家計簿をつけるのは苦手という人は多いものです。家計管理をしなければ、何にどれだけのお金を費やしたのか把握しづらく、結果、お金がたまらないという悪循環に陥ってしまうことがあります。今回は生活に欠かせない水道光熱費にかかるお金、そしてその管理方法を考えてみました。●一人暮らしの水道・光熱費は約8500円家計簿の適正配分でみると、水道・光熱費は収入(手取り)の約5%がおおまかな目安と言われています。月収が20万円であれば水道・光熱費に約1万円、15万円であれば約7,500円になります。家の大きさや家族構成によっても異なる水道・光熱費ですが、一人暮らしを例に、実際どれぐらいかかっているものなのでしょう。一人暮らしの水道・光熱費を調べてみました。一人暮らしの水道・光熱費(2011年12月~2012年3月)電気代(1カ月分)ガス代(1カ月分)水道代(1カ月分)※ただし請求は2カ月に一度1位3,000円~4,000円未満(22.0%)3,000円~4,000円未満(20.0%)1,500円~2,000円未満(30.7%)2位4,000円~5,000円未満(17.4%)2,000円~3,000円未満(19.1%)1,000円~1,500円未満(24.9%)3位2,000円~3,000円未満(16.2%)4,000円~5,000円未満(14.1%)500円~1,000円未満(17.0%)調査期間:2012/04/12~2012/04/15アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数:1,000件 (ウェブログイン式)アンケートの結果によると、電気代、ガス代とも月3,000円~4,000円、水道代は1,500円~2,000円が最も多い回答でした。それぞれの使用量は、電気に関しては約165kWh(30A)、ガスは約20 、水道は約10 (呼び径20mm)にあたります。※東京電力、東京ガス、東京都水道局の計算法を元に試算。●水道・光熱費の見える化を実践しよう!月々発生する水道・光熱費。約9割の人が、銀行の口座振替やクレジットカードで支払いを行っています。このようにお金を出さずして決済するケースが多いため、水道・光熱費を把握していない人も多くいるようです。しかしマネー管理の面からも、どれぐらい支払っているのかは把握しておきたいところ。家計簿をつけるのが面倒という場合は、何らかの工夫が必要です。例えば、銀行の口座振替を利用している人は、電気、ガス、水道を同じ口座に集約する。また、クレジットカード払いの人は、カードのWebサービスを利用して月々の明細を比較するなど。これなら簡単に料金の推移を把握することができます。ちなみにクレジットカード払いにすると、ポイントをためられるという特典も受けられます。●今年も節電の夏を過ごそう!?どれだけの水道・光熱費が支払われているか実際の数字を目の当たりにすると「もう少し抑えたいな」という気持ちがわいてきます。そういう気持ちが節約への第一歩となります。ちなみにアンケートによると、もっとも節約したい光熱費は電気代。以下のようにあまりストレスがかからない節電方法が実践されていました。<節電方法>1位こまめに消す(47.3%)2位エアコンの設定温度を下げる(15.8%)3位外出時にはコンセントから抜く(8.8%)このようにあいまいな支払額を明確にすることによって、・「費用に対する関心が高まる」・「節約したいと考える」という気持ちが芽生えてきます。そうすれば、お金がたまらないという悪循環から抜け出すことができるでしょう。使っていないのにお金がたまらないという人は、まずは、身近な費用である水道・光熱費の見える化を実践してみてはいかがでしょう。(文/森眞奈美)執筆者プロフィール■森眞奈美(もりまなみ)サンダーバード国際経営大学院にて国際経営学修士号取得後、米国系再保険会社に入社。退社後ライター業をしながら、AFPを取得。現在は「保険」「クレジットカード・電子マネー」「ライフプランニング」などマネーに関するコラムを雑誌やWebで執筆中。
2012年05月12日マンションやアパートなどに入居すると、水道代は家主や管理会社、管理組合から請求されることがあります。「それゆえに、水道代から部屋での悪事が露見することがあるんですよ」と話すのは、「女性の安全な暮らし」をテーマに活躍する不動産アドバイザーの穂積啓子さん。詳しいお話を聞いてみました。■水漏れでない場合は、悪事かも?穂積さんは、水道代で悪事が露見した例をこう話します。「ある高級賃貸マンションのオーナーから、『2カ月前に入居した一人暮らしの会社員さん、水道代が月に5万円を超えているのだけど……』と連絡がありました。『単身者の一般住居』として契約、入居された方です。水漏れにしても使用量が多すぎます。何かあるのでは、と心配しつつ、その方の部屋をお訪ねして、『水漏れでは?部屋の点検をさせてください』とドア越しにお聞きしました。が、ご本人からは、『自分で点検します』、『業者に見てもらったけど大丈夫だった』という返事ばかりで、われわれの点検依頼には応じていただけませんでした。それとは別に、隣近所から、『深夜に騒ぎ声がする』などの苦情もありました。すると3カ月後、その部屋に警察が踏み込んだのです。部屋で、違法の風俗店を営業していたというわけです。トラブルがあったお客が通報したそうです。入居時の『会社員』としての申告は正しかったのですが、夜と週末に、その部屋で副業をしていたとのことでした。ほかに、『不法入国の外国人を複数、住まわせていた』、『レンタルルームや、ホテルのデイサービスのような営業をしていた』、『また貸しをしていた』という事例もあります」一般住居の場合、水道代の半分以上は、トイレと風呂での使用によるというデータがあります。「そうです。ですから、半端ではない水道使用量となったときは、トイレと風呂をそれだけ使用していると考えられます。共同住宅において、水道代を管理会社や家主が入居者に請求する場合、当然、家主側は各入居者の水道使用量と水道代を把握しています。ある入居者が、今月だけその量が跳ね上がっていたり、また、ほかの居住者の平均的使用量に比べて格段に多かったりする場合は、たいてい、『なぜこんなに使っているのかな』という疑問がわきます」(穂積さん)■同せいを始めたら、家主は水道代で気付く水道代が急に上がっている入居者に対しては、「まずは、『トイレの水漏れ』を疑います。入居者が知らないうちに水が漏れているということが時々あるからです。ですから、家主側は入居者に対してその都度、水漏れ点検の依頼など、確認をするようにします。水漏れでない場合は、複数か長期の来客があった、または入居者が増えたのだなと予想します。入居者が1人、2週間だけ増えたとしても、水道代は跳ね上がりますから」と穂積さんは説明を加えます。「何かあるな」と危ぶむのはどういうときですか。「点検の依頼をしたとき、居住者が挙動不審だったり、かたくなに部屋に入ることを拒むなどの反応がある場合は、契約違反になることをされている場合が多いです。例えば、賃貸マンションで単身者入居の契約をしていたけれど、『同せいを始めた』というケースは多いですね。この場合、入居時の契約内容に違反することになりますから、家主か管理会社に通知してください」(穂積さん)同居者ができた場合、家主に伝える必要性について、穂積さんはこう説明します。「例えば、火災が起こったときの事後処理にかかわる、指名手配犯や不法滞留外国人を隠ぺいしているなどということも考えられるわけです。よって、入居者が増える場合は、入居時に誰もが審査を受けるのと同様に、住民票、身分証明書の写し、緊急連絡先などを家主に提示する必要があります。単身者専用住宅でない限り、移転を促されたり家賃がアップすることはありませんので、安全に快適に暮らすためにも、ぜひ通知をしてください」では、身に覚えがない高い水道代を請求された場合はどうすればいいのでしょうか。「すぐに管理会社や家主に連絡してください。業者や水道局が点検に来て、水漏れだと判明した場合は、修理代と、漏れた分の水道代が免除になる場合もあります」(穂積さん)水道代ひとつで、生活の様子や状態が判明するのです、恐るべし、水道代。監修:穂積啓子氏。「女性の安全な暮らし」をテーマとして、大阪市中央区を拠点に活動する不動産アドバイザー。その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た!~部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子東京書籍1,155円)に描かれました。同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。(藤井空/ユンブル)
2012年03月18日水道水をペットボトルに詰め、「ご当地水道水」として販売する自治体が増えています。東京都の「東京水」や、大阪市の「ほんまや」もそのひとつ。どんなちがいがあるのか、それぞれを飲み比べて比較してみることにしました。■ 東京水原材料:水道水(高度浄水処理水)内容量:500ml価格:100円(税込み)硬度72mg/l(中軟水)販売場所:都庁舎内売店および都関連施設等■ ほんまや原材料:水道水(高度浄水処理水)内容量:500ml価格:100円(税込み)硬度:約45mg/l(軟水)販売場所:水道局各施設および大阪市関連施設、公共交通機関、病院、ホテル等ちなみに高度浄水処理というのは、通常の浄水処理(沈でん、ろ過および消毒)ではじゅうぶんに対応できないカビ臭の原因となる物質や、カルキ臭のもととなる物質を、高い除去率で処理できるシステムのこと。通常の浄水処理よりコストがかかるもの(東京都の場合、通常の処理費用より1立方メートル当たり約10円から15円高くなるそう)ですが、おいしい水道水を供給してくれるなら、多少のことには目をつむろうか、となるのは僕だけでしょうか(ここから述べる所見は、あくまでも体験による主観に基づきます)。右が東京の「東京水」、左が大阪の「ほんまや」です。ラベルのデザインが青と赤で対照的に見えるのは、「東京VS大阪」という部分で、若干意識して作られたところがあったからなのでしょうか。邪推でしょうか。さてコップに注いでみましたが、水の透明度には違いが見られません。においに関してもコップに注いだ状態ではほぼ無臭で、ここにもほとんど違いを見つけることができません。ただし、双方のペットボトルに直接鼻を近づけると、わずかに「東京水」よりも「ほんまや」の方ににおいがあるような気がしました。ペットボトル自体のにおいなのかもしれないのですが。飲んでみました。どちらもほとんどクセがなく飲みやすいのですが、ここでも「ほんまや」の方に、ほのかな味わい(甘みのようなもの)があるような気がしました。もちろん、雑みがあるということではないのですが、クリアな質感の「東京水」と比較すると、好みが別れるところなのではないかと感じました。これは硬度や、微妙な成分量の違いでしょうか。ちなみに東京と大阪の水を混ぜると、間を取って名古屋の味になるかというと、それはまた別の話。名古屋には「名水」と呼ばれるご当地水道水があるようです。そのほか、全国には数多くのご当地水道水がある模様。関心のある方は、飲み比べてみていはいかがでしょうか。意外な発見があるかもしれません。(根岸達朗/プレスラボ)【関連リンク】社団法人 日本水道協会全国のご当地水道水がこちらのサイトで紹介されています沸騰させるとおいしいって本当? 水道水に関する疑問あれこれ水道水のことが気になってきた方はこちらへどうぞ
2009年09月16日