【ママからのご相談】先日、妊娠が判明しました。いま住んでいるところには近くに産婦人科が2件あり、どちらでお産をするべきが迷っています。大きく違う点は、1件目は産後は基本的に母子同室で、大部屋の母子同室もある一方、2件目は完全に母子別室という点です。初めてのお産なので産後のことについて想像が全然できないので、迷っています。それぞれどんなメリット、デメリットがあるのでしょうか?●A. ママが母乳育児を頑張りたいという意向なら母子同室がおすすめご相談いただきありがとうございます。ママライターのましゅままです。産後すぐの入院生活をどう過ごすかで、その後の母乳育児の確立 やママの体調の回復 が変わってきます。「母乳で赤ちゃんを育てたい!」というママの強い意志があるなら、筆者は産後すぐからの母子同室をおすすめします。しかしながら、母子同室にもメリット、デメリットがありますので、その両方をご紹介しますね。●母子同室のメリット●(1)母乳の立ち上がりが早い母乳の分泌を軌道に乗せるためには産後すぐから赤ちゃんに授乳することが必須条件といえます。特に夜間は授乳のゴールデンタイムですので、母乳で育てたい!というママはなるべく母子同室をするのがおすすめです。ユニセフやWHOも、母乳育児を成功させるために入院中の母子同室をする よう掲げています。●(2)入院中に赤ちゃんのお世話でわからないことを助産師さんに質問できる赤ちゃんの育児は実際にお世話してみないとわからないことがたくさんあります。助産師さんの生の回答は入院中にしか聞けないので、とても貴重な機会です。●(3)赤ちゃんと十分に触れ合うことができ、家族やお見舞いのお客さんも赤ちゃんに会える赤ちゃんと一緒に過ごす時間は本当に癒しであり、見れば見るほど愛着も湧きます。ママ以外の家族も入院中から赤ちゃんと触れ合うことができます。母子別室ですとママ以外は赤ちゃんに触れ合うことができない場合も多いので、これも大きなメリットですね。●母子同室のデメリット●(1)産後十分に休養が取れない壮絶なお産を終え、休むまもなく慣れない赤ちゃんのお世話で神経を使い、寝れない、座れない、食べられない生活を強いられる こと。これが最大のデメリットですね。特に産後1週間はどれだけ安静に過ごせたかでその後の体調がかなり違ってきます。赤ちゃんのお世話以外はできるだけ横になって過ごすようにしましょう。疲れきってしまったときのために、新生児室に預けられるシステムになっているか は、お産をする病院を決める際に要確認です。●(2)お見舞いに来てくれた人からの感染リスクお見舞いに来てくれた人から感染症がうつってしまうことがあります。赤ちゃんに会う前は必ず手を洗う、少しでも体調が良くないときはお見舞いを見送ってもらうなどお客さんには配慮してもらうようにしましょう。●母子同室をしたママの体験談『初めてのお産でしたが、産後すぐは少しゆっくりさせてもらい体調が良ければ次の日から母子同室というプランにしました。赤ちゃんに会えた喜びもつかの間、慣れない授乳やオムツ替え、抱っこに来客の対応、病院の指導などのスケジュールでいっぱいでなかなか体を休める時間がありませんでした。母乳も入院中はあまり出ずミルクを足していて、夜中に眠れず何度も助産師さんを呼んでアドバイスしてもらったり、数時間預けて眠ったりもしました。入院中に頑張ったからか、退院後は完母でいけましたが、退院してしまえばゆっくりする時間はほとんどないので、入院中くらい別室にして自分の時間を作っておくのも良い かな?と思いました』(20代/女の子のママ)『ひとり目は母子同室の大部屋でした。初めてのことなのでママ同士でお世話の情報交換ができて寂しい思いはせずに済みました。でも、夜中に泣いてしまうことや、自分がトイレに立ちたいときなどの物音は気を使いました。ふたり目は、上の子を一緒に入院させるため赤ちゃんとは別室でした。3時間ごとの授乳のときだけ授乳室まで行き授乳。授乳回数が少なかったからか、母乳が出始めるまで少し期間が必要でしたが、上の子もいたのでやはり体は楽でした』(30代/女の子2児のママ)『母乳推進の病院で、出産直後から母子同室でした。考えていたより大変なお産だったので、体が回復しないうちに赤ちゃんのお世話をしなくてはいけなくてとても不安でした。しかし、お産に時間がかかったので赤ちゃんも疲れていたからか、入院中は本当によく寝てくれて助かりました。かわいい赤ちゃんの寝顔で、出産の疲れも癒されました 』(30代/男の子のママ)●母子同室でつらいときは助産師さんを頼っていかがでしたか?大変なお産のあとは休養を十分にとることが何より大切ですが、同時に母乳育児のためには産後こそ積極的に赤ちゃんのお世話をして授乳することが要です。数時間預ける程度なら母乳の出は悪くなりませんし後から十分に取り戻せるので、母子同室で疲れきってしまったときは遠慮なく助産師さんに預かってもらうようにしましょう。初めて会う人に赤ちゃんのお世話を頼むのは頼みづらいことですが、休むことは悪いことではありません。無理のない程度に赤ちゃんのお世話を楽しみましょうね!●ライター/ましゅまま(ママライター)●モデル/倉本麻貴(和くん)
2016年10月17日子育て中のみなさんの中には「電子母子手帳」の存在をご存じの方もいるかもしれません。電子母子手帳とは、妊婦健診の結果や子どもの成長をネット上で管理できるサービスのことです。妊娠したことを確認して市区町村に届け出ると、紙の母子手帳が交付されますが、電子母子手帳には紙とは異なるサービスが満載。そんな2つの電子手帳について、ある調査がおこなわれたのでご紹介します。電子母子手帳のイメージって?女性の健康情報サイト「ルナルナ」などを運営する株式会社エムティーアイがおこなった母子手帳の利用実態に関する調査に「電子母子手帳」についての意見が寄せられています。電子母子手帳は内容をスマホやタブレットで記録・管理できるもので、市区町村などの自治体で交付しているものもあれば、企業がサービスを提供している場合もあります。そんな電子母子手帳のイメージについて聞いたアンケートでは58.1%の人が「紙の母子手帳の代わりになるもの」とイメージしており、37.9%の人が「予防接種を記録・管理できるもの」、32%の人が「妊娠中と育児中の記録ができるもの」、29%の人が「写真や動画などを記録できるもの」と答えています。また22.9%の人は「何が出来るかわからない」と答えており、紙から電子になるイメージがわかない、という人もいたようです。使わないのは知らないから? 電子母子手帳でできることそんな電子母子手帳ですが、自分が住んでいる地域で導入されているかどうかは全体の半分以上の人が「導入しているかどうかわからない」と答えており、その知名度はまだまだ低め。電子母子手帳を利用している人のうち、市区町村で導入している電子手帳を利用している人は「病院で存在を知って」使い始めた人が多く、それまでは存在を知らない人も多かったようです。ところで、電子母子手帳はどんなところが魅力なのでしょう。実際に電子母子手帳を利用している人にその理由を聞いてみると56%の人が「紙よりスマホでの記録が楽だから」と答えています。続いて28%の人が「紙の母子手帳をなくした時のため」「紙よりも紛失の心配がないから」、24%の人が「紙の母子手帳よりプライベートなことなど、より多くの情報が書き込みやすいから」「情報を夫や家族と共有したいから」と答えています。一方、電子母子手帳を使っていない人は9割近くが「存在を知らなかったから」と答えており、ここからも認知度の低さがうかがえる結果となっています。ママは賢い! 紙と電子を使い分け紙と電子、それぞれのメリットについて聞いたアンケートでは紙の電子手帳は「直筆で残せる」「記録しやすい」「記念に子どもにあげることができる」「出生印など記念になる」という点がメリットの上位にあげられています。一方、電子母子手帳では「写真や動画を記録できる」「携帯しやすい」「予防接種などのアラート機能がある」「体重や成長などの記録が自動でグラフ化される」という点がメリットの上位に。保存用、記念としての紙の電子手帳。成長管理や予防接種スケジュールの把握など身近な子育てツールとしての電子母子手帳。それぞれのメリットを生かした使い方で、上手に子育てライフを楽しんでいるママが意外と多いことが分かりました。まだまだ導入していない自治体もある電子母子手帳。「検診の結果が自動記録される」「病院の予約を一本化できる」「病院で出生届が出せる」など、ママたちの要望はまだまだたくさん! こうした願いに応えて、これからの電子母子手帳がどう変わっていくかが楽しみですね。
2016年07月31日小学校受験とまではいかなくても、入学前から勉強の習慣を身につけておくことは悪いことではありません。幼児の内に習慣がついていれば、入学してからの勉強もスムーズに取り組めるかもしれません。学習教室に通わずとも、今は自宅で取り組める教材が色々あります。幼児の勉強はどんなことに気を付ければよいのか、どんなものがあるのかを知っておきましょう。人気の自宅学習教材自宅で学べる幼児向けの通信講座は色々な種類があり充実しています。毎月届くので進めることに達成感がありますし、次の教材が届く前に終わらせようという気持ちにもなりますね。人気が高いものとしては、ベネッセのしまじろう、Z会、ドラゼミ、幼児ポピーなどがあります。無料体験を送付してくれるところがほとんどですので、一度頼んでみて子どもの反応を見てみるのもいいですね。習慣をつけることが大事毎日10分でよいので、机に向かう時間を作りましょう。大切なのは机に“長く”向かうことではありません。むしろ集中力が切れないように短い時間にしておきましょう。そして何より大切なことは、できたら褒めることです。何か問題が解けた時だけではなく、机に向かったその姿勢を褒めてもよいのです。褒められると「自分はできるんだ」という自己肯定感が芽生え、自信につながります。親の背中を見せる本人が1人で取り組んでいても、放っておくことは厳禁です。普段からも親がダラダラしたりスマホをいじったり…ということでは説得力に欠けてしまいます。一緒に勉強に取り組むことが一番ですが、親自身も勉強をしたり本を読むことなどを普段から意識しましょう。口で色々言うよりも、背中を見せることが一番説得力があり、子どもが自然と真似することへとつながっていきます。高学歴者の学習法を参考に高学歴タレントとして有名なロザンの宇治原さんは、リビングで宿題を行うお姉さんの真似をしたがったところ、お母さんが簡単な漢字や計算問題を作って宇治原さんに解かせていたそうです。母親お手製の問題を遊び感覚で解くことで、幼児の内から勉強する習慣がついたのですね。塾講師で人気の林修さんは、家族が読んでくれる紙芝居を真似して読み、幼児のうちに図鑑を読むようにまでなり、そこで基礎的な日本語力を身につけたとのことでした。どちらのケースも、無理やり勉強をさせているのではなく、家庭内で勉強や読書を取り入れることで自然と真似をしたくなり学習習慣へと結びつけています。私の息子は現在年中です。書くことは比較的好きな方ですが、特に楽しいと言っていた“めいろ”の本を買ったところ、登園前に自分で取り組んでいて驚きました。書店などで“ひらがな”、“数字”など以外でも“てんつなぎ”、“とけい”など遊び要素が多い本もたくさんあります。本人が興味を持てるものだけを取り組むのでも全く問題ないでしょう。極力一緒に取り組みますが、取り組めない時でも終わったワークをチェックして声をかけるようにしています。「ちゃんと見てくれている」「褒められた」ということが自信になり、次も自主的に取り組めるのだと思います。無理強いせず親も一緒に取り組むことが、「楽しい」と感じ自主的に机に向かうことへつながります。勉強だと感じさせないように勉強を自然に取り入れる工夫をしてみましょう。
2016年06月16日幼稚園入園ごろの年齢になってくると気になる「習い事」。2歳ごろまでは、ママと遊びながらいろいろな経験をする「育児サークル」のような習い事も多くありますが、3歳を過ぎると、ママと離れて、子どもだけで行う習い事が増えてきますよね。「なるべく多くの経験をさせてあげたいけれど、母子分離でわが子がきちんとやれるか不安…」「みんなは何歳ごろから母子分離の習い事をさせているの?」そんな疑問を、あんふぁん読者のママたちにアンケート形式で聞いてみました(196人が回答)。約半数が3歳までに母子分離の習い事を体験母子分離の習い事を体験した年齢は、3歳未満が24%、3歳は29%、4歳では23%、5歳以上は14%という結果に。約半数のママが、3歳までに母子分離の習い事を子どもに経験させていることがわかりました。体験をした教室の内容は、「めばえ」や「公文」などの幼児教育や英語教室などの学習系や、体操、スイミング、ダンスなどの運動系、工作教室や美術教室などの芸術系など様々。そのときの子どもの興味や関心に合わせてママが選んでいたり、友だちとおでかけ感覚で体験を楽しんでいるケースもあるようでした。しかし、まだまだ甘えたい時期の子どもたち。慣れない環境での習い事に、きちんと参加できるか不安なママも多いのではないでしょうか?実際に体験した子どもたちの反応を聞いてみました。最初から楽しめたのは過半数初めて母子分離の習い事体験をした子どものうち、最初から楽しんでいたのは35%、最初は様子を見ていたが、途中から楽しめた子は20%と、楽しめたと答えたのは過半数を占めました。ほか、表情は硬いが泣かずに参加したのは25%、ママと一緒なら大丈夫でも、離れると泣いてしまったのは13%、ママがいても環境の変化で泣いてしまった子は6%でした。やはり、初めての場所で体験する初めてのこと。子どもの中にも戸惑いはあるようですね。では、子どもが泣いてしまったとき、ママはどのような対応をすればよいのでしょうか?体験したママの、実際の対応を聞いてみました。「明るく励ます」「厳しく諭す」が半数ずつに割れ、一部は「あきらめる」子どもが泣いてしまったとき、明るく励ますママは45%、厳しく諭すと答えたママも45%。意見が2つに割れる結果になりました。その他、あきらめて退出したというママも5%いました。(残り5%は「まだ習い事をさせていない」と、未回答)わが子が泣いているとき、明るく励ますとやる気が出るタイプなのか、厳しく諭した方が奮起するタイプなのかにもよりますが、ママの対応はどちらが正解、ということではないようです。最終的には8割が「泣き止んだ」習い事の体験で泣いてしまった子(63人)のうち、約40%の子はすぐに泣き止み、41%の子は最後には泣き止んでいたそう。最初は戸惑いもあり涙が出てしまった子どもたちも、最後には習い事の内容に興味が出たり、楽しさを感じられるようになったようですね。しかし、約1割強の子どもたちは、最後まで涙が止まらず…。3%のママは、あきらめて退出したのだそうです。その場に慣れるまでの時間は子どもにより個人差がありますよね。体験した習い事に入会したのは約7割母子分離の習い事を体験させたママのうち、入会を決めたのは約74%。しないと答えたのは18%、検討中は8%という結果になりました。「体操教室の見学後、絶対やる!と言うので入会」(くるみさん3歳)という力強い子どもの感想を聞いて入会させたママもいますが、実際には子どもの体験の様子を見て慎重に判断するママが多い結果でした。子どもが体験を楽しめた場合は、ママも前向きに考えられるケースが多いようですが、最後まで泣いていたり、本人が行きたくないと言う場合には、体験はしても入会はしないという選択をするママもいます。「5日間のスイミング体験。結局5日間とも始めはぐずぐずで、あまり楽しんでいるように見えなかった。本人にやる気がないなら今無理矢理やらせる必要はないかな…と入会をやめた」(ゆかさん4歳)という声も。親が気になる習い事と、子どもの性格に合う・合わないはギャップがあるもの。また、本人がやりたいと言った習い事でも、行ってみると本人のイメージとギャップがあることもあり、習い事は、体験をしてから決定するのがベストなようです。入会後は8割が「楽しんでいる」と回答また、入会後の感想として「子どもが楽しんでいる」と答えたママは80%。楽しんでいない・どちらとも言えないと答えたのが20%でした。最初に泣いていたと答えた人の中にも「英語の体験で、ママから離れられず、みんなの輪に入れず…。でも私が英語をやらせたかったので、入会させました。入会後は楽しく通ってます!」(ななさん3歳)という、入会後に楽しめるようになったという体験談もありました。母子分離での習い事は、子どもにとってはもちろん大きな経験ですが、見守る親にとっても「入会させるのか」「本人は楽しめるのか」を見極めることは大きな課題。わが子にとって良い経験になり、本人が大きくなってからも「やっていて良かった」「楽しかった」と思える習い事を、一緒に選んでいきたいですね。<文・写真:フリーランス記者宮澤初恵>
2016年05月23日赤ちゃんを授かった女性に交付される母子手帳(母子健康手帳)には、妊娠中から未就学児までを対象に、母子の健康を記録できるほか、健やかな成長をサポートする情報がまとめられている。それに対し、男性の育児参加の声の高まりを受けて登場したのが"父子手帳"だ。この手帳は自治体によって名称や掲載内容が異なっており、平成7年(1995)と全国的に見ても早いタイミングで取り組みを始めた東京都では、『父親ハンドブック』として発行している。具体的にどのようなことが記されているのか、東京都福祉保健局に話を聞いた。○平成28年度版は大きく刷新東京都が『父親ハンドブック』を発行するようになったのは、平成6年(1994)に開催された東京都児童環境づくり推進協議会での提言がきっかけとのこと。同議会は、少子化が進む中で安心して子育てができる環境づくりを目指し、大学教授などの知識人も参画して議論がなされた。その中で、男性の育児参加の重要性を求められているものの、十分な情報提供の機会がない問題を踏まえ、父親の育児啓発を目指した『父親ハンドブック』の必要性が議論されたという。ハンドブックの内容は、福祉保健局のほか、産業労働局や生活文化局(※全て現在の局名)など複数の局にまたがるスタッフから構成された編集委員会によって作成。平成7年に初めて発行されたものが現在もベースになっているが、平成28年度版に関しては大幅に内容を見直すという。「具体的にどのような内容で、どのようなスタッフが関わっていくのかは定まっていませんが、例えばメーカーの声も反映した、行政のアイデアだけじゃないハンドブックができればと考えています」(東京都福祉保健局)。そのため、平成27年度版は7月に発行されたが、平成28年度版は発行時期も含めて調整していると話す。○漫画も交えて分かりやすく紹介東京都が発行する『父親ハンドブック』は、電子版をオフィシャルサイトで公開している他、製本したものを都民情報ルーム有償刊行物販売コーナー(東京都庁第一本庁舎3階)にて、1冊80円で販売している。平成27年度版は8,100冊発行されており、各自治体が参考に購入していくほか、「夫に読ませたい」と手にしていく女性もいるという。では実際、ハンドブックにはどのようなことが記されているのだろうか。全体的に母子手帳同様、妊娠中から未就学児までを対象とした情報を集約しており、構成に産業労働局が関わっているように、仕事と子育ての両立を目指す家庭にとっても有益な情報を盛り込んでいるのが特徴となっている。内容は都内の保育園や支援センターのパパ・ママから聞いた「いまどきの子育て事情」や、精神科医が作成し妊娠中や子育て中のアドバイスも添えられた"パパ度"チェック「あなたはどんなパパになる? 」、赤ちゃんの1日を時系列で記した「ある赤ちゃんの24時間」、妊娠期からの母子の様子や夫・父親の心得も記した「子どもカレンダー」、男性の育児体験を漫画にした「子育て体験記」、出産や子育て、仕事との両立を支える制度、子どもの病気などを写真や図表と合わせて紹介した「父親の基本知識」、そして、サポートセンターなどの一覧「保育等施設・子育て支援サービス紹介」を掲載している。この『父親ハンドブック』は、都内の区市町村が実施している父親教室(両親教室)で配布されることもあるが、東京都が版権をもっている『父親ハンドブック』をベースに、各区市町村で独自の項目を補足しているものもある。こうした"父子手帳"は、埼玉県さいたま市の『父子手帖』や千葉県千葉市の『育男手帳』のように、全国の自治体が積極的に展開している。自分の属する自治体でも"父子手帳"の取り組みがないか、一度、調べてみるといいだろう。
2016年03月31日母子家庭で一人っ子は男女問わず多くいます。お母さんと2人でいることに慣れていて、家に男性がいることや、にぎやかな家に違和感を覚えることもありますよね。こんな相談を受けました。『もうすぐ今の彼と付き合って3年になります。現在婚約中なのですが、私は母子家庭で一人っ子です。彼は8人家族です。この間初めて彼の実家に行った時に、こういうのが初めてだったのでどうしていいかわかりませんでした。大家族の家に嫁ぐのが不安です。どうしたらいいのでしょうか?』今回は母子家庭一人っ子で結婚している女性20人に『彼の家族との上手な関わり方』を聞いてみました。■1.愛想良くする「どんな家族でもそうだけど、やっぱ愛想良くないと好かれないと思うし自分の居心地が悪くなるだけだと思う。」(27歳/接客)馴染めないかもしれない・・・・・・と思っても、馴染めるように努力することが大事ですね。彼の家族を全員敵に回してはいけません!家に上がった時に「なんか居心地悪いかも・・・」と思っても、彼の家族も彼女に会うことに緊張しているかもしれませんし!積極的に笑顔を見せて印象を良くしましょう!■2.彼の家族のことを知る「私は最初旦那の家にお邪魔したときに沈黙が多くて、これはやばい!と思ったんだけど沈黙に耐えきれなくて自分からご両親に質問とかして聞いたら喋ってくれるようになって一安心・・・(笑)。後で聞いたらご両親は人見知りなだけだった!」(30歳/専業主婦)まだその家族に馴染めていない状況なら会話がないのはキツイ・・・・・・。なので、こちらから積極的に質問をしてどんな家族なのかを知るようにしましょう!自分から質問することで、コミュニケーションをしっかり取れる子なんだ!と思わせることも出来ますし、自分も家族のことを知っていたほうが後々ラクだと思いますよ。■3.自分の家族と同じように大切にする「結婚したら家族だし、血は繋がってないけど自分の家族と同じように大事にしてるよ。顔を見せに行ったり、一緒に買い物に行ったり!今では仲良しだから、何もない日でもお邪魔して彼の妹とかと恋バナしたりしてる!」(24歳/専業主婦)大切な人の家族を大切にするのはあたりまえ!同居してるわけじゃないし、仲良くならなくても困らない・・・・・・なんていう声をよく聞きますが、そうもいかないことがたくさんありますよ。苦手だから仲良くならないほうがラクなのではく、苦手ならなおさら仲良くなっておいたほうがラクです。仲良くなってしまえば「苦手」という感情もなくなるとは思いますよ。■4.相手の家族ばかりにならない「お母さんに結婚するって言った時、すごく寂しそうな顔したの。後でおばあちゃんに聞いたらお母さんは私が向こうの家族にとられるって思ったみたい。だからそんな事は思わせたくなくて、よくお母さんに連絡したり一緒にご飯を食べてる。」(23歳/専業主婦)一人っ子で大事に育ててきた娘がある日ポンと他の家族にとられる・・・そんな感覚になって寂しさを感じる親御さんは多そう。相手の家族を大事にするのはとても良いことですが、同時に今まで以上にお母さんを大事にするのは母子家庭一人っ子女子ならではかもしれないですね。■おわりに結婚は喜ばしいことですが、親の気持ちを考えると少し胸が痛むところではありますよね。でも、どちらの家族もきっと喜んでくれているはずだから、相手の家族も自分の家族も大切にして幸せになってくださいね!(木口美穂/ライター)(ハウコレ編集部)(こいずみさき/モデル)(柳内良仁/カメラマン)
2016年03月05日日本ユニセフ協会はこのほど、アジア・太平洋地域における、HIV・梅毒、母子感染ゼロへの取り組み強化について発表した。同協会によると、HIVや梅毒の感染撲滅について前進がある一方、まだ多くの母子はその恩恵を受けることができていないという。子どもの間の新たなHIV感染は、2000年から2014年までに3分の1にまで減少。HIV陽性と診断され治療を受けている妊婦の割合も、2010年から2014年の間で約2倍以上になった。一方で感染率は、現在もいくつかの国で上昇し続けているのが現状とのこと。また、治療を受けていないHIV陽性の女性は、最大45%の確率で子どもに感染させてしまうという。UNAIDS(国連合同エイズ計画)の報告書では、2014年だけでも、アジア・太平洋地域の子どもの間で2万1,000件、1日平均で57人の新たなHIV感染が見つかっている。しかし、適切な治療さえしていれば、母子感染は約1%までに下げることができるという。一方の梅毒は、政策面でも実施面でも、HIVと比べて検査や治療が遅れがちな感染症とされている。梅毒は、妊婦や胎児に、流産や死産、新生児死亡、低体重児出産、重大な新生児疾患など深刻な合併症を引き起こすという。「妊娠中のシンプルで費用対効果の高い検査と、それに続くペニシリンなどを使った適切な治療によって、このような合併症のリスクは劇的に下げることができます」と同協会。課題として、HIVと共に生きる子どもたちは、必要なサービスを受けていないことがあげられるという。アジア・太平洋地域では、HIV陽性の母親から生まれた子どもの4分の1しか、出生後すぐに検査を受けておらず、HIVに感染していると診断された乳児のおよそ半数しか、必要な治療を受けられていないのが現状とのこと。「ひとりの親も、ひとりの子どもも取り残すことなく、HIVや梅毒の感染撲滅を押し進めます。私たちは、たとえ最も支援を届けるのが難しい子どもや家族であっても、確実に適切な検査と治療を受けられるようにしなくてはなりません」と、ユニセフ東アジア・太平洋地域事務所代表のダニエル・トゥール氏。一方、HIV陽性の女性は、妊娠中、そして出産や母乳育児を通してHIVを子どもに感染させる可能性がある。現在、"HIV母子感染予防(PPTCT)"と言われる支援計画では、HIVと共に生きる女性が赤ちゃんへの感染を防ぐことができるよう、薬の提供やカウンセリング、心理社会的支援などが行われている。なお2015年6月には、キューバが世界で初めてHIVと梅毒の母子感染を撲滅したことが承認された。これについて、UNAIDSアジア・太平洋地域支援チームのスティーブ・クロース部長は、「アジア・太平洋の国々にも、エイズのない世代への取り組みを求める」と見解を示した。
2015年10月02日心理学的に、人の恋愛傾向は家庭環境によると言われています。父子関係や母子関係で自分の恋愛観が作られていると考えると、不思議な感覚ですよね。そこで、心理学の観点と西洋占星術の観点を併せて、星座別の恋愛傾向をグループに分けてご紹介していこうと思います。■父親の優しさが恋愛スタイルに影響するグループ牡羊座あなたの恋愛は父親との繋がりがテーマです。相手が望んでいることや、自分に寄せられる期待に敏感で、その通りになろうとする傾向があるようです。例えば、恋人の趣味が音楽であれば、自分も音楽について懸命に取り組みます。そのため、自慢のパートナーとなることも。どうしたら相手が喜んでくれるかを考え、褒めてもらえると嬉しくなります。獅子座あなたの深層心理においては、父親的存在とのつながりが重要なテーマになっています。そして、自分が父親的な役割を引き受けることで、相手に母親的なケアを期待します。温かさや思いやりを求めており、受けた分を相手に返すというスタンスなのです。相手に望む恋愛の在り方は、「自分を認めて褒めてくれる」といった母性愛的な愛だといえます。射手座射手座のあなたは、父親との関係が鍵です。「人生において満たされたい」という思いが強いのですが、恋愛において最も身近なところで欲求を満たしてくれるはずのパートナーに、自分が望んでいるものを提供してくれない、という思いを抱きがちです。必ずしもパートナーとの関係が悪いわけでも、十分な愛情を通わせることができないというわけでも無いのですが、少し好奇心が強いために満足できないのかもしれません。■父親のしつけや厳しさが恋愛スタイルに影響するグループ牡牛座あなたの深層心理においては、父親的存在が重要です。成長してからも、自分が頼りにする恋人や尊敬するパートナーなどの期待に応え、受け入れてもらおうと一生懸命尽くすところがあります。子供時代はいわゆる「いい子」で、周囲の期待に応えながら育ってきたところにルーツがあります。ただ、自分の気持ちを抑えがちな反動から、後になって自分らしい恋をしていないという感覚に陥ることもあります。乙女座あなたは、幼少期の父親のしつけにプレッシャーを感じながらも、いい子であろうとした経験が多いのではないでしょうか。子供時代の環境にストレスが多ければ多いほど、相手のために一生懸命尽くしてしまう傾向があるようです。そうすることで、好意的反応を引き出そうとする傾向が強くなりがちに。しかし反面、相手から好意的な反応(感謝など)が無いと、批判的で辛らつな表現で相手を責めてしまうところも。山羊座あなたの深層心理においては、父親的存在への甘えの関係が重要なテーマです。恋愛においても、「相手にばかりは頼れない、自分がしっかりしなければ」という感覚を持っています。また、幼少期においても、自分のことは自分でなんとかしようという気持ちが強いと言えます。ただ、大人になるにつれ精神的に余裕が出てくると、自分を愛してくれる存在に感謝の気持ちを抱けるようになるでしょう。■自分とそれ以外の他人に分けて恋愛スタイルを構築するグループ双子座あなたは通常、自分の世界を持っていて、一人で何かに没頭し、長い時間を過ごすことが可能です。しかし反面において、孤独を感じることもあり、母親と自分、二つの世界を行ったりきたりするところがあります。そのため、パートナーからすると、少し理解しがたい相手だと感じさせてしまうことも。しかし、相手と自分との距離感を無意識にはかれる才能があるので、自然とお互い自立した関係になれるでしょう。天秤座あなたの深層心理においては、自分が「恋愛」という器の一部であるというイメージを持ちやすいとされています。そして、親の望みに応えるようにパートナーが欲するものをまず察知してから、余裕があれば自分が欲しているものを満たそうとするところがあります。また、外の世界からの影響に圧倒されないように、現実から自分を切り離し、葛藤や痛みに注意を向けないようにしてバランスを保とうとします。水瓶座あなたは子供の頃から、自分は本当にこの親から生まれてきたのだろうか、と感じることが多くありませんでしたか。両親のどちらとも違う「自分自身」という感覚を持っているため、人と同じであることを無意識的に避けてしまうところがあるのかもしれません。そういった違和感から、「理想的なパートナー」への憧れが強くなりがちに。それは、本当の自分自身を見てくれる相手や、理想にピッタリの恋人かもしれません。■母親の優しさや愛情が恋愛スタイルに影響するグループ蟹座あなたは子供の頃から、人の面倒をよく見て、周囲のことを気にかけていますね。これは、無意識に自分が母親的な役割を果たしてしまうことによるものです。その結果、自分よりもかよわい存在や、可哀想な場面に出くわすと放って置けないという優しさと、愛情の押し付けがましさが生まれてきます。また、テリトリーに敏感なため、自分に近い相手に対しては慈愛の手を差し伸べますが、範囲外の相手には意外と冷淡な部分も。蠍座あなたは母親がくれた無償の愛を心に持ち続けます。人と深い結びつきを求めながらも、心のどこかで人は信用ならないという思いを持っていませんか。そのため、相手をじっくり見定めてしまうところがあるようです。早いうちから大人びた雰囲気があり、なかなか心を開いてくれない印象を与えてしまうことが。しかしその実、内面は感情であふれかえっているところがあり、それをせき止めることで自分を保っていると言えます。魚座あなたは母親的な存在から愛され、守ってもらうことを望んでいます。この「庇護される」感覚は大人になっても形を変えて残るでしょう。深層心理においては、「精神的に満たされたい」という欲求が強いと言えます。どんなに深く愛し合っていても、今ひとつ自分の中で満足できなかったり、愛されていなくても尽くすということで満足したりと、複雑な心を持っています。■おわりに家族環境はこの世に生まれ落ちた時点で決まっています。自分で選ぼうと思ってもこちらから選ぶことはできません。そのため、とてもいい家庭に生まれる人もいれば、そうでない人もいますよね。でも、どんな家庭でも大事なのは結局自分です。辛い子供時代だったからこそ人に優しくもなれるし、愛情いっぱいに育ったからわがままになる人も。気質は変えるのが難しいですが、性格は自分の意思で変えることもできますものね。(脇田尚揮/ライター)
2015年08月17日妊娠すると自治体から交付される母子手帳。それを入れる母子手帳ケースは、どんどん進化しています。デザインのかわいさだけでなく、機能面も充実したものが登場しているので、どんなケースにしようか、選ぶだけでもきっと楽しいはずです。母子手帳は乳幼児期だけでなく、小学校を卒業するくらいまで長く使用するものなので、お気に入りの母子手帳ケースを選びたいものですよね。今回は、母子手帳ケース選びで注目したいポイントをまとめました。■母子手帳ケース選びのチェックポイント(1)大きさ実は、母子手帳の大きさは、自治体によって異なっています。市販されている母子手帳ケースは、大抵の母子手帳であれば、すっぽりと入る大きさに作られているはずですが、若干大き目の作りになっている母子手帳だと、母子手帳ケースにうまく入らない…ということもあるかもしれません。念のため、購入時にサイズ表記をきちんと確認しておくことが大切です。■母子手帳ケース選びのチェックポイント(2)収納の多さ母子手帳は、子どもを病院に連れて行く時に必ず持っていきます。そのため、病院の診察券や保険証といったカード類が一緒に入れられる、収納力の高いものがおすすめ。エコー写真などもすべて母子手帳ケースにしまいたいなら、より高い収納力が必要になりますね。カード入れの数はどれくらいか、大きなポケットがついているかなど、見た目だけでなく中身までしっかりと確認しましょう。■母子手帳ケース選びのチェックポイント(3)使い勝手の良さがまぐちタイプのもの、ラウンドファスナータイプのもの、ペンホルダーがついているものなど、開け閉めする部分の作りもさまざまです。どのタイプが「使い勝手がよい」と感じるかは人それぞれ。できれば手に取ってみて、使いやすいかどうかを確認しましょう。■母子手帳ケース選びのチェックポイント(4)丈夫なものを選ぼう最初にもお伝えした通り、母子手帳は子どもが大きくなるまで使うもの。それを入れるケースなので、やはり丈夫さは重要なポイントになるでしょう。防水加工が施されているもの、革でしっかりと縫われているものなどは、比較的長く使用することができるはず。長く使うことを考えて、落ち着いたデザインを選ぶのもよいですね。■母子手帳ケースは、子どもが成長したら処分するの? 子どもが成長してからも、母子手帳ケースは活用することができます。通帳ケースやパスポート入れなどに使えますし、バッグの中身を整理するポーチにも代用できるでしょう。我が子の成長を収めるため、思い入れのあるアイテムになることは間違いありません。そうした点から考えても、長く使えるものを選ぶといいですね。好みに合わせて選べる母子手帳ケース。ぜひ、あなたにぴったりなケースを見つけてください。
2015年04月15日テレビや雑誌などで女性の貧困、とりわけシングルマザーの実態が取り上げられる時、シングルマザーとして生きる一人として、思うことは多い。もちろん、私自身も一例に過ぎないが、だいたいにしてメディアで取り上げられるものは、表層的な一部分にすぎない。それはそれで仕方のないことだと思う。自分自身も違う境遇にある人々のことを部分的なことしか理解していないであろうし、同じシングルマザーでさえも、すべての人の実情を知るわけでもなく、語ることもできないのだから。むしろ危惧しているのは、表層的な捉え方をされることにより、余計にその深い部分が見えなくなってしまうのではないかということ。周囲が騒ぎ立てることにより、本質が見えなくなって思考停止状態になり、むしろ議論が退化してしまうのではないかと。○「シングルマザー」といっても様々シングルマザーと言っても、状況は本当に十人十色だ。あくまで私自身が知る範囲、これまで関わってきた範囲だけではあるが、単純に離婚、死別、未婚(非婚)の3つに大きく分けられるし、その理由はおそらく皆さんが想像している以上に複雑で様々だ。そして生活実態に関しても、例えば十分な慰謝料、養育費、保険金、遺産で生活への不安のない人、母子家庭となる前から母一人でも十分に自活していくだけの生活力を備えていた人、夫の暴力から逃げるように裸一貫で飛び出してきた人など様々。また、実家暮らしや近くに親が住んでいて親に頼れる環境にある人もいれば、孤立無援で奮闘する人もいる。同じシングルマザーということで、同志的な気持ちでつながるご縁もある。特に初期の頃は、心のよりどころや思いを共有できる人がほしかったり、話し相手ほしさにシングルマザーというだけで安易に結束しやすい。でも、つきあいが深まり、お互いの背景が明らかになるにつれ、状況の違いはもちろん、価値観、倫理観(例えば同じ非婚シングルでも、妻子ある男性との子を産んだ人、パートナーが亡くなった後に妊娠が発覚した人、子の認知があるかないかも様々)の差異によって、時に傷つけあってしまうこともあり、発言に気を付けたり、お互いを気遣うがゆえに疲労したり、ストレスを抱えてしまうこともある。ただ、どんな境遇にあるにしても、シングルマザーとしての子に対する思いにはそれほど大きな差はない。どんな人であっても、子供に対しては愛情を持っているものだからだ。○我が子が"かわいそうな子"とされる苦痛シングルマザーとして生きていく上での一番の辛さは、生活や将来の不安以上に、個人的には世間の偏見や差別だ。それは、メディアが報じるシングルマザーの実態や、テレビドラマや映画で描かれる母子家庭が、幼い子を抱えて健気に奮闘するという感情移入しやすいステレオタイプなシングルマザー像が多いせいもあるだろう。その結果なのだろうか、「母子家庭=貧困」という目で見られることが多い。所得の状況は別にして、自分自身に向けられるそうした目線は甘んじて受け入れられたとしても、世間から我が子が"かわいそうな子"という烙印を押されることはどうしても受け入れ難いもの。私自身も、子供には決してそうした負のレッテルを貼らせまい、何より本人に自覚させてはならないと、両親が揃った家庭の子以上に愛情を注いで必死だった頃があった。今にして思えば、それは少々自意識過剰だったかもしれない。子供が小さい時は、家族連れで賑わうような場所へ母子だけで行くのが辛かった。きっと周囲の人は誰も気になど留めていないのに、自分で勝手に卑屈になっていくのが嫌になり、親切に手を差し伸べてくれる人に対してまで、心を閉ざしていた時期もあった。○身代わりがいない辛さ一方、シングルマザーならではの悩みとしては、やはり単純に身代わりがいないこと。夫がいるママ友が「夫が家事や育児を手伝わない」と愚痴っている。しかしシングルマザーの場合は、育児は自分1人でするものだと割り切っているので、夫婦間の役割分担で不満を募らせるシーンがないのは、逆に気楽だったりもする。家事にも育児にも誰も口出しはしない。部屋が散らかっていようとも、単に自分の居心地が悪いだけの話で、誰にも咎められることはない。ただ、自分が病気になった時はかなり辛い。だいたいにして子が病気をもらい、それが自分にもうつる。子が元気になり始める頃に、自分自身が発症して一番辛い時期と重なるというパターン。子供がインフルエンザの疑いで保育園から呼び出しがあり、急いで医者に連れていく間に、自分自身も体調の異変を感じ取っていて、子供を診てもらったついでに「私も絶対かかってると思うんです! 」と必死で医者に懇願。"保険"として処方が可能な漢方薬を出してもらったこともある。案の定、翌日には私が発症。子供は特効薬により順調に回復し、お腹を空かせてぐずっていても、私自身は台所に立つことができないというどうしようもない手詰まり感。とはいえ、それでも漢方薬と気合いでなんとか乗り切ったものだ。ママの中には、仕事の帰りが遅く、夫が家庭にあまりいないことを嘆いて「我が家は母子家庭状態」と自虐的に言っている人もいる。きっと悪気はなく、つい口から出てしまった言葉だとはわかっているけど、真の母子家庭世帯はやはり傷ついてしまう。本当の母子家庭を経験していないから、そんなことを軽く言えるのかもしれないなと。シングルマザーにしてみれば、家にいなくてもそれなりに稼いできてくれる夫がいるだけいいと思う。万が一自分に何かあってもとりあえず身代わりがいるだけでもありがたいと思う。(次回へ続く)※写真は本文と関係ありません。
2014年03月28日厚生労働省はこのほど、全国の母子世帯、父子世帯および養育者世帯を対象に実施した「2011年度(平成23年度) 全国母子世帯等調査」の結果を発表した。同調査は、2011年11月1日に行われ、母子世帯1,648世帯、父子世帯561世帯、養育者世帯102世帯から有効回答を得た。それによると、母子世帯の平均年間収入(※)は291万円で、平成17年の213万円から78万円減少し、児童のいる全世帯の平均所得658万円の44.2%にとどまることが分かった。母自身の平均年間収入は223万円、平均年間就労収入は181万円。また、預貯金額は「50万円未満」が最も多く47.7%だった。父子世帯の平均年間収入は455万円で、平成17年の421万円から34万円減少。これを児童のいる全世帯の平均所得と比べると、69.1%となった。父自身の平均年間収入は380万円、平均年間就労収入は360万円だった。母子世帯の母の就業状況を調べたところ、80.6%が就業していることが判明。母子世帯になる前に就業していた割合は73.7%だった。調査時点の雇用形態を見ると、最多が「パート・アルバイト等」で47.4%、次が「正規の職員・従業員」で39.4%となった。父子世帯の父の就業状況を見た場合、91.3%が就業しており、父子世帯になる前に就業していた割合は95.7%だった。雇用状態は、「正規の職員・従業員」が67.2%、「自営業」が15.6%、「パート・アルバイト等」が8.0%となっている。生活保護の受給状況を尋ねたところ、母子世帯では14.4%、父子世帯では8.0%が「受給している」と回答。また、公的年金の受給状況については、母子世帯では8.5%、父子世帯では8.0%が「受給している」とことが分かった。養育費の取り決め状況を見てみると、「取り決めをしている」と答えた割合は、母子世帯で37.7%、父子世帯で17.5%にとどまった。取り決めをしていない理由を聞くと、母子世帯で最も多かったのは「相手に支払う意思や能力がないと思った」で48.6%、次が「相手と関わりたくない」で23.1%。それに対して、父子家庭では「相手に支払う意思や能力がないと思った」が34.8%でトップ、次が「自分の収入等で経済的に問題がない」で21.5%となった。離婚した父親からの養育費の受給状況を調べてみると、19.7%が「現在も受けている」と回答し、平均月額(養育費の額が決まっている世帯)は4万3,482円。一方、離婚した母親からは、4.1%が「現在も受けている」と答えており、平均月額(同)は3万2,238円だった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月10日株式会社博報堂の専門組織hakuhodo i+d が運営する「日本の母子手帳を変えようプロジェクト」は、同社で開発した「新・母子健康手帳(通称・親子健康手帳)」を、2011年度より自治体向けに提供している。2012年度は採用自治体数が大幅に拡大し、この4月から全国92自治体で利用が開始されているという(2012年4月17日現在)。同社によると、「新・母子健康手帳」は全国の父母や医療関係者へのインタビュー、日本・世界の先進的な母子手帳のケーススタディなどを通じて得られた発見をもとに開発したという。「健康カルテ」機能、「癒し励まし」機能や、「男女共育」のためのパパの心得ページ、記入しやすく親しみを持てるデザインが特徴とのこと。2012年度版は、前年度に使用した自治体や一般生活者からの意見をもとに、厚労省奨励様式の変更を受け、便色カードの追加、表紙や記入欄の改良、身長体重曲線の改訂などを行った。さらに今年度からは「自治体オリジナル表紙」版の制作を開始。第一弾として、震災の影響で町民の大半が避難生活を送っている福島県楢葉町からの依頼を受け、同町オリジナルの表紙を制作した。生まれてくる子どもと両親が自分たちの町のことを忘れずにいられるよう、楢葉町の動植物や震災復興に向けた詩などを描いた表紙をデザインしたという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月18日