西武鉄道は11月8日、西武秩父線横瀬車両基地(埼玉県横瀬町)にて、「西武トレインフェスティバル2014 in 横瀬」を開催する。「銀河鉄道999デザイン電車」の展示を行うほか、同電車による臨時普通列車を池袋駅から横瀬駅まで運転する企画も実施する。「銀河鉄道999デザイン電車」は、『銀河鉄道999』の生みの親である松本零士氏と練馬区、練馬区観光協会の協力により、2009年5月から池袋線・西武秩父線・豊島線・狭山線で運行していたが、今年12月で運行を終了する予定だ。「銀河鉄道999デザイン電車」による臨時列車の運転時刻などの詳細は、後日発表となる。その他、懐かしの車両・機関車の展示、国分寺線・新宿線の前身である「川越鉄道」開業120周年写真の展示、鉄道グッズ・鉄道部品販売、子供用・大人用制服撮影会、駅長・駅員キャラクター「レイルくん・スマイルちゃん」との撮影会、ゲームコーナーなどの催しを用意。鉄道部品販売は当日9時30分に会場入口で先着30名を対象に抽選を行い、入場の順番を決定した上で実施する。イベント開催時間は10時から14時30分まで(雨天決行、荒天中止)。先着 3,500名に、来場記念品としてオリジナルクリアファイルをプレゼントする。なお、当日は「銀河鉄道999デザイン電車」による臨時列車とは別に、臨時特急列車も本川越駅から西武秩父駅まで運転する予定。運転時刻は後日発表となる。
2014年10月08日若い俳優たちが自身の持てる力を存分に花開かせた。手塚治虫作品をミュージカル化した『虹のプレリュード』のことである。10月2日、東京・天王洲 銀河劇場で開幕したその舞台は日本のミュージカルの可能性も感じさせるものとなった。ミュージカル『虹のプレリュード』チケット情報物語の舞台は19世紀のロシア圧政下にあるポーランドの首都ワルシャワ。急死した兄になり代わってワルシャワ中央音楽学院に編入し、ピアニストを目指すルイズ(生田絵梨花/乃木坂46)は、革命運動に身を投じるヨーゼフ(中河内雅貴)、音楽院の優等生フレデリック・フランソワ・ショパン(中村誠治郎)というふたりの青年と出会い、惹かれる。しかし、ロシア兵の侵略が進むなか、若者たちは時代に翻弄されていくことに……。幕が上がってまず印象に残るのは、やはり音楽だ。ヒロインのルイズを演じる生田は、冒頭からピアノの生演奏を披露。その堂々たる姿と腕前は、客席を物語の世界に引き込んでいくのに充分である。兄として男装をした凛々しさも、ルイズに戻って心情を吐露する愛らしい歌声も、どちらも実に魅力的だ。また、ヨーゼフ役の中河内、フレデリック役の中村、そして、ロシア軍大尉イワノフを演じる石井一彰、音楽院に通うソプラノ歌手コンスタンツィアに扮するフランク莉奈らの歌声も、説得力を持って響いてくる。ルイズはやがて、祖国のために戦うヨーゼフと、音楽の魂を守り抜こうとするフレデリックの間で揺れ始める。周囲にいる者も同様だ。自分にとって最も大切なものは何なのか。自分は何のために生きるのか。どの道を選べばいいのか……。現代にも通じるテーマを、それぞれがたたみかけるように歌い上げるシーンは、ミュージカルというものの力強さを感じずにはいられない。手塚治虫はクラシック音楽を愛好していたそうだが、芸術の力を信じた原作者の思いが、この舞台の上で見事に結実している。圧巻は、最後に生田が奏でるショパンの名曲『革命』である。フレデリックことショパンが、友と祖国を思って一気に書き上げたとされている曲だ。そこに込められたものを思うとき、自分の胸に去来するのはどんな感情だろう。しっかりと見つめてほしい。舞台は10月5日(日)まで。取材・文:大内弓子※手塚治虫の「塚」は旧字体
2014年10月03日JR東日本盛岡支社は12日、「鉄道の日」イベントの一環で、「SL銀河」客車の車両展示会を開催する。普段は乗車しないと見られない客車内を見学できるチャンスとなる。展示会は10時から12時まで、釜石駅1番ホームで実施(見学受付は9時30分から11時45分まで)。客車公開に加え、「SL銀河」に使用される蒸気機関車C58形239号機復元の様子をまとめたパネル展示も行う。入場無料で、参加者全員に「SL銀河」パンフレットと参加証を配布する。先着200名に「SL銀河」で使用している石炭もプレゼントする。翌13日には、釜石駅にて一日駅長による「SL銀河」出発式と紅白餅配布(なくなり次第終了)も実施。11~17日まではSL写真展も開催する。盛岡支社ではその他にも、「鉄道の日」記念イベントを各駅で開催。10月11日には気仙沼駅でポケモントレインの出迎えイベントや同車両の公開などを実施し、10月18日には北上駅にて北上市長による「Kenji」出発合図や鉄道に関する懐かしい写真の展示などを行う。他の各駅でも大小さまざまなイベントが企画されている。
2014年10月03日岩手県の銀河鉄道観光主催の「LOVEトレイン第2弾婚活モニターツアー」として、「Xmas直前!!イヴイヴ婚活ツアー」が開催される。日時は12月23日(日)。募集人数は、男女各15名、合計30名。参加資格は22歳~45歳の独身であること。かつ、男性の場合は定職についていることも条件となる。旅行代金は男性6,500円、女性4,500円。ツアーは、10:15に「いわて県民情報交流センター(アイーナ)」に集合し、「いわて銀河鉄道線(IGR)盛岡駅」から「一戸駅」へ。そこから八幡平市の「サラダファーム」にバスで行き、盛岡駅西口に戻るルート。内容を一部紹介すると、集合場所のアイーナで簡単なゲームなどのレクリエーションをした後、IGR盛岡駅を出発。車内で沿線市町村の食材を使った弁当を味わう。その後サラダファームにてイチゴ狩り&ケーキのデコレーションコンテストを実施。フリータイムでは、サラダファーム内を美しいイルミネーションで飾られた「フェアリーナイト」を楽しむことも可能だ。イベントの最後にはマッチングでカップル成立し、フィナーレとなる。イベント詳細は銀河鉄道観光で確認を。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月17日宝塚歌劇宙組の新トップスター・凰稀(おうき)かなめと、新トップ娘役・実咲凛音(みさき・りおん)のお披露目公演となる『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』が、10月19日、東京宝塚劇場で開幕した。初日当日行われた通し舞台稽古の後には、新トップコンビによる会見が開かれ、時折顔を見合わせて微笑み合うなど、固い信頼感で結ばれている様子が窺えた。宝塚歌劇宙組東京宝塚劇場公演『銀河英雄伝説』チケット情報『銀河英雄伝説』は、田中芳樹の人気長編SF小説を原作に、ヒットメーカー小池修一郎が脚本・演出を担当。まさに新生宙組の門出にふさわしいスペース・ファンタジーだ。「人間模様の面白さと、スタッフの方々が凝ってくださって、舞台全体が芸術になっているのが見どころ」と言う凰稀が演じるのは、豪奢な金髪と蒼氷色(アイス・ブルー)の瞳を持つ銀河帝国元帥ラインハルト・フォン・ローエングラム。「東京公演に向けて、小池先生と一から見直しました。宝塚大劇場では役を自分の物にしようと突っ走ってきましたが、東京ではもっと漫画のイメージが強くなっていると思います。感情面でも、ラインハルトをはじめ、登場人物それぞれがかなり変わってきているので、その辺をご覧になって感じてください」。実咲は、後にラインハルトの秘書となる伯爵令嬢ヒルデガルド(ヒルダ)を演じる。「ヒルダ役は原作と違い、ラインハルトへの思いを出せる所がたくさんあるので、東京ではその部分をもっと追究し、毎回どう感じたかを忘れずに、膨らませていきたいです」。お互いの印象を聞かれると、凰稀は、「凛音は器用に見えて不器用ですね(笑)。でも真面目で一生懸命ですし、すごく考える子で、毎公演新鮮に向き合えます。これからも常に相手を見てお互いわからない所を突き詰めていきたいです」と語り、実咲は「凰稀さんはクールに見えて熱い方。私が何も言わなくても、私のことをよく見てくださっていて、細かい所までわかってくださいます。特にデュエットダンスでは凰稀さんへの思いが一番出せるので、より新鮮に気持ちを込めて頑張ります」と応じた。トップとしての舞台への心構えについては、「観に来てくださるお客様や、これまでに出会い温かく支えてくださった方々への感謝の気持ちをお伝えしたい、という思いでいつも舞台に立っています」と凰稀。実咲は「例えば今回なら“『銀河英雄伝説』の世界観が素敵だったな。人間模様に感動したり悲しくなったり心が温かくなったな”と思っていただけるような、何かをお届けできる娘役、舞台人でありたいです」と話した。公演は11月18日(日)まで東京宝塚劇場で上演。チケットは発売中。取材・文:原田順子
2012年10月22日私たちが住んでいる太陽系は、ご存じの通り「太陽」を中心にして地球やほかの惑星が回っていますね。それでは、太陽系を含む銀河系の中心には一体何があるのでしょうか。今回はそんな素朴なギモンに答えてみたいと思います。■ 「銀河」と「銀河系」宇宙には、無数の「銀河」が存在します。銀河とは、たくさんの星々が一定の範囲内に集団となって集まっているものを指します。その中でも「アンドロメダ銀河(アンドロメダ星雲)」などは聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。そんな数多(あまた)ある銀河の中でも、私たちの住む地球・太陽系を含む銀河のことを、特に「銀河系」または「天の川銀河」と言います。銀河系は、「棒渦巻銀河」と呼ばれるタイプの銀河であると考えられており、中心部分が膨らんだ円盤や凸レンズのような形をしています。ちなみに、銀河系の直径はおよそ10万光年、中心部分の厚さはおよそ1.5万光年という大きさです。その中には太陽と同じように自ら光り輝く恒星だけで、なんと2,000億個以上も存在し、銀河系の総質量は太陽の1兆~2兆倍程度と推定されています。■ 銀河系の中心には何がある?太陽系が存在する場所は、銀河系の中心からは3万光年近く離れた端っこの方です。銀河系の中心は地球から見ると、いて座の方向にあたります。それでは、その中心部分に近づいていきましょう。銀河系は、先ほどもご説明したとおり、渦巻きの円盤状をしています。中心部分に近づくほど、その厚みを増していき、中心から7,000光年ぐらいまでの範囲の膨らんだ部分を「バルジ」と呼んでいます。銀河系全体を見渡すと、いろいろな年代に誕生した星がありますが、このバルジ付近に限ってみれば、新しい星は少なく、どちらかと言えば、銀河系誕生当時からの古い星が多く存在します。星は時間がたつにつれてその表面温度が下がっていくため、見た目の色も、青白色から白色・黄色・オレンジ色・赤色へと変化していきます。そのため、このバルジにある星たちは、黄色やオレンジ色のものが目立ちます。今度は、さらに中心部に目を向けていきましょう。銀河系の中心核には一体何があるのでしょうか…。X線や赤外線などを使った最新の観測によると、なんと銀河系を始めとする多くの銀河の中心には、あらゆるものを吸い込んでしまう巨大な「ブラックホール」が存在するのではないかと考えられています。銀河系の中心に存在するとされているのは、太陽の質量の数百万倍もあるとされる「超大質量ブラックホール」と呼ばれる、とても巨大なブラックホールです。ただし、これがどのような過程を経て、この場所に形成されたのかについては、今のところハッキリとしたことは分かっていません。一説には、銀河系の中心部分にできた小さなブラックホールが徐々に集まって、巨大なものになったとも考えられています。また、銀河系そのものがブラックホールから生まれたとする学説もあります。■ 銀河系の将来太陽系を含む銀河系から一番近いお隣の銀河が、冒頭にも紹介しました「アンドロメダ星雲」です。…と言っても、その距離は銀河系から見ておよそ300万光年。銀河系の直径の約30倍も離れたところにあります。しかし、最近のNASAの研究発表によると、私たちが住むこの銀河系は、40億年後にはそのアンドロメダ星雲と衝突するのではないかと予測されています。それぞれの銀河同士が衝突することで、1つの新たな銀河が誕生することになるでしょう。そうなれば、その中心部分にはさらに大きなブラックホールが誕生することになるかもしれません。■ まとめ今回は「銀河系の中心には何があるのだろう?」という素朴なギモンについて見てきました。太陽系の中心には太陽があり、銀河系の中心には多くの星が集まっているというイメージがありますが、銀河系のさらに中心部にはブラックホールが存在するなんて意外だと思いませんか。このブラックホールがどのようにしてできたかが分かれば、宇宙誕生の謎の解明にもつながるかもしれませんね。(文/TERA)■著書プロフィール小さいころから自然科学に関心があり、それが高じて科学館の展示の解説員を務めた経験も持つ。現在は、天文に関するアプリケーションの作成や、科学系を中心としたコラムを執筆している。
2012年09月09日宝塚歌劇宙組の新トップスター・凰稀(おうき)かなめのお披露目公演『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』が8月31日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。1982年の刊行以来累計1500万部の売り上げを誇る、田中芳樹のベストセラーSF小説を原作とするミュージカルで、原作ファンからも注目を集めている。宝塚歌劇宙組『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』のチケット情報名将ラインハルト率いる「銀河帝国」とヤン・ウェンリー擁する「自由惑星同盟」の対立を軸に、個性豊かなキャラクターたちの人間ドラマが絡み合う本作。多彩な登場人物、宇宙戦争が起こるまでの経緯など、ストーリーを追うのに必要とする膨大な情報を、映像を駆使してスマートに紹介していく。そしてその映像に重なるように登場する、ラインハルト役の凰稀。その颯爽とした格好良さ、凛とした佇まいに一気に引き込まれる。クールビューティな凰稀の個性が生きる役柄だ。ラインハルトの参謀、オーベルシュタイン役の悠未(ゆうみ)ひろは妖しげなオーラをまとい、ヤン・ウェンリー役の緒月遠麻(おづき・とうま)は、軍人ながら温かみのある雰囲気を放つ。ラインハルトの腹心の部下・キルヒアイス役の朝夏(あさか)まなとは、誠実さと優しさを際立たせて演じるなど、個性豊かで粒ぞろいのメンバーが、それぞれのキャラクターを生かした演技で魅せている。凰稀が公演前のインタビューで「男祭になりそう」と言っていたように、各登場人物にも物語がしっかりと組みたてられ、見どころがある。娘役新トップスターの実咲凛音(みさき・りおん)も、ラインハルトを敬愛するヒルダを真っ直ぐに、知性をのぞかせながら演じている。原作では2巻までのストーリーを、130分の上演時間にギュッと凝縮しているが、演出・小池修一郎の手により、壮大なSF作品に、華やかで美しい宝塚歌劇の魅力がうまく合致。基本は原作に忠実でありながら、ラインハルトとヒルダのラブロマンスのように、宝塚歌劇として膨らませるところはより深く描き出す。宝塚ファンはもちろんのこと、原作ファンも楽しめるであろう、美しくも迫力ある新たな『銀河英雄伝説』が生み出された。兵庫公演は10月8日(月・祝) まで上演中。また、10月19日(金)から11月18日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演される。東京公演のチケットは9月9日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2012年09月06日IGRいわて銀河鉄道は10日、「ぎんが食堂 スイーツ列車」モニターツアーを実施する。同ツアーは今年4~6月に開催された「ぎんが食堂 各駅定食弁当」に続く”ぎんが食堂シリーズ”第2弾としての開催となる。同ツアーは料理研究家の千葉星子さんをコーディネーターに迎えて行われ、当日は盛岡駅よりIGRいわて銀河鉄道の貸切車両に乗車。盛岡駅、巣子駅、いわて沼宮内駅、奥中山高原駅、二戸駅にて、電車型の小箱に詰められたスイーツが積み込まれるという。その後、金田一温泉駅から貸切バスに乗り換え、一戸町の小鳥谷にてさくらんぼ狩りを実施。行きは電車内でスイーツを、帰りはさくらんぼ狩りで旬の味覚を堪能できるツアーとなる。なお、ツアー参加者へのアンケートも行われるとのこと。同ツアーの募集人員は40名(最少催行人員20名)。旅行代金は3,900円(大人・小人同額)で、銀河鉄道観光にて申込みを受け付ける。ツアー申込締切日は7月5日となっている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月02日1967年に有吉佐和子が小説として発表、すぐに大反響となって舞台化されて以来、数々の名優が演じてきたことでも知られる『華岡青洲の妻』。世界初の全身麻酔手術を成し遂げた華岡青洲の苦難や、その実母と嫁の青洲を巡る闘いを、高い文学性と共に描きだした名作だ。6月から行われる新派公演に出演するのは、水谷八重子と波乃久里子、そして新派初参加となる三田村邦彦。これまで山田五十鈴、杉村春子、淡島千景の演じる姑・於継のもと嫁の加恵を演じてきた水谷が、今回初めて於継に挑戦するのも見どころだ。都内で開かれた記者会見では、三者三様の意気込みが語られた。『華岡青洲の妻』公演情報江戸時代中期の紀州。名門の家から隣町の貧乏医者・華岡青洲(三田村)に嫁いできた加恵(波乃)は、華岡家を取り仕切る美しい姑・於継(水谷)や、口は悪いが優しい義妹・於勝(甲斐京子)、おとなしい義妹・小陸(瀬戸摩純)に囲まれて幸せな毎日を送っていた。京都にいる青洲の遊学費用のため今日も4人で機を織っていると、研究にひと区切りがついたという青洲が急に帰宅する。大喜びの於継はあれこれと青洲の世話を焼くが、新郎不在のまま式を挙げ、そのまま暮らしてきた加恵は出る幕がない。その後も研究に没頭する青洲は加恵に優しく接するものの、姑と嫁との争いは次第に激しさを増してゆく。数年後に青洲の麻酔実験が人体に及ぶと、我れ先にと自らの身を差し出すふたりだったが……。記者会見では、「これまで素敵な於継ばかりを見てきましたので、大きなお役すぎて自分が演じるなんて考えたこともありませんでした」と、率直な心境を吐露した水谷。「でもこれから稽古を通して、加恵に青洲を渡したくないという気持ちをどう感じていけるか。その実感を経て、初日までにまた違った於継を表すことが出来れば」と決意を語った。その横で「(水谷は)於継と性格的に似ているから大丈夫」と笑わせたのは波乃。小陸と加恵で4度の出演経験があり、「杉村先生に厳しく教えていただいたり、父(先代勘三郎)が惚れこんで青洲を演じたりと思い出の詰まった作品。今回はお姉ちゃま(水谷)が於継ということで、加恵として嫁姑の火花を散らさなければと思っています」と語った。「憧れの新派の舞台に出られるとは」と緊張気味の三田村も、「脚本の完成度が素晴らしくて、さすがは有吉先生と感動しました。テレビドラマによくあるような嫁姑の戦いに終始しないのも面白いですね」と感慨深げ。その言葉通り、美しい女同士の闘いを通して、人間の本質が丹念に描かれており、観劇後には深い余韻を残す。そして、於継や加恵、於勝、小陸とそれぞれに女の業を見せる姿に、観る者はつい共鳴してしまう。そこに、本作が愛され続ける理由はあるのだろう。6月4日(月)から23日(土)まら東京・三越劇場にて上演。チケットは4月30日(月)に一般発売開始。その後、栃木、岐阜、京都、岩手、静岡、滋賀、愛知、石川で公演を行う。取材・文:佐藤さくら
2012年04月20日