン)を17日に発売する。直販価格は税別69,800円で、12月中に出荷する。「SNOW-1」は、2015年1月に開発発表された製品で、同月米ラスベガスで行われた展示会「2015 International CES」(CES 2015)で試作機が展示されていた。今回の発売に合わせ、同社はもの作り施設「DMM.make AKIBA」で製品発表会を開催。同社代表取締役CEOの岩佐琢磨氏が、国内初となる製品版のデモンストレーションなどを披露した。○スマホと連携する世界初のバインディング「SNOW-1」は、スノーボードとブーツを固定する「バインディング」と呼ばれる器具に、計14個のセンサー、Bluetooth機能を内蔵した製品。センサーは加速度、ジャイロ、方位の9軸センサーに加え、板がどのくらい曲がっているのかを検知するスノボ曲げ感知センサーを各足2個標準搭載。このほか、足裏とスノーボードの間に荷重センサーを各足4個ずつ装備する。計測した情報は、Bluetooth 4.0で接続したiOSデバイスで表示する。専用のiOSアプリでは、足裏の荷重分布、GPSから計測される滑走速度、ノーズ側/テール側板曲がり、加速度、重心位置、Bluetooth接続状況が確認可能。アプリには動画撮影機能も用意し、計測データをiOSデバイスで撮影した動画にオーバーレイ表示したり、GPSデータをもとにGoogleマップ上で滑走軌跡を確認したりできる。これにより、滑走中のボードのしなりや荷重のかけ方、重心の位置やルートなどを記録でき、自分の滑りを分析して効率的に上達できるほか、上級者に情報を見てもらいアドバイスを受けるといった使い方ができる。また、各足の前後に1個ずつ(計4個)装備した高輝度の青色LEDは、荷重をかけると光るようになっており、滑走中に荷重の掛け方を目視できるほか、夜間に滑るナイトランディングで目立つというファッション面でも楽しめる。本体サイズはW320×D175×H275mm、重量は1セットで2.7kg。サイズはMとLの2種類を用意。充電はmicroUSB経由で行い、1回の充電で約7時間動作する。防水性能はIPX4相当。体重制限は100kg。対応スマートフォンはiOS 8.4.1以降を搭載したiPhone 5s以降/iPod touch(第5世代以降)で、推奨端末はiOS 9以降を搭載したiPhone 6以降の端末。直販価格は税別69,800円。17日から発売し、同社直販サイトおよび九十九電機にて12月中に出荷する。また、早ければ年内に大手ポーツ用品店での取り扱いも予定するほか、2016年1月に開催する「CES 2016」では製品版を展示する。○開発までの道のり同社代表取締役CEOの岩佐琢磨氏は、「Cerevo」が手がけるIoT製品の開発スタンスとして、「電気が通ってないものをスマホ・ネット連動で改革する」という方針を説明した。例えば一般的なリビングひとつ取ってみても「この中で電気が通っているのはテレビくらい」(岩佐氏)。身の回りの電気が通っていないものをネットにつなぎ、何らかのベネフィットを提供することが、同社が進めるもの作りの基本方針という。今回発売する「SNOW-1」は、この方針を基に作られたもの。スノーボードのバインディングを長年製造している工場に必要な基板を持ち込み、強度や防水性を確保しながら開発を進めてきた。2014年の10月頃開発に着手し、2015年のCES 2015で開発表明と試作機を展示。この時点では、今回の製品版からみて10%程度の完成度だったという。バインディングはもともと部品点数の少ないシンプルな製品だといい、この中に複数の基板を組み込むため、強度や防水性、組み立て工程に苦労したが、工場ではバインディング製造時に行なう強度試験があり、通常のバインディングに求められる強度試験をクリアした。質疑応答では、なぜアドオン(普通のバインディングに付属する形)で提供しなかったのか、スポーツ用品メーカーと協業しなかったのか、という質問が飛んだ。アドオン提供に関しては、開発にあたり、通常のバインディングにアドオンする形も検討したが、単なる通信用チップとして発売しても「製品の機能が理解されずに消えるのでは」と考えた。バインディングの新製品として発売し、後からアドオンを別売した方が世間に受け入れられやすいと判断したという。また、メーカーとの協業に関しては、「今後やっていきたい」としながらも、「既に製品を確立しているメーカーが、全く新しい事業に入るのはハードルが高い。荒削りでも自分たちの定義で作るから開発がスムーズに行え、今後の協業もしやすくなる」とコメントした。「XON」シリーズ第1弾としてスノーボードを選んだ理由は、「スキー層よりスノーボード層の方が新しいものを好む印象がある」から。用途としては、ユーザー自身のスノーボード技術向上のほか、スノーボード教室で生徒に「SNOW-1」を貸し出し、インストラクターがデータを見て的確なアドバイスをする、といった業務用途での活用も想定している。
2015年12月17日2015年9月8日(火)付の日経1面に「一人で家電ブランドを立ち上げた」人についての記事が掲載されていた。同記事の写真は、ブルーとグリーンの中間色「blue×green(ブルー・バイ・グリーン)」で統一した自社製品と一緒に若い女性が。この女性がベンチャー企業UPQ(アップ・キュー)(東京・千代田区)の代表、中澤優子さんだ。取材を申し込んでから約1カ月でようやくお会いすることができた。○主婦的視点で要点箇条書き(1)UPQは、スマホ、アクションスポーツカメラ、タッチパネル式透明キーボードなど、コンシューマー向けの家電製品を製造しているメーカーである(2)ブランドの着想、商品の企画から製品化まで、わずか2か月(3)「外部の資産をうまく使えば、女子ひとりでも、ものづくりはできる」と、中澤代表○ある日突然、会社が消えた――どういうきっかけで、家電メーカーを立ち上げようと思われたのですか?私は新卒でカシオ計算機に入り、携帯電話やスマホの商品企画をしていました。「携帯電話を作りたい!」という一心で会社に入って、5年間、モノづくりに没頭していました。けれど、ある日突然、会社が携帯電話事業から撤退することが決まり、やりたかった仕事が続けられなくなりました。一緒に仕事をしていた仲間も散り散りになり、2年以上かけて開発した製品も日の目を見ずに姿を消すことに。その衝撃は、ちょっと言葉では表現しようのない感じでした。――そのリベンジで家電メーカーを立ち上げたというわけですか?いえ、リベンジ=復讐、やってやる!というわけでもなくて(笑)。27歳で会社を辞めて、28歳からパンケーキメニューを中心としたカフェをはじめました。ただのカフェオーナーだった私が、昨年(2014年)au未来研究所ハッカソン 「食」に参加したのが、電気の通ったものづくりの世界に戻るキッカケになりました。ちなみに秋葉原でやっていたハッカソンに参加した動機は、私がやっているカフェから「近かったから」。そこで作った次世代IoTお弁当箱が、昨年(2014年)12月に経産省フロンティアメーカーズ育成事業に採択され、今年(2015年)の3月まで、海外でお弁当箱が売れそうな場所(フランス、イタリア、スペイン、イギリス、台湾、香港、アメリカ)に売りに行っていました。○商品の企画から製品化まで、わずか2か月――お弁当箱から、家電!?今年(2015年)の3月に日本に帰ってきて、4、5月はカフェに戻っていました。6月にフロンティアメーカーズ育成事業のメンターだった家電ベンチャーのCerevo(セレボ)の岩佐琢磨代表取締役と話す機会があって「お弁当箱の他に、何を作りたいの?」と聞かれて、「SIMロックフリーなスマホ」という話をしたら、「作れるでしょ」と。――6月にそういう話をして、8月に製品化。すごいスピードですね。みなさん「スピード、スピード」と驚かれますけれども、モノ作りの過程を凝縮すると、できなくはないスピードなんです。それよりも、「個人が、家電品を作れる環境が整ってきた」ということの方が大きなトピックだと思います。3DプリンターやArduinoような、プロトタイピングのハードルを下げるもの出てきたことで、個人が簡単に試作品を作れるようになるなど、モノづくりの世界が進化しています。私がUPQでやっていることも、去年(2014年)ではできなかったと思いますし、今年(2015年)だからできたのだと思います。○個人でモノづくりをする環境が整ってきている――今年と去年の違いは、何なのでしょうか?DMM.make AKIBAができたこと大きいですね。DMM.make AKIBAは、去年(2014年)11月にできたレンタルオフィスですが、大きなメーカー中にあるような開発の機材(5億円規模)が揃っていて、それを使える技術がある人は、安価なお金でレンタルできます。日本には今までなかったんですよ。こうしたシェアオフィスができたことで、大きなメーカーでしか作れなかったものが、個人でも、頑張れば作れる状況になっているわけです。――それでも、ひとりで家電メーカーを立ち上げる決意は、すごくないですか?私の感覚としては、イヤリングを作ってフリマで売っている女性と、そう変わらないと思います(笑)。自分の「今できる最高」を作って、世の中に出すという意味で。今はデータをつくれれば、試作品は一瞬で形にできるようになりました。アイディアが思いついたら、時代が逃げないうちに、それを早く世に出したい。今「いい!」と思っているものは、即、世の中に出すのが正解だと思っています。同じようなスピードで世界は動いているので、考えたものをあたためて、2年後に出しても、市場がガラッと変わっている可能性があります。そして良いモノを作ることを介して、ユーザーさんとコミュニケーションをとりたいと思っています。ユーザーさんに「いい!」と言って頂けたら、もちろん嬉しいし、一生懸命作ったけれど、「ここダメだね」と突っ込まれたら、「確かに、ここは自分も悩んでいた。これはダメだというのは伝わるんだな」と。メーカーはモノを作り続ける存在なので、お客様とのコミュニケーションがあって初めて「循環」が起こるんです。「循環」を感じとれなくなると、メーカーは消耗していきます。だから、「モノを作って、モノを介してユーザーさんとコミュニケーションをする」。そこに、私はモチベーションがありますね。○主婦的感想取材をさせてもらったのは、シェアオフィスの共用スペース。中澤さんが話をする後ろでは、マネキンに服を着せながら洋服を作っている男性がいた。24時間オープンしているオフィスは不夜城のようで、そこにはモノづくりをしている人たちの、活気があった。UPQの商品は、リアル店舗蔦屋家電や、ビックカメラグループでも販売している。「店頭に行ったらUPQの商品がみてみたいという存在になっていきたい」と中澤さん。日本は、もともとモノづくりの国だった。モノ作りをする人達を後押しする環境が整い、若く、エネルギー溢れる人たちが、そこに集う。日本の明るい未来が見えた気がして、頼もしく、嬉しくなった。○筆者プロフィール: 楢戸 ひかる(ならと ひかる)1969年生まれ丸紅勤務を経てフリーライターへ。中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。メルマガ「主婦が始める長期投資」(メルマガ申し込みは、「主婦er」より)を書き始めて、視野の狭さを痛感。新聞を真面目に読もうと決意し、疑問点は取材に行く所存。
2015年12月10日●目覚まし時計の再定義Cerevoは16日、Googleカレンダーと連携する、Bluetooth搭載アラーム装置「cloudiss」(クラウディス)を発表した。iPhone経由でGoogleカレンダーの予定を解析し、朝の最も早い予定に合わせて自動的にアラームを設定・作動できる。同日から直販サイトで販売開始。価格は税別12,800円前後。出荷は11月中を予定する。「cloudiss」は、Bluetooth 4.0 Low Energyで接続する、iPhone連携型のアラーム装置。本体は時計機能、操作ボタンが省略された、アラームに特化した小型デバイスで、iPhoneとペアリングし、専用アプリからアラーム時刻の設定や音量調整といった全操作を行なう。また、アラームを止めるボタンも搭載しないため、鳴り続ける音を止めるには、"本体をシェイクする"というユニークな方法が採られていることも特徴だ。本体サイズは36.5×91.5mm、重量は約51g。電源は内蔵バッテリ(250mAh)で、充電端子はmicroUSB。充電時間は約2時間30分で、一度の充電で約21日間駆動する。専用アプリはiOS 8.3以降に対応。●スマホの歴史の中で、アラームだけが進化なし当日開催された発表会には、Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏が登壇した。岩佐氏は、「スマートフォン歴史の中で、アラーム機能の進化がほとんど無い」と、cloudissの開発背景を説明した。スマートフォンのアラーム機能の欠点として、自分でセットしなければいけない点、音が小さい点を挙げ、「自分も含め、アラーム音の大きい、通常の目覚まし時計と併用している人も多いだろう」と、現状の不満点を紹介。一方で、音量の大きい目覚まし時計は、大きさや重さの点で出張時に持って行けないなど、携帯性に難があるとした。そこで今回、これら欠点をカバーした「cloudiss」が開発されたという。大きな特徴として、「Googleカレンダー連携による全自動でのアラームセット」「携帯性」「大音量」「ガジェット感のないデザイン」の4点がある。Googleカレンダーとの連携は、登録している予定のうち、朝の最も早い予定にあわせて自動的にアラームが設定される。例えば朝9時に開始する会議の予定を登録していた場合、朝9時にアラームが鳴ることになるが、通勤や身支度などに必要な時間を考慮し、予定から指定時間分早くアラームを作動させる「オフセット」機能も用意する。アプリと同期できるGoogleカレンダーの期間は1週間。音量については、同社調べでiPhoneの3倍程度の音量を実現したという。音量はアプリのスライダーで調節でき、下部のスピーカーから再生される。音の再生方向を前方へ集約し、より大音量で鳴らせる専用スタンドも12月に発売する。●最大80回 - アラームは"シェイク"で停止操作ボタンを排した本体で音を止めるには、本体を一定回数シェイクする必要がある。この"ボタンを押して止まらない"機能は、岩佐氏が「個人的に欲しかった」というもので、二度寝を防止し、完全に目を覚まさせるためのものだ。このシェイクに関しても、アプリで「シェイク回数」と「シェイクレベル(振る強さ)」を設定できる。「シェイク回数」はEASY/NORMAL/HARDの3段階のレベルが用意され、EASY時で約6~7回、HARD時で約80回のシェイクが必要。「シェイクレベル」はEASY/NORMAL/HARD/VERY HARDの4段階で設定でき、EASY時で約2G程度、HARD時では約7G程度という、ちょっとした運動になりそうな設定も可能。ちなみに、シェイクは本体の加速度センサーで感知するため、振り方によって実際に振った回数と検知回数が異なる場合がある。携帯性およびデザインについては、本体重量を51gに押さえたほか、アルミ削り出しのボディに天然ウォールナット材のキャップを設置。通常は端子を隠し、キャップ部分をひねると充電端子や電源ボタンといった操作ボタンが現れる機構とした。本皮製のストラップも備え、ビジネスバッグなどに掛けられる利便性と、上質感を演出したとする。岩佐氏によると、「cloudiss」は、同社が展開するクラウドファンディング「CEREVO DASH」で2012年に支援を募った「Alarm BRICK」がベースという。「Alarm BRICK」は目標金額に達しなかったプロジェクトだったが、操作ボタンを排し設定をサーバ経由で行なう、Googleカレンダーなどと連携し自動でアラームを鳴らす、といった同機のコンセプトを、cloudissも継承している。岩佐氏は、「デザインや機能、価格などの課題があって(Alarm BRICKは)当時は受け入れられなかったのかなと。今回は社内でいろいろ検討して、この2015年にcloudissが生まれた」と語った。
2015年11月16日●「Hackey」の概要Cerevoは28日、Webサービスと連携できる鍵スイッチ「Hackey(ハッキー)」に関する記者説明会を開催した。同日より、直販サイト「Cerevo official store」上で税別9,980円で販売が始まっている。本稿では、都内で開催された記者説明会の模様をお伝えする。○Hackeyとは?記者説明会には、Cerevoの代表取締役である岩佐琢磨氏が登壇して詳細を説明した。Hackeyは、無線LANを内蔵した手のひらサイズの機器。鍵穴がひとつ付いているだけのシンプルな構造で、鍵を回すアクションを通じて様々なWebサービスと連携できる。岩佐氏は「Hackeyは、シンプルであることを究極的に突き詰めた製品。面白い世の中をつくるお手伝いができれば」と製品の展開に期待を寄せた。Hackeyの本体サイズは直径56mm×高さ51mm、重量は60g。無線LANはIEEE802.11b/gに対応している。通知に利用できるようLEDが搭載されており、5色(赤、緑、青、黄、紫)に点灯する。鍵のパターンは100種類を用意。micro USBで給電して使用する。分解が発生するため自己責任にはなるが、鍵穴を市販の直径16mmのパネルマウント型スイッチに交換することも可能だという。●便利な使い方は?○どんな使い方ができるの?非エンジニアでも取り扱えるほか、ハードウェアエンジニア、ソフトウェアエンジニアにとっては新たなサービスや製品を開発するきっかけになり得る本製品。具体的には、どのような形で既存のWebサービスと連携できるのだろうか。岩佐氏は「身近なところに活用の機会がある。ユースケースを決めずに、自由に使ってもらいたい」としつつも、いくつかの使い方を紹介した。単純な例を挙げれば、SNSにメッセージが来た、Webページが更新された、などに応じてLEDを光らせることができる。ビジネスの現場では、例えば会社の玄関に置いておき、ワンアクションでタクシーを配車できるようにする。子供やお年寄りのいる家庭なら、家に帰った家族に鍵を回してもらうことで、帰宅の確認メッセージを手持ちのスマートフォンで受け取れるようにする。水や洗剤など、定期的にオンラインショップで購入しているものがあれば、ボタンひとつで注文できるようにする。そんな使い方が考えられるという。Hackeyの設定はWeb上の管理画面「Dashboard」から行える仕様。発売時点では「IFTTT」「Zapir」といったサービスを利用することで「鍵をひねってTwitterにメッセージを送る」「スマート電球の点灯をコントロールする」「天気予報の結果をLEDで通知する」といったカスタマイズが行える。●ヤフーのサービスとも連携可能○ヤフーのmyThingsとも連携可なお2015年内には、ヤフーの展開する「myThings」に対応する。myThingsは、IoT製品やWebサービスを組み合わせて新たな利用方法を生み出すアプリ。記者説明会には、ヤフー スマートデバイス推進本部の椎野孝弘氏が招かれて挨拶した。椎野氏は「myThingsのHackeyチャンネルを利用すれば、myThingsに紐付いた家電も制御できるようになる。Hackeyの可能性を大きく広げられる」と話した。一例として、Hackeyをロックすることでテレビを見られなくする、外出前に家中のスマートキーをロックして戸締まりする、就寝前に家中の電気を落とす、などの使い方を紹介した。myThingsは日本語で利用できるため、一般の利用者にも使いやすい。そのあたりも大きなメリットになっているようだ。○非エンジニアでも使える説明会の最後に、質疑応答の時間が設けられた。非エンジニアでも使えるとしているが、開発キットは用意されているのか、という質問にCerevoの岩佐氏は「現状では、特に用意していない。Web上のDashboardから簡単に作っていただける。非エンジニアの方、プログラミングできない方も使えるようになっている」と回答した。鍵穴の形状は製品ごとに違うのか、といった質問に同氏は「出荷される商品ごとに形が違うが、鍵のパターンは100種類を用意しているので、何千個買ったらいくつか同じ形に出会う。イージーコピーはできないようになっている」と回答。業務向けのカスタマイズは行っているのか、と問われると「別途、ご相談いただければ」と回答していた。
2015年10月29日Cerevoは28日、鍵スイッチをオンにすることで、あらかじめ設定したWebサービスを自動操作できる鍵スイッチ「Hackey」の発売を発表した。同日から直販サイトで販売するほか、米クラウドファンディングサイト「indiegogo」を通じた海外展開も行う。直販価格は税別9,980円。「Hackey」は、IEEE802.11b/g準拠の無線LANを搭載した、手のひらサイズの鍵スイッチ。2015年3月に開発が発表されていた製品だ。物理キーをひねる動作により"鍵がまわった"という信号が無線LANで通知され、インターネット経由で「Facebookでメッセージを送る」「Twitterでつぶやく」など、設定しておいた動作を自動的に実行できる。動作の設定は同社が提供するWeb上の管理画面「Dashboard」から行い、サービスは、FacebookやTwitterなどHTTPリクエストの受取が可能なWebサービスと連携可能。発売時は「IFTTT」「Zapir」といった、2つのサービスを連携できるサービスに対応する。「Gmailの添付ファイルをDropboxに保存する」「Instagramの写真をGoogle Driveにバックアップする」など、上記サービスで公開されているサービス同士の組み合わせ(レシピ)を、Hackeyでも利用できる。このため、個人メイカーなどハードウェアの知識がある人だけでなく、ソフトウェアエンジニア、もしくは非エンジニアのユーザーでも扱えることが特徴とする。Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏は、Hackeyを「非常にシンプルなもの」と紹介。通知するだけでなく、逆にFacebookで自分宛のメッセージが送られた場合など「ネットで変化があった場合HackeyのLEDを光らせることも可能」といい、双方向通信にも対応する。Hackeyは「小学生の子供が帰宅した後に、『鍵をさして回すだけ』の動作で、親にメッセージを送る」「高齢者の見守りサービスとして、玄関に置いて『帰宅したらボタンを押す』ことで在宅確認する」といった活用などを想定するが、APIを公開するなど用途を絞らないオープンな製品だ。「子供が帰ってきた時に押すボタン」と用途を限定し、ハードウェアカスタマイズをメインに開発する手もあったが、同社が入居するモノ作り施設「DMM.Make AKIBA」には「ハードウェア開発は苦手」とするシステムインテグレーション関連の人が多くおり、話を聞く中で「オープンなものにして各サービスに組み込んで使ってもらい、ユースケースを限定せず、幅広く使ってもらう方が良いのでは」と判断したという。「例えば、リフィル型のサービスで補充が切れたらボタンを押すと、担当者が補充しに来るという使い方もできる。アプリやメールを送信すれば解決することだが、実際には面倒くさくてオーダーしない場合が多い。ただ『鍵を回すだけ』『ボタンを押すだけ』のような入り口があれば、思いもよらない活用ができる」(岩佐氏)。「indiegogo」は、海外でのプロモーション目的の出品。約3週間の期間を設け、国内価格より約3,000円ほど安い、59ドルから支援を募る。日本も発送対象。○年内に「myThings」対応、「変わった製品を組み合わせると面白い」「Hackey」は2015年内に、Yahoo! JAPANが7月に公開した、WebサービスAPIプラットフォーム「myThings」にも対応予定。「myThings」はIoT製品やWebサービスを組み合わせられるサービスで、28日時点では同プラットフォームを活用したiOS/Androidアプリが提供されている。現時点で33サービスが対応しており、年内には「Hackey」も対応機器として加わることになる。発表会で登壇したヤフーのスマートデバイス推進本部 アプリ開発室室長の椎野孝弘氏は、「myThings」と「Hackey」の連携により「IoTに馴染みのない一般ユーザーも手軽に扱えるようになる」とコメント。例えば「会社の自席にあるHackeyを押すことで、Evernoteに出勤時間が保存できる」「自席にいるかどうかわかる」「何度も同じものを買う時、HackeyからYahoo!ショッピングの購入が行える」「寝る前にベッドサイドのHackeyを押して、電気を消灯しドアをロックする」といった具体的な活用シーンを紹介した。なお、今回の2社の提携は、椎野氏が「myThings」で組み合わせると面白いサービスを探していくなかで、どちらからともなく話がまとまったもの。「Cerevoは尖った製品を多く出しており、他のサービスと組み合わせると面白いと思った。今後は『myThings』とロボットなど、変わった製品も多く対応させていきたい」という。○本体スペック本体サイズは直径56mm、高さ51mm。重量は60g。無線規格はIEEE802.11b/gで、LEDカラーは赤、緑、青、黄、紫の5色が設定できる。電源は本体背面に備えたmicroUSBポートから行なう。microUSBケーブル、ウォールマウントアダプタが同梱される。鍵穴パターンは100種類を用意し、1種類につき2個の鍵が付属。ちなみに鍵を失くした場合はCerevoに連絡して欲しいという。
2015年10月28日●「アクセント」と「遊び心」を詰め込んだ製品群コンセプトは『生活に「アクセント」と「遊び心」を。』――スタートアップ家電メーカのUPQは6日、生活家電7ジャンル17種類24製品を発表。同日より販売(一部予約)を開始した。CEOの中澤優子氏はカシオ計算機で5年間勤務したのち秋葉原でカフェを開いたが、たまたまカフェの近くで開催されたハッカソンでIoT弁当箱「Xben」を企画。これが経産省フロンティアメイカーズ育成事業に採択され、米国の音楽・映画を中心とした大規模イベント「SXSW」(South by Southwest)にも出展した。この流れから生まれたのが「ほぼ一人家電メーカー」をうたう、UPQ(アップ・キュー)となる。○「アクセント」と「遊び心」を詰め込んだ製品世の中にあふれる製品群をユーザーが購入するとき、「スペック」×「価格」×「デザイン」のバランスで選ぶため、新製品ではなく(安い)型落ちモデルを選択する場合がある。一方、メーカーの観点ではシーズンごとに新製品を発表するため、型落ちが都度発生。開発サイクルを考える必要があるという。結果として、ユーザーもメーカーも新製品を使いたい・使って欲しいにもかかわらず、型落ちが買われやすい状況にあるといえる。そこでUPQは、遊び心を詰め込んだ家具・家電を作ることで、「型落ち」をなくし、スペック以外でも選んでもらえることをコンセプトにした。アクセントカラーをキーポイントとし、第一弾は夏向けの「blue x green(ブルー・バイ・グリーン:ブルーとグリーンの中間色)」を採用。第二弾以降は同じ商品の色違いを出すなどシーズンごとにテーマカラーを反映させる予定だという。○実質2カ月で24製品を製品化!6日に開催された製品発表会では、「UPQ Phone」、「UPQ Bag」、「Q-gadget」、「Q-camera」、「Q-home」、「Q-music」、「Q-display」の7つのカテゴリから17種類24製品が発表。全24製品と発表価格の一覧を下記にまとめてみた。●LTE対応、デュアルSIMの4.5インチAndroidスマホ○LTE対応、デュアルSIMの4.5インチAndroidスマホUPQ Phoneのカテゴリからは、4G LTE対応の4.5インチAndroidスマートフォン「A01」(\14,500:以下価格はすべてオンラインショップの税別価格)が登場。これだけ3色構成となっている。発売は28日。○バッテリ内蔵キャリーバッグ - 容量は12,000mAh/8,000mAhUPQ Bagのカテゴリからは、モバイルバッテリー搭載のキャリーバッグが3製品登場。容量12,000mAhの「TR01」(\29,000)、容量8,000mAhの「TR02」(\26,000)、バッテリーを搭載しない「TR03」(\19000)の3製品だ。「TR01」と「TR02」には、オリジナルのキャスターバッグで空港に到着してすぐに使えるようなモバイルバッテリーが入っている。本体カラーは「blue x green」となっている一方、ジッパー部分はブルーとピンクの2種類用意されている。発売は「TR01」「TR02」が18日、「TR03」が20日を予定している。○ガラス製のデザインキーボードと防水防塵LEDライトQ-gadgetのカテゴリは2製品あり、ひとつがガラス製のデザインキーボード「KB01」(\17,500)で、タッチパッドにも変わるものだ。これは6日より発売開始される。また、IP68対応の防水ライト「LT01」(\7,000)も用意されている。こちらは18日発売予定。○アダプタ全部入りのアクションカメラQ-cameraのカテゴリでは、アクションカメラ「ACX1」(\15,500)と、3軸電動スタビライザー「ES02」(\33,200)、「ES03」(\37,500)を発表。アクションカメラは、他社ではオプションとなるアダプタ類全部入りでコストパフォーマンスを追求。「ES02」「ES03」は単なる自撮棒ではなくビデオにも対応する、コンシューマー用では珍しい製品となる(「ES02」は4.7インチスマホまで。「ES03」はGoProや5.5インチスマホに対応する)。「ACX1」「ES03」は18日、「ES03」は28日発売予定。○すっぽり入れる、たまご形の大型チェアQ-homeのジャンルでは、たまご形の大型チェア「ISU2」(\83,000)と、Bluetooth制御のスマート電球「BB01」(\4,800)を発表。スマート電球は他社でもあるが、PSEマーク(電気用品安全法)認定の取れたものとしては安価だそうだ。「ISU2」は9月10日、「BB01」は28日発売予定。●デザイナーズBluetoothスピーカーや50型4Kディスプレイ○デザイナーズBluetoothスピーカーやカナル型イヤホンQ-musicのカテゴリでは、デザイナーズBluetoothスピーカー「BS01M」「BS01R」(\22,500)、ハイブリッドドライバー3基を採用したカナル型イヤホン「QE80」(\246,00)、2基の「QE50」(\9,580)と、このクラスでリケーブル対応のカナル型イヤホン「QE10」(\5,500:ケーブル白/黒モデルあり)、aptX対応Bluetoothイヤホン「QBE10」(\6,500)を発表。「QE80」「QE50」が18日、「QE10」「BS01M」「BS01R」が28日、「QBE10」は9月10日発売予定だ。○120Hz駆動の50インチ4KディスプレイQ-displayのカテゴリでは、4K/60p、120Hz駆動でHDCP2.2対応50インチ4Kディスプレイ「4K50」(\75,000)を発表。65型も後日追加する予定があるという。テレビと言ってもチューナーは含まれておらず、HDMI×4+コンポーネント入力のみのモニターディスプレイに近い製品。9月30日発売予定となっている。なお、いずれもまずはオンラインショップでの販売となる。6日現在でオンラインショップを確認した限りでは、ショップの販売価格には消費税のほか、送料相当額が加算されている様子だ。今後登場する予定の第2弾では、単に新商品だけではなく、今回の製品のテーマカラー違いというカラバリを考えているとのこと。○Cerevoとの縁での起業。製品化に対してのフォローも当日はCerevo代表取締役の岩佐琢磨氏も登壇。元々経産省のフロンティアプロジェクトのメンター側を行っていて、IoT弁当箱「Xben」のメンターという形で関わりが始まり、UPQに関してはODMの紹介や品質管理、製品サポートやテクニカルな部分をCerevoがフォローする形で協力しているという。
2015年08月07日●日本の技適も取得、IoT機器の手軽な開発を支援Cerevoは28日、ハードウェア開発者向けの同社ブランド「Cerevo Maker series」の第2弾として、超小型モジュール「BlueNinja(ブルー・ニンジャ)」を発表した。同日より直販サイト「Cerevo official store」で受注開始する。単体価格は税別4,890円。出荷は8月上旬から順次。同日、Cerevoが入居する東京・秋葉原のハードウェア・スタートアップ向け施設「DMM.make AKIBA」で発表会が行われ、Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏、そして東芝 セミコンダクター&ストレージ社 ロジックLSI事業部 事業部長附の松井俊也氏が、製品の特徴を紹介した。○日本の技適も取得、IoT機器の手軽な開発を支援「BlueNinja」は、Bluetooth 4.0搭載の東芝製低消費電力SoC「TZ1001」をメインSoCとして採用し、加速度、角速度、地磁気の9軸センサーと気圧センサー、リチウムイオン電池の放充電回路を搭載した超小型モジュール。日本の技適も取得し、今後米国および欧州の電波法・不要輻射規制に対応予定。同製品をメイン基板として使用できるため、ユーザーは、製品化に必要なプリント基板を開発せずとも、手軽に「BlueNinja」を使いIoT製品を製作できる。発表会のデモンストレーションでは、「BlueNinja」とバッテリを内蔵させたミニ四駆を走らせ、速度や傾き、進む方向などをBluetooth 4.0でiPhone側に送信しリアルタイムで確認するデモや、ニキシー管に時刻を表示させ、腕時計のように手首に巻けるウェアラブル機器などが披露された。東芝では、メインSoC「TZ1001」および関連設計情報を提供。Cerevo側では、モジュールの仕様策定と販売を行う。主な仕様は次の通り。無線規格がBluetooth 4.0、メインSoCが「TZ1001MBG」、CPUが32bit ARM Cortex-M4F 48MHz、RAMが288kByte/Flashが1024kByte。インタフェースはGPIO / USB / SPI / I2C / UART、センサー類は9軸および気圧。電源電圧は3.3Vで、電波認証はTELECを取得済み。本体サイズはW11.0×D37.5×H5.1mm、重量は約2g。「BlueNinja」は、発表会も行われた東京・秋葉原のハードウェア・スタートアップ向け施設「DMM.make AKIBA」で量産する。基板単体のほか、デバッガ付きブレイクアウトボードを搭載した開発キットも、9,990円で販売する。初回ロットは300枚。初回版を購入する先着300名には、デバッガ付きブレイクアウトボードのセットに、リチウムイオン電池を同梱したスペシャルモデルを、9,999円で送料無料で販売する。●既存モジュールが使えない「量産」の壁Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏は、市場には多数のハードウェア開発用モジュールが流通しているが、これら開発用モジュールはプロトタイプのみに特化しており、量産フェーズでは継続利用できない課題があると、「BlueNinja」の開発背景を紹介した。岩佐氏は、「電子機器業界と、最近のハードウェア・スタートアップ企業の間に壁があると感じる」と語る。既存のハードウェア業界では、プロトタイプ製品と量産製品は完全に別物で、プロトタイプ製品では高価な専用部品を使う一方、量産製品ではコストを下げ低価格化への圧力があるという。一方、スタートアップ企業では、使えるリソースが少ないため量産は決定事項ではない。仮に量産するとなれば、「プロトタイプ製品をなるべく使いたい、価格は若干高めでも良い」という希望がある。リソースに余裕がある既存のハードウェア業界が作るプロトタイピングキットは高価で、例えばIoT製品でプロトタイプを作ろうとすると、プロトタイピングキットで数千円、通信モジュールで数百~数千円、プリント基板やセンサーで数千円と、1万円をゆうに超える上、サイズも名刺入れ程度まで大きくなってしまう。そこで今回、個人やスタートアップ企業が簡単に使える、低価格の小型IoT向けモジュールを制作するに至ったという。○東芝製SoCは手頃な価格で「全部入り」今回、「BlueNinja」に採用されたメインSoCは、東芝の「TZ1001MBG」。東芝では「ApP Lite」シリーズとして、家電や産業機器、デジタルサイネージ用途など、数種類のSoCを展開しているが、この中でも小型かつ低消費電力の製品となる。小型パッケージである点、非常に低消費電力である点、Bluetooth 4.0を搭載している点、加速度センサーを内蔵している点、24bit ADC(アナログ・デジタル・コンバータ)により外部センサー情報を高精度に処理できる点といった特徴が岩佐氏のニーズと合致し、岩佐氏から東芝側に話を持ちかけ製品化に至った。「IoTに必要な機能が、全てワンパッケージに搭載されている。しかも、価格が高くない。24bit ADCの搭載など、マニアックで面白い製品」(岩佐氏)。東芝 セミコンダクター&ストレージ社 ロジックLSI事業部 事業部長附の松井俊也氏は、「DMM.make AKIBAは、モノ作りしていた子供の頃を思い出すワクワクする場所。東芝のLSIもこの活動の中に使ってもらい、一緒になって盛り上げていきたい」と話した。「BlueNinja」という名称の由来は、「Blue」はBluetooth 4.0を搭載したモジュールから。「Ninja」は、ハードウェア・スタートアップを陰から支えること、小型機器に内蔵できる小ささ・薄さ・軽さであること、日本製であり忍者のように迅速なハードウェア開発を実現することという、3重の意味を込めたとのこと。8月1日・2日に東京ビッグサイトで開催される「Maker Faire Tokyo 2015」でも展示される。
2015年07月28日●ネット家電のメーカーが特殊拳銃「ドミネーター」を"完全再現"アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」に登場する拳銃「DOMINATOR(ドミネーター)」を、家電ベンチャー・Cerevoが再現した電動玩具「DOMINATOR MAXI(ドミネーター・マキシ)」(※開発コードネーム)。作中同様、なめらかな動きで自動変形する様子が公開されたと同時に、アニメの中の動きを"完全再現"したと話題になっている。だが、同社の事業領域は「ネット接続家電」。スマートフォン連携スノーボード「XON SNOW-1」、スマートフォンで操作可能な電源タップ「OTTO」など、これまで手がけてきたプロダクトには、アニメはもとより、何らかのエンタテインメント・コンテンツとコラボレーションしたモノは見当たらない。だが、本体に内蔵したLEDの数は100個以上、劇中と同じ声優(日高のり子氏)を起用した撮り下ろしボイス、グリップに仕込んだタッチセンサーで「不正ユーザーへの警告」を再現するなど、同社の「本気」が見て取れる、ファンから見ても「隙の無い」仕様となっている。それでは、今回同社が「ドミネーター」を再現した製品を"本気で"開発するきっかけはいったい何だったのだろうか。今回は、同社が居を構える秋葉原の「DMM.make」にて、代表取締役・岩佐琢磨氏からお話を伺った。――アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」(以下、サイコパス)に登場する「ドミネーター」を完全再現されたということで、発表以来、ソーシャルを中心に話題になっています。記者会見の情報も拡散されていますが、その直後に開催された朗読会での展示が大盛況だったようですね。はい、非常に多くの方に足を運んでいただけました。Webで情報を見て反応してくださる人たちと、イベントへ実際に足を運ばれる方というのは、層が違っているようでして、(ネットでドミネーターのことを)まったく見たことがないという方もいましたし、TVのニュースでちらっと動画を見たことがきっかけで来場された方もいらっしゃって。――なるほど。ネットの反響抜きでそれだけの反応があったということは、この作品が好きな方にとっても、"忠実に動くドミネーター"の登場は予想外だったというところでしょうか。まずは、開発のきっかけについてお聞かせください。明確なきっかけになったのは、われわれのオフィスがある「DMM.make」を運営しているDMM.comさんに橋渡しをしていただいたことですね。同社は、この「DMM.make」という施設によって、世の中に無かった面白いモノを生み出す支援をすることが大きな目的になっていて、その先にあるビジネスに興味を持たれているんです。そうした中で、DMMさん側がサイコパスの製作委員会の皆さま方とお話しする機会があって、「何か面白いモノ」を作れないか、という企画が持ち上がったそうです。――そこで盛り上がった話がCerevoに持ってこられたんですね。はい。2年ほど前から、僕は各所で「スマートトイが今後面白くなっていく」と語ってきました。日本ではスマートトイ、アメリカではアップトイと言われることが多いんですけれど、どちらも「スマートフォンやクラウドとつながったおもちゃ」という意味です。スマートトイに参入したいけれどきっかけがつかめずにいた弊社側と、何か面白いモノを作りたいという企画を抱えていたDMMさん側の思いがうまく合わさって、「じゃあ、ちょっと作ってみようか」というような流れになりました。――ちょっと作った、とは思えないクオリティですが、最初からドミネーターを作る計画だったのでしょうか?そうですね。何が作れるのかっていうのは、やはり物を作る側でないとわからないので、僕の方で最初の企画書みたいなものを書きました。今の技術で実現可能で、現実的な価格で作れるものは何かという話をしたときに、ドミネーターなら行けるかな、と。当初からデコンポーザー(注:ドミネーターの最終形態ともいうべき最大威力のモード)への変形はあきらめて、パラライザーからエリミネーターへ持って行くように設計しました。カメラを内蔵して、相手の写真を撮るというのも、技術的には十分できるだろうと。皆さんがお持ちのスマートフォンに入ってるカメラなんて、小指の第一関節ぐらいの大きさなので、筐体の中に収まるだろうというようなことも大体分かっていたので、「作ってみようじゃないか」と。そもそも、僕らの会社はIoT、つまりインターネットにつながるハードウェアに特化して製品開発をしています。すべてがクラウドにつながっているというサイコパスの世界観ともフィットしていましたね。これがまったく関連のないような作品ですと、これまでの事業展開との違和感が出てしまうので。――製作委員会から提供されたデータというのは、ドミネーターのガワというか、形状のみだったのでしょうか。それとも、動作機構も含まれていたのでしょうか?いいえ、ガワだけですね。中身はすべて弊社で設計しました。アニメの中で設定されているドミネーターの動作って、側面についているエラみたいなパーツなど、さまざまな部分が空中に浮いているんですよ。現実世界でモノを浮かばせるというのはほぼ不可能で、特殊な磁石か反重力物質でもない限り無理なんですけども、アニメの中ではそういった作りになっていて、各パーツが本体とつながっていないんです。――駆動部の接続が無いんですか。無いんです。ガンダムのファンネルのイメージが近いでしょうか。例えば、ロボットアニメで、肩に何か部品がついていて、その中から銃が出てくる変形シーンがあるとします。コマ送りで見てみると、空中にふっと肩の一部が浮かび上がって、銃が中からが出てきて、浮かんだ部品は空中を浮遊して肩の横にくっつく…というような内容になっています。――不思議な磁力か浮力的な物で動いていると。そうですね。でも現実では、リンク機構があって、肩の部分が開いて…というところを考える必要があるんです。ドミネーターに限らず、こういった変形シーンは空中を浮遊して位置変更を行っていることが多いです。もちろん、"空中浮遊"はアニメーションや映画の表現として十分で、何ら問題ないんですが、それを現実に作ろうと思うと、やっぱり何かで本体とつながないといけない。それは一体どこでつながってるんだろうっていうのを、考えないといけないんです。映像をそのまま再現するとしたら、実はドミネーターのこのエラのような部品は、もう少し外側に張り出して、空中に数ミリ浮いたぐらいの位置に存在してるんですね。その位置関係を再現しようとすると、本体に棒を付けざるを得ないんですが、それって格好悪いんじゃない?みたいな話もあって。それならば、設定よりも本体に近づけて、開く角度を小さくしようだとか、デザイン的に破綻しない範囲に収めつつ、実際に変形できるように、設定資料を僕らなりに解釈して、設計し直した部分はいくつもあります。製品化にあたって、設計し直さないといけない部分は増えていくかと思いますし、ここが課題ですね。●「メカメカしい」本体機構と「シビュラシステム」の開発――ここに行き着くまで、どれぐらい試作されましたか?およそ4世代くらいでしょうか。間にバージョン3.5みたいなものもあったりするんですけど。――作中のなめらかな変形動作がこれだけ忠実に再現されている、ということが話題の核だと思うのですが、ここはうまくいった、と思う部分は?ものづくりって、1カ所ここだ!っていうのはあまり無いんですけれども、まあ、よく入ったな、と(笑) ほぼ1/1のサイズの筐体の中に全てのパーツを入れられた、というところでしょうか。製作委員会からご提供いただいた資料を見て、これだったら行けるだろうという判断をしたものの、やはり現場の皆さんの頑張りがなければ実現できませんでした。この筐体の中に複雑なメカ機構っていうのを入れるというのは大変なことで、そこはしてやったり、というか。中を見ていただくと分かるのですが、かなりメカメカしくて細かいモーターやギアが詰め込まれているんです。上の部分なんかも機構が複雑に作られていて、下からこうのぞき込むように見ていただくと面白いかもしれません。こっちにもギア、あっちにもギアという構造で。――外側だけを見ているとモデルガンのような仕上がりですが、中を見ると機械らしさが感じられますね。ギアがあって、バネがあって、モーターがあって。そして、光らせるためにLEDも必要です。LED自体はすごく小さいものなんですが、満遍なく光を伝えようと思うと、光を導く板が必要なので、そういったものを全部入れて行くのはかなり厳しい戦いでした。あと、何と言っても、部品が入っても変形できなければ意味が無いので。このプロジェクトは、現状はメカが先行していて、変形機構を頑張って作った段階です。ここからはソフトウェアが頑張って、最終的な製品としてできあがるというような流れですね。――少しソフト側のお話も伺いたいのですが、作中の核となる設定「シビュラシステム」はどういった技術で実現されるご予定ですか? 犯罪係数を計測する、というのは現実的に基準を決めるのが難しそうですが。※注:シビュラシステム=「サイコパス」劇中に登場する、人間の心理状態や性格を数値化するシステム。その中で犯罪に関する数値は「犯罪係数」と呼ばれ、一定値を超えると罪を犯していなくても「潜在犯」とみなされる。「ドミネーター」はこのシステムに接続されており、計測数値に合わせた形態に自動的に変形し、対象を裁く。その点は今詳細を詰めているところです。ベースとなる部分はOpenCVなどの画像処理ライブラリを使って、カメラから撮影した画像をもとに、何らかの値を計算するというアルゴリズムを組み込む予定です。――ランダムではなく、実際に何らかの"係数"を算出するんですね。単純なランダムではやはり面白くないですし、「スマート感」が出ないので、そこはきちんとインテリジェンスなアルゴリズムを使って、"らしい値"を出そうと思っています。といっても、測定対象になった方が本当に危なそうかどうか、というのを測るわけでは当然ないですが。ひとつの例として、僕がパナソニックにいたころに関わった「眉毛診断」というものがあります。眉毛の形を写真から読み取って性格診断をするのですが、そういった顔のパーツなどを基準にするのもひとつの手だとは思っています。――すでに完成されているメカの部分で、ここでつまずいたというようなエピソードがあれば教えてください。どこもかしこもつまずいてるので、何とも言えないのですが、モーターとギアでしょうか。開発中はギアが割れたり、モーターの力が足りなくて開ききらなかったりしました。電池駆動にするためにはフルパワーのモーターを積めない上、LEDも同時に光らせなくてはならないなど、制約も多かったです。それに、電動変形、しかもそれが元の形状に戻るというのは、いわばパズルみたいなもので、ピースを1個間違うと完成しないんですね。そのために、こっちを立てるとあっちが立たない、みたいな状況がかなりありました。ギアでものが動くという機構は、家電のノウハウというより、玩具のノウハウに近い所があります。弊社の中にさまざまなバックグラウンドを持つエンジニアがいて、彼らの持っているスキルをうまく持ち寄ることで何とかできあがったんです。後編では、岩佐代表が「スマートトイ」に取り組む熱意と、記者会見で自らコスプレした理由など、さまざまなバックグラウンドが語られる。
2015年07月24日Cerevoは18日、アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」に登場するアイテム「ドミネーター」を1/1スケールで再現したスマート・トイ「DOMINATOR MAXI」(開発コード名)を発表した。合わせて、ハードウェアのスタートアップ拠点「DMM.make AKIBA」で、発表会を開催。ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーが司会を務め、Cerevo代表取締役CEOの岩佐琢磨氏が詳細を紹介した。「DOMINATOR MAXI」開発中実機も披露された。○劇中と同じ「完全自動変形」機構を実現「DOMINATOR MAXI」は、アニメ「PSYCHO-PASS」に登場する特殊拳銃「ドミネーター」を1/1スケールで再現した製品。劇中のドミネーターは、対象者に向けることで犯罪者になる危険性を表した「犯罪係数」を測定でき、一定以上の数値が確認された場合は自動変形して対象者を執行(発砲)することができる。今回発表された「DOMINATOR MAXI」は、無線LANでスマートフォンと連携するスマート・トイ。最大の特徴である自動変形機構に加え、音声再生、LED、タッチセンサーなどを内蔵し、「PSYCHO-PASS」の世界観を再現した。搭載機能はスマートフォンからリモートで操作できる。変形機構は、基本モードの「パラライザー」から、執行モードの「エリミネーター」へ状態変化する。逆に「エリミネーター」から「パラライザー」への変形も可能。内部に2つのモーターを備え、変形時間は「設定資料の2秒間と、それより速いアニメ映像との中間」に調整。スムーズな可動を実現した。○スマートフォンと無線LANで連携変形時に再生される音声は、劇中と同じく、日髙のり子さんが担当。100種類以上の声を完全撮りおろしで収録し、グリップを握ったり、特定の人に向けたりする動作に応じて内蔵スピーカーから再生される。先端にはカメラを内蔵し、スマートフォンと無線LAN接続することで、相手の犯罪係数を専用アプリ上に表示。犯罪係数に応じて自動でモード変形するほか、執行(発砲)しない場合は、トリガーをロックするというこだわりの仕様。犯罪係数はランダムで表示。カメラを使った写真・動画撮影も可能で、専用アプリに写真を表示し、劇中の世界観でデザインされたUIをオーバーレイした撮影や、本体で撮影した動画のストリーミング再生などが行える。グリップ部分にはタッチセンサーを備え、グリップを握ることで効果音を再生できるほか、本来の持ち主でない不正ユーザーが手にした場合、音声によるメッセージとともに製品を利用できなくさせるという劇中設定も再現されている。○部品点数は約100点外観は、サイコパス製作委員会による3Dデータを基に作成。しかし実物へ落とし込むにあたり、「実際にどんな金具でパーツをつなぐのか、部品の厚みは何ミリなのかなど、自社で考えていく部分が多数あった」(岩佐氏)。電気を通すには課題もあったというが、製品化への作業は「家電スタートアップ企業として楽しい部分」という。重量は、現段階では約800g程度。部品点数は、基板を除き100点弱。表面素材は樹脂を採用し、一部金属も取り入れる。100個以上のフルカラーLEDも搭載し、通常・変形・執行のモードに合わせて発光状態が変化する。バッテリはグリップ部分に内蔵され、駆動時間は調整中だが、「撮影イベントで日中使える程度」をターゲットとする。○スクリーンから現実へ、「S2R」プロジェクト「DOMINATOR MAXI」開発の背景として、Cerevoは自社で「S2R」というコンセプトを掲げている。これは「From screen to the real」の意味で、家電のテクノロジーを用い、アニメやゲーム、映画などの劇中アイテムを、可能な限り現実に再現させる取り組みとのこと。代表取締役CEOの岩佐琢磨氏は、今回発表した「DOMINATOR MAXI」を皮切りに、「S2R」プロジェクトを今後継続的に進めていきたいと語った。なお、「DOMINATOR MAXI」の名称は開発コード名であり、実際の製品名は変わる可能性がある。家電スタートアップであるCerevoは、2015年1月に、センサー類を内蔵しスマートフォンと連携するスノーボード用バインディング「XON SNOW-1」を発表している。今回の「DOMINATOR MAXI」は、ネットワーク機能を持たないバインディングと家電技術を組み合わせた「XON SNOW-1」のように、玩具と家電技術をつなげるスマート・トイであるという。「内部には基板やCPU、OSも搭載されており、構成はスマートフォンや家電などに近い。(トイとしては)オーバースペック気味であるとも思うが、この製品の登場によってトイ業界の動きも変わるだろう。今後出てくる第2第3の製品が自社の利益にもつながると考えている」(岩佐氏)。スマホやネットにつながるオモチャを作ろうと、同社も入居しているDMM.make Akiba内の企業から話があり、開発に至った。開発にあたっては「実際に動くようにする」という基本的な部分が一番苦労したという。発売は2015年度中。価格は未定だが、岩佐氏によると「個人が趣味で買える程度、少なくとも10万円以下にする」とのこと。今回発表された「DOMINATOR MAXI」開発中実機は、7月19日に恵比寿ザ・ガーデンホールで開催されるスペシャルイベント「【朗読劇】『PSYCHO-PASS サイコパス』-ALL STAR REAL ACT」の展示エリアで試作機が展示される。動作デモも確認できるとのことで、興味があるユーザーは足を運んでみると良いだろう。
2015年07月18日Cerevoは12日、アメリカのテキサス州で3月13日(現地時間)より行なわれる展示会「SXSW」にて、現在開発中の新製品を展示すると発表した。SXSWは「South by Southwest」の略で、音楽祭として始まった経緯からエンターテインメント性の高いイベント。このイベントにおいてCerevoは、米国時間15日より「DMM.make AKIBA」ブースに開発中の新製品をデモ展示する。新製品は「手のひらサイズ、Hack可能なWeb接続デバイス」と紹介されており、ユーザーが設定をカスタマイズできるだけでなく、本体を分解・改造したり、対応するアプリやサービスを自由に開発できる予定。14日にはCerevo社代表取締役の岩佐琢磨氏によるセッションも行なわれる。Cerevoブースでは、この謎の新製品のほか、8カ所の荷重センサーによりスマートフォンと連動してリアルタイムでデータを確認しながらスノーボードの練習が行なえる「XON SNOW-1」も同時に展示する。
2015年03月12日Cerevoは21日、ライブ配信機能付きビデオスイッチャー「LiveWedge」の販売を正式に開始し、同社が入居する秋葉原の製品開発支援施設「DMM.make AKIBA」で報道関係者向けの発表会を開催した。価格は95,237円(税別)で、27日より出荷(事前予約購入者から順次)を開始する。1080/60pのフルHDに対応した4系統のHDMI入力を搭載しており、映像と音声のスイッチング・ミキシングが可能。従来より映像編集機器として販売されているビデオスイッチャーの多くは、本体に搭載されているレバーや多数のボタン類を操作して映像の切り替えや合成を行うが、LiveWedgeは本体側の操作機能を最低限に絞り、無線LANで接続したタブレット上のアプリを利用してコントロールするのが特徴。また、同社の従来製品「LiveShell PRO」相当のライブ配信機能を内蔵しており、スイッチャー単体でインターネットへの映像配信が可能となっている。映像のトランジションにはカット、ミックス、ディップ、ワイプが用意されており、ピクチャーインピクチャー(PinP)、クロマキーによる合成も可能。従来であれば子画面の大きさや挿入位置をツマミで調節する必要があったPinP合成も、多くのユーザーがタブレットで慣れ親しんでいるタッチ・ピンチの操作で行えるため、映像機器の初心者でも比較的容易に習熟が可能となっている。HDMI入力は全系統にスケーラーを備えているので、異なる解像度の映像の合成にも対応する。また、映像ソースのうち1系統には内蔵SDカードスロットを割り当てることができ、SDカード内に用意したロゴデータなどの画像を読み込み可能。オーディオミキサー機能も搭載しており、4系統のHDMI入力に乗ったPCM音声にアナログ2chのRCA端子を加えた計ステレオ5系統の音声をミキシングできる。出力はプログラムアウトおよびプレビューアウトのHDMI端子2系統(最大1080/60p、プログレッシブのみ)を備えており、プログラムアウトはミックスした映像と音声のマスター出力として、プレビューアウトは操作インタフェースのモニター出力として機能する。ライブ配信のフォーマットは最大720/30p・10MbpsのH.264映像+最大256kbpsのAAC音声で、Ustream、ニコニコ生放送、YouTube Liveなどに対応。また、Flash Media Server、Wowza、Red5など主要なRTMPサーバーソフトを利用した独自環境でも動作が報告されているという。LiveWedge本体とタブレットの接続形態は3種類で、アクセスポイントとして動作させた本体にタブレットを接続する1対1の形態のほか、同一の無線LANアクセスポイントに本体とタブレットの両方をクライアントとして接続する形態、本体をアクセスポイントとして動作させつつ、ライブ配信用のインターネット回線として有線LANにも接続するという形態が用意されている。いずれのパターンでも本体は単体でスイッチャー、ライブ配信機器として機能し、タブレット側はあくまでコントローラーに過ぎないため、仮に本体とタブレットの間の通信が切断されてしまった場合も、映像出力や配信が途絶えることはない。本体にもボタンとホイールが用意されているので、タブレットとの通信が復帰しない場合も本体操作で最低限の映像の切り替えを行うことができる。なお、無線LANはIEEE802.11a/b/g/nに準拠しダイバーシティアンテナを搭載しており、同社がこれまで検証した限りでは、NAB Show、InterBEE、CESといった大規模展示会の会場を含め、5GHz帯の通信を利用すれば電波の干渉が原因で操作が不能になることはなかったという。タブレット側のアプリはiPad版が既にApp Storeに公開されており無料でダウンロードできるほか、現在Androidタブレット版も開発中。iPad版アプリは、iOS 6.1以降を搭載したiPad 2以降の機種に対応する。なお、本体のエンコーダーの仕様により、タブレット上でのプレビュー表示、ライブ配信、SDカードへの録画(アップデート対応)の3機能は排他使用となっている(HDMI端子へのプレビューアウトは常時動作)。○開発難航の1年だったが、未だライバル不在で有望な市場LiveWedgeは2014年1月の発売を予定して発表された製品だったが、その後数回にわたる発売を延期を経て、1年遅れでようやく市場に投入されることとなった。Cerevoの岩佐琢磨代表取締役CEOによれば、「小さな会社でリソースも限られる中、さまざまな技術的な壁に当たり開発が難航した。(HDMIなど)認証取得に関係する部分でなかなかテストを通らないこともあった」といい、まだまだ盛り込めていない機能があるという。今後のファームウェアアップデートでは、SDカードへの録画のほか、SDカードに保存した動画・音声素材の読み込み、SDXCへの対応、タブレット側ヘッドフォン端子での音声モニター、4:3映像の取り扱い(現在は入力可能だが16:9への強制引き延ばし)などを予定している。ただし、この1年の間に他社からの競合製品の登場はなく、フルHDに対応したスケーラー付き4系統入力とライブ配信機能を備えたスイッチャーで10万円以下の製品は現在もほかに見当たらない。岩佐氏は「どうして他社からこの領域の製品が出てこなかったのかはわからないが、既存のスイッチャー製品のラインナップを持たない我々が、スイッチャーやライブ配信の市場を冷静に見たときに、この価格帯の商品は面白いのではないかと判断した」と話し、個人レベルでもライブ映像配信が当たり前になった今、従来の業務用映像機器の枠にとらわれず設計したことで実現できた製品であると説明した。このタイミングでLiveWedgeを出す意義を、岩佐氏はカメラの歴史になぞらえる。大昔は非常に高価で、しかもプロの技師でないと操作することさえできなかった写真機だが、現在は誰もが気軽に高精細な画像を記録できるようになった。その中には、オートフォーカス機能や、低価格のフルサイズセンサー搭載デジタルカメラのように、プロの技術やクオリティを大衆レベルまで引き下げるようなブレイクスルーがいくつも存在した。LiveWedgeは、このような「プロもうなる性能・機能」を普通の人に届けるブレイクスルーをライブ配信の市場で実現しようとするもので、SDI入力のような業務機向けの機能は省く代わり、映像の切り替え・合成という基本機能は1080/60pのフルスペックで搭載し、例えばハイアマチュアレベルのアーティストでも、複数カメラを使った高品質な配信やデモ映像の制作が可能になる。「従来、車でないと運べないほどの機材が必要だった4カメラでのHD配信が、GoProのようなアクションカメラとLiveWedgeならアタッシュケースに収まる機材で、ワンマンオペレーションも可能」「既にビデオスイッチャーが置かれている"ハコ"(会場)は世界に大量にある。複数のビデオカメラが置かれている場所も多く、そこにLiveWedgeを入れるだけでライブ配信が可能になる」(岩佐氏)従来機LiveShellシリーズの販売は累計で1万台を突破した。約2年前に発売したLiveShell PROは既に10回近い追加生産を行っており、約3年前に発売したLiveShellも現在まで継続販売する息の長い製品になっているという。LiveWedgeも少なくとも3年程度の商品力はあるものになる見込みだが、岩佐氏は「作っている我々もいくら売れるかはまったく読めない」と話し、読めない中でもハードウェアのビジネスができるフレキシブルな部品供給・生産の体制がある現代だからこそ、同社のようなベンチャーがユニークな製品を世に出せると強調する。長らく10名前後の小さな体制で製品開発を行ってきたCerevoだが、現在急速な体制拡大を行っており、21日時点で従業員数は42名まで増えた。そのうち8割は技術者だが、最近は国内の大手電機メーカーからの転職が非常に多く、「自動車向けだったらこの温度・精度でテストを行うとか、ピュアオーディオ向けだったらこういう部品選定をするとか」といった具合に、人の経験にひもづいたさまざまな知見が集まっているという。岩佐氏は「日本のものづくりのノウハウを結集し、今年来年は大きく攻めていく」と話し、ネット接続型デバイスの市場で一層の挑戦を行う姿勢をあらわにした。
2015年01月22日ネット家電ベンチャーのCerevoは、アメリカ・ラスベガスで6日(日本時間7日未明)開幕した展示会「2015 International CES」で、スマートフォン連携型スノーボード用品「XON(エクスオン) SNOW-1」の試作機などを展示している。SNOW-1は、スノーボードとブーツを固定する「バインディング」と呼ばれる器具にセンサーやBluetooth通信機能を搭載し、滑走中のボードのしなりや荷重のかかり方、ルートなどを記録できるもの。既報の通り、CESの直前イベント「Unveiled」にも出展され、開幕前から各国の取材陣の間で話題となっていた製品だ。Cerevoはこれまで、PCのない環境でもインターネットに映像を配信できる機器「LiveShell」や、モバイルガジェット用の周辺機器などを開発・販売してきた。スポーツ向けの製品はSNOW-1が初となるが、同社代表取締役CEOの岩佐琢磨氏は「Cerevoは『コネクテッド・ハードウェアで生活をもっと便利に・豊かにする』をスローガンにしており、そこから生まれたのがたまたま映像機器などだっただけなんです」と話し、製品カテゴリとしては新しいものの、従来と異なる事業分野への進出という感覚はないという。最近のデジタルガジェット市場では、インターネットやモバイル機器と連携するスポーツ用品はひとつのブームとなっており、今回のCESでも大手メーカーからスタートアップまで多くの企業が新製品の提案を行っている。その中でCerevoが第1弾としてスノーボードを選んだ理由は、「適度にニッチ」(岩佐氏)なスポーツだからだという。例えばテニスのように世界のプレイヤー人口がもっと多いスポーツの市場では、いずれ大手メーカーとの戦いになってしまい、特に価格面ではCerevoのようなベンチャーが競争力を維持するのが難しくなる。対してスノーボードは、誰もが楽しむスポーツではないものの、世界全体で見れば多くのプレイヤーが存在する。多くはないが確実にユーザーが存在する「グローバル・ニッチ」市場をターゲットにするのは、これまでの映像配信機器などと共通する戦略だ。また、同社ではこのSNOW-1をあくまで「スノーボードに新しい体験を提供し、もっと楽しく滑るための製品」として提案しており、スノーボーディングの指導・教育用機器ではないというスタンス。もちろん、インストラクターが生徒により正確なアドバイスをするために使うことも可能だが、用途を指導用と想定して機能を設計すると、かえって楽しみ方やユーザー層を狭めてしまうことになりかねない。まずはこれまで感覚でしか得られなかった自分の滑りをデータとして振り返ることができることを楽しんでもらい、そのデータをどのようにして上達に役立てるかはユーザーに任せるという考え方だ。搭載する通信モジュールやセンサーなどのデバイスはこれまでの研究開発で扱ってきた種のもので、いまのところ特別に高い技術的な課題はないという。年内の発売を予定しており、価格は400~600米ドルを想定している。また、同社ブースではインターネット配信機能搭載の映像スイッチャー「LiveWedge」の実機を展示。最大で1080/59.94pに対応した4系統のHDMI入力を備えており、フェード、ワイプ、クロマキー、PinPなどによる映像の切り替えや合成が可能。また、H.264エンコーダーを内蔵しており、最大720/30p・10Mbpsでのライブ配信、1080/30p・15MbpsでのSDカードへの録画が可能。本体だけでも動作可能だが、iPad用アプリを利用することでより細かいコントロールができるようになっている。フルHD4系統搭載、PinPやライブ配信機能を備えたスイッチャーとしては破格の999ドルという低価格を実現。CES出展内容の中から特に革新的で優れた要素を持つ製品に贈られる「2015 CES Innovation Awards」を受賞している(Home Audio/Video Components and Accessories部門)。品質向上やHDMIの規格認証取得に時間がかかったことから当初予定より約1年にわたり発売が延期されていたが、ようやく量産に入ることができ、既予約ユーザーに向けては1月末までに出荷が完了するとしている。
2015年01月08日●金属チェーンと高速カッターが登場!?DMM.comが秋葉原に開設した、ハードウェア・スタートアップ拠点「DMM.make AKIBA」が11日に運営を開始した。「DMM.make AKIBA」は、東京都・秋葉原に位置する、ものづくりのための施設。総額5億円を投じて、設計から小ロット生産までに必要な設備を1拠点に集約し、ハードウェア・スタートアップを総合的に支援する。「DMM.make AKIBA」では同日、オープン記念式典として、テープカットイベントのほか、ABBALab代表の小笠原治氏とMistletoe代表の孫泰蔵氏、Cerevo代表の岩佐琢磨氏によるトークセッションが行われた。■ニュース記事秋葉原にハードウェア・スタートアップの新拠点「DMM.make AKIBA」誕生 - 総額5億円を投じた最新設備で本格的ものづくり○金属チェーンと高速カッターが登場、火花散るテープカット16時から行われた、関係者らによるテープカットは、「DMM.make AKIBA」の中でも、ハードウェアの開発や環境試験などが設置されている「DMM.make AKIBA Studio」の「Work」スペースで行われた。テープカットには、同施設で投資プログラムを提供するABBALab代表の小笠原治氏、設備監修を担当したCerevo代表の岩佐琢磨氏が参列。岩佐氏はなぜか金属チェーンを手に持って登場し、用意された高速カッターに設置。テープカットならぬ金属チェーンカットで、「ものづくりの聖地」ならではの、豪快に火花を散らすテープカットで幕開けが飾られた。●ものづくりでユーザーに伝える「最高の体験」○ものづくりでユーザーに伝える「最高の体験」テープカットの後は、「DMM.make AKIBA」の"総支配人"を務めるDMM.comの3Dプリント事業部企画営業プロデューサーの吉田賢造氏が施設の概要と、オープン時の反響を紹介。また、ABBALab代表の小笠原治氏とMistletoe代表の孫泰蔵氏、Cerevo代表の岩佐琢磨氏によるトークセッションが行われた。ABBALabとCerevoは、10月31日に「DMM.make AKIBA」に移転。スタートアップ向けに投資を行うABBALabは、同施設で、IoTハードウェア分野のスタートアップ企業やエンジニア向け投資プログラム「ABBALab Farm プログラム」を提供する。同じくスタートアップ投資企業であるMistletoeの孫泰蔵氏は、「ABBALab Farm プログラム」でプログラム参加者をサポートするMentorの一員でもある。また、Cerevoは同施設に導入する設備監修を行っており、開設後も電子機器設備の運営やノウハウ提供を担当する。「DMM.make AKIBA」は10月31日にメディア向け発表を行ったが、その前後1週間に一般向け事前ツアーを開催していた。吉田氏によると、メディア発表前はそれほどの応募はなかったものの、メディア公開以降の反響が大きく、11月10日時点では、事前ツアーの参加者は総計358名に上る結果となった。また、10月31日より、施設利用の事前応募を募っていたが、これも11月10日時点で、当初予定数を超える321名の登録者が集まった。オープン日となる11日は、事前ツアーの一般参加者に加え、事前登録を行った個人・企業らが集まっていた。吉田氏は、「スタートアップ企業の注目の高さが伺える」と反響の高さについてコメント。オープン日時点では、ロボット/ハードウェア開発・製造・販売を行うユカイ工学、iBeaconを利用したすれ違い通信を行うスマートフォン向け機器「AYATORI」を開発するウィンクル、筋電義手「handiii」を展開するexiiiなどの入居が決まっているという。「世界に通用するハードウェア・スタートアップがここから生まれてくれれば嬉しい。何かの聖地、という文化を持つ渋谷や六本木のように、スタートアップの聖地として「DMM.make akiba」を活用してほしい」(吉田氏)。トークセッションでは、ABBALab代表の小笠原治氏が進行役を担当し、孫泰蔵氏やCerevo代表の岩佐琢磨氏と、ハードウェア・スタートアップの現状やCerevo設立時の振り返りや現状の運営方法、「DMM.make akiba」の役割などについて語った。Cerevo代表の岩佐氏は、実際に施設でできることについて、「カメラや電子機器、スマホくらいならこの設備で作れる。ルータやNASなども。実際に製品化するには、4m四方に準拠した電波暗室が必要だが、基礎設計は十分に作れる。タブレットも、iPadとまではいかないが、一般に流通する低価格タブレットレベルは十分に作れる。音の反響設備もあるのでAVアンプやワイヤレスマイクなど、オーディオ系のハードウェアも作れる。耐圧潜水設備もあるので防水ガジェットも大丈夫」とコメント。「ノウハウを持つ人にちょっとした設備があれば、実際にモノが作れる。(DMM.make akibaの設備は)誰も考えなかったような使い方をしてほしい」と期待をみせた。また、孫泰蔵氏によると、スタートアップでは「最初は、ユーザーのすそ野を広げるため、汎用機で動くアプリを開発し、その後気に入った人がハードウェアも購入する、という展開と、ソフトもハードも作るが限られた人にしか使われない、という展開の2択で悩む人が多い」という。孫氏は、開発者が望む「最高の体験」を提供する製品を作るには、ソフトウェアとハードウェアを両方開発する必要がある、と説明。しかし、この方法は手間と時間と費用が掛かる上、リリース当初はアーリーアダプターしか購入せず、ニッチな製品となってしまう。氏は、「本当の最高の体験は、ハードもソフトもクラウドも自分達で用意するのが一番良い。しかし、汎用機で動くソフトの提供では『そこそこの体験』にしかならない。すると、ユーザーは"こんなもんか"と考え、それより上の体験をしたいと思わない。だとすると、当初は、人数が限られていても、最高の体験を提供した方が良い」と持論を展開。アウトドア用のウェアラブルカメラ『GoPro』も、初代は限られたユーザーが使っていたが、2代目、3代目になるにつれ、ユーザー数が広がっていったと、米国のスタートアップから始まったGoProの成功に触れ、ハードウェア、ソフトウェア、クラウドを一貫して提供することが大事だと結んだ。
2014年11月12日