私たち夫婦は結婚9年目。長男が生まれてから3年後、待望の長女が誕生しました。子育てに追われる毎日ですが、夫が休みの日は子どもたちの面倒をよく見てくれるので助かっています。そんなある日、夫のとんでもない行動がきっかけで私にも被害が及び、夫婦仲を引き裂く事態に発展していったのです。★関連記事:キャバクラ通いがやめられない夫。玄関先に落ちていた名刺に妻は爆笑&激怒!出産後初めての夫婦生活をしたらまさかの!会社の後輩と飲みに行った夫私の夫は2つ年上で、大学のダンスサークルの先輩でした。入部してすぐ、背が高くておしゃれでかっこいい夫に一目ぼれしてしまった私。とはいえ、サークル外の女子たちからもかなりモテていたため「私なんて無理だろうな……」と諦めムードになっていました。しかし、サークルで同じ時間を過ごすうちにお互い意識するようになり、自然と付き合うことになったのです。それから9年の交際を続け、妊娠をきっかけに結婚。長男が生まれ、初めての子育てに四苦八苦しながらも、子どもの成長を楽しみながら過ごしていました。そして3年後、長女が誕生。男だらけの家庭で育ってきた夫は、待望の女の子に大喜び! 帰宅すると真っ先に娘に駆け寄り、寝顔を見ながら1日の疲れを癒やしていました。 長女が生まれて3カ月がたったある日、夫は「会社の後輩に飲みに誘われた」と言いだしたのです。心の中では「生後3カ月の子どもがいるのに、普通に飲みに行くんだ……」と思いましたが、仕事の付き合いもあるからと自分に言い聞かせ、「いってらっしゃい」と送り出しました。夫以外としていないのに性病に!?夫が後輩と飲みに行ってからしばらくたったとき、長女の出産後初めての夫婦生活をすることに。それから約1週間後 、トイレに行って下着をおろした瞬間おりものの様子がいつもと違うことに気付いたのです。普段はおりものの量が少なく、下着が汚れるといったこともありませんでした。しかし、そのときはいつもの倍以上のおりものが出ていて、色も黄緑色のようになっていたのです。初めての経験に「え!? なんで?」とびっくりしましたが、「子育てで疲れているからかな……?」と思って様子を見ることに。ですが、数日たってもなかなかおりものの状態が改善されないため、産婦人科を受診することにしたのです。検査を終えた後、産婦人科の先生が「これは、クラミジアですね」とひと言。続けて「最近、夫婦生活はされましたか?」と質問されたので、「はい……2週間ほど前に一度しました」と答えると、先生は「それが原因かもしれないですね」と言いました。初めて性病になったことはショックでしたが、それよりも夫に対する怒りが爆発! 「夫としかしていないのに、性病ってことはまさか……」と勘づいた私は、仕事から帰宅した夫に「ねぇ、もしかして風俗に行った?」と聞きました。すると、夫はしどろもどろになりながらも「後輩と飲みに行った日に1回だけ行った……」と白状したのです。逆ギレしてくる夫に幻滅私が「意味がわからない! どうやったらそんな状況になるわけ!?」と言うと、夫は「後輩に行きましょうよって誘われて……」とひと言。内心「は? 後輩のせいにするの?」と腹が立ちましたが、これ以上は聞きませんでした。性病になったことよりも、産後間もないときに風俗へ行ったことに幻滅した私は「もう一緒にいたくない。実家に帰る」と言い、子どもたちを連れて実家に帰ったのです。次の日、夫は私の実家を訪れて「本当にごめんなさい」と謝罪してきました。ちゃんとした話し合いをしないまま家を飛び出してきてしまったので、とりあえず今後について話すべきだと思い、夫と2人で話をすることに。私は「今後、友だちと飲みに行くって言われるたびに、風俗に行くんだろうなと思ってしまう」と胸の内を明かしました。すると、夫は「だったら俺は、これから友だちからの誘いを断り続ければいいってことなんだろ!?」とまさかの逆ギレをしてきたのです!私は「なんでそっちが逆ギレ!? 意味がわからない!」「キレたいのはこっちなんですけど!」と思いましたが、夫の勢いに圧倒されて何も言い返せませんでした。また、子どもたちのことを考えると、「私が我慢すれば……」という思いになり、結果許すしかなかったのです。まとめ私は、生まれたばかりの赤ちゃんを抱えて性病治療に行くというむなしさに加え、産後で大変な中、風俗に行かれたという事実に精神的に参りました。人それぞれ考え方はありますが、「風俗なら浮気じゃないから許されるでしょ」という男性は少なからずいると思います。私はそんな考え方をまったく理解できないし、許したくもありませんでした。しかし、自分がこのような立場に立たされた結果、許さないといけない状況や環境もあるんだなと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。取材・文/知念ヒナマンガ/☆まかりな☆著者/知念ヒナ(36歳)日々変わりゆく体型の変化に悩んでいる元アパレルVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)のWebライター。活力になっているものはアイドルの推し活です!
2023年08月27日おりものや生理などの変化は人と比べることが難しく、なかなか気づかないものですよね。「いつもと違う」と感じたとき、もしかしたら婦人科疾患や性病感染が隠れているかもしれません……。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。Jさんの場合……私は3、4年ほど前にトリコモナスという菌に感染してしまいました。子宮頸がんの検診ついでに性病検査をしてもらい判明しました。元々おりものが少し多かったものの、まさか菌に感染しているとは思っていなかったので驚きました。どんな治療を受けましたか?かなり前のことなのでハッキリとは覚えていないのですが、薬を飲んでの治療だったと思います。近所に有名な産婦人科があったので、そちらを選びました。とても丁寧に説明してくれて安心しました。「性病と聞くと不安なイメージがあると思いますが、実際あなたが患ったのは性病ではなく菌に感染したと考えていただいて大丈夫です」と言っていただけたので安心しました。世の女性陣へ伝えたいことは?性病や性感染症は女性の方はとくに気づきにくいそうです。パートナーに症状が出たため検査したところ、自分も感染していたということはよくあるそうです。性病検査は定期的に行うのがいいと知りました。パートナーと安心して生活するためにも大切なことだと思います。恥ずかしいなどと思う必要はありません。読者からの感想は『性病検査というのは抵抗感を感じますが、パートナーを守るという意味でお互いに受ける必要性を感じました。』『もしも自分がなっていても気づかないだろうなと思いました。心当たりがあるようなことがあれば、怖がらずにしっかり見てもらうようにします!』『性病検査は確かになんとなく恥ずかしいという印象があり、ためらってしまいます。でも身体のことを考えて診察に行くべきですね。』『菌に感染しているのは自分でも分からないと思うので、定期検診が大事なんだなと思いました。』など、実にさまざまなコメントが寄せられました。定期的に婦人科で検査を……Jさんは性病検査を受けた結果、トリコモナス菌に感染していたことがわかりました。自覚症状がなくても菌に感染していることがあるので、積極的に定期的な検査を受けることをおすすめします。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(MOREDOOR編集部)
2023年08月23日性交渉の後に体調に違和感を覚えると、「もしかして性病に感染した?」と不安になりますよね。性病に感染するとさまざまな症状が出ます。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Dさんの場合……私の場合は、クラミジアにかかりました。不特定の人と性交渉をした結果、2日後に血尿が出て微熱もあったので、会社を早退して病院に行きました。もっと怖い病気だと思っていたので、症状もすぐに落ち着き安心しました。膀胱から尿道にかけて、腫れるような違和感があり居ても立っても居られない感覚でした。どんな治療を受けましたか?内服薬の服用で治療しました。性病の説明と、性交渉をする際はコンドームを利用するようアドバイスをもらいました。産婦人科ということもあり、丁寧に説明をしてもらえてよかったです。世の女性陣へ伝えたいことは?少しでも違和感があったら病院で受診してください。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。違和感を覚えたときは婦人科へ性交渉の後の血尿や微熱は、クラミジア感染が原因だったというDさん。Dさんは内服薬の服用で症状はすぐに落ち着いたようですね。皆さんも、体に違和感を覚えたときはすぐに病院で医師に相談してみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年07月01日おりものや生理などの異変は人と比べることもできず、なかなか気づかないもの。「いつもと違う」と感じた時は、婦人科疾患や性病感染が隠れているかもしれません。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修医Jさんの場合……私は3、4年ほど前にトリコモナスという菌に感染してしまいました。子宮頸がんの検診ついでに性病検査をしてもらい判明しました。元々おりものが少し多かったものの、まさか菌に感染しているとは思っていなかったので驚きました。どんな治療を受けましたか?かなり前のことなのでハッキリとは覚えていないのですが、薬を飲んでの治療だったと思います。近所に有名な産婦人科があったので、そちらを選びました。とても丁寧に説明してくれて安心しました。「性病と聞くと不安なイメージがあると思いますが、実際あなたが患ったのは性病ではなく菌に感染したと考えていただいて大丈夫です」と言っていただけたので安心しました。世の女性陣へ伝えたいことは?性病や性感染症は女性の方はとくに気づきにくいそうです。パートナーに症状が出たため検査したところ、自分も感染していたということはよくあるそうです。性病検査は定期的に行うのがいいと知りました。パートナーと安心して生活するためにも大切なことだと思います。恥ずかしいなどと思う必要はありません。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。定期的に婦人科で検査を……性病検査を受けた結果、トリコモナス菌に感染していたというJさん。Jさんは薬を服用して治療したようですね。自覚症状がなくても菌に感染していることもあるので、皆さんも定期的な検査を心がけてみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※監修医:新見正則医院院長、新見正則※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年06月25日インターネットの記事、SNSのつぶやきなどで定期に話題になる「ゴムをつけない男」。彼らはなぜにここまでに糾弾されているのでしょうか。コンドームの生産で有名な「オカモト」が行った調査によると、(妊活時以外での性交時に)コンドームを「絶対つける」と回答した人は36.7%しかおらず、63.3%は「着けない」ないしは「時と場合によっては着けないかもしれない」と回答したそうです。あなたの彼(とあなた)は36.7%の人でしょうか。それとも63.3%の人でしょうか。AV男優のしみけんさんはその著書、『SIMIKEN'S BEST SEX最高のセックス集中講義』の中で、「コンドームもつけないような男がいたとしたら、別れてください。別れなかったとしても、そのようなリスク計算ができない人は、絶対人生どこかで失敗します」と書いています。僕は、この意見に100%同意です。その本の中では詳しく書かれてはいませんが、この「リスク」について考えていない人が多すぎる、と個人的に思っています。■コンドーム未装着による二つのリスク今さらいうまでもないことですが、コンドームを装着しないことによるリスクは、「希望しない妊娠」と「性病」です。(装着をしても100%の避妊成功率・性病予防にはなりませんが)妊娠のリスクに関しては、低用量ピルの服用の方がコンドームよりも避妊成功率が高いため、彼女がピルの服用をして避妊をしている、というカップルもいるようですが、このカップルは性病のリスクを全く考えていないと思われます。クラミジアなどの性病は、男性が罹患していなくても、性交の結果彼女が罹患するということも十分にありえますし、放っておくことで不妊症のリスクを抱えることにもなります。また、万が一妊娠したとして産むことになれば「希望しない人」にとっては間違いなくリスクですし、仮に中絶という手段をとったとしても10万円近いコストと、彼女の心に深い傷を負わせるというお金では解決できない問題を発生させることにもなりえます。■リスクを想定せずその場の快楽を求めている「計算のできない」男そう言ったリスクを考えずに、やれ「つけない方が気持ちがいいから」とか、やれ「つけると勃たなくなってしまう」とのたまう男性のいかに多いことか。もし、これを読んでいるあなたの彼が同じことを言っていたとしたら、しみけんさんではありませんが、僕も別れることをお勧めします。ちょっと想像すれば、ちょっと検索をすればわかるリスクを考えず、「自分が気持ちいいから」という理由だけでその場の意思決定をする。そういった行動パターンは、SEX以外にも現れます。例えば、職場でちょっとムカついたことがあるから勢いで会社を辞めてしまうとか、将来のために貯金しようと話したのにギャンブルに走ってたといった行動も、同じ思考性から生まれるものです。■リスクを彼女にぶん投げて責任を負おうとしない男そしてコンドームをつけようとしない男性は、男さえつければ解決する問題を放棄し、そのリスクコントロールを彼女にぶん投げている男性だと言えます。つまり、リスクを計算する気もなければリスクを背負うつもりもない男、ということ。問題が起きたら全て彼女のせいにする。世の中にはリスクのないリターンはほぼありませんので、リスクを負わないということはリターンもない、ということ。こんな男性と付き合っていいことありますかね?そして何より、その行動の全てが物語っていますが、コンドームをつけないということは、相手のことを大事に思っていないということに他なりません。■一度、避妊について真剣に話し合ってみようこの記事を読んでいる方の中に「私の彼はゴムはつけないけど、めちゃくちゃ私のことを大切にしてくれている」と思う女性がいた時のことを考えてかいておきますが、それは彼が「諸々もリスクを知らないだけ」だと思います。普段から、こういったネットで見た記事や本で学んだ知識をシェアして、お互いの知識を高め合うことがすごく大事です。一通り勉強した後で、それでもつけない人がいるなら、すみません、言い方は悪いですが、「バカである」と言わざるをえません。女性は遠慮して言えないことも多いようですが、言って雰囲気が悪くなるならそれまでの関係だったってことですから、どっちにしろ「つけて」と言った方がいいでしょう。したら気まずい話ほどしなくてはいけない話であり、遠慮したくなる発言ほど遠慮してはいけない発言です。まずは勇気を持って「話すこと」を心がけて見てくだいね。(川口美樹/ライター)(ハウコレ編集部)
2018年07月30日セックスはいつも性病に感染するリスクと隣り合わせ。でも、信頼する恋人が相手だと、ついつい油断してしまうこともありますよね。恋人としか関係を持っていないのに、性病にかかったら…そのショックは大きいものでしょう。心も体も傷ついて、100年の恋も冷めるどころか、憎しみまで生まれてしまうかも。「訴えてやる!」と言いたくなるのも当然でしょう。では、実際に慰謝料を請求することはできるのでしょうか? ■性病をうつしたら犯罪?性病に感染していると自覚しながらセックスをし、その結果相手に性病をうつした場合、厳密に考えていくと、刑事法上は傷害罪に該当する可能性があります。これは、15年以下の懲役または50万円以下の罰金と、決して軽いとは言えない罪ですが、実際にこれで起訴に至ることは考えにくいでしょう。そもそも、いわゆる強姦(正確には強制性交等罪)ではなく、双方が同意したうえでそのような行為に及んでいるのであれば、これを罪として処理されることはまれなのです。もちろん、自覚をしていない状態で性病をうつしてしまった場合は、傷害罪のような故意犯ではなく、過失傷害罪が成立し、30万円以下の罰金を受ける可能性はありますが、これも傷害罪同様、可能性としては低いでしょう。現に起訴されたケースは聞きません。ただし、以下のようなものは存在するのでご紹介しておきます。2014年に、エイズウイルス(HIV)に感染していると自覚していた男が5人の女性を強姦したという事件です。参考: 「エイズ感染」告知後に5人をレイプ 失意が生んだ戦慄の犯行手口(週刊現代)エイズウイルス(HIV)に感染したことで自暴自棄になったことで及んだ犯行だと言っていますが、あまりにも卑劣でショッキングな犯行。結局男は強姦罪(現 強制性交等罪)などの罪が成立し、情状を考慮しても懲役23年の実刑と判断されました。ただし、単に性病であることを知りながら性行為をしていたというより、強姦致傷、住居侵入、窃盗など悪質な行為を何件も行っていたことが判断の肝にあると言えるでしょう。以下で説明していくように、このような事件は、金銭賠償で解決されることがほとんどであるといえます。 ■性病をうつされた場合の慰謝料?そもそも、一口に性病と言っても、症状の軽いものから重いものまでさまざま。それに応じて、治療にかかるお金や期間も変わってきます。当然ながら、慰謝料の金額も大きく変動します。一生完治しない病気もあるわけですから。医学上、女性が性病に感染した場合不妊につながるリスクも。うつされた病気が原因で不妊になった場合は慰謝料が高額になることもあるでしょう。ですので、単純に慰謝料金額は?と言われても「ケース・バイ・ケース」としか答えようがないのです。ただしそれでも、過去の裁判例などは参考になるでしょう。たとえば、東京地裁において平成28年 6月29日に下された判決。インターネット上の婚活サイトに会員登録した原告が、同サイトで独身(未婚)として会員登録していた被告と知り合って多数回にわたって性交を伴う交際をしたところ、被告から同交際中にクラミジア(本件性病)をうつされ、かつ、同交際終了後、被告が既婚者であることが判明したなどとして、被告に対し、不法行為に基づき、損害賠償を求めた事案。原告は、被告から本件性病をうつされたと認められるとするとともに、被告は、故意に自らを独身者と偽ることによって原告を欺いて本件交際をしたと認められるとした上で、被告が原告に本件性病を感染させたことについての慰謝料額を30万円、被告が原告の性的自由を侵害したことについての慰謝料額を40万円と認定したほか、弁護士費用7万円も相当因果関係のある損害と認めて、請求を一部認容した事例があります。請求金額としては300万円であったようですが、一定の慰謝料を認容しているケースと指摘できるでしょう。 ■慰謝料を請求するには?まず、医師の診断を受け、診断書をもらうこと。これで損害部分は立証ができましょう。問題は、因果関係です。というのは、その人が原因となり、性病に感染したという結果が生じたと即断できる領域の問題ではないからです。とはいえ、交渉で話がまとまらなければ、裁判となります。そもそも、慰謝料を請求するには、うつした人(加害者)がうつされた人(被害者)にうつしたことを立証する必要があります。仮に、しかし、その人としか性行為をしていないとしても、性病にかかった帰責性は、被告にある、また、もっぱら被告にあることを確実に証明することはとても難しいでしょう。そこで、「性病にかかったみたい…。」といった内容のメールやLINEが残っていれば、その証拠をもって、弁護士に相談してみるのもいいでしょう。弁護士は、今ある証拠を元に証明することを得意としていますので、きっと力になってくれるはずです。 ■風俗店でうつされた場合は?風俗店であっても、同様に傷害罪・過失傷害罪の成立する法律上では可能性はあります。慰謝料請求をすることもありえるといえばありえるのでしょうが、風俗店を利用する、ということは、性病にかかるリスクがある、ということを踏まえて利用しているとみられるでしょう。ここでは、仮に慰謝料を請求したとしても、過失相殺(どちらにも過失がある)としてなる可能性も指摘すべきです。ほかにも、加害者を特定する、また、すでに指摘した因果関係を立証するのは極めて困難でしょう。「泣き寝入りではないか」と相談を受けたことはありますが、もう一つ指摘すべきこととして、これを請求することによって当該業態を利用した性交渉の事実が明るみになり、たとえば離婚問題などの紛争に拡大してしまうリスクがあることは認識しておく必要があります。 ■まとめもし、性病をうつされてしまったら、その相手を罪に問う…ということは難しいとしても、慰謝料の請求はできるようです。不特定多数の人と性行為をしたり、風俗店でサービスを受けたりすると、当然ながら性病に感染するリスクが格段に上がるといわざるをえません。「風俗は浮気じゃない!」と考える人もいるかもしれませんが、それを浮気としないとしても、大切な恋人に性病を移すリスクがあるということは理解しておくべきでしょう。もしうつされてしまったら、泣き寝入りする必要はありません。まずは弁護士に相談してみましょう。 *取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に多く乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)*取材・文:アシロ シェア法編集部(シェア法を盛り上げようと奮闘中。監修・執筆いただける弁護士先生大募集中です。シェア法ライターも募集中。)*画像はイメージです(pixta) パートナーから性病をうつされた…相手を訴えることはできる?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。パートナーから性病をうつされた…相手を訴えることはできる?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年05月31日もし、あなたが性病に感染していることが発覚したら、彼に伝えた方がよいのでしょうか。浮気相手から性病をうつされたケースでは、「伝えたら破局」という事態を招くことは容易に考えられます。だからといって伝えないでいると、それはそれで問題です。彼に伝えないでこっそり治すのはダメもし、あなたに性病感染が発覚した場合、彼に伝えるかどうか悩みますよね。 浮気相手から性病をうつされたのなら、本命の彼には伝えずにこっそり治療をして、何事もなく済ませたいですよね。でも、その考えはとっても危険。 あなたが浮気相手から性病をうつされたように、 あなたが彼に性病をうつしている可能性があるからです。「彼とのエッチではコンドームを使っているからうつしていないはず」という考えは甘いです。クラミジアや淋病などの性病は感染力も強く、フェラチオやクンニリングスといったオーラルセックスからも感染します。 コンドームを使っていても完全に防ぐことはできません。そのため、あなただけ性病治療を受けても、彼に性病をうつしてしまっていた場合には、 後々彼にも性病の症状があらわれてくることになります。 そうすると、浮気などをしていない彼は、まっさきにあなたを疑うことになります。また、性病は感染していても症状が出てこないケースもあります。 その場合、彼は性病をうつされたことに気づくことはありませんが、 今度はせっかく治療をしたあなたが、彼から性病をうつされてしまうことになります。何度も性病に感染していると、不妊症や子宮外妊娠のリスクを高めることも分かっています。このような理由から、あなたが性病に感染していることが発覚した場合、 彼にだまってあなただけこっそり治療を受けるという方法は、まったくおすすめできません。正直に伝えるかどうかはあなた次第性病であることが発覚したら、彼に伝えることの大切さは分かりましたか。 ただし、伝えることは大切ですが、すべてを正直に伝えるかどうかは、あなた次第です。正直に伝えると、別れ話に発展することも十分に考えられます。 かといって、内緒にしていては性病問題は解決しません。「浮気相手から性病をうつされた…」と言いにくい場合は(当然、言いにくいですよね)、 「昔付き合っていた彼からうつされていた…あなたにうつしてしまっているかも。気づかずにごめんなさい」とウソをつくのもありかもしれません。ずるい考えですが、どうしてあなたが性病になったかどうかは、 この際、うやむやにしてもいいかもしれません。大切なのは、あなたが性病であることを彼に伝えること、 そして、彼にも性病検査を受けてもらうことです。ただし、本命の彼との関係をこれからも続けていきたい場合は、浮気相手とはきっぱり別れるようにしてください。 今度また性病に感染したら、もう同じ手は通用しませんよ。出典:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]
2016年10月31日性病のなかには、母乳から赤ちゃんに感染してしまう病気があります。これらの性病の感染がわかったら、 授乳は基本的に粉ミルクを使います。治療をして症状がなくなっても病原体が潜んでいることがあるので、自分の判断で治療を止めないようにしましょう。母乳で感染する性病の種類とは性病のなかには、母乳を通じて赤ちゃんに感染してしまう病気もあります。では、どのような性病が危ないのでしょうか。見ていきましょう。まず1つ目は、サイトロメガロウィルスです。NICU(新生児集中治療管理室)にいた46.2%の赤ちゃんが母乳感染していて、 十分な栄養がとれず体重が増えにくかったという報告もあります (ただし、NICUではある程度過ぎたら母乳をすすめている所も多くあります。詳しくは医師に相談してください)。2つ目は、HIV感染症です。母乳で感染する確率は、授乳期間が長くなるほど高まります。感染して進行すると、やがてエイズを発症してしまいます。3つ目は、成人T細胞白血病です。この病気の場合、粉ミルクで育てたときの感染率が3%に対して、4カ月以上母乳をあげているときの感染率は22%にもなるといった報告があります。母乳感染する性病の場合、授乳はどうする?では、母乳で赤ちゃんに感染するかもしれない性病にかかった場合、授乳はどうすれば良いのでしょうか。基本的には、これらの性病に感染していることがわかったら、母乳で育てることは避けるようにします。ちなみに、成人T細胞白血病では母乳を24時間冷凍保存したあと、解凍して授乳すると感染率が低くなるといわれています。それでも完全に防げるという保証はありません。でも、成人T細胞白血病は感染しても若いうちから症状が出るのはごくまれです。症状が出るまでに30~70年ほどかかり、症状がでる可能性は5%ほどといわれています。あまり心配しないでよいかもしれません。赤ちゃんを母乳で育てたいと考える女性は多いはずです。妊娠を考えたら性病の検査を受けて、もし感染してる場合は治療をして、また妊娠中や出産後も性病予防を心がけることが大切ですね。出典:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]
2016年10月14日彼氏が性病かどうかを見分ける方法…残念ながら「ズバリこれ!」はありません。性病には種類が多くあり、あらわれる症状もそれぞれ違うし、また個人差もあるからです。わかりにくいからこそパートナーと話し合って、不安や疑問を解決することが大切ですよ。性病を見分けることは難しい残念ながら、すべての性病を見分ける方法はないのです。もちろん、目に見える形でブツブツができたり、赤く腫れたり、白っぽいカスがついていたりと症状が出てくる性病もあります。しかし、症状のないものが多くあったり、自覚できる症状が出るまでに時間がかかるものもあります。また、性病の検査を受けている男性は、そこまで多くないでしょう。これまでに何か症状があったり、性病への意識が高くないと検査を受けていない場合がほとんどです。なので、見分け方はありませんが、セックスをすれば性病になるリスクがある、ということは知っておきましょう。もしも、性病への不安が強くあるのであれば、パートナーにそのことをきちんと伝え、性病検査を受けてもらうようにしても良いと思います。不安なままでは、安心した気持ちのよいセックスはできませんから。セックスにはリスクがある…では、どのようにしたら性病のリスクを減らせるのかを考えていきましょう。性病にうつらない方法について性病にうつらない方法にも完全なものはありませんが、多くの性病はコンドームによって感染のリスクを低くすることができます。望まない妊娠を回避するためにも、コンドームの使用は大切です。また、オーラルセックスをするさいも、性病をうつらないようにするためにはコンドームやラップを使用し、直接体液と粘膜がくっつかないようにすることが重要です。どの方法も100%完全なものではありませんが有効です。性病についての考え方は、人それぞれ知識も意識も違います。十分にパートナーと話し合うことで、ふたりの関係はよりよいものになっていくはずです。出典:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]
2016年06月29日セックスさえしなければ性病はうつらないと思ってはいませんか?実は性器と性器の接触がなくても、性病はうつる可能性があります。例えば、口や皮膚を通じて感染する場合もあるので、セックスさえしなければいい、という問題ではないのです。オーラルセックスやキスでも性病は性器と性器とが触れ合うとうつる、と思っている人も多いかもしれませんが、実はそれだけではありません。フェラチオやクンニリングスなどのオーラルセックスや、アナルセックスでもうつることがあります。つまり病原菌のある精液や膣分泌液や血液が、性行為以外で口や性器や皮膚の傷口などから感染する可能性も十分あるのです。例えば、風俗でオーラルセックスをした場合、相手が保菌者ならうつるかもしれません。しかし、インフルエンザのように咳をして近くにいる人が感染するようなことはありません。それではキスはどうでしょうか?もし相手の口腔内に淋菌やクラミジアがあっても、ふつうのキス程度では感染する確率は低いでしょう。けれどもヘルペスは皮膚と皮膚でも感染するので、キスするときの皮膚の接触で感染する可能性はあります。このような性病の疑いがある場合、キスはしないほうがよいでしょう。キスも特定の人とだけ初体験の低年齢化や、不特定多数の相手とのセックスや風俗でのオーラルセックスにより性病が増加しているという話も聞きます。性行為時にオーラルセックスをおこなう若いカップルも多く、性器に淋病やクラミジアのある人は口腔内にもこれらの菌を持っている人が10~30%いるので、オーラルセックスでうつるリスクも十分にあります。オーラルセックスでうつる性病には淋病や梅毒、性器ヘルペス、クラミジア感染症など多くの種類があり、長期間再発を繰り返すものや、自覚症状があまりなくて知らないうちに進行するもの、妊婦の場合には胎児や新生児への影響が心配されるものもあります。また自覚症状のない人が知らないうちに相手にうつしてしまうこともあるので、あなたやあなたの大切な人のからだを守るためにも、特定の相手とだけセックスすることが大切です。もちろん、キスも特定の人とだけしましょうね。性病なんて怖い、と思うかもしれませんが、行動ひとつでリスクを減らすこともできます。情報提供元:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]
2016年06月13日突然ですが、あなたは自分が「性病かも?」と疑ったことはありますか?パートナーがいてもいなくても、性病にかかることは珍しくありません。全国の30代男女100名に「性病検査を受けたことがあるか」アンケートをしてみました。結果は28%もの人が「受けたことがある」との答えでした!意外と多くの人が経験済みの性病検査。どんな理由で検査をしようと思ったのか聞いてみました。■男性は異常を感じたら検査に行く人が多い!今回のアンケート結果では、「ある」と答えた人のうち男性が17人、女性が11人と男女差は比較的ありませんでした。男性の検査に行った理由には、自分の性器にかゆみや痛みなどの異常が起きたら行くという人が多かったです。「排尿時に違和感があったから」「性器に異常が出たら行きます」「セフレとセックスしたらかゆくなったから」「風俗で働いていたので」少しでも違和感を感じたら放置せずに、万が一、パートナーを感染させてしまう前に検査をしたほうがいいですね。■女性は妊娠などのきっかけで念のため検査傾向にある毎月の生理や、子宮を持つ女性は、妊娠が発覚した際や婦人科検診など、男性よりも他の検査のついでに性病検査を受けるチャンスがあるのかもしれません。「妊娠したときに検査した」「子宮がん検診のついでに受けてみた」「パートナーが診断されて検査を依頼された」男性と違って、違和感を感じる前であっても自分を守るために検査を受ける人が多いようです。■検査未経験の人も性交相手次第では心配にまた、検査を受けたことが「ない」と答えた人にも、「どんな傾向があったら受けに行きそうか想像してください」と質問してみました。「陰部から何か出たら行く」「血尿が出たら行く」「不特定の相手としていたら受けているかな」「相手が遊び人だったと知ったら行くかも」やはり検査へ向かう理由として、下半身の違和感に勝るものはないですが、セックスした相手が信用できないという場合も、性病の心配を考えるということでした。今回のアンケートでは、男性は性病の疑いがあってから検査し、女性は疑いはなくとも一応受けてみる、という傾向にありました。約7割の人が性病検査未経験。自覚症状がないと、なかなか重い腰を上げて検査へ行くことは少ないかもしれませんが、もしも性病が進行してしまう前に検査をしておきませんか?(文/中田蜜柑)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』調査期間:2014年12月17日 (水)調査対象:全国30代の男女計100名
2015年02月17日STDという言葉を聞いたことはあるだろうか。「Sexually Transmitted Diseases」の頭文字で、性病・性感染症のことを意味する。代表的なものに「クラミジア」「淋病」「梅毒」といった感染症があり、それらを耳にしたことがある人もいるだろう。また、「HIV感染症 / エイズ」もSTDに含まれる。STDの怖いところは、自身の健康を損ねるだけでなく、パートナーや家族にまで感染させてしまう可能性があることだ。では、感染を防ぐためにはどうしたらよいのだろうか。STDの郵送検査キットを販売するアルバコーポレーションの萬田和志社長に、STDの基礎知識や予防策について解説してもらった。○「自分は大丈夫」という認識は危ないSTDは、感染している人との性行為により感染する。病原菌を含む精液や腟(ちつ)分泌液、血液などが、相手の口や性器の粘膜、皮膚などに接触することで感染が起こるという。近年は、カップルや夫婦間でもSTDが広がっているため、萬田社長は「誰にでも起こりうる病気です」と警鐘を鳴らす。「一昔前までは、『性病・性感染症』というと、風俗街の病気というイメージでとらえられていましたが、今では10~20代の若い人たちの間でも広がっています。HIV感染症 / エイズについては、若い人だけでなく中高年男性でも増加していますし、昔の性病といったイメージのある梅毒も、近年の増加が報告されています」。もしも、「自分は特定の相手としかセックスをしていないから大丈夫」という認識を持っていたらそれは間違いだ。過去のパートナーがSTDに感染していた可能性もあるし、その「特定の相手」が過去に複数の相手とセックスをしていれば、当然感染のリスクは出てくる。STDは、誰もがしっかりと向き合うべき病気なのだ。○STDは不妊症の原因にもなりかねない実際にSTDは私たちにどのような悪影響を及ぼすのだろうか。萬田社長は、主に以下の4点があると話す。■自覚症状が出にくいものもあり、気づかないうちに病気が進行したり、パートナーに感染させたりすることがある■男女ともに不妊症の原因にもつながる■出産時に子どもに感染することもある■HIV(エイズの原因ウイルス)に感染しやすくなる可能性も「性感染症の中には、症状を感じにくいものがあります。症状がなくても感染していればパートナーにうつす可能性がありますし、気づかないまま病気が進行し、男女ともに不妊症の原因になる場合もあります。感染に気づかないまま出産にいたると、子どもへうつってしまうこともあります。子どもに感染すると肺炎や失明の原因になったり、死にいたったりすることもあります。妊婦検診をきちんと受けて、STDが見つかった場合は、対応について先生としっかり相談してください」。また、萬田社長は「何らかの性感染症にかかっていると、HIVに感染する可能性が高くなると言われています」という。これは、粘膜が炎症を起こした状態になり、抵抗力が落ちやすくなることが原因とされている。例えばクラミジアに感染していると、HIVに感染する可能性は3~5倍にもなると言われているそうだ。○大切なのは「STEADY」と「SAFER」STDから身を守る最大の防御方法は、セックスをしないことだ。だが、セックスはパートナーとの愛を確かめ合うための大切な手段。ずっとしないというわけにもいかない。それではどうすればよいのか。キーワードとなるのは、「STEADY」と「SAFER」の2つのS。すなわち、相手を限定(STEADY)し、より安全な(SAFER)セックスを心がけるということだ。「コンドームを使用することで、HIV感染症 / エイズなど多くのSTDを予防することができます。セックスの最初から最後まで正しく使用することが大切です。最近はオーラルセックスが一般的になってきていますが、クラミジアや淋菌などの病原菌が、オーラルセックスで咽頭(のど)にも感染するということはほとんど知られていません。オーラルセックス時にもコンドーム等で予防を心がけてください」。コンドーム以外の予防法としては、セックスの前後にシャワーやトイレをすませることや、寝具を清潔にするといったことも大切なポイントとなってくると萬田社長は解説。自身の体やベッド・布団周りをきれいにしておくことが大切だ。○早期発見・早期治療が大切萬田社長は、STDの大半は治療すればしっかりと治ると話す。反面、すり傷や切り傷と違い、自然に治ることはない。STDは早期発見、早期治療が大切だ。万一、「排尿時に痛みがある」「性器周辺がはれている」など、STDが疑わしい症状が出てしまったら、自身はもちろん、パートナーにも早期の受診をお勧めする。男性は泌尿器科など、女性は婦人科などで相談できる。STDは、飛沫(ひまつ)感染するインフルエンザなどと異なり、セックスという"濃密な接触"以外では通常感染しない。正しい知識と予防法を知ることで、安全な性生活を送ってほしい。取材協力: アルバコーポレーションSTD(性病・性感染症)の不安を感じながらも対面での検査を受けにくいと感じている人のために、匿名で検査ができる郵送検査キット「STDチェッカー」による検査サービスを提供。運営サイト「STD研究所」を通して、STDについての正しい情報を発信し、STDにまつわるさまざまな不安や悩みの解決を目指す。
2014年12月16日性病というと、ごく一部の人だけが罹るものだと思われがちですが、じつはオーラルも含め、いつでも、誰でも感染の危険があります。エルシーラブコスメティックが女性153名に対して行ったアンケートによると、これまで性病に罹ったことのある女性は25名で16.3%、かかった経験のない女性は128名で83.7%でした。少ない?いえいえ、5分の1弱ですから、女性が5~6人いたら1人は経験者なわけで、割合としては十分高いといえる数字です。では、女性が罹りやすい性病にはどんなものがあるか、回答者の意見をもとに、感染を防ぐための方法ともに見てみましょう。■1.カンジタ「はい」の回答者が罹ったもののうち、もっとも多いのがカンジタでした。性行為で伝染することもあるのですが、常在菌なので、ストレスや過労などで免疫力が下がると性行為に関係なく発症することもあります。ですので、一概に性病とはいえないかもしれません。慢性化しやすく、生活習慣そのものを改めないと解決しないこともあります。発症した場合、婦人科で処方してもらった軟膏を塗布するのが一般的なようです。■2.性器ヘルペス性行為だけでなく唾液などからも感染するウィルスで、幼少期などに気づかずに感染したものの発症せずに気づかない人も多い感染症です。口唇にも感染しますが、それだけにオーラルセックスで感染し、性器ヘルペスとして発症することもあります。水ぶくれや腫瘍などが性器周辺にでき、痛みや痒みを伴うのが特徴。一旦感染するとウィルスが体内に留まり続け、症状が出ていなくても感染する・させる危険が。予防としてはコンドームの使用や、オーラルセックスを避けることなどがあります。すでに感染していて発症を防ぐには、規則正しい生活をして免疫力を高めることが大事です。■3.トリコモナス膣炎トリコモナス原虫の寄生が発生原因で、膣に寄生すると悪臭のするおりものが出たり、痒みがあったりします。尿道や膀胱の場合は排尿中の痛みなどが自覚症状になります。感染経路は主に性行為ですが、ごくまれにプールや公衆浴場、感染者の下着やタオルを同時に洗濯したことなどが感染経路として考えられることもあります。予防策としてはコンドームを使うことと、プールや公衆浴場の椅子等の備品はよく洗って使用することが挙げられます。■4.ケジラミ性行為のほか、母子間など接触の多い者同士の感染や、タオルや寝具を介して感染することもあります。陰毛以外に頭髪や脇毛などに寄生することも。激しい痒みが生じるのが特徴。コンドームでは感染を防げないので、とにかく相手に清潔を心がけてもらうことが重要になります。発症したら通院した上で治療用のシャンプーやパウダーを購入・使用。さらにそれまで使っていた枕やシーツ、衣服などを消毒する措置も必要です。■5.クラミジアクラミジア・トラコマチスという菌によって発生し、おりものが増え、重篤になると不正出血などの症状もあるクラミジア。症状が進むと骨盤内の臓器に炎症が起きたり、不妊の原因となったりします。報告される中では国内でもっとも多い性感染症であるものの、自覚症状が出るのに時間がかかる場合が多く、その間に感染が広がることもあります。オーラルセックスによる咽喉への感染もあり得ます。予防にはコンドームの使用が効果的です。■おわりに性感染症の恐ろしいところは、発症したときの症状自体はそれほど重くなかったとしても、免疫力の低下によってエイズなどのさらに深刻な感染症に罹りやすくなったり、自覚症状が出ない間の性行為でウィルスを振り撒いてしまうことです。また「女性が罹りやすい」としたのは、男性は女性ほどはっきり自覚症状が出ない場合が多く、措置を講じていないうちに相手の女性が感染してしまう危険があるから。セックスの際にはコンドームを、というのが一般的な予防策ではありますが、より安全を期すなら、セックスは信頼できるパートナーとのみ行うのがベストでしょう。(早川舞/ハウコレ)
2013年10月07日