アマゾン ファッション(Amazon Fashion)が来春、ファッション撮影用のスタジオを東京・品川シーサイドに開設することを発表した。ニューヨーク・ブルックリン、ロンドン、インド・デリーに次いで4番目にオープンするこの新スタジオの総面積は7,500平方メートル、アマゾングループの中でも最大のスペースとなる。アマゾンジャパン合同会社の社長ジャスパー・チャン(Jasper Cheung)氏は、「日本には継続的に多額の投資を行っており、拡大し続けるAmazonの東京オフィススペースに、新しいファッションスタジオが加わることを嬉しく思う。2018年の夏までに、全体で4,000以上のポジションを東京を拠点として置くことを目指している。今後数年のうちに、東京および日本全国で数千規模の雇用を創出する計画」とコメントを発表している。また2日のメディア報告会にて、アマゾンジャパン合同会社のバイスプレジデント ファッション事業部門 統括事業本部長 ジェームズ・ピータース(James Peters)氏は、「アマゾンで取り扱うすべてのカテゴリーの中で、ファッションは最も成長の著しい分野。我々が2007年に日本でファッション事業を始めて以来、東京のファッションコミュニティーと密接な関わりを持ってきたことが、この新スタジオ設立によりさらに発展するだろう」と語った。新スタジオは、11のスチール撮影エリア、5つの動画撮影エリア、2つのエディトリアルスタジオを備え、常駐のヘアメイクやスタイリストを抱える大規模なもので、この設備を整えることで、今後数年の内にカスタマーがアマゾンで扱う1,000万点のファッションアイテムをすべて動画で見られるサービスを本格化させる。また、東コレこと「Amazon Fashion Week TOKYO」のスペシャルプログラム「AT TOKYO(アットトウキョウ)」に、トーガ(TOGA)や、サカイとアンダーカバーによる「sacai / UNDERCOVER」など、国内屈指のブランドたちのファッションショーに学生を招待する他、プログラムの一環としてデザイナーや学生向けにスタジオを提供するなど、日本のファッションシーンを支援する取り組みも、より強化していくという。ファッション業界を目指す学生たちにとって、新スタジオは手が届く夢の舞台となり、カスタマーにとっても新スタジオの設立は、より臨場感のあるショッピング体験を叶える場として機能するだろう。動画でアイテムがチェックできれば失敗の可能性は大幅に減少するし、もし試着して気に入らなかった場合は、30日間無料(一部除く)の返品サービスがある点もAmazon Fashionの強みなのだ。
2017年10月04日9月4日から9月9日まで、ウクライナの首都キエフにて、ウクライナ・ファッション・ウィークが開催された。ロンドンやパリに比べると知名度は低く、業界人であっても馴染みは薄いが、今年で21年目という歴史を持つ。ファッション・ウィーク以前に、そもそもウクライナという国に良いイメージを持っていない人は多いかもしれない。一人当たりのGDPが欧州最貧国という数字を出し(2016年)、3年前の政権崩壊以降は内戦こそ避けられたものの、ロシアとの国境に接する東部では治安悪化が強まっている。入ってくるニュースといえばロシアとの領土問題で、ファッションやカルチャーに注目することはあまりなかっただろう。しかし、だからこそ未開拓の地であるウクライナに、新たな才能を発見できるチャンスが潜んでいるかもしれない。2014年LVMHファイナリストのアナ・オクトーバー(Anna October)や昨シーズンからパリ・ファッション・ウイークに参加しているパスカル(Paskal)、今季よりロンドン・ファッション・ウイークにてコレクションを発表するナターシャ・ジンコ(Natasha Zinko)など世界へと羽ばたくデザイナーも増えている。今期のウクライナ・ファッション・ウィークで、勢いのあるブランドとしてジャーナリストやバイヤーから評価の高かった若手デザイナーに注目してみてほしい。アナ・オクトーバー(Anna October)前途したように、LVMHファイナリストとして一気にその名を広げたデザイナーのアナ・オクトーバー。60年~80年代のヴィンテージスタイルを、現代のフェミニティと掛け合わせた新たな解釈で、モダンなスタイルとして蘇らせる。明るいカラートーンのコットンやシルク素材を使用したドレスがブランドのシグネチャー。プレゼンテーション形式で披露した今季のコレクションは、「より強い現代女性へ向けてデザインした」と語る。色味こそ強めのレッドやブルーのカラーブロックだが、パフスリーブやラッフルの裾など、ディテールで甘さを加えた。大人も着られる可愛い服として、バイヤーからの支持が高かった。アントン・ベリンスキー(Anton Belinskiy)アントン・ベリンスキーもLVMHファイナリストとして注目を浴びたデザイナー。ウクライナのカルチャーとスポーツウェア、ストリートウェアからインスパイアされたウェラブルな日常着を生み出す。今季は、ウクライナの不安定な情勢を反映してか、“政治家の夏休み”をテーマに、ハワイアンプリントが多用された。海パンにレザージャケット、デフォルメされたシャツドレス、水着のルックもあればダウンを羽織ったルックも登場し、ショーを終えても全体像が掴めず違和感が残った。「ソビエト連邦崩壊直後の人々の悪趣味なスタイルがブランドのコンセプトで、コレクションを理解して噛み砕けなくてもいい」のだと教えてくれた。彼に対しては、“違和感”は最高の褒め言葉になるようだ。クセニア・シュナイダー(Ksenia Schnaider)既に日本のセレクトショップでも取り扱いのあるクセニア・シュナイダーは2011年にデザイナーデュオ、クセニア・シュナイダーとアントン・シュナイダーによって立ち上げられた。ヴィンテージデニムを手作業で加工したアイテムがシグネチャーで、パッチワークのトレンチコートや全体にプリーツを施したロングスカートなどデニムのバリエーションを増やした。さらに今季は、ダブルブレストの白のドレスやシャツなどデニム以外のヴィンテージ加工アイテムも多彩。「ソビエト連邦時代から受け継がれるウィメンズウェアを、世代をまたいで引き継いでいきたい」とコレクションに込めた想いを語ってくれた。
2017年09月17日でんぱ組.incのメンバー・相沢梨紗が、自身のブランド「メミューズ(MEMUSE)」をスタート。2017年10月に開催される、アマゾン ファッション ウィーク東京(東京コレクション)でのコレクション発表に合わせて本格始動する。「秋葉原」の匿名性や仮想と現実の混じる独特の世界に興味を持ち、文化服装学院でファッションを学びながら秋葉原のメイドカフェで働いた経験を持つ相沢梨紗。自らイベントやライブを企画、キュレーション、スタイリング、グッズデザイン、CDジャケットのイラストも手がけるなど幅広く活動する彼女は、衣装デザインにも積極的に取り組む中で、オリジナルブランドの設立を決意したという。ブランドコンセプトは、パーソナリティーを大切にする人の「バトルドレス」。コスチュームとファッション、2次元と3次元を繋ぐひとつの方法を提案するブランドとして、纏う人の外見だけでなく、内面的な変身願望を昇華するようなスタイルを提案する。なお、ブランドチームには、ファッションブランド「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」のデザイナーである坂部三樹郎がアドバイザーとして参加。アマゾン ファッション ウィーク東京でのコレクション発表後は、セレクトショップ「WALL」にてアイテムを展開する予定だ。
2017年08月27日ファッションウィークはパリだけじゃない!日本のファッションウィーク、通称東コレはアジアファッションのハブになるべく、東京・渋谷を舞台に半年に一度行われています。10月17日から10月23日まで開催されたAmazon Fashion Week TOKYO 2017SSはチェックしましたか?国内外で活躍する約50ブランドが2017年春夏コレクションを発表しました。モード、ストリート、カルチャー、様々な要素が入り混じり世界でも類を見ないバラエティあふれるブランドが並ぶファッションウィークの中で、ROBE編集部が気になったブランド&ディテールをピックアップ!Ujohのワンショルダーパンツオフショルダーや肩の素肌をチラリと見せたデザインはすっかり街では定番のスタイル。次に注目すべき肩のポイントはオフでもなくチラでもなくワン!散るように舞う可憐な花柄のワイドパンツからすっと伸びた細いストラップ。やんちゃなイメージがあるストラップ付きパンツもその着こなし方があったか、と脱帽。先シーズンはミラノコレクションでランウェイを発表し世界からも注目の若手として名が挙げられるUjohは雑誌/ウェブ媒体問わずプレス陣から大人気。都会的な大人の女性に似合うスポーティー&フェミニンなテイストは大人レディからの支持率が高いけど、着崩しても面白い。例えば、このパンツにスウェットパーカーを合わせたら...?ROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 17 6:32午前 PDTKEISUKEYOSHIDAのダブルシャツミニマル、クリーン、トラディショナル。そんなイメージがあるベーシックなアイテム、「ストライプシャツ」を見事に脱線してくれたこのシャツオンシャツのコーディネート!来季の春夏シーズンはストライプシャツが多く見られそうですが、色違いで重ね着して脱ベーシック、脱おかぶり!1年前に発表したコレクションで"ゲーマールック"としてSNSで話題をさらったKEISUKEYOSHIDAはテーマを「REBORN」と題しイメージを一新。ブランドの根幹である「もがく」という感情は大切にしながらよりリアルクローズかつ日本の女の子たちが着ることを考えてデザインされています。コーディネートは奇抜でも、シャツ一点一点の美しさと着やすさはリアルクローズ。下に重ねたピンクのロングシャツはジップで開閉でき、羽織ものとしても役立つ優秀アイテムなのです。ROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 21 11:55午後 PDTtiit tokyoのロングリボン&ドロップショルダーちょっと気だるいような、でも折れない強い意志を持ったような、そんな女の子たちが前へと進んでいく様子を描いたtiit tokyoのショーでは刹那的に揺れるロングリボンやドロップショルダーに注目。緩めたり、縛ったり、好みに合わせて調整できる服は自分の意志を明確に示してくれる。リラックスして、縛られるのは服だけに。東京発のブランドとしておしゃれな女の子から支持を集めているtiit tokyoは都内の教会で荘厳な雰囲気の中コレクションを発表。泣きはらした後、雨上がりの虹をまとったようなモデルたちを見て一層感じるのは、服が生きるのはリアリティの中なのだということ。ROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 18 3:18午前 PDT※AmazonFashionWeek公式スケジュール外AKIKOAOKIのボリューム袖ポワンと花のように膨らんだ袖、顔ほどの大ぶりなリボン、どこを取っても女の子らしいはずなのに、感じるのは強気な勢い。ブラ袖に飽きたらパンチの効いたボリューム袖に挑戦!期待の若手としてKEISUKEYOSHIDAとともに新たな風を起こそうとしているAKIKOAOKI。女の子でも取り入れやすいジャケットとして提案したジャケット風ベストはエプロンのようにだらんと着るのが可愛い。コーディネートの幅を広げるのは、ちょっと不思議でジャンルレスなアイテム!ROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 21 10:37午後 PDTANNE SOFIE MADSENのミックスエレガンス素材の切り替えやミックスコーディネートが主流になった今、エレガンス×スポーティーなんてなんのその。スイムウェアのようにぴったり肌に密着するノースリーブには大粒のビジューがキラリ。シルエットはエレガントに、パーツには遊び心を。ハイブリッドを楽しむなら、思い切って両極端に振るのがいい。パリでもショーを発表し、日本のブランドに圧倒的な提案力を見せつけたANNE SOFIE MADSEN。“チャーミングなミステイク”をキーワードにガムテープ風の飾りやコード、カラビナなど、一見ボロに見えるディテールを盛り込見つつもシルエットでエレガントに仕上げたルックはまるで「反逆のシンデレラ」。ROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 19 11:51午後 PDT 東コレ記事はこちら:*【 #MBFWT 】イラストで見る東京コレクション2016秋冬トレンド*【 #MBFWT 】イラスト妄想シチュエーション!東京コレクション2016秋冬ベストルック*【#AmazonFWT 】これを着るならこんな場面で!妄想イラストコーデで東コレ2017年春夏を振り返るillustration. Hitomi ItoText. Azu Satoh
2017年06月19日ファッションウィークもひと段落。ようやくやってきた春を越えて、頭の中は秋冬のお洋服でいっぱい!前回のトレンドレポに続き、東京コレクションで見た極私的お気に入りルックを妄想シチュエーションで描いてみました。まだ袖を通すことができないお洋服たちだから、半年間は妄想して過ごすことにしましょう。LAMARCK - 箱入り娘の反抗「LAMARCK」の女の子はきっと日常に少しだけ、退屈している。育ちの良いお嬢様と言われるけども、本当はカゴから飛び出して冒険だってしてみたい。毎朝飲んでいる紅茶も、なんだか最近飽きてきた。朝の静寂に身を委ねて、裸足で飛び出す世界を妄想してみる。静けさの中に秘めた強さは、まだ誰も知らない。THEATRE PRODUCTS - 戦うレディの肖像「THEATRE PRODUCTS」のジャンプスーツを纏うレディは、まさに現代社会で戦う女戦士。寝坊して慌てて家を飛び出しても大丈夫。いつだってモードな彼女は、パジャマだってそうなんだから。体に沿って線を描くような、ほんのり色づく繊細なレースで背筋を正せば、都会の中でも凛として歩いていける。異世界への身支度はいつだって整っている。tiit tokyo - 計算する女の子レンガの壁に寄りかかって、きゅっとカバンを持っちゃって、「tiit tokyo」の女の子は誰を待っているの?きっと意中の彼に違いない。ゆるりと落としたジレの肩、チラリと目をひくベルトのイエロー。計算づくしのスタイルに、あざとさを感じるかピュアなハートを感じるか、それはきっとあなた次第。そうしてまた、自由気ままに生きる彼女に翻弄されていく。support surface - 夜空に舞う女性「support surface」の湖畔に舞い降りた一羽の黒鳥。飛び疲れてたどり着いた湖で、羽を休めるように舞う。夜空の下、静かに舞う彼女の姿に、思わず息を飲んだ。スカートのスパンコールが月に照らされ、夜露のようにキラリと光る。羽のように身体を包むシャツからのぞく白い腕。消えてしまわないようにと、息を潜めてじっと見つめる。すると彼女は、何かを見つけ出したのか、ふわりと飛び立っていった。writtenafterwards - 編みたガールの狂気夜な夜な現れると噂の「writtenafterwards」のニット妖怪。ピンク、紫、オレンジ、緑、青、黄色、とてつもなくカラフルな毛糸たちが編みに編まれて誕生した妖怪は、刺激を求めに深夜のコンビニへ。通称・編みたガールの気分はシュワッとはじけるサイダーとジャンキーなお菓子。お風呂上がり、どうしてもサイダーが飲みたくなったみたい。「髪乾いてないけどいっか、だって今すぐサイダー飲みたいし」飲みたい時に飲みたいものを、着たい時に着たいものを! 「あの服を着てあそこに行けたらいいな」「このワンピースを着るならあの人に見せたい」きっと妄想シチュエーションは誰でも心に秘めているはず。私たちが愛すべきファッションは、本来自由なもの。あれを着ないといけない、こんな格好をしないと変に思われる、なんて難しいこと考えないで、誰にも覗かれない妄想の中でファッションを謳歌してみましょう。春ですもの、遠い秋のことを想ってもいいじゃない!イラストコーデはこちら:*オフショルでエレガント&モードにTRY!*NEXTガウチョ?冒険パンツ編*東コレ秋冬トレンドillustration. Hitomi ItoText. Azu Satoh
2017年06月19日誰もが知っている「パリコレ」の他にも、世界各地でファッションウィークが行なわれているのは知っている?実は、東京にもファッションウィークはあるんです。3月14日から19日までの5日間にわたって行われた「Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO 2016AW 」では、東京を拠点とするブランドをメインにアジアを含めた約50ブランドが今年の秋冬に発売される新作を発表しました。その中から見えてきた気になるトレンドを、ROBE編集部がピックアップ!ヌーディーカラーワインレッド、モスグリーンといった秋冬らしい落ち着いた色合いを基調とするところや、若草色・カナリアイエローといった柔らかなくすんだトーンをベースにするブランドが多く見られた今季。その中でもコレクション全体のさし色のように使われていたのが、肌に馴染む明るいベージュやザラザラとした質感を連想させる土色でした。「tiit tokyo」で登場したウルトラスウェードのセットアップは全身ベージュでも野暮ったさを感じさせず、ほどよく肩の力が抜けた印象。肌に近い色だからこそ、上質な生地を選んで下着感を出さないのがコツ。ツヤツヤの生地はそのまま素肌で着たいくらい気持ちいい!胸ポケットのロゴ刺繍で遊び心も忘れずに。(※MBFWT公式スケジュール外の参加) ショルダーポイントパリやNYなど海外コレクションでも見かけた、肩周りを強調させるディテール・コーディネートが東京でも登場。ずるりとアウターをはだけさせて中を覗かせたり、80年代さながらのパワーショルダーだったり、「肩周り」の主張の仕方も様々。「in progress」をテーマに未完成の服に残されている美を表現した「divka」。ここで見られたのは一風変わったパワーショルダー。サイズを微調整した痕跡のように幾重にも重なった生地が作り上げる肩の尖り。そこから首にすっと沿うように流れるラインが美しい。禁欲的な印象を与えるスタッズ、メタルビーズのチョーカーが全体を締め上げています。ふわもこ毛足の長いファー、フェザー、ボアなど「ふわもこ」素材のアクセントが気になるところ。アウターとして大胆に取り入れたり、アイキャッチーなワンポイントとして使ったり、取り入れ方も自由。無機物と有機物の融合「Inorganic & Organic」をテーマに掲げた「Hanae Mori manuscrit」。ネイルやルージュまでボルドーで統一しキリリとした印象の中で、まるで光が差し込んでいるかのような純白の巻きスカート。そこからサラサラとのぞく軽やかなファーは、まるで咲かんとする蕾のようでした。アクセサリーはなし。徹底してここでの主役はフェイクファー。Iラインシルエットコーディネートのバランスでは全体をすっきり細長く見せる「Iラインシルエット」がトレンド。ニット×シャツ×ワイドパンツにストレートラインのアウターなど、何層にも重ねて作るIラインが主流のよう。「KEITA MARUYAMA」は「夜へ」をテーマにいつものファンタジーな世界観にダークなテイスト加えたコレクションを披露。目を引いたのが、同柄でまとめ上げた新感覚Iライン。セットアップ、シャツ、バッグ、タイツ、すべてのアイテムに見られたアールヌーボー調の花柄があまりに印象的でした。ここまで同柄で揃えても散らかり感がないのは、落ち着いた色合いと規則正しい柄、ペールトーンのツバ広ハットが加えるアクセントのおかげ。太めウエストマークウエストは大きめにマークするのが吉。太めのベルトでアクセントを加えたり、異素材ミックスや配色でメリハリをつけるスタイルが多く見られました。「plastics city」をテーマにデジタル・ポップな世界を作り出した「mintdesigns」。無機質な印象を与える太めストライプの中に華と質感を添えるのが、ウエスト部分に大きく施されたギャザーを寄せたフェイクレザー。グラマラスに締め上げるのではなく、ゆるっとポイントを加えるのが良さそう。ミント・ガールが計算づくしのデジタル世界にポップなバグを加えたみたい!世界のコレクションに比べてランウェイからトレンドが生まれにくいと言われている東京。確かにメインストリームと言えるほどのトレンドはないけども、アンテナを張り巡らすとちらちらと目に映るものがありました。でも、気になるトレンドをピックアップしたものの、乗るか乗らないかは自由。コンセプトがこうだからとか、流行がどうだとか、ファッションを重苦しく考えないで、心の向くままに楽しむことが一番大事なことなんです。イラストコーデはこちら:*オフショルでエレガント&モードにTRY!*NEXTガウチョ?冒険パンツ編*東コレベストルックから妄想!シチュエーションコーデillustration. Hitomi ItoText. Azu Satoh
2017年06月19日東京を代表する若手デザイナーズチームCREATORS TOKYO(クリエーターズトーキョー)による1日限りのファッションイベント TOKYO FANTASHION(トーキョーファンタッション)が5月13日(土)に開催。今回で第6回目となる同イベントでは、東京を拠点に活動するブランドがファッションショーや特別販売会、日本のテキスタイル産地とコラボレーションしたオリジナル作品の展示などを行います。※CREATORS TOKYOとは、東京都と繊維ファッション産学協議会が主催する、Tokyo新人デザイナーファッション大賞プロ部門の受賞デザイナーのチーム名。所属デザイナーに対して、国内外でのビジネス展開に向け、最長3年間にわたり、商品企画、販売、広報等の様々な支援を実施している。誰でも見られるファッションショー会場内特設ステージにて計3ブランドによるファッションショーを開催。予約や招待状は不要で誰でも見ることができるので、ファッションショーが見てみたい!という方はぜひ足を運んでみてください。各回約10分。・16:30~ MIDDLAコンセプトは「ONE TOKYO USUAL」。スタンダードなアイテムやクラシカルなディテールを中枢に、音楽的・数学的・物語的要素を加えて再構築し、MIDDLAの考える“東京の日常”スタイルを表現。・17:30~ No, No, Yes!高校の同級生だった二人によるブランド。橋本氏はファッション、河村氏はグラフィック・デザインでキャリアを積んだのち。レザーの深い知識と経験、外部の目を持ち自由な発想で作り上げる。・18:30~ ユキヒーロープロレスプロレス、ファッション、ヒーロー、そのどれもが持ち合わせている『魅せる』という力。 それら全てを融合し人々を魅了する。「誰かのヒーローになれる服」をコンセプトにしているアパレルブランド。全16ブランドによる特別販売会も開催毎回人気の特別販売会では過去シーズンのアイテムも含め、スペシャルプライスで購入することができます。注目の東京ブランドを一気に見ることができるまたとないチャンス。会場ではデザイナー本人にも会えるかもしれません。5-knot.... (Amazon Fashion Week TOKYO 2017AW)Motohiro Tanji(Amazon Fashion Week TOKYO 2017AW)展示販売会参加16ブランド・CINOH (W)・divka (W)・HELMAPH & RODITUS (W)・IN-PROCESS(W)・jean genie&hungry freaks,daddy(W)・Motohiro Tanji (W)・MIDDLA(W)・RIEKA INOUE GNU (W)・SATOKO OZAWA(W)・Ventriloquist (W)・5-knot..... (W)・NAPE_(W/M)・No,No,Yes!(W/M)・ユキヒーロープロレス(W/M)・LUCIOLE_JEAN PIERRE (M)・Shinya yamaguchi(M)※(W)ウィメンズ、(M)メンズTOKYO FANTASHION 2017 May会場:東京国際フォーラム ホールB5住所:東京都千代田区丸の内3-5-1日時:5月13日(土) 14:00〜20:00料金:入場無料主催:東京都・株式会社東京国際フォーラム・TOKYO FANTASHION実行委員会企画制作:株式会社東京国際フォーラム・学校法人文化学園(Tokyo 新人デザイナーファッション大賞事務局)HP
2017年05月12日ゴールデンウィークはどこかへ出かけたいけど、なかなか予定が決まらない…。今からでは宿の予約がとれないし、道路は渋滞すると思うと、どこへ行けばいいか悩みますよね。すでに出遅れてしまった…と反省するかもしれませんが、その必要はなし! じつは都内には、ゴールデンウィークに無料で利用できる施設がたくさんあるのです。予約は不要なので、お出かけ先が決まっていなくても大丈夫です。■東京都恩賜上野動物園東京の動物園といえばココ。そんな有名なスポットですが、ゴールデンウィークには無料開園日があるのです。みどりの日(5月4日)は大人も子どもも無料に、子どもの日(5月5日)は中学生が無料となります。小学生以下の子どもはいつでも無料の施設ですが、大人の入園料600円がただになるのはうれしいところ。夫婦+65歳未満の祖父母も一緒なら、2400円も節約できますからね。ゴールデンウィークに無料で入園できるとあって、園内は大混雑します。そのため、パンダなどの人気の動物を見るには長時間並ばなくてはならないことも…。この日に行くなら、離れた場所からでも見やすいゾウなどの動物や、人が少ないところを狙っていきましょう。飲食スペースなども混雑していますが、上野にはたくさんの飲食店があります。入園無料なのですから、食事のために退園しても問題なし。上野公園内はとても広く、シートを敷ける芝生の広場もあるので、天気が良ければピクニックを楽しんでもOK! お弁当を作ってもいいし、上野駅で駅弁やデリを調達してもいいですね。人がたくさんいるということは、迷子にもなりやすいということでもあります。総合案内所で迷子札を配布しているので、これを利用すると安心です。■都立の施設が無料に!東京都恩賜上野動物園以外にも、みどりの日には都立動物園や都立庭園の入園料が無料になります。目的やアクセスのしやすさなどに合わせて選んでみては。<動物園・水族館>・多摩動物公園(開園記念日の5月5日も無料に)・井の頭自然文化園・葛西臨海水族園<庭園・植物園など>・旧岩崎邸庭園・旧芝離宮恩賜公園・旧古賀庭園・清澄庭園・小石川後楽園・殿ヶ谷戸庭園・浜離宮恩賜庭園・向島百花園・六義園・神代植物公園・夢の島熱帯植物館このなかでは、やはり、動物園や水族館はかなり混雑します。大行列を前にあきらめモードになってしまうかもしれませんが、そのときは周囲の公園で遊ぶなど、ほかの作戦も考えておくといいですね。たとえば、葛西臨海水族園は葛西臨海公園内にあるので、広い芝生エリアで遊べますし、井の頭自然文化園ならショッピングやカフェを楽しむなど、周辺情報も調べておきましょう。■子どもが無料で遊べるスポットみどりの日以外にも、料金が無料になるスポットがあります。●日本科学未来館子どもの日は、18歳以下の料金が無料に。常設展では、宇宙や環境のことを楽しみながら学ぶことができます。企画展「ディズニー・アート展」も、通常1,200円のところが1,100円になるなど、ちょっとだけお得に。●あらかわ遊園下町のレトロな遊園地。子どもの日は入園料が無料になるほか、昨年は小学生以下の子ども先着350名にお菓子がプレゼントされたそうです。●国営昭和記念公園昭和の日(4月29日)は無料入園日となり、子どもの日には小中学生の料金が無料に。自然豊かな園内には、水あそび広場やわんぱくゆうぐ、こどもの森など、一日中遊べる施設が盛りだくさん。園内にはカフェやレストランもあり、手ぶらでもOKです。ほかにも、北海道の白い恋人パーク(子どもの日は、中学生以下は工場見学コース入館料が無料)、アクアワールド茨城県大洗水族館(子どもの日は中学生以下入場料無料)など、東京以外にもゴールデンウィークに無料で入園できる施設はあります。帰省先でもお得な体験ができる場合もあるので、事前にチェックしておきましょう。※2017年4月17日時点の情報です。最新情報は各施設のWEBサイトでご確認ください
2017年04月27日もうすぐGW!2017年は最大9連休という方もいるかもしれません。さて、ゴールデンウィークの予定は決まっていますか?「気になるカレとデートしたいな」という女子のみなさんへ。今回はさりげなくも大胆に、うま~くカレをデートに誘うLINEについて紹介します。■1.「GWヒマだなぁ・・・。○○君は?」「ゴールデンウィークにヒマでゴロゴロしていたら急に女友達から『GWヒマだなぁ・・・。』ってこっちから誘ってほしいのかなっていうLINEが来たとき、しょうがないなぁって思ったけど一緒に遊びました」(24歳/金融)「ゴールデンウィークは予定が埋まっていたけど、たまたま空いている日に『友達が風邪ひいちゃって旅行がキャンセルになっちゃって・・・。暇だったら一緒に行こう?』ってLINEが届いたとき嬉しかった。俺のこと好きなのかなって思っちゃう。女の子が暇なときに誘ってくれるってことは、絶対そいつのことちょっと好きですよね?(笑)」(21歳/学生)まずは軽くカレに「ヒマだなぁ」とLINEをしてみましょう。がっつりしたお誘いではないので、男子もラフに返信できますね。お互いの予定が空いていたら、意外と簡単に気になるカレとデートができるかもしれません。■2.「久しぶりー!会社(学校)慣れた?」「春から新社会人になって1カ月があっという間だった。ゴールデンウィークはとりあえずゆっくりしようと思っていたら『新社会人どう~?』って友達からLINEが来て、お台場のオクトーバーフェストに行きました。ゴールデンウィークっぽいでしょ?」(24歳/物流)「会社で部署が変わって今までと全然ちがう仕事を任されていてへとへとだったときに、『仕事の愚痴とか聞くよ!ゴールデンウィーク飲みにいこ!』って誘ってくれた大学時代の友達がいました。ちょうど誰かに話したい気分だったのでリフレッシュできました」(25歳/商社)4月から新社会人になったり、大学や専門学校に入学して環境が変わった人も多いですよね。そして1カ月経ったゴールデンウィークの頃は、少し環境にも慣れてきたり、疲れてきてしまったりするのではないでしょうか。そんな時だからこそ、近況報告も兼ねると、さりげな~くデートの約束をすることができます。■3.「ねえねえ、明日空いてる?」「急に『明日、会いたいんだけど空いてる?』ってLINEが来たときはドキっとした。前々から決まっている約束よりも突然ストレートに来るとキュンとするよね」(27歳/不動産)ゴールデンウィークでなくとも使える、どストレートなお誘いです。「明日、空いている?」だけではなく「男友達の誕生日プレゼントを一緒に選んでほしい」など、予定をはっきりと説明したほうが、よりOKされやすいお誘いになりますよ。■4.「○○でやってるイベント面白そうじゃない?」「ちょうど自分も行きたいと思っていたフェスに誘われて、好きなミュージシャンも一緒だったのでそれをキッカケに付き合うことになりました。ゴールデンウィークはイベントが多いので誘いやすいし誘ってもらいやすいですよね」(28歳/石油関係)ゴールデンウィークは音楽フェスやグルメフェアなど、さまざまなイベントが開催されます。カレの趣味をリサーチして、思い切って誘ってみてはいかがでしょうか。もしカレがすでにそのイベントに行く予定を入れていたのなら、「一緒に行ってもいい?」と聞くだけでもいいかもしれません。■おわりにゴールデンウィークに気になるカレとデートしたいという方は、ぜひLINEをしてみてはいかがでしょうか?動かなければ恋は始まりません。行動あるのみ!ですよ。(廣松叶子/ライター)(ハウコレ編集部)
2017年04月23日吉原秀明と大出由紀子によるハイク(HYKE)が3月24日、東京・中目黒のハイクショールームで2017-18年秋冬コレクションを発表した。東京のファッション・ウィーク初参加となった今回。モデルを使ったインスタレーション形式で2回のプレゼンテーションを行った。服飾の歴史、遺産を自らの感性で独自に進化させることをブランドコンセプトにしたハイク。今シーズンはライダースジャケット、フライトジャケット、アウトドアクロージングからインスピレーションを得たコレクションを提案した。ライダースジャケットのように首元の2つのボタンと斜めに走る銀のファスナー、ベルトなどを付けた、着物やガウンを思わせるオーバーサイズの襟無しコート。装飾を取り去り他のアイテムとして再解釈したライダース。袖をなくしたデザインや、前後を逆に着たように前身頃のデザインを取り去ったデザインのMA-1ブルゾン。襟もボタンもないジャケットや90年代を彷彿とさせるロングジレ。それらのアイテムを膝下まで続くロングワンピースやロングドレスとパンツの重ね着などと組み合わせる。手のひらを隠すほどの長すぎる袖などトレンドもあるものの全体の印象は禁欲的だ。ミニマリズムという言葉を思い出させるデザインとアイテム、その本質はグリーン(green)時代から変わらない。だが、ベーシックアイテムを異素材や異なるアイテムと組み合わせるデザインが続いた後、80年代、90年代の復刻や再解釈とも呼べそうなデザインが登場する中では、逆に新鮮でオンタイムにも見える。アマゾン ファッション ウィーク東京(Amazon Fashion Week TOKYO)への参加を継続するのかなど、今後の展開も注目されそうだ。
2017年03月27日アマゾン ファッション ウィーク東京(Amazon Fashion Week TOKYO)の冠スポンサーであるAmazon Fashionのジェームズ・ピーターズ(James Peters)ヴァイスプレジデントは3月24日に会見を行い、「AT TOKYOには非常に満足している。プログラムを楽しんでもらえたと思う」などAT TOKYOの成果を強調した。会見はIMGキャサリン・ベネット(Katherine Bennett)シニアバイスプレジデント&マネージングディレクターの来日を機に行われたもの。日本ファッション・ウィーク推進機構の三宅正彦理事長も出席した。AT TOKYOはスポンサー活動の一つとして今年3月からスタートしたプロジェクト。Amazon Fashionが独自の目線でセレクトした注目の東京ブランドを集めた"AT TOKYO"STOREで新作アイテムを購入することができる。今シーズンはウィーク中にショーやイベントなども行い、東京の文化とファッションを混合させたスタイルでブランドを紹介した。ジェームズ・ピーターズヴァイスプレジデントは「今回は先端的な人たちに向けたグローイング ペインズ(GROWING PAINS)、ストリートに向けたベドウィン アンド ザ ハートブレイカーズ(BEDWIN & THE HEARTBREAKERS)、エレガントできれいな服を作っているハウスコミューン(House_Commune)の3ブランドを選んだ。今後もプロジェクトを継続し、新たな東京ブランドを紹介したい」と語った。また、3年ぶりに来日したIMGキャサリン・ベネットシニアバイスプレジデント&マネージングディレクターは「ニューヨークのファッションウィークも(シーナウ、バイナウなど)ショーやプレゼンテーションの方法を模索しているが、アマゾンが参加したことによって東京のファッションウィークは大きく変わったと感じた」とコメント。三宅理事長は「B to Cと若手育成の二つを柱にしている。一般の人たちに向けたパーティーなどを開催することで認知度は向上していると思うし、今後も一般の人を巻き込んだ取り組みを続けていく。サルバムがLVMHの最終選考に残るなど世界で活躍することができるようなブランドも出てきている」と分析。その上で、今後については「開催時期なども含めて模索しているところたが、パリコレ以外のファッションウィークは変わっていくと思う。ただし、こうした動きや取り組みは主催する我々日本ファッション・ウィーク推進機構が決めるというよりもデザイナーや一般の声に合わせて変わっていくものだと思っている。これからもデザイナーや一般のニーズに対応していきたい」と話した。
2017年03月26日国内最大級の花のアートイベント「東京インフィオラータ・ウィーク」が、2017年3月18日(土)~4月12日(水)まで開催。六本木ヒルズなど、都内名所18カ所が、市民の手づくりによる花のウエルカムカーペットで彩られます。国内最大級の花のアートイベント「東京インフィオラータ・ウィーク」が初開催!国内最大級となる花のアートイベント「東京インフィオラータ・ウィーク」が初開催されます。期間は、2017年3月18日(土)~4月12日(水)まで。期間中は、六本木ヒルズや東京ガーデンテラス紀尾井町など、都内18か所を会場に、花のウェルカムカーペットが登場。花見時期に訪れる国内外からの観光客を粋で華のある東京人のおもてなしで迎え、花見スポットだけではない“東京”の魅力をアピールします。なお、花のウエルカムカーペット活動は、2020年の東京オリンピックに向けて、都内全域100会場へと拡大予定。そして2020年以降も東京の新しい観光文化とするべく継続化を目指します。都内18カ所が花のキャンバスへと大変身!イベント名にある「インフィオラータ」とは、イタリア語で「花をまく」という意味。キリスト教の「聖体祭」を記念して行われるもので、教会までの道のりに、花や種子で宗教画を描き、その上を司教たちが行進して祝うイベントです。その最大の特徴は、作品をアーティスト1人ではなく、市民が協力をして作り上げるそのプロセスにあります。第1回目となる今年は、花絵師でエフェメラルアート国際連盟理事の藤川靖彦氏全体監修の下、会場ごとに地域住民が参加して制作します。1会場2~5日間の開催とし、期間中都内各所で順次開催。参加する市民が一丸となって、作り上げた大きな花のアート作品は圧巻ですよ。オープニングイベントも目白押し!●「東京インフィオラータ・ウィーク2017」オープニングセレモニー記念すべき第1回となる「東京インフィオラータ・ウィーク」のオープニングセレモニーが開催。素敵なゲストも登場予定です。イベント詳細会場:東京ガーデンテラス紀尾井町 空の広場開催日:2017年3月18日(土)開催時間:16:00~●押し花作家 杉野宣雄監修「押し花絵コンテスト作品展」日本を代表する押し花作家・杉野宣雄監修による押し花作品などの展覧会が開催。テレビ番組「イチゲンさん」で紹介された作品も展示されます。また、押し花作品のワークショップや販売コーナーもあります。イベント詳細会場:東京ガーデンテラス紀尾井町、紀尾井カンファレンス セミナールームA・B開催日:2017年3月18日(土)~22日(水)開催時間:11:00~19:00 ※最終日は ~17:00監修:杉野宣雄(押し花作家)費用:無料URL ●花絵師 藤川靖彦展 ~花歌舞伎の世界~「東京インフィオラータ・ウィーク」の総合プロデューサーでもある、花絵師 藤川靖彦が世界各国で創作した「花歌舞伎」の写真展が行われます。花で創る歌舞伎絵「花歌舞伎」も登場。こちらの作品は日本初披露です。イベント詳細会場: 東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー2階 ※「花歌舞伎」の作品は、紀尾井タワー1階ロビーです。開催日:2017年3月18日(土)~22日(水)開催時間:10:00~19:00監修:藤川靖彦(花絵師)費用:無料URL:●「東京インフィオラータ・ウィーク」イメージソング完成披露ライブCD売上40万枚を記録したアンダーグラフの大ヒット曲「ツバサ」を、真戸原直人が壮大な世界観で、2020年へと続く新たな旅立ちを示す楽曲「翼 ― road to 2020.Infiorata ver. ―」へと進化させました。アンダーグラフのメンバーとともに完成披露ライブを行います。イベント詳細会場:東京ガーデンテラス紀尾井町 1階花の広場横開催日:2017年3月18日(土)開催時間:17:00~17:45出演:アンダーグラフ費用:無料URL:「東京インフィオラータ・ウィーク2017」開催概要名称:東京インフィオラータ・ウィーク2017期間:2017年3月18日(土)~4月12日(水)会場:東京都内18会場(1) 東京ガーデンテラス紀尾井町 3月18日(土)~3月22日(水)(2) 西武園ゆうえんち 3月18日(土)~4月2日(日)(3) NHKスタジオパーク 3月22日(水)~3月26日(日)(4) テラススクエア 3月25日(土)~3月29日(水)(5) 飯田橋グラン・ブルーム 3月25日(土)~3月28日(火)(6) サンシャインシティ 3月25日(土)~3月29日(水)(7) 三軒茶屋ふれあい広場 3月26日(日)(8) 御茶ノ水ソラシティ 3月31日(金)~4月4日(火)(9) 六本木ヒルズ 4月1日(土)~2日(日)(10) 八丈島多目的ホール「おじゃれ」 4月1日(土)~2日(日)(11) 八丈町役場 4月1日(土)~2日(日)(12) 八丈島空港 4月1日(土)~2日(日)(13) KITTE 4月1日(土)~5日(水)(14) 恵比寿ガーデンプレイス 4月1日(土)~6日(木)(15) 神田明神 4月5日(水)~9日(日)(16) 浅草花やしき 4月8日(土)~9日(日)(17) 京橋エドグラン 4月8日(土)~12日(水)(18) 東京スクエアガーデン 4月8日(土)~12日(水)公式サイト:
2017年03月14日イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)は、パリ・ファッション・ウィーク4日目の2017年3月3日(金)に2017-18年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。テーマは「Chromatic Fantasia-極光色-」。波打つように揺らめき、輝きながら変化を遂げるオーロラ。今季は、その幻想的な光景から着想を得て「AURORAL」シリーズを生み出した。ブラックからグリーンへ、パープルからブラックへ見る角度によって色彩の深みが変化するテキスタイルは、ウルトラスエードをスリット状にし、織り込んだもの。オーロラの下で育ったシェットランド産の原毛を5色に染め上げ1本の糸に配合させた直線的なコート。裏地がよく見えるフーディなどが用いられ、豊かな色彩のコンビネーションで視覚的な楽しみをもたらしてくれる。また、特殊なのりをプリントし高温で膨らませたベイクド ストレッチシリーズは、大きなウェーブとボーダー柄を組み合わせてリズミカルな表情を引き出した。一方、折り目が織り込まれた状態で蒸気で縮めるスチーム ストレッチシリーズは発展し、四角い布から流動形のプリーツを作り出すことに成功した。この生地は、ショーの中盤から登場するのだが、曲線的な表現がとても巧み。ヘムラインや裾、襟元などで花のようにふわっと開く。このアウターとドレスを合わせてスタイリングすると、花束のようにゴージャスで優雅な佇まいに。また、今シーズンもユナイテッド ヌードと共同開発による「ISSEY MIYAKE × UN」からシューズが到着。洋服同様見る角度によってソールの色が変化する「WAVE」と波形カットのスニーカー「BUZZ」の2種類がラインナップしている。
2017年03月06日エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)の2017-18年秋冬コレクションが、ミラノ・ファッションウィーク3日目の2107年2月24日(金)に発表された。今シーズンの起点となったのは、多様性。都市に住む女性たちの様々な思考やテイストを考慮しクリエーションに励む。シーズンウェアはバリエーション豊かで、クラシックとモダンがコントラストを描くように融合。そこに、スポーツテイストやヤングジェネレーションを捉えるアイキャッチな要素を取り入れている。しかしながら、ベースとなるのはアルマーニの定番であるジャケットスタイルである。男性的でありフェミ二二ティも備えたパンツスーツ。ジャケットには、大きなボタンやリボンのアップリケを飾り、レッドやフューシャピンクなどのビビットカラーを取り入れて、デザインの幅を広げる。定番アイテムから新たな可能性を抽出するのは、質感での遊びである。ベルベットやパテントといった光沢素材、シースルーのPVC、様々な毛足の長さのファー。そして、それらを素材のキャラクターに関係なく、一着の中で、また時にコーディネートの中でミックスさせる。ファーのホワイトコートにはシースルーパンツを、シンプルなウールコートにビッグファーの帽子を。そこに加えたフレッシュさが、ロゴ・キャラクターウェアである。ブランドの頭文字EAをアーティーに描いたトップス、くまモチーフのジャケット、7のロゴ入りニット。また男女ペアルックで登場した、ポンチョ型ダウンも新鮮な印象だ。フィナーレへ向けてはドレスの提案を。シーズンムードを反映した、ポップなカラーリングで種類豊富なウェアを揃えた。シャンデリアのように輝くスパンコールの装飾がポイントになっていて、エレガントなドレスの中で流れるように配され、流星のような輝きを放っている。また当ショーには日本からのセレブリティとして佐々木希が来場した。エンポリオ・アルマーニ2017年春夏コレクションの軽やかな赤いシフォンドレスと同じく今期のアイテムであるスタッズのついたハードなレザージャケットを合わせた姿でショーに華を添えた。
2017年02月26日グッチ(GUCCI)は、メンズ・ウィメンズを統一した初の合同ショーを2017-18年秋冬ミラノ・ファッションウィーク1日目の2017年2月22日(水)に発表した。記念すべき新体制のデビューは、グッチ新社屋が舞台。会場は神秘的な雰囲気だ。中央にひかれた紫色のカーテンをピンク色のライティングが怪しげに照らしている。ショーが始まると、ゆっくりとこのカーテンが開きピラミッド型のオブジェが顔を出した。周りを取り囲むように広がるランウェイは、ガラスに包まれていて前後左右からモデルを確認できる。ショーチケットに記されていた一つの問い―「我々はこれから先の未来へ向けて何をするべきか」。アレッサンドロ・ミケーレは、その答えを今季のテーマである「THE ALCHEMIST’S GARDEN」に用意した。そして副題として「anti-modern laboratory」と綴り、エジプトの古代シンボル「ウロボロス」をキーワードに据えた。己の尾を噛み輪の形となった、ヘビのモチーフ「ウロボロス」は、錬金術(alchemy)と同じように、始まりも終わりものない完全なものを示すという。境界線を払い一つのものにする、ミケーレのクリエーション精神は、これらのキーワードが指すように、新体制になっても変わらず受け継がれ、一つの完成形を目指している。男性性と女性性、華美と質素、陰と陽、身体と精神……相反するものの対峙と融合。その方法に決まりはないし、シーズンムードのようなものも色濃くは存在しない。ガーデンに生息する花々、昆虫類、動物たち。グッチを象徴するGGやウェブといったモチーフとブランドロゴ。ミケーレをこれまで支えてきたアイコンたちが溢れている。クラシカルなスーツ、煌びやかなドレス、ストリート色の強いTシャツ。番傘のようなアンブレラやどこかの皇帝のようなジャカードコート、キルトを想起させるメンズ用チェックスカートといった民族性・文化性の強いもの。スタッズを全面に敷き詰めたジャケット、鎖を繋いだチョーカー、鼻ピアスなどのロックや反逆性を象徴するアイテム。統一性のないものたちが同じ舞台に上がる。視覚的な華やかさ、ミックスマッチによる大胆さ、世代・性別・国境といったボーダーを越えた奔放さが招く、強烈なインパクトと鋭い個性を持って。ただ一つ共通点といえば、グッチの名のついた一つの世界に存在していることと、本当に楽しんでデザインしているクリエーターの手によって生まれている点である。
2017年02月25日モスキーノ(MOSCHINO)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク2日目の2017年2月23日(木)に発表された。毎シーズン異なるテーマと演出で、アミューズメントパークさながらの驚きと興奮を届けてくれるジェレミー・スコット率いるモスキーノ。2017年春夏シーズンは、ペーパードールをモチーフに、2次元のだまし絵にあえて表現を留めることで、ファッション業界への強いメッセージと痛快な娯楽を観客へ届けていた。ジェレミーは引き続き、皆に向けてメッセージを打ち出している―Couture is an attitude&It’s not a price point。この魂を具現化させたのは、本来ファッションから遠い存在、日の目を見ないゴミたちだ。洋服を梱包するはずの段ボールやプチプチ(空気の入った透明ビニール)モチーフの素材をビニールテープ風ディテールで留めて、レディトゥウェアへと昇華させる。しかしデザインはクラシックで、2ピースのスーツやドレス、トレンチコートなどが打ち出されている。インスピレーションの名残を残すのは、あちらこちらに散りばめらたリサイクルのロゴや割れ物注意のマーク、注意(CAUTION)のタグなど。途中からはアドビジュアルを想起させる、ロゴ入りカラフルペーパーをベースに。日本語で記された”秋冬コレクション”の文字やブランドロゴ、モスキーノ ベアが描かれたカラフルなパーツを組み合わせて洋服へと構築。序盤に比べて、ニーハイブーツやショート丈ブルゾンといったアグレッシブな雰囲気へとスタイルも変わっていく。音楽の転調とともに現れたのは、モスキーノナイトを彩るモデル・アンナ・クリーブランドだ。ステージ中央の金色フリンジ付きレッドカーテンを引っ張り引っ張り……なんと衣裳へ転身させてランウェイに登場。そこからは、コメディショーでも見ているかのような、スピーディーで劇的な展開で、ハンガーとクリーニング後のビニールラッピングを模したドレスや、レジ袋風ワンピース。紙ごみや空きボトルをコラージュしたドレスが行進。ゴミバケツのふたや車輪はヘッドドレスとなり、トイレットペーパーは帽子へ。サイズ違いのショップバッグもテープで繋ぎ合わせればニューバッグへと早変わりしている。
2017年02月24日シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)が、2017-18年秋冬ニューヨークファッションウィークに初参加。2月10日、シーズンを「2017 Summer / Fall」 としたカプセルコレクションを発表した。中伝毛織とJFWO(一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構)のパートナーシッププロジェクトの一環として製作されたこのカプセルコレクション。アイテムには、中伝毛織の素材を活かした“一泊二日の旅”へ持って行きたくなるような、リラックス感のあるエレガントなウエアと、シアタープロダクツのアイコンともいえる、コスメティックなどの女性の身の回りのアイテムをモチーフにしたアクセサリーがラインアップする。今回発表されたアイテムは、Amazon Fashion Week TOKYO期間中の3月22日より、伊勢丹新宿店で実施されるポップアップイベントにて展開を開始。また、伊勢丹新宿店に先駆けて2月24日から3月4日までは、オフィシャルサイトにて一部商品の先行予約会を行う。(※予約受付数に上限有り)
2017年02月15日“未来の東京ファッション”がテーマのポップアップショップ「2037 年トーキョーcollection - TOKYO解放区 × PARCO - 」が、4月5日から18日まで伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区にオープンする。パルコとのコラボレーションによって生まれた同ポップアップショップでは、20年後の2037年をリアルとバーチャルが等価値の時代と設定し、ファッション×カルチャーを軸に、20年後の未来の東京のクリエイティブを“リアリティとファンタジーが共存した未来のファッション”として描いていく。バーチャル上でのコミュニケーションがより発達した未来世界では、自己表現がより重要な役割を果たす。そんな時代にファッションはどう在るか?を提示する。また、青山のバイパルコ(BY PARCO)でも4月7日から19日まで、同様のテーマを掲げた企画を開催する予定だ。
2017年02月08日今年もあと少し。年始のセールでは何を買おうかな、と画面を見ながら考えている越境レディのみなさん、手持ち無沙汰な数分でファッション業界のことを少しお勉強してみませんか?第3回にわたってご紹介する《連載:ファッション業界って何?》シリーズ、第1回はファッションウィークという言葉に関して少し復習していきましょう。ファッションウィークって何?ROBEでも場外スナップなどで定期的にレポートしている“パリコレ”という言葉がファッションウィーク、コレクションの代名詞として一番馴染みがあると思います。ファッションウィークとは、連続する数日間のうちに複数のブランドがファッションショー、コレクションを発表する期間のこと。1日にいくつものブランドが立て続けにショーを行い、都市によっては10日間も続くファッション業界の一大イベントです。ファッションウィークは世界各地で行われていて、NY、London、Milano、Parisで3月、9月の年2回ずつ開催されるコレクションが現時点では最も強い流行発信力を持っています。それに次いで、世界から注目を集めているのが東京のファッションウィークであるAmazon Fashion Week TOKYOです。参加ブランドはbeautiful peopleやTHEATRE PRODUCTS、Ujohなど東京に拠点を置くブランドが多数。最近ではフィリピンや香港などアジア各国からの参加もみられます。ファッションショーって何?そもそも、ファッションショーって何?という方のためにショーの仕組みについても少しだけ復習しましょう。モデルが急ぎ足(演出によっては驚くほど遅い時もありますが)でランウェイを歩く、たった10分足らずのイベントがファッションショー。出てくるモデルが着ているのは半年先に売り出される服、つまり店頭に並ぶ商品の見本です。簡単に言えば、ファッションショーは来季に売り出す服の発表会ということになります。たとえば、2016年10月に発表された服は2017年の春夏(だいたい2月初旬くらいから店頭に並び始めます)に売り出される服たち。こんな服着れないよ〜!というものもショーだとチラホラ見かけますが、あくまでブランドのシーズンコンセプトを伝えることが目的なので、実際に売り出すものは発表されたものをよりデイリーに着られるようなデザインに落とし込んで展開されることもあります。ショーを見ることができるのはセレクトショップや百貨店のバイヤー、ファッション誌やWeb媒体のエディター、ファッション業界を俯瞰的に見るジャーナリスト、SNSで即時性の強い発信力を持つインフルエンサーなどです。バイヤーは買い付ける商品を決めるため、エディターはトレンドを拾い上げ誌面の構想を練るため、ジャーナリストは今のファッションシーンを分析して時には厳しく批評するため、それぞれ真剣に服=半年先の未来と向き合う10分間を過ごします。そしてすぐ後に開催される展示会へと続きます。ただ見て終わり、ではないのです。いかがでしたでしょうか。ファッション業界の仕組みを知ればもっともっとファッションを楽しむことができるはず。次回は展示会について解説していきます。※ 文中の写真は全て2015年10月に行われたMercedes-Benz Fashion Week TOKYO(現 Amazon Fashionweek TOKYO)にて撮影※ この記事は2015年10月12日にS MAGAZINEに掲載された記事をリライトしたものです。Text : Azu Satoh
2017年01月26日スヌーピーミュージアムでは1月17日から2月14日まで、「バレンタイン・ウィーク」が開催される。日本では女性から男性にチョコレートを贈るのが定番のバレンタインだが、世界最大の『ピーナッツ』の原画コレクションを誇るチャールズM.シュルツ美術館のあるアメリカでは、この日に男女問わず手紙やプレゼントを渡して気持ちを伝え合う習慣がある。コミック『ピーナッツ』でもバレンタインのエピソードは多数登場しており、誰からも手紙をもらえないチャーリー・ブラウンと、対照的にモテモテのスヌーピーという定番の構図が描かれている。今回の「バレンタイン・ウィーク」ではアメリカの習慣にちなんで、“手紙”をコンセプトにした企画を多数展開。16時30分から20時30分までは敷地内に設けられたLEDスクリーンパネルにて、バレンタインをテーマにしたショートアニメーションを上映。アニメーションでは、ピーナッツの仲間たちが手紙を贈り合う中、郵便ポストの前で待ちぼうけのチャーリー・ブラウンが描かれている。果たしてチャーリー・ブラウンのもとにも手紙は届くのだろうか? また、新しいフォトスポットとして、バレンタインに手紙をたくさん受け取ったスヌーピーが登場。その他、館内にも色とりどりのハートが飾られるなどの装飾が施される。さらに、スヌーピーやハートマークをデザインしたバレンタイン記念の特別なカードを来場者にプレゼントするサービスも実施。好きな人や友達、家族など、想いを伝えたい人にメッセージを書いて贈ることができる。ミュージアムショップ「BROWN’S STORE」も、ハートマークが溢れるバレンタインモードに。「バレンタインアイシングクッキー」(2種/各500円)や、「封筒型フェルトポーチ入りマーブルチョコ」(1,000円)といったバレンタイン限定グッズも販売される。ミュージアムカフェ「Cafe Blanket」でも、バレンタイン限定のスイーツ&ドリンクを用意。「ハートチョコのバレンタインパンケーキ」(1,280円)は、『ピーナッツ』のエピソードに登場するバレンタインカードや、ピーナッツ・ギャングたちの甘酸っぱい片想いをイメージしたパンケーキ。チーズクリームとクランベリーの甘酸っぱいクリームとハートチョコがトッピングされた。甘いホットショコラにマシュマロとハートのチョコをトッピングした「スウィートマシュマロショコラ」(880円)も登場する。(c) Peanuts Worldwide LLC
2017年01月14日ファッションウィークで盛り上がる3月や10月になると有名人やインフルエンサーのSNSで「展示会でオーダーしました!」などの投稿を見かけますよね。「新作を注文できる場所っぽいぞ...?」ということまでは伝わってきますが、ファッション業界以外の方にとって展示会は何をするところなのかいまいちわかりません。第3回にわたってご紹介する《連載:ファッション業界って何?》シリーズ、第1回目のファッションウィークって何?に続き第2回は展示会について簡単に解説していきます。展示会=商談の場ファッション業界における展示会とは、他業界と同じく商談を行う場です。ブランド、メーカーが取引先を呼んで商品を買い付けてもらったり、報道してもらうための大事な場。招かれるのはバイヤー、プレス関係者、ブランドの知り合い、インフルエンサーなどです。一般の方に開放している場合もありますが、主に顧客や一般向けは先行受注会と呼ばれ、最近はネット上で行われることも多くなりました。実際どんなことをしているか、職業別に見ていきましょう。バイヤー展示会での目的は店頭に並べる来季の商品買い付け。ショップのコンセプトや客層に合ったアイテムを選ぶのが重要。ラックに候補のアイテムを並べて、全体のバランスが取れているか(トップスばかりになっていないかなど)、お店に陳列した時にどう見えるか、イメージを膨らませながら慎重に選びます。この時、消費者目線で服を見て「丈が短すぎてお客様が着づらいと思うから、3cm長くしたほうがいい」「下着が透けるから裏地を足したほうがいい」など、改善点をブランド側に伝えることもあります。プレス関係者雑誌やウェブマガジンの編集者、スタイリストなどは来季のイメージ決めが目的。ショーで見て気になった服を実際に手に取り、どのアイテムでどんな特集を組みビジュアルを作っていくかを考えます。さまざまなブランドを回ることで、細かなトレンドを発掘するのも重要な仕事。ショーでは出なかったアイテムや色の展開も展示会では発表されるので、隅から隅までチェックします。展示会の様子じゃあ展示会ってどんな感じなの?ということで以前訪れた展示会の様子をご紹介します。デザイナー、玉井健太郎さんによる「ASEEDONCLÖUD(アシードンクラウド)」は毎回ストーリーと登場人物を立ててコレクションを展開しています。2016年春夏コレクションで表現したのは植物を愛する女性の物語。展示会場の端にグラデーションを描くように並んでいたのは144色の草木染めの衣服たち。タグには染色に使用した植物と、それが採れる旬の時期が記してあります。(こちらはインスタレーション用で、販売されるかは未定だそう。)このように、そのシーズンのイメージを伝える役割もある展示会場には、直接商品にはならないものまで飾られていることがあります。左:iPhoneで普通に撮影右:iPhoneでフラッシュを炊いて撮影サカナクションやライゾマティクスとのコラボレーション演出でファッション業界だけではなく多方面から注目を集めている「ANREALAGE(アンリアレイジ)」。パリで発表された2016SSコレクションのテーマは “REFLECT” でした。こちらは心霊写真ではありません。光が光源に対して真っ直ぐ反射して返ってくる再帰性反射という仕組みを利用することで、光をあてると服自体が発光して色づいているように見えます。日常だと交通標識などに使われている技術だそう。一眼レフでフラッシュを炊いて撮影真っ直ぐ跳ね返る光のため、少し横から見たらここまで光って見えないという不思議な生地。一眼レフだとフラッシュの光が広範囲に届きますが、iPhoneのフラッシュだと限られた範囲しか届かないので、この生地の場合はiPhoneで撮影する方がより発光して見えるのだとか。日常に溢れるテクノロジーをファッション表現に落とし込み続けているANREALAGEは今話題のFashion Techの領域でも動向を伺っていたいブランドの一つです。展示会の仕組み、雰囲気は伝わったでしょうか?素材やシーズンテーマについて詳しく聞けるだけではなく、デザイナーさんから直接想いを聞けるのが展示会の良いところ。《連載:ファッション業界って何?》シリーズ第1弾の「ファッションウィークって何?」に引き続き、業界の裏側がちらっと覗けるような記事をお届けするので次回もお楽しみに!※この記事は2015年11月4日にS MAGAZINEに掲載された記事をリライトしたものです。Text : Azu Satoh
2016年12月31日ビームス(BEAMS)が、ファッションや音楽をはじめとする東京の様々なムーブメント・カルチャー史40年間を綴った書籍『WHAT’S NEXT? TOKYO CULTURE STORY』を、2016年10月31日(月)に発売する。創業40周年を記念したプロジェクト「TOKYO CULTURE STORY」の第2弾として制作された本書籍では、ファッション、音楽をはじめとする東京を彩った様々なムーブメントを、当時のカルチャーシーンを代表する各界の著名人への総力取材を通じて徹底分析。ありとあらゆるヒト・モノ・コトが交差して形作られた東京のカルチャー史40年を紐とく1冊となっている。中でも見所なのは、プロジェクト第1弾のMV『TOKYO CULTURE STORY 今夜はブギ―・バック(smooth rap)』で話題になった各年代のファッションや象徴的なアイテムを解説、当時流行したスタイルやその背景ををまとめた特集。裏原の繁栄やスニーカーブームといった、MVに登場したスタイルを取り巻くファッションムーブメントはもちろん、バブル期のスキーブームやギャル文化、サードウェーブコーヒーまで、時代を象徴するカルチャーもコラム形式で紹介。さらには、それぞれの時代を彩ってきた総勢60名以上のアーティスト、デザイナー、スタイリストなど各界著名人のインタビュー・コメントのほか、巻末にはMVにもメインキャストとして登場している俳優の池松壮亮と女優・モデルの小松菜奈がそれぞれのファッション観を語るインタビューも収録している。【書籍情報】『WHAT’S NEXT? TOKYO CULTURE STORY』発売日:2016年10月31日(月)販売店舗:全国の書店・コンビニエンスストア価格:1,650円(税込)著者/編集:マガジンハウス出版社:マガジンハウスページ数:212p
2016年11月03日アキコアオキ(AKIKOAOKI)が、10月22日にAmazon Fashion Week TOKYO(アマゾン ファッション ウィーク東京)のFASHION PORT NEW EASTで初の単独ショーを開催した。会場はみやしたこうえん。2014年にスタートした同ブランドは、ファッションを生きる行為そのものと捉え、それを纏うひとの生き方や姿勢が感じられる衣服を提案。17SSシーズンは初めて外国人モデルを起用し、女性の社会進出が拡大していた90年代後半の空気感を、その時代を象徴する力強いシェイプやメタリックが持つ冷たさなどで表現した。大胆なショルダーパッド、コルセットやパフスリーブ、裾にフリルをあしらったフレアパンツなど、ボディコンシャスなシェイプをベースに、小花柄やドット、ストライプのマテリアルを掛け合わせたデコラティブなルックが数多く登場。ラバーシートで仕上げたミニドレスは、ファッションコンテスト「ITS 2016」のファイナリストに選出されたチナミ トキザワ(Chinami Tokizawa)とのコラボレーションで、皮膚とファブリックを融合させることを狙ったという。これまでとは一線を画す新しいクリエーションは、プリーツで彩られたロングドレス、あるいはスケルトンコートのインパクトに至るまで、さまざまなポイントに散りばめられていた。ショーの中で唯一、一貫していたのはラメのプラットフォームサンダル。それは確かにあの時代を彷彿させる象徴的なものだ。大粒のラメを盛ったサイケデリックなアイメイクや、ゴールドのパンチングを隋所で使ったのも効果的だった。過去と現在を交差させ、本質的な感覚で切りとっていく――。未来を見据える青木明子の瞳に内なる強さを感じた。
2016年11月01日ファッション展「モン イヴ・サンローラン(Mon YVES SAINT LAURENT)」 が、化粧品会社ポーラ・オルビスグループが運営する東京・銀座のアートギャラリー・ポーラ ミュージアム アネックスにて、2016年12月10日(土)から12月25日(日)まで開催される。本展では、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)のヴィンテージ資料に加え、ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)の2016年秋冬の商品を同時に展示。マネキン・写真などのグラフィックに加え、ランウェイを歩く姿を映像に納めたヴァーチャルファッションショーも取り込むことで、臨場感溢れる空間を創り出す。ヴィンテージのリアルクローズ(イヴ・サンローラン)と現代のユナイテッドアローズ社をミックスした、クリエイティブなスタイリングを通して、当時とはまた一味違ったイヴ・サンローランの世界を届けていく。【イベント詳細】Mon YVES SAINT LAURENT開催期間:2016年12月10日(土)~12月25日(日)時間:11:00~20:00 ※入場は19:30まで。入場料:無料会場:ポーラ ミュージアム アネックス住所:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階【問合せ先】ポーラ ミュージアム アネックスTEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2016年10月30日伊勢丹新宿店では伊勢丹創業130周年を記念し、11月2日から8日まで「英国ウィーク」が開催される。“英国散歩”がテーマの同イベントでは、“英国文化”や“英国名品”にフォーカス。会期中は本館・メンズ館の各階にて、英国人から愛される多数の名店や名品を紹介する。マルベリー(MULBERRY)からは、キャットウォークコレクションの新アイコンバッグ「カムデン(Camden)」の伊勢丹新宿店限定バージョンとして、スムースレザーとフェルトを合わせたミッドナイトカラー(19万9,800円)が登場。その他、トリッカーズ(Tricker's)の限定ブーツ(9万3,960円)や、モルトンブラウン(MOLTON BROWN)のスキンケアアイテムなども販売される。また、「英国ウィーク」の一環として11月2日から7日までは、本館6、7階=催物場にて「英国展」を開催。6階では“PUB”と“TEA TIME”をテーマに、7階では“ETERNAL”をテーマに英国流のコミュニケーションや英国の暮らしの豊かさを紹介する。6階のテーマとなる“PUB”とは「Publis house(=大衆の家)」の略語で、イギリス人にとって“大切なもう一つの家”を意味するもの。会期中は来場者にとっての“もう一つの家”をコンセプトとしたPUBゾーンを設置し、14店舗による様々なメニューを提供する。ラインアップは、ザ・ロイヤルスコッツマンによる羊の内臓を胃袋に詰めて茹でたスコットランドの伝統料理「ハギス」(各日50点限り/864円)や、英国フィッシュ&チップス協会が13年度全英NO.1に選んだザ・ベイの「フィッシュ&チップス」(1,450円)や「グリルド・フィッシュバーガー」、兵庫県芦屋のイングリッシュパブであるクラッパム・インの「ヨークシャープディング」(各種422円から)など。リバプール発のティーブランドであるブリューティーカンパニーと東京・代々木上原にあるカフェバーのザ・サルーンで働く藤島令子がフレーバーティーに合わせて作った焼き菓子や、スコットランド発のクラフトビールブルワリーによる英国でブームのクラフトビールなども展開される。また、TEA TIMEゾーンでは、英国家具や食器を暮らしに取り入れ、ティータイムをモダンで華やかに楽しむためのライフスタイルを提案。ミラノサローネにて16年に発表されたアーコールによる復刻テーブル「リプロダクトテーブル」(31万8,600円)や「バタフライチェア」(12万960円)、150年以上の歴史を誇る英国食器ブランド・バーレイによる「女王陛下90歳記念マグカップ」(世界限定1,000個のうちの10点/6,480円)などのアイテムが登場する。さらに、7階のETERNALゾーンでは、長年愛用できる英国ものづくりのパワー溢れるアイテムを紹介。ウナーロンドンは、かぶせ、本体、マチ、持ち手のパーツごとにレザーの種類とカラーを選べるバッグの受注生産(11万3,400円から)を実施し、英国の熟練した職人により作られるハンドバッグを提供する。その他、クラシックな雰囲気の中にも現代にマッチする実用性や機能性を備えたグレンロイヤルのレザーアイテムなども展開される予定だ。
2016年10月29日連日夜まで見逃せない東京のクリエイティブイベント東京・明治神宮外苑のいちょう並木正面、絵画館前を会場に、今年のTDWは連日夜まで見逃せないコンテンツが充実。会期の前期・後期ともに30を超えるクリエイティブ・コンテンツがメインテントや屋外に展示され、土日祝日は朝から夜まで音楽もいっぱい。入場料が2,500円にダウンし、平日はさまざまなパーティーも催されていて、グッと解放感いっぱいのデザイン・フェスになっています。まずはメインテントを入り、若手の100人展、新人のデビュー展から、企業やプロ参加のクリエイティブライフ展やスーパーロボット展、インタラクティブ展、今年は写楽のインスパイア展、地方創生展、プロ展、建築模型展などを巡って楽しめます。独立した学生作品展やスーパーコンテナ展、屋外には今年のメインコンテンツでもあるエアテント展やHAKUTO月面探査ローバー操縦体験ブースもあります。エアテントで展示されているアーティストによる個々の作品実演は、夜にはLEDライトで浮かび上がり、見たことのない宇宙的光景が楽しめます。前期~10/31(月)、後期11/2(水)から11/7(月)まで。取材・文/武位教子店舗情報店名:ABLE & PARTNERS TOKYO DESIGN WEEK 2016住所:東京都新宿区霞ヶ丘町2-3営業時間:●前期:2016年10月26日(水)〜10月31日(月)●後期:2016年11月2日(水)〜11月7日(月) ※11月1日は終日閉場開場時間11:00〜21:00 ※最終日は20:00まで価格帯:入場チケット ¥2,500(一般当日券)※昨年の入場料3,000円から2,500円に料金改定
2016年10月28日東南アジア最大級のファッションの祭典「Jakarta Fashion Week 2017(ジャカルタ・ファッション・ウィーク2017)」が2016年10月22日から10月28日、ジャカルタのスナヤン・シティにて開催される。 東南アジア最大級のファッションイベント©Jakarta Fashion Week Documentation 東南アジアで最も影響力のあるファッションイベントの一つ「ジャカルタ・ファッション・ウィーク2017」が今年も開催される。会場は昨年に引き続きジャカルタ市内の高級モールSenayan City(スナヤン・シティ)。2008年に始まったこのイベントは、インドネシアを拠点として活動するデザイナー達が来年のトレンドを表現するという、東南アジアファッション界で最も刺激的な一週間。デザイナーにとっては世界で活躍するためのきっかけとなる登竜門的なイベントであり、バイヤーやスタイリストを始め、モデルやジャーナリスト、カメラマンなど世界中からの注目も集めている。 新鋭ブランドが一堂に集結©Jakarta Fashion Week Documentation 今回、「The Face of Jakarta Fashion Week(ファッショウィークの顔)」に選ばれたモデルのJuwita Rahmawatiさんは、身長177cm、1988年生まれの現在28歳。国内で開かれた数々の大会で精力的に活動し、ファンからはWitaの愛称で親しまれている。 ©Jakarta Fashion Week Documentation イベントには、インドネシアの伝統工芸品やアートから影響を受けた服をつくる新鋭デザイナーToton Januar氏(ブランド名TOTON the label)」や、「ヒジャブ」などのイスラムの伝統衣装と欧米的な洋服を融合させた全く新しいファッションを提唱するRestu Anggraini氏(ETU)など、既に海外からも注目を集め始めている60を超える実力派デザイナー達が集結。日本人デザイナーのスズキタカユキ氏(Takayuki Suzuki)も参加する。 ©Jakarta Fashion Week Documentation 一週間の期間中、参加ブランドは、イギリスや韓国、日本などのファッション業界と連携し、世界的なコラボレーションショーを開催。先述の新鋭ブランドTONTONは、韓国人デザイナーLie Sang Bong氏とともにステージを創り上げる。インドネシア若手実力派デザイナーI.K.Y.は韓国のファッションブランドTwee x Hwangsung Parkとのコラボレーションを予定。 ©Jakarta Fashion Week Documentation 年に2度世界のファッション都市で開かれるファッションウィークの中でも、最も影響力が大きいとされる5大ファッション都市の一つ、東京でのファッションウィーク(Amazon東京ファッション・ウィーク)とも連携をはかり、その活動の一部として、インドネシア人デザイナーBateeq氏と日本人デザイナーYutaka Suzuki氏との合作展示会も予定している。 その他、詳しいスケジュールはこちら> JAKARTA FASHION WEEK 2017公式:
2016年10月16日パリ・ファッション・ウィークが開幕。日本ブランド・アンリアレイジ(ANREALAGE)は、初日の2016年9月28日(水)に2017年春夏ウィメンズコレクションを発表した。テーマは「サイレンス」。そしてこの後には、「沈黙の中に声を探す、声なき服に耳をすませば」というメッセージが添えられていた。毎度実験的な取り組みを行っているアンリアレイジだが、今回はコレクション発表前に専用アプリを開設。アプリをダウンロードし、スマートフォンをかざすことで、AR(拡張現実)とサウンド演出が行われ、違った形でショーが楽しめるという。会場では、観客席の前にiPadが設置され、その画面を通じて最新ルックを確認することができた。昨シーズンに引き続き、サカナクションの山口一郎が手掛けたサウンドは、「サイレンス」という言葉からは想像できないほど大きな音が用いられていた。初まりは、ピーっという高音と地響きのような振動音が耳が痛くなるほど大音量で流され、ピタっと止まると同時にモデルがランウェイに登場した。白と黒のボーダーとストライプ模様で彩られたルック。線の太さやラメ加工の有無などの違いはあるが、ほとんど同じような色柄の羅列だ。シルエットは全体的にフレアで、マントやロングスカート、スリット入りのワイドパンツが並んだ。だた、iPadの前を通り過ぎても何も変化はなく、観客席からは少し不思議な表情が浮かぶ。せっかくのせたロゴやエンブレム、花模様にも打消し線のような黒い線が重ねられていて、洋服の顔がつかめない。その「?」を待ち望んでいたかのように、デザイナーの森永邦彦は仕掛けを投じる。森や海、花畑をモノクロで描き、不可思議な黒い帯状のものを合わせたワンピースをランウェイに送り込んだ。観客席前のiPadの前に立つと、静かにしてと言わんばかりに「しーっ」という声が流れる。数秒経つと、キラキラとした音とともに黒い帯状のものが画面上で変化し、洋服の模様を拡大して見せてくれた。続くのは、メッシュの白いワンピースを着たモデル集団。そして黒い帯状のものはパワーアップし、2~3本巻かれている。それぞれに何か文字が記されているが、序盤同様に打消し線が引かれていて判別はできない。先ほどと同様に、iPadの前に立つと今度は、帯状のものが消え去りロゴが浮かび上がる。と同時、ロゴの声が聴こえてくる。「NOISE」「SILENCE」「SOUND」「VOICE」といった具合に。森永のチャレンジは、ユニークで新しい可能性を秘めている。本来は視覚、そして着心地や手触りといった触覚で楽しむファッションを「聴覚」という観点でも喜ばせているからだ。将来自分のクローゼットから、こういった形で洋服の声が届く日が来るかもしれない。そんな淡い期待を抱かせてくれるものだった。
2016年10月01日エトロ(ETRO)の2017年春夏コレクションが、ミラノ・ファッション・ウィーク3日目の2016年9月23日(金)に発表された。今季のエトロガールは旅に出た。自由な発想と強い精神力、恐れを知らずに突き進む女性の旅路を、繊細な装飾や豊かなカラーパレット、流線的なシルエットで形作っていく。エキゾチックな国・トルコや中央アジアへの軌跡は、民族衣装・カフタンが指し示してくれた。分厚いジャカードや軽やかなシルク地に民族的な模様が織り込まれ、幾何学的にいくつもの色柄がパッチワークされている。首元からは長い紐に結わえられたタッセルが顔を出し、旅気分を盛り上げた。ランウェイにはショートバージョンとマキシ丈バージョンのカフタンが登場。贅沢な服地が波打つように揺れ動き、優雅なひとときを感じさせてくれる。また、ブランドのアイコン‟ペイズリー”はモダンな進化を遂げている。鮮やかなイエローなどのアシッドカラーで展開され、中にはストライプ模様を挟み込んだものもある。他のパターンとの相性は意外性があり、装飾という役割の中で新しいポジショニングを見出している。装いもデコレーション同様に、現代的なエッセンスを注入。ボヘミアンなムードのマントやポンチョ、大判ストールといった‟いかにも”旅人のウェアに混じって、バイカーパンツやナイロン風のフードコート、ブラトップといったスポーツ要素が共存している。旅を支えるバッグラインには、バックパックタイプ、ノートブックやペンが細かく収納できるサドルバッグなど、幅広いラインナップが揃い、現代の旅行者も心優しく見守っている。
2016年09月26日モスキーノ(MOSCHINO)の2017年春夏コレクションが2016年9月22日(木)に発表された。ミラノ・ファッション・ウィークの中で最も熱い夜がやって来た。モスキーノのコレクション発表時には、街全体がザワザワとし「MOSCHINO」ロゴのウェアに身を包んだファンが溢れ返る。これまでアメリカンコミックやファーストフードなど、日常のあらゆるものをファッションデザインへと変化させてきたジェレミー・スコット。‟今季はどんなサプライズが待っているのかしら…”。ファンが胸をワクワクさせている頃、薬(のようなもの)の入った小瓶が届いた。中身を見てみると、ドクター・モスキーノからの処方箋も同封。私(招待客)は病気にかかった患者となっていて、(ショーの)時間と場所が完結に記されていた。そう、インビテーションの送付から、ジェレミーのコレクションはスタートするのだ。会場を訪れると、ギラギラと輝いた「MOSCHINO」の文字が赤カーテンの上に飾られていた。洗車場の機械や廃墟のセッティングなど、ここ数シーズン作り込んだランウェイが続いていたので、レッドカーペットが敷かれた‟だけの”シンプルな作りに驚かされた。ざわつく会場の中に流れる女性のアナウンス。その声が続くほどに、観客たちは口を留めランウェイに目を移す。場内の視線が一つに集まったところでショーはスタート。ファーストルックはスイムウェアだ。無駄のないシンプルなブラックビキニで、足元は華奢なパンプス。ゴールドのカーリーヘアと大振りなピアスがレトロなムードを醸し出し、片手にはクラッチバッグを抱えている。いい意味で‟普通”なスタートダッシュと思いきや、何かがおかしい。モデルが通りすぎる頃には気付かされる、側面はマチがなく平らであることに。先に述べた装いは全て白い下地にペイントで描かれていて、アドバルーンのような不規則な動きをしている。続く、ミニスカートもボディコンシャスなドレスもドッド柄ワンピースにも、ベルトやネックレスが組み合わせられていると思いきや、すべてプリントで描かれた偽物だ。ショーが進むごとに、このウィットに富んだ演出は加速。本物のモデルは腕を出していないのに、腰に手を当てたりバッグを持ったり。マリリン・モンローのように風を受けて広がったドレスもすべて作りもの。モデルたちは着せ替え人形というより塗り絵に近い存在で、ブランドのアイコンであるテディベアやライダースバッグも、パネルのような平たいもので描かれ貼り付けられている。肩や肘からは、テープのような白いものが飛び出していて、ますますおもちゃのような印象を受ける。ラストを飾るドレスルックまで、ずーっとプリントによるフェイクの繰り返しだ。その中で‟きちんと”形作られているのは、ビックサイズTシャツやスウェットパーカー、フィット素材のパンツといった日常的に着られるもの。また、バッグやジュエリーがテープ留めされたような今季らしい模様も、ジャケットやタイトミニスカートなど、ストリートに落とし込みやすいものばかりに投影されている。「See Now, Buy Now」、メンズとウィメンズの統合など、コレクション発表そのものに大きなムーブメントが起きている現在。ジェレミーは何を思うのか。繊細な形を作るのではなくプリントで表現し、ギミックな演出にこだわる、クリエーションの姿勢そのものに、皆の興味と感心が湧いたのではないだろうか。
2016年09月21日