金沢知樹が作・演出を手掛ける密室サスペンス・コメディ『体育教師たちの憂鬱』が4月に東京・シアタートラムにて上演される。本作で教師役を務める赤澤遼太郎に話を聞いた。【チケット情報はこちら】金沢が主宰する「劇団K助」が初演した本作は、とあるスポーツ名門校の女子校が舞台の物語。体育倉庫で教師と生徒の恋のやり取りが記された交換日記が見つかり犯人探しが始まるが、その中でさまざまな事件や過去が明らかになっていく――というストーリーが展開する。「今回は“初づくし”です!」と意気込む赤澤。「まず、教師役が初めて。僕のことを知っている方はきっと生徒役だと思われたと思います。それがまさかの教師役!」と嬉しそうだ。現在23歳の赤澤は、喜劇『おそ松さん』(トド松役)やMANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN2020~(七尾太一役)など2.5次元舞台を中心に人気を集める俳優で、フレッシュで若々しいイメージは強く、教師役は意外だ。芝居としても、「会話劇で、歌やダンスもない。これまでやってきたこととは違うお芝居になるんだろうなと思っています」と挑戦になりそうだ。「“演じる”ということに関しては、ジャンルでの違いはないと思っていますが、原作ものは、先にキャラクターがいることが大きな特徴で。僕はいつも、なぜそのキャラクターが愛されるのかを考えながら役作りをしていくのですが、今回はオリジナル作品なので、その要素は自分で作ることになる。そこをどうしていくのか…わあ、これめっちゃ楽しみですね!」と笑う。主演は小宮有紗と加藤玲奈(AKB48)。さらにゆっきー(キャン×キャン)、みなみかわ、未来(カムカムミニキーナ)、佐藤江梨子、羽場裕一ら幅広いキャスト陣。「大先輩である羽場さんや佐藤さんと共演させていただけることがすごく嬉しいです。あと僕、同世代の女性とガッツリお芝居をすることがほとんどなかったので。そこも新鮮だし、刺激をもらえそうです」脚本を読んで「今の子、怖いな…って思いました(笑)。現代の話なので、共感もしてもらいやすいと思います。その中で僕の役は、頭が良くて、ものごとを俯瞰していて他人と深く関わろうとしないイメージ。僕自身とだいぶ違うように見えると思いますが、実はそういう一面もあるので。そこと向き合って役作りしていきたいです」。作・演出の金沢は「やさしい方だと聞いています。ご一緒できるのが楽しみです。『あいのり』に出られていた頃を母が観ていたそうで、『“きんちゃん”だよ!』と大興奮してました(笑)」『体育教師たちの憂鬱』は、赤澤が「格式が高いイメージ。出てみたかった劇場です。嬉しいです」と語る東京・シアタートラムにて、4月3日(金)から19日(日)まで上演。チケット発売中。取材・文:中川實穗
2020年02月07日舞台「RADICAL PARTY -7ORDER-」東京公演のゲネプロが15日に東京・TBS赤坂ACTシアターで行われ、森田美勇人(7ORDER Project)、仲万美、丞威、福澤侑、石橋弘毅、網代聖人、石垣佑磨らが登場した。同作は安井謙太郎、真田佑馬、諸星翔希、森田美勇人、萩谷慧悟、阿部顕嵐、長妻怜央の7人からなる7ORDER Projectにより2019年8、9月に上演された舞台「7ORDER」のスピンオフ作品。森田が自らダンスの振り付けや、衣装のセルフプロデュースを担い、ダンス&ミュージックのギミックを全編に散りばめた新たなストーリーに。近未来を舞台に、「AZ法」によって最底辺のZランクにされてしまった若者たちが、音楽と出会い革命を志す物語を描く舞台「7ORDER」だが、「RADICAL PARTY -7ORDER-」ではメンバーの一人であるミュート(森田)が、7ORDERに出会う前の物語を描く。マドンナのバックダンサーとしてワールドツアーにも参加した仲、7歳でジュニア全米ダンス大会のチャンピオンとなった丞威らとともに1幕冒頭から圧倒的なダンスパフォーマンスを見せた森田。遺伝子によって娯楽を禁止されたZランクにいつつも、素性を隠しダンス動画を発信するレジスタンス集団「ウォークライ」のメンバーに出会い、大きな力と対峙していく。2幕ではダンス・歌のパフォーマンスを存分に披露。1幕、そして舞台「7ORDER」から続いた世界観の中で、キャラクターたちのライブに招かれたような展開に。キャストそれぞれのソロダンスやミュートと組んでのダンスも繰り広げられる。また、7ORDER Projectのメンバーであるアラン(阿部)が登場し、「RADICAL PARTY、盛り上がって行こうぜ〜!」と、ミュートとともに2曲を披露。ミュートも「アランでした!」と紹介すると、2人は手を合わせ、アランは「お邪魔しました!」と去っていった。同作はすでに梅田芸術劇場 メインホールにて大阪公演を終えており、東京公演はTBS⾚坂ACTシアターにて19日までの上演を予定している。○森田美勇人 コメント舞台「RADICAL PARTY」。2020年もエネルギッシュに行かせていただきます。僕らの世界を体感しに来てください。
2020年01月15日劇団EXILEの小野塚勇人と佐藤寛太が22日、東京スカイツリータウン4F スカイアリーナ「テレ東 冬のあったかパーク」で行われたスペシャルトークショーに登場した。テレビ東京 金曜8時のドラマ枠で、10月クールに放送されていた『カクホの女2』に出演していた小野塚と、2020年1月クールから始まる『駐在刑事Season2』(2020年1月24日スタート 毎週金曜20:00〜)に出演する佐藤が、バトンタッチとして早めのクリスマスパーティー。サンタ姿で登場した2人に、「かわいい!」と声が上がっていた。6日に最終回を迎えた『カクホの女2』では、爆弾がしかけられた小籠包を食べてしまい、胃が爆発して殉職した黒木を演じていた小野塚。そんな因縁の(焼)小籠包が出てくると、小野塚は佐藤に食べるように促し、佐藤は「このシーンだけ知ってるんですけど、結末知っておきながらよく振れますね」と指摘する。「あ〜ん」をするように指示された小野塚は「おかしいでしょ」と苦笑しながらも、佐藤に小籠包を食べさせた。さらに佐藤も残った小籠包を「あ〜ん」と促したため、小野塚は「また死ななきゃいけないのかな」と危惧しながらも食べていた。『カクホの女2』には寺島進もゲスト出演したが、小野はスタッフに「プロデューサーさんに『いつも寛太がお世話になってます』と言ったら、駐在のスタッフさんは『本気でお世話してます』って言ってました」と明かす。互いのドラマの感想を聞かれた佐藤が「劇団EXILEは、メンバーが番組に出る時は、お手隙のメンバーがSNSやブログで宣伝するんですけど、宣伝写真、毎回電話してましたよね。すごい電話してる役だなというイメージがあって。"掛け子"なのかなって思った。あと最後小籠包食べてたな」と印象を語ると、小野塚は「お前は宣伝用で送られてる写真でしか内容を理解してなかったってことだよね」とつっこんだ。一方、『駐在刑事』は奥多摩で撮影しているために、佐藤は「ゲーム用のLINEグループで、『寛太今日撮影あるの?』『ワンシーンです!』と言って、朝の6時くらいに出て、帰ってくるの5時くらい。日が出てる時はだいたい奥多摩にいて、そこから時間がかかるので」と移動に時間がかかる様子。小野塚が「シーンとかも自然に囲まれてて、川下りとかするじゃん。めちゃくちゃ楽しそう」と感想を述べると、佐藤は「見てくれてたんだ……」と申し訳なさそうにしていた。テレビ東京の番組についての印象を聞かれると、小野塚は『バイプレイヤーズ』『ゴッドタン』『家、ついて行ってイイですか?』、佐藤は『きのう何食べた?』『忘却のサチコ』などが印象深い様子。小野塚は「青柳(翔)さんもやってたりしますよね? 『目玉焼きの黄身いつつぶす』……」と話したものの、他局のドラマだったために、佐藤から「はい、小野塚さん脱落~」といじられていた。また理想のクリスマスを聞かれると「現実は一緒ですもんね」(佐藤)、「稽古だから」(小野塚)と明かした2人。小野塚は「チョコレートでできたおうちに、コカコーラのシャワーを浴びながら……」とメルヘンな想像をし、佐藤は「実家で、3人兄弟そろって、親からまた普通にプレゼントをもらいたいですね。子供の頃のイメージが強いな」と語った。この日は2人のサイン入りのドラマポスターを抽選で会場のファンにプレゼント。さらに、佐藤は『駐在刑事Season2』のホッカイロ、小野塚は舞台『勇者のために鐘は鳴る』のフライヤーを全員に直接配り、会場のファンたちも喜んでいた。
2019年12月22日新木優子が元カレを忘れられない“モトカレマニア”を演じる「モトカレマニア」の6話が11月21日放送。柿澤勇人演じるもう1人の“元カレ”の登場、そしてユリカとマコチ、山下とむぎ、さくらと和真…3組の“キス”にも視聴者からざわめきが巻き起こっている。新木さんがが元カレを引きずりまくる“モトカレマニア”難波ユリカを、高良健吾がユリカが転職先の不動産屋で再会する元カレの斉藤真=マコチをそれぞれ演じ、再会した2人を中心に物語は進む。また浜野謙太がユリカと同じくモトカノマニアのサラリーマン・山下章生に、田中みな実が山下の元カノでラジオパーソナリティの来栖むぎに、趣里が山下に想いを寄せる同僚の加賀千鶴に扮し、この“三角関係”も同時進行。そして山口紗弥加がユリカ憧れの作家でやはり“モトカレマニア”の小説家・丸の内さくら役で出演。さくらには物件を紹介されたことがきっかけでマコチと一緒に暮らすようになったが、こちらにも“元カレ”駒込和真(淵上泰史)がいて彼と再会。新たな恋の物語が始まりそう。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。そんなキャラクターたちが織りなすストーリーも新章に突入。今回はユリカがマコチと別れた後に付き合った元カレのひとり・源翔(柿澤さん)が登場。「別れてからユリカが大切な人だと気づいた」という翔は、なんと不動産屋に現れ、マコチに物件を探させる。物件を案内しているとマコチを挑発する言葉を投げつける翔は、契約したタワマンをユリカにプレゼントすると言ってその場でプロポーズ。いったんはそれを受けるユリカだが、引っ越しの日、マコチから「好きだ」と言われ…というのが今回のおはなし。この翔を演じているのが「軍師官兵衛」や「先に生まれただけの僕」、最近では「TWO WEEKS」にゲスト出演するなどしている柿澤さん。視聴者からはマコチを挑発しまくるその態度に「近くにこんなやついたら、絶対友達にならないタイプ」などの声が上がる一方、「悩んでる顔してたら、勝手にまわりが考えて、答え出してくれるんだろ」など、マコチの“問題点”を直球で突いてくる翔に対し「マコチの痛いところ」「すげーチクチクついてくる」という声も。さらに終盤では再び付き合うことになったユリカとマコチだけでなく、山下とむぎ、さくらと和真、それぞれが立て続けにキス。この連続キスシーンに「ユリカとマコチ急展開!」「山下さんとむぎちゃんのキス、すんんんんごいよかった」「さくらさんのキスが色っぽかった」と視聴者からの反応が続々とSNSに上がる。「残り5分で3組のキスシーン見せつけられて来週まで待てない」などいきなりの急展開に視聴者も興奮が隠せない様子だ。(笠緒)
2019年11月22日三谷幸喜が作・演出を手掛け、柿澤勇人が主演を務める舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』が東京・世田谷パブリックシアターにて上演中。その開幕に先駆けフォトコール(マスコミ向け写真撮影会)と囲み取材が行われた。【チケット情報はこちら】本作は、シャーロック・ホームズファンである三谷が「シャーロック・ホームズは如何にして、偉大なる名探偵になったのか?」をテーマに書き下ろした新作。若きホームズとワトソンが、小説シリーズ最初の作品『緋色の研究』で描かれた最初の事件に遭遇するまでの数カ月間を描く。囲み取材にはホームズ役の柿澤、ワトスン役の佐藤二朗、依頼人ヴァイオレット役の広瀬アリス、そして三谷が出席。三谷は「ホームズは子供の頃から大好きだったので、いつか自分のカタチで新しいホームズができないかなと思っていました」と肝いりの作品であることを明かし、「ホームズにも当然若い時代があったわけで。描かれてない、まだ未熟な彼はどんな人だったんだろうと思ったとき、柿澤さんの芝居を観て“あ、ここにホームズがいた”と思いました」と語る。それを受けて柿澤は「稽古最終日にそのような言葉をかけていただいて。泣きそうでした」と笑顔を見せる。三谷とは初タッグとなる3人。佐藤が「三谷さんは憧れに近い存在。でも憧れと言っていても誰のためにもなりませんので、この期間は忘れて“幸喜ちゃん”と呼んでいます」と話すと、三谷は「柿澤さんも廣瀬さんもすごく一生懸命。でも二朗さんがちょっと僕にはめんどくさい」と仕返し(?)し、取材陣を笑わせる。広瀬が「稽古場での三谷さんは母のよう。やさしく見守ってくださって、やさしくいろいろおっしゃってくださる。“そこで変顔して”とか」と話すと、三谷は「彼女は言えばなんでもやってくれるんです。素敵なおもちゃをいただいたみたい」と絶賛した。最後に柿澤が「皆さんご存知のシャーロック・ホームズが誕生する瞬間が見られると思います。ホームズを知らない方でも楽しめます!」と話した。フォトコールでは冒頭15分を公開。三谷が「最高のホームズ」と語った柿澤は、小説のホームズの片鱗も見せつつも子供のような言動が愛らしい。ホームズが甘え放題わがまま放題の同居相手ワトスンは父親のようで、既に名コンビの香りが漂う。そこに依頼に訪れるヴァイオレットは癖が強く、さてどんな展開に…というところでフォトコールは終了した。公演9月29日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演後、10月3日(木)から6日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、10月12日(土)13日(日)に福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホールを巡演。9月7日(土)12:00~立見席・見切れS席をチケットぴあにて販売。取材・文:中川實穂
2019年09月02日自他ともに認めるシャーロック・ホームズファンである三谷幸喜さんが彼を主人公に書き下ろした、新作舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』が上演される。シリーズ最初の作品『緋色の研究』で、シャーロックが相棒のワトソンと共同生活を始めて最初の事件に遭遇するまでの空白の数か月を描いたものだ。「描かれているのは、みなさんがご存じのシャーロックになる前。推理好きな天才ではあるけれど、まだその才能が開花しきれていない状態で、すぐ拗ねるし、すぐ怒る。三谷さんからは、最初は精神年齢8歳くらいでいてほしいと言われています」そう話すのは、シャーロック役に抜擢された柿澤勇人さん。これが初の三谷作品。「ワトソン役の佐藤二朗さんと共に、稽古場でテンパりながらも楽しんでいます」と話す。「細部まで計算されて脚本を書かれている印象があったんですが、稽古初日からいきなり『まず自由にやってみてください』と言われて戸惑いました。今回は僕以外も三谷さんと初めての方ばかりなので、稽古を見ながら、それぞれどんな人なのかを探っているのかもしれませんね」柿澤さんといえば、もともとミュージカル出身。今回は武器である歌を封印するわけですが…。「歌を自分の武器だと思ってないんです。むしろカラオケは好きだけれど、舞台上で歌うのはプレッシャーでしかなくて。音を外しちゃいけないっていう責任の気持ちのほうが強くて、歌っていて気持ちいいと思うことはほぼないです。ただ、ミュージカルに限らず、役としてのセリフや歌を本当に言えたと思える瞬間がたまにある。その一瞬があるから続けているようなものです。今回のシャーロックに関しては、一幕は完全に推理に没頭して周りのことはまるで気にしてない人なので、まずは三谷さんと僕で作ったものを貫いていけたらと思っています」『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』ベーカー街221bでワトソン(佐藤)との共同生活を始めたシャーロック(柿澤)。まだ20代で探偵としても未完成だった彼が大きな試練に遭遇し…。9月1日(日)~29日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作・演出/三谷幸喜出演/柿澤勇人、佐藤二朗、広瀬アリスほかS席9800円A席7800円(共に税込み)ホリプロチケットセンター TEL:03・3490・4949大阪、福岡公演あり。かきざわ・はやと1987年10月12日生まれ。神奈川県出身。劇団四季を経てミュージカル『メリー・ポピンズ』などの舞台で活躍する一方、ドラマ『TWO WEEKS』など映像作品にも出演。シャツ¥20,000(サイベーシックス/マスターピースショールーム TEL:03・5414・3531)※『anan』2019年9月4日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・椎名宜光へア&メイク・松田蓉子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年08月28日三谷幸喜の最新作『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』が9月1日(日)、世田谷パブリックシアターにて開幕する。“無類のシャーロック・ホームズ好き”を自認する三谷が思い入れ深く描いた本作は、まだ“名探偵”の評判を得る前の、未熟でがむしゃらな青年ホームズの冒険譚だ。主演に抜擢されたのは、出演舞台を観た三谷に「僕のシャーロック・ホームズがここにいる」と言わしめた柿澤勇人である。「嬉しかった。ああ、観てくれている人っているんだな、頑張って来てよかったなと思いました」稽古が始まったばかりの今は、ほぼ出ずっぱりの主人公のセリフを覚え、その人物像をいち早く捉えるべく、「稽古場で談笑している余裕がないです」と苦笑する。「いわゆる皆さんがご存知のシャーロック・ホームズではないんです。もちろん天才的な要素は持っているけれど、まだまだ子ども。三谷さんには“精神年齢は8歳くらいで、10秒以上じっとしていられず、何かしら動いていてほしい”と言われています。人にどう思われるかは気にせず、自分の世界に没頭している。そしてワトソンのことを父親のように慕っているので、ワトソンの奥さんに嫉妬したり(笑)。周囲の人たちが、“まともな仕事にもつけず、人の気持ちがわからないこんな子どもみたいなヤツを、どうしたら救ってやれるか”という視線でホームズを見ているんですね」ワトソン役の佐藤二朗とはすでに共演済みで気心の知れた間柄。佐藤独自の愉快な個性が三谷舞台でどう発揮されるかも気になるが、柿澤は「皆さんがイメージする二朗さんではないですね」と悪戯っぽく微笑む。「もちろん二朗さんがやるから要所要所面白いんですが(笑)、今回のワトソンは、父親のようにホームズを見守っている人物。笑いを仕掛けにいくのではなく、僕らのやりとりから自然な笑いが生まれるんじゃないかなと思っています。ホームズとワトソンの関係性がかなりキーになるので、今、僕と二朗さんは相当アタフタしています(笑)」佐藤と同様に、ホームズの兄を演じる横田栄司もかつて共演した心強い先輩だが、柿澤を含め3人ともに三谷ワールド初参戦。「二朗さんも栄司さんも、稽古場で“どうしよう~!”と初めての顔を見せてます(笑)。たぶん、僕もそう。そんな新鮮な緊張を楽しんでいますね」。そのほか、事件の依頼人である令嬢役の広瀬アリス、ワトソンの妻役の八木亜希子など、魅力の顔合わせで綴る“シャーロック・ホームズの成長物語”。三谷が仕掛ける世界で、うごめく人間たちの妙味を存分に味わいたい。「自己中心的で浅はかで、傲慢なホームズだけど、やっぱり愛される人でなければ。皆に愛されるホームズになって舞台に立ちたいと思います」予定枚数終了していた東京公演で追加席を発売中。取材・文上野紀子
2019年08月20日アイドルグループ、Aphrodite(アフロディーテ)の倉澤雪乃がこのほど、東京・秋葉原のソフマップで最新イメージDVD『女神のまどろみ』(発売中 4,104円税込 発売元:竹書房)の発売記念イベントを行った。ゴシック&ダークスタイルをコンセプトに活動しているアイドルグループ、Aphrodite(アフロディーテ)のメインボーカルとして活躍している倉澤雪乃。上からB88・W55・H86というスレンダーボディーに豊満バストという凹凸ボディーが魅力の21歳で、資質的にも今後のグラビア界を賑わす逸材だ。初リリースとなる同DVDは、今年3月にハワイで撮影。全体的には彼氏とハワイを旅行するという設定がある中、初めてのDVDということでフレッシュな姿が見られる作品となっている。大人っぽい黒のビキニ水着で報道陣の取材に応じた倉澤は「映像でグラビアが残るということは私にとって初めてなので感動しました」と完成したDVDに満足そうで、「シーン的にはまず朝起きて寝起きでゴロゴロしたり、彼氏とラブラブするシーンがあったり、海で一緒に走ったり砂で遊んだりするシーンがあります」と具体的なシーンを紹介した。「初めてのDVDということもあって慣れてない感じの初々しいDVDになっていると思います」という倉澤は今回、野外で大胆にも"手ブラ"を披露している。「どうったんだろう? 恥ずかしいという記憶しかないですね(笑)」としつつ、「守られている面積が少なかったので最初はどういう表情をしていいのか分かりませんでしたが、やっていく内に大胆になっていったと思います。開放的になりました」とアピールした。初めてのDVDを自己採点すると「94点です! 出来あったものを見たら、もうちょっとこうしたかったとかが出てきたので、次に出す時はそれをクリアにして100点にしたいです」と課題を口にし、「初々しい作品が1枚できたので、それを取っ払って自分らしい作品をどんどん作っていきたいと思います」と次回作にも意欲。そんな彼女は現在、Aphroditeのメンバーとして活動しているが、「将来は東京ドームとかでやりたいですが、海外で活躍したいなって思っています」と意気込みを語っていた。
2019年08月14日アイドルグループ、Aphrodite(アフロディーテ)の倉澤雪乃が、最新イメージDVD『女神のまどろみ』(4,104円税込 発売元:竹書房)をリリースした。ゴシック&ダークスタイルをコンセプトに活動しているアイドルグループ、Aphrodite(アフロディーテ)のメンバーとして人気を博している倉澤雪乃。上からB88・W55・H86というスレンダーボディーに豊満バストという凹凸ボディーが魅力の21歳で、資質的にも今後のグラビア界を賑わす逸材だ。グラビアデビュー作とあって、全体的にはソフトの仕上がりだが、随所で水着姿となって豊満バストの谷間を見せつけるなど、そのプロポーションは圧巻の一言。グループのライブパフォーマンスで鍛え抜いたボディーを披露している。イチオシは、ベッドでうさぎのコスプレをしたシーン。胸の膨らみが感じられるセクシーな水着を着用しながら、現役アイドルらしいキュートで甘い仕草で見るものを惑わす。なお、同DVDの発売を記念したイベントが8月10日、東京・秋葉原のソフマップAKIBA 4号店 アミューズメント館(12:00~)で開催される。
2019年08月08日2020年1月8日(水)に開幕するミュージカル『フランケンシュタイン』のファン感謝祭イベントが、7月29日に行われた。会場には抽選に当たった150名と報道陣が集まり、出演者、演出家、プロデューサーらのトークや歌唱を楽しんだ。【チケット情報はこちら】登壇したのは、2017年の日本初演に引き続き出演する中川晃教、柿澤勇人、加藤和樹、小西遼生、そして演出の板垣恭一。東宝の篠崎勇己プロデューサー司会のもと、約40分のトークが行われた。2役を演じる魅力について、中川は「俳優としてはふたつの役をどう生きるか、お客様は2つの顔を見られる」と紐解く。同役を演じる柿澤は「1幕では新しい命を創造する天才科学者。ある意味一本筋の通った役です。2幕は180度違う役。カロリー的にはしんどいですが、楽しんでやれた」とコメント。ダブルキャストについて、相手役のひとり、加藤は「アッキー(中川)は共に進んでいく、カッキー(柿澤)は支えてあげなきゃ」と違う印象を持つ。また同役の小西がふたりの違いを「カッキーは目で芝居と目で表現し、アッキーは歌ですごく表現する。(表現の)飛ばし方は違うけれど、同じところに来る」と説明すると、加藤も大きく頷いた。板垣は「韓国版の初演と再演を見て、良いとこどりをした。日本版はシーンを追加したので上演時間が長くなっていたが、韓国メディアから「どこをカットしたんですか?」と聞かれて嬉しかった。短く感じたんだな」と嬉しそう。途中、なんと熊カレーが登場!会場に良い香りが漂う。劇中の「クマ、オイシイ」という台詞が人気で、初演時も急きょロビー販売がおこなわれた熊カレー。「食べやすい」「美味しい」と食べる5人を眺める不思議なトークイベントに……。小西は「俺のは肉がない」とぼやいていたが、全員ペロリと完食した。登壇者ばかり食べていては悪いと、抽選で熊カレーの缶詰をプレゼント。それぞれが2枚ずつクジを引き、10名に熊カレーが当たった。トーク後に新キャストとなる露崎春女が歌唱を披露。音楽とともに登場し、すぐに『その日に私が』を歌い上げた。緊張もしていたようだが、まっすぐな声が心地よい。歌い終えると「ミュージカル出演は初めてで楽しみ」と言う露崎を、他の出演者が温かく向かえた。最後にそれぞれがコメントを述べ、中川が「この作品からミュージカルがもっと広まってくれたら」と締めくくった。ファン達の拍手に見送られ、再演への熱気を強く感じるイベントだった。取材・文:河野桃子※篠崎勇己の「崎」は立つ崎
2019年08月07日村上春樹の傑作小説を原作に、蜷川幸雄が演出を手がけた舞台『海辺のカフカ』。世界に誇る最強タッグによって生まれた本作は、2012年に初演、2014年に再演を迎え、2015年には世界5都市を巡るツアーを敢行して大きな話題を呼んだ。今年実現した再々演は2月のパリ招聘公演からスタートし、現地の観客から熱い賞賛を獲得。この5月には東京で、“ラストステージ”と謳う凱旋公演が行われる。「僕にとっても、カンパニーの皆にとっても特別な作品」と語るのは、主人公の少年カフカの分身のような存在で、彼を見守り、助言を与える謎の少年カラス役の柿澤勇人だ。初演から同役を演じ続けてきた柿澤に、作品への思いを聞いた。【チケット情報はこちら】「再演と今回のパリ公演で、海外の5か国を回る経験ができました。蜷川さんがつねに“世界に目を向けろ”とおっしゃっていたことが、ある意味実現できたように思います」。初演時の取材で、蜷川が柿澤について「整然とした芝居をするから、尖ったガラスの上を転がしてやりたい」と楽しげに語っていたことを思い出した。その話を向けると「その通りですね」と苦笑いが返ってきた。「初演の稽古は地獄でしかなかったです。よく生きてたなってくらい叩きのめされて。でも僕に限らず、蜷川さんの舞台を経験した役者は、埼玉の稽古場のあの独特の匂いを嗅ぐと、ああ~嫌だな~って思い起こすことがあるんですよ(笑)。今回ご一緒している岡本健一さんも僕の比じゃないほどボコボコにされたそうです。辛くて辞めたいと思うのに、なぜか蜷川演出を経験した人たちは芝居を続けていますよね。演劇の魔力に惹きつけられるようにして…」“地獄”の余韻が拭えぬまま、再演時は「もし“柿澤、いつまで経ってもヘタクソだな”って言われたら降板するつもりで」稽古場に入ったという。ところが…。「褒めてもらうばかりで、逆に恥ずかしい気持ちになって(笑)。でも“成長したな”と言ってもらえて、ホッとしたのを覚えていますね。心も自由になり、試したいことにも挑めました」そして巨匠亡き後、再々演の機会が訪れた。岡本や寺島しのぶなど蜷川演出を十分に体感してきた新メンバーも加わり、まずはパリの地で上々の評価を得ることができた。「パリのお客さんは細かいところまでじっくりと見てくれている印象で、本当に芝居が好きなんだろうなと感じました。千秋楽では、この作品をこのカンパニーで、海外で公演できるのは最後だろうな…と思ったり、原作者の村上春樹さんもスタンディング・オベーションしている姿を見たら、胸に来るものがありましたね。でもまだ東京公演があるので、最後まできっちりとやり遂げたいと思います」少年カフカの成長物語は、俳優・柿澤勇人のステップアップにつねに寄り添ってきた物語でもある。「ターニングポイントになった作品。終わった時に何を思うのかな」。彼が表すカラスに込められたメタファー、その集大成を見届けたい。公演は5月21日(火)から6月9日(日)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。取材・文:上野紀子
2019年03月25日歌手の倉木麻衣、元サッカー日本代表の澤穂希が21日、都内で行われたプロジェクションマッピング上映イベント「TOKYO VISION ~500 Days to Go! Night~」に出席した。「TOKYO VISION ~500 Days to Go! Night~」は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催500日前を迎え、大会に向けた気運醸成と東京の魅力を発信する目的で実施。約8分間のプロジェクションマッピング映像が、21日から24日までの4日間、東京2020大会時には会場エリアとなる有明の「東京ビッグサイト」と「パナソニックセンター東京」の壁面に投影される。ステージに登壇した倉木は、開催まで500日に迫ったことについて、「もうすぐですね。私もワクワクしています」と期待に胸を膨らませ、「選手のみなさんはメダルを獲得しようと日々、頑張っていらっしゃると思います。みなさんの夢が形になってほしいです」とエール。「また、世界の方たちが日本に来て、『日本で開催してよかったな』と思ってもらえるオリンピック・パラリンピックになればなと思います。私も音楽で応援させていただきたいと思います」と歌手としての意気込みも語った。あいさつを終えると、「短い時間ですが精一杯、心を込めて、選手のみなさんに声援を届けていきたいと思います。2020年! オリンピック! パラリンピック! みなさん、一緒に応援して行きましょう!」と呼びかけ、「Stand Up」「ベスト オブ ヒーロー」の2曲を熱唱。ライブパフォーマンスを間近で体験した澤も「かっこよかったです」と感激していた。その後、プロジェクションマッピングが披露され、澤は「なんだか選手に戻ったような気分になってしまいました。『今から戦うのだな!』という感じの勢いになってしまいましたね。気持ちが高まります」と興奮。一方の倉木も、「感動しました。もう1回見たい」と声を弾ませ、「たくさんの方に観て頂きたいです。『前に、前に!』と、気持ちがどんどんわき上がってくるような、とても情熱的なプロジェクションマッピングでした。この先、わくわくした気持ちで2020年を迎えられそうです。オリンピック・パラリンピックがすごく楽しみになりました!」と感想を述べていた。
2019年03月22日発行部数100万部を超えた東野圭吾の異色のハードサスペンス「ダイイング・アイ」が、三浦春馬主演でWOWOWでドラマ化。この度、本作のオールキャストが発表、あわせてポスタービジュアルが公開された。記憶喪失と贖罪の闇に苦しむバーテンダー、雨村慎介役を三浦さんが、 蠱惑的な謎の女「瑠璃子」を高橋メアリージュンが演じることが決定している本作。今回新たに発表されたのは、松本まりか、柿澤勇人、小野塚勇人、淵上泰史、木村祐一、堀内敬子、生瀬勝久の7名。まず、「ホリデイラブ」で怪演を見せた松本さんが演じるのは、慎介の恋人・村上成美。記憶を失った彼を気遣いながらも、秘密を抱える役どころだ。また、慎介にバーテンダーのノウハウを叩き込んだ恩人・江島光一役には、「トリック」「ごくせん」などコメディタッチの作品にも多く出演する生瀬さん。慎介の後輩のバーテンダー・岡部義幸役を、「劇団EXILE」のメンバーで「仮面ライダーエグゼイド」になど出演する小野塚さんに決定。また、慎介が働くバーのママ・小野千都子役を堀内さん。慎介が暴行を受けた事件を担当する西麻布署の刑事・小塚洋平役を木村さん。高橋メアリージュンが1人2役で演じ分ける交通事故の被害者・美菜絵の夫でマネキン職人の岸中玲二役を柿澤さん。1年半前、慎介の起こした交通事故に関係している男・木内春彦役を淵上さんが演じる。そして、今回発表されたキャストたちもわずかに登場する、ミステリアスな最新映像も到着した。<キャストコメント>■松本まりか/村上成美役春馬さんはフラットな方で、基本的にオープンで明るいというか、なんでもお話できましたので現場では気持ちが重くなりすぎずに過ごせました。また、春馬さんはすぐ役に入られる方で、いつも、すっと慎ちゃん(役)になっていた印象があります。これはすごいドラマなんです!もちろんミステリーとして、サスペンスとして、とても面白いんですけど、最終的に“人生に おいて赤信号”みたいなものを教えてくれるドラマだと思います。面白く観ていただけたらと思います。■柿澤勇人/岸中玲二役春馬とはお互いの舞台を見合っている仲ですが、今回が初共演でした。今回の撮影中も飲みに行ったり、芝居や舞台の 話もできて、共演できて良かったなと思います。東野さんの小説が原作のミステリーとなっていますので、最終話までどうなってしまうのか、単純に楽しんでいただけると 思います。本当に僕たちが今生きている中で身近に起きている出来事なので、かならず伝わるものや突き刺さるものがあると思って撮影に励みました。どうぞお楽しみに。■小野塚勇人/岡部義幸役三浦さんとは1日だけの共演でしたが、最初からすごく気さくに話しかけやすい雰囲気を作ってくださいました。三浦さんが現場に入る時に、ふわっと優しく包まれていくような感覚があったので素敵な方だなと思いました。登場人物ひとりひとりが本当は何を考えているのか最後の最後まで展開が読めないドラマになっていますので、ぜひ1話から最終話までハラハラドキドキしながら観ていただけたらと思います。■淵上泰史/木内春彦役三浦さんとは初めて共演させて頂きました。この作品の中ではお互いの役柄上、現場であえてあまりお話しをせず、ずっと程良い距離感を保っていました。でも時折、見せる三浦さんの爽やかな笑顔に何度か緊張が和らいでしまった記憶があります。このような魅力的で面白い作品はWOWOWならではと感じました。見終わった後、色々な事を感じると思いますので、ぜひ楽しみにご覧ください。■木村祐一/小塚洋平役三浦さんは若さから溢れてくる役への熱意を感じましたし、慎介そのものに思いました。前回共演したのは時代劇でしたが、今回は現代劇ということもあって等身大の人物像で、原作や脚本どおりのぴったりの役どころでしたね。東野さん作品ならではの、そこまで深く考えるのか、残るのか、悩むのか、という人間の心の闇が随所に表れているので、どこをとっても一瞬たりとも見逃せません。楽しんでください。■堀内敬子/小野千都子役私はバーのシーンが多かったのですが、三浦さんが演じたバーテンダーの手さばきは本当に美しくて印象的でした。三浦さんはとても器用な方ですが、どこか裏の隅っこの方に不器用な感じも見え隠れして、それがすごく素敵で慎介役と相まって良かったです。この作品では人間の心の闇や、触れられたくない部分を照らしているのですが、そういう部分って誰もが少なからず持っているような気がして。そういったある種の「怖さ」というものも、ドキドキしながら楽しんでいただけたらと思います。■生瀬勝久/江島光一役春馬くんは若いころから共演していてよく知っていますが、成長をされて素敵な俳優さんになられているなと思いました。勢いもあって、動きもシャープだし、慎介はまさに彼に適した役なんだと思います。WOWOWで放送するにふさわしい作品で、大人が観るドラマなんだろうなと思います。今まで僕はコメディやキャラクターの強い役を演じることが多かったですが、今回はそれとは少し色が違う役どころを演じていますので、お楽しみに。「連続ドラマW東野圭吾『ダイイング・アイ』」は3月16日(土)22時~WOWOWプライムにて放送(全6話・第1話無料放送)。(cinemacafe.net)
2019年01月29日ジャニーズJr.の安井謙太郎が23日、都内で行われた主演映画『ニート・ニート・ニート』(11月23日公開)の公開初日舞台挨拶に、山本涼介、森田美勇人(ジャニーズJr.)、灯敦生、宮野ケイジ監督とともに登場した。同作は、三羽による同名小説を実写化。現在知英主演『殺る女』も公開中の、宮野ケイジ監督がメガホンを取った。レンチ(安井)・タカシ(山本)・キノブー(森田)という3人のニートと、1人の少女・月子(灯)が、北海道の大自然の中で右往左往する青春ドタバタロードムービーをコミカルに描く。北海道を3,300km旅しながら撮ったという同作に、森田は「常にロケバスで、スタッフさんもぎゅうぎゅう詰めで、足伸ばせない」と振り返る。安井は「山本くんには、特等席があるんですよ」と明かし、森田も「山本くんは一番足を伸ばせるところを確保。見てわかる通り、一番良いところに置かなきゃいけない」と、長身でモデルとしても活躍する山本の足の長さを示す。さらに森田は「まあ、次は僕もなるべく楽な場所を使わせていただいて」と、こちらも長身による"足の長さ問題"が勃発した様子。最後に森田が「で、安井さんは……」と振ると、小柄な安井は「俺、どこでも大丈夫だった!」と胸を張り、「そもそも、ロケバスで足伸ばして寝れない、というのも、やまもー(山本)から聞いて、初めて気づいた」と告白。「『足、けっこうしびれません?』って言われて、『……ああ、しびれるね!』」と強がってしまったことを明かした。また安井は、山本について「本当に食いしん坊だから! 北海道の"ミニお母さん"たちが、毎朝ケータリングで暖かいご飯を作ってくれるんですけど、山本くんのごはんの盛り方だけ『日本昔ばなし』みたいな。そりゃおっきくなるわ!」としみじみ。「おいしいから、特に食べちゃった」と語る山本が、「牛乳は安井くんの方が飲んでた」と指摘すると、安井は「「北海道の牛乳飲んだらでかくなれるんじゃないかと思って、1日6本くらい飲んじゃった」と語る。効果を聞かれると「0.2mmくらい」と答えていた。
2018年11月23日●映画『ニート・ニート・ニート』で好きなシーンはジャニーズJr.の安井謙太郎が主演を務め、山本涼介、森田美勇人(ジャニーズJr.)、灯敦生といったフレッシュなメンバーが集まった青春映画『ニート・ニート・ニート』(11月23日公開)。三羽省吾による同名小説を実写化した同作は、3人のクズニートとワケあり家出少女が北海道を駆け巡る、ロードムービーとなっている。他の2人から憤りをぶつけられるほど倫理観のないキャラでありながら、人を惹きつける魅力も持っているところが厄介なレンチ(安井)、地道に働いていたはずなのに日常から外れて楽しそうなタカシ(山本)、繊細さのために傷つき引きこもりとなってしまったキノブー(森田)という、今作に出演する3人のニートたち。今回は、物語の中心となる安井、山本、森田にインタビューし、作品についての印象から、実際には社会で働いている3人の仕事観など、様々な話を聞いた。○みんなで並んで観た――撮影は1年前になると思いますが、完成した作品を見ての感想はいかがでしたか?安井:みんなで、横並びで観ました。森田:3人並んで、クスクス笑ったよね。安井:自分のシーンや発言で笑ってくれると、めっちゃ嬉しくなった。でもあまり試写の経験がないから不安すぎて……現場でも急に「主演の安井さん、ごあいさつお願いします」と振られることが結構あったから、やまもー(山本)に「試写の時って、挨拶ないよね」と聞いたら、「あ、ないっすないっす。試写はみんな観て帰るって感じなんで」と言ってて。「良かった〜」と思って座ってたら、「それでは、主演の安井さんから一言どうぞ!」と言われて、「このやろう、騙したな!」と(笑)。山本:僕も初めてだから、びっくりした(笑)。安井:僕が一番びっくりした!(笑) 本当はないらしいです。結局、みんな挨拶したんだけど。山本:僕は撮影が去年の夏で、完成を観たのが1年後だったので、撮影の時を思い出しました。思い出がある分、普通に観ている人は笑わないであろうシーンで笑っちゃったりするんですよね。森田:僕が好きだったのは、レンチとタカシのバス停のシーン。安井:あれはね、俺も好き(笑)山本:北海道でバスが1日6本しか来ない……というシーンがあって。森田:「まじか〜」のやつ!安井:あのリアクションはもう、二度とできないよ(笑)。森田:やっぱり、レンチの行動に笑うことは多かったですね。最北端の宗谷岬のシーンでは、カメラが3人それぞれの観光地での過ごし方を映すんですけど、レンチは銅像(間宮林蔵)の刀を抜こうとしていて、「バカすぎる!」と思って、驚きました(笑)。安井:やばかったね(笑)。森田:個人的に、すごく好きなボケでした。● SNSでトレンド4位に? 注目について「嬉しい」――3人ともすごく仲良しな感じですが、仲良くなったきっかけなどはあったんですか?森田:やまもーに、壁がないんだよね。安井:美勇人の言う通り、やまもーには、なんの気も使わせない”波動”が出てる。でもやっぱり、撮影中の銭湯での裸の付き合いが1番だったのかな。仕事に関係なく、なんてことのない話をできたのが、仲良くなれたきっかけだったんじゃないかと思います。撮影の合間は仕事の延長線上の話をすることが多かったんですけど、銭湯では本当に等身大の、ただの男どもの会話でした。山本:いや、壁はありましたね。安井:……裸だったのに?山本:うそうそうそ! 全然なかったです、最初から(笑)。気を使わず、楽な状態でいることができました。美勇人くんは同い年だし、安井くんはテレビで見て知ってたし。「あれ、テレビに出てた人だ」みたいな感じでした。もともと共通の知り合いがいたので、どういう人かも聞いてて。安井:きっと、悪口言われてるよ(笑)森田:なんて言われてたの?山本:美勇人くんは、「むちゃくちゃダンスがうまいし、ファッションが好きだから、話が合うと思うよ」と。安井:俺は?山本:「面白い人」(笑)安井:浅っっい!!(笑) しかもさ、そんなに面白くないから!森田:面白い感じでやってないじゃん(笑)山本:「会話が弾む人」という意味かな? だから、「全然気を使わなくていい」って。安井:そういう意味だったら、わかるかも。森田:「面白い人」だと、めちゃめちゃハードル上げられてるからね(笑)――実際の安井さんはどうでしたか?山本:いやあ、面白かったですね〜。森田:それ、全然面白くなかった時の言い方じゃん!(笑)安井:「面白い」って、時にはナイフよ? グッサグサ刺さるから!森田:怖い言葉だよ!――じゃあ、山本さんから見て、実際の森田さんは?山本:想像通りでした。おしゃれですし、俺は撮影のときはジャージでいることが多いんですけど、美勇人くんは毎日違う服を着て、ちゃんと気を使ってるな、と。森田:おしゃれするの、楽しかったです。でもちょっと疲れて、途中、中学の時のジャージ着てました。振り幅がエグいんですよ。安井:胸に「森田」と書いてある(笑)。でもあれは、「こんなやつでもどうすか? どうすか? 胸に『森田』でもこの仕上がりでっせ?」のやつだから、みんな騙されちゃダメですよ!森田:(爆笑) いや、中学のジャージとか、着ちゃったんですよね(笑)○ファン以外の方にも広げられたら――この作品は、公開日が決まった時にTwitterのトレンド4位になったりと、かなり話題を呼んでいますが、そういう反響に対してみなさんはどう感じられていますか?山本:注目されているということが、シンプルに嬉しいです!安井:僕らの仕事って、なんでもそうですけど、求めてくださる方がいなかったら成り立たないものなので、それがあるということが、幸せで。その期待に見合うものを提示して行かないといけないな、と思います。森田:僕は嬉しい! 4位って聞いて、すごく嬉しいです。安井:でもそう言われると、1〜3位がめっちゃ気になりますね(笑) SNSもやってなくて、あんまり見ないから……「巨人」とか!?山本:「横浜」?森田:「広島」もあるよ!山本:野球ばっかりじゃない?(笑)安井:話題になるのって、スポーツのイメージがあるから(笑)。でも本当にありがたいですよね。僕たち3人のファンの方も楽しみにしてくださってると思うんですけど、同時に、そうじゃない方にも観ていただけたら嬉しいな、という思いもあります。みんなで、力を合わせて広めていけたらと思います。――ちなみに安井さんは初主演映画ということで、周囲の反響はいかがでしたか? ご両親や、友達など。安井:親は、めちゃめちゃあっさりしてて! 一応、主演だから、もうちょっとあるのかな? と思ったんですけど、「撮影は北海道なの? どれくらい行くの?」という感じでした。友達の方が逆に、いろんなリアクションがありました(笑)。――今回結構過酷な撮影だったと思いますが、3人だけでお疲れ会をするとしたら、どんなところに行きたいですか?山本:銭湯に行きたいですね。安井:ブレんなあ〜。山本:銭湯、大好きなんで。疲れがとれるじゃないですか!安井:サウナは?山本:あんまり行かないかな。安井:なのに、北海道であんなに入ってたの!? 「サウナマスター」みたいな顔して入ってたじゃん!山本:サウナ初心者!(笑) いろんな湯があるところが好きだね。森田:スーパー銭湯だ!――実際に「どこかに行こう」という場合は、誰が言い出すんですか?森田&山本:……。(無言で安井を指す)安井:いや、僕のバックにいるんですよ、監督が! だいたい監督発信で、4人でごはんに行って……すごく愛があるんです。山本:こっちに連絡来ないですから!(笑) 安井くん経由で来るんですよ。安井:それは「みんなに言っといて」ということで(笑) 唯一「座長の責任」感じてるもん! 1番感じてる! 監督から言われたら、4人の日取りを決める。山本:託されてるね!安井:「頼むぞ」と。●チャレンジできる時代だからこそ、やりたいことを――最後に、今回「ニート」を題材としたお話ではあると思うんですけど、弊社が働くことについて考える会社でもあるので、ぜひ皆さんのお仕事観についても伺えると嬉しいです。安井:みんな、いくつから仕事してるんだっけ?山本:僕は、16歳。森田:10歳かな。――10歳ですか!?安井:美勇人が一番古株なんですよ。僕も16歳くらいからです。山本:大ベテランだね。森田:働くことって、意識したことがないかもしれません。無意識の頃から働いてて、サッカーと仕事、同じ感じでやってました(笑)。でも責任感はあって、自分のやらなければいけないことを全うしたいという気持ちは強かったです。――それはいつ頃からなんでしょうか?森田:事務所に入った頃から、だと思います。僕の場合はバックダンサーのようなお仕事だったので、振りを覚えることが大事だったんですが、責任を持ってやっていました。「わけもわからず」じゃなくて、「求められたことをやりたい」と思っていて。意識したことはなく、もう、習慣みたいになってました。――山本さんはいかがでしたか?山本:働くことに関してもちろん責任感もあります。でも芝居が好きだし、モデルの仕事も好きで楽しくて、それが1番の原動力だと思います。頑張って働いたお金で好きな服も買うのも楽しみの一つです。でも僕自身すごく楽しんで仕事をしているので、全然苦ではないし、好きなことを仕事にさせていただけているの、すごく幸せなことですね。だからあんまりマイナスなこと考えずに、ポジティブに考えるということが、大事なのかな、と思います。安井:その通りだな、と思います。特に僕らなんて恵まれてる環境で、おそらく実際に自分たちが思っている「働いている」感覚って、世間の方の働く感覚とはずれがあると思っています。でも例えば、昔はゲームばかりやってたら「ダメだ」と言われていたのが、「eスポーツ」として職業になったりとか、自分の力でなんでもできる世の中になってきていて、恵まれた時代だと思うんです。僕はちゃんと働いたことはないけど、今の時代だからこそ……自分が何をして食べていきたいかを選択できて、チャレンジできる時代だからこそ、やりたい時にやりたい職業につけるというのは、すごく素敵だと思います。確か、転職のサイトなどもされてると思うんですが(笑)。――いま、『マイナビ転職』CMのキャッチコピーに使えそうだな、と思って聞いていました。安井:勝手に思ってるだけなんですけど!(笑) 素敵なことだな、と思います。■安井謙太郎1991年7⽉21⽇⽣まれ、神奈川県出⾝。2007年からジャニーズ事務所で活躍、以来ドラマ『49』(13)、『SHARK〜2nd Season〜』(14)、『黒服物語』(14)、バラエティ、ドラマなどで活躍する。映画出演では今回が『劇場版BAD BOYS J -最後に守るもの-』(13)、『ホーンテッド・キャンパス』(16)に次ぐ3本⽬にして初主演作。現在、NHKラジオ第1『らじらー! サタデー』(毎週土曜21:00〜)MCとして出演中。■山本涼介1995年5月15日生まれ、奈良県出身。ドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』でデビュー。『仮面ライダーゴースト』(15)の仮面ライダースペクター役で注目を集める。現在『MEN’S NON-NO』専属モデルとしても活躍している。主な出演作に映画『好きっていいなよ。』(14)、『神さまの言うとおり』(14)、ドラマ『理想の息子』(12)、『あすなろ三三七拍子』(14)、『陸王』(17)、『インベスターZ』(18)、舞台『家庭教師ヒットマンREBORN! the STAGE』(18)などに出演。現在、映画『旅猫リポート』が公開中。■森田美勇人1995年10⽉31⽇⽣まれ、東京都出⾝。2005年よりジャニーズJr.として活動を開始。以来、舞台、コンサート等で活躍し、ドラマ『BAD BOYS J』(13)、『49』(13)、『魔法★男子チェリーズ』(14)、『お兄ちゃん、ガチャ』(14)などに出演。映画出演は『劇場版BAD BOYS J -最後に守るもの-』(13)以来2作目となる。
2018年11月18日映画『ニート・ニート・ニート』(11月23日公開)の公開直前イベントが14日に都内で行われ、安井謙太郎(ジャニーズJr.)、山本涼介、森田美勇人(ジャニーズJr.)、灯敦生、宮野ケイジ監督、三羽省吾(原作者)が登場した。同作は、三羽による同名小説を実写化。現在知英主演『殺る女』も公開中の、宮野ケイジ監督がメガホンを取った。レンチ(安井)・タカシ(山本)・キノブー(森田)という3人のニートと、1人の少女・月子(灯)が、北海道の大自然の中で右往左往する青春ドタバタロードムービーをコミカルに描く。北海道での撮影となった同作だが、主演の安井は「結構雑誌でも話してたけど、僕ら男3人衆は、銭湯に。『お前らどんだけハマってんだ』と言われそうなくらいハマって」と振り返る。さらに森田が「北海道の銭湯の本出せるくらい」と自信を見せると、山本が「そんなに行ってない。そんなに盛るな」と冷静につっこみ、チームワークの良さを見せていた。安井が「東京の撮影だったら、一緒に入ることもないから。(銭湯で)山本くんのありとあらゆるところを……」と含みを持たせると、山本はまた「隠してたから」とツッコミ。安井が「そうだね、隠すタイプでしたね。隠すタイプなんですよ、意外と!」と観客に山本の銭湯の入り方をアピールすると、客席からも笑いが起こっていた。山本は「隠すでしょ、そりゃ」と苦笑しつつも、「露天風呂で、美勇人くんが、素っ裸で蜂と戦ってた」と森田の行動を暴露。自分のところへ矛先が来た森田は、爆笑しつつ「山本くんが入ってることを知らなくて。露天風呂で大自然に囲まれて『気持ちいいな』と思ってたら、北海道の大蜂がブーンって!」と、状況を説明する。とっさに温泉用の網を持ったという森田は、「全裸の俺が、『!!』と(振り回して)やってるのを、やまもん(山本)が爆笑しながら見てた。怖かった〜!」と語った。また、安井が「山本くんは、僕より全然お芝居の経験があるので、本当に頼りになりました。常に落ち着いてるので」と明かすと、森田も「焦った瞬間って、見たことない」と同意。山本は「でも、露天風呂に入ろうとしたら蜂が来たから、『あ、やば』と思って部屋に戻ってお風呂に入った。その時が一番焦った」とまさかの"蜂"エピソードに回帰する。森田は「でも、対応がスマートだもんね」と山本に感心し、安井は「片や……」と苦笑、森田が蜂と戦う様子を2人で息ぴったりに再現していた。
2018年11月14日広島県東広島市の銘醸地・西条を舞台に、幻の日本酒造りと恋を巡る『恋のしずく』で、日本酒の蔵元の息子・莞爾を演じている小野塚勇人。劇団EXILEのメンバーであり、『仮面ライダーエグゼイド』の九条貴利矢/仮面ライダーレーザー役ではお茶の間でも注目を浴びた彼が、役作りのほか、父子役で共演した大杉漣への熱い思いなどを語った。あまり馴染みのなかった“蔵元の息子”の役作りにあたり、撮影数日前に西条に入り、実際に酒蔵での酒造りの工程を学んだ小野塚。「酒造りを肌で感じてからクランクインできたことは有難かったですし、酒蔵のリアルな跡継ぎ事情も聞くことができたのも、役作りの参考になりました」と語る彼だが、本作ではあえて今の若い世代が使っている広島弁にも挑戦している。また、NHK朝ドラ『マッサン』の監修も担当した杜氏・石川達也から直々にレクチャーも受け、共演者らとともに、ほぼ毎晩のように日本酒を飲みに行ったことにより、「僕ら世代にありがちな日本酒は悪酔いするイメージは、勘違いだったことが分かりました」とも。杜氏役の小市慢太郎からは「お前、どんどん莞爾になっていくな」とも言われ、「この映画を通じて、日本酒のいいイメージを与えられたらと思うようになった」と語るように、役に対する、作品に対する思いは次第に膨らんでいったようだ。劇中、莞爾と確執が生じている父親を演じたのは、本作が遺作となった大杉漣。「監督のスタートからセリフを言われる間に、大杉さんの背中から覇気というか、オーラみたいなものが出ているのを感じ、鳥肌が立ったんです」と、今まで感じることのなかった経験を経た彼だが、大杉のアップ日に行われたバーベキューではお互いの趣味であるサッカーの話をすることもできた。「とてもいい想い出になりましたし、大杉さんのような背中で語ることのできる俳優になりたい、という新たな目標ができました」という言葉には、彼の強い意志を感じた。“貴利矢ロス”現象が起こるほどの人気から、異例の復活劇を遂げた『仮面ライダーエグゼイド』。放送終了から1年以上経った今も、自身にとって「大きな変化はない。街でも電車でも、まったく気づかれませんから」と笑顔で語る小野塚。「ひとつひとつの現場で、自分の爪痕を残すんじゃなく、少しでも作品が良くなる、面白くなるように頑張りたい」その気持ちは、ずっと変わっていないんです」という謙虚な姿は、さらなるブレイクを期待させる。そんな彼の初主演ドラマとなる『妖怪! 百鬼夜高等学校』が本日10月18日(木)より放送開始(BS日テレ23:30~)。妖怪たちの“日常”を捉えたシュールなコメディで、生徒会長の天狗役を演じている。「僕が主演とかいうことはあまり考えずに、たとえ撮影が深夜になっても、キャストのみんなが楽しく、おバカにやれることで、作品を面白くできれば、と思っています!」と意気込みを語る彼だが、すでに来年には同作舞台版の公演も決定。さらなる座長としての一面を見せてくれそうだ。『恋のしずく』10月20日(土)より公開『妖怪!百鬼夜高等学校』10月18日(木)よりBS日テレで放送取材・文:くれい響撮影:源賀津己ヘアメイク:鵜飼祐輔(TRON)衣装協力:CALEE INC.
2018年10月18日登場するのは“私”と“彼”のふたりのみ。刺激を求めて犯罪に手を染めた少年たちの葛藤を、1台のピアノ演奏で綴っていく異色ミュージカル『スリル・ミー』がこの年末、再び幕を開ける。2005年にオフ・ブロードウェイで生まれ、世界各国で上演されている本作は、日本では栗山民也演出のもと、2011年に初演。その後4回も再演を重ねてきた人気の舞台だ。4年ぶり6回目の上演となる今回は、松下洸平(私)と柿澤勇人(彼)、そして成河(私)と福士誠治(彼)の2組が出演。そのうち、初演から3度ペアを組み、前回公演(2014年)ではそれぞれ別のパートナーと組んで出演を続けてきた松下と柿澤、ファン待望の“復縁”コンビに再演への思いを聞いた。【チケット情報はこちら】「また勇人が相手役だと知った時、嬉しさとともにワクワクしてきました。前々回ぶり、5年ぶりの共演なので、この間にお互いが経験してきたものを『スリル・ミー』にぶつけられることが本当に楽しみですね」(松下)。「いつか絶対にまたふたりでやれると信じていたので、ついに来たか!という感じです。僕たちがやってきた『スリル・ミー』は決して間違いじゃなかったと思っているので、とくに新しいものをやろうとは思っていません。でもお互い歳を重ね、わずかながら経験値も上がっていると思うので、結果的には新しいものが生まれるのでは」(柿澤)すでに閉館してしまった小劇場での、120席ほどの小空間で経験した初演の記憶は、ふたりともに鮮明だという。「演劇ってすごいパワーを持ってるな!と、心に火がついた作品。とにかく必死でした」と松下が言えば、柿澤は「僕らはオーディションから始まっているから思い入れがある。役者としてのひとつのターニングポイントだと感じたのが初演の思い出ですね」と振り返る。ミュージカルでありながら笑い声も拍手も封印し、目の前で展開するふたりの“罪深き行為”を息を潜めて目撃する…。我々観客にとっても衝撃的な作品との出会いだった。「実際に起きた事件をモチーフにした異色作だけれど、愛についてすごく考えさせられる作品です。今、日本でも不可解な事件が多いから、今現在のお客様にもきっと突き刺さるものはあると思います」(柿澤)。「そう、これは愛の物語なのでバイオレンスな部分がメインではないけど、人が人を殺めてしまう動機や葛藤、そこには人間として何が足りなかったのかを考えてもらい、当たり前のようにあるものをもう一度、大事に思うきっかけになるといいなと思いますね」(松下)厚い信頼を寄せる演出家、栗山との稽古が再び始まるのを、ふたりとも心待ちにしている様子。熟成の味わいと斬新なきらめき、その両方を併せ持つ最強コンビの復活が楽しみだ。「栗山さんが「これはストレート・ミュージカルだ」と。その言葉通り、質の高い演劇作品として残せるように、僕らの経験をすべてこの舞台に注ぎ込みます」(松下)。「日常でも、演劇の中でもなかなか体験できない特別の100分間を味わってほしい。こんなすごい作品があったんだ!と言わせてみせます」(柿澤)。公演は12月14日(金)より。取材・文:上野紀子
2018年08月31日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第11回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストは、人気ブランド「earth music&ecology(アース ミュージックアンドエコロジー)」をはじめ、15ブランド・900店舗を国内外で展開するストライプインターナショナルの創業者である、石川康晴さん。私がディレクターを務める「LEBECCA boutique(レベッカブティック)」も同社のブランドです。社会に多大な影響を与え、全く無名の私に人生最大の転機を与えた彼が選ぶ、「記憶の一着」とは?石川さんと赤澤える初めて作った服、最後に作った服赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。石川 康晴(以下、石川):20年前に作ったTシャツです。90年代後半、僕が27歳の時。初めてデザインしたものと最後にデザインしたものを両方持ってきました。石川さんが20年前に作ったTシャツえる:石川さん、デザイナーもしてたのですね。石川:うん。これは「e hyphen sixty-six(イーハイフン シックスティーシックス)」というブランドなんだけど、今も会社にあるブランド「E hyphen world gallery(イーハイフンワールドギャラリー)」の前身に当たるブランドです。える:もう既に会社を作って、社長業をしていましたか?石川:やってた。小さなアパレル会社を岡山で始めて4年目の時。今の規模になるなんて想像していなかった頃だね。こんなのばっかり着てたよ。この2枚には5年の差があるし今となってはブランド名も変わったけど、なんだかテイストが似ていると思わない?赤澤:そうですね。今のイーハイフンの軸に通ずるところを感じます。これを作った頃って、今の会社を代表するブランドであるearth music&ecologyはどんな感じでしたか?石川:無かった。このTシャツを見てアースだって思わないでしょ。オーガニックもナチュラルも程遠い感じだよね。20年ぶりに始めたデザインの仕事える:遊牧民族という表現がありましたが、次に水や草木があると石川さんが感じることは何ですか?石川:実は僕、20年ぶりにデザインを始めたんです。koe(コエ)というブランドでね、退職したメンズデザイナーの代打だけど2,3年くらいやってみようかなと思っています。もう一回色々見つめ直すには良いタイミング。このTシャツのようなデザインにはならないよ。20年経って、反骨精神やボディピアスがお洒落で人気者という時代じゃない。える:大きく変わったのですね。次のデザインにはどんなコンセプトがあるのですか?石川:僕がkoeでやりたいと思っているのは“新しいトラッドを作る”ということ。koeのメンズは “ドロップ&テーパード”というのが軸にあって、それを日本のスタンダード、新しいトラッドにしたいと思っています。そのコンセプトで自分たちの考え方や着方を作っていきたい。社会を作るとか社会に何か問いかけるということにおいて、服の力って凄くあると思うんです。20年前とそこは変わらない。けど、このTシャツでの思いとは全然違うね。今少し服ができてきたけどまだ50点くらいかな。でもやりたいことが半分はできている。える:やりたいことって?石川:高い値段で良いものを作るって誰でもできるけど、3,000円だとかそういう制限がある中で良いものを作るとなると能力差が出るんです。koeでは、これが3,000円で買えるのか!ってものを作りたい。すごく楽しいです。今はお金を使う先がたくさんあるので、色々なことに生きている人たちがいますよね。そういう人たちに服を提供していきたい。お客様の限られた予算の中で最高のパフォーマンスやデザインを提供していきたいと思って、koeのメンズを作っています。える:20年前とはまた違う、新しい挑戦ですね。石川:そうだね。earth music&ecologyも立ち上げ時もデザインをしていたんだけどその時ともまたテーマが違うし、僕が今まで作ったことのないものです。パンクからエコロジー、そして次はトラッド。何をやっても楽しいけど、いつも新しいカルチャーを作りたいと思っていて。日本のネオ・トラッドを世界中の人が着てくれるようになってほしいなと思って、ファッションの街である渋谷でこれを仕掛けていきたいです。える:世界中の人の“記憶の一着”になる可能性がありますね。石川:そうなったら嬉しいね。える:すごい!石川:僕たちはバーゲンでは安く売ったりするけれど、他ではブランディング維持のために安くせずに大量に廃棄する方法をとるブランドもある。ブランドイメージを下げないようにするためだけど地球には悪いことをしている、というブランドはすごく多いです。earth music&ecologyの場合はいつも安いねってイメージだけど、実は一番服を捨てていないんです。ブランド名にエコロジーと付いているけど、オーガニックコットンやヘンプを使ったり草木染めをすることだけじゃなくて、本質的に一番大切なエコロジーって“捨てないこと”でしょ。だから、これからもearth music&ecologyが一番大切にしてきた消化率100%に近づけるということは実現したいし、えるはえるで違う視点でやって行ってほしいと思う。根底にあるものは近いよね。える:私も近いと思います。石川:大量に作っていると、大量に廃棄しているだろうと決めつけられてしまうんです。それは世界中のファストファッションがやっているかもしれないことでearth music&ecologyがやっていることではないんですよね。大量に作っていても大量に捨てていないブランドがあるということは胸を張って言いたいし、社会に伝わるといいなと思っています。叩かれても“ハーフオーガニック”える:このTシャツは良い生地を使っているからこそ残ったのかもしれませんよね。答えにくいかもしれませんが、良い素材を使わないで安く作っていたらすぐボロボロになって結局捨てません?石川:その点で言うと、 “ハーフオーガニック”という裏コンセプト的なものがkoeにあるんです。これを言うと叩かれてしまうかもしれないんだけど。胸を張って“ハーフオーガニック”と言っています。コーラも飲むけどハーブティーも好き、ジャンクフードも食べるけどオーガニックの野菜も好き、僕はそれが人間な気がしていて。える:確かにそれが人間な気がする。石川:koeの服もそういう感覚でありたいんです。このナイロンブルゾンはケミカルな作り方だけど耐久性に優れているとか、オーガニックコットン100%のTシャツは製造工程は良いけど耐久性の面ではちょっと弱くて廃棄に繋がりやすいとか、このどっちもどっちな感じが良い意味で“ハーフ”。える:わかるかもしれない。石川:この“ハーフオーガニック”ってきっと10年くらいかかるんだよね。僕たちの言うオーガニックというのはオーガニックコットンを使うことだけじゃなくて。“この商品は貧困国の製造現場で働く工員のボーナスをあげるために販売する商品です“というものを作りたいんです。僕たちの中ではこれもオーガニック。ナイロンを作ってリユースし続けることもオーガニックだし、店内の1割をオーガニックコットンの製品にすることもオーガニック。まだ確定とはいかないけど、渋谷のhotel koeでは年に一度エシカルウィークを開催したいなぁなんてことも考えています。hotel koeの写真 Photo by Kenta Hasegawaえる:それは嬉しい!石川:カオスでケミカルな渋谷から、自分たちのフィロソフィーに合ったゲストを呼んでトークショーをしたり、世界中のエシカルマインドの人に来てもらって…。える:フィロソフィーって前述の“ハーフオーガニック”ですか?石川:そうだね。なんというか、全身草木染めしか着ませんというのは僕たちとはちょっと違うんです。僕たちは“ハーフオーガニック”が今一番ベストなパフォーマンスだと思っているから。大きなファストファッションブランドが“ハーフオーガニック”になったら、100%オーガニックで1億円くらいの規模のところよりもよほどソーシャルインパクトが強いと思う。僕たちは規模を選んだ会社だから、それを選んだ会社としてソーシャルインパクトを出す。これを考えた場合“ハーフオーガニック”を取り入れたいと考えています。ただ、えるのような匠の規模で徹底的に100%に向けていくというブランドもあって良いと思うんですよ。える:私たちのブランドも実際のところ今は“ハーフオーガニック”です。石川:僕は、“100%オーガニック”という50年の活動より、僕たちの“ハーフオーガニック”という数年の活動の方が地球は青くなると思っています。世界で展開するブランドが、エシカル業界の人から叩かれることを覚悟で“僕たちはハーフオーガニックです”と言うことは大きい。える:そうですね。石川さん、やっぱりいつもどこかにパンクの精神がある。20年前と同じ。石川:そうかもしれない。今は僕たちの製造ラインに関わっている人たちに喜んでもらいたいとか、そういうことを考えてやっています。毎年5%ずつくらいしか改善しないかもしれないけど、10年くらいかけて僕が57歳になった頃には“ハーフオーガニック”が店全体に散りばめられていて、“ハーフオーガニックなkoe”が世界にソーシャルインパクトを与え出す、というのが今の僕たちのイメージです。僕たちは新品も作るし、中古ビジネスもやるし、レンタルビジネスもやるし、捨てられないように仕組みを作るっていうのも大事なオーガニックかなと思っています。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。
2018年06月01日ミュージカル界のトップスターたちとフルオーケストラの共演が楽しめる『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー』。その第8弾が、6月7日(木)と8日(金)、東京・オーチャードホールにて開催される。そこで出演者のひとりであり、本シリーズへの参加は初となる柿澤勇人に話を聞いた。【チケット情報はこちら】この取材前に行われていたのが、海外からのゲストであるノーム・ルイスと柿澤の対談。ルイスは『レ・ミゼラブル25周年記念コンサート』のジャベール役で注目された、ミュージカル界のトップスターだ。「すごくお茶目で、優しくて、心のあったかい人でしたね。今やっている『メリー・ポピンズ』(※6月5日(火)まで上演中)もそうですが、考え方も文化も違う外国の方とご一緒すると、自分がいかに小さい人間だったかを思い知らされる瞬間があって…(笑)。すごく刺激になりますし、励みにもなるんです」ミュージカル経験は豊富だが、ミュージカル系のコンサートにはこれまでほとんど出演してこなかった柿澤。今回そんな彼の背中を押したのは…。「まずはフルオーケストラとやれるってことですよね。しかもブロードウェイの第一線で活躍されている大先輩方と一緒に!ノームさんとのデュエットは一生の思い出にしたいですし、そこから何かひとつでも学べたらいいなと思います」柿澤はこれまでの出演作『デス・ノート The Musical』や『紳士のための愛と殺人の手引き』のほか、今秋9月に開幕する『シティ・オブ・エンジェルズ』からのナンバーも披露する予定。「『デス・ノート』はあえて僕が演じた夜神月のではない曲を選びました。その方が自分自身楽しめるんじゃないかなと。『紳士~』の曲は、コンサートで歌うのはもちろん初めて。そもそもコンサートでの歌い方というのがまだどんなものか全然わかっていないので、『メリー・ポピンズ』の休演日にしっかり練習しようと思います!」柿澤の言葉にもあるように、今彼は名作ミュージカル『メリー・ポピンズ』のバート役として大奮闘中。役者として新たな一面を開花させている。「バートにはタップのビッグナンバーがあるので、それこそ泣きながらタップの練習をしました(笑)。ただあそこまで自分に負荷をかけて必死にやった経験っていうのは、今後何かしらに繋がっていくと思いますし、役者としてすごくいい経験をさせてもらえたなと。このコンサートもそういったもののひとつで、自分にとって次へのエネルギーになればいいなと思います」チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子■『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2018』6月7日(木)オーチャードホール(東京都)6月8日(金)オーチャードホール(東京都)6月9日(土)フェスティバルホール(大阪府)
2018年05月02日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第9回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストはスタイリスト・清水文太くん。スタイリストとしての活動だけでなく、アート展示やZINE制作、コラム執筆など、アーティストやライター活動でも知られる彼。バイイングした古着や生み出したオリジナルグッズなどを並べたポップアップストアも、開催の度に注目されています。服への価値観や、想像を絶する壮絶な過去、マイノリティとして堂々と生きている現状について、包み隠さずありのままを語ってくれました。東京ファッションの最先端を生きる彼が選ぶ、「記憶の一着」とは?赤澤えると清水文太氏▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら最悪な家庭環境の中で出会った『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。清水 文太(以下、文太):このコートです。ANREALAGE(アンリアレイジ)というブランドのもの。これは高校生の時、初めてのバイト代で頑張って買いました。中学生の時にショーの写真や映像を見て感動して、その後たまたまANREALAGEのフラッグシップに行った時に好きになって。当時憧れだったブランドです。このコートは13万くらいなんだけど受注会の時に勢いで頼みました。える:文太くんの言う「お金が無い」っていうのはお小遣いが貰えないっていうレベルじゃないように聞こえる。文太:生活に困窮していてごはんを食べるお金も交通費すらも無い状況だった。学校まで電車に乗るお金もなかったから、往復5時間半もかかる道のりを毎日歩いて通っていました。教科書もなかったし、ごはんも交通費もなくて家も最悪だったし、もうどうすれば良いんだろうって思ってた。える:そんなに壮絶だったとは思ってなかった…。文太:その前も結構酷かったけどね。でも服が好きとか欲しいって気持ちはずっとあった。たまにもらえる500円を持って原宿まで歩いて行って、古着屋の100円コーナーで掘り出し物がないか漁ってました。俺がそういう状況っていうことがどこからか知られて、瞬く間に学校中に広まって、教科書をみんなが買ってくれたり、「お弁当1つ多く買っちゃったからあげるよ」とか言ってごはんを恵んでくれたり、そういうあたたかいこともあった。預けられたその家での生活は1年半くらい続いたかな。その後は、今住まわせてもらっている家。える:今の家にはどういう経緯で?文太:苦しかった時代によく遊びに行ってた家で、俺そこから歩いて帰る途中に体調を崩して倒れちゃったんです。救急車で運ばれるってなったけどそうすると警察に連絡がいく。そうなると児童相談所に行けって言われる。でも児童相談所には半年前に行ったけど環境が良くなった実感なんて少しも無くて信じてなかったんです。今住まわせてもらっている家の人は俺のことをすごく気にしてくれていて、児童相談所にも一緒に行ってくれていたから状況をよく知っていたの。その時はもう行く場所がないって思ったけど「家に住みなさい」って言ってくれて、迎え入れてくれました。える:物凄い苦難を乗り越えてきたんだね。文太:家でみんなでごはんを食べるとか、ベッドがあるとか脚を伸ばして寝られるとか、最初は変な感覚だった。苦しい思いをしたから有り難みが分かるのかなと思います。だから服を捨てるなんて考えがないのかも。そんな概念ないです。服を捨てたら俺、何のために生きてるんだろうって思っちゃう。そう考えると無駄にしてしまう人になってしまうよりこっちの方が良かったって思えますね。思い返すと本当にあの時は毎日苦しくて先が見えなかった。このコートはそんな環境なのにも関わらず必死に手に入れたコートだからこそ、思い入れが深いです。「今のファッションとリンクするか」って言われたらそうじゃないところもあると思うんだけど。他に持ってるコートも好きなんだけどね、これは違う。これだけは絶対に人に渡せないな。何をどうやっても好きになる対象って変えられないえる:この服をもし手放すとしたらどんな時?文太:もし、だよね?俺は子どもの支援をしたいと元々思っていて、俺が設立したその場所に集まった子から欲しいって言われたらあげるかな。それもポンってあげるんじゃなくて、その子が20歳になったらとかそう言うタイミングであげたい。える:文太くんは子ども欲しいって思う?文太:欲しい。俺は男同士で恋愛をする人、“ゲイ”だから今すぐは無理なんだろうけど、技術が進歩して俺と俺の彼氏の遺伝子を持った子どもができたら一番良い。純粋にそう思う。養子も考えたけど、引き取られた先が男同士のカップルってなったら、今の日本だと子どもが傷つくかもしれないよね。どう見られるかとか俺自身は気にしてないけど。養子に関しては、児童支援の夢が叶った場でそのくらいの気持ちを持って子どもと接することの方が俺には良い気がしてます。だから、俺の子どもなら俺の遺伝子でつくりたいかな。俺らの遺伝子でできた子どもだったとしても絶対何か言われちゃうだろうからもう仕方ないけどね。それに養子でも自分の子どもに変わりはないし愛せるから、養子も良いと思ってるけど。難しいね。まぁどうなったとしても、俺は色々な面において全てに責任を持って子どもを育てたい。今の気持ちを素直に話すとそんな感じかな。もしかしたら将来異性愛者に変わるかもしれないし。える:私の友達にも同性同士の恋愛をしている人が何人かいるけど、みんなそれぞれ少し苦しそうな印象を受ける。色々なところにハードルがあるというか。海外でもラクなことではないだろうけど、日本国内では特に窮屈そう。ただその人を愛してるってだけなのに変なのって思う。同性同士の恋愛を理解できないっていう人の言っていることも全てわからないわけではないけど、人が人を好きっていうことに必要以上にルールがあるのってやっぱりおかしい。不倫しているわけじゃないんだし。文太:日本じゃ結婚もできないしね。どんなに愛し合って長年一緒にいても、入院しても面会する権利がないとか、親族として何かに参列することにも権利がないとか、そういう現状。パートナーシップ制度みたいなのもあるけど、何故か結婚するのに金がかかったりする。金?俺らだって男女のカップルと変わらない人間同士だけど?って思う。でもこれは日本だけじゃないから、今は我慢時かなって感じ。海外の歴史ある有名ブランドが同性同士のキス写真を使った時にものすごい数のヘイトコメントが来ていて、それを見て日本だけじゃなくて世界的に難しい問題なんだと思った。こういうのって社会全体の意識が変わっていかないとなかなか解決しない。だから俺もこういうことを隠さずに仕事したり、今こうやって答えたりしてるんです。清水文太=ファッションじゃないえる:これからの仕事でやっていきたいことってある?文太:俺、別に服だけにこだわってないんですよね。だから服と農業とか、服と児童福祉とか、そういうリンクの仕方で仕事を続けたい。今はまず顔を売りたい。そうじゃないと次に繋がらないから。「清水文太=ファッション」じゃなくて10年後は違うことをやってても良いって思ってるから、あまり難しく考えていないです。える:農業とか、その発想はどこから生まれてくるの?文太:農業は、通ってたのが農業高校だったし園芸部で畑に関わることをやっていて面白いと思ったからかな。あと、スタイリングさせてもらっている「水曜日のカンパネラ」のコムアイが元々そういうことをやってたから詳しくて、単純に食べ物を自分で作ってみたいなって思っていて。児童福祉は、自分の家庭環境が悪かった経験から。俺の働き方や形態も特殊だから色々参考になったら良いな。正社員っていう働き方がまだまだ世の中的に強いけどそうじゃない働き方っていっぱいあるし。こういう働き方をしていても、こういう恋愛やファッションをしていても、家が借りやすいとか暮らしやすいとかそういう日本にしていけたら良い。マイノリティでも普通に生きられるっていう選択肢を増やしたい。「文太さんのおかげで毎日頑張れてます」って言ってくれる人がたくさんいるから、その人たちのためなら何でも頑張れるって思います。える:しかもそういう人の中にもファッションが好きな人は確実にいて、モノを大切にする人だってちゃんと存在するんだよね。文太:そうそう。日本の給料が上がるか、良いとされているものがもう少し手に取りやすくなるか、どっちかしかないのかも。どちらにしても俺は“服を捨てる”って行為が嫌。単純に勿体無いし、他の選択肢ないの?っていつも思う。「服はゴミじゃねぇんだよ」って思う(笑)せっかく自分の元に迎えたんだから、捨てるくらいなら集めて何か作っちゃいなよって感じ。捨てるっていう行動が無駄すぎる。そういう意味ではファストもハイも一緒。もっと買い方から考えなよって思います。える:最後に1つ質問。文太くんは自分のブランドを作りたいって思う?文太:思うことはある。けど、今は色々経験しておきたい。経験していく中でその構想が1つにまとまっていけば良いし、そうやって1ランク上にいけたら理想だよね。良い大学、良い企業、っていうことだけがステータスっていう風に思っている人たちと真逆にいるし、俺は色々な意味でマイノリティ。俺はもうあまり気にしないけど世の中の人はそうじゃないから、俺がどんどん経験値を増やして前に進んでいく姿で勇気付けられたら今は一番良いと思います。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。また、参加者全員が「思い出の服」をドレスコードとして身につけ、新しいファッションカルチャーを発信する、世界初の服フェス『instant GALA(インスタント・ガラ)』のクリエイティブディレクターに就任。▶︎これまでの赤澤えると『記憶の一着』・#008「未来の自分が納得できる服が欲しい」。25歳のアーティストが“ただ可愛い服”よりも、古着が好きな理由・#007 ガールズバンド「suga/es」佐藤ノアの『記憶の一着』・#006 マカロニえんぴつ はっとりの『記憶の一着』・#005 読者モデル 荒井愛花の『記憶の一着』・#004 音楽家 永原真夏の『記憶の一着』▶︎オススメ記事・「無条件で子どもを愛してあげて」。10歳のドラッグクイーンと母に学ぶ“自分らしく生きることの大事さ”・“平和ボケ”の日本人へ。社会がいう“正しい答え”ではなく、自分にあった答えを探すための冊子を作る若者All photos by Ulysses AokiText by Eru AkazawaーBe inspired!
2018年04月20日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第8回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストはアーティスト・MICOさん。エレクトロポップユニット“ふぇのたす”のボーカル“みこ”としてメジャーデビュー後、2016年4月より“MICO”名義でソロプロジェクト“SHE IS SUMMER(以下、SIS)”を始動。『とびきりのおしゃれして別れ話を』のミュージックビデオの再生回数は約200万回を誇ります。ガーリーな印象を与える独自の世界観で観る者を惹きつけ続けている彼女が選ぶ、『記憶の一着』とは?MICOさんと、赤澤える▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら最後の瞬間を彩った『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。MICO:3年間活動していたバンド「ふぇのたす」の解散ライブで着ていた衣装を持ってきました。23歳の時かな。もうそんなに経つかぁってかんじ。バンドを解散するって決まって、どういう風に解散するかっていうのを決めずに「解散」っていう結論だけが先に出たから、最後ライブするの?ってところから話し合ってたなぁ。3年間活動していたバンド「ふぇのたす」の解散ライブで着ていた衣装える:なんとなくだけど覚えてるよ。その時はまだMICOちゃんと友達じゃなかったけど、解散のニュースを知った時は本当にびっくりした。解散することが公になってから本当に解散するまでが一瞬だったような気がする。MICO:そう、解散発表から解散ライブまでの期間が短くて本当にギリギリだった。ライブハウスのスケジュールもなかなか空いてなかったけど、なんとか新代田FEVERを押さえられたの。最初は夜公演だけのつもりだったんだけど即完しちゃったから昼も追加公演したんだ。今日の撮影は思い出の場所で…ということだったから、その新代田を選びました。える:なんだか懐かしいね。じゃあこれは2回ステージに上がった服ってことか。MICO:そうだね。1日で2回の解散ライブをした服。これはバンドグッズのリメイクなの。グッズは最初のうちは私の手書きで作ってたんだけど、メジャーデビューしてからはロゴをデザイナーの方に作ってもらっていて。でも最後は初心に返るというか、最初にやっていたことを大切にしようってことになって、当初のやり方でグッズを作ったの。これは解散するって決めてから作ったんだ。える:大切に持ってるんだね。MICO:私、今までの衣装は全部持ってるよ。グッズも。大切だからね。える:じゃあ、この服をもし手放すとしたらどんな時?MICO:え…!そんなこと考えられない。自分からは手放すつもりはないかな。卒業アルバムみたいなものだと思うんだよね。でも、どのアーティストもそうだと思うんだけど、衣装って一度ツアーとかで着たらもう着れないというかもう一度着ることはないと思う。それはどうにかできないかなっていつも思うんだけど、あげるのも捨てるのも売るのも無理だもん。える:そうだよね。日常で着る服も捨てられないタイプ?MICO:捨てることはあまりないかな。服は元から大量買いするタイプじゃないけど、入れ替えは激しい方かもしれない。友達からもらったりすることも多いし、誰かにあげることも多い。解散ライブ当日の楽屋でのMICOさんの写真解散についての、本当のことえる:解散ライブで着ていた衣装ということだけど、解散した時の話を聞かせて。MICO:うーん。あの時のことは言葉にするのが難しくて、2年かかってやっとブログに書けたんだ。思い返せば、今まで通り今できる一番最高のライブをしようって思ってたし、お客さんからも「二人がいつも通りで救われた」って言われた。える:これを読むまではMICOちゃんは隠して生きているのかと思ってたよ、正直。聞いちゃいけない感じもしてた。大切な人が亡くなってしまっているわけだしね。MICO:そうだよね、みんなにそう思われているだろうなって思ってたよ。でも私は、本当に大事なことだったからこそSNSに簡単に書けなかったの。かと言って他に話せる場所もないし、みんなに隠し事をしているみたいでなんだか気持ち悪かった。でもこのブログを書いたらみんながほっとしてくれて、「聞けて良かった」って言ってくれる人もいた。える:解散ライブ当日はどうだった?MICO:私の中では解散=悲しいことではなくて、自分でちゃんと決めたことだったし前に進むためのことだった。逆に解散しないことの方がその場に立ち止まっているっていうことな気がしたの。だから最後のライブでは、解散についてのことは話さなかったんだよね。変かもしれないけどこれを着ている時の私は生き生きとしていたよ。ちゃんと自分で歩けてるし、これからも歩いてく!って。音楽をやめようかなって思ったえる:解散を決めた時って、次の音楽活動をするつもりはあった?MICO:次に何をしようって考えて解散したわけじゃなかったし、なんならここから歌わないっていう選択肢もあるのかなって思ってた。積み重ねてきたことでもこんなに一瞬でなくなっちゃうなんて、こんなことあるんだな…って呆然としてしまって。また積み重ねてもなくなっちゃうのかなって思ったりもした。える:そういうことを思ったのは初めて?MICO:私はバンドをやる前から音楽活動をしていて、その頃も何度か音楽をやめようかなって思ったこともあったりしたんだけど、やめている時ほど家で歌を歌ってしまっていて。結局歌が好きなんだなって。解散した頃も本当は「バンドをもう一度やりたい」って気持ちがあったと思う。バンドやる前は自分のことがすごく嫌いで、自分を変えたいと思っていて、バンドを始めてから自分の中にないキャラクターに出会えて。それが自分に馴染んできて、ある意味そっちが本当の自分だったのかもって思えてきて。だからまずは本当の自分というものをもう一回フラットに探すところから始めようって思って探し始めた。今までにやったことがないことをやってみようって思ったの。える:具体的にはどんなことを?MICO:海外に行ったことがなかったからロンドンに行ってみたり、とにかく今まで食わず嫌いしていたものとかやってこなかったことに挑んでみようって。それは小さいことでも良くて、定食を選ぶ時も「自分って本当はどっちが好きなんだろう」って向き合ってみるとか、そういうこともしてみた。える:新鮮に、丁寧に、生活していくってイメージかな。MICO:そうかも。友達の食べてるものが良く見えたり、誰かが着ている服の方が可愛いなって思ったりすることってあるでしょ?今自分が選んでいるものが自分らしくないなら、それは本当の自分じゃないのかも。憧れているものが本当の自分なのかもって私は思ってて。そういうものに自分が一歩でも近くためにまずはたくさんのものを見たいって思った。える:自分探しに近い感覚かもしれないね。MICO:次の活動はどうなるの?って心配してくれる人たちもいたからなるべく早く伝えたいって思っていたけど。SISの最初の頃はかなり手探りだった。2nd EPを出したあたりでやっとSISってこういうものだって確立できた気がする。それは自分に向き合う時間を作れたからかもしれない。2nd E.P.「Swimming in the Love E.P.」収録『出会ってから付き合うまでのあの感じ』MV※動画が見られない方はこちら外見は、今の私にとっては一番大事なことじゃないえる:「MICOちゃんの世界観が好き」って声をSNSとかでよく見るけど、それはどこで培われたと思う?MICO:お母さんの影響が強いかなぁ。お母さんは服が好きな人で、小さい頃から色々な可愛い服を着せてもらってた。小さい頃の子供服でもまだ持ってたりするの。それを持ってきても良かったなって思えるくらい大切に持ってる。える:それも見たいなぁ。MICO:お母さんには「女の子はお洒落で可愛いことが一番良いこと」って教えられてきたんだ。中身の可愛さっていうより、純粋に見た目の可愛さがまず大切だよって。その教えのもと育てられてきてそれを信じてきたんだけど、ここ数ヶ月、人生で初めて “お洒落をする”っていうことに興味が湧かない期間があったの。こんな気持ちになるのは初めて!える:何があったの?MICO:自分を見つめてみて、お洒落をするということ以外に大切なことってあるって思ったのが大きいかも。母は“モノが大切”ってタイプだから、旅行に行くよりも可愛い服を買って何回も着ようっていう考え。でも私は、旅行する方が一生残る思い出になるよなって思ったの。ロンドンに行った時に思った。これは一生忘れないなって。える:どちらも正しい考え方ではあるけど、割と対極の考え方に変わるってすごいね。MICO:今ちょうど自分の中でのモノの選び方とか価値観が変わっていってるのかな…って。最近は服が全然買えなくなった。どれも欲しいと思わなくなっちゃった感じ。何が揃えば自分は「この服なら大切にできる」って確信を持てるのかまだわかってなくて。どの服を買ってもどんな服を着ても何年か経ってその写真を見ると「すごくダサい!」って感じてしまって、それがもう嫌なの。服を選ぶ時に「2年後の自分が見たらダサいんだろうな」って思ったら何も選ぶ気力がなくなっちゃう。える:その時その時で可愛いと思うものが変わっていくのって悪いことじゃない気もするけどな。MICO:未来の自分も納得したいって思ってるのかもしれない。今は外見のイメージにほとんど興味がなくなってしまってる。可愛いということは意味がないことではないけど、今の私にとっては一番大事なことじゃない。SISが始まった時って私はもっとガーリーなものが好きだったし、写真とか映像とかで作品を残していくことが好きだったから結構衣装らしいものを着ていたけど、もしかしたらそういうところが変わっていくかもしれない。える:新しいね。一皮むけたらどうなっちゃうんだろう!MICO:こんなこと初めてなの!この気持ちは何度か文章にしてみようとも思ったけどまだ答えが出ていないから書けないでいるんだ。でもね、やっぱり古着が好きかもって思う。こういう服なら今の私をちゃんと表現できるんじゃないかなっていう気持ちで古着屋さんを見てる。その気持ちにフィットすれば好きだと言えるかな。える:お洒落や可愛くいることに興味が薄れている今でも、それをキャッチする心はちゃんと動いているんだね。MICO:その日の自分を表現するためのものとして捉えているんだと思う。着飾るってことと表現するってことは私の中では別。表現は意思表示。今はそういう意味で服を選んでるんだと思う。“思い出の服の祭典”出演にあたって思うことえる:最後にもう1つ。この連載は、SHE IS SUMMERが出演してくれる『instant GALA 〜思い出の服の祭典〜』に連動しているんだけど、MICOちゃんは4/22当日どんな服を着て来るの?MICO:まだ悩んでる!どうしようかな。えるちゃんは?える:当日までのお楽しみということにしておこうかな。MICO:私もそうしよう。ドレスコードが“思い出の服”のイベントって、新しいよね。楽しみだな。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。また、参加者全員が「思い出の服」をドレスコードとして身につけ、新しいファッションカルチャーを発信する、世界初の服フェス『instant GALA(インスタント・ガラ)』のクリエイティブディレクターに就任。▶︎これまでの赤澤えると『記憶の一着』・#007 ガールズバンド「suga/es」佐藤ノアの『記憶の一着』・#006 マカロニえんぴつ はっとりの『記憶の一着』・#005 読者モデル 荒井愛花の『記憶の一着』・#004 音楽家 永原真夏の『記憶の一着』・#003 モデル 前田エマ の『記憶の一着』・#002 れもんらいふ 千原徹也の『記憶の一着』▶︎オススメ記事・「自分の好きな自分でいると、自信が持てる」。イケメンな彼女に聞いた、“モテるファッション”への違和感・「好き」を仕事にするから成功する。ポートランドが教えてくれた「人間らしい働き方」とは。All photos by Ulysses AokiText by Eru AkazawaーBe inspired!
2018年04月17日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第7回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストはアーティスト・佐藤ノアさん。ガールズバンド「suga/es」のヴォーカルを務める彼女。Instagram・Twitter共にそれぞれ20万人以上のフォロワーを抱える、20歳になったばかりのインフルエンサーです。多大な影響力を持つ彼女が選ぶ、「記憶の一着」とは?赤澤えると佐藤ノアさん▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら外に出なくなった私を救った『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。佐藤ノア(以下、ノア):高校生の時に祖母がプレゼントしてくれたコートです。もらったのはクリスマスの頃だったかな。まだ地元の北海道にいました。3、4年経ちますけど冬になったら毎年着ています。モデルの仕事をしていると冬はコートをたくさん持っていないといけない感じになるんです。SNSに載せるものが全部同じような写真になってしまうから。でも私はこのコートだけは繰り返し着て、意識的に毎年載せています。他の服も割と長く着る方ですが…。ノア:はい。でも、LEBECCA boutiqueの服は捨てない。本人を目の前にして言うと変な感じですが…捨てたいと感じない理由は、作り手の思いや熱量を知っているからだと思います。えるさんみたいに“#レベッカブティックのこと”を書いていたり長文で自分の思いを発信したり、そういう作り手の熱量が強ければ強いほどきっと私たちの熱量も高くなると思うんですよね。える:私たちは熱いを通り越して熱苦しいけどね!ノアちゃんはいつも長文を嫌わずしっかり読んでくれてるよね。いつもありがとうね。ノア:思いが伝わる文章だから好きなんです。インスタにあんな長文書く人がいるんだってびっくりしましたけど、私は好きです。こんな風に100%でいてくれる服屋さんがもっと周りに増えてくれたら良いな、とも思います。える:それはなかなか難しいかもね。本来はそうあるべきだけど、あまりにも簡単に服が作られて売られて買われている時代だから。熱なんかなくてもあるふりをしてブランドが息をできるの。熱量があるふりをするためにプロを雇って、思いや考えを構築してもらったり発信してもらったりしているのなんて、珍しくないって聞くもんね。ノア:うん。私はLEBECCA boutique以外、私が普段着ている服の背景を知らないです。それを発信してくれる人もまわりにはいない。LEBECCA boutiqueしかないし、えるさんしかいないんですよ。簡単に安く手に入る時代だからこそ、作り手側がもっと服の背景を発信してくれたら良いなって思います。そうやってSNSを使ってくれる人がえるさん以外にも増えたら、“ゴミになる服”って減ると思うんです。ファッションブランドのプレスの方と仲良くなってもこのあたりは知れないことの方が多い気がする…。える:そこまで言ってくれるのは嬉しいな。私も今まであまりそういう人物に出会ったことがなかったから、ブランドなんて新しく作っても意味がないと思ってた。それでもやる機会に恵まれたから、私は私が納得できるようにやっているんだけど。ノア:絶対に続けてください。誰かが大事にしているものなら自分もって思える人は多いと思うんです。“思い出の服の祭典”出演にあたって思うことえる:最後にもう1つ聞かせて。この連載は、ノアちゃん率いる『suga/es』が出演してくれる『instant GALA 〜思い出の服の祭典〜』に連動しているんだけど、ノアちゃんは4/22当日どんな服を着て来るの?ノア:多分ですけど、ワンピースですね。メンバーもみんな大好きなアイテムだし、初めてのMVで着たのもワンピースだったから、なんとなくそうなる気がする。※動画が見られない方はこちらえる:来場してくださる方々には何を着てきてほしいとかある?ノア:きっとすぐに浮かばない人もきっと多いと思うんです。でもそれは、何を着てきても私たちが“思い出の服”にしてあげます!える:100点の回答!嬉しい。ノア:やった(笑)でもね、本当にそう思うんです。える:うんうん。そうなんだよね、今は「これが思い出の服」って言い切れるものがなくてもいいの。このイベントをきっかけにそういう愛せる服を1つでも2つでもクローゼットにおいてくれるようになったら素敵だし、そういう服を持っている自分っていう存在を何より愛おしく思ってほしいなって思うんだ。服のことを考えているようで、服を大切にしているようで、自分のことを考えて大切にすることに直結する。思い出を大切にするってそういうことだから。ノア:そんなイベントの第一回目に出させてもらえるの、嬉しい。たくさんの人に来てほしいですね。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。また、参加者全員が「思い出の服」をドレスコードとして身につけ、新しいファッションカルチャーを発信する、世界初の服フェス『instant GALA(インスタント・ガラ)』のクリエイティブディレクターに就任。▶︎これまでの赤澤えると『記憶の一着』・#006 マカロニえんぴつ はっとりの『記憶の一着』・#005 読者モデル 荒井愛花の『記憶の一着』・#004 音楽家 永原真夏の『記憶の一着』・#003 モデル 前田エマ の『記憶の一着』・#002 れもんらいふ 千原徹也の『記憶の一着』▶︎オススメ記事・「自分の好きな自分でいると、自信が持てる」。イケメンな彼女に聞いた、“モテるファッション”への違和感・「好き」を仕事にするから成功する。ポートランドが教えてくれた「人間らしい働き方」とは。All photos by Ulysses AokiText by Eru AkazawaーBe inspired!
2018年04月06日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第6回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストはミュージシャン・はっとりさん。「マカロニえんぴつ」というユニークな名前のロックバンドでヴォーカルとギターを担当する彼。現役音大生だった頃に組んだそのバンドの音楽は「全年齢対象ポップスロック」と称され、日々着実にファンを増やしています。バンドを代表するフロントマンである彼が選ぶ、『記憶の一着』とは?赤澤えるとはっとりさん▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら“問題作”と言われるMVで着た『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。はっとり:「鳴らせ」のMVで着た服。僕のバンド「マカロニえんぴつ」が全国デビューしたミニアルバムのリード曲です。バンドとしても俺としても思い出のある作品で着ていた、通称“鳴らせシャツ”です。大人の方々に協力してもらって初めてちゃんと撮った、すごく大事なミュージックビデオ。3年くらい前になるかな。える:これを買った時のことを覚えてる?はっとり:学生時代からよく行っている下北沢の古着屋さんで買いました。MV用ってわけじゃなくて、単純にかわいかったので。最初のアーティスト写真もこれを着ていましたよ。える:しっくりくるものに出会ったんだね。はっとり:自分が小柄なのもあってオーバーサイズで着たいんです。タイトなのを着ると似合わなくて。袖も裾も長めの大きめサイズを着たい。だからこれはぴったりでした。生地がちゃんとしているからずっと着れてる。脱退メンバーの、最後の言葉える:その服を纏ってからの3年間、どんなことが変わった?はっとり:本当に色々ありましたけど、特に実感している変化は“感謝”をするようになったこと。「感謝をしなきゃダメだよ。自分一人で生きているわけじゃないから」って母親とかに言われるじゃないですか。そんなの分かってるし当たり前じゃんって思ってたんだけど、本当の意味で分かってなかったなって思うんです。最近メンバーを1人失って、理由は色々あるんですけど「メンバーという一番近い存在に感謝をしていなかったな」って思ったんです。脱退の時に色々と本音を話してくれて「他のメンバーがついてこなくなっちゃうよ」って言われたんですけどそれで改めて反省して。身近な人への感謝が足りてなかった。この5年ついてきてくれたメンバーがいる中で、それが本当に欠けてた。える:去っていくメンバーが教えてくれたんだね。はっとり:そうです。あとそれによってライブのスタイルが変わりました。俺たち毎年「今年来るバンド」って言われ続けてて、それでも思い通りにうまくはいかなくて。それでも来続けてくれるファンの方がいる。その人たちへの感謝でライブが変わったんです。それまでは何のためにやっているのかっていうのが、いまいち自分の中ではっきりしていなかったところがあって、良いライブ・悪いライブの差もあまりよくわからなかった。でも最近は目の前の人に感謝をして、「俺たちを選んでくれてありがとう。あなたたちは何も間違っていないよ」って抱きしめるくらいのつもりでライブをするようになって。そしたら今まで苦手だったMCも自然と話せるようになって、自分がライブをやっている意味が分かってきた。楽しくなってきましたよ。える:すごく伝わってくる。2、3年会っていなかったけど、本当に変わったね。言葉と表情にハリがあるというか…。はっとり:変えてもらったって感じですけどね。過去の自分が嫌いですもん。一週間前の自分でも嫌い。夜眠れなくなるくらい、いちいち反省しちゃうんですよ。心配性というか、人からどう見られているかがすごく気になるんです。傷ついて気付くことも傷つけられて気付かされることもあるしそれは避けられないけど、俺は誰も傷つけたくない。彼の“捨てられない”という価値観が、このバンドの全てなんだなと感じました。言ってしまえば彼と私はきっと同じ立場。“捨てられない”または“捨てない”という価値観と、そうする価値のあるモノ、その両方を世の中に提案・提供する使命を背負っている者同士だと思います。そして、音楽も服も扱う人の扱い方によって輝くし、傷つくし、時には簡単に消されてしまうこともある。だからこそ、それに気がついた人から丁寧に愛すべきだなと彼と話して改めて感じました。instant GALAのステージでは、彼が捨てなかったものの集大成が観れそう。心から楽しみです。マカロニえんぴつ はっとりWebsite|Twitter|Instagram|instant GALAクラウドファンディングあの日、あの時、あの場所で、あなたは何を着ていましたか?「載せたら終わり」の新時代、載せても終わらないものは何ですか?服への愛着・愛情を喚起し、ソーシャルグッドなファッションのあり方を発信する、思い出の服の祭典。4月22日(日)渋谷WWW Xにて初開催です。
2018年03月30日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第5回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら本日のゲストは読者モデル・荒井愛花さん。151cmという小柄なスタイルを活かし、青文字系雑誌「mer」のモデルとして活躍する彼女は、インスタグラムで約14万フォロワーを抱えるインフルエンサー。私にとって大切な数年来の友人でもあります。「普段話さないような真面目な話がしたい」「包み隠さず正直なインタビューにしよう」と約束を交わして迎えた今日、彼女が選ぶ「記憶の一着」とは?える:私にとっても人生初のコラボとなった服。記憶の一着に選んでもらえて嬉しい。愛花:コラボをしようって話が決まった時、本当にデザインに悩んだ。えるはすごくこだわりがある人だけど、えると私はタイプが違うというか割と正反対の人間だと思う。えると違って私はどっちかというと強いこだわりがないタイプの人間。やるって決まったことに対してはこだわりを持つけど、生活する上での強いこだわりとかそういうのはあまりない。だからどうしようって。える:私からすると別にこだわりがない風には感じなかったかな。自分のしたいこと、自分が届けたいお客様、そこに対する自分のモノづくりっていうところにはこだわりがしっかりあるように見えたよ。この色は嫌だ!この形は違う!とか、はっきりしてた。愛花:つくるなら絶対にみんなが喜んでくれるものを作りたいと思ったし、初のコラボでとても緊張しているけど私がデザインした洋服がみんなの大切な1枚になったらなって思った。そこにはとてもこだわりました。える:この服をもし手放すとしたらどんな時?愛花:これは手放さないよ。えるはいつも「レベッカの服は飽きたら売っていいよ」って言ってくれるけど。それ本当に嫌じゃないの?える:私は、自分のブランドの服を売られるっていうことは決して嫌じゃない。転売行為は別としてね。私は1つの服に飽きちゃうのは仕方がないことだと思ってるの。でも、飽きたらゴミにするっていうのは絶対に違うと思ってる。愛花:それいつも言ってるよね。「飽きたら自分の名前が出るところで売ってね」って何回も言ってくれてる。ブランド始めた時からぶれないね。える:友達のブランドのものって、なかなか売りづらいと思うんだよね。フリマの機会があったとしても、周りから「え、友達の服を売ってお小遣いにするの?」って思われたくないだろうし、どうしても売りづらい。売りづらいから売れないってなると、匿名でフリマアプリに出す。それすら面倒くさいと、ゴミ箱に捨てる。私はそんなの悲しいから、飽きてしまったら堂々と売ってほしいんだ。愛花:ブランドの人がそんなこと言うのって、新しいと思う。える:自分の名前が出る時に売れば、受け継いだ人もお互いに顔が見えて喜びが増えるよね。どういう時に着ていたものかストーリーが伝えられれば尚更だし、その相手がファンの方ならもう言うこと無い。捨てたらただのゴミ。でも次の人に渡せば、その人の宝物にもなり得る。ファンの一言で、服への意識が変わった愛花:最初にモデルをやったのは大学3年生の時で、その時は本当に意識が薄くてまだ“仕事”という感覚ではなかった。「呼ばれるから行く」って感じ。それが楽しい時期でもあったし。でも、その時に洋服を整理してて「これ処分する〜 こんなにいっぱい〜」みたいなのをSNSに何の気なしに載せたら、「服の仕事をしている人がそういうことを言わないでください」って一般の方からリプライが来たの。その時が初めてちゃんと洋服のことを考えた瞬間だった。自分のやってることが仕事だって自覚もした。える:ドキッとしたんだね。愛花:この仕事をせずに普通に生活してたとして、要る服・要らない服って出てくるし捨てる機会だって多いと思うの。でも、自分はこういう仕事をしてるしちゃんと考えて行動しなきゃなって思った。だからフリマとか、後輩や友達にあげるとか、そういう機会を大切にしてる。える:叩かれるからもちろん載せないけど実は大量に捨ててるとか、断捨離ってタイトルをつけて正当化するとか、そういう人が多い中で“見えていなくてもちゃんとしよう”って姿勢は本当に素敵だなって思う。それでもやっぱり、持っている服って多いの?愛花:職業柄ある程度の量はあるし、普通よりは持っていると思う。「私服コーデ企画」とかあるし、自分の特集になるとそれが1ヶ月分とかだから。そういうのは服を持っていないとできない。フリマのために保管したりもしてるよ。える:意外だよね。びっくり。愛花:私は現場で1人だけOLさんのような格好をしてた。人見知りだから誰にも話しかけられないし、本当に孤独って感じ。それで自分で着なきゃいつまでもわからないなって思って、いつも撮影の時にあったコンバースを買ったの。える:今の姿からじゃ想像できない。じゃあ、その靴も“記憶の一着”だね。愛花:うん。雑誌で青文字モデルをたくさん見て勉強したから、今は参考にしてもらえるのが嬉しい。身長が小さいことしか武器がなかったけど、同じ低身長の方が応援してくれたりしてるし「読モをやってて良かったな」って思う。【編集後記】人生の中心となっている仕事をお互いに活かして挑んだ、人生初のコラボレーション企画。彼女はいつもSNSや雑誌で人気者な上に私の8倍もフォロワーがいるから、商品を作ることに対してこんなに悩んでいたとは正直思っていませんでした。今そして今までの“読モである自分”と向き合って出したデザインなんだと思うと、私も一層愛おしく感じます。ちなみに今日私が着ているのは、愛花と初めて出会った時に着ていたワンピース。二人で行った海外旅行にも着ていきました。さらに思い出が重なって“記憶の一着”として愛おしさが強まります。愛花にとってあのワンピースもそういう存在になると良いな。MANAKA ARAI(荒井 愛花)Instagram|Blog雑誌『mer』のモデル、さらには女優として活躍の場を広げる。身長151cmと小柄でもバランスの良いファッションに定評あり。instant GALAクラウドファンディングあの日、あの時、あの場所で、あなたは何を着ていましたか?「載せたら終わり」の新時代、載せても終わらないものは何ですか?服への愛着・愛情を喚起し、ソーシャルグッドなファッションのあり方を発信する、思い出の服の祭典。4月22日(日)渋谷WWW Xにて初開催です。
2018年03月23日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第4回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。赤澤える▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら本日のゲストはミュージシャン・永原真夏さん。人気バンド「SEBASTIAN X」の活動休止後すぐにソロ活動をスタートさせ、今年3月には初のソロアルバムをリリースしたばかり。顔立ちからは想像のつかない力強い歌声と圧倒的な歌唱力を持つ彼女が選ぶ、「記憶の一着」とは?このライダースが“正装”真夏:このライダースはいつも着ているから、思い出を挙げようとしたらもうありすぎるんだけど…着ていて楽しかったなって思い出すのは、サンフランシスコに行った時のこと。夜は少し寒かったからこれを着ていたんですけど、昼は暑かったからつばの広い麦わら帽子をかぶっていたんです。ライダースと麦わら帽子を組み合わせている私を見て、街ゆく人が「最高の組み合わせだね!」って次々言ってくれたんです。雑な組み合わせになっちゃったと思っていたけど意外と関係ないのか!って、1つ自分のスタイルになったかもしれない。でももう、このライダースとの思い出はそれだけじゃなく色々あります。える:真夏さんにとってはトレードマーク的な存在ですかね。真夏:そうですね、定番です。寒かったら着る。私にとってはこれが正装でもあります。それを着るまでは何を着ていたかは…あれ、なんだろう、分からない…える:それだけこのライダースが自分にしっくりきて着続けているんですね。真夏:あ、でもその前の服が1つある!私、中学生の時に着ていたピーコートを20代になっても着ていました。多分、気に入ると延々と着るタイプなんです。好きなものがずっと変わらない。困ったなぁってくらい。える:物持ちが良いだけでなく、自分の定番を作るのが上手なんですね。真夏:でも、リリースの度にビジュアルや印象で変化を表現したい気持ちはあるんです。けど、自分の趣味が変わらないからもう仕方ないなって最近思い始めました。える:それってすごい良いところですよね。変えちゃいけないって思っていたり、誰かから指示されているわけじゃないんですもんね。真夏:好きなものが変わらないっていうのと不精な性格が合わさっているだけなんですけどね。これより好きなものがないっていうシンプルな気持ち。私はこれなんだ!っていう気持ちよりも、ただただこれより気に入るものが見つからないんだっていうだけ。える:おばあちゃんになっても着てるんだろうな。真夏:そうですね。でもこれ小さいから太らないようにしないと。ちょっと太ったらパツパツになっちゃうから(笑)でもね、この小ささが可愛くて。もしかしたら新しいのに出会えるかもしれないって思って探したこともあるんですけど、大きすぎたり長すぎたり、仲がボロボロだったり革の臭いが気になったり。結局これなんだなって思っています。もう自分に馴染んでる。最高の一着ですね。える:この服をもし手放すとしたらどんな時ですか?真夏:えー!手放さないです。最後まで自分の元が良いです。自分の子どもでも「自分で買いな」って言います。自分のスペシャルは自分で探してほしい。だからあげたりはしないかな。ひとりぼっちで聴いてほしいえる:あたたかいコミュニティですね。場所を作りたいっていうのはライブも含むと思うんですけど、真夏さんは自分の楽曲をどういう風に聴いてほしいですか?真夏:うーん、ひとりぼっちで聴いてほしいかな。自分の音楽の向き合い方がそうだったので。ライブハウスでは楽しんでほしいから自分も盛り上げたり煽ったりはするんですけど、自分がお客さんだったらその輪の中には入らないです。バーカウンターのところでじっとしているタイプ。ステージから盛り上げるのは大好きなんですけどね。私はみんなと盛り上げるのが好きなキャラクターだと思われがちなんです。歌がパワフルだと言われるからなのか、人見知りしないと思われているからなのか。そういう“パブリックイメージと実際の自分はイコールではない”っていうことにはもう慣れちゃったんですけど。える:ギャップがあるというのは散々言われてきたんですね。真夏:うん。そういうわけで、基本的にはひとりで聴くってことしか知らない。私はイヤホンやヘッドホンで聴いていたい。レコードやスピーカーでも、ひとりで。そうやって音楽に向き合ってきたから。だからライブを観に行っても盛り上がりたいって思ったことはないです。そういう場所で友達を作りたいって思ったこともない。むしろ誰とも友達になりたくないし、友達は少ない方が良いと思っています。でも、それでも友達になった人たちがいる。私がライブをするライブハウスってそういうところ。でもライブハウスに来る人たちって、実は誰も友達を作りたいと思って来ていないんじゃないかな…って思います。誰とでも仲良くなれてコミュニケーションが取れる人たちじゃなくて、誰もわかってくれなくていいやって思ってるんだと思う。それで「お前も誰もわかってくれないよな〜!」っていう出会いをする。わかってくれよ!っていうのが内心にあるとは思う。やっぱりはぐれた人たちが来るところだから。える:真夏さんの歌声を聴いている時に孤独を感じたことってなかったから、改めてひとりでじっくり聴いてみたい。精神的にひとりぼっちの時、どう聴こえるか感じたい。真夏:うんうん。そういう時とか、帰り道とかで聴いてほしい。《アルバム INFO》永原真夏「GREAT HUNGRY」instant GALAクラウドファンディングあの日、あの時、あの場所で、あなたは何を着ていましたか?「載せたら終わり」の新時代、載せても終わらないものは何ですか?服への愛着・愛情を喚起し、ソーシャルグッドなファッションのあり方を発信する、思い出の服の祭典。4月22日(日)渋谷WWW Xにて初開催です。
2018年03月16日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』第2回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。運命の出会いを生んだ、千原徹也の『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。千原 徹也(以下、千原):「nakEd bunch(ネイキド バンチ)」のニット。28歳くらいの時、まだ京都に住んでた頃に代官山で買ったの。イラストレーターのエドツワキさんが昔10年やってたブランドでね。僕は単純にエドさんのファンで、京都から代官山に毎シーズンわざわざ買いに行ってたんです。いつも好きな服を買うだけのために東京に行ってた。みんなが買っているものは買わないえる:この服をもし手放すとしたらどんな時ですか?千原:もうボロボロだから、人にあげるにしてもねぇ。14年も着てるから、もはや他の人が着れるのかっていう…。でも自分の子どもが欲しいって言ったらあげるかな。そしたらアレンジとかしてもらっても良いね。える:モノを大切にされるんですね。物持ちが良いと言うか、結構どれも長く持ってますよね?千原:そんなことないよ。着ないやつはサラッとあげちゃってる。いっぱいあっても同じ服しか着ないんだよね。える:千原さんって、いつも個性的な服を選ぶイメージ。千原:着るモノで個性というか、性格が分かるよね。えるちゃんは赤ばっかり着てるからこだわりが強い人なんだろうなとか、ちゃんとそういうのを整理できて決められる人なのかなとか、ちょっと大変な人かもなとか。笑赤い服ばっかり着てるっていうだけでどういう人か想像ができる。服って自分に対して一番見られてるものじゃない?だからみんな常に自分の性格とか好きなものとか考えて買うと良いと思う。える:確かにそうですね。私の場合は色と大体のシルエットで覚えてもらえていることが多いかも。私にとってこのスタイルは正装のようなものです。一番好きな色とアイテムと髪型が変わらないから変える必要も今はない。これ以上の好きなものがないんです。千原:そうそう。1個で良いからこれは誰も着ないだろうとか買わないだろうっていうもの、その人の気持ちで買ったものがあれば。思い切ったやつが1個でも。それで自然に他のものもコーディネートされていくと思う。これ誰が買うの?ってものをじゃあ僕が買う!ってなるものがやっぱり1つは無いと。僕は最近デカすぎる帽子を買いました。デカすぎて中が余ります。笑試着しながらお店の人に「これサイズ変ですよね?」って言ったら「そうなんですよ、だから誰も買わないんです」って言うから、…じゃあ僕が買おうって。でもやっぱりデカすぎて中が空洞になるから、この前は小銭入れをここに。笑える:ははは。笑千原:服を作ってる側もヒントになると思うんですよ、みんなが買っているものは買わないっていうことが。これ売れてるんですっていうものは絶対買いたくない。千原さんにとってファッションとは、個性そのものなのだと思います。彼らしい服装というものが確かに存在していることが何よりの証。千原さんは私にも同じことを言ってくれました。それは強い武器だよ、とも。大切な人と自分を繋ぐものが自分という個性をつくっているなんて、とても素敵。千原さんのニットのように、未来の自分への贈り物になるようなものが今1つでも選べていたら良いなと思います。これから迎え入れるものをより丁寧に選びたくなる時間でした。Tetsuya Chihara(千原 徹也)Twitter | Instagramれもんらいふ公式サイト▶︎オススメ記事・「服をたくさん持つことがおしゃれではない」。“普通のバイヤー”じゃなかったからこそ気づけた「服を大切にする精神」・#001 「ファストファッションでも大事にすればいい」。エシカルファッションプランナー鎌田安里紗の『記憶の一着』|赤澤えると『記憶の一着』Interview photos by Ulysses AokiText by Eru AkazawaーBe inspired!
2018年02月13日●『メリー・ポピンズ』は新たな挑戦にパメラ・トラバースの小説をもとに1964年、ジュリー・アンドリュース主演で世界的大ヒットを記録したディズニー映画『メリー・ポピンズ』。世界的に知られる名作を、ディズニーと、『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』などのサー・キャメロン・マッキントッシュがプロデュースし2004年にミュージカル化した『メリー・ポピンズ』が2018年、日本初演を迎える。多くの問題を抱えた一家・バンクス家にやってくる子守、メリー・ポピンズが傘で飛ぶ姿は多くの子供たちの憧れとなった。そのメリーのそばにいる親友・バートは煙突掃除夫や大道芸人、絵描き、凧売りなどいつも違う仕事をしており、バンクス家の子供達と関わっていく。「チム・チム・チェリー」「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」など、誰もが口ずさめる名曲を盛り上げる陽気なバートをWキャストで演じるのは、俳優の柿澤勇人。劇団四季での経験を経て、『スリル・ミー』『デスノート The Musical』『フランケンシュタイン』など話題作へ出演し続ける柿澤に、同作への意気込みや、これまでの経験について話を聞いた。○どんなにきつくても、求める一瞬がある――柿澤さんは、以前ニューヨークに行った際に、着いた当日に『メリー・ポピンズ』を観劇されたそうですね。7~8年前にニューヨークに旅行したのですが、作品をリストアップしてくれた現地の友達には、「入国した日は疲れているだろうから、何も観ない方がいいよ」と言われていたんです。でもサブウェイで上がったらマンハッタンの42丁目に出て、「せっかくだから何か観たい」という気分になり、『メリー・ポピンズ』を観ました。まさか数年後に自分がやるとはまったく思ってなかったので、何か縁があったのかな、なんて思いました。――ご覧になったときってどういう感想を持たれました?華やかなエンターテインメントでしたし、改めて楽曲の素晴らしさも感じました。どの曲を切り取っても、1回は聴いたことがありますし、あたたかい気持ちになって帰れます。あとは、フライングがあるんですよね。壁をつたって一周するなんて、他にないと思いました。ただ今回、ワイヤーで吊られるのは僕ですから、本当に命がけです(笑)。いや本当に、怖いんですよ。――高いところは苦手なんですか?そこまで苦手ではないんですが、逆さになるし、命がけの気分ですよ!『ライオンキング』でフライングを1回やっているので経験はありますが、網元の方々と信頼関係を持って任せるしかないです。さらにダンスもタップもありますから、盛り沢山ですね。――今までに出演されたなかで、そこまでハードな作品はありましたか?20歳の時に出演した『人間になりたがった猫』というファミリーミュージカルは、タップこそありませんでしたが、すごく踊っていました。その時も死ぬほど稽古したんですけど、それ以降はもう踊らないと思っていたので、ここへきて……と思いました(笑)。――踊りもあり、高いところでのタップもあり、ワイヤーアクションもありで、今まで史上最高難易度に近い大変さ、でしょうか?そうかもしれないですね。――そういった大変な思いをしても、舞台に立ち続ける、原動力はどのようなところにあるんでしょうか?うーん、難しいですね。しんどい割合の方が、全然多いです。「楽しい」と思うのは、たぶん本当に、一瞬なんです。結局、芝居って虚構じゃないですか。そこにいるのは僕ではなく、役なわけで、全部嘘。でも嘘をやり続けて、ふとした時に、本当に本心で会話ができる瞬間がある。楽しいのは、その時です。よく「大きな声が出て、歌えて、気持ちいいでしょう」と言われますが、舞台上ではまったく思ったことがありません。カラオケは大好きですが、舞台上ではお金をもらっている責任もあるし、歌は芝居だと思っています。きつい曲を歌っている時はきついし、楽しい曲を歌っているときも、大概きついです(笑)。――それだけきつくても、楽しい一瞬を求めてしまうんですか?そうなんです。完璧な楽しさを目指すとしたら、果てしないですよ。「完璧だ」と思ったら、たぶんもう、役者をやっていないかもしれないです。――今回の作品の中では、そういう瞬間を掴めそうだなという予感はありますか?今回は、挑戦だと思います。芝居としてとらえるか、エンターテインメントだととらえるのか。後者だと思っていますが、エンターテインメントだとしたら、自分はどうやって役者として向き合わなきゃいけないのか、挑戦になると思います。――会見でもおっしゃっていましたが、柿澤さんが出演される作品は結構心情をさらしたりとか、人を殺したりすることが多い印象があるので、そういう意味では新しい作品なのかなとも思いました。陰に陰に行く方が、僕の性格的には楽なんです。出すところまで出すというのは、技術的にはたぶん簡単で。でも、人を楽しませたり、あたたかい気持ちになってもらったりするのは、すごく難しいと思います。「それっぽく」という気持ちでやったら、とんでもなく嘘っぽくなるし……そこはやはり、芝居が大事なのかな。すごく苦しむと思います。子役の子たちも本当にピュアなので、彼らと対峙するのも勉強の日々になりそうです。●藤原竜也さんは血管切れそう○稽古場に入ったら「負けない」――柿澤さんは今、日本のミュージカルシーンでとても大きな役割を果たしていらっしゃると思うんですが、自分がミュージカルをやるときに心掛けているようなことはありますか?蜷川(幸雄)組だろうとミュージカルの現場だろうと、とにかく自分が考えたことを100%出す、ということです。稽古場に入ったら「負けない」という気持ちを持ちます。それは蜷川さんに教わったことですし、ミュージカルの稽古もそうあるべきだと思います。蜷川組の稽古場ではみんな、自分が出ていないシーンを本気で観ているんです。それで内心、「俺だったらこうする」とか、「あ、こいつの役食えるな」とか考えている。本当に残酷ですけど、そうなんですよ。いざ蜷川さんが「それじゃだめだ。おい、誰か他にいないのか」と他の役者に語りかけると、「はい、俺にやらせてください」と演じてみせた人が、「お前の方がいいな」と言われて、役が変わるような現場です。だから、ミュージカルもそうあっていいんじゃないかな、ということも思います。稽古場は、それくらい勝負するところなんじゃないかと思うので、僕はどこの作品でも台本読みでも、100%出すことを心掛けています。――自分を100%出すのってなかなか難しいですよね。めちゃくちゃ難しいです。でも、現場で100%出してる人はやっぱり生き残っているんですよね。『アテネのタイモン』でご一緒した藤原竜也さんも、横田栄司さんも、吉田鋼太郎さんも、150%で来ます。竜也さんなんて、台本読みの段階から血管切れそうですから。でも、やっぱり圧倒されるし、魅力的なんです。ただ「やっぱり竜也さんはすごいよね」で終わってしまったら、自分が出る意味がない。同じ舞台に立つのだったら、先輩だろうがなんだろうが「勝たなきゃいけない」という気持ちでやってきたので、ミュージカルでも、僕はそういう気持ちで臨んでいこうと思っています。かといって、ギスギスしたいというわけではありません。芝居はコミュニケーションの場でもあるわけですから、勝負した分、良いコミュニケーションができる稽古場だったら、面白いですよね。稽古場を出たら、和気あいあいとすればいいですし。○アキレス腱を切った経験で思ったこと――2016年の7月に、ミュージカル『ラディアント・ベイビー〜キース・ヘリングの生涯』でアキレス腱を切って入院されていたとき、「柿澤勇人くん、君は世界で一番タフな俳優になるんだ」というメッセージをもらったとTwitterに投稿されていましたが、あれも蜷川さんの舞台が関係されていたんですか?あれは蜷川さん演出の『海辺のカフカ』に出てくる台詞に関係したメッセージです。僕が演じていたカラスという役が、カフカ少年に「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年にならなくちゃいけないんだ」と言って、送り出すんですよ。僕がちょうどアキレス腱を切って入院した時に、藤木直人さんが蜷川さんの遺作に出演されていて、『海辺のカフカ』のスタッフもキャストも沢山出ていたので、寄せ書きを病院に送ってくれました。その真ん中に、藤木さんがカラスの台詞をなぞって「君は世界一タフな俳優になるんだ」と書いてくれたんです。――蜷川さんの現場にいた人たちが、皆さんで支え合っているんですね。みんなやっぱり地獄を見ているから、愛があります。僕が蜷川組の先輩に「ここがわからない」と色々聞くと、すごく親身になって丁寧にアドバイスをくださって。蜷川さんにボコボコにされてきているので、優しいですよね(笑)。――ボコボコになっても凹まないですか?凹みますよ、毎晩一人で泣いていました。でもあの経験があってから、やっぱり変わりましたね。すごく大きな出会いでした。――いろいろな作品を経て、30歳をむかえられたと思いますが、30代の抱負を教えてください。19歳からの役者人生、10年経ちました。本当に突っ走ってきて、いい経験もあったし、嫌な経験もあったし、とにかく150%アクセルべた踏み、くらいで生きてきた感覚があります。それはそれで間違ってなかったと思うのですが、2016年の『ラディアント・ベイビー』でアキレス腱を切るケガをしてしまって、そこからは「無理しすぎなくてもいいんじゃないかな」と思うようになりました。もちろん一生懸命頑張るけど、メリハリをつけないと、本当に倒れてしまう。20代は猪突猛進に走っていたので、今後はもう少し視野を広げて、芝居を楽しめるようになれば、と思っています。■柿澤勇人1987年10月12日生まれ、神奈川県出身。2007年に劇団四季の養成所に入所し、同年デビュー。『ライオンキング』(08)、『春のめざめ』(09)など立て続けに主役を務める。退団後は『スリル・ミー』(11〜14)、『デスノート The Musical』(15、17)、『ラディアント・ベイビー〜キース・ヘリングの生涯』(16)、『フランケンシュタイン』(17)など話題のミュージカルで主演。『海辺のカフカ』(15)、『アテネのタイモン』(17)など、ストレートプレイでも活躍する。○ミュージカル『メリー・ポピンズ』出演:濱田めぐみ・平原綾香/大貫勇輔・柿澤勇人/駒田一・山路和弘/木村花代・三森千愛/島田歌穂・鈴木ほのか ほか東京公演:東急シアターオーブ3月25日〜5月7日 ※プレビュー公演:3月18日〜24日大阪公演:梅田芸術劇場メインホール5月19日〜6月5日●【プレゼント】柿澤勇人さんサイン入りチェキ<応募〆:2月7日>柿澤勇人のサイン入りチェキを1名様にプレゼントします。■応募期間:2018年2月3日から2018年2月7日23:59まで■内容:柿澤勇人サイン入りチェキプレゼント■当選人数:1名様■応募方法1.マイナビニュースエンタメch公式Twitterをフォロー2.応募ツイートをリツイート。当選者には応募締め切り後、マイナビニュースエンタメch公式Twitterからダイレクトメッセージにて、送付先情報(送付先住所、受取人氏名、電話番号)を伺います。※ダイレクトメッセージ送信後48時間以内にご連絡のない場合や、フォローを外された場合(その場合ダイレクトメッセージを送付できません)は当選を無効とさせていただきます。当選条件日本国内にお住まいの方 <個人情報取扱いについてのご注意> 応募にあたって以下を必ずお読みください。応募には以下の「個人情報取扱いについて」に同意いただく必要があります。「個人情報取扱いについて」に同意いただけない場合はプレゼント抽選の対象となりません。(1)個人情報取扱いについて:マイナビでは個人情報保護マネジメントシステムを構築し、正しい個人情報の取扱および安全管理につきましてできるだけの体制を整え、日々改善に努めています。当社が運営するマイナビニュースにおいて、読者の皆様からお預かりする個人情報は、プレゼントの発送などに利用いたします。(2)開示等、個人情報の取り扱いについてのお問い合わせ:株式会社 マイナビ ニュースメディア事業部 編集部 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1パレスサイドビル 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2018年02月03日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、スタートです。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。 ちなみに、私のクローゼットは『記憶の一着』だらけ。自分なら何を紹介するか、この連載が終わるまでにじっくり考えてみることにします。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。また、参加者全員が「思い出の服」をドレスコードとして身につけ、新しいファッションカルチャーを発信する、世界初の服フェス『instant GALA(インスタント・ガラ)』のクリエイティブディレクターに就任。イベントの公式ウェブサイトは2月中旬にオープン予定。最新情報は赤澤えるのSNSをチェック。
2018年01月30日「澤さんは長女のことを本当にかわいがっています。先日も『この子は私の娘ということで、周囲からいろいろと期待されると思う。でも、サッカー選手にならなくてもいい。ただ健康で好きなことを頑張ってほしい。それでどんな形であれ、世界で活躍できる人間になってくれたら嬉しい』と笑っていました」(サッカー関係者) 1月9日、第一子となる長女を出産した澤穂希(38)。女子サッカー界のレジェンドが現役引退してから1年8カ月。引退後の彼女は「ベガルタ仙台」の広報部長を務める夫・辻上裕章氏(40)とともに、仙台で暮らしていた。38歳にしてなでしこジャパンのスーパースターから一児のママとなった澤だが、そこには“意外な誤算”があったという。 「彼女は出産前『出産って本当に大変。覚悟しておいたほうがいい』と脅かされていたんです。でも実際に出産してみるとものすごい安産。しかも育児もあまり手がかからない。娘さんは授乳中以外ほぼ寝ているような子で、夜泣きもしない。あまりの“優等生ぶり”に周囲も『レジェンドの子はやっぱり違う』と驚いています。澤さんも『思っていたより楽』と拍子抜けした様子で、元気がありあまっているようです」(前出・サッカー関係者) そんな時間を持て余している彼女に目を付けたのが、女子サッカー日本代表の高倉麻子監督(49)だ。就任2年目となる高倉監督だが、新生なでしこジャパンは低迷中。そこでチーム再建のため高倉監督が白羽の矢を立てたのが、澤だった。 「澤さんと高倉監督は91年から98年まで『読売ベレーザ』のチームメイトとしてプレーしていました。同じ釜の飯を食べた仲だけに、高倉監督は彼女の“ピッチの外での影響力”も十分知っています。だから澤さんの手があいていると知った高倉監督は『低迷する今の日本女子サッカー界を救えるのは、澤しかいない』と言っているそうです。澤さんも“再オファー”自体は嬉しいでしょうが、悩ましいところでしょう」(別のサッカー関係者) さすがに出産半年で“現役復帰”とまではいかないだろうが……。レジェンドなら“まさかのサポートメンバー入り”もありえるかも!?
2017年09月02日