ダンサー・舞踊家にして、俳優としても活躍する田中泯と、海外でも精力的に活動する新田真剣佑が出演する日本発「スター」オリジナルドラマシリーズ『フクロウと呼ばれた男』(全10話)が、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で4月24日より独占配信される。本作より、田中演じる国家の黒幕“フクロウ”こと大神龍太郎の古希を祝うパーティーのシーン(本編映像)が公開された。本作の1話に登場するこのシーンは、ホテルのパーティー会場のきらびやかな部屋に、大神家一族と黒いスーツを身にまとった政治家や財界人と思わしき人々らが集まっている。そこに突如現れた内閣総理大臣(原田美枝子)は、誕生日の祝辞を述べ乾杯のあいさつをすると、ものの数分で去っていく。分刻みの多忙なスケジュールの総理がわざわざ出向くことに、参加者たちが驚く様子はなく、むしろ「総理大臣の椅子は大神さんあってのことだからな」と、総理を動かすほどの人物であることに納得している様子。一方、笑顔の家族写真の裏に隠れた大神家の家族関係が垣間見える。「父さん、おめでとう」という掛け声で登場したのは、大神家の次男・大神龍(新田)。「帰国のあいさつは?」とやんわりと叱る龍太郎の問いに笑みを浮かべながら「ごめんなさい、ただいま帰りました」と答え、龍が現れることで一家全員が駆け集まっては喜ぶ姿が収められている。どんな大きな事件もスキャンダルも裏でコントロールしてきた龍太郎が、プライベートの場面ではどのように家族と向き合っているか、龍太郎が率いる大神家の関係性はもちろん、龍に対する家族らの“特別扱い”感も感じ取れるシーンとなっている。■配信スケジュール4月24日:1話〜5話5月1日:6話〜7話5月8日:8話〜10話(最終話)
2024年04月19日4月24日(水) より独占配信される、ディズニープラス「スター」のオリジナルドラマシリーズ『フクロウと呼ばれた男』の新たな場面写真が公開された。本作は、ディスニープラスが新たに挑戦する、国家の裏側・タブーに切り込んだ社会派政治ドラマシリーズ。公開された場面写真は、政治家や財界のトップを数々の大スキャンダルの中で導いてきた黒幕“大神龍太郎”(田中泯)の存在感を放つシーンの数々。“フクロウ”と呼ばれるフィクサーだけあって、限られた光のなかでもその強いカリスマ性を醸し出している。そんな龍太郎が、唯一思い通りに操ることができないのが家族。真っ向から「世を正したい」と正反対に行動する龍(新田真剣佑)をはじめ、父親に憧れを抱くがトラブルばかり起こしてしまう長男・一郎(安藤政信)、一見幸せそうな主婦ながら悩みを抱える長女・弓子(長谷川京子)、歌手・アーティストを夢見る次女・理沙子(中田青渚)の、4人の子どもに恵まれている。表向きは無敵な男に見えるが、物語が進むにつれてひとりの父親、ひとりの人間である龍太郎の心の揺らぎや人間臭さも見どころだ。田中は今回演じる役について「僕は芸術の中でもどちらかといえば前衛に挙手した人間で、この役はある意味でかけ離れているのかもしれません」と感想を述べ、「フィクサーとは大変興味深い存在で、ドキドキする立場が与えられました」と新たなキャラクターに挑む期待感を示している。<作品情報>『フクロウと呼ばれた男』4月24日(水) よりディズニープラス「スター」で独占配信『フクロウと呼ばれた男』メインビジュアルディズニープラス 公式サイト:
2024年04月19日田中泯、新田真剣佑共演のオリジナルドラマシリーズ「フクロウと呼ばれた男」より予告編とメインビジュアルが解禁された。本作は、あらゆるスキャンダルやセンセーショナルな事件を、時にもみ消し、時に明るみにさらして解決してきた黒幕/フィクサーを田中泯が演じ、その息子を新田真剣佑が演じるポリティカル・サスペンス。この度解禁となった予告編は、暗闇のトンネルで裸の男が何者かから逃げ走るシーンから始まり、冒頭からこの作品を象徴する緊迫感とサスペンス感が醸し出されている。「最悪か悪かの選択なら、悪を選ぶ」と語る、この国を裏で操る“フクロウ”と呼ばれるフィクサー・大神龍太郎と、「俺は、この国も、父さんの正義も信じない」と言う、父の生き方に逆らう息子・大神龍…。次期総理候補の息子の死をきっかけに、愛と欲望が渦巻く政界をめぐる陰謀に巻き込まれ、「この国のために、為すべきことを為す」とばかりに、“真の正義”をかけてぶつかり合う親子を中心に、2人を取り巻く一癖も二癖もあるキャラクターたちの姿が収められている。併せて解禁されたメインビジュアルでは、大神龍太郎と龍の、対極的な人物像が表されている。視線をそらしながら、背後の深い闇の中でそびえる大神龍太郎(田中泯)と、まっすぐにこちらに眼を向け、差し込む光に照らされる大神龍(新田真剣佑)。そんな親子の下で、国会議事堂と崩壊した東京の夜景に火の粉がふりかかり、まるで国が政界に押しつぶされているような様子が映し出されており、本作の世界観を表現した仕上がりとなっている。さらに、21人の追加キャストが一挙解禁。龍太郎の部下・真島憲一役に二階堂智、API通信のジャーナリスト・サラ・ローレンス役にハイディ・バーガー、高利貸しのリーダー・タカ役に池田良、弓子の夫で貿易会社の為替トレーダー・影山昌弘役に結城貴史、一郎の妻でイサムの娘・大神沙帆役に柳英里紗、一郎の愛人でクラブのホステス・川端ナミ役にあこ、大進新聞の記者・田中泉役に大坊健太、理沙子の音楽プロデューサー・村上ケン役に尚玄、理沙子の恋人・瀬呂耕史役に淵上泰史、NPO法人のスタッフ・日野アキラ役に忍成修吾、理沙子のマネージャー・遠藤ワタル役に土屋キュウ、竹内の妻・竹内久美子役に久藤今日子、クラブのホステス・太田カオリ役に浦浜アリサ、弓子の元職場上司・中村ハル役に大西信満、アメリカ育ちの陰謀論者マックス・ムラタ役に野村祐人、川端ナミの客・前田シゲオ役に川瀬陽太、農家の男・鈴木役に吉澤健、丸山の弟で建設会社の社長・丸山政志役に中野英雄、クラブのママ・長谷川スミコ役に木村多江、大神沙帆の父で大物の政治家・イサム役に長塚京三。そして、初共演にして役柄では反発し合う親子を演じた田中泯×新田真剣佑より、コメントが到着。田中さんは、「フィクサーとは大変興味深い存在でドキドキする立場が与えられました。『フクロウと呼ばれた男』大神龍太郎と息子の龍との距離感、初共演ながら真剣佑さんと記憶に残る時が作れたのでは!と思っています」と、黒幕“フクロウ”を演じ切った感想とともに、初共演の新田さんとの現場をふり返った。一方、新田さんは、「撮影中は作品のテーマとなる『正義』とは何かを考えながら演じました。父親役の田中泯さんとは初共演でしたが、現場では優しく接していただき、大変楽しい日々を過ごす事ができました」と、役作りで大切にしていたことや田中さんとの共演について語った。田中泯(大神龍太郎役)家族を殆どかえりみず走ってきた男は気がつけば、世界の矛盾が自分に最も近い環境に迫っている。僕は芸術の中でもどちらかといえば前衛に挙手した人間で、この役はある意味でかけ離れているのかもしれません。フィクサーとは大変興味深い存在でドキドキする立場が与えられました。『フクロウと呼ばれた男』大神龍太郎と息子の龍との距離感、初共演ながら真剣佑さんと記憶に残る時が作れたのでは!と思っています。見たら是非感想を聞きたいような気分なのです。新田真剣佑(大神龍役)今回、僕が演じた大神龍という役は権力を嫌い正義を貫こうとする人間です。撮影中は作品のテーマとなる「正義」とは何かを考えながら演じました。父親役の田中泯さんとは初共演でしたが、現場では優しく接していただき、大変楽しい日々を過ごす事ができました。騙し合いの連続に、先の読めない展開で手に汗握る事間違い無しです。『フクロウと呼ばれた男』ぜひ楽しみにしていてください。「フクロウと呼ばれた男」は4月24日(水)よりディズニープラス「スター」にて独占配信。(シネマカフェ編集部)
2024年04月12日ダンサー・舞踊家にして、俳優としても活躍する田中泯と、海外でも精力的に活動する新田真剣佑が出演する日本発「スター」オリジナルドラマシリーズ『フクロウと呼ばれた男』(全10話)が、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で4月24日より独占配信される。本作の映像初解禁となる予告編が解禁となった。本作は、あらゆるスキャンダルやセンセーショナルな事件を、時にもみ消し、時に明るみにさらして解決してきた黒幕/フィクサー、その名も“フクロウ”こと大神龍太郎(田中)。「道筋を正すため」と暗躍を繰り返す父親に反して、対極な生き方で「正義」を掲げる大神龍(新田)。この親子を軸に、国家の裏側・タブーに切り込んでいくポリティカル・サスペンス大神家と親交の深かった次期総理候補の息子が謎の死を遂げ、龍太郎は国家の裏側から、龍は真正面から、政界に潜む巨悪の正体へと近づいていく。金、名声、女、権力…あらゆる欲がうごめく世界で、それぞれがたどり着いた衝撃の結末とは?予告編は、暗闇のトンネルで裸の男が何者かから逃げ走るシーンから始まり、冒頭からこの作品を象徴する緊迫感とサスペンス感が醸し出されている。「最悪か悪かの選択なら、悪を選ぶ」と語る、この国を裏で操る“フクロウ”と呼ばれるフィクサー・大神龍太郎と、「俺は、この国も、父さんの正義も信じない」と言う、父の生き方に逆らう息子・大神龍。次期総理候補の息子の死をきっかけに、愛と欲望が渦巻く政界をめぐる陰謀に巻き込まれ、「この国のために、為すべきことを為す」とばかりに、“真の正義”をかけてぶつかり合う親子を中心に、2人を取り巻く一癖も二癖もあるキャラクターたちの姿が収められている。あわせて解禁されたメインビジュアルは、龍太郎と龍、対極的な2人を象徴的に表現。視線をそらしながら、背後の深い闇の中でそびえる龍太郎と、まっすぐにこちらに眼を向け、差し込む光に照らされる龍。そんな親子の下で、国会議事堂と崩壊した東京の夜景に火の粉がふりかかり、まるで国が政界に押しつぶされているような様子が描かれ、本作の世界観を表現している。田中は「フィクサーとは大変興味深い存在でドキドキする立場が与えられました。『フクロウと呼ばれた男』大神龍太郎と息子の龍との距離感、初共演ながら真剣佑さんと記憶に残る時が作れたのでは!と思っています」と、黒幕“フクロウ”を演じ切った感想と共に、初共演の新田との現場を振り返っている。一方、新田は「撮影中は作品のテーマとなる“正義”とは何かを考えながら演じました。父親役の田中泯さんとは初共演でしたが、現場では優しく接していただき、大変楽しい日々を過ごす事ができました」と語っている。■主な登場人物“フクロウ”と呼ばれる黒幕/フィクサー・大神龍太郎:田中泯龍太郎の次男・大神龍:新田真剣佑龍太郎の妻・大神杏子:萬田久子龍太郎の長男・大神一郎:安藤政信龍太郎の長女・影山弓子:長谷川京子龍太郎の次女・大神理沙子:中田青渚自由新進党幹事長・竹内創:中村雅俊内閣総理大臣・渡辺しおり:原田美枝子財務大臣・西條宗助:大友康平厚生労働大臣政務官・丸山ひろし:益岡徹■新たに発表されたキャスト龍太郎の部下、真島憲一:二階堂智API通信のジャーナリスト、サラ・ローレンス:ハイディ・バーガー高利貸しのリーダー、タカ:池田良弓子の夫で貿易会社の為替トレーダー、影山昌弘:結城貴史一郎の妻でイサムの娘、大神沙帆:柳英里紗一郎の愛人でクラブのホステス、川端ナミ:あこ大進新聞の記者、田中泉:大坊健太理沙子の音楽プロデューサー、村上ケン:尚玄理沙子の恋人、瀬呂耕史:淵上泰史NPO法人のスタッフ、日野アキラ:忍成修吾理沙子のマネージャー、遠藤ワタル:土屋キュウ竹内の妻、竹内久美子:久藤今日子クラブのホステス、太田カオリ:浦浜アリサ弓子の元職場上司、中村ハル:大西信満アメリカ育ちの陰謀論者、マックス・ムラタ:野村祐人落ち目のスターシンガー、シーナ:片山萌美川端ナミの客、前田シゲオ:川瀬陽太農家の男、鈴木:吉澤健丸山の弟で建設会社の社長、丸山政志:中野英雄クラブのママ、長谷川スミコ:木村多江大神沙帆の父で大物の政治家、イサム:長塚京三■田中泯(大神龍太郎役)のコメント家族を殆どかえりみず走ってきた男は気がつけば、世界の矛盾が自分に最も近い環境に迫っている。僕は芸術の中でもどちらかといえば前衛に挙手した人間で、この役はある意味でかけ離れているのかもしれません。フィクサーとは大変興味深い存在でドキドキする立場が与えられました。『フクロウと呼ばれた男』大神龍太郎と息子の龍との距離感、初共演ながら真剣佑さんと記憶に残る時が作れたのでは!と思っています。見たらぜひ感想を聞きたいような気分なのです。■新田真剣佑(大神龍役)のコメント今回、僕が演じた大神龍という役は権力を嫌い正義を貫こうとする人間です。撮影中は作品のテーマとなる「正義」とは何かを考えながら演じました。父親役の田中泯さんとは初共演でしたが、現場では優しく接していただき、大変楽しい日々を過ごす事ができました。騙し合いの連続に、先の読めない展開で手に汗握る事間違い無しです。『フクロウと呼ばれた男』ぜひ楽しみにしていてください。■配信スケジュール4月24日:1話〜5話5月1日:6話〜7話5月8日:8話〜10話(最終話)
2024年04月12日田中泯と新田真剣佑が初共演を果たす、ディズニープラスの日本発「スター」オリジナルドラマ「フクロウと呼ばれた男」が4月24日(水)より独占配信。この度、田中さん演じる“フクロウ“と呼ばれる黒幕/フィクサー、大神龍太郎の家族となる大神家4人と、彼を取り巻く政治家4人が解禁となった。「ガンニバル」をはじめ、インパクト溢れる日本オリジナルドラマの話題作を次々に配信しているディズニープラスが、国家の裏側・タブーに切り込んだ社会派政治ドラマという新ジャンルに挑戦。あらゆるスキャンダルやセンセーショナルな事件を、ときにもみ消し、ときに明るみにさらしてきた“フクロウ”と呼ばれる黒幕/フィクサー、大神龍太郎を田中さん、ダークヒーローさながら「道筋を正すため」と暗躍を繰り返す父親に反して、対極な生き方で「正義」を掲げる息子・大神龍を新田さんが演じる。そして一家の母親で、ひたすら夫を支えてきた妻の杏子役に萬田久子。幼少期から父親のパワーと存在感に憧れを抱くが、トラブルばかり起こしてしまうビジネスマン・長男の一郎役に安藤政信。2人の子どもを育てる主婦で、一見幸せに見えるも色々な悩みを抱える長女の弓子役に長谷川京子。大神家の末っ子で、歌手・アーティストを夢見る次女の理沙子役に中田青渚。また、かつて龍太郎とは敵同士だった、次期総理候補の筆頭でもある自由新進党幹事長の竹内創役に中村雅俊。龍太郎の力で様々なスキャンダルを乗り越え、国を良くするために身を捧げる内閣総理大臣の渡辺しおり役に原田美枝子。自分のことばかり考えていて、オモチャを欲しがるように権力も欲しがる財務大臣の西條宗介役に大友康平。政界の名家・丸山家の長男だが、政治的でも野心家でもなく失言も多い厚生労働大臣政務官の丸山ヒロ役に益岡徹が決定した。龍太郎の周りで暗躍する“政治家”の面々、どんな大きな事件もスキャンダルも裏でコントロールしてきた龍太郎が唯一思い通りに操ることができない“家族”の存在と、次から次へと勃発する問題。複雑な人間関係が交差していく物語はもちろん、超豪華キャストが生み出す化学反応、そして海外と日本の実力派クリエイター陣が手を組んで展開していく、世界水準の日本発「スター」オリジナルドラマシリーズに期待が高まる。「フクロウと呼ばれた男」は4月24日(水)より1話~5話をディズニープラス「スター」にて独占配信。5月1日(水)に6話~7話、5月8日(水)に8話~最終10話を配信(全10話)。(シネマカフェ編集部)
2024年04月05日俳優の田中哲司(58)が、所属事務所の鈍牛倶楽部を退社していたことが2日、わかった。ORICON NEWSの取材に対して、同事務所は「退社は事実」と認めた。田中は1966年2月18日生まれ、三重県出身。日本大学芸術学部卒業後、蜷川カンパニーなど舞台を中心に活動して以降、テレビ朝日系ドラマ『緊急取調室』シリーズや、フジテレビ系ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』、TBS系ドラマ&映画『SPEC』シリーズ、舞台『オレアナ』など、さまざまな作品に出演してきた。2014年9月、仲間由紀恵と結婚。18年には一卵性の双子男児が誕生していた。
2024年04月02日田中泯と新田真剣佑が出演、ディズニープラス「スター」のオリジナルドラマシリーズとして製作が発表されていた「House of the Owl」(原題)が、この度、邦題「フクロウと呼ばれた男」として4月24日(水)より独占配信決定。国家の裏側・タブーに切り込んだ社会派政治ドラマという新ジャンルに挑戦する。あらゆるスキャンダルや、センセーショナルな事件を、ときにもみ消し、ときに明るみにさらして解決してきた国家の黒幕、その名も“フクロウ”こと大神龍太郎。ダークヒーローさながら「道筋を正すため」と暗躍を繰り返す父親に反して、対極な生き方で「正義」を掲げる、大神龍。そんな大神家と親交の深かった次期総理候補の息子が謎の死を遂げ、龍太郎は国家の裏側から、龍は真正面から、政界に潜む巨悪の正体へと近づいていく――。「道筋を正す」“父”田中泯と「世を正したい」“子”新田真剣佑主人公の大神龍太郎を演じるのは、世界的ダンサーにして名バイプレイヤーとしても知られる田中泯。龍太郎の息子・大神龍役は、数々のヒット作に出演し、現在は海外でも精力的に活動する新田真剣佑が演じる。田中泯「道筋を正す」ために暗躍する父と、真っ向から「世を正したい」と行動する息子、正反対の親子が同じ事件を転機にそれぞれ動き出す。今回解禁されたティザービジュアルには、まさに“フクロウ”のような鋭い眼光でこちらを見つめる龍太郎の姿が。「その眼は、この国の闇を見とおす。」というコピーが象徴するように、国家の黒幕として暗躍する田中さん演じる龍太郎に期待が高まるビジュアルとなっている。本作のエグゼクティブ・プロデューサーと脚本を務めるのは、ヒットドラマ「時をかける愛」などで知られ、日本とアジア諸国発信のコンテンツ制作と配給を手掛けるアイコニック・ピクチャーズのデビッド・シン。アジアで25年以上、大手映画、テレビ、メディア企業の上級管理職を歴任してきた彼が、日本人スタッフ&キャストだけでは描けなかった禁断のテーマに挑み、ディズニープラスだからこそできる日本と海外の良さを掛け合わせた作品を作り上げる。シンは「このユニークな作品に命を吹き込むために、日本と海外の才能が素晴らしいコラボレーションをしてくれました」と自信をのぞかせている。また、演出を担当するのは、『宇宙兄弟』『聖の青春』『パラレルワールド・ラブストーリー』の森義隆、『月』『舟を編む』『愛にイナズマ』の石井裕也、『Noise ノイズ』『ぜんぶ、ボクのせい』『Winny』の松本優作といった映画作家たち。様々な作品で魅力的な人間ドラマを描いてきた3名が、複雑に絡み合うストーリー展開やスリリングな描写を織り交ぜながら、ディズニープラスならではの壮大なスケールのオリジナルドラマシリーズを盛り上げる。メイン演出を担当した森監督は、「すべてのシーンに100パーセント肉体を投げ出す、泯さんにしか出来ない演技に日々心を震わされました」「真剣佑さんは、余計な加飾や計算を削いで、高い集中力と内に秘めた圧倒的な繊細さでシーンに入り込んでいく。すごい俳優です」と、メインキャストの田中さんと新田さんを大絶賛。特殊な関係性の親子役として徹底的に向き合い“真剣勝負”を果たした2人を、「本当の親子のようでした」とふり返っている。新田真剣佑豪華キャストが生み出す化学反応、そして海外と日本の実力派クリエイター陣が手を組んで展開される、世界水準のオリジナルドラマシリーズとして期待が高まる。コメント全文◆デビッド・シン(エグゼクティブ・プロデューサー&脚本)日本の政治的陰謀や疑惑をユニークなものにしているのは黒幕と呼ばれるような権力者の役割です。彼らはビジネス、政治、エンターテインメント等多くの分野で重要な役割を果たしてきました。この物語は完全に架空のものですが、登場人物は私が日本で働き、生活してる間に出会った多くの方々にインスパイアされてます。ビジネスマンとしてこの国で働いていた際に理解できなかったことや多くの取引の裏に隠された力を感じることがありました。外国人だけでなく、多くの日本人にとっても、謎に包まれてると感じているのではと思ったので権力と影響力をふるう謎めいた人物に興味を持ちました。私が挑戦したかったのはハリウッド式の物語作成法で、現代日本の作品を作ることでした。この作品は色々な意味でハイブリッドな作品といえます。演技、セット、撮影、ストーリーの広がりなど高いプロダクションバリューが必要でした。このユニークな作品に命を吹き込むために日本と海外の才能が素晴らしいコラボレーションをしてくれました。◆森義隆(メイン演出)泯さんと演出陣で握り合った龍太郎という人物の根幹は「政治と社会への強烈な憤り」です。それを一緒に形作っていくにあたって泯さんから出たワードがどれも刺激的でした。「知性の世界に住まう呪術師」「場面の王」「世界の生贄」。ご自分を「俳優としては駆け出し」と謙遜されながら、すべてのシーンに100パーセント肉体を投げ出す、泯さんにしか出来ない演技に日々心を震わされました。撮影中の真剣佑さんは「どのくらい深みに近づくか」という、まさにご本人の言葉通りの姿勢で作品に向き合っていました。余計な加飾や計算を削いで、高い集中力と内に秘めた圧倒的な繊細さでシーンに入り込んでいく。その揺らぎの連続で、父の血ゆえに龍という青年が抱える、マグマのような怒りと孤独の深みに一歩一歩近づいていく。それはものすごく大胆で果敢なアプローチです。すごい俳優です。本作での二人の共演シーンはまさに真剣勝負でした。その撮影を終えた後、それぞれに「まぎれもなく息子だった」「自分の父がそこにいた」と、少ない言葉で互いの興奮を伝え合う二人が、また本当の親子のようでした。「フクロウと呼ばれた男」は4月24日(水)より1話から5話まで、5月1日(水)より6話と7話、5月8日(水)に8話から最終10話までディズニープラス「スター」にて配信。(シネマカフェ編集部)
2024年02月27日木南晴夏が主演を務める「セクシー田中さん」の6話が11月26日に放送。これまで数々の失礼な発言を披露してきた笙野が田中さんを助けようと奮闘する姿に「泣くことになると思わなかった」や「胸が熱くなりました」などの声が上がっている。人気漫画家・芦原妃名子の同名漫画が原作の本作は、登場人物たちが出会ったことでポジティブな化学反応を起こしていく物語。ベリーダンサーとして活動する主人公・田中さんを木南晴夏、田中さんの同僚で彼女を全力で推す倉橋朱里を生見愛瑠、女性に対する偏見が強かったものの田中さんと出会って少しずつ変わっているサラリーマン・笙野浩介を毎熊克哉、笙野の同僚で朱里を好きな小西を前田公輝、田中さんの憧れの人でサバランの店主・三好を安田顕、ベリーダンススクールの講師・Miki先生を高橋メアリージュン、田中さんが憧れるベリーダンサー・愛子先生を未唯mie、朱里の元友人・進吾を川村壱馬が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。田中さん(木南晴夏)の憧れのベリーダンサー・愛子先生(未唯mie)のショーが、「Sabalan」で行われることに。田中さんと一緒に店を手伝うことになった朱里(生見愛瑠)と笙野(毎熊克哉)は、想定を超える客の集まりに驚く。また、田中さんは愛子先生が自分を覚えてくれていなかったことに、少し落ち込んでいた。しかし、舞台に立った途端に場の空気を変えてしまう愛子先生のダンスに、一瞬で魅了される。そして休憩中、ハーブウォーターを差し入れてくれた田中さんを見て彼女がSaliだと気づいた愛子先生は、一緒に踊りたい!と田中さんをステージへいきなり引っ張り出す。いつもの舞台とは違って、私服ですっぴんの状態ながら「このままでは、一生愛子先生に追いつけない」と心を決めた田中さんは、愛子先生に導かれるままにステージ上で自分を解放する。しかし、愛子先生とダンスした時の動画が拡散され、田中さんがベリーダンスをしていることが会社でも広まってしまい――というのが6話の展開。同僚たちが自分のことを好奇の目で見ていることに耐えられなくなった田中さんは、お腹が痛くなり出社できなくなってしまう。子どもの時は、何か言われても周囲の声に耳を塞ぐことで何とかしてきた田中さん。そんな田中さんにもいまでは両親以外の味方ができ、心配した朱里や笙野が田中さんを訪ねてくる。そして笙野は「みんなと同じように振る舞うのが苦手で私の存在が人を不快にしてるんだと思います」と言う田中さんに、「もし本当に会社で馬鹿にされたり、ネタにされてるならそれは田中さんの怠慢だと思います」「ズバリ宣伝不足です」「田中さんをちゃんと知れば、みんな田中さんを好きになりますよ。今もし好かれていないと思うなら、それは田中さんが自分を見せてないからですよ」と叱咤激励。時々失礼な発言が飛び出すものの、田中さんのことを慕い、心から励ます姿にSNSでは「めっちゃ面白かった。田中さんが頑張ってる姿が響いて笙野と朱里ちゃんが変われて、逆に二人からまた田中さんが変わる力を貰えてる関係尊いよね」や「笙野相変わらず失礼だけど良い事言うね~」、「笙野クソ不器用だけど良い奴だな…って思ってきた。最低男だと思ってたのに凄い」といった声が。その後、田中さんは教室のミニパーティーでトリを務めることに。しかし、会社の同僚たちの登場で田中さんはお腹が痛くなり舞台に立てなくなってしまう。舞台に穴を開けるわけにはいかず、Miki先生たちもオロオロするが、そんな窮地を救おうとダブラッカを習い始めた笙野が突然演奏を始める。さらに師匠である三好(安田顕)も加わり、パーティーは無事に終わるのだった。そんな田中さんの窮地を救おうと奮闘した笙野の姿に、「失礼だが最高だわ!ダブラッカの演奏で泣くことになると思わなかった」や「笙野と三好先生のアンサンブルに胸が熱くなりました」などの声が上がっている。また、同僚たちも田中さんを冷やかしにきたわけではなく、朱里に田中さんのダンスの魅力を聞いて実際に見てみたいと興味を持って来ていたことが判明。その後、笙野に言われた「自分を見せてない」という言葉を思い出した田中さんは、同僚たちを追いかけ次の舞台に誘ったり、翌日は他の同僚にも自分から挨拶をするなどの変化を見せており、次回以降も登場人物たちがどんな化学反応を引き起こし変化していくのか目が離せない。【第7話あらすじ】小西(前田公輝)と手をつないでマンションに帰った夜、進吾(川村壱馬)と鉢合わせしてプチパニックになった朱里は、自分の知らない間に進吾と小西が意気投合して飲みに行くことになったことを知り、動揺のあまり小西を傷つけるようなことを言ってしまう。その後、予定通り進吾と飲みに行くことにした小西は、朱里とケンカしたことを打ち明け、チャラさの影で昔から心にわだかまっていた悩みを告白。そしてそんな小西に共感した進吾は、朱里へのある伝言を託すのだった。また同じ頃、田中さんの家に押しかけた朱里も、小西へのモヤモヤした思いをぶちまけていた。そして小西に謝ることにした朱里は、小西の本音と進吾からの伝言を聞き心が揺れる。一方、笙野から「オリエンタルディナーショー」に誘われた田中さんは、朱里から「デートを楽しんで」と言われて、想定していなかった展開に脳内が爆発。笙野も同僚から、田中さんとの関係を「羨ましい」と言われて妙に意識してしまい――。「セクシー田中さん」は毎週日曜22時30分~日テレ系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年11月27日木南晴夏が主演を務める「セクシー田中さん」の5話が11月19日に放送。田中さんの両親の登場に、「親のかがみだわ」や「こんな親に私もなりたい」などの声が上がっている。人気漫画家・芦原妃名子の同名漫画が原作の本作は、正反対なタイプの女性たちが出会いポジティブな化学反応を起こしていく物語。ベリーダンサーとしての生きがいを見つけた主人公・田中さんを木南晴夏、田中さんの同僚で彼女を全力で推す倉橋朱里を生見愛瑠、女性に対する偏見が強かったものの少しずつ変わっているサラリーマン・笙野浩介を毎熊克哉、笙野の同僚で朱里を好きな小西を前田公輝、田中さんの憧れの人でサバランの店主・三好を安田顕、ベリーダンススクールの講師・Miki先生を高橋メアリージュンが演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。思いがけず、田中さん(木南晴夏)の恋心を踏みにじるような発言をしてしまった笙野(毎熊克哉)に対し、怒り狂う朱里(生見愛瑠)は怒涛の勢いで怒りのメッセージを送りつける。一方、小西(前田公輝)は、田中さんから返事が来ず落ち込む笙野に、正論をぶつける。そして笙野は、自分が何に対してモヤモヤしているのかわからないまま、三好(安田顕)の店「Sabalan」へ向かうのだった。数日後。小西に誘われて「Sabalan」に向かった朱里は店の前で田中さんに遭遇し、3人で店へ。するとそこには、三好からダラブッカを教えてもらう笙野の姿が。田中さんが好きになったモノをもっと知りたいと照れながら打ち明ける笙野。頑固で固定観念に囚われた笙野の価値観すら変えてしまった田中さんと、自分は何が違うのか。落ち込みそうになった朱里は、ベリーダンスに集中しようとする。そんな中、三好に頼まれて故郷の松戸でショーに出演することになった田中さんは、勢いで「見に行く」と宣言した笙野、そして朱里と小西と共に松戸に遠征することになり――というのが5話の展開。推しの田中さんが青春時代を過ごした聖地に降り立った朱里は、大興奮。ひたすら写真を撮り、妄想を楽しむ。しかし3人が会場に着くと、そこにはひとり落ち込んでいる田中さんの姿が。実は四十肩のせいで本調子ではないため、不安になっていた。三好パワーも効かない田中さんを前に、オロオロする朱里だが、そこに田中さんの両親が。不安でいっぱいの田中さんを「失敗したって良いじゃないか。僕たちはね、上手に踊る京子を見にきたんじゃないんだよ」「そうよ、頑張って一生懸命練習して、逃げ出したいのに逃げ出さずにここにいる今日の京子を見にきたの」と言って励まし、ステージへと送り出すのだった。そんな田中さんの両親にSNSでは「セクシー田中さんのご両親の言葉に泣ける!最高だ。こんな親に私もなりたい」や「田中さんちのご両親素晴らしすぎない?親のかがみだわ、、、」、「田中さん親から愛されてて涙出る、良かったねぇ」などの声が上がっている。その後、3人は田中さんの両親にお呼ばれし、お父さんお手製のちらし寿司をご馳走になることに。さらにそのままお泊まりまでさせてもらうことになり、朱里は布団敷きを、笙野と田中さんはお皿洗いを手伝う。そんな田中さんの好きなものを知ろうとし、かつては自分の実家で座ったままだった笙野のどんどん変わっていく姿に「どんどん変わっていく笙野さん微笑ましくなってきた」や「笙野が癒され枠になってしまった」の声が。また親との嫌な記憶に落ち込む朱里とそんな彼女に寄り添う小西のキス寸前の場面に遭遇し、憧れだった友達との恋バナもした田中さんは眠れなくなってしまう。そんな田中さんの姿に「自分の恋バナじゃないのに眠れないトコ、可愛い」や「恋バナでテンション爆上げの田中さん可愛すぎるw」などの声が上がっている。【第6話あらすじ】田中さんの憧れのベリーダンサー・愛子先生(未唯mie)のショーが、「Sabalan」で行われることに。田中さんと一緒に店を手伝うことになった朱里と笙野は、想定を超える客の集まりぶりにてんやわんや。また、田中さんは愛子先生が自分を覚えてくれていなかったことに、少し落ち込んでいた。しかし、舞台に立った途端に場の空気を変えてしまう愛子先生のダンスに、一瞬で魅了される。そして休憩中、ハーブウォーターを差し入れてくれた田中さんがSaliだと気付いた愛子先生は、一緒に踊りたい!と田中さんをステージへいきなり引っ張り出す。いつもの舞台とは違って、私服ですっぴんの状態ながら「このままでは、一生愛子先生に追いつけない」と心を決めた田中さんは、愛子先生に導かれるままにステージ上で自分を解放する。しかし、愛子先生とダンスした時の動画がプチバズり、田中さんがベリーダンスをしていることが会社で広まってしまい――。「セクシー田中さん」は毎週日曜22時30分~日テレ系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年11月20日講談社から7月10日、「オトナの週末旅行」をテーマに撮影した田中圭さんの写真集が発売されます。■ 田中さん30代最後の誕生日に発売する写真集同写真集は、田中圭さんの30代最後の誕生日となる2023年7月10日に発売予定。VOCE本誌で二年目を迎えた大人気連載「#オトナの休日」のスペシャル版として、オトナの週末旅行がテーマとなっています。行き先は田中さんの発案により、北海道になったのだとか。「もし田中圭と旅をしたら……?」と二人旅気分を存分に満喫できる内容。観光したり、おいしいものを食べたり、ドライブをしたり、時にはバッチリスーツスタイルで素敵なホテルに泊まったり、一緒に朝を迎えるなど、さまざまなシチュエーションの田中さんの姿を堪能できますよ。「こんな田中圭見たことない!」が詰まった一冊、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。■商品情報<通常版>発売日:2023年7月10日予定定価:3,410円発行:講談社<特別版>発売日:2023年7月28日予定定価:8,800円特典:ロケのメイキング映像を収録したDVD(1枚)、オリジナル紙製ケース入り、台紙付きサイン入り生写真(1枚/サインはプリントです)※カバー・表紙は通常版と異なります※写真集の内容は通常版と同一です※受注生産商品(フォルサ)
2023年05月18日俳優の田中泯と新田真剣佑が11月30日、シンガポール マリーナベイサンズにて開催された「ディズニー・コンテンツ・ショーケース 2022」に出席した。ウォルト・ディズニー・カンパニーが今後予定されている劇場作品と動画配信作品を紹介する同イベント。田中泯と新田真剣佑が親子役で初共演する『House of the Owl(仮題)』(ディズニープラスにて2023年独占配信予定)も同イベントで制作が発表された。本作は、これまで日本ドラマで取り扱われることのなかった社会の裏側、タブーに切り込んだ社会派作品。主人公は、あらゆるスキャンダルやセンセーショナルな事件を、時にもみ消し、時に明るみにさらして解決してきた黒幕/フィクサー、その名も“フクロウ”こと大神龍太郎。演じるのは、世界的な評価を持つダンサー・舞踊家にして、俳優としても唯一無二の存在感を発揮する田中泯。龍太郎の自由奔放で正義感あふれる息子・龍を、数々のヒット作に出演し、現在は海外でも精力的に活動する新田真剣佑が演じる。本作のオファーを受けたときの印象を聞かれると田中は「あまり日本では人々の口にあがることのないような、ちょっと別世界の社会ですよね」と作品の印象について触れ、「まさか私が……(演じるとは)」と驚いたという。新田は「最初、脚本を見たときには、とてもエキサイティングだと思いました。とにかく、この家族のメンバーについて知っていくのがとても面白かったです」と答え、「作品中には様々な人が登場するので、それぞれを発見していくのが面白いですね。私はこの作品の中で、龍という龍太郎の息子役を演じています。彼のキャラクターはすごく正義感にあふれて、徐々に父親の正体を理解していく役どころを演じています」と自身の役どころも語った。来年の撮影へ向けた準備について田中は「作るというよりは、どのくらい深みに近づくか、ということでしょうかね」と、すでに準備に入っていることを明かした。そして、初共演となるお互いの印象を、田中は「厳しくなりそうだな。一筋縄ではいかなそうな感じですかね」と述べ、新田は「(怖かったです。これは訳さないでください笑)やはり、一緒にこの役を演じることがわかった時は、すごく光栄だと思いました」と語り、田中も新田も最後に「一緒に演じることが楽しみ」と口をそろえた。(C)2022 Disney
2022年12月01日俳優の田中泯と新田真剣佑が、ディズニープラス「スター」で2023年独占配信予定の『House of the Owl(仮題)』にて、親子役で初共演することが30日、明らかになった。この日、ウォルト・ディズニー・カンパニーが今後予定されている劇場作品と動画配信作品を紹介する「ディズニー・コンテンツ・ショーケース 2022」をシンガポール マリーナベイサンズにて開催。同イベント内で、ディズニープラスで新たに配信されるオリジナルドラマ『House of the Owl(原題)』の製作が発表された。これまで日本ドラマで取り扱われることのなかった社会の裏側、タブーに切り込んだ社会派作品だ。主人公は、あらゆるスキャンダルやセンセーショナルな事件を、時にもみ消し、時に明るみにさらして解決してきた黒幕/フィクサー、その名も“フクロウ”こと大神龍太郎。演じるのは、世界的な評価を持つダンサー・舞踊家にして、俳優としても唯一無二の存在感を発揮する田中泯。龍太郎の自由奔放で正義感あふれる息子・龍を、数々のヒット作に出演し、現在は海外でも精力的に活動する新田真剣佑が演じる。親子ながら正反対の生き方をする2人を、田中と新田はどう演じるのか。さらに、今後発表となる共演者にも豪華実力派俳優陣が控え、“フクロウ”の一族たちをめぐるさまざまなドラマが展開されていく。本作のプロデューサーを務めるのは、これまでさまざまな映画製作に携わってきたリュー・アレクサンダーとポール・ヤング。作品については「日本は世界の中でも素晴らしい文化や慣習を持っていて、そのユニークな世界観を本作にも投影したいと思いました」「黒幕/フィクサーの主人公が繰り広げる政治ドラマにとどまらず、様々なストーリーが織り交ざっているのが、本作の特徴でもあります」と語っている。本作は、2023年より撮影がスタート。同年秋にディズニープラスで日本および世界へ配信される予定となっている。(C)2022 Disney
2022年11月30日シンガポールで開催された「ディズニー・コンテンツ・ショーケース2022」で田中泯と新田真剣佑が親子役で初共演するディズニープラスのオリジナルドラマ『House of the Owl(原題)』の製作が発表になった。本作は、日本を影で操る“黒幕”とその一族をめぐる社会派ドラマで、あらゆるスキャンダルやセンセーショナルな事件を時にもみ消し、時に明るみにさらして解決してきた黒幕/フィクサーが主人公だという。田中泯が“フクロウ”の異名をもつ大神龍太郎を、新田真剣佑が自由奔放で正義感あふれる龍太郎の息子・龍を演じる。リュー・アレクサンダーとポール・ヤングがプロデューサーを担当。ふたりは「日本は世界の中でも素晴らしい文化や慣習を持っていて、そのユニークな世界観を本作にも投影したいと思いました」「黒幕/フィクサーの主人公が繰り広げる政治ドラマにとどまらず、様々なストーリーが織り交ざっているのが、本作の特徴でもあります」とコメントしている。ふたりのほかにも豪華キャストの出演が決まっており、今後、発表になる。本作は来年から撮影がスタート。2023年秋にディズニープラスで日本および世界へ配信される予定だ。『House of the Owl(仮題)』ディズニープラス「スター」で2023年独占配信(C)2022 Disney
2022年11月30日田中泯と新田真剣佑が初共演するディズニープラスオリジナルドラマ「House of the Owl」(仮題)の制作が、「ディズニー・コンテンツ・ショーケース2022」内にて発表された。12月1日までマリーナベイサンズで開催中の「ディズニー・コンテンツ・ショーケース2022」は、ウォルト・ディズニー・カンパニーが今後予定されている劇場作品と動画配信作品を紹介するイベント。今回発表された「House of the Owl」(仮題)は、社会の裏側、タブーに切り込んだ社会派作品。田中さんが演じる主人公は、あらゆるスキャンダルやセンセーショナルな事件を、時にもみ消し、時に明るみにさらして解決してきた黒幕/フィクサーである、“フクロウ”こと大神龍太郎。その息子で自由奔放だが正義感あふれる龍を新田さんが演じ、フクロウの一族たちを巡る様々なドラマが展開されていく。本作のプロデューサーを務めるリュー・アレクサンダーとポール・ヤングは、作品について「日本は世界の中でも素晴らしい文化や慣習を持っていて、そのユニークな世界観を本作にも投影したいと思いました」、「黒幕/フィクサーの主人公が繰り広げる政治ドラマにとどまらず、様々なストーリーが織り交ざっているのが、本作の特徴でもあります」とコメントしている。なお本作は、来年撮影がスタート、秋にディズニープラスで日本および世界へ配信される予定だ。「House of the Owl」(仮題)は2023年ディズニープラス「スター」にて独占配信予定。(cinemacafe.net)
2022年11月30日フリーアナウンサーの田中みな実が29日、都内で行われた「エアウィーヴ新商品発表会」に出席した。寝具メーカーのエアウィーヴが、10年ぶりに新作の枕「ピロー スリム」を新発売。同商品は田中みな実と共同プロデュースで生まれたもので、田中のアドバイスのもと薄く幅も広い自然な寝返りができる実用的な枕で、一般販売は12月20日から予定している。生活の中で睡眠を最も重要視しているという田中。かねてよりエアウィーヴのベッドマットレスを愛用しており、エアウィーヴに枕を作らないかと持ちかけたそうで「1年かけて開発していただき、色んなことを言わせていただきました。全て思った以上に叶えてくださいました。私が一番重要視していたのが枕の高さです。あまり低いと頭がマットレスに近づいている感じがするので、いかに浮いて低い枕を作れるのか、と思いました。寝返りをしやすいように」と枕の微妙な高さをリクエストしたという。出来上がった商品を手にしながら「まさか自分がずっと愛用している寝具メーカーさんから枕を出していただけるなんて思ってもいなかったので感慨深いですね」と満足そうで、「試作の段階からどんどん良くなっていって、早く世に出して欲しいという商品がようやく出来ました。今、寝具を見直したい方にはこれを手に取っていただきたいと思います。かなりの自信作なので試していただきたですね」とアピールした。イベント中には睡眠の大切さを説いた田中。「きちんと睡眠が取れてない方が自分の実感で9割ぐらい。時間が取れていても良質な睡眠なのかというところが1番のポイントで、睡眠の直前までお仕事をされていたり(パソコンやスマートフォンの)ブルーライトを浴びながら寝る直前まで続けていると頭が休まりません」としながら、「私は寝る2時間前ぐらいに全部オフにと心がけています。良質な睡眠のために生きていると言っても過言ではありませんよ」という田中は寝室でスマートフォンの充電をせずベッドだけで電子機器は持ち込まないという。印象的だった夢については「人の夢の話って興味ないと思うんですが」と断りを入れながらも「良い夢は覚えてなくて、嫌な夢なんですけど自分が舞台に出ることになって、その通し稽古の時に『次、田中さんからです』と私は歌えないのに歌のパートがあるなんて聞いていなくて汗びっしょりで起きました(笑)」と明かしていた。
2022年11月29日お笑いコンビ『アンガールズ』の田中卓志さんが、2022年6月12日に自身のInstagramを更新。島根県を訪れていた時に、珍しいタクシーに出会ったそうです。その写真がコチラ。 この投稿をInstagramで見る アンガールズ田中卓志(@ungirls_tanaka)がシェアした投稿 お嫁さんが角隠しつけた時に、天井に当たらないようにタクシーに乗れるようになってる数少ないタクシー。島根県に走ってます。ungirls_tanakaーより引用タクシーの後部座席に座る、田中さんの頭上をご覧ください。頭がぶつからないよう、上部が開く構造になっています!実は、白無垢を着た花嫁が被る、角隠しがぶつからないように作られた『花嫁タクシー』なのだとか。※写真はイメージ田中さんは、身長が188cmあるため、タクシーに乗りこむ時には頭をぶつけないよう、気を付けなければならないでしょう。しかし、この日は身体をかがめることなく、楽々乗り込めたようです。【ネットの声】・そんな素敵なタクシーがあるとは知りませんでした!優しいタクシーだな。・すごい!花嫁だけじゃなく、身長が高い人にもありがたい構造。・田中さん専用のタクシーかと思ってびっくりしました!見てみたい!花嫁のために作られた、特別なタクシー。街中で偶然乗車できた時には、ラッキーな気持ちになれそうですね。[文・構成/grape編集部]
2022年06月19日俳優の田中圭が「女子高生に殺されたい」と不穏な台詞を口にする展開が注目されている、映画『女子高生に殺されたい』(公開中)。漫画家・古屋兎丸氏による同名コミックを実写化した同作は、女子高生に殺されたいがために高校教師になった男・東山春人(田中)の9年間に及ぶ、前代未聞の “自分”殺害計画を描く。今回は、主人公の春人を演じた田中と、春人の計画に巻き込まれる女子高生・佐々木真帆を演じた南沙良にインタビュー。「伸び代しかない」南たちを教師役の立場から見ていた田中は、若い役者たちの姿から刺激を受けていたという。○■演技を見て「すごいじゃん」――今回の共演でお互いの印象はいかがでしたか?南:私は幼い頃から田中さんのことをテレビで拝見していたので、明るくて無邪気でかわいらしいイメージが強かったんですけど、実際お会いしてお話ししてみてその印象は変わらなかったです。優しい方ですし、無邪気でかわいらしいです(笑)田中:本当に!? 現場で無邪気さ出してなかったよ! 隠していたはずなのに、恥ずかしいな(笑)。他のキャストがすごく若かったというのもあるし、コロナ禍で本当にお話ができなかったから。スタンバイ中や楽屋でもみんなソーシャルディスタンスをとっていて、本を読んでる人もいれば、休んでる子もいるし、コミュニケーションが取りにくくて。南:そうでしたね。田中:僕からの印象は、とにかく静かで「絶対、人見知りだ」というところからの初対面でした。僕はコロナ禍じゃなければガンガンしゃべりかけるタイプですが、世代の差もあったし今回はあまりしゃべりかけられなくて「一緒にお仕事をしていて申し訳ない」くらいに思っていました(笑)。でも、お芝居に対しての取り組み方は本当にかっこいい。難しい役だったので、現場で沙良ちゃんのお芝居を見た時にプロデューサーと一緒に「すごいじゃん」という話をしていました。素敵な女優さんで、今後が楽しみだな、と。――南さんはどんどん色々な作品にも出られていますが、その勢いも感じましたか?田中:感じました。ちょうど撮影の時にも賞を獲られていて。南:嬉しいです。褒めていただけて恥ずかしいですけど……光栄です。難しい役なので自分でもどうやってお芝居をしたらいいのか掴むのが大変でしたが、田中さんがすごく狂気に満ちていたので、私も感情を引き出されて、感謝しています。――今回演じられたキャラクターには強さを感じる一面もありましたが、お二人が自分で「ここは強い」と思うのはどのようなところでしょうか?南:人見知りがすごい強くて……。2人:(笑)南:いつも、人と打ち解けるのに時間がかかります。田中:別に人見知りでもいいじゃないか、とも思うよ。打ちとければ、しゃべるんでしょう?南:なんとなくは。田中:なんとなくでいいんですよ。南:でも、夜は強いです。あまり眠くならなくて、いつまででも起きていられるので、遅い撮影とかも大丈夫です。田中:僕は……何ですかね? 基本的に強い!2人:(笑)田中:いや、わからないな……たとえばメンタル面で色々と気にしないという強さはあると思うのですが、もちろん羞恥心も持っているし。実は誰が強くて誰が弱いのか、見た通りではないこともある。ただ、僕も夜は強いです。なんなら撮影が終わるワンシーン前とかが1番元気です。終わりが見えてきたらすごい元気になります(笑)○■高校生の時は「推しを…」「ちょっと不真面目」――ちなみに、タイトルにもなっている「女子高生」時代はどのように過ごされていましたか?南:私は、常に“推し”をおっかけて生活していました(笑)。女子高生時代に限らず、小さい時から今も変わりません。中学生の時に初めてコミケに行って、そこから毎年行っています。――アニメなどがお好きなんですよね。“推し”は誰なんですか?南:ヒプマイ(ヒプノシスマイク)の白膠木簓と、B-PROJECTの阿修悠太が大好きで、かわいいし存在だけで元気をもらって「私も頑張ろう」という気持ちになれます。――田中さんの高校時代はいかがでしたか?田中:僕が高校の時は勉強もドロップアウトしていたし、バイトしながら仕事のオーディションに行って、彼女と過ごして、青春をしているようなしていないような日々でした。――その時からの夢を今叶えているということでしょうか?田中:夢と言えるほどの夢でもなかったかもしれません。ここまでずっとこのお仕事をするようになっていくなんてまったく思っていなかったし、すごく普通の高校生でした。でも、普通の人よりは、ちょっと不真面目だったかな(笑)。楽しかったし、今回も僕は沙良ちゃんをはじめとした若いキャストの姿を見て、毎日「いいな」と思っていました。伸び代しかないじゃないですか。これからいくらでも作れるし、壊せる。ある程度年齢を重ねると、自分が積み上げたものを一度壊すのも大変なんです。今回キラキラしている皆さんとお仕事できて、役者云々ではなく刺激をもらっていました。――ありがとうございます。改めて、今作での見どころも教えてください。南:もともと原作を読ませていただいていたので、私自身完成した作品を見るのが楽しみでした。先の読めない展開で、色々なところから色々なものが飛んでくると思うので、楽しんでもらえたらなと思います。田中:変わった願望を持っている春人が9年間を使って練った「自分殺害計画」が、緻密な脚本になり、先の読めない展開の面白さになっています。加えて映像もすごくかっこいいので、その2つはぜひ見てください。あとはぜひ複数回見て、2回目は僕のセリフに注目してみると、実は笑えるところもあると思います。■田中圭1984年7月10日生まれ、東京都出身。ドラマ『WATER BOYS』(03年)で注目を集め多数の映画、ドラマに出演。2018年の主演ドラマ『おっさんずラブ』で大ブレイク。主な出演作にドラマ&映画『図書館戦争』シリーズ(13、15年)、『相棒シリーズ X DAY』(13年)、『スマホを落としただけなのに』(18年)、『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』(19年)、『mellow』(20年)、『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』(21年)、『総理の夫』(21年)、『そして、バトンは渡された』(21年)、『あなたの番です 劇場版』(21年)などがある。■南沙良2002年6月11日生まれ、東京都出身。映画『幼な子われらに生まれ』(17年)で女優デビュー。初主演映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18年)で、報知映画賞、ブルーリボン賞他、数々の映画賞を受賞し、その演技力が高く評価される。その他、映画『居眠り磐音』(19年)、『もみの家』(20年)、ドラマ『うつ病九段』(20年)、『六畳間のピアノマン』『ドラゴン桜』(21年)、映画『太陽は動かない』(21年)、Netflix映画『彼女』(21年)など、出演作多数。2022年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や、ZIP!朝ドラマ『サヨウナラのその前に Fantastic 31 Days』などに出演。映画『この子は邪悪』(22年)では主演を務める。
2022年04月06日「田中圭チャレンジしよ!」ほにゃぴ(@honyaoO)さんは、弟さんからこのように誘われたといいます。『田中圭』とは、もちろん俳優の田中圭さんのこと。では、『田中圭チャレンジ』とは何を指すかというと…。弟が田中圭チャレンジしよ!って言ってきて何かと思ったらあみじゃがで田中圭の文字に合わせてかじってくらしいwwwww pic.twitter.com/2epY89HFmG — ほにゃぴ (@honyaoO) October 20, 2021 すごい!でも『田中圭』…じゃなくて『田中主』…!ほにゃぴさんが弟さんに聞くと、お菓子の『あみじゃが』を、『田中圭』の文字に合わせてかじったのだとか。もともとのお菓子の形は、網模様をした円形。それを、文字に合わせてかじった…器用でないとなせない技といえます。しかし、『圭』になるには、一画足りていません。弟さんが鍛錬を重ねた結果、成功した『田中圭』がこちら!やっと!田中圭チャレンジ成功しました #田中圭チャレンジ #あみじゃが pic.twitter.com/K3cXUZHNO8 — ほにゃぴ (@honyaoO) October 21, 2021 これで『田中圭』の完成ですね!器用にかじりながら、田中圭さんのことを想う弟さんの姿が目に浮かぶことでしょう。『田中圭チャレンジ』に、「天才の発想ですね」「ほほえましい…。このお菓子を買ってやってみようと思います」と、多くの人が反応してました。田中圭さん本人がこのチャレンジを知ったら、どのような反応をするか…楽しみにしておきたいですね![文・構成/grape編集部]
2021年10月21日犬童一心監督が世界的なダンサー・田中泯の踊りと生き様を追う映画『名付けようのない踊り』より、予告編が到着した。女優・田中裕子のナレーションで進められる本映像。田中さんがオイルを全身に纏いながら踊るシーンから始まり、サンタクルス、東京、パリ、福島と、“田中泯の踊りと旅に出る高揚感”に浸ることができる。踊りの<はざま>には、43年前のパリ秋芸術祭で衝撃の海外デビューを果たした当時の写真や、世界をどよめかせた裸体での踊り、山村浩二のアニメーションで描かれた子ども時代の記憶が現れ、彼の人生をふり返る。またラストには、力強い視線と共に、本作を一足先に鑑賞した役所広司の「圧倒的な存在感の秘密が、この映画を観て少しだけ見えたような気がする」という言葉も映し出される。『名付けようのない踊り』予告編役所さんのほかにも、「『生きる事はまだまだ面白くなる』と、この映画に映る泯さんに教えてもらった気がします」(岡山天音)、「田中泯。彼の表現と姿。その生き方すべてがアートなのだ―映画『たそがれ清兵衛』での出会いの時から、ぼくはそう思っている」(山田洋次監督)など、多くの著名人からコメントが寄せられた。『名付けようのない踊り』は2022年1月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:名付けようのない踊り 2022年、全国にて公開予定©2021「名付けようのない踊り」製作委員会
2021年10月21日俳優・田中圭は、愛される天才だと思う。9月17日から配信がスタートする痛快ミステリードラマHuluオリジナル『死神さん』。そこで田中圭が演じたのは、「死神」と呼ばれる曲者刑事・儀藤堅忍。誰とも群れず、誰からも愛されない孤高のダークヒーローだ。けれど、田中圭自身は、儀藤とは正反対。人なつっこくて、あっという間に距離を縮め、周囲の心を掴んでいく。どうして田中圭は愛されるのか。彼自身の信条から、その理由が見えてきた――。台詞覚えは地獄です(笑)ウェーブのかかった髪に、大きなホクロ。そして、独特の喋り口調。これまでたくさんの役を生きてきた田中圭だが、その多数のフィルモグラフィの中でも儀藤堅忍は極めて独特だ。特徴的な台詞回しや前のめりの姿勢など、外側の部分に関しては、監督の堤幸彦からもらったアイデアをベースにつくり上げていったという。「息継ぎのポイントや抑揚のつけ方が独特で、完成したものを家で観ているときに、『これ、どうやって練習したの?』って聞かれました。それぐらい特殊なキャラクターではありますが、僕自身は全然何も意識していなかったというか。難しいと感じることもあまりなく、自然に、何も考えずにやっていたら、ああなりました」唯一苦戦したのは、長台詞。思えば、8月に上演された舞台『もしも命が描けたら』でも、前半はほぼ一人芝居と言ってもいいくらい膨大な台詞量だった。忙しい毎日の中でどうやって覚えているのかと聞いてみたら、コツは「ない!」ときっぱり言い切った。「特別なことはやってないです。本当に1文字ずつ覚えているだけ。基本は黙読です。黙読で覚えて確認で声を出すという感じ。でもひとりでやっていても覚えているかどうかわからないので、現場に入るまでいつも不安なんです」と言いつつ、今作でも台詞が飛んでNGを出すことはほぼなかったそう。「自分でもわかりませんが、なんとかできているみたいで。でも台詞覚えは苦行です。地獄です(笑)。台詞を言うということは、それを覚える作業が必要ですけど、その覚える時間を事務所もスタッフも考えてくれていない。そこはどうにかしてくれと思っています(笑)」こんな人いそうだな、と思いました。これまで多くの作品で多くの役を生きてきた。どちらかと言うと、日常の延長線上にある題材が多く、その役がどこかで本当に生きていると感じさせる人物造形を得意としてきた田中圭にとって、儀藤堅忍というキャラクター性の強い役は新鮮な印象もある。「新鮮は新鮮ですけど、やっぱりどこまで行っても僕だなと。良くも悪くもキャラクターが立ちすぎていないというのは、自分で見て感じました。僕がやるとフィクションになりきらないというか、実際こんな人いそうだなってなるんですよね」そう答えてから、付け加えるようにこう続けた。「それは日頃から自分の武器だと捉えてはいますが、ここまで強烈な役をやってもそうなるのかと。だったらもっと大げさにやってみても良かったかなと思ったので、できれば続編というか、もう1回、儀藤をやりたいです」自分に対するジャッジは常に厳しめ。簡単に及第点をつけないから、俳優・田中圭の進化は止まらないのだ。ペットボトルの分別をしない人は許しません芝居に対しては一切妥協を許さないが、素の人柄はどこまでも親しみやすい。「逃げ得は許しません」が儀藤の決め台詞。では、田中圭が許せないことと言えば何だろうか。「結構ありますよ。ペットボトルのラベルを、明らかにみんな外して捨ててあるところに、取らずに捨てる人を見ると腹立ちます。見たらわかる!っていう(笑)。別にそんなに分別にうるさい方とかではないですけどね。ちゃんとキャップもラベルも分けているところに、そのまま捨てていく人を見ると、『いやいやどうして?気づかなかった?』ってなります(笑)」また、今作は各話ごとに儀藤の相棒が替わるのも見どころのひとつだ。「毎話相棒が替わるからこそ感じる刹那的なものがある。短い時間の中でもお互いの間に一瞬でも生まれる何かが確実にあって、演じていてもすごく楽しいです。お芝居の達者な方々が勝負しに来てくれているので、僕自身、迎える立場として、来てくれている人に儀藤を楽しんでもらえるようにいようとは毎回思っていました」ちなみに、田中圭自身の相棒を聞いてみると…?「嫁です。嫁しかいないです(笑)。物で言ったら、結構いろいろあるかも。ケータイとか財布とか、あとは目薬とか、今だったら蜂蜜味ののど飴も。カバンの中には、これは手放せないっていうものがいつも入っています」“楽しんでいるやつが一番強い”と思うんです堤幸彦監督とは、2007年に公開された映画『包帯クラブ』以来のタッグ。こうした再会が、田中圭の原動力のひとつとなっている。「お互い違う現場で吸収したり修行したりして、またどこか別の現場で再会する。それが、僕がこの仕事が好きな理由のひとつです。仲が良いからつながっていくのではなくて。何て言うんだろう。久々に再会したときに、そこで『この会っていない何年間の間に何をしてきた?』っていうのをやり合えることがうれしいんです。それはスタッフもそうだし、俳優同士もそうだし」そう語る言葉の温度がぐっと上がる。好きなことを話しているときの田中圭は、ものすごく素直な顔をしている。「堤さんとも、さすがに14年も空くと、ほぼ初めましてと変わらないみたいなところもありましたが。それでも懐かしさみたいなところもあったし、自分自身もあのときとは違いますよと。いい意味で新鮮で、刺激的で、チャレンジな毎日を過ごすことができました」今から約14年前。あの頃の田中圭はどんなことを考えながら日々現場に立っていたのだろうか。「何を考えていたんですかね、あの頃の自分は。みんなすごいなあと思いながらやっていました。それこそ石原さとみちゃんが監督から急に今までと違うオーダーをもらって、でもそこですぐに芝居を切り替えて涙を流しているのを見て、『すごい、こうやって泣けるんだ女優さんって』って思ったりとか。基本的に過去のことを覚えていない人なので、14年も前となるとより覚えていないですけど、考え方も、蓄積しているものも、全然違うんだろうなとは思います」積み重ねた時間の分だけ俳優として成長した。久々の再会でそれを感じると同時に、あの頃と変わっていないものも見つけることができた。「堤さんの、監督自ら第一線で楽しそうに現場にいてくれるところが僕はすごく好きで。何だろうな、合うんですよ、自分とベースの部分が」そう言って、田中圭が話しはじめた信条は、彼自身の魅力がたっぷりつまったものだった。「そもそも自分の考え方で、“楽しんでいるやつがいちばん強い”というものがあるので。撮影中ってしんどいことが押し寄せてくると思うんです。というか、生きているだけでしんどいこととか山ほどあるし。でもその中で、まずは楽しむ。その姿勢が、周りの士気を上げてくれる。堤さんはそういう人で。そんな堤さんを見て、僕も楽しもうと思ったし、もっと監督を楽しませたいなって思いました」ここ数年、ドラマ、映画、舞台と出演作が切れ目なく続く。傍目から見ていても、時々心配になるほど多忙な日々を送っている田中圭が、それでもまるで色褪せないのは、どんな状況でも楽しむ気持ちを忘れないから。ハードなスケジュールも、膨大な台詞量も、「まじか…」と言いつつ、最後は楽しんで乗り切ってしまう。そんな姿に人は惹かれていく。「そう考えたら、『包帯クラブ』をやっているときも、監督から無茶振りをいっぱいされて、それに応えると監督がケラケラ喜んでくれて。監督が喜んでくれるから頑張ろうと思っていたなって、今思い出しました。そこは今もあの頃も変わらないかも。ただ、あの頃とはっきり違うのは、無茶振りされるたびにイヤ~なプレッシャーはあるけど(笑)、当時はただのイヤなプレッシャーだったのが、今は監督の無茶振りに乗った上で、そう来るならこう動いていいですよねって自然な流れでそこから派生する動きや感情を出せるようになった。この『死神さん』は、そうやって『あのときの自分とは違うぞ!』って自分を鼓舞しながらやれた現場でした」この取材が行われたのは、9月7日に生配信された記念イベントの後。ひっきりなしに続く取材の最後で、時間はすでに22時をまわっていた。それでも田中圭は疲れなんて感じさせないように、カメラの前でおどけたポーズをとる。それを受けたカメラマンが「元気ですね」と声をかけると、「空元気っす」と笑った。これもまた楽しむことを大切にする田中圭らしい一コマだ。ピンチも、プレッシャーも、疲労すら、楽しむ。だから、田中圭は愛されるのだ。ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント田中圭さんのサイン入りポラを1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!Huluオリジナル『死神さん』は9月17日(金)より配信スタート撮影/奥田耕平、取材・文/横川良明
2021年09月17日犬童一心監督が、世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追った映画『名付けようのない踊り』。この度、本作が「第26回釜山国際映画祭」ワイドアングル:ドキュメンタリー・コンペ部門に正式出品されることが決定した。1978年にパリデビューし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現させた田中さん。本作では、『メゾン・ド・ヒミコ』への出演オファーをきっかけに親交を重ねてきた犬童監督が、2017年8月から2019年11月まで、ポルトガル、パリ、東京、福島、広島、愛媛などを巡りながら田中さんを撮影。この間に、田中さんは72歳から74歳になり、5か国、48か所で90の踊りを披露。その一部を切り取り、一本の稀有なる映画が完成。同じ踊りはなく、ジャンルにも属さない唯一無二の“場踊り”を、息がかかるほど間近にいるかのように体感できる。さらに本作では、『頭山』で海外の名高い賞に輝いた山村浩二によるアニメーションを交えながら、情感豊かに田中さんの人物像を紐解いていく。今回本作が出品される“ワイドアングル:ドキュメンタリー・コンペ部門”では、世界中から寄せられた応募作の中から10作品のみが出品。本作が唯一の日本映画となる。なお、犬童監督の作品が釜山国際映画祭で上映されるのは、『メゾン・ド・ヒミコ』『グーグーだって猫である』に続き、本作が3度目だ。コメント田中泯初めての映画出演が57歳。『たそがれ清兵衛』という侍映画で、時代に翻弄された剣豪の侍を演じました。その後に『メゾン・ド・ヒミコ』という映画でトランスジェンダーのヒミコ役を僕に要求してきたのが犬童一心監督でした。以来、犬童監督は僕の踊りをとにかくたくさん見続けてくれた観客の一人でありました。さて…僕は一人のダンサーです。僕を知る人は映画の中の俳優の田中泯を知っている人が大多数かと思います。でも僕は踊りに心の底から惚れたダンサーです。戦後の日本が、いや世界中が変わろうとしていた60年代から僕なりに続けてきたわがままな表現が、カラダだけで存在を表わすダンスでした。こんな形で僕の人生の大事な一部分が映画になっていることを、今の僕にはどこか恥ずかしく嬉しい気持ちがしています。犬童監督の作品として多くの人にダンサーの生きる一例を見てもらえると嬉しいかな…と思います!犬童一心監督『名付けようのない踊り』が釜山国際映画祭で上映される日をずっと心に描いていたので、本当に嬉しいです。私の作品『ジョゼと虎と魚たち』を発見してくれて、それ以来ずっと支えてくれた韓国の皆さんが、この映画の最初の観客であることもとても自然に感じました。田中泯さんの胸騒ぎに満ちた日々、圧巻のダンスをスクリーンで是非堪能してください。この作品のじっくりゆっくり静かな時間の流れを思う存分味わってください。『名付けようのない踊り』は2022年、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2021年09月15日米「LIFE」誌の「この1000年で最も偉大な功績を残した100人」に日本人で唯一選ばれ、「冨嶽三十六景」が新紙幣のデザインに採用されるなど、誰もが知る数々の名作を残しながらも、その人生については謎に包まれている浮世絵師・葛飾北斎。彼の90年に及んだ生涯を描いた映画『HOKUSAI』が公開されている。「なぜ絵を描くのか?」と自らに問いかけ、傑作「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を世に送り出す若かりし頃の北斎を演じるのは柳楽優弥。そして、年齢を重ねてもなお反骨心を失うことなく表現に邁進する老年期の北斎を田中泯が演じている。公開を前に2人に北斎のすごさ、そして自らの表現への姿勢との共通点などについて語ってもらった。――今回、北斎という実在の人物を演じるにあたって、どのような思いで臨まれましたか?柳楽僕は北斎の代表的な絵は知っていたのですが、その人物像については全く意識したことがありませんでした。アーティスト然としたイメージは感じつつも、今回、演じさせていただくこととなり、若い頃をの北斎像を監督と一緒に一からつくりあげていきましした。田中人は死んじゃったら、その人がどんな人だったかなんて本当に残らないものなんですよね。絵から(感じる)といっても、現代よりも個人の“思い”みたいなものは全然違った時代でしょうからね。本当にわからないと思います(苦笑)。みなさん、自分のことを想像しても、人に伝わることなんて残るものなんて数万分の一だと思いませんか? 北斎が一体何を考えていたのか? 一生懸命引きずり出して台本ができているわけですけど、それだけじゃ不十分ですし、なるべく自分の空想の中で北斎をやっているということだろうと思いますけどね…。――江戸時代の絵師である北斎の「独自の表現を追い求めていく」という姿勢、感情は現代を生きる私たちから見て理解できるものとして感じられました。お2人が演じる上で目指した北斎像はどのようなものだったのでしょうか?柳楽作品を観終わった僕の感想でもあり、北斎という人物像について撮影が終わってからも改めて考えて感じたことは、北斎の生きた時代は、絵を描くことすら制限されていましたし、何でも好きなように描くことはできなかったんです。制限がある中で…という環境はどの時代にもあると思いますが、“北斎バイブス”として、激動の時代に、創作意欲までを消される筋合いはねぇんだ! という反骨精神のような気持ちが人一倍強いひとだったのではないかと思います。好きなことにひたむきに向き合い、決して満足せずに絵を描き続けたからこそスター絵師へと上り詰めることができたのかなと思うんです。創作意欲は、表現者や役者だけのものではなく、誰しもに存在する“光”みたいなものだと思うので、そういう大事なものまでを時代に消される必要はないんだということを感じました。それは大切に守らなければならないと思いました。田中北斎は、それまでの絵を描く対象を決定的に変えた人だと思いたいですね、少なくともそう空想することで別の次元で思考するという自分なりの徳を得たい。それはどこからやってきたのか?おそらく若い頃の北斎の中で綿々と悶々と考え、自分の中で育ててきたものなんだと思います。人の共感を得られるかわからない、やれ波だの人の身体だってもの、それも無名の身体をひたすら描く。そこに僕はものすごい前衛を感じますね。いまだって流行りのものに人は群がる、そこからボンっと抜け出して全然視点の違うことをやるって大変なことだと思います。しかもそれを狙ってのことでもない。ましてや江戸の(絵師が)数少ない中で、それぞれが有名で名を成している中で彼はグーっと方向を変えたわけですよね? それは才能以上の“何か”が北斎にあったに違いないって僕は思います。そこが現代にも決定的に通じることだと思います。ワーッと流行で事が流れていく中で、それを通過してなおかつ自分が行くべき方向に向かっていくわけですよね。そんなひと、いまも少ないでしょ? たぶん、この(劇中の)時代よりも絵を描く人は何万倍もいるはずだけど。柳楽バンクシーなどもそういう存在なのでしょうか?田中バンクシーは俺は語れないなぁ、本当のところがわかんないから…。100年後くらいにならないとわからないですね。いま語ってもダメですよね、人気者中の人気者だから。本音がわからないですよ。柳楽なるほど。私生活が見えないところがアーティストのかっこよさでもありますよね。田中うん、ただ、これまでの時代のような作品さえよかったら何をやっててもいいという時代ではないと僕は思ってて、21世紀はそれが崩れる時代だと思ってたんだけど…。例えばね…口では「自然保護」なんて簡単に言っちゃう――そういうことっていっぱいあるんじゃないですかね? それと同じことがアートの世界でも起きていると思うし、作品さえよければ本当にいいんだろうか?ってね!本当にいま、そういう時代だと思いますね。場合によっては非常に古いものが新しいなんて思われているのかもしれない。柳楽優弥――先ほど柳楽さんからも「制限があるからこそ生まれてくるものがある」という話がありましたが、そういうものは表現する立場の人間として実感としてありますか? 逆に「自由に好きなことをやっていい」と言われて、枠にとらわれない表現やアイディアは出てくるものなのでしょうか?柳楽自由過ぎてしまうと逆に不自由さを感じてしまうこともあるのではないかと思うんです。制限された環境の中でいかに自分らしく表現していくか? というところに僕は面白さを感じますし、映画でもメジャーとインディペンデントでは予算や規模も全然違いますが、その中で工夫するインディペンデントの雰囲気も大好きですし、メジャー映画の豪快さも大好きです。(田中に)泯さんはいかがですか?田中晩年の北斎の言葉の中にも世の中とか権力に向かってのものが結構あるんですよね。そもそも士農工商の時代の話ですから、既に社会そのものがハッキリと制限を持っているわけですよね。(現代を生きる)僕らは「自由」と思われがちですけど、いまはまさに「不自由」ですよね。だから制限というものをどう捉えるか?それは個人差があると思うし、それこそいまワクチンの話ひとつとっても「へぇ、こんなに行政区分って厄介なんだ!」というお代官様みたいな存在がいっぱいいるわけじゃないですか。そういう意味では制限というのは本当に考えようによってはどこまでも巨大になっていくし、人によってはもっと身近なところでも自分で制限しているところもあるのかもしれないし。言葉にして整理をつけることができないくらい、混とんとしていると思いますね、いまの時代でも。(映画で描かれる)この時代は「町人は町人」「商人は商人」というふうに何となく自分たちで曖昧にぼかしてはいるかもしれないけど、自分なりの場所というものを持っていたと思うんですよね。考えようによってはそれが「自由」かもしれない。のびのびとしてたというか。だから江戸の文化、いやそれ以前からかもしれないけれど、傾いていた。現代は金が開いているけど、花は開いてないかもしれないよね。――改めて、お互いの演じられた北斎を見ての感想を教えてください。柳楽本当に「北斎ってこんな人だったんだろうな」と想像してしまうほどの説得力がありましたし、泯さんが演じられた北斎の青年期を演じさせていただくことができてラッキーだなと感じました(笑)。田中いやいや(笑)。でも「いいのかな?」と思っちゃいますよね。みんながこれを観て「北斎ってこうだったんだ…」と思っちゃうと「いやいや、わかんないよ!」って(笑)。「でもそれくらい強烈だったんだよ、生きることに必死だったんだよ」となればいいけど、収束しちゃうとマズい気がします。それくらい活き活きとしないといけないはずなんじゃないかと思いますね。意地を張ってでも。(柳楽の演じた若い頃は)さぞかし難しかっただろうと思います。(柳楽が演じた若い年代の頃は)ウジャウジャ周りにいるわけですよ、同世代が。その中で自分なりに悩んでいるさまと、同じ表現者としての、何ていうか“無言の関係”みたいなもの――僕はそこにこそ文化って生まれるものだと思うんですけど、面白かったですね、すごく。すごい学習しちゃって。柳楽ありがとうございます。一人の人物の一生を別々の人が演じ分けるということは、あまりないことですよね。田中(若い頃と老年で)時間が飛ぶんでね。こっちは安定したジジイだから(笑)。そのぶん、焦点がガっと見えて生きている“強さ”があるからね。柳楽ベロ藍(※北斎の表現で使われる鮮やかなブルー。映画の中で田中演じる北斎が、ベロ藍を手にし、興奮して雨の中を飛び出していく)を手にして雨の中を踊るあのシーンは、現場で拍手が起きたと聞きました。僕も大好きなシーンで、とても印象的でした。田中一回しかできない一発勝負でしたんで(笑)。柳楽北斎とベロ藍の出会いの衝撃が感じられてすごく好きでした。田中あれくらい狂乱するほど、本人の中に見たい“色”というのがあったんだと思うんですね。実際、高価な「藍」をあんなにふうに使えないのは言わずもがなだけれど、それを見たときの本人の心の動きを監督が「こうやってほしい」と言ってくれて、思い切って挑んでみた。――それぞれに若い頃と老年期の北斎を演じられて、新たに見えてきた北斎の魅力について教えてください。柳楽反骨精神だけではなく、何よりも絵を描くことが大好きなのだと思います。自分自身に満足せず、向き合い続けられるものがあることで人生はとても豊かになるものなのだということを感じました。それは僕だけでなく今の時代を生きる多くの人が共感することのできるテーマであると感じました。田中僕は撮影のプロセスでもそうだったし、改めて北斎の仕事を眺めてみても感じたことだけど、やっぱりそれまでの絵画を含め、決定的にバサーッと縦断したものを持っている。それはたぶん、自然を見る、人々の営みを見るということが彼の表現の中にあって、引っ越しを頻繁にしたり、名前を次々と変えたりするというのも彼の表現に絡んでいるんじゃないかなと思うんですね。人が(北斎の名を)覚えようが覚えまいが関係ないんですよね。ということは、ひょっとしたら「無名でいいんだ」というところにまで行っていたのかもしれない。最後のほうは人が追いかけてくるから、名前をいくら変えても残るわけだけど、名前が浸透しないうちにチョコチョコと名前を変えちゃっていたわけで、名前を覚えろなんてこと思ってもいないんですよね。「有名になろう」という思考すらなかったのかもしれないですよね。「あいつの家はあそこだ」と誰もが知っているような有名性ってあるじゃないですか? そういうものを平気で壊してて、彼がやってるのは、街に出て、人の一瞬の身体を夢中で描くということ。それが北斎漫画に実っていくわけですよね。世界中探しても、北斎ほど人の身体の絵を残している人はいないですよね。――北斎は晩年になっても常に“進化”を感じさせる新たな表現を生み出し続けました。田中さんは肉体で表現される舞踊家ですが、肉体は確実に年齢と共に衰えるものだと思います。それでも年齢を重ねて増していく“凄み”であったり、年齢を凌駕した“何か”があると思うのですが、歳を取ってこそ得られるものとはどういうものなのでしょうか?田中僕は踊りを10代の終わりからずっとやって、やり続けて、休んだことがないんです。そういう意味では僕は“異常”です、おそらく(笑)。ただ北斎は身体に集中していたというより、身体のことなんて忘れて生きていたわけですよね。それでもおそらく90近くまで、あの時代に生きられたということは、身体が北斎に引きずられて、付いて行ったんだと思いますね。回復力もすごかったんだと思いますね。脳梗塞で身体をやられても何とか動けるようにして…いまの時代だったら北斎は生きられなかったかもしれないですよね、周りが大騒ぎして。田中泯――「休まずに踊ってきた」とのことですが、その中で肉体の変化は如実に感じられているかと思います。肉体を超える“何か”を感じられているのでしょうか?田中僕に言えるのは、踊りというのは人前で身体を動かして高度な技術を得て、拍手喝采!というものではないよということですね。それだったら、みんなが踊れないじゃないですか。でも動きの話なんかじゃなくって、それを心と置き換えてもいい、みんなが「踊った」からこそ、いま踊りがあるんですよ。それは間違いないですよね。若い頃にそういうことを感じたかはわかりません。「俺だけの踊りを踊りたい」ってことだったかもしれない。いまは違いますね。身体は本当に20年も前からガッタガタですよ(苦笑)。でもね、身体は動きたいんですよ。要するに、“自分”というものが僕の中にいるわけじゃないですか? でもどこにいるのかわからない――考えてみたら、全部が自分なんですよね。足の裏も何もかもが。それを「私の足」と言っておきながらみんな、それほど気にしてないでしょ? 歩くとき、身体のことを意識して歩く人なんてそうはいなくて、全部自動的に身体がやってくれているんですよね。それを僕は全部意識的に生きてるんです。でも歳を取ってくると、いままでの意識と変えずにやってると、いつのまにか膝が曲げられなくなったり「腰が…」とか「目が…」とか言い始めるし、それは自然な成り行きですよね。その人の暮らしが原因でそうなっていくわけで、それが「老人」というものだという世間の常識ができています。みんな、常識の中に押し込められていくわけですよ。「押し込められている」とは誰も思わないでしょうけどね(笑)。僕は、その常識の中にいると思いたくないんですね。北斎も絶対にそうだったと思います。表現は違いますけど、それは同じですね。これを「痛い」と言って、触らないままでいたら歩けなくなるなってね。そういうのは刻々とありますけど、全部、抵抗してます。――逆に柳楽さんには、“若いときにしか持ちえないもの”についてお聞きしたいと思います。演技でも、年齢を重ねるにつれて備わっていくもの、技術や経験値があると思いますが、そうしたものを超越したもの、初期にしか持ちえない技巧を越えた“衝動”みたいなものの存在は感じますか?柳楽若い頃にしかない感覚はあると思います。僕自身は、自分のことに意識を向けるというよりも、周りが動いていることに付いていくのでいっぱい、いっぱいだったという感覚でした。こうして30代になって、ようやく自分のペースみたいなものを見つけられてきたかなと思います。最近、「10代の頃ってどうでした?」と聞かれることが多いのですが、その時の感覚というのは思い出せないんですよね(笑)、だからこそ、30代でもうひと花咲かせたいという思いもあります。田中“折々の花”というか、その年代、年代で…いや、年代どころかその瞬間、その瞬間で周りの評価ではなく、本人がベストなことをやっているに違いないんですよね、みんな。それをやりおおせていない人と「やれた」という人とでは差はどんどん開きますよね。それをなぜやれたかというと、それだけの気迫と集中力を持っていたからだと思います。それは偶然かもしれないけど、そうやって生きてきたんだと思うし、いまから振り返って、恥ずかしかったり「もう一度、やり直したい」とかいろいろ思うことはあると思います。でもそこには戻れないわけで、いまの一日はどうなの? ということにしかならないわけですよ。彼はある年代、ある場所…それは語るには多すぎるくらい、いろんな記憶があって、それが“花”なんですよ。でも花が多すぎるんですよね。自分の中で「やれた」とか興奮を感じたりするんです。それをいちいち言葉では表現しませんよ。そうやって生きてるんだもの。それはどんな人でもそうだと思う。誰もが「これは譲れない」というものを記憶の中に持って生きてるんだと思います。僕は、彼の若い頃の話はドキュメンタリーでも見てますし、映画も見てますけど、まさかその人とこんなふうに出会うなんて、誰が考えますか(笑)? 当時、僕はまだ俳優もやってなかったしね。柳楽 ありがとうございます。泯さんの言葉に救われました。僕は、取材などでよく10代の頃のことを質問されるのですが、当時は、一生懸命に生きているだけだったので、答えるのが難しくて。田中だから「一番心に残っている作品は?」なんて聞かれても答えられないよね。どれもが一番、一瞬、一瞬が一番なはずなんです。そんな手抜きの人生はやってないんですよ。柳楽いろんなことをやって来たので、自分にとっては全く恥ずかしいことではないですし、その当時は、全力でやっていたと思うんです。周りから「大変でしたよね?」と言われることもありますが、自分としては「ここまで楽しんでやってこれた」という意識のほうが強いんです。『HOKUSAI』公開中取材・文・写真:黒豆直樹
2021年06月09日日本が世界に誇る芸術、浮世絵。数多い絵師のなかでも国内外を問わず、高い支持と評価を得続ける葛飾北斎の、謎多き生涯を見つめた映画『HOKUSAI』が5月28日から公開になった。柳楽優弥とともに、2人ひと役で北斎に扮した田中泯を直撃した。世界的なダンサー、舞踊家であり、『たそがれ清兵衛』(02年)以降は、唯一無二の空気を放つ俳優としても活躍し、本編でまさに“画狂人”と呼ばれる北斎を体現している田中。北斎は、90歳まで生き、死ぬ間際に「あと5年あったら、本物の絵描きになれたのに」と言ったとされるが、現在76歳の田中も、まだまだ表現の道を模索、邁進している。そんな田中が、「芸術家とか表現者は、『私の』踊りなどと言うが、そんなこと言えるはずがない」と持論を語り、2024年から「ブレイクダンス」がオリンピック正式種目となることにも吠えた。○■死ぬ瞬間まで、もっと生きたいと思い続ける人生を送りたい――もともと北斎がお好きだと聞きました。昔、マッチ箱に「冨嶽三十六景」が刷られたことがあって、夢中で集めました。水にちょっと漬けて、パカっと剥がれた絵を台紙に貼って集めてましたね。それにしても北斎は、本当に人間が好きなんだと感じます。あんなに克明に人の体の瞬間を描き続けた人なんて、ほかにいないでしょう。だいたい絵描きといえば、描く対象をじっとさせるわけです。それで絵描きのテンポで描いていく。北斎は逆です。ちょっとした瞬間を逃さず切り取る。もう愛としか言いようがない。好奇心と、愛の力。あんな情熱のある瞬間を生きられるだろうかと思いますよ。――田中さんはずっと踊られてきましたが、北斎と同様、人や自然を見続けてきましたか。もちろん。師匠から教わりました。他者に対して好奇心を持たない人間に、だれが興味を持つんだと。――北斎は90歳まで生きて、死の間際に「あと5年あったら、本物の絵描きになれたのに」と言ったとされています。その思いに共感できますか?うん、できる。どうせ死ぬならそういう風に死にたいですね。死ぬ瞬間までもっと生きたいと思い続けるような人生を送りたい。――常に走り続けたい?別に歩くでもいいんですよ。1日1日、あるいは1年1年でも。とにかく人が語る人生観には乗りたくない。みな自分にとっての新しい瞬間が常にやってくるわけでしょ。それに自分はどうやって付き合っていくか、それだけです。生きるなんて言ってみれば方便です。偶然がもたらしてくれたたくさんのものとともに、自分は一瞬一瞬を過ごすことになる。ほとんど偶然ですよね。自分が決めたものではないものばかりのなかで、生きているわけです。でも少なくとも、自分の1歩、1日、一瞬というのは、自分から始めることができるはずだというのは思います。○■「私の」踊りなんて、そんなこと言えるはずがない――田中さんが映像面で活躍されるようになったのは57歳以降ですが、これまでの表現の仕方とは全く違いますね。映像の世界といってもピンからキリまであるだろうし、これも偶然に近いのかもしれない。そこに集まってきた人たちでチームができる。このチームの形というのは、ひとつとして同じものがないわけです。それが場を作り、瞬間を作り、それが結像したものとして残る。それをさらに編集して宣伝をして人々のところに届く。スリル満点ですよね。一体だれがどうやってコントロールしてものにしているのか。ひょっとしたら偶然のほうが強いかもしれない。――ライブでおひとりで踊っているときより、さらに統制が効かないと思いますが、スリル満点だと。面白いですか?面白いですよ。僕が踊っている踊りは映像にはなりませんと若いときからずっと言い続けてきました。踊りのライブには繰り返して再生していく能力というのは一切ない。そこが映像とは決定的に違うところです。芸術家とか表現者は、「私の」と言いますよね。「私の踊り」とかね。でもそれは僕には本当にバカバカしい。そんなこと言えるはずがない。私のやっている動きなんて、同じことをやっている、やってきた人はごまんといるわけです。でもその時間と、見てくれる人と、場所とさまざまな偶然が形成しているなかで、たまたま私が踊って、無名ではない、みんな名前のある人たち、ひとりひとりが見ていて、そこで成立する。それは二度と起きない。――北斎は絵を究極的に求め続けますが、「自分であること」へのこだわりもある気がします。よくわからないな。――田中さんは踊りは「自分の」踊りではないと。全然自分でなくてかまいません。――北斎は自分であることも求めているような気がするのですが。そうかな。あなた知ってるの? 北斎の頭のなかにあることの何万分の1も僕らは知らないですよ。でも図々しくも映画にしてるわけ。この映画も、これが北斎だという決定版じゃ絶対にありえない。永久に無理です。でもだからこそラッキーにも北斎の作品をこうして映画で観られるのはすごいこと。北斎の頭のなかに浮かんでいたものが何なのか、想像もできないけれど、少なくともこうして残した絵を見ることはできる。こんなちっちゃな人でもひとりひとりの体をきっちり描いて。こんな作家はいませんよ。○■ダンスがオリンピックの競技に? いい加減にしろよ――北斎は大病したあとも描き続けますが、やはり絵が好きだからでしょうか。好きだからかなんて尋ねますけど、私たちには想像がつきませんよ。どのくらいのことなのか、どういうことなのか。そっちを考えたほうがいいんじゃないですかね。分かりようがないのだから。すごいとしか言いようがない。続けたことだって彼の中では取るに足らないことかもしれないし。でも今の世の中は、一生懸命言葉にして均そうとしてしまう。分かるわけないのに。――確かにそうですね。田中さん自身のこれから先の野望はありますか?野望は好きです。野が好きなので。日本語は本当にすごいなとますます思うようになりましたが、「野」を「望む」と書く。踊りというのは、個人を有名にさせる道具じゃない。今ほど技術を追い求めて、技術が成就すれば踊りになると思っている時代はありません。それはひっくり返したいと思います。それだとスポーツとどこが違うんだと。昔の人は、あの人には踊りの心がある、絵心があると言ってましたが、つまり心があれば踊れるということです。動くだけじゃ半分なんです。同じことをやっていても、「あの子はいいな」と思うことができるでしょう? パリのオリンピック(2024年)からブレイクダンスが競技として加わります。ストリートダンスというのは抵抗の踊りだったはずなんだけど、それがオリンピックの競技になると。いい加減にしろよ、です。田中泯1945年生まれ、東京都出身。74年に勝つ小津を開始し、78年には海外デビューを果たす。スクリーンデビューは02年の『たそがれ清兵衛』。同作で日本アカデミー賞新人俳優賞、最優秀助演男優賞を受賞した。近年ではダンサーとしての活動のみならず、役者としてさまざまな作品で存在感を見せている。主な映画出演作に『隠し剣 鬼の爪』『八日目の蝉』『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』『アルキメデスの大戦』。公開待機作に『峠 最後のサムライ』がある。
2021年06月02日吉永小百合が医師役で出演する現在公開中の映画『いのちの停車場』の全国公開記念舞台挨拶が昨日6月1日、丸の内TOEIにて行われ、主演の吉永さんをはじめ、広瀬すず、田中泯、成島出監督が登壇し、撮影をふり返った。本作は、「在宅医療」に携わる医者や患者、そしてその家族たちを通して、“いのち”“愛”、“いまを生きていく”家族たちの願いを丁寧に描き出すヒューマン医療ドラマ。東京の救命救急センターで働いていたが、実家の金沢に帰郷し、「まほろば診療所」で“在宅医”として再出発をする咲和子役を演じた吉永さんは「5月12日から20日間、なんとかして、劇場を開けていただけないか、映画館で映画を観ていただくことができないだろうかと思い悩んでおりました。スクリーンからは飛沫は飛びません。来場されたお客様同士でお話しをするということも、ほとんどなくなっています。そういう中で、映画の製作者の方たち、私たち現場で作る側、そして興行主の方たちが、声を揃えて、なんとか映画館を開場して欲しいという声を上げました。マスコミの方たちも応援してくださり、映画ファンの皆様も、待ってるよとおっしゃってくれました。今日このような形で映画を観ていただけますこと、東京と大阪がオープンしたこと、本当に、本当に嬉しく思っております」と現在の心境を吐露。訪問看護師・星野麻世役の広瀬さんも「お客様の前に立たせてもらえて、映画を届けられたということが肌で実感できる、今この瞬間がすごく嬉しいです。すごく、嬉しいです」、成島監督も「東京と大阪で幕が開いて、劇場に皆さんが来ていただいて、本当に感無量です」と喜びを語った。一方、俳優仲間から褒められたというエピソードを披露したのは広瀬さん。「STATIONのシーンは、同業者の方から『どうやって撮っているの?』、『どこまでがアドリブなの?』とよく言われました。台本と現実の区別がつかなかったと言われて嬉しいなと思います」と明かす。また「沈黙が届いております」と言い、場に笑いを起こしたのは、咲和子の父親役を演じた田中さん。「本当に辛い役でして、とにかく身体の痛みを四六時中抱えて生きている人物です。カメラの前だけ痛みを感じるというのは、不器用な自分には不可能で、(撮影時は)撮影所に向かう途中から身体が痛くなる状況でした。全国にいらっしゃる同じ病を抱えている方々が、この作品をもしご覧になった時に、お芝居だね、と言われたくないなと思っていました。僕がダンサーを50年以上やってきた経験に、すがるようなつもりで演じていました」と撮影をふり返り、「皆さんも沈黙で構いませんので、時間をかけて感想を心に保っていただけると嬉しいです」と伝えると、会場からは自然と拍手が沸き起こった。映画のラストシーンは、そんな父が咲和子にある願いを託し、彼女がその願いを叶えたのかの答えを観客に考えさせるような構成となっている。本シーンについて吉永さんは「とても難しいシーンでした。脚本を作っている間にコロナの状況にになりました。そして、多くの方が亡くなっていくという中で、監督とお話しさせていただいて、今日のような形になりました。演じていても本当に苦しかったですが、お父さんの苦しみを取ってあげたいという想いだけは、娘として出さなければという気持ちだけはありました。あのシーンは、演じたというより、あの場所にいました」とコメント。「実は最初の段階では、岡田会長と吉永さんと一緒に、『吉永さんはここのところ柔らかい役が多いので、そうではない役をやってもらおう。安楽死に切り込む、エッジの効いたストーリーラインでいこう』と話していたんです」と前段階のストーリーを明かす成島監督は、「コロナ禍になり、我々が想像した尖った物語より、現実が上をいってしまったんです。その時に、『(このままエッジの効いた話でいくのは)どうかしら?』とおっしゃったのが吉永さんでした。吉永さんは命を本当に大事に考えていらっしゃるんです。そこから、『ではこの物語の答えはどこにあるんだろうか?』という長い旅になりましたが、最後まで分からないということになりました」と説明。さらに「監督として思うのは、吉永さんはあのシーンで本当に真っ白なんです。すごいなと思いました。どっちかの答えに寄っていくなどはなく、ただ感情がふわっとしている。また、同じ場面で泯さんが目を閉じたまま『綺麗だ』とおっしゃったことにも感動しました。これは私の演出ではありません。お二人の真っ白なハーモニーを撮れたことが幸せでした」と話した。『いのちの停車場』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:いのちの停車場 2021年5月21日より全国にて公開©2021「いのちの停車場」製作委員会
2021年06月02日現在公開中の映画『HOKUSAI』より、田中泯が演じた老年期の葛飾北斎が、当時の海外アーティストたちを驚愕させた北斎ブルー「ベロ藍」を生みだしたシーン映像が公開された。代表作『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』が新千円札のデザインやパスポートに採用されるなど、今なお愛され続ける世界的アーティスト・葛飾北斎。ゴッホ、モネなど名だたる印象派アーティストたちに大きな影響を与え、米LIFE誌“この1000年で偉大な功績を残した100人”に選ばれた唯一の日本人である北斎の知られざる生涯を初めて描いた映画『HOKUSAI』が公開されている。本作が描くのは、流行り病や権力者による表現への弾圧など、決して自由とは言えない制約された状況でも、何ものにも屈せず“自分らしさ”を貫き通した葛飾北斎の生き様。コロナ禍の緊急事態宣言下で休館している劇場もある現在において、葛飾北斎やともに生きた人物たちの姿は、先の見えない今を生き抜く秘訣を伝えてくれるはずだ。5月28日に公開を迎え、SNS上では田中泯演じる北斎に「全てが葛飾北斎!」や「田中泯さんのダンスの様な美しい演技の表現には見惚れました」、「北斎が宿ったかのような魂で演じていた」といった、絶賛の声が。年老いてもなお自分らしさを追求し、新しい手法を追いかけ、絵を描くことに心酔していた北斎はベロ藍の美しい色合いを見つけ、青い絵の具を手に取り、雨中で歓喜に舞い始める。実は当初の脚本には舞を踊るという演出はなかったそうで、田中のアドリブであったと監督が明かしている。突然雨の中に飛び出したその様子に現場スタッフも驚嘆し、カットがかかると思わず現場は拍手に包まれたという。世界でもダンサーとして活躍する田中泯だからこそ実現できた奇跡の1シーンだ。あるシーンの撮影では「俺の中の北斎が逃げていってしまう!」という声が田中から漏れる一幕もあったそうで、まぎれもなく本作の中で、たしかに彼が北斎として生きた時間が存在していたといえるのではないだろうか。また本作『HOKUSAI』とともに現在公開中の『いのちの停車場』(東映)では、吉永小百合演じる主人公の医師の父親役という重要な役どころで田中泯は出演を果たしており、現在週末の興行収入ランキングに入る2作品にて名を連ねる。そんな彼の俳優デビューは57歳。現在76歳にして俳優として大ブレイクを果たしているのは、まるで70歳を超えて世界的に注目されることとなった代表作「冨嶽嶽三十六景」を生み出した、葛飾北斎そのものと言えよう。『HOKUSAI』公開中
2021年06月01日映画『HOKUSAI』(5月28日公開)の公開直前ヒット祈願報告会トークイベントが26日に都内で行われ、柳楽優弥、田中泯、永山瑛太、玉木宏、瀧本美織、橋本一監督が登場した。同作は世界的アーティスト・葛飾北斎の知られざる生涯を描くオリジナル作。その才能は認められながらも、売れない絵師として葛藤の中で筆をとり続けた青年期の北斎を柳楽が、芸術家としての情熱を失うことなく孤独に自らの画才を磨き続けた老年期の北斎を田中がそれぞれ演じる。「人間・北斎」と、彼が描いた「三つの波の秘密」が生まれるに至った物語を描く。晩年の北斎が通ったと言われ、86歳の時に大絵馬に描いた晩年期最大級の肉筆画「須佐之男命厄神退治之図」を奉納したことでも知られる、墨田区にある牛嶋神社に一同揃って大ヒット祈願。関東大震災で現物は焼けてしまったが、神社には今も復元された絵が飾られており、その絵には様々な病気や凶事を起こす厄神たち十五体が須佐之男命にひざまずき、今後悪さをしないよう証文に手形を押されている様子が収められている。柳楽は「今日お伺いした牛嶋神社や先日訪れた小布施のお寺などで北斎の作品を見させて頂いたのですが、北斎の絵には悪いものを跳ね返して断ち切る力が本当にあると思います。大変な時期ですが、この映画の持つ力が悪いものを跳ね返してくれたらいいなと思います」、田中は「86歳の時に描いたと聞いてびっくりしています。凄まじいパワーを感じました」と、北斎の絵に圧倒されていたようだ。現在、一部エリアでは緊急事態宣言下で劇場休業している状況での公開となるが「こんな日だからこそやり遂げたいこと」について問われると、日本映画が大好きと語る柳楽は「映画館で映画を観たい」と願いを口にする。田中は「いつもと変わらずに1日をしっかりと生きることが大切」と語り、永山は「誠心誠意の演技をして日本の人を元気にしたい」、瀧本は「前向きな気持ちを発信し続けていきたい」、先日祖父が100歳を迎えたという玉木は「こんな時だから地方への行き来はできないですが、子どもも生まれたので祖父に会いに行きたい」、監督は「劇場に行きましょう、映画を観ましょう!」とそれぞれ、先の見えない時代だからこそのやり遂げたいことを挙げた。最後に本作を楽しみにしている人々に向けて作品を代表して柳楽が「こういう時期にもかかわらず、公開することができたことをありがたく思います。人はトンネルに入ったら出口を探すと思うんですが、芸術や映画はトンネルでのライトになりうる力があると思います。一日でも早くコロナが収束して皆さんの笑顔が戻ることを思って頑張っています」と真摯なメッセージ。田中も「北斎こそが人々を愛し、人々の体を描写した最初で最後の人だと思っています。ぜひ、北斎に愛されに、映画を見て欲しいです」と作品をアピールした。
2021年05月26日葛飾北斎の知られざる生涯を描く映画『HOKUSAI』の公開直前ヒット祈願イベントが5月26日、都内で行われ、北斎の青年期、老年期をそれぞれ演じた柳楽優弥と田中泯、共演する永山瑛太(柳亭種彦役)、玉木宏(喜多川歌麿役)、瀧本美織(コト役)、橋本一監督が出席した。代表作「冨嶽三十六景神奈川沖浪裏」をはじめ、生涯を通じ、約3万点の作品を残したとされ、19世紀には欧州でジャポニズムブームを巻き起こした江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎の知られざる生きざまを映画化。当初は2020年5月29日に公開予定だった本作が、1年の延期を経て5月28日から全国公開される。柳楽は「それもこの映画の運命だと思う」と1年越しの封切りにしみじみ。「僕自身、映画をはじめ、いろいろなアートを通して、勇気をもらってきたし、北斎も時代を超えて、僕たちに刺激を与えてくれる」と語り、「北斎の絵のように、この映画にも(悪い状況を)跳ね返す力があるはず。芸術や表現が、長いトンネルにライトをつけ、出口に誘導する力があると信じて頑張っていきたい」と決意を新たにした。緊急事態宣言の影響で、一部地域の映画館が休業を強いられる状況だが「映画が大好きですし、映画がもつパワーに憧れもしている。どんな状況であっても、映画館で映画を見たい」と力強く訴えた。同席した橋本監督は「個人の考え」とした上で、「基準も理屈もなく、一方的に映画館が開けられないのは、言語道断」と憤りを示し、「映画に触れられない人がたくさんいるのは、間違っているとしか思えない。開けたほうが世のためだと思う」と思いを打ち明けていた。「公開が近づき、かなり緊張しています。きっと届くものはあるはず」と語る田中は、「(芸術が)世界を変えられるかわからないが、それはどう受け止められるか次第」とも話し、「北斎という人は、その時代その時代で、常識と真っ向から対峙した。こんなときだからこそ、まともに常識と向き合うこと。僕らは常識に従順に生き過ぎている」と北斎からの“学び”を熱弁していた。同日、柳楽は晩年の北斎が通ったと言われ、86歳の時に大絵馬に描いた晩年期最大級の肉筆画「須佐之男命厄神退治之図」を奉納したことでも知られる牛嶋神社(東京都墨田区)にて大ヒット祈願を行った。取材・文・写真=内田涼映画『HOKUSAI』5月28日(金)より公開
2021年05月26日世界で一番有名な日本人アーティスト、葛飾北斎の生涯を映画化した『HOKUSAI』。青年期を柳楽優弥が、老年期を田中泯が担当し、W主演を果たした本作では、北斎がその才能を開花させるまでのもがきと、人気絵師になってからがダイナミックに、肉厚に描かれている。北斎について、青年期についての資料はほぼ残されておらず、柳楽さんが演じる時代は、史実と照らし合わせながらも、オリジナル色の強い脚本に仕上がった。ゆえに、映画を観て「えっ」、「へ~」と多少の驚きと新鮮さを持って楽しめる。柳楽さんが演じたならではのスパイスも、たぶんに効いているのだが。「演じるにあたっては、監督と話し合って僕たちの北斎像を作り上げていきました。北斎は世界中にファンがいる日本を代表するアーティストなので、正直怖いという気持ちもありました(苦笑)。これまで過去に作らた葛飾北斎に関する映像作品を観た印象では、北斎は割と骨太で無骨な印象だったり、ワイルドなイメージが強かったんです。今回、演じさせていただくことが決まって、役柄を通して調べていくと、実は、知的で、情熱的な一面もあった人だったのではないかと思いました。“彼を突き動かしたその原動力は何なんだろう、すさまじいパワーを持つ人だな”と感じていました」。パワフルさは、柳楽さんが憑依したとも言いたくなる、北斎が一心不乱に筆を取る姿に現れている。実のところ、北斎は、当時人気を誇っていた歌麿(玉木宏)や写楽(浦上晟周)に追いつけず、嫉妬と自信喪失でさまよい、たどり着いた海で自らの才能と五感を呼び覚ましたのだ。柳楽さんの演技と北斎のアイデンティティが合体するような、強いインパクトを残す海のシーンは、必見だ。演じた海での出来事を、柳楽さんは北斎目線でやさしく言葉にした。「北斎は“今、すごくいい絵が描けるぞ” というモチベーションで、海に向かったわけではないのか、と僕は思ったんです。納得いかないとか、悔しいとか、ある意味、絶望的だったと思いますし、そこには、アーティストならではの感情がありそうな気がしたんです。監督と僕たちとで、“これだ”という気持ちを持って撮影しました」。「オリジナリティを大切にする」ことへの思い、と葛藤北斎を演じ切り、完成作を観て、ふと感じたこともあったと柳楽さんは話した。「以前、番組でアメリカの『アクターズ・スタジオ』に行かせていただいたのですが、演じる上で、自分自身が経験した哀しかったことや、少しネガティブな感情を引き起こして表現するという、メソッドアクティング(演技法)を勉強したことがあったんです。映画は、哀しい、淋しいという感情が共有されて、少しホッとする様なところがあって、それが良さでもあるのだと思うんです。アーティストや表現者たちは、一見ネガティブとも思える感情から、美しいものを生み出すことができるエネルギーを持っているんだなと、感じたんです」。そして、青年期の北斎は、「ただ描きてぇと思ったもんを、好きに描いただけだ」と言い、美人画が全盛の時代に、波と富士を主題にした「江島春望」で勝負に出て、結果、江戸を席巻していく。今の時代に望まれる、オリジナリティを大切にする、自分らしく、というワードとも通じている印象を受ける。「ニュースなどで“自分らしく生きるとは何か”という問いかけを見て、僕自身は、“自分らしく生きられている方なのかな…?”と思えることもありますが、俳優をやっていると、台本があって、セリフを読んで、そのキャラクターについて考えていく作業なので…日々、葛藤しています(笑)」。監督の望みに寄り添いながら、自分のオリジナリティを出すような演技も披露していく。一朝一夕にはいかない、高度な技術の話だ。「言われたことに応えるのは大事なことだと思っているので、僕は、 “演出されたい”と思うんです。その大切さを理解しながらも“AIのようにはなりたくない”と思うところもあって。2020年を機に、僕個人としての考え方をより明確にさせて、普段のインプットを充実させたいなと考えるようになりました」。そんな柳楽さんが今インプット、というよりも、気分転換にしていることといえば「ピアノ」だと即答した。「今月(※取材日、2021年4月)から始めたばかり。ピアノ教室に通っているんです。先生から“ここはもっと繊細に弾きなさい”と、指導していただいていますね(笑)」と、照れくさそうに微笑んだ。しかし、役者としての感覚を忘れないのも柳楽さんの特色。「俳優でよかったなと思うのは、(役として)いろいろ習う機会があることです。自分がどうステップアップしていくのかが、何となくわかるというか。“あ、できない…”という感じになると、“はいはい、きたきた、コレね!”と実感する瞬間があるんです!」、課題を課題とも思わず楽しそうに超えていく柳楽さんの話を聞くと、どことなく天才肌の北斎に通ずるところがあるような気がしてしまう。「褒められたらうれしい!」けど…引き締める気持ち、柳楽優弥の本音誰もが知る、実力派俳優と世間にも認識されている柳楽さんだが、20代の頃には、「どんな役であってもいただいた役を一生懸命やりきることで認められて、主演を勝ち取っていきたい。主演として呼ばれるようになりたい」という、強い意志も秘めていた。30代に入った今、有言実行を体現している。「10代のときは、ある程度の経験値と、想像力の引き出しを増やすことが必要だと思っていたので、“脇役をやりたい”と思う時期もありました」。「けど」と、柳楽さんは紡ぐ。「いざ、こうしてまた主演をやらせていただくようになってからも、怖いと思うことはあるので、あまり変わらないのだと思います」。演じるということに対して貪欲で、役や作品に対しての理解を突き詰めている、慣れないことへのプライドを持っていると、柳楽さんの言葉を聞いているとわかる。「もちろん、褒められたらうれしいです(笑)。でも、褒められて“ああよかった”と満足してしまうと、人って、怠けてしまうものじゃないですか?例えば、柔術の世界で帯の色が上がったとしても、改めて気を引き締めていきたいというか。自分の経験から常に気を引き締めないとていけないなと思っています」。(text:赤山恭子/photo:Jumpei Yamada)■関連作品:HOKUSAI 2021年5月28日より全国にて公開©2020 HOKUSAI MOVIE
2021年05月24日映画『HOKUSAI』(5月28日公開)の大波トークイベントが13日に東京・江戸東京博物館で行われ、柳楽優弥、田中泯、紫舟(ゲスト)が登場した。同作は世界的アーティスト・葛飾北斎の知られざる生涯を描くオリジナル作。その才能は認められながらも、売れない絵師として葛藤の中で筆をとり続けた青年期の北斎を柳楽が、芸術家としての情熱を失うことなく孤独に自らの画才を磨き続けた老年期の北斎を田中がそれぞれ演じる。「人間・北斎」と、彼が描いた「三つの波の秘密」が生まれるに至った物語を描く。イベントには世界的書家・紫舟が登場し、北斎の青年期を怨じた柳楽について「筆の所作がものすごく美しい。プロになると呼吸と筆が合ってくる。線を引くときは息を吐きながらじゃないと引くことができない」と絶賛。「呼吸をしながら、手にもしっかりと目がついているような美しい筆の所作だと思い、見とれてしまいました」という紫舟に、柳楽は「汗かいてきちゃった」と照れつつ、「東京芸大の先生が2人現場に来て下さって練習しました」と明かした。一方、田中について紫舟は「目に見えないものが書けるようになった瞬間、風を見つけたときの北斎の泯さんの狂気に満ちたような笑顔がずっと出てきます。熟練された表情だなと思って」と讃える。田中は「笑顔の練習はしたことないんです」と笑わせつつ「風はたしかに目には見えないもので、踊りも本当は目に見えないことが暗躍してるわけですね。そういう意味ではひょっとしたら踊りに対する目線が近いのかもしれません」と自身に寄せて答えた。さらに汗が止まらない柳楽は「僕、すごい汗かいてて、やっぱり北斎の熱量が……。後で誰かハンカチをください」とリクエストしていた。紫舟のライブパフォーマンスも行われ、完成した作品について「この映画を見て、生きる力、もう1回立ち上がってみようか、踏ん張ってみようかという思いを感じました。大きなうねりや波を起こし、太陽のような明るい赤や、降り注いでる光の黄色などを使いながら多くの人に届きますように、『生き抜け』というメッセージを掲げました」と説明する。柳楽は「圧倒される。生き抜けという言葉もこの時代にすごく響く言葉ですし、北斎を通じて生命力を感じられています」、田中「いやあ、いいですね」とそれぞれ感動を表した。
2021年05月13日浮世絵師・葛飾北斎の人生を描く映画『HOKUSAI』の公開を控え5月13日、北斎の生誕の地でもある東京・墨田区にある江戸東京博物館にてトークイベントが開催され、劇中で青年期、老年期の北斎をそれぞれ演じた柳楽優弥と田中泯が登壇。さらに書家の紫舟もゲストで登場し、本作をテーマにしたライブパフォーマンスを披露した。柳楽は北斎について「90歳まで生きて、絵を描くことに人生を集中して、満足しないで絵と向き合い続けた、その姿がかっこいい」と語る。さらに柳楽は舞踊家として76歳のいまも踊り続ける田中に対しても「泯さんは、10代の頃からずっと踊り続けていて、そうやってひとつのことに向き合い続けている大先輩の姿に勇気をもらっています」と尊敬の眼差しを向ける。そんな柳楽の言葉に田中は「(北斎とは)比較にならないんですが…(苦笑)」と照れつつ、北斎の晩年までの創作意欲について「驚異的ですね。あと5年あったら、もっといい絵が描ける――きっと95歳になっても同じことを言ってたんじゃないでしょうか? 果てしないものに立ち向かっていて、想像を絶します」と感嘆する。書家の紫舟は、本作を見てすぐに創作意欲がわき上がってきたそうで「一気に70枚くらいの書を書き上げました。生きる力をたくさんもらえた映画でした」と語る。特に柳楽、田中がそれぞれ体現した北斎を絶賛! 青年期の“柳楽北斎”については「最も難しい筆の所作が美しい! プロになると呼吸と筆が合ってくるんですが、柳楽さんの筆は呼吸をしているようで、美しい所作に見とれてしまいました」と絵師としての姿にお墨付きを与える。一方、晩年の“田中北斎”については「映画の中で、北斎が目に見えないもの――風を捉える瞬間があるんですが、狂気に満ちた笑顔で、さすが熟練された表情でした。北斎の中で表現したいもの、目に見えないものがしっかりとつながって、あの狂気の笑顔になったんじゃないかと思います」とこちらも絶賛していた。この日、紫舟は黒、赤、青、黄、緑のインクを使って、北斎の“大波”をイメージした絵をライブパフォーマンスで完成させた。「生き抜け」と力強く書かれたこの絵について、紫舟は「私たちはいま、困難な中にいますが、この映画を見て生きる力――『もう1回立ち上がってみよう、踏ん張ってみよう』という思いを感じました。大きなうねりや波、太陽の赤や降り注ぐ光の黄色を使い、多くの人に届くように『生き抜け』というメッセージを書きました」と説明。柳楽は「圧倒されました。『生き抜け』という言葉も時代に響くと思います。北斎を通じて、生命力を感じています」と興奮した表情を見せ「改めて、『生きる』ということを考えさせられるこういう状況でも、強く生きていきたいと思います」と自らを奮い立たせるように語っていた。取材・文・写真=黒豆直樹『HOKUSAI』5月28日(金)公開
2021年05月13日