おいしいお茶葉はそれなりの値段がするものですが、日々の貧乏生活の中では、そんなにいいものをしょっちゅう買うことはできません。そこで今回は「安いお茶葉でおいしい煎茶を飲む方法」について、東京・下北沢の日本茶専門店「つきまさ」の日本茶インストラクター、岩井利恵さんにお話をお聞きしました。――安いお茶葉でもなんとかこれからもおいしくお茶を飲んでいきたいと思っています。入れ方のコツがあれば教えてください。「高級な茶葉はぬるめのお湯でじっくりと蒸らしますが、安いお茶葉なら、グツグツに煮えたぎるようなお湯でサッと入れるのがいいでしょう。煎茶に限らず、香りに特徴のあるほうじ茶や、玄米茶も熱湯がいいですよ」――そうなんですか。安いお茶葉だと思って、逆に長い時間、蒸らしていました。その方が味が出そうな気がして。「安いお茶は苦み成分が多いですから、あまり蒸らさない方がいいんです。あとはつぎ方ですが、きゅうすの底にお茶が残らないようにしっかりと切ってください。最後の方に残った濃いお茶にはうま味があるので、それを残さず楽しんでいただきたいからです。また、これは2回目のお茶をおいしく飲む方法でもあります」――なるほど。それは昔、僕もおばあちゃんに言われたような気がします。ほかにも安いお茶を楽しむ方法があれば教えてください。「そうですね、もし緑茶の味に飽きてきたら、茶葉をフライパンでいってみてはいかがでしょうか。いった茶葉でお茶を入れれば、焙じ(ほうじ)茶になるので、違った風味が楽しめます。あとは、楽しむのというのとはちょっとちがうかもしれませんが、冷蔵庫などに入れておけば消臭効果もありますよ」――あ、そういう使い方もあるんですね。勉強になります。「ただし、おいしいお茶の入れ方は茶葉の特徴にもよるところが大きいので、もしこだわりを持ってお茶を入れたいのなら、生産者の方に教えてもらったり、自分なりの入れ方をじっくりと研究してみるといいですね」――ありがとうございました。お茶を蒸らすようにじっくりと研究してみます。安いお茶といえども、それなりの工夫で楽しむことはできそうです。ちなみに「つきまさ」さんは、静岡産を中心としたさまざまな種類のおいしいお茶と、季節によって変わるお茶うけのお菓子が魅力のお店。たまにはこういうお店でゆったりとしたひと時を過ごしたいものです。(根岸達朗 /プレスラボ)【関連リンク】日本茶専門店「つきまさ」若者の街「下北沢」にひっそりと居を構えますファミレスのドリンクバー、どれだけ飲めば元を取れるの?良い子はマネをしないでくださいね
2009年08月12日