●建築家としての板坂氏が考える「残るデザイン」とは?UX(ユーザーエクスペリエンス)やUI(ユーザーインタフェース)のデザインやソフトウェアの企画・開発などを事業とするZEPPELIN(ツェッペリン)は、毎回迎えるゲストの専門分野やデザイン/UXとの関わりなどを、同社代表の鳥越康平氏と語るトークセッション「ZEP NIGHT」を不定期で開催している。ここでは、去る1月30日に開催された、建築家・プロダクトデザイナー板坂諭氏(the design labo代表取締役)をゲストに迎え、「残るデザイン」をテーマに語った「ZEP NIGHT vol.4」の模様をレポートする。○「魂に響く体験」をデザインする「ZEP NIGHT vol.4」は、ZEPPELIN代表取締役社長・鳥越康平氏の挨拶で幕を開けた。同社は、NTTドコモの「しゃべってコンシェル」をはじめとする、数々の美しいUIやUXのデザインを世に送り出してきた企業だ。冒頭に鳥越氏は「便利さや豊かさは確かに重要」だとしながらも、「われわれZEPPELINのテーマは、"美しさ"を追い求めること」と説明。高速道路を例に「日本中を張り巡らせている高速道路は確かに早くて便利だが、今後もわれわれはそんな豊かさや便利さを追い求めていくのか。それでわれわれの今後の幸せは来るのか」といった疑問を投げかけた上で、「"美しさ"を追求することで世界を変えたい」と強調した。同社が考える"美しさ"とは、見た目がキレイというものではなく、「魂に響く体験をデザインする」ことだという。一般道を走っているときに鳥越氏が出くわした、見渡す限りに広がる美しい小麦畑の写真をスクリーンに映し出し、小麦が風に揺れるシーンに感動した様子を伝え、「まさに魂に響く体験だった」と振り返りながら、「こんな体験をデザインしていきたい」と同社の方向性を伝えた。○「建築」も「UX/UI」もデザインの考え方は共通続いて、今回のゲストである板坂諭氏と鳥越氏との対話形式によるトークセッションへと移行した。板坂氏は、サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)のパーマネントコレクションとして収蔵されている、核兵器撤廃を願うメッセージの込められたランプ「Mushroom Lamp(マッシュルームランプ)」を手がけるなど、建築や家具などを題材としてそのものに込めたメッセージをもとに生まれる二次的なコミュニケーションをデザインすることを得意とする建築家であり、プロダクトデザイナーだ。最初に鳥越氏は、今回の「ZEP NIGHT」に板坂氏をゲストとして招いた理由として「"建築"と"UX/UI"は全く異なるものであると思われがちだが、"デザイン"という軸で考えれば、手法や技術の違いはあれどデザインの考え方においては共通項が多い」と説明し、「建築家の方と話をするとデザインの勉強になるし、とても参考になる」と語った。●"千年残る建築"とは?○建築家として板坂氏が考える「残るデザイン」続いて、板坂氏がこれまでに手がけてきた仕事などを簡単に紹介したのち、今回のトークセッションのテーマである「残るデザイン」についての話となった。同氏は「聖路加には古くて良い住宅が残っているが、先日お気に入りの古民家が解体されてしまった。材料もぜいたくだが、銀座から徒歩圏内にそんな住宅が残っていることがとてもぜいたくだ」としながらも、建築知識が浸透していない人たちによってそれが壊されてしまうことに衝撃を受け、「できればリノベーションして、海外のゲストを迎えたりしたかった」と惜しんだ。小学生の頃から建築に興味を抱いていたという板坂氏が「残るデザイン」に興味を抱いたのは、スペインの"サグラダファミリア教会"が、専任建築家であるアントニ・ガウディが死去して100年経つにも関わらず、なお建築が続いていることをテレビ番組で観たことがきっかけだという。その時に「残ること」の大切さを感じるとともに「建築ならそれを実現できる」と感じたという。続いて、「進化」と「残る」とではどちらが大切かというテーマでは、「コレクションは残るものとして好きだが、進化して残る方が好き」だとし、「建築は進化するもので、完成したら終わりというものではなく、夏は鉄が延びるし冬はガラスが割れたりするように、建築も"新陳代謝"させていくことが必要だ」と述べた。また、これまで手がけてきたプロダクトに関しては、「使ってくれる人とコミュニケーションをするために作っている」とし、それぞれの作品にメッセージが込められていることを明かした。鳥越氏は板坂氏が手がけた「マッシュルームランプ」について、「この作品が作られたのは震災前であり、民衆の意識の中に原発というものが今ほどなかった時期でありながらも、板坂さんはそこに意識を向けた」と説明。さらに、「ブランドは、精神が込められているとその価値があがる」と述べ、「デザインには精神を注入するのが重要で、形状や生産性ばかりを主目的にすると間違った方向に進んでしまう。建築であろうと机であろうと椅子であろうと"精神を注入する"ことが必要だ」と強調した。ここで言う「精神」とは、具体的には「おもてなし」を指しているとし、「使う人の気持ちになって考えることであり、UI/UXはまさにそれかもしれません」と語った。○百年残る建築は「ザハ」、千年残るのは「伊勢神宮」続いて、一般参加者からの質問コーナーにシフトした。「"千年残る建築"と"百年残る建築"の違いは何か?」という質問に対し板坂氏は「私が思う美しいデザインとは"自然"と"思いやり"のふたつ」だと前置きした上で、"百年残る建築"は「人間が頑張ってまねた自然のデザインで建築で言えば"ザハ・ハディド"」と回答した。一方の"千年残る建築"については「神様に対する思いが形となった"伊勢神宮"」とし、「ザハの建築は千年は残らないと思う」と述べた。ふたつ目の質問として「"進化"と"残る"はどちらが幸せか?」を取り上げ、「"進化"に興味がある」と即答。「"進化"も残っているから進化するのであって"残る"に含まれるが、どちらかを選ぶのなら"進化"です。人の体も変わっているのは進化が影響しているし、進化しつつ残るほうに興味があります」と答えた。ただし、これは建築における考えで、プロダクトに関しては「残る」ほうに重きを置いているという。また、「気になっている建築スポット」についての質問には、「建築家のフランク・ゲーリーが作ったフランスの新しい美術館」だという。ここはルイ・ヴィトンファウンデーションがコレクションしているアイテムが展示される美術館とのことだが、板坂氏が惹かれた理由として挙げたのが、「パッと見て理解できない」、「図面化できない」、「見る角度で全然違う」、「色んな線が重なって絵にできない」ことだという。航空機の設計技術やCADが建築にも取り入れられたことで線が自由になったとし、これを活用してるのがフランク・ゲーリーだという。さらに、「自分から手をあげても作ってみたいもの」については「多くの建築家が終着点と目指している"美術館"」と回答するなど、いくつかの質問に対し建築家ならではの視点で答え、トークセッションの幕を閉じた。なお、板坂氏は1978年生まれ。大学卒業後、設計事務所にて建築の作り方を徹底的に学ぶ。2010年にデザインユニット「h220430」を立ち上げ、社会へのメッセージを込めたデザイン活動を開始し、2012年に「the design labo(ザ デザインラボ)」を設立。2011年に中国メディア主催のMedia Awardで「Annual Original Products Design Award」、2012年に「Mushroom Lamp」が米国サンフランシスコMOMAのパーマネントコレクションとして収蔵。2013年にはイタリアの「A’Design Award」において「Baby,Kids and Children’s Products Design Category銀賞」を受賞するなど、日本のみならず海外でも高い評価を獲得。2014年には、4月に開催されたミラノサローネでは新作プロダクト「Balloon Chair」を出展したほか、同年8月にはこれまで手掛けてきたプロダクトデザインの作品集「New Made In Japan The works of h220430」を出版するなど、海外を中心に幅広く活動している。
2015年02月02日日本損害保険協会は、防火に対する意識を深めてもらうことを目的に、歴代の全国統一防火標語の中から最も心に残った標語を決定する「あなたが審査員心に残る防火標語」を8月1日(金)から10月15日(水)まで同協会のホームページで実施した。このたびの第1回では317票が寄せられた。第1位となったのは40票を集めた、2014年度の防火標語の「もういいかい、火を消すまではまあだだよ」に決定した。この防火標語でポスターのモデルとなったのが優希美青さん。なお、第2位は獲得票数29票の2013年度の防火標語「その油断火から炎へ災いへ」で、このときの防火ポスターモデルは上野樹里さん。第3位は獲得票数20票の2007年度の防火標語「火は見てるあなたが離れるその時を」で、防火ポスターモデルは戸田恵梨香さん。全国統一防火標語は、耳にしたときに心地よいリズムをもつ標語や、文字での見せ方に工夫されている標語が多くの票を集めているという。なお、2015年度の全国統一防火標語は11月30日(日)まで募集しているので、このたびの投票結果を参考に、「心に残る」ような防火標語を応募してほしいとしている。
2014年11月13日2013年は日本でテレビ放送が始まって60年の節目の年。同じく、テレビCMも放送されて60年がたちます。そこで今回は、マイナビニュース会員1,000人に、心に残っているテレビCMについてについて聞いてみました。懐かしのあのCMから、最近話題になったCMまで、さまざまなCMがありました。調査期間: 2013/2/1~2013/2/5アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数:1,000件【出演者が印象的だったCM】・山瀬まみさんが出ていたキンチョールのCM(28歳/女性)・広末涼子さんのドコモのポケベルのCM (34歳/男性)・マイケル富岡さんが出ていた焼きそばのCM (29歳/女性)・宮崎美子さんのカメラのCM(45歳/男性)・新垣結衣さんが紅白の背景でダンスするポッキーのCM(25歳/男性)・デーモン閣下が出ていた写ルンです(28歳/男性)・柴田恭兵さんのポッカのCM(27歳/女性)・宮沢りえさんのキットカットのCM(46歳/男性)・藤岡弘さんのせがた三四郎シリーズ(30歳/男性)・天海祐希さんのDAKARAの余分3兄弟のCM(24歳/女性)今やデジタルカメラの時代ですから、インスタントカメラのCMは「時代」を感じますね。世代によって見比べてみるのも面白いかもしれませんね。【音楽が耳に残ったCM】・広瀬香美の「ゲレンデが溶けるほど恋したい」がBGMとして流れていたスキー用品のCM (27歳/男性)・「このー木何の木」という、大樹が出てくるやつ(39歳/男性)・明治安田生命の「あなたに~」と音楽が流れながら写真が数枚流れるCM(27歳/女性)・ドンタコスったらドンタコス(36歳/女性)・まだかなまだかな~という学研のCM(28歳/女性)・アルバイト情報誌のCMで「火火金金火金金」と歌うCM (32歳/女性)・キューピーのたらこのかぶりもののCM(28歳/女性)・ねるねるねるねるねーるねってCM(29歳/男性)音楽が印象的で思わず口ずさんでいた、なんて人もいるのではないでしょうか。音楽の効果ってすごいですね。【フレーズが忘れられないCM】・ダダーンボヨヨンボヨヨンのCM(30歳/男性)・イナバ物置(42歳/男性)・ポリンキーのCM。三角形の秘密は何なのか知りたい(27歳/女性)・禁煙パイポの「私はこれで会社を辞めました」(39歳/男性)・芸能人は歯が命のCM(26歳/男性)・リゲインの24時間たたかえますか?のフレーズ(31歳/女性)・日本食研の焼肉焼いても家焼くな~(29歳/女性)・安達祐実がでていた、カレーのCM。「ぐ、が大きい」というやつ(43歳/男性)・JR東海の「そうだ、京都に行こう」のCM(25歳/男性)CMから数々の名言が生まれ、「芸能人は歯が命」は流行語にもなりました。ダダーンボヨヨンボヨヨンのフレーズが印象的なCMは、何の商品のCMだったか覚えていますか?【衝撃的だったCM】・サルが目を閉じてウォークマンを聞いているCM(25歳/男性)・サントリーアミノ式のCM。燃焼系少女が踊っていたもの(30歳/女性)・ACのCMはおおむね印象に残ります。中でもクジラのCMが一番好きです(36歳/男性)・武富士。印象的なダンスのCMが昔あって小学生のころにみんなでまねをした(26歳/女性)・アイフルのチワワ(25歳/女性)・ソフトバンクの白戸家のCM(26歳/男性)アイフルのチワワはかわいかったですよね。確か名前は……「くぅ~ちゃん」。その後、チワワブームが起きるほど人気だった記憶があります。あなたの心に残るCMはこの中にありましたか?今回ご紹介したCMは、印象的なフレーズや音楽など、懐かしいものばかり。CMでその時代を振り返ってみるのも面白いかもしれませんね。(文/こうのゆみこ)
2013年02月14日リオンは12月初旬に、全国の20歳以上の男女各500名を対象に「2012年心に残った音調査」を実施。このほど調査結果を発表した。同調査で対象とした音は、注意喚起音、自然音、歓声、人工音、機械音、ニュース報道の一部(声)、テレビ番組やテレビCMの効果音など。同社で「音」を10個を選定し、そのうち、心に残った音を複数回答で質問した。まず、「2012年あなたの心に残った音は何ですか?」と質問したところ、1位は「ロンドン五輪、日本人選手メダル獲得時などの実況音声(44.5%)」だった。ロンドン五輪は、5位に「メダリストパレード時の群集の歓声(23.3%)」、6位に「テレビの前で応援する家族・仲間・自分の声(22.2%)」がランクインしている。2位は「金環日食の時の街の歓声やどよめき(30.7%)」で、3割が心に残った音と回答している。3位は「大型台風やゲリラ豪雨による暴風雨の音(29.4%)」で、特に西エリア(中部・近畿・中四国・九州)では「金環日食」を抑えて2位となっている。4位は「2012.3.11の地震発生時刻に合わせた黙とう時の静寂」で25.0%が回答した。特に、東エリア(北海道、東北、関東)では回答比率が高まり、3位の「ゲリラ豪雨」を超えている。その他、「11月に解散した衆議院の万歳三唱」が7位、8位は「自粛から復活した花火大会での打上花火の音」だった。9位には「様々なデモにおけるシュプレヒコール」がランクインした。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月27日15秒で商品の魅力を余すところなく伝えるCM。中には番組本編以上に、印象に残ってしまうようなCMもありますよね。これまでに数えきれない数のCMを見てきたはずですが、その中でも、もっとも心に残っているものはいったい何でしょうか?皆さんにアンケートを取ってみました。調査期間:2010/8/11~2010/8/16アンケート対象:COBS ONLINE会員有効回答数534件(ウェブログイン式)■5位「ポリンキー」シリーズ(湖池屋)「初めて見たとき、真剣に見入ってしまったのが恥ずかしくて妹と大笑いした」(女性/34歳)「歌が印象に残ってる。今でも歌える」(女性/26歳)「ついついつぶやいてしまうから」(男性/24歳)「♪ポリンキーポリンキー」の歌が耳に残って離れないポリンキーのCMが第5位。ジャン、ポール、ベルという3人のキャラクターがゆるーい味を出していた名作CMです。ちなみに、このCMを手掛けたのは「スコーン」や「バザールでござーる」、「ドンタコス」なども製作したCMクリエイターの佐藤雅彦さんです。どことなく共通したトーンを感じます。■4位「エクスプレス」シリーズほか(JR東海)「いつか大人になったらあんな恋愛をするのかな、と思った」(女性/28歳)「切ない感じと歌がいい」(男性/28歳)「ロマンチックで音楽ととても合っていた」(女性/24歳)山下達郎の「クリスマス・イブ」を使用したシリーズと、「そうだ 京都、行こう」シリーズを持つJR東海が第4位。いまだに根強い人気を誇る両シリーズ。クリスマスエクスプレスシリーズの1988年バージョンでは当時15歳の深津絵里さん、1989年のバージョンでは、当時17歳の牧瀬里穂さんが遠距離恋愛の主人公を演じ、それぞれ大ブレイクのきっかけとなりました。■3位「カステラ文明堂」シリーズ(文明堂)「キャラクターがかわいい」(女性/28歳)「覚えやすいメロディや、かわいらしいクマの振り付けがいい」(女性/30歳)「リズムがよくて、よく歌ってました」(女性/25歳)1962年から約50年間、変わることなくクマのぬいぐるみのダンスを放送する文明堂。もちろんあの歌も50年間変わることなく使用し続けています。なお、「♪電話は2番」という歌詞は電話交換台を経由する時代、市内局番の次の局番が0002番だったからだそうです。■2位「ねるねるねるね」シリーズ(クラシエフーズ)「インパクトがあって、ちょっと怖かった」(女性/25歳)「コミカルで好きでした。幼心にあのCMが出てくるとうれしかった」(女性/31歳)「魔女役のおばあさんが、怪しげに笑っているところが面白かった」(女性/27歳)練れば練るほど色が変わる、という不思議なコンセプトのお菓子「ねるねるねるね」。そんなねるねるねるねの不思議な魅力で日本中の子どもたちを魔法にかけたのがこのCMでした。中には「あの魔女役のおばあちゃんは今ごろどうされているいのでしょうかね」などと、心配する声まで。実は魔女役を務めていたのは声優の鈴木れい子さんという方。もちろんご存命で、現役で声優の仕事をされています。■1位「白戸家」シリーズ(ソフトバンク)「毎回、次のCMでどのような展開になるのかが楽しみ」(男性/29歳)「お父さんがかわいい。面白いし、キャラクターが好き」(女性/25歳)「バカらしいことを真剣にしているので」(男性/25歳)ソフトバンク犬シリーズが堂々1位。白戸家の人びとのシュールなキャラには、毎回あっと驚かされる仕掛けもあり、新作を楽しみにしている人も多いことでしょう。その他にも、いつまで新発売なんだ?と日本中の子どもたちが疑問を覚えた「ケンちゃんラーメン」や、関西圏なら知らない人はいない(?)と言われる「関西電気保安協会」など、さまざまなCMの名前が挙がりました。あなたの記憶に残るCMは何でしょうか?(萩原雄太/かもめマシーン×プレスラボ)【関連リンク】【ランキング:男性編】最もイライラするテレビ番組の演出ランキング【コラム】決定!20代世代が最も印象に残っているTVドラマは?【クイズ】知って得する!?『TV業界用語クイズ
2010年09月21日