公開中の映画『凪待ち』の全国78館 生中継舞台あいさつ付き上映イベントが6日、都内で行われ、香取慎吾、音尾琢真、白石和彌監督が出席した。6月28日に全国85館で封切られ、初週好スタートを切った映画『凪待ち』。そんな本作の好発進を記念した同イベントは、初日3日間の舞台あいさつ行脚に参加出来なかったファンの要望で実現したもので、全国78館の劇場で生中継された中、香取慎吾らが登壇して行われた。主演の香取は「1年前に撮影していたこの映画が公開されて、『観ました』という方々とお話をするのが最近の日課です。それぐらい色んな方が映画館に足を運んで観てくれて、幸せを感じています」と周囲の反応も上々のようで、「これからライブビューイングが終わったら一気に皆さんが観ると思うと、こんなに幸せなことはないですね」と全国の78館を訪れた観客に感謝した。舞台あいさつ中には、全国78館の観客から3人への共通質問を香取らが答えるコーナーも。観客の質問に3人が答えながらも、劇中で音尾が「ジェニファー」というセリフを言う場面で、西田尚美と恒松祐里が笑いをこらえていたエピソードを明かした香取は「こんなところで負けられないなと。(劇中で演じた)郁男プラス香取慎吾として『あー? なんだ? こいつ? 何言ってるんだ? 全然面白くない! 俺は笑わない!』」とその時に思った胸中を告白して笑いを誘った。イベントの翌日が七夕ということで、「自身の願い事は?」という質問に音尾は「今の願いごととしては白石監督とウチの娘がひいている夏風邪が早く治ればいいなという思いが正直なところです」と回答。音尾は白石監督作品に多数出演しており、それを羨ましく思ったという香取は「白石組にもう一度入ることですかね。監督が本当に香取慎吾が必要だと思った役でいいので、ぜひ白石組にもう一度参加出来たらという思いです」と願望を。『孤狼の血』では、音尾が男性のシンボルに入れた真珠を役所広司らにナイフでえぐり出される拷問を受けたが、香取は「真珠も入れますよ」と並々ならぬ覚悟であることを白石監督に猛アピールした。主演の香取慎吾と『孤狼の血』(2018年公開)や『麻雀放浪記2020』(2019年公開)を手掛けた白石和彌監督が初めてタッグを組んだ本作は、宮城県石巻市が舞台。人生のどん底まで堕ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンスで、恋人を殺され、さらに次々と襲いかかる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公の郁男を、香取が熱演している。
2019年07月07日映画『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』が2019年11月15日(金)に全国公開ロードショー。圧倒的スケールと映像美で描く日中合作映画標高8848M、氷点下50℃という過酷な環境。世界一高く、そして多くの登頂者を危険に陥れる山エベレストを舞台に、圧倒的スケールで贈るスペクタクル・エンターテイメント 『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』。物語は、ヒマラヤ周辺国家の地域平和のため、「ヒマラヤ公約」を締結する会議開催の前、機密文書の乗った一基の飛行機がエベレスト南部に墜落したところから始まる。実はその文書にはヒマラヤ地区の平和的局面を脅かす可能性のある内容が含まれていた。インド軍側が派遣した特別捜査官だと自ら名乗る二人の男、ヴィクターとマーカスは、ヒマラヤ救助隊“Wings”を探し出し、エベレストに登って機密文書を取り戻す手伝いを依頼。深刻な財政難に陥っていたWingsは、迷った結果ガイドを引き受ける。しかし、過酷な雪山の頂・デスゾーンでは思いも乗らない試練が待ち構えていた。様々な想いや世界規模の陰謀がからまり、物語は思わぬところに向かう。役所広司がエベレストに挑む日本と中国の合作映画として制作される『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』。もともと『M:I‐2』『レッドクリフ』などを手掛けた名プロデューサーのテレンス・チャンが役所広司のファンだったことからエベレストを舞台にした映画の制作がスタート。役所広司が演じるのは物語の主人公で、ヒマラヤ救助隊「Wings」の隊長・姜。エベレスト南部に墜落した飛行機から機密文書を取り戻すため、エベレストガイドの任務を引き受ける。シャオタイズー役 - チャン・ジンチューエベレストで遭難した恋人の遺体を探し出すためにWingsに入隊したシャオタイズー。無謀ともいえる行動を繰り返す。演じるチャン・ジンチューは中国の女優で『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』に出演していた。ハン役 - リン・ボーホンヘリパイロットでともにエベレストへの登頂に挑む。演じるリン・ボーホンは、台湾の俳優で「金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件」にも出演していた。日本語吹替版キャストには、『ルパン3世』の三代目・峰不二子役や『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎役など幅広いキャラクターを演じ分ける実力派声優の沢城みゆき、俳優・アーティストとしても活躍する宮野真守らが担当する。GLAY新曲「氷の翼」が日本語吹替版主題歌に日中合作で制作された映画『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』。日本語吹替版では、ロックバンド・GLAYが主題歌を担当することが決定。新色「氷の翼」を本作のために書き下ろした。作詞作曲を担当したTAKUROは、「様々な過去を背負う登場人物達の人生を、エベレストと言う究極の世界を舞台に描くこの作品を下地に「氷の翼」を書き上げました。過酷な運命から目をそらさず受け入れないといけないし、それでも人は自然の一部として生きていかなければならない、と言う事を意識して制作しております。」とコメント。世界最高峰エベレストを舞台に繰り広げられる激しいアクションと熱い人間ドラマをGLAYのロックバラードが、華麗に彩りを添える。作品詳細『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』原題:Wings Over Everest公開日:2019年11月15日(金)監督・脚本:ユー・フェイプロデューサー:テレンス・チャン出演:役所広司、チャン・ジンチュー、リン・ボーホン、ビクター・ウェブスター、ノア・ダンビー、グラハム・シールズ、ババック・ハーキー、プブツニン撮影監督:リ・ヨウキ美術監督:パク・イルヒョンチー・セバク音楽:川井憲次編集:デビッド・リチャードソンジョーダン・ディーセルバーグゾア・ジュイン配給:アスミック・エース
2019年06月15日戦後の沖縄で米軍の圧政に真っ向から挑んだ一人の男・瀬長亀次郎の戦いの姿を描いたドキュメンタリー『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー』から2年。この度、瀬長亀次郎の生涯と日本復帰直前の激動の沖縄に迫った新作『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』の公開が決定した。前作が公開されると、カメジローの地元・沖縄の桜坂劇場(那覇市)には猛暑にも関わらず何百メートルもの長蛇の列ができ、列に並んだおじいやおばあたちは「カメさんに会いに来た」と口々に話していた本作。いまもなお沖縄県民に寄り添い、ともに生きる彼の不屈の精神を感じさせるドキュメンタリーは、東京、大阪、名古屋、札幌、京都、神戸をはじめ全国に伝わり、大きなブームを巻き起こした。そして、新作『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』では、カメジローが残した230冊を超える詳細に書き記された日記を読み解き、政治家としての一面だけでなく、妻や娘らと過ごす日常や、夫や父親としての様々な顔に迫り、彼の不屈の精神の根底にあるものを浮かび上がらせる。また、前作では描かれなかった、沖縄の歴史を語るには欠かせない教公二法阻止闘争、毒ガス移送問題やコザ騒動、沖縄と核など、返還へ向けて進んでいく熱い闘いや、カメジローと当時の佐藤栄作首相の国会での迫力ある魂の論戦が12分間にわたり映し出され、沖縄の心、そして現在もなお解決されない事象の原点を浮き彫りにしていく。音楽は前作と同じく坂本龍一が担当、「Sacco」に加え、新たに書きおろした曲「Gui」がカメジローの不屈の生涯を静かに熱く奏でる。さらに日本映画界きっての名優・役所広司が語りとして参加。役所さんの力強くも、優しさを秘めた語りが胸に響くものとなっている。前作を鑑賞した人々からの「家庭でのカメジローの顔を知りたい」「どうして、こんなに不屈の精神を宿すに至ったのか?」、そして「かっこ悪いカメジローもみてみたい」といった“人間”カメジローをもっと見たい、という声に押されたという佐古忠彦監督。「前作でご覧いただいた、国会論戦で時の首相に激しくぶつかっていった亀次郎の姿に、多くの人が快哉を叫んだが、その魂の言葉を生みだした原点も日記に残されていた。亀次郎は、何のためにこれほど不屈に一本の道を歩み続けたのか。その先に何があったのか。沖縄の歴史と亀次郎の言葉が、その答えを導き出す。そして、それは、後世へのメッセージとなって語りかけてくる」とコメントを寄せている。『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』は8月17日(土)より沖縄・桜坂劇場にて先行公開、24日(土)より東京・ユーロスペースほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー 2017年8月26日よりユーロスペースにて公開© TBSテレビ
2019年06月13日役所広司と『M:I‐2』『レッドクリフ』などを手掛けた名プロデューサーのテレンス・チャンがタッグを組んだ日中合作『Wings Over Everest』(中国題:氷峰暴)が、『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』として公開決定。6月15日に開幕する「第22回上海国際映画祭」に役所さんも参加することが分かった。本作は、標高8,848m/氷点下50度という過酷な条件下の世界最高峰・エベレストを舞台に、圧倒的スケールと映像美で贈るスペクタクル・エンターテインメント。日本映画界を代表する名優・役所広司が主演を務め、“ヒマラヤの鬼”と呼ばれ、ヒマラヤ救助隊・Wingsを率いる隊長・姜を演じる。極限地帯でのドラマに説得力を持たせる確かな演技力はもちろん、これまでのイメージを覆すような激しいアクションシーンにも挑む。プロデューサーには、名監督ジョン・ウーのハリウッドデビューを後押しし、『フェイス/オフ』『M:I‐2』『レッドクリフ』シリーズなど世界的大ヒット作を手掛けてきたテレンス・チャン。昨年の東京国際映画祭に来日した際、「役所広司さんの大ファンで、彼のことを世界で一番優秀な俳優だと思っていたので、いつか一緒に仕事がしたいと思っていました。ファンタスティックだった!」と語っており、日中映画界の最高峰2人の化学反応に期待が高まる。また、中国で大ヒットを記録し第83回アカデミー賞外国語映画部門中国代表作品に選ばれた『唐山大地震』のヒロインで注目され、最近では『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』などハリウッド超大作への出演も続くチャン・ジンチュー、「Hey! Say! JUMP」の山田涼介主演ドラマ「金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件」や映画『オーロラの愛』の台湾人俳優リン・ボーホンらが、役所さん演じる姜が率いるWings隊のメンバーとして出演。国際色豊かな俳優陣の共演にも注目だ。「上海国際映画祭」には役所さんとともにテレンス・チャン、チャン・ジンチュー、メガホンをとったユー・フェイ監督がレッドカーペットイベント&記者会見に臨む予定。『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』は11月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年06月11日岡田准一と役所広司が、石田三成と徳川家康をそれぞれ演じ、国民的ベストセラーを完全映画化した映画『関ヶ原』が、6月2日(日)に地上波初放送されることが決定した。本作は、司馬遼太郎原作の累計部数590万部を超える国民的ベストセラーの初の完全映画化作品。『日本のいちばん長い日』の原田眞人監督がメガホンをとり、岡田さんと役所さんのほかにも、初の本格時代劇参戦となった有村架純や、東出昌大、音尾琢真、滝藤賢一、松山ケンイチら豪華キャストたちが出演し話題となった。今回、ただ正義を信じ、不器用で人間味のある、という新たな三成像を誕生させた岡田さんは、撮影現場では“岡田”三成と呼ばれるほどのハマり役だったとか。岡田さん自身も「司馬先生の三成像が僕の三成像の基盤となっているところはあります。泥くささがあって純粋でシビアでもある。いろいろな表情のある三成にしたい」と語っている。一方、徳川家康を演じた役所さんは、今作では特殊メイクに加え、何倍も大きくしたような体格で恰幅がいい“狸親父”家康を創造。そんな三成と家康のバトルは必見だ。そして3000人のエキストラ、のべ400頭に及ぶ騎馬や鉄砲隊が入り乱れる壮絶でリアルな合戦シーンが見どころとなっている本作だが、監督がこだわったというロケーションも注目ポイント。大坂城、大垣城、伏見の加藤清正屋敷などの一部はセットが作られたが、ほとんどのシーンはロケーション撮影。下鴨神社、百済寺、弘誓寺、彦根城、光明寺、日吉大社、東福寺、金剛輪寺などでの撮影は、「本物の場所に立って演じられるのはとても嬉しい」と岡田さんが語っていたように、俳優陣にも大きな影響を与えたという。濃密な人間ドラマに加え、大迫力合戦シーン、各地の名だたる国宝級・歴史的建造物など、見どころ満載の本作をぜひお見逃しなく。なお、もうすぐ岡田さん主演のドラマスペシャル「白い巨塔」が5夜連続で放送。こちらも併せてチェックしてみて。映画『関ヶ原』は6月2日(日)21時~テレビ朝日にて放送。テレビ朝日開局60周年記念 5夜連続ドラマスペシャル 山崎豊子「白い巨塔」は5月22日(水)~26日(日)21時よりテレビ朝日にて放送。(cinemacafe.net)■関連作品:関ヶ原 2017年8月26日より全国にて公開© 2017「関ヶ原」製作委員会
2019年05月16日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、様々な男性俳優がスーツ&タキシード姿で登場した。『空飛ぶタイヤ』で優秀助演男優賞を受賞したディーン・フジオカは、エンポリオ・アルマーニのスーツとシューズで決め、ジャガー・ルクルトの時計を身につける。司会の西田敏行から「非の打ち所がない」と絶賛され、照れを見せる場面もあった。『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子。』で新人俳優賞を受賞した中川大志は、スーツ、シューズ、アクセサリー全てイブ・サンローランで固める。『孤狼の血』で最優秀主演男優賞に輝いた役所広司は、最優秀助演男優賞を受賞した昨年と同じく、スーツ・シューズ・アクセサリーをジョルジオ・アルマーニで揃えた。■最優秀賞受賞リスト作品賞…『万引き家族 』監督賞…是枝裕和(『万引き家族』)主演男優賞…役所広司(『孤狼の血』)主演女優賞…安藤サクラ(『万引き家族』)助演男優賞…松坂桃李(『孤狼の血』)助演女優賞…故・樹木希林さん(『万引き家族』『日日是好日』)アニメーション作品賞…(『未来のミライ』)脚本賞…是枝裕和 (『万引き家族』)音楽賞…細野晴臣 (『万引き家族』)編集賞…上田慎一郎 (『カメラを止めるな!』)録音賞…浦田和治 (『孤狼の血』)照明賞…藤井勇(『万引き家族』)撮影賞…近藤龍人(『万引き家族』)美術賞…今村力 (『孤狼の血』)外国作品賞…『ボヘミアン・ラプソディ』
2019年03月02日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、受賞作品・受賞者が揃った。作品賞・監督賞含め、8冠に輝いたのは、第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞も受賞した、是枝裕和監督の『万引き家族』。是枝監督は昨年も『三度目の殺人』で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀脚本賞・最優秀編集賞を受賞し、今年のプレゼンターも務めていたために、『万引き家族』と自分で読み上げるたびに笑いが上がっていた。松崎薫プロデューサーは「本当に多くの方々にご覧いただき、パルムドールからオスカーのノミネートまで評価いただき、最後締めくくりをいただきありがとうございました」と感謝。是枝監督も「長い旅をこの作品と続けてきましたけど、本当にいいラストを迎えることができました」と満足そうにしていた。優秀主演男優賞のリリー・フランキーは「知らないうちにお祭りが続いてて、いろんなことに行かせていただいて、辛いお別れもありましたけど、楽しく過ごさせていただきました」としみじみ。最優秀主演女優賞に輝いた安藤は「素敵な時間をありがとうございます。(城)桧吏、(佐々木)みゆ、やったね! ありがとう!」と、子役たちに語りかける。松岡は「こういうとき、たいていものが浮かぶタイプの人間なんですけど……」と言葉を詰まらせ、本当に良かった。ありがとうございます」と頭を下げた。■最優秀賞受賞リスト作品賞…『万引き家族 』監督賞…是枝裕和(『万引き家族』)主演男優賞…役所広司(『孤狼の血』)主演女優賞…安藤サクラ(『万引き家族』)助演男優賞…松坂桃李(『孤狼の血』)助演女優賞…故・樹木希林さん(『万引き家族』『日日是好日』)アニメーション作品賞…(『未来のミライ』)脚本賞…是枝裕和 (『万引き家族』)音楽賞…細野晴臣 (『万引き家族』)編集賞…上田慎一郎 (『カメラを止めるな!』)録音賞…浦田和治 (『孤狼の血』)照明賞…藤井勇(『万引き家族』)撮影賞…近藤龍人(『万引き家族』)美術賞…今村力 (『孤狼の血』)外国作品賞…『ボヘミアン・ラプソディ』
2019年03月01日「第42回日本アカデミー賞授賞式」が3月1日(金)に開催され、『万引き家族』が最優秀作品賞を受賞した。12部門において優秀賞を受賞している『万引き家族』だが、作品賞以外にも、最優秀監督賞、最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞、最優秀脚本賞など、最多計8部門で最優秀賞を受賞した。なお、最優秀主演男優賞は『孤狼の血』の役所広司、最優秀助演男優賞は『孤狼の血』の松坂桃李が受賞した。『万引き家族』は、是枝裕和監督が、貧困と幸せ、血縁と心の絆など社会に抱いたある違和感に、10年間描いてきた家族に関するテーマを投入した渾身作。下町の一軒家で、家主である老女(樹木希林)の年金を目当てに暮らす柴田家。足りない生活費を万引きなどで稼いでいた彼らは、冬の日、親から虐待を受ける少女を拾い一緒に暮らし始める。しかし、ある事件をきっかけに家族の秘密は白日の下にさらされる。日本映画の頂点に立ち、抱き合って喜び合った是枝監督、リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優などの“家族”たち。是枝監督は「撮影からちょうど1年、長い旅をこの作品と続けてきました。本当にいいラストを迎えることができました」と簡潔ながら気持ちのこもったコメント。優秀主演男優賞を受賞したリリーさんは、「すごく小さく始まった映画でしたけど、知らないうちにお祭りが続いて、1年間いろいろなところに行かせていただきました。つらいこと、人のおわかれもいっぱいありましたが、この映画の魔法にかかって楽しく過ごさせていただきました」と、リリーさんらしい詩的な言葉に思いを乗せた。リリーさんの妻役となった安藤さんは「素敵な時間をありがとうございます!本当にたった1年と思えない1年間でした。(城)桧吏、(佐々木)みゆ、やったね!」とステージの向こうにいるであろう子役たちにも笑顔を投げかける。終始涙をこらえられない様子の松岡さんは、「ものが浮かぶタイプですけど、本当に浮かばない…」とマイクを返す仕草をしたものの「ありがとうございます」と伝え、この日何度目かの涙を流していた。(cinamacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2019年03月01日「第42回日本アカデミー賞」授賞式が3月1日(金)に開催され、『未来のミライ』が最優秀アニメーション作品賞に輝いた。この日、細田守監督の姿はなかったが、齋藤優一郎プロデューサーと声優を務めた上白石萌歌、黒木華、役所広司が壇上にあがり、受賞の喜びを分かち合っていた。優秀アニメーション作品賞には、そのほか、『ドラゴンボール超(スーパー) ブロリー』、『ペンギン・ハイウェイ』、『名探偵コナン ゼロの執行人』、『若おかみは小学生!』と、様々なジャンルの作品がひしめき合っていた。『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』などを手掛けた細田監督による本作は、4歳の甘えん坊の男の子・くんちゃん(上白石さん)が、未来からやってきたセーラー服姿の少女・ミライちゃん(黒木さん)とともに、時空を超え、家族のルーツに出会う不思議な旅が描かれた。齋藤Pは、「小さな4歳の男の子を主人公にした映画、というチャレンジングな作品でした。新しいチャレンジに一緒に挑戦していただいた、ここにいらっしゃる才能あふれる役者の皆さん、優秀なスタッフのみんな、改めて心から感謝したいと思います」と、深々とお辞儀をした。感激の表情で立っていた上白石さんは、「すごくびっくりしています。私の中で大事な存在の作品なんです」と鼻をすすりながら感想を伝えた。初めての声優のチャレンジとなったが、上白石さんは「初めてで4歳の男の子という大きな壁があったんですけど、自分のすべてを、命を吹き込めた大切な作品が、こんな名誉ある賞をいただけたことがすごくうれしく思います」と、愛を込めて細田監督へのお祝いの言葉に変えていた。黒木さんは、「細田さんと仕事をするたびに、いろいろな世界に連れて行ってもらえて、自分自身ワクワクします。今回、この映画と自分の未来にも思いを馳せました。こんなかわいいお兄ちゃん(上白石さん)と檀上に立てることが、すごくうれしいです」と上白石さんに向けて微笑んでいた。(cinamacafe.net)■関連作品:未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2019年03月01日役所広司が『孤狼の血』で、第42回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞した。第41回では『三度目の殺人』で最優秀助演男優賞を受賞しており、2年連続での名誉ある受賞に、名優は「今日は本当に素晴らしい賞をいただいて、びっくりしました」と謙虚に目を丸くしていた。主演男優賞では、『散り椿』の岡田准一、『万引き家族』のリリー・フランキーなど賞レース常連の俳優陣に加え、『終わった人』でいぶし銀の魅力を見せた舘ひろし、さらには2018年の邦画界のビッグトピックスとなった『カメラを止めるな!』で、何があってもカメラを回し続ける監督を熱演した濱津隆之が優秀賞を受賞。最優秀のブロンズは、役所さんの手に渡った。『孤狼の血』では、やくざを手なずけ、弱みを握って警察官を脅す型破りな刑事・大上となった役所さん。大上のことを「汚れた世の中のゆがみの象徴」と捉えた役所さんは、ダーティな捜査をしながらも、自分の正義感に突き動かされて行動する男を体現。呉弁を駆使し見事なアウトローを誕生させ、高い熱量で物語を完璧にリードした。開口一番、「いやあ、本当に意外でした」と最優秀主演男優賞の受賞について漏らした役所さん。「岸部一徳さんが『死の棘』で最優秀主演男優賞をとられたときに“こんなことってあるんだな”とおっしゃったのを、会場で聞いていてすごく感動した記憶があるんです。僕も最優秀主演男優賞は2年連続でいただいて以来、ずっともらっていなかったですけど本当に最優秀は難しいことだろうなって…」と第21回の『うなぎ』以来20年ぶりの受賞に感慨深げ。この日、最優秀助演男優賞を受賞し、息の合った松坂桃李とのコンビについて、役所さんは「素晴らしい男優さん。今日は主演男優賞と助演男優賞をかえっこしたいくらいです」と手放しで賞賛。うれしそうに役所さんを眺めた松坂さんは、「本当に、この役は同年代には渡したくないくらい、役所さんと一緒に過ごせていただけた時間だったので、宝物のようでした」と、つもる思いを返していた。(cinamacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、優秀主演男優賞を受賞したアイドルグループ・V6の岡田准一が登場した。映画『散り椿』の演技が評価を受けた岡田が、司会の西田敏行から「日本で一番立ち回りのうまい俳優」と褒められる。「殺陣のシーンも多重カメラで1回なんですよね」と撮影方法を明かす。「リハーサルをやってる時から、大作さんの『俺はここからしか撮らないぞ』という、大作さんのプレッシャーの中で、西島さんとたちと一緒にどうやって作っていくのかと」と撮影時の苦労を語った。また岡田は「現場でも大作さんの愛を感じながら、家族のように。スタッフがみんなで『祭りだよね』『大作さんのチームはもうお祭りだから』と、ワイワイ進んでいく感じがすごく楽しかったです」と振り返る。いい感じに話を振られた木村監督だったが、「岡田さんが今日(最優秀主演男優賞を)獲っていただかないと、この後、監督賞も作品賞もないんだよね!」と本音を爆発させ、岡田は苦笑。「主演女優賞は黒木華さんが出るんだけど、違う映画なんだよ! 本当にいたたまれないの、ここに! なんとか准ちゃんに頑張ってもらって! そんなこと言ってもう決まってるんだけど!」と自由な発言で、周囲を笑わせていた。なお、最優秀主演男優賞は『孤狼の血』役所広司に決定した。
2019年03月01日●『サムライマラソン』の「難しい役」今から約5年前、小松菜奈は長編映画デビュー作『渇き。』での演技が高く評価され、第38回日本アカデミー賞で池松壮亮、上白石萌音、登坂広臣、能年玲奈(その後、のんに改名)、福士蒼汰と共に新人俳優賞を受賞した。授賞式のスピーチでは、このような言葉を残している。「新人の時にしかもらえないこんな素敵な賞をいただけて本当にうれしく思います。今までに感じたことのないプレッシャーだったり、不安だったり、また、新しい良い刺激を受けることができました。あらためてこの新人賞をいただけて、とても幸せです」その後の活躍は、多くの人の知るところ。『渇き。』以降、13作に出演し、あらゆる役柄に身を投じてきた。なぜ、彼女は映画界でここまで求められ続ける存在になれたのか。15作目に巡って来た『サムライマラソン』(2月22日公開)でも、佐藤健、森山未來、染谷将太、青木崇高、竹中直人、豊川悦司、長谷川博己というそうそうたる顔ぶれのなかでも異彩を放っている。幕府が開国を迫られる中、安中藩主・板倉勝明(長谷川博己)は危機感を抱き、藩士たちの心と身体を鍛えるために十五里(約58km)の徒歩競争を開催。「優勝者はどんな願いも叶えられる」と聞いて藩士たちが色めき立つ中、城を抜け出した勝明の娘・雪姫(小松菜奈)は男装で身を潜めるも、競技に参加することを決意する。俳優・女優のターニングポイントに焦点を当てるインタビュー連載「役者の岐路」の第6回は女優・小松菜奈。『渇き。』から多くの作品を経て、彼女の中には一体何が蓄積されているのか。約4年半ぶりのインタビューで、その変化と成長を探った。○■男装役・熊之助を演じる工夫――こうしてお話をうかがうのは、『渇き。』(14)以来です。ありがとうございます。――タイトル通り、「走る」ことが大きなテーマとなっている作品です。すごくつらそうな表情もストーリー展開に絡んで、観客を独特の興奮状態に引き込むようなが画力がありました。演技のみならず、求められる領域が広かった作品だったのではないでしょうか。そうですね。とにかくずっと走って(笑)。監督(バーナード・ローズ)は、雪姫という一人の女性を、海外の人が見ても「かっこいい」と思える女性として描きたいと。雪姫は好奇心にあふれていて、自ら外の世界に飛び出し、江戸や西洋で絵画を学びたいという夢を抱いています。父はそれに猛反対しているので、余計に反発する思いもあって。男装して熊之助と名乗り、外の世界に飛び出すと多くの人との出会いが待っていました。初めて人が斬られるところを目の前で見たり、そういうつらい体験もありますが、やっぱり何事にも飛び込んでいく勇気はかっこいいですし、人間味があってとても魅力的な人物です。熊之助は、一人の人間として、雪姫とは違う部分が伝わればいいなと思って、監督とも話し合いました。――監督が「難しい役」とおっしゃっていたのは、つまりはそういうことですか。撮影前からプレッシャーみたいなものはすごく感じていました。雪姫が大事な役どころでもあるので……その上、そうそうたる方々が出演されています。●「役者は役者を育てる」の真意――しかも、海外との共同制作。そうなんですよね。だからもう、あまり考え込まずに、「大丈夫」と言い聞かせながら(笑)。所作に気をつけて、雪姫の凛とした美しさを意識しつつ、熊之助になると、大胆に動いてみるとか。そういう違いを見せられたらいいのかなと思いながらの撮影でした。男性だけではなく、女性の所作も教えていただいて。それぞれを叩き込みつつ、熊之助にちょっと女性の所作が残っていてもいいのかな、とか。熊之助はそれまで男性として生きたことはないわけですから、女性の所作が残っていても自然ですよね。監督は、熊之助になった時の「汚れメイク」をすごく気にされていました。やっぱり、男の子っぽく見えないとダメなので。衣装合わせのときでも、結構細かくメイクテストを重ねました。そういう細かいところにもこだわりがありました。――汚れることやハプニング、アドリブもOKの現場だったんですよね。そうなのですが、私は高級な着物を着ていたので、スタッフさんからは「一枚しかないから、汚さないで」と言われていたのですが、監督は「そんなの気にしなくていいんだよ!」と(笑)。どちらも考えつつ、でも自由にやることも意識しました。アドリブも「どんどんやってほしい」という現場だったのですが、竹中(直人)さんがとにかくすごくて(笑)。竹中さんのアドリブがいつ飛び出すのか、気になっちゃいました(笑)。――確かにすごかったです(笑)。面白いですよね。ほかにも濃いキャラクターがたくさん出てくるので、そこにも注目してほしいです。――演じる上で刺激にもなりそうですね。そうですね。竹中さんに負けないよう、他の方とも「がんばりましょう!」と励まし合っていました(笑)。そういう、良い意味でのライバル意識みたいなものはありましたし、その中でもとにかく自分を出してそのキャラクターを際立たせなきゃみたいな気持ちで臨んでいました。○■主要キャストの中で紅一点――シンプルなストーリーなのですが、後半にいくにつれて、役者の方々のエネルギーに引き込まれました。小松さんは過去に「役者が役者を育てる」ということもおっしゃっていましたよね(公式サイトのインタビューより)。まさにそういう現場だったのでは?今回も一人ひとりの役のプロセスは、現場で決めていく感じだったのですが、もちろん台本もあって、そこと向き合って現場に入るということはもちろんですが、それとは別にあの環境下でもあるので、野性的なエネルギーを感じながらというか。――しかも、男だらけ(笑)。そうなんですよね。すごくパワーにあふれる現場でした。私、お兄ちゃんが2人いて育ったので全然違和感がなくて、すごく楽しくて(笑)。みんなで役に対しての話もしましたし、もちろん違う話も。1カ月半ほど、ずっと山形での撮影でした。ホテルに泊まって、東京と行き来する方もいましたが、私はずっと山形にいました。●『渇き。』の本音「なぜ泣かないといけない?」――そうやって、撮影期間は現場にしっかり入り込みたいタイプですか。そうですね。地方ロケということもあって、他の仕事ができないというのもありますが、撮影がはじまったら、その作品にどっぷりと浸かりたい。しっかり入り込めるので、地方ロケは好きなんです。都内の場合は自宅に帰ってリラックスしちゃって、気持ちも変わってきちゃったりするので。だったら、地方でガッツリ、みなさんと一緒にとことん追い込んでいくのが一番好きです。――その分、終わった時の喪失感もありそうですね。めちゃくちゃ寂しいんですよ! 現場ではいろいろな出来事が巻き起こっていたので、みなさんいろいろな思いがあるはずです(笑)。全員で駆け抜けた疾走感というか、達成感をすごく感じました。――実際に走ってましたもんね(笑)。結構走りました! 最後はみんな吐きそうになって(笑)。1日1日が濃い撮影だったので、いろいろなことが心に残る作品になりました。○■最近ようやく感じる「おもしろい」――ちなみに、「演技で蓄積されているもの」と聞いて何を思い浮かべますか? 『渇き。』は長編映画デビュー作となる、「女優・小松菜奈」にとっては“はじまり”の作品です。まっさらな状態で取材をさせていただいてから、約4年半が経ちました。当時のご自身と比較して、何が蓄積されていると思いますか。「感情移入」です。もちろん、生の感情なので、ただ単に「涙を流すこと」ではなくて。実は、いつもその「感情」の部分で苦労してきたんです。昔は、泣くお芝居になると違うことを想像して泣いたりするのかなと思ってたんです。でも、それだと「感情」とは全然違うから、やっぱりいけないと思って。『渇き。』の時は、「なぜ泣かないといけないんだろう」って思うこともあったんです。自分自身は悲しくもないのに泣いたり、怒りたくもないのに怒ったり。役者さんってすごいなと思っていて。でも、役を演じている中でスッと瞬間的にその気持ちに入ることができたり、相手役の方のお芝居を見ても新鮮な気持ちになれることもあったり。自分が台本を読んでいる中では「ここは泣けない」とか、そういう感情にならないのに、その人が演じることによって、役が物語に吹き込まれていく。自分が演じる中でも、相手のお芝居を見ていく中でも、そういうことをすごく感じることがこれまで何度もありました。お芝居の仕事は、それをすごく近くで見ることができるので、「おもしろい」と思えた。お芝居をしているんですけど、周りの方のお芝居をすごく見ちゃうんですよね。役として現場にいますけど、自分としても相手の役をつい見てしまう。だからこそ、「役者は役者を育てる」と思っています。その人のセリフのおかげで、自分の役の気持ちが成立している。それってすごいことなんですが、それを「おもしろい」とも最近ようやく感じることができるようになりました。だからこそ、その役としての感情でいることができて、その役の感情が自然と溢れ出てくる。――終わりというか、明確なゴールがないからこそ、難しくも魅力的な仕事ですね。そうですね。新しい作品に出させていただくと、そこには新たな出会いが待っています。――特定の作品によって、大きく変化したということでもなさそうですね。作品を重ねるにつれて、次第に変化していったというか。いろんな現場をやっていく中で……例えばセッティング中でも感情を続けないといけない。現場ではそうやって、どうしても感情を続けられない時が必ずあります。でも、もとの感情に引き戻す、持続する集中力も試される……というか、もちろんその集中力がないといけない。それを昔はできなかったのですが、「のめり込む瞬間」を感じた時、「昔の自分と変わった」と実感しました。別の作品では、3時間待ちの時もありました。それでも役の感情は続いているから、そこに持っていかないといけない。そのためには、エネルギーというかものすごいパワーが必要で。本番でそれを出しきれなかったりすると後悔するので、休憩中も必死に高めています。■プロフィール小松菜奈1996年2月16日生まれ。東京都出身。身長168cm。2008年からモデルとして雑誌を中心に活動し、多数のCMやPVに出演。役所広司が主演を務めた映画『渇き。』で長編映画デビューを飾り、第38回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。その後も、『近キョリ恋愛』(14)、『予告犯』(15)、『バクマン。』(15)、『黒崎くんの言いなりになんてならない』(16)、『ヒーローマニア -生活-』(16)、『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、『溺れるナイフ』(16)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)、『沈黙 -サイレンス-』(16)、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(17)、『坂道のアポロン』(18)、『恋は雨上がりのように』(18)、『来る』(18)に出演。公開待機作には『さよならくちびる』(2019年5月公開)、『閉鎖病棟(仮)』(2019年11月公開)がある。
2019年02月21日映画雑誌「キネマ旬報」が主催する「2018年 第92回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」が2月10日(日)、文京シビックホールにて行われ、受賞した安藤サクラ、柄本佑、木野花、松坂桃李らが登壇した。安藤サクラ、柄本佑との受賞に号泣!安藤さんは読者選出日本映画監督賞も受賞になった、是枝裕和監督の『万引き家族』での主演女優賞を受賞、柄本さんは『きみの鳥はうたえる』、『素敵なダイナマイトスキャンダル』、『ポルトの恋人たち 時の記憶』と3本の主演映画から、堂々の受賞となった。私生活で夫婦であるふたりがそろって主演俳優の賞を受賞するという快挙に、観客も登壇陣も湧きに湧き、司会者の呼び込みでふたりが共に立つと、感激のあまり安藤さんがボロ泣きの展開に。柄本さんが主演男優賞を獲ったときのことを聞かれると、安藤さんは「もう…それがうれし…」と号泣。困惑顔の柄本さんが「夫婦で泣いているの、写真出るぞ!」と制するも、安藤さんは「ちゃんとしていなきゃいけないかなと思っていたんですけど、こんなお祭り騒ぎないからいいかなって」と泣きながら言葉を紡いだ。そのやり取りを何とも温かい表情で眺めていた木野さんは「もらい泣きした」と言い、松坂さんも「夫婦っていいなって思った!サクラさんも佑さんも僕にとって心の許せる友だと勝手ながら思っていて、(「キネマ旬報」の)最新号の表紙、舞台の本番中ですけど楽屋に飾っています(笑)」とふたりへの祝辞に代えていた。さらに、安藤さんの父・奥田瑛二から「夫婦でW受賞おめでとう。とてもとても喜んでいます!」などのサプライズコメントが寄せられると、柄本さんは満面の笑みを見せるも、安藤さんは、「ちょっとここまでくると恥ずかしくなってきた(笑)」ともじもじ。「キネマ旬報が、柄本家、安藤家をあれしているのではなく、賄賂とかを渡していないので(笑)。正式な受賞だと改めて言わせていただきます」と最後は笑いで締め、さらなる拍手喝采を受けていた。「キネマ旬報ベスト・テン」は、アメリカのアカデミー賞よりも長い歴史を持つ映画賞で、その年を代表する作品や映画人を多面的に選び出している特徴を持つ。年齢や所属の幅も広い映画を多く観ている選出者が、当年の映画界の実勢を反映することから、最も中立的で信頼に足る映画賞という評価を業界内外からも受けている。松坂桃李の強い想い「この役は誰にも渡したくない」助演男優賞を受賞したのは、2018年度の賞レースの“常連”といえる松坂桃李さん。白石和彌監督によるやくざ映画『孤狼の血』にて、役所広司演じる大上刑事の相棒となった新人刑事・日岡をエネルギッシュに演じ、観客を魅了した。作品をふり返り、松坂さんは、「白石監督始め、役所広司さんなしでは日岡はできませんでした」と感謝を込める。出演にあたっては、マネージャーから委ねられた部分もあったと話し、「ゆだねてくれることがうれしいと同時に、この役は誰にも渡したくない、と思ったんです。絶対にやり遂げてやるというか、現場に立って、日岡をしっかり演じ切りたいという思いがありました。参加することもできて、ありがたい賞までいただいて、本当にうれしいです」と、時折、声を震わせながら強い想いと感謝を明かしていた。さらに、創刊100周年を迎えた本年より、多くの映画人の業績を讃え、先達への敬意と感謝の意を表すべく特別賞が新設され、2018年9月15日にこの世を去った樹木希林に進呈され、代理で内田也哉子が受け取った。そのほか、表彰式には、新人女優賞の木竜麻生、新人男優賞の寛 一 郎、キネマ旬報読者賞の立川志らくも出席した。(cinamacafe.net)
2019年02月10日「『あまちゃん』やこれまでの大河に負けないくらい、いろんな音楽の仕掛けや実験をしています。作った曲も、200曲を超えました」1月6日からスタートしたNHKの大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の音楽を担当しているのが大友良英さん(59)。ドラマは、中村勘九郎(37)演じる「日本初のオリンピック選手」の金栗四三と、阿部サダヲ(48)扮する「初めて日本に五輪を招致した男」田畑政治を主人公にして、明治から昭和にかけて激動の半世紀を描く。大友さんは、’13年の連続テレビ小説『あまちゃん』の音楽も担当したギタリストで音楽家。社会現象にもなった『あまちゃん』では、オープニングテーマはじめ、劇中歌やサントラも異例の大ヒットで、大友さんも日本レコード大賞作曲賞に輝いた。また今回、『いだてん』の脚本を宮藤官九郎(48)が手がけ、出演者にも小泉今日子(52)らが名を連ねるなど、『あまちゃん』メンバーたちの再結集も話題だ。ドラマに負けない“とつけむにゃあ(とんでもない)”『いだてん』音楽誕生秘話を、大友さん本人が語った。■制作1年。難産のオープニング曲「’17年夏ごろ、音楽を依頼されてすぐにロケハンに出たのは、『あまちゃん』のときと同じ。でも、その後のテーマ曲作りは、今まででいちばん時間がかかりました」ディレクターからは「痛快」というキーワードをもらっていたが、なかなかイメージがつかめなかったという。「ブラジルに行ってサンバを聴いたときに、100人の音楽隊を見て、これだとイメージできたんです。完成まで1年くらいかかりましたかね。ドラマでは東京オリンピック開催について、最初は嘉納治五郎(役所広司)など一部の人が大騒ぎしているんですが、続いて主人公たち、日本中の人々、最後には世界中を巻き込んでいくんですね。ですからテーマ曲も、ドラマの流れをなぞった構造にしようと思ったんです」高らかなファンファーレの後、ギターのソロが始まりどんどんスケールが大きくなってくる。「そこに、どんどん演奏者が入っていって、最終的には巨大なアンサンブル(合奏)になる。まあ、右肩上がりの高度成長期も同時に表現できるかなと。打楽器奏者だけでも、プロとアマ合わせて60人近く。N響(NHK交響楽団)のエリート奏者から、うちのバンドのメンバー、町の演奏家まで。なかには工場の廃材で作った楽器で参加した一般の人もいます」その試みは、後半のサンバパートのコーラス部分でも。「その場にいる人に『歌って、歌って』で誰にでも入ってもらったんで、最後は、のべ300人以上が参加しています。あと、四三が走るときの『すっすー、はっはー』という呼吸法がおもしろかったので、途中で『ずんずん、はっはっ』というコーラスも入っています。従来は大河テーマの定番だった途中の“ゆったりパート”もなくし、最後まで走り続ける疾走感を大事にしました」■綾瀬に当てた曲がいつのまにか勘九郎と夫婦の音楽にテーマ曲に加え、劇中に流れるいわゆる「劇伴曲」も注目。「はっきり意識して作ったのが、『孝蔵のテーマ』。若き日の、ちょっとやさぐれた志ん生(森山未來)ですね。まじめな印象の金栗とは違い、自伝などを読むと落語名人の志ん生の生きざまは、間違いなく昔のブルースマンじゃないかと。だったらブルースでいっちゃえと」もちろん、主人公の金栗四三とスヤ夫婦の曲も。「最初に熊本のロケ現場で、四三の妻役のヒロイン・綾瀬はるかさん(33)に会って『よろしくお願いします!』と言われた瞬間、曲を思いついてました(笑)。その後、NHK局内でお会いしたときにも『100曲以上でも書ける』と思ったほど、すっかり綾瀬ファンです。ただ、スヤの曲、四三の曲というわけでもなくて。今回は、ほかの曲もそう。誰々のテーマというより、その状況に合わせて流れる曲になっています。最初はスヤのイメージで、すごくやさしい曲を思いついたんですけど。ちょっと待てよ、これって四三にもいいなと。四三も、実は演じている勘九郎さんも、いわゆるマッチョや根性のイメージとは違うタイプですね。僕自身、根性主義は苦手で、その点、四三も、ただ好きで走っているところがいいですよね。加えて、四三もスヤも、いい意味で天然で、そこも演じている勘九郎さんや綾瀬さんにも当てはまるかなと感じて。だから、さまざまな思いがシンクロしてできた曲。自分で言うのもなんですが、きれいなバラードです」
2019年01月27日3月1日に都内で授賞式が行われる「第42回日本アカデミー賞」の15部門と新人俳優賞の優秀作品・受賞者が1月15日、日本アカデミー賞協会から発表された。中でも注目されたのはわずか2館の公開からスタートだったものの、大ヒット作品となった「カメラを止めるな!(以下『カメ止め!』)」。作品賞と優秀監督賞の上田慎一郎監督(34)、優秀主演男優賞の濱津隆之(37)ら、8部門で受賞。授賞式で発表される最優秀賞を何部門で獲得するかが注目される。「作品賞や上田監督の監督賞などは予想できましたが、濱津さんの受賞はまさにサプライズ。最優秀賞を争うのは、岡田准一さんや役所広司さんら名だたる俳優陣。もし濱津さんが最優秀賞を受賞すれば、サプライズを飛び越えた“快挙”といえるでしょう」(映画担当記者)製作費わずか300万円の「カメ止め!」は、2018年6月に都内2館で上映がスタート。すると口コミやSNSでたちまち話題を呼び公開館には行列ができ、公開劇場が増加。公開7週目には全国10数館という小規模公開ながら、観客動員数が11万人を突破。興行収入ランキングトップ10入りを果たした。7月25日に製作元のENBUゼミナールと大手配給会社・アスミック・エースとの共同配給になることが発表され、8月からは全国東宝系をはじめとした劇場にも展開。全国350館以上で上映され、興行収入30億円を超えるヒット作となった。「もともと公開された2館はミニシアターの規模の劇場。そのため全国各地のミニシアターから公開を望む声が相次いでいました。ところが大手配給会社が入り、大都市のシネコンでの上映が中心に。そのため、上映がかなわなかったミニシアターも多数ありました。今後は、初心に戻ってミニシアターでの上映が行われることも期待されています。そうなれば、さらなる口コミによるヒットとなるのではないでしょうか」(映画業界関係者)快挙はさらに続くのか。今後も目が離せなさそうだ。
2019年01月16日俳優の役所広司、女優の新川優愛、お笑いコンビ・バイきんぐの小峠英二、西村瑞樹、お笑いタレントのブルゾンちえみが21日、東京・有楽町の西銀座チャンスセンターで行われた「年末ジャンボ宝くじ」「年末ジャンボミニ」「年末ジャンボプチ1,000万」発売記念イベントに出席した。発売日となったこの日は、宝くじのメッカ、有楽町の西銀座チャンスセンターでイベントが行われ、CMキャラクターの役所広司らが勢揃い。現在放送されているCMの話題となり、役所は「最高でしたね。いつもテレビで拝見している皆さんたちだったので、楽しかったです」と好印象の様子で、新川も「最高でしたね」と役所に真似たコメントで「芸人さんがゲストで出演されるのは初めてだったので、新鮮な気持ちと賑やかでワイワイできたという印象です」と振り返った。今回の宝くじは平成最後の宝くじ。それにちなみ、「平成最後にやっておきたいことは?」という質問に「スポーツジムに行くこと」と回答した新川は、年末ジャンボの1等・前後賞合わせて10億円が当たったら「スポーツジムを建てます。10億円もあれば大きな新しいことを始めるのに躊躇しないというか、パッとできますね」と大きな夢を。そんな新川に「10億円持ち上げて鍛えるというのもありますけどね」とアドバイスを送った小峠は「5億円西村に渡して即解散します。お金で解決しますよ」と笑わせ、西村は「5億円もらえるわけだから何の文句もありません」と小峠の提案を受け入れた。また、残り1カ月ちょっととなったクリスマスと話題も。理想のクリスマスの過ごし方は? という質問に新川は「ブルゾンちえみさんが気になっていて、共演する前から喋ってみたいと思っていたんです。クリスマスを一緒に過ごしたいですね」とラブコール。新川の告白に思わず笑みがこぼれたブルゾンちえみは「うれしい! ドキッとしました(笑)。過ごそう過ごそう! 男の人とかいいから、全然一緒に過そう!」と承諾していた。「年末ジャンボ宝くじ」(第770回全国自治宝くじ)、「年末ジャンボミニ」(第771回全国自治宝くじ)、「年末ジャンボプチ1,000万」(第772回全国自治宝くじ)が11月21日から全国で一斉に発売される。「年末ジャンボ宝くじ」が1等賞金7 億円、1等の前後賞が各1億5,000万円で1等・前後賞合わせて10億円と超豪華。「年末ジャンボミニ」は、1等3,000万円、1等の前後賞は各1,000万円で1等・前後賞合わせて5,000万円、「年末ジャンボプチ1000万」は、1等1,000万円が1,000本(10ユニットの場合)用意されている。
2018年11月21日俳優の松坂桃李が17日、東京・パルテノン多摩 大ホールで行われた第10回TAMA映画賞授賞式に登場した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。松坂は東出昌大とともに、最優秀男優賞に輝いた。感慨深げにトロフィーを眺めていた松坂は、「もうちょっと高くしていいですか?」と自分でマイクの位置を調整する気さくな様子を見せる。第10回目という同賞に、10年が経ったという自身の役者人生を重ねた。「初めてドラマが決まった時は、チーフのマネージャーさんに『松坂くんはバーターだから、よろしくね』って」と振り返った松坂。「『バーターというのはですね、事務所の売れている方の力を使って出させていただいていただくというやり方です。現実を受け止めろ』と言われて」と驚きの告白で会場をざわつかせる。「で、『今年ちゃんと結果を出さなければ、あなたは終わりです』と言われたのが2年目。『ここで結果を出さなければ本当におしまいだ』と言われたのが3年目」と明かし、「1年に1回以上は、マネージャーさんに精神的に食らう言葉をかけられ続け、メンタルがちょっと強くなりました」と語った。松坂はさらに「10年の中で、数々の作品と出会って、すごく素敵な時間を過ごさせていただいて、その現場を用意してくれたのが、うちのチーフの方で。本当に感謝しても仕切れないです」と改めてマネージャーへの感謝の言葉を重ねる。「メンタルはボロ雑巾のようにやられるんですけど、『孤狼の血』『娼年』『不能犯』出会わせてくれたのもチーフの方ですし、その現場でいろんな方に出会ってここにいるのだと、つくづく感じます」と明かした。また、各作品の役作りについても語った松坂。『孤狼の血』では役所広司にもらったライターを懐から取り出し、『娼年』では「もう塗れ場はしばらくやらないんじゃないかな? というくらいの経験をさせていただいた」としみじみ。『不能犯』では「ニタア……という笑いを練習した」と、練習風景を再現するサービス精神たっぷりのスピーチを見せた。■最優秀作品賞『万引き家族』 (是枝裕和監督、及びスタッフ・キャスト一同)『寝ても覚めても』(濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞沖田修一監督、及び山﨑努・樹木希林はじめスタッフ・キャスト一同 (『モリのいる場所』)上田慎一郎監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『カメラを止めるな!』)■最優秀男優賞東出昌大 (『寝ても覚めても』『菊とギロチン』『パンク侍、斬られて候』『OVER DRIVE』『予兆 散歩する侵略者 劇場版』)松坂桃李 (『孤狼の血』『娼年』『不能犯』『彼女がその名を知らない鳥たち』)■最優秀女優賞安藤サクラ (『万引き家族』『DESTINY 鎌倉ものがたり』)松岡茉優 (『勝手にふるえてろ』『万引き家族』『ちはやふる -結び-』『blank13』)■最優秀新進監督賞今泉力哉監督 (『パンとバスと2度目のハツコイ』)三宅唱監督 (『きみの鳥はうたえる』)■最優秀新進男優賞吉村界人 (『モリのいる場所』『悪魔』『サラバ静寂』『ビジランテ』)吉沢亮 (『リバーズ・エッジ』『猫は抱くもの』『銀魂2 掟は破るためにこそある』『ママレード・ボーイ』『悪と仮面のルール』『レオン』『斉木楠雄のΨ難』)■最優秀新進女優賞深川麻衣 (『パンとバスと2度目のハツコイ』)伊藤沙莉 (『榎田貿易堂』『パンとバスの2度目のハツコイ』『寝ても覚めても』『blank13』)
2018年11月17日映画ファンの祭典「第28回映画祭TAMA CINEMA FORUM」内にて「第10回TAMA映画賞授賞式」が11月17日(土)、パルテノン多摩にて行われ、松坂桃李が「本年度最も心に残った男優を表彰」する最優秀男優賞を受賞した。『孤狼の血』、『娼年』、『不能犯』、『彼女がその名を知らない鳥たち』という出演作において「作品ごとにまったく異なる境遇に生きる若者の姿を、ほとばしる情熱で息衝かせた迫真の演技は、観客を魅了した」という理由で受賞にいたった松坂さん。本映画賞の10年にかけて「実は芝居を始めて10年で、このような賞をいただけるのは何かの縁かなって袖で10年をふり返っていました」とスピーチを始めた松坂さんは、「初めて、ドラマが決まったときは、チーフマネージャーさんに“松坂くんはバーターだから。この現実を受け止めろ”と言われていた」とふり返った。「2年目、今年が勝負、結果を出さないと終わりですと言われて。3年目、ここで結果を出さないと終わりだと言われて、4年、5年、6年と…。1年に1回以上は精神的にくらう言葉をかけられ続け、おかげさまでメンタルがちょっと強くなりました」と、自分史をしみじみと語った。「メンタルはぼろ雑巾のようにやられていますけど、数々の作品やいろいろな共演者の方と出会って、すごく素敵な時間を過ごして、感謝してもしきれないです。30(歳)以降からは、たくさん受けた恩を1個、1個、丁寧に向き合って返していきたいと思っております」と感謝の言葉に代えていた。『孤狼の血』では主演の役所広司と拮抗する熱演を見せた松坂さんは、役所さんとの共演について「贅沢な時間でした。言葉で、というより、いてくださるだけでキュッと締まる現場で、あの背中は本当に大きかったと今でもつくづく思います」としながら、「撮影が終わったタイミングで、アップしたときに実はライターをいただいたんです」と、うれしそうに緩み切った表情で、内ポケットから劇中で使用したライターを取り出し、また大事そうにしまっていた。「TAMA映画賞」は映画ファンの立場から、観客に活力を与えてくれるいきのいい作品・監督・俳優をいち早く紹介したいとの思いから立ち上げた賞で、本年で第10回目を迎える。近年では、その年の最も早い映画賞という形でも注目を浴びており、今回も多彩な受賞作品がそろい、受賞者もずらり登壇した。最優秀女優賞は、『勝手にふるえてろ』、『万引き家族』、『ちはやふる -結び-』、『blank13』で熱演を見せた松岡茉優が受賞。輝く笑顔を見せた松岡さんだったが、「おこがましいですけど、完全な2位だと思っています。『万引き家族』、ラストの(安藤)サクラさんのシーンを初号試写で観たリリーさんが“あのラストのシーンだけで8個の賞がとれる”って言っていて、そうだな…って思いました。あのシーンを見て悔しいと思いました」と、胸の内をさらけ出した。「2年前、最優秀新進女優賞をいただいてから一番の成長は、悔しいと思えたことです。それまでだったら感動していただけだったと思う。サクラさんに、いつか追いつきたい、追い越したいと思ったのは、ここで俳優として認めていただいたから。今回、自信と温かい気持ちと、心強い後押しで飛躍していくことを誓います。本当にありがとうございます」と深々と頭を下げた松岡さんは、この日一番の長く心のこもった拍手を観客から受けていた。また、最優秀女優賞を受賞した安藤サクラはビデオメッセージを寄せたほか、最優秀男優賞を受賞した東出昌大は11月18日(日)に行われる「東出昌大躍動と温もりと『寝ても覚めても』上映と表彰式&トーク」に出席予定。■受賞者一覧最優秀作品賞『万引き家族』(是枝裕和監督、及びスタッフ・キャスト一同)『寝ても覚めても』(濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同)特別賞沖田修一監督、及び山崎努・樹木希林はじめスタッフ・キャスト一同(『モリのいる場所』)上田慎一郎監督、及びスタッフ・キャスト一同(『カメラを止めるな!』)最優秀男優賞東出昌大(『寝ても覚めても』『菊とギロチン』『パンク侍、斬られて候』『OVER DRIVE』『予兆 散歩する侵略者 劇場版』)松坂桃李(『孤狼の血』『娼年』『不能犯』『彼女がその名を知らない鳥たち』)最優秀女優賞安藤サクラ(『万引き家族』『DESTINY 鎌倉ものがたり』)松岡茉優(『勝手にふるえてろ』『万引き家族』『ちはやふる -結び-』『blank13』)最優秀新進監督賞今泉力哉監督(『パンとバスと2度目のハツコイ』)三宅唱監督(『きみの鳥はうたえる』)最優秀新進男優賞吉村界人(『モリのいる場所』『悪魔』『サラバ静寂』『ビジランテ』)吉沢亮(『リバーズ・エッジ』『猫は抱くもの』『銀魂2掟は破るためにこそある』『ママレード・ボーイ』『悪と仮面のルール』『レオン』『斉木楠雄のΨ難』)最優秀新進女優賞深川麻衣(『パンとバスと2度目のハツコイ』)伊藤沙莉(『榎田貿易堂』『パンとバスの2度目のハツコイ』『寝ても覚めても』『blank13』)(cinamacafe.net)
2018年11月17日「NEWS」加藤シゲアキを主演に迎えたスペシャルドラマ「犬神家の一族」が、12月24日(月・祝)クリスマスイブに放送されることが決定。加藤さんは、フジテレビ系ゴールデン帯ドラマ初主演、フジテレビ系単発ドラマで主演を務めるのも初となった。横溝正史の「金田一耕助」シリーズ不朽の名作「犬神家の一族」。非常にユニークで魅力的な金田一耕助は、人々の懐にフワリと入り込むチャーミングさもありながら、頭脳明晰な名探偵。これまでにも、映画では中尾彬(第6代)、西田敏行(第9代)、豊川悦司(第13代)。ドラマでは中井貴一(第7代)、役所広司(第9代)、稲垣吾郎(第11代)、長谷川博己(第12代)、池松壮亮(第13代)と錚々たる面々が演じてきた金田一役を、今回ドラマ第15代目として加藤さんが抜擢された。出演にあたり、改めて原作小説を読んだという加藤さんは、「今も全く色褪せない物語の求心力に脱帽させられました。ミステリーの様相を呈しながらも、人間の欲と愛憎にまみれた人間ドラマであること、だからこそ今も愛され続ける名著なのだと思っています」と述べ、演じる金田一役については「役者なら誰もが憧れる有名なキャラクターであることは間違いなく、とてもわくわくしていています。どのように金田一耕助を演じたら楽しんでもらえるか、まさに金田一耕助の様に”ぽりぽり”と頭を掻きながら模索しています。過去の作品群に敬意を払いつつ、加藤シゲアキならではの金田一耕助を演じたいと思います」と意気込み。また、「一見クリスマスイブっぽくないドラマかとは思いますが、むしろクリスマスイブだからこそ、犬神家の一族に訪れる奇々怪々を楽しんでいただければと思います」と視聴者へメッセージを寄せている。「犬神家の一族」あらすじ昭和22年、一代で犬神財閥を築いた犬神佐兵衛が莫大な財産を残し他界した。遺産の配当や相続者を記した遺言状は、長女の一人息子・佐清が戦地から復員してから発表されることになっており、一族は佐清の帰りを待つことに。佐兵衛は生涯に渡って正妻を持たず、それぞれ母親の違う娘が3人、皆が婿養子をとり、さらにそれぞれに息子が1人ずついたが、対立し合っていた。数か月後、金田一耕助(加藤さん)は、犬神家顧問弁護士の古館の法律事務所に勤務する若林から、「犬神家で近々、血みどろの事件が起きるのでそれを防いでほしい」との手紙を受け取り、犬神家の本宅のある那須湖畔を訪れた。金田一は湖畔から犬神家の豪邸を望んでいたところ、犬神家の養女・珠世の乗っているボートが沈みかかっているのを目撃し、助けようとするも自らも溺れる間に、下男・猿蔵が珠世を救出。ボートには細工がされていた。その後、金田一がホテルに戻ると、若林が何者かによって毒殺されていた。どうやら若林は犬神家の誰かに買収され、法律事務所の金庫に保管している佐兵衛の遺言状を盗み見た可能性が。古館の依頼で金田一は犬神家の遺産相続に立ち会うことに。そんな中、佐清が帰ってきて遺言状が公開されることに…。スペシャルドラマ「犬神家の一族」は12月24日(月・祝)21時30分~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2018年10月26日第31回東京国際映画祭(TIFF)が10月25日(木)に開幕。同日、メイン会場である東京・六本木ヒルズアリーナにて、オープニングを飾る豪華なレッドカーペットが行われた。■今年のアンバサダーを務める松岡茉優、「楽しい時間に」第31回東京国際映画祭アンバサダーを務めるのは、女優の松岡茉優。昨年のTIFFで主演作『勝手にふるえてろ』(大九明子監督)が観客賞に輝き、松岡さん自身も期待の若手俳優に贈られるジェムストーン賞を受賞した、まさにTIFFの顔にふさわしい人選だ。華々しく映画祭の幕開けを彩った松岡さんは「たくさんの国から、すばらしい作品が届き、そして発信するこの場所が大好きです!」とTIFFへの強い思い入れを語り、「毎年楽しみにしている映画祭のアンバサダーを務めさせていただき、光栄です。楽しい時間にしましょう」と駆け付けた映画ファンに呼びかけていた。■稲垣吾郎、コンペ出品作『半世界』引っさげTIFFに初登場!映画祭の顔ともいうべき「コンペティション部門」では、2018年1月以降に完成した長編映画を対象に、世界109の国と地域、そして応募作品1829本の中から、厳正な審査を経た16本の作品が期間中に上映され、グランプリをはじめ各賞を競い合う。今年は2本の日本映画が選出されており、そのうちの1本である『半世界』を代表し、主演の稲垣吾郎をはじめ、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦、阪本順治監督(『エルネスト もう一人のゲバラ』『北のカナリアたち』)がレッドカーペットに登場。本作で炭焼き職人を演じた稲垣さんはTIFF初登場を果たし、ファンとの交流を味わっていた。阪本監督が「素は非常に素朴で、土の匂いを感じる人」(9月25日に行われたTIFFラインナップ発表会での発言)と評した稲垣さんの“新境地”に注目だ。■宮野真守×櫻井孝宏!関智一×野島健児!人気声優に大きな歓声近年、TIFFが力を入れているのが、日本が世界に誇るアニメーションの国際的な発信。今年は『ゴジラ』史上初のアニメ作品となる劇場3部作の最終章『GODZILLA 星を喰う者』。が、栄えあるクロージング作品に選ばれており、レッドカーペットには宮野真守(ハルオ・サカキ役)、櫻井孝宏(メトフィエス役)という当代きっての人気声優が揃い踏み!同作は“破壊の王”ゴジラ・アースvs.“虚空の神”ギドラ”の激突をダイナミックに描いている。また、特別招待作品として上映される「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1『罪と罰』」「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2『First Guardian』」からは、こちらも大人気の声優である関智一(狡噛慎也役)、野島健児(宜野座伸元役)が登場し、ファンの大歓声を浴びていた。■圧巻の存在感!“映画俳優”役所広司がレッドカーペットに降臨レッドカーペットで圧巻の存在感を刻んだのが、俳優の役所広司。今年の「Japan Now部門」にて「映画俳優 役所広司」と題し、貴重な90年代の出演作から最新作までを紹介し、俳優キャリア40周年を迎えた役所さんの歩みをふり返ることになったのだ。上映されるのは『Shall we ダンス?』『うなぎ』『CUREキュア』『キツツキと雨』『孤狼の血』の5本。全ての上映回にて、役所さんが登壇するQ&Aが予定されており、どんな秘話が飛び出すか注目が集まっている。レッドカーペットには『キツツキと雨』の沖田修一監督、『孤狼の血』の白石和彌監督も駆けつけた。■2018年最大の事件『カメラを止めるな!』チームも参上!同じく「Japan Now部門」で上映される『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督をはじめ、濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、秋山ゆずきら20数名がレッドカーペットに参上!製作費300万円、当初は都内2館での封切りだったが、口コミで評判が広まり、現在までに興収28億円を超えている本作。TIFFでの上映(10月31日)もすでにチケットは完売しており、2018年最大の事件となった『カメ止め』旋風は、いまも勢いが止まらない!【第31回東京国際映画祭開催概要】期間:2018年10月25日(木)~11月3日(土・祝)(10日間)会場:六本木ヒルズ、EXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷、日比谷ステップ広場ほか都内の各劇場及び施設・ホールを使用(text:cinemacafe.net)■関連作品:カメラを止めるな! 2018年6月23日より全国にて公開©ENBUゼミナール半世界 2019年2月15日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開Ⓒ2018「半世界」FILM PARTNERSGODZILLA 星を喰う者 2018年11月9日より全国にて公開©2018 TOHO CO., LTD.PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰 2019年1月25日より公開© サイコパス製作委員会PSYCHO-PASS サイコパスSinners of the System Case.2 First Guardian 2019年2月15日より公開©サイコパス製作委員会
2018年10月25日『万引き家族』でカンヌグランプリに輝いた是枝裕和監督が福山雅治主演、役所広司、広瀬すずらを迎え法廷を舞台にした心理サスペンスを描き昨年公開され大ヒットした『三度目の殺人』が、10月13日(土)今夜「土曜プレミアム」枠で地上波初放送される。最新作『万引き家族』が第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞、第91回米国アカデミー賞外国語映画賞部門にも出品されるなど世界的に高く評価された是枝監督が近年描き続けてきた“ホームドラマ”からは一転、かねてより挑戦したいと考えていたという法廷を舞台にした心理サスペンスとなる本作。裁判に勝つためには“真実は二の次”と割り切る弁護士・重盛役には『るろうに剣心』や是枝監督作『そして父になる』をはじめ『SCOOP!』など数々の映画で活躍する福山さん。殺人の前科があり、解雇された工場の社長を殺し火をつけた容疑で起訴され死刑がほぼ確実とされる三隅に『バベル』や『孤狼の血』など数々の作品で知られる名優・役所さん。三隅が殺害した被害者の娘・咲江には『ちはやふる』や『SUNNY 強い気持ち・強い愛』などの作品をはじめ是枝監督の『海街diary』で日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめとする数々の賞を受賞した広瀬さんを迎えるほか、吉田鋼太郎、斉藤由貴、満島真之介、市川実日子、橋爪功ら実力派キャストが脇をかためている。それは、ありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅が解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された。犯行も自供し、死刑はほぼ確実だった。その弁護を担当することになった重盛。裁判をビジネスと割り切る彼は、どうにか無期懲役に持ちこむために調査を始める。だが、何かが、おかしい。調査を進めるにつれ、重盛の中で違和感が生まれていく。三隅の供述は会うたびに変わる。動機さえも…。弁護に真実は必要ない。そう信じていた弁護士が、初めて心の底から真実を知りたいと願い始める。やがて、三隅と被害者の娘・咲江の接点が明らかになり、新たな事実が浮かび上がる――という物語。今年3月に行われた「第41回日本アカデミー賞」では最優秀作品賞を受賞したほか最優秀監督賞、最優秀脚本賞など計6部門で最優秀賞を受賞、最優秀助演男優賞に役所さんが、最優秀助演女優賞に広瀬すずさんが輝くなど圧倒的強さを見せた本作が早くも本編ノーカットで地上波初登場となる。土曜プレミアム『三度目の殺人』は10月13日(土)21時~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:三度目の殺人 2017年9月9日より全国にて公開© 2017フジテレビジョンアミューズギャガ
2018年10月13日秘密を抱えた公安捜査官や謎多き天才ドクターなど、知的でクールなイメージが根強い一方、TVCMで披露する爽やかな笑顔も印象的、現在公開中の『ペンギン・ハイウェイ』や2013年の宮崎駿監督作品『風立ちぬ』で披露した“イケボ”にも定評がある西島秀俊。しかし、今秋に連続公開される出演映画では、役回りがこれまでとは少々違っているようだ。9月28日(金)公開の『散り椿』では岡田准一演じる主人公の“親友”にしてかつての恋敵、11月16日(金)公開『人魚の眠る家』では篠原涼子の“夫”役で東野圭吾のミステリーに挑む。さらに、10月26日(金)公開『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』では主演・波瑠に“笑顔の魔法”を伝授する人物に扮するという。そんな西島さんの魅力に改めて注目してみた。「あすなろ白書」の後、活動の場は映画へ!1971年3月29日生まれ、今年47歳となった西島さん。横浜国立大学在学中(後に中退)に東京アクターズスタジオ第1期生となり、「はぐれ刑事純情派V」で俳優デビュー。1993年、石田ひかりや筒井道隆、木村拓哉、鈴木杏樹らが出演した月9ドラマ「あすなろ白書」でゲイの青年を繊細に演じて人気を博した。1994年、『居酒屋ゆうれい』で映画初出演。以降は、諏訪敦彦監督のもと台本なしの撮影に挑戦した『2/デュオ』(’97)や、黒沢清監督による初主演作『ニンゲン合格』(’99)など、気鋭監督の独立系映画で徐々に注目を集めるようになる。西島さんは後のインタビューで、「この2人の監督と出会ったことが大きい」と自身の俳優人生をふり返っており、「『映画ってこんなにもとてつもないものなんだ』と見方が変わってきた」と明かしていた(2015年『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』公開時)。さらに、2002年の北野武監督『Dolls/ドールズ』では菅野美穂と赤い糸でつながり、当てもなく彷徨い続ける恋人同士を演じた。憧れでもあった北野監督ことビートたけしとは、その後もドラマ「菊次郎とさき」で“たけし”の担任教師役を務める縁があり、『劇場版MOZU』(’15)では役者として初共演(しかも宿敵役!)、香港出身の名匠ウェイン・ワン監督『女が眠る時』(’16)でも共演が実現した。当時のインタビューではこの豪華タッグに、「現場でももちろん勉強になりましたけど、完成した映画を見て『一からやり直そう』って思いました」と激白、「こういうアート映画に北野さんがいらっしゃるともう全然、勝負になりません」「心を入れ替えてやり方を探していかないとっていう思いで、いろんな意味でインパクトを受けた作品でした」と、“衝撃”の共演について語る姿が印象的だった。テレビに映画、エンタメ大作からアート系まで縦横無尽に活躍その後は、2004年に北海道のコンビニを舞台にした『銀のエンゼル』、井口奈己監督の『犬猫』、紀里谷和明監督の『CASSHERN』にも出演。死刑囚を演じた2008年の主演作『休暇』も高く評価されたほか、ラブストーリー『さよならみどりちゃん』、柴咲コウの上司を演じた『メゾン・ド・ヒミコ』、加瀬亮と共演した『東南角部屋二階の女』、SABU監督による小林多喜二原作『蟹工船』、松本清張の原作を犬童一心監督が映画化した『ゼロの焦点』、阿部寛と共演したフランス・カナダ合作『メモリーズ・コーナー』といった多彩な作品と巡りあっていく。そして、2000年代はじめにテレビに戻ってきた西島さん。仲間由紀恵主演の「大奥~第一章~」(’04)では徳川家光を演じ、2006年の映画『大奥』にも別の役柄で参加。連続ドラマ「アンフェア」では、雪平(篠原涼子)と関係を持ちながら、「アンフェアなのは誰か」と書かれたしおりを事件現場に残すキーパーソンに扮した。2010年には、「チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋」で救命救急センター部長・速水晃一役を得る。「ジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)」の異名を持つクールで天才的な救命医で、ときにその手腕は強引さが過ぎるほど。しかも、棒付きキャンディーを常に持ち歩いているという、どこか謎めいたキャラクターはハマリ役の1つとなった。その後、「チーム・バチスタSP2011~さらばジェネラル!天才救命医は愛する人を救えるか」でもメインキャストを務め、2014年の「チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮」と映画『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』でも同役を演じている。NHKの連続テレビ小説では、宮崎あおいがヒロインを務めた「純情きらり」(’06)に出演、10年ぶりとなった「とと姉ちゃん」では高畑充希ら三姉妹の心の支えとなる父親役を演じ、出演回はわずかながら最後まで強い印象を残した。また、大河ドラマでは「毛利元就」以来16年ぶりに出演した「八重の桜」(’13)が代表作に。演じたのは主人公・八重(綾瀬はるか)の兄・山本覚馬役だが、過去の作品でもたびたび披露してきた“脱いだらスゴイ”筋肉がさらにたくましく仕上がっており、大きな話題を呼んだ。2015年には直木賞作家・重松清のベストセラー小説を原作にした「流星ワゴン」と、「チーム・バチスタ」シリーズの伊藤淳史とコンビを組み、“神の診察眼”を持つ天才医師を演じた「無痛~診える眼~」といった主演ドラマが続き、1930年代の満洲国で理想に燃える天皇の料理番を演じた『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』が昨年公開されるなど、大ブレイク以降も躍進。そんな中、2014年11月には悲鳴に近いファンの声を背に、16才年下の一般女性との結婚を発表、現在は1児の父となっている。「ストロベリーナイト」菊田役で多くのファンを虜に西島さんの人気を決定づけた作品といえば、2010年のスペシャルドラマから連続ドラマとなり、2013年、劇場版で完結した竹内結子主演の警察ミステリー「ストロベリーナイト」だろう。演じた菊田和男は、姫川(竹内さん)への絶対的な信頼と敬愛(以上のもの?)を胸に秘めながら、実は甘党だったり、ガチパンチのツッコミを入れたりする多面的なキャラクターが幅広い世代の女性を夢中にさせた。さらに、TBS×WOWOWの「ダブルフェイス」チームと再び組んだ重厚なサスペンスアクション「MOZU」シリーズにおいても、公安のエースといわれるほど有能でありながら、娘も妻(石田ゆり子)も失い、悲しみと混乱を抱えて真相に挑む主人公・倉木が当たり役に。ドラマは「ギャラクシー賞」2014年7月度月間賞や「東京ドラマアウォード2014」などを受賞し、国際エミー賞にもノミネートされた。記憶に新しいところでは、初共演の小栗旬とバディを組んだ「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」(’17)の田丸も、ストイックな男っぽさがハマった。小栗さんとの息の合ったキレキレアクションやテレビドラマの枠を超えたスケールは回を重ねるごとに話題となり、その幕引きは「映画化や続編がありそう」と物議を醸すことに。「ストロベリーナイト」や「MOZU」と同様、今作をスクリーンで目にしてみたいファンは多いはずだ。ちなみに小栗さんは、西島さんについて「かなりナチュラルな方で、現場でほとんど笑っているんです」と暴露、「すごくチャーミングなので、野武士みたいなイメージは覆されました」と明かしていた。また、共演回数の多い石田さんに至っては「笑った顔が子犬のように可愛くて…なんだかもうズルいですよね、ズルい!(笑)」とコメント。やはりその素顔は、ドラマでのハードボイルドな姿とはまるで違うらしい!?これまでの出演作の中から、意外な表情にハッとする作品をピックアップしてみた。必死に生きる姿がいじらしい『ニンゲン合格』“姫”竹内さんが妻、“盟友”香川照之が奇妙な隣人を演じた『クリーピー 偽りの隣人』をはじめ、4度もタッグ組んでいる黒沢清作品の記念すべき1作目『ニンゲン合格』。事故で昏睡状態となり、10年ぶりに目覚めたら家族がバラバラになっていた青年・吉井豊を好演した。見た目は24歳でも(貴重なロン毛)、中身は14歳のまま。それでも前向きに生きていこうとする、その必死さがときに愛らしく、思わず頬が緩む。父親の友人役で役所広司、事故に関わった男で大杉漣、妹役で麻生久美子、その彼氏役で哀川翔らが出演。突然“父性”に目覚める!?『帰郷』母の再婚を機に帰郷し、元カノと“再会”したら、彼女が1人娘を置いて行方不明に。ひょっとして、この子は僕の子…?女の子の母親探しに翻弄される『帰郷』(’05)の主人公・晴男は、優しくて真面目ゆえにちょっとトボケて見える姿が新鮮。そんな若き日の西島さんからは、「ソフラン」のCMのような“パパの顔”が時折、覗いている。『サヨナライツカ』女性を落とす罪な笑顔婚約者(石田さん)がいながら、出張先のタイで奔放な女性・沓子(中山美穂)に惹かれ、2人の間で揺れ動く「好青年」とは名ばかりの罪な男・豊を演じた『サヨナライツカ』(’10)。当時の初日舞台挨拶では、そんな男の性に「しょうがない」を連発していたが、沓子との異国デートはかなりデレデレで楽しんでいたような…。シャワー上がりの濡れ肌に白シャツ+バスタオルという斬新な格好も披露。『CUT』唯一の“笑顔”を見逃さないでイランの名匠アミール・ナデリ監督との渾身のタッグ作『CUT』(’11)では、亡くなった兄の借金を“殴られ屋”で返済しようとする映画監督の秀二役に。血まみれになりながら秀二が訴えるのは、シネコンで上映する商業娯楽映画が主流となり、アート系映画の“居場所”がなくなっている映画業界の現状。やがて、彼の“返済”は壮絶な展開を迎えるものの、秀二が行うシネフィル上映会では、映画を楽しむ観客の笑顔に思わず笑みがこぼれる姿が!また、撮影時にはギリギリまで体脂肪を落としたそうで、本格的に鍛える以前の細マッチョな西島さんも必見。“風見鶏”なコミカル演技『脳内ポイズンベリー』年下のアート系男子(古川雄輝)に恋した主人公(真木よう子)の脳内で行われる会議が、現実に騒動を巻き起こしていく『脳内ポイズンベリー』(’15)。冷静沈着で知性に溢れた西島さんが、脳内会議の議長で“理性”の吉田を演じるのは納得。とはいえ、ポジティブ(神木隆之介)、ネガティブ(吉田羊)、衝動(桜田ひより)、記憶(浅野和之)をまとめきれずに混乱するあまり、メガネにピキッとヒビが入るところなどは爆笑必至。ドラマ「奥様は、取り扱い注意」優しい旦那の裏の顔は!?「CRISIS」の金城一紀が原案・脚本を手がけた綾瀬はるか主演ドラマ「奥様は、取り扱い注意」(’17)では、菜美が合コンで知り合った“旦那さん”を演じた西島さん。「アフラック」のCMにも近い、絵に描いたように温和で妻の背中をそっと押してくれる夫かと思いきや、実は裏の顔が…!笑顔の西島さんが「今日は何してた?」と食卓で訊いてくれるのなら、許せる!?『オズランド』“こんな明るい役は何年ぶりかな”このところ、ハードボイルドな役が多かった西島さんは、今作では主人公の新入社員・波平久瑠美(波瑠)をはじめ、遊園地・グリーンランドで働く仲間を見守る笑顔がすてきな優しい上司・小塚慶彦を演じている。小塚は病気のブタに添い寝したり、社員にドッキリを仕掛けたりするちょっぴり天然な三枚目キャラ。それでいて、“魔法使い”と呼ばれるほど、数々の企画を見事成功させてきたカリスマ社員。ただし、お酒は少々弱いらしい。原作者の小森陽一氏は、「僕の印象にあるストイックな西島さんとは違って、遊園地の中にいる西島さんは終始穏やかでにこやか。お芝居をしている時も、待ち時間も、ずっと笑顔を絶やさない優しいオーラの人でした」と語り、「あんな笑顔を見たら、男でも女でもみんな好きになってしまいます。これぞまさに魔法使いの真骨頂だと思います」と、西島さんの笑顔にすっかり魅了された様子。プロデューサーによれば、「西島さん自身も『こんな明るい役が来たのは何年ぶりかな』とおっしゃっていましたが、同時に『こういった役柄が好きなんですよね』」との言葉も。波瑠さん演じる波平との凸凹なやりとりには萌えポイントが多々あり、しかも、波平の彼氏役である“今年の男”、中村倫也との間には火花が散る予感?西島さんの、これほどまでに弾けた明るいキャラクターは久々となるだけに要注目だ。一転、木村大作監督の『散り椿』で演じるのは、頭脳明晰で藩の中でも頭角を現す榊原采女という人物。岡田さん演じる主人公・新兵衛にとって、かつての親友であり、同じ女性を想った恋敵であり、新兵衛が藩を追われた理由にも関わっている。予告編映像では、2人が刀を交える緊迫したシーンもあり、彼らの因縁が気にならずにはいられない。一方、堤幸彦監督による『人魚の眠る家』は、西島さん“らしい”役柄といえるかもしれない。最先端の医療テクノロジーを取り扱う企業に身を置くことから、脳死状態の我が子にかつてない延命措置をとるも、やがて離婚寸前だった妻・薫子(篠原さん)の常軌を逸した行動に深く苦悩していくことに。これら3作ではいずれも、西島さんは“二番手”だ。主演作も多数ある西島さんだが、例えば「ストロベリーナイト」の“菊田”や「CRISIS」の“田丸”のように、主人公の葛藤する姿や成長を傍らで見守り、ときに手を差し伸べながら、自分自身が抱える問題にも改めて立ち向かっていく“二番手”という立ち位置で、さらなる新境地を見せてくれることだろう。(text:Reiko Uehara)■関連作品:サヨナライツカ 2010年1月23日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほか全国にて公開© 2009 CJ Entertainment Inc. All Rights Reserved.CUT 2011年12月17日、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開© CUT LLC2011ストロベリーナイト 2013年1月26日より全国東宝系にて公開© 2013フジテレビジョンS・D・P東宝共同テレビジョンFNS27社光文社脳内ポイズンベリー 2015年5月9日より全国東宝系にて公開© 水城せとな/集英社 © 2015フジテレビジョン 集英社 東宝劇場版 MOZU 2015年11月7日より全国東宝系にて公開© 2015劇場版「MOZU」製作委員会 © 逢坂剛/集英社オズランド 笑顔の魔法おしえます。 2018年10月26日よりTOHO シネマズ日比谷ほか全国にて公開予定Ⓒ小森陽一/集英社Ⓒ2018 映画「オズランド」製作委員会散り椿 2018年9月28日より全国東宝系にて公開Ⓒ2018「散り椿」製作委員会人魚の眠る家 2018年11月16日より全国にて公開Ⓒ2018「人魚の眠る家」 製作委員会
2018年08月29日映画『検察側の罪人』(8月24日公開)の公開初日舞台挨拶が24日に都内で行われ、木村拓哉、二宮和也(嵐)、吉高由里子、八嶋智人、松重豊、原田眞人監督が登場した。同作は雫井脩介による同名小説を実写化。若手検事・沖野啓一郎(二宮)と、憧れの検事・最上毅(木村)の正義が、一つの殺人事件を前に次第にすれ違って行き、最上の捜査に疑問を持ち始めた沖野は、互いの正義を賭して対峙する。すでに多くの感想が寄せられている同作について、木村は「すべて原田監督が導いてくれた結果が映し出されてるだけなので、監督に感謝です」と謙虚に語る。二宮は「伝えたいことが明確だからこそ賛否が分かれる可能性があると思っていたので、そういった声を頂けるのはありがたいですよね」と感謝した。この2人の共演を、原田監督は「日本のエンタテインメントの一大事業」と表現。「演技派としての芯の部分」を表したかったと明かし、「周りのベテランの味のある役者たちとぶつかることによって出てくる新たな木村拓哉と、新たな二宮和也。そういうものを見たいと思っていた。演技のバトルロイヤルみたいな感じで、気持ち良く一番最後のお二人の対決に落とし込むことができたので、スタッフ・キャストが全員誇りを持てた作品になったと思います」と振り返った。演じた最上について、木村は「一線を越えて罪人になるという答えは見えているので、彼なりの正義を理解しないと、最上をやるときにすべてが嘘になってしまう」と苦労を明かす。「戦争のエピソードだったりとか、原作にはない部分も含めて最上というキャラクターを自分なりにとことん理解したいなと思ってやらせてもらいました」と改めて役への向き合い方を語った。また原田監督が「モノマネがうまい。ラジオでも僕のモノマネをしていて……」と指摘すると、木村は苦笑。「その時の監督はこういう感じでした、というのを他人に伝えるには、それが一番早いかなという"手段"です!」と説明した。一方二宮は、取り調べで声を荒げるシーンが話題に。原田監督は「不安といえば不安だったんですけど、彼だったらこのくらいできるかなと思って。リハーサルでは切れる寸前で止めて、本番の時にやったらこちらが思ったものの、2倍か3倍くらいのテンションで切れてくれた」と感嘆する。さらに監督が「大丈夫、(この後のテイクでも)声出る?」と聞いたところ、二宮が「いや大丈夫ですよ、何回でもできますよ」と答え、アドリブまで出してきたという。「そこらへんで首吊ってこい」とまで言っていた二宮だが、「全然覚えてないんですよ」と明かし、役が乗り移ったような姿に吉高も「怖い!」と驚いていた。もし次回作があったら、という質問に、原田監督は「この2人でインパール作戦の悲劇ができたら」と構想を告白。また役所広司主演で自身がメガホンを取った「『KAMIKAZE TAXI』をリメイクしてもいいかな」と語り、「悪役のアニマルを木村さんにやってもらって、ニノを追い回す役。ギトギトの悪党の木村さんを見てみたい」と希望する。この話に、木村は「ギットギトでいきたいと思います」と笑顔を見せ、二宮は「この2人と一緒にできるのは、最初で最後のつもりでやってましたから、言っていただけるだけで感謝です」と喜んでいた。
2018年08月24日7月公開の細田守監督アニメーション映画『未来のミライ』の公開を記念して、日本テレビでは本日深夜、「『未来のミライ』公開記念~密着!細田守が描く新しき世界~」と題し映画の制作現場に密着した模様を放送する。『未来のミライ』は、『時をかける少女』から『バケモノの子』まで、日本アニメ界の新たな旗手として注目を集める細田監督の最新作。甘えん坊の男の子“くんちゃん”と未来からやってきた妹“ミライちゃん”が織りなす、ちょっと変わった「きょうだい」の物語を描いていく。今回番組では、制作期間3年をかけた制作現場にカメラが密着。「スタジオ地図」細田監督の机に張り込み続けて見えてきたのは、世界を魅了する細田作品の秘密…。また、本作には主人公のくんちゃん役を上白石萌歌が声をあてるほか、黒木華、星野源、麻生久美子、役所広司、福山雅治らがボイスキャストを担当していることでも話題の本作。そんな豪華俳優勢揃いのキャストたちがアニメに命を吹き込むアフレコ現場にも潜入!さらに、監督のインタビューも放送される。「『未来のミライ』公開記念~密着!細田守が描く新しき世界~」は6月27日(水)深夜2時9分~日本テレビにて放送。『未来のミライ』は7月20日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2018年06月26日『ラプラスの魔女』『兄友』など、5月も“イケメン若手俳優”が出演する新作映画が続々公開。しかし、注目すべきは若手だけじゃない!今回は、現在公開中のオジ様好き女子たちにはたまらない、“オジ充”なラインナップをご紹介。■佐藤浩市、未だかつてない哀愁と存在感を放つ――『友罪』キャリア史上最難の役に挑む生田斗真と瑛太を主演に、『64-ロクヨン-』チームが再び集結し、かつて世間を震撼させた事件を起こした少年Aの“その後”を描く問題作『友罪』(瀬々敬久監督)。本作で注目のオジ様は、交通事故を起こして人の命を奪ってしまった息子を持つ、タクシードライバーの山内に扮する佐藤浩市。“加害者の父”である山内は、その罪を償うために家族を解散するという苦渋の決断を下すが、そんな山内をよそに、息子が結婚しようとしていると知り、また苦悩する…という役どころ。『64-ロクヨン-』の熱演で多くの人の心を掴んだ佐藤さんが、再び瀬々監督作に出演し、前作を上回るほどの難役に挑戦した本作。また2人は年齢が同じということもあり、枯れた雰囲気を出した白髪のアイデアなど、現場では衣装合わせの段階から役柄について深く話し合う光景が見られたそうだ。そんな難役を見事に演じきり、主演2人を陰ながらも力強く支えた佐藤さんの熱演も必見だ。<STORY>ジャーナリストの夢に破れた益田(生田斗真)と、他人との交流を避ける無口な鈴木(瑛太)は町工場で出会い、同じ寮で暮らし始める。やがて少しずつ友情が芽生えていく2人だが、ある事件をきっかけに、益田は鈴木が17年前の連続児童殺害事件の犯人だった“少年A”ではないかと疑い始める…。■続編も決定! 役所広司、ヤクザ映画で激シブ刑事を熱演! 『孤狼の血』広島の架空都市・呉原を舞台にした、「警察小説×仁義なき戦い」と評された柚月裕子の小説を映画化した作品『孤狼の血』(白石和彌監督)。決して地上波では許されない暴力描写とエロス、耳にこびりつく怒号と銃声…。そんなハードボイルドな世界で主演を務めたのが、『渇き。』でもハードボイルドな元刑事役を熱演し話題となった役所広司だ。本作で役所さんが演じているのは、「警察じゃけ、何をしてもええんじゃ」と、手段を選ばない捜査方法から、やくざとの癒着など黒いうわさが絶えない刑事・大上章吾。荒々しく強烈な存在感で、観る者を強く惹きつける。劇中では、警察と暴力団組織による激しい抗争が描かれている。ほかにも、松坂桃李、江口洋介、石橋蓮司など豪華キャストが集結した。なお、本作は先ほど続編製作も決定し、今後の動向にも注目が集まっている。喰うか喰われるか…そんな世界で生きる大上ら男たちの生き様をぜひ劇場で!<STORY>昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島。所轄署に配属となった日岡秀一(松坂桃李)は、暴力団との癒着を噂される刑事・大上章吾(役所広司)と共に、金融会社社員失踪事件の捜査を担当する。常軌を逸した大上の捜査に戸惑う日岡。失踪事件を発端に、対立する暴力団組同士の抗争が激化し…。■阿部寛、女性に愛を奉仕!? 『のみとり侍』表向きは家庭で飼われる猫の“のみ”を取る商売だが、実態は「床」で女性に愛を届ける裏稼業として、江戸時代に実在した「のみとり」をモチーフにした時代劇コメディ『のみとり侍』(鶴橋康夫監督)。主演・阿部寛が演じるのは、“のみとり”に転落してしまった、長所も短所も真面目過ぎるエリート藩士・寛之進。劇中では『テルマエ・ロマエ』で鍛えられたあの彫刻のような肉体美を余すことなく披露。生真面目すぎる寛之進らを始めとする侍たちが巻き起こす、“床の間”の戦いは爆笑必至…?<STORY>越後長岡藩藩士の小林寛之進(阿部寛)は、運悪く忠精の機嫌を損ね、江戸の裏稼業・猫ののみとりを命じられる。途方に暮れていた寛之進は、長屋で暮らすのみとりの親分・甚兵衛とその妻・お鈴の元で働くことに。猫の“のみとり”とは文字通り、猫ののみを取って日銭を稼ぐ職業。しかしその実態は、女性に愛をお届けする裏稼業であった…。若手俳優もいいけど…年齢を重ねたからこそ溢れ出る、名優たちの熱演も必見! この3作品でぜひ、“オジチャージ”してみては?『友罪』『孤狼の血』『のみとり侍』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会友罪 2018年5月25日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2017映画「友罪」製作委員会 ⓒ 薬丸岳/集英社のみとり侍 2018年5月18日より全国東宝系にて公開© 2018「のみとり侍」製作委員会
2018年05月27日俳優の役所広司(62)主演映画「孤狼(ころう)の血」(白石和彌監督)の続編が製作されると5月24日、配給元の東映が発表した。 同作は「警察小説×『仁義なき戦い』」と評された柚月裕子さんの同名小説が原作。昭和63(1988)年の広島の架空都市・呉原市が舞台。暴力団との癒着など黒いうわさが後を絶たない刑事・大上章吾(役所)と、松坂桃李(29)演じる新人刑事の日岡秀一が暴力団の抗争を阻止しようと奮闘するストーリーだ。 柚月さんの原作は全3作のシリーズもの。映画の続編は、第2弾の「凶犬の眼」(KADOKAWA刊)をベースに製作されるという。 「映画サイトのレビュー欄も高評価が続出。公開直後から続編製作を期待する声が殺到していました。このところヒット作に恵まれなかった東映としては、『仁義なき戦い』の路線を踏襲する同作で盛り返したい意向のようです」(映画業界関係者) 松坂といえば現在、男娼役を演じた映画「娼年」が話題を呼んでいる。今年2月に公開された「不能犯」でも主演をつとめていたが、これまでシリーズ化映画での主演作はない。 「『孤狼の血』では、新人刑事役が原作のイメージそのまま。それが、松坂さんとぴったりなんです。これまで演じてきた役柄とは違うかもしれませんが、躍進のきっかけになりうる作品。代表作になりうる可能性もあるでしょう」(芸能記者) さわやかなイメージが売りだった松坂だが、意外な作品がハマるのかもしれない。
2018年05月25日現在公開中の白石和彌監督作『孤狼の血』が、早くも続編の製作を決定。現在、撮影スタッフ・キャストの調整に入っていることが明らかになった。5月12日から公開されている、昨今の日本映画にはない熱量とバイオレンスが魂に焼き付く“血湧き肉躍る”映画 『孤狼の血』。いま最も注目されるミステリー作家のひとりである柚月裕子の小説を原作に描く本作は、昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島を舞台に、役所広司演じる暴力団との癒着をうわさされる刑事・大上章吾と、松坂桃李演じる“キャリア組”新人刑事・日岡秀一を中心に、刑事、やくざ、そして女が、それぞれの正義と矜持を胸に、生き残りを賭けて戦う生き様を描く。ほかにも、江口洋介、真木よう子、中村倫也、竹野内豊ら豪華俳優陣が集結した。そんな本作は、「新たな東映やくざ映画の金字塔」とまで言われ、映画公開前から業界内で大絶賛。公開後も瞬く間に賞賛の嵐となっている。また、各映画レビューサイトでは「期待度・満足度1位」を獲得し、公開後2週目にして観客からは「続編を切に希望します」「続編を見たい!」 など続編を熱望する声が。そんな期待の声に押される形で、今回本作の続編が東映にて製作決定。続編の物語のベースとなるのは、柚月氏による「孤狼の血」(角川文庫刊)の続編でもある「凶犬の眼」(KADOKAWA刊)。東映は、『孤狼の血』のスタッフ・キャストの続投を熱望しているという。『孤狼の血』で主演を務めた役所さんは、今回の決定を受け「続編は、第1作を遥かに超えるいい作品を期待しています」とコメントを寄せ、また「今後、色んな監督、脚本家、俳優たちがこのジャンルの映画で魅力が発揮される時代が来ると日本映画に活気が出るのではないでしょうか?」と期待を寄せている。そして原作者である柚月氏は、「続編は望外の喜びです」と心境を明かし、「持てる力すべてを注ぎ込んでくださった 東映とスタッフ、劇場に足を運んでいただいた観客の皆様には、感謝の言葉しかありません。あの狂熱と恍惚を、再び期待しております」と語っている。『孤狼の血』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2018年05月25日俳優の役所広司主演で現在公開中の映画『孤狼の血』の続編が東映にて製作されることが25日、明らかになった。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説を実写映画化。昭和63年を舞台に、広島の刑事・日岡秀一(松坂桃李)と、暴力団との癒着を噂される刑事・大上章吾(役所)が担当した、金融会社社員失踪事件の捜査から、対立する暴力団組同士の抗争が激化していく。役所をはじめ、松坂桃李、真木よう子、中村倫也、中村獅童、竹野内豊、音尾琢真、ピエール瀧、石橋蓮司、江口洋介など日本を代表する豪華キャストが集結し、「新たな東映やくざ映画の金字塔」と言われ、映画公開前から業界内で話題に。公開後も多くの賞賛を受け、続編に向けて撮影スタッフ・キャストの調整に入っていることが明らかになった。続編の物語のベースとなるのは、原作の続編でもある『凶犬の眼』(KADOKAWA刊)。東映としては映画『孤狼の血』のスタッフ・キャストの続投を熱望しているという。代表取締役社長 多田憲之氏は「『孤狼の血』は東映らしい作品となりました。このジャンルの映画を続けていかなくてはならないと思い、続編の決定を致します」と宣言した。○役所広司コメント続編は、第一作を遥かに超えるいい作品を期待しています。今後、色んな監督、脚本家、俳優たちがこのジャンルの映画で魅力が発揮される時代が来ると日本映画に活気が出るのではないでしょうか?○柚月裕子コメント「荒磯に波」の東映△マークを見るだけで、心が震えました。続編は望外の喜びです。持てる力すべてを注ぎ込んでくださった 東映とスタッフ、劇場に足を運んでいただいた観客の皆様には、感謝の言葉しかありません。あの狂熱と恍惚を、再び期待しております。
2018年05月25日2019年放送の大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」に出演する俳優・生田斗真が、5月15日(火)に三重県桑名市にてクランクインを迎え、役所広司らと共演したことが分かった。大河ドラマ第58作目となる本作は、宮藤官九郎オリジナル脚本で“知られざるオリンピックの歴史”を描いていく痛快&壮大なドラマ。中村勘九郎と阿部サダヲの2人がリレー形式で主演を務めるほか、綾瀬はるか、大竹しのぶ、生田斗真、役所広司、竹野内豊、杉本哲太、杉咲花、永山絢斗、さらにビートたけし、森山未來、神木隆之介、川栄李奈ら錚々たるキャストが集結。この度、クランクインしたばかりの生田さんが演じるのは、勘九郎さん扮する金栗四三とともに日本最初のオリンピック選手に選ばれる彼の盟友・三島弥彦役。そして役所さんは、金栗の進学した東京高等師範学校の校長で金栗の恩師となる嘉納治五郎役だ。■クランクイン初日は生田&役所が出会うシーン今回は第1回で放送予定となる、嘉納と三島が初めて出会うシーンを撮影。三島家の要人を招いたパーティーに出席した嘉納は、大隈重信(平泉成)や銀行家の三島弥太郎(小澤征悦)にオリンピックの意義について熱く語る。そこに野球ボールを追って三島弥彦が乱入。さらに弥彦が所属するスポーツの同好会「天狗倶楽部」のメンバーが続々と現れ、会場は騒然となる…というあらすじだ。この日がクランクインとなった生田さんは、「初日から弥彦、そして『天狗倶楽部』の登場のシーンから入れたので、気持ちいいスタートが切れたかな、と思います。初日はいつも緊張してナーバスになるんですけれど、天狗倶楽部のみんなと顔を合わせた瞬間に、そういうものが全部バーンと吹っ飛び、エネルギッシュなシーンが撮れたんじゃないかなと思っています」と初日の手ごたえは上々の様子。一方、熊本で1日撮影済みだが、セリフ有りのお芝居はこの日が初めてとなった役所さんは、「最初は嘉納さんとしてどんな風にしゃべればいいのか、『どんな雰囲気なのか』『これでいいのかな』と探りながらの撮影でした。まだまだ始まったばかりなので、言葉と体がしっくりくるのにはまだ時間がかかるかも知れませんが、頑張ります」と役に関して模索中のようだ。■生田斗真=三島弥彦、ビジュアルそっくり!?また、お互いの印象については、「生田くんは『ジャニーズの俳優部』というか、映画をよくやっている印象があります。すごく楽しみにしていました」(役所さん)、「ご一緒したいな、と思っていてもなかなか今日までできなかったので。ワクワクしますし、ゾクゾクします。すごく嬉しいです」(生田さん)とお互い共演が待ち遠しかったとコメント。さらに役所さんは「きょう遠目で見て、『ひげが似合うなあ』と。(三島弥彦さんの)写真となんとなく遠目で似ている感じがして、『ああ、似てる』と思いました」と絶賛していた。■「ワクワクするようなドラマがつくれたら」そして、クランクインに向けて“短距離選手”という役柄ゆえ、走りのトレーニングと体作りをの準備を行ってきたという生田さん。「とにかくワクワクするようなドラマがつくれたらいいなと思います。このドラマと一緒に2020年のオリンピックが盛り上がっていくような一つの歯車にというか、何かお手伝いができたらなと」と思いを明かしていた。大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」は2019年1月よりNHKにて放送予定(全47回)。(cinemacafe.net)
2018年05月24日俳優の菅田将暉と松坂桃李が、21日深夜に放送されたラジオ番組『菅田将暉のオールナイトニッポン』(ニッポン放送/毎週火曜25:00~27:00)で、俳優・役所広司の魅力について語り合った。菅田将暉この日、松坂は自身が出演する映画『孤狼の血』の宣伝も兼ねて、事務所の後輩である菅田のラジオにゲストとして登場。映画の見どころについて語る中で、共演した役所を「いや~、かっこいいね!」と絶賛した。映画を観たという菅田も「なんなんでしょうね! あの顔というか、シワというか……」と渋みの効いた役所の魅力を語り、それに対して松坂も、「あのシワって、俺らじゃまだ無理だよね!」「敵わない」と、芝居に圧倒されたことを明かした。また松坂は、菅田から役所の相棒役を演じたことについて「刺激的やったんちゃいます?」と問われると、「幸せでしかなかった」と告白。そして撮影終了後には、映画にも出てくるライターを役所からプレゼントされたことも明かし、「嬉しかったよ」と喜びを語った。
2018年05月23日