セイコーウオッチは1日、冒険家・三浦豪太氏が監修する登山用ソーラーデジタルウオッチ<セイコー プロスペックス>アルピニストから、スマートフォンとBluetoothで接続して、さまざまな機能を実現するデジタル時計(全5モデル)を発表した。6月10日の発売予定で、税別価格は44,000円または45,000円。今回のアルピニストは、セイコーとして発のBluetooth通信機能つきソーラーウオッチとなる。専用のスマートフォンアプリ(iOS用/Android用)を使い、登山計画の作成や登山記録管理、時計の時刻同期、各種設定が行える。専用アプリには、山と溪谷社監修の「日本百名山」おすすめルートをプリセット。百名山の登山時には、プリセットデータから簡単に登山計画を作成できる。独自の新機能として「登山計画達成率」表示を搭載。登山時に、予定の行程がどれくらい進んだかを、高度を基準として表示する。1時間あたりに移動する高低差(m/h)を示す「登高スピード表示」や、「日の出日の入り時刻表示」と併用することで、登山計画の管理が可能。内蔵するセンサーは「気圧」「温度」「方位」という3種類(FIELDSENSOR)。高度、気圧、温度、方位を計測できる。○山の日制定記念限定モデル、4種類のレギュラーモデル2016年から、8月11日は国民の祝日「山の日」となる。これを記念し、夏山登山で人気の雪渓をイメージしたホワイトカラー限定モデル(SBEL009)を用意。限定1,000本で、税別価格は45,000円。一方のレギュラーモデルは全4種類。ケース色が黒×シルバーの「SBEL001」、黒×ピンクの「SBEL003」、黒×黒の「SBEL005」という3モデルは、税別価格が44,000円。もうひとつはミウラ・ドルフィンズスペシャルモデル「SBEL007」で、ケース色は赤×黒となる。税別価格は450,000円。ミウラ・ドルフィンズは、プロスキーヤーで冒険家の三浦雄一郎氏と、アルピニストの開発アドバイザーである豪太氏の親子が、講演・運動指導、抗加齢についての研究などを行っている団体。共通の仕様として、ケース素材がプラスチック、ケースサイズが縦57.9×横48.1×厚さ13.6mm(ボタン突起部を含まず)、バンド素材がシリコン、裏ぶた素材がステンレススチール、防水性能が10気圧。また、ムーブメント「キャリバー S830」の主な仕様と機能は以下の通り。時間精度:平均月差±20秒(気温5℃~35℃において腕につけた場合)ソーラー充電機能:パワーセーブ機能つき(フル充電時より約5ヶ月間駆動)高度計測機能(登高スピード、高度)、高度補正登山計画達成率表示機能、リバースモード、ドリフトキャンセル機能登山データ記録機能気圧計測機能(気圧傾向グラフィック、気圧)、温度計測機能方位計測機能(方位、方位角度)、磁気偏角補正、磁気キャリブレーション日の出日の入り時刻表示機能(登山計画位置、現在位置)設定機能(体重、装備重量、単位)Bluetooth通信機能(Bluetooth Smart)、機内モードストップウオッチ機能(1/10秒計測、100時間計)アラーム機能(デイリーアラーム3チャンネル)ワールドタイム機能(世界42都市+7大陸最高峰+富士山)LEDライト機能、コントラスト調整機能、サウンドデモ機能フルオートカレンダー機能(2064年12月31日まで)
2016年02月01日●山の日制定で関心が高まる登山○8月11日が「山の日」として祝日に「山の日」が制定され、来年から8月11日が祝日となる。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」とその趣旨を掲げるが、国内の登山レジャー、また健康や体力の維持・増進のための生涯スポーツとして、登山の今の姿はどのようなものだろうか。かつて登山といえば、大学や社会人の山岳部・山岳会を中心とした活動が中心であった。その後、1990年代には日本百名山といったTV番組をきっかけに中高年の登山ブームが起こり、2009年頃には"山ガール"という言葉とともに若い女性の登山が増加した。特に2010年にユーキャン新語・流行語大賞の候補ともなった「山ガール」の影響は大きく、日本生産性本部の「レジャー白書」によれば、2003年から2008年まで600万人前後と沈んでいた登山人口は2009年に1,230万人と倍増。2010年も1,000万人を超えた。山ガールブームで急増した登山人口だが、同じくレジャー白書の各年代別の参加人口を見ると、山ガールブーム時に登山を始めたと思われる女性層のおおよそ半分がその後も登山を継続しており、山スカートとともにひとつの登山スタイル・登山者層を作り出したともいえるだろう。その後、2013年に富士山が世界文化遺産へ登録されたといったプラス要因がある一方で、2011年の東日本大震災や2013年の戦後最悪の火山災害となった御嶽山の噴火による登山者心理への影響により、近年の登山人口は800万人前後となっている。山域ごとの登山者数を見ると、世界文化遺産への登録などをきっかけに急増した富士山では23万4,000人と、3シーズン連続の減少となった。また長野県内の登山者数は北アルプスで18万3,000人と前年より2万2,000人の減(2014年通期、以下同)、南アルプスでも3万6,000人と4,000人の減、山ガール人気で盛り上がった八ヶ岳連峰も8,000人減の9万2,000人となっている。○遭難件数・遭難者数とも過去最多その一方で増え続けているのが遭難件数・遭難死者数だ。多くのメディアで取りあげられ、毎年のように「過去最高」と報じられているので目にすることも多いだろう。警察庁がまとめた今夏(7~8月)の山の遭難件数は647件、遭難者数は782人(うち死者行方不明者数65人)と統計が残る1968年以降で最多となった。年間でみると直近の2014年は、遭難件数が2,293件、遭難者数2,794人(うち死者行方不明者数311人)とこちらも1961年の統計以来、最多となっている。年代別では、全遭難者数の過半となる50.1%を60歳以上が占め、対象を40歳以上まで広げると全体の4分の3を超える76.4%となる。メディアや専門誌による遭難のニュースや注意喚起にも関わらず遭難事故が増えているこの状態に、警察など行政機関や民間団体などによる登山指導・情報提供・登山届提出の呼びかけや義務化、また登山者が集まるWebサイトではより手軽に登山届を作成して提出できるサービスの提供を始めている。このほかにも、長野・岐阜・山梨・静岡の4県では、山のグレーディング表を作成して約380の登山コースの難易度評価を公開している。登山者自身がレベルにあった山を選ぶ目安を提供することで山岳遭難事故の防止を目指しており、例えば、長野と山梨にまたがる甲斐駒ケ岳では、北沢峠からのコースは体力度3・技術的難易度C、黒戸尾根からのコースは体力度6、技術的難易度Dといったように設定されている。しかしながら、このような取り組みが進む中でも遭難件数は増加の一途となっており、登山者の高齢化、中高年者の体力への過信、スマートフォンの地図だけで登るような初級登山者の存在などが課題となっている。●アウトドア用品は継続的に市場を拡大○拡大するアウトドア市場ひとときより落ち着きを見せる登山人口。レジャー白書によれば2014年の登山人口は840万人で前年より70万人増えた。特に顕著なのは高齢者層の活動で、60代の男性10.4%・女性10.7%、70代の男性11.5%、女性12.9%が登山を行っており、単純にその年代の10人に1人以上が登山を行っていることになる。これは40代女性の3.5%や30代男性の7.9%などど比べて高い数字だ。比較的資産に余裕のある高齢登山者の増加は、アウトドア用品市場の拡大にもつながっている。同じくレジャー白書によれば2014年の登山用品市場(キャンプ用品を含む)は1,950億円で前年から60億円(前年比103.2%)伸びた。ここ10年を見ても2004年の1,470億円から年間の伸び幅は大きくないものの底堅さをみせている。釣り用品(2004年 2,060億円 → 2014年 1,600億円)や、スキーやスノボード用品(同1,910億円 → 同1,410億円)と比べてみても、安定した需要がうかがえる。別の矢野経済研究所による「スポーツ用品市場に関する調査結果」においても、2014年のアウトドア用品市場は1,812億1,000万円と推計されており、前年比104.0%で緩やかではあるが市場規模の拡大を同じく裏付けている。登山用品の特徴としては、山中での性能や軽量化を重視しており比較的高単価であること、また競合が多くないため大幅な値下げをせずに売れることが特徴となっている(軽量化などを重視しないオートキャンプ用品には安価なものも多い)。また登山用品には消耗品があまり無い一方で、登山スタイルを広げていくのにあわせ新たな用品が段階的に必要になる。最初は日帰り登山でザックや雨具、登山靴だったのが、テント泊をすればテントやシュラフ、冬山であればアイゼンやピッケル、クライミングに興味を持てばハーネスやヘルメット……といった具合だ。登山スタイルの広がりを横軸とすれば、縦軸にはそれぞれの製品のグレードアアップがあり、特に登山を始めた数年から10年程度は他と比べても、継続的に費用がかかるレジャーといえる(逆に一通り揃えたあとはメンテナンスを十分にすれば長期間使えるものが多く、必要というよりも憧れや新しいもの好きといった理由での購入が増えてきたりする……)。○登山者の成長が市場拡大の鍵店舗にとっては、これら初心者や登山を始めたものの次にどのような道具を揃えればいいのかわからないといった層をステップアップさせることが重要だ。登山用品はインターネットで探せば格安で手に入る……といったことはあまり多くない。そのため店舗のショールーミング化もおきにくく、店舗にとってはライフタイムバリュー(LTV : 顧客生涯価値)の高い顧客をいかに抱えるかがポイントとなっている。また、店舗のみならずメーカー、そして山岳ガイドや山小屋関係者にとって、今後、日本がさらに少子高齢化が進む中で新たに登山を始める人を増やすことが大きな課題だ。そのため、店舗やメーカー主催の登山入門ツアーが広く行われており、また店舗スペースを利用した地図読みや冬山登山装備などの机上講習会も数多く開催されている。実際に、都内某所で開かれた無料の冬山装備の机上講習をのぞいてみた。参加者は30代~40代を中心に15人ほど。山岳ガイドが店舗内のスペースを借りて開いたこの講習会では、店舗としては必要な装備をこれから購入してもらうことを期待し、山岳ガイドは講習会をきっかけに入門ツアーの顧客開拓を狙っているが、それよりもまずは登山人口あるいは登山スタイルを広げてもらう、そして安全に楽しめる登山をしてもらうことを考えているようだ。この他にも、国内登山旅行に強みを持つ毎日新聞旅行(まいたび.jp)やクラブツーリズムなどの登山ツアーも人気だが、課題となっているのは"初めての登山"開拓だ。●新たな登山者の開拓が大きな課題○ネット世代は登山もネットで!?山岳部・山岳会が衰退する一方で、インターネットの普及によって新たに登場してきたのが、ネットで出会った登山パーティーの存在だ。今夏7月にはNHKのクローズアップ現代がこの特集を組み、大きな話題にもなった(「夏山トラブルに注意! ネット時代の登山ブーム」放送概要はNHKのWebサイトで見られる)。ネットで出会った登山パーティーへの批判は、大きくは「互いの体力や登山技術・経験、性格などもわからないままにパーティーとして山にのぼること」「パーティーでの責任者(いわゆるリーダー)が明確ではないこと」などが挙げられる。一方で、参加した人に話を聞くと「いっしょに山に行く人がまわりにいなかった」「一人で登るのは不安だった」「歳や趣味(登山)があう人と友だちになって、山に行きたいので」といった声があがる。当日に初めて会い、おたがいの連絡先もLINEしか知らないといった関係には危うさも伴うが、参加者たちは「登山を始めたいけど、きっかけがなかった」というのが本音のようだ。このような登山パーティーの危険性を指摘する声は多い。まだ死者を出すような遭難事故は起きていないようだが、それは時間の問題かもしれない。ただ、考え方も変わってきている。今の時代に、山に登るなら山岳会などで必要な技術を学びながら……というのを声高に叫んだとしても、それは結局のところ、山岳会に入らない多くの層を取り残すことになるだけだ。このようなネットで出会った登山パーティーのひとつとして、ユーザー自らが旅の企画をたて参加者を募るサービス「trippiece」には、大菩薩嶺や塔ノ岳(丹沢)、筑波山など関東を中心にいくつかの登山企画が並ぶ。一方で「休憩も込みでコースタイムの80%のペースで」のように初心者同士の登山としては無謀とも思える計画も見受けられる。この会社では、このような登山企画に応えるかたちで今夏にひとつの取り組みを行った。登山未経験者や初心者を対象に公式の登山チームを作って参加者を募集。参加者からは1万8,000円の会費を集め、その会費で登山靴や雨具などを共同装備として購入する。参加者は装備を自分で購入しなくても参加でき、実際の登山の際にはガイドを雇ってその費用を按分する内容だ。○未経験者や初心者への機会提供が課題あるベテラン登山ガイドは、山行記録を投稿する某Webサイトを指して「ネットのかまってちゃんの集まり」と揶揄する。だが、近代登山はたかだが150年の歴史しかない。環境や生活スタイルの変化にあわせ、ただ批判するのではなくうまく取り込んでいくことが登山業界に求められているのではないだろうか。先のNHKの番組で取り上げられた山頂caféの取り組みをみても、未経験者や初心者にとっては、始めるきっかけや機会を作ることが大切だ。登山は生涯にわたって長く楽しめるレジャーでありスポーツ。それは登山業界からみれば高いライフタイムバリューが見込める顧客層でもある。たとえば先のtrippieceにならって、ガイド自らが登山企画をたてて参加者を募集するようなサービスがあってもいいのではないだろうか。都市近郊の低山を1人あたり1,000円程度でガイドを行う。ガイド業としては儲けにならない金額かも知れないが、ビジネスとしてライフタイムバリューの高い顧客に直接リーチできる場とみればあり得ない話ではないだろう。その後、顧客の成長とともに長く付き合えればいいわけだ。登山者からみても、ネットで知り合ったパーティー同士では、いつまでたってもスキルアップができないままだが、よいガイドに出会えればその人の登山の楽しみはさらに広がることだろう。登山業界の課題にはもちろん遭難者の増加や一部の山域に登山者が集中するオーバーユース、登山者のマナー低下など挙げれば様々なものがあるが、もっとも大きいのは、知識や経験を持ったガイドといった人たちと、始めたいのにきっかけが無いと迷っている層がはなれていることにある。インターネットは大きく世界を変えた。ネットを批判するだけではなく、うまく利用すればそこにはブルーオーシャンが広がっているかもしれない。
2015年12月10日ここ数年、いつか富士山に登りたいとぼんやり思っていたのですが、そろそろ登っておかないと自分自身や自然環境の変化で登れない状況になった時、かなり後悔するかも! と感じたのが2015年の年明け。大人女子とカワイク(ないけど)誤魔化してみても、しっかりとアラフォー世代。だけど、まだまだ “新たなこと” にもがきたくなるお年ごろ。「よし、2015年の夏は富士山でご来光を見るぞ、オーッ!」と気炎をあげて “富士登山計画”をはじめました。山ガールでも極度なスピリチュアル乙女でもないワタクシがなぜか富士山へ!? ご来光のすばらしさ、富士登山するために準備するものなど、山ビギナーによる富士登山記です。「来年こそ、富士山登山を!」と、富士山が気になるアナタのお役にたてば幸いです。霊峰でありながら、市民に親しまれてきた富士山中世までは修行者しか寄せつけなかった霊峰・富士。しかし江戸時代後期には、江戸市民による民間信仰「富士講」ブームが起こり、富士山に登拝する人や富士塚を作り参詣する人など庶民の暮らしに富士山は溶け込んでいきます。浮世絵や芝居に描かれ人々に愛された富士は、江戸文化の象徴。最高峰ゆえに神格化と大衆化、そんなアンビバレンツな面を持つことになったのですね。登山ルートは大きくふたつ、登山期間は年に2カ月のみさて富士山の登山ルートは4つありますが、山梨県側からの吉田ルートと静岡県側からの富士宮ルートの2ルートが主流。年中登れるわけではなく、吉田ルートは7月1日~9月14日まで、富士宮含む3ルートは7月10日~9月10日が登山期間です。1年のうちわずか2カ月間しか登れない最高峰。登る手段は、個人で登るか、ツアーに参加するか、になります。もし私のような登山ビギナーならば、ガイド付きツアーを推薦。ちなみに東京発の富士登山ツアーは、午前東京を出発して昼ごろ五合目・富士スバルライン(吉田の場合)に到着。休憩後に登りはじめ夕方に山小屋へ到着して夕食&仮眠。そして深夜から頂上を目指してご来光を!という流れとなります。大体どのツアーでも同じようなスケジュールです。食事や仮眠をする山小屋は、登山期間のみの営業です。年間2カ月しか登れない世界遺産ですから、その期間の土日やお盆期間、八合目以上の山小屋は予約開始日(3月上旬~4月上旬)にはほぼ満室状態に。当初は個人で登る予定だったため、4月中旬に7月3連休の予約電話をしてみたのですが、八合目以上の山小屋はすべて満室。そこで仕方なくガイド付き富士登頂ツアーを予約したのですが、結果としてこの選択がとてもよかったのでした。人気山小屋も予約OK、一人参加しやすいガイド付きツアーの魅力消去法的選択でツアー参加にしたものの、登山ビギナーの私が感じたガイド付き富士登頂ツアーのメリットをご紹介します。メリット1:八合目以上の山小屋を組み込んだツアーが多いこと八合目まで登っても頂上でご来光を見るために深夜2時前から2時間程度(渋滞があるので)は登ります。だから休憩や仮眠の時間をしっかりとれる八合目以上の山小屋泊にすることは、ビギナーがご来光を拝む上では重要かも。特に土日やお盆期間は、ツアー会社が山小屋を押えてしまっていることも多く、休日に登りたい人はツアーを活用したほうが何かとスムーズです。メリット2:ガイドの先導で登山ペースがつかめることスタート地点である五合目の富士スバルラインで2305メートルですから(ちなみに高尾山は599メートル)、ガイドはカラダを慣らすように歩幅も小さく登っていきます。高山病対策とはいえ、ゆっくりすぎない? と思っていたのですが、カラダに負荷なく何時間も登るためのペースなのだとわかりました。高山病対策はゆっくり歩きと深呼吸が一番だとか。ちなみに我がツアーは参加者29名に、熟練登山ガイド2人、さらに添乗員ガイド1人と、かなり強力なガイド体制でした。メリット3:一人参加がしやすいこと私は仲間と一緒に登りましたが、ひとり参加している大人女子も割と多かったです。また帰路に温泉に立ち寄るなど、メリットは色々。価格も個人で登る場合と比較しても大きくは変わりません。ただし登山中の2日間は、何につけても団体行動が基本。景色がいいからゆっくり休憩したい! と思ってもガイド付きのツアーの場合は難しい。そのへんが苦手と感じる人は多いかもしれません。山小屋や交通機関だけ手配するガイドなしツアーもあるので、ご自身にあった無理のない登り方を探してみてください。まずは登山靴から揃えよう、知識も手に入る登山専門店へさて富士登山の準備や道具についてです。山ガールではないので、登山アイテムはゼロからスタートでした。まず揃えたのが登山靴です。何でもネットで買えるご時世、色々と調べたものの、結局は神田の登山専門店へ向かいました。これが大正解! 靴の履き方、歩き方、アフターケア、富士山とは、など聞けば(聞かなくても)何でも教えてくれる専門店のスタッフ。プライスレスな知識を得ることができるので、ビギナーほど専門店で買うべきと実感した次第です。最初に靴を購入したのは、足に馴染ませるため。靴びらきと称し、5月、6月は高尾山や陣馬山で数回ライトトレーニング。もちろん登山後は、祝杯トレーニングも欠かしません。登る直前には、ポケットだらけのザック(30L)も購入。登山のためザックに詰め込んだのは、サングラス、帽子、ゴアテックスのレインウエア(上下に分かれるタイプ)、手袋、寒さ対策にカイロとダウンジャケット、ヘッドライト。飴やチョコレート、ドライフルーツなどのおやつ、500mlの飲料水を1本。水やおやつは、山小屋で販売している(ただし八合目の山小屋では水500mlが¥500と高価格)ので、荷物を増やしたくないなら最低限でいいと思います。また五合目からトイレが有料になるので(五合目は¥100、それ以上は¥200)、100円玉を多めに用意するとよいかも。見知らぬ人と隣り合わせで仮眠する山小屋、マスクや耳栓もお役立ちでした。ご来光はクセになる、来年に向けてトレーニング開始登山当日は台風直後、強風と雨という厳しい天候のため登山中は常に必死でした。でも登るという行為自体は、つらいとか大変とは感じなかったです。しかし下りは「目指せ! 頂上」的なモチベーションがなくなるのと、かなり疲労困憊ぎみで六合目からが本当につらい。登りよりも下りがつらいことをどうぞお忘れなく! 六合目付近には、五合目スタート地点まで乗せてくれる“馬”がいるので大人女子は馬活用もアリだと思います。数年来の希望であった富士山登頂に、とても満足したワタクシです。が、まさかの再び登りたい山に変わるとは思いませんでした。暴風雨のなか死に物狂いの登り、暑すぎて倒れそうな下り、見知らぬ人のいびきに悩まされた山小屋、とできれば経験したくないことばかりなのに、あのご来光が見たい! と思いはじめている自分自身に驚きです。さて今年の富士山は、すでに山じまいとなりました。そして来年に向けて、今から富士山トレーニングしなくちゃ、と山ガールならぬ登山オンナ気取りです。大人女子のみなさん、クセになるご来光を目指して、来年こそ富士山に登ってみませんか?*すべて2015年7月時点の情報です。登山期間などは年によって変化することもあります。登山時には、最新情報をご確認ください。
2015年09月21日暑さのピークも過ぎ、ハイキングの季節・秋も目の前! 泊まりがけで登山をするほどの時間も体力もないけれど、都内から日帰り登山をしてみたいという人もいるだろう。そんな人たちに人気の高尾山(東京都八王子市、標高599m)は、新宿から電車で50分程度で行けることもあって、いつ行っても大にぎわいだ。一方、「もっとのんびり、もうちょっとしっかり山歩き」が希望なら、大山(神奈川県伊勢原市・秦野市・厚木市、標高1,252m)という選択もある。○登山の狙い目は9月30日まで大山は丹沢山などの山々とともに丹沢大山国定公園に属しており、古代から国を護る神の山のとして、また、海上からは羅針盤の役割を担う海洋の守り神として崇められてきた。加えて、大山は「雨降山」とも呼ばれているのだが、それは山頂に年中水のしたっている霊木があるからだとか。そんな大山へのアクセスは、小田急線「新宿駅」から1本で小田急線「伊勢原駅」へ、伊勢原駅前から登山口までは神奈川中央交通のバスに乗るという、新宿から約1時間30分の行程となる。公共交通機関を利用する人は、小田急線全駅で購入できるお得な「丹波・大山フリーパス」を利用するといいだろう。「Aキップ」には小田急・神奈中バス・ケーブルカーの乗車券が、「Bキップ」には小田急・神奈中バスの乗車券が含まれている。フリーパスは2日間有効だが各乗りものには条件があるため、詳細はホームページを参照していただきたい。そして、「静かにマイペースで登山を楽しみたい」という人は、実は今が狙い目かもしれない。大山には山の麓と中腹を結ぶケーブルカーが運行されているのだが、9月30日まで大規模設備更新工事により休止している。山の中腹まで自力で登らなければいけないが、通常よりも人の少ない登山をたっぷり楽しめるだろう。バスの終点「大山ケーブル駅」から山頂の「阿夫利神社(本社)」へ登った場合、途中道分かれする「女坂」「男坂」のどちらを選ぶかで時間が多少変わるが、大体往復2時間30分の道のりとなる。道中には関東三大不動のひとつにも数えられている「雨降山 大山寺」や下社と本社に分かれた阿夫利神社、そして、土産屋が連なった参道や休憩ができる茶屋もある。ぜひ、寄り道をしながら登山を楽しんでいただきたい。基本的に道は整備されているため、登山初心者でも比較的挑戦しやすいコースではあるものの、足場は必ずしもよくはなく急な段差も多い。また、過去には遭難者も出ている。登山靴や急な天候の変化にも対応できる服装や雨具、補給食や水分など、登山で必要とされる準備はしっかりしておきたい。加えて、大山など丹沢の山々にはヤマビルが発生するため、ヤマビル対策も必要だ。ヒルよけスプレーのほか、靴や靴下などヒルが入りこみそうな隙間に塩をこまめにかけて対策をしよう。○女坂の七不思議に参道に待ち構える石像たちさて、いよいよ出発だ。伊勢原駅からバスに揺られてバス停・大山ケーブル駅に到着すると、まずは旅館や土産屋が両脇に連なった「こま参道」が現れる。店先には、大山で育まれた天然水で作られた大山豆腐や木肌の温もりを感じる大山こまなど大山ならではの品々が並んでおり、眺めているだけでも楽しくなってくる。ただ、この参道だけでも階段は400段程度あるのでゆっくりマイペースで進もう。ケーブルカー乗り場である「大山ケーブル(山麓駅)」を横目に見つつ先に進むと、道は女坂と男坂に分かれる。名前からイメージされるように、女坂の方がやや道の勾配は緩やかになっている。そして、道中には「女坂の七不思議」が記された立て看板もあるので、チェックしながら登ってみるのもいいだろう。例えば「子育て地蔵」。女坂の七不思議の立て看板によると、最初は普通のお地蔵さんの顔だったのに、いつの間にか童の顔になっていたという。そんなお地蔵さんにお祈りすると、子どもがすくすく丈夫に育つとのこと。なんとも不思議で愛らしいお地蔵さんだ。そんな七不思議を眺めながら登っていると、石像が左右にずらりと並ぶ階段が飛び込んでくる。階段の勾配もさることながら、一つひとつ顔も味わいも異なる石像のインパクトがスゴい。よく見ると憤怒相の石像が多いのだが、この階段の先には本尊に「不動明王像」を掲げる「雨降山 大山寺」があるのだ。大山は成田と高幡とともに関東三大不動のひとつされており、「大山のお不動さん」と親しみを込めて呼ばれている。大山寺には小皿を崖下に落として厄を祓う「土器投げ」もあるので、厄年の人などはぜひ絶景に向かって厄払いを。○茶屋を越え、下社で大山獅子にも一礼登山路には枕木や石畳が敷かれており基本的に整備はされているが、場所によっては段差が大きく、また、岩肌がゴツゴツしているところもある。特に雨の後などは危険なので、注意しながら進もう。大山寺から歩くこと約20分、茶屋が目に入ればそこが標高約700mの中腹だ。茶屋までの道中に女坂と男坂は合流するので、二手に分かれて登る場合、茶屋で待ち合わせをするといいだろう。また、ケーブルカーの終点駅「阿夫利神社(山上駅)」も、この付近となる。茶屋の先の階段を上ると、阿夫利神社(下社)が現れる。拝殿など比較的新しいように見えるのだが、阿夫利神社そのものは今から約2,200年より前の人皇第十代崇神天皇の代に創建されたと伝えられている。境内には富士山の岩を用いて復興された五頭からなる大山獅子や、下社拝殿の地下から湧き出る御神水などもあるので、境内をめぐる時間も登山計画の中に少し入れていただければと思う。また、下社からも見晴らしはよく、空気が澄んだに日は相模湾に浮かぶ江ノ島や三浦半島などを一望できる。○20丁目の"住人"は富士山!?とは言え、まだここは山の中腹程度。先を急ごう。境内から登山路に続く道の前には、登山をするために身を清めるための祓所がある。初穂料はひとり100円なので100円玉のご用意を。また、この先から本社までの約90分の道中には特に売店やトイレなどはないので、水分などが不足していたら茶屋で補充しておこう。祓所の先の急な階段を上ると、その先には阿夫利神社(下社)までの道中同様、枕木や石畳が敷かれた道が続く。周りの風景があまり変わらないように感じるため、「山頂まではあとどのくらいなんだろう」と思うかもしれない。そんな時は道の端にちょこんとある石柱を頼りにしよう。石柱には番地が記されている。下社で1丁目、夫婦杉があるところで8丁目、ぼたん岩があるところで14丁目、天狗の鼻突き岩があるところで15丁目、空気が澄んでいれば富士山を望める富士見台があるところで20丁目、本社に続く鳥居があるところで27丁目、そして、山頂の本社で28丁目となる。道中には休憩ができるベンチが設けられているので、こまめに休憩しながら一歩ずつ進もう。途中、「ヤビツ峠」との分岐点があるが、目指すは「大山」だ。○山頂で待っていたのは極上のキュウリ「阿夫利神社本社」と記された歴史を感じる石柱が目に入れば、そこが山頂だ。山頂にはカレーライス(800円)やカップ麺(300円)、缶ビール(500円)、スポーツドリンク(300円)などを備えた茶屋がある。また、夏季限定かもしれないが、売店には水で冷やされたキュウリ(1本200円)が味噌を添えて売られていた。登山で疲れた身体が欲するものをよく分かっている。汗で失われた水分や塩分、そして、素朴で間違いないおいしさはきっと記憶に残るものになるだろう。なお、山頂にはトイレも設置されている。山頂は比較的広く所々にベンチが設けられているので、方向によって異なる見晴らしを楽しんでみるといいだろう。下山の前に、奥の院で下山の安全のお祈りもお忘れなく。来た道を戻るほか、見晴台から二重滝を経由して下社に下るコースもあるが、2016年2月上旬までは登山道の補修工事のため通行止めになっている。ただ、工事中でも通行できる期間はあるので、登山路については大山観光電鉄のホームページを参照していただきたい。○帰りの予定に鶴巻温泉も今回は通行止めの期間だったため、もと来た道を下ることにした。下社までは約60分、そこからバス停の麓までは約40分歩くことになる。途中には手をついてやっと降りられる石段もあり、「こんな段差をよく登ったもんだ」と思うことも。登山用のスティックがあれば心強いだろう。なお、伊勢原駅と大山ケーブル駅間の神奈中バスは基本的に20分おきに運行しているが、下山してすぐ帰路の前にちょっと参道で大山土産を物色する時間も計算しておこう。また、帰りにちょっと時間があれば、小田急線で小田原駅方面へ一駅先の「鶴巻温泉駅」で下車し、2分歩いたところにある日帰り入浴施設「秦野市鶴巻温泉 弘法の里湯」に寄り道を。きっと翌日の筋肉痛がここで緩和されるはずだ。大山の紅葉は11月中旬~下旬で、2014年には11月15日~24日までライトアップを実施していた。2015年の予定に関してはまだ発表されていないが、のんびり登山を楽しむなら9月30日まで、紅葉を味わいたいなら11月中旬~下旬を狙うといいだろう。初心者も挑戦できる登山ではあるものの、決して誰もが簡単に登れる山ではない。そして、都内からも日帰りで行けて旅行気分もたっぷり味わえる。そんな大山は、いろんな意味で"ちょうどいい登山"のように感じられた。もちろん、翌日の筋肉痛は必須だ。この秋、しっかり登山の準備をして、大山登頂に挑戦してみてはいかがだろうか。
2015年09月02日スウォッチ グループ ジャパンのスウォッチ事業本部は6月12日、登山家・フリースキーヤーのサミュエル アンターマッテン氏とのコラボレーション腕時計「SWATCH THE ROUTE」(スウォッチ・ザ・ルート、品番:SUOZ199S)を発表した。6月20日に発売し、銀座、渋谷、大阪のスウォッチストア、およびスウォッチ公式オンラインストアのみで販売する。税別価格は13,000円。サミュエル アンターマッテン氏は、マッターホルンの新しいアルペンルートを確立した登山家。ネパールのJesemba South face初の登頂成功者としても知られている。今回のコラボレーションウォッチは、同氏の偉業を称えて発表されたものだ。また、発売数はマッターホルンの標高4,478mに合わせて全世界で4,478本。日本国内では限定60本となる。ベースモデルは「New Gent」(ニュー・ジェント)で、ダイアルにはマッターホルンのマップをあしらっている。1865年に初めて登頂が成功したルートを赤いラインでデザインし、時針と分針はアイスピックとフックで表現している。ケースはマットダークグレープラスティック、ストラップはグレーナチュラルレザーおよびダークグレープラスティックバックル、防水性能は3気圧、サイズは幅41×厚さ9.85×高さ47.4mm。
2015年06月12日セイコーウオッチは22日、登山用ソーラーデジタルウオッチ「アルピニスト」シリーズの新製品として、「夏富士」と「赤富士」で夏の富士山を表現した限定モデルを発表した。富士山の美しい姿をイメージしており、それぞれ900本限定、税別価格は40,000円、5月29日の発売予定。売り上げの一部で日本ユネスコ協会連盟の世界遺産活動をサポートする。アルピニストシリーズは、高度・気圧・温度・方位の計測や、ペース管理に役立つ「登高スピード表示」、エネルギー補給の目安となる「消費エネルギー表示」などの機能を搭載。安全な登山やトレッキングをサポートする腕時計。今回の「夏富士」モデル(SBEB035)は、山開きを迎える夏を控え、すそ野に新緑の木々を湛えて力強い山肌を見せる「夏富士」がテーマ。一方の「赤富士」モデル(SBEB037)は、夏の朝、太陽の光を浴びて山肌が暗褐色に色づいた「赤富士」をテーマにしている。ケースとバンドの接合部には、富士山マークと、富士五湖のシンボルとして5つのドットをレイアウト。多色のナイロン繊維をロープのように編みあげたバンドには、富士山が世界遺産であることを示すアップリケをつけた。また、7月~9月ごろの開山時期でも富士山頂は気温が低いことを考慮し、薄手の防寒着であれば上からでも装着できるよう、バンドをやや長めに設定している。裏ぶたには日本ユネスコ協会連盟のロゴマークと、「Mt.Fuji World Heritage Limited Edition」を刻印。製品には富士登山ルートイメージをプリントしたオリジナルバンダナが付属し、富士山マーク入りのウッド調専用ボックスに納められている。共通の仕様として、ケースサイズが縦56.5×横44.9×厚さ14.5mm、ケース素材がプラスチック、ベゼル素材がステンレススチール、バンド素材がナイロン、防水性能が日常生活用強化防水(10気圧)。ムーブメントは「キャリバー S822」で、ムーブメントの主な仕様は以下の通り。■時間精度 : 平均月差±20秒(気温5℃~35℃において腕につけた場合)■ソーラー充電機能 : パワーセーブ機能つき(フル充電時より約18か月間駆動)■高度計測機能(登高スピード、高度)、高度補正■登山データ記録機能※最大15回、1回24時間まで記録可能(記録開始日、所要時間、平均登高スピード、積算高度、記録開始・終了高度、最高・最低高度、消費エネルギーを記録可能)■気圧計測機能(気圧傾向グラフィック、気圧)、温度計測機能■方位計測機能(方位、方位角度)、磁気偏角補正、磁気キャリブレーション■設定機能(体重、単位)■ストップウオッチ機能(1/100秒計測、10時間計)■アラーム機能(デイリーアラーム3チャンネル)■ワールドタイム機能(世界35都市+7大陸最高峰+富士山)■パネライト機能、コントラスト調整機能、サウンドデモ機能■フルオートカレンダー機能(2062年12月31日まで)
2015年04月23日セイコーウオッチは19日、同社の本格的なスポーツウオッチ「セイコー プロスペックス」シリーズの登山用ソーラーデジタルウオッチ「アルピニスト」から、精悍なメタルベゼルを採用した新製品を発表した。限定モデル(1機種)を含む全4機種を用意。税別価格は38,000円から。アルピニストは、ダイビングやトレッキングといったスポーツやアウトドアシーンに対応する、本格機能を備えたスペシャル・スポーツウオッチブランド。安全に登山を楽しむという着想のもと、冒険家・三浦豪太氏の監修によって開発され、2014年3月に最初のモデルがデビューした。今回の新モデルも、ザックや衣類といった装備への「引っかかり」が少なくなるように、凹凸を抑えた滑らかなケースを採用。各種のボタンは押しやすく大きめに、そしてボタンとボタンの間にガードを挟んで誤押しを防ぐようになっている。また、軽くて傷が付きにくいチタンバンドと、高い強度と耐久性を持つコーデュラ素材を使用したナイロンバンドを採用した(モデルによって異なる)。レギュラーモデルのラインナップは、ステンレスベゼルとチタンバンドの「SBEB013」(税別48,000円)、ステンレスベゼルとチタンバンド(どちらも硬質コーティング)の「SBEB015」(税別53,000円)、ステンレスベゼルとナイロン(コーデュラ)バンドの「SBEB017」(税別38,000円)。機能面では、1時間あたりに移動する高度差(m/h)を用いて登山ペースを示す「登高スピード」表示が特徴的。目的地と現在地の高度差(m)をもとに、目的地までの所要時間を見積もることができる。年齢・体力・キャリアなどによって登高スピードは異なるため、自分の登高スピードを把握することで、オーバーペース防止に役立つ。各モデルで共通の仕様は、ケース素材がプラスチック、ケースサイズが縦56.5×横44.9×厚さ14.5mm、裏ぶた素材がステンレススチール、防水性能が日常生活用強化防水(10気圧防水)。限定モデルは、ミウラ・ドルフィンズ(三浦雄一郎氏・豪太氏の親子が、講演や運動指導、抗加齢の研究などを行っている団体)の公認モデル。シャープな黒のボディに、ミウラ・ドルフィンズのイメージカラー「赤」を採用し、すっきりと仕上げた。本体に装着されたチタンバンドのほか、コーデュラ素材の交換用ナイロンバンドが付属し、専用BOXに収めている。限定500本で税別58,000円。ムーブメント(キャリバーS822)の主な仕様は以下の通り(各モデル共通)。■時間精度:平均月差±20秒(気温5度~35度において腕につけた場合)■ソーラー充電機能:パワーセーブ機能つき(フル充電時より約18カ月間駆動)■高度計測機能(登高スピード、高度)、高度補正■登山データ記録機能※最大15回、1回24時間まで記録可能(記録開始日、所要時間、平均登高スピード、積算高度、記録開始・終了高度、最高・最低高度、消費エネルギーを記録可能)■気圧計測機能(気圧傾向グラフィック、気圧)、温度計測機能■方位計測機能(方位、方位角度)、磁気偏角補正、磁気キャリブレーション■設定機能(体重、単位)■ストップウオッチ機能(1/100秒計測、10時間計)■アラーム機能(デイリーアラーム3チャンネル)■ワールドタイム機能(世界35都市+7大陸最高峰+富士山)■パネライト機能、コントラスト調整機能、サウンドデモ機能■フルオートカレンダー機能(2062年12月31日まで)
2014年11月20日過ごしやすいこの季節に、親子で登山に出かけてみてはいかがですか? 私が実際に4歳半と0歳10ヶ月(ベビーカー)の2人の子どもを連れて高尾山登山にチャレンジしてきた模様をお伝えします!■登山デビューにピッタリなミシュランガイド三ツ星の山「高尾山」高尾山は、都心からの交通も便利で、ふもとから展望台までケーブルカーやリフトで登ることができるため、乳幼児でも気軽にチャレンジしやすい山です。日帰りで気楽にトレッキングや登山が楽しめるため、富士山と並んでミシュランガイドの三つ星に指定されたおすすめの山です。 気軽に頂上を目指したい場合は、ケーブルカーでケーブルカー高尾山駅まで行き(乗車時間約6分)、1号路を登るのがオススメ。今回我が家は、登りはケーブルカーを利用することなく、ふもとから1号路を通り、山頂を目指しました。■高尾山・登山、各エリアのポイント<1号路~ケーブルカー高尾山駅>高尾山・登山の中で一番急こう配が続くエリアです。大人の足で1時間ほど急な坂道を登り続けることになります。(途中、ベンチがあるので休憩は可能。)さらにベビーカーを押しながらの登山はとても体力が必要なので、夫婦で交代しながら登りましょう。駅周辺にはお手洗い(おむつ替えシートあり)やお食事処があるので、休憩スポットになっています。<ケーブルカー高尾山駅~薬王院>ケーブルカー高尾山駅からはわりと平坦な道が続くので、ベビーカーでも疲れることなく登れます。土産物屋やさる園、たこ杉などの見どころもあるので、子どもも飽きずに登ることができるでしょう。薬王院の門まで到着すると、ベビーカー以外の方は階段を登り、薬王院を抜けて頂上を目指します。ベビーカーの場合は迂回路を通ります。( ホームページ参照 )。迂回路とはいえ山道なので、道はあまりよくありませんが、段差なしで頂上を目指すことができます。<迂回路を経て山頂へ>迂回路は登山客が少ないため、山の静けさや空気をぞんぶんに味わうことができます。深い緑に癒されながら登ることができますよ。山頂までにお手洗いが1ヵ所あります。親子で会話をしながら登っていると、頂上まであっという間でした。<山頂>登山開始からおよそ3時間(途中休憩を含む)、山頂に到着しました! 山頂ではレジャーシートを敷いてくつろぐ登山客が多く、飲食店もあるので、ビールを味わうお父さん方もたくさんいましたよ。<下山>下山はケーブルカーを利用しました。車内は混み合うので、ベビーカーは折り畳んで乗車します。急こう配を下る車窓に子どもは釘づけでした。紅葉や新緑の季節は、とても美しい景色を味わうことができるでしょう。■注意点高尾山には授乳室がありません。授乳中の方は授乳ケープや調乳セットを準備して臨みましょう。高尾山は、登りやすい山とはいえ、山をあなどってはいけません。大人も子どもも体調が万全な時に登りましょう。これからの季節は紅葉も楽しめる絶好の登山シーズン! 親子で楽しい思い出作りができるといいですね!高尾山 公式サイト
2014年10月24日天候の悪化やケガ、滑落など山のトラブルは数多くある。特に標高の高い富士登山で起こりうるトラブルとして、「高山病」のリスクがあげられるだろう。最近では「高度障害」と呼ぶ場合もあるが、これは高所で活動することで血中の酸素が低下し、身体に様々な変調を起こす症状のことである。○標高2,300~2,500mあたりから発症高度障害は個人の酸素摂取力により個人差があるが、標高2,300~2,500mあたりから発症することが多い。低酸素状態でも効率よく酸素が取り込める能力があれば、高度障害にはなりにくい。この酸素摂取力はなにも心肺機能だけによるものではなく、血中のヘモグロビン量にも関係してくる。ヘモグロビンは摂取した酸素を身体に満遍なく届けてくれるタンパク質だが、その量が低いと必然的に高所では呼吸が苦しくなる。富士山など高度障害になる可能性がある登山では、心身(血液も)ともに健康な状態で登ることが必要と言える。また、年齢や性別など関わらずなる可能性があるため、「自分は体力があるから」は参考にならない。○頭痛などを感じたら高度障害の可能性が実際、高度障害になるとどうなるのか? 具体的には頭痛や吐き気、めまい、手足のむくみ、脈拍が速くなるなどの症状が現れる。軽度の場合、風邪や二日酔いような症状に感じてしまうかもしれないが、最悪の場合は死にいたることもある。これらの症状が出た場合は無理をせず休憩すること。少し休み、呼吸を深くすることで改善する場合もある。また、携帯酸素を吸うなどの対症療法はあるが、それでも改善しない場合は、勇気をもって下山するのがベストだ。「登りたい」という気持ちも分かるが、根本的な治療は高度を下げることでしかない。ただし、せっかく楽しみにしている富士登山中にそうならないためにも、以下の5つに注意して予防に努めたい。1)高度順応を行う高度順応(高度順化ともいう)は、いわゆる低酸素状態に身体を慣らすこと。登り口がある5合目に着いてもすぐに登山を始めずに、準備や散策を行い30分~1時間ほど順応させるとよい。特に吉田口は土産屋などが多く退屈することなく順応できる(時間がつぶせる)。高度に対して不安がある場合は、余裕をもってそのあたりの時間のロスも含めて計画するといいだろう。2)ゆっくり深く呼吸する普段よりも呼吸に気を付けることが大切。たくさんの空気を取り入れるつもりで、大きく呼吸すること。疲労が蓄積してくるとどうしても浅い呼吸になりがちなので、腹式呼吸を取り入れてもいいだろう。3)身体を締め付けないようにする腹式呼吸をよりスムーズにするために、ズボンのベルトやバックパック(リュックサック)の腹部ベルトなどは、あまりきつく締め付けないようにしよう。これが原因で気分が悪くしまう場合もある。その点で、ジーンズのようなぴったりした衣類は登山に向かないと言えるだろう。4)ゆっくり自分のペースで登る高度障害になってしまう原因のひとつが、ハイペースで登ること。結果的に呼吸を乱してしまうことになる。筋力的にはハイペースで登ることができても、心肺および血液が高所向けの身体になっているかは判断がつきにくいので、ゆっくり自分のペースで登りたい。そのためには、ゆとりを持った登山スケジュールも必要になる。5)水分をしっかりとる脱水症状になると血液の粘土が高まり、たとえ酸素を運ぶ良質なヘモグロビンをもっていても、その活動が阻害される。それを予防するためにも、こまめな水分補給が必要だ。バックパックの取り出しやすいところにペットボトルなどを入れておき、休憩時間以外にも一口ずつ補給していくとよい。また事前の備えとして、鉄分が不足すると血中のヘモグロビンが減少し、吸った酸素をうまく体内に取り込めなくなってしまうため、できれば普段から鉄分を意識的に摂取しておこう。※本文と写真は関係ありません
2014年07月16日初心者にも登りやすい山として人気が高い富士山だが、全く無計画に登るには危険な山でもある。シビアに考えすぎる必要はないが、スケジュール管理は安全に登山するために重要なもの。自分の体力や装備に合わせたプランを事前に考えておくとよい。一般的に5合目から登り始める富士登山のスケジュールは、3つのタイプに分類できる。○初心者でも安心「山小屋利用タイプ」1つ目は「山小屋に宿泊し、ご来光を拝む」タイプ。5合目を昼くらいに出発し、夕方過ぎくらいに7、8合目の山小屋に到着。早めに就寝し、次の日は2~3時くらいから登り始め、山頂でご来光を拝観する。下山しても昼近くには5合目に到着するため、体力的にも無理が少ない。このタイプも山頂でご来光を拝むため、時期にもよるが山頂付近での渋滞は避けられないことを覚悟する。ほとんどが明るい昼の登山になるため、登山道からも景色が楽しみやすいし、安全に登ることができる。無理のない登山ではあるが、スケジュール的にはほぼ丸2日を費やしてしまう。●計画のポイント・特徴・初心者でも登頂しやすい・日の出までは夜の登山の準備(ヘッドライト、防寒対策など)・山小屋の予約が必要・山頂付近は渋滞○丸一日富士を楽しむ「日帰り登山タイプ」2つ目は「夜は登らない日帰り登山」タイプ。早朝に5合目を出発し、昼過ぎに山頂に到着。それから下山を始めて夕方に5合目に到着する。ほとんどの登山客がご来光を目指すため、スケジュールにズレがあり、多少ではあるが登山道が空いているのが特徴。登山道から臨む景色も楽しめる。また終始、明るい時間帯を歩くため、夜の登山に比べると安全。ただ明るい時間帯とは言っても、早朝や下山に時間がかかった場合は暗く見通しが悪くなることもあるので、ヘッドライトなどは忘れずに。●計画のポイント・特徴・直射日光対策・夜の登山の準備(ヘッドライトなど)○混雑を避ける「山小屋一泊タイプ」最後は「山小屋を利用してのんびり登る」タイプ。山頂でのご来光にこだわらないのであれば、このタイプがもっともゆっくり富士山を楽しめる。昼くらいに5合目を出発し、夕方過ぎくらいに7、8合目の山小屋に到着。ここまでは前述の山小屋利用タイプと似ているが、山小屋で日の出を見てから出発すれば、多くの登山客と時間的なズレがあるため、渋滞に巻き込まれる心配もない。さらに山小屋でゆっくり寝られるので、体力的に厳しいと感じる場合はこのプランも悪くはない。●計画のポイント・特徴・山小屋予約・ご来光は拝めないが混雑を避けられる以上、大まかに3つ富士登山の計画を紹介したが、自分の体力や選択した登山ルート、時期によって、紹介した例と異なってくる部分も多い。特に山開き直後や9月近くは、かなり気温が低くなるケースもある。富士山に限らず事故も増加傾向にあるので、装備も含めてしっかりと準備をして安全な登山を目指したい。○弾丸登山の危険性また、方法として五合目を夜に出発し、徹夜で登頂を目指す「弾丸登山」もあるが、登山道の渋滞のみならず高山病のリスクや夜間登山の危険などで、事故を誘発する恐れがある。そのため、山梨・静岡両県は観光庁に対し、危険な弾丸登山の自粛を関係機関に周知徹底するよう要望書を提出している。自己責任とはいえ、世界遺産の富士山を守るという意味でも、一人ひとりのマナーや心がけは徹底したい。登頂開始時間に関しては、各登山ルートによって山頂までの時間が変わるので、自分の登るルートに合わせて出発時間を決めておこう。※本文と写真は関係ありません
2014年07月01日箱根登山鉄道はこのほど、小田原駅東口の専門店ビル「箱根登山ベルジュ」について、売上高の減少および建物設備の老朽化により、2013年3月末日をもって営業を終了すると発表した。同館は、1959年10月4日に「箱根登山デパート」として開業。その後、1980年に専門店を集積した「箱根登山ベルジュ」として営業を続けてきたが、1993年以降、郊外商業施設との競合激化などにより、売上高の減少傾向が続いている状況にあるという。1998年には、集客の向上を目指し、新規テナントの導入や1階ファサード部分のリニューアル対策などを実施したものの、目指す集客効果を上げることができなかったこととともに、ここ近年ではビルの各所において老朽化が顕在化してきたため、今回全館の営業を終了することにした。今後については、既存建物を取壊した後、新規施設を建設する予定という。なお、全館閉店セールを2012年10月20日より開始する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月04日現在、人気シリーズ最新作『Mad Max:Fury Road』(原題)の撮影中である俳優のトム・ハーディが、イギリスの登山家で1920年代にエベレスト登頂を目指したジョージ・マロリーを演じるための出演交渉中だ。『ジャンパー』のダグ・リーマン監督が手掛ける同新作は、一部の議論では、1953年にエベレストの登頂を果たしたエドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイよりも早く、1920年代に初登頂を果たしたとも言われているジョージの生涯を描く作品だ。しかし、1924年にジョージは同じく登山家のアンドリュー・アーヴィンと共に参加した3度目のエベレスト登山中に行方不明となっており、1999年にはジョージの遺体が発見されている。また、本作はソニー・ピクチャーズが製作を担当し、ジェフリー・アーチャーの2009年の著作「遥かなる未踏峰」を基に映画化することになる見通しで、リーマン監督は最新作『All You Need Is Kill』(原題)を完成させ次第、本作に取り掛かる予定だ。■関連作品:ダークナイト ライジング 2012年7月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LLC
2012年09月26日箱根登山鉄道、富士急行、大井川鐵道、叡山電鉄、南海電鉄、神戸電鉄で構成する「全国登山鉄道‰(パーミル)会」は9月1日より、結成3周年を記念した6社共同キャンペーンを行う。キャンペーン初日には、富士急行線河口湖駅にて各社のグッズ販売やパンフレットの配布を実施。7月に発売された各社車両ピンバッジも6社分をそろえて販売する(数量限定)。また、同会結成以来恒例となった「‰会」ヘッドマーク掲出車両は今年も各社で10月下旬まで運行。オリジナルヘッドマーク掲出車両は、箱根登山鉄道2000系(グレッシャー・エクスプレス塗装)、富士急行1000系、大井川鐵道DD20形ディーゼル機関車、叡山電鉄800系、南海電鉄こうや花鉄道「天空」、神戸電鉄6000系の各車両となる。これに合わせて、「‰会」ヘッドマーク掲出車両を撮影した写真の公募も行う。応募作品の中から各社2点の優秀作品を選出し、パンフレットやポスターに採用するほか、応募者の中から抽選で50名に同会のロゴマークピンバッジ(非売品)をプレゼント。作品は2L横サイズにカラープリントし、撮影場所および住所・氏名(フリガナ)・電話番号・メールアドレスなどを同封の上、南海電鉄営業促進部「‰会」係まで送付する必要がある。応募点数は1人2点まで。11月16日締切(当日消印有効)となる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月29日ゴールドウインが展開するザ・ノース・フェイスは、4シーズンに対応した軽量・高機能な登山・トレッキング用シューズ「Verto S6K Glacier GTX」を、全国のザ・ノース・フェイス取扱店で販売する。同アイテムは、ワンタッチアイゼン対応の軽量マウンティニアリングブーツで、中綿にプリマロフトを使用し、冬の中級登山やアイスクライミングといった冬期でのテクニカルな動きもサポートする。5層の成型ミッドソールは、フィット性を高め快適な歩行を促すために足の内側と外側のサポート形状を非対称に。足首部分にはロッキングアイレットを付加することで、甲周りのフィット感を調整しながら足首より上のフィット性を高めた。また、セミカーブラスト形状のビブラムムラツアウトソールが高い耐久性とグリップ力を維持。PU素材のマッドガードは、従来のラバータイプと比較して、耐久性を向上させた。履き口には、ネオプレーンを使用することで保温性を維持し雪の浸入も防ぐ。開発にあたり、伝統的なイタリアのクラフトマンシップとヨーロッパの靴作りの技術を、機能とデザインに導入。馬目弘仁氏など同ブランドのグローバルアスリートたちによるテストを経て完成した。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月07日箱根登山鉄道、富士急行、大井川鐵道、叡山電鉄、南海電鉄、神戸電鉄で構成する「全国登山鉄道‰(パーミル)会」はこのほど、各社車両をデザインしたピンバッジを発売した。ピンバッジは1社1種ずつで全6種類。デザインされているのは、箱根登山鉄道1000形「ベルニナ号」、富士急行1000系、大井川鐵道DB1形、叡山電車800系、南海電鉄31000系「こうや」、神戸電鉄5000系の各車両。各1,000個の数量限定で、販売額は1個400円。各社とも自社車両のピンバッジのみの販売となる。全国登山鉄道‰(パーミル)会は、「観光地が沿線にあり、かつ登山鉄道としての性格を有している」との共通点を持つ鉄道各社により2009年9月に結成された。ピンバッジの発売初日(7月16日)には、東西エリア各3社(東日本エリアは箱根登山鉄道、富士急行、大井川鐵道。西日本エリアは叡山電鉄、神戸電鉄、南海電鉄)の社員が東西会場に分かれ、東日本エリアの社員は箱根登山鉄道箱根湯本駅ホームパンフレットコーナー前で、西日本エリアの写真は南海電鉄難波駅に2階中央改札前イベント広場にて、販売会およびキャンペーンを実施したとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月19日トリップアドバイザーでは、旅行に関するさまざまな情報をインフォグラフィックにして毎週公開する「トリップグラフィックス」の第34回として、「世界の登山鉄道勾配比較」を公開した。トリップグラフィックスでは、世界の登山鉄道がどのくらいの急坂を登っているのか、その最大勾配と路線総延長、坂を上るためのレールの方式などをまとめている。一般に利用される鉄道のレールは粘着式と呼ばれるものであるが、摩擦が少ないため坂道にはとても弱く、日本では最大勾配が35‰(角度では約2°)までと定められている(‰=パーミルとは、1,000分の1を1とする単位。1mを進むごとに1mmの高さを上るのが1‰)。そのため、今回紹介している登山鉄道では、ラック式と呼ばれる特殊な歯車式のレールが採用されている。同サイトによると、世界で最も急勾配の登山鉄道は、スイスにあるピラトゥス鉄道で、その最大勾配は480‰(25.6°)。1m進むと48cmも登ることになる。2位は世界最古のラック式登山鉄道である、アメリカのマウント・ワシントン・コグ鉄道(374‰・20.5°)、3位はオーストリア・シャーフベルク鉄道(255‰・14.3°)であった。なお、日本で最も急勾配の登山鉄道は、静岡にある「大井川鐡道井川線」で、傾斜は90‰。日本では有名な箱根登山鉄道は、最大勾配80‰で惜しくも欄外となったとのこと。今回紹介したグラフィックは、同サイトでみることができる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月08日「山ガール」なんて言葉がはやりましたが、山ガールじゃなくても、初夏のさわやかな登山にトライしてみたいという方もいるのでは。今回は、必須アイテムである登山用のバックパックについて、登山用品の輸入・卸を行っている「株式会社ロストアロー」の広報の方にお聞きしました。■一般用とは違う、登山用ならではの性能とは?――登山用リュックサックはどういうところが特徴なのですか?「まず名称ですが、登山やアウトドアの世界では『リュックサック』ではなく、英語のバックパックまたはパック、あるいはドイツ語のルックザックを短くしてザックと呼ばれています。一般的なリュックサックは、デザイン性を重視して形や素材を決めると思います。例えばレトロなデザインにしたり、素材にキャンバスやレザーを用いてみたり。しかし、登山用パックは身体へのフィット感、機能性、軽さが最優先。素材はナイロンまたはポリエステルが主流で、厚さは420デニールクラスが多く、軽量化にこだわったものは210デニールの薄い生地を使う場合もあります。縫製や加工は一般的なリュックサックと大きく変わらないと思いますが、縫い目の裏側にシームテープを接着して防水性を高めたり、ポケットのジッパーには止水ジッパーを用いたりするなど、防水性を高めたモデルもあります。また、縫い目はもっとも傷みやすい所ですので、基本的に縫い目が外側に出ないように作られています」――名前からして違うとは知りませんでした!そんなにいろいろと工夫がされていれば、やはり、使い心地も違うんですか?「登山用パックは身体へぴったりとフィットさせますので、腰を中心として荷物の重さを均一に分散させパックのブレを防ぐことにより、疲労をなるべく抑えるように各社が工夫をこらして開発しています。こうしたつくりは、背面システム、フィッティングシステムなどと呼びます。ほかにも、ショルダーストラップとヒップベルトの厚さ・形状のこだわり、背中の長さに合わせてサイズ調整ができる背面長調整システム、背中と接する背面部分の形状や素材を工夫して汗蒸れを防ぐ、骨格の異なる男性用と女性用モデルに分ける……など、まずは背負い心地重視です。また、使い勝手については登山で用いるさまざまなツール(トレッキングポール、水筒、ヘッドランプなど)を取り出しやすいようにポケットやアタッチメントが装備されていますし、荷物が少ないときにパックが型くずれしないように、サイドにはコンプレッションストラップもあります。形状はシンプルな筒型の物から流線的な物までさまざまですが、共通しているのは、背負ったときに荷重がなるべく身体の重心に近づくよう、上部は細く、腰に近づくにつれてやや太くなる形状になっていること。後ろに垂れ下がったり、身体の横にはみ出したりするような形状のものはありません」■登山デビューの人におすすめのバックパックって?――まさか、骨格から考えられているなんて!自分にぴったりものを選ぶには、どうしたらいいでしょうか。「初心者は日帰りまたは1泊2日程度の山行が多いと思います。容量は30~40リットルでシンプルなデザインの物がよいでしょう。雨ブタと本体に分かれている物が使いやすいと思います。あまりごてごてとアウトポケットがついている物は一見便利そうですが、何をどこに入れたかわからず、意外と使いにくいものです。また、クライミング用や軽量化に特化した特別モデルなどは、用途が限定されたり、快適性や耐久性が犠牲にされていたりすることもあるので、初心者は避けた方が良いでしょう。購入の際には実際に背負って、違和感がないことを確かめてください。ショップによっては10kg程度の荷物を入れたパックを用意している場合もあります。パックは身体に正しくフィットさせないと効率よく背負えませんので、取扱説明書を読んだりしてフィッティング方法を学んでください」――おすすめのブランドなどがあれば教えてください!「当社の取扱商品では、アメリカの『オスプレー』というブランドがフィット感に徹底的にこだわったパックとして高い評価を受けています。背中を包み込むようなフィット感が、重い荷物を背負うつらさを軽減してくれます。オスプレーは長期登山用の大型パック、トレッキングパック、超軽量小型パック、豊富な女性モデルのラインアップ、キッズ用登山パックなど、すべての登山者のニーズに応えられる幅広いラインアップが特徴です」――パックの使用で、何か注意することはありますか?「パックは生地が薄いものが多く、岩角や木の枝などに引っかけたり、鋭利な物をそのまま入れたりすると簡単に裂けてしまうので気をつけてください。地面の上を引きずるのも禁物です。お手入れは、山行後は荷物をすべて取り出し、逆さにして中のゴミや土などを落とし、ぬれた場合は陰干ししてよく乾燥させてください。汚れがひどい場合は中性洗剤で手洗いをし、自然乾燥を。その後、すべてのストラップを緩めた状態で、乾燥した場所に日光や熱を避けて保管してください」――せっかく本格的なパックを買うなら、しっかり長持ちさせたいですもんね。ありがとうございました!株式会社ロストアロー登山、クライミング、バックカントリースキー、アウトドア用品の輸入・販売。登山先進国であるアメリカ、ヨーロッパの道具をクライマー視点で厳選し、日本国内でのメンテナンスなどの問い合わせにも対応している。(島田彩子)
2012年05月26日箱根登山鉄道は3月17日、箱根登山鉄道線(小田原~強羅間)と箱根登山ケーブルカー(強羅~早雲山間)の全線でダイヤ改正を実施する。特急「メトロはこね」が毎日運転となるほか、小田原~箱根湯本間の各駅停車が赤色の車両に統一される。小田原~箱根湯本間は現在、小田急線から乗り入れる特急ロマンスカー以外は各駅停車のみの運転となっている。今回のダイヤ改正で、各駅停車は一部列車を除いて小田原~箱根湯本間の折り返し運転となり、小田原駅11番ホームが各駅停車の発着番線になる。車両は箱根登山電車のシンボルカラーである赤色をまとった小田急1000形車両に統一されるとのこと。また、これまで土休日のみ1日2往復運転していた東京メトロ千代田線との直通特急「メトロはこね」(北千住~箱根湯本間)が、平日にも1日1往復運転されることに。平日日中の特急ロマンスカー「はこね」が新設(下り・上りとも1本ずつ)される一方、平日夜間に運転されるロマンスカーのうち、下り・上り各2本に関して、箱根登山鉄道線内での運転が取りやめとなる。小田原~箱根湯本間でダイヤが変更されるのにともない、箱根登山電車の箱根湯本~強羅間と箱根登山ケーブルカーの発着時刻も変更される。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月15日