なかなかお金が貯まらず、「もう少し節約して貯金を増やしたい。家計簿でもつけようかな」と考えていませんか?少しでも手持ちのお金を増やすために家計簿をつけることを思いついた、その気持ちはよくわかります。でも、ただ機械的につけているだけでは、お金が残らないどころか、時間を取られてストレスになってしまうこともあるんです!それに、そうしたことに向いている人とそうでない人がいます。向いていない人が無理してつけようとすると、色々と問題が出てきます。ですがもちろん、そんな人でもやり方はあります。そこで、この記事では節約に結びつけることができる家計簿の活用方法について、述べていきます。家計簿をつけることの向き・不向きと家計簿のメリット・デメリットについて家計簿に向いている人と向いていない人とは、一体どうやって見分ければいいのでしょうか?それに、何でもそうかもしれませんが家計簿にもよい面と悪い面があります。まずは、そういう部分について述べていきます。家計簿向き判定テストまずは、下記のチェックリストをごらんください。細かい作業が苦手だ昔から数字に弱い「毎日日記をつけよう!」と日記をつけ始めたが三日坊主で終わったことがあるランニングは長距離より短距離が得意分厚い本を最後まで読み終えたことがない上記のうち、3つ以上当てはまる人は、家計簿をつけることに不向きだといえるでしょう。ただし、これはなにも人間として劣っている、ズボラだ、などということではありません。例えば細かい作業は苦手でも、行動力はズバ抜けている、など他に取り柄があるものです。家計簿をつけるメリットそれでは、メリットとしてはどのようなことが考えられるでしょうか?おおよそ下記となります。支出の内訳が見える化でき、無駄を発見しやすいつけることを習慣にすると、お金の使い方について意識するようになる節約が成功するのを目の当たりにすると、幸福感が得られる「見える化」については、支出について日々文字や数字として帳簿やアプリ上に記入・入力するわけですから、見たいときにいつでも内訳を確認できるようになります。となると、後で述べるように分析が可能になって「この買い物はいらなかったな」などの無駄も見えてきて節約に効果的です。また、「習慣」の力は大きいもので、毎日いくら何に使ったかを記録していると、普段生活をしていても「これは食費に分類、と」などと支出のたびに家計簿のことが頭に浮かぶようになります。そうなると、自然に無駄遣いは減っていきます。さらに「幸福感」については、お金自体が増えるわけではありませんが、だんだんと自分が向上していっているというような気分の良さ、明日への希望といったものはお金には替えられません。それが家計簿で得られるのであれば、つけるに越したことはありません。家計簿をつけるデメリット逆に、デメリットには何があるでしょうか?時間と手間がかかるつけることがストレスになる締め付けすぎると反動がくる「時間と手間」に関しては、特に始めたばかりの頃はやり方がわからないので、かなりかかってしまいます。専業主婦のような方ならそれでもある程度時間をとることもできますが、お勤めをしている方なら到底そんな暇はない、という場合もあり得ます。特に、子育てに追われる共働き主婦の場合などは、挫折してしまう可能性も高いです。また、「今日はなんとかできた。でも、明日も記入しないといけないのか」などと考え始めると、家計簿が心の重荷になってしまうことがあります。その状態が長引くと、ストレスを抱えることにもなりかねません。それから、あまりにも厳しい節約を自分に課してしまった場合には、一気に反動がきて家計管理を全て投げ出し、散財を重ねてしまう、という最悪の結果になりかねません。あまり無理をしすぎないように自分に言い聞かせましょう。家計簿を末永くつけるコツとテクニックを解説!というように、家計簿をつけさえすれば万事OK、というわけではありません。また、何もわからず闇雲に自己流でつけ始めても、飽きや記入忘れが発生してそのうちやめてしまう、ということにもなりかねません。正しい方法を身に付けておく必要があります。そこで、以下で上手に継続するコツとテクニックについて解説していきます。自分の家計や性格に合った家計簿を選ぶまず、手書きの家計簿を選ぶのであれば、大きな書店や文具店などに行って一通り商品を手に取って見て回りましょう。そして、「このくらいの管理のゆるさなら続けられそう」というような家計簿を選んで、運用を始めるのがよいでしょう。また、デザインやフォント、あるいはシールの有無なども案外無視できない要素です。お気に入りの家計簿であれば、記入するモチベーションも上がるというものです。記入する筆記具についても、できれば多色ボールペンなど遊び心のあるものを選んだ方が長続きします。家計簿つけを生活習慣化するそれから、1日のうちで家計簿をつける時間を決めてしまうのがよいでしょう。忙しい方なら、時間ではなく「寝る前につける」などと行動に組み込むのもありです。また、カレンダーやメモ帳の予定に組み込んでおくとつけ忘れを防止できます。それでも不安な方は、スマホなどでアラーム設定をしておくと完璧です。要するに、家計簿をつけることを習慣化してしまえば、かえってつけないと気持ち悪いくらいになりますので、先に述べたデメリットを避けることができるというわけです。もちろん、きつすぎる目標を決めてしまうとつらくて習慣にはできませんので、それが目標再設定への警告になります。面倒な場合、家計簿アプリやネット上の家計簿シートを利用するのもあり「そうは言っても、自分は文字や数字を書くのも面倒だ」という方もいるでしょう。現在はIT技術が発達していますので、そのような方向けに家計簿アプリやウェブ上のシートが提供されています。アプリでは、レシートをスキャンするだけで読み取りを行い、入力すら不要な場合もあります。もちろん、ソフトが計算を自動で行ってくれます。なかには家計の分析までする機能を持ったものもあります。ということで、現代は家計簿をつけるためのハードルがかなり下がってきている、と言っていいでしょう。家計簿で節約する方法のポイントとはそれでは、家計簿を活用して手持ちのお金を増やしていく方法について述べていきます。家計簿は、ただ漫然とつけているだけでは意味がありません。せっかく記録として残しているわけですから、目標を設定し、それに従って家計をやりくりし、結果を分析し、問題があれば改善策を立てて実行していくことによって、節約が実現するのです。以下では、そのための具体的なポイント3つについて述べていきます。[adsense_middle]①平均額を把握特に家計簿をつけはじめの頃は、「それぞれの費目について月々いくらぐらい支出するのが妥当なのか」についてよくわからないものです。そこで、その物差しとして、ネットや雑誌などで色々な家計のデータの平均を収集してみましょう。収集といってもおおげさなことではなく、費目ごとの支出額をザッとながめる程度で構いません。そのなかで、家族構成や勤務形態などで自分に合ったモデルを見つけ、それを自分の物差しにしましょう。そして、そのモデルをもとに、自分の固有の事情を加味した家計の計画を家計簿に記せばよいでしょう。②支出の分析を行う家計簿をつけ始めたら、月々の支出の結果を費目ごとに集計し、先に設定した計画との差異を出しましょう。そして、差異の大きい費目については理由を考えてみるのです。特に計画を大幅に超過してしまった費目については、改善策を立てて次に実行していきましょう。③貯金額を設定しておくただし、家計簿で計画を立てる際には、「節約して貯金に回す額」を必ず設定しておきましょう。これがないと、せっかく計画通りにやりくりしても、お金が残らなかったということになりかねません。ただし、「自分はお金はあるだけ使ってしまう」という方であれば、給料の一部を社内預金や自動積立などであらかじめ引いた状態でスタートしましょう。また、貯金は一部を積み立てNISAなど投資に回して、リスクを取ってお金を増やすようにしましょう。そうしないと貯金はなかなか増えていきません。家計簿をつけずに同じ効果を得るには?最後に、家計簿をつけずに節約をする方法を紹介します。まず、毎月収入があったら、使う額を現金化して費目毎に小分け袋に入れ、必要のたびにそこからお金を出して使っていく、という方法があります。これなら毎月袋の中に残っている額が節約できた額になります。それが面倒臭い場合には、「節約できる行動をリストアップして、その行動を習慣化する」というやり方があります。「スーパーへは週一回しか行かない」「お酒は金曜日にだけ飲む」などと決め、無意識にできるようになるまで習慣にしてしまうのです。これならお金のことを考えなくても自然に節約ができます。まとめ:家計簿で節約することについて家計簿にはいい面も悪い面もありますので、無理につける必要はありませんし、つけなくても節約は可能です。ただ、つけると決めたら、工夫して途中でやめないようにすることが大切です。そして、家計簿はただつけるのではなく、上手に活用して節約につなげていきましょう。家計簿を生かすも殺すも、あなた次第です。
2020年01月18日2019年も始まり10日ほど過ぎましたが、7月には東京オリンピックが開催されるなど、色々な予定が組まれています。その中には家計に直接的にまたは間接的に影響を及ぼすものもあります。2020年に予定されているイベントから家計に影響がある可能性ものを4点挙げて参ります。対策や注意点をご確認いただければと思います。 東京オリンピックは7月22日~8月9日に開催2019年7月22日から8月9日の日程で東京オリンピックが開催されます。開催期間は選手や観客の移動が多く見込まれ、交通規制も予定されています。2019年12月現在では具体的な規制内容は、首都高速道路の料金をオリンピック・パラリンピックの開催期間前後の日中に1000円上乗せする点以外は決まっていませんが、今後発表されますので、競技会場付近の交通を利用される方は情報の確認が必要となります。また、2020年に限り祝日も変則的となり、7月23日(木)が海の日(通常は7月第3月曜日)、7月24日(金)スポーツの日(通常は10月第2月曜日・旧体育の日)、8月10日(月)が山の日(通常は8月11日)に変更されます。なお、繰り返しの注意喚起となりますが、観戦チケットの入手やオリンピック・パラリンピックの選手協力を名目とした詐欺もまだまだ予想されますので、そのような内容の電話や郵便、訪問販売等があった場合は身元や内容をしっかり確認するようにしましょう。 キャッシュレス・ポイント還元・マイナンバーカードのポイント還元消費税増税の緩和やキャッシュレス決済の普及を目的として2019年10月から実施されているキャッシュレス・ポイント還元事業ですが、6月30日が期限となっています。無駄な買い物をしてはいけませんが、対象店舗では2%または5%還元となるため、大きな買い物を予定している場合は上手に利用していきましょう。また、9月以降の予定となっていますが、マイナンバーカード(紙の通知カードでなく、お住まいの市区町村で作成する写真入りのマイナンバーカード)を所有している人に対し、キャッシュレス決済をすると購入額に応じて、ポイント還元をすることが計画されています。2019年12月時点では正式な発表はまだですが、各種報道等をまとめると、還元率25%最大5000円となる可能性があるようです。 詳細は今後、各種ニュースや総務省のホームページなどで確認できるので、気になる方は覚えておきましょう。 4月から同一労働同一賃金が非正規雇用労働者等も対象に「働き方改革」や「人手不足」を多く耳にした2019年でしたが、その影響もあり2020年4月から同一労働同一賃金に関して有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者等の非正規雇用労働者も対象となります。すでに賃金体系について変更を検討している企業やヒヤリングをしている企業もあるようですが、4月には賃金や労働条件が変わる可能性があります。 年収850万円以上は所得税が増税、自営業者・フリーランスは減税に2020年の所得税、2021年度の住民税から、年収850万円以上の給与所得者(会社員、公務員。団体職員等で給料を受け取っている人)については、給与所得控除額(給与所得者の経費的に差し引かれる額)が変更となるため増税となります。 年収850万円以下の給与所得者は影響がなく、自営業者・フリーランス等の方は基礎控除の減少のため減税となります。最終的な税額は、2020年分の源泉徴収票または確定申告書で確定されます。詳細を確認したい方は、税務署または市区町村の税務担当に問い合わせをしてください。 2019年は改元に伴う10連休があり例年と異なったカレンダーでしたが、2020年もオリンピックのため祝日が移動し、例年とは違った雰囲気の夏を迎える方も多そうです。上記以外にも、アメリカ大統領選挙で為替や株価に影響がある可能性も少なくなく、予定にはないイベントや災害などで制度や社会情勢は変わる可能性もあります。お忙しい中と思いますが、時々はニュースや市区町村の広報などを確認するようにしましょう。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年01月10日家計簿をつける最大のメリットは「何にどれくらい使っている?」という“家計のいま”がわかること。そして、「この先、何が起こる?」を知っておくことは、“家計の未来”に向けての備えとなるのです。「安部首相が’12年にアベノミクス政策を提唱して以降、物価は上がり続けています。その上がり幅に賃金上昇が追いつかず、『実質賃金』はマイナスを示す月が多かったのですが、’19年に入って以降は、会社(雇用主)から支払われる賃金額を示す『名目賃金』もマイナスを示す月が増えました。この流れは’20年も変わらないでしょう。1月の『所得税法改正』で年収850万円超のサラリーマンは増税となり、4月の『同一労働同一賃金』施行によって各種手当は順次カットされ、『働き方改革関連法』の中小企業への適用により、結果的に残業代は減ることになる。さらに東京オリンピック後に懸念される“五輪後不況”の影響など、『1年間を通してのお金の動き』を見通しておくことが必要です」’20年の社会とお金の動きについて、こう語るのは、経済評論家の加谷珪一さん。さらには、マクロ経済スライドの再発動で、年金が「実質的に減額される見通し」だという。まさに八方塞がりの状況にダメ押しするように、経団連の’20年春闘方針も発表されたという。「中西宏明会長が『終身雇用などの日本型雇用を見直す方針』を打ち出しました。つまりこれは『終身雇用制度の終わりの始まり』宣言です。こうなると春闘の争点は。賃上げどころではなくなります。’20年は夏冬のボーナスも、期待できそうにありません」これまでの夫の頑張りは認めてあげたいものの、終身雇用は保障されなくなるし、いまもらえている給料も、今後は当てにならなくなりそうだ。そんな絶望的な1年に向けて、加谷さんは「発想の転換」と「新しい試み」のヒントをくれる。「政府は『一億総活躍社会』とうたって、65歳以上も働くことを前提に、年金支給システムの改訂や医療費の負担増など、国民が『もらえるお金』を減らし、『負担額』を増やしていくでしょう。その流れは超高齢社会では変わりようがありません。そこで、夫婦そろって『長く元気で働き続ける人生』を再設計しましょう。夫は定年後も再就職や自営などで“次の姿”を描き、これまで専業主婦だった妻も、アルバイトやパートをして、徐々に働くことを始めていくべきです。同時に、年金による老後保障を減らす代わりに政府が打ち出している、『つみたてNISA』などの投資にもトライを。定年までコツコツ続ければ、運用テクニックも格段に磨かれるはずです」’20年を「主婦もバリバリ働く」「投資を始める」元年にするのが、家計を守るためには必要だ。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2019年12月31日年末年始になると1年間を振り返ることもあると思いますが、2019年のニュースから家計への影響があるできごとを3点お伝えします。2020年の家計にプラスになることがあるかもしれませんので、ご参考になさってください。 2019年10月から消費税率が10%に2019年10月から消費税率が10%になりました。また、これと併せて食料品(外食・酒類を除く)と週2回以上の定期購読の新聞は軽減税率が適用され、8%の消費税率となりました。すでに税率が変わっているため、増税前の買い物はできませんが、増税の負担を緩和するためにプレミアム付商品券事業やキャッシュレス・ポイント還元事業が期間限定で実施されています。いずれも期間限定ですので、上手に利用しましょう。 プレミアム付商品券2016年4月2日から2019年9月30日の間に生まれた子がいるご家庭の世帯主等を対象にお住まいの市区町村から購入引換券(または申請書)が届き、指定場所で購入ができます。購入期限や使用期限は市区町村によって異なりますが、2020年2月~3月が期限となっているケースがほとんどです。詳細は以前の記事「【速報】子育て世帯向けにプレミアム付商品券の手続きが始まります!」をご覧ください。キャッシュレス・ポイント還元現金での支払いから現金以外の支払い(キャッシュレス決済)を普及させるために対象店舗でキャッシュレス決済をおこなうと決済額の5%または2%のポイントが還元されます。2020年6月30日までの期間限定で、①電子マネー、②クレジットカード、③デビットカード、④スマートフォン(QRコードやバーコード等のペイアプリなど)のお支払いが対象となります。 2019年10月から幼児教育無償化が開始消費税増税で増えた財源をベースに2019年10月から3歳~5歳児クラスの幼稚園・保育園等の利用料が無償となりました。0歳~2歳児クラスは住民税非課税世帯が無償化の対象です。いずれのクラスも無償化には上限があり、給食や送迎バス等の実費や延長保育の利用料は無償化の対象外です。詳細は、お住いの市区町村の育児・こども担当部署に確認をしてください。また、制度の概要は、内閣府の特設ページをご確認ください。 無償化で幼稚園・保育園等の利用料の一部を家計には組み入れず、お子さんの将来の教育費の準備に充てることができれば、将来の教育費に余裕が生まれるので、家計を見直しされるとよいでしょう。 自転車保険の義務化が各地で進む2015年4月に兵庫県で自転車利用者に対して、自転車保険の義務化が条例で施行されて以来、各地で自転車保険の義務化が進んでいます。一例を挙げると2019年は神奈川県や静岡県、長野県などで自転車利用者の自転車保険の加入が義務化となりました。お買いものやお子さんの送迎等で自転車を使う方は義務化されている地域でなくても、自転車保険等に加入することをおすすめします。 自転車保険については、自転車保険以外の保険でも賠償をカバーできるものもありますので、加入を検討する前に、自転車保険や火災保険の特約に「日常賠償責任特約」「個人賠償責任特約」がついていないか、保険証券を確認するようにしましょう。 関係ないと思うことでも家計に影響することもあるので、今後もニュースや自治体のHPはまめにチェックしておくといいと思います。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2019年12月27日消費税増税からしばらく経ちましたが、増税をきっかけに節約を考え始めた方もいらっしゃると思います。キャッシュレス・ポイント還元事業で安く買えるものもありますが、これも期間限定の施策ですので、家計を安定的に継続させるには記録をつけて収支の過不足を確認することが有効です。初めて家計の記録を付けようと思う方、過去に家計簿を付けようとして挫折した方向けに家計の記録の付け方をお伝えします。 自分に合った家計の記録方法を探しましょう毎年10月頃から新年の手帳が書店や文房具店などで売り始められますが、家計簿そのものや雑誌の付録の家計簿も同じころ売り始められます。まずは、いくつか手に取ってデザインやレイアウト、値段などでご自身が気に入ったものがあればまずは1冊購入してみましょう。最近では、一部の100円ショップでも取り扱いがあるので、探してみると良いかもしれません。 また、手書きが苦手な方は、スマートフォンのアプリでもレシートを撮影するタイプのものや銀行口座・クレジットカードと連動しているものもありますので、ご自身に合ったものを試されると良いでしょう。App StoreやGooglePlayなどで“家計簿”アプリを検索してみましょう。一方で、データや連動するアプリは便利なのですが、家計のデータは個人情報でもありますので、アプリがどの程度の情報を利用するかは使う前に確認してください。 記録を付けた後は、どのような費用か、月単位で黒字か赤字か等を判断するのですが、以下に“家計記録シート”の見本を載せておきますので、項目の判断が難しい方は参考にしてみてください。まずは1カ月から始めてみましょう家計を記録する目的は、細かく記録を取ることではなく、無駄な出費がないか、貯金ができているか、赤字なら解決できる金額かを確認することです。多くの方が月単位で収入を得たり、支払いをしたりされているので、まずは1カ月の記録を取ることから始めてみましょう。毎月の支払い額が決まっているもの、ほぼ決まっているものを固定費、月によって変わりやすいものを変動費とします。固定費が高止まりしている場合はプランや支払う内容の見直しを、変動費が多い場合は無駄がないかを中心に確認しましょう。月額収支がマイナスであれば、貯金を取り崩している状態ですので、この状態が継続すれば貯金がなくなってしまう可能性もありますので、たまたまその月だけマイナスなのか、しばらく続きそうなのかを見極める必要があります。 そのため、まずは1カ月記録をつけ傾向を見ましょう。また、季節の傾向や臨時の支出やボーナス等の毎月でない収入を含めて家計を把握するためには1年記録を続けるとより分かりやすくなると思います。 「収入―貯金=支出」の家計を目指しましょう家計の毎月の収支の傾向が分かったら、次はライフプラン(長期にわたる収支の計画)に目を向けることができればより良いと思います。 お子さんに掛かる支出は長期間に渡ります。そのためにも、2019年10月から幼児教育・保育の無償化で3歳児~5歳児の利用料が無料となる分や児童手当などで家計に入れなくても良い分があれば、将来の教育費等に向けて貯金することも検討されると良いでしょう。そのために、毎月のやりくりで残った金額を貯金するより、あらかじめ貯金をする金額を決めてから残った分で支出額を決められれば、効率よく貯めることができます。できるところからはじめて、収入-支出=貯金の家計から収入-貯金=支出の家計を目指しましょう。消費税が2%増税することにより、例えば20万円を使った場合軽減税率を考慮しないと4千円の負担増となります。収入が変わらないとすると、この4千円がまるまる負担となってしまいますが、固定費の削減や変動費の見直しでその負担を軽減することも可能です。そのためにも家計を記録して傾向を把握することで、対策がしやすくなります。まずは1カ月おおまかに家計の記録をつけるきっかけにしていただければと思います。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2019年10月11日「家計のやりくりに困って相談にくる方には、共通の行動パターンがあります。ついやりすぎてしまう、周りの情報に振り回されやすい、結果を急ぎがち、この3つに心当たりのある人は要注意です」そう話すのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。これまで1万5,000人以上の家計を見てきた中で、お金が貯まる人、貯まらない人の習慣に一定の傾向があることに気づいたという。「お金が貯まらない人は、やる、やらないの差が極端でバランス感覚がない場合が多いんです。不要な保険を見直すとなったら全部解約してしまったり、知識のないままいきなり新しいものに飛びついたり。仮想通貨はそのいい例で、すぐに儲かりそうだからと、よくわからないままリスクの高い投資に手を出し、結果、損をしてしまいがち」(横山さん・以下同)いっぽう、お金が貯まる人は長期的な目で自分に合う節約、貯蓄法を見極め、臨機応変にお金の使い方を決める。自分の中にブレない軸があるので、周りの情報に惑わされることもない。「自分は違うと思っている人ほど、意外とNGな行動パターンを繰り返しているものです」そこで、あなたも“ざんねん”な習慣にハマっていないかチェック!“ざんねん”な生活設計は、どっち!?■自動車ローン<身の丈に合った車を通常ローンで購入> or <残価設定ローンを使って頻繁に車を乗り換える>“ざんねん”なのは<残価設定ローンを使って頻繁に車を乗り換える>。残価設定ローンとは、契約時に新車の3~5年後の予想下取り価格を「残価」として設定し、それを除いた金額を分割で支払うもの。「通常の分割払いより月々の支払いも抑えられ、金利が低いことも多いので、グレードの高い車を選ぶことができますが、下取り時に当初の予想価格に届かず、差額の支払いが生じることがあります」目先の支出の少なさで安易に飛びつくと後悔することに。■住宅ローン<月々の返済額を計算して無理のない頭金を捻出した> or <控除の金額を大きくすべく頭金をゼロにした>“ざんねん”なのは<控除の金額を大きくすべく頭金をゼロにした>。頭金を1円も払わず全額ローン払いにして住宅ローン控除を活用すると、所得税の控除額が増えるのでお得に家を購入できる、とはよく聞く話。「しかしその結果、月々の返済額が増えて家計が圧迫され、せっかく支払わずに済んだ頭金に手をつけてしまうケースがあります。さらに最悪なのは、頭金を投資に回して失敗し、貯金が激減するパターン。メリットの裏にあるリスクをよく考えましょう」
2019年07月13日「家計のやりくりに困って相談にくる方には、共通の行動パターンがあります。ついやりすぎてしまう、周りの情報に振り回されやすい、結果を急ぎがち、この3つに心当たりのある人は要注意です」そう話すのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。これまで1万5,000人以上の家計を見てきた中で、お金が貯まる人、貯まらない人の習慣に一定の傾向があることに気づいたという。「お金が貯まらない人は、やる、やらないの差が極端でバランス感覚がない場合が多いんです。不要な保険を見直すとなったら全部解約してしまったり、知識のないままいきなり新しいものに飛びついたり。仮想通貨はそのいい例で、すぐに儲かりそうだからと、よくわからないままリスクの高い投資に手を出し、結果、損をしてしまいがち」(横山さん・以下同)いっぽう、お金が貯まる人は長期的な目で自分に合う節約、貯蓄法を見極め、臨機応変にお金の使い方を決める。自分の中にブレない軸があるので、周りの情報に惑わされることもない。「自分は違うと思っている人ほど、意外とNGな行動パターンを繰り返しているものです」そこで、あなたも“ざんねん”な習慣にハマっていないかチェック!毎日の生活習慣が大きな差になる“ざんねん”な『ちりつも』は、どっち!?■スマホの選び方<あまり通話しないので格安スマホに乗り換えた> or <あくまで大手キャリアのスマホにこだわる>“ざんねん”なのは<あくまで大手キャリアのスマホにこだわる>。固定費として家計に大きくのしかかる携帯電話の通信費は、格安スマホの上手な利用で軽減できる。「ところが、『大手キャリアから乗り換えるとケチだと思われそう』と見えを張って渋る人がいます。夫がどうしても乗り換えを受け入れない場合は、自分だけでも乗り換え、実感したメリットを話して説得してみて。わが家は家族7人全員が格安スマホで、携帯代を計1万円以内に収めています」■家計の管理方法<夫婦の収入を共通の財布で管理している> or <共働きなので夫と財布を別々にしている>“ざんねん”なのは<共働きなので夫と財布を別々にしている>。共働きの場合、生活費の半分をそれぞれ出し合い、自分の収入は自己管理する“夫婦別財布”スタイルの家庭も珍しくないが……。「互いのお金の使い方に無関心になる傾向があり、その結果支出が膨らみ貯金もはかどりません。家の購入費、親の介護費など大きな支出に対応しにくいデメリットも。“自分のお金”にこだわりすぎない“共通財布”のほうが、結果的には無駄が出にくいと言えます」
2019年07月13日家計簿をつけることを苦手としている人もいると思いますが、それでも何とかお金を貯めたいのではないでしょうか。本来であれば、家計簿をつけたうえで収入と支出を把握することが必要ですが、家計簿をつけなくても家計をある程度は把握でき、お金の使い方についての考え方を改めるだけで少しは家計を改善できる可能性もあります。 今回は、家計簿をつけることを苦手なパパ・ママに向けて、家計簿をつけずに家計を改善する考え方をお伝えします。 1.用途別にお金を分けて使い、大まかな支出を把握以前から家計管理で使われている方法ですが、支出の用途ごとに月1回封筒に決まった金額を入れ、用途別に分けた封筒からお金を使っていきます。余裕のある人は最初から貯金する金額も仕分けるといいでしょう。 たとえば、食費・被服費・生活雑貨費・交際費・交通費等に予算を決め封筒を用意し、お給料日に封筒ごとにお金を入れ、お金を使うときには用途にあった封筒から使っていく方法です。次回のお給料日に改めて封筒にお金を入れていきます。 そのときになるべく別の用途に使わないようにすると、何にどのくらい使ったかが把握できます。冠婚葬祭や旅行、レジャー、帰省などの一時的・臨時的支出は予算化しにくいので、1年ごとに予算化するか、毎月別枠で積み立てをするかの工夫をするとよりいいです。 用途別がわかりにくい場合は、よく使うお店ごと(例:スーパー、ドラッグストア、コンビニエンスストア等)の予算を入れる封筒の区分でもいいでしょう。 予算(用途別)の項目については、「貯金ができない人必見『家計簿をつけない家計管理法』をFPが伝授します」を参考にしてください。2.クレジットカード・分割払いの利用は計画的に目的がはっきりして支払いの計画ができている場合は、クレジットカードや分割払いでの支払いは問題ないのですが、予定にない高額な買い物をクレジットカードや分割払いで買うことは、その後の支払いが厳しくなるので、自制するようにしましょう。 「持たないほうがいいの?! クレジットカードとのじょうずな付き合い方」でもお伝えしましたが、支出の管理ができない人で一時的にお金を集中して貯めたい場合にはクレジットカードを固定費以外に使わないか、クレジットカードを全部解約してしまうほうがお金は貯まりやすい状況になります。 3.セールやキャンペーンでのお買い物は有効かつほどほどに家計の相談を受ける際に、ポイントアップやセール・キャンペーン等にお金を使いすぎる人に出会うことがあります。最近ではショッピングモールやデパート等の商業施設だけでなく、インターネットショッピングでもキャンペーンやセールが多く実施されています。 いずれも普段よりお得にお買い物ができる機会ではありますが、お店側はたくさん買い物をするような仕かけをつくっています。 そのため、普段の食品や生活雑貨の購入やこの時期と決めて衣服を購入することはお得になりますが、ポイントアップやキャンペーンのために浪費しては本末転倒です。 また、ポイントは有効期限があり、預貯金と異なり倒産時の保障もないことも多いので、使える機会があれば早めに使ってしまうことをおすすめします。また、ポイントを使った金額相当分を貯金しておくと、さらに貯金はしやくすなります。 家計簿をつける目的は、収入と支出を管理して使い過ぎを防ぎ、貯蓄できる金額を把握することです。家計簿をつけるのが苦手な人は上記の1~3を実践することで、ある程度は支出の把握と使い過ぎを防げます。今まで家計簿をつけていないパパ・ママも、固定費の見直しとともに家計の改善を図る考え方として、できることから始めてみましょう。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2019年07月10日今まで1000人以上の方の家計をリサーチしてきたマネーライターでファイナンシャルプランナーの大上ミカさんは、貯まる人たちの家計には多くの共通点があることに着目。貯まる人が共通して実践している“家計管理のコツ”を書籍 『収入が増えなくても貯蓄が2倍になる方法』 にまとめています。そこでこの書籍から、ウーマンエキサイト編集部が「今すぐできる貯まる家計のコツ」を7つ厳選! 1回目は、「お金が貯まるマインドと予算の立て方」に関する4つのコツをご紹介します。大上さんは、「最初は赤字だった人が、家計の管理をきちんと行うことで、貯蓄を2倍どころか3倍にも4倍にもしていくのを、何度も見ました。ムリな節約や、危険な投資に走らなくても、ラクに大きく貯まる家計は作れます!」といいます。大上ミカ(おおうえ みか)さんマネーライター、ファイナンシャルプランナー。雑誌「サンキュ!」「日経WOMAN」など多くの雑誌で、やりくりやお金に関する情報について取材・執筆中。これまでにやりくりを取材した主婦は延べ1000人以上。著書は『お金が勝手に貯まりだす暮らし』、『収入が増えなくても貯蓄が2倍になる方法』(リベラル社)。■お金が貯まるコツ1:削り方ではなく、使い方を考えるお金を貯めようと思うと、「とにかく節約!」と考えてしまいがちです。ところが、これではストレスがたまってやりくりが長続きせず、むしろ貯まらない人になってしまいやすいそう。大上さんは、お金が貯まる人が意識しているのは、出費の削り方ではなく「使い方を考えていること」だと言います。<お金が貯まらない人>▼削ることばかり考えて、節約がストレスになっている▼行き当たりばったりに買い物している▼貯蓄の目標がない<貯蓄を2倍にするコツ>●「欲しいものリスト」を作ってみる●「なぜそれが欲しいのか」の理由を書いてみるここで大切なことは、本当に心から欲しいものを書くこと。「何が譲れて、何が譲れないのか。どうしてそれが欲しいのか。真剣に考えることで、わが家の“家計の軸”が見えてきます。すると、お金を使う優先順位もハッキリするのです」(大上さん)。優先順位がはっきりすれば、手放していい出費も明確に。ガマンして買わないのではなく、必要ないから買わないのであれば、ストレスはありません。結果、やりくりも長続きし、無理なく貯蓄を増やすこともできるのです。■お金が貯まるコツ2:家計のグレーゾーンをなくす「毎月、お金が足りない~!」と思って節約しようにも、そもそも何を削ればいいのかわからないという方、いらっしゃいませんか? 大上さんは、「1000万円貯めた人に『1ヶ月の食費がいくらかわからない』という人は1人もいません」と言います。そこで生活費、貯蓄など、スラスラ答えられるかチェックしてみましょう。<家計のグレーゾーン度チェック>□1ヶ月の生活費がいくらかわからない□給与明細は見ていない□総貯蓄額がいくらか言えない□急な出費に対応できず、貯蓄を下すことがよくある□気がついたら財布のお金がなくなっている□使っていない口座がいくつもあるもし1つでも当てはまったら、まずは自分の収入や支出をきちんと把握することが大切。レシートを集めて出費を記録したり、貯蓄額を調べてみるなど、自分のお金のグレーゾーンをなくしていきましょう!■お金が貯まるコツ3:年間でかかる出費に注意する貯まる人には、「予算の立て方」に大きな共通点があります。それは“年間でかかる出費の予算を取っていること”。年間でかかる自動車税、車検代、帰省代などを「特別出費」と言い、貯まる人はこの特別出費の予算をしっかり取っているのです。「毎月どんなに貯蓄をがんばっても、特別出費の見通しが甘いと、貯蓄を崩してしまいます。最終的には赤字では意味がなく、やる気もダウン。だから、貯まる人はここをとても注意しているのです」(大上さん)。<お金が貯まらない人>▼年間でかかる特別出費にいくらかかっているかわからない▼「1ヶ月の食費はいくら」「毎月いくら貯蓄する」など毎月の変動しか見ていない<貯蓄を2倍にするコツ>●年間の特別出費の一覧表を作る●年間でいくらぐらい特別出費がかかるか確認する●特別出費に必要な予算を、ボーナスから取り分ける、もしくは毎月積み立てる●特別出費の予算は、貯蓄とは別の口座で管理する特別出費は、高額なものも多いので用意していないと焦ることに。逆にいえば、ここをしっかり管理できると貯蓄は安泰というわけです。■お金が貯まるコツ4:小遣いを高めに設定する例えば、ママ友とのランチやカフェ。この出費は、食費から出しますか? それとも外食費から出しますか?「貯まる人は小遣いを高めに設定し、家計としっかり区別。個人の出費は家計に混ぜず、小遣いから出します」。個人の出費を家計から出すのが当たり前になると、ムダづかいしても「必要だから仕方ない」と勘違いしやすく、結果的に出費がかさむそう。<お金が貯まらない人>▼貯蓄を増やすために小遣いを削っている▼個人の出費(ママ友とのランチ会など)を家計から出している▼専業主婦だから「小遣いはなし」としている<貯蓄を2倍にするコツ>●個人の出費は家計から出さずに小遣いから●夫婦ともに小遣いは高め設定にする欲しいものを我慢してストレスをためたり、小遣いが足りなくなって後から家計を崩したりするのは避けたいもの。自由に使えるお金があれば、気持ちにゆとりができてストレスで衝動買いに走るのも避けられます。さらに、貯まる人は夫の小遣いが高いのも特徴とのこと。小遣いを高めにすると家計への関心も増し、協力度がアップ。夫婦仲の良さにもつながってくるという、なんともハッピーなコツです!いかがでしたか? 今回は、貯まる人が実践する、家計のマインド、そして予算の組み立て方に関するコツを4つご紹介しました。つらい節約をせず、危険な投資もせずに貯蓄を増やす。そんな、貯まる人たち共通のシンプルでわかりやすい管理方法は、貯蓄が苦手な人にもチャレンジしやすいのではないでしょうか。次回は、 「お金が貯まるストレスなしの節約術」 をご紹介します。 ■参考図書 『収入が増えなくても貯蓄が2倍になる方法』 (大上ミカ/著 リベラル社)これまで1000人を超える主婦に、お金のやりくりについて取材した著者が、“めちゃ貯まる”人たち共通の「家計管理のコツ」や「生活習慣」を紹介。誰でもマネができて、効果が高い共通点だけをセレクトしているので、初心者でもすぐ実践できるマネー本
2019年06月29日家計に関するお悩みに、ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんが答えてくれました!Q. なんとなく将来が不安で仕方ないんです…(泣)。A. 何に、いくらかかるか把握しておけば対策が立てられます!何かと不透明な今の時代、将来への不安は誰しも感じているはず。「そのひとつとして、お金の先行きに対する心配も大きいのでは。今後、どれくらいお金が必要かという目安がわかれば、来る日のために前もって貯蓄をしておくこともできるので、そんな不安もきっと和らぐでしょう」(丸山さん)なかでも押さえておきたいのが、“ライフイベント”、つまり人生の区切りの出来事にかかる費用。「若いうちは月々の給料を使い果たす生活でもさほど困らないかもしれませんが、20代後半からは大きな額が必要となるイベントが目白押し。何歳までにマイホームが欲しいのか、などと思い描くと、いつまでにどのくらい貯めるべきかが明らかに。こうしてきちんと貯蓄をしていけば、ライフイベントも安心して迎えられますよ」ライフイベントには出費がつきもの!結婚&新生活準備…約430万円、マイカー購入…約300万円、出産…約50万円、マイホーム購入…約4,000万円、子育て…約2,500万円/人、病気で入院…約50万円、老後の費用…約3,000万円、葬式…約200万円結婚は、挙式や披露宴が70人ほどの規模で約280万円、新生活準備は新居契約費や家電代などで約150万円として、計430万円。子育ては、子ども1人が大学を卒業するまでに約2500万円かかると考えて。老後の費用ってどのくらい?総務省の調査では、高齢夫婦無職世帯の月の平均支出額は約27万円。一方が厚生年金、もう一方が国民年金を受給する場合、夫婦で定年後25年間生きたとして、年金に加えて約2700万円が必要になる。さらに自宅の修繕費や医療費などプラス300万円は確保したい。Q. そもそも今、貯蓄にお金を回す余裕がないんですが…。A. ざっくりでも家計の収支表を作ると、お金のムダが見えてきます!とくに20代なんて給料が高くはない時期。生活するだけで精一杯、という人も多いのでは?「ところがそうとは限らないかも。自分では気づいていないところで、ムダ遣いをしている可能性があるからです。『貯蓄できない』という人は、まずは大まかな項目と数字でいいので、収支表を作ってお金の流れを見える化しましょう」下は都内の会社に正社員で勤める28歳、社会人歴6年目となるアン子のある1か月の収支。丸山さんに見てもらうと、いきなり住居費にムダありとの診断が!「家計を回して、さらに貯蓄もするためには、住居費は手取り月収の3割以内と考えるのが基本です。アン子さんは手取り20万円なので、6万円までに抑えたいところ。また、携帯代はネット代と合わせて1万3000円を超えたら高いと判断。ほかにも保険料、食費、洋服代など全般的にムダあり。足りない分の4000円をボーナスで補填している点もNGです」住居費管理費込みで月収の30%以内が目安。更新料も住居費に基づくので、できるだけ予算内に収めたい。携帯代、ネット代携帯代とネット代を合わせて1万3000円を超えたら見直しを。プランやキャリアの変更を検討して。保険料保険料は独身アラサー女性なら5000円くらいが目安なので高いかも。そもそも加入を再検討しても。食費目安は月収の11%なので、2万2000円程度が理想的。外食や飲み物、お菓子の購入が多い人は注意。洋服代洋服代は美容費も込みで11%に。ただし、ここは譲れないなど価値観によって、ほかを削って調整を。収支/月貯蓄もしていないのに、赤字に!ムダをなくせば、月の支出は手取り内に収まるし、貯蓄もできる。丸山晴美さんファイナンシャルプランナー。節約アドバイザー、消費生活アドバイザーとしても活躍。年収300万円弱だった20代の頃、4年で600万円の預金に成功。著書は『「貯まる女」になれる本』(宝島社)など多数。※『anan』2019年5月29日号より。イラスト・菜々子取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2019年05月22日今年10月には消費税が10%に上がるとされており、すでに生活に身近な食品などの値上げが相次ぎ、家計を直撃している。2月からはレギュラーガソリンの全国平均価格が9週連続で上昇し続け、3月からはアイスクリームやサバ缶などの缶詰類、家庭用すり身製品、牛乳などの乳製品の値段が上がった。5月以降は大手メーカーの値上げラッシュが本格化する。値段や消費税が上がる前に買うべきものを買っておかないと損してしまう!と駆け込み消費を考える人も少なくない。「あまり慌てずに、いったん冷静になって家計のことを考えてみましょう」そうアドバイスするのは、1万5,000人以上の家計を再生させてきた家計再生コンサルタントの横山光昭さんだ。今から増税前までに準備しておきたいのは、改元を機に家計の“お金の流れ”をきちんと見直して、みるみる貯まる“貯め体質”になること。「一度、支出のすべてを書き出してみましょう。支出は家賃や光熱費、通信費、保険料などの『固定費』と、食費や日用品費、衣服費や娯楽費などの『変動費』に分けられ、支出を書き出すことでふだんの買い物の浪費グセが見つかります。“ムダ支出”を見直すだけでも増税分はカバーでき、さらに貯蓄の分も捻出することもけっして無理ではありません。把握しているつもりの支出も改めて書き出してみると、“なんとなく”“ついつい”使っている支出に気づくもの。元号が変わるタイミングは、そうした“家計の常識”をガラッと見直すのにもよいチャンスです。家計のルールを改めて、貯め体質になりましょう」お金を貯めるには、支出を抑えてどれだけ貯蓄に回せるのかがカギ。だたし、やりすぎるとストレスが溜まり、反動で衝動買いに走ってしまう。横山さんによれば、無理なく支出をカットするには、チマチマ節約するよりも、固定費を思い切って見直したほうが効果的だという。「子どもが独立して部屋が余っている状態の賃貸マンション、ほぼ週末しか乗らないマイカー、ほかにも、ほとんど通話をしない携帯電話代、テレビの有料放送などを見直すだけでも、まとまった金額の削減が可能です」そこで項目ごとに「コストカットのコツ」を、横山さんが教えてくれた。【住居費】固定費のなかで大きなウエートを占めるのは「住居費」。家賃や住宅ローンなど、住居に関する支払いは手取り月収の多くても30%以内に抑えたい。「手取り30万円なら9万円以内、できれば7万5,000円程度が理想です。これより多く支払っているのであれば見直したほうがいいでしょう。賃貸派は子どもの進学時に合わせて郊外に引っ越す。引越し費用が住むであろう期間の家賃の差額で相殺できるのであればメリットは大いにあります。持ち家派は住宅ローンの借り換えを検討しましょう」(横山さん・以下同)借り換えでトクをするのは、「1,000万円以上の残債があり、残りの返済期間が10年以上、金利差0.5%以上」と3つの条件がそろっていること。今、金利の低い住宅ローンを探すのならネット銀行の「変動金利」がお勧め。たとえば、固定金利2%で返済中の住宅ローンを、残債1,279万円のときに変動金利0.457%のローンに借り換えたとすると、毎月の返済額は8,600円も負担が減ることに。【通信費】今や1人1台スマホを持つのが当たり前。4人家族だと一家で5万円以上の通信費がかかっているケースも。しかし、横山さん宅では7人家族で、通信費はなんと1万円!「大手キャリアから格安SIMに変えるだけで、料金は4分の1程度に減らすこともできます。わが家でも月1,000円の格安スマホに乗り換えて、あとは固定電話代のみ。ふだんはLINEの無料通話などを使えば電話代はかかりません。メールやSNSをやる程度であればこれで十分です」ほとんど使うことのない固定電話は、解約を検討してもいい。たとえば4人家族で月5万円かかっていた通信費を、格安スマホへの乗り換え。固定電話の解約で月1万円程度に抑えられる。乗り換えるのが面倒という人も、大手キャリアでも負担額が減らせるプランがあるかどうか窓口で聞いてみよう。契約当初のプランそのままという人は一考の価値アリ。
2019年05月06日今年10月には消費税が10%に上がるとされており、すでに生活に身近な食品などの値上げが相次ぎ、家計を直撃している。2月からはレギュラーガソリンの全国平均価格が9週連続で上昇し続け、3月からはアイスクリームやサバ缶などの缶詰類、家庭用すり身製品、牛乳などの乳製品の値段が上がった。5月以降は大手メーカーの値上げラッシュが本格化する。値段や消費税が上がる前に買うべきものを買っておかないと損してしまう!と駆け込み消費を考える人も少なくない。「あまり慌てずに、いったん冷静になって家計のことを考えてみましょう」そうアドバイスするのは、1万5,000人以上の家計を再生させてきた家計再生コンサルタントの横山光昭さんだ。「消費税が上がっても、家賃や健康保険適応の医療費、保険料などには消費税はかかりません。消費税がかかる支出は光熱費や食費、日用品費など月の生活費の3分の2程度。たとえば、生活費が毎月30万円かかる家計であれば、約20万円分の支出に消費税がかかることになります。現在の8%で計算しますと、消費税は1万6,000円。10%になりますと2万円で差額は4,000円。負担増は4,000円と思えば、それほど苦しいと感じることはないと思います。焦ってストック買いするほうが家計のムダにつながります」(横山さん・以下同)むしろ今から増税前までに準備しておきたいのは、改元を機に家計の“お金の流れ”をきちんと見直して、みるみる貯まる“貯め体質”になること。「一度、支出のすべてを書き出してみましょう。支出は家賃や光熱費、通信費、保険料などの『固定費』と、食費や日用品費、衣服費や娯楽費などの『変動費』に分けられ、支出を書き出すことでふだんの買い物の浪費グセが見つかります。“ムダ支出”を見直すだけでも増税分はカバーでき、さらに貯蓄の分も捻出することもけっして無理ではありません。把握しているつもりの支出も改めて書き出してみると、“なんとなく”“ついつい”使っている支出に気づくもの。元号が変わるタイミングは、そうした“家計の常識”をガラッと見直すのにもよいチャンスです。家計のルールを改めて、貯め体質になりましょう」お金を貯めるには、支出を抑えてどれだけ貯蓄に回せるのかがカギ。だたし、やりすぎるとストレスが溜まり、反動で衝動買いに走ってしまう。横山さんによれば、無理なく支出をカットするには、チマチマ節約するよりも、固定費を思い切って見直したほうが効果的だという。「子どもが独立して部屋が余っている状態の賃貸マンション、ほぼ週末しか乗らないマイカー、ほかにも、ほとんど通話をしない携帯電話代、テレビの有料放送などを見直すだけでも、まとまった金額の削減が可能です」今加入している医療保険や生命保険も、「保険の代わりに使える公的制度」はどんな種類があり、もしものときにはどれだけ役に立つのかを確認し、見直しを検討するのも一つの手。光熱費やスマホなどの通信費は、明細書を見ながら安いプランと比較してみよう。「相談にみえる人によく見かけるのは、『たまに』のごほうびが多すぎる人や、自分では『ちょっと買い』のつもりのコーヒーやお菓子が月で合算すると見逃せない額になっている人。そうした浪費グセを改めるのも、“ポイント貯め”に躍起になるよりも効果が見えやすいです」
2019年05月06日「この家計簿も3日しか使わなかったな……」。毎年、そんなことを繰り返している人も多いのでは?そんな人におすすめしたい“お金持ち手帳”とは――。「お金が貯まらない人は“今”を優先するタイプ。そういう人は家計簿ではなく、手持ちの手帳に家計の支出を書いてみてください」そう語るのは、生活経済ジャーナリストの和泉昭子さん。手帳で家計管理をするメリットをこう解説してくれた。「手帳は外出先にも持ち歩くので、すきま時間で記録できます。さらに、週単位や月単位で、何にいくらお金を使ったのか、すぐに振り返ることができるんです。だから“ずぼらさん”にこそ、手帳を家計簿代わりに使うことをおすすめしています」特別な手帳を購入する必要はない。今、あなたが使っている手帳でも、いくつかのルールを守れば、“お金持ち手帳”に早変わりする。「まずは、年間カレンダーに、わかる範囲で予定を書き出してみましょう。毎年時期が決まっている帰省や旅行、家族の誕生日などのイベントを書く。そこに、予想される支出も書いてください。さらに、家賃の更新や税金の支払いなど、すでに予定されている出費やボーナスなども書いておくと、見通しが立てやすくなります」こうして1年間を俯瞰してみると、お金の流れを調整しやすい。「“月末は家族で帰省するから、今月は外食を控えよう”など、先を見越した行動をとることができます。また、目標などを書いておくと、忘れずにそれを実行することもできます」お金を貯めるには、あらかじめ決めた金額を貯蓄に回して、残りの金額で予算を組むというのが、“和泉流”だ。「まず、収入から、貯蓄に回す目標額を引きましょう。さらに、毎月必ずかかるお金も引きます。たとえば、家賃や光熱費、子どもの学費などです。以上を引いた残りのお金が“変動費”。その月の“予算”です」この予算の範囲内で生活をすることができれば、目標の金額を貯蓄することができる。
2019年03月27日「お金が貯まらない人は“今”を優先するタイプ。そういう人は家計簿ではなく、手持ちの手帳に家計の支出を書いてみてください」そう語るのは、生活経済ジャーナリストの和泉昭子さん。手帳で家計管理をするメリットをこう解説してくれた。「手帳は外出先にも持ち歩くので、すきま時間で記録できます。さらに、週単位や月単位で、何にいくらお金を使ったのか、すぐに振り返ることができるんです。だから“ずぼらさん”にこそ、手帳を家計簿代わりに使うことをおすすめしています」特別な手帳を購入する必要はない。今、あなたが使っている手帳でも、いくつかのルールを守れば、“お金持ち手帳”に早変わりする。「まずは、年間カレンダーに、わかる範囲で予定を書き出してみましょう。毎年時期が決まっている帰省や旅行、家族の誕生日などのイベントを書く。そこに、予想される支出も書いてください。さらに、家賃の更新や税金の支払いなど、すでに予定されている出費やボーナスなども書いておくと、見通しが立てやすくなります」こうして1年間を俯瞰してみると、お金の流れを調整しやすい。お金を貯めるには、あらかじめ決めた金額を貯蓄に回して、残りの金額で予算を組むというのが、“和泉流”だ。「まず、収入から、貯蓄に回す目標額を引きましょう。さらに、毎月必ずかかるお金も引きます。たとえば、家賃や光熱費、子どもの学費などです。以上を引いた残りのお金が“変動費”。その月の“予算”です」この予算の範囲内で生活をすることができれば、目標の金額を貯蓄することができる。今回、“ずぼらな人”用と“もっとずぼらな人”用に、2タイプの“お金持ち手帳”の使い方を教えてもらった。まずは、週ごとのスケジュール表を使った“ずぼらな人”用の手帳から。月の予算を週で分割すると、週の予算を導き出すことができる。それを毎週のスケジュールの空欄に書いておく。さらに、習慣にするといいことが……。「よく行くスーパーのポイント倍増デーや、冷凍食品が安い日、セール日も、知った瞬間に手帳にすかさずメモしてみてください。行こうと思っていたのに、気がついたら終わっていたという経験がある方は多いと思います。でも、この習慣を身に付けておけば、逃すことはなくなります」支出額を書くのは、1日が終わった後にまとめてでも、お金を払った直後でも構わない。「ランチ代○○円、スーパー△△円のように書いていきます。その際、商品名やそれぞれの金額など、支出の内訳を細かく書かなくてもいい。また、端数まで書く必要もありません。暗算できる程度のざっくりとした金額でOKです。1日が終わったら、その日の支出の合計金額をわかりやすい場所に書いてください。また、無駄遣いや衝動買いをした日、イタい出費だったと感じた日には×を付ける。余裕があれば、余白に感想も書きましょう」金額を書くだけなので、1日30秒ほどしかかからない。そして、週1度だけでいいので、お金の使い方を振り返る時間を作り、週の支出が、予算内に収まっているかを計算しよう。これを1カ月を目標に続けてみてほしい。後になって見直せば、×が付く日の共通点がわかるはず。「同じドラッグストアに通っていたり、子どもの送り迎えの後に必ずコンビニに寄っていたなど出費のクセが見えてきます。これを改めるだけで、無駄な出費を減らすことができます」×が減っていけば、改善しているサイン。予算額を支出額が下回る黒字の週が増えているはずだ。そうなれば、月の貯蓄に回す金額を増やすことができる。収入にもよるが、“お金持ち手帳”によって行動を改善することができれば、月2万円の節約も夢ではない。和泉さんが使っている手帳は、1日の予定や行動を時間ごとに書き込めるタイプ。「支出の記録を時間軸にメモすれば、“お金を使いがちな時間帯”まで細かく把握できます。私の場合、仕事柄出張が多いのですが、飛行機や新幹線のちょっとした待ち時間に、とくに必要のない買い物をしていたことに気づき、改善することができました」金額を書くことすら面倒くさい“もっとずぼらな人”は、もはや◯と×だけでもいいという。そういう人は月ごとのスケジュールを活用するのがおすすめだ。「いい買い物ができたとか、節約できたと思う日には、◯を付けます。逆に無駄遣いをした日には×を付けるだけ。続けていけば、“生理の前後に×が多いな”とか“給料日の後に×が増えるな”とか、無駄遣いの傾向が見えてくるはずです。金額を書かなくても、×の原因を探ることで、行動を改善することができるんです」また、×が多い週は翌週◯が増えるように努力するなどして、月の支出を調整することもできる。家計簿をつけ始めるたびに、“三日坊主”となっているそこのあなた。“お金持ち手帳”で家計を改善しましょう!
2019年03月27日「若い頃からお金に関心を持つ人が増えている一方で、『がんばって家計簿をつけているのに、お金がちっとも貯まらない』というご家庭も多いんです」と言うのは、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。畠中さんは、「貯金を増やしたい人にとって、家計簿は必ずしも必要ではありません。もっと簡単に家計を把握できるツールが貯金簿です」といいます。「お金を貯めるのに、本当に、家計簿をつけなくて大丈夫なの?」 畠中さんにお話しを伺いながら、そんな疑問を検証していきます。【ラクに楽しくお金が貯まる「貯金簿」】 第1話 「節約」「家計簿」が大の苦手なFPがお金を貯められたワケ ■「家計簿」と「貯金簿」の違いとはところで、「家計簿」と「貯金簿」の一番大きな違いは、何でしょうか? 畠中さんは、こんなふうに教えてくれました。「『家計簿』と、『貯金簿』の一番大きな違いは、貯金簿は、家計を俯瞰的(ふかんてき)に見ることができるツールという点です」なるほど! と、筆者は思いました。家計簿は「今だけ」にフォーカスをしているという意味で「平面」な感じがします。一方、貯金簿は、「流れ」を見ることができるので、本棚に本が並んでいるようなイメージで、「立体的」な感じがします。貯金簿で見えるものは、家計簿だと把握が難しい「貯金の立体感」なんですね。「貯金が適正に増えていれば、いまの家計管理の方法で大丈夫です。もし、年収に対し、貯金の割合が少ない、貯金が減ってしまっている、というのなら、家計簿と、特別支出一覧表(※)などを利用して、無駄を洗い出し、節約する必要がありそうです」(畠中さん)※特別支出一覧表とは、毎月かかるわけではないものの、ほぼ毎年、あるいは一定期間ごとにかかる費用のこと。■「家計簿をつければお金が貯まる」はウソ!?貯金がきちんと増えていれば、家計管理の方法はいまのままで大丈夫! このシンプルな事実を導き出すのに、家計簿は不要というのは、目から鱗の発想でした。でも、言われてみれば、たしかにそうだと思います。実際のところ畠中さんはファイナンシャルプランナーとして家計診断を始めて27年になりますが、「家計簿をつけている人が、必ずしも貯金できているとは限らない」と、実感しているそうです。その原因は、「家計簿の生活費といった『支出』ばかりに気をとられ、『貯金の増減』は、あまり気にしていないからなんです」(畠中さん)「目標貯金額が達成できていれば、家計簿は不要です。反対にいえば、家計簿を挫折するのは、『なぜ、家計簿をつけているのか?』という目的があいまいだから。その点、貯金簿は、『貯金』に焦点を定めたツールなので効果が出やすいんです」(畠中さん)■「家計簿」の賢い利用方法とはでは、「家計簿をつける必要性が起こるとき」は、どんなときのでしょうか?「貯金額が達成できていない場合は、その理由を洗い出すために家計簿が必要なこともあります」(畠中さん)。たとえば、貯金がなかなかできない理由が、「夫婦ともに、何となく趣味にお金をかけすぎているから」と、感じている場合。「お小遣いは夫婦で手取り月収の10%程度が適正だと私は考えているので、それ以上に自由に使っているお金があれば、見直しが必要かもしれません」(畠中さん)同じように、食費の目安は、手取りの13%~16%程度。これを大きく超えているようであれば、外食やお総菜購入が多くないかチェックをしてみます。このように、家計簿は、家計の中で「ちょっと使い過ぎているかも…?」と感じている費目の割合が実際にどうなっているのか? また、「どんなふうに使い過ぎているのか?」という具体的な内容を確認するために使うのが、賢い利用方法のようです▼家計の適正割合の目安<夫婦+乳幼児2名の場合>■家計簿アプリのメリットとデメリット最近、よく見かける家計簿アプリは、どうなんでしょうか?「家計簿のアプリはさまざまなものがあり、自動計算機能が便利ですよね。でも、やりくりに自信がない方には、『家計簿は手書き』をおすすめしています」と、畠中さん。家計簿アプリは、現段階では「収入」と「すべての支出」の入力が必要なものがほとんどで、両者が合致しないと、その差額は何に使ったのかわからない「使途不明金」として表示されてしまうものも少なくないそう。その結果、「頑張ってつけていたとしても、結局、『お金を何に使っているのか?』が、よくわからない場合も多いんです」(畠中さん)なるほど! そう考えると、まずは、「貯金簿」で自分の「貯金の状況」を把握する。もし、貯金の目標額が達成できていないようなら、手書き家計簿を使って、その原因を洗い出す。こんな流れが、効果的な家計管理方法だと言えそうです。【ラクにお金が貯められるポイント】1)貯金簿は、家計を「俯瞰的」に見ることができるツール2)貯金が適正に増えていれば、いまの家計管理の方法で大丈夫3)「貯金簿で自分の『立ち位置』を確かめ、ピンポイントで家計簿を使う■今回のお話を伺った畠中雅子さんのご著書 『ラクに楽しくお金を貯めている私の貯金簿』 (畠中雅子/ぱる出版 ¥1,500円(税別))大人気ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんによる、まったり楽しい貯金ライフと、お金回りの知っておきたいことをまとめた1冊。よくあるシビアで苦痛なマネープランや家計簿は止めて、3ヵ月ごとのノート付けで簡単に資産管理が可能になります。畠中雅子さんファイナンシャルプランナー(CFP)、マネーエッセイスト。新聞、雑誌などに連載を持つほか、講演、金融機関へのアドバイザー業務など、常に第一線で活躍するファイナンシャルプランナー。生活実感あふれるお金のアドバイスには、定評がある。
2019年02月19日「お金が貯まらない!」と嘆くと、よく言われる「家計簿をつけてみましょう」という言葉。しかし、「家計簿をつける」行為自体に苦手意識が強く、結果として「お金が貯められない」という悪循環に陥っているように思っている人も多いのではないでしょうか。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子(はたなか まさこ)さんは、30年以上にわたり数えきれないほどの家庭のお金の問題を見てきました。そんな畠中さんですが、じつは「家計簿が苦手」「お金を使うのが大好き」「節約が苦手」と、お金に対しての三重苦を抱えていたそうです。そんな畠中さんがたどり着いたお金の貯め方が「貯金簿」です。畠中雅子さんファイナンシャルプランナー(CFP)、マネーエッセイスト。新聞、雑誌などに連載を持つほか、講演、金融機関へのアドバイザー業務など、常に第一線で活躍するファイナンシャルプランナー。生活実感あふれるお金のアドバイスには、定評がある■「節約」「家計簿」が大の苦手のFPが取った手段とは!?節約が苦手なファイナンシャルプランナーの畠中さん。そのことを反省する機会は多々あるものの、「これが、自分の性格だから」と、あきらめてもいるそうです。あきらめる一方で、自分に合った貯め方や管理方法はないかと、常に模索をしてきました。「結果として、自分に合った方法で、教育資金や住宅資金、老後資金を準備できています」(畠中さん)畠中さんの例でもわかるとおり、お金の不安を減らすためには、やみくもに情報を取り入れるのではなく、「自分の性格に合ったお金との付き合い方」を見つけることが重要です。「家計簿が苦手」と公言される畠中さんに、筆者は、幾度となく取材をしています。折々で、「家計簿はつけられないけれど、貯金簿で管理しているから何とかなっているの」と、おっしゃっているのを耳にしてきました。そして、とうとう!! 畠中さんの秘密兵器!?「貯金簿」の本が出たというので、勇んでお話しを聞きに行ってきました!■「貯金簿」って、何ですか?貯金簿とは、「資産」と「負債」の残高を書き留めたものです。「貯金を増やしたい人にとって、家計簿は必ずしも必要ではありません。もっと簡単に家計を把握できるツールが、貯金簿なんです」(畠中さん)貯金簿を、3ヶ月~半年ごとにつけることで、家計の中での貯金ペースを把握することができます。通帳などの資料さえあれば、まとまった期間の貯金の推移を、1日で把握することもできるのが魅力です。「家計簿のように毎日つける必要はないものの、家計の全体像がわかるので、『これから貯金を増やしたい』と考えている人におすすめです」(畠中さん)。■誰でもカンタンにできる貯金簿の書き方早速、貯金簿の書き方を簡単に説明します。次の例を見ながら、実際に作ってみましょう。▼貯金簿の例【ステップ1】罫線が引いてあるノートを1冊とペン、電卓を用意する【ステップ2】各行に利用している銀行の口座、貯金性の保険(掛け捨てのものは対象外)などを記入する。それらの下に小計欄を作る。さらにその下に住宅ローン残高と増減、その他のローン残高と増減を書く【ステップ3】各口座の残高や貯金型保険の支払い額(解約返戻金でもOK)を調べ、先ほど記入した列の隣に記入していく■確実にお金を貯めるためにすることとは貯金簿をチェックする頻度は、会社員のご家庭は半年に1回程度、自営業者など各月の収入にバラツキのあるご家庭は、3ヶ月くらいを目指したいもの。大切なことは、「1年間で、どれくらいのペースで貯金が増えているか?」を、確認すること。「目安としては、1年間の貯金が、年収に対して会社員の場合で10~15%、自営業または共働きの場合は15~20%増えていれば十分です」(畠中さん)。「『貯金額は、●歳までに、●百万円!』といった指標がありますが、貯金の目標は、その人の『貯金力』に見合った設計をすることが大切です」(畠中さん)。筆者も、この意見に、深く同感です。「身の丈」という言葉、いまはあまり流行らないかもしれませんが、生活スタイル(子どもがいる、いないなど)や年収によって、「貯めることができる金額」には、ある程度の限界があります。無理なダイエットをすると必ずリバウンドがあるように、無理な貯金にも、リバウンドがあるんです。「自分の貯金力」を冷静に判断すること。それが、確実に貯金をすることの早道なのではないでしょうか?【ラクにお金が貯められるポイント】1)貯金を増やしたいのなら、貯金簿は効果的なツール2)目指すは、1年で10%~20%の貯金増3)「自分の貯金力」を知ることが、貯金の早道■今回のお話を伺った畠中雅子さんのご著書 『ラクに楽しくお金を貯めている私の貯金簿』 (畠中雅子/ぱる出版 ¥1,500円(税別))大人気ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんによる、まったり楽しい貯金ライフと、お金回りの知っておきたいことをまとめた1冊。よくあるシビアで苦痛なマネープランや家計簿は止めて、3ヵ月ごとのノート付けで簡単に資産管理が可能になります。
2019年02月18日貯蓄をふやすには、収入を増やすか、節約して支出を減らすか、あるいはその両方の対策が必要となります。このうち優先したいのは、家計の見直しによる節約・支出の削減です。収入には税金がかかるため、増えた分がそのまま手元に残るわけではありません。一方税金が差し引かれた残り(手取り収入)から出ていく支出は、減らせた分だけそのまま手元に残ります。つまり、同じ金額であれば、収入を増やすよりも、支出を減らしたほうが、効率よくお金を貯金に回せるようになるのです。ただし、無理な節約では日々の生活がつらくなり、長続きしないため、好ましくありません。この記事では、無理のない効率的な家計の見直し方、長続きする節約のコツをご紹介します。家計の見直しはどこから始めればよい?無理なく効率的に家計の見直しを行うにあたっては、日々の生活への影響が少なく、節約効果の大きな支出項目から始めるのがポイントです。支出には変動費と固定費がある家計の支出項目は大きく「変動費」と「固定費」に分けられます。変動費は、食費や日用品、被服費、娯楽費など毎月支出額が変動する費用。固定費は、住居費(家賃・ローン)や水道光熱費、通信費、保険料など毎月必ず支払いが必要な費用です。そのほかには、冠婚葬祭費や家具・家電購入費など、不定期に発生する一時的な支出項目があります。変動費:食費・日用品費・被服費・美容費・娯楽費・交通費・医療費・交際費・こづかい固定費:住居費・水道光熱費・保険料・通信費・教育費・自動車関連費・(税金)固定費の見直しは節約効果が大きい節約というと、食費を削ったり、電気をこまめに消したり、外食やレジャーを控えたりと、変動費を減らすイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。変動費の節約は、我慢すればある程度の効果がすぐ出る反面、常に節約を意識しなければならず、生活が窮屈になったり、ストレスを感じ長続きしにくい傾向があります。それに対して固定費は、自動引き落としなどで無意識のうちに支払っていることも多く、手付かずになりがちです。確かに固定費の見直しは、変動費の見直しに比べ手間はかかります。しかし一度の見直してしまえばその後も節約効果が持続し、生活をあまり変えず大きな節約効果が期待できます。まずは固定費の見直しで毎月出ていく支出を減らし、その後に無理のない範囲で変動費を減らしていく。これが長続きする効果的な家計の見直しのポイントです。支出項目別 家計の見直しポイントここでは節約効果の大きい固定費の見直しポイントについて項目別に解説します。住居費(家賃・住宅ローン)住居費(家賃、住宅ローン)は通常、固定費の中で最も大きなウエイトを占める支出項目です。【持ち家】住宅ローンの借り換え住宅ローンを返済中で次のような条件をすべて満たしている場合、ローンの借り換えによって返済負担が軽減される可能性があります。【住宅ローン借り換えの目安】返済期間10年以上ローン残高1000万円以上借り換えにより1%以上借入金利が下がる借り換えを検討する際には、固定金利と変動金利の違いや、借入にかかるコストなどを考慮し、事前にシミュレーションを行った上で判断することが大切です。【賃貸住宅】引っ越し・家賃交渉賃貸住宅にお住まいの方であれば、家賃の安い物件に引っ越すという方法があります。また、周辺の同じような間取り・築年数の物件の家賃相場に比べ今の家賃が高ければ、家賃交渉により家賃を下げられる可能性もあります。必ず下がるというものではありませんが、交渉してみる価値はあります。保険料保険は家の次に高い買い物ともいわれ、見直しによる効果が期待できる支出項目です。生命保険料(生命保険・医療保険など)生命保険や医療保険については、遺族年金や障害年金、健康保険などの公的保障と保有している資産、家計の状況などを考慮した上で、保障が過大になっていないかを確認し、適切な保障額となるよう見直しを行います。終身保険や養老保険など貯蓄性の高い保険は、保障額に対して保険料が割高となるため、それが家計を圧迫する原因である場合には、貯蓄性保険の割合を減らしたり、掛け捨て型保険へ切り替えることで、保険料負担を軽減できます。また同じ保障内容であっても、保険会社によって保険料は異なるため、複数の保険会社を比較して見直すことがポイントです。損害保険料(火災保険・自動車保険など)火災保険や自動車保険などの損害保険についても、まずは適切な補償内容・契約条件となっているかを見直しましょう。マンションの上層階の水災補償(火災保険)や、古くてほとんど価値のない車の車両保険(自動車保険)など、必要のない補償を外すことで保険料を節約できます。また補償の重複がないかを確認し、重複があれば解消しましょう。【重複しやすい補償】生命保険同様、保険会社によって保険料は異なるため、複数の保険会社を比較して見直すことがポイントです。通信費大手キャリア(docomo・au・SoftBank)でスマートフォンを契約している場合、格安スマホ(MVNO)への乗り換えによって、毎月のスマホ料金を1/2〜1/4程度まで節約できる可能性があります。光熱費(電気・ガス)電気料金2016年4月からは電力自由化によって契約する電力会社を選べるようになり、電力会社の切り替えによって電気料金を節約できる可能性があります。また電力会社を変えない場合でも、契約プランや契約アンペア数の見直しによって基本料金を下げる方法もあります。ガス料金家庭用のガスには都市ガスとプロパンガス(LPガス)があります。このうちプロパンガスの料金は、もともと割高であるうえ、業者が自由に決定できるため、1つの業者が独占状態にある地域などでは、相場に比べガス料金が高く設定されている傾向があります。場合によっては、同じような使用条件で都市ガスの2倍近い料金であることも少なくありません。プロパンガスを使っている方は、まずはお住まいの地域の相場を確認してみましょう。もし相場よりも高い場合には、相場を根拠に交渉することで料金を下げてもらえる可能性があります。2017年4月からはガス自由化によって、都市ガスを利用できる地域ではガス会社を選べるようになっており、ガス会社の切り替えによってもガス料金を下げられる可能性があります。自動車関連費(ローン・維持費)車を保有するには、維持費としてガソリン代や駐車場代、自動車保険料、税金など、またローンで購入した場合にはその返済費用が固定費としてかかります。そのほか車検費用やメンテナンス費用などもかかり、見直しができれば大きな節約効果が期待できる支出項目です。まずは車を保有する必要性があるのか、2台以上車がある場合には台数を減らせないか、レンタカーやカーシェアリング、タクシー、公共交通機関などで代用できないかを考えてみましょう。使うたびに料金がかかるレンタカーやタクシーなどは一見高く感じるかもしれませんが、ほとんど使わない車を保有し続けるほうが、トータルでは高くつくケースが多いといえます。住んでいる地域や何らかの事情で車がなければ生活できないような場合を除けば、車を持つことにこだわる必要はないといえます。先取り貯金で確実に貯金する確実に貯金にお金を回す方法としては「先取り貯金」が有効です。先取り貯金とは、毎月の手取り収入からその月の固定費と貯金分を先に差し引き、残ったお金で変動費(生活費)をやりくりする方法。貯金分に差し引いたお金は、貯蓄専用口座に移すなど生活費とは分けて管理します。これにより、お金を使いすぎて貯金に回すお金が残らないということがなくなります。また、差し引いて残ったお金はすべて生活費として使えるため、貯金に回すお金を残さなければならないというストレスがなくなり、生活費として残ったお金のやりくりだけに専念できます。結果としてお金が余れば、少し贅沢したりする余裕も生まれます。簡単に家計の把握・管理ができる家計簿アプリを活用する家計の見直しには、家計の状態を把握することが必要です。今はスマホで利用できる家計簿アプリがあり、家計の状態を把握するために必要な家計簿を簡単につけられるようになりました。機能性や使いやすさから私がおすすめするのは「マネーフォーワードME」「Zaim」の2つです。いずれも登録した口座やクレジットカードの出入金を自動で家計簿に反映する機能があり、入力するのは現金払いなど一部の支払いのみ。手入力が必要な支払いも、レシート撮影による読み取り機能で簡単に入力ができます。入力した情報は項目ごとに自動的に集計、グラフ化されるため、視覚的にわかりやすく家計の状況を把握できます。また予算機能によって、各支出項目ごとに今月あとどのくらいお金を使えるのか、リアルタイムで確認しながらやりくりしていくことができます。家計の見直し実行例ここでは貯蓄ができない家計から貯蓄のできる家計への見直し実行例をご紹介します。ご自身の家計と比べながら、見直しのイメージを掴んでいただければ幸いです。月収世帯手取り月収:450,000円(給与収入(夫)350,000円・パート収入(妻)80,000円・児童手当20,000円)家族構成見直し前後比較表このケースでは、保険の見直し、格安スマホへの変更、あまり使用していない妻の車を手放すなど、固定費の見直しを中心に行った結果、貯金額を54,000円増やすことに成功しました。今回は変動費(生活費・こづかい)にはあまり手をつけておらず、見直し後も生活水準はほとんど変わっていません。そのため、今後変動費をうまくやりくりできるようになれば、さらに貯金額を増やすことも可能といえます。家計の見直しによる節約まとめ貯金のできる家計となるためのポイントは、固定費の見直しにあります。固定費の見直しには手間もかかりますが、一度見直しを実行すれば節約効果が持続し、効率よく家計を改善できます。まずは家計簿をつけ、家計の状況を把握することから見直しを始めましょう。
2019年02月10日子どもの教育費や老後のために、日ごろから家計管理をして、貯金をしているママは多いはず。しかし、家計管理が上手にできなくて困るケースもありますよね。最近、SNSを中心にあるアイテムが家計管理にピッタリだと話題になっていることをご存知?ポケットが多いパスポートケース家計管理にピッタリのアイテムとは、無印良品が販売している「ポリエステルパスポートケース・クリアポケット付」(税込1990円)のこと。サイズは約23.5×13×2.5cmで、パスポートケースを開いた左側には、パスポートやエアチケットをしまえるポケットが3つ、右側にはカードポケットが5つと大きめのポケットが2つ(ひとつはチャック付き)。そして中央のリングにはクリアポケットが3枚付けられるようになっています。本来の使い方は商品名の通り、海外旅行先でパスポートや通貨、エアチケット、メモなどを分けて収納するためのものですが、現在SNS上では家計管理で使えると話題になっているのです。無印パスポートケースは袋分け家計管理に最適Instagram上では「#無印パスポートケース」というハッシュタグで2500件以上(2018年10月18日現在)も投稿されており、その多くは家計管理として使う方法。通帳やキャッシュカードなどを左右のポケットに収納し、中央のクリアポケットは、「食費」「日用品」「公共料金」などに分け、それぞれに1カ月分のお金を入れます。あとは、それで1カ月をやりくりするという「袋分け家計管理」に適しているんです。ちなみに、クリアポケットは別売りの「EVAリフィールクリアポケット・パスポートケース用」(税込450円)を購入することで増やすことも可能。家計管理のほかには、絆創膏などを入れているという声もあります。たしかに、絆創膏やコットン、綿棒、頭痛薬、風邪薬などをひとつにまとめて、救急セットを作ることもできますよね。アイデア次第でいろんな使い方ができる無印良品のパスポートケース。みなさんなら、何を入れますか?(文・奈古善晴/考務店)
2018年10月29日毎年、必ず年明けに新しい家計簿を買い、数か月で挫折を繰り返してきた私…。先月からスマホアプリの家計簿をつけ始め、意識が変わりつつあります!私の家計簿記録、迷走の歴史14年前の結婚当初、パソコンの家計簿ソフトからわが家の家計簿生活が始まりました。しかしあるときパソコンがダウン!あろうことかハードディスクまでダメになり、夫が過去につけていたデータもすべてなくしてしまったのです…。「デジタルはもう信じない!」(バックアップを取っていなかった私が悪いのですが)と、書き込むタイプのアナログ式へ移行。そこから私の家計簿迷走の歴史が始まります。秋口から、書店に新しい年のスケジュール帳と共に並ぶ家計簿。厚くて食材や夕食などを日記のように書き込むタイプのもの、月の集計が主な薄いもの、雑誌の付録家計簿も試してみました。「目指せ、100万円貯金!」などというキャッチーなタイトルのものに、ついつい手が伸びたことも。「今年こそ!」という意気込みで買うのですが、結局、私が1年間つけ続けられたものはゼロ!(あぁ恥ずかしい)これなら潔く家計簿をつけることをやめればよかったのに…。しかし記録しなければしないで、“罪悪感”がわいてくる小心者なのです(笑)。私がどうして家計簿を継続できなかったのか、改めて理由を考えてみました。家計簿をつけられない理由3つすると、以下の3つが判明!1.書き込むのが面倒2.集計が面倒3.レシートがたまると面倒「おいおい、そんなことで!?」と、自分で自分にツッコミを入れたくなるくらい単純なもの(笑)。しかし、これらの“いつでもできる単純作業”を放置しておくと、とても厄介なのです。家計簿は書き込んだあとに各週、各月の集計をして、実際にいくら使っているのかを知らなければ、何も意味がありません。書き込むのが面倒くさい時点で、集計にたどり着く道のりは遠く、また財布を膨らませるレシートに気が遠くなり、どんどん手が遠のいていきました。結局「ムダ遣いしてないからいいか~」と、翌月に反映されない最悪のパターン。パソコンを使った入力も、私の中では同じ。パソコンを立ち上げて、財布からレシートを取り出さねばなりません。「明日、一緒に入力しよう」と、どんどん先に延びてしまうのです。面倒くさい気持ちにならず、あとまわしにしないですむ方法はないものか…。そこで最近使い始めたのがスマホの家計簿アプリ。スマホさえ持っていれば買い物した後、外出先でもすぐに入力ができます。これでたまったレシートを再度見るという、煩わしさが減りました。家計簿アプリZaimその家計簿アプリが、“Zaim”。このアプリはかなり人気があるようで、検索でも上位にランクインしています。実は私、Zaimの前に別の家計簿アプリをインストールしていたのです。しかし、最初のとっかかりが少し分かりにくく、もたもた。もっとラクに始められるものはないかな?と探していたところ、夫が単身赴任中の家計管理に使っているZaimにたどり着きました。Zaimはインストール後すぐにスタートできたところが、私にとっては◎。何事もスタートが肝心。次によいと思えたのが、月ごとの“分析ページ”。入力されたデータはもちろん自動集計。食費、光熱費、日用雑貨費など、項目別に使った金額が分かり、グラフでも一目瞭然。画面の切り替えにより、日別、週別、月別の集計画面が見られ、入力する度に“集計”と“数字”が見えることで、気持ちが引き締まります。特に月末は家にあるもので済ませようと、食品の買い物を控えるようになりました。このソフトには、スマホカメラでの“レシート読み取り機能”も付いています。ただ時々読み取りミスがあるので、入力時には必ずチェックが必要です。読みとりがうまくいっていない場合は、手入力で修正しています。無料アプリなので読み取りの精度と、画面の下に現れる広告は仕方ないかな…。私は買い物をした商品の名称はあまり気にしていないので、分類項目さえ間違えていなければそれでよし。今のところ、このアプリの無料サービスで十分です。その他、銀行口座の管理や、ログインIDを共有すると家族で家計簿の共有もできるのだとか。私はすべての銀行の口座の残高をオンライン上にアップするのには少し抵抗があるので、この機能は使っていません。夫との家計簿シェアも、別の場所の家計を一緒にするのはややこしく、また夫婦げんかの元になりそうなので(笑)、これも今のところ使っていません。家計簿アプリ+アルファでわが家流わが家はこれまで通り、月に使う生活費は現金をおろして、光熱費、教育費、食費と日常雑貨費、その他の5種に袋わけ。ひと月に使う予算をZaim内に「収入」として入力し、使った額=「支出」を随時Zaimに入力して月の支出を管理しています。カードを使う場合は、現金と同じように即Zaimに入力。財産や銀行口座の残高などはこれまでと変わらず、パソコンのエクセルで別途記録しています(もしかすると今後、全管理をアプリにお任せすることになるかもしれませんが…)。スマホのアプリ家計簿を使って一番うれしいのは、レシートがすぐに捨てられてお財布がスッキリしたこと。それと、常に使用金額を把握しているので、節約意識が高まったことです。「今週はあと少しだし予算内で終わらせたいから、外食しないでおこう」、などと子どもたちとも状況を共有し、子どもたちの節約意識も高めています。筧のやりくりは“使うべきときは使う!”というメリハリが大切。家族で遊びにいく予算を貯めるためにも、しっかり、楽しく家計簿を継続していきたいです。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2018年10月15日家計簿をつけようと考えても、面倒になったり、金額が合わなかったり…と挫折してしまうことも珍しくありません。そこで今回は、使ったお金と入ってくるお金を計算するのではなく、シンプルに出ていくお金の整理をすることで節約する方法を紹介します。毎月決まって出ていくお金を調べよう!出ていくお金の管理は、ちょっとしたメモ帳でも簡単に出来ます。家計簿を購入する必要もありません。まずは毎月決まって出ていくお金をチェックしましょう。家賃もしくは住宅ローンのお金は決まっているのでわかりますね。水道電気ガスといった金額は、季節によって変動すると思うので、支払った領収書や料金が引き落とされている通帳などを確認しましょう。通信費は携帯電話とネット代をまとめ、食費は外食費も含めての設定とすることで細分化し過ぎず面倒な整理を避けることが可能です。消耗品費、交通費、小遣いや学費を確認したら、結構な額を書き出したことになるでしょう。いかに出ていくお金が多いか“見える化”できていると思います。費用を細かくし過ぎると、整理するのも面倒になってしまうので、大枠を掴むことが大事です。どの程度使っているのかがわかるだけで「ここをもう少し減らせないかな…」という気持ちになります。この気持ちの芽生えこそ、最大の節約につながるのです。臨時出費としてわかっている金額を計算しよう住宅の修繕費用や自家用車の車検時期、住宅の契約更新や各種保険料の支払いのように決まっている出費についても、金額を書き出していきましょう。すると、年単位でわかる出費も見えてきますね。頭では理解しているつもりでも、いざ数字にして書き出すと実感がより増すものです。年間でこれだけのお金が出ていくのだと自覚することこそ、節約への第一歩。ここから、どうやって支出を減らすかに焦点を絞っていきましょう!年払いにするなど、支出を少しでも減らす方法を探そう自動車保険などの保険料は、年払いにするだけでかなりお得になる商品が多く存在します。まずは自分の加入している保険について、支払い方法を見直しましょう。子どもの学習教材についても年払いだとかなり得になったり、車検費用も数社相見積もりをとったりすることによって最小限の出費で抑えることができます。月々の出費で一番削りやすいのが通信費。ネット回線やプロバイダの料金は他社に乗り換えるだけで乗り換え費用も補填されたうえで月々安くなるものが多いので、一度見直すのがオススメです。水道代については節水シャワーヘッドや節水蛇口にシフトし、光熱費は照明をLEDに替えることで、購入費用こそかかりますがこの先数年単位で考えるとかなりお得になります。節約というとどうしても、食費や消耗品費といった生活に直結する部分で削らなければ…という意識になってしまいがち。でも、年単位で考えて大きな出費を少し減らすだけで、日々の買い物を我慢するストレスを感じずに節約をすることが可能です。PHOTO/Fotolia
2018年10月01日シンプルだから使いやすい株式会社KADOKAWAは、シンプルですぐに始められる「SNOOPYかんたん家計簿2019」の販売を、2018年9月14日(金)より開始しました。スヌーピーと一緒にとにかくシンプルなのが、この家計簿最大の特徴。なぜなら、「食べる」「暮らす」「その他」の3項目だけで構成されているからです。様々な数字を管理しようとする際、その項目の多さや複雑さにより、つい敬遠しがちですが、この家計簿ならあなたの生活にすぐに溶け込みます。また、集計単位は週なので、余裕を持って取り組むことができます。しばらく続けた後、公共料金などの推移をグラフで確認して、日々の暮らしを振り返ってみましょう。付録も満載その他、月間スケジュールやメモ欄も有効に活用してください。スヌーピーのキャラクターが描かれた目的別シールや袋分け封筒など、有意義な付録も満載です。(画像はプレスリリースより)【参考】※KADOKAWA公式 商品ページ※Amazon 商品ページ※プレスリリース
2018年09月21日家計簿管理は、3日坊主で挫折してしまう人も多いのでは?家計簿をつけ続けるコツは、根気よりも「いかに要領良く楽にこなしていけるか」にあるのかもしれません。楽しんで家計簿をつけたら、お金が貯まった!など嬉しいことも。ズボラでも3日坊主にならない「シンプル家計簿術」の方法を、4本まとめてご紹介します。簡単にチャレンジできる方法ばかりですので、自分に合いそうな家計簿管理術を見つけてぜひ試してみてくださいね!■ レシートを集めるだけの簡単家計管理こちらの記事は、レシートを使った家計簿管理。レシートをクシャッと丸めて捨ててしまわずに、お釣りを受け取る手でそのままレシートを財布にしまいましょう。家に帰ったら、レシートを集めて保管するだけ。たったこれだけで、お金の流れが簡単につかめます。あとは、1週間ごとに家計簿に書き込めばOK!「クレジット決済は?」「レシートがもらえなかった場合は?」などの場合の対処法にも触れています。苦労なくできる家計簿管理は、試してみる価値ありです!毎日1分、レシートを集めて保管楽らく家計簿管理術■ 家計簿管理の責任感が生まれる「ライフイベント表」明確な目標や目的があると、物事って続けやすいもの。「なぜ」「何のために」「何を目指して」家計簿をつけるのかを考えてみると、がぜんやる気が出てきます。こちらの記事では、家計簿をつける目的を明確にし、かつワクワクや楽しみを感じられるように、「ライフイベント表」を作ることをオススメしています。ポイントは、子どもの入学や家のローン、老後の資金など、今後どのタイミングでお金が必要になるのか俯瞰して見られること。家計簿をつけるための間接的アプローチですが、効果は絶大!家族みんなでわいわい言いながら、ライフイベント表を作ってみてはいかがでしょう。「ライフイベント表」が肝、目的があればできる家計簿管理■ 年20万円以上!家計簿をつけながらへそくりが貯まった!Graphs / PIXTA(ピクスタ)家計簿をきちんとつけてお金をやりくりすれば、貯金を増やすことができます。さらにもう一つ、家計簿をきちんと管理すれば「へそくり」を作ることだってできるんです。へそくりと聞くと、思わずにんまりしてしまいませんか?それこそ家計簿を続けるために大切なモチベーションです。こちらの記事では、へそくり作りを楽しみながら家計簿をつける方法をたったの3ステップで紹介。ステップ1:引き落とし専用の通帳を用意するステップ2:毎月1回、同じ額を引き落とし専用の通帳に入金するステップ3:そのまま1、2年放置するうまくいけば年に20万円以上も夢じゃないかも?!1年半で24万円!楽して貯める究極の「自己流ズボラ貯金」■ 超簡単!月1家計簿と500円玉貯金で楽して嬉しい家計簿管理術家計簿を書くのは月に一度だけ。しかも500円玉が貯まる。そんな「楽&お得」な方法がありました!用意するのはノートとペン、それから引き落とし口座の通帳です。月に1度決まった日に、今月の支出をまとめるだけ。一か月何にいくらかかっているのかが一目瞭然です。先月と見比べたり、反省点や引き締めるべきところを見つけやすいのも良いところ。ついでにに500円玉貯金ができる、お金管理も必見!なんとこの方法で約6万円が貯まったそうですよ!500円玉貯金もできる!月1回のお楽しみがある家計簿管理
2018年08月26日ファイナンシャルプランナー資格を持つちながら、何度も何度も、家計簿をつけ続けることに失敗してきた筆者。けれどもここ10年は家計簿が続いています。家計簿が続かなかった理由。それは、「きちんと」家計簿をつけることにこだわっていたから。前回の記事では、無理なく「家計簿」をつけるための手抜きワザを2つご紹介しました。今回は、さらに私が実践している「家計簿が続くヒミツ」を大公開します。【楢戸ひかるの「お困り家計」の見直し術】 Vol.1 お金は「いくら」あれば安心? 貯まらない人の失敗パターンとは Vol.2 住宅ローン、教育費…「貯金しなきゃ!」と、焦る前にすること Vol.3 「節約」ではお金が貯まらない!? 貯まる人が持っている“口座”が存在する Vol.4 結婚式、医療費…「急な出費」のピンチを救うプロの技 Vol.5 家計簿に書くのはたったこれだけ。挫折しない「手抜き」家計簿 ■家計簿は1週間単位でつける家計簿は1週間単位でつけるのがおすすめです。なぜなら、ペース配分がしやすいから。いきなりマラソンで42キロを走りきるのは難しいように、家計の配分も1ヶ月単位より、1週間単位から始める方がわかりやすいのです。また、予算がオーバーしてしまったときも、1週間という単位であれば、リカバーできる可能性は大! 最初から、1ヶ月を目指さず、最初の1歩(1週間)を着実に踏み出すことが大切です。また、1ヶ月を5週間と考えておくのもミソ。使えるお金を5等分してスタートすると、最終週は、2日か3日しかありませんからつじつまを合わせるのが楽です。●おすすめは、高橋書店の「プチ家計簿」高橋書店の「プチ家計簿」は、見開き1ぺージで、1週間分の家計簿が書けるようになっています。896円(税込)というランチ1回分ほどの価格も、「とりあえずトライしてみようか」という気分になるらしく、この話をすると「家計簿が続かない」と嘆いていた友だちも、こぞってトライアルしていましたし、私も8年ほど愛用していました。ちなみに、近年はマネーワークショップを開催していることもあり、次のようなエクセルで作った自作の家計簿を使っています。■「状差し」でムダ遣いを「ひとごと」にする家計簿をつける前に「日付ごとにレシートを並べる」という「ひと手間」、おっくうじゃないですか? 私は、お財布から出したレシートを差す「状差し」を使っています。「プシュッ」、「プッシュ」とレシートを状差に刺していく行為が、日常の中の、ちょっとした息抜きになります。いわゆる「プチプチ」と呼ばれるクッション材をつぶしていくのと、どこか似ていて生理的に心地が良いんです。意外な効用としては、「お財布からレシートを出す」と「家計簿を記帳する」のタイムラグがあること。状差しを使うとレシートがカオス化しないので、2~3週間、家計簿つけを放置できます。これくらいタイムラグがあると、記帳が「ひとごと」になります。「ああ、こんなお金の使い方をしちゃって!」などと思わないので、家計簿をつける気になるんです。反対に言えば、家計簿つけを阻む壁は、「ムダ遣いをした自分を省みるのがイヤ」という気分も大きな要因だと気がつきました。この発見、とても大きかったです(笑)。■家計簿つけの最初のゴールは、「3ヶ月」私のワークショップでは、「家計簿を3ヶ月つけてみること」が最初のゴールです。なぜなら、3ヶ月間、家計簿をつけてみると、「家計費(コスト)」(※1)が出せるからです。「コスト」と「クッション口座」(※2)をわけて集計してみることは、すごく大切です。なぜなら家計の変動は「クッション口座」のお金の上下であって、「コスト」は、そう大きくは変わらないからです。しかしながら、「コスト」という基準(ものさし)が手に入ると、家計についての視界が、グンとクリアになります。※1 コスト:生活費からクッション口座の金額を除いた金額を集計して、その月の日数で割った数字。たとえば1月であれば÷31日。それの3ヶ月の平均値を出すと、生活に必要な最低限の家計費が見えてくる。※2 クッション口座:簡単に言えば、「普段の家計費」と、「貯金」の間のクッションのような役割の口座のこと。どこかの銀行にある、特定の口座ではなく、筆者が名づけたもの。■「マクロな視点」「ミクロな視点」この連載を通じて、「お金のことを考えてみる道筋」をお伝えしましたので、最後にザッとまとめとして整理をしておきますね。「お金のことを考える道筋」で最初にやるべきは、①私(わが家)の未来をデザインしてみること。「未来のわが家の年表」は、マクロな視点で、私(わが家)のお金のことを考えてみる作業です。そして、②デザインした未来を実現するために、お金の流れを整理し、③クッション口座を上手に使いながら、④家計簿でわが家の歩幅を把握します。これは、ミクロな視点でお金のことを考える作業です。私が主婦として20年、家庭運営をしてみて感じること。それは、家庭運営には、「マクロな視点」と「ミクロな視点」が、車の両輪のように必要だということです。■貯金は、自分らしい人生を送るための「手段のひとつ」主婦が「きちんとお金のことを考える」となると、とかく「節約」と「貯金」に気持ちがいきがちです。でも、それでは、永遠に「視界30センチ」から抜け出せません。「節約」や「貯金」は、自分らしい人生を送るための「手段のひとつ」であって、「目的」ではないからです。自分らしい人生を送るためには、「お金のこと」は不可欠です。この連載が、みなさんが、自分らしい人生を送るためのお金のことを考え始めるキッカケになればうれしいです。<楢戸ひかるの「お困り家計」の見直し術>1、 私(わが家)の未来をデザインしてみる 2、 「未来のわが家の年表」を作成し、私(わが家)のお金のことを考えてみる 3、 お金の流れを整理する 4、 クッション口座を上手に使う 5、 家計簿でわが家の歩幅を把握する 6、貯金は、自分らしい人生を送るための「手段のひとつ」と捉えるべし■楢戸ひかる プロフィールHP 「主婦er」 を通じて、「これからの主婦の在り方」を発信中。吉祥寺の人気カフェで、マネーライター歴20年の経験を生かした「お金のワークショップ」を開催しています。【楢戸ひかるのワークショップ: お金のリビング 】
2018年05月26日ファイナンシャルプランナー資格を持つ筆者ですが、じつは、長らく(10年間)家計簿がつけられませんでした。何度も何度も、家計簿をつけ続けることに失敗した私がたどりついた結論とは…。私自身の体験談とともに、がんばらなくても続けられる家計簿の手抜きワザを2つご紹介します。【楢戸ひかるの「お困り家計」の見直し術】 Vol.1 お金は「いくら」あれば安心? 貯まらない人の失敗パターンとは Vol.2 住宅ローン、教育費…「貯金しなきゃ!」と、焦る前にすること Vol.3 「節約」ではお金が貯まらない!? 貯まる人が持っている“口座”とは Vol.4 結婚式、医療費…「急な出費」のピンチを救うプロの技 ■ダメだった最初の10年間の話私は結婚してから最初の10年間、家計簿をつけられませんでした。毎年、年の始め(というか前年度末)に、「来年こそ、きちんと家計簿をつけよう!」と新しい家計簿を買っていましたし、大枚をはたいて家計簿ソフトを買ったことも何度かあります。ありとあらゆることを試したものの、ことごとく玉砕して、何度、レシートの山を捨てたことか! いまでも、大量のレシートを捨てたときの、敗北感に似たドヨーンとした気分を思い出すことができます。■家計簿が続くようになった分岐点は?いま、結婚20年目ですが、前半10年は家計簿がつけられず、後半10年は家計簿が続いています。分岐点は、何だったのか? それを考えてみると、理由は、ひとつ。それは、「家計簿を『きちんと』つけるのを諦めた」ことなんです。ファッション誌に出てくるような美男美女が現実にはそういないのと同じで、メディアで紹介されるような「きちんと」した家計簿をつけられる人なんて、そういない。「私自身は、家計簿を『きちんと』つけられないのだから仕方ない」。そう割り切れたことが、ものすごく大きな進歩でした。では、私が「手を抜くと決めたこと」とは、何だったのかご紹介しましょう。■手抜き技その1:家計簿には全部書かない家計簿をつけるとなると、とかく「家計に関する、全部のお金を記載しなければ!」と思いがち。ですが、実際は、お金の流れのうち、家計簿で管理すべきは、次の図の赤い囲みの部分だけです。言い変えれば、「家計費」と「クッション口座」の2点だけ家計簿で管理すれば良いのです。住居費、保険料は、多くの家庭の場合、毎月決まった金額でしょう。水光熱費や通信費、教育費(学費、塾代、習い事代)なども含め、私は赤い囲みの部分以外は、半年に一度、エクセルで数字を一覧にする程度です。「家計簿で管理すべきは、赤い囲みの部分だけ」と思えば、「何もかも『きちんと』つけなければ!」という焦りにも似た気持ちが、少し和らぐのではないでしょうか? ■手抜き技その2:費目はシンプルに家計簿をつけ続けるためには、費目をシンプルにすることも大切です。たとえば、「家計簿の費目は、2科目だけ(「食費」「その他」)」という方がいらっしゃいました。「そんなのでいいの?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、正解です!家計簿をつける目的は、お金の流れを把握すること。多くは望まず、できる範囲で続けることが大切です。私は、現在、下記のような費目で家計簿をつけています。ご参考までに公開しておきますね!●楢戸ひかる自作の家計簿次回は、「節約、貯金から抜け出したい! ママが楽チンになる「お金」の管理術」です。■楢戸ひかる プロフィールHP 「主婦er」 を通じて、「これからの主婦の在り方」を発信中。吉祥寺の人気カフェで、マネーライター歴20年の経験を生かした「お金のワークショップ」を開催しています。【楢戸ひかるのワークショップ: お金のリビング 】
2018年05月25日夫と妻両方に収入がある共働き夫婦。ただ、専業主婦(専業主夫)のいる世帯よりも自由時間がとりにくいため、家計簿の管理がなかなかできないかたも多いのではないでしょうか。今回はそんな共働き夫婦の家計管理術についてご紹介します。 1. 共働き夫婦の家計簿ってどうしてる?共働き夫婦は、家計簿についてどうしているのでしょうか。貯金のできない共働き夫婦夫と妻、2つの収入があるにも関わらず、貯金額は専業主婦のいる世帯より少なかった……。と言う話をよく聞きます。それはもしかしたら「収支管理」などの家計簿付けができていないからではないでしょうか。それではなぜ家計簿をつけないのか。忙しいから、やりかたがわからないなど様々な理由はあるかもしれませんが、「危機感がないから」というのが1番かも。お互いに安定した収入があり、どちらかが貯金してくれているだろうという気持ちでいると、家計管理に対して気が緩んでしまいますよね。貯金ができる共働き夫婦それでは貯金ができている共働き夫婦は、どうやっているのでしょうか。やはり「お金を貯める目標」というものを夫婦で共有し、家計簿をつけて収支管理をしっかりと行っているのだと考えられます。各生活費はどのくらいが妥当?家計簿をいざ付けてみても、「これって赤字?」「この月収で費用は多い?少ない?」「貯金額はいくらが妥当?」など、疑問が浮かびがち。共働き夫婦の手取り金額に対する生活費の理想の割合は以下のとおりです。食費:15%住居費:25%水道光熱費:5%通信費:5%保険料:7%お小遣い:10%日用雑費:2%交通費:2%趣味・娯楽費:2%被服費:2%交際費:2%貯蓄:20%その他:3%なお、保険料(生命保険・自動車保険など)やその他(教育費や駐車場代など)の支出や貯金額については、ローンや子どもの有無によっても変わることをご了承ください。 2. どうやって貯金する?今の生活レベルを落とさずに貯金する方法は、収入を増やすのが最も手っ取り早いのですが、現実的ではありません。やはり貯金をするという意識を持ち、実際に行動することが大切です。そのためにできることは何があるのでしょうか。家計簿をつける何よりも必要なことは、家計簿を付けて収支を知ること。時間がないかたは、数円単位の端数は気にしないで、ざっくり記入していくと良いでしょう。とりあえず大まかでも良いので、何にどのくらいの金額がかかっているかを数字で知ることが重要。収支を見直す家計簿を付けることで、何が家計を圧迫しているかが一目でわかります。食費や水道光熱費など生きるために必要な生活費を削るのは難しいかもしれませんが、保険や携帯料金のプランなどを見直すことは簡単にできるでしょう。よくわからない場合は、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのもおすすめ。口座を分ける夫婦の口座はどのように管理していますか?おすすめなのが、「口座を分ける」ということ。まず必ず用意したいのが「貯蓄用口座」。夫と妻それぞれの名義で持っていると安心です。給料日に決められた額を振り込んでおくことで確実に貯金ができます。あとは夫婦どちらかの名義で「生活費用」と「養育費用」等の口座を作り、こちらも給料日に決められた額を振り込んでおきます。あると便利なのが「予備費口座」。黒字で余った分のお金を入れておくと、支払いで足りない分や冠婚葬祭や医療費などで、急にお金が必要になったときに引き出すことが可能。貯蓄用口座からは引き出さないようにしましょう。貯金額の目標を決める目的がないと貯蓄も頑張れません。マイホームの頭金として「1000万貯める」とか、自動車の購入のために「500万」、子どものために「500万」など、夫婦で話し合って目標を決めておきましょう。ブログで家計簿を公開してみる同じくらいの世帯年収で、家計簿や節約術を公開しているブログなどを参考にしてみると良いかもしれません。逆にご自分で家計簿を公開してみると、コメントでいろいろなかたからアドバイスがもらえたり、情報交換ができるかも。家計簿アプリで簡単家計管理時間がないかたにおすすめなのが、スマホの家計簿アプリで家計管理をするということ。2つの家計簿人気アプリをご紹介します。Zaim(ザイム)> App Store> Google Play700万人が利用している人気の家計簿アプリ。紙のレシートをスマホのカメラで撮影すると、品目や金額を自動で読み取ってくれます。他にも、約1,500の金融機関の公式サイトに接続することで、支出や収入の明細を自動で取得。分析グラフにより、家計簿の見直しもラクラクできます。アカウントが共有できるので、夫と妻両方の管理が可能に。マネーフォワード> App Store> Google Playレシート読み取りやグラフ化など基本的なことはZaim(ザイム)と同じ。ただこちらは、国内の全銀行を含む2,600以上の銀行・クレジットカード・証券・FX・電子マネー・ポイント等、幅広く連携できるのが特徴です。携帯の料金プランや通話料なども取得してくれるので、プランの見直しまでできちゃいます。Excelで家計簿を管理アプリが合わないかたは、Excelもおすすめ。Excelのほうが自由度が高いので、家計簿を自分好みにカスタマイズできます。シンプルにつけたいかたは「収入」と「支出」と「収支」の項目を作り、カテゴリごとに金額を入力し、関数で合計を出すだけでOK。やりかたがよくわからないかたや、いちから作成するのが面倒なかたは、「家計簿のテンプレート」をダウンロードするのがおすすめですよ。無料で質の良いものがたくさん出回っています。 共働き夫婦に必要なのは「貯金する意識」です。なんのために貯金するのか目標を決めて、家計簿を付けてみましょう。毎月の収支を知り、切り詰められるところや節約できるところを見直してくださいね。全体の金額が分かれば、貯蓄用口座・生活費用口座・養育費用口座・予備口座などを作り、給料日にそれぞれ振り込みましょう。悩んだときは、ファイナンシャルプランナーに相談したり、ブログ等で他人の収支を知るなど、積極的に動いてみてください。 参考:あなたの家計簿見せて!
2018年04月22日チラシをチェックしてなるべく安いお店で買い物をするなど、節約をするママは多いもの。限られたお金だけでやりくりしなければいけないから、家計の管理は難しいですよね。「今年は景気がいい」なんて言われることもあるけれど、いまいち実感できていないなんてことも。では、2018年の家計についてどう感じているのでしょうか?2018年は「苦しい」が優勢…?しゅふJOB総研が1月19日、「家計と稼ぎ方」に関する調査(N=745名)の結果を発表しました。これによると、2018年は家計に余裕がない人が多いようです。Q.あなたのご家庭について、2018年の家計はどうなりそうですか。感覚に近いものを教えてください(単一回答)1位:家計が苦しくなりそう…48.9%2位:変化はなさそう…39.2%3位:家計にゆとりができそう…11.9%もっとも多かったのは、「家計が苦しくなりそう」で、約50%。例年と比べて、「変化はなさそう」と回答した人も約40%と、今年もお財布事情は少々厳しい予感。一方、「家計にゆとりができそう」と回答したのは、わずか11%ほど。どうしてゆとりができそうなのかまではわかりませんが、「子育てがひと段落する」「育休が終わって復職する」など、「出費が減る」もしくは「収入が増える」ようなことが待っているのかもしれませんね。家計を増やすための手段1位は「副業」家計が苦しくなりそうとの見方が優勢のようですが、もしも家計を増やす必要が出てきたら、あなたはどうしますか?これについても調査結果が出ているので、TOP5までを紹介します。Q.もしあなたが本業以外で家計を増やすとしたら、どんな方法を選択しますか。(複数回答)1位:副業(雇用契約)…39.2%2位:副業(業務委託契約)…34.1%3位:ポイントを貯める(Tポイントなど)…31.8%4位:中古品など所有物を売る(メルカリ・ブックオフなど)…29.5%5位:金融商品の売買(株、投資信託、通貨など)…23.0%1位、2位はいずれも「副業」の項目。以前は、情報が漏洩することなどが懸念され、副業を禁止する企業がほとんどでしたが、最近では副業を推進する企業も増えていて、ある意味イマドキな回答なのかも。3位には、「ポイントを貯める」が続きました。地道な努力ではありますが、“塵も積もれば”。いつも同じお店で買っているというママには、ピッタリの方法ともいえそうです。お金がすべてではないと言いつつも、お金がないと生活はできません。今は「苦しくなりそう」という人が多いですが、いつか「ゆとりができそう」が100%になればいいですね。(文・三軒茶屋すみ子/考務店)
2018年02月05日こんにちは、家計管理プランナーのあきです。『子どもが産まれたので、学資保険に入ろうと思います』そのような相談は比較的多く寄せられます。子どもが小さいうちに加入するほど、1年の負担額が小さいこともあって、子どもが産まれたと同時に学資保険に加入するというケースも多くみられます。子どもが小さいうちからお金を準備しなくては…と焦ってしまうようです。私は、「つけるだけで貯まる家計簿の書き方」の書籍を出版し、全国から家計やお金に関する相談メールをたくさんいただいたり、それに答えたりしています。また、現在3人の子どもを育てている主婦でもあります。家計管理の視点から、学資保険について一緒に考えてみましょう。家計管理における学資保険学資保険に加入すると、子どもが成長し、学費が気になる頃にまとまったお金を受け取ることができます。お金を貯めることが苦手な方は、学資保険で強制的にお金を貯めておくことで、将来「子どもの進学のためにかけられるお金がない!」という事態を防ごうと考えがちです。しかし、この学資保険が、家計管理においてはやっかいなものになる可能性があります。失敗しがちな学資保険学資保険は、最後までキチンと支払いを続けられれば、将来の家計の大きな助けになる可能性があります。しかし、一部の家計の中には、学資保険の支払いによって家計が圧迫されてしまい、途中解約をしなくてはいけない状況に追い込まれることがあります。加入を決めた時は、子どもは生まれたばかり。習い事の費用も、学費もかからないので、家計における子どもの教育費の負担額はそれほど大きくありません。食費を圧迫するほどの食事量も必要ありません。自分の部屋もないことが多いので、光熱費にも影響はほとんどありません。したがって、学資保険の支払いが増えてもさほど苦労せずに払い続けられます。しかし、子どもが徐々に大きくなってくると状況が変わってきます。習い事を始めたり、学費もかかるようになります。食事量も大人並みになります。自分の部屋を持つほどの年齢になれば、スマホが欲しい、エアコンやテレビが欲しいと言い出すこともあります。子どもにかかる費用は赤ちゃんの頃と比べると、増加する一方です。それなのに、給料は赤ちゃんの頃とそれほど変わっていない-…。このような時に、とたんに学資保険の支払いが家計を苦しめる存在に変わってしまいます。子どもの成長とともに、収入も上がっていれば問題ないのですが、増える費用に比べて収入の上昇が追いつかないと、結局途中解約をせざるを得なくなり、それなら初めから自分で貯めていた方が得だった…というような事態にもなりかねないのです。学資保険で成功するには学資保険の加入を成功させるためには、子どもが小さいうちの家計状況ではなく、子どもが大きくなった時の家計状況をある程度予測する必要があります。・子どもが大きくなり、習い事始めたら家計はどうなるか?・学費がかかるようになったら家計はどうなるのか?・光熱費や通信費が上がったら家計はどうなるのか?・収入が上がる見込みはあるのか?そのようなことを総合的に見ながら、加入しても支払い続けられるかを検討しましょう。まとめ家計管理の観点から考えると、子どもが産まれたからといって、学資保険への加入は必須ではありません。今現在の家計状況ではなく、将来的な家計状況を見据えた上で加入を検討することが、一番重要です。途中解約してしまっては意味がなくなってしまいます。自力でお金を貯められる自信がない人ほど、つい強制的な貯蓄にひかれてしまうもの。赤ちゃんの時にはラクラク支払えた学資保険が、数年後には学資保険の支払いがあるために、日々の食事さえもままならない…という家計にならないように、慎重な判断が求められます。*本文は、学資保険を否定するものではありません。あき家計管理プランナー。「あきのズボラ家計簿(KKベストセラーズ)」の著者。子育て世帯の実践的な家計管理に詳しい。2年で350万円貯めた!ズボラ主婦の節約家計簿管理ブログ1日1行! 2年で350万貯めた あきのズボラ家計簿
2018年01月15日新年がスタートして新しい目標をかかげた人も多いのではないでしょうか。パパママ世代なら最も気になるのがお金。教育費は子どもの年齢とともに増加傾向にあるため、毎年家計については頭を悩ませていると思います。そこで、家計簿についての調査をしてみました。Q.家計簿、つけている? どうつける?1.手書きでつける 24.0%2.エクセルなどの表計算ソフト 3.3%3.パソコンの家計簿ソフト 1.9%4.Webサービス 0.2%5.スマートフォンアプリ 7.9%6.その他 2.0%7.つけていない 60.6%もっとも多いのは、家計簿をつけていないという人で60.6%という結果になりました。家計簿をつけている人の中では、手書きが24.0%で一番多いという結果に。みなさん家計簿どころではないようです。■忙しくて家計簿なんてつける暇がなーい!家事に育児にと忙しいママたちは、家計簿をつけないのは暇がないからというのが理由。なかには悲しくなるからつけないという人もいました。でも、忙しくても悲しくても現実を知るためには、家計簿をつけないとあなたの家計の穴は発見できませんよ。「つける暇があるなら別のことをしたい。家事をしたい。休みたい。…あ、だからお金貯まらないのかな」(静岡県 40代女性)「つけていません。物欲よりも必要な出費ばかりなので、通帳の記載が家計簿代わりな感じです。子どもたちが受験生になると、毎月何十万と引かれていくので、光熱費や保険料引き落としの後の余ったお金が生活費…」(神奈川県 40代女性)「つける暇がない! 暇を作るのなら、家事や育児に専念したい! 自分の自由な時間もお金もないのに、家計簿なんて考えられない! 毎月いっぱいいっぱいの我が家です」(神奈川県 40代女性)「無駄遣いする余裕がないし、毎月ギリギリで生きているので、家計簿をつけると悲しくなるからつけない。買い物中もお財布の中身をどうやりくりするか悩んでいるから、家計簿でまた数字と戦うのは精神的にも脳みそ的にも無理」(三重県 40代女性)■家計簿はつけるだけではなくあとで見返すのが正解家計簿をつけている人の中には、つけっぱなしで終わってしまうケースも。家計簿は振り返ってこそ意味があるのです! 保険料や車検など、一定期間に出費がある大きなお金は初めから分かっているのなら毎月積み立てておけば安心。直前になってヤバイという経験をしたことのある人は要注意です。「現金はざっくり袋分けで、カードで払った分はだいたいメモしておいて、なんとかやれています。保険料とか学校関係の支払いは、年間分を12ヶ月で割って毎月積み立ててたら無くならないようには気をつけています」(千葉県 40代女性)「ずっとつけています。日記代わりかな。家族が増えて光熱費が上がったけど、新しい家電に変えたらまた下がったなぁとか、意外に面白い」(神奈川県 50代女性)「生活費の中でオーバーしないようにしています。月に何の出費が多かったのか反省するための記録はやってます」(茨城県 40代女性)■節約意識の目覚めは家計簿がいちばん浪費グセのある夫や妻がいる人にはおすすめしたいのが、お金の見える化。グラフなどで収入と支出がわかれば、どれだけ使ってしまったかも一目瞭然。まずは自分がお金を結構使っているという事実を知ることが、節約への第一歩です。「うちも以前はつけていなかったのですが、どうしてもどんぶり勘定になってしまい、生活がギリギリで赤字の月もたまにあったことから一念発起。エクセルで家計簿を作り、ここ数年は真面目につけています! 不思議なもので、出費を細かく入力できるようにして、毎月の費目ごとの合計や水道光熱費の前年との比較が一目でわかるようになると、自然と節約意識が働くようで、来月どうしよう…と途方にくれることはなくなりました」(宮崎県 40代男性)Q.家計簿、つけている?どうつける?アンケート回答数:6149件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2018年01月10日日々の暮らしのなかで、「お金がなかなか貯まらない」と悩んでいる人は多いことでしょう。その場合には、投資よりもなによりも家計を見直すことが必要になってきます。ファイナンシャルプランナーの横山光昭(よこやまみつあき)さんは、「本格的な投資を始めるのは、月収の7.5ヶ月分の貯金」ができてから」と話します。それではつねに「お金の不安」につきまとわれている方は、どうやってお金が貯まる強い家計を作ればいいのでしょうか。■貯まる! 強い家計を作る前回の記事で「投資の欠点」を知ったところで、ここであらためて3000円投資生活の「基礎部分」である「貯まる家計」についてご紹介したいと思います。人には、それぞれにあった次のような「お金のステージ」があります。●第1ステージ:お金を管理する家計簿を使ってお金の流れを把握する、ムダな支出をおさえる、少しずつ貯金を始めるなど、実生活に関わるお金をマネジメントしていく段階。●第2ステージ:お金を学ぶお金を今後どう活用するか基本的な知識を学ぶ段階。●第3ステージ:お金を活かす投資を実践するのは、第3ステージです。3000円投資生活を成功させるためにも、この段階をきちんとこなすことが大事です。とりわけ、第1ステージである「お金を管理する」をおろそかにしていては、けっしてうまくいきません。「お金をきちんと管理し、ムダな支出をおさえ、強い家計を作ることができてはじめて、無理なく貯金と投資を行うことができるのです」(横山さん)同じくらいの収入であっても、堅実に貯めていく人と、いつもお金を使いきってしまい、カツカツな気分で暮らしている人がいるのはなぜなのだろうか? 自分の軸を作り上げるためにも、「お金の使い方を3つに分ける」ということをぜひとも知っておいて欲しいと思います。■お金の使い方の3分法(1)消費生活するのに必要なものの購入や、使用料としての支払い全般。生産性はさほど伴わない。【例】食料や住居費、水道光熱費、教育費、被服費、交通費など(2)浪費生活に必要でないもの、今をひたすら楽しむためなどの、無意味な使い方のこと。いわゆる無駄づかいで、もちろん生産性もない使い方。【例】嗜好品(タバコやお酒、珈琲)、程度を超えた買い物など(3)投資将来の自分にとって有効なお金の使い方。資産運用のことだけを指すのではなく、何かを学ぶ、本を読むなどもこれに当たる。【例】習い事、本代など学ぶための費用、投資信託、貯蓄など出典: 「年収200万円からの貯金生活宣言」 (横山光昭著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)より抜粋まずはこの表を参考にして、家計の支出をあなたなりに「消費」「浪費」「投資」に3つにわけてみましょう。これだけでも十分、お金が貯められる体質作りへとつながります。■月収の7.5ヶ月分は、まず「貯金」今回の連載では、「月々3000円」という無理のない金額で、金融商品への投資をスタートすることをおすすめしていますが、本来は、支出を管理して、「強い家計」になってきたなと感じてから、「投資」を視野にいれます。では、投資というのは、家計全体の中で、どれくらの割合、するものなのでしょうか?「収入を100とした時、『貯金15%』、『金融商品への投資や自分や家族への投資10%』となるのが理想です」(横山さん) さらにつっこんで、「「貯金」と「投資」の線引きはどこにあるのでしょうか?」。ここで気になるのが、貯金の目標額です。いくらに設定したら良いのでしょうか? 横山さんはいいます。「貯金は、『目の前のピンチを切り抜けるためのお金』です。私はいつも家計相談に来られたみなさんに、『最低でも、使うための貯金(月収1.5ヶ月分)と、おろさない貯金(月収6ヶ月分)を持っていてください』」と、お伝えしています」。<「使うための貯金」「おろさない貯金」>●使うための貯金生活費がたりなくなったときや、ちょっとした予定外の出費などに対応できるようにするためのお金●おろさない貯金病気やケガ、突然の退職などにより万が一収入が途絶えても、当面生活できるようにするための「生活防衛資金」出典: 『はじめての人のための3000円投資生活』 (横山光昭著/アスコム刊)より抜粋「本当は、おろさない貯金は6ヶ月以上あるのが理想ですが、まずは月収7.5ヶ月分の貯金をつくって欲しい」とのことです。反対にいえば、「3000円投資生活」を始めるにおいて、「投資」を本格的に視野にいれるのは、「月収の7.5ヶ月分の貯金」ができてからということになります。■家族マネー会議のすすめこの記事を書いている私自身、投資を始めてみて思うのは、「キリがないな」ということ。ある意味、不労所得を得ることもあるので、投資スイッチが入ってしまうと、「もっと、もっと…」というような欲がわき起こってくるのです。横山さんは言います。「投資をする目的やゴールをはっきりさせておきましょう」。目的やゴールがはっきりしている方がモチベーションも上がるし、「今月は少し余裕があるから、無駄使いせずに貯金や投資にまわそう」といった気持ちにもなるため、成果に大きな違いが出ます。もし、「お金がないと不安」といった漠然とした不安から貯金や投資を始めてしまうと、いくらお金が貯まり、お金が増えても、不安は拭いきれません。そうなると、常にネガティブな気持ちでお金に向き合うことになり、貯金や投資が楽しく感じられなくなります。そんな「事態」を避けるために、横山さんがおすすめしているのが、「家族マネー会議」。子どもたちの要望をとりいれながら家族の価値観の共通化を図り、家族全員で楽しみながら、少しずつ節約を開始して、余ったお金を、貯金と投資に回していくのです。この記事を書いている私自身、横山さんのご提案に従って「家族マネー会議」を開くことにしました。毎週日曜日、3人の息子たちは「今週の経費精算」をします。経費として精算できるのは、「食費」「文房具」「書籍代」。経費の一覧表を家族みんなで見ながら、中学生の次男に「ジュースを毎日買っているけれど、これは経費では出せないね?」とか、高校生の長男に「おなかすく時期だから、この学食で買ったハッシュドポテトは経費で出すよ」などという会話をします。「家族マネー会議」を開くと、家族の価値観の共通化ができて楽しいです。次回は、「ムダになる投資vs.成功する投資の違いは?」です。■今回取材にご協力いただいた横山光昭さんの著書 『はじめての人のための3000円投資生活』 (横山光昭著/アスコム刊 ¥1,100(税別)
2017年08月31日みなさんは家計簿をつけていますか?過去につけたことはあるけれど、続かずにやめてしまったという人はけっこう多いのではないでしょうか。『公益財団法人 家計経済研究所』が2012年~2015年に30~50代夫婦を対象に行った“家計簿の記帳状況”調査によると、「一度もつけたことがない」と答えた人は妻が共働き世帯の場合14%、専業主婦世帯の場合は11%という結果が出ています。この結果から、家計簿を今まで一度もつけたことがないという人は少ない ことがわかります。では、家計簿をつけている人は何のためにつけているのでしょうか?また、家計簿をつけていない人はなぜつけていないのでしょうか?それぞれの理由について、家計簿をつけている人といない人、両方からお話を聞いてみました。その結果、家計簿をつけたほうがいい人とつけなくてもいい人の特徴が見えてきました。●家計簿をつけている理由は?まずは、家計簿をつけているという人からお話を聞きました。『結婚してから家計の管理を任されるようになったので、毎日の習慣としてつけ続けています。面倒くさいと思うこともありますが、だんだん簡略化していっているので、今はもう慣れました。Excelで管理するようになって、だいぶラクになりましたよ。家計簿をつけていると毎月の収支が明確になるので、何にお金を使いすぎたかも一目瞭然 。今月は外食をしすぎたから来月は引き締めようとか、そういった調整もできるので貯蓄もしっかりできます』(40代女性/専業主婦・家計簿歴14年)『共働きなのになぜかお金が貯まらなくて、何にお金を使っているのか把握するために約1年前から家計簿をつけ始めました。アプリでつけているので、そんなに大変ではありません。家計簿をつけ始めて、ようやくそれぞれの無駄遣いが判明し、お互いにお金の使い方が変わりました 。最初は赤字なんて月もあったけど、今は順調に貯金ができています』(30代女性/会社員・家計簿歴1年)「毎月の収支を把握するため」という理由が多いようです。何にいくら使っているのかざっくりでも把握しておくと、無駄遣いも見えてきます。その無駄遣いを改善することでお金が貯まるようになるということですね。これは、家計簿をつける意味がしっかり家計に反映されているパターンです。しかし、中には『赤字家計を改善しようとして家計簿をつけてはいますが、全然変わりません』(20代女性/専業主婦・家計簿歴7か月)という人も。家計簿をつける最大の目的は「無駄遣いを可視化して改善していくこと」。ただつければいいというわけではなく、無駄遣いの見える化ができるような家計簿のつけ方をする必要があるようです。●家計簿をつけていない理由は?次に、家計簿をつけていない人にお話を聞きました。『家計簿をつけていなくても、自動積立で毎月きちんと貯金ができている からです。夫婦で財布が別なので、詳細な収支はわかりませんが、お互いに自動積立で給与から毎月決まった額が貯蓄に回ります。給与から貯蓄分と生活費を引いて、残った分はそれぞれ自由に使っていますが、それで生活が回らなくなったことはないので、いいかなと』(30代女性/会社員)『つけていたこともありましたが、面倒くさくなってしまってやめました 。家計簿をつけていてもつけていなくても、あまり変わらないし、時間のムダのような気がして……』(30代女性/パート)『毎月の収支は特に変わらないので、いちいち家計簿をつける意味はない と思い、つけていません』(40代女性/パート)家計簿をつけなくてもきちんと貯金できているから必要ないという人と、家計簿をつけてもつけなくても変わらないと思うからつけていないという人に分かれるようです。単純に「面倒だから」という理由だけの人も多いでしょう。●家計簿をつけたほうがいい人とつけなくていい人の特徴それぞれの理由から見えてきた家計簿をつけたほうがいい人の特徴としては、・毎月の収支が把握できていない人・赤字の原因を突き止めたい人・無駄遣いを可視化して改善したい人・毎月の収支に大きな差がある人・家族で収支を共有してお金の使い方を改めていきたい人などが挙げられそうです。これらの傾向がある人は、家計簿をつけることで家計が健全になり、貯蓄も増えるようになるでしょう。家計簿をつけているにも関わらず、一向に家計が改善されず貯蓄も増えないという場合は、家計簿のつけ方を改めてみるか、ファイナンシャルプランナーなどお金の専門家に相談してみるのも手です。一方、家計簿をつけなくてもいい人の特徴は、・毎月の収支が把握できている人・貯蓄がしっかりできている人・収入が高くて無駄遣いをしない人などでしょうか。家計簿をつけることの最終的な目的は無駄遣いを減らして貯蓄を増やすこと ですから、貯蓄がしっかりできている人であれば家計簿をつける必要はないと言えるでしょう。そうでない人は、やはり家計簿をつけてお金の流れを把握する必要があります。過去に家計簿をつけて三日坊主だった人は、簡単に家計簿がつけられるアプリも出ているので、そういったものを利用してみてはいかがでしょうか。【参考リンク】・「消費生活に関するパネル調査」について(第23回調査結果)3.30~50代夫婦の貯蓄習慣 | 公益財団法人 家計経済研究所(PDF)()●文/パピマミ編集部●モデル/倉本麻貴(和くん)
2017年08月15日