この記事では、保育士の中田馨さんが指しゃぶりについてお話しします。いつになったら指しゃぶりをやめたほうがいいのか? 指しゃぶりをやめるコツなどをまとめました。こんにちは。保育士の中田 馨です。「気づくと指しゃぶりしている」「寝るときは必ず指しゃぶりしている」といった子どもの指しゃぶりが気になるママも多いのではないでしょうか。実は私も指しゃぶりがやめられない子でした。親が心配することは「このままずっとやめられないのではないか?」「歯ならびは大丈夫か?」ということではないでしょうか。 今回は、赤ちゃんの指しゃぶりについて話します。 なぜ指しゃぶりをするの?指しゃぶりは、生後2~3カ月ごろから始まります。赤ちゃんが指しゃぶりをする理由はさまざまありますが「指しゃぶりは自然なこと」ととらえましょう。 それは、赤ちゃんの生まれ持った反射のなかに、口の近くに来たものを口に入れる「探索反射」と、口に入ったものを吸う「吸啜(きゅうてつ)反射」があるから。たまたま口の前にあるこぶしや指を吸うという行動は自然のことなのです。 そこから月齢が大きくなり、自分の意思で指しゃぶりをするようになります。幼児になると、不安や緊張を和らげるために指しゃぶりをするようになってきます。 いつ指しゃぶりをやめさせればいいの?では、指しゃぶりはいつごろやめさせたほうがいいのでしょうか? まず、0歳児の間は、先ほどもお話ししたように自然な行動ですので気にしなくてもOK。2歳ごろから少しずつ指しゃぶりから離れていき、幼児期後半になると卒業する子が多いと言われています。 指しゃぶりの卒業を意識し始めるのは、2~3歳ごろ。指しゃぶりで心が安定する子もいますので、無理強いしてやめさせる必要はありません。 指しゃぶりのやめさせ方のコツは?私自身、親に「やめなさい」と言われ続けていたので意地になり、隠れて吸っていました。だからなかなかやめられませんでした。できれば、自然な形で子どものペースに合わせて指しゃぶりを卒業できるといいですね。 ●指しゃぶりをやめたほうがいい理由を話す2~3歳ごろになると、会話ができるようになってきます。どうして指しゃぶりをやめたほうがいいかを子どもと一緒にお話ししてみましょう。 「歯並びが悪くなるんだよ」「手のばい菌がおなかを痛くすることもあるんだよ」など、子どもがわかりやすい言葉で話します。「もうお兄ちゃんなんだからやめよう」「恥ずかしいからやめよう」といった理由ではないほうがいいですね。 ●指しゃぶりをするタイミングにコミュニケーションをとる子どもはふと時間が空いた瞬間や、不安を感じた瞬間に指しゃぶりをします。楽しく心が安定しているときは指しゃぶりをしません。ですので、子どもが指しゃぶりをするタイミングに、遊びを取り入れたり、親子でスキンシップの時間を取ってみたりしましょう。 ●好きなキャラクターの絆創膏を貼ってみる指しゃぶりをする指に、子どもの好きなキャラクターの絆創膏を貼ってみましょう。「〇〇も応援しているよ!」と励ましてみましょう。 ●手をつないで寝る寝るときに指しゃぶりをする子も多いですね。そんな場合は、子どもが寝入るまで手を握ってみましょう。ママやパパの手を握っていたら安心する。他にも安心して寝る方法があることに気づいてもらえたらいいですね。 ●親以外の大人に助言してもらう私の場合、これで指しゃぶりがなくなりました。親以外の近い大人に助言してもらうことで「あ、そうなんだ!」とハッと気づかされたことを今でも覚えています。 今回お話ししたコツは、やればすぐに指しゃぶりをしなくなるというものではありません。指を吸わなくなったと思っていたらまた吸い始めたなど、行きつ戻りつする指しゃぶりですが、子どものペースに合わせながら焦らず進めていきましょう。 作画/はたこ 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年09月10日この記事では、保育士の中田馨さんが指しゃぶりについてお話しします。いつになったら指しゃぶりをやめたほうがいいのか? 指しゃぶりをやめるコツなどをまとめました。こんにちは。保育士の中田 馨です。「気づくと指しゃぶりしている」「寝るときは必ず指しゃぶりしている」といった子どもの指しゃぶりが気になるママも多いのではないでしょうか。実は私も指しゃぶりがやめられない子でした。親が心配することは「このままずっとやめられないのではないか?」「歯ならびは大丈夫か?」ということではないでしょうか。 今回は、赤ちゃんの指しゃぶりについて話します。 なぜ指しゃぶりをするの?指しゃぶりは、生後2~3カ月ごろから始まります。赤ちゃんが指しゃぶりをする理由はさまざまありますが「指しゃぶりは自然なこと」ととらえましょう。 それは、赤ちゃんの生まれ持った反射のなかに、口の近くに来たものを口に入れる「探索反射」と、口に入ったものを吸う「吸啜(きゅうてつ)反射」があるから。たまたま口の前にあるこぶしや指を吸うという行動は自然のことなのです。 そこから月齢が大きくなり、自分の意思で指しゃぶりをするようになります。幼児になると、不安や緊張を和らげるために指しゃぶりをするようになってきます。 いつ指しゃぶりをやめさせればいいの?では、指しゃぶりはいつごろやめさせたほうがいいのでしょうか? まず、0歳児の間は、先ほどもお話ししたように自然な行動ですので気にしなくてもOK。2歳ごろから少しずつ指しゃぶりから離れていき、幼児期後半になると卒業する子が多いと言われています。 指しゃぶりの卒業を意識し始めるのは、2~3歳ごろ。指しゃぶりで心が安定する子もいますので、無理強いしてやめさせる必要はありません。 指しゃぶりのやめさせ方のコツは?私自身、親に「やめなさい」と言われ続けていたので意地になり、隠れて吸っていました。だからなかなかやめられませんでした。できれば、自然な形で子どものペースに合わせて指しゃぶりを卒業できるといいですね。 ●指しゃぶりをやめたほうがいい理由を話す2~3歳ごろになると、会話ができるようになってきます。どうして指しゃぶりをやめたほうがいいかを子どもと一緒にお話ししてみましょう。 「歯並びが悪くなるんだよ」「手のばい菌がおなかを痛くすることもあるんだよ」など、子どもがわかりやすい言葉で話します。「もうお兄ちゃんなんだからやめよう」「恥ずかしいからやめよう」といった理由ではないほうがいいですね。 ●指しゃぶりをするタイミングにコミュニケーションをとる子どもはふと時間が空いた瞬間や、不安を感じた瞬間に指しゃぶりをします。楽しく心が安定しているときは指しゃぶりをしません。ですので、子どもが指しゃぶりをするタイミングに、遊びを取り入れたり、親子でスキンシップの時間を取ってみたりしましょう。 ●好きなキャラクターの絆創膏を貼ってみる指しゃぶりをする指に、子どもの好きなキャラクターの絆創膏を貼ってみましょう。「〇〇も応援しているよ!」と励ましてみましょう。 ●手をつないで寝る寝るときに指しゃぶりをする子も多いですね。そんな場合は、子どもが寝入るまで手を握ってみましょう。ママやパパの手を握っていたら安心する。他にも安心して寝る方法があることに気づいてもらえたらいいですね。 ●親以外の大人に助言してもらう私の場合、これで指しゃぶりがなくなりました。親以外の近い大人に助言してもらうことで「あ、そうなんだ!」とハッと気づかされたことを今でも覚えています。 今回お話ししたコツは、やればすぐに指しゃぶりをしなくなるというものではありません。指を吸わなくなったと思っていたらまた吸い始めたなど、行きつ戻りつする指しゃぶりですが、子どものペースに合わせながら焦らず進めていきましょう。 作画/はたこ 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年08月30日娘が指しゃぶりをするようになったのは、生後2カ月のころ。「〇〇ちゃん指しゃぶりしてる! かわいい~!」と夫婦そろって娘の成長を喜んでいました。そんな娘も今では2歳に。微笑ましかったはずの指しゃぶり姿は一変し、見つけては「また赤ちゃんみたいに指吸って! 出っ歯になるよ!」と叱る日々。周りの子はもう指しゃぶり卒業しているのに、なぜうちの子はやめられないんだろう……。指しゃぶりを愛してやまない娘との奮闘記を紹介します。 指しゃぶり対策の検索上位にチャレンジ!このまま指しゃぶりが長引くと、歯並びに影響するかもしれない……。娘には大人になってから後悔させたくないと感じ、指しゃぶりバイバイ作戦を開始しました。結果は以下の通りです。 ①絆創膏&包帯巻き作戦!貼るのを嫌がって泣き叫ぶ。貼れたと思ったら、絆創膏の上からでも指しゃぶりをしてふやかしてはがしてしまう。包帯グルグル巻きでも力ずくで取ってしまうので、失敗に終わりました。 ②市販の指吸防止の苦いクリームの塗布直接指に塗るので、苦さに驚いてはじめは効果的でしたが、2歳児にもなるとふき取る知恵がつき、これも失敗。 ③怖い絵本指に直接施す方法がだめなら心理戦! と、指を吸いすぎて指に顔が出てくるちょっと怖い絵本も読み聞かせてみました。しかし、何度も読み聞かせていると、最初は怖がっていた指だこさんとも友だちになってしまい、さらに指に愛着が沸くはめに。 やめさせるのは、そう簡単ではありませんでした。 娘を観察! どんなときに指を吸ってるの?何をチャレンジしても、なかなかやめられない娘の指しゃぶり……。どんなときに指を吸っているのかを知り、吸いたくなる原因を取り除いてあげよう作戦に変更! 1週間観察した結果、赤ちゃんのときのように、おなかがすいたり喉が渇いて指しゃぶりをすることはなく、娘は「①眠たいとき ②叱られたとき ③何かを我慢しているとき」の3つのタイミングで指しゃぶりをしていることが判明しました。 3つのタイミングで共通しているのが、「心を落ち着かせて精神統一させたいとき?」かもしれません。まだまだ甘えたい1歳10カ月の時に次女が誕生し、指しゃぶりで自分を落ち着かせながらいろいろ我慢していたのかな? と反省しました。 無理にやめさせないで! 歯医者さんの助言娘の指しゃぶりに悩んでいたときに、タイミングよく行くことになった歯科検診。2歳で指しゃぶりをしていたら出っ歯になるのか? どうしたら吸わなくなるか? と真っ先に質問しました。 歯科医からは、「無理やりやめさせず、歯並びに影響が出始める3~4歳までに徐々に減らすことができたら問題ない。指吸いの否定をしたり、吸えなくなる方法ばかり考えるのではなく、手遊びを一緒にしてあげたり、指吸いの他に意識がいくようスキンシップをとってあげて」という言葉。指しゃぶりが悪だと思い込んで、親である私が神経質になりすぎていたのかもしれません。 指しゃぶりは、娘にとって精神統一できる安心材料。注意をするたびにひどくなったのは、怒られることで委縮し、私自身が娘にとって安心できない環境を作っていたからかもしれません。その後は指しゃぶりに気づいたら注意せず、「ママと手を繋ごう♪」と笑顔で言えるようになりました。すると娘も指しゃぶりをやめ、笑顔でぎゅっと手を握り返してくれます。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:佐野圭奈美2歳と0歳の女の子ママ。ラジオパーソナリティーとしてビジネス番組を担当していた経験あり。結婚を期に人材会社へ転職し、キャリアコーディネーターとして就業(現在育児休業中)。子育て体験や、オススメのグッズ・サービスの紹介、転職関連の記事を執筆中。
2021年04月05日この記事では、保育士の中田 馨さんが指しゃぶりについてお話しします。いつになったら指しゃぶりをやめたほうがいいのか? 指しゃぶりをやめるコツなどをまとめました。こんにちは。保育士の中田 馨です。「気づくと指しゃぶりしている」「寝るときは必ず指しゃぶりしている」といった子どもの指しゃぶりが気になるママも多いのではないでしょうか。実は私も指しゃぶりがやめられない子でした。親が心配することは「このままずっとやめられないのではないか?」「歯ならびは大丈夫か?」ということではないでしょうか。 今回は、赤ちゃんの指しゃぶりについて話します。 なぜ指しゃぶりをするの?指しゃぶりは、生後2~3カ月ごろから始まります。赤ちゃんが指しゃぶりをする理由はさまざまありますが「指しゃぶりは自然なこと」ととらえましょう。 それは、赤ちゃんの生まれ持った反射のなかに、口の近くに来たものを口に入れる「探索反射」と、口に入ったものを吸う「吸啜(きゅうてつ)反射」があるから。たまたま口の前にあるこぶしや指を吸うという行動は自然のことなのです。 そこから月齢が大きくなり、自分の意思で指しゃぶりをするようになります。幼児になると、不安や緊張を和らげるために指しゃぶりをするようになってきます。 いつ指しゃぶりをやめさせればいいの?では、指しゃぶりはいつごろやめさせたほうがいいのでしょうか? まず、0歳児の間は、先ほどもお話ししたように自然な行動ですので気にしなくてもOK。2歳ごろから少しずつ指しゃぶりから離れていき、幼児期後半になると卒業する子が多いと言われています。 指しゃぶりの卒業を意識し始めるのは、2~3歳ごろ。指しゃぶりで心が安定する子もいますので、無理強いしてやめさせる必要はありません。 指しゃぶりのやめさせ方のコツは?私自身、親に「やめなさい」と言われ続けていたので意地になり、隠れて吸っていました。だからなかなかやめられませんでした。できれば、自然な形で子どものペースに合わせて指しゃぶりを卒業できるといいですね。 ●指しゃぶりをやめたほうがいい理由を話す2~3歳ごろになると、会話ができるようになってきます。どうして指しゃぶりをやめたほうがいいかを一緒にお話ししてみましょう。 「歯並びが悪くなるんだよ」「手のばい菌がおなかを痛くすることもあるんだよ」など、子どもがわかりやすい言葉で話します。「もうお兄ちゃんなんだからやめよう」「恥ずかしいからやめよう」といった理由ではないほうがいいですね。 ●指しゃぶりをするタイミングにコミュニケーションをとる子どもはふと時間が空いた瞬間や、不安を感じた瞬間に指しゃぶりをします。楽しく心が安定しているときは指しゃぶりをしません。ですので、子どもが指しゃぶりをするタイミングに、遊びを取り入れたり、親子でスキンシップの時間を取ってみたりしましょう。 ●好きなキャラクターの絆創膏を貼ってみる指しゃぶりをする指に、子どもの好きなキャラクターの絆創膏を貼ってみましょう。「〇〇も応援しているよ!」と励ましてみましょう。 ●手をつないで寝る寝るときに指しゃぶりをする子も多いですね。そんな場合は、子どもが寝入るまで手を握ってみましょう。ママやパパの手を握っていたら安心する。他にも安心して寝る方法があることに気づいてもらえたらいいですね。 ●親以外の大人に助言してもらう私の場合、これで指しゃぶりがなくなりました。親以外の近い大人に助言してもらうことで「あ、そうなんだ!」とハッと気づかされたことを今でも覚えています。 今回お話ししたコツは、やればすぐに指しゃぶりをしなくなるというものではありません。指を吸わなくなったと思っていたらまた吸い始めたなど、行きつ戻りつする指しゃぶりですが、子どものペースに合わせながら焦らず進めていきましょう。 作画/はたこ著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年05月06日