年長になり、困りごとが減ってきたワケ。それは……しのくんは発達障害グレーゾーンの男の子です。現在保育園の年長クラスで、4月からいよいよ小学生になります。最近は困りごとが少なくなったしのくんですが、それはしのくん自身の成長だけではなく、しのくんを支えて下さった先生たちのおかげだと思っています。しのくんは2歳を過ぎるまで意味のある発語がほとんどなく、2歳半を過ぎても2語文が出ていませんでした。3歳児クラスに上がった時、保育園から「読み聞かせの時間に一人で違う遊びをしていたり、教室から脱走したり、集団行動が苦手な様子がみられます。専門家の支援を受けてはどうですか?」と薦められたことがきっかけで、療育センターへ通うようになりました。Upload By keiko特性理解に加配対応、視覚支援まで!しのくんに変化が保育園でも、しのくんの特性を理解するために、さまざまな取り組みをしてくれました。例えば、ことばの発達を促すために「ことばの教室」へ通い出した時には、保育園の先生が一緒にことばの教室へついてきてくれました。また、療育センターの先生を保育園へ呼んで、どうやったらしのくんが集団行動に参加できるようになるのか、アドバイスを求めてくれたこともありました。Upload By keikoさらに、園での支援体制についても配慮していただきました。しのくんが年少クラスに上がるタイミングで、加配の先生がつくことになったのです。加配の先生が、しのくんの特性を理解して視覚支援などで環境を整えてくれたので、しのくんは活動に参加できることが増えてきました。Upload By keiko園長先生も協力してくれていた!?保育園の配慮に驚き実は、保育園の配慮はこれだけではありませんでした。加配の先生が来る以前のことですが、みんなとの活動が難しいときには、園長先生の部屋にしのくんのお部屋(スペース)をつくってくれて、しのくんはそこで園長先生と過ごしていたそうです。それを聞いたときは驚きを隠せませんでした。また最近になってから、「家でゲームをしたり動画を見たりしたい」と泣いて、登園渋りすることがたまにあったのですが……そのときも園長先生に泣き止むまで抱っこしてもらっていたそうで、申し訳ない気持ちと感謝でいっぱいです!!Upload By keiko先生方が保育園の環境を整え、きめ細やかな支援をしてくださったことで、しのくんも大きく成長することができました。しのくんとほかの子どもの成長の違いを比べては落ち込み、不安定だった私のメンタルが落ち着いたのも、保育園の先生方のおかげだと思っています!人にも環境にも恵まれた保育園で大きく成長したわが子。就学を控えた今4月から小学校の通常学級で学ぶしのくん。保育園時代のようなきめ細かい支援は受けられないだろうな……と不安な気持ちもあります。それでも、これまで保育園や療育で培ってきたしのくんの力を信じて、学校の先生や放課後等デイサービスの先生とも協力して、しのくんの学校生活をサポートしていきたいと思っています。執筆/keiko(監修:室伏先生より)keikoさん、しのくんの保育園での過ごし方や、ご配慮の様子を共有くださり、ありがとうございました。保育園の先生方、とても親身に協力してくださって、keikoさん、しのくん共に安心して生活できる園生活が送れて本当によかったですね。保育士さんに気持ちや情熱があっても、保育士さんの人数や仕事量、ほかの園児さんへの配慮の必要度などいろいろな環境が整わないときめ細やかな配慮が難しいこともありますが、困っているお子さんの全員がこのような支援が受けられる社会になるといいなと思います。子どもの苦手な部分の指摘を受けた時、ご家族は、抵抗や不安を強く感じてしまうこともあるかもしれません。とても自然な感情です。もしかしたらkeikoさんもそのようなお気持ちを感じられていたかもしれませんが、先生方の言葉に耳を傾け、療育センターへの通所を始められたことで、園の先生方とのコミュニケーションがより円滑になったり、園の先生方も支援の方法を相談できる場ができたりして、より丁寧な支援に繋がったのではないかと思います。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年03月13日学校からの連絡がない日はない!問題行動が多かった息子現在高校1年生、16歳の息子は小学1年生の時にASD(自閉スペクトラム症)、中学1年生ででLD・SLD(限局性学習症)と診断されました。小学校1、2年生の時はとにかく問題行動が多かった息子。学校からの連絡がない日はない……というほどでした。息子はほかのクラスメイトと一緒に同じ行動ができませんでした。例えば、図工の課題の絵は描かず、自分の好きな車の絵を描いていました。また、息子は冬になると頬が赤くなりやすかったのですが、それをからかわれ、頬が丸く赤いキャラクターのあだ名をつけられました。息子はそれがいやでたまらず、その名で呼ばれると相手を追いかけ回し、殴りかかることも……。一旦落ち着いてもフラッシュバックで思い出してしまうと、その時お友達は何もしていないのに、再び殴りかかります。また、担任の先生が「静かにして」と言っているのにクラスメイトが静かにならないからと、相手に暴言を吐くことも。さらには、机や椅子を投げ飛ばしたといった連絡もありました。Upload By ユーザー体験談毎日毎日申し訳ないと謝罪し、どうすればいいのか先生と相談しました。そして通常学級に所属しつつも、特定の教科だけ特別支援学級に通うという特例を提案いただき、息子は算数と国語の時間だけ、特別支援学級に通うことになりました。そこで特別支援学級の先生からも見守っていただく形になりました。※通常学級在籍の場合、個別の支援は「特別支援教室」もしくは「通級指導教室」で行われます。もしくは特別支援学級に在籍し、特定の科目を交流級にて受ける形をとります。この体験談のお子さんについては、学校の判断により、通常学級に在籍しながら一部の科目について特別支援学級で受けています。「そんなに暴れて警察官になれるのかな?」特別支援学級の先生の言葉にハッとした息子2年生のある日の休み時間のことです。息子には聴覚過敏があり、休み時間などのガヤガヤする時間帯にはイヤーマフを使用しているのですが、クラスメイトが息子のイヤーマフを取り上げてからかってきたのだそうです。これに息子は怒り暴れ出し、そして手も足も出てしまい……。クラス担任だけでは抑えられなかったため、急ぎ特別支援学級の先生を応援に呼んで二人がかりで抑えたそうです。そこで特別支援学級の先生は息子にこういいました。「そんなに暴れて警察官になれるのかな……?お友達を『ぶっ飛ばす』なんて言う人が警察官だったら、困っている人が怖がっちゃうよね…?」Upload By ユーザー体験談実は息子のこの頃の夢は警察官でした。幼少期から働く車が大好きで、警察の24時間を追ったドキュメンタリー番組を熱心に見ていた息子。生真面目な性格で曲がったことが大嫌い、悪い人を捕まえるという正義に憧れていました。そして警察官は夜もみんなを守って、怒らず優しいイメージがあったようで、その姿は息子の目標だったのです。先生にそういわれた息子はハッとしたようでした。そしてその日の夜、私に「ぼくもみんなと同じように怒らないようになりたい」と何とも切ない表情で言い出したのです。変わりたいと思う息子の気持ちを聞いた私は、心の底から、何とかしてあげたいと思いました。そして学校の先生、主治医と相談しながら、3年生に上がる前から薬の内服を開始することにしたのです。Upload By ユーザー体験談「自己抑制ができるようにしたい」息子の憧れる「警察官」像に近づくために……それからの息子は、問題行動が全くなくなったとは言えませんが、薬のおかげもあり大分落ち着きました。よかったと思っていたのですが、5年生に上がる前のある日、息子が服薬をしなくても自己抑制ができるようになりたいと言い出したのです。薬を飲んでもいいんだよと言っても、息子に思い描く理想の警察官は薬は飲まないイメージだそうで、意志は固く……(こだわりの特性が出ていたのだと思います)。主治医の先生に相談すると、息子1人だけではどうにもならないことが多く周りの協力が必要不可欠であること、そして「小学生で自己抑制ができるようになるのは難しい。中学生でもできるかどうか……」と言われました。かなり難しいことだと分かりながらも、息子の思い、私の思い、主治医の先生の助言を学校の支援会議で相談しました。すると先生方は、大変なことだと分かりながらも息子の望みを叶えたいと言ってくださったのです。それから一致団結して息子に関わってくださいました。Upload By ユーザー体験談先生方の全力のサポート。そして息子の夢には変化が……特別支援学級の先生は特に率先して動いてくれました。息子がイライラしていたら”深呼吸してその場から離れる”という対応方法を根気強く指導してくれました。息子の通っていた小学校は、特別支援学級の在籍人数が4人だったこともあり、手厚くサポートしてもらえたのもよかったのだと思います。保健の先生や教頭先生は、姿を見かけたら声を掛けてくれ、「困っていることはないかい?」と気にかけてくれました。担任の先生や学年主任は、息子がクールダウンできるような一室を設けてくれ、落ち着きたいときは休んできていいよと言ってくれました。歴代の担任の先生方も声をかけてくれたり、息子の表情を見て察してくれたりと、息子にとってありがたい対応をしてくださいました。そして息子は少しずつですが、自己抑制ができるようになっていったのです。小学6年生になった息子は1年生の時とは比べものにならないくらい成長しました。それも先生方の支援のおかげです。そしてそんな素敵な環境下で成長し、高校生になった息子の現在の夢は、警察官ではなく発達障害児に関わる仕事に就く事、できるなら特別支援学級の先生に変わりました。今もその夢に向かって頑張っています。息子を支えてくれたみなさんに本当に感謝しています。イラスト/海乃けだまエピソード提供/しのっぺ(監修:鈴木先生より)自閉スペクトラム症に併存する易刺激性のあるお子さんは導火線が短いので、すぐカッとなりやすい特性があります。そういうお子さんには感情コントロールプログラムを当クリニックではお勧めしています。怒りを鎮める方法や不安を和らげる方法を学ぶプログラムです。また、SST(ソーシャルスキルトレーニング)も必要になります。SSTは一般のお子さんも勉強になるので、道徳やHRなどクラス全体で学ぶ方式がいいかと思います。先生方の全力サポートのできる、校内連携がしっかりとしている学校なら投薬なしでも行けるのですが、ほとんどの学校は連携が困難な状況です。教育だけでなく、医療とも連携してより良いサポートを追求し続けることが重要なのです。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年03月13日小学校に入って、勉強面で苦労する中等度以上の知的障害がある場合、幼児期に気づかれやすく、小学校から特別支援教育を受けることもあります。一方、軽度知的障害や境界知能(知的機能が「知的障害」と「正常知能」の境界域にある状態)の場合、幼児期には気づかれず、小学校で通常学級に入ることもあります。その場合、入学後に勉強面で苦労することになりがちです。結果として失敗体験を繰り返し、自信を失ってしまう子もいます。本人が毎日を楽しく過ごせているか、学校の授業や活動で達成感を持てることがあるか、丁寧にみていく必要があります。・軽度知的障害の場合軽度知的障害の子が、小学校で通常学級の授業についていくのは、簡単ではありません。入学当初から、授業を理解することに苦労する場合が多いのです。小学校低学年くらいまでは、親につきっきりで宿題をみてもらったりして、授業にどうにかついていく子もいます。しかし多くの場合、中学年くらいからはそれも難しくなってきます。時間をかけて各教科の内容を覚えても、何日かたつと忘れてしまっていたりして、本人が挫折を感じることが増えていきがちです。そうなってしまう前に、なんらかの支援を受けたいところです。知的障害があることが分かれば、特別支援教育を受けることもできます。Upload By 本田秀夫・境界知能の場合境界知能の子も通常学級の授業についていくのは難しいのですが、それでも時間をかけて勉強すれば、ある程度は内容を理解できて、テストで一定の点を取れたりもします。その場合、本人は何を学ぶにしても人一倍頑張っているのですが、その苦労が親や先生にはなかなか理解されません。大人たちには、むしろ「やればできる子」と思われていたりします。テストでいい結果が出なかったときには「勉強不足」とみなされたりもします。本人はすでに限界まで努力しているのに、親や先生から「もっと頑張って!」と言われてしまうことがあるのです。このタイプの子は一生懸命頑張っても、いつも同級生よりも少し遅れをとるような形になりがちで、自信を持ちにくいです。早く支援を受けて、その子に合ったペースで学べるようにしていきたいところです。しかし、境界知能では特別支援教育を受けられない地域もあります。境界知能の子は勉強面で苦労していても、補習を受ける程度のサポートしか受けられないこともあるのです。2024年現在では、そういった地域のほうが多いかもしれません。この問題は、早く解決しなければいけないことだと思っています。Upload By 本田秀夫苦労しているけど、支援につながらない軽度知的障害や境界知能の子は勉強面で苦労する場合が多いのですが、それがきっかけとなって支援につながるかというと、そうとは限りません。「勉強が苦手」ということで、医療機関に相談にくる家庭は多くないのです。子どもが、「授業の内容が分からない」「授業中に指名されたとき、うまく答えられない」「先生の指示を聞き逃して、出遅れてしまう」といった場面を何度も経験して困っているのであれば、地域の教育相談窓口や医療機関に相談してもいいのですが、その段階で支援につながるケースは少数です。子どもが心身の調子を崩したり、不登校の状態になったりしてから、初めて相談窓口を利用するケースのほうが多くなっています。「勉強が苦手なだけでは相談できない」という誤解そうして相談にこられた親御さんと話していると、「勉強が苦手なだけでは、こういうところで相談できないと思っていました」と言われることがあります。そして、以下のような話になります。「授業についていけないのは、本人の努力が足りないからだと思っていた」「勉強時間を増やして、みんなに追いつけるようにしなければ、と焦っていた」「親が宿題をみるようにして、家庭学習の習慣をつけてきた」「この問題は、家庭内の工夫で解決していくことだと考えていた」「でも時間をかけてもうまくいかなくて、困っていた」このように「勉強ができないのは努力不足であって、人に相談するようなことではない」と考えるのは、大きな誤解です。いろいろと工夫をしてもうまくいかなくて困っているのであれば、「勉強が苦手で困っている」ということを相談してもいいのです。「勉強が苦手」ということを相談してもいい確かに、家庭学習の時間を増やすことで、授業を理解できるようになる子もいます。しかし、子どもの発達の仕方やスピードはさまざまです。ゆっくり発達する子もいます。小学4年生のなかには、4年生向けの内容を理解するのに人一倍時間がかかる子もいるのです。そういう子には「勉強時間を増やして、みんなに追いつく」というやり方をするよりも、その子のペースで学べるように環境を整えていくほうが、結果として学習も進み、心身の調子も安定することがあります。私は親御さんにそのような話をしています。「勉強が苦手」という悩みの背景に軽度知的障害や境界知能などがある場合には、医療機関や療育機関で支援を受けることもできます。「家庭で対処しなければ」と思わずに、地域の教育相談窓口や医療機関などに相談してもらえればと思います。ただ、親御さんが「勉強が苦手なくらいでは相談できない」と考えてしまう気持ちも分かります。医療関係者も、そう考えてしまうことがあるからです。「勉強が苦手」で相談できる窓口一覧・通学先の学校(担任、スクールカウンセラーなど)・地域の教育相談窓口(教育支援センター、教育委員会など)・地域の子育て相談窓口(保健センター、家庭支援センターなど)・医療機関・療育機関医療関係者も、誤解していることがある私は大学病院で、大人の精神科のカンファレンス(診療情報の共有・検討などをする会議)にも出席しています。そこで軽度知的障害や境界知能の方の話が出たときには、「この方は勉強面で苦労してきただろう」という想像をします。実際にそのような経過が確認されて、なんらかの支援が必要だと分かることも多いのですが、カンファレンスでは「境界知能なので知的機能は問題ありません」「学校生活には特に苦労はなかったと思われます」とレポーターが報告することがあります。医療関係者でも、発達を専門としている人でなければ、「勉強が苦手というのは、医療につながるような大きな問題ではない」と考えることもあるわけです。軽度知的障害や境界知能の方の困難は、それぐらい気づきにくいことなのです。ですから、親御さんが「これは病院にかかるようなことではない」と感じてしまうのも分かります。しかし今後は「勉強が苦手」ということのとらえ方を変えてもらえればと思います。Upload By 本田秀夫(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年03月12日特化型の放課後等デイサービスって?わが家の次男Pは知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)です。Pは現在、2ヶ所の放課後等デイサービスへ通所しています。Pが通う放課後等デイサービスを探す際、私は療育的な支援をメインにしている、特化型の施設を候補に考えていました。専門的な知識を持った方に支援をしてもらうことで、少しでもPの発達を促したいという気持ちがありました。特化型とひとことでいっても、運動、アート、学習支援など、支援プログラムは施設によってさまざまなので、私はどこを選べば良いのか悩んでいました。でも私自身の希望より、本人が無理なく参加できて楽しめるところが1番なので、考えた結果、音楽療法に特化している施設を見学してみることにしました。Upload By みん音楽療法の内容は?重度知的障害のわが子も参加できる?音楽療法は、用意された支援プログラムに沿って進行されます。座って見るパネルシアターや、身体全体を使って行うリトミックなど、いろんな内容の設定がありました。見学してみると、重度の知的障害(知的発達症)のPには参加が難しそうな内容もあり、通うのは少し難しいかもしれないと思っていました。不安に思う点を施設長に直接相談してみると……実際、利用者の中にも、プログラムに参加できずに自由に動き回っているようなお子さんもいて、きっとPも同じように参加しないだろうとますます不安になりました。その気持ちを施設長に相談したところ、「プログラムに参加できていないお子さんに参加を促すことはあっても、無理に参加させることはしません。本人がやりたいと思わない場合は危険のないよう自由に過ごしてもらっています。」と話してくれました。私はそれを聞いて少し安心しましたが、それでは音楽療法の意味がないのではないか?とも思いました。しかし施設長によると「子どもたちは音楽や歌を聴いていないように見えても、しっかり聴いていたり歌詞を覚えていたりするので、全く参加していなかったお子さんがある日突然歌い出したり、自分からプログラムに参加したりすることもありますよ!」とのことでした。歌や音楽に興味を持ち始めたPにも、通い続けることで音楽療法の良い影響があるかもしれない……と期待した私は、こちらの施設を利用することに決めたのでした。Upload By みん音楽療法を受けて息子に起きた変化は?そして通い始めて数ヶ月後、施設での面談時に、音楽療法プログラムに参加するPの様子を見る機会がありました。一緒に参加するのは難しいのでは……?という私の予想に反して、Pは座って順番を待ち、プログラムの流れに沿うなど、次に何をするのか分かっているようで、自分から積極的に動いていました。見学していると、子どもの理解や発達を促す工夫が随所に見られました。例えば、パネルシアターでは、歌とともに動きのある出し物を見せることにより、歌詞の内容をよりイメージしやすくしていました。季節や行事をテーマにした曲を歌っていたのですが、これは季節に興味関心を持ち、親しみを感じられるようにするだけでなく、発音と発声の練習を通じて口腔内の筋力をアップする狙いもあるそうです。また、リトミックでは、音楽に合わせてお友達と体を動かすことで、社会性や協調性、音感やリズム感を養いながら、身体能力の発達も促しているということでした。特化型の放課後等デイサービスに通い3年が経過。大きく成長した息子音楽特化型の放課後等デイサービスに通ってもうすぐ3年になりますが、最初に施設長が話してくれたように、Pは音楽療法のプログラムに参加することができるようになり、言葉が増え、発音も少しずつ良くなってきています。家でも放課後等デイサービスで覚えた歌を口ずさむようになり、パネルシアターや絵本で見た絵を描くようにもなりました。Upload By みん通う前はプログラムに参加できるか?音楽療法に通うことでPに変化はあるのだろうか?と不安でしたが、特別支援学校のお友達だけでなく、ほかの学校のお友達とも触れ合いながら音楽療法を受けることで、たくさんの刺激をもらい、Pの成長を感じることができました。今では、音楽特化型の放課後等デイサービスへ通って本当に良かったと思っています。執筆/みん(監修:室伏先生より)みんさん、音楽特化型放課後等デイサービスについて、ご共有くださりありがとうございます。Pくんは、プログラムを楽しみ、歌を歌うことや絵を描くことへの興味にも繋がり、お友達からもたくさんの刺激を受け、充実した時間を過ごされているのですね。音楽を取り入れたプログラムの狙いとしては、・音楽を介して、お友達との関わりや、順番を意識するなどのソーシャルスキルにアプローチする・リトミックで粗大運動、楽器演奏で微細運動など、さまざまな体の動かし方を促す・歌を歌うことで、顔回りの筋肉の使い方などを楽しく練習するなどがあると思いますが、結果として子ども自身が楽しみながら、体も心も成長できる面があるといえますね。みんさんが教えてくださったように、放課後等デイサービスは、施設によって、プログラムの内容も雰囲気も全然違いますので、実際に親子で見学してみて、安心して楽しく通える施設を見つけることができるといいですね!前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月12日音楽家・秦万里子さんが10日に自身のアメブロを更新。発達障害の双子の娘達が学校で大変だったことを明かした。この日、秦さんは「すごく面白い特徴がある双子を育てている、、、という自覚しかなかった私が、発達障害の娘たちを育てているという意識を持ってから、約15年」と述べ「その間にはいろいろなことがありました」と回想。「学校を出てからの過ごし方が難しいところ」だといい「二人とも芸術の道を進んでいるので、いわゆる自由業。自分のスケジュールを誰も決めてはくれません」とつづった。続けて「仕事自体もプロジェクトによって始まり時間が昼だったり、夜だったり」するといい「その日に寄って、集合時間、場所、色々変化があります」と説明。「『予定が立っていることが安心』の彼女たちには、不安定になりやすい要素です」と述べ「学校はその点、ある意味形があって、それに自分を当てはめていけばいいのですが、これが自由となると、、なかなか」とコメントした。また「学校でも、ルーティンがそのまま現実のものになる時はいいのですが、、、休校、先生の突然の欠席、補講、など急に決まるものは大変」と説明。「自習になっても、ちゃんと『自習』をしていないクラスメイトに対しては????になるので、重ねて大変でした」とコメントし「休み時間も、好きな学科に入学した二人には、『雑談』の意味が分からなかった」と双子の娘達の学校生活での様子を振り返った。さらに「そしてやってきたのは、にっくきコロナです」と述べ「学校では時間で勉強を区切られるので」「ダンス、声楽、音楽の知識、どの授業にも終わりがある」と説明。一方で「自宅での勉強にはありません」「どこまでやったらいいのか、わからず、自分を追い込み、精神的に参ってしまいました」と娘達の様子を明かし「彼女たちは、『人間は怠けやすい動物である』という公式が当てはまりません」とつづった。また「自由になったら、倒れるまでやってしまう」といい「これは今まででも何回かありました」と告白し、娘達について「学校という社会でも『???』がいっぱい」と説明。「発達障害の人は、このルールで色々行われている社会に合わせて頑張りましょう、、という傾向があります」と述べ「社会に合わせて、やっとこさ、頑張ってやると、、彼女たちの『とても大変なこと』は『やればできること』と解釈されてしまうことがとても多いのですね」とコメントした。最後に「ASDの人たちにとって、『なんだ、やればできるんじゃない!』って言われてしまうこと、一見なんでもなく見えるものも、とっても頑張って頑張ってやっとできたものもあるんです」といい「だからこそ、社会に『理解しよう』としてくださる方が一人でも増えたらすごく嬉しいと思っています」と思いをつづり、ブログを締めくくった。
2024年03月11日板書が苦手、忘れ物が多い、提出物を出せない……高校進学が不安ですQ:知的障害(知的発達症)のないASD(自閉スペクトラム症)と診断されている中学生の子どもがいます。通常学級に在籍していますが、板書が苦手、忘れ物が多い、提出物を出せないなどが成績に響いており、内申点が必要な普通科高校へ進学するのは難しいのではと思っています。もし高校に合格できたとしても、勉強や人間関係でつまずくのではないかと不安です。通信制高校などへの進学も視野に入れています。特性のある子どもの進路選びにおいて、どのようなポイントを意識するとよいでしょうか?A:本人の努力だけでは解決が困難な場合、合理的配慮の申請によって個別的な支援を得ることが考えられます。相談室やスクールカウンセリングなど、入学後の相談場所が整っているか確認しておくとよいと思います。通信制高校も多種多様なので、事前によく調べておきましょう。Upload By 発達障害のキホン高校進学に際しての不安として、入学後の勉強や人間関係でのつまずきがあげられるでしょう。特に重要なのは、中学校と比べて、高校は授業の出席が足りないと進級に直結するということです。中学校では保健室登校が出席として認められても、高校だとそれは基本的に認められません。逆に成績に関しては、テストで赤点をとってしまったとしても、再試や追試で救ってもらえる場合が多いようです。成績につながる提出物については、提出期間や提出方法について合理的配慮などで工夫してもらえる可能性はあります。入学前にできることとしては、相談室やスクールカウンセリングなど、入学後の相談場所が整っているか確認しておくとよいと思います。ちなみに、令和6年4月から私立高校でも合理的配慮の提供が義務化されます。また、実習が必須になっている学校やコースは、その内容も確認したほうがよいでしょう。できればオープンキャンパスなどで直接先生方に相談してみるとよいかもしれません。通信制高校も、インターネットを活用した教育を行っている学校、自学自習を中心とした学校、スクーリングの日数がかなり多い学校など多種多様なので、どんな通信制高校が合っているか事前によく調べておきましょう。入学前にインターネットの習い事などを体験してみて、参考にするのもよいかもしれません。参考:リーフレット「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されます!」|内閣府(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月11日幼稚園では母子共に先生に怒られてばかり……。そんな私たちに転機が現在小学校低学年の息子は、3歳の時にASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)と診断を受けました。年少の頃はしたくないことがあると教室から脱走したり、思い通りにいかないと癇癪を起こすことが多く、幼稚園では「こんな困った子みたことない」「家でも対応してください」と注意される日々。ほぼワンオペ育児だった私。家族には相談できずどうすればいいか悩み、保健所やこども発達支援センターで育児相談(発達相談)に乗ってもらいました。そこで児童発達支援を勧められ、年中の春から通い始めました。Upload By ユーザー体験談入所前の説明会では、児童発達支援の先生方から優しく丁寧に説明をしてもらいました。こちらの質問にも優しく答えてくださり、幼稚園では母子共に先生方に注意されてばかりで、疲れ切っていた私は(笑顔で受け入れてもらえるなんて!ここなら安心して親子で通わせてもらえる!)と地獄で仏に会ったような気持ちになったことを覚えています。児童発達支援の先生方に私達親子の成長を見守っていただけたことが、私の育児の大きな転機となりました。ポジティブな声がけがこんなにうれしいとは!児童発達支援の先生方は、やってほしいことを息子に強制しようとしません。さらに先生方は私も見つけられていなかった息子の良いところを見つけ、のばしてくれたのです。「○○君は、周りから指摘されても、『あ、そっかぁ!』と素直に人の意見を聞けるところがとっても良いところですよね!」など、私に対してもポジティブな声かけをしてくださいました。私の対応についても良いところ探しをしてくださった先生。ある時、家でなかなかお風呂に入ろうとしなかった息子に私が「いらっしゃいませ~。1番目のお客さん!お風呂屋さんへようこそ~」と声がけすると、楽しそうにスムーズに入ってきたと先生に伝えると、「○○君は、数字が好きですよね。お母さん、本当によく見てらっしゃいますよね!」と肯定していただけたことが、とてもうれしかったのを覚えています。Upload By ユーザー体験談息子は個別指導とマンツーマン、小集団トレーニングで成功体験を積んだ児童発達支援で息子は個別指導とマンツーマン指導、年長の最後のほうでは小集団トレーニングも受けました。見通しを立てることや、思い通りにいかなくても別の物で代用したりして切り替える練習、「貸して」「どうぞ」「ありがとう」のやり取りすることなどに取り組みました。そして小さな成功体験を積み続けると、息子にも笑顔が増えていきました。そして児童発達支援が大好きになった息子。教室のある日は「やったー!お教室だ!」と毎回楽しみに通いました。ペアレントトレーニングで家でも成功体験を!そして私は、年長の春にペアレントトレーニングを受けさせてもらいました。私も息子に効果的な関わり方を知りたい、私がイライラせず楽しいと思える育児法を学びたいと思ったからです。コロナ禍だったため、オンラインで先生方と8人ほどの保護者の方々と行いました。その回の課題(褒めポイントを探す、子どもに合った褒め方を工夫するなど)に取り組み、自分たちの意見を出し合いました。参加された方々の意見もとても参考になり励みにもなり、よかったところや取り入れてみようと思ったところを発表し合うことで、前向きな気持ちになれました。Upload By ユーザー体験談これをわが家でも取り入れようと決意した私。適切な行動が取れるように、適切な行動を一つずつ付箋に書き、まず『見える化』をしました。そして、息子が適切な行動ができたら、その付箋をホワイトボードの『できた』欄に移動させ、大いに褒め、カレンダーにも花丸を書いていきました。これが息子にとってよかったようで「適切な行いをする→褒められて成功体験を積む」ことで、適切な行動が増えていきました。Upload By ユーザー体験談小学校ではクラスが荒れ気味……。子どもが安心できる環境を作りたい児童発達支援、そして小学校入学後に通うようになった放課後等デイサービスでのか関わりは、息子と私にとてもよい影響を与えてくれました。どうすればいいか分からなかった育児に、「こういうことをしてみればいいかもしれない」という道筋が見え、サポートしてくださる先生方に精神的にも支えられました。ですがいま現在、小学校低学年になった息子は問題を抱えています。実は担任の先生が怒りっぽい方のため、学級全体が荒れ気味で息子にとって落ち着かない環境となっているのです。どんなに、どんなに、児童発達支援や放課後等デイサービスの先生方や保護者がポジティブなかかわりをしていても、毎日通う学校での環境が整わないと、子どもの成長は停滞したり退行したりするんだなと実感している毎日です。そんな状態ですが、ともかく私は息子が安心して過ごせる環境が少しでも増えるように、親としてできることをしていきたいと思っています。息子を支えてくれる方たちと相談しながら、頑張っていきたいです。イラスト/keiko※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:鈴木先生)園からは「困った子」に見られていますが、実は本当は「困っている子」なのです。そんな困っているお子さんに対しての扱い方をすることが大事だと思います。自閉スペクトラム症のお子さんは一番が好きでこだわりがあることが多く、どこかへ行くときもきょうだいに先を越されるとイライラしたりします。また、見える化も良かったと思います。自閉スペクトラム症のお子さんは一般的には視覚認知が優れているので言うより見せた方が通じやすいからです。ただ、小学校に入ると、毎年担任が変わって環境も変わるので落ち着かなくなることがあります。担任の神経発達症に対する知識や経験も異なります。できるだけ早い時期に校長先生や町の教育委員会にも相談して早期の改善策を見出すことが必要になります。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月11日小学3年生の3学期、突然学校を行き渋るようになった息子息子が学校に行きづらくなってしまったのは、小学3年生の3学期。いつものように集団登校で出発したはずが、突然家に帰ってきてしまいました。私は、行き渋る息子を学校に半ば強引に連れて行き、校門で先生へ受け渡す日々。そんなある夜、息子が「先生がこわいから学校に行きたくない」と告白してくれました。Upload By 花森はな小4の春休み、初めて児童精神科を受診幸い3学期ということもあり、残りの期間は無理をせず何とか登校。春休みに児童精神科を受診してみることにしました。この時は息子に自閉スペクトラム症があることは分かりませんでした。医師から「不安を取り除くお薬を処方しますね」と言われ、「新学期からは学校に行けると思いますよ」とのことでした。私は「本当に行けるようになるのかなぁ?」と不安に思いつつ、息子の投薬生活が始まりました。Upload By 花森はないざ新学期になってみると……行けない。行けませんでした。学校では泣いて暴れて、手がつけられず。それまで反抗的な言動も特になく、クラスメイトと同じように教室で勉強をして、友達と楽しく遊んでいた息子とはまるで別人のようでした。そして、薬の副作用で朝起きられなくなり、ますます息子は学校へ行きづらくなりました。そもそも息子の心はギリギリ状態で新学期のストレスが大きすぎたのか、ほかにもいろいろな要因が絡み合っていたのか……当時の私は、一人で悩みを抱えこむことしかできませんでした。Upload By 花森はな小6でコロナ禍の一斉休校。学校にも、外にも行けなくなってしまったその後、息子は特別支援学級に転籍し、4年生の間は私が付き添いをして何とか登校。5年生になると、送迎は必須であるものの何とか一人で学校にいられるようになりました。しかし新型コロナウイルス流行による一斉休校をきっかけに、6年生から本格的な不登校に突入。とうとう外へ出ることもできなくなってしまいました。その後、息子は中1で自閉スペクトラム症と診断され、強度行動障害も判定されました。中学3年生になった現在は現在の息子は、特別支援学校の中等部3年生に籍を置いていますが、学校に通えるのは年に数回だけ。それでも、前を向いて通信制高校にチャレンジしようとしています。不登校や行き渋りをきっかけに、子どもの抱える困難さや特性に気づくこともあると思います。私ももっと早くに気づくべきでした。たくさんの後悔があります。それでも、不登校になったことで、濃密な親子の時間を過ごすことができたと思っているし、子どもたちとの仲も以前よりずっと深まった気がしています。そういったことをこれから書いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!Upload By 花森はな執筆/花森はな(監修:初川先生より)初回のコラム(息子くんについての不登校の経過紹介)をありがとうございます。小学3年生で不登校になった際の学校側の環境調整はどうされたのかなとか、はなさんお一人で抱えることとなったと書かれていますが、そのあたり相談できる人がいなかったのはとても大変だったことと思います。そして息子くん本人が「怖くて行きたくない」と言っている中で、薬で不安を下げて登校させるアプローチを提案されたのは、はなさんからするとなかなか悩ましかったのではなかろうかなど感じます。どうにか登校が安定しつつあった小4、5を経て、コロナ禍……。そして中学校生活。「元気な不登校やっています」に至るまでさまざまなことがあったとお察しします。これからのコラムでこのあたりのいろいろも語られてゆくのかなというところで、今後のコラムを楽しみにしています。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月10日気になる周囲との差、発達について指摘される?みんなの3歳児健診エピソード3歳児健診は、子どもの身体の発育や心の発達を確認して、病気などの早期発見や、専門機関につなげる機会となる大切なものです。しかし、問診票の記入や尿検査などといった事前準備も多く、保護者にとっては負担に感じる部分もあるかもしれません。特に、発達障害や発達に特性があるお子さんは、事前準備や健診に行くこと自体が大変な場合もあるでしょう。今回は、発達ナビ連載ライター陣に、3歳児健診でのエピソードをご紹介いただきました。ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)のコウ君は現在中学生。コウ君のお母さんである丸山さとこさんは、コウ君のことを「マイペースな子どもだな」と感じつつも、初めての子育てだったこともあり「3歳児ってこんなものなのかな?」と思っていたそうです。しかし3歳児健診で、大きな転機を迎えることに……。1歳半児健診の時にヘトヘトになった記憶がよみがえり、3歳児健診には行きたくない気持ちでいっぱいだったカタバミさん。それでも「耐え忍ぶしかない」と、重い腰を上げて向かったところ、まさかの健診「2回目」を受けることになって……!?ダウン症の息子きいちゃんを育てる星きのこさん。同じダウン症の子どものママ友たちと「3歳児健診行く?行かない!?できれば行きたくないよねえ……」と話していたそうです。周囲の視線が気になって耐えられないかも……と思った星さん。果たして、3歳児健診には行ったのでしょうか?ねこ太くんは現在小学1年生。ADHDグレーゾーンで特別支援学級に在籍しています。3歳児健診の時、ねこ太くんはまだおむつが外れておらず、事前の尿検査から苦戦!お母さんである鳥野とり子さんに、当時のことを振り返っていただきました。ASD(自閉スペクトラム症)の長男、けんと君を育てるゆきみさん。転勤族で知り合いもほとんどおらず、孤独を感じながらの育児でした。わが子の発達について悩んでいたゆきみさんは、相談していく中で少しずつ支援の輪が広がっていったそうです。寺島ヒロさんのご長男、タケル君は2000年生まれ。3歳児健診を受けた当時、ASD(自閉スペクトラム症)の特性については、まだあまり知られていませんでした。健診では、医師に心配なところを訴えるも理解されず、不安は解消されないままさらに7年の月日が経って……。よいこさんのご長男あー君は、現在小学6年生。ASD(自閉スペクトラム症)と診断されています。家庭や幼稚園でのあー君の行動に違和感があり、3歳半健診で発達相談する!と決意していたよいこさんでしたが……。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月09日小学校卒業まで、イヤイヤ期から反抗期まで切れ目なし!?Upload By 丸山さとこ子どもが2歳頃になると、自我が芽生えることで『イヤイヤ期』が始まると言われています。「あれをしたい、これはイヤ」などの自己主張が強くなり、強い抵抗や癇癪も始まるイヤイヤ期。赤ちゃんの頃とは違った形で手がかかるようになり、大変な思いをされる保護者の方もたくさんいらっしゃると思います。そんなイヤイヤ期は一般的に3歳から4歳にかけて落ち着いていくそうですが、コウは自己主張が強くなりだした2歳頃から小学校を卒業するまで『イヤイヤ期』と『反抗期』の切れ目がないような状態でした。現在中学生のコウ本人がこれまでを振り返って「僕は小さな頃からずっと反抗期みたいなものだからね」と言うほど長く続いた彼の反抗は、地味に大変なものでした。コウのイヤイヤ期&反抗期は、怒って暴れたり駄々をこねてひっくり返ったりするような見た目の派手さはありませんでした。基本的に泣いたり反論し続けたりするような感じで、激しいときでも癇癪を起こして床を叩く程度だったので、反抗の程度としては大人しいほうだったかもしれません。ただ、その『泣いたり反論し続けたり』がすごいのです。息が吸えずに顔色が真っ青になるまで泣きますし、「何で?〇〇は□□のハズなのに!」と混乱からパニックになっていくこともしばしばでした。Upload By 丸山さとこそれに加えて、反論はコウが納得するまで長時間に渡り続くこともありました。対応している私としては、精神的につらいのはもちろんのこと、長く時間がとられることにも負担を感じることがありました(私はグッタリと疲れ果てながら「説得の千本ノックみたいだな……」と思っていました)。今のコウは、当時を振り返って「あの頃はねぇ、あらゆることに『納得いかない!』って思ってた」と言っています。その『納得いかない!』の暴風雨にコウ本人も周囲の人も振り回された、嵐のような時期だったと思います。小学校6年生から少しずつ現在のコウに近くなってきましたそうしてイヤイヤ期から反抗期までを過ごしてきたコウは、小学校6年生から少しずつ落ち着き始めました。周囲の様子や事情が見えるようになり始めたことで、「理不尽だ!おかしい!!」と思うことが減っていったのだそうです。また、クラスメイト同士の関わりを落ち着いて見るようになったことで、「自分の感情表現は周りに比べて激しすぎるのかな?」と気づいたのも大きかったと言います。それにより、コウは感情表現の仕方を意識的に調整するようになったそうです。Upload By 丸山さとこ周りを見ることにより0-100思考も少しずつ和らぎ、「まぁいいか」と言えるようになったことで、パニックも減っていったようです。その流れは中学校に入ってからも続き、今では滅多にイライラすることはなくなりました。コウ本人も「思春期に入って自分や周りを見るようになってきたことで、イライラが減って情緒が安定してきた」と言っていました。幼児の頃から今までを『反抗期みたいなものだった』として振り返りつつ、コウは「自分としては反抗期だとは思っていないところもある」と言います。詳しく聞いていくと、以下のように話してくれました。・保育園や小学校の頃は特に反論しまくっていたと今なら分かるんだけど、疑問や納得できない点をそのまま言っているだけで、自分としては反論しているつもりはなかった。・納得できない!おかしい!と思うことはよくあったけど、反抗的な気分ではなかった。人に対してではなく、『納得できないこと』に向かってイライラしている感じ。・先生や親に対して反抗しようと思うほど、人のことを見たり考えたりしていなかったと思う。自分のことだけって感じ。でも、結果的に反抗的と取られる言動をしていたってことも今は分かる。Upload By 丸山さとここのように思っていたことを話してくれたコウは、今では別人のように落ち着いたと言われることもあります。ですが、私は「実は内面はそれほど大きく変わってはいないのではないかな?」と思ったりします。コウのこれまでを振り返ると、今のコウも言葉や態度がマイルドになっただけで、納得を求めて疑問を投げ続けるようなところは変わっていないと感じるからです。Upload By 丸山さとこそれでも、納得できない気持ちを「おかしいよ!」ではなく「それはなぜ?自分はこう考えたんだけど」と表現できるようになったコウは、確かに変化しているのだと思います。コウの調子の悪い日は納得するまで『説得千本ノック』が始まることもありますが、私に対して疑問を飲み込まずに投げてもらえる内が華なのかもしれません。「今日はコウのボールを受け止められそうかな?」と、心身の余力と相談しながら可能な範囲で対応していきたいです。執筆/丸山さとこ(監修:室伏先生より)コウくんの幼児期から小学生までのご様子を、コウくん自身の言葉も交えて共有くださり、ありがとうございます。疑問や納得できないことをとことんまで納得しようとする姿勢、ご本人もご家族も本当におつらかった時期があったことと思いますが、ついつい自分を甘やかしてしまう私からすると、尊敬の気持ちでいっぱいです。また、それを客観視して表現の仕方を自ら変えていかれたことも素晴らしいと思いました。その姿勢ゆえにストレスや苦悩を抱えてしまうこともあるかもしれませんが、誰にでも真似できることではありません。また、コウくんのその疑問やイライラに向き合ってこられた、さとこさんの忍耐強さも決して簡単に真似できることではありません。さとこさんのその大きな愛情の中で、コウくんは安心して疑問、そして感情をぶつけることができ、少しずつ自身を客観視できたのかなと思います。次の記事も楽しみにしております、時々コウくんのお言葉も聞かせてくださいね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月08日学校生活での困りごと、保護者はどう対応すればいい?発達障害のあるお子さんは個性的な面も多いですが、それに対して学校はどちらかというと平均的なお子さんにあわせて作られています。ですので、発達障害のあるお子さんは学校生活の中でどうしても困りごとが多くなりがちです。学校での困りごとを解決するには、家庭と学校の連携が不可欠ですが、どうすればいいのか迷うことも多いのではないでしょうか。学校でのトラブル、今回はお友達を叩いてしまったケースを紹介します。次のような困りごとが起きたら、みなさんはどのような対応をしますか?ケース:子どもが学校で友達を叩いてしまったUpload By 専門家体験談同級生に他害をしてしまったケースです。子ども同士でもめているうちに、お子さんが相手の子に手をあげてしまいました。子どもに何があったか聞いたところ、「うまくできないことを何度もからかわれた」という背景があったことが分かりました。このような場合、どのように対応すればいいでしょうか。「からかわれたこと」と「叩いたこと」は分けて考えるUpload By 専門家体験談保護者としては、まず相手に謝罪することが第一です。それと同時に今後のトラブルを防ぐ予防策を講じることが大切です。そのためには「事実の確認」をする必要があります。子どもに確認してみると、「ちょっとした小競り合いの中で偶然手があたってしまった」ということもあります。その場合は相手に謝罪し、今後は気をつけるということでいいでしょう。しかし、今回の例のように「うまく字が書けないことを何度もからかわれた」といった理由がある場合は、「からかわれたこと」と「叩いたこと」は分けて考える必要があります。「叩いたこと」は当然悪いですが「言葉の暴力」が許されてよいわけではありません。からかってしまったお子さんにも適切な行動を教えていく必要があります。ただ、暴力を振るってしまった側が相手に対して「そちらにも原因がある」というのは簡単ではありませんので、こんなときは、担任の先生、校長、副校長などの管理職の先生も協力して、学校での出来事を確認するような形で話し合いを持つのがいいでしょう。話をしてみると、相手のお子さんも「自分はルールを守っているのにあの子だけは違うことをするのはずるい」と思っていたりする場合があります。そんなときは「学校のルール」を見直すことで、どちらのお子さんも活動しやすくなる場合もあります。私がこれまでに見聞きしたケースだと、叩いたことだけが問題視されて「とにかく暴力はいけない」で話し合いが終わってしまう例が多いです。学校の「標準」ができないことをからかわれていたお子さんは、追い詰められてしまいます。学校、相手方と話し合うのは大変なことだと思いますが、子どもを守るためには話し合うことが必要です。場合によっては、医師などの専門家に協力を求めることも一つの方法です。難しい問題に直面したときには、さまざまな人たちを頼りながら対応していきましょう。学校へどう伝える?保護者ができる3つのコツ今回のケース以外にも発達障害があるお子さんの学校でのトラブルはさまざまです。ですがどれも、保護者一人で対応するべきことではありません。学校と家庭が一緒に対応していく必要があります。学校へどう伝えるか迷われたら、以下の3つのヒントを参考にしてみてください。子どもの学校での環境を整えるためには、子どものことを一番知っている保護者が具体的な困りごとを学校へ伝えて、家庭と学校で情報共有することが大切です。しかし、保護者が困りごとに対して「こうしてほしい」という形で伝えると、学校へ対する「要求」のようになってしまうことがあります。また、こう伝えられると学校側は「はい」「いいえ」の二択を迫られる状態になり、学校側の考えと一致していない場合は、「いいえ」と断られてしまいます。学校の先生にも教育方針があり「こうしたい」という考えがあります。保護者の考えを通すのか、先生の考えを通すのかといった争いのようになってしまうと話し合いがうまくいかないので、「相談」になるよう心がけましょう。「相談」にするためには、「状況を認識して相手に伝えること」と「相手の意見を聞くこと」の両方が必要です。私が保護者の方、先生方と話すときは「お子さんにはこういう特徴があって、こういう条件だとこうなります」という伝え方をしています。「だから、こうしてください」とまでは言わないのがポイントです。そうすると「そうだとすると、こうすればいいでしょうか?」という提案が出てきます。そのような形でお互いが考えを出し合っていけるといいでしょう。先生に「こんなことが起きて困っています」と伝えたとき、一緒に対応を考えてくれる先生だといいのですが、そうならない場合は同じ話を繰り返しても対応が変わらない可能性が高いので、やり方を変えましょう。私のおすすめは、その先生と一対一で話すのは避け、ほかの先生にも話し合いに入ってもらうことです。学校には「特別支援教育コーディネーター」を担当している先生(特別支援学級の先生がなられている場合が多い)やスクールカウンセラーが必ずいます。担任の先生へ2~3回相談しても話が通じなかったら、ほかの人に入ってもらうことを検討しましょう。発達障害のある子どもはどうして学校で困っているのか私は、今の日本の学校には子どもが「標準的にやるべきこと」が多すぎると思っています。・持ち物を揃えて登校する・提出物を出す・登校の際に先生、友達に挨拶をする・授業中は席について、正しい姿勢で先生の話を聞く……など、まだまだたくさんこなさなければいけない行動があります。これが「学校の標準」になっていると、「学校の標準」をこなせない一部の子どもたちは追い詰められてしまいます。私は「学校で、みんなと同じようにできない」と学校へ行くことができなくなった子どもたちをたくさん見てきました。進学をエスカレーターにたとえると、今の学校生活は「みんなと同じ」でなければエスカレーターからはみ出し、その後の進学や進路選択がしづらくなるという面があります。ですので、「みんなと同じ」ではない標準的な道を歩くことが難しい子は、学校生活だけでなくその先もどうしても生きづらさを感じてしまい苦しむのです。そしてそれはお子さんだけでなく保護者のみなさんも同様で、学校で困っているわが子に対して、どう対応すればいいのか不安に思っている方も多いと思います。私は、この狭すぎる「学校の標準」からはみ出しても基本的に大丈夫だと思っています。フリースクール、ホームスクールなど別のルートを選んだほうが学びやすくなる場合もあります。子どもは何のために学校へ行くのか、それは、「社会に出ていくための土台をつくるため」です。学校へ登校すること、いい成績をとることなど、学校生活だけに目標をしぼると、学校を卒業することが人生のゴールのようになってしまいます。「学校の標準」という基準にあわせることを求めて、発達障害のある子どもに無理をさせない環境を保護者と先生がよくコミュニケーションをとって、そして困ったときは専門家にも相談して整えていけるといいですね。マンガ/吉田いらこ前の記事はこちらUpload By 専門家体験談(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月07日自閉スペクトラム症息子、1歳の頃は公民館の中の少数派スバルがヨチヨチ歩きを始めた1歳頃から、私たちは遊び場を求めて児童館や公民館へ足を運ぶようになりました。公民館には月に何度か、同じ年齢の子だけが集まる時間が設けてあり、そこへ行くとほぼ同学年の子どもしかおらず、この年齢特有の悩みを相談しあったり情報交換することができました。そして、それと同時に、成長過程の「多数派」と「少数派」を目の当たりにする機会になりました。3歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断されたスバルですが、1歳当時はちょっと言葉が遅いかな?くらいで発達に気になるところはありませんでした。ただ、公民館の中では何かにつけて少数派でした。初めて公民館へ行った日。初めての場所、たくさんの人、ちょっと緊張気味の保護者に不安を感じて泣き出したりママの膝の上から離れられない子が多い中、スバルは私の元を離れ公民館の隅から隅までパトロールしていました。もちろん私は後ろにピッタリくっついて危なくないように見守っていましたが、スバルはまるで自分だけの世界にいるかのように周りを気にしない堂々たるパトロールぶりに「これは大物になるぞ」と思いました。そんなに広くない部屋の何がそんなに気になるのか分かりませんが、始まりから終わりまでスバルと私はウロウロと歩き回っていたので、あの頃公民館で一緒だった人たちは、私たち親子の残像しか覚えていないのではないでしょうか。公民館という場所に慣れてきた頃、パトロールは任務のように続けていましたが、スバルは空間のチェックと共に人もチェックするようにもなりました。いつも顔を合わせる親子にニコニコと近づき、近すぎる距離感で笑顔のご挨拶。初めましての職員さんの膝に座って休憩。人見知りする子が多数派の中、スバルは本当に変わった子だなと思いました。ほかの2歳児の「熱い自己主張」に母、驚愕2歳くらいになり、言葉が遅い少数派グループの子どもたちも次々話し始める中、スバルはまだ「バイ(バイバイ)」「ばあ(いないいないばあ)」「あー(Car)」の3語と宇宙語だけでコミュニケーションを取っていました。少数派どころか1人取り残されてしまいました。公民館では、言葉が増えできる事も増えた多数の子どもたちが集団イヤイヤ期に突入していました。保護者が靴を履かせれば「自分でやる」と泣き、うまく履けずにまた泣く……。話には聞いていたものの、初めて目の当たりにした『本物のイヤイヤ期』はなかなか壮絶でした。スバルはここでも少数派で、イヤイヤ期がまだ来ていませんでした。スバルは車が大好きで、毎日ミニカーを並べ、車のよく見える公園へ行き、車のカタログをボロボロになるほど読んでいました。私はこれらのこだわりを、スバルの自我の芽生えであると感じ「車を眺めて過ごしたい」という意志を表現しているのだと思っていました。しかしイヤイヤ期の子の内側から発せられる強く熱い意思や、爆発したかのような自我を目の当たりにし「スバルのは外に向けた自己主張というより、自分の中で趣味に没頭しているだけだな」と思いました。イヤイヤ期の子の姿を通して、2歳はこんなに高度な自己主張ができるのかと驚きました。スバルは言葉が遅いから自己主張できないだけ……というのとは、ちょっと違うなと思いました。Upload By 星あかり自己主張のないイエスマンこの頃のスバルはイエスマンで、「これするよ」「あそこへ行くよ」「これを着るよ」といった指示を理解し淡々と従いました。テレビで子ども番組を見ている途中で「時間だからおしまいね」と消されても、泣いたり騒いだりする事なく素直に別の遊びをはじめます。たまに「そろそろ寝るよ」と遊びを中断させようとした時に、まだ遊びたそうなリアクションをする事もありました。しかし、寝る時に着るスリーパーを羽織らせファスナーを閉めた途端、突然真顔になり布団に潜って行くのです。布団に入ってから寝るまではまた別の戦いになるのですが、とにかくファスナーを閉める事がスイッチになり、スバルは全ての遊びを中断し自ら布団に入るのです。今となっては自分のしたい事よりもルーティンを優先する特性だと分かるのですが、当時はまるでインプットされた事を実行するスイッチでも付いているのかと思いました。Upload By 星あかりあまりにも淡々と指示に従う姿を見て、少し焦った私は、スバルの意志を引き出そうと「どうしたい?」「何食べたい?」なんて曖昧な質問を投げかけたりしましたが、発語がないのに答えられるはずもなく、愛想笑いで流されてしまうのでした。とは言え日常の中にスバルの意志はちゃんとあるのです。「コレとコレどっちにする?」みたいな質問にはジェスチャーで「コレ」と選ぶことができるし、目の前に並んだおもちゃの中から今遊びたいおもちゃを選ぶことはできるのです。アレがしたい、コレで遊びたい、アレを食べたいといった強い主張はありませんでしたが、スバルの好きな遊び、好きな食べ物、好きな公園、好きな絵本を私は知っているのです。「今はこれで十分」だと思うようになりました。小学4年生の今は、自称「反抗期」中!?3歳になり言葉があふれて、4歳になり突然おしゃべりになり、5歳になり起きてから寝るまでしゃべりり続けるようになりました。自己主張も激しくなり、かなり遅れてイヤイヤ期が来てしまうのかと怯えて暮らしていましたが、特にイヤイヤ期も反抗期も来ないまま小学生になりました。小学4年生になったスバルは最近になって「僕は今、反抗期なんだよ。反抗期はね、成長の証なんだよ」だから夜更かししてゲームの続きをしたいと主張していましたが、いつも寝ている時間になったらソワソワし出して、自分でスリーパーを羽織って布団に潜って行きました。私はいまだにイヤイヤ期が遅れてやって来ることに怯えています。執筆/星あかり(監修:新美先生より)イヤイヤ期のなかったスバル君について詳しく聞かせて下さりありがとうございます。発達の経過は本来一人ひとり異なるものですが、いわゆる多数派の方の発達の経過を、育児書に書いてあったり一般常識としてインプットされています。イヤイヤ期もその一つで、多くの方が2~3歳ピークで自我が芽生えて自己主張が強まる時期とされていますが、イヤイヤ期がいつだか分からない、なかった、ずっとイヤイヤ期だったなどなど、さまざまなパターンがあっても不思議はありません。スバル君は自己主張がないわけではないけれど、興味の偏りやパターン化志向、コミュニケーションの受動的スタイルなどが重なり、一般的に言われるようなイヤイヤ期が分からないまま、小4の本人なりの「反抗期」に入っているのですね。そんな経過もスバル君の成長で、名前のつくようなイヤイヤ期はなくても、スバル君らしいスタイルで大きく成長して来ていますね。きっと反抗期も本人らしい表現になるのかもしれないですね。スバル君らしい反抗期を楽しみましょう。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月07日広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)中1娘と5歳下の弟の関係は広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)のある中学1年生の娘には、5歳下の弟がいます。長男が産まれた時、私は発達障害がある姉がいる長男のことを心配していました。私が娘にかかりきりになって寂しい思いをしないか……発達障害があることで一般的な姉弟と違う関係になってしまうのではないか……姉弟関係がうまくいくのか、不安でした。会話が上手くいかなかったり、娘がイヤイヤ長男の相手をするという時期もありましたが、成長を重ねていき、2人は、私が想像していた以上に良い関係を築いてくれました。Upload By SAKURAしかし、娘が中学校に入学してからは、勉強や部活に忙しくなり……娘と長男が過ごす時間は少なくなりました。そして、今まで赤ちゃんだった次男が成長し、長男と次男が一緒に遊ぶことが多くなりました。Upload By SAKURA同時に反抗期真っ盛りの娘と私がもめることも増え……長男は、そんな様子をただ黙って見ていました。Upload By SAKURA母親の私がいうのもなんですが……長男は察することが得意。今何をしたらいいかや、言わないほうがいいことを、説明しなくても理解しています。そのため、私はついついしっかりしている長男に頼ってしまいます。Upload By SAKURAもしかして長男は寂しい思いをしてるかも?空気の読むのが上手な長男ですが、実は、3姉弟の中で生粋のママっ子。口には出しませんが、もしかしたら姉と弟のことで忙しい私に気を使って遠慮し、寂しい思いをしているかもしれない……。Upload By SAKURA私は、少しでもフォローになればと、休日に長男と2人で、出かけることにしました。Upload By SAKURA「ママとカフェに行きたい」という長男のリクエストで、2人でカフェに行くことになりました。カフェでのんびり食事をし、外を散歩することにした私たち。歩きながら私は、長男に話をしました。Upload By SAKURA日頃の感謝と、私の反省を長男に伝えると日頃の感謝と、私の反省を伝えると、長男は「いいんだよ」「ママは頑張ってるよ」と言ってくれ、こんな怒りんぼうな私をちゃんと見ていてくれることが、うれしくてたまりませんでした。それから私は、娘の話をしました。Upload By SAKURA私は、長男が小さな頃から、娘のことは説明していました。まだちゃんと理解できるまで、専門的な用語は使いませんが、娘の苦手な部分に関しては、隠さず話してきました。Upload By SAKURA私が娘に対して、厳しいことを言うことが多くなってから、私の本当の気持ちは娘に届きにくくなりました。「あなたのことが大好き」と娘に伝えても、反抗期の娘は無言……。自分の思いが伝わらないまま、声かけをしていくことがしんどくもなってきていました。せめて長男には、私が思っていること、考えていることをちゃんと分かっていてほしいと思いがありました。私は、娘への思いをそのまま伝え、長男にしてほしいことを伝えました。ありがたいことに、長男は理解してくれました。Upload By SAKURAそれから私は、定期的に長男と出かけるようにしています。長男が好きなゲームセンターに行ったり、公園で鬼ごっこをしたり、長男の話をゆっくり聞くようにしました。長男はいつもお出かけを楽しみにしてくれていて、2人きりの時間はとても楽しそうです。長男は、いつも私やきょうだいたちをよく見ていて、空気を読んで動いてくれます。しかし、しっかりしていても、まだ小学1年生。長男に甘えすぎないで、ちゃんと向き合う時間をこれからもつくっていきたいと思います。執筆/SAKURA(監修:新美先生より)発達障害のあるお姉さんとその弟さんとの関係について、詳しく教えて下さりありがとうございます。あーさんと弟さんのやり取りがほほえましく、ほっこり読ませてもらいました。一般的に、病気や障害のある方の定型発達のきょうだいは「きょうだい児」と呼ばれることがあり、さまざまな場面で我慢を強いられやすく、きょうだい児ならではのストレスがかかると言われています。とは言え、ご家庭ごとに事情は異なります。大切にしていくことは、障害などがありケアに手がかかるお子さんも、そうでないお子さんのことも、一人ひとりの人格を尊重していくことかと思います。負担が大きい場合は、それぞれの個室をつくる、別々に活動する時間を増やすなど、障害や病気のないほうのお子さんも、自分らしく過ごせる時間を確保することも大切です。SAKURAさんのご家庭では、姉弟仲もよく、弟さんがとても良く気がつくタイプで、自然にフォローしてくれたりするのですね。頼りになる分、負担がかかっていないかな、無理をしていないかなと心配になることもあったのかもしれません。弟さんとお母さん二人の時間をつくり、気持ちを聞いたり、子どもらしく甘えられる楽しい時間をつくるというのはいいですね。弟さんの場合は、負担に思っていることはなかったようですが、それでも、こんなふうな特別な時間が過ごせることはうれしかったことでしょう。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月06日極端すぎる父の教え私にとって父は怖い存在でした。私が3歳ぐらいの時に父が私と兄の前で膝をついて目線を合わせ、深刻な面持ちで「いいか、この世は戦場なんだ。お前たちはそこで戦い抜いて生きていくんだ」と言ったときから、私の「戦い続けなければ生きていけない」という、0-100思考の萌芽が生まれたように思います。その後父は、私が中高生になる頃には「勉強していい大学に入ってエリートになれ」というようなストレートな言い方はしないものの、「学生の本分は勉強だ。家事は我々で担うからその時間を勉強に充てろ」「お前みたいなタイプは弁護士か研究者になったほうがいい」「そうじゃないと将来食っていけなくて路頭に迷う」などと繰り返し言うので、私は「いい大学に入ってエリートにならなければ生きていけない」という0-100思考を強めることになりました。今になっては父も極端だったなと思うのですが、そんなこと、子ども、それもASD傾向のあった私にわかるはずもなく……。失敗しそうになったとき――「踏みつぶす」兄と、頑張りすぎる私兄も極端な人でした。失敗の不安や兆候があるとき、私は不安やリスクを塗り込めるために3倍頑張るようなタイプでしたが、兄の場合はやけくそになって極端な行動に出るタイプだったのです。例えば、私も兄も20代だったある時の話。兄がダイニングで、おまんじゅうを1つ手に取り、個包装を剥いて食べようとしていました。そこで、手を滑らせておまんじゅうを床に落とした兄。「あ、落としたな」と思って居間から見ていた私は、信じられない光景を目にします。兄は落ちたおまんじゅうを一瞬見つめると、それをトンッ!と真上から足の裏で踏み潰し、素早く拾い上げると、そのままゴミ箱にストンッ!と投げ捨てたのです。おまんじゅうが個包装が剥かれた状態で床に落ちたならまだわかるのですが、兄はあくまでおまんじゅうの個包装を「剥こうとしていた」だけ。おまんじゅうは個包装にしっかり包まれていたわけですから、それを床に落としたからといって大した問題はないはずです。私は起きたことの意味がわからなくて、「今、おまんじゅう踏み潰して捨てた?」と聞いたら、兄は真顔で「うん」と答えました。私は絶句。兄は「おまんじゅうの個包装が思ったようにうまく剥けなかったことが許せず、なんの問題もないであろうおまんじゅうを踏み潰し、捨てた」のですね。なお、分かりやすく、兄の個人情報にも支障がない象徴的な例としておまんじゅうの話を挙げただけで、兄のこうしたエピソードはたくさんあります。私は失敗にあたり自責に向かう傾向がありましたが、兄は他責や攻撃性に向かう傾向があったようで、ここが私と兄の大きな違いだったと思います。私が100を目指さなくてはいけなかった理由実家にはひきこもりの伯父がいたのですが、その伯父について、父は繰り返し「働かざる者食うべからず」と言っていたし、母は「こちらは一生懸命働いて疲れてるのに、働いてもないこの人と同じ空気を吸わなきゃいけないのが耐えられない」などと言って、伯父が話しかけても無視したりしました。私が大学受験の時に無理しすぎたせいでバーンアウトして大学に行けなくなり、続いて母も仕事に行けなくなって休職した時は、父は吐き捨てるように「2人も兄ちゃん(伯父のこと)みたいになりやがって!」と言うのでした。今思い出しても、こうした実家の空気は本当につらいもので、伯父は本当にかわいそうだった、と思うのですが、当時の私は「家族の要求に応えることができない私はだらしがない、ダメな人間だ。伯父のようにならないように命がけで努力しなければ」と、激しい自責をするに至りました。そして、20代いっぱい、どんどん体調が悪くなり、母の世話も大変になっていく中で、どうにかして働いて自活しようとしては仕事に行けなくなって辞める、ということを繰り返すことに。体重はどんどん減り、身体は骨と皮ほどになり、顔はニキビだらけ、髪は薄くなる……悲惨な状態でした。バーンアウト、家族との断絶を経て、数10年かけてたどり着いた今の状況その後、私は今の夫に助けられて実家を出ることになります。それからASDの診断や複雑性PTSDの治療を経て、最近ようやく、0-100以外の考え方ができるようになってきました。最終的に私の考えの窮屈さを緩めてくれたのは認知行動療法でした。しかしそれも、それまでに自分のASD傾向を見つめたり、トラウマ治療の中で、自分が家族の価値観を内面化していたことに気づいたりしてきた積み重ねがあってこそだと感じています。今は、「できないことはできない」「人間なんだから失敗もする」「失敗したからって生きられなくなるわけではない」と、いい塩梅に開き直り、自分の心身の健康をいちばん大事にしようと思えるようになりました。この状態に至るまで長い紆余曲折がありましたが、ここまで来られてよかったなと思っています。文/宇樹義子(監修室伏先生より)ご結婚されるまで過ごされたご実家の環境、義子さんのお気持ち、そして診断や認知行動療法について、ご共有くださりありがとうございます。お辛い時期を戦われ、乗り越えて、今ご自身の心身の健康を大事に過ごされている義子さんのお言葉は、多くの方にとって大きな励ましになることと思います。義子さんの今後の人生、私も応援させていただきます。前の記事はこちら
2024年03月06日重度知的障害の息子にとって猫は得体の知れない存在で……私は猫が大好きです。出産前から飼っていた先代の猫が6年前に亡くなり、今の猫を飼い始めたのはコロナ禍真っ只中、4年前です。現在小学6年生の息子は、3歳の時に重度の知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。息子は無発語なので自分の気持ちを言葉で伝えることはできませんが、わが家の猫を世界で一番得体の知れない、不思議な存在と思っているような様子がひしひしと伝わってきます。猫に追い詰められて部屋の隅で固まって助けてアピール先代の猫も含めたら、長らく猫と同居している息子ですが、いまだに猫を怖がり、手を繋がないと猫の近くを通れないこともあります。いつも恐る恐る、猫の様子をうかがっている……といった感じです。Upload By ユーザー体験談朝、猫が部屋や階段の中央にいると、息子が身動きとれず家を出るのに時間がかかることもあります。また、猫がいたため部屋の隅に追い詰められた息子が、壁際で固まり、言葉は話せないながらも必死で助けてアピールをしていることも時々あります。小学6年生で156㎝、66kgと身体の大きい息子が、自分よりはるかに小さな猫を怖がり、部屋の隅に追い詰められている姿は、申し訳ないですがなんだかかわいらしく、おかしくも思えます。Upload By ユーザー体験談それ意味あるの?猫に対する息子の謎すぎる反撃一方猫はというと、息子に懐いてはいません。息子を意識しつつ、つねにある程度の距離を保っている……といった感じです。ですが、時々双方ともにちょっかいを出し合います。ちょっかいの程度はそれぞれ違います。猫は本格的に息子を攻撃するときがあるのですが、それに対して息子の反撃はなんともかわいいもの。タオルやティッシュをふわっと相手に投げたり、なぜが小さなおもちゃを猫の背中に置いてみたりと、ほぼ効き目のない反撃をしています。なぜ背中におもちゃを置くのでしょうか……。理由は皆目見当がつきません。当然猫はノーダメージです。人間相手だととっさに手が出てしまうことも多い息子ですが、猫に対しては手がでないのも不思議。猫に対しては明らかに及び腰で、猫の優勢は揺らぎません。ただし、そんな猫でも息子の癇癪やパニック時の様子は怖いようで、やや離れたところから様子を見ています。Upload By ユーザー体験談二人(?)の関係に変化が。息子があみだした猫対策は?そんな二人(?)の関係ですが最近変化がありました。息子が新たな猫への対応方法を身につけたのです。それは、「リビングのドアを開けて、猫を退室させること」。息子は(あ、猫がいる)と気づいたら、さっとリビングのドアを開けます。すると、なぜか猫がドアの方へ吸い込まれるように進んでしまい、そのまま部屋を出ていくのです。猫が吸い込まれない場合は、息子が猫を誘導するような動きを見せて、猫にご退室いただいています。(無発語で喋ることはできないけれど、そんな風に猫に対して気持ちを伝えようとしているんだ!頑張っているな!)とほほえましく思います。猫を相手に学び少しずつ成長している息子。いつかもう少しだけでいいので仲良くなってくれたら嬉しいな、と思う日々です。Upload By ユーザー体験談イラスト/まるエピソード参考/あきこ(監修:森先生より)ペットは、親や先生、お友達とも違って予測不可能な動きをしますから、不思議な存在ですよね。猫ちゃんもお子さんも、きっとお互いに一生懸命に観察して、相手の習性を理解しようとしているのでしょう。お互いにちょっかいを出しながらも、お子さんは猫がイヤがることはしないようにしつつ、自分達なりの快適な距離感をはかっているのかもしれませんね。発達障害の傾向がある方には、他人の感じ方を理解するのが難しいという特性があります。人間相手では「なんで気持ちを理解してくれないんだ!」とイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、動物相手であれば「自分とは感じ方が違って当然」と思って、かえって自然に受け入れることができるのかもしれません。猫の習性を理解しようと頑張ることは、他人の感じ方を考えたり、良好な関係を築くために、きっと役に立ちますよ。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月05日「イヤイヤ期」はいつやってくる?2歳になって身構えていたけれど……Upload By プクティ世間一般で良く耳にするイヤイヤ期は、家でも外でも関係なく癇癪を起こし、本人の気持ちを落ち着かせるのにとても手こずるという印象でした。わが家の長男も、イヤイヤ期が始まる頃とされている2歳になり、いつイヤイヤが始まるのかと身構えていたのですが……。Upload By プクティ意外にも、長男のイヤイヤ期が始まる気配は全くありませんでした。確かに、洋服の素材にこだわったり、まぶしい光が苦手だったりと、感覚の過敏さからパニックを起こすことはありました。しかし、日常生活で癇癪を起こしてどうしようもないという場面にはなかなか出合いませんでした。比較的いつも落ち着いていて大人しく、いろいろなところに出かけても苦労しないので、2人きりで遠出することなどもできていました。そのため、長男はすごく育てやすい子だなと感じていたのです。育てやすかったはずの長男が、幼稚園入園で豹変!?Upload By プクティそんな長男が幼稚園に入園したとたん、「集団行動ができず、椅子に大人しく座れなかったり、教室を飛び出してしまったりして指示が聞けない」と先生から指摘され、家庭での様子と全く違うことに非常に驚きました。Upload By プクティ幼稚園で指摘されたことがきっかけで、知能検査や病院での診察を受けた結果、長男は軽度の知的障害(知的発達症)と診断されました。今思い返してみると、イヤイヤ期がなかったのは、感情表現の乏しさや自己主張の苦手さといった、発達の凸凹や遅れによるものだったのかも?と思うところもあります。現在の長男の様子と、イヤイヤ期真っ盛りの次男を見て思うことUpload By プクティその後、長男は療育を受けながら、より本人の特性に合った保育園への転園も経験しました。5歳になった今は、集団に合わせた行動がずいぶんとできるようになり、椅子に座って長時間集中するようにもなりました。感覚過敏も以前より落ち着いてきて、パニックを起こすことなく過ごせるようになってきました。ちなみに、長男と3歳差で生まれた次男は、今のところ保育園で発達の遅れを指摘されることもなく、むしろクラスで一番に先生の指示に従って行動できると聞いています。しかし、家では絶賛イヤイヤ期で、激しい自己主張に悩まされているところです。同じように育てていても、子どもの発達の仕方はそれぞれ違って、その子なりのペースで成長しているのだなあ……と感じるこの頃です。執筆/プクティ(監修:森先生より)イヤイヤ期の時期や、イヤイヤが出る場面、イヤイヤが分かりやすいかどうかなど、その子の性格によってさまざまです。一般に、自分の気持ちを自分で分かるようになったり、他人に伝えることができるようになるとイヤイヤ期は落ち着いてきます。イヤイヤ期は、子ども自身の意思や、「自分でやりたい」といった自立心のあらわれとして大切なものです。イヤイヤ期が激しいからといって心配する必要はありません。また、逆に、イヤイヤ期がない、分かりにくい、遅いからといって心配する必要もありません。イヤイヤ期が目立たないとしたら、「本人からしたら特にこだわりポイントではない」とか「伝えなくても家族はやりたいことを分かってくれている」など、イヤイヤを発動させる必要がないのかもしれません。イヤイヤ期がないからといって「自分の意思がない」ということではありませんし、遅いからといって発達が遅いという話でもないので、安心してくださいね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年03月05日小1から行き渋り、小3で母子登校できるようになったけど現在小学6年生のわが家の長女『姉子』は、小学2年生の時にASD(自閉スペクトラム症)と母子分離不安と診断され、小学4年生の時に知的ボーダー、場面緘黙と医師から言われています。姉子は、赤ちゃんの頃から繊細なところはあったものの、幼稚園の時は楽しく園生活を送っていました。しかし、小学校へ入学するとすぐに、登校前に泣き出したり、腹痛や頭痛を訴えたりして、行き渋りをするように。そして、1年生の時の個人懇談で担任の先生から発達検査を受けることをすすめられ、すぐに発達支援センターへ相談に行き、2年生になってすぐWISCを受けました。結果はかなり凸凹があり、これまで相当しんどい思いをしてきたことが分かりました。でも、検査を受けたことで姉子の特性や困り事を知ることができたので、「上手にサポートできれば学校生活も楽しめるかもしれない」と、前向きにとらえていたところで、まさかの転勤。さらにコロナ禍で環境が大きく変わったことにより、転校先で姉子はまた行き渋るように……。転校先の学校では、別室登校や母子登校など姉子のペースでスモールステップを繰り返し、学校にいる時にも少しずつ笑顔が見えるようになってきました。しかし……。登校できるようになってきた矢先の転勤、転校姉子が3年生になり、転校先の学校にもやっと慣れてきたところで、またしても転勤!霧の中でなんとか小さな光を見出して進んでいた道の前に、まるで高い壁ができたような気分でした。当然と言えば当然ですが、姉子の心はスタートラインに戻ってしまいました。前の学校の時と同じように母子登校でスモールステップで……とやってみましたが、そう簡単には行かず、また家にこもるようになりました。そこで、私から姉子への登校刺激やアプローチを一旦全部ストップしてみました。学校には行かないけれど先生方や相談機関とは密に繋がり続けて、相談先はしっかり確保することを意識しました。学校の支援に関する情報は集めておいて、いつでも動ける状態を保ちつつ、「お母さんと一緒に好きなことをしようよ」という生活に変えてみることにしたのです。Upload By スパ山「お母さんと好きなことをしようよ」という生活にしてみると一緒にゲームをしたり、お菓子づくりをしたり、おしゃれなカフェに行ったり。そして、頃合いを見て、学校行事のお便りをさりげなく貼っておくなどして時々ほんの少~し匂わせていきました……(笑)。すると、姉子が給食の献立を見て「え~、おいしそう」と話したのです。学校について姉子から触れてくれたことに飛び上がるほどうれしかったのですが、そこは落ち着いて「ほんとだね~おいしそうだね~」とだけ答えました。姉子が完全に学校を拒否してるのではないと分かって私は安心しました。Upload By スパ山大きなきっかけは、弟の特別支援学級への入学その年の秋頃、ASD(自閉スペクトラム症)がある弟が新1年生として、姉子と同じ小学校の特別支援学級へ入学することが決まりました。そして、入学前に弟と私で特別支援学級を見学しに行くことになりました。しかし、当日、夫の仕事の都合がつかず、姉子とまだ小さい次女と2人だけで留守番をさせるのも心配だったので、結局姉子も次女も一緒に連れて行くことに。放課後の誰もいない時間に、私と子どもたち3人で見学に行きました。姉子にとっては数ヶ月ぶりの学校です。どうなるかとハラハラしていたら、「ここが靴箱だよ」「廊下は走らないんだよ」と弟と妹に教えてあげるなど、お姉さん風を吹かせ始めたのです。拍子抜けしてひっくり返りそうでした(笑)。特別支援学級の先生方もとても優しく、私たちが安心して見学できるように細やかな配慮をしてくださいました。最初は少し不安そうにしていた姉子ですが、帰る頃には先生とすっかり仲良くなって「また遊びに来てね」と言われ「うん!」と答えていました。その光景を見た時に、「姉子も特別支援学級の教室ならもしかして通えるのでは……?」と私は思ったのでした。Upload By スパ山不登校の娘、特別支援学級への転籍に向けて。母、動きます!私は、学校をお休みしていた間にもしっかり繋がっておいた相談機関に行き、見通しが立たないことを不安がる姉子に、しっかり伝えられるように特別支援学級の情報を集めました。学校にも相談に行き、特別支援学級への転籍について話し合いました。そして、弟の2回目の特別支援学級見学の時、姉子に「また一緒に行く?」と聞いてみたら、「うん!」と笑顔つきで返事が返ってきたのです。そこで、慎重に慎重を重ねてゆっくりと、明るい雰囲気を保ちつつ、希望すれば特別支援学級に姉子も弟と一緒に通うこともできると話しました。姉子の反応は「へ~」という感じでしたが、表情は明るかったです。Upload By スパ山小4への進級目前、娘が登校の意思を。そして、特別支援学級へと転籍弟の入学式の少し前、姉子が急に登校の意志を示しました。驚いた私は思わず「へ!?どこに!?」と聞いてしまいましたが、姉子は「○○学級(特別支援学級)に」とにっこりして答えてくれました。こうして、4年生に進級すると同時に姉子は特別支援学級へ転籍することになりました。霧がかかって壁に阻まれていた道がまた見えたようでした。そこからは以前培ったスモールステップで、焦らず諦めずゆっくりゆっくり、2年の母子登校を経ながら学校生活を取り戻していきました。Upload By スパ山6年生になった今は6年生になった現在は、母子分離不安の症状も落ち着いて、私がいなくてもほとんどの時間を特別支援学級の教室で過ごしています。また、通常学級へ交流に行ったり、調子の良い時は、3年生になった弟と1年生の妹と一緒に3人で下校したりすることもあります。委員会やクラブ活動に参加したり、下級生の面倒をみたりしているそうで、その成長っぷりに私は驚かされています。姉子のおかげで、私もたくさんの発見と学びがあり、めちゃくちゃ反省もしました……。姉子が疲れているときは「休もうよ、大丈夫だよ」と、必要以上の不安を感じることなくどっしり構えることができるようにもなりました。もしまた進む道が見えなくなっても、壁がドーンと現れたとしても、「想定内だ」と、心づもりしておき、いつでも子どもたちをサポートできるように見守っていきたいと思っています。執筆/スパ山(監修:藤井先生より)スパ山さんがお子さん3人を育てながら、転勤を繰り返し、試行錯誤されていた様子が伝わってきました。不登校のお子さんにどのように接したら良いか分からない、という方への希望のメッセージですね。読ませていただき、ありがとうございます。今では特別支援学級に行くことができるようなった姉子さんは、スパ山さんの母子登校2年のサポートがあり、弟さんの入学などをきっかけに、学校は行っても大丈夫かもという安心に繋がっていたのだと思います。これからまた環境の変化があるかとは思いますが、休んでも大丈夫だった今回の経験が、これからの姉子さんの成長を支えていくものになると思いました。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月04日話しかけてもほとんど無視。質問には答えてくれない。アニメのセリフや誰かの口癖ばかりを繰り返す。どれが息子の本当の言葉なの?1歳半のたーちゃんが話すことができる意味のある単語は「ワンワン」のみでした。そしてオウム返しやクレーン現象など気になる行動も増えていき、私はたーちゃんの発達やほかのお子さんとの違いに悩んでいました。たーちゃんは2歳になっても、人とのコミュニケーションへの興味が薄いようでした。私や夫が話しかけても無視して、黙々と玩具で遊び続けていることがほとんどでした。リアクションも何もないたーちゃんに話しかけ続けることを、虚しいと思ってしまうこともありました。Upload By みかみかん一方でひとりごとは多く、単語は少しずつ増えていきました。よく見ているアニメのキャラクターのセリフや、私や夫がよく言う言葉の一部を真似していました。しかし、これもエコラリアなのかなと思ってしまい、私はその様子を微笑ましく思うことができませんでした。無表情で機械的にぶつぶつと呟く様子を見ていると、たーちゃんが本当にしゃべりたいことは何なのだろうと考えてしまいました。当時の私は、そうした言葉はたーちゃんの本当にしゃべりたいことではないのではないかと感じていました。心のこもった言葉を聞きたい、そう思っていました。何を話しても無視して、感情がこもっていない言葉を繰り返すたーちゃんに、温かなコミュニケーションを感じられずに、焦りと不安ばかりが募っていきました。Upload By みかみかん3語文が出てうれしい!しかし、自分の気持ちを言葉にするのは難しく、トラブルも……たーちゃんは2歳半で初めて3語文が出ました。普段はほとんど単語しか話さないたーちゃんが屋根の雨どいを見て、「ここみずでてくる」と言って私を驚かせました。しかしこの頃も、自分の気持ちを表したり伝えたりすることは苦手なようでした。Upload By みかみかん例えば、見ていた動画を「おしまいだよ」と言って消すと、たーちゃんは怒って泣いて暴れて、パニックになることがありました。「いやだ」も「もっと」も「みたい」も言うことができないたーちゃんのことを、私はもどかしく思っていました。根気強く「おしまいだよ」と私が言うと、たーちゃんは「まい!」と手を叩いて、それでも泣き続けていました。今思えば、たーちゃん自身も、うまく気持ちを言葉にできない中、なんとか気持ちを落ち着かせようと頑張っていたのかもしれません。また、赤ちゃんの頃から教え続けてきたベビーサインをこの頃もまだ使っていました。「おいしい」時には頬をポンポンと掌で叩いてみたり、「ちょうだい」と言いたい時には掌の上にもうひとつの手を重ねてトントンと叩いて表してくれました。ですが、児童館や公園で会うお友達には通じないこともありました。「かして」のひとことがどうしても言えずに、結局玩具を横取りしてしまい、私が間に入る時もありました。Upload By みかみかんこういう時には「かして」と言うんだよと何度も教えても先に手が出てしまうので、夫と私は対応に困り果てていました。人の多い時間帯には公園に行かないようにしたり、よく会うお友達の保護者の方には発達が気になっていることを打ち明けたりしました。気になるところはあるけど、お話が上手になってきた3歳になったたーちゃんの課題は、「うん」「ううん」が言えないことでした。自分の気持ちを表すのがやはり難しいようで、思っていることと違うことを答えてしまうこともしばしばありました。それでも、無視ばかりだったたーちゃんが、何かリアクションをしようとしてくれることがうれしかったです。たーちゃんのおしゃべりの基本はエコラリアからでした。誰かの真似をそっくりそのままコピーするようにして覚えていきました。なので、しゃべり方に抑揚がなく感情がこもってないように聞こえたり、その場に合わない言い方だったり、やけに大人びた口調だったりします。これは4歳の今でも変わりません。ですが、たーちゃんが自分で努力して手に入れた大切な言葉なのだと思えば、そういった細かいことは気にならなくなってきました。どんな表現でも、たーちゃんとコミュニケーションができるというのは、これまでを振り返るとすごい成長だと思いました。4歳になった息子と会話できるのが楽しい!Upload By みかみかん現在、4歳のたーちゃんはとてもおしゃべりです。今日幼稚園であったことをたくさん話してくれますし、公園でお友達と楽しそうにお話もしています。たーちゃんの発達に対して悲観的だった昔の私に、今のたーちゃんの様子を見せてあげたいです。ゆっくりでも、ちょっと変わっていても、ちゃんとたーちゃんは自分のペースで成長しているんだよと教えてあげたいです。そして、周りのお子さんと比べずに、もっと穏やかにたーちゃんの成長を見守ってあげられたら……と思います。しかし、当時の自分も不安や心配で悩んでいる中、根気強くたーちゃんに声をかけ続けたと思います。頑張っていたね、と昔の自分を褒めてあげたいです。この記事が、発語について悩んでいる保護者の皆さんの応援になれば幸いです。執筆/みかみかん(監修:新美先生より)ことば・会話の成長に伴う変化について詳しくお聞かせくださりありがとうございます。発語がゆっくりだったり、独特だったりすると、保護者として心配になったり、言いたいことが伝えられないゆえの関わり方の難しさがあったりしますよね。たーちゃんの場合、3歳ぐらいまではしゃべれる言葉はあっても会話になりにくかったり、気持ちを伝えるのが難しかったりしたけれど、4歳になったらいろんなお話をしてくれるようになったのですね。ことば・コミュニケーションの発達は、言語面の発達と、対人面、他者と関わることへの興味が育ってくるかの影響を大きく受けます。このため他者と関わることの面白さに気づいて、他者への興味が育ってくると、それまで獲得していた語彙を使って急速にコミュニケーション自体が増えてくることがあります。本人にとって楽しいと思える関わりを増やしていくことが、コミュニケーション面にもよい影響を与えるかもしれません。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月04日自閉症小4長男と電車にのって買い物へUpload By taeko12月のある土曜日のことです。クリスマスプレゼントが決まらず、サンタさんへの手紙を書けずにいた長男のミミ(小学4年生)。おもちゃをたくさん扱っているお店に見に行けば、欲しいものが見つかると思い、翌日の日曜日に次男のふー(幼稚園年長)も一緒におもちゃ屋さんへ行かないかと誘いました。いつもならお出かけを嫌がる傾向があるミミですが、この時は「行くー!」とウキウキして珍しく誘いに乗って来てくれて、私もうれしい気持ちになりました。「座りたいのに!生きるのつらい!」電車移動中もミミからは小さな不満がたくさん出て……翌日は早めに身支度開始。思ったよりスムーズに支度できたため、早めに駅に着きました。10分ほど駅のホームで待つことになったのですが、ここでミミは「ヒマ」と早速マイナスモード。私も(もう文句が出た……)とがっくり。ですが、ここで次男のふーが「しりとりしよー」と提案してくれ、みんなでしりとりをしてなんとか雰囲気は良くなりました(ホッとしました)。到着した電車は混雑していたため座れませんでした。ミミは電車の中で読もうと図鑑を持ってきていたのですが、椅子に座れないと読めないと思ったのでしょう。悔しい気持ちが口から出てしまいました。「座りたいのに!生きるのつらい!」周りに聞こえるような大きな声だったので、私はびくっ!(なんでこんなことで怒るの……)と不満に思いつつも「あと2駅で乗り換えだよ。すぐ着くよ」、「(電車内モニターの天気予報を見て)ほら、今日晴れだって」とミミの気持ちが切り替えられるように、話をそらしました。Upload By taekoその後電車を乗り換えたのですが、そこでも椅子は空いていません。「本読もうと思ったのに!」と、またまた大きめの声で不満を言うミミに私は空いているドア前スペースを見つけ「ここに寄っ掛かれば読めるよ」と穏やかに提案、ミミは立ちながら本を見ることで、落ち着くことができました。Upload By taeko全てに対して文句が止まらない⁉私もイライラモヤモヤ……!Upload By taeko50分ほどで目的地に到着……したのですが、その日はおもちゃ屋さんでイベントがあったようで、入場整理をしていたためすぐに入れませんでした。Webサイトでもっと調べておけば良かった……!「もう最悪!何で入れないんだよ」とミミはまたまたマイナスモード。私も心の中では全てに対して文句ばかりいうミミにイライラモヤモヤ……。10分ほどでようやくお店に入れた時はホッとしました。お店ではお目当てのおもちゃが見つかり喜ぶミミ。「このおもちゃをサンタさんにお願いする!」と言う笑顔のミミを見ていると私も心がなごみます。ふーはミミとは別のおもちゃコーナーを見たいとのことで、ミミには「この場所にいてね、私とふーは、あっちの〇〇のコーナーにいるから」と伝え、ふーにつき添いました。ふーのお目当てのおもちゃがある場所からもミミがいる場所を見ることができるので、そばを離れても大丈夫だろうと思ったのです。ですが……。ミミがいない⁉シクシク泣き続けた50分の帰路しかし、少し目を離したらミミの姿が見えません!「迷子になった⁉」と私はふーを連れて店内をあちこち探しました。お店は広く、混雑しているのでなかなか見つかりません。「どうしよう!」不安になりながらお店のあちこちを探したところ、5分ほどでようやくミミを発見!「良かった!」と思わずミミを抱きしめました。その時、ふーがミミに対して「もー!どこ行ってたの?」とちょっと怒った口調で言いました。するとミミはふーを『どんっ!』と叩いてしまいました。ミミも私たちを探して不安な気持ちだったのに、ふーから責められたことが怒りにつながってしまったのでしょう。泣き出したふーに私は「『見つかって良かったね』っていうんだよ」、ミミには「叩いちゃダメだよ」と言うと、今度はミミも泣き出しました。お店で泣き続ける二人、私の心は疲れ果ててしまいました……。その後、ふーはおやつを食べて機嫌を直したのですが、ミミは帰宅するまでずーーっとシクシク……。歩いていても電車の中でもシクシク……、帰路の50分間ずっと涙をこぼしていました。私は(私の心が態度に出てしまっていて、それが子どもに伝わって不安にさせているのかもしれない……)とも反省しました。Upload By taeko「外出なんてしなきゃよかった!」とも思うけれど、いつか「お出かけは成長のもと」だったと言える日が来る!やっと帰宅しても、しばらくは座り込んでシクシク泣いていたミミ。それでも、30分ほど過ぎた頃にテレビを見だして、夕ごはんを食べたらすっかりいつも通りのミミになりました。夜、その日を思い返しながら「遠くに行くといつもケンカになるな……。本当に嫌だな……」、「本当に外出なんてしなきゃよかった……」と疲れ切った私。でも、少しずつ少しずつ「子どもなんだから揉めるのは当たり前」、「兄弟ゲンカしてもそこから学んで成長すればいい」と思えるようになり、「ミミがサンタさんに手紙を書けたし、お店に行って良かった!」と前向きにとらえることができました。今は外出してもトラブルばっかりですが、いつか「お出かけは成長のもと」だったと思えたらいいなと思います。執筆/taeko(監修:初川先生より)兄弟連れてのお出かけエピソードをありがとうございます。電車内の混雑、着いた先での待ちなど、お出かけはどう予想しても予想しきれない事柄がありますね。ふーくんのしりとり発案など、一緒だからいいことも、はぐれたあとの素直な一言(「どこ行ってたの?」)によるミミくんの涙も、いいこともそうでないことも起きますね。はぐれてしまったときは、お互いにとても心細かったことと思います。ミミくんからしたら、不安でいて(もしかしたら二人を探しに動いてしまったかもしれず)、さらに責められたら泣けてくるのも自然なことでしょう。ミミくんの気持ちもふーくんの気持ちも当然そうだろうというところで、挟まれた保護者はより慌ててしまうかもしれませんね。お出かけにしても、きょうだいのもめごとにしても、さまざま気持ちや事情が分かってしまうし、ましてやお出かけだと周囲の目も気になったりして、保護者としては緊張が高まるシーンですね。お疲れ様でした。子どもたちが成長してゆき、そしてお出かけ自体に慣れてゆき、「お出かけは成長のもと」と思える日はきっと来ることと思います。また、個人的にはミミくんがおもちゃ屋さんで欲しいものを見つけられたのがよかったなと感じました。選択肢がありすぎて(刺激がありすぎて)選べない・決められない子もいるだろう、そして、逆に欲しいものが見つからなくても大変だったろうと思うので、ミミくんは選べる子なんだなと感じました。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月03日ADHDの高校生。自己管理の苦手さから、部活の人間関係でトラブルに……イライラを親にぶつけてくるようになりましたQ:ADHD(注意欠如多動症)と診断されている高校生の子どもがいます。部活動をしていますが、自己管理が苦手で遅刻や休みが多くなっています。そのことを同級生や先輩から注意されたり、いじられたりすることが精神的な負担となっているらしく、家で親に対しイライラをぶつけてくるようになりました。自立を促さなければいけない年齢だと思いますが、保護者としてどのように関わっていけばよいでしょうか。A:人間関係に関するストレスや精神的な負担などについては、スクールカウンセラーなども含めて、安心して相談できる場所や人の確保が大切になるでしょう。自己管理については、本人の努力だけで補うことが難しい場合もあるので、スマートフォンやタブレットの活用などについても検討してみましょう。Upload By 発達障害のキホン思春期になると、障害特性からくる苦手さから心理的ストレスが高まり、不安や抑うつ傾向が強くなる子どももいます。思春期では保護者に相談しにくいことも増えていくかと思います。スクールカウンセラーなども含めて、安心して相談できる場所や人を確保していくことも大切になってくるでしょう。自己管理については、本人の努力だけで補うことが難しい場合もあるので、スマートフォンやタブレットのスケジュール管理アプリや、電子タグのような市販されている忘れ物防止グッズなどを使いこなせるように教えていくことも一つの方法です。学校での合理的配慮として、メモを取る時間がかかる場合は写真を撮らせてもらう、連絡帳の代わりにアプリを使うことなども考えられます。高校段階においては、スマートフォンやタブレット機器の持ち込みが制限されている学校も多いので、使用方法などについては学校との話し合いが必要かと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月03日「みて・さわって・きいて—感じてあそぶスヌーズレン・ラボ」シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]にて2024年3月5日(火)~3月10日(日)まで開催Upload By 発達ナビニュース年齢や障害の有無、国籍に関わらず、さまざまな体験が楽しめる展示企画「みて・さわって・きいて—感じてあそぶスヌーズレン・ラボ」が、渋谷区にあるシビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]にて2024年3月5日(火)~3月10日(日)の期間で開催されます。1970年代のオランダにて、重度の知的障害がある方のレクリエーションとして始まった「スヌーズレン」。スヌーズレンとは、オランダ語の「くんくん匂いをかぐ」と「うとうとする」という2つの言葉をあわせた造語で、障害がある人ができるだけ感じ取りやすく、リラックスできるように、光や音楽、感触や食感、そして、さまざま香りを体験できる素材を揃えた環境で行われる取り組みです。今回の展示企画では、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感に、前庭覚・固有受容覚を加えた7つの感覚を楽しめる3つのラボがオープン。デジタルテクノロジーを活用した「センサリーラボ」には、ハイハイ前の赤ちゃんや重度障害がある子どもも楽しめるブランコや、幻想的で優しい光や色、音などで構成されたコーナーなどが設置されます。身体や感覚器を使う「イマーシブラボ」は、身体機能に関わらず誰もが楽しめることをめざす体験型コンテンツです。ホッとひと息できる「アレコレアジワウラボ」では、おいしいコーヒーや紅茶、みんなで一緒に食べられるインクルーシブスイーツも登場!障害やさまざまな特性がある方がカフェでのサービスを担います。障害がある人もない人も、大人も子どもも楽しめる本展示企画。感情を豊かに表現し、言葉に頼らない“感じるコミュニケーション”を体験することで、互いに理解し合うインクルーシブな環境づくりを考えるきっかけとなるのではないでしょうか。会期中、関連イベントとして3月6日(水)、7日(木)にワークショップ「香りで探す“私”の感情」が、3月8日(金)にはトークイベント「もっとインクルーシブに遊び・育ち・はたらく」も企画されています。<詳細>会期:2024年3月5日(火)~3月10日(日)会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](東京都渋谷区宇田川町3-1 渋谷東武ホテルB2F)開館時間:13:00~19:00 ※ファミリータイム11:00~13:00入場料:無料※クリックすると、発達ナビのWebサイトから「みて・さわって・きいて—感じてあそぶスヌーズレン・ラボ」のページに遷移します。障害のある作家を対象とした国際アートアワード「HERALBONY Art Prize 2024」開催中。3月15日(金)までエントリー受付中Upload By 発達ナビニュースアートを起点に新たな価値や文化の創造を目指す福祉実験カンパニーの株式会社ヘラルボニーが、障害のある作家を対象とした国際アートアワード「HERALBONY Art Prize 2024(ヘラルボニー・アート・プライズ)」を新たに創設し、2024年1月31日(水)〜3月15日(金)の期間にてアワードへの公募を受け付けています。才能ある多くの作家たちのキャリアの芽生えに貢献する芸術賞として創設された「HERALBONY Art Prize 2024」。本アワードの審査員には、金沢21世紀美術館のチーフ・キュレーターの黒澤浩美さんをはじめ、東京藝術大学長の日比野克彦先生など、国内外から文化・芸術分野の専門家を迎え、その視点から異彩を放つ作家を新たに見出していきます。そして、作家たちのさらなる活躍を後押しし、その才能を広く発信していくことを目的とされています。アワードへの応募期間は2024年1月31日~3月15日(金)までとし、特設サイトからエントリーが可能です。4月中旬に1次審査(画像審査)で通過作品が選出され、その後の2次審査(現物審査)にてグランプリと企業賞が選出されます。そして、8月上旬には受賞者及びファイナリストの作品が一堂に集結する展覧会や授賞式などの関連イベントの開催が予定されています。作家を志望される方はこの機会にチャレンジを、独創的な応募作品たちを直接目で見て、体感したい方は8月の展覧会へ足を運んでみてはいかがでしょうか。■応募要項応募対象者1. 国内外で活躍を志望する、障害(※)のある作家※障害者手帳をお持ちの方2. 作家本人または所属団体等による応募申し込みが可能です。(1)作家本人(2)親権者(作家が未成年の場合)(3)親族・保護者(4)後見人(5)作家が所属する福祉施設その他団体3. 国籍・年齢・性別及びプロフェッショナル・アマチュアを問いません。応募期間:2024年1月31日(水)~3月15日(金)まで応募方法:公式Webサイト上の専用応募フォームにて■展覧会概要受賞者及びファイナリストの作品を展示予定会期:2024年8月10日(土)~ 9月22日(日)会場:三井住友銀行東館1F アース・ガーデン(東京都千代田区丸の内1-3-2)主催:株式会社ヘラルボニー応募および詳細は特設Webサイトをご参照ください※クリックすると、発達ナビのサイトから『HERALBONY Art Prize 2024 』のWebサイトに遷移します。3月21日は世界ダウン症の日!2024年のポスターテーマは「 思いこみを想いなおそう。 」Upload By 発達ナビニュース3月21日は「世界ダウン症の日」として2011年に国連で制定されました。翌年の2012年3⽉21⽇から「世界ダウン症の⽇」に向けてダウン症のある⼈たちがその⼈らしく、安⼼して暮らしていけるよう、世界各地で啓発イベントが毎年行われています。公益財団法人日本ダウン症協会(JDS)では、世界ダウン症の日がある3月を「ダウン症啓発月間」とし、情報発信や啓発に取り組んでいます。その活動のひとつとして、2013年から毎年啓発ポスターを制作。趣味や仕事、さまざまなことに取り組むダウン症のある人たち、赤ちゃんから大人までいきいきとした表情を捉えた写真が中心のポスターとなっています。2024年のポスターテーマは、「 思いこみを想いなおそう。 」。思いこみや先入観は、誰かを傷つけてしまうだけでなく、繋がり合うことや自分自身の可能性すら閉ざしてしまうことも。何かを決めつけてしまう前に、そこにいる人を想うこと、そして、豊かな個性の先にある「わくわくする可能性」を想ってみようというメッセージが込められています。2024年のポスターモデルは、長野県伊那養護学校高等部に通う3年生の清水一哉さん。ボッチャの試合で活躍する清水さんの、いきいきとした姿が映し出されています。そして、モデルの撮影をしたのは、ダウン症がある写真家、川田たいしさん。1996年に働く障害者フォトコンテストへ出品した「頑張って」が特別賞を受賞。その後、数々の賞を受賞し、展覧会も多数開催しています。JDSでは、啓発活動としてこのポスターを無料で全国へ配布し、掲示をお願いしています。このポスターをあなたの学校や会社、地域の掲示板などに貼ることで、ダウン症について知るきっかけが広がっていくのではないでしょうか。※クリックすると、発達ナビのサイトから「世界ダウン症の日2024啓発ポスター」のページに遷移します。才能あふれる若きピアニストたちが出演!パラアーティストによる『ユースフルコンサート 2024 』3月29日(金)横浜ラポールシアターにて開催Upload By 発達ナビニュース横浜市港北区の障害者スポーツ文化センター横浜ラポールラポールシアターにて『ユースフルコンサート2024』が、2024年3月29日(金)に開催されます。出演するピアニストはさまざまなコンクールへの出演・受賞経験がある5名のパラアーティストです。出演者の桑名翔英さんは、療育手帳重度判定のASD(自閉スペクトラム症)があり、鶴見養護学校卒業後、現在は特例子会社にて勤務している22歳。ピアノ歴は12年、気が優しく力持ちだそうで、その性格を表すかのような優しい音色が特徴的です。ASD、知的発達症、ADHD(注意欠陥多動性症)がある佐藤匠さんは7歳よりピアノを始め、現在はピアノ歴11年。心に響く音を伝えることを大切にしているアーティストです。現在は就労継続支援B型事業所で働きながら、ピアノレッスンに通い、国際音楽コンクールなどにも出演。日々、舞台で演奏するのを楽しみにしているそうです。4歳でASDと知的発達症と診断を受けた現在21歳の萩原温さんは、小学校入学後よりピアノを習い始め、ピアノ歴は14年。障害がありコミュニケーションが苦手な人たちも、定型発達の人たちと同じように、好きなことや楽しいと思うことがあり、それを糧に日々生きているとたくさんの人たちに感じてもらいたいという思いを抱く佐藤さん。精力的にコンサートやイベント、コンクールに参加し、受賞歴も多数。現在26歳の橋爪遼星さんは、10歳で指一本で一音を弾くことからピアノをスタート。複雑な譜読みが得意だそうです。ASDとADHD、トゥレット症候群で、サヴァン症候群でもあるのだとか。鎌倉養護学校卒業後、社会福祉法人で焼き菓子をつくる仕事をしながら、週末はいろいろな場所でピアノコンサートを開いています。2018年12月、ニューヨークで開かれた国際障害者ピアノコンクールにて発達障害部門で「銅賞」を受賞。医療的ケア児として家庭と病院との連携の乳幼児期を過ごした日比基就さんは、生後数日後に心臓病の根治術と気管切開術を続けて受けました。4歳前に抜管に成功してからも困難が続き、声の発生や言葉の習得に努めましたが、知的発達症とASDの診断を受けました。ピアノとの出合いは5歳。当時通っていた幼稚園のグループレッスンがきっかけだとか。リトミックから少しずつピアノレッスンに移行し、個人レッスンを小学3年生から受け始め現在に至ります。当日の演奏曲は、ベートーベンの『月光 第1楽章』やショパンの『英雄ポロネーズ』などクラッシックの有名曲から、『春の歌』や『幻想曲さくらさくら』など春の訪れを感じさせるものまで。入場は無料で、年齢や障害のあるなしなどに関わらず、どなたでも観覧できます。春の一日、才能あふれる若きピアニストたちによる音色に、心を満たされるひと時となるのではないでしょうか。日時:2024年3月29日(金)開場13:30開演14:00(15:30 終了予定)会場:障害者スポーツ文化センター横浜ラポールラポールシアター(横浜市港北区鳥山町1752)料金:入場無料予約:不要※当日直接会場へ来場ください出演者(※五十音順):桑名翔英、佐藤匠、萩原温、橋爪遼星、日比基就問い合わせ:障害者スポーツ文化センター横浜ラポール文化事業課TEL 045-475-2055/FAX 045-475-2053※クリックすると、発達ナビのサイトから『ユースフルコンサート 2024』のページに遷移します。オールマイノリティプロジェクト主催公開シンポジウム 「『どうして上手くいかないの?』当事者とともに考えるこれからの発達障害の支援のあり方」2024年4月7日(日)開催Upload By 発達ナビニュース千葉大学子どものこころの発達教育センターの大島郁葉教授(臨床心理士/公認心理師)が代表をつとめるオールマイノリティプロジェクトが主催する公開シンポジウム 「『どうして上手くいかないの?』当事者とともに考えるこれからの発達障害の支援のあり方」が2024年4月7日(日)にオンラインにて開催されます。支援のスキルには、被支援者のニーズをまず「理解する」ということが大切です。しかし、被支援者を「理解する」というプロセスは、支援スキルの中では、あまり重要視されてはいないかもしれません。そして、この被支援者を「理解する」ことの壁としてあるのが「バイアス(偏見)」ではないでしょうか。今回のシンポジウムでは、さまざまな視点から、支援者が被支援者を理解する過程において、支援者側のどのようなバイアス(偏見)が支援の壁となり得るのか、そして、どのような解決方法があるかについて学び、話し合います。当日は、主催の千葉大学子どものこころの発達教育研究センターの大島郁葉教授による開会挨拶「当事者とともに考えるこれからの発達障害の支援のあり方」に続き、東京大学先端科学技術研究センター准教授の熊谷晋一郎先生による基調講演「当事者とともに考える、支援における不均衡とこれからの支援のあり方」を予定。また、発達障害がある当事者の方や、一般社団法人UNIVA 理事の野口晃菜氏、翻訳家の高橋璃子氏、厚生労働省から西尾大輔氏が参加するパネルディスカッションなども行われます。当事者やご家族だけではなく、発達障害者支援に関心のある皆さんにもおすすめのイベントです。開催日時:2024年4月7日(日)13:00~16:10開催方法:オンライン参加費:無料対象者:発達障害の当事者やご家族の方、発達障害の支援に関わる方、発達障害者支援に関心のある方申込期限当日参加:2024年4月7日(日)12:00まで見逃し配信:2024年5月7日(火)12:00まで<見逃し配信>開催1~2週間後に配信を開始。視聴期限は2024年6月7日(金)23:55までアクセシビリティ対応:情報保障などのアクセシビリティ対応が必要な参加者の方は、2024年3月15日(金)までに下記の問い合わせ先へ問い合わせ先:オールマイノリティプロジェクトE-mail:amp2022.jpn@gmail.com※クリックすると、発達ナビのサイトからpeatixの「『どうして上手くいかないの?』当事者とともに考えるこれからの発達障害の支援のあり方」チケット申し込みページに遷移します。【東京都】令和6年度からフリースクール利用料を月2万円助成の方針を公表Upload By 発達ナビニュース昨年度、東京都内の公立小中学校では、不登校の児童や生徒はおよそ2万7000人にのぼりました。この人数は、統計を取り始めて以来、最多と言われています。そのような現状のなか、東京都では、学校以外の学びの場の選択肢を増やす目的で、令和6年度からフリースクールなどの利用料について最大月2万円の助成をする方針を公表しました。学校生活に馴染めず生きづらさを抱える子どもたちが、自分らしくありのままで成長できるように、学び方や居場所の多様な選択肢を創出することを目的とされています。対象は義務教育段階の不登校状態にある都内在住の児童・生徒です。都は、保護者に対しフリースクールなどについての勉強会を開くことも予定しています。また、フリースクールなどの活動を充実させる取り組みなどに対し、施設へ最大500万円程度の補助金を支給することも検討されています。なお、この取り組みは、「フリースクール等の利用者等支援事業(助成金)」として東京都より1月26日に公表されました。利用料助成の実現は、2月20日から開催される東京都議会において予算案が可決されたのちに、正式に事業化となる予定です。制度の詳細については、新年度に入ってから周知される見込みとのことです。※クリックすると、発達ナビのサイトから「東京都子供政策連携室」のホームページに遷移します。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年03月02日中学、高校、大学受験、不登校問題、子育ての転機など2024年2月に公開した読者体験談をまとめてご紹介!みなさんからお寄せいただいたエピソードを発達ナビの連載ライターさんなどのイラストをつけて、コミックマンガエッセイ化した『発達ナビ 読者体験談』。今回は、2024年2月に公開した読者体験談をまとめてご紹介いたします。2月に公開された体験談のテーマは・発達障害子育て、わが家の転機・重度障害のわが子の困った行動・特性がある子の中学、高校、大学受験など。みなさんのリアルな声をお届けします!2024年2月に公開した読者体験談中学受験をすることになったASD(自閉スペクトラム症)の男の子。面談では「ぜひうちに!」と言っていた志望校の先生ですが、お子さんの発達障害を知ったとたんに態度が一変して……。2024年4月から施行される「障害者差別解消法」改正によって、「合理的配慮」の提供義務が私立学校にも適用されます。監修の森先生のあたたかいコメントもぜひご覧ください。高校1年生のASD(自閉スペクトラム症)、LD・SLD(限局性学習症)の息子さんの高校受験。全日制を目指していたのですが、勉強は自己流、しかもいじめっ子も同じ高校を志望していることを知って、志望校を通信制へ変更しました。すると、勉強をやめてしまって……。高校受験の様子や、通信制へ入学後の生活は?通信制を目指す方は必読です。ADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の公立高校普通科へ通う2年生の娘さん。義務教育期間中は、スクールカウンセリングや担任との臨時の個別面談など手厚い支援がありましたが、高校に入ると支援が不足してしまったそうです……。そんな娘さんの高校受験、そして大学選びにいたるエピソードです。居住地域に自閉症・情緒障害特別支援学級がなかったため、小学校は通常学級へ入学したAAAさんのお子さん。ですが学校から「ほかの子と違う対応をすることは特別扱いだからできない」「配慮はできない」と言われてしまい、このままではダメだと1年生の2学期から自閉症・情緒障害特別支援学級のある学校通うため引っ越し、転校しました。転校先の様子は?息子さんの困った行動に先生は?AAAさん曰く「つらいことが多かった子育て」の中でついに転機が訪れたエピソードです。知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)の小学6年生のお子さん。発語がなく言葉で伝えることができないので、息子さんが何をしたいのか、何が理由なのかわからないことがありますよね。そんなそんな息子さんがある「困ったこと」をしているのが発覚!お母さまはどうされたでしょうか?就学相談で特別支援学級入学することになった境界域の年長の息子さんが、児童発達支援へ通うことになりました。不器用で強い劣等感をおぼえていた息子さんが、どんな支援をうけてどう変わったか、具体的に教えていただきました!あなたのリアルな体験談を投稿してみませんか?体験談募集中!読者体験談では、発達ナビ読者のみなさんのエピソードを募集しています。現在の募集テーマはこちらです。・障害告知でのトラブル・パートナー(夫婦) との間でのトラブル・両親(義両親)、親族などの間でのトラブル・進学・受験関係でのトラブル・冠婚葬祭関連でのトラブル・お子さまの反抗期、思春期でのトラブル・お子さまの自傷でのトラブル・お子さまの学習関係でのトラブル・不登校、行き渋りでのトラブル・お子さまとゲームの関わりでのトラブル・子さまの不器用さでのトラブル・ママ友や、ほかの保護者の方とのトラブルでのトラブル・ご近所関係でのトラブルお寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんなどにコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあると共感をよぶエピソードから、ハッとしたエピソード、誰にも相談できないお悩みや、ママ友トラブルまで、さまざまな「困った」エピソードをぜひ教えてください。みなさんのリアルな体験談は、ほかのみなさんにとってとても参考になるものです。ご応募は以下の応募フォームよりお願いいたします!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月02日わが家の娘、マユユについてわが家の長女マユユは、4歳の元気な女の子。現時点での診断は、軽度知的障害(知的発達症)とASD(自閉スペクトラム症)です。社会性や言語が凹のタイプでコミュニケーションの難しさがあります。3歳すぎから療育に通い始めました。とくに・切り替えの苦手さ・人との関わりの苦手さ(目が合いにくい、順番を待てない)などが目立つタイプ。発語や理解にも遅れがあるので、癇癪も多いほうです。なお、トイトレは絶賛難航中……。Upload By サチコ赤ちゃんの頃のマユユ【0歳~1歳半健診まで】マユユが赤ちゃんの頃は、健診では『問題なし』ばかりでした。しかし、1歳半健診で初めて『発達が遅れているかもしれない』と(私にとっては)予想外の指摘を受けることになります。マユユが0歳の頃から睡眠や食事に難しさを感じていたものの、その頃の私は「子どもってこんなに大変なのか」くらいの気持ちでした。小さな子と接する機会もなく、定型発達の子どもの発達についても知らなかったからです。今思えば特性が強く出ていたと思いますし、思い当たることだらけなのですが、知識もない私はまったく気づけないまま「クールで意志の強いタイプかも」と思いながら育児を続けていました。そんな私にとって、1歳半健診での出来事はまさに衝撃。あの時の保健師さんの「あれ?」という様子はいまでも忘れられません。そしてその後、待てども待てども発語や指さしは出てこず……。目線もあまり合わない、クレーン現象ばかりの娘に「私のこと、おかあさんと思ってる?」と悶々とする日々の始まりでした。Upload By サチコ公園でのつらい記憶【2歳の頃】発語がないまま2歳になり、発達相談に通いながら自宅保育をしていたころは、誰かと一緒に遊ぶ・指さしながら楽しくお散歩!なんて夢のまた夢。危険が少なそうで見守りやすい、順番待ちが発生しない(できない)、ブランコは無いほうが良い(動いてても突入するので危険すぎる)など、とにかく”ちょうどいい”公園探しに明け暮れていました。公園へ行っても1時間くらいで切り上げたいけど、長いと5時間くらいいたことも。しかもひたすらマユユを追いかけながら安全確認と周囲への気配りが必須でした。Upload By サチコ「おしまい」もすんなりできないマユユは、ほぼ毎回癇癪を起こしながらの帰宅。娘がじたばた抵抗するのでベビーカーに乗せきれず、絶望し私まで泣いてしまったこともあります。居合わせた優しいママさんに心配されたことも多数ありました……。当時のマユユには、優しい声かけや小さい子への切り替え術!のようなものは基本的に通じなかったので、その優しさすらも無下にしているようで申し訳なく、私はとにかく人目がつらかったです。Upload By サチコ療育に繋がってからの変化【3歳の頃】私が『療育』や『児童発達支援』を知ったのはマユユが3歳になる直前の頃でした。いちばん悩んでいて、少し娘と離れる時間もほしい気持ちもあった2歳の時期に療育に繋がれなかったことは、今でもとても後悔しています。こんな様子のマユユでしたが、その後小集団の療育に通い始めてから大きく成長しました。爆発的に成長!とはいかないのですが、療育などの関わりで3歳頃に全体(発語、指さし、人との関わり方など)が0→1になり、それから少しずつ増えていっている感覚です。0の期間が長かったぶん喜びが大きかったです。以前は「こんな様子がいつまで続くの? もしかしたらずっとこのままなの?」と不安ばかりでしたし、実年齢との差に落ち込んでばかりでした。気持ちが焦って「なんでできないの」と強く教えようとしてしまったこともあります。でも年齢の目安通りではなくても、ちゃんと成長していると”分かった”ことが今の私を支えています。とあるアニメ映画の影響もあってか、最近ようやく私が『おかあさん』という存在だと気づき始めた……かも?Upload By サチコこの経験が誰かに届くことを願ってSNSやブログでは、リアルではなかなか出会えない障害がある子どものママさんパパさんのお話をよく目にします。私自身もそのお話に共感し、1人じゃないと助けられてきたひとりです。私とマユユの体験が、誰かに届くことを願って記事を書いていきます。少しでも心のよりどころになれたらうれしいです。執筆/サチコ(監修:森先生より)「できることが0→1になる、0の期間が長かった」というお言葉、同意できる方も多いのではないでしょうか。お子さんの中での能力が育つ期間、できることが目に見えてあらわれるまでの期間が長く感じられるというケースは少なくありません。たとえばしゃべることができるようになるまでには、言葉が脳に蓄えられ、他者に伝えたいと思うように社会性が発達する必要があります。0の期間は、どうしても焦る気持ち、不安な気持ちがわいてきますよね……。まだ見た目にはあらわれていないだけで、お子さんの中ではしっかりと蓄えられていると信じて、「人とのやりとりが楽しい」と思えるような経験をたくさんさせてあげてくださいね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月01日立命館・社会起業家支援プラットフォームから学生ベンチャー立命館・社会起業家支援プラットフォーム(RIMIX)の参加学生が事業を展開する一般社団法人Focus on(フォーカス オン)は、発達障害など見えない困難を抱える方々が、自分の特性を深く理解し、必要な支援を求められる力や、自らの力で自分を支援するスキルを身につけられるアプリ『Focus on』を、2024年2月29日(木)にサービスリリースしました。先天的な脳機能の発達の偏りによって、行動面や情緒面に特性が現れる発達障害。文部科学省の調査では、公立小中学校の通常学級に通う児童生徒のうち、1クラスあたり3人に発達障害の可能性があり、支援策の確立が喫緊の課題となっています。そうした現状で、新たな支援モデルを構築しているのが『Focus on』です。『Focus on』とは、目に見えない疲れを可視化し、ユーザーの安心できる人のもとにユーザーの状況を"共有する"セルフケアアプリです。本人から見える世界や感覚をベースに疲れ度を可視化し、困り事等を共有することによって、本人なりの頑張りや見た目ではわからない”大変さ”について伝える/知ることができます。このたびリリースしたサービスは、ユーザーの困り感を、保護者や学校の教職員にアプリ及びwebシステムを通して伝えることができ、周囲の人々がこれまで見えなかった困り感が見え、サポートのタイミングがわかるのが特徴です。目に見えないユーザー固有の感覚を可視化し、周囲に伝えるきっかけとなります。今後は、全国の学校への導入を目指し、アプリの更新、導入支援を進めてまいります。Focus on : 森本陽加里一般社団法人Focus on代表理事/立命館大学産業社会学部3回生のコメントこの度、多くの方々にご支援いただき、Focus onのリリースが実現いたしました。“普通”を頑張っている方々にとって、このサービスが、毎日を過ごす上で少しだけ安心して、楽に過ごせるような手助けになればと思います。一人でも多くの方に届けられるよう、チーム一丸となって邁進してまいります。一般社団法人Focus on概要設立: 2022年12月12日所在地: 滋賀県草津市(立命館大学内)代表者:森本陽加里ミッション:人々が当事者/非当事者などカテゴリに関わらず、目の前の相手の見ている世界を覗くような感覚で相互に知ろうとし、歩み寄り合い、折り合いをつけ合える社会の実現アプリについて『Focus on』は、アプリユーザーの目に見えない疲れ、不調を、保護者や先生らと一緒に共有、ケアを行うセルフケアアプリです。「伝えてもわかってもらえない」「疲れていることがわからない」「わたしの頑張りが足りていない」など、特別な教育的支援が必要な児童・生徒に寄り添ったアプリです。【特徴①】ユーザーの感覚を可視化、そろそろ休んでアラート、そして安心できる人へ共有【特徴②】アプリ機能の充実【特徴③】個々の状態はもちろん、グループ全体の様子を閲覧可能立命館・社会起業家支援プラットフォーム(RIMIX)についてSDGs(持続可能な開発目標)に代表される人類共通の課題に対する学生・生徒・児童の問題意識、そこから生まれるチャレンジ精神を起点に、挑戦から起業までをシームレスに支援し、初等・中等教育段階から社会課題を積極的に解決する人材(社会起業家:Impact-Maker)の養成を目指すもの。次代を担う学生・生徒・児童らのユニークなアイデアを発掘し、育て、後押しすることで、社会に新たな価値を創造する。【RIMIXの主な特徴】1.立命館学園における小学校、中学校、高等学校、大学、大学院を通して、一人ひとりの社会課題解決の取り組みを促進する。社会起業家をキャリアの一つに据えたプラットフォームとして学園内の取り組みを「見える化」する。2.研究シーズの事業化ではなく、学生・生徒・児童の問題意識、さらに挑戦から起業までをシームレスに支援する。3.外部機関との強い連携と学校・年齢を越えた交流により、立命館・社会起業家のコミュニティを育てる。4.これまでの資産運用収益を原資にした社会インパクトファンドを創設する。金銭的なリターンだけではなく、複線的なリターンを追求する。立命館起業・事業化推進室 RIMIX 公式サイト | : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年02月29日北海道児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス北広島教室は「嫌なこと・苦手なことを克服するために頑張る」ではなく「楽しいからやる」、「やりたい!」というお子さんの自発的な行動を大切にしている教室です。できないことをできるようにする訓練ではなく、楽しい遊びとして、お子さん自身の中にある能力を可能な限り引き出すことを目指し、保育士・幼稚園教諭 作業療法士などの資格を持ったスタッフが全力でサポート。JR千歳線「北広島駅」から徒歩5分の場所に位置し、さらに駐車場も完備。公共交通機関でも車でも通所がしやすい環境も整っています。北海道の児童発達支援をもっとみる神奈川県放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報JR東海道本線「戸塚駅」より徒歩4分と、アクセスしやすい場所にあるコペルプラス戸塚教室。同教室では、瞳が輝くような楽しい支援を通して、お子さんがもともと備えている力を引き出すことを心がけています。そして、「できないことをなくす」のではなく「できることを伸ばす」ことで、自分の個性を認め、何事にも前向きに取り組む姿を目指しています。スタッフは全員、お子さんの発達に関するさまざまな知識を持つ児童指導員の有資格者。お子さん一人ひとりの成長や、自己肯定感の育成を日々全力でサポートする教室です。神奈川県の放課後等デイサービスをもっとみる神奈川県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス海老名門沢橋教室は、JR相模線「門沢橋駅」より徒歩4分の場所に位置し、さらに敷地内には駐車場を2台完備。電車でも車でもアクセスしやすい教室です。2000種類を超えるたくさんの教材を使って、お子さんに合った発達支援を提供。教材一つひとつには、「聞く」「色」「事物名称」など、課題が設定されており、お子さんが楽しみながら学べる環境が整えられています。Upload By 発達ナビ施設情報コぺルプラス鶴見生麦教室では、お子さんの可能性を最大限引き出すために、一人ひとりの発達過程の姿に寄り添い、個別または小集団のレッスンを提供しています。お子さん自身が自分の個性を認め、何事にも前向きに取り組む姿を目指して支援を実施。2000種類以上の多種多様な教材を通じ、楽しく学ぶことができる環境が整っています。また、保護者の方はマジックミラー越しに、レッスンに取り組むお子さんの表情や姿を見ることができます。神奈川県の児童発達支援をもっとみる埼玉県放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報コペルプラスジュニア新井宿教室では「できないことに対する訓練」ではなく、できないことの背景に存在する課題に焦点をあて、「能力を引き出すための発達支援」を行う教室です。お子さんの発達過程の姿に寄り添い、個別または小集団のレッスンを提供。お子さんや保護者の方の要望や困り事に耳を傾け、 楽しく遊びながら学ぶ中でできることを増やしていきます。そして、園や学校、家庭で自分らしく過ごしてしていくためのスキルを身につけられるようにサポートをしています。Upload By 発達ナビ施設情報東武スカイツリーライン・伊勢崎線「草加駅」から徒歩3分の場所に位置するコペルプラスジュニア草加教室。行動分析学を取り入れた小集団クラス制を採用し、必要に応じ個別支援も行っています。「できないことをなくす」のではなく「できることを伸ばす」ことで、自分の個性を認め、何事にも前向きに取り組む姿を目指しています。2000種類以上のオリジナル教材を使用して、楽しく遊びながらできることを増やしていき、園や学校、家庭で自分らしく過ごしてしていけるようにサポートする教室です。埼玉県の放課後等デイサービスをもっとみる埼玉県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス新井宿教室は、埼玉高速鉄道「新井宿」駅より徒歩2分と公共交通機関から通所しやすい場所にある教室です。また、提携駐車場も用意されており、車での通所も可能です。スタッフは保育士や幼稚園教諭、児童指導員など全員が有資格者。お子さんの発達に関するさまざまな知識を持ち合わせ、お子さん一人ひとりの成長や自己肯定感の育成を全力でサポートしています。さらに、充実した発達支援を届けるための研修を積極的に実施し、お子さんの成長をサポートするためのスキルを磨き続けているそうです。Upload By 発達ナビ施設情報東武鉄道東上本線「東松山駅」より徒歩2分の場所に位置するコペルプラス松山教室では、お子さんの好きなことや得意なことをさらに伸ばし、自己肯定感を高めることを大切にしています。そして、自己肯定感を高めることで、お子さんが不得意なことにも挑戦し、不得意なことを補っていけるような発達支援を行っています。児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型事業所である同教室は、お子さんの発達過程の姿に寄り添い、個別支援または集団支援を提供。教室内には、大きな窓があり、開放的な広いお部屋でのびのびと粗大運動をしたり、集団での活動など、楽しく学びながら過ごすことができる環境が整えられています。埼玉県の児童発達支援をもっとみる栃木県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス小山喜沢教室では、「できることが増えるのは世界が広がること、楽しいことが増えること」を合言葉に、お子さんが自らの力で幸せになれる姿を目指しています。日々の支援は、お子さんの自己肯定感を育むところからスタートし、「自分には力がある!」「いろんなことにチャレンジしたい!」と感じるセルフイメージを育てることを大切にしているそう。また、保護者の方が送迎がしやすいように、駐車場は5台分のスペースが用意されているのも特徴です。Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス小山駅前教室では、「いまのままでもいいんだよ」という考え方を大切に、お子さんの個性を尊重し、保護者の方の気持ちにも寄り添い、お子さんにとっても保護者の方にとっても安心できる場所になることを心がけています。日々の支援では、お子さん一人ひとりの発達段階に合わせ、自己肯定感を育てていく「楽しい発達支援」を提供。たくさんの教材で遊びながら「やりたい!」「楽しい!」「できた!」と、お子さん自身が達成感を感じられるようにサポートをしています。栃木県の児童発達支援をもっとみる愛知県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス一宮教室は、名鉄「一宮駅」、JR東海道本線「尾張一宮駅」より徒歩10分の場所にある教室です。また、敷地内に駐車場も用意されており、車での通所も可能です。スタッフは保育士や幼稚園教諭、児童指導員など全員が有資格者。お子さんの個性を尊重し、一緒に楽しみながらレッスンを行い、楽しい遊びを通して、お子さんの興味を増やしたり、良いところを伸ばしたりできる発達支援を目指しています。保育園や幼稚園など就園のことや日々の子育てのことなど、無料体験レッスンで相談も可能。お子さんの成長で気になることがある方は、問い合わせしてみてはいかがでしょうか。愛知県の児童発達支援をもっとみる岐阜県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報「お子さんには『できた!』を、保護者の方には『ほっ』とできる安心をお渡ししたい。」そんな想いを抱き支援を提供する、てらぴぁぽけっと岐阜瑞穂教室は、2024年1月にオープンしたばかりの児童発達支援教室です。陽が差し込む明るい教室では、保育士・幼稚園教諭・特別支援学校教諭・児童指導員など、専門資格を持ったスタッフが、0~6歳のお子さんを対象にマンツーマンの個別の支援と小集団の支援を提供。また、毎月第3土曜日の午前中には「てらぽけサロン」という子育て支援の場を開設し、おしゃべり会や子育てに役立つ講座なども開催しています。岐阜県の児童発達支援をもっとみる静岡県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス静岡栄町教室では、幼児教育一筋30年で培った実績をもとに、2000種類にも及ぶ教材を用意し、お子さんをめぐるさまざまな課題を共に見つめ、サポートしていきます。保護者の方の相談にも応じながら、お子さん一人ひとりに寄り添った最適な支援を通して、お子さんが持つ無限の可能性を引き出し、笑顔輝く幸せな明るい未来を目指し支援を行っています。「できないことに対する訓練」ではなく、できないことの背景にある課題に焦点をあて「能力を引き出すための発達支援」を心がけているそうです。教室へのアクセスは、静岡鉄道静岡清水線「日吉町駅」より徒歩4分、JR東海道本線「静岡駅」より徒歩7分。交通公共交通機関でも通所やすい場所に位置する教室です。静岡県の児童発達支援をもっとみる大阪府放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報コペルプラスジュニア堺菩提教室は、南海電鉄高野線「初芝駅」より徒歩14分の場所にある小学生のお子さんを対象とした放課後等デイサービスです。元気と笑顔あふれるスタッフたちは、保育士や幼稚園教諭、児童指導員など全員が有資格者。お子さんの発達に関するさまざまな知識と経験を持ち合わせ、お子さんたちのキラキラ輝くような笑顔をたくさん引き出すべく、日々スキルを磨き続けているとか。教室内は、明るく開放感あり、お子さんの集中力を高め、豊かな学びを得るのに最適な環境が用意されています。大阪府の放課後等デイサービスをもっとみる大阪府児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス住道教室は、JR片町線(学研都市線)「住道駅」から徒歩5分の場所にある0歳から就学前のお子さんを対象とした教室です。支援プログラムは、ソーシャルスキルトレーニング、コミュニケーショントレーニング、ペアレントトレーニングなどを提供。使用するオリジナル教材は、なんと2000種類以上あるのだそう。多種多様な教材を通じて、お子さんの集中力を高め、豊かな学びの環境を届けています。保護者の方は、レッスンの様子をマジックミラー越しに見ることができ、お子さんの表情や成長の瞬間を感じることができるのも特徴です。Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス寝屋川教室は、京阪電気鉄道京阪本線「寝屋川市駅」より徒歩5分の教室です。お子さんの個性を尊重し、保護者の方の気持ちにも寄り添い、帰る時には「楽しかった」「来て良かった」と思える教室づくりを心掛けているそうです。スタッフ1名とお子さん1名で行う【個別支援】クラスと、スタッフ1名に対し2名から6名のお子さんとソーシャルスキルを培う【小集団支援】クラスを設定。各クラスの支援内容や実際のレッスンなどは無料体験レッスンで体感できるとのことです。大阪府の児童発達支援をもっとみる兵庫県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報2023年6月1日にオープンしたコペルプラス甲子園教室では、瞳が輝くような楽しい発達支援を通して、お子さんが自発的に取り組み、自ら能力を発揮していく姿をサポートしています。「できないことをなくす」のではなく「できることを伸ばす」ことで、お子さん自身が自分の個性を認め、何事にも前向きに取り組める姿を目指しています。オリジナル教材は2000種類以上。たくさんの教材を使い、お子さんの可能性を引き出すことができるよう、スタッフは研修を通し、お子さんの成長をサポートするために必要なスキルを磨いているそうです。兵庫県の児童発達支援をもっとみる滋賀県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報JR琵琶湖線 「瀬田駅」南口を出てすぐの場所にあるコペルプラス瀬田教室。同教室では、お子さんの個性を尊重し、保護者の方の気持ちにも寄り添い、お子さんも保護者の方も安心して通える場所となるように努めている教室です。2000種類以上のオリジナル教材を用意し、お子さん一人ひとりの発達段階に合わせた楽しい発達支援を提供。そして、スタッフと共にたくさんの教材で遊びながら、「やりたい!」「楽しい!」「できた!」と実感できるように、お子さんの成長をサポートしています。滋賀県の児童発達支援をもっとみる奈良県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス五位堂教室は、近鉄「五位堂駅」北口の階段を降りてすぐの場所にあり、駅からのアクセスがよく、電車で通所しやすい教室です。お子さんが成功体験を積み重ねて、自己肯定感を高めていく姿を目指して行われる発達支援では、2000種類以上のオリジナル教材を用意。さまざまな感覚や幅広い認知を育てるための多種多様な教材を通じ、お子さんの集中力を高め、豊かな学びの環境を届けています。さらに、保護者の方はレッスンの様子をマジックミラー越しに見ることができ、お子さんの取り組む様子や表情、成長の瞬間を一緒に感じることが可能です。奈良県の児童発達支援をもっとみる広島県放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報多機能型事業所リバティ己斐は2024年1月にオープンした児童発達支援・放課後等デイサービスの多機能型事業所です。「考える・楽しく遊ぶ・働く・学ぶ」というテーマのもと、児童発達支援管理者や児童指導員が支援を提供。お子さん一人ひとりの発達特性に沿った個別指導、社会性を育む集団支援、運動を通じた感覚統合支援や、小学生以上のお子さんにはITを取り入れたレッスンも実施しています。送迎サポートは市内全域、またその他地域まで柔軟に対応できるとのことですので、気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。広島県の放課後等デイサービスをもっとみる山口県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス下関教室は、JR山陽本線「長府駅」からサンデン交通バス「下関市立美術館・関門医療センター前」より徒歩2分の場所に位置しています。また、駐車場も多数用意されているので、車での通所も可能です。同教室では、お子さんや保護者の方の要望や困り事に耳を傾け、一人ひとりに合った個別支援計画を作成し、個別または小集団のレッスンを提供。レッスンを通じて、お子さん一人ひとりに寄り添いながら、可能性を引き出せるようにサポートをしています。そして、お子さんと保護者の方が遊び感覚で訪れるような、楽しい雰囲気の教室を目指しているそうです。山口県の児童発達支援をもっとみる宮崎県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報コペルプラス宮崎駅前教室は、JR日豊本線「宮崎駅」より徒歩5分、宮崎交通バス「高千穂通り2丁目停留所」より徒歩1分の場所にある教室です。同教室では、「できるようにする」ことを目指すのではなく、「そのままのあなたを愛しているよ」と、お子さんの今の姿を認めることを第一に考えているのだそう。安心感をもらったお子さんは、「成長したい」という本能的な欲求から、一人ひとりが持つ「学ぶ力」を最大限に発揮していけるという願いが込められています。日々の支援では、2000種類以上のオリジナル教材を使い、お子さんの集中力を高め、豊かな学びの環境をつくることを大切にしているそうです。宮崎県の児童発達支援をもっとみる沖縄県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報関東・名古屋・関西などを中心に展開するリィスポーツスタジオが沖縄に初進出!デジタルを取り入れた支援や、マンツーマンの運動支援などで運動を習慣化し、「脳」「神経系」「体幹」「言語」「ソーシャルスキル」「ボディコントロール」の発達を促していきます。運動部で全国大会出場の経験もある児童指導員や保育士など専門性の高いスタッフに、福祉経験や福祉資格を豊富に持つスタッフが加わり、明るく楽しい指導を目指しています。オープンは2024年3月を予定。内覧や見学会は2月中旬より受付中です。沖縄県の児童発達支援をもっとみる「もっと施設の情報を詳しく知りたい!」「見学をしてみたい!」と思ったら、Webからもお問い合わせが可能です。施設情報ページでは、掲載されている施設の情報を地域ごとに検索して見ることができますよ。
2024年02月29日ユニバーサルデザインシャツを扱うThree Rivers(所在地:大阪市北区、代表:仲村 千絵)は、発達障害などの手先の細かい動きが苦手な児童向けに結びの基本が分かりやすいお弁当包み「包んで楽勝!」を考案し、2024年3月末頃に限定発売します。「包んで楽勝!」についての詳細は、3月末頃に下記のショップでご覧いただけます。※写真はサンプルにつき、実際の商品とは異なる場合があります。※販売前につき現在は商品ページがありません。新たな商品情報については、ホームページ、SNSなどでお知らせ致します。詳細ページ: 包んで楽勝!表側デザイン■お弁当包み ~結びの基本、視覚的に分かりやすくデザイン~発達障害など手先の細かい動きが苦手な児童にとって、布1枚で構成された正方形の布結びは困難であり、技術の習得は目標でもあります。そんな布結びの練習を日々の楽しい時間に取り入れたのが、「包んで楽勝!」です。お弁当を包めるサイズの正方形の布には、お弁当箱を置く位置が示されており、布を合わせる対角線が1対ずつ色分けされています。対角線を合わせて交差させた布は4色に色分けされている為見やすく、結びの基本が視覚的に分かりやすく示されています。■「包んで楽勝!」の使い方1. 正方形の1枚の布の中心に示された長方形部分にお弁当箱を置く2. 同色の直線で示された1対の対角線の布の両端を合わせる3. 合わせた両端を交差して結ぶ4. もう1対の対角線も同じようにして結ぶお弁当箱を黒色の四角部分に置いた状態動画の結び 完成写真 容器は約16cm×11cm×5cm■社会貢献Three Riversは、障がい者の方の工賃向上に賛同しています。障がい者の方の生活の向上のため、就労継続支援事業所への発注に力を入れています。■商品概要商品名 : 包んで楽勝!サイズ : 約 縦48cm×横48cm素材 : 生地 綿100% リボン ナイロン100%発売日 : 2024年3月末頃販売場所: 楽天市場「ユニバーサルデザインシャツ012-GO」URL : ■会社概要商号 : Three Rivers代表者 : 代表 仲村 千絵所在地 : 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル2階5-6設立 : 2020年11月事業内容: ユニバーサルデザインシャツ等の企画販売URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】Three Rivers お客様相談窓口TEL : 070-8329-3176MAIL: shop@rrrivers.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月29日Three Riversは、発達障害などで手先が不器用な児童向けに、名札の付け外しが容易な留め具を開発しました。この新しい留め具「名札も楽勝!」は、安全ピンを使用せずに名札を取り付けることができるため、児童が自分で名札を管理することが可能になります。これにより、自立と自信の向上に寄与します。「名札も楽勝!」で名札を付けたポロシャツ■製品特長●安全性安全ピンを使わずに名札を付け外しできるため、児童が自分で簡単に扱えます。●使いやすさ服に縫い付けた小さな布製留め具に、名札の安全ピン部分を留め具のボタンに引っ掛けるだけで使用が可能です。●サイズの多様性障がいのある児童の保護者の会でのアンケートを基に、最も人気のある2種類のサイズを採用しました。ボタン2個スタイル■製品情報(予定)商品名 :名札も楽勝!種類 :ボタン1個スタイル、ボタン2個スタイルサイズ :留め具の台部分 2cm×4cm、ボタン 1.5cm、1.8cmカラー :ホワイト、ピンク、ブルーなど素材 :綿、ポリエステル/天然ゴム/ボタン…プラスチックなど発売日 :2024年3月末頃販売場所:楽天市場「ユニバーサルデザインシャツ012-GO」等注意事項:洗濯時、タンブラー乾燥禁止、アイロン禁止※写真は全てサンプルにつき、実際の商品とはデザイン、素材などが異なります。ボタン1個ブルー■会社情報商号 :Three Rivers代表者 :代表 仲村 千絵所在地 :〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル2階5-6設立 :2020年11月事業内容:ユニバーサルデザインシャツ等の企画販売URL :Three Rivers Website 「名札も楽勝!」についての詳細は、3月末頃に下記のショップでご覧いただけます。※販売前につき現在は商品ページがありません。新たな商品情報については、ホームページ、SNSなどでお知らせ致します楽天市場 : 楽勝ボタンシリーズ: ■社会貢献Three Riversは、障がい者の方の工賃向上に賛同しています。障がい者の方の生活の向上のため、就労継続支援事業所への発注に力を入れています。【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】Three Rivers お客様相談窓口TEL : 070-8329-3176MAIL: shop@rrrivers.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月29日次女の場合、場面緘黙について知らない担任の先生がほとんどだった場面緘黙疑いの1年生、診断された2年生から6年生の今まで、5名の担任の先生にお世話になってきた次女。その中で、場面緘黙について知っていた先生は、1年生の時の担任の先生だけでした。この先生に、次女が学校で、クラスメイトと話せなかったり、動けなくなったりしてしまうこともあると教えていただき、スクールカウンセラーと面談をすることになりました。そこで次女は場面緘黙疑いとなり、その後の支援を始めていくきっかけになったので、その時の担任の先生にはとても感謝しています。その後次女は転校し、現在の学校では、場面緘黙について知っている先生はいませんでした。進級時の引き継ぎは……?次女が場面緘黙と診断された2年生の時、場面緘黙のことは担任の先生にお伝えし、進級時に学校へ提出する書類にも記載していました。しかし、3年生になって新しい担任の先生とお話ししたところ、場面緘黙についてご存じではありませんでした。たまたまかな……?と思いましたが、4年生への進級時も新しい担任の先生は次女の場面緘黙について知らず、ここでやっと、「私のほうでなにかアクションを起こさないと、特性などについて自動でうまいこと引き継がれるわけじゃないのか……!」ということに気がついたのでした。Upload By まりまりUpload By まりまりその都度、担任の先生に私のほうから説明していたこの頃は通級指導教室(ことばの教室)なども利用していなかったので、学校とのやり取りは、ほぼ担任の先生のみと行うといった感じでした。そのため、進級時には、場面緘黙についての説明や、前年はどう配慮していただいていたか、今後どうしていきたいかなど、私のほうから担任の先生に直接お伝えし、相談する必要がありました。……が、これがなかなか気をつかうものでした。どの程度お願いして良いのか、無理なことを言っていないか、先生はどのくらい理解があるのか、どう思っているのか、うるさい親と思われていないか……。Upload By まりまりなんとか、継続した支援にできないものかな……と思っていました。引き継ぎ問題、解決の糸口は……この引き継ぎ問題が、通級指導教室(ことばの教室)を利用し始めたことで、一気に解決しました!ことばの教室の利用時に、学校側で(保護者と相談のもと)個別指導計画を作成してくれました。そこには本人・保護者・担任の願いや年間指導目標、目標達成のための学習活動、その達成の状況や所見などが記載され、共有されます。最初見た時に、個別指導計画の存在を知らなかったので、こんなことしてくれるんだ!と驚きました(と同時に、もっと早くこれに出合えていれば……!とも思いました……)。さらに、ことばの教室の担当の先生からは「進級時、新しい担任の先生に、保護者の方から特別伝えておきたいことはありますか?」と聞いていただいて、今まで自分でやっていたことを考えると、本当に助かるな~とありがたさしかなかったです。Upload By まりまり通級指導教室(ことばの教室)に通い始めてからの進級次女が4年生の終わりから通級指導教室に通い始めて、5年生の進級時。新しい担任の先生も、次女の担任になるまでは場面緘黙について知らなかったそうですが、個別指導計画による引き継ぎだけでなく、事前に通級指導教室の先生と直接話してくださっていて、場面緘黙に関する知識がある状態でお話できたのでとてもやりやすかったです。Upload By まりまり毎年進級の時には、「またいろいろ言わなくちゃいけない……」「かなり気をつかうな……」と負担を感じていましたが、進級時に連携をしていただけるようになったおかげで、このストレスから解放されました。また、今までの担任の先生がやってきてくださったことや、次女の状態を正確に次の担任の先生へ伝えられるようになったので、私にとっては良いことしかありませんでした。その後、5年生から6年生時の進級は、担任の先生が変わらなかったので、さらに助かる状況でした……!このように切れ目のない支援を積み重ねてこられたおかげで、中学進学時にもとても役立ちそうで良かったです。執筆/まりまり(監修:藤井先生より)年度変わりの今の時期、来年度の先生にどのようにお子さんのことを引き継いだら良いのか、と悩まれている親御さんのヒントになるコラムをありがとうございます。就学前には、教育委員会に就学相談を受け、その際に就学支援シートを提出されてお子さんの様子を引き継がれる方もいます。次女さんの場合は、通級指導の先生作成の個別指導計画と、通級指導の先生と担任の先生が直接話されたのが良かったのですね。通級指導教室(東京都など一部の自治体では特別支援教室)・特別支援学級の先生、スクールカウンセラー、支援コーディネーターの先生と連携をとるのも良い方法です。また、医学的な配慮が必要な場合には、主治医意見書を学校に提出し、それを通じて学校と対話をするのも良いと思います。環境が変わっても、切れ目ないサポートがあるとお子さんも安心して過ごせますね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年02月29日お小遣いは1年に1回ASD(自閉スペクトラム症)の太郎には、小学6年生の正月からお小遣いを渡しています。お小遣いを渡すタイミングは年に1度、お正月のタイミングのみです。その時に1年分のお小遣いをまとめて渡しています。今は中学2年生なので、今年の正月で3回目のお小遣いを渡しました。お小遣いを渡そうと思ったきっかけUpload By まゆん小学6年生の夏に太郎は初めて友達と外へ遊びにでかけました。遊びから帰宅した太郎が初めに口にした言葉が「お母さん!町で猫がカゴに入っていて、募金箱に千円を入れてきた!」でした。数千円しか渡していなかったうちの千円を太郎は募金に使ったのです。私はその行動に「なんて優しい子なんだろう」とは思わず、逆に不安感と危機感をおぼえました。それを募っていたのがどのような団体なのか分からないこと、小学6年生の太郎が千円という私からしたら大きな金額を募金に使ったこと。募金をする金額などの価値観は人それぞれではあるとは思いますが、私は募金に使用した金額を聞いて太郎の金銭感覚を養わなければと思いました。私は太郎にこう言いました。「今度から、募金をするときはお母さんがいる時にしよう」「千円という金額は、お母さんは大きすぎる気がする。太郎が自分で稼ぐようになったら、いくらでもしていいから、それまではお母さんと相談してから募金しよう」真剣な顔で私が言うと、太郎も少し固くなりながら「うん!分かった!もうしない!」と、どこまで真意を理解しているかどうかは分かりませんが、そう返事がありました。そして、金銭感覚を養うために、お小遣いを渡すことを決めました。1年に1回と決めた理由では次になぜ一年に一回のお小遣い制になったのか。主に3つの理由があります。Upload By まゆん理由その1:元同僚がお子さんにそうしていたと聞いて良いと思ったから元同僚のお小遣い事情について聞いた時に「年に1回まとまった現金を渡しているだけ」と答えがきて衝撃を受けました。私の中のお小遣いは毎月渡すものという考えがあったからです。そもそも年に1回にまとまったお金を渡して一気に使ってしまうのではないか?そういう考えもありました(私なら使いそう)。衝撃でしたが、よく考えてみると1年先までの使い道を考える力もつくのでは?というか太郎に使い方を教えるいい方法なのでは?と思った記憶があります。理由その2:お金の見える化が視覚優位な太郎にはピッタリだと考えたから太郎は視覚からの情報を得ることを得意としています。逆に目に見えないものの理解を不得意としています。そこを理解した上で現金が目の前にあった方が太郎も1年間の計画を立てやすいだろうと考えました。理由その3:お年玉のありがたさを感じ、使い道を考える機会になると考えたからまとまった現金の準備はお年玉のタイミングを利用しています。太郎は親戚が多く、ありがたいことにそれなりの金額になります(ここはあえて金額の詳細は伏せておきます)。そこに少し足した金額が太郎の1年間のお小遣いとなっています。環境に感謝です。お年玉が1年間のお小遣いと認識づけることで「お年玉」がどれだけありがたいものなのかを理解できるいい機会になるなとも思っています。太郎のお金の使い方についてさて、これで本人が管理できるのかというと完全にはできません。祖母と私と太郎で定期的に残金を数えています(お金を使うタイミングがある時もその都度)。そしてお金の使い方ですが、好きな物に惜しみなく利用しています。とはいえど、やはり残金が見えているため計算をしている太郎をよく見かけます。「えーと、1750円足す1750円はああ」という風に。Upload By まゆん好きな物が出てきたり物欲が出てきたりしたのがここ1年ほどの間だったので、お小遣い制度導入のタイミングはちょうど良かったと感じています。今のところ、お小遣いがなくなってきつくなることはなく、逆に余りが出て翌年に繰り越しできている状況です。次はキャッシュレス?現代社会はキャッシュレスの時代。現金でのお金の使い方を覚えたらキャッシュレスも試してみようかと考えています。視覚優位であるため恐らくキャッシュレスでの金銭管理は困難なのでは?と思う面もあるのですが、やってみないと分からないのでとにかくチャレンジです。急に本人にキャッシュレスでの管理を任せるのもリスクがあると思うので、ゆっくりとお試し期間を設けながら進めていきたいです。時代に合わせつつも、太郎の個性を活かしながら社会に適応していけたらと思っています。執筆/まゆん(監修:森先生より)お子さんの特性を理解されて、将来を見据えてしっかりとしたお考えで教育されていますね。実際、発達障害の傾向がある方では、お金の管理が苦手な方は少なくありません。欲しいものがあると衝動的に買ってしまったり、計画的に使うことが難しくて生活費が足りなくなってしまったり、ゲームやギャンブルにのめり込んでお金を使い切ってしまったり……ということがあります。自立する時までには、長期的なお金の管理を自分でできるようになることが必要です。一ヶ月ごと、一年ごとなど期間を決めて一定額のお小遣いを渡して、「計画的に使わないとあとで自分が困る」という経験をつむことに意味があります。また、視覚優位なタイプですと、「現金」や「残高」は管理できるけれどクレジットカードを打ち出の小槌のような感覚で使ってしまうというパターンもありますので、子どものうちにキャッシュレスも経験しておくのは重要ですね。今のうちにいろいろな経験をして自分の傾向を理解しておけば、自立してから「クレジットカードは使いすぎてしまいそうだから限度額を低くしておこう」といった工夫もできます。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月28日思いがけない難所にぶち当たるいよいよ3歳半健診を迎えた長男あー。関門は健診当日を迎える前にすでに用意されていた……それは視力検査と聴力検査!わが自治体では、時間短縮のためか当日の緊張による検査拒否回避のためか、「視力検査と聴力検査は自宅で済ませてきてください」というルールがあります。聴力検査は、一定の距離からささやき声で話しかける声が聞こえているか。視力検査は、あらかじめ配布されていた紙を見てこれまた一定の距離を空けて質問に答えられるか……というもの。まず聴力検査。多分聴こえてる……んだろうけど答えてくれない!どっか行っちゃう!待って!行かないで……(涙)!そんで視力検査、これまたどっか行っちゃう!ようやく引きつけても……聞かれている意味が分からない?のか答えてくれない……(白目)。というわけで戦う前からボロボロとなり、白紙で提出したのでした……(でもどうにかなった)。Upload By よいこ3歳半健診会場で、同年齢の子どもたちの落ち着きっぷりに衝撃3歳半健診の会場に行って驚いたのは、なんと言ってもほかの子どもたちの落ち着きです。幼稚園でも同年齢の子どもを見ているけれど、幼稚園は彼らにとっていわばホーム。思い思いのびのび過ごしているので、わんぱくだったり時に大人の言うことを聞かなかったり、そんなことはよくある光景……。 ということもあって、当時の幼稚園で、あーはそこまで目立っていなかったんですね。それがいつもと異なる空間に放り出されたら……。ほかの子どもはいつもと違うことに少し緊張しているし、社会性が芽生え始めている頃なのでかしこまりがちなんです。おとなしく、親御さんの隣で座って待っている。絵本なんか読んだりしてね。一方のあーは……いつもと違うところ、というのはあーにとってはパニックのトリガー。テンションマックスになりその辺を走り回る……。絵本やお絵かきでごまかそうとしても全然収まってくれない!やっと座ってくれたと思ったら、だらーんと椅子から崩れ落ち(体幹が弱い)、だらしなく見える……。もう……お母さん穴があったらダイブしたい……(号泣)Upload By よいこ健診はスムーズに進み、いよいよ小児科の先生の診察へ……そんなあーですが、意外と健診自体はこなせるタイプです。要は待つ、とかそういう「何もない時間」が耐えきれないわけで、3歳半健診で聞かれる「この色は何色ですか」みたいな問診には落ち着いて答えられるんですよね。内科系の診察も全部パスしていました……(注射など痛いことがなければ大丈夫なのです)。Upload By よいこ複雑な思いと全身疲労を抱え、最後に迎えた小児科の先生の診察。私は思い切って先生に言いました。「発達に不安があるんです」すると先生は、「なるほど。電車の名前とかいっぱい言ったりする?」とたずねてきました。電車……の名前は言わない……言わないぞ!言わない!これは……この子は違うのでは!?私の中にほんの一瞬、ほそーい光が差した次の瞬間のことでした。あーが壁に貼ってある大好きなアニメキャラクターのカレンダーに張り付いて、そこにいるキャラクターの名前をはじから全部言い出したのです(キャラクター多すぎアニメで、ぎっしりキャラクターが描かれているデザインだった……)!そんなあーを見て、先生はニコッと笑って「発達相談に回すね」とおっしゃったのでした。……そうですよね、知ってた!!!もろくも崩れ去った母の小さな希望はさておき……いよいよ、3歳児健診で絶対すると決めていた、発達相談に臨むことになったのでした。Upload By よいこ執筆/よいこ(監修:鈴木先生より)どの親御さんにとっても、ご自身のお子さんの障がい受容は難しいものです。「障がい者」というレッテルを貼られたくない気持ちがあります。私はASDを障がいではなく「特性」だと日頃から保護者の方にはお伝えしています。将来的に、その特性を生かした仕事ができればいいので今日から一緒に向き合っていきましょう、とお話しします。不安を持った親御さんにも、そしてお子さんにも寄り添って診察していくことが重要なのです。困っていることを一つひとつ解決へ導き、ストレスのない生活が親子で送れることを願っています。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月28日