こんにちは、ライターの渦マキです。今回は発達障害児童の問題行動について、対処法をご紹介したいと思います。発達障害にはさまざまなタイプがあり、同じ障害でも特性の現れ方には個人差があります。発達障害児の多くは、 通常の学級に在籍して他の子どもたちと学習しています。ケースバイケースで子どもの行動の特徴を理解し、対処法を考えていくことが大切になってきます。おもに学校生活で多く見られる行動についての対処法を、いくつかご紹介します。●(1)教室を飛び出してしまう●教室を飛び出してしまう理由・外の様子が気になり衝動的に出て行ってしまう・他の子どもにからかわれて感情的に出て行く・与えられた課題が終わり、次に何をやるのかがわからず出て行く●ポイント一度感情的になるとなかなか収まらない傾向が強いので、それを無理に制止すると逆効果になってしまいます。気持ちが収まってから 出て行った理由を聞いてみましょう。●注意点・力づくで押さえない・教室を出て行くことを黙認しない(無視されていると勘違いする)・他の子どもたちを放って追いかけない●(2)質問に上手に答えられない●質問に答えられない理由・先生の質問を聞いていない・話したいことがうまくまとめられない・先生の話の内容を理解できない・吃音などでうまく話せない●ポイントうまく答えられない理由を把握することが大切です。質問の仕方を変えながら、子どもが質問内容をどれくらい理解しているか を把握します。長い質問をところどころで区切ってみて、「ここまでの質問がわかりましたか?」と確認します。●注意点・罰を与えない・「聞いていないのが悪い!」と叱らない・「はっきり言ってみて!」と強要しない●(3)体育が苦手●体育が苦手な理由発達障害児には、手足の強調運動 が苦手だったり、体の動かし方自体に問題のあったりする子どももいます。こんな運動が苦手です。・球技が苦手・なわとびがうまく飛べない・音楽にあわせて動作することが苦手●ポイント・できそうなところからやらせる(到達目標を下げてみる)・周りの子どもがからかったら厳しく注意する●注意点・ほかの子どもと比べたり、できないことを責めたりしない・スムーズに動けない原因をしっかり見極め、どのようなトレーニングが必要か導きだす----------発達障害の子どもたちは得意不得意に偏りがあります。まずは、その子どもがどのような特性か、どんな偏りがあるかを見極めていくことが大切です。【参考文献】・『ケース別 発達障害のある子へのサポート実例集 小学校編』上野一彦・月森久江(共著)●ライター/渦マキ(フリーライター)
2016年07月27日