神奈川県住宅供給公社(神奈川県横浜市中区、理事長:桐谷 次郎)と東京都住宅供給公社(東京都渋谷区、理事長:中井 敬三)は、令和6年7月24日(水)に、将来に向けて住み替えを検討されている方に向けてシニアライフセミナーを、新宿エルタワーで開催します。7年ぶりに、合同でセミナーを開催する神奈川県住宅供給公社と東京都住宅供給公社■イベントの目的神奈川県住宅供給公社は1950年の創立以来、戦後復興期や高度経済成長期の住宅不足の解消・都市の不燃化への対応など、常に未来を見据え、時代の変化に応じた役割を果たしてきました。現在、神奈川県内に71団地、約1万3千戸の賃貸住宅や約900戸の介護付有料老人ホームなどを経営しています。そして、神奈川県の住宅政策の一翼を担う社会的企業として、社会情勢等の変化に応じた取組みを進め、持続可能な社会の再構築を目指し、人生100歳時代における健康寿命の延伸に向けて、県民の皆さまの住まいと暮らしに貢献し、皆様が笑顔で暮らし、選んでもらえる住宅を提供し続けたいと考えています。今回、ともに超高齢社会の課題に取り組んでいる東京都住宅供給公社と7年ぶりに、シニア世代に向けた将来設計の重要性とそのための基礎知識について、合同でセミナーを開催する運びとなりました。あわせて、お元気なうちから看取りまで、自分らしく安心して年を重ねることができる「住まい」の魅力を感じていただくとともに、シニア世代の「住まい」の1つの選択肢として、両公社の自立型介護付有料老人ホームもご紹介いたします。■イベント概要実施内容:シニアライフセミナー ~超高齢社会のいま!将来の暮らし、本当に誰かに頼れますか?~<第1部>早めに検討しよう!自分で選ぶ「高齢者住宅」基礎知識講師:エイジング・デザイン研究所代表 山中 由美氏国内外の老人ホームを800か所以上訪問調査。社会保障、介護制度、老後の資金計画に詳しい、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。<第2部>自立型介護付有料老人ホームのご紹介(1)東京都住宅供給公社「明日見らいふ南大沢」 (2)神奈川県住宅供給公社「ヴィンテージ・ヴィラ」シリーズ 実施場所 :新宿エルタワーサンスカイルーム30階A室(東京都新宿区西新宿1-6-1)開催日時 :令和6年7月24日(水)開場12時30分、開演13時、終了予定16時参加対象者:有料老人ホームへの入居をご検討の65歳以上の方、またはご家族の方定員 :100名(完全予約制)※応募多数の場合は抽選となります。ご当選の方のみ、締切日以降に招待状を発送いたします。落選の方へのご連絡はいたしませんので予めご了承ください。参加費 :無料■申込方法等申込方法: 電話受付 事前予約制応募締切: 令和6年7月12日(金)申込先 : 神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部電話 : 0120-428-660(受付時間:平日9時から17時)URL : ■会社概要社名 : 神奈川県住宅供給公社代表者 : 理事長 桐谷 次郎所在地 : 〒231-0016 横浜市中区真砂町2-22 関内中央ビル9階および10階※現在、社屋(横浜市中区日本大通33番地)の大規模改修工事にともない、一時移転中。設立 : 1950年(昭和25年)9月事業内容: 賃貸住宅管理事業、賃貸施設等管理事業、高齢者住宅事業基本財産: 3,000万円(出資者:神奈川県1,500万円、横浜市750万円、川崎市750万円)URL : 社名 : 東京都住宅供給公社代表者 : 理事長 中井 敬三所在地 : 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山設立 : 1966年(昭和41年)4月事業内容: 賃貸住宅及び関連施設の管理事業、賃貸住宅及び関連施設の建設事業、公営住宅等の管理受託事業基本財産: 1億500万円(全額東京都出資)URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年06月13日美の殿堂として名高いフランスのルーヴル美術館の一部門「カルコグラフィー室」の銅版画を紹介する展覧会が、6月28日(金)から9月1日(日)まで、東京の八王子市夢美術館で開催される。フランス王ルイ14世治世下に設立された「王の版画原版収集室」を起源とする歴史ある部門に光をあてる興味深い展観だ。あまり耳慣れない言葉だが、「カルコグラフィー」とは、ギリシャ語で「銅(カルコス)に描いたもの」を意味するという。写真技術の誕生以前は、学術研究や芸術作品の複製をつくるために銅版画は欠かせないメディアだった。17世紀に絶対王政を極めたルイ14世も、銅版画による複製に力を入れた人物のひとり。フランス王家の権勢を国内外に知らしめるため、壮麗なイベントや王宮、芸術作品などを銅版画で記録することを奨励し、「王の版画原版収集室」を設立したのだ。そしてこの原版コレクションは、続く歴代の王たちの下でさらに豊かになっていく。《ルーヴル旧館正面の眺め》ジャック・リゴールーヴル美術館の「カルコグラフィー室」は、フランス革命後の1797年、「王の版画原版収集室」や「王立絵画彫刻アカデミー」のコレクションなどを統合し、王家所有の3,000枚のコレクションを引き継いで誕生した。銅版画とともに銅版の原版を収集・保存する同室は、銅版画の技術の保存も使命とし、原版をもとに新たな版画を刷るほか、ルーヴル美術館の名画を版画化するという重要な役割も担うようになった。さらに、19世紀以降、銅版画芸術の新しい創造のために、同時代の作家たちにも原版制作を依頼してきた同室は、ルーヴルで唯一、現代作家の新作も含むユニークなコレクションを有している。《レースを編む女》ヨハネス・フェルメール現在、グラフィック・アート部門の一翼を担う同室が保存する原版は、13,000枚を超える。同展は、日本での特別公開のために、歴史ある原版をそのまま使って新たに刷られた100点あまりの版画を紹介するものだ。王政の時代のルーヴル宮やヴェルサイユ宮を記録した作品から、レオナルド・ダ・ヴィンチやラファエロ、フェルメールやレンブラント、ダヴィッドやアングルなど、ルーヴル美術館を代表する名画の数々、そして20世紀の作品まで、多彩な銅版画群を通してヨーロッパの美術史が一望できるとともに、ルーヴル美術館の奥深い魅力を再確認できることだろう。<開催概要>『特別展 ルーヴル美術館の銅版画展』会期:2024年6月28日(金)〜9月1日(日)会場:八王子市夢美術館時間:10:00~19:00(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜(祝日の場合開館翌日休)料金:一般800円、大高・65歳以上400円公式サイト:
2024年06月12日東京都産業労働局は、『Traditional crafts of Tokyo WONDER SESSION -想像を超える、伝統工芸の世界へ。-』と題し、東京都伝統工芸品のPRイベントをKITTE丸の内にて、令和6年6月15日(土)~19日(水)に開催いたします。今回は東京の伝統工芸品の展示、実演、製作体験及び物品販売に加え、能登半島地震により被災した地域の伝統工芸品の展示販売を行う「被災地応援フェア」を開催いたします。この機会に、世界に誇る日本の伝統工芸品をぜひご覧ください。また、小学生を対象に、「こんな伝統工芸品があったら、自分で使ってみたい」と思うデザインを募集するコンテスト「あったらいいな!こんな伝統工芸品デザインコンテスト」の作品を募集開始いたします。応募された作品は、11月に開催されるイベント内で展示し、表彰式を実施いたします。東京都知事賞に選ばれた作品は、後日実際に伝統工芸士が製作しプレゼントいたします。是非、ご応募ください。■6月イベント開催概要会期 : 令和6年6月15日(土)から同月19日(水)まで時間 : 【平日】午前11時から午後8時まで(※最終日は午後6時まで)【休日】午前11時から午後7時まで会場 : KITTE 1階 アトリウム/地下1階 東京シティアイパフォーマンスゾーン※B1Fは15日(土)・16日(日)のみ/製作体験を実施(千代田区丸の内二丁目7番2号)主な内容: ○職人技が詰まった商品の販売○伝統の職人技を間近で体感できる実演○職人に教わりながらチャレンジできる製作体験○伝統工芸品の魅力に迫る職人によるトークショー〇被災地域の伝統工芸品の展示販売をする被災地応援フェア※詳細は東京都HPに順次掲載いたします。URL等 : 東京都ホームページ 昨年の様子(1)昨年の様子(2)■11月イベント開催概要 ※詳細は後日発表いたします。会期 :令和6年11月1日(金)から同月5日(火)まで会場 :KITTE 1階 アトリウム/地下1階 東京シティアイパフォーマンスゾーン(千代田区丸の内二丁目7番2号)東京ビル TOKIA 1階西側ガレリア(千代田区丸の内二丁目7番3号)主な内容:○東京都の伝統工芸品の販売、実演、製作体験、トークショー〇あったらいいな!こんな伝統工芸品デザインコンテスト 等■「あったらいいな!こんな伝統工芸品デザインコンテスト」募集概要テーマ : こんな伝統工芸品があったら、自分で使ってみたい応募対象: 都内在住、もしくは在学の小学生応募作品: 東京都伝統工芸品の中から1つ、または2つ以上の伝統工芸品を組み合わせて伝統工芸品をデザインしてください応募方法: チラシ付属の応募用紙(A4用紙)又は、以下のサイトからダウンロードして下記宛先まで郵送〒125-0041 東京都葛飾区東金町1-23-2 澁澤金町ビル2階公益財団法人東京都中小企業振興公社城東支社内「あったらいいな!こんな伝統工芸品」デザインコンテスト事務局電話:03-5648-6606 応募期限: 令和6年9月10日(火)※当日消印有効審査基準: デザイン性、面白さ、未来性、実用性を審査基準に東京都伝統工芸士が判断都知事賞受賞作品は実際に伝統工芸士が制作してプレゼント入賞 : 東京都知事賞1点、優秀賞5点、佳作10点、審査員奨励賞(1・2年生対象)10点発表 : 令和6年10月下旬(予定)に入賞作品を東京都伝統工芸士HPにて発表展示 : 応募作品すべてを令和6年11月1日(金)~5日(火)でKITTEにて開催の「Traditional crafts of Tokyo WONDER SESSION」会場内で展示表彰式 : 令和6年11月4日(月・祝)「Traditional crafts of Tokyo WONDER SESSION」会場内共催 : 東京都伝統工芸士会 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年06月07日自然と人との関わりをとらえた美しい写真や映像作品で知られる自然写真家・今森光彦がライフワークとする「里山」シリーズ。日本全国200カ所以上を撮影してきた同シリーズのなかから、厳選した約190点を一挙に展観する展覧会が、6月20日(木)から9月29日(日)まで、東京・恵比寿の東京都写真美術館で開催される。今森光彦は、1954年、滋賀県生まれ。独学で写真を学び、1980年からフリーランスの写真家として活躍。以後、世界の熱帯雨林や砂漠から国内の自然環境まで幅広く取材してきた。1992年には雑誌で「里山物語」の連載を開始。「里山」という言葉は、森林生態学などの分野で「人里と山の間に広がる農業環境」を指す言葉として使われていたものの、当時はまだ一般的ではなかった。だが、これを「人が暮らしている同じ場所に生き物がいっしょにいる空間全部」と考えた今森は、「里山」の概念を広げていく。その新しい自然の概念は多くの人々の共感を呼び、「里山」が一般に認知されるきっかけになったという。《カタクリにやってきたギフチョウ》山形県鶴岡市 2010年 作家蔵自身の住まいのある琵琶湖周辺から始めた今森は、約20年の歳月をかけて全国200か所の里山を撮影してきた。同展は、30年にわたって取り組んできた「里山」シリーズを「春夏秋冬」の4部構成で紹介する最新展だ。「春」の章では、ギフチョウなどの生き物や、田植え、茶摘みなどの暮らしの作品を、「夏」の章では、ゲンジボタルなどの生き物や、田んぼや夕立など夏の風景を、「秋」の章では、八重山と紅葉する山々の景色を、そして「冬」の章では、厳しい寒さと共存する人や生き物の様子を、それぞれの中心として展観していく。いずれの季節も、自然と人との絶妙なバランスで生み出される「里山」の魅力と、多様性に富んだ日本各地の美しい情景が堪能できるラインナップとなっている。《朝霧の棚田》 新潟県十日町市 2010年 作家蔵同展には未公開作や最新作も含まれているが、なかでも注目されるのは、最新の映像作品も紹介されること。舞台は、滋賀県にある自身のアトリエを囲む1000坪の敷地を使った「オーレリアンの庭」。生き物の集まる場所として今森が長く作庭を続けているこの庭で、どんな生き物との出会いや発見があるのかも楽しみなところだ。<開催概要>『今森光彦 にっぽんの里山』会期:2024年6月20日(木)~9月29日(日)会場:東京都写真美術館2階展示室時間:10:00~18:00、木金は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)休館:月曜(祝日の場合開館翌平日休)料金:一般700円、大学560円、65歳以上・高中350円公式サイト:
2024年06月05日東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への立候補を表明しているタレント・清水国明(73)が3日、自身のXを更新し、東京都の八丈島を訪れたことを報告した。地元住民との意見交換を交えながら現地の防災の現状を視察した。清水は、この日は八丈町の山越整副町長と面会。山越町長からは台風などの風水害に加えて、地震や火山活動に対する踏み込んだ対策の必要性を訴えられ「食糧備蓄などについては予算の都合など含め、離島のみでは限界がある」と説明を受けたという。地元の関係者らに対してヒアリングも行った。移住者からは「青ヶ島のような島しょでは避難道が1本しかないなど、個別対応が必要な事案が多々ある」「職員不足を感じる」「所により電波の届かない場所もある」などの声が上がったという。
2024年06月04日展覧会「生誕140年記念 竹久夢二の軌跡」が、東京の竹久夢二美術館にて2024年7月6日(土)から9月22日(日)まで開催される。竹久夢二の生誕140年を記念した展覧会大正ロマンの画家・詩人として知られる竹久夢二。展覧会「生誕140年記念 竹久夢二の軌跡」では、新収蔵を含む約250点の作品・資料を通し、明治末期のデビューから昭和初期に至るまでの約30年間に及ぶ夢二の画業と人物像を紹介する。「夢二式美人」の広まり多彩なジャンルで活躍した夢二の作品の中でも特に話題を呼んだのが、「夢二式美人」と称される女性像を描いた作品たち。展覧会の冒頭では、明治末期から大正期に絶大な人気を博した「夢二式美人」の広まりをテーマに、《黒猫を抱く女》や《夏姿》といった作品を展示する。暮らしを彩るデザイン近代化が急激に浸透していった時代に、自身の理想の美を追求し続けたという夢二ならではの、暮らしを彩る作品も必見。例えば、アール・ヌーヴォー調の動植物を描いた図案は、暮らしに趣を加えるデザインを、雑誌を通して発信したものだ。そのほか、昭和初期に描いた、現代のデザイナーの先駆けともいえるポスターなどが紹介される。【詳細】展覧会「生誕140年記念 竹久夢二の軌跡」会期:2024年7月6日(土)〜9月22日(日)※前期 2024年7月6日(土)〜8月12日(月・祝)/後期 2024年8月14日(水)〜9月22日(日)場所:竹久夢二美術館住所:東京都文京区弥生2-4-2休館日:月曜日 ※7月15日(月・祝)・8月12日(月・祝)・9月16日(月・祝)は開館、7月16日(火)、8月13日(火)、9月17日(火)は休館。入館料:一般 1,000円/大学生・高校生 900円/中学生・小学生 500円※弥生美術館と併せて観覧が可能。【問い合わせ先】TEL:03-5689-0462
2024年05月31日2024年6月9日(日)より、栃木県の宇都宮美術館では、「大川美術館コレクションによる20世紀アートセレクション-ピカソ、ベン・シャーンからポップ・アートまで」展を開催する。群馬県にある大川美術館のコレクションのなかから、20世紀アートの名品の数々を紹介する展覧会だ。群馬県桐生市の水道山中腹に位置する大川美術館は、地元出身の実業家、大川栄二が約40年に渡り収集した近代日本洋画コレクションを中心に展示する美術館だ。マルエツ株式会社(旧サンコー)や株式会社ダイエーオーエムシー(旧ダイエーファイナンス)など、名だたる企業の代表取締などを歴任した大川栄二は、週刊誌の表紙絵から収集を始め、自らを「サラリーマン・コレクター」と称して通史にとらわれない、個性的な個人コレクションを確立した。清水登之《祭之図》1918年今回はそのコレクションから、20世紀に誕生した芸術の多彩な表現を紹介する。20世紀の初頭、ピカソとブラックが創始したキュビスムや、第一次世界大戦後にパリに集ったモディリアーニ、藤田嗣治らエコール・ド・パリ。さらにマックス・エルンストらが参加したシュルレアリスム、第二次世界大戦後、アンディ・ウォーホルやロイ・リキテンシュタインがアメリカで開花させたポップ・アート、そして社会派の芸術家ベン・シャーンの作品など、個性豊かな65名の作家による全123点を展示する。アンドレ・ドラン《窓の静物》1948年頃20世紀を代表する芸術の潮流を辿り、多彩な表現を楽しめることはもちろん、個人が作品をコレクションするという行為の魅力を改めて伝える展覧会になるに違いない。<開催概要>『大川美術館コレクションによる 20世紀アートセレクション ―ピカソ、ベン・シャーンからポップ・アートまで』会期:2024年6月9日(日)〜8月18日(日)会場:宇都宮美術館時間:9:30〜17:00(入館は 16:30まで)休館日:月曜(7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)料金:一般1,000円、大高800円、中小600円公式サイト:
2024年05月30日井浦新主演『東京カウボーイ』より新たな場面写真が公開され、歌手の麻衣が歌う本作主題歌のMVが解禁された。『男はつらいよ』の現場経験もあるマーク・マリオットが監督を務める本作は、効率至上主義のビジネスマンが、アメリカ・モンタナの大自然に触れ、かけがえのない、人生を変える出会いを経験し、人生を見つめ直す物語。この度解禁となった場面写真は、井浦新演じる主人公ヒデキが牧場再建のためにアメリカ・モンタナ州に出張し、和牛の専門家・ワダ(國村隼)と佇む様子や、東京と同じようにスーツ姿で牧場主と接し、途方に暮れる姿などが切り取られている。郷に入れば郷に従えと、嫌々ながらもカウボーイ姿に着替えたヒデキは、モンタナの大自然のなかで牧場仲間たちや動物たちと接するうちに心を開いていく。馬に乗り、投げ縄の練習をし、牧場仲間たちと昼間の休憩でビールを酌み交わす様子も見て取れる。カウボーイの文化に触れ、次第に変化していく主人公ヒデキの表情にも注目したい。また主題歌を作曲家・久石譲の娘で歌手の麻衣が務めることが分かった。作曲は、本作の音楽も手掛けているチャド・キャノン。アメリカだけでなく日本でも活躍中の作曲家で、近年はオバマ夫妻製作のNetflixドキュメンタリー『アメリカン・ファクトリー』や、ソニー・プレイステーション「Ghost of Tsushima:ディレクターズ・カット」の音楽などを担当している。麻衣作詞は、マーク・マリオット監督と相談の上、本作の主人公ヒデキの恋人役として出演、脚本も担当している藤谷文子に依頼。歌詞は、主人公ヒデキの視点を感じられるように日本語で作成し、モンタナの風景と恋人への想いがモチーフになっている。麻衣は、4歳で「風の谷のナウシカ」のナウシカ幼少時の回想シーンで流れる印象的なメロディ「ナウシカ・レクイエム」を歌ったほか、ミュージシャンとして活動している。近年は、映画音楽やCM曲で活躍中。チャド・キャノンとは、以前にドキュメンタリー映画『Paper Lanterns(灯篭流し)』(2016)主題歌などを経て、本作で3度目のコラボレーションとなる。主題歌のMVは、マーク・マリオット監督が撮影した本編に登場するモンタナの壮麗な風景に、歌詞を字幕でのせ、麻衣の華麗な歌唱が堪能できる映像となっている。また、主題歌とオリジナル・サウンドトラックは、Apple MusicやAmazon Musicで配信中だ。『東京カウボーイ』は6月7日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:東京カウボーイ 2024年6月7日よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
2024年05月29日東京都及び公益財団法人東京都中小企業振興公社は、令和6年5月21日に令和6年度「東京手仕事」プロジェクト商品発表会を開催し、昨年度、開発した18商品を初披露するとともに、優れた商品に対して東京都知事賞等の各賞を発表いたしました。今回発表した商品(一部を除く)については、本日5月22日より「日本百貨店にほんばし總本店」、6月3日よりECサイト「小粋屋東京」にて順次販売いたします。<受賞各賞について>◆東京都知事賞木目込神楽~幸せを彩る木目込みお面~木目込神楽【工芸品目】江戸木目込人形【製作者】株式会社柿沼人形 柿沼 利光【ビジネスパートナー】株式会社ディークロス 板倉 健太郎種類 :6種【狐面(2色)、お多福面(2色)、般若面(2色)】希望小売価格(税込):各39,600円受賞理由 :江戸木目込人形の技法を用いた、日本らしい、新しく美しい完成度の高いお面。縁起物として祀る等、幅広い使い方で楽しめる。国内はもとより、外国人受けすることが期待できると高く評価した。◆公益財団法人東京都中小企業振興公社理事長賞黒革シリーズ~伝統的技法と最先端技術をシームレスに融合させた総火造りの和包丁~黒革シリーズ【工芸品目】東京打刃物【製作者】有限会社正次郎鋏刃物工芸 石塚 祥二朗【ビジネスパートナー】DSMPK Kuntsi Miska Petteri 笠尾 百合衣種類 :3種(牛刀包丁、三徳包丁、ペティナイフ)希望小売価格(税込):66,000円(牛刀包丁)、57,200円(三徳包丁)、35,200円(ペティナイフ)受賞理由 :手打ちの痕跡を大胆にそのまま活かした黒打ちと鏡面仕上げのコントラストにより歴史ある黒打ちを際立たせた。熟練の職人技と細部まで拘ったデザインにより、独特の美しさを持ち合わせている商品と評価した。◆優秀賞しんじゅのころも~お酒を輝かせ華やかにつつむ銀のころも~しんじゅのころも【工芸品目】東京銀器【製作者】株式会社森銀器製作所 森 將【ビジネスパートナー】株式会社ジオ 大段 聡美種類 :3種【玉杯/徳利((1)光沢(2)つや消し(3)古美)】希望小売価格(税込):各88,000円(玉杯)、198,000円(徳利)受賞理由 :銀職人による高度な技を活かし、銀を叩き、絞りながら形を造りあげていることで優美に輝いている秀麗な造形を評価した。<その他開発商品について>◆KIMONO ART YUZEN STOLE~纏うアートピース きもの友禅ストール~KIMONO ART YUZEN STOLE【工芸品目】東京手描友禅【製作者】染工房たかとり 鷹取 麻利子【ビジネスパートナー】TONALI DESIGN 春名 麻衣子種類 :2種(SAKURA、LEAVES)希望小売価格(税込):各99,000円◆hikariful~輝く水面を織り成す、多摩織の技~hikariful【工芸品目】多摩織【製作者】有限会社澤井織物工場 澤井 伸【ビジネスパートナー】アトリエ・ロー 竹川 ゆり子種類 :8種【ロングスカーフ6色(ピンク、オレンジ、ターコイズ、ブルー、グレー、ネイビー)】【ショール2色(ピンク、ブルー)】2種(SAKURA、LEAVES)希望小売価格(税込):28,600円(ロングスカーフ)、70,400円(ショール)◆浅草くみひもサンダル~暮らしに高揚し、軽やかに絹を履く~浅草くみひもサンダル【工芸品目】東京くみひも【製作者】株式会社桐生堂 羽田 雄治【ビジネスパートナー】YUSUKE TAGUCHI DESIGN 田口 裕介種類 :2種(ゴールド、シルバー)希望小売価格(税込):各31,900円◆昇龍~組紐が生み出す極上の質感をあなたの手の中に~昇龍【工芸品目】東京くみひも【製作者】株式会社龍工房 福田 隆太【ビジネスパートナー】MASATO SUZUKI DESIGN 鈴木 正人種類 :2種(2色)希望小売価格(税込):各49,500円◆東京本染HAORI~東京下町の楽しさを羽織って、涼しげに、町にくりだそう!~東京本染HAORI【工芸品目】東京本染ゆかた・てぬぐい【製作者】東京和晒株式会社 瀧澤 一郎【ビジネスパートナー】ルミックスデザインスタジオ 芝崎 るみ種類 :2種(八咫烏、盆踊り)希望小売価格(税込):各29,700円◆AWAKO COLLECTION~気泡のあるガラス素材を活かす 江戸切子の新しいカタチ~AWAKO COLLECTION【工芸品目】江戸切子【製作者】株式会社清水硝子 清水 三千代【ビジネスパートナー】株式会社DESIGNANNEX 中曽根 雅哲 深町 大樹種類 :9種【AWA-WA(青藍、金赤、透き)、AWA-KIRA(青藍、金赤、透き)、AWA-KOKO(青藍、金赤、透き)】希望小売価格(税込):16,500円(AWA-WA)、14,300円(AWA-KIRA)、11,000円(AWA-KOKO)◆Kiku~江戸切子技法の美しさが際立つ、硝子の時計~Kiku【工芸品目】江戸切子【製作者】廣田硝子株式会社 廣田 達朗【ビジネスパートナー】株式会社Caro 山口 英文種類 :2種(サイズS、サイズL)希望小売価格(税込):55,000円(S)、88,000円(L)◆TOUKOISU~暮らしに寄り添う籐の小椅子~TOUKOISU【工芸品目】東京籐工芸【製作者】木内籐材工業株式会社 木内 秀樹【ビジネスパートナー】株式会社イド 小栗 誠詞 岩瀬 駿也種類 :2種(ナチュラル、ブラウン)希望小売価格(税込):各59,400円◆at the Roji~あるがままの日常に、眼を向ける~at the Roji【工芸品目】東京彫金【製作者】ジュエリーサショウ 佐生 真一【ビジネスパートナー】株式会社スマイルズ 佐々木 航大 黒田 悠種類 :10種希望小売価格(税込):13,200円~39,600円◆天神チャイム(TENJIN CHIME)~東京の三味線職人が作るヒーリングチャイム~天神チャイム(TENJIN CHIME)【工芸品目】東京三味線【製作者】三絃司きくおか 河野 公昭【ビジネスパートナー】TOKYO町工場 HUB 古川 拓 Andy Y.W.Lee種類 :3種(S/M/Lサイズ)希望小売価格(税込):44,000円(S)、49,500円(M)、55,000円(L)◆かおる洋服ブラシ~服も心もリフレッシュできる、かおる洋服ブラシ~かおる洋服ブラシ【工芸品目】東京手植ブラシ【製作者】有限会社宮川刷毛ブラシ製作所 宮川 久美子【ビジネスパートナー】DOOGS DESIGN 中島 保久 中島 麻友子種類 :2種(柄付き型、置き型)希望小売価格(税込):15,400円(柄付き型)、13,200円(置き型)◆着せ替え洋傘 monpluie robe~着せ替えしながら長く使える、一生物の傘~着せ替え洋傘 monpluie robe【工芸品目】東京洋傘【製作者】株式会社モンブラン 山口 君枝【ビジネスパートナー】EETY Studio 遠藤 絵美種類 :4種希望小売価格(税込):各55,000円◆Komon Jewelry~染小紋を、ジュエリーに~Komon Jewelry【工芸品目】染小紋【製作者】株式会社富田染工芸 富田 篤 野島 仁美【ビジネスパートナー】Kawabuchi design office 川渕 好美種類 :15種希望小売価格(税込):7,700円~25,300円◆東京引き染めスカーフ『Jantle』~白Tシャツに映える東京引き染めスカーフ~東京引き染めスカーフ『Jantle』【工芸品目】引き染め【製作者】ふじや染工房 中村 隆敏【ビジネスパートナー】asianvoice 本多 り子種類 :4種(オレンジ、ブルー、イエロー、ブラック)希望小売価格(税込):各19,800円◆江戸砂子師 楽譜フォルダー 砂雲音(さうんど)~和紙と砂子の伝統美、音楽を彩るアートピース~江戸砂子師 楽譜フォルダー 砂雲音(さうんど)【工芸品目】からかみ【製作者】有限会社湯島アート 一色 清【ビジネスパートナー】合同会社HANDS&I 向井 順子種類 :3種(炫(ひかり)-黒、雅(みやび)-白、祈(いのり)-茶)希望小売価格(税込):各16,500円<東京手仕事とは>東京都及び公益財団法人東京都中小企業振興公社では、現代の消費者が求める伝統工芸品の新商品を創り出すとともに、国内外に新たな市場を切り開くことを目指し、2015年度から、伝統工芸品の新しい商品開発や、国内外に向けた普及を促進する取組「東京手仕事」プロジェクトを進めています。東京手仕事ブランドサイトURL: <「日本百貨店にほんばし總本店」について>「東京手仕事」常設コーナーを設置しております。店舗:東京都中央区日本橋室町3-2-1コレド室町テラス1階(東京メトロ半蔵門線、銀座線「三越前」駅直結)<ECサイト「小粋屋東京」について>東京都が運営する伝統工芸品のオンラインショップです。ECサイト「小粋屋東京」URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年05月22日世界に名だたる大都市として独自の文化を育んできたパリ、東京、大阪の3都市で、優れた近代美術のコレクションを築いてきた3つの美術館、パリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館。この3館のコレクションから共通点のある作品を選び、「トリオ」を組んで構成するユニークな展覧会が、5月21日(火)から8月25日(日)まで、竹橋の東京国立近代美術館で開催される。セーヌ川のほとりに建つ1930年代の壮麗な建築を拠点とするパリ市立近代美術館は、15,000 点以上の近現代作品を収蔵するパリの重要な文化施設のひとつ。東京の中心・皇居のお濠を前に建つモダン建築の東京国立近代美術館は、19世紀末から現代までの幅広いジャンルの日本美術の名作と海外作品を合わせ、13,000点以上の所蔵品からなる国内最大級のコレクションを誇る。一方、2022年に水の都・大阪市の中心部に開館した大阪中之島美術館は、19世紀後半から今日に至る日本と海外の代表的な美術とデザイン作品を核としながら、地元大阪の芸術活動にも目を向け、多岐の領域に及ぶ6,000点以上の作品を所蔵。斬新な建築が、大阪の新たなランドマークともなっている。アンリ・マティス《椅子にもたれるオダリスク》1928年、パリ市立近代美術館photo: Paris Musées/Musée d’Art Moderne de Paris(トリオ、テーマ<モデルたちのパワー>より)同展は、各々の個性と共通点をもつ3館が、主題やモチーフ、色や形、素材、作品誕生の背景など様々な視点から34のテーマを抽出し、時代や流派、あるいは洋の東西を越えて、そのテーマに最も合った作品を1点選んでトリオを構成・展観する試みだ。「川の流れる都市風景」「空想の庭」「モデルたちのパワー」「日常生活とアート」などのテーマで選ばれた34組のトリオのために、20 世紀初頭から現代まで、西洋と日本で活躍してきた 110 名のアーティストが集結。約150点の出品作のうち、初来日作が32点に及ぶ。各館を代表する作品はそれぞれに見応えがあるが、とりわけ同展で興味深いのは、並んだ3点を見比べ、共通点や相違点を探すといった楽しみがあること。同テーマで東西の巨匠が描いた絵からは、どんなことが見えてくるのか?マティスとモディリアーニと萬鉄五郎のモデルたちの競演、佐伯祐三とバスキアのストリートアート対決など、実際に並んだ作品を見ることで新たな気づきが得られる同展は、自身が見て感じたことを誰かに話したくなるような楽しみをはらんでいる。この機会に、モダンアートの新たな見方を堪能したい。萬鉄五郎《裸体美人》(重要文化財)1912年、東京国立近代美術館(トリオ、テーマ<モデルたちのパワー>より)展示期間:5月21日~7月21日/8月9日~8月25日)<開催概要>『TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション』会期:2024年5月21日(火)~8月25日(日)会場:東京国立近代美術館時間:10:00~17:00、金土は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜(7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)料金:一般2,200円、大学1,200円、高校700円公式サイト:※9月14日(土)より大阪中之島美術館に巡回
2024年05月16日東京都現代美術館で『翻訳できない わたしの言葉』が7月7日(日)まで開催中だ。参加作家は、ユニ・ホン・シャープ、マユンキキ、南雲麻衣、新井英夫、金仁淑(キム・インスク)。この5人の作品を通じて、個人の中に蓄積されてきた経験の総体から生まれる「わたしの言葉」に耳を澄まし、その言葉や思いをそのまま受けとってみようと提案している。同展ではブラジルポルトガル語、アイヌ語、手話などが登場するが、たとえ同じ日本語を使っていても、ひとりひとりの言葉の使い方、語彙の選び方、発音の仕方などに個性があり、ひとりひとり違う言葉を喋っているとも言える。また、誰でも話す相手や場に応じて言葉を使い分けてもいる。相手の言葉も自分の言葉もそんなひとりひとりの言葉として大切にしようという展覧会だ。具体的にはどういうことなのか、作品を見ながら考えていこう。現在フランス国籍を持つ東京出身のユニ・ホン・シャープの映像作品《RÉPÈTE | リピート》は、外国語の発音に悩む日本人の多くが思い当たるような作品だ。もうひとつ、2022年に沖縄で「方言札」をテーマとして制作し、今回再制作した作品もある。1900年代前半〜1970年前後まで、戦前は本土からの国語統一、戦後は本土復帰運動の中で方言が禁止され、「方言札」と呼ばれる木札を首に掛けるという罰則があった。フランスにも、ブルトン語を話すブルターニュ地方で、フランス語で統一するために「symbole(サンボル)」という罰札を首にかける制度があった。この制度が沖縄に伝わって方言札ができたという説もある。「言葉を奪われる」ことはアイデンティティを失うに等しい。彼女は札の形をしたクッキー「gwispid(グウィスピッツ)」(ブルトン語でクッキーの意味)と沖縄の言葉(うちなーぐち)で書かれたレシピを制作。そこには「つくって食べてしまって自分の糧にしてしまおう」というユーモアで凌駕する強さがある。ユニ・ホン・シャープ《RÉPÈTE | リピート》2019年ユニ・ホン・シャープ《旧題Still on our tongues》(部分)2022/2024年マユンキキは、2つの映像作品と自身のセーフスペースとしての部屋を再現したインスタレーションからなる《Itak=asイタカㇱ》という作品を展開。「イタカㇱ」はアイヌ語で「私たち(聞き手は含まない)が話す」という意味。観客はパスポートに目を通してからインスタレーションに入る、あるいは入らずに通路を抜けることもできる。通行証というよりも、アイヌに関して何を知らないか、自身でチェックできるようなものだ。セーフスペースを設けるというアイディアは、2020年「第22回シドニービエンナーレ」に彼女が参加した際に、ディレクターのブルック・アンドリューが先住民のアーティストやキュレーターと安心して話す場を設けたことがヒントになった。現在、彼女はSNSで心ない言葉を浴びたり、ステレオタイプなアイヌのイメージを押し付けられたりすることがあり、安心して表現できるセーフスペースが必要だったという。マユンキキ《Itak=asイタカㇱ》のセーフスペース(部分)2024年薄暗い部屋にはアイヌ文化に関する品々や本、グレイトフルデッドベア(米国のロックバンドのキャラクター)をはじめとするぬいぐるみなどが展示されており、ライトで照らせばキャプションが読める。博物館展示を想起させるものでもあり、「展示品もかつて誰かが使っていたものだということを思いながら見てほしい」と話す。アイヌの代表としてではなく、現代に生きる個人としての言葉に耳を傾けたい。マユンキキ《Itak=asイタカㇱ》のセーフスペース(部分)2024年《Itak=asイタカㇱ》より、写真家の金サジとマユンキキが語り合う映像作品ダンサーの南雲麻衣は3歳半で失聴し、7歳で人工内耳の手術を受け、大学生になって手話と出会う。母語とは「幼児期に最初に習得する言語」という定義に当てはめると音声日本語になるが、南雲は日本手話を第一言語とする。3つの映像作品では、聴者の母とは音声日本語でかつての気持ちを、ろう者の友人とは手話で家族について、聴者のパートナーとは声と手話を使い分けて話している。「3つのコミュニケーションのどれが正しいというのではなく、それぞれの世界があることを伝えたい。私にとって言葉とは、相手との関係にあるもの。日本語、日本手話などというラベルではなく、その相手がわかる方法で、相手の世界を知りたいという思いでコミュニケーションをとっているということを撮影した作品です」。言葉=アイデンティティはひとつではなく、相手との関係性などによって複数あるものと考える方がしっくりくるともいえる。南雲麻衣《母語の外で旅をする》2024年「体奏家」と名乗る新井英夫は、身体や心に障害のある人、生きづらさを抱えた人などと身体表現のワークショップを通じて、人は内面に豊かな「からだの声」を持つことを実感していた。自身が進行性難病ALSに罹患して2年が過ぎたが「そのワークショップでの経験が生き続ける希望に繋がっている」という。そして来場者にも「はっきりとした言語になる前の感覚や感情に気づいてほしい」と、さまざまな体験ができるワークを用意した。例えば水袋をおなかに載せて寝転がったり、紙をちぎる音を聴いたり。罹患前後に日記のようにスマートフォンに撮りためていたパフォーマンス映像も展示。天気や風景と一体化するようなダンスが見られる。誰もがいつしか体や言葉を自由に扱えなくなり、死を迎える。だからこそ、からだの声に耳を澄ませたい。新井英夫《からだの声に耳をすます》2024年《からだの声に耳をすます》より、身体の振動を感じる「鈴のつぶやき」と「鈴ジャケット」金仁淑(キム・インスク)は、「恵比寿映像祭2023」(東京都写真美術館)で上映した、滋賀県のサンタナ学園で撮影した映像作品に新たな撮影も加えてインスタレーションした。ブラジルから日本に移住した子どもたちが通う学校。「Side:A」は子どもからの視点で見た学校風景、「Side:B」は大家族のように子どもたちを世話している校長先生の1日の記録だ。中央には子どもたちのビデオポートレートが屹立する。金仁淑と向かいあって見つめあい、目を逸らすまでを映した映像作品。人やものごとは多面的であり、正面からその裏側は見えないものだ。歩き回り、さまざまな角度から出会えるように配置されている。子どもたちの眼差しが優しいのは、時間をかけて関係性をつくったうえで撮影しているからだ。金仁淑《Eye to Eye, 東京都現代美術館 Ver.》2024年「翻訳できない わたしの言葉」展示風景、東京都現代美術館また、日本語をほとんど喋れない子どもたちに日本との接点をつくるためのアートプロジェクトを実施。滋賀県のアートスポットなどに出かけ、通訳の助けを借りながら子どもたちがインタビューし、手に取れるアートブックを作成した。ブラジルに帰国した少女にアートブックを届けに行く映像もある。「ひとり一人が違う人生を送っているので一括りにはできない。わたし自身、まず個人があってその背景に在日コリアンという属性があります。人と人とが出会うには、個人と個人として向き合うことが大切です」。展覧会の最後には、このアートブックほか、参考文献などが置かれたスペースもある。休息しながら思い返してみたい。同展のキュレーター八巻香澄は「言葉の違いというのはステレオタイプや分断を生むことがあります。それは“正しい”言葉があってそれを使わなければならないというイデオロギーが強いから。でも、方言やひとりひとり違う“わたしの言葉”を話していると思えば世の中の見え方が変わると思います。展覧会を見て、わたしの言葉ってこういうことなんだなと気がついたら、言葉記念日としてお祝いするようなハッピーな気持ちで帰っていただきたいです。社会的なトピックを扱う作品も多いですが、皆さんが安心して自分のことを大切にできる展覧会になればと願っています」。この展覧会を見た人は何か話したくなるようだ。そのとき相手の気持ちを聞き合うことから開けることがあるのではないだろうか。取材・文・撮影:白坂由里<開催概要>『翻訳できない わたしの言葉』2024年4月18日(木)~7月7日(日)、東京都現代美術館にて開催公式サイト:
2024年05月14日東京都庭園美術館では、2024年6月1日(土)より『生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界』を開催する。大正ロマンを象徴する画家・竹久夢二(1884-1934)の生誕140年と没後90年を記念して、その生涯をたどり、新発見の作品や最新の研究成果をもとに紹介する展覧会だ。1884年(明治17)、岡山県に生まれた竹久夢二は、正規の美術教育を受けることなく独学で自身の画風を確立し、「夢二式」と言われる情緒的な美人画で一世を風靡した。さらにデザイナーの草分けとしても活躍。本や雑誌の装丁はもとより、彼が企画・デザインした衣服や雑貨などは若い女性を中心に人気を博し、人々の生活を彩った。《憩い(女)》昭和初期 夢二郷土美術館蔵旧朝香宮邸という邸宅空間で夢二の世界を堪能できる同展でまず注目したいのは、今まであまり紹介されてこなかった彼の油彩画が多数紹介されることだ。なかでもかつて東京・本郷の「菊富士ホテル」の応接間を飾っていた名画《アマリリス》は必見。同作はホテルの閉館後長らく行方不明になり、近年の調査で発見された幻の作品で、鉢植えのアマリリスとともに、後に夢二の恋人となったお葉を描いたとされている。ホテルの常連であった文豪・谷崎潤一郎や坂口安吾も目にしていたことだろう。その他、彼が晩年の1931年(昭和6)から2年に渡って欧米を巡った時のスケッチブックの初公開や、夢二プロデュースの元祖ファンシーショップ「港屋絵草子店」のおしゃれでかわいいプロダクトも紹介する。港屋では封筒や千代紙など、夢二がデザインした様々な小間物の他、帯や半襟、浴衣など身につけるものも扱った。その独得なデザインは、彼の没後90年たってなお、新鮮な感動を私たちに与えてくれるはずだ。《セノオ楽譜〈恨まじ君をば〉》1924(大正13)年 夢二郷土美術館蔵講演会やギャラリートーク、また障害がある人や赤ちゃん連れの人が楽しめる「フラットデー」などの情報は、美術館ウェブサイトで確認を。<開催概要>『生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界』会期:2024年6月1日(土)~8月25日(日)会場:東京都庭園美術館(本館+新館)時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)休館日:月曜(7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)料金:一般1,400円、大学1,120円、高中・65歳以上700円※第3水曜日は65歳以上の方は無料公式サイト:
2024年05月14日20世紀美術、とりわけシュルレアリスムの画家たちに強い影響を与えた画家、ジョルジョ・デ・キリコ。彼の作品が100点以上展示される大回顧展『デ・キリコ展』が東京都美術館で4月27日(土) に開幕。8月29日(木) まで開催されている。イタリア人の両親のもと、ギリシャで生まれ育ったジョルジョ・デ・キリコ(1888〜1978)。父の死後に移り住んだミュンヘンで美術を学んだデ・キリコは、ニーチェの哲学や、アルノルト・ベックリン、マックス・クリンガーらの作品に大きな影響を受け、「形而上絵画」と名付けた作品群で世界中から注目を集める存在となっていく。同展は作風を変遷させながらも、自らの美を追求したデ・キリコの全貌を5章構成で迫る回顧展だ。展示室内にはデ・キリコの作品をイメージしたアーチ型の門が設えられた場所もあり、展示空間からもその作品世界を追体験することができる。展示風景より (C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024デ・キリコは生涯にわたって何百枚もの自画像、肖像画を描いた。第1章「自画像・肖像画」では彼の多様な画風について、自画像や肖像画の変遷でたどっていく。《弟の肖像》は、のちにアルベルト・サヴィニオの名前で作家・劇作家・作曲家として活躍する実弟の肖像画。デ・キリコが象徴主義の画家、アルノルト・ベックリンの強い影響を受けていた頃に古典的な肖像画の形式に則って描いたものだ。この約50年後に描いた《17世紀の衣装をまとった公園での自画像》は、バロック時代の衣装を身に着けた自分自身を描いている。《弟の肖像》1910年 ベルリン国立美術館蔵(C) Photo Scala, Firenze / bpk, Bildagentur fuer Kunst, Kultur und Geschichte, Berlin(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024《17世紀の衣装をまとった公園での自画像》1959年 ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団蔵 (C) Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024第2章「形而上絵画」は、彼の代名詞とも言える「形而上絵画」について取り上げる。「形而上(メタフィジックス)」とは、哲学において、形のないもの、形を超えたもの、つまり思考や精神、概念などを示す言葉だ。1910年のある日、見慣れたフィレンツェのサンタ・クローチェ広場を見たとき、まるで初めて見る景色であるかのような感覚に襲われたデ・キリコは、この「啓示」をきっかけに、歪んだ遠近法用いたり、脈絡のないモチーフを配置した広場や室内、マヌカン(マネキン)などを描き始める。わかりやすいモチーフや構図を使っていながらも、どこか現実離れした不穏で神秘的な雰囲気を醸し出すこれらの作品を、後に自ら「形而上絵画」と名付けたのだ。アーケードや長く伸びる影、雲ひとつないのに不穏な青空などを描いたイタリア広場のシリーズをデ・キリコは数多く描いている。この謎めいた作品群に、詩人で小説家、評論家のギヨーム・アポリネールや若きシュルレアリストたちはたちまち魅了されていった。《バラ色の塔のあるイタリア広場》1934年頃トレント・エ・ロヴェレート近現代美術館蔵(L.F.コレクションより長期貸与)(C) Archivio Fotografico e Mediateca Mart(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024《イタリア広場(詩人の記念碑)》1969年ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団蔵(C) Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024第一次世界大戦勃発にともない、パリからイタリアのフェッラーラに移り住んだデ・キリコは、「形而上的室内」と呼ばれる室内空間を描くようになり、その後、マヌカンをモチーフにいた作品を生み出していく。《福音書的な静物Ⅰ》1916年大阪中之島美術館蔵(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024《形而上的なミューズたち》1918年カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館(フランチェスコ・フェデリコ・チェッルーティ美術財団より長期貸与)(C) Castello di Rivoli Museo d’Arte Contemporanea, Rivoli-Turin, long-term loan from Fondazione Cerruti(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024《予言者》1914-15年ニューヨーク近代美術館(James Thrall Soby Bequest)(C) Digital image, The Museum of Modern Art, New York / Scala, Firenze(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024同展では、各章の合間にデ・キリコの絵画以外の活動も紹介している。彫刻や舞台芸術においてもデ・キリコは精力的に活動を行っていた。展示風景よりデ・キリコによる彫刻群 (C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024バレエ『ブルネッラ』衣装1931年上演ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団蔵(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 20241920年代に入ると、徐々に古典主義的な表現を取り入れ始めるが、そのことに対して多くのシュルレアリストたちは反発し、デ・キリコと袂を分かつこととなる。第3章「1920年代の展開」、第4章「伝統的な絵画への回帰『秩序への回帰』から『ネオ・バロック』へ」では、デ・キリコの新しい表現、そして伝統的な絵画への回帰を取り上げる。左:《谷間の家具》1928年ナーマド・コレクション(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024右:《谷間の家具》1927年トレント・エ・ロヴェレート近現代美術館(L.F.コレクションより長期貸与)(C) Archivio Fotografico e Mediateca Mart(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024デ・キリコは1920代頃からルネサンス期の作品に、1940年代にはバロック期に傾倒し、自らの作品も西洋絵画の伝統的な様式へと回帰していく。《風景の中で水浴する女たちと赤い布》1945年ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団蔵(C) Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024そして、最終章となる第5章「新形而上絵画」は、最晩年、1960年代後半以降について取り上げる。「形而上絵画」から始まり、古典絵画へと回帰していったデ・キリコは、その後、さらにそれまでの経験をふまえた「新形而上絵画」と呼ばれる新しい画風を切り開き、亡くなるまでの10年にわたって描き続けた。「新形而上絵画」では、かつての形而上絵画にあった寂しさや寂寥感は薄れ、よりいっそう謎めいた作品が増えている。《オデュッセウスの帰還》1968年ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団(C) Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024《瞑想する人》1971年ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団蔵(C) Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma(C) Giorgio de Chirico, by SIAE 2024若い時期に脚光を浴びながらも、そのスタイルに甘んじず、批判を浴びながらも自らの芸術を追求し続けてきたデ・キリコ。世界各地から集った約100点以上もの作品で、その画業を通覧できる貴重な機会だ。彼が作り出す不思議な世界をしっかりと目に焼き付けよう。取材・文・撮影:浦島茂世<開催概要>『デ・キリコ展』2024年4月27日(土)~8月29日(木)、東京都美術館にて開催公式サイト:チケット情報:()
2024年05月09日現在、東京駅エリアで開催中の展覧会を2つピックアップします。静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)の特別展「画鬼河鍋暁斎×鬼才松浦武四郎」と、アーティゾン美術館の「ブランクーシ本質を象る」です。それぞれのミュージアムショップで買えるユニークなグッズもご紹介!特別展「画鬼河鍋暁斎×鬼才松浦武四郎」展示室入り口※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 332静嘉堂@丸の内で開かれている本展では、幕末明治期を生きた天才絵師・河鍋暁斎(1831~89)と、探検家や著述家など多彩な才能を持つ松浦武四郎(1818~88)の二人にフォーカス。暁斎の絵画を中心に、武四郎が集めた古物などの文化財や資料も展示しています。河鍋暁斎は、7歳のとき絵師の歌川国芳に入門。さらに10歳で狩野派の絵師に師事し、40歳前後で絵師としての地位を確立。「画鬼」と呼ばれた絵師で、あらゆるものを描くことができ、出版物の挿絵から写実的な作品まで幅広く手がけ活躍しました。松浦武四郎は、蝦夷地(北海道)の調査を6回行った探検家で、北海道の名付け親としても知られています。明治新政府から開拓判官に任命されていましたが、政府の政策に反対して職を辞したあと、いっそう古物蒐集に情熱を注ぎました。武四郎は暁斎の画力を気に入り、自分の出版物に挿絵を依頼。さらに、本展の必見作で今では重要文化財になっている《武四郎涅槃図》も、武四郎が暁斎に注文して描いてもらったものです。中央:重要文化財 河鍋暁斎《武四郎涅槃図》明治19年(1886) 松浦武四郎記念館蔵プレス内覧会では、本展の企画を担当した静嘉堂文庫美術館学芸員の吉田恵理さんが、《武四郎涅槃図》について次のように解説しています。吉田さん本作品は、武四郎が存命中に自分自身をお釈迦様に見立てて河鍋暁斎に描かせた大胆不敵でユニークな絵画です。作品のなかでは、トレードマークの大首飾りをかけ、幸せそうな顔をして寝ている武四郎の姿が描かれています。武四郎の周りには、彼が集めた観音様のお像やさまざまな彫刻、人形なども描かれています。さらに、本作品のなかに登場する大首飾りや古物の一部も、今回一緒に展示しています。武四郎の理想の世界を存分にお楽しみください。欲しい…!《地獄極楽めぐり図》ステッカー河鍋暁斎《地獄極楽めぐり図》 明治2~5年(1869~72) 静嘉堂蔵 ※会期中場面替えあり本展では、河鍋暁斎の《地獄極楽めぐり図》も展示されています。本作は、日本橋の小間物問屋・勝田五兵衛の愛娘である田鶴(たつ)の追善供養のために描かれたもの。14歳で亡くなった少女が、地獄を見物したり、閻魔大王と宴会したりしながら極楽にたどり着く奇抜な物語です。現世と同じようにあの世でも楽しく過ごす少女の姿が生き生きと描かれた本作品は、暁斎の代表作のひとつです。《地獄極楽めぐり図》ステッカー 2種 各¥700静嘉堂のミュージアムショップでは、この《地獄極楽めぐり図》をモチーフにしたステッカーも販売中。「旅立ち~再会編」と「冥界見物~極楽往生編」の二種類あり、仏様に見守られながら極楽に向かう田鶴のさまざまな姿がステッカーになっています。小さなグッズですが、暁斎の鮮やかな色も再現され、画力の高さが感じ取れます。「ブランクーシ本質を象る」コンスタンティン・ブランクーシ《接吻》1907-10年、石膏、石橋財団アーティゾン美術館蔵JR東京駅の八重洲中央口から徒歩5分で行けるアーティゾン美術館では、現在「ブランクーシ本質を象る」が開かれています。本展では、ルーマニア出身の彫刻家、コンスタンティン・ブランクーシ(1876~1957)の彫刻作品を中心に、絵画や写真作品も展示。ブランクーシ・エステートをはじめ、国内外から集められた作品約90点が紹介されています。20世紀彫刻を代表する作家のひとりであるブランクーシは、ブカレスト国立美術学校に学んだあとフランスに渡り、ロダンのアトリエで助手を務めます。しかし約一か月でロダンのもとを離れ、独自の造形を追求して前衛的な作品を生み出し、アメリカなどで高く評価されました。アーティゾン美術館学芸員の島本英明さんは、本展について次のように解説。島本さんブランクーシは、まとまった数の作品を集めるのが簡単ではないアーティストです。今回は国内外の美術館や機関、個人コレクターなどからお借りし、彫刻作品を23点揃えることができました。特に、早い時期の作品が充実しています。また、ブランクーシにとっては写真も大切な要素のひとつでした。彼は自分の作品を写真に撮り、創作を再解釈していました。会場では、彫刻を中心に、関連する写真や絵画をあわせて展示しています。かわいい…!モフモフ系ワンコのぬいぐるみアーティゾン美術館ミュージアムショップ美術館のミュージアムショップでは、本展のオリジナルグッズが充実。アーティゾン美術館が所蔵するブランクーシの傑作《接吻》のグラスやTシャツ、キーホルダーなどもあります。ぬいぐるみ¥1,650ちょっと変わり種のグッズは、モフモフ系ワンコのぬいぐるみです。これはブランクーシの愛犬をモチーフに製作されたもので、お顔もキュート。ブランクーシは「白」にこだわりがあったそうで、アトリエの床も壁も白く、自分の服装も愛犬も白でした。本展の会場では、彼のアトリエをイメージした展示室もあるので、ぜひそちらで「白」へのこだわりも体感してみてください。Information特別展「画鬼 河鍋暁斎×鬼才 松浦武四郎『地獄極楽めぐり図』からリアル武四郎涅槃図まで」会期:2024年4月13日(土)~6月9日(日)場所:静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)開館時間:10:00~17:00※土曜日は 18:00、第4水曜日は20:00 閉館※入館は閉館の30分前まで休館日:月曜日、5月7日(火)※ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・祝)は開館入館料:一般 ¥ 1,500、大高生 ¥ 1,000、中学生以下無料「ブランクーシ本質を象る」会期:2024年3月30日(土)~7月7日(日)場所:アーティゾン美術館(6階展示室)開館時間:10:00~18:00(5月3日を除く金曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで休館日:月曜日(4月29日、5月6日は開館)、4月30日、5月7日入館料:ウェブ予約チケット¥1,800円、窓口販売チケット¥2,000(予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます)学生無料(高校生以上要ウェブ予約)同時開催:石橋財団コレクション選(5・4階 展示室)特集コーナー展示清水多嘉示(4階 展示室)
2024年05月05日展覧会「佐倉市市制施行70周年記念 エドワード・ゴーリーを巡る旅」が、千葉の佐倉市立美術館にて、2024年6月23日(日)まで開催される。東京の渋谷区立松濤美術館でも開催された巡回展だ。エドワード・ゴーリーの幅広い作品を紹介エドワード・ゴーリーは、20世紀後半に活躍したアメリカの絵本作家だ。『うろんな客』や『不幸な子供』など、不思議な世界観とモノトーンの緻密な線描による絵本で知られるほか、挿絵、舞台や衣装のデザイン、演劇やバレエのポスターなど、幅広い分野でその才能を発揮している。展覧会「佐倉市市制施行70周年記念 エドワード・ゴーリーを巡る旅」では、ゴーリーの作品を、「子ども」や「不思議な生き物」、「舞台芸術」といったテーマを軸に紹介。『うろんな客』や『不幸な子供』、『狂瀾怒濤』、『蒼い時』をはじめ、ゴーリーが手がけた絵本の挿絵原画など、約250点の作品や資料を公開する。また、絵本に加えて、『ドラキュラ・トイシアター』表紙の原画など、舞台にまつわる作品も紹介するなど、ゴーリーの幅広い仕事にふれることができる機会となっている。展覧会概要展覧会「佐倉市市制施行70周年記念 エドワード・ゴーリーを巡る旅」会期:2024年4月20日(土)~6月23日(日) 会期中に展示替えあり[前期 4月20日(土)〜5月19日(日) / 後期 5月21日(火)〜6月23日(日)]会場:佐倉市立美術館 2階展示室住所:千葉県佐倉市新町210開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)休館日:月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)観覧料:一般 800円(640円)、大学生 600円(480円)、高校生以下 無料※( )内は20名以上の団体料金※障害者手帳の所持者本人および介助者1名は無料※リピーター割引:前回観覧時の半券の所持者は2割引【問い合わせ先】佐倉市立美術館TEL:043-485-7851This Exhibition has been planned and originally curated by the Edward Gorey House with the official permission of the Edward Gorey Charitable Trust
2024年05月03日東京ディズニーシー8番目の新テーマポート「ファンタジースプリングス」のグランドオープンに先駆け、エリア内の様子が一部解禁された。解禁された動画と写真で紹介するエリアは、東京ディズニーシーのロストリバーデルタとアラビアンコーストの間を抜けた先にあるファンタジースプリングスの入口、「ファンタジースプリングス・エントリーウェイ」にある魔法の泉。ここではディズニー映画『ピーター・パン』、『アナと雪の女王』、『塔の上のラプンツェル』の世界を表しており、ピーターパン、アナとエルサ、ラプンツェルをはじめとするキャラクターの岩を中心に草花が咲きほこり、滝が流れている。ディズニー映画の世界を表現した魔法の泉が、ゲストをディズニーファンタジーの世界へと導くのだ。このほかにも「ファンタジースプリングス」内には、ディズニー映画『シンデレラ』や『美女と野獣』、『リトル・マーメイド』、『ふしぎの国のアリス』など様々な魔法の泉が存在する。6月6日(木)にグランドオープンする「ファンタジースプリングス」で、“魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界”を見つけてみては。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) 2024 DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年04月28日2024年5月19日(日)より、練馬区立美術館では、『三島喜美代―未来への記憶』を開催する。70年にわたるキャリアを誇る彼女の、意外にも東京の美術館では初の個展である。印刷物を陶に転写した作品が知られる三島喜美代(1932-)は、近年、国内外で急速に評価が高まっているアーティストである。1950年代に、絵画を出発点に現代美術家としての活動を開始した彼女は、60年代には新聞や雑誌などの印刷物をコラージュした作品や、シルクスクリーンを用いた平面作品を制作するようになり、70年代に入ると、印刷物を陶に転写して焼成する「割れる印刷物」を手掛けて注目を集めた。三島喜美代 《覇》 1960年 個人蔵日々発行され、膨大な情報をあふれさせる印刷物と、硬くて安定しているかに見えながら割れやすく脆い陶。その組み合わせは、当初、氾濫する情報に埋没していく恐怖や不安の象徴だったが、三島の意識は次第に、情報発信源である新聞や雑誌がすぐにゴミになっていくことへと移り、以後は、空き缶など身近なゴミを陶で再現したり、鉄くずなどの廃材を作品に取り込むなど、一貫して情報とゴミをテーマに制作を続けている。三島喜美代 《Work 17-C》 2017年ポーラ美術館 写真撮影:中川忠明写真提供:艸居そんな彼女の創作の軌跡を紹介する同展の見どころは、三島の最大規模のインスタレーション《20世紀の記憶》である。20世紀の100年間から抜き出した新聞記事を転写した耐火レンガが、約1万個も床に敷き詰められた、情報の廃墟のような光景は、言葉を失うほどに衝撃的だ。また一般的に陶の作家として知られる三島の、初期の絵画作品が一堂にそろうのも興味深い。1950年代の油彩画に、60年代以降の新聞や雑誌などをコラージュしたり、シルクスクリーンを取り入れたりした平面作品は、70年代以降の立体作品にどうリンクしていくのか? 三島喜美代の世界をより深く知ることができる、大変貴重な機会である。<開催概要>『三島喜美代―未来への記憶』会期:2024年5月19日(日)~7月7日(日)会場:練馬区立美術館休館日:月曜時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)料金:一般1,000円 、大高・65~74歳800円公式サイト:
2024年04月25日展覧会「マツオヒロミ展 ~レトロモダンファンタジア~」が東京・弥生美術館にて、2024年6月30日(日)まで開催される。レトロモダンな世界を描くイラストレーター・マツオヒロミマツオヒロミは、レトロモダンな世界を美麗に描いた作品で人気のイラストレーター。色香を湛えた女性像をはじめ、衣装・装飾品・建物・ロゴなど、画面の隅々にまでレトロで和モダンな世界観を詰め込んでいる。マツオヒロミは、明治・大正・昭和初期を主に作品の舞台に取り上げており、作画の際には徹底的な資料研究を重ねた上、独自のアレンジを加えているのが特徴だ。マツオヒロミ初の東京での個展展覧会「マツオヒロミ展 ~レトロモダンファンタジア~」は、そんなマツオヒロミの東京初個展となる。会場では、8ページ程度のショート漫画を描くマツオヒロミならではのイラストレーションに漫画を添えたコミック&イラストの作品や、最新作を展示する。たとえば、創刊100周年を迎える女性誌『ロンド』という設定で、記事や広告、関わった人々のエピソードを描いた近著『マガジンロンド』の中から、1922年の創刊号から2022年の最新刊まで『ロンド』の“実物”がずらりと並ぶ。マツオヒロミと弥生美術館がタッグを組み、実物の制作を行っているそう。作中の百貨店や古書店を再現また、代表作の『百貨店ワルツ』で描かれた三紅百貨店を展示室内に再現。1階服飾雑貨部、2階美粧部、3階呉服部といったエリアが再現され、作品世界への没入体験が可能だ。加えて、『マガジンロンド』のヒロイン・ジンノがオーナーをつとめる古書店「ル・ソレイユ」の再現も。創作のヒントとなった弥生美術館収蔵資料も併せて展示される。【詳細】「マツオヒロミ展 ~レトロモダンファンタジア~」会期:2024年4月6日(土)~6月30日(日)会場:弥生美術館 1階~2階住所:東京都文京区弥生2-4-3休館日:月曜日、5月7日(火)※ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)料金:一般 1,000円、大高生 900円、中小生 500円※竹久夢二美術館にて同時開催される「夢二がえがく動物ワンダーランド ~大正ロマンのイラスト&デザインを中心に~」と2館あわせて鑑賞可能。【問い合わせ先】弥生美術館TEL:03-3812-0012
2024年04月15日東京・上野にある国立西洋美術館で「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」が開催されています。かなり長いタイトルがつけられたユニークな本展について、研究員さんのお話や展示風景などをレポートします!“死者の作品しかない美術館”に現代アートが集結!国立西洋美術館入り口付近※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 328本展では、国立西洋美術館で史上初となる「現代アーティストたちが制作した作品」を展示。同美術館が所蔵するコレクションにインスパイアされて新たに制作された作品など、20組以上のさまざまな世代のアーティストたちによる多彩なジャンルのアート作品が紹介されています。本展を担当された国立西洋美術館主任研究員の新藤淳さんは、開催の経緯について次のように述べています。新藤さんこの展覧会は、ひとつの問いからはじまりました。国立西洋美術館は、生きている作家の作品は収められていない状態が続いている、つまり“死者の作品しか存在しない美術館”なのですが、生きているアーティストたちも招いたほうがいいのではないか、という問いです。なぜなら、この美術館には生きたアーティストたちの糧となるために建てられた歴史があるからです。美術館の母体となった「松方コレクション」を築いた松方幸次郎は、当時日本にいた多くの絵描きたちに本物の油絵を見せてあげたいという思いから、コレクションを集めていきました。未来の芸術をつくるアーティストたちの刺激になってほしいという願いが込められていたと考えられるこの美術館に、今生きているアーティストたちの方々を招き、問いを投げかける形で展覧会を構成しました。章タイトルがユニーク!左:ポール・セザンヌ《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》(1885-86)、右:内藤礼《color beginning》(2022-23)では、展示作品のなかから、特に印象に残った作品をいくつかご紹介していきます。まず、全体を通してユニークだと思ったのは、各章のタイトル。問いかけるスタイルで、末尾にクエスチョンマークがついています。例えば最初の0章は、「アーティストのために建った美術館?」。この章では、「国立西洋美術館はアーティストのために建ったのではなかったか?」という問いかけを象徴する作品や資料が紹介され、コレクションを築いた松方幸次郎の肖像画や、美術館の基本設計を担当したフランスの建築家、ル・コルビュジエのスケッチなどが並んでいます。続く1章のタイトルは、「ここはいかなる記憶の磁場となってきたか?」。1章で目を引いたのは、内藤礼のアクリル絵画《color beginning》。本作品の隣には、国立西洋美術館の所蔵作品であるポール・セザンヌの油彩画《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》が並び、この二作品だけ、ほかのアーティストたちの作品とは離れ、大きな壁で仕切られた端っこにある静かな空間に展示されています。解説によると、セザンヌの『葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々』の隣に、自身の絵画を距離をあけて展示する、というプランを内藤が提案。この展示室を見た感想としては、シンプルに、居心地のいい空間だと思いました。イケアの家具が展示室に!?展示風景より、小田原のどかの作品など続く2章「日本に『西洋美術館』があることをどう考えるか?」では、靴を脱いだ空間で鑑賞する小田原のどかの作品群がユニークです。彫刻家の小田原は、国立西洋美術館の彫刻が免震用台座のうえに展示されていることに興味を示し、彫刻を「転倒」させたインスタレーションを制作。まっすぐ立っているのが当たり前、というイメージがある彫刻が倒れている光景は、なかなかインパクトがあります。彫刻の「転倒」と、人間が思想的に「転向」することを重ね合わせているそうで、深いテーマが含まれた作品です。展示風景より、鷹野隆大の写真など4章「ここは多種の生/性の場となりうるか?」では、ショールームのような、あるいは友人の部屋のような不思議な展示室が出現。写真家の鷹野隆大によるプロジェクトで、彼の写真とイケアの家具、国立西洋美術館の所蔵作品などが並び、かなり異質な光景を見ることができます。解説によると、鷹野は手ごろに買えるイケアの家具が並ぶ日常空間に、個人ではけっして買えない国立西洋美術館の芸術作品を飾ることで生まれる違和感がおもしろいと感じた、とのこと。実際、この部屋に入るとすごくミスマッチな感じがして、なんとも落ち着かない気分になりました。展示風景より、弓指寛治の作品など反─幕間劇─のセクションでは、弓指寛治によるカラフルで強烈な作品群を展示。美術館とは思えない空間で、どこかの学園祭やイベントに迷い込んだ気分になります。国立西洋美術館のある上野公園は、文化エリアといわれていますが、路上生活者の方々も暮らしていました。弓指は、それらの人々にフォーカスし、路上生活者の多い近隣エリアに約1年通った経験をもとに絵画などを制作しました。手前:竹村京《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》(2023-24)釡糸、絹オーガンジー作家蔵、奥:クロード・モネ《睡蓮、柳の反映》(1916)5章「ここは作品たちが生きる場か?」では、竹村京の《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》と、クロード・モネの《睡蓮、柳の反映》の組み合わせに目を引かれます。国立西洋美術館が所蔵するモネの本作品は、一部が破損した状態のままで保存されていますが、絹糸などを使った竹村の作品と重ねて見ると、まったく新しいタイプの非常に美しいアートに見えます。照明の効果もあると思いますが、布を通して見るとモネの絵が光を放ち、睡蓮の浮かぶ水面が揺れているように感じました。桜と一緒に…!本展ではほかにも映像作品や陶芸、詩なども含めたバラエティー豊かな展示作品が揃っています。性的な表現を含む映像などもあり、テーマやメッセージが含まれているものも多く、見ごたえ抜群です。国立西洋美術館で、これほど多くの現代アーティストたちによる刺激的な作品を見られる機会は、今後あるかどうかわかりません。ちょうど上野ではお花見シーズンに入っていますので、ぜひ桜と一緒に、このユニークな展覧会をご覧になってみてください。Information会期:2024年3月12日(火)~5月12日(日)開館時間:9:30~17:30(金・土曜日、4月28日(日)、4月29日(月・祝)、5月5日(日・祝)、5月6日(月・休)は9:30~20:00)※入館は閉館の30分前まで会場:国立西洋美術館企画展示室休館日:月曜日、5月7日(火)(ただし、3月25日(月)、4月29日(月・祝) 、4月30日(火)、5月6日(月・休)は開館)観覧料:一般 ¥2,000、大学生 ¥1,300、高校生 ¥1,000、中学生以下無料
2024年04月07日箱根ガラスの森美術館では、2024年初夏所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスと祝祭の都」を、2024年4月27日(土)から7月15日(月)まで開催する。祝祭にふわさしい華やかなヴェネチアン・グラス16世紀頃のヴェネチア共和国は、絹織物や陶磁器、香辛料など、さまざまな物品が海上交易によって運び込まれるなど、東地中海の覇者として君臨していた。しかし海は、莫大な富をもたらすばかりでなく、制海権をめぐる争いやペストの流行など、災厄をも招き入れる存在であった。こうした困難から立ち上がるためにヴェネチアが選んだ方法が、祝祭である。海上支配を宣言する「海との結婚」、ペスト終息に感謝を捧げる「レデントーレ祭」や「サルーテ教会祭」、歓楽の都として有名となる契機となった「カーニバル(謝肉祭)」など、祝祭は国家をまとめる政治手段でもあったのだ。これらの祝祭は、形を変えつつも現在まで続いている。2024年初夏所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスと祝祭の都」では、箱根ガラスの森美術館の所蔵作品より、ヴェネチアの祝祭にふわさしい華やかなヴェネチアン・グラスを公開。あわせて、写真家・坪谷隆によるヴェネチアン・カーニバルの写真作品も展示する。展覧会概要2024年初夏所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスと祝祭の都」会期:2024年4月27日(土)~7月15日(月) 会期中無休会場:箱根ガラスの森美術館住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48開館時間:10:00〜17:30(入館は17:00まで)入館料:大人 1,800円、高校・大学生 1,300円、小・中学生 600円、65歳以上 1,700円【問い合わせ先】箱根ガラスの森美術館TEL:0460-86-3111
2024年04月05日企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」が、東京都美術館にて、2024年7月20日(土)から10月9日(水)まで開催される。自然と関わりつつ制作を行う現代作家に着目企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」は、自然に深く関わりつつ制作を行う5人の現代作家、榎本裕一、川村喜一、倉科光子、ふるさかはるか、ミロコマチコを紹介する展覧会だ。写真、木版画、油彩画、水彩画、インスタレーションなど、さまざまな作品を通して、自然と人の関係性に光をあててゆく。たとえは、榎本裕一は、2018年より北海道の根室にもアトリエを構え、冬の景色をモチーフに制作を行ってきた。近年取り組んでいるのが、アトリエ近くの自然の光景が偶然に織りなす形に着想した作品。一見すると抽象画のように思える油彩画は、よく見れば風景が浮かび上がるものとなっている。本展では、雪の湖面を表す新作などを展示する。また、ふるさかはるかは、青森で自然とともに生きる人々に取材を重ねつつ活動。自身が採取した土や、自ら育てた藍から絵具を作り、木の形や木目を活かして版木を手がけるなど、自然と関わる手仕事としての木版画に取り組んでいる。本展では、取材地の漆を使った大きな木版画を制作し、会場の空間に合わせた展示を展開する。本展の作品は、未開の大自然ではなく、自然と人の暮らしが重なる場で育まれたものだ。そこには、生命の輝きや自然の驚異ばかりでなく、都市生活では希薄になりやすい、人の力の及ばない自然への畏怖と敬意をも感じることができるだろう。展覧会概要企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」会期:2024年7月20日(土)~10月9日(水)会場:東京都美術館 ギャラリーA・B・C住所:東京都台東区上野公園8-36開室時間:9:30~17:30(金曜日は20:00まで)※入室はいずれも閉室30分前まで休室日:月曜日(8月12日(月・振)、9月16日(月・祝)・23日(月・振)は開室)、9月17日(火)・24日(火)観覧料:一般 1,100円、大学生・専門学校生 700円、65歳以上 800円、高校生以下 無料※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳の所持者および付添者(1名まで)は無料(証明できるものを要提示)※同時期開催の特別展「デ・キリコ展」「田中一村展奄美の光 魂の絵画」のチケットを提示することで、各料金より300円引き■出品作家榎本裕一、川村喜一、倉科光子、ふるさかはるか、ミロコマチコ【問い合わせ先】東京都美術館TEL:03-3823-6921
2024年04月02日東京工芸大学(学長:吉野弘章、所在地:東京都中野区、以下 本学)は3月29日(金)に、多年にわたり日本写真文化のために大きく貢献したことが評価され、公益社団法人日本写真協会(以下 日本写真協会)が主催する2024年日本写真協会賞にて「功労賞」を受賞しました。教育機関としては、初の受賞となります。この賞は、日本写真協会が毎年6月1日(写真の日)を記念して、我が国の写真文化活動に顕著な功績が認められた個人・団体に対して表彰するものです。本学は、1923年に日本初の写真専門の高等教育機関である小西寫眞専門学校を前身として創立し2023年に創立100周年を迎えました。本学一世紀の歴史は、そのまま日本の写真産業と写真文化の歴史100年とも言え、本学がこれまで輩出した歴代の卒業生が日本の写真界・産業界に与えた人的功績が認められ、この度「2024日本写真協会賞 功労賞」を受賞しました。6月3日(月)に東京・千代田区の九段会館テラスで表彰式が行われる予定です。本学の前身である小西寫眞専門学校は1923年、大学と同様に「学士」の学位を写真で取得できる唯一の高等教育機関としてスタートしました。戦後、新しい学制の下で1950年に東京写真短期大学として再出発しましたが、カメラやフイルム製造が日本の輸出を担う重要な産業へと成長し、写真に携わる人材の需要が増大したことを受け、1966年に4年制の東京写真大学を開学しました。1977年に現在の東京工芸大学へと改称し、テクノロジーとアートが融合する写真の教育を原点として、現在では工学部と芸術学部という二つの学部からなる特色ある総合大学へと発展しています。創立以来、本学は多くの人材を輩出し日本の写真界に貢献してきました。文化功労者に選出された渡辺義雄(1990年)、田沼武能(2003年、2019年に写真家として初めて文化勲章受章)、細江英公(2010年)などは、写真家として一時代を築いただけでなく、写真界の要職を歴任し、写真文化の牽引者としても大きな役割を果たしました。また、1950年に世界で初めて胃カメラの開発に成功した杉浦睦夫など、産業界にも多くの人材を送り出してきました。近年では、権威ある新人賞である木村伊兵衛写真賞を2007年に本城直季、2008年に岡田敦、また2022年に吉田志穂、2023年に新田樹と、二度にわたって二年連続受賞するなど、多くの出身写真家が高い評価を得ており、教育機関として優れた実績を誇ります。2023年には、創立100周年記念展「写真から100年」を東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内)で開催。本学の歴史と伝統をたどりながら、東京工芸大学と日本写真界の関わりや、テクノロジーとアートが融合した写真の教育と研究を原点に、工学部と芸術学部を擁する総合大学へと発展した本学の昔・今・未来を4部構成で紹介しました。2024年に創立101年目を迎え、新たな一歩を踏み出した本学は、テクノロジーだけでも、アートだけでも実現しない、新たな眼差しで、これからも未来に挑み続けます。■東京工芸大学東京工芸大学は1923(大正12)年に創設された「小西寫眞(写真)専門学校」を前身とし、創設当初からテクノロジーとアートを融合した無限の可能性を追究し続けてきました。2023年に創立100周年を迎えました。【URL】 ■関連記事工芸ヒストリー: ■日本写真協会賞毎年6月1日「写真の日」には、「日本写真協会賞」の表彰がおこなわれています。日本の写真界や、写真文化に顕著な貢献をした個人や団体に対して贈られます。日本写真協会の正会員、並びに協会が委嘱するノミネーター(有識者の方々)によって、受賞者として相応しい候補者が推薦され、その中から当該年度の日本写真協会賞選考会が各賞の受賞者を決定します。国際賞、功労賞、作家賞、学芸賞、新人賞の各賞が設けられています。【URL】 ■日本写真協会日本写真協会(PSJ)は、1952年に写真を通じて国際親善の推進、文化の発展に寄与することを目的として設立された団体で、写真に関わる総合的な文化団体として活動しています。創立当初の校舎 中央奥に大きな採光窓がある写場の建物が見える創立時の写場での撮影実習 最先端の設備や機器を完備していた現在の東京工芸大学中野キャンパス東京工芸大学 創立100周年記念展「写真から100年」東京工芸大学 創立100周年記念展「写真から100年」会場写真 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月29日東京都現代美術館では、2024年4月6日(土)より『ホー・ツーニェンエージェントのA』展を開催する。シンガポールを拠点に活動するアーティスト、ホー・ツーニェン(1976-)の個展である。映像やヴィデオ・インスタレーション、パフォーマンスの分野で高い評価を得ているホー・ツーニェンは、幅広い資料や言説を参照し、再編成することで、東南アジアの歴史的な出来事や、思想、個人または集団的な主体性や文化的アイデンティティなどを描き出してきた。同展では、彼の最初期の作品を含む6点の映像インスタレーションと国内初公開の最新作で、彼の歴史的探求の軌跡を探る。まず2003年に制作された《ウタマ—歴史に現れたる名はすべて我なり》は、ホーが監督と脚本を務めたデビュー作。シンガポールという国名を命名したとされるサン・ニラ・ウタマに関する諸説をめぐりながら、イギリス人植民地行政官による近代の建国物語を解体する。《ウタマ―歴史に現れたる名はすべて我なり》 2003年《一頭あるいは数頭のトラ》(2017年)は、トラを人間の祖先とする信仰や、第二次世界大戦中、「マレーのトラ」といわれた陸軍軍人・山下奉文など、トラにまつわるエピソードで構成された3Dアニメーションによる作品だ。姿を変え続けるトラと人間を介して、シンガポールの支配と被支配の歴史を物語る。こうした作品の基盤となるプロジェクトが「東南アジアの批評辞典」だ。同展では、東南アジアに関連するAからZのキーワードとイメージが、アルゴリズムで都度組み合わされる映像作品《CDOSEA》(2017年-)を展示する。《ヴォイス・オブ・ヴォイド―虚無の声》2021年、展示風景 撮影:三嶋一路写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]ホーの新たな展開ともいえる最新作が《時間(タイム)のT》。ホーが引用し、アニメーション化した映像の断片が、アルゴリズムによって時間の様々な側面とスケールを描き出すシークエンスに編成される。会期中は、ギャラリートークや読書会など関連プログラムの開催も。参加方法や詳細は、美術館のウェブサイトで確認を。<開催概要>『ホー・ツーニェンエージェントのA』会期:2024年4月6日(土)~7月7日(日)会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)料金:一般1,500円、大学・65歳以上1,100円、高中600円展覧会ページ:
2024年03月28日植島美術館(UESHIMA MUSEUM)が、2024年6月1日(土)、東京・渋谷にオープン。12月末まで、オープニング展を開催する。“同時代性”をテーマにした現代アートを展示“同時代性”をテーマに、国内外の幅広い現代アーティストの作品を擁する個人コレクション「植島コレクション(UESHIMA COLLECTION)」。ゲルハルト・リヒターやアンディ・ウォーホル、オラファー・エリアソン、塩田千春、宮永愛子、名和晃平、奈良美智といったアーティストたちの作品を所蔵している。今回オープンする植島美術館では、「植島コレクション」から選りすぐった作品を一般公開する。植島美術館のオープニング展植島美術館のオープニング展では、地下1階から5階までの各フロアにテーマを設定。「絵画における抽象ーその開拓精神」や「女性画家のまなざし」など、それぞれのテーマ沿って、多彩なアーティストの作品を紹介していく。地下1階「絵画における抽象ーその開拓精神」地下1階のテーマは「絵画における抽象ーその開拓精神」。絵画が時代遅れとされつつあった1970年代に、絵画の新たな世界を提示したベルナール・フリズをはじめ、前衛芸術を牽引したカタリーナ・グロッセ、スペインやドイツで東洋と西洋の異なる精神性を横断しながら創作を行ったイケムラ・レイコなどの作品が展示される。1階・2階「同時代の表現、個の表現世界」1階・2階では、「同時代の表現、個の表現世界」というテーマのもと、様々なメディア・手法・国・地域の作品を、個々のアーティストにフォーカスしながら紹介。アイロニカルな視点で日常世界を表現するライアン・ガンダーや、ミニマルアートを代表するダン・フレヴィンのほか、池田亮司にオラファー・エリアソン、塩田千春、タジマミカ、チームラボ、村上隆などの世界を味わうことができる。3階「女性画家のまなざし」3階では、「女性画家のまなざし」と題し、世代の近い日本人女性作家たちそれぞれが捉える風景や、そこから描き出す心象に着目。訪れた土地での出来事や経験を作品に落とし込む津上みゆき、デジタル環境に囲まれた現代社会と自身の日常を織り交ぜた作品を展開する今津景などがピックアップされる。4階「変わるもの、消えゆくもの」4階は「変わるもの、消えゆくもの」がテーマ。小さな部屋から世界の広がりを思う憧憬のまなざしとその夢の儚さを表現した、さわひらきの《/home, /home (absence)》からスタートし、ナフタレンの“変化”に着目した宮永愛子の作品や、高温で流体となったガラスが印象的な三嶋りつ恵の作品などが並べられる。5階「松本陽子の絵画」5階では、油画が中心となっていた日本の抽象表現において、アクリル絵具を用いた絵画を探究してきた松本陽子の大型作品を展示。激しいエネルギーと自由な身体性から描き出すユニークな表現に注目だ。【詳細】植島美術館 オープンオープン日:2024年6月1日(土)住所:東京都渋谷区渋谷1-21-18 渋谷教育学園 植島タワー入館料:一般 1,500円/中高生 1,000円/小学生以下 無料休館日:月曜、日曜、祝日■オープニング展開催期間:2024年6月1日(土)〜12月末時間:11:00〜17:00(最終入場 16:00)※来館予約が必要。※4階および5階は土曜日のみ公開。
2024年03月14日「Award of the Bouquet」を行うジャパンフラワーアレンジメントアソシエーション(所在地:東京都中央区、代表:赤澤由加里、以下 JFA)は、東京都・明治記念館で3月8日~3月15日にブライダルブーケコンテスト展示会「Award of the Bouquet 2024 in 明治記念館 (主催:JFA)」を開催します。期間中は、生花を使ったブーケを始めプリザーブドフラワー、アーティフィシャルフラワーなど多岐にわたる種類のブーケを実際に見ていただき投票可能です。アワード当日のブーケ展示の様子「Award of the Bouquet 2024 in 明治記念館」詳細: ■展示概要全国で活躍中のフラワーデザイナーがこのコンテストのために制作した、世界で一つのオリジナルブライダルブーケ。エントリー後、第一次審査を通過した45点のブーケを一堂に集め展示。作品は生花を始め、長く記念に残すことができるプリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーなど使用花材も自由。また応募デザイナーも資格不問のため、門戸を広く開き、花をより身近に感じてもらうことで花業界の活性化を図るイベントです。昨年の予選通過ブーケ展示の様子<展示の目的>無料で一般公開展示されるブーケは、期間内に展示会場とWEBとで行われる一般投票、また後援企業による企業賞を授与されます。授与については3月15日(金)に同記念館内「芙蓉の間」で行われるアワード(表彰式)で、7名のブライダルモデルと制作デザイナー42名による模擬挙式スタイルで発表。第一次審査通過デザイナーは以下の通り。(あいうえお順、敬称略)浅野芳子(東京都)、芦崎奈央(埼玉県)、網島紀栄(大阪府)、阿部靖恵(東京都)、今田妙(大阪府)、伊藤芽美(長崎県)、岡上香奈江(静岡県)、岡野はるか(東京都)、鍵谷治美(奈良県)、片平由希子(福島県)、片山麻衣(埼玉県)、金住富子(茨木県)、川内貴美子(静岡県)、川北麻子(三重県)、栗原裕子(東京都)、小泉昌代(静岡県)、小島桂子(滋賀県)、近藤眞子(徳島県)、佐桑恵子(岡山県)、佐藤忍(埼玉県)、佐藤玲菜(群馬県)、須田幸子(埼玉県)、青海美保子(大阪府)、島津美加(東京都)、菅沼結衣(埼玉県)、高橋直子(埼玉県)、田中美恵(大阪府)、土田晴子(大阪府)、中江久美子(大阪府)、長谷川友枝(東京都)、長谷川由味子(東京都)、原田まり子(東京都)、マダム玲(東京都)、松永亜紀枝(埼玉県)、馬渕文子(埼玉県)、丸山智美(静岡県)、村田倫代(静岡県)、村松小鶴枝(静岡県)、山口裕子(兵庫県)、YUKIE(神奈川県)、弓削田典子(埼玉県)、吉原陽咲子(静岡県)※WEB投票URL: 昨年グランプリ受賞の片山麻衣さんとエスコート役の尺八奏者Kenshi Maedaさん、主催代表赤澤由加里<展示品目>・ブライダルブーケオーソドックスで変わらぬ人気のデザインのものからコンテスト作品ならではのアーティスティックなデザイン、またウェディングドレス用の白いブーケからお色直し用のカラフルなブーケと色とりどりのものが楽しめます。・越前和紙を使った和テイストの新しいブーケ長い歴史を誇る越前和紙を使い、地元女性の手仕事でひとつひとつ丹念に手作りされたお花たちで作られるブライダルブーケ。日本の伝統文化を現在につなげるアート。参考作品。*投票時間:<会場> 2024年3月8日(金)13:00~3月14日(木)18:00<WEB> 2024年3月8日(金)13:00~3月14日(木)23:59会期中は毎日10時~18時*投票に参加された方には謝礼として明治記念館内で使用できる呈茶券(割引券)をプレゼント。ブーケと一緒に春の庭園も楽しめます。*アワード参加のみ事前予約・料金(飲食代含む)22,000円が必要(3月12日受付締切)■「Award of the Bouquet 2024 in 明治記念館」概要開催日時 : 3月8日(金)~3月15日(金) 10:00~18:00(最終日は表彰式出席者と事前申込者のみ参加可)会場 : 明治記念館 本館玄関車寄せ脇スペース〒107-8507 東京都港区元赤坂2丁目2-23アクセス : JR中央・総武線「信濃町」駅徒歩3分参加費 : 一般公開展示 無料アワード参加費 22,000円(フレンチコース料金/飲物代/税込)対象 : 花が好きな方、ブライダルに興味がある方、結婚式を控えている方定員(最終日): 20名(一般席)申込方法 : メールまたは電話にて主催 : 一般社団法人International Remote Instructors Associationジャパンフラワーアレンジメントアソシエーション後援 : アスカ商会、アンナサッカ、ジェイフラッグ、東京堂、ニナリッチブライダル、フォーシーズンズプレス、横浜ディスプレイミュージアム、La Nature、LEXUS川口詳細URL : ■会社概要商号 : ジャパンフラワーアレンジメントアソシエーション代表者 : 代表 赤澤由加里所在地 : 〒104-0061 東京都中央区銀座6-13-16 UCF5階設立 : 2017年9月事業内容: フラワーアレンジメント教室運営事業、イベント事業URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】ジャパンフラワーアレンジメントアソシエーション お客様相談窓口TEL:03-6869-9374お問い合わせフォーム: info@j-flower.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月07日一流店の味を極めてきたシェフが出会った、築150年の都指定有形文化財の建物“東京もひとつの地方”。東京にもいい食材がたくさんあるこの場所で伝えていきたい“新たな東京の魅力”一流店の味を極めてきたシェフが出会った、築150年の都指定有形文化財の建物築150年の都指定有形文化財の建物の内部は、温かみを残しつつモダンに改装。シェフが目の前で料理を仕上げるカウンターテーブルは7席都心から車でも電車でも約1時間と、気軽に豊かな自然と澄んだ空気に触れることができる、東京・あきる野市。この地を新たなスタートの地として選んだのは、帝国ホテルのメインダイニング【レ セゾン】でのスーシェフを担うなど、一流店の味を極めてきた松尾直幹(マツオナオキ)さんです。1982年、東京都西多摩生まれ。料理専門学校卒業後、推薦状を手に「帝国ホテル」へ。メインダイニング【レ セゾン】でスーシェフを担うなど料理人として21年勤務したのち、2023年10月に自身がオーナーシェフを務める【L’Arbre(ラルブル)】を開業「僕はもともと隣のとなり町、西多摩の瑞穂町出身なんですが、あきる野市はもともと環境がよいため、有機農法で野菜をつくる農家さんが多くいました。その中でも農薬どころか有機物も使用しない育て方をされていた農家さんと出会い、僕も勉強してみたいという気持ちがあったので、【レ セゾン】時代の約9年前から自分で耕作を始め、近隣農家さんと一緒に畑を耕させてもらって約3年。今もここから約5分の場所で、30平方メートルほどの畑をお借りして、お店で使用する野菜などを育てさせてもらっています。その農家さんが、僕が西東京でお店をやりたいと思っていることを、周りの方に話してくださっていたおかげで、この建物のオーナーさんとのご縁に繋がりました」都指定有形文化財(建造物)である「小机家住宅」の建築面積は約90平米。当時は珍しかった洋風列柱廊や2階のバルコニーなどが配されている松尾さんが見た瞬間に「この場所でレストランを開きたい」と心を動かされたという建物は、都指定有形文化財(建造物)「小机(こづくえ)家住宅」。江戸時代に山林業で富を築いた小机家が、1875年(明治8年)頃に建てた木造2階建ての土蔵造りで、約150年前の建築とは思えぬ洋風の建築物に圧倒されます。「五日市の方たちでも、お店ができるまではこの建物自体をあまり知らない人がいたと思うんですが、改めて文化財である建物を認識していただいて、さらに食事を楽しみながら建物の内部を観ていただける機会にも繋がると思っています」カウンターで食事をとった後に、個室でゆっくりお茶を楽しむお客さまもいらっしゃるそう洋風の外観とはうってかわり、内部は伝統的な四間取りの形式を持ち、和風の意匠。メインのカウンターテーブル7席のほか、4名テーブルを据えた畳の個室が3部屋あり、臨機応変に個室を繋げることも可能です。“東京もひとつの地方”。東京にもいい食材がたくさんある帝国ホテルの【レ セゾン】時代、師匠であるフランス人シェフが、日本で過ごすうちに徐々に和の食材を取り入れていく姿を見て、その土地の風土とフランス料理を掛け合わせる大切さを学んできたという松尾さん。「とくに地方では“ローカル・ガストロノミー”という言葉がありますが、僕は“東京もひとつの地方”だと思っているんです。わざわざいろんな場所から食材を集めなくても、東京にもいい食材がたくさんある。東京をフィーチャーしているシェフはこれまであまりいなかったので、もともとこの地域に生まれてきた自分が、この場所で、これまで一緒に畑を耕してきた農家さんをはじめ、多くの生産者さんやその作物をもっと周知していければ、いろんなお客さまが来て、改めてこの地域が見直されるきっかけになるんじゃないかと考えました」【ラルブル】の料理はコースのみで、ランチが8品13,200円、ディナーが10品17,600円と、9品14,850円の2種類。お子さま用のメニューや、平日限定でメインの魚か肉を選べる9,900円のコースも実際に【ラルブル】では、松尾さんが自ら育てる野菜を含め、魚も肉もフルーツまで東京産の食材を使用。“東京ローカル・ガストロノミー”を体現しています。『八丈島 久保田さんの金目鯛とのらぼう菜』は、八丈島で獲れた青伊勢海老と車海老のアメリケーヌソースで。柚子と玉ねぎのチャツネもアクセントとして添えられます。直接、東京都八丈島の漁師・久保田さんから買い付けるという金目鯛は、調布の飛行場へ空輸されるため、新鮮な状態で仕入れが可能「八丈島は黒潮が入るのでマグロなどもおいしいですし、海が綺麗なので、金目鯛の味もクリアなんです。レモングラスと塩水で漬けて、水分を軽く飛ばして身を引き締めてから、オリーブオイルで皮目をパリッと焼き上げています」しっとりとジューシーな身は、肉に見紛うかのようなプリッとした食べ応えも魅力。付け合わせは、レモングラスとローリエの香りを付けたオリーブオイルでソテーしたのらぼう菜と、松尾さんが自然栽培農法で育てたじゃがいも「にしゆたか」。冷え込む地域だからこそ、野菜の甘みが増しておいしくなり、自然を色濃く反映した濃い黄色が印象的です。松尾さんが農家さんから借りている畑。またここ以外に、建物の敷地内でも野菜を育てています。「使用している野菜は比較的サイズが小さめですが、味はすごく濃いものが多いんです」「畑をやっている利点でもあるのですが、お店ではできるだけゴミを出さないようにしつつ、最低限出る生ゴミは堆肥化して、畑の肥料として使用し、そこで育った野菜がまた自分のお店へ戻ってくるように、まずは地域で無理のない循環を実現しています。お付き合いのある農家さんはほとんどが有機栽培なので、そもそもの食材にも農薬がなく、堆肥化することで土を汚す心配もありません」こちらは、松尾さんが育てた里芋と、西東京産の檜原舞茸を合わせた『檜原舞茸と、里芋団子』。薪も東京の「ナラの木」を使用して燻したという、檜原舞茸とアワビ茸からとった、香りまで味わい深いおだしで一度茹でてから焼きあげた里芋団子は、里芋を練った生地でさらに里芋を包んでおり、食感豊かな二層構造です。水分を十分に飛ばしてサクッとした歯ごたえに仕上げた檜原舞茸は、噛み締めることでジューシーな旨みも溢れ出す、こちらも新食感。仕上げにエシャロットの香りをまとわせ、数滴垂らしたウィスキーのウッディーな香りが、燻した舞茸の香りに良い添います。「元々、里芋団子は西東京のいろんな場所で食べられていたそうなんですが、食べる機会がなければどんどん文化として無くなっていってしまうので、食文化として繋いでいけるように、少しでもおいしく食べてもらえるように工夫しました」さらに肉料理には、これまで東京で「秋川牛」、「東京ビーフ」といった2つの黒毛和牛を生産してきた竹内孝司さん・孝英さん親子が、雌のA5ランクのものだけを選別した「東京和牛」を使用。東京和牛をじっくり火入れ。帝国ホテル時代、フレンチ以外に【鉄板焼 嘉門】でも3年間腕をふるい、肉の火入れにも職人としての矜持が光る「竹内さんの牧場では、牛の飲み水に湧き水を使用していたり、都内のワイナリーから出る搾りかすなどを飼料として与えたり、できる限りストレスなく自由に育てているので、肉の繊維が綺麗に入っているのが特徴です」。メインの『東京和牛とビーツ』は、しっかりとフレンチの粋を凝縮した赤ワインソースに、「青梅ファーム」のビーツと庭で穫れた銀杏を添えて。メインの「東京和牛」は、イチボかランプを使用することが多いそう。この日はイチボを、赤ワインソースでフランス料理のコースにはパンがつくように、通常“締め”のメニューは含まれませんが、【ラルブル】では、締めの『のしこみうどん』を提供。「こちらも奥多摩の郷土料理として、各家庭にレシピがあるものなのですが、基本は煮干しと椎茸でとっただしで葱など野菜とうどんを鉄鍋で煮込んだもの。うちでは少し異なりますが、チキンブイヨンと鰹節でとったスープで、のらぼう菜やブロッコリー、葱の青い部分を煮て、ミキサーでピューレ状にした汁と、ご近所の「久保島本舗」さんのやや細めの麺で軽やかに仕上げています」郷土料理へのオマージュを表現した『のしこみうどん』。山椒オイルと蕗のとうの緑がアクセント松尾さんが惚れ込んだという麺だけあり、柔らかな喉越しはどこまでも優しく、モダンな味わいながらどこかホッと和む味わいです。この場所で伝えていきたい“新たな東京の魅力”赤い「章姫(あきひめ)」から生まれた新たな品種が、ピンク色の「桃色あきひめ」デザートは、『五日市 中村さんの完熟イチゴとロゼシャンパーニュ』。パフェグラスを螺旋状に飾るイチゴは、五日市にあるイチゴ農家の中村さんが作る2種類のイチゴを使用。「一般的にスーパーのイチゴは9割くらい熟したものを農家さんが出荷していることが多いんですが、中村さんが作るイチゴは完熟なので、ヘタぎりぎりまで甘いんです」爽やかな甘みはもちろん、酸味が穏やかなのは、「桃色あきひめ」とそのルーツである「章姫」の特徴でもあるといいます。軽い口当たりのビスキュイ・ローズ・ド・ランスと、イチゴのコンポート、シャンパンのソルベに、2種類のイチゴが華を添える「“桃色あきひめ”は、中村さんが“あきひめ”の中から、1万株に1株くらい希少な確率で見つけたピンク色のイチゴを、毎年掛け合わせて継いでいくことで、徐々にここまで綺麗な淡いピンク色になっていったと聞きます。“白いイチゴ”って見た目が先行しがちですが、中村さんの“桃色あきひめ”はオリジナルで、すごくおいしいんです」こういった作り手のたゆまぬ努力や職人的な姿勢は、松尾さんが実際に訪ね、見聞きしたストーリー。古巣の帝国ホテルでの勤務時代から、休みがあれば生産者や農家さんを開拓し、“都内”といえど、その距離は小笠原諸島の漁師さんまで遠路はるばる足を運んでいるといいます。築150年の都指定有形文化財の建物で体験する、東京のローカル・ガストロノミー。地方にばかり目を向けがちだった昨今、新たな角度で東京を味わってみるのはいかがでしょうか。Restaurant L’Arbre【エリア】あきる野【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】15000円【ディナー平均予算】16000円【アクセス】武蔵五日市駅 徒歩10分自然派ワインを中心に、秋川で造られる少量生産の「雫酒」など日本酒も幅広く揃う。ペアリングは9,900円0
2024年02月28日2024年1月5日(金)~3月10日(日)の期間、福岡市美術館にて開催中の「永遠の都ローマ展」は、たくさんの方にご来場いただき、この度来場者3万人を達成しました。当日は、来場者3万人記念としてセレモニーを開催し、来場者に「永遠の都ローマ展」の図録が贈呈されました。来場3万人セレモニー本展では永遠の都ローマの二千年を超える栄えある歴史と文化を築いたカピトリーノの丘に建つカピトリーノ美術館の所蔵品を中心に、約70点の彫刻、絵画、版画等を通じて、「永遠の都」と称されるローマの歴史と芸術を紹介しています。「永遠の都ローマ展」は3月10日(日)まで。週末は込み合うので、ゆっくりとご観覧いただく場合は、平日のご来館がお薦めです。引き続き、皆さまのご来場をお待ちしています!「永遠の都ローマ展」展示風景<ご来場者3万人達成記念キャンペーン>●平日限定 オリジナルコースタープレゼント!●来場者全員にオリジナルコースター(全5種類)プレゼント!※お1人様1枚のみとなります。コースターの種類は選べません。※なくなり次第、終了となります。●(同時開催)SNS投稿でオリジナルコースタープレゼント!●SNSでローマ展の情報を発信してくださった方にもオリジナルコースターをプレゼント!※平日・土日祝どちらも実施しております。※SNSに投稿した画面を会場入口でお見せいただければその場でプレゼントいたします。※SNS投稿数に関わらず、コースタープレゼントは1枚となります。コースターの種類は選べません。オリジナルコースター(5種類)<ジュニアガイドによる「永遠の都ローマ展スタンプラリー」開催中!>●お子様向け展覧会鑑賞ガイド配付中●・小学5年生以上を対象としたお子様向け展覧会鑑賞ガイド「ジュニアガイド」を配布!(福岡市美術館2階とNHK福岡放送局に設置)●大人も楽しめるスタンプラリー実施中●スタンプを集めてNHK福岡放送局に持っていくと記念品として特製缶バッジがもらえます。【期間】2月25日までジュニアガイドによる「永遠の都ローマ展スタンプラリー」<特設サイトも充実>特設サイトでは、ローマ展を楽しんでいただくためのローマに関するクイズやコラムを展開中( )<会場限定販売のオリジナルグッズも充実>(グッズの一例)・212年から216年にかけてカラカラ帝の治世に造営された「カラカラ浴場」にちなんだお風呂・サウナグッズ・ローマの象徴「カピトリーノの牝狼」をモチーフにしたローマ展オリジナルキャラクターのぬいぐるみ・今回展示をされている作品のポストカードやクリアファイル・イタリアの伝統的な製法で焼き上げた「ローマ展オリジナルビスコッティ」<音声ガイドも大好評>ローマ建国から2千年の歴史を旅する「永遠の都ローマ展」では、作品をより深く知っていただく為に音声ガイドをご用意。ナビゲーターは諏訪部順一さん、ナレーターは早見沙織さんが担当!ご来場の皆様にご好評をいただいています。<「永遠の都ローマ展」4つのみどころ>(1) 永遠の都、二千年の美をめぐる建国神話から、古代ローマ、ルネサンス、バロック、そして芸術家たちの憧れの地となった17世紀以降の時代まで、「永遠の都」ローマの美の歴史をたどります。(2) 必見!カピトリーノ美術館のコレクションローマの観光地としても人気の高いカピトリーノ美術館のコレクションのなかから選りすぐりの名品をご覧いただけます。(3) 頭部だけで約1.8メートル!迫力の巨大彫刻古代ローマ帝国の栄華を象徴する《コンスタンティヌス帝の巨像》の一部を原寸大で複製した作品を展示します。コンスタンティヌス帝の巨像の頭部(複製)(4) 奇跡の初来日!カラヴァッジョ《洗礼者聖ヨハネ》バロックを代表する画家カラヴァッジョによる《洗礼者聖ヨハネ》が福岡に初来日。カラヴァッジョ《洗礼者聖ヨハネ》【開催概要】名称 :永遠の都ローマ展会期 :2024年1月5日(金)~3月10日(日)開館時間 :午前9時30分~午後5時30分休館日 :毎週月曜日観覧料(税込):一般 1,800円(1,600円)、高大生 1,200円(1,000円)、小中生 600円(400円)※( )は団体料金※未就学児は、観覧無料。※団体料金は20名以上が対象。※学生の方は入場の際、学生証等をご提示ください。※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、障害者手帳アプリ「ミライロID」の提示者とその介護者1名、および特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証の提示者は観覧無料※チケット取扱展覧会チケットサイトetix( )の他、ローソンチケット(Lコード82032)、チケットぴあ(Pコード994-450)、セブンチケット、イープラス、ファミリーマートほか、主要プレイガイドにて好評発売中。主催 : 福岡市美術館、毎日新聞社、NHK福岡放送局、NHKエンタープライズ九州共催 : ローマ市、ローマ市文化政策局、ローマ市文化財監督局後援 : 駐日イタリア大使館、福岡県、福岡県教育委員会、福岡市、福岡市教育委員会助成 : 公益財団法人福岡文化財団協賛 : JR東日本、ダイワ化成、DNP大日本印刷、西日本シティ銀行協力 : ITAエアウェイズ、日本貨物航空、イタリア文化会館・大阪特設サイト: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月22日日経ナショナル ジオグラフィック(代表:滝山晋、所在地:東京都港区虎ノ門)は、動物写真家として人気があり、国内外の写真コンテスト等でも高く評価されている半田菜摘の写真集『カムイ』を2月19日(月)に発行します。北海道にはたくさんの「カムイ=神」が存在します。アイヌ民族の伝統的な信仰では、森羅万象に魂が宿ると考えられ、動物や植物など人間に自然の恵みを与えてくれるもの、火や水、服や食器など生活用具として人間が生きていくのに欠かせないもの、天候や災害など人間の力の及ばないものなどを「カムイ」として敬い、大切にしてきました。本書では、山の神キムンカムイ(ヒグマ)、沖にいる神レプンカムイ(シャチ)、足の速い神ケマコシネカムイ(キタキツネ)、子守の神アッカムイ(エゾモモンガ)、そして「カムイ」からの恵みとしての獲物ユク(エゾシカ)を含め、数多くのかわいい動物たちの姿をとらえています。そんな「カムイ」の名を宿す、北海道の愛おしき動物たちの姿は、かわいく癒されるだけでなく、自然界で起きる様々な厳しい現実や、雄大な自然の中にたたずむ神秘的な姿を見せてくれます。著者は、写真家であると同時に、現在も看護師として病棟で勤務しており、どちらも生命と向き合うという共通点を持っていると言います。そんな著者だからこそ写し出せる、自然に身を置くことの厳しさ、かわいいだけではない森の中で一生懸命に生きる動物たちのたくましさや謙虚に命を煌めかせる姿を、ぜひご覧ください。『カムイ』半田菜積著/2024年2月19日発行/定価 2,970円(10%税込)/152ページ/ソフトカバー/228mm×228mm/日経ナショナル ジオグラフィック 発行/ISBN:978-4-86313-606-9商品のご案内 Amazon 楽天ブックス 【目次】まえがきルウォプ(エゾシマリス)/ケマコシネカムイ(キタキツネ)/カパッチリカムイ、オンネウ(オオワシ、オジロワシ)/ユク(エゾシカ)/トゥスニンケ(エゾリス)/クンネレクカムイ(エゾフクロウ)/クトロンカムイ(エゾナキウサギ)/ウパッチロンヌプ(エゾイタチ)/アッカムイ(エゾモモンガ)/コタンコロカムイ(シマフクロウ)/キムンカムイ(ヒグマ)/レプンカムイ(シャチ)/北のカムイたち/森の中で命を煌めかせる動物たち/写真索引/参考文献/著者紹介著者:半田菜摘(はんだ なつみ)1986年、北海道旭川市生まれ。2013年より写真を始める。看護師として病棟勤務する傍ら、夜勤明けや休日に、公園や森、山に入り北海道に暮らす野生動物を撮影。作品をSNSや写真展で発表する他、フジテレビ系列のドキュメンタリー番組「セブンルール」に出演。また、雑誌、企業広告、カレンダーなど幅広く作品を提供している。著書に「ピリカ Photo Pirka」(エイアンドエフ)。■国内外の写真コンテストでも高く評価されている気鋭の動物写真家の最新作。■北海道の自然の中で生きる、かわいいだけではない動物の自然な姿をリアルに写し出す。■一生懸命に生きる動物たちのたくましさや命を輝かせる姿は美しく感動的。■写し出された動物それぞれの人間を超えた能力やたくましさは、畏敬の念を抱かせる、まさに「カムイ=神」そのもの。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月21日ジョルダン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐藤 俊和、以下、ジョルダン)は、SOMPO美術館(所在地:東京都新宿区、館長:梅本 武文)と連携し、2024年2月16日より、「SOMPO美術館 年間パスポート」をモバイルチケットで販売します。「SOMPO美術館 年間パスポート」は、SOMPO美術館で開催される展覧会に入場できるモバイルチケットです。年間5回開催される展覧会の全てに、回数制限なしで入場できます。また、同行者1名の観覧料が半額になる特典がついています。ジョルダンは、乗換案内アプリを中心にMaaSサービスを推進しており、今回提供を開始する「美術館起点による年間パスポートのデジタルチケット化」などを通じて、地域周遊に資する取り組みに積極的に関わります。公共交通やシェアサイクルなどのマイクロモビリティとの連携拡大に加え、地域コンテンツとの連携強化で、より有効な地域周遊サービスの提供を目指します。モバイルチケットの詳細は、以下の通りです。■チケット概要・名称 :SOMPO美術館 年間パスポート・価格(税込):5,000円・販売期間 :2024年2月16日(金)~6月30日(日)・利用期間 :2024年3月23日(土)10:00~2025年3月23日(日)17:30・購入方法 :ジョルダンが運営するアプリ「乗換案内」にて販売※Google PlayまたはApp Storeで「乗換案内」と検索■ご案内モバイルチケットイメージ/モバイルチケット紹介ページ■ジョルダンについて1979年12月に設立したジョルダンは、乗換案内を中心とするソフトウェア開発や携帯コンテンツ事業を軸に、旅行業などのビジネスを展開し組み合わせることで、「移動に関するNo.1 ICTカンパニー」としての地位を確立することを経営戦略として掲げています。ジョルダンの主要サービスである「乗換案内」のスマートフォンアプリは累計4,200万ダウンロードを越え、多くのユーザーの「移動」をサポートしています。また、2018年7月、JMaaS株式会社を設立し、交通サービスのプラットフォームへの参画企業を募るなど、MaaSビジネスを積極的に展開しています。■SOMPO美術館についてSOMPO美術館は、フィンセント・ファン・ゴッホの代表作《ひまわり》に出会えるアジアで唯一の美術館です。展示室では四季折々に国内外の作品の企画展や新進作家の公募コンクール展を開催。世界一の乗車数をほこる新宿駅から文化・芸術を発信し、新たな賑わいを創出するとともに、国内外の交流を促し、多様な価値観に満ちた魅力溢れる美術館を創造しています。<本件に関するお問合せ先>■法人の方からのお問合せ先MaaSデザイン部 岡田/千葉TEL : 03-5369-4051FAX : 03-5369-4057E-mail: m-okada@jorudan.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月16日写真や映像は、人々のどのような「記憶」を捉えようとしてきたのか。篠山紀信の1970年代の作品から、高齢化社会や人口知能(AI)といった今日的テーマを扱う作品まで、「記憶」に焦点をあてた展覧会が、3月1日(金)から6月9日(日)まで、恵比寿の東京都写真美術館で開催される。同展の基点となるのは、今年1月に逝去した篠山紀信だ。1970年代に篠山が発表したポートレイト写真による「写真論」とも言える〈誕生日〉と、「生活のにおいや手あか」に目を向けた〈家〉の連作。これを2011年の東日本大震災に取材した〈ATOKATA〉と対比することで、篠山の視点を探るところから同展は始まる。続くのは、日本、ベトナム、フィンランドで活躍する作家たち。アプローチの仕方もトピックスも多岐にわたるが、重要な作品が日本初公開されるのも見どころのひとつだ。例えば、米田知子は、新作を加えた「国境線」、あるいは国とは何かを問いかける作品群で構成を行い、彫刻の存在を考察する小田原のどかは、テキストによる新作を加えたインスタレーションを発表する。一方、ベトナム初の原子力発電所の建設計画を受けて現地で取材したグエン・チン・ティは、フランスでの個展を通じて国際社会に発信した重要な映像作品を日本で初公開。またフィンランドのマルヤ・ピリラは、日本の作陶ユニット「Satoko Sai(崔聡子)+Tomoko Kurahara(蔵原智子)」とのコラボレーションで、高齢者の内面の世界を浮かび上がらせるプロジェクトを展開する。もうひとつの見どころは、近年とりわけ注目を浴びるAIを使った作品が登場すること。今回、1000枚のドローイングを新作で描いた画家の村山悟郎、人工生命を研究する東京大学教授の池上高志、さらにAIを用いた人間の創造性の拡張を研究する徳井直生が率いる会社「Qosmo」の三者が強力なタッグを組み、AIを用いた共同制作を行うのも話題となろう。7組8名のアーティストたちの表現は多様だが、各々が他者の記憶、あるいは時代に刻まれたイメージと観る者の記憶とを結びつける写真と映像の特性を活かした制作を行っている。70余点の出品作を通じ、観る者それぞれが自身の記憶と向き合うことのできる展覧会となっている。<開催概要>『記憶:リメンブランス-現代写真・映像の表現から』会期:2024年3月1日(金)~6月9日(日)会期:東京都写真美術館 2 階展示室時間:10:00~18:00、木金は20:00まで(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)料金:一般700円、高校560円、高中・65 歳以上350円公式サイト:
2024年02月15日