ゴツプロ!浜谷康幸率いるオーディションで選ばれた若手役者とともに創る演劇企画ゴツプロ合同会社主催、『またね。の毒性と永い夜』が2024年3⽉1⽇ (⾦) 〜2024年3⽉3⽇ (⽇)にOFF・OFFシアター(東京都世⽥⾕区北沢2-11-8TAROビル3F)にて上演されます。本作では、現代劇の俊英とも評される深井邦彦が新作を書き下ろし、演出も手掛けます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて12⽉2⽇(⼟)11:00より発売開始です。カンフェティにて12月2日(土)11:00よりチケット発売 ゴツプロ!公式サイト (左から)伊沢奈々、藤井みゆき、塩崎翔太、⾦澤未夢ゴツプロ!演劇部とは?劇団ゴツプロ!メンバーの浜⾕康幸が部⻑を務め、これからの役者達に劇団を⽴ち上げて欲しい、⾃分達の⼿で創作していく事を学ぶ事で、演劇を好きになって欲しいという思いから発⾜したプロジェクト。オーディションでメンバーを募集して公演を続けており、三回目となる今回は作・演出に深井邦彦を迎え、演劇部4名で公演を開催します。【演劇部メンバープロフィール】■伊沢奈々1998年10月8日生奈良県出身幼少期からダンスやミュージカルなどの舞台に立ち、高校生の頃から下北沢などの小劇場を中心に活動を始める。桜美林大学 芸術文化学群 ダンス・演劇専修卒業。最近では福井夏プロデュース公演や椿組野外劇公演に出演。■⾦澤未夢2001年10月11日生大阪府出身2022年ゴツプロ!演劇部二期生として活動を開始。2023年3月15日〜3月21日小劇場楽園にて行われた、ゴツプロ!演劇部第二回公演『世界虚仮』が初舞台となった。■藤井みゆき1998年6月27日生愛知県出身文学座附属演劇研究所入所を期に上京。本科生として1年間で計4本の舞台に立ち、2021年卒業。その後本多劇場グループに勤務し、舞台に携わる日々を過ごすも「やはり舞台に立ちたい」という強い思いを断ち切れず退職し活動。■塩崎翔太2000年2月14日生東京都出身2021年トライストーン・アクティングラボ入所。ドラマ「親愛なる僕へ殺意をこめて」、Hulu「姉にヒュッゲを教えたい」などに出演。【深井邦彦プロフィール】1985年11月29日生東京都出身HIGHcolors 主宰、作・演出担当。現代劇を主に創作している演出家であり、劇作家。「激しさと包容力」をテーマに掲げ、マイノリティな悩みと向き合う作品を作り続けている。近年では、兵庫県政 150 周年記念事業の演劇部門の演出や、よゐこ濱口優氏がプロデュースするアイドルグルー プの演出、若手俳優へのワークショップ講師など活動の幅を広げている。近年の作品に、作・演出トローチ「熱く、沼る」、ゴツプロ!「ブロッケン」 作などがある。【浜谷康幸プロフィール】1972年3月21日生東京都出身ゴツプロ!と他劇団を繋ぐ新プロジェクト「BOND52」を立ち上げ、VOL.1小松台東BONDゴツプロ! 『山笑う』(作・演出松本哲也2022年7月小劇場B1)をプロデュース。次世代への橋渡しとして立ち上げた、演劇を創る過程を学ぶプロジェクト「ゴツプロ!演劇部」部長を務める。『続・まるは食堂』(作・演出:佃典彦)、『莫逆の犬』(作:田村孝裕、演出:寺十吾)等へ出演するほか、独特の感性で舞台演出も手掛ける。【『またね。の毒性と永い夜』あらすじ】中学校の卒業式の帰りに明日もまた会うように「またね。」と笑顔で手を振って別れ、もう二度と会う事のなかった同級生をふと思い出したそんな人間が人生であと何人居るだろうか。きっと大多数の「またね。」は、その人間との最後の別れの言葉になるあの時、またねと別れた彼ら彼女らは今元気に暮らしているだろうかこのゴツプロ!演劇部3期生もこの公演が終われば解散して「またね。」と別れる次に会う日はいつだろう?またねと、別れた人間全員が、笑っていて欲しいなと思ったそんな事を祈った物語。(左から)藤井みゆき、伊沢奈々、⾦澤未夢、塩崎翔太公演概要『またね。の毒性と永い夜』公演期間:2024年3月1日 (金) ~2024年3月3日 (日)会場:OFF・OFFシアター(東京都世田谷区北沢2-11-8TAROビル3F)■作・演出深井邦彦■出演者伊沢奈々 金澤未夢 藤井みゆき 塩崎翔太■公演スケジュール2024年3月1日(金)~3月3日(日)全6公演3月1日(金) 14:00☆/19:003月2日(土) 13:00 /17:00♪3月3日(日) 13:00 /17:00※開演時間の30分前より受付・開場を開始いたします。☆→アフタートーク開催♪→アフターライブ開催■チケット料金前売/当日共:4,500円U25:3,500円(25歳以下・枚数限定)応援チケット:10,000円(特典付き・枚数限定優先席・CoRichのみ取扱い)(税込)※前売・当日・U25は自由席。※未就学児童入場不可■スタッフ舞台監督:joe shimamura照明:青木大輔照明オペレーター:大島由香恵音響:兼坂香弥楽曲提供:焦げたクッキー宣伝写真:MASA HAMANOIチラシ写真:tatsuyaWEB制作:山田大悟制作:遠藤いづみ・汀紗企画・制作:ゴツプロ!演劇部【協力】濱田志保オフィスPSCHIGHcolorsミシェルエンターテイメントNana Produce木村陵子【特別協力】株式会社本多企画【主催】ゴツプロ合同会社 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年11月30日東京シティ税理士事務所 著/山瑞 康幸 編『【改訂新版】個人事業ではじめる アパート・マンション経営がぜんぶわかる本』2023年4月25日刊行株式会社あさ出版(代表取締役:田賀井弘毅、所在地:東京都豊島区)は、東京シティ税理士事務所 著『【改訂新版】事業ではじめる アパート・マンション経営がぜんぶわかる本』 を2023年4月25日に刊行いたします。ロングセラーが最新制度に対応してリニューアル開業、青色申告などの各種手続きから、経理、相続対策まで、大家さんに必要な実務をすっきりマスター。手間をかけずに高利回りを実現する効率経営も解説。インボイス制度や電帳法にも対応。インボイス制度に冷静に対応しましょう※本書より一部抜粋▼令和5年10月1日からインボイス制度が始まりますアパート・マンション経営をする不動産オーナーにとってはどんな影響があるのでしょうか?結論から言うと「影響はないので対応策をとる必要はなし」です。ただし、これは本書が前提としている「これから居住用のアパート・マンションの賃貸事業を始めようとする人」の場合です。もしあなたがすでに別の事業を営んでおり、さらに余剰資金で不動産運用を始めようとしている、あるいは、不動産賃貸以外の事業はしないとしてもテナントや商業ビルの貸付けを中心に考えている場合は無関係とはいきません。インボイス制度について詳しく調べたり、税理士などの専門家に依頼するなどして適切に対処する必要があります。電帳法対応について確認しましょう※本書より一部抜粋▼電帳法の規定に注意してください電帳法(正式名称は「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」)とは帳簿や書類を紙ではなくデータで保存する際のルールを定めたものです。現行法では、2023年12月31日までは猶予期間とされているので請求書等の書類は紙で保存しておけば問題ありません。確定申告記入例付き確定申告記入例付き事業に専念できる効率化のヒントが満載事業に専念できる効率化のヒントが満載書籍情報タイトル:【改訂新版】個人事業ではじめる アパート・マンション経営がぜんぶわかる本著者:東京シティ税理士事務所編者:山瑞 康幸ページ数:266ページ価格:1,760円(10%税込)発行日:2023年4月25日ISBN:978-4-86667-505-3書籍紹介ページ: amazon: 楽天: 目次第1章これだけは知っておきましょうアパート・マンション経営の基本第2章アパート・マンション経営を始めましょう第3章アパート・マンション経営を会社形態にすることもできます第4章アパート・マンション経営でこれだけ節税できます第5章効率経営で手間をかけずに、利回りを高めましょう第6章アパート・マンション経営の相続税対策を教えます第7章経理は意外とカンタンです手間をかけずに帳簿づけをしましょう第8章1年間のアパート・マンション経営のまとめです決算と確定申告を行いましょう第9章アパート・マンション経営は続きます新しい年度に向けて準備をしましょう著者プロフィール東京シティ税理士事務所税理士法人。1981年、山端康幸税理士事務所として個人事業スタート。2002年、税理士法人東京シティ税理士事務所に組織変更。“中小企業の税務会計”と“不動産・相続の税務”の2つの得意分野を持ち、所属税理士はすべて相続税・不動産税務のプロフェッショナルと自負している。山端康幸(やまはた・やすゆき)山瑞 康幸税理士法人東京シティ税理士事務所 代表税理士土地活用や相続税対策に関する不動産税務を専門とする。不動産税務専門税理士として40年の経験を有する。クライアントもアパート・マンション経営者が多く長期的な資産活用の税務コンサルタントを業務としている。明治大学リバティアカデミー講師・全国宅地建物取引業協会講師・不動産コンサルティング協議会講師・賃貸不動産経営管理士協議会講師などを歴任、その他新聞社など主催のセミナーを数多く行う。著書に『<新版>らくらく個人事業 開業のすべてがわかる本』『相続の手続きと節税がぜんぶわかる本』(共著、あさ出版)など多数。【報道関係各位】『【改訂新版】事業ではじめる アパート・マンション経営がぜんぶわかる本』.pdf : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年04月21日小劇場界で活躍する男性俳優たちが2015年に旗揚げした劇団「ゴツプロ!」の第六回公演『向こうの果て』が、4月23日(金)に東京・本多劇場にて開幕する。その通し稽古に潜入した。男性ばかりの劇団で、男性ばかりの作品を上演してきた「ゴツプロ!」が、初の女性キャストとして小泉今日子を迎えた本作。ストーリーも、ここ数年は津軽三味線や阿波踊り、民謡(ソーラン節)など日本の伝統的な文化を組み込んだ人情劇の印象が強いが、今作は座付き作家・竹田新(山野海の別名義)書き下ろしの“男と女にまつわる物語”を届ける。演出は山野海。稽古場に入ると、三味線の音。小山豊(津軽三味線小山流三代目)の生演奏が入る本作で、その音に合わせて小泉が歌を口ずさんでいた。全員70年代生まれのゴツプロメンバーと、小泉、皆川暢二、関口アナンが集う稽古場は落ち着いた雰囲気。時間になると、スッと物語が始まった。今作の舞台は昭和60年の東京。小さなアパートの一室で、雨音の中、小泉演じる律子が、塚原大助演じる公平を静かに刺すシーンから幕を開ける。物語は、検事・津田口(泉知束)の裁判への準備、つまり律子の取り調べ、そして律子と関わってきた男たちへの聞き取りによって進んでいく。最初の取り調べで、自らを「淫売女」と言い、めんどくさそうに「保険金のために殺した」と自白する小泉(律子)の姿にショックを覚えながらも、なにか、目を離すことができない感覚に陥った。どこにもヒントを見せないのに、違う理由があるはずだと思わせるなにかが小泉にある。しかし、律子と関わってきた男たち(佐藤正和、かなやす慶行、44北川)は彼女のことを「娼婦」「贅沢な女」「残酷な女」と表し、律子と公平の幼馴染である姫昌(浜谷康幸)は「嘘つきな女」と表す。物語が進むほど、逆にわからなくなるような展開が続いた。後半、津田口の執念によってこの殺人事件の背景にあるものが少しずつ明らかになっていく。その鍵を握るのは、律子、公平、姫昌、そして律子と公平の父親たち(皆川、関口)だ。彼らの抱える複雑な感情が詳細に解説されるわけでもないのだが、芝居と三味線の音によって不思議なほど繊細に伝わってきた。そうやって律子のことを少し知るたびに、冒頭の殺人シーンから続くどんよりと湿った空気に、いびつだが、光がさすような感覚があり、それは公平が律子を表す言葉にも直結していく。最後まで思わぬ展開は続いていき、観た後の余韻が長く続く舞台だと感じた。『向こうの果て』は4月23日(金)から5月5日(水・祝)まで東京・本多劇場にて。文:中川實穗
2021年04月21日女優の小泉今日子が出演する舞台、ゴツプロ! 第6回公演『向こうの果て』のチケット発売詳細と、auスマートパスプレミアムによるマルチアングル生配信が26日、発表された。昭和60年、小さなアパートの一室で殺人事件が起きる。逮捕されたのはこの部屋に住む女、被害者は同居していた男。裁判が進むにつれ、二人の過去が明らかになっていく……という物語。4月23日から5月5日まで東京・下北沢の本多劇場にて上演される。キャストには、同劇団では初めての女性キャストとなる小泉のほか、ゴツプロ! メンバー(塚原大助、浜谷康幸、佐藤正和、泉知束、かなやす慶行、渡邊聡、44北川)、皆川暢二、関口アナンが出演する。チケットは、2月10日よりゴツプロ! 会員サイト先行、その他プレイガイド先行を実施予定で、一般販売は3月13日より各プレイガイドにて開始。また、auスマートパスプレミアム会員特典コンテンツとして、全公演をマルチアングル生配信することが決定した。複数画面の別アングルからの映像を同時視聴で楽しむことができる。
2021年01月26日2021年4月23日(金)より下北沢・本多劇場にて、ゴツプロ!第六回公演『向こうの果て』が上演されることが決定した。ゴツプロ!は、小劇場で10~20年活躍してきた40代以上の男性俳優のみで構成された劇団。2016年1月の旗揚げ公演から着実に人気を集め、2018年の第3回公演『三の糸』で初めて本多劇場の舞台に立った。第5回公演までは男性キャストのみで上演してきたが、今回の第6回公演で初めて女性キャストとして小泉今日子が出演。さらに、上田慎一郎監督の映画『ポプラン』で主演を務めた皆川暢二と、ゴツプロ!作品には2度目の参加となる関口アナンが出演する。物語の舞台となるのは、小さなアパートの一室。ある日そこで殺人事件が発生し、部屋に住む一人の女が逮捕された。被害者は同居していた男性。裁判では女を知る男たちの証言から、女と被害者の過去や、女が持つ様々な顔が明らかとなっていく。さらに、本舞台はWOWOWでドラマ化、幻冬舎での小説化も決定。ドラマの方は舞台とは異なるキャストにより展開され、2021年に放送が予定されている。なお、チケットは2021年2月13日(土)一般発売開始。各種先行販売についてはゴツプロ!公式サイトなどで発表される。ゴツプロ!第六回公演『向こうの果て』会場:本多劇場日程:2021年4月23日(金)~5月5日(水・祝)脚本:竹田新演出:山野海出演:塚原大助、浜谷康幸、佐藤正和、泉知束、かなやす慶行、渡邊聡、44北川、関口アナン、皆川暢二、小泉今日子演奏:小山豊(津軽三味線小山流三代目)ほか宣伝衣装協力:YOHJI YAMAMOTO Inc.企画・製作・主催:ゴツプロ合同会社
2020年11月13日劇団「ゴツプロ!」の第五回公演『狭間の轍』が、1月24日(金)に東京・本多劇場にて開幕。東京、大阪、台北で上演される。その通し稽古に潜入した。【チケット情報はこちら】前回は阿波おどり、その前は津軽三味線と、日本の伝統的な文化を芝居に組み込んできた「ゴツプロ!」。今回は民謡、主にソーラン節をテーマに、明治27年の北海道江差町のはずれの漁師町にニシン漁の出稼ぎに来た男たちの姿を描く。演出は劇団「ふくふくや」の山野海、脚本は竹田新(山野海の別名義)。この日は楽器も入っての通し稽古。津軽三味線と尺八による迫力のある生演奏から芝居が始まった。舞台となるのは、喜助(佐藤正和)が親方を務める番屋(漁場の近くの作業場兼宿泊施設)。そこには、伊之助(かなやす慶行)、吉松(渡邊聡)、正太郎(泉知束)、三兄弟の長男・一朗太(内谷正文)、次男・玄吾(44北川)、三男・十三郎(塚原大助)が働きに来ており、さらに江戸から来た朝一(石川よしひろ)も仲間に加わっている。ポンポンと会話が飛び交い活気ある番屋。乱暴なやり取りもあるが、根っこにある彼らのやさしさは不思議なほど伝わってくる。そんな彼らのもとに、かつて玄吾と同じ戦場で足軽をしていた長治(浜谷康幸)が、「問題を起こした漁師の義弟を鍛え直してほしい」と義弟・遼太(関口アナン)を連れてやってくる――。劇中ではさまざまなことが起きるが、この作品では、そこで白黒はっきりつけるとか、膝突き合わせて向き合うとか、そんな展開はあまり見せない。そっとしておいたり、みんなで笑って発散したり、やさしくうながしたり…さりげなく、何かを逃がすように事をおさめていく。うっかりしていると見逃しそうな静かなやり取りだが、客席にいるとそこから受け取るものは大きく、気持ちはドラマチックに動かされた。物語が進むにつれ、さまざまなことがわかってくる。なぜ遼太が問題を起こしたのか、なぜ長治は玄吾を尋ねて来たのか、なぜ漁師たちがやさしいのか…。それは思わぬ理由ばかりだし、中には何とも言えない理由もあった。ただ、そこでモヤモヤッとした空気が漂っても、誰かが民謡を歌うと、一気になにかが晴れるような、でも逆に包み込んでもいるような、そんな不思議な感覚があった。歌詞がストーリーに寄り添っているわけでもないし、もちろんミュージカルのような歌とも違う、けれど唄が説得力を持って響くのだ。その体験は新鮮だった。真っ直ぐで誠実な演劇のよさを感じることができる本作は1月24日(金)から2月2日(日)まで東京・本多劇場、2月6日(木)から9日(日)まで大阪・近鉄アート館、2月21日(金)から3月1日(日)まで台北・華山1914文創園區烏梅劇院にて上演。取材・文:中川實穗
2020年01月21日小劇場界で活躍する40代男性俳優たちが2015年に旗揚げした劇団「ゴツプロ!」の第四回公演『阿波の音』が、1月9日(水)より東京・本多劇場で開幕。その後、大阪、台湾で上演される。その通し稽古に潜入した。【チケット情報はこちら】劇団「ふくふくや」の山野海が演出、竹田新(山野海の別名義)が脚本を手掛ける本作は、終戦後の東京の材木問屋が舞台。徳島で育ち「阿波踊りの名手」と呼ばれ村の人気者であったが自分を育てるために売春婦となった亡き母を持つ武一(泉知束)は、飲み友達だった材木問屋の親方・伝五郎(浜谷康幸)に拾われて木場(材木問屋が集まった町)で働き始める。しかしそこで偶然再会したのは、同じ村で育った幼馴染の慎之介(塚原大助)だった――。折しも日本の建築の主流が鉄筋に移り始めた時代、不安な空気を打破するために同じく阿波出身の番頭・吾助(渡邊聡)の提案で「心をひとつにしよう!」と阿波踊りを踊ることになるが……。気性は荒いが情が厚い男たちの物語。武一と慎之介の過去を軸にしながら、「過去」「いじめ」「差別」「裏切り」「因縁」「諦め」「妬み」「暴力」「つぐない」「背負わせること」「託すこと」そして「生きること」……きれいごとで済まないさまざまなものを、ひとつではなくさまざまな角度から描く。勧善懲悪とはまた違う“あるもの”は“あるもの”として包み込む視点が印象的で、そこにグイッと引き込む力強さと空気の揺れまで伝える繊細さを持った芝居は熱く、ひたひたと空間を浸していくようにクライマックスの阿波踊りに向かって進んでいく。劇中に何度も出てくる「♪何もかんも忘れて踊ろじゃないか えらいこっちゃ、えらいこっちゃヨイヨイヨイヨイ 踊る阿呆に見る阿呆同じ阿呆なら踊らにゃソンソン」という節はどんどん意味を持っていき、観ているとさまざまな感情を引き出された。大きな見どころとなる阿波踊りのシーンでは、東京公演では吹鼓連(すいこれん)、大阪公演では大阪天水連(てんすいれん)が参加。稽古場で見たキャスト陣だけの踊りも迫力があり胸を打たれたが、さらに踊り手が加わった光景は壮観なはず!開幕を楽しみに待ちたい。台湾の烏梅劇院(ウーメイシアター)と本多劇場グループが姉妹劇場の関係を結び、その活動の一環として台湾の技術スタッフも参加している本作。公演は1月9日(水)から14日(月・祝)まで東京・本多劇場、1月18日(金)から21日(月)まで大阪・近鉄アート館、2月15日(金)から24日(日)まで台湾・華山1914文創園區烏梅劇院にて。取材・文:中川實穂
2019年01月08日