仕事から帰ってきた平日はもちろんのこと、土日も家でゴロゴロして家事や育児をしない、スマホばかりみて子どものおむつさえ替えてくれないなど、忙しい子育ての毎日、夫にイライラすることはたくさんあるでしょう。 「もう、わが家はワンオペ育児決定!」と覚悟を決めたものの、「やっぱりなんで私ばかり!」とイライラしてしまうときに試してみたい行動を紹介します。 夫に感謝できることを考えてみる子どもに笑顔で接してくれる、時々だけれどお土産を買ってきてくれる……とにかくささいなことから感謝できそうなことを並べてみましょう。 妻がワンオペ育児決定と覚悟を決めざるを得ないようなご家庭であれば、自分のことしか考えられない夫が意外にも頑張って家族に気をつかってくれていることに気付けるかもしれません。 夫の立場になって考えてみるなんで夫はああなのかしら?ではなく、完全に夫に同化して考えてみてください。 「休日はスマホを見てゴロゴロできるから極楽だなあ」「帰宅後のこの夕飯を食べてからのゴロゴロ時間が快適なんだよなあ」など、夫の気持ちになってみましょう。 その際、完全に妻に対する気づかいが入っていないことを再認識してまたイラッとしてしまうことは抑え、気づかいもせずにいられる状態を自分でも感じてみてください。それだけ幸せなら……と思えるときもあるかもしれません。 夫への気づかいをやめてみる夫も好きなようにしているわけですから、妻も好きなようにしてしまいましょう。 もちろん、子育てはノンストップ。夫と同じように気ラクにはいきませんが、夫を気づかっているからこそイライラは募ります。男性は自分の時間は放っておいてほしいと思うことが多いので、この際、夫にを気づかうことをやめて、妻は妻がすべきことだけをするようにしてみてはいかがでしょうか。たとえば、夫にお茶を入れてあげる、洗濯後の洋服を畳んであげる、これらは自分でやってもらうなどして、極力夫のためにすることを減らしてみます。その際、いつまでも洋服が放置されていても気にしてはいけません(多くの場合、しっかり者の妻は、それが気になってイライラしてしまうものですが……)。思いの外、夫のために割いていた時間を減らしても夫は気付かない場合があります。それでもイライラが収まらない場合は、すべてしっかりできる人だったら自分は夫のことを好きになっていただろうか?と考えてみるのも一手です。 これらはあくまでも、どうやっても動いてくれない夫がいる家庭で、「わが家はワンオペ育児決定!」と覚悟を決めた妻に贈る事柄です。まだまだ夫が変わってくれそうであれば、時間をかけてでも夫が動いてくれるように働きかけてみましょう。著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年02月14日毎日のように子どもにイライラしてしまい、カッとなった自分に嫌気がさし後悔してしまっているママは多いものです。イライラしてしまうのは誰にでもあることであり、怒りの感情そのものは悪いものではありません。怒りの感情を、怒鳴ったり、叩いたりといった行動に変換してしまうことが問題なわけですが、怒鳴ったり、叩いたりといったことをしないために怒りの感情を抑えることは可能なのでしょうか。 アンガーマネージメントの“6秒”が待てない!アンガーマネジメントでは、人の怒りのピークは6秒間とされ、その6秒間を我慢できれば、衝動的な行動を抑えることができるとされています。たとえば、子どもに対してイラッとしてしまっても、理論上は6秒間さえ持ちこたえられれば、理性をもった対応ができると考えられています。 でも、カッとなる=怒鳴るとなってしまい、その6秒が待てないというママも多いのではないでしょうか。 ではそういった場合、どうすればいいのでしょうか。 自分が許せないことを考えてみる怒りの感情が起こるには、苛立ちや不安、寂しさ、恐怖といった感情がまず存在すると言われています。そして、苛立ちや不安、寂しさ、恐怖といった感情が起こる原因には、自分なりの「〜ねばならない」「〜べき」「〜のほうがよい」というルールが存在していることがほとんどです。 たとえば、「ごはんは行儀よくきちんと座って食べるべき」というルールが自分の中に強く存在していると、子どもが行儀悪く食べているとイラッとして怒ってしまうというようなことになります。 このように深く自分自身に身についているルールは、大人としてはもちろんのこと、子どもにも教えるべきであることが多く、完全否定できるものではないことがさらに子どもに怒りをぶつけることを容易にしてしまいます。しかし、怒ってしまってママたちが後悔してしまうことが多いことからもわかるように、まだ子どもにはそのルールを守らせるには早い場合や、冷静に注意すればよいことがほとんどなのです。 大切なのは日々の練習瞬時に湧き上がってしまう怒りを抑えるには、日々の思い込みと練習が必要です。思い込みというと語弊があるかもしれませんが、「まだこの子にはごはんを行儀よく食べるのは難しいのだから、ふざけていなければよしとする」というように、子ども用のルールを自分につくり、それを自分自身に覚えこませましょう。 また、食事が始まったら、冷静なうちに子ども用のルールを思い出し、自分を律します。ここでやっぱりカッとしてしまっても自分を責めないように。練習を繰り返してなんとか自分の怒りを抑える練習をしている自分を褒めてあげてください。しかしながら、子どもには「怒られた」という印象しかありませんから、「カッとしてごめんね」と言ってから、なぜママが怒ってしまったのか、やさしく説明してあげるとベターです。 日々の思い込みと練習が必要なので、すぐに怒りを抑えられるようになるわけではありません。けれど、頑張りは必ず実を結ぶでしょう。そしてなによりも、子どもにはきちんとママが頑張っていることが伝わるはずです。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年02月12日夫が話を聞いてくれない、話をしていても面倒くさそうにされる、話かけるとうるさそうにされる、夫に対してこのように感じたことがある方は少なくないのではないでしょうか。そんな態度をとられ、悲しい気分になってしまう方や、夫に攻撃的な言葉を浴びせてしまう方もいるでしょう。実はこれらは、話を聞いてくれない夫にやってはいけない行動なのです。 話を聞かない男性の本音仕事から帰ってきてすぐに話しかけられるのを嫌う、「ねえ」と話かけても会話をする素振りをみせず、スマホを見ながらゴロゴロしていると思ったら、友だちの電話には愛想よく応えている……。家に帰ってきたのだから私の話を聞いてほしい、家族についての話を一緒にしたいと思うのはもっともです。けれど、夫にとっては家は自分の時間を持てる場所。正直、放っておいてもらって、自分が話をしたいときにだけ話をしたいと思っている男性も少なくありません。ずいぶんと身勝手に思えますが、残念ながら多くの場合、これが話を聞かない男性の本音だと思います。 話を聞いてくれない夫の思考女性は、なんとなく今思っていることをなんとなく話したり、テーマがしっかりとしていない結論が見えない会話を楽しめる人も多いですが、男性はこのような会話を避けたがる傾向があります。なぜなら多くの場合、男性は話をするからには結論が出るべきだという思考を持っているためです。また女性は男性より、並行して物事を考えることができると言われており、夫へ言いたいことと同時に、家事のこと、仕事のことも一緒に考えられる人が多いとされています。 たとえば、「娘の幼稚園はどこにしたらいいか」ということについて、夫と話をしたいと午前中に思ったとします。幼稚園についていろいろと調べ、掃除や夕飯の支度をしながらも「どこがいいだろうか?」と考え、夫の帰宅を今か今かと待ちます。一方、仕事から帰宅した夫は、仕事が終わり家に到着した、ということに意識が集中しています。女性には、家に到着したと同時に「子どもが私に話したいことはないかな?」「夫が話したいことないかな?」と考慮できる人も多くいます。またはできなかったとしても、子どもや夫が話かけてきたら聞く耳を持てる人が多い傾向にあります。しかし、男性の場合、物事を並行して同時に考えるのは苦手な人が多いので、急に問題を振られたこととイコールになり、急にきた相談に対して「早く結論を出さなければ!」と感じ、面倒だという印象を持ってしまうのです。 さらには「A幼稚園がいいと思うんだけど」と言う妻に「じゃあ、A幼稚園でいいんじゃない」と返したところ、妻に「もっと真剣に考えてよ!」と言われてしまうと、夫は疲れがドドッと出てしまいます。どこの幼稚園がいいか一緒に話し合ってじっくり結論を出したい妻と、結論が出れば良いと思っている夫。ここですれ違いが生じてしまうのです。 話し合いをする準備をしましょうこうした夫には、先述したようにあからさまに悲しい気持ちを表現したり、攻撃的になったりするのはNGです。多くの場合、悲しい顔をされたりすると、男性は何が起こっているのか理解できず“面倒くさい”と感じます。攻撃的になられた日には、「疲れて帰ってきたのになんだよ!」とますます話し合いどころではなくなってしまいます。では、どうすればいいのでしょうか。 ・メールやSNSを利用する夫が帰宅するまでに、メールやSNSで話をしたい要件を伝えておくといいでしょう。夫の都合の良い時間で要件を確認できる上、そのことについて家に帰ったら話すんだな、という準備が夫側にできます。・時間を置く帰宅してすぐだと、夫側は話をする準備ができていないかもしれません。声をかけてもよさそうな時間が訪れるまで待ちましょう。大丈夫かな、と思ったら、「ねえ、あのさあ」というあいまいな感じではなく、「ちょっと今話せる?」と話す目的があることを示しながら話しかけましょう。・話をする目的を明確にする「○○について話したい」と話す目的ははっきり伝えましょう。妻だって忙しいのに面倒ではありますが、これらを試してみると、夫の聞く姿勢が変わってくる確率が高まります。 決して妻と話をしたくないと思っているわけでもなく、妻のことを嫌いなわけでもありません。じょうずに話し合える状況をつくってコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年02月11日子どもを産む前は、おしゃれをして雑誌に出てくるような素敵なママになろうと思っていても、実際には、産後はおしゃれに気を配っていられないという方がほとんどではないでしょうか。 妊娠前にはできていたはずの食事作りや掃除も大変で、今までできていたことができなくなっている自分を「なんてダメな親なんだろう……」と責め始めているなら、ちょっと待ってください! たまにはズボラママになってみませんか? 毎日頑張りすぎていませんか?赤ちゃんが生まれるとやることが増えます。おむつを替えたり、汚れたおむつを片付けたり、沐浴させて着替えをさせ、寝かしつけて……。赤ちゃんのためにやることをあげれば、キリがありませんよね。その上で、今までと同じように食事を作ったり家の掃除をしたりするのは、本当に大変なことです。さらに、世の中には「こうしたほうがいいよ」という良いママになるための情報があふれています。 真面目で頑張り屋のママほど、全ての家事を完璧にこなし、良いと言われていること全て取り入れようと頑張り、息切れしてしまうことが多くあります。 ズボラは悪いことではない「子育てがツライ」「自分はダメな親だ」と思い始めたら、落ち込む前にちょっとズボラになってみませんか? “ズボラ”というと悪いイメージがありますが、ここでおすすめするズボラとは“上手に手を抜くこと”。家事を全て完璧にこなすのではなく、家事に優先順位をつけて、優先順位が低い家事は回数を減らすなどして、どんどん削ってしまいましょう。 たとえば、部屋の片付け。赤ちゃんに危険な状態で散らかっているのは避けなければなりませんが、赤ちゃんがよく使うおもちゃなどは出しっぱなしにしておいたり、よく使う赤ちゃんの下着はたたまず、かごに放り込んでおくのだってありなのです。絶対しなければならないと思っていたことでも、実は後日、落ち着いてからこなせばよいこともたくさんあるはずです。 ズボラになると優しくなれる?片付けをしなければ部屋が汚くなる、食事を自分で作らなければ栄養バランスが崩れるという心配もあるかもしれません。けれど、長い人生の中のほんの数日、ちょっと手を抜いた日があっても、あとでいくらでも挽回できます。 上手に手を抜くことで、赤ちゃんだけでなく夫にも優しくする余裕ができるはずです。気持ちに余裕ができれば、片付けや食事作りがスムーズにできる日もきっと来るでしょう。そうすれば、自分を責めることもやめられて、心も明るくなってくるに違いありません。 気持ちに余裕がないなと思ったら、無理せず手を抜いて、余裕ができたらまたきちんとやる、そんな気持ちで育児に携わってみてはいかがでしょうか。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年01月14日トイレがうまくできない、着替えに時間がかかる、英語を習わせてみたけど、ちっともちゃんとやらない……。毎日忙しい中、子どものためにやっているのに、子どもがちゃんとやらない! できない! と感じるとイライラしていませんか?それはもしかしたら、まだお子さんにとって、やり始めるのが早いのかもしれません。 “親が何でも早くさせすぎる”のはよくないこともまだまだ早いと思っていても、3歳くらいになると、子どもはママのマネをしていろいろなことをやりたがるようになります。たとえば、3歳の子がフライの衣付けの手伝いをしたいと言いました。小麦粉をつけて、卵をつけて、パン粉をつけて……。小麦粉やパン粉はあたりに飛び散り、手はパン粉などでぐちゃぐちゃ。さらにそんな手でつけたフライもぐちゃぐちゃ。子どもの顔は真剣そのものです。でも、早くご飯を作ってしまいたいママはイライラして、「なんでこんなに汚くするの!」とつい怒鳴ってしまいました。 3歳くらいになると、口の達者な子はいっぱしの口を聞くようになり、ママの言うこともおおよそ理解するようになります。それゆえ、ママとしてもやらせればうまくできると思ってしまいます。しかし実際は、初めてすることでもあるし、頭の中でイメージはできていたとしても手先や理解がついてこないことがほとんどです。 でも、その子が6歳になったらどうでしょう。3歳のころがうそのように、とても上手に衣をつけていきます。 その子にあった月齢を考えるおむつをはずす時期は昨今、だいたい2〜3歳といわれています。幼稚園に入園する際、おむつがはずれていなければならないということもあるので、その場合はやむを得ませんが、そういった制約がない場合は、そのころにおむつを卒業できていないとママとしては焦ってしまいますよね。 でもよく言われるように、大人になってもおむつがはずれない子はいません。その子にとってはまだ、おしっこをする・しないのタイミングを掴むのが難しいのかもしれません。勉強なども同じです。ひらがなや計算を早いうちから教えても、ママの説明がよくわからない場合がほとんどです。関心を示したとしても、ママにとっては当たり前の基本が子どもにはわからないので、その子がどこまで理解しているのかを把握した上で教えないと、ママはイライラ、子どもはちんぷんかんの状態をつくってしまいます。 やらせるときはママの時間があるときに子どもが物事に関心をを持つのはとても貴重です。自分でお着替えをしたいと言った、ひらがなに関心を示してくれた、お手伝いに関心を示してくれた、どれもママとしてとても嬉しいですよね。よし! やらせてみよう! と思ってやらせてあげるのはとても大事なことです。けれど、もしママに余裕がないときであれば、やらせる範囲を狭めるか、次回に持ち越しましょう。幼児期は、頭の中でイメージはできていても手先や理解がついてこないことが多くあります。時間があるときに、「怒らない」と肝に命じて、どこまでお子さんが理解しているのか、できるのか、把握しながらやらせましょう。せっかくやる気になっても、ママが結果的にイライラしてしまうと、子どものやる気を削ぎかねません。 こんなことをやらせておくといい、これくらいの月齢ならこんなことができるという情報を目にしてしまうと、つい子どもにやらせてしまいたくなりますが、やらせる前にちょっと立ち止まって、お子さんが関心を持っているか、どこまで理解できそうか、お子さん自身を見てから挑戦させてあげましょう。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年01月13日毎日一緒にいる夫婦の間では、ちょっとしたことでケンカになってしまうこともあります。仏教には「悪人同士」という言葉があるそうです。悪人同士であるとケンカが起きないという考え方です。悪人同士であれば、善人同士よりもケンカが起きてしまいそうですが、一体どういうことなのでしょうか。 お互いが善人で起こってしまいがちなこと妻:ゴミ捨てておいてって言ったよね夫:今日、会議で早く行かなくちゃいけなくて、時間がなかったんだよ妻:会議があるのは前日にわかっているのだから、早起きすればいいじゃない夫:そう思っていたけど、時間がなくなってしまったんだからしかたないだろう妻:自分の分担のことぐらい、ちゃんとやってよね!私のほうがいろいろ雑用やっているんだから!夫:ぼくのほうが君より早く家を出なければならないんだから、ちょっとくらい協力してくれたっていいだろう!多かれ少なかれ、どこのご家庭でもこのような夫婦の会話があるのではないでしょうか。お互いがそれぞれ自分の主張を正しいと考え、譲らない場合に起こります。このようにお互いが自分を善と考えている状況が、「善人同士」です。 お互いが悪人になるということ一方、お互いに悪人になるとどうなるのでしょうか。妻:ゴミ捨てておいてって言ったけれど、今日は忙しかったのかしら夫:今日、会議で早く行かなくちゃいけなくて、時間がなかったんだ妻:それを知らずに頼んでしまってごめんなさいね夫:僕も頼まれたときに、ちゃんと伝えれば良かったよ。ごめんね このように、それぞれの立場を考え、自分の思慮が浅かったことについて反省して、相手に対応している状況が「悪人同士」です。 実はみんな悪人同士で暮らしている!?友人や会社での同僚などとの関係を考えてみれば、多くの場合、「悪人同士」で接しているのではないでしょうか。お互いを思いやっているからこそ、自然にできているんですね。ところが、多くの時間を一緒に過ごし、思いやらなければならないはずの夫婦間では、なぜか「善人同士」になってしまうことが多くあります。家族であっても夫婦は他人です。夫婦仲がこのところ悪いなと感じたら、一度、「悪人同士」になってみてはいかがでしょうか。この場合、「お互い譲り合いましょうよ」というと、「僕は譲っているよ」と「善人同士」の会話が始まりかねませんので、「こんな話があるんだって」という会話から始めるとスムーズにいくのではないでしょうか。 実際に自分自身に非があったと思っていないと、嫌味な感じになってしまい、さらに状況が悪化してしまうこともあります。あくまでも相手を思いやることが前提ですので、そのあたりは気を付けてくださいね。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年01月12日子どもをしっかりした子に育てたい、勉強のできる子に育てたい。大切なわが子の将来を思うからこそ、子どもにさまざまなことを期待し、教えたくなりますよね。教えなければという思いから、ついつい子どもに対して口うるさくなってしまう親は多いものです。でも、それが“毒親”としての一歩だったとしたら……。毒親にならないために、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。 そもそも“毒親”とは?最近、ニュースなどで見かけるようになった「毒親」という言葉。毒親とは、暴言や暴力、しつけという名の過干渉をする親について使われる一方、自分の都合を優先し、子どもを放置したり、かまわない親についても使われる言葉とされています。また、親の過干渉から生じることとして、子どものキャパシティ以上に勉強をさせることを“教育虐待”とも言われるようになりました。 もしかしたらその対応は“毒親”の一歩かも暴言や暴力はもちろんしていない、ネグレクトもしていない、だから私は毒親ではない、と思っている人はもしかしたら危険かもしれません。誰でも毒親への一歩に足を踏み入れている可能性があります。お行儀よく食べさせよう、お片付けができるようにさせよう、電車の中でじっとしているように教えよう、これらはどれも当たり前に子どもに教えたいことだと思います。もちろん、お子さんがきちんと社会で過ごせるように教えたほうがいいことでもあります。けれど、子どもの成長に合わせず急ぎすぎて教えてしまうことは、毒親への第一歩を進めてしまうことにつながるかもしれません。 期待をかけすぎないようにブレーキを親としては、ついつい先回りしてお子さんにいろいろと教えこませたくなります。でも、まだまだ小さいときにお行儀などを教え過ぎることが、その後の“教育虐待”にもつながっていく恐れがあります。 根底にあるのは、こうなってほしい、こうあるべき、という子どもへの期待。しかし、小さなお子さんのキャパシティは、まだまだ小さいものです。それが本当に“今”教えたほうがいいことなのか? 子どものキャパシティを超えた親の「期待」がかかっていないか?を考えてみましょう。もし、ちょっと子どもにうるさく言い過ぎているかも……と思ったら、友人やご自身の親御さんに自分の対応が過干渉になっていないか聞いてみてください。自分の子どもに責任を持っていない、ある意味「無責任」な意見が、自身の毒親への一歩を止めてくれるブレーキになることがあります。 大切で愛するわが子のためだからこそやっていることであり、お子さんによってできる範囲も受け止め方もさまざまなため、どこからが毒親への一歩となるのかは、本当に難しいところです。うるさく言い過ぎているときに、「子どものため」という理由からであればちょっと立ち止まってみて、お子さんの気持ちが後回しになっていないか考えてみるといいかもしれません。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年01月11日義母にひどいことを言われて傷付いた、というママは後を絶ちません。義母も同じ立場だった時期があるのだから、嫁の気持ちを察してくれそうなものだけど……。 どうして義母はひどいことを言うのでしょうか? 言ってしまう義母の心理について考えてみます。 義母がひどいことを言うのは止められる?そもそも、義母がひどいことを言うのは止められるのでしょうか? 残念ながら、止めるのは難しいと言わざるを得ません。なぜなら、義母はそれを正しいと思って言っているからです。たとえそれが意地悪な気持ちから出ていたとしても、「息子のためを思って」「孫のためを思って」など、義母にはなんらかの自身の発言を肯定する理由があります。義母にとってはそれは“正論”なのです。良好な関係の嫁と姑であれば、遠回しにでも「傷付きました」と伝えることで改善される可能性はあります。しかし、伝えることが難しい関係だと、相手は嫁に自分の意見を言った正義感で満たされているので、悪く思っていたとしても「ちょっとキツく言い過ぎたかしら」程度であることが多いでしょう。 義母がひどいことを言いがちな理由義母はなぜそんなことをわざわざ言うのでしょうか?ママがひどいと感じることは大きくわけて4つに分けられます。 1.自分自身について悪く言われる「うちの味噌汁は出汁からちゃんととるのよ」「もう少し、きちんと掃除できないのかしら」「わたしは夫に対してそんな態度をとらなかったわ」など、嫌味のように言われる。 2.親や友人について悪く言われる「そんなことも親御さんに習っていないの?」「これだから片親は……」「お友だちの質があまり良くないのね」など、自分の周囲を責められる。 3.子どもについて悪く言われる「男の子がよかったのに……。次は男の子だといいわね」「誰に似たのかしら」「うちの息子はこんな騒がしくなかったのに……」など、暗に子どもを非難される。 4.自分の側に立ってくれない夫の自分勝手さについて「あなたが我慢すればいいの」と言われる、育児で寝られていない中「こんなことでへこたれてどうするの! 今だけだからがんばりなさい」と言われるなど、義母の価値観を押し付けてくる。 義母にとって嫁は絶好の標的になりやすい多くの場合、年を取れば取るほど自分について言及されなくなります。自分についての指摘がなくなることは自分の間違いを正してくれる機会が減るとともに、自分の存在価値も薄れると感じる場合があります。自分も人の役に立ちたい、存在意義を見出したいという方は少なくありません。自分の経験をフルに伝えられる嫁という存在は、絶好の標的のひとつなんです。義母にとって嫁にひとこと言うことは、自分の経験を最大限に生かして状況をよくできるかもしれないことであると同時に、自尊心をくすぐることでもあるわけです。しかし、自分自身について言われるのは辛うじて我慢できたとしても、親や友人、ましてや子どもについてまで悪く言われるのは我慢ならないでしょう。悪気がなく冗談で言っている場合もありますが、嫁側からすれば、産後などで心身ともに疲れていると、冗談を冗談とも捉えられないことも多くあるに違いありません。義母にしてみれば自分も経験してきたことという自負があり、自分が大丈夫だったのだから大丈夫、自分だって耐えてきたのだから嫁も耐えて当然だという気持ちがあるので、ここで嫁・姑の感覚のズレができてしまっています。 義母にひどいことを言われたときにやってはいけないこと義母にとっては正しいと思っていることを言っているのであって、義母の理屈上では間違ったことは言っていません。理屈上正しいことが全てではないのですが、“正論”の壁を壊そうとすると、さらに義母の正論で返される可能性があります。 よほどの信頼関係がないかぎり、正論に正論で返すと、うまくやっていた仲でさえ壊れてしまう場合があります。正論に正論で返すのは、グッと我慢です。相手の言い分は聞き流すようにしましょう。聞き流すのも痛みを伴いますが、受け止めるとさらに打撃を受ける可能性があります。また、夫に義母の悪口を言うのもNGです。男性は、解決策がない事案を非常に面倒に思う傾向にあります。多くの場合、面倒くさそうに流されるか、自分の親の悪口を言われたと思って機嫌を損ねてしまうかのどちらかです。理不尽な状況ではありますが、ここは流すスキルを身につけましょう。 もちろん、ここに書いことが全てではなく、夫との関係性、義母との関係性、義母の性格やご自身の性格により感じ方も変わりますし、対応も変わってきます。義母のつらい口撃に耐えられない場合は、自分の中で抱え込まず、友人や専門家に相談してストレスをためないようにしてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年12月12日産後に夫婦仲が悪くなる、という話を耳にしたことはないでしょうか? 出産を控えているママは、「なんだかピンとこないわ」と思うかもしれませんが、赤ちゃんを産んだとたん、「このことか!」と思うママは多いものです。それくらい、産後に夫婦の関係が良くない状況になってしまう家庭は多いのです。 産後クライシスとは産後、夫との間がギクシャクしている、夫の行動の一つひとつにイライラする、セックスするのはもちろんのこと夫に触られるのもイヤだ、というママは少なくありません。 これらの状況が悪化すると、子どもが生まれて幸せいっぱいのはずの産後に「離婚」という文字がチラツキ始めます。子どもの出産後に夫婦にさまざまなすれ違いが生じ、夫婦仲が急激に悪くなる状態を「産後クライシス」と言います。 産後のすれ違いはなぜ起こってしまうのか産後クライシスが起こってしまう原因はひとつではありません。 一般的には妻側からの視点で言うと、・ホルモンバランスの変化により、妻側がイライラしやすくなる・夫の育児やママに対する無理解などに不満がある・セックスする気分になれない、または、セックスが汚いもののように思えてしたくないなどが大きな要因となります。 しかし、夫からしてみれば、・なぜ、急にイライラして当たられるのかがわからない・自分は仕事を今まで通りしていて、育児にも協力しているつもりなのに怒られる・セックスを拒否されると理不尽な対応を迫られていると感じることが多くなります。 こうして書くと、産後クライシスになってしまうのは理解できるかと思いますが、実際に直面すると、赤ちゃんをお世話しなければならないという状況に追われ、精神面でも変化が起こっていることをママ自身がはっきりと自覚できるわけではないので、「なんだかイライラする」「夫はなんでちゃんと動いてくれないのか」と無自覚に夫に当たることになります。そのため、自分がなぜ夫に対してそのような対応をとるのか説明することもなく、夫もなぜ妻の態度が急変したのかを理解できない状況になります。 産後クライシスを防ぐ方法まずどれくらい、産後にママの負担が増えるのかをママだけでなく夫にも知っておいてもらうことが有効になります。とはいっても、事前に聞いていたことと実際に経験することとは雲泥の差です。事前に頭に知識を入れて理解していたつもりでも、お互いに実際その場になって「このことか」と理解し上手に対応ができるとはかぎりません。夫には、・ママがイライラする可能性が大いにあること・靴下を裏返しにしたまま部屋に放り投げておくなど、今まで許せていたことも許せなくなる可能性があること・育児が想像以上にママにとって大変なことを事前に知っておいてもらった上で、かつ、ママがイライラしたら、お互いの認識のズレを合わせに行くことが必要であることを伝えておきましょう。 たとえば、夫は妻に「あなたの担当は、赤ちゃんの沐浴ね」と言われた場合、赤ちゃんの沐浴だけをおこないます。赤ちゃんを拭いたタオルは床に放りっぱなし、沐浴に使ったバスタブはお湯がが入ったままで置き去りという状態のこともあるでしょう。ママも育児疲れで夫に説明するのを面倒に感じてしまうこともあると思います。気持ちはよくわかりますが、言わないと伝わらないこともあります。今後イライラしないためにも、沐浴であれば事前に2人で流れを確認しておくなど、コミュニケーションを心がけたいですね。 産後、精神面の変化も手伝って状況が大きく変わることがほとんどです。今まで阿吽の呼吸でできていたこともできなくなるということを念頭に、面倒だと思わず、コミュニケーションをしっかりとって産後クライシスを乗り越えましょう! 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年12月08日妻が妊娠中に夫が浮気するというのは、世間で非常によく聞く話です。赤ちゃんができてとても幸せな状況のはずなのに、これから生まれてくる子どもに対して責任を持たなければならない立場のはずなのに、妻からすれば「どうして夫はそんなことができるの?」という気持ちでしょう。まさか我が家の夫が浮気をするなんて思ってもいないママも多いのではないでしょうか。でも、どこの家庭でも起こり得てしまうのです。 【妊娠中に夫の浮気が増える理由その1】状況の変化そもそも、多くの男性が浮気心を持っているというのが現実です。あわよくば……、機会があれば……、背中をポンと押すような状況さえあれば……、実際に浮気するかどうかは別としても、このような気持ちを抱いている男性が多くをしめます。 そんな浮気心に着火させるような状況が、妻の妊娠中にはあるともいえます。たとえば、・妻の情緒不安定から解放されたい・セックスレスなので性欲の処理をしたい・妻がおなかの子どもに集中して夫に構わない・妻が実家に帰って家にいないという状況です。 夫としては(あくまでも夫側の意見ですが)、浮気をしても言い訳をできる状況ができてしまうのです。家庭に帰ってもおもしろくない場合は現実逃避したくなりますし、家にグチグチ言う人がいないとなれば羽を伸ばしてしまいたくなることもあるかもしれません。」 【妊娠中に夫の浮気が増える理由その2】心理の変化さらには、心理的な変化もあります。親とのしての自覚を持たなくてはいけない、妻のおなかに赤ちゃんがいるとわかってはいるものの、夫の普段の生活にはあまり変化がありません。そんな中、周囲から父親になることを言われると、少なからず重圧となります。プレッシャーから逃れるため浮気に走る男性もいます。または、妻がおなかの子どもにばかり目がいってしまっているので、自分が男として見られる快感を味わいたくて浮気をする人もいます。 妊娠中の夫の浮気を防ぐ方法男性の浮気の原因を考えていくと、男性が浮気をしないためは、・夫にイライラしないように努める・セックスに応じる・女性であることを意識して夫に接する・夫を男性と意識して接するというようなことが大切になってくるわけですが、ただでさえ妊娠して大変なときに、女性が夫に気を使わなければならないのは理不尽な気がしますし、「そもそもそこまで夫に気を使わなければならないわけ!?」というのも女性側の本音でしょう。しかし人間同士ですから、良好なコミュニケーションをとる努力は家族である夫に対しても必要です。 ・夫が家に帰ってきてもいつもイライラして居心地が悪い状況をつくらない・夫のことをきちんと認めるということも意識したいところ。この時期は「意識して」おこなうくらいがちょうどいいと思います。一方、妊娠中のママは心身ともにつらい時期でもあります。ママがいろいろと簡単ではない時期にあることを、パパとなる夫にもわかるように伝えておきたいですね。 赤ちゃんができて、夫との関係性も次の段階へと進みます。そんなときには、少なからず思ってもいなかったような困難が待ち受けているもの。浮気という最悪の事態を呼び込まないためにも、「夫が浮気をしがちな時期」であることに気をつけたいですね。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年12月07日同年代の子どもがいることで、わかりあえることも多いママ友。気が合い頼もしい友人の一人だと思っていたら、いつの間にかなんだかギクシャクする関係になってしまったということもあるのではないでしょうか。ママ友との関係は非常に壊れやすいという話をよく聞きますが、なぜなのでしょうか。ママ友との関係で気を付けたいこととは、どんなことなのでしょうか。 ママ友間でよくあるトラブル・子どもや自分の悪口を言われた・仲良くしていたと思っていたママから無視をされた・ママ友グループの中で突然、全員から無視をされた・夫や自分の学歴や収入、どこの学校に子どもを入れるかなどでマウンティングされた これらのことは、ママ友との付き合いがある以上、いつでも起こり得ることです。世間でもよく言われていることなので、できるだけ学歴や収入など嫉妬心を抱かれたり抱いてしまうような話題は避けたり、気の合わないママ友とはつかず離れずの関係を保っている方も多いのではないでしょうか。しかしながら、気が合うと思っていたママ友でさえ起こってしまうのがママ友とのトラブルなのです。 なぜトラブルが起こる?一口にママ友と言っても、主に・すでに昔から友人で、同時期に子どもを産んだ友達・産前・産後セミナーや、同じ保育園やプレスクールで出会った、子どもができてから出会った友達この2通りに分けられます。 前者の場合、最初に一人の人対人で出会っているので、その人自体を知り、その人自体を受け入れて友達になっています。そのため、何を言われたら嫌か、どういったことをしては関係がギクシャクするかある程度わかっています。後者の場合、あくまでも“子どものママ”として出会い、その人自身を受け入れる前に友達という形をとることになります。そのママのバックグランドについてもあまり知らなければ、どんなことを嫌がるのかもわからない状況です。これは何も自分だけではなく、相手も同じ状況で、お互いに相手を真に受け入れている状況ではないところから関係が始まります。しかし、今までの友人関係と同様、付き合いが長くなるにつれ、相手についてわかったような気になってきます。そのわかったような気になったときが危険信号です。 ママ友にやってはいけないことわかったような気になったとき、ママ自身に対して知ったような口を聞いてしまうのはもちろんのこと、最もやっていけないことは、相手が求めてもいないのにも関わらず相手の子どもに対してアドバイスなり、意見を言うことです。 ご自身について考えていただいてもわかる通り、ママは日々迷いながらも一生懸命に子育てをしています。また、ひとつとして同じ家庭はありません。シングルマザーだったり、介護をしながら子育てをしていたり、夫が稼いでくれていたとしてもワンオペ育児だったり……。それぞれに大変な状況があります。大変な中、大事に大事に育てているかわいい我が子について、訳知り顔に「〇〇ちゃんは、こうしたらいいんじゃない?」「○○ちゃんは、こんなところがダメね」なんて言われてしまっては、親切心から出ているとはわかっていても、カチンときてしまいますよね。とたんに、「私のことならまだしも、子どものことをなんにも知らないくせに!」と反応してしまうママを誰も責められないのではないでしょうか。そこから、無視が始まったり、悪口が始まったり、ギクシャクした関係が始まってしまうことはよくあります。 さらに、もうひとつ気をつけたいのが相手の夫の悪口です。ママ友がいつも夫の悪口を言っているのでつい「あなたの夫ってひどいわよね」なんて言ってしまおうものなら、「なんにも知らないくせに」と相手は思いがちです。これは、夫の悪口を言われることによって、夫だけでなく自分の家庭を下にみられているような感覚を受けてしまうことから起こります。 相手が夫の悪口を言っているときは、自分の夫の悪いところを引き合いに出して「わかるわ!」と同調するか、「大変ね」と言うにとどめましょう。親しき仲にも礼儀あり。子どものことや相手の夫については、相手のママしか知らないことがたくさんあると思って、よかれと思っても口を出さないようにしましょう。 起こりにくいとはいえ、同じ時期に子どもを産んだ長年の友達でも起こり得るトラブルです。また、自分が先輩風を吹かせて、新米ママに一般的な知識ではなく自分のやり方を押し付けるのもNG。それぞれの家庭のそれぞれの子育てがあるということを頭の片隅にきちんと置いてママ友と付き合いましょう。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年11月09日2歳ごろから始まるイヤイヤ期。この時期から多くのお子さんが自分の要求を通すためや、思い通りにいかないことにイライラして癇癪を起こし始めます。スーパーで欲しいものを買ってもらえないと大声で泣いたり、うまくおもちゃを動かせなくて物を投げたり……。 このような状況になったとき、親としてはどういった態度をとればいいのでしょうか。 【NGその1】怒鳴る・抑えつける子どもが癇癪を起こした際、ついつい「コラッ!」と怒鳴ってしまう人も多いでしょう。 これはNGなやり方の一つです。子どもは、自分に湧き上がる感情に戸惑い、どうしていいかわからなくなっています。それを言葉や態度で抑えつけられてしまうと、感情の逃げ場を失い、さらに泣き叫んだり暴れたりすることにつながります。実際、怒鳴って静かに落ち着いてくれることは稀ではないでしょうか。子どもが泣きわめいたり物を投げたりしたら、まずは優しく「どうしたの?」「何が嫌なの?」と子どもの気持ちを聞いてあげましょう。そして、子どもが落ち着くのを待ちましよう。落ち着いたら、「嫌だったんだね」「○○したかったのね」「イライラしちゃったのね」と優しく共感を示してあげてください。3歳過ぎになって、一緒に考えることができるようになったら、「今度は泣かないで、どうしたらいいと思う?」と一緒に考えるのがおすすめです。 【NGその2】その都度態度が変わる時間があるときや家の中にいるときにはママにも余裕があるので、優しく接することができたとしても、忙しいときや外出先で大声でわめかれると余裕がなくなってしまうことも多いと思います。そのため、ついつい怒鳴ったり、泣き止まさせるために欲しいと言ったおもちゃを買ってあげたりしてしまうこともあるかと思いますが、これもNG。癇癪を起こしておもちゃを買ってもらえたら、子どもにとってはしめたもの。次もおもちゃが欲しいときに癇癪を起こせばよいと思ってしまいます。また癇癪を起こしてしまった際、ママが怒鳴る場合と優しい場合があると、子どもが安心して癇癪を起こせる場がなくなってしまいます。安心して癇癪を起こすことを続けることで、やってはいけないこととして、子どもが理解できるようになります。 【NGその3】できたことを認めない前回は気に入らないことがあっておもちゃを投げてしまったけれど、今回はぐっと我慢している我が子を見たら、しっかりできたことを認めてあげてください。認めてあげることで、子どもは何をすべきかを学び、また自分はできるんだ、という自己肯定感を育むこともできます。ママがちゃんと見ていてくれているという安心感も感じることができます。 癇癪を起こしたときは怒るのに、癇癪を起こさなかったときは知らん顔、というのは避けましょう。癇癪は子どもの成長の過程にあるものです。癇癪を通して自分の感情とどう向き合うべきかを少しずつ学んでいます。癇癪を起こしている子どもを見たら、「お! 成長するために、自分の感情と戦っているな! がんばれ!」と見守ってあげてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年11月03日子育て中のママの大きな悩みの一つとしてあがるのが、「子どもに対してイライラしてしまうこと」。家にいればおもちゃを散らかし放題、ごはんのときはこぼす、出かければじっとしていてくれないなど、子どものことはとてもかわいいと思うのに、子どもの行動についイライラしてしまう人も多いと思います。こんなこと言いたいわけではないのに……こんな言い方したくないのに……そもそもそれほど怒ることでもないのに……とイライラしてしまったことに自己嫌悪に陥り、さらにイライラしてしまうママは少なくありません。 子どもにイライラしてしまう理由子どもにイライラしてしまう理由は大きく2つです。 自分に余裕がないとき、人はイライラしがちです。食事を作ったり、洗濯物を片付けたり、やらなければいけないことが山積みのときに、子どもが麦茶をこぼすなど用事を増やしたり、靴下を自分で履くと言い張るので自分でやらせたら予定の時間に遅れそうになってしまったりというようなことは日常茶飯事。悪気があってやっているわけではないことは百も承知なのに、つい「何やっているの!」とイライラして怒鳴ってしまう……。もし、余裕があれば「大丈夫よ、今度は気を付けてね」と優しく諭せるはずですが、多くのママはたくさんのやることをいつも抱えています。イライラしてしまう元をすでに自分の中に持っているんです。 もう一つは、「こうでなければならない」と知らずに思い込んでいる場合です。 たとえば、2歳くらいの子どもが長時間じっとしていられない、野菜など好きでないものを食べないというのは普通です。・2歳でも外ではじっとさせていなければならない→本当にそうでしょうか? じっとさせることがそもそも難しいのではないでしょうか。・野菜を健康のために食べさせなければならない→全部食べなくても、口に入れただけでも今はいいのではないでしょうか。 このように自分の“こうあるべき”に対して疑問を投げかけてみれば、そうでない状況を許すことができ、イライラせずに済むことがあります。 イライラはママと子どもの成長の証実は、イライラしていることを紐解いてみると、子どももママも成長していることがわかります。麦茶をこぼすということはひとりで麦茶を飲めるようになったということ、靴下を履くのに時間がかかるということは、ひとりで靴下を履くことに挑戦してくれるようになったということ、生意気なことを言うようになったのは、自分で意思表示をできるようになったということ……。ママのイライラしている事柄に注目してみると、子どもがしっかり成長してくれていることがわかります。これってうれしいことでもありますよね? ママも子どもができる前は知らなかったイライラがあること、それに反省してなんとかしようと思っているからこそ悩んでいるわけですから、これもママの成長の証なんです。そう思うと、子どもに対しても自分に対しても少し余裕を持てるようになるのではないでしょうか? ダメと言わずに提案するイライラしてしまう元をすでに自分の中に持っていることも、こうでなければならないと思い込んでしまうのもごくごく普通のこと。自分を責めることではありません。ただ、いつもイライラされている子どもはやっぱりかわいそうですよね。 そこで、イライラして子どもに当たってしまいそうになったら、一度、深呼吸をして、子どもに提案するように心がけてみてください。たとえば、麦茶をこぼしてしまった場合なら「なんでこぼすのよ!」と言う前に、「今度はこぼさないように、飲まないときは手がぶつからないところに置こうね」など。まだ子どもが小さくてよくわからなくても、提案することで一度自分を冷静にすることができます。子どもも除々に「あ、ママがこの前も言っていたな」とわかってくれるようになります。以前に何度か言ったことがあることも「もう前にも言ったでしょう!」と怒らないように。子どもができるようになるまでは、まだまだ長い時間がかかると思って大きくかまえましょう。イライラしてしまうのは、どんなママにでもあること。自己嫌悪に陥って自分を責めてしまうと、さらに余裕がなくなってしまいます。またイライラしちゃった! 今度はイライラしないようにがんばるぞ! と前向きにとらえて、子どもには「イライラしちゃってごめんね」と優しく謝りましょう。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年11月02日子育てと家事で忙しいのに偉そうな態度でちっとも手伝ってくれない、仕事ばかりして家庭を顧みない、義母の肩ばかりもってわたしの立場に立ってくれない……など、夫に対する不満が我慢の限界にきている方もいるでしょう。 「離婚」の二文字が毎日のように頭をよぎっては、「まだ子どもも小さいし……」と自分を抑え、でもストレスが溜まる毎日。そんな状況を脱するために、一度、真剣に離婚について考えてみるのも決して無駄ではありません。実際、離婚した場合、離婚せずに我慢して同居する場合、離婚せずに別居する場合とでは、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。実際の例をあげて考えてみましょう。 離婚を選ぶ場合【Aさんの例】夫との価値観の違いから離婚を決意。離婚訴訟を行い夫と離婚。現在2人の子どもをもつシングルマザー。離婚までの過程は大変だったが、離婚してよかったと思っている。 離婚を選択する場合、子どもをどちらが引き取るか、養育費をどうするかなど決定することがたくさんあり、訴訟を起こすとなると、またその手続に時間がとられ、心身ともに疲弊してしまうことがあります。けれど、最も次に進みやすくなるのもこの選択。あとがなくなるからこそ、離婚後は前を見ることに集中ができ、「すっきりした!」という声が多くあるのもこの選択です。 [メリット]・新しい未来を築きやすい[デメリット]・決断をするまでに覚悟がいる・決断をした後にも、手続きや決定しなければいけないことが多々ある 離婚せず我慢して同居する場合【Bさんの例】夫の浮気が止まず何度も離婚を考えるが、子どもが夫になついているため離婚に踏み切れず、また離婚はいつでもできるという思いから、離婚せず今の状況を受け入れることを選択。数年経ち、夫の浮気が落ち着いたこと、また再度浮気をしたところで自分がもう夫への恋心がないので、どうでもよくなってきたこともあり離婚しなくてよかったかなと思っている。 事態が好転、または自分の考え方が変わり、離婚しなくてよかったと思えることも多々あります。しかしながら、事態や自分の考え方が変わるかどうかはわかりません。状況を受け入れることができるまでは、つらい日々を送る可能性が高いのがこの選択です。 [メリット]・家庭の形を壊したくないという気持ちが強い場合、体裁を保つことができる・事態が好転した場合、家族として続けることができる[デメリット]・事態が好転するまで、つらい日々を我慢して過ごすことになる 離婚せず別居する場合【Cさんの例】「もうしない」と言っては浮気をする夫に嫌気がさし、最後通告のつもりで別居を提案。別居したてのころは、反省の色も見せていたが、結局浮気をやめないので、離婚しようと思っている。 男性に限らずのことではありますが、多くの男性は、とりあえず目の前の台風が去ってしまうことを待ち、去ってしまえば何事もなかったかのようにまた同じことをする可能性が高いです。妻がいつも「離婚する、離婚する」と言っている家庭では、夫は「この小言を聞き過ごしていれば、またいつもの状態に戻るだろう」と高をくくっている場合があります。そのため、妻から別居を切り出されて初めて「本気だったのか!」と慌てる夫は多くいます。離婚を覚悟で夫の本音を引き出すには有効な手段ともなりえます。ここで考えを改めてくれ、状況が好転することもありますが、一度は反省するものの、残念ながら変わらない男性がいることも事実です。一緒に過ごすのはもう無理だが、離婚せずに食費や養育費だけ入れてもらえればそれで良いと思っている人にとっては、良い選択となるでしょう。 [メリット]・夫の本音を引き出すには有効な手段ともなりえる・離婚をしない状況で、離婚と同じような状況をつくれる[デメリット]・事態が好転するまで、つらい日々を我慢して過ごすことになる場合がある 今の状況を受け入れるのも決断、離婚をするのも決断。どんな決断にもメリット・デメリットがあり、また、どんな決断も不正解ではありません。離婚をしてもしなくても自分でも思っていなかったような未来が開けることは多々あります。つらいときに離婚について考えることは、さらにつらいことではありますが、明るい未来を信じてあなたなりの決断をしてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年10月28日年の近いきょうだいがいると、毎日のようにケンカをしませんか?「ケンカするほど仲がいい」という言葉があるように、きょうだい間でケンカが勃発することは総じて普通のことなのですが、親からすると「うるさーい!」と言ってしまいたくなりますよね。そこで、心理カウンセラーであり、3人の子どもをもつ母でもある私が、きょうだいゲンカが早く収束するようになった方法をお伝えします。子どものケンカは子ども同士で…では解決が難しいわが家には8歳の長男、5歳の長女、1歳の次男がいます。1歳児に関してはまだケンカに参入することはありません。問題は上の子2人です。「おもちゃを貸してほしいのに貸してくれない」「ぶつかってきたのに謝らない」「やめてって言っているのにやめてくれない」など、子どものケンカあるあるは限りなく、いつもわが家ではどちらかが泣くという結末を迎えていました。ケンカが始まると、2人とも親に告げ口をしてくるタイプだったので、片方が「おもちゃを貸してくれない」と言ってくると、もう片方が「だって、まだ使い始めたばっかりだから!なのに邪魔してくるんだよ!」と言ってくる。子どものケンカは子ども同士で解決してほしいと思っていた私は、「それは2人の問題だから2人で解決して」と間には入ろうとしなかったのですが、最終的にはこじれるばかり。考えてみれば、まだ人生数年しか過ごしていない子どもにとって、自分の主張を通そうとするのは当然のことです。解決できるようになるためには、自分の気持ちを伝えたり、相手のことを考えるという感覚が必要です。しかしながら、「あなただって、反対の立場だったらイヤでしょう?」という言葉は、小さい子どもにとっては理解しにくいところ。子どもは多くを体験から学びます。言葉だけで想像しろというのは、非常に難易度の高い問題なのです。介入ではなく、気持ちの確認作業を行うそこで私は、それぞれが「相手の気持ちがわかる」ようにするにはどうしたらよいか考えました。私がとった作戦は「きょうだいゲンカが起こったときには、2人の話を聞き、相手の前でどんな気持ちなのかを聞かせる」というもの。例えば妹が「お兄ちゃんがおもちゃを貸してくれない」と言いにきたら、私は「そっか、おもちゃを貸してくれないから悲しくなったんだね」。兄が「だって、まだ使い始めたばっかりだから!なのに邪魔してくるんだよ」と言えば、「遊んでいるのに邪魔されるから、イヤだったんだね」という具合です。このあとに続くのは、たいてい妹の「でも私は1回も遊んでないよ!」です。ここにも反応するようにします。「1回も遊んでないから、遊びたいんだね」。そうなると兄は「僕が遊び終わったら貸してあげるよ」となるため、「貸してあげるつもりだから、待っていてほしいんだね」と話します。「でも今遊びたいの!」と妹。そこで私は「今遊びたいから、お兄ちゃんが今使っているのがイヤなんだね」と声をかける。こうして話をしているうちに、兄が「もういいよ、じゃあ3回使ったらまた貸してね」とおもちゃを妹に貸してくれます。いやいや、そんなにうまくいかないでしょ、と思われるかもしれませんが、たいていはこの時点ですでに2人とも落ち着いており、ケンカは収束しています。このやりとりの中には、2つのポイントがあります。言葉のオウム返しと感情の代弁ひとつ目は、子どもの話をよく聞くことです。話を聞いてもらうことで気持ちがスッキリすることは、大人でもよくあるのではないでしょうか。相手が何をしてくれるわけでもないのに、聞いてくれるだけで気持ちがラクになる。これは大人でも子どもでも同様なのです。スッキリする理由は、自分の気持ちをアウトプットすることで、自分自身が抱えている感情を整理することができるから。自分が何に対して怒っているのか、悲しんでいるのか、自分自身で何に悩んでいるのかを理解することができます。具体的に親が子どもに行うときには、①子どもの言った言葉をオウム返しにする②感情を代弁するオウム返しは、親は子どもの話をちゃんと聞いているというサインになります。子どもも話を聞いてもらっているとわかれば、落ち着きを取り戻すことができます。そして感情を代弁すること。子どもは心に湧き上がる感情に対して、相手にうまく伝えることができません。それを親が言葉にすることで、子どもは「自分の気持ちを理解してくれている」と安心することができ、さらにケンカしている相手に対して、感情を伝えることができます。どちらが悪いかの判断はせず、双方の気持ちを聞く2つ目は、どちらか片方だけの気持ちを聞くのではなく、双方に対して行うということです。親としては、きょうだいゲンカを見る限り、どちらが悪いか判断したくなることもあるでしょう。しかし親はどちらか一方の肩をもつのではなく、気持ちを確認し、代弁するだけです。大変そうに感じるかもしれませんが、これを繰り返すことで、同じようなケースが起こったときや反対の立場になったとき、相手の気持ちを理解することができるようになり、「じゃあどうしようか?」と、解決するためにどうすればいいかを考えられるようになっていきます。実際にわが家では、1年ほど前には「1日に何度ケンカするのだろう」と思っていたのが、今ではケンカをする回数が減り、1日平和に過ごす日も珍しくありません。ケンカになっても、自分たちで解決するので、親が入ることも少なくなりました。ちなみに、私は親は基本的に子どものケンカに介入すべきではないと考えていますので、子どもが親を必要としないケンカの場合には、危険が及ばないようにだけ見守っていけばいいと思います。親が止めに入ったり、ケンカ両成敗にするのは、子どもに不満を残すだけでなく、社会性を身につけるチャンスを奪ってしまうことになります。子どもはケンカを通して、相手の気持ちを考えたり、解決法を見出したりできるようになります。子どもの成長を阻害することのないよう、親としての役割を果たしていきたいところですね。<文・写真:ライター沖田かへ>
2019年10月10日何を言っても「イヤ」と言われてしまう、2歳ごろから始まるイヤイヤ期。今まで赤ちゃんだった子どもに自我が芽生えはじめ、社会の一員としての一歩を踏み出し、ママのしつけのはじまりの時期とも言えます。でも、しつけといってもまだ焦ることはありませんよ。 多くの人が乗り越えなければならないイヤイヤ期イヤイヤ期は、寝てくれない、ミルクを飲んでくれないなどに悩まされていたママにとって、次にやってくる難関とも言えるでしょう。 何を言っても「イヤ」と言われてしまうので、ママとしてはイライラもしてしまうし、自分のやり方に不安を感じ、自信をなくしてしまう人も多いでしょう。けれども、イヤイヤ期の訪れは、それこそ息をするように普通のこと。イヤイヤ期が来てくれて、順調に育ってくれているのだと考えましょう。 両親や友人の話を聞いてみようイヤイヤ期の終わりが見えなくてつらいと感じたら、自分のお母さんや先輩ママに話を聞いてみましょう。みんなうんざりしながら、イライラしながら、イヤイヤ期を乗り越えたことがわかるのではないでしょうか。みんなもそうだとわかれば、少し心も軽くなるはずです。脅してしまう、怒ってしまう、いろいろ試して、だましだましやっていることに罪悪感を覚えてしまうこともあるでしょうが、子どもが自分の自我と向き合いはじめて戸惑っているように、ママが戸惑うのも実は当たり前のことなんです。 イヤイヤ期は子どももママも成長するための時期。自分がママとして成長している時期だと思って、自分を責めずに応援してあげてください。 ドンとかまえていよう「イヤイヤ」言ったら、うろたえず、危険でないかぎり「どうぞ、どうぞ、お好きなように」とドンとかまえていてください。自我が出始めた時期だけに「早いうちに悪いことは悪いと教えなくてはならない」と思ってしまいがちですが、おむつがなかなかとれない子でも、ある年齢にいったら必ずトイレでできるようになるように、まだまだ続く育児、焦ることはありません。2歳ですべてを教えこもうとする必要は全くないのです。 子どももまだ自分の変化に戸惑っている時期です。子どもが手探り状態の中でいろいろと教えようとしても、聞いてはくれません。それこそ「イヤ」と言われてしまうでしょう。本当にダメなことから少しずつ教えるようにしましょう。 イヤイヤ期の終わりは必ず来ます。とはいってもイヤイヤ期の次には、また新たな課題が出てくるのが育児。難題が次々と出てくる……と暗い気持ちにならずに、順調に成長してくれている! と前向きにとらえて過ごしてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年10月05日今日は、育児がつらくて、育児放棄してしまいたくなったときに考えたいことについてお話しします。 慣れない育児の中、・産後うつのせいなのか不安でたまらない・自分の時間を子どもに奪われている気がしてしまう・子どもがちっとも寝てくれず泣いてばかりでイライラする・毎日の育児がうまくいかず気が滅入る・鬱々として虐待してしまいそうな自分がいるなど、このような状況が続き、子どもをかわいいと思えず、さらには、子どもを愛せない自分に嫌気がさして自己嫌悪になってしまうママは多いものです。 でも、自分を責める前にちょっと考えてほしいことがあります。 子どもを愛することができる人ばかりではないちょっと前に友人が「うなぎっておいしい?」と聞いてきたことがあります。わたし自身はうなぎが大好きですので「おいしいと思うよ」と答えました。「おいしくて有名だというお店に食べに行ったが、それでもおいしいと思えなかった」と友人はどうにも納得がいかないようでした。 友人は、“うなぎはおいしいと思うべきで、おいしいと思えない状況はおかしいのではないか”と思っている様子です。この話を聞くと、うなぎをおいしいと思わない人がいてもなんら不思議ではないと思う方がほとんどではないでしょうか。でも、これが「自分の子どもを愛せない」となるとちょっと状況が変わる感じがしてしまいますよね。まるで、人としての失格の烙印を押されてしまうように感じてしまう方もいるかもしれません。でも、産んですぐに子どもを愛せないことは、悪いことでも間違っていることでもありません。それはあなたのひとつの考え方であり、感性であり、人からあなた自身を否定されるものではないのです。 ましてや、出産後でホルモンバランスが崩れ、自分の体に変調がある中、大変な育児をしているのです。疲れがたまっていて、他のものに力や愛をそそげなくてもなんら不思議ではありません。まず、「子どもを愛せない」ということで自分自身を責めるのはやめましょう。そのように責めてしまうことも、自分を疲れさせてしまう一因になってしまいます。 “育児がうまくいっていない”という状況はない子どもを愛せないと思ってしまっているとき、心身ともに疲れきってしまっていることが多くあります。前述したように、ホルモンバランスの崩れや日々の育児で疲れやすい状況にあるママであればなおさらです。真面目で一生懸命なママほどストレスがたまりがち。そして自分を責めてしまいがちです。「一生懸命やっているのになんで!?」「どうしてわたしはうまくいかないの!」と思ったときは、ちょっと立ち止まって、思い出してほしいことがあります。“育児に正解はない“ということです。育児がうまくいっていないという状況はこの世の中には存在しないのです。世界に一人だけの赤ちゃんがいて、世界に一人だけのママ。その組み合わせの子育ては世界でたった一つです。正解はこれから赤ちゃんとママで作っていくものです。こうしなければならない、ああしなければならない、という考え方から自分を解放してあげてください。 ちょっとだけ自分の時間をつくろうとはいえ、まだ自力で生きていけない赤ちゃんを放っておくわけにはいきません。イライラして虐待や育児放棄をしてしまいたくなったら、各地域にある子育て支援センターや祖父母などの頼れる人にお願いして、一人の時間をつくってリフレッシュしてみましょう。育児放棄をしたくなるくらいがんばっているママほど、子育て支援センターなどに頼るのに罪悪感を持ってしまいがちですが、つらいときこそ、餅は餅屋です。リフレッシュして心身の疲れがちょっと取れたら、赤ちゃんに優しく接する余裕も出てくるはずです。 24時間拘束され、大きくなればさらに異なった難問にぶつかる、それが育児です。どんなに偉大に見えるママも、それぞれが手探り状態でおこなっているのです。自分を責めずに休憩をうまくとりながら、肩の力を脱いて赤ちゃんに向き合ってください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年10月04日ニュースなどでイクメンの話題があがると、どうして我が家だけワンオペ育児なの……と思うママも多いのではないでしょうか。 夫は気が向いたときにだけしか手伝ってくれない、ママが洗い物をしている中、パパはテレビを見て寝っ転がっているだけなのに、赤ちゃんが泣いているのもおかまいなし。話を聞いてもらいたくて話しても、生返事。毎日24時間ひとりで育児に向き合っているママは、そんなパパにイライラしてしまうことも多いでしょう。 本当に「私だけ」がワンオペ育児なの?イクメンとしても有名だったオリエンタルラジオの中田敦彦さんが、ちょっと前に「良い夫やめました」宣言をされました。 これが良いか悪いかは別として、世間からは完璧なイクメンのように見え、中田さん自身も完璧なイクメンであると思っていたものの、結果的には妻の福田萌さんから見ると全くそうではなかったというお話でした。世間でイクメンと言われている人を見てみても、完璧とはほど遠い、という事実があるのです。 周りを見渡して、パパの育児においてのはたらきに満足している友人はどれくらいいるでしょうか。程度の差こそあれ、ワンオペ育児をしているのが「私だけ」ではないことに気付くのではないかと思います。「私だけ」と思うと、悲観的な気持ちが高まってしまいます。「私だけ」と思ってイライラを募らせるのはやめましょう。 ワンオペ育児がおこってしまう理由もちろん、「私だけ」ではないからと言って、夫が育児に参加しないことは良いわけではありません。では、どうして起こってしまうのでしょうか。ひとつには、おっぱいをあげるなど、どうしてもママにしかできないことがあるからです。ここからパパは「オレの仕事じゃないよね」という都合の良い理由を見つけてしまうのです。 そして、次に圧倒的な情報の差です。ママはお腹に赤ちゃんがいるときから、どうやったら赤ちゃんを育てられるのか、いろいろなところから情報を得る機会もあり、かつ得ようと努力をする場合が多いです。しかしながら、赤ちゃんができてもパパは基本、仕事が主流。育児への情報を入手する機会もママに比べると少ないでしょう。そうなると関心度合いもママと比較すると非常に低くなってしまうのです。つまり、育児を自分のこととして全く受け入れていないのです。 ワンオペ育児にしないためにできることパパにママのフォローを完璧にやってもらうためには、パパに情報を渡し、関心を持ってもらい、自分のこととして感じてもらう必要があります。かなりハードルが高いと感じるママも多いのではないでしょうか。逆に、そこまでするならワンオペ育児でもいいや、と思うママもいらっしゃることでしょう。とはいえ、これからも続く育児。パパに少しでも多くサポートしてもらうよう努力することはマイナスではありません。男性は、主観的な思いよりも客観的な事実に対してのほうが受け入れやすい場合が多いので、ママが「こんなに大変だから手伝ってよ!」というよりも、地域にいる専門家の人の話をパパに聞いてもらったり、ママがいかに大変かを記した漫画や本を読んでもらったりするのがおすすめです。 子育てと同じようにパパも育てるイメージで、焦らず、時間がかかるものと思って対応しましょう。人は自分で変わろうと思わないと変わりません。パパに変わってもらおうと思ったら、まずは「パパが変わらなければ」と思うような環境をつくることから始めてみてくださいね。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年09月29日出産後、夫との考え方にすれ違いが多くなったような気がする、夫の発言に幼稚さを感じイライラしてしまう、こういった状況は多くのご家庭で見られます。 出産したことによって自分でも気付かないうちにママ自身の考え方に変化が出てきていたり、ホルモンバランスの変調で心身に疲れが溜まっていたりするため、ちょっとしたことでイライラしやすくなっていることがひとつの原因です。さらには、出産時に変化の多いママと異なり、パパは通常の生活の延長であるため、なかなかママの状況を理解しにくい状態にあります。 結果と結論を大事にしがちな男性あくまでも一般論となりますが、女性のほうが男性より共感する力が強いといわれています。女性の友だちに話すと、自分のつらい状況をわかってくれるような気がするのはそのためでもあります。一方、男性は、共感するよりも、結果・結論を重視しがちです。たとえば、子どもがミルクを飲んでくれないということでママが悩んでいる場合、ママはいかに赤ちゃんがすすんでミルクを飲んでくれるかという過程や赤ちゃんへの共感を大切にしますが、男性の場合、おなかがすくまで放っておけばそのうち飲むだろう、というように飲めばOKと考えがちです。 ママとしては、それは雑なやり方のように思えて、イライラの原因のひとつとなることが多いでしょう。 目指していることは同じはず赤ちゃんが生まれる前は、なんとなく同じ育児方針かなと思っていた家庭でも、いざ赤ちゃんが生まれるとお互いの考え方ややり方に違いが見えてくるようになります。 想定と異なるということは育児以外でもよくあることです。現在は、ミルクのあげ方だったり、抱っこする時間だったりが問題になっていることが多いかもしれません。けれど、子どもの成長につれて、テレビやYoutubeを見る時間はどれくらいにするのか、お受験をするかしないかなど、その時々にどうすれば子どものために良いかを考えなければならなくなります。その都度、パパと同意見のこともあれば、わかりあえないことも多々あるでしょう。でも、異なる意見の場合、やり方が異なるだけではないでしょうか。子どもの幸せが目的であるのは一緒のはず。子どもの幸せを考えるからこそ、意見を出し合っているのだと思います。 そのときをやり過ごすことも悪ではない育児に正解はありません。ママにはパパのやり方が雑に思えても、もしかしたらパパのやり方が結果的には正しかったということもあり得ます。また、ママがイライラしているほうが赤ちゃんに悪影響の場合もあります。毎回、自分の思ったとおりにパパがやってくれないことに神経を尖らせてイライラしてしまうのではなく、今日はパパのやり方でやってみよう、とおおらかに接してみる日をつくってみてはいかがでしょうか。 大切な我が子。なんでも丁寧にやってあげなければ! とママは一生懸命です。でも、育児のやり方は何通りもあります。子どもの生命力を信じることも時には大切です。ひとつのやり方や考え方にこだわらず、パパの意見も取り入れていろいろと試してみてはいかがでしょうか。パパのやり方を真っ向から否定するより受け入れたほうが、パパもママの考え方を受け入れてくれる可能性が高くなるはずです。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年09月28日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんからメッセージです。 最近、気付いたら子どもに発するひとこと目やふたこと目が、「ほら、だからママが言ったでしょう!」「あー、もう、どうしてそうなの!?」というような注意や批判的な言葉だったりしていませんか?一人で着替えをしたり、手を洗ったり、トイレに行ったり……子ども自身でできることが多くなると、ついつい増えてしまうママの小言。でもこれ、どんなママでも少なからずこういった状況に陥ります。「わたしって、どうしてだめな母親なんだろう……」とは思わずに、反省を生かして、小言を抑えるようトライしてみましょう! 多くのお母さんの共通問題悪いところや直してほしいことばかりが目について、つい子どもにガミガミ言ってしまい後悔しているママは、たくさんいます。でも一方で、そういったママたちの多くは、きちんと自分の子どもに良いところがあるのはわかっていて、いつだって、子どもの良いところをみつけられるママになろうと努力しています。きっと、これを読んでくださっているママもそうではないでしょうか? ママ自身がとても真面目で、社会に迷惑をかけない人に育てよう、社会に出て恥ずかしくない人に育てよう、と思っているママほど口うるさくなってしまいがちです。つまり、ガミガミ言ってしまったり、小言を言ってしまったりするのは、とっても普通のことなのです。むしろ、良いママの条件でもあるのかもしれません。 イライラした際にチェックしたい3つのポイントとはいえ、いつもいつもガミガミ言われている子どもの立場になってみたら、たまったものではありません。ずっと続けていると、ママが口を開けば怒られるに違いない、と構えてしまい「言われたことを直さなければならない」と思う前に、「あー、またママの小言が始まった。耐えなければ……」というように、ママの注意が全く頭に入ってこなくなってしまう可能性が高くなります。これでは悪循環です。そこで、口うるさく言いそうになったら、以下の3つのことを考えてみてください。 1.友人の子どもだったら?友だちや、電車の中でなどで見ず知らずの人が自分の子どもを叱っているのを見たとき、「そんなことで叱らなくてもいいのに」「あんな言い方しないでもっと優しく言ってあげればいいのに」と思ったことありませんか?振り返ってみたら、自分の子どもには勢いにまかせて注意してしまい、優しく対応していないママは多いのではないでしょうか。子どもに口うるさく言いそうになったら、“友人の子どもが全く同じことをしていたら、その子どもにどのように言うだろうか” “そもそも叱るだろうか?”ということについて考えてみてください。 2.マストとベターどっち?たとえば、子どもに普段から片付けなさいと言っているのに片付けない、足をぶらぶらしてはいけないと言っているのに座ると足をぶらぶらさせている、といったような場合、ガミガミ言う前に、これは“絶対してはいけないことなのか” “できればしてほしくないことなのか”に分けてみてください。ベターに振り分けられることであれば、マストなことができるまで待ってから注意してみても遅くはないはずです。 3.立て続けに叱らない立て続けに子どもに注意しているなと思ったら、いったんベターに振り分けたことは、叱らずにいてあげてください。立て続けに注意されても、怒られている状況をなんとか回避しようと考えるのが先じてしまいます。さらにいえば、そんなにいっぺんには直せません。分刻みで叱っている、注意していると思ったら、ぐっと我慢してみましょう。 口うるさくしてしまったときは、迷わず「ごめん!」子どもは親をしっかり見ています。親がやっていることは、当然、自分もして良いと思ってしまいます。子どもの態度が良くないと思ったときにイライラや気分に任せて怒ってしまうと、お子さんも多かれ少なかれ親と同じような態度をとる可能性が高くなります。思わず、イライラや怒りに任せて注意してしまった場合には、「イライラしてしまってごめんね。イライラして言ってしまうのはとても悪いこと。でもおしゃべりしながら食べるのはお行儀が悪いからやめようね」とお子さんにイライラしてしまったことをきちんと謝って、直してほしいことを伝えましょう。さて、ちょっと自分自身を振り返ってみましょう。“二日酔いがつらくて、二度とこんなに飲みすぎないぞ” “今月も無駄遣いをしてしまった。来月は無駄遣いしないぞ“と自分自身に誓っても、もう何年、何十年と同じ過ちを繰り返している人も多いでしょう。 子どもも直さなければとは思っています。でも、そんなにすぐには直せないものです。まだまだ小さな子ども。ちょっと長い目で見守りましょう。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年08月29日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんからメッセージです。 夫の実家に行って憂鬱な気分になるママも多いことと思います。義母に、夫にとって自分が良い母親だったかを誇示されたり、「まだおむつが取れていないのねー」と嫌味を言われたり、孫の将来について言及されたり……。納得できず言い返したくても義母にはなかなか言い返しにくいですよね。そんなとき、どのようなコミュニケーションをとればいいのでしょうか。 自分も肯定し、相手も肯定するかわいい我が子を毎日一生懸命育てているママ。普段世話をしていない人からもっともらしいことを言われると、ムッとしてしまうこともあるででしょう。でも、義母も自分を誇示したい気持ちとともに、孫に幸せになってほしいという気持ちが根本にはあるはず。 義母が話出した際に、壁を作るのではなく、成功体験のひとつとして聞く姿勢をもってみることをおすすめします。人は相手が話を聞いてくれないと思うとムキになってしまいますが、聞いてくれると思うと話し方が穏やかになるので、同じことを言われても聞いている際にラクになることが多いです。 共感を示す相手が聞いてくれると思うと、さらに意気揚々と話してしまう義母もいることでしょう。ここは、共感を示しながら聞きましょう。共感とは、意見に同感するわけではありません。そういった意見もあるんだな、と相手の言うことを否定せず、受け止めることです。 ここで、共感をしてもらっていないと思うと、後々、夫に「あの嫁はなにもわかってはいない」「この間の話だけど……」と問題を蒸し返されてしまう危険性を残してしまう可能性が大きくなってしまいます。 夫に相談するそれでも、義母とのコミュニケーションがうまくいかないと感じたら、夫に相談してみるのもひとつの手です。ただし義母の否定は避けましょう。今まで育ててくれた人のことを悪く言われるのは、気持ちのよいものではありません。あくまでも、義母の言うことも正しいと思うというスタンスで。 義母の口撃で自分の子育てが間違っていると自信をなくすことがないように、あくまでも自分の育児を肯定することも忘れずに。その上で、義母の子育てで良いと思う点はどんどん取り入れる気持ちで話を聞いてみると、義母も喜んで味方になってくれると思いますよ。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年08月13日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんからメッセージです。 旦那さんがイケメン、家庭がお金持ち、おうちが素敵などなど、SNSから流れるリア充を感じるママ友情報に嫉妬してしまい、なんだかイヤな気持ちになったことはありますか? 自分がそれほど充実していない事実にもイラ立つし、そのようなことにとらわれている状況にも自己嫌悪に陥ってしまうことも。どうしたら嫉妬を心に留めずに、ラクに流すことができるのでしょうか。 嫉妬とはなんだろう?人間関係を築く上で、他人と自分を比較することは避けて通れないことです。その上で、他人が自分より優れている、恵まれている状況に対して羨んでしまうことが嫉妬です。嫉妬は誰でも持ちうる感情であり、それ自体は決して悪いものではありません。嫉妬によって、自己を成長させるきっかきにもなりうるからです。 けれど、嫉妬心によって、その感情に囚われて自信がなくなってしまったり、生活がスムーズにいかなくなってしまったりするのは問題です。 嫉妬が起こったときの対処法誰でも起こり得る感情ですから、嫉妬心が出てきてしまったからといって、自分自身を責める必要はありません。それでも、嫉妬心を持っている状況は気持ちの良いものではないでしょう。暗い気持ちに囚われそうになったら「人のことなどどうでもいいや」「自分には関係のないことだ」と、できうる限り明るい吹っ切った気持ちで声に出して言ってみましょう。声に出すことで、そんなふうに思えてくるから不思議です。 それでもイヤな感情に囚われてしまったら…声に出してみても、なかなか気分が晴れなかったら、自分が実際にその人になりたいか考えてみてください。その人になるということは、自分の子どもも自分の子どもではなく、友達も自分の友達ではなくなるということ。それらをすべて代えてみても、その人が羨ましいと感じるでしょうか? 今ある自分の大切なものを思い浮かべてみれば、自分の人生がそれほど悪いものではないことに気付くのではないでしょうか。また、自分の良いところを探してみるのも有効です。「あなたもOK、私もOK」という考えのもと、あの人もすごいが、わたしもすごい、と自分を存分に褒めてあげてください。 どんなにリア充に見えても、悩みがない人はほとんどいません。ママ友のSNS自慢も、もしかしたら、誰かに勝ちたいという嫉妬心から出ているものかもしれませんよ。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年08月06日家事や育児はまったくしてくれない。けれど、まるで物を欲しがるかのように「子ども可愛いし、2人目欲しいな〜」という夫。自分は一人を育てるだけでも精一杯。そのような夫に対して、どう対処したらいいのでしょうか。 「人は変えられない」が基本心理学的には、残念ながら「人は変えられない」が基本の考え方となります。 いくら、「2人目が欲しいなら家事や育児を手伝ってくれないと困る」と伝えておいたとしても、実際にその状況になった際に手伝ってくれることは稀でしょう。深く考えずに2人目を欲しいと言っている男性は、多くの場合「なんとかなる」「やってみなければわからない」と思っています。自分が家事や育児をしなければならないと現実的に考えていないのです。そして、「現実的に考えて」といくら妻が訴えたとしても、夫の身にふりかかって自身の問題として捉えてくれないかぎり、人は変わらないし、変われないのです。 “なんとかしている”現実をわかってもらう家事や育児に参加していない夫の多くは、「子どもがすくすく育っている」という結果だけを見ています。そして「なんとかなっている」と思っています。その裏に、妻の家計のやりくりや、日々の子どもに対する奮闘があることを微塵も考えずに……。 妻がなんとかしている現実について考えてもいないし、そもそも、そんな大変なことがあることに気付いてもいない場合が多いのが現状です。つまり、無邪気に2人目が欲しいという夫に対しては、妻がなんとかしている現実をわかってもらうことが必要になってきます。伝える際は、決して、「わたしはこんなに大変なのよ!」と感情的にならないようにしましょう。夫は、問題を考える前に「うるさいなあ」と感じて、妻の話を聞くことをシャットアウトしていまう可能性が高くなってしまいます。 現実的に起こり得ることを共有する夫が本当に2人目を欲しいと思っていることがわかったら、現実的に起こり得る問題を2人でしっかり話し合いましょう。何を不安に思っているか、何が大変かを夫婦で共有することが大切です。ここで、共有できないようであれば、いったん2人目は待ったほうがいいかもしれません。そして、なによりも大事なのは、自分が欲しいか否かをしっかり考えること。どうしても、妻の負担が多くなってしまうのを避けられない育児。夫の気持ちよりも自分が欲しいのか、についても考えるようにしてくださいね。 育児は、しっかり考えてもその通りにはいかないこともたくさんあります。あまり考えすぎて不安だけが先走り、欲しい子どもを諦めてしまうことはできれば避けたいものです。人は変わらないということを念頭に、とりあえずの不安をできるだけ取り除けるよう、夫と話し合ってみてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年08月05日好きで結婚したはずなのに、離婚したいと思うことがしばしば……と離婚するか否かで悩まれるご夫婦はたくさんいます。夫婦といえど相手もひとりの人格をもった他人。自分と全く同じ考えを持っていることなどありえません。ましてや自分が思うように動いてくれないことは当然です。離婚したいと思ってしまったとしても、全く不思議なことではありません。どの家庭にも起こり得ることです。 1.離婚したいと思う原因は何か?離婚したいと思ったとき、まず、どうして離婚したいと思ったのか、冷静に考えてみてください。夫の育児への不参加、意見の不一致、不倫など、離婚したいと思う理由は家庭によってさまざまだと思いますが、イライラや憂鬱な気持ちに任せて離婚の話し合いを進めてしまうとあとで後悔しかねません。 理由がひとつでない場合は、どの理由が最も離婚したい原因となっているか順位付けしてみてください。 2.解決方法はないか?離婚したいと思う一番目の理由から、解決方法がないかゆっくり考えてみましょう。実は夫にしっかり話を聞いてもらえば解決できることかもしれません。 できるだけ、具体的な方法を検討してみてください。「自分はどうしたいのか」「夫にどうしてほしいのか」を考えていきます。 次に、自分が主語のものと、夫が主語のものに分けていきます。たとえば、「わたしは、ひとりで映画を見に行くような時間がほしい」というものと、「夫に家事をやってほしい」というものに分けます。 次に、夫にしてもらいたいことについては、「夫に家事をやってほしい」から「わたしは、夫に家事をやってもらえると嬉しい」というように、自分を主語に変換してみましょう。夫に伝えるときは、あくまでも自分を主語にして伝えましょう。 3.自分の覚悟はどれくらいか?夫にイライラ、ムカムカして、勢いで離婚を切り出してしまう前に、本当に自分は離婚したいのか、離婚してからどのように生活していくのか、これからの自分の人生をどうしたいのかについても考えてみましょう。日常生活に追われてなかなか考えることはないかと思いますが、自分の人生について考える良い機会でもあります。ちょっと長い目で夫婦生活を考えると、また違った視点で夫婦関係を見直せるかもしれませんよ。 離婚はその気になればいつでもできます。焦らず、まず気持ちを落ち着けて考えてみてください。ただし、DVやモラハラなど、自分の心身を脅かすようなことが離婚を考える原因であれば、迷わず専門家に相談してください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年07月31日こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。今回は、 「夫、いらないかも…? 妻が見切りをつけたくなるとき」 という記事に寄せられた「夫や義母に対して爆発寸前」というお悩みです。■お悩み:収入もない、家事もしない夫「もう爆発しそう」結婚する際に、夫が起業しました。以来、12年間、夫からの生活費は年間50万円程度です。私の収入で生活ができるのですが、家事も手伝い程度しかしないのに、夫が私の行動を制限します。自分はゲーム仲間と遊びに行くのに、私が仕事で出かけると不満を言います。姑は、私を「わがままな嫁だ」と言います。私は「誰のおかげで生活できているんだ!」と爆発しそうです。誰に相談したらいいでしょうか?■回答:夫婦それぞれ「見ている方向」が違っている?旦那様が起業してから12年。それ以来、生活費が月4万円少々しか渡されていないとのことですが、旦那様は起業があまりうまくいっていないのでしょうか。それとも奥様の収入に甘え、自分自身のためだけにお金を使ってしまっているのでしょうか。いずれにしても「夫婦」という運命共同体のグループにおいて、お互いが見ている方向が違うように感じます。また、旦那様は家にお金を入れないうえに、家事にもさほど協力的ではないようですね。家事を手伝わない男性というのは、結婚前からその予兆があります。次のようなタイプは、「女性は家のことをしたり、自分の世話を焼くのが当たり前」と思っている傾向が強いように感じます。・女性に何かしてもらっても感謝の言葉をかけない。・合理的で効率重視の考え方をする頭の良いタイプ。・母親が世話好きで、何かと手を出してしまう。・父親が亭主関白で、男尊女卑的な態度を見て育っている。旦那様も結婚前からそういう面があったのでしょうか。だとするとますます同じ方向を向いて生活するのは難しいかもしれませんね。■妻に依存する夫 「あなたに見捨てられるのが怖い?」旦那様は、自分は遊びに出かけるのに、あなたが仕事に出かけると不満を言うとのこと。もしかすると夫は、仕事を通じてあなたがいろいろな人と会うことにより、「妻が自分(夫)のいたらなさや情けなさに気づいてしまい、ついには自分を見捨てるのではないか」と危惧しているのかもしれません。夫本人は気づいていないでしょうけれど、12年間も生活費を年間50万しか渡さず、かといって家事もせず今まで過ごしてきたということは、経済的にはもとより精神的にもあなたに依存している状態であるように思われます。そのような夫をかばうような発言をする姑も、間接的にあなたを頼っているのでしょう。あなたのことをわがままだと責めているようですが、言葉の裏には「あなたがいなくなっては困る」という気持ちが隠れているような印象を受けます。■怒りを出し切ったあと「今、自分はどうしたいか?」あなたのご相談は「誰に相談したらいいか」ということですが、まずは「今」あなたは現状に対してどうしたいと考えていらっしゃいますか?ご相談の内容を字面だけで追えば、真っ先に旦那様に相談(というより抗議)するべきでしょうけれど、おそらく何らかの理由でそれができないから悩んでいらっしゃるのかなと感じるのです。たとえば「今」あなたの怒りを爆発させたいなら、ひとまず信頼できる友人やカウンセラーなどに相談して話を聞いてもらい、思いきり怒って愚痴って気持ちをぶちまけましょう。「人に話すのはちょっと…」と思われるのであれば、1人でノートなどに気持ちを殴り書きして怒ってもいいと思います。そうして現在、抑えつけている怒りを解放して怒りきると、自分が本当はどうしたいのかが見えてきます。旦那様にもっと生活費を入れてほしいのか、自由に行動させてほしいのか、もしくはもう生活の面倒を見切れないので別居ないし離婚したいのか。それによって相談する相手も変わってくることになります。あなたの思いによっては、親や弁護士などの第三者に相談することになるかもしれません。でも、夫婦の問題そのものは他人が仲介するのは難しいものです。あなたがどんな思いにいたったとしても、いつかは直接、旦那様に思いを伝える勇気を持っていただきたいと思います。いかがでしたか。これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。
2019年07月23日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんからメッセージです。 なんど言ってもちゃんとやってくれない、注意しても同じ間違いをするなど、しつけをする上で困っているなら、もしかしたら伝え方をちょっと変えたほうがいいかも。 記憶のメカニズムを知って、子どものしつけをラクにしませんか。 記憶するまでの過程とは記憶の過程には情報をキャッチする第一過程、記憶を定着させる段階の第二過程、記憶を蘇らせアウトプットする段階の第三過程に分けられます。 たとえば電車内でのしつけに当てはめてみると、第一過程:子どもが電車内では静かにしていなければならないということを知る第二過程:子どもが電車に乗るたびに静かにしなければならないことを思い出し、試みる第三過程:子どもが、親などに言われなくても自ら電車内で静かにするようになる このうちの第二過程を何度か繰り返すことによって、第三過程の状態になります。また、情報をキャッチした段階と思い出す環境が同じだと記憶の再生率が高いとされています。 子どもが自らやるようになるには?人の記憶について調べたところ、最初に聞かされた単語と最後に聞かされた単語の再生率が高いということがわかっています。つまり、あまり長々と話しても覚えていられないということです。ましてや子どもであれば、端的に伝えるのが効果的といえます。 また、単純に反復して覚えるより、意味や関連を考えて覚えたほうが長期記憶に移行しやすいとされています。「やりなさい」と言い続けるより、「○○だから、こうしようね」と伝えたほうが記憶に残りやすいのです。 感情的にガミガミ言ってしまうのは要注意言っても言ってもきちんとやってくれないと、つい声を荒げてしまったりしてしまうこともあるでしょう。けれど、これには注意が必要です。 努力して覚えようとしなくても忘れられない記憶を「フラッシュバブルブ記憶」といいます。これは一般的には、大切な人との死別や大きな事故を目の当たりにしてしまった場合などに起こるとされていますが、日常でも起こり得ることです。 感情的に怒られることによって、子どもが知らずのうちに心に大きな衝撃を受けてしまい、場合によっては、成長していくにつれて、忘れたくても忘れられずに苦しむ要因ともなりえます。あくまでも、“しつけは冷静に“が重要です。 つい長々と諭してしまう、つい声を荒げてしまう、などはしつけには逆効果。端的に伝えて、焦らず、そしてこどもがきちんと反復して自分のものにするまで温かく見守りましょう。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年07月04日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんからメッセージです。 子どものしつけって難しいですよね……。子育てをしていると身にしみて感じることのひとつではないでしょうか。 そもそも「しつけ」とは、どういった意味なのでしょうか。小学館の「デジタル大辞泉」によれば、「礼儀作法をその人の身につくように教え込むこと。また、その礼儀作法」とあります。 いずれの意味をとっても、大人の思う通りに動かすことではないということがわかります。 “しつけ=怒る“ではないジュースをこぼした、ごはん中にふざけている、お友達のおもちゃをとったというような子どもの様子を見て、つい、声を荒げて「やめなさい!」と感情的になってしまっているママは多いのではないでしょうか。 こういった場合、自分ではしつけをしているつもりでも、実はママの気持ちを表に出して怒っているのであって、しつけではなくなってしまっています。しつけは、「身につくように教え込むこと」であり、「正しく整えるために仮にざっとあらく縫うこと」。つまり、導くことが大事なのです。 思い通りにさせようとしていませんか?テレビをたくさん見てほしくないという思いから、「テレビを見てはダメ」と言ったり、早く寝かせなきゃと「早く寝なさい」と言ったり。もともとは子どものためと思って発していることばでも、いつの間にか「今寝てほしい」「今テレビをみるのをやめてほしい」という思いが主になってしまい、子どもをしつけているつもりで自分の思い通りに子どもを動かそうとしてしまうこともありがちです。 子どもが言うことを聞いてくれない! とイライラしている自分に気づいたら、注意が必要です。一度冷静になって、子どもを思い通りにしようとする自分をストップし、改めてしつけをする態勢を整えましょう。 理由を伝えて「してみよう!」「してね!」が基本繰り返しになりますが、しつけとは子どもが正しい行いをできるように導くこと。どうしてそれをすることが必要かをきちんと説明をしてあげることが大切です。 そして、「しなさい」ではなく、「してみよう!」「してね!」と伝えましょう。子どもがきちんと納得して、自分自身でやってくれるよう促すことが、子どもの行動の再現性につながります。 そしてきちんとできたら、できたことを褒めてあげてくださいね!「すごい!」というような漠然としてことばではなく、「○○がよくできたね」とできたことを具体的に伝えましょう。 実際に子どもと接していると、つい、しつけという名の元に、感情的になってしまうことも多いでしょう。簡単に、そして完璧に「しつけ」をできる親御さんはそうそういません。子どもをしつける自分も、自分自身でしつけていくイメージで試してみてくださいね。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年07月03日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんからメッセージです。 日々の子育て。頑張れば頑張るほど、つらいことや苦しいことが出てきて、モヤモヤ気分が募るママも多いのではないでしょうか。モヤモヤがしまいにはストレスになってしまうことも。ストレスを溜める前にモヤモヤ気分を上手に撃退しましょう。 心=脳!? 感情は脳からできている?つらいと思ったり、苦しいと思ったとき、胸がぎゅっと締め付けられるような感覚におちいるのではないでしょうか。そのため、感情は心(=心臓)が司っていると思われがちです。 しかし、人間が感情を抱くときには必ず脳の神経系に変化が表れているということがわかっており、心理学上では、脳が心の働きを担っていると考えます。脳には、さまざまな役割があり、大脳辺縁系では喜びや悲しみ・怒りを、海馬では記憶や学習、扁桃体は情動学習の中枢としての役割を、前頭連合野は自発性や計画性に関連しているといわれています。 脳が人間の心としての機能の多くの部分を司っていることがわかっているのです。 モヤモヤの原因を頭の中から探してみる心(=心臓)で感じているモヤモヤした感情をどうにかしようとすると、モヤモヤしているがゆえに、手のつけようがないのではないでしょうか。そこで、苦しくなったりつらくなったりしたとき、このモヤモヤは心から発せられているのではなく、脳から心に司令を出していると考えてみてください。 脳が司令を出しているのであれば、なんらかの司令の元となる事象があると考えます。この事象を探してみることにより、つらさを軽減できることがあります。 つらいと思ったことを書き出してみる司令の元となる事象を探し出すには、まず、つらいと思ったり苦しいと思ったりしたときの原因を書き出してみましょう。 たとえば、「ママ友との付き合いがつらい」ということで心に痛みを感じているのであれば、なぜつらいと思ったのかを思う存分書き出してみます。正しい正しくないは関係ありません。思いあたることを全て書き出してみましょう。 たとえば、・ママ友に責められている感じがする・いつもママ友が誰かの悪口を言っている・ママ友が自慢話ばかりしていて聞いていて気が重くなるなどなど。 書き出しきったら、次に事実であるもの、自分の推測の域を出ないものに分け、事実であるものについて焦点をあててみましょう。 上記の例でいえば、・ママ友に責められている感じがする→推測・いつもママ友が誰かの悪口を言っている→事実・ママ友が自慢話ばかりしていて聞いていて気が重くなる→事実となります。 その事実に対して、なぜ自分が嫌な気分になっているのか、余裕があれば、ママ友に会わないようにする、ママ友があまり悪口や自慢話をしないシチュエーションに持ち込むなど、自分なりの解決方法を考えてみましょう。 自分の中で渦巻いている感情の原因がわかれば、だいぶ、モヤモヤが薄らいでくるのではないでしょうか。 原因を特定し自分なりの対応策を自分自身で出せれば、苦しみもだいぶラクになるかと思います。ここで、“問題について放置する”という対応策に落ち着くのでも全く問題ありません。自分が問題の原因を掴んで、それへの対応に対して自分なりに納得できれば、ひとまずOK。 モヤモヤを消し去りたい、モヤモヤと戦いたい、と思ったら、まずはモヤモヤの原因を探しましょう。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年07月02日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんからメッセージです。 赤ちゃんが無事に生まれ、「良いお母さんになろう!」「素敵なママになろう!」と気持ちを新たにする人もたくさんいると思います。 けれど一方で、自分でかけた「良いママ」という呪縛に苦しめられ、ストレスを溜めてしまうママも少なくありません。 苦手な家事に追い詰められてしまったママ【Aさんの場合】Aさんはもともと家事が苦手でした。料理もレシピ通りに作っているはずなのに、どうしてもおいしくできません。嫌いな家事の上に、慣れない育児。周りを見れば、みんなうまくこなしているように見えます。 ママになって家事をもっとできるようにならなければと焦り、結果、ストレスでいつもイライラしてしまう、食事を作ることや片付けについて考えると鬱々としてしまうようになりました。 夫にはもちろん、赤ちゃんにもあたってしまい、ますます物事がうまく進まなくなってしまいました。産後にAさんのようになってしまうママは、決して珍しくありません。程度の差こそあれ、全てのママに起こる可能性のあることなのです。 すべての物事は、自身の考え方から発生心理学上では、しなければならない、こうでなければならないと思い込んでしまうことを「イラショナルビリーフ」といいます。 ここで重要なのは、否定的な感情の原因は出来事から発生しているわけではなく、自身の考え方や感じ方から生じているということです。 「ママは家事もきちんとできなくてはならない」「赤ちゃんのいる家はいつもきれいにしておかなければならない」「片付けをできないわたしはダメだ」「料理をできないわたしは主婦失格だ」と感じてしまったり、考えているのは自分自身であり、他者のせいでも、過去のせいでもないのです。 どうしてそう思ったのか、現実的な考えか、を考えるイラショナルビリーフの状態になってしまったら、片付けをできない自分はダメなのか? 料理をできないと主婦は失格なのか? というように、今の考え方、感じ方が本当に正しい物事の捉え方なのか検討してみてください。 絶対的に、片付けをできないとダメ、料理をできないと主婦失格、なんてことはないことがわかると思います。イラショナルビリーフの状態になっているとき、多くの場合、極端に一般化した考え方になってしまっていることが多いのです。 ここまで読んで、「こんなふうに考えてしまう自分はやっぱりダメなんだ」とは決して思わないでください。そう思ってしまったら、また、どうしてそのように思ってしまったのか、本当に正しい捉え方なのかについて考えてみてください。 自分ひとりで考えていても自分を責めてしまうようであれば、ぜひ、友人や夫、カウンセラーなどに、状況を話してみてください。イラショナルビリーフの状態から、抜け出せるきっかけをもらえるはずです。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年07月01日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウヒロコさんからメッセージです。 1歳ごろから、自分で飲み物をコップから飲めるようになり、そして、自分でいろいろとやりたがるようになります。 うれしい成長ではありますが、ママとしては、飲み物をこぼしたり、遅かったりすると、ついイライラしてしまいがちではないでしょうか。特に、時間のないときだと、子どもは悪くないとわかっていても声を荒げてしまい、自己嫌悪に陥ってしまうことも。 そんな日常での子どもに対するイライラを鎮めて気持ちをラクにする方法を紹介します。 怒りのピークをやり過ごす怒りのピークは6秒経てば静まっていくといわれています。 イラッ! ときたら、ゆっくり数を数えて6秒待ってみてください。その際、深呼吸をするのも効果的です。鼻から息を吸って口からゆっくり息を吐きましょう。イライラが静まっていくのを実感できるはずです。 子どもの件にかぎらず、普段からイライラしがちだと思われる方は、日常生活のなかで苛立つ瞬間に出会ったときに、一度時間をおく練習をするのもおすすめです。 一生懸命やっている様子を確認する朝、幼稚園や保育園へ行く前に、自分でやりたがる着替えや靴の脱ぎ履き。自分でやらせると遅くて、つい「早くしなさい!」とイライラを子どもにぶつけてしまうことはないでしょうか。 でも、イライラをぶつける前に子どもの顔を見てみてください。真剣に一生懸命やっていませんか? 子どもの一生懸命やっている様子を観察しながら、怒りのピークの6秒をやり過ごしてもいいですね。 怒らずにほめる子どもにイライラするとき、多くは子どもが悪いわけではなく、ママにとって都合が悪い状況であることがほとんどです。たとえば、あと5分で出かけないといけない状況だったり、こぼしたジュースの掃除をするのが面倒だったり。もし、時間があったら、掃除の手間を考えなかったら、子どもが自分で物事をやり遂げようとする素晴らしい事実がそこにあることに気づきます。 怒るのではなく、「ちゃんと自分でやってえらいね」とほめてみてください。子どもをほめることで、「どうしてできないの!」という気持ちから「成長している証!」というように、ママの考えの転換にもなります。 イライラしてしまうのは、人間の一つの発散の形なので、決して悪いことではありません。イライラした自分に対して自己嫌悪に陥り、さらにイライラが増してしまっては悪循環です。イライラしてしまったら、子どもに当たる前にまず6秒間おいてみてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年06月15日