「業務効率化」について知りたいことや今話題の「業務効率化」についての記事をチェック! (9/10)
富士通と富士通マーケティングは、中堅・中小規模の製造業向けに、グリーン調達業務を効率化し適切に含有化学物質管理を行うソフトウェアパッケージ「FUJITSU Manufacturing Industry Solution PLEMIA EcoLink(プレミア エコリンク)」(以下、EcoLink)を12月1日より販売開始すると発表した。EcoLinkは、富士通システムズ・イースが開発したもので、REACH規則やRoHS指令などの製品含有化学物質法規制で禁止・制限されている化学物質を、サプライチェーン全体で把握・管理するソフトウェア。不定期に改定される最新の製品含有化学物質の法規制情報は、富士通から定期的に提供される。また、これまで、家庭用電気製品、通信機器、照明装置などが対象だったRoHS指令において、2014年7月より医療機器も適用対象に追加され、本製品では医療機器の含有化学物質の管理にも対応している。フラットデザインのメニューを採用したほか、電気・電子機器、自動車、材料といった業界によって異なる多様な業界標準フォーマットに対応している。価格は60万円(税別)/1ライセンスからで、2014年12月下旬より出荷を開始する予定。
2014年12月01日ビーエスピー(BSP)は、クラウド型ITサービスマネジメントツール「LMIS on cloud(エルミス・オン・クラウド)」と連携し、複雑なリリース管理業務を自動化するオプション「LMIS/AutomaticRelease」の提供を開始した。「LMIS on cloud」は、イベント管理やインシデント管理、問題管理、変更管理、リリース管理、構成管理といったITサービスに関わる情報を、CMS(構成管理システム)で一元管理するクラウド型サービス。システムの開発からテスト、本番移行、サービス提供といった各フェーズで発生する情報とナレッジを共有することで、継続的な改善とITサービスの品質を向上するライフサイクル管理を実現する。「LMIS/AutomaticRelease」は、2013年に提供を開始した「リリース管理の自動化ソリューション」をオプション製品化したもので、「LMIS on cloud」と連携し、リリース管理で設定されたスケジュールに従い自動的に本番環境へのソフトウェアのリリース処理を実行する。また、動作確認中のホールドなどのリリースジョブのホールドや、リリースジョブ同士の先行・後続関係の定義、失敗時の作業前の状態への自動リカバリーも行う。「LMIS on cloud」のワークフローとの連携では、リリース作業に対する承認やリリースモジュールの正当性確認、リリース実行結果の履歴保管が可能。これにより、内部統制やセキュリティ監査からの要求事項にも柔軟に対応するほか、内蔵するレポート機能により、監査証跡だけでなく「今週のリリース予定一覧」や「今月のリリース結果一覧」などの管理情報を柔軟に出力することもできる。
2014年12月01日愛知県丹羽郡大口町にある「さくら荘」は、医療法人 医仁会が運営する老人保健施設で、明治時代のイメージを取り入れた建物だ。老人保健施設は病気や障害の症状が安定し、病気での治療や入院の必要はないが家庭で過ごすには少し不安な心身の状態の人、また介護やリハビリテーション、身の回りの世話などを必要としている人が利用する施設で、医師・看護師・介護職員・理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)・管理栄養士・介護支援専門員(ケアマネジャー)・支援相談員などが関わっている。同施設の定員は一般棟89床、認知症専門棟29床の計118名で、40室の居室のほか、食堂(レクリエーションルーム兼用)、診察室、特殊浴などを備える。敷地内には、同じ医仁会が運営するさくら総合病院があり、こちらの医師や看護士もサポートする。そんなさくら荘が3階建て建物内の各フロアーに無線LANを導入する検討を始めたのは、今年の4月のことだ○「ライフタイム保証」が決め手同施設では、これまで入居者の状態の記録は紙ベースで行っていたが、これを電子化するにあたって、無線LAN環境が必要になったのだ。データを入力する機器はiPad。入力するデータは、入居者の日々の体温、呼吸数、血圧などのバイタル情報やカルテの代わりとなる情報だ。利用するiPadの台数は15台ほどで、これを複数のスタッフで共用利用するiPad導入はもともとさくら総合病院が先行して実施していたが、利便性が高いということで、さくら荘にも導入されることになったのだ。さくら病院が導入したiPadの台数は250台という大規模なものだ。さくら総合病院 情報部 課長 下端一弘氏は、「ナースステーションに戻ってデータを入力するのではなく、ベットサイドで入力したいというニーズがあり、無線環境が絶対必要でした」と、無線LANを導入するに至った背景を説明する。導入にあたっては複数のベンダーの製品を検討し、最終的にネットギアの製品を採用した。具体的には、ワイヤレスLANアクセスポイント「WNDAP360」×19台、ワイヤレスLANコントローラー「WC7520」×1台、ギガビットスマートスイッチ「GS510TP」×3台だ。アクセスポイント(AP)はPoEによってスイッチからLANケーブルを通して電源供給されている。設定も含めて無線LANの工事は2-3日で完了。実運用が開始されたのは今年の6月末だという。下端氏は、ネットギア製品を採用した理由を次のように説明する。「決め手は製品価格の安さとライフタイム保証によって保守費用がかからない点です。ネットワーク機器では、保守費用が非常に大きくなります。しかし、ネットギアさんの製品では故障の場合でも無償で交換していただけるので、ほとんど必要ありません。他社さんと比較すると、今回の規模であれば年間100万円程度の削減になるのではないでしょうか。また、これまで他社製品を使って部分的に無線LANを導入していましたが、通信が安定しませんでした。今回、ネットギアさんの製品を導入して2カ月ほど経ちましたが、トラブルはまったくなく、導入時のまま使っています」ネットギアの「ライフタイム保証」とは、ユーザーが対象製品を持っている間、期間を定めずハードウェア故障に対する保証を提供する無償製品保証のことだ。今回、無線LANの導入作業を行ったトーテックアメニティ ネットワークソリューション事業部 第1システム部の岩谷真司氏は、「さくら荘(さくら総合病院)様のように、今後も医療現場のネットワークシステム無線化が進むことを想定し、導入のし易さ、運用のし易さ、将来的な拡張性を考慮し一括管理機能を備えた無線環境をご提案しました。ネットギアさんの製品は、さまざまな無線規格に対応し、PoE機能での無線APへの給電も可能であったため、さくら荘様の運用にあった製品だと感じました。ネットワーク製品もそうですが、最近のITインフラは価格勝負の面があります。ネットギアさんの製品は、性能の割に安価で、機器にはライフタイム保障が付いているため、運用のトータルコストを抑えられ、お客様に提案する際の訴求ポイントは大きいと思います。また、仕様もエンタープライズ用になっていますので、安定が求められる病院にも提案できます」と続ける。○APコントローラーの導入で管理負担を低減無線LANを導入する場合、APコントローラーを導入しないケースもあるが、さくら荘では、APコントローラーを導入し、APを一括管理している。その理由について下端氏は、「APコントローラーは絶対必要ですね。APコントローラーを導入すると、APを1つ1つ設定しなくても、1カ所だけ変更すれば、それがすべてに反映されその効果は大きいと思います。圧倒的に管理コストが下がります。特に、MACアドレスで端末を制限するときのコスト削減効果は大きいと思います。利用する端末が変更されるたびにすべてのAPの設定を変えるのは、非常に手間がかかると思います」と説明した。iPadは看護士だけでなく、事務所の人が入居者の基本情報や家族との面談記録用に利用しているほか、ケアマネージャーも日々の食事量や排せつ状況を入力している。また、iPadからはさくら総合病院に保存されているカルテ情報も参照可能だ。これは、地域の中核病院と、患者に身近にあるかかりつけ医院とで連携して医療を行うために構築したシステムを利用している。下端氏は無線LANの導入効果について、「システムが円滑に回るようになりました、また、入力場所の制限もなくなり、作業効率が上がっています」と語る。9月1日からは、飛行機内での電子機器の利用が緩和されたが、病院内での電子機器の利用も緩和されつつあり、今後、医療機関でのネットワーク化はさらに進んでいくだろう。下端氏も、「最近は医療機器もほとんどネットワーク対応になっており、移動式のレントゲン機器なども、撮影した写真を離れた場所で見ることができるようになっています。そういう意味で、病院のネットワーク化は今後もどんどん進むと思います」と語る。医仁会が運営する施設には有料老人ホームもあり、今後はこちらに無線LAN環境も整備する予定だという。
2014年11月25日●年末調整・確定申告に向けた新コンセプトを発表「本業とは関係のない業務を効率化し、個人事業主や中小企業で働く人々がより創造的な活動にフォーカスできるようにしたい」こうしたコンセプトで2013年3月にリリースしたのが、Webベースのクラウド会計ソフト「freee」だ。Mac対応、ブラウザはIE(Internet Explorer)よりもChromeやSafari優先で対応、簿記の知識がなくても会計・経理作業がいつでもどこからでもサクサクとできる。インターネットに慣れ親しんだ人が「こんな会計ソフトを待っていた!」と思わず言ってしまうような利便性があり、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを中心に口コミで評判が浸透。ユーザーの声に素早く反応するサポート体制なども好評で、提供開始から1年7カ月で14万事業所が登録するまでに成長した。そんなfreeeは、次回の確定申告シーズンを前に新たなコンセプト“バックオフィス最適化”を打ち出した。従業員が数人いる中小企業の経理業務を社内全体で大幅に効率化するというものだ。加えて、税理士・会計士向けの取り組みも強化しており、freeeの導入に関して一定水準を満たした人を認定する「freee 認定アドバイザープログラム」を設定、その数は2014年11月現在で600を超えている。“バックオフィス最適化”とは具体的にどのような効率化を生み出すのか? freee 認定アドバイザープログラムを導入することで、税理士・会計士、そしてエンドユーザーにはどのようなメリットがあるのか? ――次回の確定申告シーズンに向けて実装予定の新機能も含めて、freee 代表取締役 佐々木大輔氏に話を聞いた。○中小企業向け新コンセプト“バックオフィス最適化”とはfreeeは、あらかじめ登録した銀行やクレジットカードのWeb明細を自動同期して会計帳簿を作成することで、従来の経理業務と比較してその作業を何倍にも効率化するソフトだ。しかし、この機能は個人事業主や1人で運営するような法人では有効だが、複数人で運営する事業や発生主義で記帳したい事業(決済などが行われる前に、いくら支払われるか知りたいなど)の場合には効果が限定的だったという。そこで打ち出したのが、新コンセプト“バックオフィス最適化”だ。経理業務の自動化と社員との分業によって、これまで経理業務にかかっていた作業時間を大幅に削減する。佐々木氏は「バックオフィス最適化により、複数人で運営する中小企業でも大きな効率化の効果が期待できます」と話す。freeeが想定する中小企業とは、従業員数が3~50人ほどの法人だが、「人数よりも組織の複雑性や社内運用ルールの厳しさなどがより重要です。freeeは従業員70人超になりますが、社内の経理はfreeeを使ってスムーズにできています」(佐々木氏)としている。○ターゲット層が広がってもネットでしっかりコミュニケーションなお、これまでのターゲットユーザーからセグメントを広げることで、ユーザーアプローチに変化はないのだろうか。それについて佐々木社長は「freeeは変わらずコアなネットユーザーに対して最適なものを提供することに変わりはない。業務効率化に役立つ情報を発信しているfreeeの自社ブログ「経営ハッカー」も含めて、インターネットでしっかりとコミュニケーションを図り、情報発信をしていきます」と変わらぬ方針を示している。●次回の確定申告シーズン、freeeはもっと便利に○次回の確定申告シーズン、freeeはもっと便利に次回の確定申告は、税率変更や白色申告者の記帳義務化など何かと変化があるシーズンとなる。そこへ向けて、freeeでは2014年11月に2つの新機能を発表した。freeeのiPhoneアプリ、もしくはPFU製のドキュメントスキャナ「ScanSnapシリーズ」を使って領収書や請求書を読み取り、OCR化。データを確認し、月末などに未払い分をまとめて一括振込ファイルで振り込むことで、取引先への支払業務を省力化するというものだ。freeeにとってリリース後初となった前回(2014年)の確定申告時には「自動化」「誰でも使える簡単さ」が、初心者でも使える会計ソフトとして好評を得た。特にチャットサポートは業界初の取り組みとしてユーザー満足度が高かったという。次回の確定申告シーズンは、「そこからさらに一歩踏み込む」と佐々木氏は言う。具体的には(1)申告書の自動作成、(2)決算書画面のUI改善、(3)モバイル強化、の3点を挙げている。○(1)青色申告の決算書&申告書をまとめて自動作成まず、青色申告時に作成する決算書に加え、申告書も自動で作成できるようにする。「これまでの会計ソフトは決算書しか管理できず、申告書も作れますが全てワープロで数字を打ち込んでいくだけの状態でした。個人事業主の場合、医療費や生命保険料は個人の経費ですが、中には事業用の経費として登録してしまう人もいます。すると、従来の会計ソフトは『これは個人経費ですよ』とアナウンスはしてくれますが、後から別で入力が必要でした。freeeは、その仕訳をソフト側で行います。ユーザーは全ての経費を入力してよく、freeeが個人事業主のお金の動きを考えて最適な自動化をします」(佐々木氏)○(2)決算書と申告書の項目は自分に必要な分だけ、迷わず入力できる2つ目は、決算書と申告書の最終作成画面の改善だ。前回の確定申告時に問い合わせが多かった部分だといい、ユーザーがより迷わずに作成できるよう、UIを根本的に見直している。決算書の作成時、多くの人には関係のない項目はボタンで隠しておき、必要な人はクリックで追加入力するようにした。例えば個人事業主で保険料を支払うだけの人などは少ない入力でシンプルに終えられる。○(3)iOS/Androidアプリのユーザビリティを向上最も力を入れているのが、モバイルアプリの強化だ。既にアプリで撮影した領収書をOCR化して自動仕訳する機能は実装しているが、それに加え、現在Webで対応しているいくつかの機能をモバイル側でも行えるよう機能向上を図っていく。スマートフォンならではの操作性を活かしたユーザビリティの向上にも取り組んでいくという。「Webに加えて、iOS/Android両方のアプリをサポートしているのは、クラウド会計ソフトではfreeeだけ。モバイルは現状ある機能をブラッシュアップしつつ、ユーザビリティの向上に力を入れていきます」(佐々木社長)○サポートはいざとなったら全員体制で前回の確定申告で好評だったチャットサポートは引き続き行っていく。従業員数も前回に比べ3倍強の70人以上に増えており、いざとなれば全員体制でサポートできる状態が整っているという。「現在はエンジニアも交代でサポートに加わり、開発メンバーがそれぞれユーザーと触れ合ってニーズをつかむことで製品開発に活かそうと取り組んでいます」(佐々木社長)●税理士・会計士もfreeeでより創造的な活動にフォーカス○税理士・会計士もfreeeでより創造的な活動にフォーカスfreeeが現在、機能拡張とは別で進めているのが税理士や会計士へのセミナー実施だ。社内に税理士や会計士を招いて行うオフラインセミナーを週に1回、地方の人も参加できるオンライン(Web)セミナーをほぼ毎日開催している。「税理士や会計士さんにとっても、freeeを使いこなすことで、より生産性が上がり、顧問先とのデータのやりとりが簡単になります。結果としてそれがより付加価値の高い、例えばコンサルティングなどの業務にもフォーカスできるようになり、サービス単価が上がる効果があります」(佐々木社長)これまで法人利用の場合、エンドユーザーがfreeeを使いたいといっても、税理士や会計士側で却下するケースがあったという。その理由は「freeeをよく知らないから、顧問先には薦められない」というのが一番で、freeeではそれを改善するために今回のセミナー実施を決めた経緯がある。セミナーを実施するようになり、これまでは頭ごなしに「freeeはダメです」と言われてしまっていたのが、「freeeだったら、スタートアップや経理の知識がない顧問先でもそのまま導入できるので、非常に便利」という声が多く聞かれるようになったという。こうした取り組みの結果、freeeの導入に関して一定水準を満たした「freee 認定アドバイザープログラム」の事業所数も600事業所以上となった。プログラム受講者からは「freeeは経費精算の機能も付いているので、完全に会計ソフトの域を超えている。どちらかというとERPに近く、従業員全員の効率化を図ろうとする将来性を感じる」といったフォードバックも得ているという。○freeeは常にイノベーティブなものを出していく佐々木社長は今後に向けて「まずは年末調整、確定申告という大きなイベントに向けてきちんとリリース予定の機能を実装すること。そしてサポート体制を確立することを目下の抱負に取り組んでいきます」と話した。freeeは会計ソフトのほかにも給与計算ソフトもリリースしており、スマートフォンアプリの開発も含め、それらをバランスよくブラッシュアップしていこうとしている。「freeeは常に一番イノベーティブなものを目指している」と佐々木社長が話したように、クラウド会計の域を超えて、中小企業が本業に専念できる環境を作るソフト、また個人事業主や企業がこれからビジネスを始めようとした際に「これさえあれば大丈夫」といわれるソフトに成長している。
2014年11月21日前回の記事では、業務の見える化に役立つ手法と、大企業が抱える、大企業ゆえのプロセスの問題点を取り上げた。今回の記事では、事業再編や買収・統合を繰り返すことで複雑化してしまったビジネスプロセスやシステムを改善し、競争力の強化に貢献するソリューションをセミナーに先立ってご紹介しよう。○システム間の壁をなくし、業務プロセスを一本化企業はビジネス現場において必要な情報やデータを活用するためにITシステムを利用しているが、こうしたシステムは必ずしも全て一元化されているわけではない。前編でもご紹介したとおり、部門ごと、業務ごとによって利用しているシステムが異なっているケースが大半であり、特に買収・統合などによるシステム統合は一筋縄ではいかない。システムの全面的な刷新を行うにしても、膨大な費用が必要となるからだ。既存の投資(システム)を生かして、システムとプロセスを有機的につなぐ解決策として、ここでご紹介したいのが、SOA(サービス指向アーキテクチャー)を採用したBPMプラットフォーム「OpenText Process Suite」および同コアエンジンである「OpenText Cordys」(以下Cordys)である。ソリューションの特長であるSOAフレームワークによって、異なるシステムやテクノロジー間のギャップを解消できるため、システムありきではなく、業務主導型のプロセスを柔軟に構築できる。たとえシステムが世界各地に乱立していたとしても、そこにあるデータを一元的に閲覧し、活用できるようになるというわけだ。従来は、こうしたシステム連携を行うためには、膨大な労力と時間が必要とされていたが、このアプローチによって開発期間が大幅に短縮されるため、必要なシステムがスピーディーに展開できるという。もちろん、一連の業務プロセス管理と自動化、各種ルール定義などを設定・実行するBPM本来の機能も備えている。業務活動モニター(BAM)も組み込まれており、リアルタイムで上がってくるデータと、あらかじめ設定したKPIを比較しながら、改善点を探ることができるため、状況に合わせた動的な判断や割り当てにより、プロセスのボトルネックを即座に解消し、タイムリーかつ的確な業務の流れをコントロールできる。このほか、カスタマイズ可能なユーザーインターフェースの設計やモバイル対応などのモジュールが用意されているという。○BPM成功へのヒント~高い汎用性・拡張性が、使い方の幅を広げるBPMは決してシステムだけで成功するものではないが、最適なシステムを活用することによって、プロセスの標準化や効率化を最大化させることができる。業務プロセスの状況把握を可能にするだけでなく、業務の継続的な改善を実行するのに必要な機能を兼ね備えたソリューションを活用すれば、現場での効率アップやミスの防止、さらにはスピーディーな経営判断にもつながってくるだろう。企業の情報システム部門にとっても、寄せ集めのコンポーネントのみで構成されたシステムを運用するケースで発生していたような、システム間の依存状況の心配や、システムごとのインストールやアップグレードに時間と労力、追加コストの負担から解消される。システムの継続的な運用とメンテナンスの容易性が高まることは間違いない。別の側面から見ると、業務プロセスの中で必ず発生する各種コンテンツやドキュメントの利活用にも期待できる。例えば生産プロセスであれば製品の仕様書や設計指示書、また販売プロセスにおいては契約書や申込書など、業務シーンごとにさまざまなドキュメントや関連情報が存在している。しかし、プロセスやシステムが分断されているケースでは、一定の部門や業務など限られた範囲のみの利用であったり、手作業による受け渡しが発生している。ECM(エンタープライズコンテンツ管理)と呼ばれる情報コンテンツ管理基盤とBPMソリューションを連携することでプロセスに即した情報共有が加速されるため、こうした取り組みも増え始めているようだ。BPM活用の具体的な導入事例とその効果に加え、子会社ごとにバラバラとなっていた業務プロセスを統合し、最終的に全社共通のプロセスへ移行させてゆくための手法(シェアードプロセス)、EDI/サプライチェーンとの連携なども紹介される予定だ。ビジネスプロセスの最適化という難題を実現するために、関心を持たれた方は、ぜひセミナーに参加して、その詳細をご確認いただきたい。
2014年11月19日昨今、規模の大小を問わず企業内において「業務効率化」や「経営の最適化」が声高に叫ばれている。そこで注目を集めているのがERP(Enterprise Resource Planning)だ。人材、設備、資材、資金といった企業が有する様々な資源を統合的に管理・配分する手法がERPで、その実現の手段として統合型業務ソフトウェアパッケージ(ERPパッケージ)を導入、あるいは導入を検討する企業も多く見受けられる。内部統制やセキュリティの観点からもその必要性は高くなってきている。だが、場合によってはプロジェクトが遅延・頓挫してしまう、予算の超過など、ある種のハードルが存在するのもまた事実だ。では、そのハードルをなくす、あるいは下げることはできないのだろうか?答えは、"可能"だ。ERPの導入・再構築を行う際にソフトウェアベンダに対して提出する提案依頼書、RFP(Request For Proposal)を、如何に精度高く纏め上げることができるかが鍵を握ることになるのだという。その"勘所"について、株式会社システムインテグレータ営業本部ERPソリューション営業部部長の尾崎雅朋氏にお話を伺った。「RFPには、目的やリリース時期、スコープや要件といった基本的な内容が記載されていることが多いですね。また、添付資料として機能一覧表や業務フローなどの資料も別に用意されるケースもあります。」と尾崎氏。企業の基幹を担うシステムの導入となるわけだから、場合によっては億を超える案件となる。企業の情報システム担当者は「これだけの資料を用意したのだから、こちらの意に沿った提案をしてもらえるはず」と思いがちだが、ここにひとつの落とし穴が潜んでいるのだという。「RFPを見ただけでは、各ベンダーからの提案の軸がぶれることが多いのです。機能一覧表ひとつをとってみても、お客さまの機能に対するプライオリティを把握しきれていないケースも多く、場合によってはすべて"○"と記載し『運用で回避』というパターンになることもあります」実際には、その部分をシステム化したかった、などというケースも。もちろん、金額面においても軸がぶれてしまえば当然各社バラバラな見積となってしまい方向を修正するのが難しくなってしまう。また、ステークホルダーによって目的意識も異なるので、経営層であれば目的やコスト面、現場サイドであればコスト度外視で課題要求……。それら相反するリクエストがじっくり煮詰められたRFPを作ることは非常に難しい。だが、軸を極力ぶらさずに案件を進める方法もあるのだという。「RFPは基本的に会社の総意でなければならない。ですが、そうはいかない事情のお客さまがいらっしゃるのもまた事実です。そこで、例えば機能要件に優先順位を付ける、提案を求む、など一言添えてもらうだけで提案の軸はグッと狭まってくると言えるのではないでしょうか」○実際に数多くのRFPを見てきたシステムインテグレータだからわかる"RFPの勘所"尾崎氏が言うように、RFPの作成は一筋縄ではいかないことは想像に難くない。同社は、11月25日に「プロジェクト成否はここで決まる!実例 RFP(提案依頼書)からノウハウを提供します~ERPコンサル、ベンダーが語るRFPと予算について~」を主催する。セミナーでは、実際に株式会社システムインテグレータが顧客からのRFPを受けて作成した提案資料を実例として取り上げる。「こういったインプット(RFP)があるとアウトプット(提案)はこうなるのでは?」と、"ベンダーサイドから見たRFPの勘所"も紐解いてくれるのだ。実際にRFPを作成しなくてはならない情報システム部門の方はもちろん、経営層にとってもRFPの善し悪しを把握するまたとない機会となるだろう。また、ベンダー選定の際に留意しなければならないポイントについてもセミナーでは紹介する予定だという。「お客さまが各ベンダーからの提案を評価する際に、単に提案製品のフィット率のスコアを鵜呑みにしないほうがいいでしょう。そうでないと、いざ要件定義の段階で求めていた機能が実は実装されていない、などということも起こりうる」と尾崎氏。また、評価せねばならない提案内容の精査をより確実なものにするためにベンダーサイドの視点からみるとRFP作成段階において重要なのは以下の3つだという。●To Beモデル(理想型)かCan Beモデル(現実的解)か?機能要求がプロジェクト方針と合致しておらず、現場の要望すべてを取り入れたものになっている場合、カスタマイズやアドオン開発の規模が膨れ上がってしまい、ERP導入のメリットが享受できない。かつ、コストが無限に膨らんでしまうリスクも生じる。●現状課題が明確化されているか?課題が具体的に記載されていない場合、当該課題と機能要求の関連性が表面化されていないため、機能回答に対する提案が十分になされないケースになる。●スケジュールが自社都合になってないか?自社都合を優先して稼働させる場合には、何らかのトレードオフが必要にもかかわらず、システム要求にそれが反映されていない。同社は、「プロジェクト成否はここで決まる!実例 RFP(提案依頼書)からノウハウを提供します~ERPコンサル、ベンダーが語るRFPと予算について~」と題したセミナーを11月25日に東京会場で、27日には大阪会場でそれぞれ開催する。同セミナーでは、みずほ情報総研株式会社の太田智久氏によるセッション「基幹システムプロジェクトにおける計画策定の重要性と予算について」で語られる"RFPを作る側"の視点も学べる。加えて、上記3つの"RFPを受け取り提案する側"の要素が付加されていれば、難しいとされるRFPの作成やタッグを組むベンダーの選定はもちろん、その後の業務もスムーズに進められるのではないだろうか。今、ERPの導入で関係各者にヒアリングのために東奔西走している方はもちろん、情報システム部の一員や最終的な意思決定を下す経営層の方にも、このセミナーは有益な情報が得られるまたとないチャンスとなることだろう。
2014年11月14日シュナイダーエレクトリックは10月22日 、データセンターやサーバルームのエネルギーの効率化に向けたライフサイクルを総合的にサポートする新サービス「データセンターライフサイクルサービス(DCLS)」の提供を同日より開始すると発表した。同社は、データセンターやサーバルームのライフサイクルを計画・設計・構築・運用・解析の5つのフェーズに分類するが、DCLSは各フェーズでのコンサルティングサービス、アセスメント、構築段階でのプロジェクトマネジメント、運用段階での各種運用支援サービスからなる。日本国内では「コンサルティングサービス」と「アセスメントサービス」の2つのサービスから開始し、順次サービスを拡大していく。コンサルティングサービスは、建築や設備の計画段階でITシステムが必要となる要件を漏れなく反映させ、設計や構築段階では実運用に適したデータセンターやサーバルーム建設のサポートをする。すでにデータセンターやサーバルームを運用しているユーザーには、設備更新や増設・移設の検討に際し、長期にわたって今後も安全で高効率、高可用性を維持していくための支援をする。一方のアセスメントサービスは、データセンターやサーバルームの環境や設備機器の実効能力を調査し、電力消費量、冷却能力、運用効率などを分析することで現状の課題と今後の改善ポイントを可視化する「データセンターの健康診断」を提供。また、課題に対する改善策も提言する。このようなサービスを提供する背景について、シュナイダーエレクトリック データセンターライフサイクルサービス 部長 唐木眞氏は、「全世界の消費電力にうち、データセンターが1.8%を消費しており、大きなポジションを占めているため、電力量を削減に貢献していかなければならない。日本は建物の価値は将来なくなるという考えあり、年数が経つとメンテナンスを行わなくなり、建物の寿命も短い。欧米は建物の価値は継続するという価値観があるため、メンテナンスをしっかりやっているため寿命が長い。日本でも長く使っていくコンセプトでやっていくべきだ」と説明した。ある調査会社によれば、2018年には築20年以上経過するデータセンターの床面積の割合が半数を越えるという予測があり、重要設備が耐用年数を迎える。唐木氏は、「データセンターのライフサイクルは10年、20年単位だが、IT技術たビジネスニーズは数年で一変する。この異なるスピードの2つを調和させ、効率的にITを活用するためには、ITとともに、データセンターを進化させていく必要で、データセンターの最適化をライフサイクルの視点で考えていくことが重要だ」と指摘した。また、シュナイダーエレクトリック 代表取締役 副社長 アルノ・モンディ氏は「世界のエネルギー消費は膨張し続け、収まる気配はない。エネルギーの効率化を実現するのがシュナイダーエレクトリックのミッションだ。今後はソリューションやサービスも提供していきたい」と述べた。
2014年10月23日ベンチャー企業のバックオフィス業務を劇的に効率化してくれる、ヴェルク株式会社のクラウド型サービス「board」。請求書発行システムとしてはもちろん、豊富な分析機能や案件別管理など、まさに実戦で培われた経営者目線の機能が満載だ。扱いやすく、経営判断にも貢献でき、請求書発行といったバックオフィス業務も効率化できるのは、日々忙しい経営者にとって大変うれしいサービスだといえる。前回に引き続き今回は、「board」の実際の使い勝手を紹介したいと思う。○「borad」の基本的な使い方まず始めに「board」のユーザー登録をWebページから行う。面倒なことは一切なく、案内に従って必要事項を書き込んでいけば完了する。IDとパスワードが決定したら、さっそくログインしてみよう。最初に表示されるのはダッシュボードで、ここでは現在の案件や発注の進行状況、売上、諸費用のサマリなどが確認できる。処理が終わっていないものは赤く表示されるので、ステータス管理にも役立てることが可能だ。初回アクセスの場合は自社情報や顧客情報の入力がウィザードによって案内されるが、あとから登録したり修正したりする場合は、メニューバーの「設定」→「基本情報」で自社情報、左メニューの「顧客管理」から顧客登録をそれぞれおこなえばよい。基本情報と顧客情報ができれば実際に運用していくことができる。流れとしては、引き受ける仕事を「案件」として登録し、見積書を作成するだけ。案件は見積もりの確度別に高、中、低の3種類と受注済、失注のステータスを振り分けることができる。このステータスに合わせて集計することもできるので、経営においては売上見通しを立てるために役立てることができる。見積もりの項目に関してはテンプレートを作成しておくと便利。テンプレートの作成は、メニューバーの「設定」から「書類テンプレート一覧」をクリック。「新規登録」として作成してもよいし、先に登録されているテンプレートを「編集」してもよい。いずれにしても、この時点で見積もりを作成すると、発注書、納品書、請求書、書類送付状といった一連の書類が自動生成される。上の画像のタブに「発注書・発注請書」「納品書・検収書」「請求書」「書類送付状」があるが、見積書作成の時点でこれらにも同じ項目、金額等が反映されている。この基本的な作業だけでも、「board」が使いやすいツールであることはお分かりいただけるかと思う。業務内容にもよるが、この部分だけでもバックオフィス業務が楽になるという会社も多いはずだ。毎月の定額請求にも対応案件によっては一括請求あるいは分割請求といったパターン以外に、保守点検などのように毎月定額の請求が発生するケースもある。その場合は、案件を登録する際に「請求タイミング」の項目で「毎月請求」を選択し、月度ごとの請求日と期間を設定すればよい。見積書の時点で設定した期間を数量として入力し、それぞれ毎月発生する「単価」を決めれるだけだ。見積もりは決められた期間の金額がすべて表示されるが、以降の各請求書には、その月ごとの数量(通常は「1」)と単価が掲載されることになる。○発注する場合はどうする?自社が請け負いだけでなく、発注するケースも少なくない。例えば案件によっては外部スタッフを要請するといった具合だ。そんなとき「borad」では、左メニューの「発注者管理」および「発注先管理」を利用する(※現在はbeta版)。基本的な流れは先ほどと同じで、発注者を登録して、発注状況を入力すればオーケー。これで支払う金額や支払期日なども同時に「発注一覧」に登録されるので、請求日の確認も非常に楽になる。もちろん、源泉徴収をどうするかといった部分も登録操作に含まれるので、相手が法人か個人かといった取引状況も考慮することが可能だ。○印刷する必要があるんだけど?「board」で作成される書類は当然印刷もできる。書類はA、B、Cのデザインから選ぶことができ、メインカラーを変更することも可能。好みのスタイルで印刷できるのは、うれしい仕様だ。また、見積書や請求書は社印が必要となるが、メニューバーの「設定」から「基本情報」を選び「社印」の項目でPNG形式のデジタル印を登録しておくことができる。さらに、新機能として「捺印権限」が追加されており、ユーザーは「管理者」または「責任者」に捺印を依頼することが可能となっている。月末になって、部下から慌てて捺印を迫られることを少なくできるので、ぜひ使いこなしていただきたい機能だ。印刷デザインは「書類編集」のタブ画面にある「書類デザイン設定」から選ぶことができる。社印は「基本情報」の「社印」でPNG画像として登録可能○経営者のための機能「売上分析」「board」のイチオシ機能ともいえるのが「売上分析」だ。経営者の経営判断をサポートしてくれる機能で、平均支出金額を事前に登録しておけば、おおまかなキャッシュフローも見ることができるすぐれものだ。「売上分析」「顧客別集計」「案件区分別集計」「タグ別集計」と、売上管理の中でも経営者として見ておきたい項目が揃っている印象だ。もちろん、これらはグラフ化された状態で表示できるため、数字が得意でない経営者の方でも経営状態を視覚で捉えられる。すばやく的確な判断をするための強い味方となってくれるはずなので、この機能はぜひ活用していただきたい。○まだまだ進化を続ける「board」誌面の都合で「board」の機能紹介はここまでとなる。紹介しきれなかった機能や、もっと踏みこんだ情報が必要なら、親切に教えてくれるはずなので、ぜひヴェルクへ相談してほしい。筆者も初めて使わせていただいたのだが、どの機能もマニュアル不要で使うことができた。会計システムの多くがマニュアル必須のUIなのに対し、やはり実務経験から生まれたサービスは違うという印象を与えてくれた。バックオフィス業務の効率を最大限にしてくれる「board」は、ベンチャー企業にとって非常に強い味方になってくれるはず。毎月末の請求や支払い処理に苦労している経営者はもちろん、現状の請求書発行システムなどに不満のある方はぜひ一度試していただきたい。
2014年10月22日伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月15日、日立建機の設計部門が3D CAD業務で利用するワークステーションの仮想デスクトップ環境を構築したと発表した。日立建機では社員が利用するデスクトップPCに加えて400台の3D CADワークステーションを設計部門が使用していたが、設計者の増加に伴い、ワークステーションの設置スペースや管理業務の効率化が必要となり、Windows XPのサポート終了を機にワークステーションの仮想化を検討していた。しかし、従来の技術ではグラフィックス処理に使用するGPUが仮想化環境で共有できなかったため、グラフィックス性能が重要視される3D CAD業務のデスクトップ仮想化においては、技術面とコスト面で課題があった。今回、CTCが構築したシステムは、GPUの仮想化を実現する「NVIDIA GRID vGPU」を国内で初めて採用し、Citrixのデスクトップ仮想化ソフトウエア「Citrix XenDesktop」と仮想基盤ソフトウエア「Citrix XenServer」を使用している。これによって社員のデスクトップ環境から3D CAD業務を行えるようになり、ワークステーション設置スペースの削減、端末管理に伴う運用業務の効率化を実現した。まずは、ワークステーション400台のうち100台分のデスクトップ仮想化を行う予定で、他の設計部門や海外拠点への導入も検討してるという。
2014年10月15日中小企業、あるいは個人事業主という環境においては、社長自らが経理担当者であることが多い。この場合、日常業務と合わせて会計業務を行わなければならず、毎月末になれば納期等と重なり、多忙を極めることになりがちだ。そんな状況の中、会計業務の中でもとりわけ時間が掛かりがちなのが、請求書の発行や見積書の作成といった、いわゆる「バックオフィス」業務だ。この負担を最小限にするため、その苦労を熟知したベンチャー企業の社長自らが開発したというサービスがある。どのようなサービスなのか紹介していこう。○見積書に請求書……毎月発生する負担の多い作業月末になると発行しなければならない請求書がたんまり……。ベンチャー企業の中でも受託ビジネスをメインに行っている場合には、このような状況になるケースが非常に多い。さらに、日常業務の納品日も月末になっていれば、もはやネコの手を借りないと絶対に間に合わない、などという事になる。会社が成長していればなおさら見積もり依頼から納品までに発生する書類も増え、それを都度作成したり、締め日にまとめて送付したりと、日常業務とは別に発生する「バックオフィス業務」は増え続けていく。これが大きな負担となり、貴重な時間を日単位で潰すことも実際に良く聞かれる話しである。書類の発行にはもちろん慣れの問題もあるが、それ以前に件数による圧迫が大きい。エクセルでマクロを組んで作っても、手書きに比べていくらか効率的になったという程度で、業務改善というにはほど遠い、などということもあるだろう。今回紹介するヴェルク株式会社のクラウド型バックオフィス業務・経営管理システム「board」は、そんなベンチャー企業の悩みを解決してくれる優れたソリューションだ。○自らの経験を活かした製品開発「会計は税務のための業務です。そうではなく、企業の業務を効率化するためのものが業務システムです。ですから、弊社で考えた『board』はベンチャー経営者自身が関わる部分を最小化させ、最大限自動化することを目指して設計しました」と語るのは、ヴェルク株式会社 代表取締役 田向祐介氏(以降、田向氏)だ。田向氏は自らベンチャー企業の経営者として現在も活躍しており、同様の悩みを持っていたという。「様々な請求書発行システムを導入しましたが、どれも合わなかったのです。そこで自ら開発してみようと思ったのです」と田向氏。同氏は受託型ビジネスの経営者として、それまでの経験を活かす形で最適なツールの開発に乗り出したのだ。「単純に請求書を発行するのであればエクセルで組むこともできます。それだけではなく、いかに業務にフィットさせるか、それが効率化に繋がるかが重要なのです」と、「board」のコンセプトにもなっている、利用者目線での重要性について語る田向氏。たしかに単純な請求書発行だけでなく、それが経営者の負担にならず、なおかつ業務効率を上げるために機能しなければ意味は無い。自らが経営者でバックオフィス業務に苦しんできた田向氏ならではの着眼点だといえる。○単なる請求書発行システムに留まらない「board」2014年8月、田向氏自らの手により「board」は正式リリースとなった。この製品を簡単に説明すると、見積書を作成すると同時に、それに紐付く発注書、発注請書、納品書、検収書、請求書、書類送付状を自動生成する機能をメインに、案件ごとの受発注を管理できる機能を満載しているのが特長。もちろん、こうした基本機能にも大きな特長を持たせているので、導入後すぐにその実力は感じられるだろう。「『board』をすでにご利用いただいている方で、特に喜んでいただいているのは分析機能ですね」と語る田向氏。既存の請求書発行システムにもレポートを搭載しているものはあるが、「board」では売上分析、顧客別集計、案件区分別集計、タグ別集計、キャッシュフロー予測といった多方面からの集計及び分析結果をグラフとして見ることができる。それだけでなく、発注分析や発注先別集計、発注区分別集計、タグ別集計などもおこなえるのだ。一般的な請求書発行ツールでは、全体売上や顧客別といったグラフは作れても、それ以上に細かく分類してグラフとして表示することができないものが多い。しかし、「board」では経営判断という部分において、非常に優れたサポートツールとしても使うことができる。例えば、見積もりの確度ごとの売上予測をしたいなどといった、柔軟な未来分析を行う際にも役立つ資料が手に入る。経営に大きくプラスになるはずだ。また、先に述べたように「board」は、見積もりや請求書を「案件別」に分けられる特長を持っている。例えば、1つの制作業務が単月で終わり、それ以降は保守業務として毎月定額請求が発生するといったケースがあれば、「制作」と「保守」をそれぞれ1案件として扱うことが可能なのだ。毎月定額で発生する請求書を年間という単位でまとめることもできるので、請求書の発行漏れなどを防ぐ意味合いでとても心強い機能となる。この他、請求書だけでなく支払い面でも「発注管理」として、案件と紐付けることで損益管理もおこなえる。これは外注を使っての業務がある場合には特にありがたい機能だ。7月に追加された”捺印申請機能”も便利な機能だ。権限が無いユーザーが権限を持つユーザーに対して申請をしておくことで承認済みの書類を各ユーザーで出力できる可能。いちいち、社長の席へ出向いてハンコを貰ったり、月末になって慌てて上長を捜し回るといった心配もなくなるというわけだ。○社長の時間を長くしてくれる頼もしいサービスなお、「board」で作成される書類はテンプレートにあるものがそのまま利用できるだけでなく、カスタマイズも可能。クライアント指定のタイトルがある場合や、自社のオリジナリティが欲しいなどといったシーンでも十分対応できる。もちろん、窓付き封筒への宛名印刷にも対応しているので、請求書を相手先に送付するところまで、ほぼ自動化ができる部分も見逃せない。企業のビジネスを理解したうえで、より実戦的にブラッシュアップされていったことが伺える仕様が満載なのだ。「私がこれまで会社を経営していく中で、実際に行っているバックオフィス業務や経営数値の『見方』をそのまま入れています。ですから、少なくともIT系のベンチャー企業などの同業者の方が見た場合、共感が得られるというお言葉をいただくことが多いです」と語る田向氏。実際にバックオフィス業務の負担を感じつつ苦しんできた同氏の想いが詰め込まれた「board」。単なる請求書発行システムに留まらず、経営をサポートするツールとしても活用することができるのが大きい。「board」は、毎月の見積もり、請求で悩んでいる人はもちろん、バックオフィス業務に更なる効率性を求めている人にもお勧めのサービスだ。次回は実際に「board」を使ったレビューをご紹介しようと思う。
2014年10月14日アジレント・テクノロジーは10月9日、「分析」、「装置」、「ラボ」の3つの側面から効率化を図った次世代液体クロマトグラフ(LC)「1290 Infinity II LCシステム」を発表した。同システムは、同社のInfinity LCシリーズの最上位に位置づけられている「1290 Infinity LCシステム」をさらに機能強化したもので、効率化を目指して搭載しているほとんどのモジュールを刷新したという。3つの効率化における「分析」という面では研究者やサイエンティストに向けた分析・結果データの効率の最適化が図られたという。特にキャリーオーバーは、従来は0.004%以下であったものを0.001%以下に低減することに成功したほか、1Dと複数のサンプルを分析可能な2D-LCをサンプルの複雑さに応じてシステムを切り替えることを可能としたとする。また「装置」の効率最大化としては、1台のオートサンプラで2つのサンプル注入用ニードルを装備。これにより、サンプル注入から次の注入まで最短5秒で行うことが可能になったとする。さらに「ラボ」の効率最大化としては、従来のHPLCとUHPLCの分析条件を自由に適用可能としており、これにより同じ結果を再現することが可能になったとする。これにより、当面従来のHPLCとして用いつつ、将来的な公定法が変わった後、UHPLCとして利用することなどが可能になるという。なお、受注は即日開始しており、出荷は11月中旬からを予定しているという。価格はモジュールの構成により変わってくるが、高性能なシステム一式の場合であっても約1100万円(税別)程度から、一般的な多機能システムの構成でも約970万円(税別)から、となっており、年間100台の販売を目指すとしている。
2014年10月09日トランスコスモスは10月9日、中国でのコスメ・パーソナルケア商品に特化したEC向け流通事業を行うUNQと資本・業務提携に合意したと発表した。同社によると、中国のEC市場は30兆円を超え、依然として30%台の成長を維持。BtoCのEC市場では、アリババグループの「TMALL」など、企業が自社のEC店舗をモール内に構える「モール出店型」や、JUMEIや一号店、JD.comなど、企業が店舗を構えずオンラインリテーラーに商品を納める「オンラインリテーラー向け卸型」が増加しているという。同社がこのたび、業務提携を行うUNQは、日韓ブランドを中心としたコスメ・パーソナルケア ブランドのEC向け流通事業者として、ブランドやその販社より正式にオンラインリテーラー向け販売代理権を取得し、中国のオンラインリテーラー向けに卸・販売促進行うほか、TMALLでのブランド旗艦店や、UNQ自身が持つ自社旗艦店を運営し、個人消費者向けの販売も展開する。同提携でトランスコスモスは、EC向け流通事業者という立場でECの商流に直接参加し、オンラインリテーラー向けの卸・販売促進業を行うこととなる。代表取締役社長兼COO 奥田 昌孝氏は、「(同提携により)多様化する販売チャネルに対し、顧客の商品を配荷・拡販させることが可能となり、日本はもとより中国市場でのEC事業を考える世界各国の顧客により質の高いサービスを提供できるものと考えている」と説明。将来的には、UNQのオンライン卸・販売促進のノウハウを吸収することで、他の業種や他の国での横展開も実施したい考えだ。
2014年10月09日スマートフォンが全体的に大画面化の傾向にある中、iPhoneにも5.5インチモデルが登場した。タブレットとの境界付近に存在していたニーズがスマートフォン側に取り込まれることにより、個人向けのタブレット市場はある程度までスマートフォンに奪われることになりそうだが、ビジネスユースではちょっと事情が違うようだ。○ビジネスの現場でiPadが活用されているIDC Japanの調査によると、2014年1~3月期の国内タブレット端末出荷台数は、前年同期比12.3%増の212万台。営業ツールや顧客向けのプレゼンツールとして、またワークフロー管理や業務システムの一部、さらに店頭の接客ツールやレジ端末としてなど、ビジネスの現場では多彩な業種でiPadが導入され、活用される機会が増えている。ビジネスユースにおけるタブレットの利点は、ノートPCよりも導入コストが低く抑えられ、持ち運びの負荷やバッテリー性能、通信など各種設定などに関しても現場の利用者にとってノートPCよりも扱いが容易であること。また、セルラー版ならデータ通信端末を別途用意することなく通信が可能で、情報共有・更新にも柔軟に対応できる。余裕のある画面サイズで入力や情報一覧もストレスなく行え、書き込むための筆記具を持たなくて良いなど、ちょっとしたことも作業現場としては効率向上につながる。こうした利点は、広い工場や複数拠点を持つ企業での事例ばかりでなく、数人~十数人程度のスモールビジネスにとっても業務への導入による改善効果が期待ができるものだ。むしろ、中小規模の事業所こそ速やかに成果が現れるケースが多いのではないだろうか。受注・発注や各種申請許可、業務記録、勤怠管理などを紙で行っているなら、あるいはデジタル化しても個別にExcel等のシートで管理している状態なら、それらをデータベース化し、iPadを入力端末として利用することで、大幅な効率改善や管理の正確さ向上が実現できるはずだ。業務用途でiPadを活用したデータベース運用を考えるなら、選択肢に入ってくるのがFileMakerだ。FileMakerは30年近い歴史を持つデータベースソフトの定番。現在の最新版は昨年末にリリースされた「FileMaker Pro 13」と組み合わせて、iOSデバイス向けのアプリ「FileMaker Go」、複数端末からの同時接続を可能にする「FileMaker Server」を使うことで、個人規模から企業の業務システムまるごとまで、様々なスケールに応じて柔軟なデータの活用に対応することが可能だ。FileMakerは導入の手軽さとその後の柔軟な拡張性が、運用を考えた時の利点と言える。○まずは小規模な導入から試してみては例えば、小売店などが紙ベースで棚卸しを行う場合、コピー用紙にチェック用の表をプリントし、倉庫内で商品の数を数えながら、クリップボードに挟んだ紙にペンで数を書き込んでいく。チェックが済んだら紙に書き込んだ内容をPCに入力し、集計するという流れになる。これをFileMaker+iPadにすれば、商品の数を数えてiPad上のフォームに入力するだけで、サーバ上にデータが集まり集計までの作業が完了する。また、アパレルの分野では、iPadのカメラで商品写真の撮影とバーコードのスキャンを行うことで照合し、POSと連動させることで、ペーパーレスでリアルタイムの在庫管理を行っている事例もある。こうした様々な業種における活用事例は[ FileMakerのWebサイト]でも紹介されている。また、現在データ入力に使用しているExcelドキュメントがあれば、それをFileMakerに取り込み、豊富なデザインテンプレートから入力フォームを作成して、簡単にデータベース化ができる。既存のデータを引き継いだ活用も容易だ。最新版のFileMakerは、フォームのデザインパーツとしてiOSに最適化されたボタンや選択肢などが用意されており、PCの操作に不慣れな人にとっても使いやすいインタフェース作りに役立つ。このように、紙で行っているワークフローをデジタル化する場合にも、既存のデータをより様々な形で活用したい場合にも、FileMakerとiPadという組み合わせの相乗効果による大きな成果が期待できる。App Store上では昨年10月の段階で47万5000本以上のiPad用アプリが提供されているが、ビジネス用途となると業務内容にぴったりのものを探し当てることは難しい。カスタマイズできる部分は限られるし、複数端末でのデータ共有や一元管理に適さないものもある。かといって専用に開発するには専門知識が必要で、外注すればコストもかかり、使うためにはアップルの審査も必要だ。すぐに使い始められ、機能改善やスケールに柔軟性のある運用を目指すなら、アプリよりもFileMakerでデータベースを扱う方が利点が多いと考えられる。企業向けのiPad導入ソリューションを提供している会社もあるが、FileMakerは部署やプロジェクト単位や現行のワークフローの一部分にのみ導入するといった小回りがきくことも特徴だ。FileMaker Pro 13は無料で一ヶ月間の体験利用が可能で、1ライセンス分のFileMaker Goとの連携もテストできる。もし、手書きの書類をPCに入力し直す作業や、頻繁にExcelシートをプリントして使うシチュエーションが身近にあるなら、まずはそれをFileMaker+iPadに置き換えてみてはいかがだろうか。
2014年10月03日1996年の創業以来、「CAE/CFDの業務効率化を推進」をテーマにソリューションを提供する株式会社ヴァイナス(VINAS)。同社主催によるユーザー会「VINAS Users Conference 2014」が、2014年10月9日(木)、10日(金)の両日、東京コンファレンスセンター・品川で開催される。ヴァイナスの創業以来開催されていたセミナーが、年々規模を拡大し、昨年の延べ参加者数は500人を超える、過去最高のものとなった。カンファレンス形式となって10回目となる今回は、メインテーマとして「大規模・最適設計・ワークフローマネジメントのための総合ソリューション」を掲げ、「ものづくりの価値づくり」を解説する基調講演、航空宇宙、重電重機、自動車、化学、電機電子、そして量子化学など、多彩な分野における事例の講演が予定されている。なお、サブテーマとして「クラウドコンピュータ・オープンソース・SDMの設計利用」と掲げられているように、今回のカンファレンスでは「CAE/CFDのクラウド化とオープンソース化」が一つの注目点となっている。そこで今回、同社の代表取締役社長である藤川泰彦氏に、クラウド化とオープンソース化によって変わる、CAE/CFDの未来について語っていただいた。○CAE/CFDの発展に立ちはだかる情報共有とライセンスの問題学術研究・航空・宇宙・医療などの専門分野から、自動車・家電・家具や調理器具などの身近なものまで、現在の社会ではさまざまな分野でCAE/CFDが利用されている。ヴァーチャル解析を繰り返し、試作による実験の精度を高め、ものづくりの効率化とコスト削減を行うCAE/CFDは、今後さらに活躍の場を増やしていくことだろう。「これまでのCAE/CFDソフトウェアは、主に大学の研究室や企業の開発部門などに所属する、専門家が扱っていました。ですが、利用シーンが今以上に広がると、専門家だけではとても手が足りません。これからは現場の設計者を含め、より多くの人がCAE/CFDソフトウェアを活用できる環境が求められてくることでしょう」(藤川氏)現場にまでCAE/CFDの利用が広がれば、解析回数を増やして精度を高めたり、現場ならではの意見を反映したりと、製品の質の向上につながるはずだ。だが、そこには大きな2つの問題が立ちはだかる。1つは情報共有について。現在の製造現場は、日本国内のみならず世界各地に広がっている。それぞれの場所でCAE/CFDを活用するためには、必要な情報を共有できる環境が必要不可欠だ。もう1つはライセンスについてである。これまでのCAE/CFDソフトウェアは、CPU固定ライセンスであるケースが多かった。つまり、現場で利用するためには、その分、追加のライセンスが発生することになる。ライセンスごとにユーザー数が制限されている場合も多く、利用範囲を広げようとすると莫大なコストが掛かってしまう。「この2つの問題を解決するキーワード、それがクラウドとオープンソースなのです」(藤川氏)○クラウドとオープンソースがCAE/CFDの未来を変える場所や端末を問わずアクセスできるクラウドは、情報共有の手段として、まさに打ってつけだ。またオープンソースのソフトウェアであれば、CPUやユーザー数の追加によるコスト増も抑えることができる。「クラウドとオープンソース。現在のIT分野において、この2つの潮流を避けることはできません。これはCAE/CFD分野においても同様です」(藤川氏)クラウドやオープンソースに対する懸念として、特に多く挙げられるのがセキュリティ面だろう。だが、近年のクラウドサービスには、充分に強固なセキュリティ対策を実施しているものが多く、安全性は高い。バグや脆弱性が発見された場合でも、ソースコードが公開されているオープンソースであれば、素早い対応が可能だ。そういった点から、現状のクラウドやオープンソースのセキュリティレベルは、けっして低くないといえる。「それでもセキュティ面に不安を感じるのであれば、情報を仕分けして利用すればいいのです」(藤川氏)導入当初は、汎用性の高い問題をオープンソースのソフトウェアで解析する。それだけでも「利便性はかなり向上するはず」と藤川氏は主張する。「スマートフォンやタブレットは、今後さらに普及していきます。いずれはCAE/CFD分野でも、その対応を求められることは間違いありません。その場合、既存のシステムや考え方だけで対処するのは不可能です。CAE/CFDが発展するには、クラウドやオープンソースなどの新しい技術や仕組みを、恐れずに勇気を持って利用する。そのためのチェンジマインドが絶対に必要です。今回のカンファレンスでは、それを多くの方々に訴えていきたいと考えています」(藤川氏)○CAE/CFDの"今とこれから"を体感する「VINAS Users Conference 2014」毎年、多彩な催しが実施される「VINAS Users Conference 2014」。今回は2日間に渡り、「CFDプリ・ポストプロセス」「最適設計・ワークフロー・SDM」「ターボ機械最適設計とオープンCFDソルバ」「HPクラウドコンピューティングと高速計算技術」の4テーマについて、40を超える講演が行われる。航空・宇宙分野からはNASAとJAXAの日米両巨頭が登場。そのほかにも、自動車における空力や設計解析、スーパーコンピュータ「京」を利用した事例など、注目度が高いプログラムが目白押しとなっている。また特別講演としては、東京大学 生産技術研究所の加藤千幸教授による「大規模流体解析の産業応用」と慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科の白坂成功准教授による「いま世界でおきているシステム開発方法論の革新」。基調講演には、一橋大学 イノベーション研究センター センター長 延岡健太郎教授による「製造業におけるものづくりと価値づくりのマネジメント」が実施される。通常、特別講演や基調講演などは、カンファレンスの冒頭を飾るケースが多い。だが今回のユーザーカンファレンスでは、初日プログラムの最後に行われることになっている。「ユーザーカンファレンスと銘打っていますが、特別講演と基調講演は私たちの製品とは関係なく、CAE/CFDの現在を総括し、将来を見据えるものとして位置づけています。間違いなく面白い話になるので、できるだけ多くの方に聴いていただきたい。そこで、この時間帯に設定しました。やっぱり、午前中よりも夕方のほうが参加しやすいでしょうから(笑)」(藤川氏)なお、当日には、テーマにあるクラウドとタブレットエンジニアリングを実際に体験できる催しも実施される予定。「もしiPhoneやiPadをお持ちでしたら、ぜひお持ちいただき、タブレットエンジニアリングを体感してください」と藤川氏。詳しいプログラム内容や申し込み方法は、「VINAS Users Conference 2014公式ページ」を参照してもらいたい。新たな技術を体感する場として、業界内の情報交換の場として、これからの「日本のものづくり」を担う多くの人々に、同カンファレンスを大いに有効活用していただきたい。○イベント概要【開催概要はこちら】
2014年10月01日眼科領域に特化した開発ベンチャーであるユニバーサルビュー(UV)は9月30日、エムスリーとの資本業務提携を行ったと発表した。UVは、就寝中に着用することにより裸眼視力を回復するコンタクトレンズの製造・販売を行う開発ベンチャー。開発事業としては、老眼治療として期待が高まるピンホールコンタクトレンズ事業など、眼科領域に特化した製品やソリューションの研究開発を行っている。エムスリーは、約25万人の医師が登録する日本最大級の医療従事者向けサイト「m3.com」を運営し、インターネットを利用した医療関連サービスの提供を行う企業。医療機器の開発支援を行うMICメディカルや、100万人を超える子育てママ会員を有するアイチケットなどを傘下にもつ。今回の資本業務提携を通じて、両社は今後、眼科領域におけるマーケティングおよび調査や、臨床試験、薬事関連業務における連携について協議を進めていくという。
2014年09月30日創業50年を超えるポリプラスチックスは工業用プラスチック材料の製造・販売を手掛けるものづくり企業だ。主要顧客の家電メーカーが製造拠点を海外へ移転するのに合わせ、同社も積極的な海外展開を進め、アジア・太平洋地域に製造・サポート・研究開発の拠点を稼働させるほか、米州や欧州への市場開拓にも進出している。国内外の広域で活動するグローバル製造業に共通する課題は、出張の多い社員の業務効率化だ。同社はiPadとファイル共有ソリューション、仮想デスクトップを組み合わせたモバイル型のワークスタイルを取り入れた。○技術営業には欠かせない各種資料は膨大でパソコンでは対応しきれずエンジニアリング・プラスチックスとは自動車や家電、コンピュータなどの部品や部材に使われるプラスチックの素材に、強度や電気特性などさまざまな機能を持たせること。顧客であるメーカーの製品開発段階から参画し、顧客の作りたい製品に即した特性を持つプラスチック素材をいわば“共同開発”していくのが同社の営業スタイルだ。「当社の営業担当者は技術営業ですので、一般的な売り買いの交渉とは違います。例えば自動車の部品に使われるプラスチックの素材選びでは、強度、耐薬品性、耐候性など、顧客メーカー様の要望に合った素材を当社製品の中から選び出していくことが技術営業の仕事です」と語るのは、Global営業支援部長の内田純氏だ。同社の取り扱う素材はカタログにして50冊、1つのカタログは標準サイズで電話帳くらいもある。外見はどれもペレットと呼ばれる粒の状態なので、写真で見せても製品特性は何も伝わらない。熱特性や電気特性などさまざまな技術データを提供することが自社製品のアピールとなる。「膨大な技術資料の中から、お客様ごとに必要な情報を探し出して提供していくのが重要な仕事ですから、営業先に持っていく資料は大量にならざるを得ません」(内田氏)従来の営業スタイルでは、なかなかスマートな情報提供はできていなかったと、日本営業本部課長の光安崇行氏は振り返る。「グレードごとのカタログから技術資料まで紙カタログが大量にあって荷物は相当重くなりました。ある時期からPCを使い始めて、紙カタログと組み合わせた営業をしていましたが、お客様から受けた質問に関する資料を紙で用意していないと、『ちょっと待ってください』といってパソコンを立ち上げるのですが、起動に5分くらい要してしまい、そこでコミュニケーションが止まってしまいました」こうした課題を解決するため、同社ではスマートデバイスが出回り始めた2010年ごろに、各種デバイスを業務改善ツールに使えないか調査を開始した。○スマートデバイスで3つの課題を解決スマートデバイスの業務活用を担当したGlobal営業支援部の曽根田一典氏は、導入目的を次のように話す。「国内外への出張・外出の多い営業担当者に配付して、顧客先での提案業務に活用できること、承認・申請といった社内業務フローを効率よく処理できること、セキュリティを確保すること、この3つを主眼に機種選定を行いました。スマートデバイスの第1世代は重くて使いづらかったですが、その後は薄型化、軽量化が進み、通信キャリアの電波状況も改善して、営業担当者が外出先でも資料参照できる環境が整ってきました。そこで情報システム部と協議し、セキュリティを高く保てるデバイスということでiPadを選定しました」(曽根田氏)iPadの導入数は80台。営業担当者のほか、役職者にも配布している。導入時の操作教育では、対象者全員を集めた合同研修ではなく、5~6名のグループ単位で基本操作のレクチャーとセットで端末を配付する丁寧な対応を実施した。iPadには営業支援用ツールとして、事前に2つのファイル共有アプリをインストールしている。1つは一般ユーザーに公開している製品カタログや会社紹介などを電子化して格納する「Handbook」で、顧客先で手軽に開ける操作感を重視して採用した。これとは別に、顧客ごとに個別で作成する機密性の高い書類などは、より厳密なセキュリティ管理が可能になるファイル共有ソリューション「PrimeDrive」を使って、各自がパソコンで作成した資料をiPadから開いてプレゼンテーションに利用している。社内業務に関するメール、カレンダー、各種の申請・承認フローなどについて、同社は「IBM Notes」を利用してきた。「多くのデータベースを構築して情報資産を蓄積してきた経緯があり、これらをすべてWebアプリ化してiPadから操作できるようにするのは、開発コストの面で現実的ではありません。そこで仮想デスクトップを利用して、iPadからでも自席のパソコンを使っているのと同じ環境で社内ネットワークにログインすることで、社内業務を外出先からでも滞りなく行える環境を整えました」(曽根田氏)○海外出張時のタイムリーな業務遂行に導入効果管理職の立場から各種の承認業務を行う機会の多い内田氏は、iPadの導入効果を次のように語る。「海外に赴任してシンガポールを拠点にインドからオーストラリア、ニュージーランド、フィリピンなど広域を担当していたころは、パソコンでは出張先の国でそれぞれの通信キャリアに合ったネットワークカードを用意する必要があり面倒でしたが、iPadのセルラーモデルは移動先の国に着くと自動的に通信キャリアが切り替わる国際ローミングを利用できるので、空港に着いてすぐにメールチェックや承認作業を行えるなど、とても便利になりました。空き時間にすぐメールをチェックできると、次のアクションの準備ができて助かります。パソコン時代は、お客様との会食を終えて夜ホテルに戻ってから、ようやく1日分のメールをチェックするといったこともありました」(内田氏)顧客先でのプレゼンテーションでは、「技術資料やデータを探すスピードは、パソコンに比べてiPadは確実に早くなりました。お客様にお見せした資料を電子データで欲しいといわれたら、その場でiPadからメール添付でお渡しするといった対応も喜ばれます。膨大な資料を電子データ化してすべてiPadに格納できるのは大きなメリットで、重い荷物を持ち歩かずに済むのはもちろん、カタログデータなどを常に管理部門で最新版に差し替えて配付してもらえるので、資料のバージョン管理に気を遣わずに済みます」と光安氏もiPadの利便性を評価する。海外での活動比率が高い同社では、営業担当者は1週間程度の海外出張は頻繁にある。iPad導入以前は、事前に大量の紙資料を用意していたというが、現在では基本的にiPadで資料説明を行い、お客に渡す資料は商談後まとめてメールで送れば作業が完結するという。事務所に戻ってパソコンからメールで送るという手間はなくなった。管理職になると自身で資料を作成することはなく承認作業が主になるので、1週間程度の海外出張ではiPadだけを携帯すれば十分だという。資料作成や書類修正などを行う立場の営業担当者はiPadとパソコンを持って海外出張に出るが、商談はiPadだけで進められるので、重くてかさばるパソコンを持ち歩く必要はなくなった。同じところに数日滞在するなら、パソコンは営業拠点やホテルに置いておき、iPadだけ持って営業しているという。○iPad活用のノウハウを社内共有する取り組みiPadの導入から1年ほど経過して、同社が課題と感じているのは活用度のばらつきがある点だと曽根田氏は指摘する。「定期的に実施している営業担当者への各種教育カリキュラムにiPad活用のプログラムも加え、うまく活用している人のノウハウや、営業手法の成功例、新しく追加された資料などを知らせて、iPad活用の底上げを図っています。営業現場からは、利用したいアプリのリクエストが多いので、情報システム部とセキュリティ面の協議をするなど、関係部署と連携して対応しています」(曽根田氏)営業担当者へのアンケートを取ると、同社独自の測定器を動画で紹介するコンテンツは、顧客の理解度を高めるのに効果があると判明した。プラスチック素材の性質は言葉で説明してもなかなか伝わらないが、動画なら短時間で意図が伝わるという。また、顧客先で会食する際に動画を流すといった使い方もあるという。動画利用に限らず、こうしたベストプラクティスをナレッジ化して営業担当者に共有していく活動を通して、同社はiPadをより効果的に使いこなしていく方針だ。
2014年09月30日大日本印刷(DNP)は9月18日、食品・飲料メーカーなどが品質管理で実施している微生物検査業務の効率を改善するフィルム型の培地キット「Medi・Ca」を発表した。同製品は、一般生菌数測定用のAC(Aerobic Count)グレード、大腸菌群数測定用のCC(Coliform Count)グレード、大腸菌・大腸菌群数測定用のEC(E.coli, coliform Count)グレードの3種類がラインアップされている。特徴は、寒天に代わるゲル化剤と栄養素などをシート状のフィルムにコーティングすることで、寒天培地のような前処理作業を不要とした点にある。作業者のコツや熟練を要する寒天培地とは異なり、取り扱いが簡単で、確実かつ効率的な検査業務を実現する。さらに、前処理不要の調製済み培地のため、外装のアルミ袋から取り出してすぐに使用でき、緊急の検査などにも迅速に対応できる。そして、検査する食品などを希釈した試料液を培養エリアの中央に滴下し、カバーフィルムを閉じるだけで試料液が培養エリア全体に広がってゲル化するため、効率的に作業を進めることができる。また、各グレードには、発色剤を使用しているため、培養後、微小な菌の集合体であるコロニーの視認性が高く、食品残渣との判別が容易なため、コロニー数の計測をスピーディかつ確実に行える。さらに、ACグレードはBacillus属による発色の滲みが少ないのも特徴となっている。加えて、「Medi・Ca」の容積はシャーレの約1/20以下に減容化しているため、在庫や培養に要するスペースを削減し、使用後の廃棄物量を約1/20程度に減らすことができる他、滴下時に「Medi・Ca」を重ねながら作業が行えるため、作業エリアの省スペース化が実現できる。なお、価格は一般生菌数測定用ACグレードが1枚あたり75円。同社では、食品・飲料・菓子メーカー、飲食チェーン店などを中心に販売し、今後3年間の累計で5億円の売上を目指す。また、今年度中に、黄色ブドウ球菌のSA(Staphylococcus Aureus)グレードを開発し、販売していく計画。この他にも、コロニー計測の業務負荷をより一層低減すべく、専用スキャナーを使ってコロニー数をリアルタイムで自動カウントするとともに、画像と計測結果の保存を可能としたシステムを現在開発中としている。
2014年09月19日ダイエットのポイントとなるのが運動と食事ですよね。実は、効率よくダイエットするには、運動前後の食事が重要なポイントなんです。今日は、そんな運動前後の食事について、ご紹介します。■1.運動前の食事は?運動前は、空腹でも満腹でも体に良くありません。カロリー制限のためにと運動前に何も食べないと身体への負担が大きく、血液中のブドウ糖が不足して低血糖症になる可能性もあり、危険です。また、運動すれば食べた分のエネルギーを消費できるからと、運動前に満腹になるまで食べるのもNG!より効率的にダイエットに繋げるなら、運動前の食事はどうすれば良いのでしょうか。食べ物が体に入ると、胃腸などの消化器官は活発に動きだします。消化の為に血液が消化器官に集まってきますが、食後すぐに運動をしてしまうと、消化器官に集まるべき血液が全身に巡り始めるため、消化がおろそかになり、消化不良を起こしてしまいます。十分に消化が終わらないうちに運動をすると脇腹が痛くなるのも、このためです。食後すぐに入浴することも、同じ理由で消化不良を起こしてしまいます。食事をしたあと、入浴するまでは30分ほど空けるようにしましょう。食べるものにもよりますが、運動前の食事もやはり30分前までには終えるようにします。■2.運動前の具体的な食事例【運動30分前】液状、ゼリー状、フルーツなどの消化の良いもので、すぐにエネルギーに変わるものにします。バナナ、果汁ジュース、栄養補給ゼリー飲料などがおすすめです。【運動1時間前】おにぎりやお茶漬け、お粥、うどんなど、脂質が低く、糖質(炭水化物)を補給できるものを食べます。固形の栄養補助食品も良いでしょう。食べる量が多ければ多いほど消化に時間を要しますので、小腹を満たす程度の量にしましょう。【運動2時間前】2時間前でもやはり胃腸の負担を少なくするために、脂質は控えめに。糖質(炭水化物)は腹八分目ほど摂りましょう。おにぎり、うどん、そば、油を多く使っていない食パンやハード系パンなどがおすすめです。基本的には固形の食べ物の消化にかかる時間は約2時間と言われていますので、通常の食事であれば2、3時間前に終えておきます。その場合も短時間でエネルギーに変わりやすい炭水化物を中心に摂り、タンパク質、脂質は控えめに。脂質を摂り過ぎると消化効率が落ちますので、油っこいものや揚げ物は避けましょう。■3.運動後の食事運動後には筋肉の元となる魚、肉、卵、豆などを食べ、タンパク源の補給をします。またクエン酸が含まれる食品を摂ると、疲労回復や筋肉痛予防に役立ちます。クエン酸は、柑橘系の果物や、梅干し、お酢などに含まれています。運動後は、炭水化物4:タンパク質3:脂質3の割合でエネルギーを摂取するようにすると、インシュリンの過剰分泌が抑えられ、脂肪分解を促進させるホルモンが分泌されやすくなると言われています。もちろん野菜やきのこ、海藻類なども食べて、ビタミンやミネラルをしっかり補給しましょう。■おわりにバランスの良い食事を続けることで、脂肪を燃焼しやすい体質となり、運動による脂肪燃焼効果をより高める効果を期待できます。みなさんも、運動前後の食事に注意して、効率的にダイエットしてくださいね。(下山一/ハウコレ)
2014年08月02日ダイエットをスムーズにおこなうために,昼寝をお勧めしています。仕事の疲れや眠気がなくなり高い基礎代謝が維持され、ランチで摂取したカロリーが効率よく消費されるからです。今回は、そんなダイエットに効く「昼寝」についてご紹介します。■ホルモンと代謝の関係「睡眠」と「活発な活動」を支配する2つのホルモンがあります。前者がメラトニン、メラトニンの分泌が少ないと不眠症になります。そして後者がセロトニン、メラトニンの材料になります。このセロトニンがきちんと分泌されると活動代謝が高まり、痩せやすくなるのです。■なぜ昼寝なのか?セロトニンは交換神経を刺激して代謝を上げ、メラトニンは副交感神経を刺激して代謝を下げて睡眠へとつなげます。セロトニンは、太陽の光を浴びることでスイッチが入り分泌が始まり、正午にピーク達し、午後にかけて緩やかに分泌量は減っていきます。特に昼食後は、胃腸の消化でエネルギーが使われるため眠くなります。胃腸の活動は副交感神経に支配されているからです。そこで昼寝で疲れをとり、副交感神経優位から交感神経優位に切り替えます。日中活動的に動いて多くのセロトニンが分泌されると、それと同量のメラトニンが作られます。つまり「昼の元気と睡眠」は密接な関係にあり、セロトニンの分泌量が多い人は活動的で痩せています。■セロトニンを多く分泌するためには?まず朝起きたらカーテンを開けて太陽を浴びましょう。そして「今日も元気だ~。」と世界に感謝。感謝の心が大きい人はセロトニンの分泌が多いのです。セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれています。後はセロトニンを作る材料となる「トリプトファン」を多く含む食品を食べるようにします。■トリプトファンを多く含む食品は?セロトニンは必須アミノ酸ですから、たんぱく質(肉・魚)を摂れば不足することはありません。また乳製品、豆類、穀物(パスタ、そば、米等)も比較的多く含まれています。炭水化物とともにトリプトファンを摂取すると、脳にトリプトファンが届きやすくなると言われています。バランスの良い食事を摂れば不足することはありません。蛇足ですが、炭水化物抜きダイエットはくれぐれもしないことをお勧めします。■さいごに私の昼食後の習慣は昼寝です。1時間の昼休みの間に食べて寝るのは時間が少したりませんが、意図的に短時間集中昼寝をしています。会社員の方は、同僚とのおしゃべりよりも昼寝を優先してください。その程度で人間関係はくずれないと思いますよ。しかし、寝すぎると夜眠れなくなるので要注意です。昼寝で睡眠ホルモンのメラトニンを使いすぎてはいけませんね。(林田玲子/ハウコレ)
2014年06月26日ページワン、ソフトバンク・テクノロジー(以下、SBT)は4月3日、共同で、東京工科大学の学内ICT環境をリニューアルし、業務システムのフルクラウド化を行うと発表した。新しいクラウドICT環境は、2014年春以降に提供開始予定となっている。東京工科大学では、2003年から本格的なICT活用に取り組み、八王子キャンパス全教室・全席への有線LANポートとコンセントの設置、約7000人の在学生すべてにノートPCを必携とするなど、ICTを活用して学ぶための環境を整備していたが、システムや機器の老朽化に加え、モバイルネットワークの普及に伴う管理外の無線LAN環境の散見などにより、運用管理が煩雑化し、負荷が高い状態が続いていた。そこで同大は現環境の課題解決に向け、ネットワークを含むキャンパスシステム全体の大規模リニューアルおよびフルクラウド化の検討を行い、これに対してページワン、SBTは共同で提案を行った。業務システムは、既存のオンプレミスの全廃を目指し、日本マイクロソフトの提供するIaaS「Microsoft Azure」上に新システムを導入。季節変動性の高い学校業務に合わせた柔軟なパフォーマンス対応、課金体系を実現。クラウド環境を支えるネットワークは、米Ruckus Wirelessの製品により、キャンパス内すべてをカバーする大規模な無線LAN環境を構築した。教職員向けのメールや予定表、OfficeなどのソフトウェアはOffice 365に統一し、ペーパレス化を図り、また、Dynamics CRMを導入しActive Directory及びSharePointの管理から、最終的には学生カルテへと展開を進めていく予定。その他、専門ベンダーのノウハウを活かした複数のクラウドサービスを組み合わせることで、フルクラウド化を実現している。さらににMicrosoft Azure上に、各システムのデータを集約して分析することで、さまざまな付加価値サービスを提供する「中核DB」を構築。成績や出席率などを複合的に分析し、将来的には学生1人1人に合わせた課題設定など、細やかなサポートが可能。同大はこの仕組みにより、サービスの利便性を高めるための施策を積極的に展開していく予定。
2014年04月04日さまざまな業界でスマートフォンやタブレットの導入が進んできている。こうしたスマートデバイスの活用で業務を改善し、効率化を図るためにはさまざまな工夫が必要となる。今回、Androidスマートフォンを導入した神奈川県川崎市上下水道局の事例を紹介する。○大都市の水道事業を支えるAndroidスマートフォン川崎市は人口143万人を数える東西に長く伸びた政令指定都市で、総面積144.35平方kmの30%を丘陵地帯が占めている。人口に対する水道の普及率はほぼ100%。年間1億8000万立方m以上の配水量で、家庭用が微増、産業用が減少傾向にあり、全体の水需要は横ばいだという。世帯数66万8000以上の家庭や企業に対して川崎市上下水道局は水の供給を行っており、供給した水の量に応じて水道料金を徴収している。この料金徴収には、検針員が家庭などを回り、水道メーターの数字から前月の利用量を引き、当月の利用量を算出。それを元に料金を設定する形になっている。川崎市上下水道局は昨年度から、この検針員が持ち歩くデバイスとして、Androidスマートフォンを採用している。このAndroidスマートフォン導入の狙いと効果を、上下水道局サービス推進部営業課課長補佐営業担当の石川 進氏と、同・主任の杉木 道明氏に聞いた。○効率化、コスト削減、サービス向上の効果これまで、川崎市上下水道局では、検針員が持ち歩くデバイスとして専用のハンディターミナルを利用していた。この端末は堅牢なものではあったものの、いくつかの課題があったという。例えばバッテリが1本2万円と非常に高価で、全体として保守・運用コストがかさんでいた。専用の端末ということで汎用性もなく、拡張性も薄い。また、検針へ出向く際には、端末に各家庭のデータを保存するため、端末紛失による個人情報流出の危険性もあったという。それに加えて、入力した利用量データをシステムに登録するためには、検針員が事業所に戻ってから端末のデータを吸い出す必要があった。そのため、時間と手間がかかり、実際のところデータ転送に数時間かかっていたそうだ。以前は手書きのメモを使って計算していたため、2000年から利用していたハンディターミナルもミスの減少や、効率化を図れた側面もあった。しかしながら、"その先"を考えて2011年2月頃からスマートフォンの導入を検討し、2013年6月から実際の運用を開始した。また、スマートフォンの導入に合わせて、上下水道局のシステムも刷新を行っている。入札によって端末・ネットワーク・システムの開発を担当したのはKDDIらのグループで、端末とネットワークをKDDIが提供。現在の端末は「G’zOne TYPE-L CAL21」。端末自体は市販のものと同等で、これに独自のソフトウェアカスタマイズを行っている。もともと、導入の検討段階で、市内の電波状況からNTTドコモとKDDIに通信キャリアを絞っていたという。その時点でAndroidスマートフォンの採用を決定したという。iPhoneや第3のOSとしてWindows Phoneが今後台頭すると言われていた時期だけに、ほかの選択肢も検討できたはずだが、石川氏は「これからAndroidが主流になる」という認識もあり、採用を決めたという。○セキュリティ周りも万全に採用した端末は、音声通話など通常のスマートフォンとしての利用ができない仕様になっており、検診や料金徴収といった必要な機能のみ利用できる。検針員がIDとパスワードを入力すると、その日に検針する家の情報にアクセスできるようになる。データは端末にダウンロードせず、中間サーバー経由で取得するため、端末の紛失・盗難といった"万が一"の事態にも、個人情報漏えいの危険性がない。このセキュリティに関しては重要なポイントで、リモートロックやリモートワイプの機能、業務以外の機能制限といった端末側の対策に加え、認証の強化といったシステム側の要件も定められている。さらに、これまでのハンディターミナルとは異なり、1台の端末に複数の機能を持たせることができるというのもスマートフォンの強みだ。これまでは、検針や料金徴収といった目的ごとに端末が異なっており、複数の端末を管理しなければならない非効率な業務運用を行っていたが、今回のシステムではそうした目的をボタンから切り替えて利用できるようになったことで、全体のコストダウンや効率化に繋がった。○専用端末からスマートフォンになり、身軽になった検針員検針員は、Androidスマートフォンを使ってメーターの数字を入力し、同時に導入されたBluetooth接続のプリンターで印刷も行う。これまでは、事務所に戻らないとシステムに登録できなかった各データも、LTE回線を使ってリアルタイムに登録されるようになり、データを吸い出す時間も不要となった。また、検針員が回っている間に料金などの問い合わせがあった場合でも、検針員が戻るのを待つことなく、回答できるようになったという。そういった細かい面でもサービス向上に繋がっているといえるだろう。刷新された検針システムでは、こうした実利用環境の改善に加え、コスト削減効果が大きいという。市販のスマートフォンを導入したことで、保守・運用コストを大幅に削減。ペーパーレス効果も手伝って、「最低でも年間1000万円のコストダウンは確実で、このまま行けば1500万円程度の削減効果があるのではないか」と石川氏は話していた。○今後、さらなる拡張も石川氏によると、導入当初は従来の専用端末と異なる操作性に検針員たちも戸惑いを隠せなかったという。特に年配の検針員などは、操作方法に不満があったようだが、「2カ月の研修で使いこなせるようになった」そうだ。現場の検針員からは、タッチパネルでの誤操作を懸念する声があったほか、誤操作を防止するために繰り返し表示される確認画面に不満を漏らしていた。この点に関して石川氏は、「こうした業務では、実際に利用してみないと分からないことが多い。KDDIや(ソリューションの構築を担当した)大崎データテックと共に、現場の声を聞きつつ改良していく体制ができている」とコメント。こうした継続的な改良が容易にできる点も、Androidスマートフォンが持つ1つのメリットと言えるだろう。ちなみに、一般利用ではAndroidスマートフォンのバッテリーに不満が出るケースをよく耳にするが、利用用途を制限しているため、それほど大きな問題にはなっていないようだ。検針員には予備バッテリーとモバイルバッテリーを支給していざというときに備えているが、だいたい5~6時間はバッテリーが持ち、モバイルバッテリーを使えば1日の作業はカバーできるという。ハンディターミナル時代と比較して「バッテリー持ちは同等か少し長く持つようになった」(検針員)ということなので、バッテリーのコスト削減と、モバイルバッテリーで充電できる利便性などは有利な点だろう。石川氏は、アプリの改善、改修を図ると同時に機能の追加も検討しており、今後のさらなる拡張性にも期待を持っているという。Androidスマートフォンを活用することで、川崎市上下水道局は、業務の効率化、コスト削減、サービス向上といったメリットを実現している。法人用途ではシステム運用の容易さからiPhoneが大きなシェアを占めているが、このような特定業務に特化した運用を検討する法人であれば、安価なAndroidスマートフォンを検討するのも悪くないのかもしれない。
2013年12月27日世の中には意外に知らない実用的な検定・試験も多いもの。今回は、金融に必要な技能と知識を認定する「銀行業務検定試験」についてご紹介します。受験前に受験内容や難易度などを確認してみましょう。■銀行業務検定試験とは何か?銀行業務検定試験とは、銀行業務検定協会が主催する試験で、銀行業務に関わる人が多く受験しています。多くの金融機関で合格が昇進の条件になっており、年間受験者は30万人ほどです。全部で10分野あり、それぞれ種目が複数あるため、一般企業への就職にも役立ちます。■銀行業務検定試験の概要(内容はいずれも2013年現在のもの)試験分野:1.法務(法務2~4級、融資管理3級)2.財務(財務2~4級)3.税務(税務2~4級)4.年金(年金アドバイザー2~4級)5.信託・証券(信託実務3級、証券3級)6.マネジメント(金融リスクマネジメント2級、営業店管理1、営業店管理2)7.融資・渉外(窓口セールス3級、法人融資渉外2~3級、個人融資渉外3級、経営支援アドバイザー2級)8.外為(外国為替2~3級)9.金融経済(金融経済3級)10.FA・預かり資産等(金融商品取引2~3級、デリバティブ3級、ファイナンシャル・アドバイザー、アシスタント・ファイナンシャル・アドバイザー、預かり資産アドバイザー2級、保険販売3級、投資信託2~3級、相続アドバイザー3級)試験日:年3回(6月、10月、3月)※開催月によって行われる試験種目が異なる申し込み方法:インターネットか郵送(団体申し込みも可)受験資格:特になし参考サイト・経済法令GROUP 銀行業務検定協会■銀行業務検定試験の難易度は?銀行業務検定試験は公式サイトで問題集が紹介されており、それらを使用して勉強すれば取得はそれほど難しくはないといわれています。しかし上位の等級は合格率が20%以下のものもあり、決して油断はできません。■銀行業務検定試験のメリットは?銀行業務検定試験は科目がわかれているため、自分の好きなものだけを受験できるのがメリットといえます。仕事にあわせて選ぶと良いでしょう。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年06月18日カウンセリング販売に従事するスタッフの業務を効率化コーセーは、化粧品のカウンセリング販売に従事する美容スタッフや販売員の管理業務を効率化するため、“iPad”を利用し、データを一元管理する店頭支援システム「K-PAD(ケーパッド)」を新たに開発。美容スタッフが入店するGMS、百貨店を中心に、販売員が接客を行う化粧品専門店も含め、4 月より順次導入を開始する。*画像はニュースリリースより“iPad”採用で、店頭オープンスペースなどでも手軽に活用「K-PAD」は、取り扱い品種が多く継続購入者も多い、化粧品のカウンセリング販売において、顧客情報や商品売上、在庫等を一元的に管理することで、接客中に購入履歴や在庫状況を同時に確認することも可能になるシステム。利用場所を選ばないワイヤレスの“iPad”を採用したことで、店頭のオープンスペースなど様々な場面で手軽に活用することも可能で、業務が効率的になり、より主業務である接客に集中でき、接客品質の向上も図れる。コーセーでは、初年度は約600 店に導入し、今後も拡大させていく予定としている。元の記事を読む
2013年03月29日健康・快適な生活をサポートする3種のサプリハーバー研究所は、不足しがちなカルシウムの補給を効率よくサポートするサプリメント「こつこつカルマグ」、“みる力”をサポートするサプリメント「明々源」、季節の変わり目の不快をやわらげるサプリメント「季節らくらく」の3種のサプリメントを、2月1日より発売。*画像はニュースリリースより密度と質をしっかりサポートする「こつこつカルマグ」「こつこつカルマグ」は、不足しがちなカルシウム、マグネシウムをベストバランスの2:1で配合。 さらに、丈夫で質の良い身体作りに欠かせない筋骨草エキス、量や密度の維持をサポートするハス胚芽エキス、その他ビタミンD、ビタミンK、コンドロイチンなどを配合することにより、カルシウムを効率よく補給。さらに、閉経後、女性ホルモン(エストロゲン)の急速な低下により、一気に骨密度が減るため、女性ホルモン様物質と言われるイソフラボンも配合。筋骨草エキスとの相乗効果で、より丈夫な身体をキープし、快適な生活を応援する。みるための健康を取り巻くトラブルを和らげる「明々源」は、“みる健康”をサポートする成分を集約、バランスよく配合したサプリメントです。 ブルーベリーと比べ、疲れにアプローチするアントシアニンの量を多く含むとされる北欧産100%のビルベリー エキス末を使用。また、中高年からの“みる力”にアプローチするルテイン、暗闇の視界に欠かせないとされるビタミンAなど、みるための健康を取り巻くトラブルをさまざまな角度から和らげトータル的にサポート。季節の変わり目の不快なグズグズ、ムズムズを乗り越える「季節らくらく」は、季節の変わり目の憂鬱や、環境に敏感な方をサポートするサプリメント。 不快なぐずぐず感の原因をブロックする天然の植物エキス(バラ花びらエキス、シソ種子エキス、フキエキス)や体調を整えるビタミンとミネラルをはじめ、不快な気分をすっきりとさせる黄杞葉エキス、不快なムズムズをすっきりとさせる、メチル化カテキンが多く含まれているべにふうき茶、体内バランスに働きかける植物性乳酸菌など16種類の成分をバランスよく配合。 一年を通して続けることで、不快なグズグズ、ムズムズを乗り越え、季節を“らくらく”と過ごすことができるという。元の記事を読む
2013年02月02日毎日の生活に役立つ情報をクイズ方式でお届けします。今日から暮らしに取り入れたくなりますよ。Q:床を掃除する順番で効率的なのはどれでしょうか?A:フロアモップをかけてから、掃除機をかけるB:掃除機をかけてから、フロアモップをかけるC:掃除機をかけてから、ぞうきんがけをする(答えは矢印の下です!)↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓解答:A:フロアモップをかけてから、掃除機をかける解説:掃除機をかけると排気でホコリが舞い上がり、落ちてくるのに数時間かかるため、先にフロアモップで床のホコリをそっとふいてから掃除機をかけるのが効率的です。※ただし、掃除道具によっては異なることがあります。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月14日中間所得層の増加や都市化・工業化の進展などを背景に著しい経済発展が継続するアジアでは、企業の生産活動が拡大するなか、生産効率化や競争力強化を目的とした設備投資のための資金需要が高まっています。従来、アジアの企業による資金調達は銀行からの借入が主でしたが、最近では調達手段の拡大が見られており、社債発行による資金調達が活発化しています。アジア社債の市場規模は順調に拡大していましたが、サブプライム問題の影響を受けて起債が減少し、2008年10月末にかけては一時的に縮小しました。ただ、その後は、サブプライム問題の影響が欧米と比較して相対的に軽微なアジアでは、企業の資金需要が旺盛なことを反映し、社債発行企業が増加したことに加え、平均的な起債規模(1銘柄の発行金額)が従前の3~5億米ドルから、5~10億米ドルへと大型化したことなどもあり、アジア社債の市場規模は約2,100億米ドル(2012年9月末)にまで拡大しています。特に、アジア企業の信用力向上などにより格付の高い銘柄が相対的に増加したことに加え、欧州危機が本格化した後に、リスク回避的な投資家が相対的に格付けの高い債券を選好したこともあり、BBB-格以上の市場規模は2008年10月末と比して約900億米ドル増加し、約1,500億米ドル(2012年9月末)にまで拡大しています。こうした市場規模の拡大などに伴ない、欧米機関投資家などによる投資が活発化していることに加え、上述の起債規模の拡大もあり、アジア社債の市場では流動性の向上が見られるほか、売買コストが低下傾向にあります。アジア各国の信用力が高まっていることに加え、アジア地域の企業の財務内容が良好なこともあり、全般的に信用格付が上昇傾向にあります。こうしたことから、今後もアジアの経済発展の恩恵を享受しつつインカム収益の獲得が期待できるアジア社債の存在感は高まっていくものと考えられます。(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。)(2012年11月2日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月02日NKSJホールディングスの子会社である損害保険ジャパン(以下損保ジャパン)、日本興亜損害保険(以下日本興亜損保)は7日、希望退職者を募集することを決定したと発表した。損保ジャパンおよび日本興亜損保は、2014年度上半期の合併を待たずに、共同本社体制や営業・サービスセンター拠点の同居などによる業務の共通化・効率化に取り組んでいる。このたび、その取り組みを反映した適正な要員体制を構築するため、希望退職者を募集することを決定した。対象者原則として、満40歳以上の社員募集人数400人程度(損保ジャパン200人程度、日本興亜損保200人程度)募集期間11月下旬から12月上旬(予定)退職日原則として、2013年3月31日優遇措置所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給。また希望者に対し、再就職支援を行う今後の見通しについては、現時点で応募者数などが未確定であるため、業績への影響については確定した段階で告知するとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月11日学生さんはもちろんのこと、社会人になっても語学や資格取得などで勉強しなくてはいけないことは多いもの。そこで今回は脳科学者の塩田先生に、脳の仕組みに基づいた、効率的な勉強法についてお聞きしました。■集中力を高めるには10分の予習が有効――先生、効率的な勉強法で、最も大事なことって何ですか?「私がよく言っているのは、もっと予習を大事にしなさいということ。皆さん復習はしますが、予習はおろそかにしがちなのではないでしょうか」――でも、まだ授業で習っていないから、分からないことも多いです。「それでいいんです。むしろ、分からないことが大事。予習ではテキストを読んで、疑問点や難しいところ、よく分からないところ、新たに出てくる用語などを色ペンでチェックしておくだけでいい。こうしておくと、授業中、そこで集中力が高まるからです。脳は、分からないものや未知のものに対して非常に敏感に反応するようにできています。野生動物でも、向こうから何か来る、敵かどうか分からないとなると命にかかわる問題ですから、とても困りますよね。『分からない』という状態から早く脱却したい本能があるので、『これは何だろう?』と集中力が増すんです。あらかじめどこが分からないかを知っておけば、授業中、先生がそこを説明するときに脳がフル回転して、理解力・注意力も高まるし、記憶にも定着しやすくなります。また、長い授業時間中ずっと集中していることは難しいですが、これなら、自分の弱いところを集中して聞くことができるというわけです」――予習がそんなに大事だなんて、盲点でした!「復習の時間を削ってもいいので、必ず予習をしておくことをおすすめします。授業で分かったようなつもりになって、何となく復習するよりずっと効率がいいです。問題の演習など、ある程度復習で身につけるべきこともありますが、まずは理解できなければ何にも始まりません。理解力を高めるには、予習が一番です。これは社会人も同じ。講習などの前にはテキストや資料にあらかじめ目を通しておくとか、ネットで情報を集めておくといいですよ。また、集中力を高める方法として、先生に質問に行くのも有効です。わざわざ質問に行って1対1でとなると、集団の授業よりも緊張して、集中力が高い状態になるからです。通信教育や自習もいいですが、できるだけ、先生が目の前にいるほうが集中はしやすいです」■時間を区切る・繰り返す・アナログ手法がおすすめ――受験生などは一日中勉強しますが、どうやって集中力を持続させたらいでしょう。「50分やって10分休憩の1時間単位にするとか、やはり時間を区切るべきですね。あと、脳の同じ部分を使い続けることを避けるために、同じ教科を続けて勉強しない。例えば、歴史などの暗記ものは記憶をつかさどる海馬、物理や数学などの論理的思考が必要なものは前頭前野をよく使いますので、同じ部分を使い続けると疲れてしまう。同じ教科を集中的に勉強したいなら、英単語(暗記)、長文読解(論理的思考)を交互にするなどするといいでしょう」――よく聞く受験テクは、脳科学の視点からも正しいのですね。では、暗記しやすい勉強ってありますか?「一度に細かく正確に覚えようとしないで、最初はざっくりでいいから何度も繰り返したほうが記憶に定着します。例えば英単語を200覚えたいなら、20ずつ10日よりも、毎日200を10日やったほうがいい。一例ですが、CDやDVDなどの音声教材を流しっぱなしにしながらテキストを読む、などのやり方なら、一日200の単語を勉強することも可能です。特に語学は繰り返しが有効。母国語を覚えた時は、最初はよく分からなかった言葉も、とにかくたくさんの言葉に繰り返し触れていたはず。それと似た状況を作るといいです。また、テキストを目で追うだけでなく、手で書くとか口に出して読むのも有効です。脳のいろいろな部位を使うので、やはり記憶に定着しやすい。今は便利なものがいろいろありますが、アナログのほうが忘れにくいです」――やっぱり、ある程度苦労しないとダメですね……。「スピード勝負の調べ物などには便利なものをどんどん使うべきですが、記憶を定着させるには、苦労したほうがいいです。例えば、電子辞書より本の辞書のほうが手でめくった感覚が脳に伝わり、理解力や記憶力も増すでしょう。あと、現代人は、深くものを考えるということが減っているように思います。あふれる情報を処理することに忙しくて、一つのテーマをとことん考え抜く機会が少ないと、脳が活性化することが減ってしまいます。たまには哲学的な問いをとことん考えてみるとか、名著と呼ばれる古典を読んでみるとか、知らない人と会話するとか……。パズルのように、知識はさほど必要としないけど頭を使う遊びもいいですね。上手に脳をリフレッシュしながら勉強すると、より効率的です」――ありがとうございました!(取材・文/島田彩子)塩田久嗣(しおた・ひさし)1962年生まれ、脳科学者。ブレインサイエンス・ラボラトリー所長。京都大学卒業後、脳や心の研究に従事し、それまでの脳科学の常識を覆す「感情量」という独自の概念を提唱している。人気携帯サイト『男子脳×女子脳』の企画・監修をはじめ、執筆活動やテレビ、ラジオ出演も多数。おもな著書に、『99.9%成功する脳の使い方』(中経出版)、『"成功脳"の秘密がわかった!「扁桃(へんとう)体パワー」が幸せを引き寄せる』(徳間書店)など。
2012年08月05日八千代銀行は17日、「八千代外為ネット受付サービス」を開始したと発表した。八千代外為ネット受付サービスとは、法人に対しての業務効率化をサポートするサービスで、パソコンを利用して外国送金、輸入信用状開設等の申込みを行うことができるサービス。オフィスにいながら取引可能で、窓口への来店やFAXの送信が不要となる。提供しているサービスは、外国送金受付サービスと輸入信用状受付サービス。パソコンがインターネットに接続でき、各種ホームページを閲覧できる環境であれば、午前8時から午後9時まで(銀行営業日に限る)利用でき、最長30日先まで申込み可能。過去の履歴を利用して申込書を簡単に作成でき、事務作業の省力化が図れるほか、外国送金手数料は、店頭の申込みより1,500円、FAXの申込みより500円お得になる(国内送金手数料は、店頭およびFAXの申込みより500円お得になる)などの特典がある。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月20日日産自動車は15日、エンジンやCVTの効率化などにより燃費が向上した軽自動車「モコ」を発売。また、オーテックジャパンが発売する同車ベースの特別仕様車「モコ エアロスタイル」も、同様の燃費向上を果たして発売した。価格は、モコが108万9,900円から152万1,450円、エアロスタイルが128万9,400円から171万450円今回の改良では、エンジンとCVTの効率を高めるなどして、「X」と「S」グレードの燃費を23.2km/Lに向上。「Xアイドリングストップ」グレードでは、停車中だけでなく、ブレーキを踏んで時速9km以下まで減速するとエンジンをストップする機能を追加して、燃費をクラストップレベルの27.2km/Lに向上している。また、アイドリングストップシステム搭載グレードを拡大し、Xアイドリングストップに加えて「Sアイドリングストップ」を新たに設定。両グレードには専用ボディカラーとして「ホワイトミント」を新採用している。オーテックジャパンが発売する同車ベースの特別仕様車エアロスタイルでは、ベース車と同様に燃費性能を向上させ、あわせてS アイドリングストップをベース車とした「S アイドリングストップ エアロスタイル」を新設定した。モコとエアロスタイルともに、エンジンはR06A(DOHC水冷4サイクル直列3気筒)、もしくはR06A+インタークーラーターボを搭載し、トランスミッションはCVTを採用。駆動方式は2WD(FF)と4WDが用意され、乗車定員は4名。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月16日