西岡徳馬主演、宮本亞門演出の「舞台『画狂人北斎』―2023―」が2月2日(木)東京都墨田区・曳舟文化センターより上演がスタートした。その初日公演に先駆けて、同所にて公開ゲネプロが行われ、囲み取材に西岡徳馬、雛形あきこ、宮本亞門が出席した。本作は、世界に名だたる画家の葛飾北斎と、その娘・お栄の親子関係を軸に、二人を取り巻く高井鴻山、柳亭種彦、柳川時太郎との人間模様を描いた物語。狂人であり、人間味あふれる北斎の生き様に振り回された人たち。江戸と現代を行き来する展開の中で、それぞれの時代を生きる6人の人間たちを通し、どこかうらやましくもある北斎の生き様から、現代人に“人生とは何なのか”“人間とは何なのか”を問いかける。主人公・葛飾北斎を演じる西岡は「私の演劇人生55年、その集大成をお見せしたいと思っております。今日は朝から牛島神社に行ってお参りしてきました。劇中に“牛島神社”の名前が出てくるのですが、立派な神社ですね。それを思い浮かべて演じないといけないので行ってよかったなと思ってます」と、北斎にゆかりのある神社で願掛けをしたと語った。北斎の娘・お栄を演じる雛形は、「日々の稽古ですごく変わっていくのに、皆さんのエネルギー、そしてこのお芝居全体のエネルギーがすごいんです。昨日の稽古でもまだ進化していると感じましたので、ぜひたくさんの方に見ていただいて、そのエネルギーが伝わったらいいなと思います」と初日に向けて仕上がりは万全だと答えた。演出を手掛ける宮本も「普段、初日前は緊迫感と不安でいっぱいになるんです。でも、ここまで集中することができる稽古場なんだ!って思えるぐらいで、通し稽古も何回もやっていて、『さぁ、次どうするんですか?』って、それぞれがアンテナを研ぎ澄ませてお互いを上げてきたので、“早く見せたくてしょうがない”という状況です」と、その言葉に自信を感じた。稽古期間で“北斎”という人物を深く知った西岡は「北斎さんは死ぬまで『まだ足りねぇ、まだ足りねぇ』と言い続けていました。“自分が90歳になったら、100歳になったら、100何十歳になったら生きて動き出すような絵が描けるかな”という生き方をされていたんです。僕も今は不安はありません。はっきり言って、不安を感じてる場合じゃなくて、その向こうにあるものを探ってるから、本当に不安はないですね」と、宮本同様、自信がみなぎっていた。そして、「私も“頂点”だと感じたことは一度もなくて、周りから『そろそろ頂点でしょう』『もう引退ですか』と言われると、『いやいや、まだまだ先がある』と、僭越ながら北斎さんと同じような考えをしております」と北斎との共通点を明かした。西岡の“北斎”の迫力もすごいが、お栄を演じる雛形も負けてない。宮本は「雛形さん、すごいよ。大竹しのぶさんに近い凄さがあって、入り込んだらガガガガガガって感じなんです。『この人はすごい女優さんだな』って改めて思いました」と絶賛。実は西岡が雛形との共演を望んだという。西岡が「10代の頃に初めて共演して、この子はいい女優になるなって思ってました」と共演が叶ったことを喜んだ。西岡は「“人生これでいい”なんてことはないんです。人生リタイアをして何もやることないなって思って見に来てくれた人がいたら、『俺も何かあったかもしれないな。探してみよう』とか『あんなことをやってみたかったけどやってこなかった。ちょっとやってみようかな』とか、そういう気持ちになってもらえたら。残念ながら肉体は衰えていくわけですけど、最後まで前向きに、死ぬ時は前向きで倒れていきたいと思っています」と自身の考えを伝えた。そして最後に「今回は現代と過去を行ったり来たりする芝居です。若い人にも見てもらって、後期高齢者の方にも見てもらって、みんなに喜んでもらえる仕組みになってますから、それをお楽しみいただきたいと思います」というメッセージを送った。「舞台『画狂人北斎』―2023―」は、東京墨田区・プレビュー公演となる2月2日(木)・3日(金)の曳舟文化センターから始まり、札幌、京都、広島、金沢、大阪、鹿児島、福岡、秋田、長野を回り、3月22日(水)から26日(日)の東京凱旋公演・紀伊國屋ホールまで全国13ヶ所25公演が予定されている。<公演概要>舞台『画狂人北斎』-2023-演出:宮本亞門脚本:池谷雅夫出演:西岡德馬、雛形あきこ、馬場良馬、谷佳樹、津村知与支、水谷あつしカナモトホール(札幌市民ホール) : 2月8日(水)ロームシアター京都サウスホール: 2月12日(日)JMSアステールプラザ 中ホール:2月15日(水)北國新聞赤羽ホール: 2月22日(水)〜2月23日(木・祝)枚方市総合文化芸術センター 小ホール: 2月25日(土)池田市民文化会館(アゼリアホール): 2月28日(火)吹田市文化会館(メイシアター): 3月2日(木)霧島市民会館: 3月5日(日)ももちパレス(福岡県立ももち文化センター): 3月7日(火)あきた芸術劇場ミルハス: 3月11日(土)小布施町北斎ホール: 3月18日(土)〜3月19日(日)紀伊國屋ホール3月22日(水)〜26日(日)チケット:9,500円(税込・全席指定)公式ホームページ 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年02月03日1月12日、舞台「『画狂人北斎』―2023―」の制作発表記者会見が東京都墨田区・向嶋墨堤組合で行われ、キャストの西岡徳馬、雛形あきこ、馬場良馬、谷桂樹、津村友与支、水谷あつし、演出を手掛ける宮本亞門が登壇した。本作は、世界に名だたる画家の葛飾北斎とその娘・お栄の親子関係を軸に、二人を取り巻く高井鴻山、柳亭種彦との人間模様を描いた物語。狂人であり、人間味あふれる北斎の生き様に振り回された人たち。江戸と現代を行き来する展開の中で、それぞれの時代を生きる6人の人間たちを通し、どこかうらやましくもある北斎の生き様から、現代人に“人生とは何なのか”“人間とは何なのか”を問いかける。西岡が主人公の葛飾北斎を、雛形あきこが娘のお栄を演じるほか、馬場が高井鴻山と柳川時太郎の2役を、水谷が柳亭を、津村が現代の北斎研究家・長谷川南斗(みなと)を、谷が南斗の弟子であり、絵が描けなくなっている若手画家・峯岸凜太を演じる。登壇した西岡は「宮本亞門さんが演出すると聞いて大船に乗ったつもりでおります。“画狂人”というタイトルということで、私は“暴走老人北斎”になるか、“爆発老人北斎”になるか、どんな老人になっていくのか。私は“徳馬”という馬なので、稽古中も走りすぎてますので亞門さんに手綱を引き締めてもらって、徐々に馴らしていってもらおうという状態です」と話し、「芝居を初めて55年なので、55年の集大成を葛飾北斎の70歳からの集大成に合致させて頑張っていこうと思っております」と意気込んだ。娘・お栄役の雛形は「葛飾北斎とお栄の関係性は、親子であり、師匠と弟子であり、不思議だけどとても合致しているように感じたので、そんな部分を魅力的に出せたらいいなと思っております」と西岡との共演が楽しみだと答えた。演出を手掛ける宮本は「徳馬さんは北斎そのものです。稽古場でもすごいですし、この後どうなるか、どこまで私が手綱を絞めることができるのでしょうか(笑)。とにかく北斎は神奈川沖の網裏を73ぐらいから始めて版画をやって、その後、直筆画を90歳になるまで『まだ足りない』って、年齢なんか関係ない、これから生きてやるぞというエネルギーを持っていました。今回、全国を回りますので、多くの方に観ていただきたいです」と北斎から刺激を受けて、それが活力になっていると明かした。北斎が暮らした墨田区について、宮本は「今回の北斎の上演に際して、役場だけじゃなく美術館などでいろんな方とお会いして感じたのは、日本のモノづくりの原点はここなんじゃないか、と。 工場もありますし、一つ一つ大切に作っているところが“墨田”というイメージがあるんです。 だから北斎も墨田を出なかったですし、ここで一つ一つ絵を入り込んで描いていた最も心地いい場所だったのかなって思いました。 僕にとっても、歩いているだけで幸せな気持ちになれる場所です」と語った。西岡は「出身が横浜なので、昔はこのあたりのことをあまり知らなかったんですけど、文学座に入ってからここを舞台にする作品が多く、よく散策しながら芝居のことを思ったりしました。 つい最近、私ごとですが、娘が結婚した相手が両国に住んでおりまして、そこから急にこの辺と縁のあることが増えました。 ホント、ビックリです」と縁が増えたと笑顔で答えた。最後は、全員が本公演に向けての意気込みを語った。【登壇者の意気込みコメント】「私は今回3回目の出演となりますが、キャストも一新されましたので新作と言ってもいいんじゃないかと思っております。稽古のたびにどんどん台本が変わるんです。とても刺激的な作品になっておりますのでよろしくお願いします」(津村)「キービジュアルにも書かれているように、“生きろ”というメッセージがすごく詰め込まれている作品です。僕自身、人生は無限ではなく有限であることを心がけているんですけど、“生きろ”ってシンプルな言葉ってすごく届くなって思いました。そのメッセージをこの舞台を通してたくさんの方に伝えたいなと思っております」(谷)「こんな時代にお芝居ができて、このカンパニーに入れてもらえて嬉しく思っております。ドーンと大砲で穴を開けるような大作になっておりますので宮本先生に付いていきたいと思います」(水谷)「演劇狂人と呼ばれる宮本先生の元、葛飾北斎を演じる西岡徳馬さんをはじめ、演劇狂人の方が集まってお稽古している毎日が本当に楽しいです。僕も少しでも“狂人”に近づけるように、そして葛飾北斎という人間の魅力を少しでもお届けできたらいいなと思っております」(馬場)「まずはたくさんの方に観ていただかなくては!と思っておりますし、後悔させない作品づくりをしたいと思いますのでぜひよろしくお願いします」(雛形)「人間は限りある命ですが、それが燃え尽きるまで! もしかしてまだ燻っているものがあると思っている方々、まだやれるんじゃないかと思ってもらえるような作品にしたいと思いますので、どうかたくさんの方に劇場に足を運んでいただきたいと思います」(西岡)「“画狂人北斎”、新たなキャストとスタッフによって徹底的に楽しくなっております。演出家がいうのもなんですが、こんなに深みのあって、エネルギッシュで、観に来てくれる人たちの心にガツーン!とくる舞台はないんじゃないかと思っております。小さくなってる場合じゃない。さぁ、生きろ! 自分なりに生きてください!と感じて劇場を出ることになると思います。ぜひ劇場に足をお運びください」(宮本)「『画狂人北斎』―2023―」は、2月2日(木)・3日(金) の東京墨田区プレビュー公演・曳舟文化センターを皮切りに、東京凱旋公演となる3月22日(水)~26日(日) の紀伊國屋ホールまで全国13カ所25公演を予定している。<公演情報>舞台『画狂人北斎』-2023-演出:宮本亞門脚本:池谷雅夫■出演葛飾北斎:西岡徳馬お栄:雛形あきこ高井鴻山/柳川時太郎:馬場良馬峰岸凜汰:谷佳樹長谷川南斗:津村知与支柳亭種彦:水谷あつし■東京墨田区・プレビュー公演2023年2月2日(木)~3日(金) 曳舟文化センターチケット:8,500円(税込・全席指定)■札幌公演2023年2月8日(水) カナモトホール(札幌市民ホール)■京都公演2023年2月12日(日) ロームシアター京都サウスホール■広島公演2023年2月15日(水) JMSアステールプラザ 中ホール■石川・金沢公演2023年2月22日(水)・23日(木・祝) 北國新聞赤羽ホール■大阪・枚方公演2023年2月25日(土) 枚方市総合文化芸術センター 小ホール■大阪・池田公演2023年2月28日(火) 池田市民文化会館(アゼリアホール)■大阪・吹田公演2023年3月2日(木) 吹田市文化会館(メイシアター)■鹿児島公演2023年3月5日(日) 霧島市民会館■福岡公演2023年3月7日(火) ももちパレス(福岡県立ももち文化センター)■秋田公演2023年3月11日(土) あきた芸術劇場ミルハス■長野・小布施公演2023年3月18日(土)~19日(日) 小布施町北斎ホール※各地公演情報は公式ホームページをご確認ください。■東京凱旋公演2023年3月22日(水)~26日(日) 紀伊國屋ホールチケット:9,500円(税込・全席指定)全国13カ所25回公演問合せ:エヌオーフォー【NO.4】no.410212013@gmail.com(Mailto:no.410212013@gmail.com)公式ホームページ:
2023年01月17日西岡ペンシルによる作品展「文字と文様 ~「あ」より「あい」~ 展」が、2019年6月28日(金)から7月7日(日)までの期間、東京のギャラリーALにて開催される。西岡ペンシルは、数多くの広告やロゴマークの制作で知られるクリエイター。和様の美から受ける刺激を、グラフィックデザインやアートとしてアウトプットし独自に文様を創作している。これまでに、和様とポップなパターンが効いた私立恵比寿中学のアートワークなど、ユニークな表現活動で注目を集めてきた。本展は、西岡ペンシルにとって約3年ぶりとなる個展。「文字」の深さに着目し文字と文様を融合させた作品の数々が並ぶ。展示するのは、これまで制作し続けてきた文様作品に加え、「文字」の深さに着目したオリジナルのかな「オルタナかな」を制作し、文字と文様の融合を試みた作品。それらのほとんどが、新作や未公開のものとなる。また、私立恵比寿中学の関連ビジュアルも展示する他、文様を和紙にプリントしたアートワークやドローイングなど、大小30点あまりを展示・販売。さらに、オリジナルデザインのハンカチや、京友禅の老舗による型染めが施された浴衣なども販売する。【詳細】西岡ペンシル 文字と文様 ~「あ」より「あい」~ 展会期:2019年6月28日(金)~7月7日(日) ※会期中は無休会場:ギャラリーAL住所:東京都渋谷区恵比寿南3-7-17開館時間:12:00~19:00 ※最終日のみ~18:00
2019年06月08日丸山茂樹というミュージシャンをご存知だろうか。現在は東京を拠点に、様々な演出やプロデュース活動をする中、アコースティックギター、インディアンフルート、トンコリ、口琴、三線など様々な楽器と声で、日本全国内・世界各地へ旅をし、出会った人や風景を音楽にして演奏活動を行っているミュージシャンだ。ライブの本数は、年間100本以上に及ぶ。丸山茂樹チケット情報そんな彼が、『旅は音楽』と題し、1か月毎日ライブを行うツアーを開催する。しかも全国をまたにかけ、総移動距離は約5000キロ、屋久島の縄文杉前など、往復約10時間かけてトレッキングするような場所に自らギターをかついで行くというような、簡単にはいけない場所での演奏も予定している。人との出会い・風景との出会い・文化との出会いなど、全てが表現になっていくのを感じ、毎日のように歌い、旅をして生きていくというスタイルになっていったようだ。『なにかしらバラバラになってしまっている今を、丸山茂樹の音楽を通して取り戻したい。』『人・自然・思いをつなぐかけ橋になりたい。』『ただ伝えるだけでなく、考えてもらう音楽を追求したい。』旅の話と共に届けている音楽、まるでその場所に旅をしているようなステージを体験してみてください。チケット発売中!
2019年04月26日俳優の西岡德馬が、15日よりYouTubeで公開された柔軟仕上げ剤「新 ハミングFine」のWEBムービー「汗かいても関係ねぇ」で、お笑い芸人・小島よしおのネタ「そんなの関係ねぇ!」を全力で披露。小島本人との共演も実現した。同ムービーは、夏の汗ストレスに悩む主婦に対して西岡が立ち上がり、「そんなの関係ねぇ!」を完全再現しながら、新防臭成分配合&吸水スピード約2倍という新しくなった商品の魅力を伝えるもの。西岡は上半身ワイシャツに下半身はブーメランパンツという姿で、「うぇ~~い!」「ニオイもとっても気になるよ。でもそんなの関係ねぇ!」「70歳になりました。でも、そんなの関係ねぇ!」などと踊り続け、今年10月で71歳とは思えないキレのある動きを見せている。映像の終盤では、一通りの撮影が終わり、西岡への拍手に包まれる撮影現場のシーンに。そんな中、制作スタッフ役として小島が登場し、立ち位置を間違える演技を自ら「あ~。下手こいた~!」と実演しながら指導する。そして、それを見た西岡は、「うまいね、君ねぇ。一緒にやってみる!?」と小島さんを誘い、二人そろって「そんなの関係ねぇ!」を披露する。西岡は「自分のキャラとギャップがあることをやることが、逆にいいのかもしれませんね。昨年で70歳になりましたが、現役は後10年やろうと思ってますし、何でもやってやろうぐらいの気持ちでいますね」とコメント。「昔はお断りするオファーもあったんですけど、最近はオファーがあると人はこういうふうに自分を見ているのかと思うようになりました。誰かがこの役をやらせたいと思っているなら、来るもの拒まずこたえてやろうという感じでやっていこうと思ってます」と今回のオファーを受けたという。そして、「昔は正直芸をするとか抵抗あったんですけど、芝居も芸もパフォーマンスで人が喜ぶことをやるということに変わりはないわけですから、芸も大事にしないといけないなと思ってますね」と西岡。「普段鍛えているつもりなんですけど、やっぱりちょっとヘバりましたね」と撮影を振り返ると、小島は「自分の芸なので自分が一番よくわかってるんですけど、凄く体力がいるんです」と言い、「本当にエネルギッシュで凄いと思いました! 僕の倍ぐらいの年齢なんですけど、あそこまでできるなんて本当に凄いです」と絶賛した。
2017年06月15日西岡徳馬が新納慎也、音尾琢真(TEAM NACS)と対峙する傑作推理劇『スルース~探偵~』が11月25日に開幕した。西岡と新納、西岡と音尾という2バージョンで上演する本作。演出は深作健太が手掛ける。公演初日、ゲネプロ(新納出演)が公開された。舞台『スルース~探偵~』チケット情報本作は、1970年に初演され、71年にはトニー賞演劇作品賞とエドガー賞を受賞。72年、2007年に2度にわたり映画化され、日本では劇団四季が1973年に初演し、現在も再演されている傑作サスペンス。ピアノの音と雷の中、舞台上に突然西岡のシルエットが浮かび上がり、ゾクッとした瞬間に『スルース~探偵~』の世界へ連れていかれる。物語は著名なミステリー作家のアンドリュー・ワイク(西岡)が、妻の愛人であるマイロ・ティンドル(新納/音尾)を自宅に呼び出すところから始まる。アンドリューは「浪費家の妻にはほとほと困り果てていた」「私にも愛人がいる」と告白し、自宅の金庫から宝石を盗んでほしいと言い出す。それによりアンドリューは保険金と愛人を、マイロには宝石と妻を手に入れられるというのだ。マイロは考えた末、アンドリューの筋書きどおりに珍妙な手順で宝石を盗むが――。社会的地位も年齢も上のアンドリューは余裕の態度で、若いマイロはそこに取り込まれまいと虚勢を張る…ふたりはそんな力関係から始まる。しかし、騙し合いに次ぐ騙し合いで徐々にグラつき始めるそのバランス。ポーカーフェイスのふたりから吹きだす汗までもがなにかを語っているようだった。対峙とも競演ともいえる熱演は、西岡が本作を「ずっとやりたかった」と熱く語る姿を思い起こさせるものだ。しかし、そんな舞台上のやり取りをただ楽しむ、というわけにいかないのが本作。相手に見せる顔、見せない顔、すべてを観ることができるのは客席だけであり、無意識のうちにそこにある虚と実を見極めようとしている。西岡、新納、客席の間をグルグルと回る疑念がじっとりと劇場を包み込んでいく楽しさは、劇場でしか味わえないものだろう。一瞬たりとも気の抜けないむき出しともいえる芝居は、演じる人によって全く違うものになることは間違いない。公演前半の新納、後半の音尾出演の両バージョンをぜひ体験して!西岡VS新納の<探偵バージョン>は12月11日(日)まで、西岡VS音尾の<スルースバージョン>は12月17日(土)から28日(水)まで、東京・新国立劇場 小劇場にて。その後、<スルースバージョン>が福岡、愛知、宮城を巡演。取材・文・撮影:中川實穗
2016年11月28日西岡徳馬VS新納慎也、西岡VS音尾琢真(TEAM NACS)というWキャストで上演される『スルース~探偵~』が、11月25日(金)に開幕する。それに先がけ、西岡、新納、音尾と、演出を手掛ける深作健太の会見が開かれた。舞台『スルース~探偵~』チケット情報公演期間の前半を西岡VS新納の<探偵バージョン>、後半を西岡VS音尾の<スルースバージョン>で上演される本作。西岡は「芝居は相手役で全然違いますから、『同じもの!?』と思っていただけるようにがんばっていきたい。『どっちがオススメ?』とよく聞かれるのですが、両方です。両方観てください!」と挨拶。新納は「毎日『楽しい!楽しい!楽しい!』って叫びたいくらい楽しく稽古させていただいています。こういうお芝居がやりたかったんだなって細胞が生き生きしている」と喜びを語った。まだ稽古にほとんど入っていない音尾は「Wキャストは初めてで、しかも僕は稽古に参加するタイミングも遅い。すでに徳馬さんが新納さんと稽古しているところに僕が入るっていう…怖くてしょうがないです!」と不安顔を見せた。そんなWキャストについて深作は「新納さんも音尾さんも役へのアプローチが全然違いますし、それを受け止める徳馬さんが日々柔らかくどんどん役を育てていく。演劇の根源的なパワーを日々感じています。衣裳からキャラクターから、もしかしたら上演時間まで違う2バージョンになると思います」と話した。新納が役柄について「イタリアからイギリスに来た移民で、ユダヤ人の血も入っている。そういうマイノリティをずっと抱えて生きてきた青年」と語ると、音尾が「へ~、新納さんはそういうことを考えてるんですか」と対抗心を露わにし、西岡と新納も大笑い。音尾は「それぞれ深く考えてやっていますし、そこに僕と新納さんが生まれ育っていく中で見たもの聞いたものが投影され、最終的に違うマイロになっていく」と話した。ふたりを受け止める西岡は「寝てると頭の中で台詞が飛び交ってるんですよ。夢の中で作品が映像になってたりして。もう頭の中がずーっと『スルース』ですよ。こんなのは今までなかったな」と笑顔。「通したら汗びっちょりになっちゃって、久しぶりにこういう感じを思い出しました。体力が持つかは心配ですが、こんな幸せなときはないと思っています」と話した。<探偵バージョン>は11月25日(金)から12月11日(日)まで、<スルースバージョン>は12月17日(土)から28日(水)まで、東京・新国立劇場 小劇場にて。その後、<スルースバージョン>が福岡、愛知、宮城を巡演。取材・文:中川實穗
2016年11月22日傑作推理劇『スルース~探偵~』が11~12月に上演される。最後の最後まで何が真実かわからない、男と男の化かしあいが描かれる本作。西岡徳馬VS新納慎也の<探偵バージョン>、西岡徳馬VS音尾琢真(TEAM NACS)の<スルースバージョン>というWキャストで、深作健太が演出を務める。舞台『スルース~探偵~』チケット情報西岡徳馬と音尾琢真が作品の魅力を語った。1970年に初演され、72年にはローレンス・オリヴィエとマイケル・ケインで映画化。2007年の再映画化ではケインがオリヴィエの役を演じ、ジュード・ロウと共演した。日本では劇団四季が73年に初演し、今も再演を繰り返している。音尾は「映画を2作とも観て、いつかやりたいと思っていました。時間がない中でのオファーでしたが、この作品ならどうにかしてやりたくて」と出演を喜ぶ。西岡も「文学座に入って1、2年目の頃にオンタイムで映画を観て、衝撃的で憧れた。僕もいつかやりたいって言って、以前、話を持っていったこともあるんですけど、そのときは版権の問題でできなかった。もうだめかと思っていたところでこの話をいただいて。これはもう…本当に僕の代表作にしたい。その意気込みで向かわせてもらいます。演劇史に残すつもりで、過去にないくらいの興奮と意気込みを持ってぶち当たろうとしています」と熱く語る。物語は、ミステリー作家のアンドリュー(西岡)が、妻の愛人であるマイロ(音尾/新納)を呼び出すところから始まる。マイロにとある提案をするアンドリュー。マイロはその筋書きどおりに珍妙な手順で宝石を盗むが――。音尾は「ホンに向き合うこと、そして目の前の西岡さんと向き合うことに終始して新しいものを作っていきたい。西岡さんは、僕の一言が変わればそこに返してくれる、そんな素晴らしい俳優さん。その胸に飛び込んでいきます」。対して西岡は「芝居はキャッチボールだから、相手役で全然違う形になるのは当然。どれだけふたりで練れるかが勝負になってくる。ふたりの評判のよさは知ってるから、どういう風にやってくるかなってワクワクしていけばいいんですよ」と懐の深さを見せる。「『探偵役?』って言われるんですけど、探偵は出てこないんですよね」と音尾が話すと、西岡から名言が生まれた。「スルース(=探偵)はお客様です!」。年末の劇場で、男たちの真実と嘘を見破る“スルース”として過ごしてみるのはいかが?公演は、新納が出演する<探偵バージョン>が11月25日(金)から12月11日(日)まで、音尾が出演する<スルースバージョン>が12月17日(土)から28日(水)まで、東京・新国立劇場 小劇場にて。なお、チケットぴあでは東京公演のインターネット先着先行「座席選択プリセール」を受付中。取材・文:中川實穗
2016年10月26日グラビアアイドルの西岡葉月が4月30日、東京・秋葉原のソフマップで最新イメージDVD『きみいろの時』(発売中 4,104円税込 発売元:イーネット・フロンティア)の発売記念イベントを行った。昨年"葉月"の芸名でデビューした北海道出身の西岡葉月。93cmのGカップバストとモデル顔負けのプローポーションが魅力で、昨年11月に発表された講談社主催のミスコン「ミスiD2016」では佐久間宣行賞とシュエ・ジェンファン賞のダブル受賞を獲得して話題を集めた。そんな彼女の通算2枚目となる同DVDは、今年2月にサイパンで撮影。随所で初々しさが出ているデビュー作『北から南へ』とは打って変わり、セクシーさ全開の1枚となっている。西岡は「今回はお酒が好きな私に合っている大人っぽい感じで、色気が出ている作品だと思います。基本的に設定はありませんが、エロく美しく撮ってもらいました」とセクシーさを強調。見て欲しいシーンを「家庭教師のシーンで、衣装をまくりあげて下乳を出しているところは、清楚なのにエロくて男心をくすぐると思うのでオススメです!」とアピールした。テレビ東京系の深夜バラエティー『ゴッドタン』で"ポロリ"を披露してネットなどで大フィーバーとなったが、「今となっては美味しいですが、その時は『人生終わった!』と思い、親の顔が見られなくてこのまま死のうかと思いました。本当に深刻な問題でしたよ」と神妙な面持ちも、「そのお陰で今日のイベントは色んな方が来てくれたので、宣伝効果にはなりましたね。テレビの効果はすごいと思いました」とテレビの影響力を実感した様子。撮影中のポロリについては「面積の少ない水着なら、ちょっとでもズレたらポロリ…。気にしていたら何もできないので、今はむしろ全裸でも歩けますよ」とデビュー1年目とは思えないプロ意識の高さを示していた。西岡葉月(にしおか はづき)年齡非公開。北海道出身。O型。身長170cm。スリーサイズはB93・W62・H88。2015年デビューした期待のグラビアアイドル。同年11月に発表された講談社主催のミスコン「ミスiD2016」では選考委員の個人賞となる佐久間宣行賞とシュエ・ジェンファン賞のダブル受賞を獲得した。モデル顔負けの170cmという長身にグラマラナスボディーが魅力で、バストは93cmのGカップ。グラドルとしての資質を併せ持っており、今後の活躍に期待が高まる。今年1月に放送されたテレビ東京系『ゴッドタン』でポロリを披露して話題を集めた。趣味はお酒を飲みに行くこと。
2016年05月05日俳優の細川茂樹が28日、東京・有明の東京ビッグサイトで行われた、英映画『007 スペクター』の特別トークイベントに出席した。12月4日から全国公開する本作は、ジェームズ・ボンドが活躍するスパイ映画『007』シリーズ最新作。30日から11月8日まで開催する「第44回東京モーターショー」では、ボンドの"相棒"とも言えるアストンマーティンの限定モデル「DB9 GT ボンド・エディション」を、WOWOWブースで日本初披露する。黒のタキシード姿で登場した細川は、世界限定150台生産&日本入荷10台というプレミアモデルを前に、「いつもは隣りに家電があるけど、今日は憧れのボンドカーと一緒なんて光栄中の光栄。かなりテンション上がってます!」と大興奮で、「かなり完成度が高い作品。男性はもちろん、女性も紳士的なボンドを楽しんで」とアピールした。『007』シリーズのDVDを全巻所持し、正月に必ず見直すほどの大ファンだと言う細川は、「憧れのヒーロー。ボンドがつけてるアイテムは、すべて身に付けたいと、オメガやアストンマーティンを買った。お酒はどこ行ってもマティーニを飲んでましたね」と告白。最後は、「(ボンド役は)俳優としてうらやましい……。日本版の『007』があれば、お金はいらないからやりたい」と熱い想いを吐露していた。なお、WOWOWでは、11月28日の放送イベント「TOUCH!WOWOW2015」内で、本作とコラボレーションした特集「ジェームズ・ボンドに愛をこめて」を実施する。
2015年10月29日●"ウエアラブル・エプソン"エプソンは2日、ウエアラブルデバイス3機種を発表した。同日に発表会を開催し、高精度な脈拍計測によって多彩な機能を実現した腕時計型の2機種「PULSENSE」「WristableGPS」と、ゴルフスイング解析システム「M-Tracer For Golf」の新モデル「MT500GII」をお披露目した。○1日を脈でまるごと可視化する「PULSENSE PS-500B」PS-500Bは、加速度センサーに加えて、独自の高精度脈拍センサーを搭載した腕時計型ウエアラブルデバイス。加速度センサーだけでは体の動きしか計測できず、運動強度や消費カロリーを正確に計測することが難しい。しかし、あわせて脈拍の計測をすることで、体にどのくらいの負荷がかかっているか、という運動強度や消費カロリーをより正確に計測できる。脈拍を計測することで、睡眠の状態と心の状態をモニタリングする付加機能を実現した。睡眠判定機能では、眠っている間の脈拍推移をモニタリングして、睡眠状態を「浅い」「深い」で判定。脈拍と活動量から睡眠に入ったことを検知して、自動で睡眠モードに切り替える。心の状態を計測する「こころバランス」では、非運動時の脈拍の推移を見て、特に脈拍が高かったところを「エキサイト」、低かったところを「リラックス」として記録。1日の状態を可視化する。計測データはスマートフォン用アプリ「PULSENSE View」から確認可能だ。アプリでは活動時間や歩数、移動距離、カロリー収支、睡眠状態、こころバランスを管理できる。また、「エキサイト」と判定された時刻、場所、心拍数が自動で保存されるので、その時何があったかなどの詳細をユーザーが後から書き足せるようになっている。本体サイズはW35×D14×H45mm、重量は44g。対応する腕回りサイズは140-190mm。バッテリーは容量75mAhのリチウムイオン電池で、充電は付属のクレードルで行う。脈拍連続計測時間は約36時間となっている。防水性能として、3気圧防水を備える。メモリを内蔵しており、480時間分のデータを記録可能だ。対応OSはAndroid 4.4以上、iOS 7.1以上、およびWindows Vista/7/8/8.1。また、PS-500Bのほかに、本体の液晶モニターとパソコンとの連携機能を省略した「PS-100」シリーズも用意する。カラーはブラックとターコイズブルー。両モデルとも発売は11月6日だ。価格はオープンで、エプソンダイレクトショップでの販売価格は「PS-500B」が税別19,800円、「PS-100」シリーズが税別14,800円となっている。○胸ベルトいらずで心拍トレーニング - 「WristableGPS SF-810」SF-810シリーズは、GPSと独自の高精度脈拍センサーを搭載した腕時計型のウエアラブルデバイス。心拍トレーニングでの使用を想定している。従来モデルでは、心拍数を計測するために胸ベルトを巻く必要があったが、このたびのSF-810シリーズでは脈拍センサーの精度を高めることで、胸ベルトの装着が必要なくなった。計測データは、パソコンやスマートフォンからアクセスするWebアプリ「NeoRun」で管理できる。本体の厚みは14.2mm、重量は52g。防水性能として5気圧防水を備える。GPS信号測位と毎秒ごとの脈拍計測を同時に行った場合、連続で20時間動作可能だ。メモリを内蔵しており、約70時間分のデータを記録できる。NeoRunの推奨ブラウザはFirefox、Google Chrome、Safariの最新版、Internet Explorer 9以上だ。カラーはブラックとバイオレット。発売は10月17日。価格はオープンで、エプソンダイレクトショップでの販売価格は税別37,800円となっている。○ゴルフスイング解析システム「M-Tracer For Golf」の新モデル「MT500GII」MT500GIIはゴルフクラブのグリップ部分に取り付けるセンサー。専用ソフトウェアと使用することでユーザーは自分のスイングを解析できる。従来モデルからスイッチボタンの操作性を向上。アプリ、Webサービスともに機能を充実させるなどのブラッシュアップが図られた。発売は10月8日。価格はオープンで、エプソンダイレクトショップでの販売価格は税込29,800円となっている。次ページでは、製品コンセプトやテクノロジー、販売戦略についての発表会レポートをお届けする。●なりたい自分は「脈拍」でコントロール○なぜ"今"ウエアラブルなのかはじめに登壇したのはエプソン販売 取締役 販売推進本部長 鈴村文徳氏。鈴村氏は、エプソンがウエアラブルデバイスに"今"注力することの意義について説明した。エプソンはこれまでにも数多くのウエアラブル機器を世に送り出している。クオーツウオッチをはじめ、腕時計型の「テレビウオッチ」(1982年)、「リストコンピューター」(1984年)など。時代を先取りしすぎて、当時は受け入れられなかったと鈴村氏は語る。しかし、現在はスマートフォンなどの普及も手伝って、いつでもどこでも情報を入手したい、という風潮が生まれてきている。そのため、腕時計型に限らずウエアラブルデバイスは市場拡大が進んでおり、注目を集めている分野でもある。腕時計型の他社製品が多く発売されている中で、エプソンは"脈拍"に注目。詳しくは後述するが、高い技術力でオリジナリティあふれるデバイスを作り出したという。それが前ページで紹介した腕時計型の「PULSENSE」と「WristableGPS」、ゴルフスイング解析システム「M-Tracer For Golf」だ。エプソンは腕時計型のほかにも、メガネ型の「MOVERIO」などの多彩なウエアラブルデバイスを発売している。今後は、ジャンルをまたいで展開しているエプソンのウエアラブルデバイスを「つけて、つかう、ウエアラブル・エプソン」というキーワードでまとめる。○精度の高い脈拍センサー続いて、セイコーエプソン 業務執行役員 センシングシステム事業部長 森山佳行氏が、新製品の技術説明を行った。腕時計型の「PULSENSE」と「WristableGPS」には共通して脈拍センサーを搭載。手首の動脈に光を当てて、脈拍をモニタリングする。激しい運動をすると正しい心拍数を計測しにくいが、加速度センサーによって体の動きを検知してアルゴリズムでノイズを除去するため、より正確な脈拍計測が可能となった。また、前モデルでは3つのICに分かれていたものを1つに統合した専用ICを開発。実装面積で従来比50%以下の小型化を実現した。健康管理向けの「PULSENSE」、ランニング向けの「WristableGPS」と用途が異なるため、それぞれ脈の取り方もちがう。「PULSENSE」はシングルセンサーで、4秒ごとに脈を取る。一方で「WristableGPS」はダブルセンサーで、毎秒脈を計測する。また、ゴルフスイング解析システム「M-Tracer For Golf」の新モデル「MT500GII」は、センサー部分の性能は前モデルのものを踏襲しているが、より使いやすく機能を向上させた。○脈拍センサーで他社と差別化できた続いて、販売戦略について、エプソン販売 新事業推進部長 西岡茂樹氏が説明した。西岡氏は、加速度センサーに加えて脈拍センサーを搭載したことで他社と差別化できた、と自信を持って語った。西岡氏によれば、「WristableGPS」はGPS機能付きスポーツウオッチのジャンルで2013年度市場シェアNo.1を獲得(エプソン調べ)。また、従来モデル「SF-710S」は2014年度上半期のAmazon.co.jpの"腕時計"ランキングでNo.1だったという。スポーツウオッチといった特定のジャンルではなく腕時計という広いジャンルでNo.1を獲得したという結果をうけて、西岡氏は「社内でも驚きの声が多かった」と語った。
2014年10月02日